JP2016043812A - 車速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーブを走行する車両の速度を、ドライバが求める速度により一層近づくように制御する。【解決手段】車両Xの速度を制御する車速制御装置1であって、車両Xの前方における走行車線のカーブ情報を取得する道路情報取得部2と、車両Xの走行車線上において後続車両と車両Xとの車間距離、及び車両Xと後続車両との相対速度に応じた後続車両の圧迫度と、カーブ情報とに基づいて、車両Xの速度を制御する速度制御部7と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車速制御装置に関する。
カーブした走行車線を車両が走行している場合、カーブへの進入時に車両の速度を制御する制御装置がある。例えば特許文献1には、車両前方の走行車線の情報等に基づいて、車両の速度を制御する車速制御装置が記載されている。
特開2009−143546号公報
ここで、本技術分野においては、カーブを走行する車両の速度を、ドライバが求める速度により一層近づくように制御することが求められている。
そこで、本発明の一側面は、カーブを走行する車両の速度を、ドライバが求める速度により一層近づくように制御することが可能な車速制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、自車両の速度を制御する車速制御装置であって、自車両前方における自車両の走行車線のカーブ情報を取得する情報取得部と、自車両の走行車線上において自車両の後方を走行する後続車両と自車両との車間距離と、自車両の走行車線上において自車両の後方を走行する後続車両と自車両との車間距離、及び自車両と後続車両との相対速度に応じた後続車両の圧迫度と、カーブ情報と、に基づいて、自車両の速度を制御する速度制御部と、を備える。
本発明の一側面によれば、カーブを走行する車両の速度を、ドライバが求める速度により一層近づくように制御することができる。
実施形態に係る車速制御装置の機能ブロック図である。 (a)〜(c)は、それぞれ曲率がX1〜X3の場合の速度算出グラフを示す図である。 加減算量を算出するための加減算量グラフを示す図である。 補正前後の速度算出グラフを示す図である。 第2補正部が速度算出グラフを用いて目標速度を算出する様子を示す図である。 車速制御装置が目標速度を算出して車両の速度を制御する処理の流れ示すフローチャートである。 第1補正部が目標速度を補正する処理の流れを示すフローチャートである。 反映度を算出するための反映度算出グラフを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図1に示すように、車速制御装置1は、車両(自車両)Xに搭載されている。車速制御装置1は、カーブを走行する車両Xの速度を制御する。車速制御装置1は、機能的には、道路情報取得部(情報取得部)2、目標速度算出部3、他車両情報検出部4、第1補正部5、第2補正部6、及び速度制御部7を含んで構成されている。
道路情報取得部2は、車両Xの前方における車両Xの走行車線のカーブ情報を取得する。カーブ情報とは、カーブの曲率(1/R:但し、Rはカーブの半径とする)を含む情報である。道路情報取得部2は、一例として、ナビゲーションシステム等が有する地図情報からカーブ情報を取得することができる。或いは、道路情報取得部2は、カメラによって撮像した画像データに基づいて走行車線の形状を算出し、算出した走行車線の形状に基づいてカーブ情報を求めてもよい。或いは、道路情報取得部2は、車外の通信装置からカーブ情報を取得してもよい。道路情報取得部2がカーブ情報を取得する方法については、種々の方法を採用することができる。
目標速度算出部3は、道路情報取得部2によって取得されたカーブ情報に基づいて、車両Xがカーブを走行するときの目標速度を算出する。目標速度とは、速度制御部7が車両Xの速度制御する際に目標とする速度である。目標速度算出部3が算出する目標速度は、車両Xが単独で走行している場合に目標とする速度である。また、単独で走行している場合とは、車両Xの周囲に他車両が存在せず、他車両の影響を受けることなく車両Xが走行している場合をいう。
具体的には、目標速度算出部3は、図2(a)〜図2(c)に示す速度算出グラフに基づいて、目標速度を算出する。速度算出グラフは、カーブの曲率ごとに予め設定されている。図2(a)に示す速度算出グラフは曲率がX1の場合、図2(b)に示す速度算出グラフは曲率がX2の場合、図2(c)に示す速度算出グラフは曲率がX3の場合を示している。X1、X2及びX3は、X1>X2>X3となっている。即ち、図2(a)、図2(b)、図2(c)の順で、曲率が小さくなっている。
速度算出グラフは、横軸が車両Xの速度を示し、縦軸が速度選択への抵抗を示している。速度選択への抵抗とは、カーブを走行する際に横軸に示す速度を選択することに対するドライバの抵抗(抵抗感)を表している。例えば、図2(a)に示すように、曲率X1のカーブを走行する際に、速度aを選択することに対するドライバの抵抗は小さい。即ち、曲率X1のカーブを速度aで走行することについて、ドライバは快適と感じることを図2(a)の速度算出グラフは示している。
例えば、図2(a)に示すように、曲率X1のカーブを走行する際に、速度bを選択することに対するドライバの抵抗は大きい。即ち、曲率X1のカーブを速度bで走行することについて、ドライバは速度が速くて不快と感じることを図2(a)の速度算出グラフは示している。例えば、図2(a)に示すように、曲率X1のカーブを走行する際に、速度cを選択することに対するドライバの抵抗は大きい。即ち、曲率X1のカーブを速度cで走行することについて、ドライバは速度が遅くて不快と感じることを図2(a)の速度算出グラフは示している。
速度算出グラフは、一例として、カーブを車両Xが走行する際の横加速度、カーブで車線を逸脱しない速度範囲、車両の動力特性等に基づいて、曲率毎に予め設定されている。
目標速度算出部3は、まず、道路情報取得部2によって取得されたカーブ情報の曲率に基づいて、対応する速度算出グラフを選択する。次に、目標速度算出部3は、速度選択への抵抗が最も小さくなる速度を、目標速度として算出する。
例えば、図2(a)に示す速度算出グラフの例では、速度選択への抵抗が最も小さくなる速度aが選択される。ここで、車両Xが単独で走行している場合において、ドライバは、速度選択への抵抗が最小となる速度を維持して走行する傾向がある。このため、目標速度算出部3は、速度選択への抵抗が最小となる速度を目標速度として算出する。これにより、車両Xが単独で走行している場合、速度選択への抵抗が最小である速度となるように速度を制御することで、ドライバが求める速度(求める速度に近い速度)で車両Xが制御される。
なお、図2(a)〜図2(c)では、3種類の曲率についての速度算出グラフを示しているが、速度算出グラフの数は3種類に限定されない。また、快適と感じる速度は、ドライバ毎に異なっている。このため、速度算出グラフは、ドライバ毎に設定されていてもよい。図2(a)〜図2(c)に示すように速度算出グラフはグラフ形式としたが、表形式など他のデータ形式によって、速度選択への抵抗等が表されていてもよい。
他車両情報検出部4は、車両Xの周辺の他車両の速度、及び位置を検出する。なお、他車両情報検出部4が検出する情報には、車両Xの走行車線上において車両Xの後方を走行する後続車両の位置が含まれている。他車両情報検出部4は、後続車両の位置と車両Xの位置とに基づいて、後続車両と車両Xとの車間距離を検出する。他車両情報検出部4は、一例として、車両Xから予め定められた範囲内に存在する他車両についての速度及び位置を検出する。後続車両とは、車両Xの走行車線上で車両Xの一つ後を走行する車両を意味する。自車両と後続車両との間に他の車両は存在しない。
また、他車両情報検出部4は、車両Xに対する後続車両の相対速度を検出する。具体的には、他車両情報検出部4は、車両Xの車速と、検出した後続車両の速度とに基づいて、後続車両との相対速度を検出する。車両Xの車速として、例えば、車両Xに取り付けられた車速センサの検出結果を用いてもよい。更に、他車両情報検出部4は、後続車両の走行軌跡(蛇行の有無)、及びパッシングを行っているか否かについても検出してもよい。
他車両情報検出部4は、一例として、ミリ波レーダ、レーザレーダ、ステレオカメラ、或いは単眼カメラを用いて他車両の速度、及び位置を検出することができる。或いは、他車両と通信を行うことによって他車両の速度、及び位置を検出することができる。
第1補正部5は、車両Xが他車両を追い抜いた又は追い抜かれたかに基づいて、目標速度算出部3によって算出された目標速度を補正する。ここで、車両のドライバは、他車両の走行の流れを阻害せずに走行することを求める傾向がある。このため、第1補正部5は、ドライバが求める速度に近づくように、他車両の追い抜き等に基づいて目標速度を補正する。
具体的には、第1補正部5は、車両Xが他車両に追い抜かれた場合、速度が速くなるように現在の目標速度を補正する。目標速度の補正後に他車両に追い抜かれた場合、速度が速くなるように現在の目標速度を更に補正する。なお、現在の目標速度とは、目標速度算出部3によって算出された目標速度、又は、第1補正部5によって補正された補正後の目標速度である。
また、第1補正部5は、車両Xが他車両を追い抜いた場合、速度が遅くなるように現在の目標速度を補正する。目標速度の補正後に他車両を追い抜いた場合、速度が遅くなるように現在の目標速度を更に補正する。
このように、第1補正部5は、他車両に追い抜かれる毎に目標速度を速くし、他車両を追い抜く毎に目標速度を遅くする。なお、他車両に追い抜かれたか否か、及び他車両を追い抜いたか否かは、一例として、他車両情報検出部4によって検出された他車両の位置等に基づいて判断することができる。
なお、車両Xが他車両に追い抜かれたために速度が速くなるように補正を行う場合、一例として、第1補正部5は、現在の目標速度に所定の加算量を加算する。これにより、速度が速くなるように目標速度が補正される。
所定の加算量は、一例として、車両Xの速度に基づいて決定される。具体的には、第1補正部5は、車両Xの現在の目標速度から、車両Xが単独で走行している場合に目標とする速度を減算した速度差を算出する。なお、車両Xが単独で走行している場合に目標とする速度とは、目標速度算出部3が算出した目標速度である。第1補正部5は、図3に示す加減算量グラフに基づいて、算出した速度差から目標速度の加算量を算出する。図3に示すように加減算量グラフ(追い抜かれのグラフ)は、速度差が増加するに従って速度の加算量が小さくなるように設定されている。
一方、車両Xが他車両を追い抜いたために速度が遅くなるように目標速度の補正を行う場合、一例として、第1補正部5は、現在の目標速度から所定の減算量を減算する。これにより、速度が遅くなるように目標速度が補正される。所定の減算量は、一例として、図3の加減算量グラフ(追い抜きのグラフ)に示すように一定の値とすることができる。
但し、補正後の目標速度が、車両Xが単独で走行している場合の目標速度以下となる場合、補正後の目標速度を車両Xが単独で走行している場合の目標速度に更に補正する。これにより、現在の(補正後の)目標速度が、車両Xが単独で走行している場合の目標速度となる。即ち、現在の目標速度から所定の減算量を減算する場合であっても、車両Xの目標速度は、車両Xが単独で走行している場合の目標速度以下とならない。これにより、車両Xの速度が遅くなり過ぎることによるドライバの抵抗感を低減することができる。
また、第1補正部5は、他車両に追い抜かれた又は追い抜いた場合、目標速度算出部3によって選択された速度算出グラフを補正する。目標速度算出部3によって選択された速度算出グラフとは、上述のようにカーブ情報の曲率に基づいて選択された速度算出グラフである。例えば、他車両に追い抜かれた場合、第1補正部5は、図4に示すように、所定の加算量分だけ、速度が速くなるように速度算出グラフを補正する。図4に示す例では、速度算出グラフを右側にずらす。
一方、例えば、他車両を追い抜いた場合、第1補正部5は、所定の減算量分だけ、速度が遅くなるように速度算出グラフを補正する。図4に示す例では、速度算出グラフを左側にずらす。但し、補正後の目標速度が、車両Xが単独で走行している場合の目標速度以下となる場合には、速度が遅くなるように速度算出グラフを補正しない。第1補正部5によって補正された速度算出グラフは、詳しくは後述する第2補正部6によって利用される。
なお、第1補正部5は、目標速度を補正する場合、補正された速度算出グラフに基づいて目標速度を算出してもよい。この場合、第1補正部5は、補正された速度算出グラフに基づいて、速度選択への抵抗が最も小さくなる速度を目標速度として算出してもよい。或いは、上述したように、目標速度算出部3によって算出された目標速度に加算量又は減算量を加減算することによって目標速度を算出してもよい。
第2補正部6は、道路情報取得部2によって取得されたカーブ情報、及び後続車両の圧迫度に基づいて、車両Xの目標速度を算出する。圧迫度は、車両Xのドライバが後続車両から受ける圧迫の度合いを表す。圧迫度は、少なくとも、車両Xの走行車線上において車両Xの後方を走行する後続車両と車両Xとの車間距離、及び車両Xと後続車両との相対速度に基づいて算出される。後続車両との車間距離、及び相対速度は、他車両情報検出部4の検出結果を用いることができる。第2補正部6は、後続車両の圧迫度に基づいて、速度が速くなるように現在の目標速度を補正する。第2補正部6は、車両Xから所定距離以内に存在する後続車両の圧迫度に基づいて目標速度の補正を行う。後続車両が所定距離以内に存在するか否かは、他車両情報検出部4の検出結果に基づいて判断することができる。
後続車両の走行状態に基づいて目標速度の補正を行う場合、具体的には、まず、第2補正部6は、一例として、次の式(1)に基づいて後続車両からの圧迫度Fを算出する。
Figure 2016043812


ここで、kは所定の定数である。pは自車両(車両X)の特性を考慮した値である。pは後続車両の特性を考慮した値である。Lは、後続車両と車両Xとの車間距離である。車間距離Lは、上述したように他車両情報検出部4によって検出された値を用いることができる。
で表される自車両の特性として、例えば、ドライバ特性、及び車両属性等がある。このドライバ特性とは、一例として、ドライバが車両Xの後方に十分な車間距離を確保することを希望しているか否か等がある。また、自車両の特性に含まれる車両属性には、一例として、車両Xが大型車両か否か、或いは燃費抑制を重視したモードで走行しているか等がある。第2補正部6は、これらのドライバ特性、及び車両属性等を考慮して、pを決定する。
また、pで表される後続車両の属性として、例えば、車両Xに対する後続車両の相対速度、及び車両属性等がある。後続車両の属性に含まれる車両属性には、一例として、後続車両が蛇行運転をしている或いはパッシングをしている等の不安定な車両であるか否か等がある。第2補正部6は、例えば、他車両情報検出部4の検出結果を用いて、車両Xに対する後続車両との相対速度、後続車両が蛇行運転をしているか否か及びパッシングをしているか否かを判断することができる。第2補正部6は、これらの相対速度、及び車両属性を考慮してpを決定する。
圧迫度Fの算出後、第2補正部6は、算出した圧迫度Fに基づいて、速度が速くなるように目標速度を補正する。具体的には、一例として、第1補正部5によって補正された速度算出グラフに基づいて、目標速度を補正する。なお、他車両の追い抜き又は追い抜かれが生じておらず、第1補正部5によって速度算出グラフが補正されていない場合がある。この場合には、目標速度算出部3によって選択された速度算出グラフに基づいて、目標速度を補正する。
図5に示すように、第1補正部5によって補正された速度算出グラフ、又は目標速度算出部3によって選択された速度算出グラフにおいて、グラフ上で目標速度を表す点を点Pとする。ここで、点Pは、グラフ上において速度選択への抵抗が最も小さい位置に付されている。
第2補正部6は、圧迫度Fに基づいて、グラフに沿って点Pの位置をずらす。ここでは、速度選択への抵抗を表す縦軸方向に、圧迫度Fに対応する量だけ、抵抗が増加する方向に点Pの位置をずらす。また、点Pをずらす方向は、速度が速くなるように目標速度が補正される方向(図5では右方向)とする。グラフに沿って点Pの位置をずらした点を点Qとする。第2補正部6は、点Qが示す速度を現在(補正後)の目標速度として決定する。
このように、目標速度算出部3によって算出された目標速度は、目標速度が算出されてからカーブを通過するまで、第1補正部5及び第2補正部6によって随時補正される。即ち、目標速度は随時変化する。
速度制御部7は、現在の目標速度に基づいて、車両Xの速度を制御する。即ち、速度制御部7は、後続車両の圧迫度とカーブ情報とに基づいて算出された現在の目標速度に基づいて、車両Xの速度を制御する。車両Xの速度の制御は、一例として、スロットル開度を制御する、或いはブレーキを作動させること等によって行うことができる。速度を制御する方法については、種々の方法を採用することができる。
車速制御装置1は、物理的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)によって構成されている。
次に、車速制御装置1が目標速度を算出して車両Xの速度を制御する処理の流れを説明する。なお、本処理は、車両Xがカーブに進入する前に開始される。図6に示すように、道路情報取得部2は、車両Xの前方における走行車線のカーブ情報を取得する(ステップS101)。目標速度算出部3は、取得されたカーブ情報に基づいて車両Xがカーブを走行するときの目標速度を算出する(ステップS102)。
第1補正部5は、他車両情報検出部4の検出結果等に基づいて、車両Xが他車両を追い抜いた又は追い抜かれたか否かを判断する(ステップS103)。他車両を追い抜いた又は追い抜かれた場合(ステップS103:YES)、第1補正部5は、現在の目標速度を補正する(ステップS104)。ステップS104において行われる目標速度の補正処理の流れの詳細については、後述する。
他車両を追い抜いていない又は追い抜かれていない場合(ステップS103:NO)、又はステップS104において目標速度の補正が行われた後、第2補正部6は、車両Xから所定距離以内に後続車両が存在するか否かを判断する(ステップS105)。後続車両が存在する場合(ステップS105:YES)、第2補正部6は、上述したように圧迫度Fを算出する。そして、第2補正部6は、算出した圧迫度Fに基づいて、現在の目標速度を補正する(ステップS106)。
後続車両が存在しない場合(ステップS105:NO)、又はステップS106において目標速度の補正が行われた後、速度制御部7は、現在の目標速度に基づいて車両Xの速度を制御する(ステップS107)。その後、第1補正部5は、車両Xがカーブを通過したか否かを判断する。例えば、第1補正部5は、ナビゲーションシステムから取得した情報に基づいて、カーブを通過したか否かの判断を行うことができる。また、この判断は、第2補正部6が行う等、第1補正部5以外の機能部が行ってもよい。
カーブを通過していない場合(ステップS108:NO)、第1補正部5は、上述したステップS103の処理を行う。カーブを通過した場合(ステップS108:YES)、車速制御装置1は、処理を終了する。
次に、第1補正部5が、図6のステップS104において目標速度を補正する際の処理の流れについて説明する。図7に示すように、第1補正部5は、現在の目標速度を補正する際に用いる加算量又は減算量を算出する(ステップS201)。上述したように、第1補正部5は、車両Xが他車両に追い抜かれた場合には加算量を算出し、他車両を追い抜いた場合には減算量を算出する。本実施形態おいては、減算量は一定の値とする。
第1補正部5は、現在の目標速度に加算量を加える、又は現在の目標速度から減算量を減算して目標速度を補正する(ステップS202)。次に、第1補正部5は、補正後の目標速度が、単独走行時の目標速度を超えているか否かを判断する(ステップS203)。補正後の目標速度が、車両Xが単独で走行している場合の目標速度以下となる場合(ステップS203:NO)、ステップS202で補正された補正後の目標速度(現在の目標速度)を、車両Xが単独で走行している場合の目標速度に更に補正する(ステップS204)。
補正後の目標速度が、単独走行時の目標速度を超えている場合(ステップS203:YES)、及びステップS204において目標速度が更に補正された後、第2補正部6は、図6のステップS105の処理を行う。
本実施形態は以上のように構成され、第2補正部6は、後続車両との車間距離及び後続車両との相対速度を用いて圧迫度Fを算出する。そして、第2補正部6は、算出した圧迫度Fを用いて、車両Xの目標速度を補正する。車両Xがカーブを走行する際に、速度制御部7は、第2補正部6で補正された目標速度に基づいて、車両Xの速度を制御する。このように、カーブ情報に加え、後続車両との車間距離に基づいて、車両Xの速度が制御される。これにより、カーブを走行する車両Xの速度をドライバが求める速度により一層近づけることが可能となる。従って、ドライバが快適と感じる速度で車両Xの速度を制御することができる。
次に、第1補正部5が行う目標速度の補正処理の変形例について説明する。本変形例において第1補正部5は、車両Xの周囲の他車両の密度と、車線数とに基づいて目標速度を補正する。具体的には、第1補正部5は、以下の式(2)に基づいて現在の目標速度を補正して新たな目標速度を算出する。
新たな目標速度=現在の目標速度+他車平均相対速度×反映度 ・・・(2)
ここで、他車平均相対速度とは、車両Xと、車両Xの周囲の他車両との相対速度の平均である。第1補正部5は、他車両情報検出部4の検出結果に基づいて、他車平均相対速度を算出することができる。第1補正部5は、他車平均相対速度を求める際に対象とする他車両として、例えば、車両Xから所定の範囲内を走行している他車両とすることができる。
反映度とは、他車平均相対速度を新たな目標速度にどの程度反映させるかを決める値である。第1補正部5は、他車両の密度と車線数とに基づいて反映度を算出することができる。他車両の密度は、車両Xの周囲を走行している他車両の密度である。他車両の密度は、他車両情報検出部4の検出結果に基づいて算出することができる。第1補正部5は、密度を求める際に対象とする他車両として、例えば、車両Xから所定の範囲内を走行している他車両とすることができる。車線数とは、車両Xが走行している走行車線に並行して設けられている車線である。但し、車線数を計数する対象となる車線に、対向車線は含まない。車線数は、例えば、道路情報取得部2から取得することができる。
反映度は、車両の密度が高くなるに従って大きくなる。ここで、道路の車線数(交通容量)が多く車両密度が高くない場合、自車両が例えば低速で走行していたとしても他車両の走行の流れに与える影響は小さい。このため、自車両は速度を上げることを強いられ難い。反対に、車両の密度が高い場合には、自車両が他車両の走行の流れを乱す可能性が高くなる。このため、車両の密度が高い場合には、自車両の速度を他車両の速度に合わせようとする動機づけが生じる。このように、車両の密度が高い場合には、反映度を大きくして、現在の目標速度の補正量を大きくする。
また、反映度は、車線数が少なくなるに従って大きくなる。ここで、他車両の密度が同じであったとしても、道路の車線数が多くなると、他車両は自車両を追い抜きやすくなる。これにより、自車両の走行が他車両の走行の流れに与える影響は小さい。反対に、車線数が少ない場合、自車両の動きが、他車両の走行の流れに影響を及ぼしやすくなる。このため、車線数が少ない場合には、自車両の速度を他車両の速度に合わせようとする動機づけが生じる。このように、車線数が少ない場合には、反映度を大きくして、現在の目標速度の補正量を大きくする。
具体的には、第1補正部5は、一例として、図8に示す反映度算出グラフに基づいて、反映度を算出することができる。図8では、車線数が1車線(片側1車線)の場合における、他車両の密度と反映度との関係を示している。同様に、車線数が2車線(片側2車線)及び3車線(片側3車線)の場合における、他車両の密度と反映度との関係をそれぞれ示している。
第1補正部5は、算出した他車両の密度と、取得した車線数とに基づいて、図8に示す反映度算出グラフから反映度を算出する。ここで、反映度は、0以上1以下の値となっている。
このように、第1補正部5は、上述の式(2)を用いることにより、車両Xの周囲の他車両の密度と、車線数に基づいて目標速度を補正することができる。これにより、カーブを走行する車両Xの速度をドライバが求める速度により一層近づけることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1補正部5によって目標速度を補正したが、第1補正部5によって目標速度を補正することは必須ではない。また、第2補正部6は、後続車両との車間距離及び相対速度に基づいて目標速度を補正するものであればよい。例えば、圧迫度Fを求める際に用いたp及びpは、上記で説明した自車両の特性及び後続車両の特性以外の値を用いてもよい。
1…車速制御装置、2…道路情報取得部(情報取得部)、3…目標速度算出部、4…他車両情報検出部、5…第1補正部、6…第2補正部、7…速度制御部、X…車両(自車両)。

Claims (1)

  1. 自車両の速度を制御する車速制御装置であって、
    前記自車両前方における前記自車両の走行車線のカーブ情報を取得する情報取得部と、
    前記自車両の走行車線上において前記自車両の後方を走行する後続車両と前記自車両との車間距離、及び前記自車両と前記後続車両との相対速度に応じた前記後続車両の圧迫度と、前記カーブ情報と、に基づいて、前記自車両の速度を制御する速度制御部と、を備える車速制御装置。
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