JP2016031527A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体1と、帯電装置4と、露光装置7と、現像装置5と、1次転写バイアスローラ9と、感光体1を除電するための第1イレーズランプ31と、転写後除電前に感光体1の表面を帯電する放電ワイヤ53とを備える画像形成装置において、一様帯電のための放電ワイヤ51,52と放電ワイヤ53とを帯電装置4の筐体内に一体に設け、放電ワイヤ53が他の放電ワイヤに対し感光体1の回転方向に対し最も上流側の位置になるように配置され、第1イレーズランプ31は、放電ワイヤ53の感光体1上における放電範囲であって前記放電範囲のうち前記回転方向に対して最も上流に位置する箇所よりも下流側に前記除電光が照射されるように配設する。
【選択図】図5
Description
以下に、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラープリンタ(以下、プリンタ100という)に適用した第1の実施形態について、図を用いて説明する。
まず、プリンタ100の基本的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。図1に示すように、このプリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y,M,C,Kと記す)のトナー像を生成するための4つのトナー像形成部6Y,M,C,Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外の構成及び動作は同様になっている。
なお、潜像形成手段である露光装置7Y、M、C、Kは、画像情報に基づいて、各トナー像形成部6の各感光体1にレーザ光を照射して露光走査し、各感光体1の表面にそれぞれ静電潜像を形成される。
また、上記した2次転写バックアップローラ12は、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで記録媒体である転写紙Pに転写される。
プロセスコントロールの実行タイミングになると、まず、反射型フォトセンサ40の校正を行う。反射型フォトセンサ40の校正では、中間転写ベルト8上にトナー像を作像しない状態において反射型フォトセンサ40を作動させ、反射型フォトセンサ40の発光光量を徐々に変化させていって検知電圧が所定の値となる発光光量を求めるようにしている。この校正において求めた発光光量は、例えば制御部150のRAM150cなどに記憶させておき、その後の画像濃度調整の際に用いる。
図5は、帯電装置4の周辺部の拡大図を示す図である。図6は、帯電装置4を図5に示す矢印Xの方向から見た図である。また、図7は、帯電装置4を図5に示す矢印Xの方向とは反対側から見た図である。本プリンタにおける帯電装置4は、図5に示すように、感光体の表面電位を制御するグリッド50を有するスコロトロンチャージャであり、筐体内に3本の放電ワイヤ51,52,53を備えている。以下の説明では、各放電ワイヤ51,52,53を区別するときは、感光体表面移動方向最上流の放電ワイヤ53を、第1の放電ワイヤ53、中央の放電ワイヤ52を第2の放電ワイヤ52、感光体表面移動方向最下流の放電ワイヤ51を第3の放電ワイヤ51とする。グリッド50が取り付けされた状態を図7(a)に、グリッド50が取り外しされた状態を図7(b)にそれぞれ示す。放電の安定性を向上させるために、放電ワイヤ51,52,53は金属製の放電シールド54,55,56によってそれぞれシールドされている。放電シールド54,55,56は、一体となって帯電装置4の筐体を形成している。以下の説明では、各放電シールド54、55、56を区別するときは、第1の放電ワイヤ53をシールドする放電シールド56を第1の放電シールド56、第2の放電ワイヤ52をシールドする放電シールド55を第2の放電シールド55、第3の放電ワイヤ51をシールドする放電シールド54を第3の放電シールド55とする。また、第1の放電シールド56により第1の放電ワイヤ53を囲んだ空間を、第1帯電部301、第2の放電シールド55により第2の放電ワイヤ52を囲んだ空間を、第2帯電部302、第3の放電シールド54により第3の放電ワイヤ51を囲んだ空間を、第3帯電部303とする。図5に示すように、除電前帯電は、3本の放電ワイヤのうち、感光体1の回転方向(図中矢印A)の最も上流側に位置する第1の放電ワイヤ53によって行う。なお、帯電装置4における放電ワイヤの本数は、除電前帯電を行うものの他に、画像形成のための帯電に用いるものが少なくとも1本あればよく、3本に限るものではない。放電ワイヤが2本、もしくは4本以上の構成としてもよい。また、図6に示すように、第1の放電ワイヤ53の上部に位置する第1の放電シールド56には開口102が設けてあり、その上部には第1の除電手段としての第1イレーズランプ31が配設されている。
図12は、潜像形成時、現像時、転写後のぞれぞれにおける感光体1における表面電位の、図11とは別の一例について説明する図である。図12(a)に示すように、潜像形成時には、表面電位が−750[V]で一様になるように帯電された感光体1において、露光装置7によって露光された箇所の電位は約−150[V]になっている。図12(b)に示すように、現像時には、現像バイアス(図中では−550[V])と感光体1の表面における露光された箇所(図中では約−150[V])との電位差である現像ポテンシャル(−400[V])により生じる電界により、トナーを感光体1の表面における露光された箇所に付着させる。現像に続く転写においては、転写手段としての1次転写バイアスローラ9によって中間転写ベルト8をプラスに帯電させることによりトナー像を感光体1の表面から中間転写ベルト8へと転写する。転写時に、プラスに帯電した中間転写ベルト8は感光体1に当接しているので、感光体1の表面にもプラスの電荷が供給されることになる。図12(c)に示すように、転写後の感光体1の表面電位は全体的にプラス方向へと遷移するが、感光体1の表面における露光された箇所の電位は0[V]を越えずマイナス電位(図中では−30[V])になっている。このように、感光体1の表面がマイナス電位になっている場合には、除電手段によって除電光を照射すれば、残留電荷を除電することができる。したがって、除電前帯電は必要ない。なお、感光体1の帯電極性が逆の場合でもプラスとマイナスが入れ替わるだけで原理は同じである。
制御部150は、上述のプロセスコントロールを実施したときに、表面電位センサ37で検知した感光体1の表面における露光された箇所の電位の絶対値と、所定の第1基準値とを比較する。なお、第1基準値については、次のようにして決定する。まず、あらかじめ評価しておいた感光体1の表面における露光された箇所の、転写前の電位と転写後の電位との関係から、転写後の電位が0[V]を越えてプラス極性になる転写前の電位の絶対値を求める。次に、求めた転写前の電位の絶対値に所定のマージンを加味して決定する。
図13は、露光光量と感光体表面電位との関係について説明する図である。図中、横軸は露光光量、縦軸は感光体の表面電位を示している。図13(a)は感光体の感度が高い場合、図13(b)は感光体の感度が低い場合を示す。また、感光体表面の帯電電位が高いか低いかによって、ハーフトーン濃度と線幅を所定の値に保つために必要となる露光光量は異なってくる。図13中において、感光体表面の帯電電位が高いときの一例を実線aで、感光体表面の帯電電位が低いときの一例を実線bで示している。図13(a)の実線aにおいて、点P1は感光体表面の帯電電位を示し、点P2は感光体の表面における露光された箇所における電位を示す。図13(a)の実線bにおいて、点Q1は感光体表面の帯電電位を示し、点Q2は感光体の表面における露光された箇所における電位を示す。また、図13(a)において露光光量を増やしていくと感光体表面電位は点Rに示す電位に収束する。同様に、図13(b)の実線aにおいて、点p1は感光体表面の帯電電位を示し、点p2は感光体の表面における露光された箇所における電位を示す。図13(b)の実線bにおいて、点q1は感光体表面の帯電電位を示し、点q2は感光体の表面における露光された箇所における電位を示す。また、図13(b)において露光光量を増やしていくと感光体表面電位は点rに示す電位に収束する。
低温低湿度環境の場合には、現像剤の帯電量は高く、感光体の感度は低いので、露光光量と感光体表面電位との関係は図13(b)の実線aのようになる。また、低温高湿度環境の場合には、現像剤の帯電量が低く、感光体の感度が低いので、露光光量と感光体表面電位との関係は図13(b)の実線bのようになる。4つの組み合わせ(高温低湿度、高温高湿度、低温低湿度、低温高湿度)のうち、高温高湿度のときに、感光体の表面における露光された箇所の電位が最もプラス寄りになる。
次に、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラープリンタ(以下、プリンタ100という)に適用した第2の実施形態について、図を用いて説明する。
本実施形態に係るプリンタの全体構成においては、図1に一例として示している実施形態1のプリンタの全体構成と同じである。本実施形態と実施形態1との構成上の差異点は、実施形態1で図2を用いて説明したトナー像形成部6に対し、本実施形態におけるトナー像形成部6では第2イレーズランプ30を具備していない点である。なお、本実施形態における帯電装置4の構成は、実施形態1で図5,6を用いて説明したものと同じである。
制御部150は、上述のプロセスコントロールを実施したときに、表面電位センサ37で検知した感光体1の表面における露光された箇所の電位の絶対値と、所定の第1基準値とを比較する。なお、第1基準値については、次のようにして決定する。まず、あらかじめ評価しておいた感光体1の表面における露光された箇所の、転写前の電位と転写後の電位との関係から、転写後の電位が0[V]を越えてプラス極性になる転写前の電位の絶対値を求める。次に、求めた転写前の電位の絶対値に所定のマージンを加味して決定する。
図20は、実施例1の帯電装置4Aを備えたプリンタの概略構成図であり、図21は、実施例1の帯電装置4Aの概略構成図である。
図20、図21に示すように、実施例1の帯電装置4Aは、第1イレーズランプ31の除電光照射面が、感光体表面移動方向上流となるように、第1イレーズランプ31を感光体の法線方向に対して傾けて配置したものである。
かかる構成とすることにより、図21に示すように、第1イレーズランプ31の照射範囲Wが、第2の放電ワイヤ52の放電範囲T1に重なることがない。これにより、第2の放電ワイヤ52により帯電した感光体表面が、第1イレーズランプ31の除電光により除電されるのを防止することができ、第1イレーズランプ31による帯電装置4の帯電能力低下を防止することができる。
図23は、実施例2の帯電装置4Bを備えたプリンタの概略構成図であり、図24は、実施例2の帯電装置4Bの分解斜視図である。
図23に示すように、実施例2の帯電装置4Bは、第1イレーズランプ31を帯電装置内に配置したものである。具体的には、第1イレーズランプ31を、第1の放電ワイヤ53をシールドする第1の放電シールド56内に配置した。
図24に示すように、第1イレーズランプ31は、基板312にLEDなどの複数の発光素子311が、感光体の軸方向に並んで配置されたものである。この第1イレーズランプ31の基板312が、第1帯電部301と第2帯電部302とを仕切る仕切り壁155に取り付けられている。
図26は、実施例3の帯電装置4Cを備えたプリンタの概略構成図である。
図26に示すように、実施例3の帯電装置4Cは、第1帯電部301と、第2帯電部302とを仕切る仕切り壁155に遮光手段たる遮光部材101を設けたものである。遮光部材101は、ウレタンゴム等の弾性部材で構成され、その先端部を感光体表面に当接させている。
図32は、実施例4の帯電装置4Dの概略構成図である。
実施例4の帯電装置4Dは、第1の放電ワイヤ53と第2の放電ワイヤ52との間隔L2を、第2の放電ワイヤ52と第3の放電ワイヤ51との間隔L1よりも長くしたものである。これにより、第1の放電ワイヤ53と第2の放電ワイヤ52との間隔が、第2の放電ワイヤ52と第3の放電ワイヤ51との間隔と同じ場合に比べて、第1イレーズランプ31を第2帯電部302から離して配置することができる。この実施例4では、第1帯電部301の感光体表面移動方向中央部Cよりも感光体表面移動方向上流側に、第1イレーズランプ31を配置した。これにより、第1イレーズランプ31の照射範囲Wを、第2の放電ワイヤ52の放電範囲T1に重ならないように、第1イレーズランプ31を配置することができる。よって、第2の放電ワイヤ52により帯電した感光体表面が、第1イレーズランプ31の除電光により除電されるのを防止することができ、第1イレーズランプ31による帯電装置4の帯電能力低下を防止することができる。
(態様A)
回転駆動する潜像担持体と、前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤを有する帯電手段と、帯電後の前記表面に潜像を書き込む潜像書込手段と、前記潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、現像によって得られたトナー像を転写体に転写する転写手段と、転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤを有する帯電手段と、除電前帯電の後に除電光の照射によって前記潜像担持体を除電するための除電手段とを備える画像形成装置において、前記一様に帯電するための放電ワイヤと前記除電前帯電を行う放電ワイヤとを一体の筐体内に設け、前記除電前帯電のための放電ワイヤが他の放電ワイヤに対して前記潜像担持体の回転方向に対し最も上流側の位置になるように配置され、前記除電手段は、前記除電前帯電のための放電ワイヤの前記潜像担持体上における放電範囲であって前記放電範囲のうち前記回転方向に対して最も上流に位置する箇所よりも下流側に前記除電光が照射されるように配設する。
転写後の、潜像担持体の表面における書込み処理(露光)された箇所の極性が帯電極性に対して逆転する現象が発生した場合に、潜像担持体の表面を除電前帯電してから除電手段による除電光の照射をすることで潜像担持体表面の電位を均すことができる。これにより、残像現象を防止することができる。また、一様に帯電するための放電ワイヤと除電前帯電を行う放電ワイヤとを一体の筐体内に設けることにより、画像形成のために潜像担持体を一様帯電させる帯電手段と別体である帯電手段を設ける必要がない。
態様Aにおいて、
前記除電手段(第1の除電手段)に加え、前記転写手段と前記帯電手段との間において前記潜像担持体と対向して配置された第2の除電手段を備え、前記第2の除電手段による除電光の照射前には前記除電前帯電を行わず、前記除電前帯電および前記第1の除電手段による除電光の照射を行う一連の工程と、前記第2の除電手段による除電光の照射との少なくとも一方を実施するようにする。
転写後、潜像担持体の表面における書込み処理(露光)された箇所の極性が帯電極性と同じときには、除電前帯電する必要がない。このようなときに除電前帯電をする際に使う第1イレーズランプ31は照射させず第2イレーズランプ30のみを照射するようにした場合には、光疲労により潜像担持体の寿命を縮めるイレーズランプの照射を残像防止のために必要な最低限に留めることができる。これにより、感光体1の寿命を無駄に縮めてしまうことを抑制することができる。
態様Bにおいて、
前記工程と第2の除電手段による除電光の照射との実施を制御する制御手段を備え、潜像書き込み後に、前記潜像担持体表面における潜像書き込みが行われた箇所における転写後の電位の絶対値が所定の第1基準値よりも小さいときには、前記制御手段が前記工程を実施するようにする。
第1基準値を、例えば、転写後の電位が0[V]を越えてプラス極性になるときの転写前の電位における絶対値に一定のマージンを持たせた値とした場合、潜像書き込み後に、潜像担持体の表面における露光された箇所の電位の絶対値が第1基準値よりも小さいときには除電前帯電が必要であると判断することができる。このようにときに、制御手段が、上記工程が実施されるよう制御することで、残像現象を効果的に防止することができる。
態様Cにおいて、
潜像書き込み後に、前記箇所における転写後の電位の絶対値が前記第1基準値よりも大きいときには、前記制御手段が、前記第2の除電手段による除電光の照射のみを実施し、前記工程は実施しないようにする。
第1基準値を、例えば、転写後の電位が0[V]を越えてプラス極性になるときの転写前の電位における絶対値に一定のマージンを持たせた値とした場合、潜像書き込み後に、潜像担持体の表面における露光された箇所の電位の絶対値が第1基準値よりも大きいときは除電前帯電をしなくても潜像担持体表面を除電できる。このようなときには、除電前帯電をする際に使う第1イレーズランプ31の照射は必要ないので、制御手段が、第1イレーズランプ31が照射されないように制御するようにすることで潜像担持体の寿命を無駄に縮めてしまうことを抑制することができる。
態様CまたはDにおいて、
潜像書き込み後に、前記絶対値が前記第1基準よりも小さく、かつ、潜像担持体を一様帯電するための目標電位の絶対値が、所定の第2基準値よりも大きいときには、前記制御手段が、前記第1の除電手段による除電を実施している間に、前記他の放電ワイヤにおける放電電流を増加するようにする。
除電前帯電を行う際は、次工程の帯電は除電前帯電を行う放電ワイヤ以外の放電ワイヤだけで行う。第2基準値を、これらの放電ワイヤの放電電流値をデフォルトのままで帯電を行ったときに能力不足となる目標帯電電位の絶対値に一定のマージンを持たせた値とした場合、除電前帯電を行う際、潜像担持体の目標帯電電位の絶対値が第2基準値よりも大きいときに、制御手段が、これらの放電ワイヤの放電電流値をデフォルトよりも大きくする。これにより、潜像担持体の一様帯電において帯電能力が不足することを防止することができる。
態様Bにおいて
前記工程と第2の除電手段による除電光の照射との実施を制御する制御手段を備え、装置の環境に基づいて、前記制御手段が前記工程を実施するか否かを決定する。
これによれば、装置環境が、高温高湿度など感光体1の表面電位の極性が逆転する現象が最も発生しやすい環境のときは、転写後帯電を実施するようにするように決定するようにすれば、残像現象を防止することができる。また、装置環境が、高温低湿度環境、高温低湿度、低温低湿度、低温高湿度のときなど、感光体1の表面電位の極性が逆転する現象が発生しにくい環境のときは、前記工程は実施しないようにすれば、光疲労により潜像担持体の寿命を抑制しつつ、残像現象を防止することができる。
態様B〜Fにおいて、
前記除電手段の除電光の光量を、前記第2の除電手段の除電光量よりも少なくした。
これによれば、実施形態で説明したように、第2イレーズランプ30などの第2の除電手段は、転写後のマイナス数百Vの非露光部の電位を除電する必要がある。一方、第1イレーズランプ31などの除電手段は、−30V程度の電位を除電すればよいため、第2除電手段よりも少ない除電光量で良好に感光体表面を除電できる。よって、除電手段の除電光の光量を、第2の除電手段の除電光量よりも少なくすることにより、第1の放電ワイヤ53により帯電した部分を良好に除電でき、残像の発生を抑制することができる。また、除電手段の除電光量を第2の除電手段と同じにした場合に比べて、潜像担持体表面の光疲労による劣化を抑制することができる。また、除電手段の除電光量を第2の除電手段と同じにした場合に比べて、除電手段の印加電圧を抑えることができ、省電力化を図ることができる。
態様A〜Gにおいて、
前記帯電手段が、放電生成物を除去する清掃手段を備えた。
マイナス極性のバイアスを潜像担持体に印加する帯電手段を用いた場合、放電ワイヤに放電生成物が付着する量が多くなるが、清掃手段によりこの放電生成物を除去することで放電ワイヤの放電不良を防止することができる。
態様A〜Hのいずれか一の画像形成装置において、
前記帯電手段から発生するオゾンを収集し浄化するオゾン処理手段を備えた。
マイナス極性のバイアスを潜像担持体に印加する帯電手段を用いた場合、帯電のための放電の際にオゾンの発生量が特に多くなるが、オゾン処理手段が発生したオゾンを含む空気を浄化することで、含有するオゾンの濃度を害のないレベルにまで低減することができる。
態様A〜Iのいずれか一の画像形成装置において、
第1イレーズランプ31などの除電手段の除電光照射面が、感光体1などの潜像担持体表面移動方向下流側に位置するように前記除電手段を潜像担持体法線方向に対して傾けて配置した。
これによれば、実施例1で説明したように、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(実施例1では、第2の放電ワイヤ52)が、潜像担持体表面に電荷を付与して潜像担持体表面を帯電させる放電範囲T1などの帯電範囲に、除電手段から照射された除電光が照射されるのを、第1イレーズランプ31などの除電手段を潜像担持体法線方向に沿って配置した場合に比べて抑制することができる。これにより、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤにより潜像担持体を帯電した瞬間に、除電手段の除電光で除電されるのを抑制することができ、除電手段による帯電手段の帯電能力低下を抑制することができる。
態様A〜Jのいずれか一の画像形成装置において、第1イレーズランプ31などの除電手段を、筐体(本実施形態では、放電シールド54,55,56で構成)内に配置した。
これによれば、実施例2で説明したように、第1イレーズランプ31などの除電手段を筐体よりも上方に配置した場合に比べて、潜像担持体表面に照射される除電光の潜像担持体表面移動方向の範囲を狭めることができる。これにより、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(実施例2では、第2の放電ワイヤ52)が、潜像担持体表面に電荷を付与して潜像担持体表面を帯電させる放電範囲T1などの帯電範囲に、除電手段から照射された除電光が照射されるのを、除電手段を筐体よりも上方に配置した場合に比べて、抑制することができる。これにより、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤにより潜像担持体を帯電した瞬間に、除電手段の除電光で除電されるのを抑制することができ、除電手段による帯電手段の帯電能力低下を抑制することができる。
また、除電手段を筐体よりも上方に配置した場合に比べて、画像形成装置の小型化を図ることができる。さらには、除電手段を筐体に取り付ければ、除電手段と帯電手段とを一体化でき、除電手段と帯電手段とを一体で装置本体に着脱することができる。また、除電手段の装置本体の電源に接続するためのコネクタと、帯電手段Bの電源に接続するためのコネクタとを一体にしたひとつのコネクタにすることを容易に行うことができ、構成の簡素化を図ることができる。
態様A〜Kのいずれか一の画像形成装置において、感光体1などの潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(本実施形態では、第2の放電ワイヤ52)の、潜像担持体表面に電荷を付与して潜像担持体表面を帯電させる放電範囲T1などの帯電範囲に、第1イレーズランプ31などの除電手段から照射された除電光が照射されないように除電光を遮光する遮光部材101などの遮光手段を設けた。
これによれば、実施例3で説明したように、第1イレーズランプ31などの除電手段から照射された除電光のうち、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(実施例3では、第2の放電ワイヤ52)が、潜像担持体表面に電荷を付与して潜像担持体表面を帯電させる放電範囲T1などの帯電範囲に向う除電光を、遮光部材101などの遮光手段により遮光することができる。これにより、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤにより潜像担持体を帯電した瞬間に、除電手段の除電光で除電されるのを防止することができ、除電手段による帯電手段の帯電能力低下を防止することができる。
態様Lの画像形成装置において、遮光部材101などの遮光手段は、第1イレーズランプ31などの除電手段と感光体1などの潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(本実施形態では第2の放電ワイヤ52)との間に配置され、遮光手段を、潜像担持体表面に当接させた。
これによれば、実施例3で説明したように、除電手段の除電光が、上記帯電範囲に当たるのを、完全に防止することができる。
態様A〜Mのいずれか一の画像形成装置において、感光体1などの潜像担持体の表面を一様に帯電するための帯電手段は、放電ワイヤを複数備え(本実施形態では、第2の放電ワイヤ52と第3の放電ワイヤ51)、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)と、この放電ワイヤに隣接する潜像担持体の表面を一様に帯電するための第2の放電ワイヤ52などの放電ワイヤとの間隔を、前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤの間隔(第2放電ワイヤ52と第3放電ワイヤ51との間隔)よりも広くした。
これによれば、実施例4で説明したように、各放電ワイヤの間隔を同じにした場合に比べて、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)に隣接する潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2の放電ワイヤ52)から離して第1イレーズランプ31などの除電手段を、配置することができる。これにより、除電手段の潜像担持体表面への照射範囲Wが、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2の放電ワイヤ52)が、潜像担持体表面に電荷を付与して潜像担持体表面を帯電させる放電範囲T1などの帯電範囲に重ならないように、除電手段を配置することができる。これにより、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤにより潜像担持体を帯電した瞬間に、除電手段の除電光で除電されるのを抑制することができ、除電手段による帯電手段の帯電能力低下を抑制することができる。
態様A〜Nのいずれか一の画像形成装置において、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)と、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2の放電ワイヤ52、第3の放電ワイヤ51)とにそれぞれ個別に電流を流すように構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2の放電ワイヤ52、第3の放電ワイヤ51)には、潜像担持体表面を潜像形成に必要な電位に帯電させるのに必要な電流を流すことができ、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)には、感光体表面の+30V程度帯電電位を、0Vにするのに必要な電流を流すことができる。これにより、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)の放電を抑えることが可能となり、オゾン等の放電生成物の発生を抑制することができる。
態様Oの画像形成装置において、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)に流す電流を、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2、第3の放電ワイヤ51,52に流す電流よりも小さくした。
これによれば、実施形態で説明したように、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2の放電ワイヤ52、第3の放電ワイヤ51)は、少なくとも感光体表面を−550V程度まで帯電させる必要がある。一方、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)は、感光体表面の+30V程度帯電電位を0Vにする程度に帯電させればよい。よって、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤに流す電流よりも小さい電流で、感光体表面の+30V程度帯電電位を0Vにすることができる。よって、転写後に潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)に流す電流を、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2、第3の放電ワイヤ51,52に流す電流よりも小さくすることで、残像を良好に抑制でき、かつ、オゾン等の放電生成物の発生を抑制することができる。
態様A〜Pいずれか一の画像形成装置において、転写後に感光体1などの潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤ(第1の放電ワイヤ53)と潜像担持体との間に配設されるグリッドの開口部比率を、潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤ(第2,第3の放電ワイヤ51,52)と前記潜像担持体との間に配設されるグリッドの開口部比率よりも広くした、または、転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤと前記潜像担持体との間にグリッドを設置しない。
これによれば、実施形態で説明したように第1イレーズランプなどの除電手段の除電光が感光体表面に届くのを、グリッドに阻害されるのを抑制することができ、除電能力を高めることができる。これにより、確実に第1放電ランプにより帯電した感光体表面を除電することができ、残像が生じるのを良好に抑制することができる。また、少ない光量で、良好に感光体表面を除電できるので、除電手段に印加する電圧を低く抑えることができる。これにより、省電力化を図ることができる。
態様A〜Qにおいて、
前記潜像担持体と前記現像装置とを備え、互いに異なる色の画像を形成する複数の像形成手段を有し、これらが形成する各色の画像を転写媒体上に複数重ね合わせてカラー画像を形成する。
これによれば、潜像担持体を一様帯電させる帯電手段と別体である帯電手段を設けることなく、残像現象を効果的に防止することができる。
4 帯電装置(帯電手段)
7 露光装置(潜像書込手段)
5 現像装置(現像手段)
9 1次バイアスローラ(転写手段)
30 第2イレーズランプ(第2の除電手段)
31 第1イレーズランプ(除電手段)
51,52 放電ワイヤ(他の放電ワイヤ)
53 放電ワイヤ(除電前帯電のための放電ワイヤ)
Claims (18)
- 回転駆動する潜像担持体と、
前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤを有する帯電手段と、
帯電後の前記表面に潜像を書き込む潜像書込手段と、
前記潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、
現像によって得られたトナー像を転写体に転写する転写手段と、
転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤを有する帯電手段と、
除電前帯電の後に除電光の照射によって前記潜像担持体を除電するための除電手段とを備える画像形成装置において、
前記一様に帯電するための放電ワイヤと前記除電前帯電を行う放電ワイヤとを一体の筐体内に設け、前記除電前帯電のための放電ワイヤが他の放電ワイヤに対して前記潜像担持体の回転方向に対し最も上流側の位置になるように配置され、前記除電手段は、前記除電前帯電のための放電ワイヤの前記潜像担持体上における放電範囲であって前記放電範囲のうち前記回転方向に対して最も上流に位置する箇所よりも下流側に前記除電光が照射されるように配設することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記除電手段(第1の除電手段)に加え、前記転写手段と前記帯電手段との間において前記潜像担持体と対向して配置された第2の除電手段を備え、前記第2の除電手段による除電光の照射前には前記除電前帯電を行わず、前記除電前帯電および前記第1の除電手段による除電光の照射を行う一連の工程と、前記第2の除電手段による除電光の照射との少なくとも一方を実施するようにすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記工程と第2の除電手段による除電光の照射との実施を制御する制御手段を備え、潜像書き込み後に、前記潜像担持体表面における潜像書き込みが行われた箇所における転写後の電位の絶対値が所定の第1基準値よりも小さいときには、前記制御手段が前記工程を実施するようにすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
潜像書き込み後に、前記箇所における転写後の電位の絶対値が前記第1基準値よりも大きいときには、前記制御手段が、前記第2の除電手段による除電光の照射のみを実施し、前記工程は実施しないようにすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3または4のいずれかに記載の画像形成装置において、
潜像書き込み後に、前記絶対値が前記第1基準よりも小さく、かつ、潜像担持体を一様帯電するための目標電位の絶対値が、所定の第2基準値よりも大きいときには、前記制御手段が、前記第1の除電手段による除電を実施している間に、前記他の放電ワイヤにおける放電電流を増加するようにすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記工程と第2の除電手段による除電光の照射との実施を制御する制御手段を備え、
装置の環境に基づいて、前記制御手段が前記工程を実施するか否かを決定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2乃至6のいずれか一の画像形成装置において、
前記除電手段の除電光の光量を、前記第2の除電手段の除電光量よりも少なくしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一の画像形成装置において、
前記帯電手段が、放電生成物を除去する清掃手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一の画像形成装置において、
前記帯電手段から発生するオゾンを収集し浄化するオゾン処理手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一の画像形成装置において、
前記除電手段の除電光照射面が、前記潜像担持体表面移動方向下流側に位置するように、前記除電手段を、前記潜像担持体法線方向に対して傾けて配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至10のいずれか一の画像形成装置において、
前記除電手段を、前記筐体内に配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至11のいずれか一の画像形成装置において、
前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤの、前記潜像担持体表面に電荷を付与して前記潜像担持体表面を帯電させる帯電範囲に、前記除電手段から照射された除電光が照射されないように前記除電光を遮光する遮光手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12の画像形成装置において、
前記遮光手段は、前記除電手段と前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤとの間に配置され、
前記遮光手段を、前記潜像担持体表面に当接させたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至13のいずれか一の画像形成装置において、
前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための帯電手段は、放電ワイヤを複数備え、
転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤと、この放電ワイヤに隣接する前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤとの間隔を、前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤの間隔よりも広くしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至14のいずれか一の画像形成装置において、
転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤと、前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤとにそれぞれ個別に電流を流すように構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項15の画像形成装置において、
転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤに流す電流を、前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤに流す電流よりも小さくしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至16いずれか一の画像形成装置において、
転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤと前記潜像担持体との間に配設されるグリッドの開口部比率を、前記潜像担持体の表面を一様に帯電するための放電ワイヤと前記潜像担持体との間に配設されるグリッドの開口部比率よりも広くした、または、転写後に前記潜像担持体の表面を帯電する除電前帯電のための放電ワイヤと前記潜像担持体との間にグリッドを設置しないことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至17のいずれか一の画像形成装置において、
前記潜像担持体と前記現像装置とを備え、互いに異なる色の画像を形成する複数の像形成手段を有し、これらが形成する各色の画像を転写媒体上に複数重ね合わせてカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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