JP2016050186A - トリフェニルアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体の製造方法、及び電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第二の実施形態は、一般式(1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の製造方法である。
反応式(R−2)においては、一般式(6)で表されるベンゼン誘導体と、一般式(7)で表される亜リン酸トリエチルとを反応させて、一般式(8)で表されるホスホナート誘導体を得る。
本発明の第三の実施形態は、電子写真感光体(以下、単に「感光体」と称する場合がある)である。本実施形態の電子写真感光体は、感光層を備える。感光層は、電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を含有する。
以下、積層型感光層を備える積層型電子写真感光体について、図6を参照して説明する。積層型電子写真感光体10は、図6(a)に示すように、基体11上に、電荷発生層13及び電荷輸送層14がこの順で積層された積層型感光層12を備えた構成を有する。電荷輸送層14を最表面に設けることにより、優れた電気的特性を維持しつつ、耐摩耗性を向上させることができる。
以下、単層型感光層を備える単層型電子写真感光体について、図7を参照して説明する。単層型電子写真感光体20は、図7(a)に示すように、基体21と、単層型感光層22とを備える。単層型感光層22は、基体21上に設けられる。単層型感光層22は、電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を含有する。
以下、単層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体を構成する各部分、並びに単層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体に含まれる成分について詳細に説明する。
本実施形態において、基体は、少なくとも表面部が導電性を有するものであれば、特に限定されない。具体的には、基体は、導電性を有する材料から構成されるものであってもよい。又は、プラスチック材料若しくはガラスの表面を、導電性を有する材料で被覆若しくは蒸着した構成を有するものであってもよい。ここで、導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドニウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼若しくは真鍮のような金属、又はこれらの金属の合金が挙げられる。これらの導電性を有する材料を、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
電荷発生剤は、電子写真感光体用の電荷発生剤であれば、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、X型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)、Y型チタニルフタロシアニン(Y−TiOPc)、ペリレン顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンのような無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、又はキナクリドン系顔料が挙げられる。
本実施形態においては、感光層が電荷輸送剤を含有する。電荷輸送剤は、特に正孔輸送剤である。
本実施形態の電子写真感光体に用いられる正孔輸送剤は、上記一般式(1)で表される本実施形態のトリフェニルアミン誘導体である。
感光層は、必要に応じて、電子アクセプター化合物を含有してもよい。電子アクセプター化合物を含有することで、特に単層型電子写真感光体の単層型感光層においては、電子を輸送することができ、これによりバイポーラー(両極性)の特性を付与できる。一方、積層型電子写真感光体の積層型感光層は、電子アクセプター化合物を含有することにより、正孔輸送剤の正孔輸送能を向上させることができる。
(ベース樹脂)
積層型感光層に含まれる電荷発生層は、ベース樹脂(電荷発生層用ベース樹脂)を含む。
バインダー樹脂は、単層型電子写真感光体の単層型感光層、又は積層型電子写真感光体の電荷輸送層に用いられる。バインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂(ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、又はポリエステル樹脂)、熱硬化性樹脂(シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、又はその他架橋性の熱硬化性樹脂)、又は、光硬化性樹脂(エポキシアクリレート樹脂、又はウレタン−アクリレート共重合樹脂)が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態に係る電子写真感光体においては、積層型感光層(電荷発生層、電荷輸送層)、単層型感光層、及び中間層のうちの少なくとも一つが、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、劣化防止剤(酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、1重項クエンチャー、又は紫外線吸収剤)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー、界面活性剤、可塑剤、増感剤、又はレベリング剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン若しくはこれらの誘導体、有機硫黄化合物、又は有機燐化合物が挙げられる。
本実施形態に係る電子写真感光体は、中間層(例えば、下引き層)を有してもよい。単層型電子写真感光体において、中間層は、基体と単層型感光層との間に位置する。積層型電子写真感光体において、中間層は、基体と電荷発生層との間に介在する。中間層は、例えば、無機粒子、及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層を介在させると、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、電子写真感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、抵抗の上昇を抑えることができる。
単層型電子写真感光体の製造方法について説明する。
単層型電子写真感光体は、単層型感光層用塗布液(第一の塗布液)を基体上に塗布し、乾燥することによって製造される。第一の塗布液は、電荷発生剤、電荷輸送剤(正孔輸送剤)、バインダー樹脂及び必要に応じて電子アクセプター化合物若しくは各種の添加剤を、溶剤に溶解又は分散させることにより製造される。
具体的には、まず、電荷発生層用塗布液(第二の塗布液)、及び電荷輸送層用塗布液(第三の塗布液)を調製する。第二の塗布液を基体上に塗布し、適宜な方法で乾燥することによって、電荷発生層を形成する。その後、第三の塗布液を電荷発生層に塗布し、乾燥することによって、電荷輸送層を形成し、積層型電子写真感光体を製造することができる。
(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の合成
まず、下記反応式(R−4)に示すような反応を行った。
上記反応式(R−4)で示すような反応と同様の反応を行って、上記式(15)で表されるビフェニルアミン誘導体を得た。収率は71%であった。次いで、上記式(18)で表されるシンナムアルデヒド誘導体を下記式(20)で表されるシンナムアルデヒド誘導体に変更し、上記反応式(R−5)に代えて下記反応式(R−7)で表されるような反応を行って、下記式(21)で表されるジフェニルブタジエン誘導体を得た。収率は70%であった。
上記式(13)で表されるアニリン誘導体に代えて下記式(23)で表されるアニリン誘導体を用い、上記反応式(R−4)に代えて下記反応式(R−9)で表されるような反応を行って、下記式(24)にて表されるビフェニルアミン誘導体を得た。収率は70%であった。
上記式(13)で表されるアニリン誘導体に代えて下記式(25)で表されるアニリン誘導体を用い、上記反応式(R−4)に代えて下記反応式(R−11)で表されるような反応を行って、下記式(26)で表されるビフェニルアミン誘導体を得た。収率は50%であった。
上記式(18)で表されるシンナムアルデヒドに代えて下記(27)で表されるシンナムアルデヒド誘導体を用い、上記反応式(R−5)に代えて下記反応式(R−13)で表されるような反応を行って、下記式(28)で表されるジフェニルブタジエン誘導体を得た。収率は65%であった。
上記式(18)で表されるシンナムアルデヒドに代えて下記式(29)で表されるシンナムアルデヒド誘導体を用い、上記反応式(R−5)に代えて下記反応式(R−15)で表されるような反応を行って、下記式(30)で表されるジフェニルブタジエン誘導体を得た。収率は50%であった。
上記式(13)で表されるアニリン誘導体に代えて下記式(31)で表されるアニリン誘導体を用い、上記反応式(R−4)に代えて下記反応式(R−17)で表されるような反応を行って、下記式(32)で表されるビフェニルアミン誘導体を得た。収率は65%であった。
上記式(13)で表されるアニリン誘導体に代えて下記式(33)で表されるアニリン誘導体を用い、上記反応式(R−4)に代えて下記反応式(R−19)で表されるような反応を行って、下記式(34)で表されるビフェニルアミン誘導体を得た。収率は50%であった。
[感光体A−1の製造]
(中間層の形成)
はじめに、表面処理された酸化チタン(テイカ株式会社製、「試作品SMT−02」、数平均一次粒子径10nm)を準備した。詳しくは、アルミナとシリカとを用いて表面処理し、更に、表面処理された酸化チタンを湿式分散しながらメチルハイドロジェンポリシロキサンを用いて表面処理したものを準備した。次いで、表面処理された酸化チタン(2.8質量部)と、共重合ポリアミド樹脂(ダイセルエボニック株式会社製、「ダイアミドX4685」)(1質量部)とを、エタノール(10質量部)、及びブタノール(2質量部)を含む溶剤に対して添加した。次いで、これらをビーズミルを用いて5時間混合し、溶剤中に材料を分散させて、中間層用塗布液を調製した。
電荷発生剤としてのY型チタニルフタロシアニン顔料(1質量部)と、ベース樹脂としてのポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業株式会社製、「デンカブチラール ♯6000EP」)(1質量部)とを、プロピレングリコールモノメチルエーテル(40質量部)及びテトラヒドロフラン(40質量部)を含む溶剤に対して添加した。次いで、これらをビーズミルを用いて2時間混合し、溶剤中に材料を分散させて、第二の塗布液を作製した。得られた第二の塗布液を、目開き3μmのフィルターを用いてろ過した。次いで、得られたろ過液を、上述のようにして形成された中間層上にディップコート法を用いて塗布し、50℃で5分間乾燥させた。これにより、中間層上に電荷発生層(膜厚0.3μm)を形成した。
正孔輸送剤としての上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体(60質量部)と、酸化防止剤としてのジブチルヒドロキシトルエン(5質量部)と、バインダー樹脂としてのZ型ポリカーボネート樹脂(帝人化成株式会社製、「TS2050、粘度平均分子量50,000」)(100質量部)とを、テトラヒドロフラン(430質量部)及びトルエン(430質量部)を含む溶剤に対して添加した。これを、循環型超音波分散装置を用いて12時間混合し、各成分を溶剤中に分散させて、第三の塗布液を調製した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−2)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−2を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−3)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−3を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−4)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−4を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−5)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−5を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−6)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−6を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−7)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−7を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−8)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体A−8を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに下記式(HT−A)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体B−1を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに下記式(HT−B)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−1の製造と同様の手法により、感光体B−2を製造した。
[感光体A−9の製造]
容器内に、電荷発生剤としてX型結晶の無金属フタロシアニン5質量部と、正孔輸送剤としての上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体80質量部と、下記式(ET−1)で表される電子アクセプター化合物50質量部と、バインダー樹脂としてのポリカーボネート樹脂(帝人株式会社製、商品名「パンライト(登録商標)」)100質量部と、溶剤としてのテトラヒドロフラン800質量部とを投入し、これらを混合して混合物を得た。次に、混合物をボールミルで50時間分散し、単層型感光層用塗布液(第一の塗布液)を得た。
上記式(ET−1)で表される電子アクセプター化合物に代えて、下記式(ET−2)で表される電子アクセプター化合物を用いた以外は、感光体A−9の製造と同様の手法により、感光体A−10を製造した。
電荷発生剤としてのX型結晶の無金属フタロシアニンに代えて、Y型結晶のチタニルフタロシアニンを用いた以外は、感光体A−10の製造と同様の手法により、感光体A−11を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−2)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−9の製造と同様の手法により、感光体A−12を製造した。
上記式(ET−1)で表される電子アクセプター化合物に代えて、上記式(ET−2)で表される電子アクセプター化合物を用いた以外は、感光体A−12の製造と同様の手法により、感光体A−13を製造した。
電荷発生剤としてのX型結晶の無金属フタロシアニンに代えて、Y型結晶のチタニルフタロシアニンを用いた以外は、感光体A−13の製造と同様の手法により、感光体A−14を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−3)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−9の製造と同様の手法により、感光体A−15を製造した。
上記式(ET−1)で表される電子アクセプター化合物に代えて、上記式(ET−2)で表される電子アクセプター化合物を用いた以外は、感光体A−15の製造と同様の手法により、感光体A−16を製造した。
電荷発生剤としてのX型結晶の無金属フタロシアニンに代えて、Y型結晶のチタニルフタロシアニンを用いた以外は、感光体A−16の製造と同様の手法により、感光体A−17を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに上記式(HT−A)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−9の製造と同様の手法により、感光体B−3を製造した。
上記式(ET−1)で表される電子アクセプター化合物に代えて、上記式(ET−2)で表される電子アクセプター化合物を用いた以外は、感光体B−3の製造と同様の手法により、感光体B−4を製造した。
電荷発生剤としてのX型結晶の無金属フタロシアニンに代えて、Y型結晶のチタニルフタロシアニンを用いた以外は、感光体B−4の製造と同様の手法により、感光体B−5を製造した。
正孔輸送剤として、上記式(HT−1)で表されるトリフェニルアミン誘導体の代わりに(HT−B)で表されるトリフェニルアミン誘導体を用いた以外は、感光体A−9の製造と同様の手法により、感光体B−6を製造した。
上記式(ET−1)で表される電子アクセプター化合物に代えて、上記式(ET−2)で表される電子アクセプター化合物を用いた以外は、感光体B−6の製造と同様の手法により、感光体B−7を製造した。
電荷発生剤としてのX型結晶の無金属フタロシアニンに代えて、Y型結晶のチタニルフタロシアニンを用いた以外は、感光体B−7の製造と同様の手法により、感光体B−8を製造した。
具体的には、得られたトリフェニルアミン誘導体の溶解性を、以下のように溶解度を算出することにより評価した。25℃の条件下で、トリフェニルアミン誘導体100mgに対してテトラヒドロフランを少量添加した。その後、振動させて放置するという工程を繰り返し、トリフェニルアミン誘導体の溶解が飽和したときのテトラヒドロフランの添加量X(mg)を求めた。この添加量Xの値から、下記式により溶解度を算出した。
溶解度(%)={100/(100+X)}×100
感光体A−1〜A−8及び感光体B−1〜B−2のうちの何れか(積層型電子写真感光体)を、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、回転数を31rpmとし、−700Vになるように帯電させた。次いで、単色光(波長:780nm、半値幅:20nm、光強度:0.4μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、積層型電子写真感光体の表面に照射した(照射時間:1.5秒)。単色光の照射後、0.5秒が経過した後の表面電位を測定し、この表面電位を残留電位(VL)とした。測定環境は、温度23℃かつ湿度50%RHとした。
感光体A−9〜A−17及び感光体B−3〜B−8の何れか(単層型電子写真感光体)を、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、+700Vになるように帯電させた。この状態で電位を測定し、初期表面電位(Vo)とした。次いで、単色光(波長:780nm、半値幅:20nm、光強度:1.5μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、単層型電子写真感光体の表面に照射した(照射時間:1.5秒)。照射後、0.5秒経過した後の表面電位を測定し、この表面電位を残留電位(VL)とした。測定環境は、温度23℃かつ湿度50%RHとした。
感光体A−1〜A−17及び感光体B−1〜B−8のうちの何れかの表面全域を、光学顕微鏡を用いて観察し、結晶化した部分の有無を確認した。以下の基準で外観を評価した。
○(良い):結晶化した部分が観察されない。
×(悪い):結晶化した部分が観察される。
11 基体
12 積層型感光層
13 電荷発生層
14 電荷輸送層
15 中間層
20 単層型電子写真感光体
21 基体
22 単層型感光層
23 中間層
Claims (5)
- 前記一般式(1)中、R1及びR2は、それぞれ、炭素原子数1以上6以下のアルキル基である、請求項1に記載のトリフェニルアミン誘導体。
- 前記一般式(1)中、R5は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基である、請求項1又は2に記載のトリフェニルアミン誘導体。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載のトリフェニルアミン誘導体の製造方法であって、
下記反応式(R−1)、(R−2)、及び(R−3)で表される反応を行う工程を含む、トリフェニルアミン誘導体の製造方法。
- 感光層を備える電子写真感光体であって、
前記感光層は、
電荷発生剤を含有する電荷発生層と、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を含有する電荷輸送層とが積層され、前記電荷輸送層が最表面に配置される積層型感光層、又は、
電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を含有する単層型感光層であり、
前記電荷輸送剤として、請求項1〜3の何れか1項に記載のトリフェニルアミン誘導体を含有する、電子写真感光体。
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