JP2016028279A - 酸化スズに基づく導電膜を有する反射防止または反射コーティングを塗膜した光学物品、および製造方法 - Google Patents

酸化スズに基づく導電膜を有する反射防止または反射コーティングを塗膜した光学物品、および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】帯電防止および反射防止または反射特性を持つ光学物品を提供する。
【解決手段】反射防止または反射コーティングが塗工された少なくとも1つの主表面を持つ基材を含み、前記コーティングが導電層の全重量に対して重量で少なくとも30%の酸化スズ(SnO)を含む少なくとも1つの導電層を含有し、前記導電層はイオン−アシスト溶着により堆積されていて、さらに前記基材が前記基材の全重量に対して重量で0.6%以上の水分吸収率を持ち、水分吸収率は前記基材を予備乾燥し次いで50℃で相対湿度100%および大気圧下のチャンバー内で800時間保管後に測定される光学物品。
【選択図】なし

Description

本発明は光学物品、とりわけ帯電防止および反射防止または反射特性の両方を持ち、しかも都合のよいことにこれが受けた帯電防止処理の結果による経時的な表面欠陥を生じることが無いめがねレンズと、同時にこの様な光学物品を製造する方法に広く関係する。
眼科用めがねの表面をそれが無機のものであれ有機のものであれ、ハードコート(耐摩耗および/または耐ひっかきコーティング)により保護することは周知のことであり、これらは基本的にポリシロキサンをベースとしている。さらにめがねレンズを処理することによりレンズ着用者および彼または彼女が会話している相手を困惑させるような全ての迷光または望ましくない反射光が生じることを防ぐことも周知されている。この場合レンズには単層または多層の、通常は無機物質でできた反射防止コーティングが備えられている。
レンズがその構成内に硬質の耐摩耗コーティングを有する場合、反射防止コーティングは通常耐摩耗層の上に堆積される。この様なスタックは系が堅くなりひいては脆くなるので衝撃強度が低下する。この問題は有機ガラスでできためがねレンズの業界では周知のことである。
この様な難点を是正するために、有機ガラスでできたレンズおよび耐摩耗性ハードコーティングの間に耐衝撃プライマー層を設けることが提案されてきている。
さらに実質的に絶縁体でできた光学物品は、とりわけ乾燥した条件の下でその表面を拭き布、合成発泡体片またはポリエステルでこすってきれいにするとその表面が簡単に静電気を帯びることもまた周知のことである(摩擦電気)。その表面に存在する電荷は付近(これから数センチ離れた)にある非常に軽い物体、通常はホコリの様な非常に小さな粒子を引きつけ保持することができる静電界を創りだし、しかも電荷は物体上にずっと有効であり続ける。
粒子の誘引を減少または阻止するためには静電界強さを減らすこと、すなわち物品表面に存在する電荷の数を減らすことが必要である。これは電荷を可動性にする、例えば「電荷坦体」に強い可動性を誘発する素材の層を挿入することにより達成できる。最も強い可動性を誘発する素材はいわゆる導電性材料である。斯くして、高導電性材料により電荷をより速やかに消散させることが可能となる。
最新の技術によると光学物体はその表面内の機能性コーティングの中に、少なくとも1つの導電性層または「帯電防止層」を組み込むことにより帯電防止特性が与えられることを明らかにしているが、二つの表現は差別せずに使用されている。
この様な帯電防止層は機能性コーティングスタックの外層、または中間層(内層)を形成することができるし、または光学物品基材上に直接堆積することもできる。この様な層をスタック内に組み込むことにより、例え帯電防止コーティングが2つの非帯電性コーティングまたは基材の間に挿入されていても、物品に帯電防止特性をもたらす。
ここに用いた「帯電防止」とは実質的な静電気帯電を保持および/または生じさせない能力を意味することを意図している。一般に物品がその1つの面を適当な拭い布でこすった後でもホコリおよび微粒子を誘引も保持もしない場合に、満足できる帯電防止特性があると見なされる。速やかに蓄積された静電気帯電を消散できるため、このような物品は拭った後のほうがよりきれいに見える。
材料の帯電防止特性を定量化するためには様々の方法を用いることができる。
材料の帯電防止特性はしばしばその静的ポテンシャルと関係がある。材料の静的ポテンシャルが(物品が帯電していない時点で測定して)0KV±0.1KV(絶対値)の場合、材料は帯電防止性であると見なされ、一方でその静的ポテンシャルが0KV±0.1KV(絶対値)とは異なる場合、材料は帯電性であると見なされる。
別の方法によると、布でこすることによりまたは静電気帯電を創りだすのに適した全ての他の方法(例えばコロナ荷電)で得られた静電気帯電を消失させるガラスの能力は前記帯電の消散時間を計ることにより得られた。斯くして、本明細書においては、その消失時間が500ミリ秒以下の場合は、ガラスは帯電防止性と見なされる。帯電性ガラスは何十秒もの放電時間を有する場合があり拭いたばかりではその電荷が消散するまでの間ずっと周囲のホコリを引きつける。
既知の帯電防止コーティングは少なくとも 1つの帯電防止剤を含有し、これは一般にインジウム−スズ酸化物(ITO)、酸化亜鉛のような金属酸化物(半)導体で、随意的にドープしてある。
インジウム−スズ酸化物(ITO)は最も普通の材料である。これはインジウムをドープした酸化スズでもまたはスズをドープした酸化インジウムでもよい。最も一般的に用いられる材料はスズをドープした酸化インジウムがその典型で、スズは重量で5から17%の量で使用されている。
出願または特許 EP0834092、DE3942990、DE4117257、US6852406、US2008/028984およびUS2002/018887には光学物品、とりわけめがねレンズが開示され、真空下で溶着された無機で透明な導電性の、二酸化チタン、インジウム−スズ酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化スズ、他をベースとした層を有する本質的に無機の反射防止スタックを備えている。特許US6852406に記載されているITO層は通常90%の酸化インジウムおよび10%の酸化スズを含有する原料から形成されている。
特許WO2009/004222では、出願者の名義で反射防止特性を伴う光学物品を開示し、これは少なくとも1つの導電性の層を有することができる反射防止コーティングを塗工された少なくとも1つの主表面がある基材を含有する。この層はインジウム、スズ、亜鉛酸化物およびこれらの組合せから選択された金属酸化物を含むことが好ましく、好適な材料はインジウム−スズ酸化物(ITO)である。
しかしながら、ITOをベースとした反射防止層を有する反射防止コーティングは完全に満足を示すものでない。
ITOをベースとした反射防止層は欠点として可視域に無視できない程の吸収を被り、このためその厚みを比較的薄くして光学物品の透明特性に弊害をもたらさない様にしなければならない。斯くして、ITO層はORMATM基材のような幾つかの基材に堆積された場合に幾分過度の黄色レベルとなり、それはITO層厚みが6.5nmを超えると裸眼で知覚できてしまう。
しかしながらこの様な導電性帯電防止層、とりわけITO層を用いることの主たる不都合は、光学物品に反射防止および帯電防止特性を付与してから比較的短期間で表面欠陥といわれる欠陥が光学物品に発生することである。この様な欠陥は問題の光学物品を販売する上で障害になる。基材によって、これらの欠陥は当初から存在するか、しばらくしてから徐々に、数日から数ヶ月間以内にめがねレンズの使用中に現れる。この様な欠陥は物品表面に点や線として現れる。
導電性の層は一般にイオン−アシスト(支援)溶着により堆積される。発明者達はこの様なイオン−アシスト溶着が欠陥発生率を著しく増加することを明らかにしている。
表面欠陥の問題となる発生については、上述の文献の何れでも論じられていない。
したがって本発明の目的は透明な光学物品、とりわけ帯電防止および反射防止または反射の両特性、随意的に耐摩耗性および/または耐ひっかき特性および/または耐衝撃特性を持っためがねレンズで、しかも経時的に表面欠陥を生じることが無く、かつコーティングの種々の層間に抜群の接着特性を維持するものを提供することである。
本発明の別の目的はその帯電防止特性が経時的に安定な光学物品を提供することである。
本発明のさらなる目的は上で説明した物品を製造する方法を提供することであり、これはこの様な物品を製造する従来工程と容易に一体化できると同時に全ての基材の加熱段階を回避できるものである。
発明者達は帯電防止層を形成する材料の性質に基づいて行動し特定の材料を選定して技術的な問題を解決することが妥当であることを明らかにした。この問題はスタック内の帯電防止コーティングの場所を変更することによっては解決できない。
さらに発明者達は、一端基材に帯電防止の反射防止(または反射)コーティングを塗工されるとこの種の欠陥を生じる傾向がある基材の特性、およびどの基材が帯電防止層の性質によらずこの種の欠陥を示さないか、を明らかにした。
本発明には反射防止または反射コーティングにいくらかのSnOをベースとした帯電防止層を用いることにより基板に表面欠陥を生じさせないこと、その水分吸収率が重量で0.6%を超えることにより、前記コーティングの透明性がとりわけ経時的に保たれ、斯くしてこれが損傷を受けることを妨げている、という事実が根底にある。
本発明により設定した目的は、反射防止または反射コーティングされた少なくとも1つの主表面を持つ基材を有し、前記コーティングが導電性の層の全重量に対して重量で少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%およびより好ましくは少なくとも50%の酸化スズ(SnO)を含有する少なくとも1つの導電性の層を有し、前記導電性の層がイオン−アシスト溶着により堆積され、さらに前記基材の水分吸収率が前記基材の全重量に対して重量で0.6%以上である帯電防止特性および反射防止または反射特性のある光学物品により本発明を得ようとするもので、ここに水分吸収率は前記基材を予備乾燥してから相対湿度100%および大気圧下の50℃のチャンバー内で800時間保管した後に測定したものである。
本発明はさらに光学物品を製造する方法にも関係し、少なくとも:
−少なくとも1つの主表面がある基材で、上に記載したようにして水分吸収率を測定した場合に水分吸収率が前記基材の全重量に対して重量で少なくとも0.6%以上である、光学物品を供給する;
−前記基材の主表面の上に反射防止または反射コーティングを堆積し、ここに前記コーティングは導電性の層の全重量に対して重量で少なくとも30%の酸化スズ(SnO)を含有する少なくとも1つの導電性の層を有し、前記導電性の層はイオン−アシスト溶着により堆積される;
−その主表面に前記導電性の層を含む前記反射防止または反射コーティングを塗工された基材を含む、光学物品を回収する;ことを含む。
残りの記述は基本的に反射防止コーティングに言及してはいるが、必要な変更を加えれば反射コーティングにも適用できる。しかしながら、本発明は好ましくは反射防止コーティングに適用される。
本明細書では、光学物品がその表面に1つ以上のコーティングを有する場合、「物品の上に層またはコーティングを堆積する」という表現は層またはコーティングが物品の外面コーティングの外側(露出された)表面に堆積されている、すなわち基材から最も離れたコーティングを意味することを意図している。
基材の「上」にあるまたは基材の「上に」堆積されているコーティングとは(i)基材の上を覆って位置する(ii)基材と必ずしも接触している必要はない、すなわち問題のコーティングと基材の間に1つ以上の中間コーティングが堆積されている場合もある、および(iii)必ずしも基材を完全に覆わなくともよい、コーティングと定義される。「層1が層2の下に位置する」場合、層2は層1に比べ基材からより離れていることを意味する。
本発明により準備された光学物品は、好ましくは透明で、主たる前および背面を持ち、前記主面の少なくとも一方の、好ましくは2つの主面が反射防止帯電防止コーティングを有する基材を含む。
ここに用いた基材の背面(通常は凹面)とは、物品を使用する場合、着用者の目に最も近い面を意味することを意図している。反対に、基材の前面(通常は凸面)とは、物品を使用する場合、着用者の目から最も離れた面を意味することを意図している。
本発明による物品は表示画面または鏡のようなどの様な光学物品であってもよいが、光学レンズであることが好ましく、めがねレンズ、もしくは光学またはめがねレンズ素材であることがより好ましい。レンズは偏光、色付きまたは光互変異性であってもよい。本発明によるめがねレンズは高透過率であることが好ましい。
本発明による反射防止コーティングは剥き出しの、つまり塗工されていない基材の少なくとも一方の主面に、またはすでに塗工され1つ以上の機能性コーティングを持つ基材の主面の少なくとも一方に形成することが可能である。
本発明の光学物品のための基材は例えば熱可塑性または熱硬化性の材料のような、有機ガラスでなくてはならない。
水分吸収率は前記基材の全重量に対して重量で0.6%以上、好ましくは0.7%以上あるべきで、この水分吸収率は前記基材を予備乾燥し50℃で相対湿度100%および大気圧下のチャンバー内で800時間保管した後に測定されている。発明者達は水分吸収率が上で示した試験条件下で0.6%未満の基材は表面欠陥を形成する結果にならないことを確かに観察している。
基材の水分吸収率を測定するためには当業者にはよく知られた伝統的な手順を必要としかつ容易に実施できる。これらは下記の実験部分で詳細に述べられている。
本発明の光学物品のための基材は以下の材料群から選択することができるが、それらが上述した水分吸収率を満たすという条件付である:(メタ)アクリル酸 (コ)ポリマー類、とりわけポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、チオ(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー類、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン類(PU)、ポリ(チオウレタン類)、ポリオールアリルカーボネート (コ)ポリマー類、熱可塑性エチレン/ビニルアセテートコポリマー類、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)またはポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)の様なポリエステル類、ポリエポキシド類、ポリカーボネート/ポリエステルコポリマー類、エチレン/ノルボルネンまたはエチレン/シクロペンタジエンコポリマー類の様なシクロオレフィンコポリマー類、およびこれらの組合せ。勿論基材はモノマー混合物の重合により得られることも、またはこの様なポリマー類およびコポリマー類を含むこともまた可能である。
とりわけ好適な基材の種類にはポリ(チオウレタン類)、ポリエピスルフィド類およびアルキレングリコールビスアリルカーボネート類の重合または共重合で得られた樹脂類が含まれるが、これらの水分吸収率が0.6%以上であるという条件付である。
本発明で適切に用いることができる基材の例にはMR6TM、MR7TMおよびMR8TM樹脂(熱硬化ポリウレタン樹脂類)から得られるものが含まれる。ポリチオウレタン樹脂類をベースとした種々の基材は三井東圧化学会社から市販されさらにこれらの基材のほかにこれらを作成するために用いられたモノマー類は特に特許US4689387、US4775733、US5059673、US5087758およびUS5191055に記載されている。
ジエチレングリコールビスアリルカーボネートの(共)重合により入手した基材もまた適切である(ORMATMESSILORのレンズ)。合成のベースとして作用するモノマーは、例えばPPG Industries 社から商品名 CR−39TMとして販売されている。
水分吸収率が0.6%よりずっと低いため本発明では用いられない基材の例には無機基材(シリカをベースとしたガラス類)、ポリエピスルフィド樹脂をベースとした1.74TM基材、およびビスフェノール−Aホモポリカーボネート樹脂をベースとした樹脂でとりわけ帝人社から商品名PANLITETM、GENERAL ELECTRIC社から商品名LEXANTM、BAYER社から商品名BAYBLENDTM、MOBAY CHEMICHAL Corp社から商品名MAKROLONTM、およびDOW CHEMICAL社から商品名CALIBRETMとして市販されているものがある。
基材上に帯電防止コーティングを堆積する前に、反射防止コーティングの接着性を増すことを目的として前記基材の表面を化学的または物理的な活性化前処理にかけることが普通である。この前処理は一般に真空下で実施されエネルギーおよび/または反応種の衝撃による場合があり、例えばイオンビーム(「イオン前洗浄」または「IPC」)または電子ビーム、コロナ放電処理、イオン破砕反応、通常は酸素またはアルゴンタイプのプラズマによる真空下における紫外線処理またはプラズマ処理がある。さらにこれは酸または塩基処理および/または溶媒ベースの表面処理(水または全ての有機溶媒)の場合もある。これら多くの方法を組み合わせる場合もある。この様な洗浄処理により基材表面の清浄性および反応性を最適にすることができる。
ここに用いたエネルギー(および/または反応)種はとりわけ1から300eV、好ましくは1から150eV、より好ましくは10から150eV、およびさらにより好ましくは40から150eVの範囲のエネルギーを持つイオン種を意味することを意図している。エネルギー種はイオン類の様な化学種、ラジカル類もしくは光子または電子のような種の場合もある。
基材表面の最も好適な前処理はイオン銃を用いたイオン衝撃で、イオンはガス原子からできていて1つ以上の電子が抜きとられている。アルゴン(Arイオン)がイオン化ガスとして用いられることが好ましいが、さらに酸素も、またはこれらの組合せも、通常は 50から200Vの範囲の加速電圧、通常は10から100μA/cmの範囲の活性化表面の電流密度下で、および通常は8x10−5mbarから2x10−4mbarの範囲の真空チャンバー内の残留圧力の下で使用することができる。
本発明による光学物品は、反射防止(または反射)コーティングを持つが耐摩耗コーティング上に形成されることが好ましい。
反射防止または反射コーティングはこれが含む酸化スズをベースとした1つ以上の層に加え、伝統的に光学分野、とりわけ眼科光学に用いられているどの様な反射防止または反射コーティングであってもよい。
反射防止コーティングとは光学物品の表面の上に堆積され、これにより最終光学物品の反射防止特性が向上するコーティングと定義される。これは可視スペクトル領域の比較的広域にわたり物品−空気境界面の光の反射を減少させる。
反射コーティングは逆の効果を獲得し、すなわちこれは光線の反射を増大させる。この様なタイプのコーティングは例えば太陽レンズのミラー効果を得るために使用される。反射防止または反射コーティングはさらに可視スペクトル領域内で吸収性のある1つ以上の層を持つ場合もありサングラスに相応しく用いられる光学物品につながる。
これもよく知られているように、反射防止コーティングは伝統的に誘電材料でできた単層または多層スタックを含んでいる。これらは高屈折率(HI)の層および低屈折率(LI)の層を含む多層のコーティングであることが好ましい。
反射コーティングは反射防止コーティングと同じ性質の層でできているが、その屈折率、層の数および厚みはコーティングが反射効果を持つように選択され、このことは同業者には周知のことである。
本明細書では、反射防止スタックの層の屈折率が1.55より高い、好ましくは1.6以上、より好ましくは1.8以上およびさらにより好ましくは2.0以上の場合に高屈折率層であると称される。反射防止スタックの層の屈折率が1.55以下、好ましくは1.50以下、より好ましくは1.45以下の場合に低屈折率層であると称される。別途示されない限り、ここに言及する屈折率は25℃で550nmの波長で決定される。
HI層は当技術分野では周知の伝統的な高屈折率層である。これらは通常、これに制限されないが、ジルコニア(ZrO)、二酸化チタン(TiO)、五酸化タンタル(Ta)、酸化ネオジム(Nd)、酸化プラセオジム(Pr)、プラセオジムチタネート(PrTiO)、La、Dy、Nb、Yの様な無機酸化物を1つ以上含む。本発明による1つの実施態様においては、本発明によるSnOベースの層は反射防止コーティングにおいてHI層を形成する。好適な材料はTiO、PrTiO、ZrO、SnO およびこれらの組合せである。
本発明による特定の実施態様においては、反射防止コーティングの少なくとも1つのHI層はTiOベースの層で、その高屈折率がとりわけ興味深い。これはイオン−アシスト溶着(IAD)により堆積されることが好ましく、これによりこの層が圧縮され、ひいてはその屈折率を高める。
本発明による別の特定の実施態様においては、反射防止コーティングの少なくとも1つのHI層はPrTiOベースの層で、その高耐熱性がとりわけ注目される。
LI層もまた周知されていて、これに制限されないが、SiO、MgF、ZrF、アルミナ(Al)を少量、AlF、フッ化アルミニウムナトリウム(NaAl14])、クリオライト(Na[AlF])、およびこれらの組合せを含有する場合があり、SiOまたはアルミナをドープしたSiOが好ましく、これらは反射防止コーティングの耐熱性を向上させることに寄与する。SiOF層(フッ素をドープしたSiO)を用いることもできる。
SiOおよびAlの混合物を含有するLI層を用いる場合、この層内のSiO+Alの全重量に対してこれは好ましくは1から10%、より好ましくは1から8%およびさらにより好ましくは1から5%の重量のAlを含有する。アルミナ量が高すぎるとARコーティングの接着に有害となると共にこの層の屈折率を過度に増加させる可能性がある。1つの好適な実施態様において、反射防止コーティングの少なくとも1つのLI層はSiOおよびAlの混合物を含有するが、SiOおよびAlの混合物から成ることが好ましい。
本発明の1つの好適な実施態様は本発明による反射防止コーティングにSiOおよびAlの混合物を含有する1つ以上のLI層を用いることから成り、反射防止コーティングに帯電防止と共に改善された限界温度の両方を持たせる、つまりは温度上昇を受けた場合に良好な耐亀裂性を持たせることを可能にした。
発明者達は発明によるスタックの中に、SiOおよびAlの混合物を含有する1つ以上のLI層が存在することは表面欠陥の発生に寄与しさらには著しく促進さえすることを観察した。発明者達はこの様なSiO/Al混合層を溶着するには、この溶着処理の間、溶着チャンバー内にガス、好ましくはアルゴン、キセノン、クリプトン、ネオンの様な希ガスまたは酸素、またはこれらの2つ以上の混合物を導入して行うことが好ましいことを見いだした。
斯くして、本発明は好適な反射防止コーティングを提供し、これは溶着中にガスを供給されている真空チャンバー内で溶着された重量で少なくとも30%のSnOを含有する少なくとも1つの導電層および少なくとも1つのSiO/Al低屈折率層を有する。
この様なガス供給によりSiO/Al層を溶着処理中の溶着チャンバー内の圧力を調整することが可能となる。1種類以上のガスを供給する間のチャンバー内の推奨される圧力範囲は一般的に 5x10−5から3x10−4mbar、好ましくは1x10−4から3x10−4mbarおよびより好ましくは1.5x10−4から3x10−4mbarの範囲である。
この様なガスの供給はイオン−アシスト溶着(IAD)の様なイオン衝撃とは異なり、さらにSiOおよびAlの様な材料を蒸発させる工程とも異なる。
一般に,HI層の物理的厚みは10から120nmの範囲にあり、LI層の物理的厚みは10から100nmの範囲である。
反射防止コーティングの合計厚みは1ミクロン未満であることが好ましく、800nm以下がより好ましくさらには500nm以下がさらにより好ましい。反射防止コーティングの合計厚みは通常100nmを超え、150nmを超えることが好ましい。
しかしながら、反射防止コーティングは少なくとも2つの低屈折率層(LI)および少なくとも2つの高屈折率層(HI)を含むことがより好ましい。反射防止コーティング内の層の合計数は8以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましい。
HI層およびLI層は反射防止コーティング内で交互する必要はないが、本発明の1つによるとそうすることもできる。2つ(以上)のHI層を互いの上に堆積することも同様に2つ(以上)のLI層を互いの上に堆積することもできる。
本発明による1つの実施態様において、反射防止コーティングは副層を有する。その場合反射防止コーティングが基材の上に直接堆積されるなら、本発明による酸化スズベースの層が反射防止コーティングの第1層を形成する特別な場合を除き、通常これは与えられた層の堆積順でこの反射防止コーティングの第1層、すなわち反射防止コーティングの下にあるコーティング(これは一般に耐摩耗および耐スクラッチコーティング)または基材に接触する層を形成する。
ここに用いた反射防止(または反射)コーティングの副層または接着層とは、前記コーティングの耐摩耗性および/または耐ひっかき性を改善するためおよび/または基材または下にあるコーティングに対するその接着性を促進するために用いられる、比較的厚みのあるコーティングを意味することを意図している。
その厚みが比較的厚いことを考慮すると、とりわけ副層が剥き出しの基材の上に堆積されるならその屈折率が剥き出しの基材のそれに近い場合、または副層が塗工された基材の上に堆積されるならそのコーティングのそれに近い場合、副層は一般に反射防止(または反射)の光学作用には関与しない。以下の明細書では副層およびこの副層の上に堆積される反射防止コーティング層の間では、後者を光学層と呼び光学的効果を与える層を形成しない副層に対して区別する。
副層は反射防止コーティングの耐摩耗性を促進するために十分な厚みであるべきだが、光の透過を副層の性質によっては、著しく損なう程にまで厚くはないことが好ましい。
副層はSiOベースの層を含み、その厚みは75nm以上が好ましく、80nm以上がより好ましく、100nm以上がより好ましくおよび150nm以上がさらにより好ましい。その厚みは一般に250nm未満で、200nm未満がより好ましい。1つの実施態様では、副層はSiO層から成る。
前記SiOベースの層は、シリカに加え副層を作るために伝統的に用いられている1つ以上の他の材料、例えば本明細書内で前述した誘電材料から選ばれた1つ以上の材料を含む場合がある。
単層タイプの副層を用いることの方が好ましい。しかしながら、副層はラミネートされていてもよい(多層)。本発明に照らして好適に用いることができる副層は出願WO2008/107325およびWO2009/004222により詳細に記載され、本願に引用して本明細書とする。
反射防止コーティングの種々の層(中でも帯電防止層)は以下のいずれかの方法にしたがって真空下の溶着で堆積されることが好ましい:i)随意的にイオンビームアシストの蒸着により; ii)イオンビームスパッタリングにより; iii)陰極スパッタリングにより; iv )プラズマアシストの化学蒸気溶着により。これらの種々の方法はそれぞれ「Thin Film Processes」および「Thin Film Processes II」Vossen & Kern,Ed.,Academic Press,1978および1991に記載されている。真空下における蒸着が最も推奨される方法である。
反射防止コーティングのそれぞれの層の堆積は真空下の蒸着により実施されることが好ましい。
先に説明したようなエネルギー種による処理工程を、反射防止コーティングを形成する1つ以上の異なる層の堆積に付随して実行することも可能である。
イオン−アシスト溶着法または「IAD」は特に特許出願US2006/017011および特許US5268781内に記載されている。これは基材の加熱を全く必要とせず、このことは有機ガラスの基材の様な熱に敏感な材料にとって興味深いことである。
イオン−アシスト蒸着は、基材上に真空下で、同時に基材の表面をイオン銃で作られたイオンビームで衝撃を与えながら蒸着により材料の層を堆積することから成り、ここにイオンは1つ以上の電子を取り出されたガス原子からできた粒子である。イオン衝撃は堆積処理の間に層内の原子の再配置を引き起こし、これにより層自身の形成の間にこれを安定させる。緻密化に加え、IADは堆積した層の接着性の改善およびその屈折率の増加を可能にする。
酸素イオンを介して処理される表面は、通常は10から200μA/cm、好ましくは30から100μA/cmの範囲の活性表面上の電流密度および通常は6x10−5mbarから2x10−4mbar、好ましくは8x10−5mbarから2x10−4mbarの間で変動する真空チャンバー内の残留圧力の下の衝撃から成ることが好ましい。他のイオン化したガスとの組み合わせでまたは酸素とではなく、例えばアルゴン、窒素、とりわけOおよびアルゴンの体積比2:1から1:2の混合物を使用する場合もある。
随意的に、次の層を堆積する前に反射防止コーティング層の1つ以上の表面上に、とりわけこのコーティングの最後から2番目の層の表面および/または存在するならば、副層の表面に、化学的または物理的な活性化処理を実施する場合がある。
化学的または物理的活性化処理は基材が委ねられる可能性のある前処理およびすでに上述したものから選定することができる。好適な前処理はイオン衝撃である。普通は真空下で、例えばイオン銃により発生させたアルゴンイオンビームを用いることにより行われ、通常は一方で反射防止コーティングの耐摩耗特性を向上させながら、同時に他方ではその接着特性を補強することを可能にする。
適切に使用できる反射防止コーティングおよびその準備方法は特許WO2009/004222により詳細に記載され、本願に引用して本明細書とする。
本発明による物品は反射防止コーティング内に酸化スズ(SnO)を導電性の層の全重量に対して重量で少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%およびさらに好ましくは少なくとも50%、含有する少なくとも1つの導電性の層を組み込むことにより帯電防止性になる。この層は本明細書では通例「酸化スズベースの層」と称せられる。
酸化スズの前記導電性の層に対する重量割合は次に示す値の1つ以上であることが好ましい:70%、75%、80%、90%、95%、97%、99%、99.5%、99.9%、99.95%。前記導電性の層はSnO層から成ることが最も好ましい。
本発明による前記酸化スズベースの層は他の成分、特に金属酸化物、とりわけ導電性の金属酸化物で好ましくは高度に透明なものを含む場合がある。特に二酸化チタンおよび/または酸化亜鉛を含む場合がある。
本発明による導電性の層はインジウムを、例えば金属インジウムまたは酸化インジウムのどの様な形であれ、含まないことが好ましい。
導電性の層はその反射防止特性が影響を受けない限り反射防止コーティング内の種々の位置に供給することができる。これは例えば副層(存在する場合は)の上に、すなわち副層と反射防止コーティングの他の層の間に堆積することもできる。さらにこれは副層(存在する場合は)の下に、すなわち副層と随意的に機能性コーティングが塗工された基材の間に挿入することができる。より一般的には、これは反射防止コーティングの第1層を形成する(堆積順で)、すなわち随意的に機能性コーティングが塗工された基材の上に直接堆積することもできる。これは反射防止コーティングの2つの光学誘電層の間、および/または反射防止コーティングの低屈折率光学層の下に位置していることが好ましい。本発明による最も好適な実施態様においては、SnOベースの層は反射防止コーティングのスタック順で最後から2番目に該当し、前記反射防止コーティングの最後の層はLI層であることが好ましい。
本発明によるある特定の実施態様では、前記SnOベースの層は反射防止コーティングの最後の層(外側層)に該当しない。本発明による別の特定の実施態様では、前記SnOベースの層は反射防止コーティングの第1層に該当しない。
導電性の層は反射防止コーティングの透明性を変化させない程度に薄くなくてはならない。一般に、その厚みは0.1から150nm、より好ましくは0.1から50nmまで変動する。0.1nm未満の厚みでは通常十分な導電性を得ることができず、一方で150nmを超える厚みでは通常透明性および低吸湿性で要求される特性を得ることができない。その厚みの変動は0.1から30nmが好ましく、1から20nmがより好ましくおよび1から15nmがさらにより好ましい。本発明による1つの実施態様では、前記導電性の層の厚みは6nm以上である。本明細書内で示される全ての厚みは物理的厚みを指している。
一般的に、SnOをベースとした導電層は反射防止特性を得ることに寄与し、とりわけ随意的な副層の下に位置していない場合にそうで、さらに反射防止コーティング内に高屈折率層(屈折率が約2)を形成する。
本発明による1つの本質的な特性によると、前記導電層の溶着はイオン−アシストの下で実施され、この技術は先に記載された様にSnOベースの層の可視域の吸収を低減させると共に良好な接着性が得られる。
発明者達は十分なSnO量を持つ導電性の層を堆積する際に後で表面欠陥の発生の頻度を著しく増加させることなくイオン衝撃力を増大せることが可能であるが、反対にこのようなイオン衝撃力の増大が通常はこの様な衝撃に委ねられた層、とりわけ導電性の金属酸化物をベースとする導電性の層の表面欠陥を大きく増加させてしまうことにも気がついていた。特に都合のよいことに、反射防止コーティングは物品に帯電防止特性を与える少なくとも1つの、好ましくは只1つの導電層に加え、少なくとも4つの、好ましくは4つまたは5つの誘電体の層を含有している。
1つの好適な実施態様では、本発明による反射防止コーティングは、随意的に塗工された基材の上に堆積順で、厚みが通常10から40nmおよび好ましくは15から35nmの範囲のZrO層、厚みが通常10から40nmおよび好ましくは15から35nmの範囲のSiO層またはSiO/Al層、厚みが通常40から150nm、好ましくは50から120nmの範囲のZrO層またはTiO層、厚みが通常4から25nmおよび好ましくは5から20nmの範囲の本発明によるSnOベースの層、好ましくはSnO層、および厚みが通常40から150nm、好ましくは50から100nmの範囲のSiO層またはSiO/Al層を有する。
反射防止コーティングは剥き出しの基材の上に直接堆積する場合もある。幾つかの実施態様では、本発明による反射防止コーティングを堆積する前に基材の主表面に1つ以上の機能性コーティングを塗工することが好適である。光学部品に伝統的に用いられるこれらの機能性コーティングは、これらに限定されないが、耐衝撃プライマー層、耐摩耗および/または耐ひっかきコーティング、偏光コーティング、光互変異性コーティングまたは着色コーティング、とりわけ耐摩耗および/または耐ひっかき層を塗工された耐衝撃プライマー層であってもよい。
反射防止コーティングは耐摩耗および/または耐ひっかきコーティングの上に堆積されることが好ましい。耐摩耗および/または耐ひっかきコーティングはめがねレンズの分野で伝統的に用いられているどのような耐摩耗および/または耐ひっかきコーティングであってもよい。
耐摩耗および/または耐ひっかきコーティングはポリ(メタ)アクリレート類またはシラン類をベースとしたハードコーティングであることが好ましく、通常1つ以上の無機充填材を含み一端硬化した際のコーティングの硬度および/または屈折率を増加させる。ここに用いた(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを意味することを意図している。
耐摩耗および/または耐ひっかきハードコーティングは少なくとも1つのアルコキシシランおよび/またはその水解物で、例えば塩化水素溶液との加水分解、および随意的に縮合および/または硬化触媒および/または界面活性剤により得られたものを含む組成物から準備されることが好ましい。
本発明で推奨されるコーティングの中で言及しておくべきものはエポキシシラン水解物をベースとしたコーティングであり、特許EP0614957、US4211823およびUS5015523に記載されているようなものである。
適切に使用できる縮合および/または硬化触媒の多くの例は「Chemistry and Technology of the Epoxy Resins」 B.Ellis (Ed.) Chapman Hall,New York,1993および「Epoxy Resins Chemistry and Technology」2d edition,C.A.May (Ed.),Marcel Dekker,New York,1988に示されている。
好適な耐摩耗および/または耐ひっかきコーティング組成物は特許EP0614957で出願者の名前で開示されているものである。これは実験の項に記載されている。
耐摩耗および/または耐ひっかきコーティング組成物は基材の主表面上にディップコーティングまたはスピンコーティングにより堆積することができる。これはその後適切なやり方(熱またはUV処理を用いることが好ましい)で硬化される。
耐摩耗および/または耐ひっかきコーティングの厚みは通常2から10μm、好ましくは3から5μmの範囲である。
耐摩耗および/または耐ひっかきコーティングを堆積する前に、基材の上にプライマーコーティングを堆積することにより耐衝撃性および/または最終製品の次の層の接着性を改善することも可能である。
このコーティングはめがねレンズのような透明な高分子材料の物品に伝統的に用いられているどの様な耐衝撃プライマー層であってもよい。
好適なプライマー組成物には熱可塑性ポリウレタン類をベースとした特許JP63−141001およびJP63−87223に記載されたような組成物、ポリ(メタ)アクリルプライマー組成物の特許US5015523に記載されたような組成物、熱硬化ポリウレタン類をベースとした特許EP0404111に記載されたような組成物およびポリ(メタ)アクリルラテックス類またはポリウレタンラテックス類をベースとした特許US5316791およびEP0680492に記載されたような組成物が含まれる。
好適なプライマー組成物はポリウレタン類をベースとした組成物およびラテックス類をベースとした組成物で、とりわけポリウレタンラテックス類およびポリ(メタ)アクリルラテックス類、同様にこれらの組合せである。
ポリ(メタ)アクリルラテックスは本質的に例えばエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メトキシメチル(メタ)アクリレートまたはエトキシエチル(メタ)アクリレートの様な(メタ)アクリレートでできた共重合体をベースとしたラテックスで、少なくとも1つの他のコモノマー、例えばスチレンの様なものを通常少量伴っている。
本発明で適切に用いられる市販されているプライマー組成物には WitcobondTM232、WitcobondTM234、WitcobondTM240、WitcobondTM242組成物(BAXENDEN CHEMICALS社から販売されている)、NeorezTMR−962、NeorezTMR−972、NeorezTMR−986およびNeorezTMR−9603 (ZENECA RESINS社から販売されている)が含まれる。
これらプライマー組成物は物品の表面にディップコーティングまたはスピンコーティングにより堆積することができ、次いで少なくとも70℃および100℃までの温度、好ましくは約90℃で2分から2時間の範囲で、通常は約15分間乾燥され、硬化後の厚みが0.2から2.5μm、好ましくは0.5から1.5μmあるプライマー層が形成される。
本発明による光学物品はさらに反射防止コーティング上に形成されたコーティングを有する場合もあり、これによりその表面特性を疎水性および/または疎油性コーティング(汚れ防止トップコート)の様に変更できる。これらの層は反射防止コーティングの外側層の上に堆積されることが好ましい。その厚みは一般に10nm以下であり、好ましくは1から10nmの範囲、より好ましくは1から5nmの範囲である。
一般的にフルオロシランまたはフルオロシラザンタイプのコーティングがある。これらは分子当たり少なくとも2つの加水分解性基を有するフルオロシランまたはフルオロシラザンの前駆体を堆積することにより得ることができる。フルオロシラン前駆体はフルオロポリエーテル基を含有することが好ましく、さらにペルフルオロポリエーテル基がより好ましい。これらのフルオロシラン類は周知のもので、他にもあるが、米国特許No.5081192、5763061、6183872、5739639、5922787、6337235、6277485およびヨーロッパ特許No.0933377内に記載されている。
好適な疎水性および/または疎油性コーティング組成物は信越化学によってKP801MTMの商品名で市販されている。別の好適な疎水性および/または疎油性コーティング組成物はダイキン工業によってOPTOOL DSXTMの商品名で市販されている。これはペルフルオロプロピレン基を含有するフッ化樹脂である。
通常、本発明による光学物品は耐衝撃プライマー層、耐摩耗および/または耐ひっかきコーティング、反射防止(または反射)および本発明による帯電防止コーティングならびに疎水性および/または疎油性コーティングを連続的に塗工された基材を有する。
酸化スズベースの層を反射防止コーティング内に使用することはITO、酸化インジウムまたは酸化亜鉛のような材料をベースとした帯電防止層を有する反射防止特性のある光学物品に比べて多くの利点がある。実際に本発明による基材、すなわち水分吸収率が重量で0.6%以上であるものの上に堆積された反射防止コーティング内にITO層、酸化インジウム(In)層、酸化亜鉛層または酸化亜鉛をドープした層が存在すると全てが表面欠陥の出現を引き起こすが、本発明によるSnOベースの層ではそのようなことはない。
加えて、ITOをベースとした帯電防止層は欠点としてその高い黄色度指数のため、同じ厚みのSnO層に比べ可視領域の吸収がずっと多い。この様な欠点は比較的厚みの薄い層でも強く知覚され、ITO層ではイオン−アシスト溶着にもかかわらず、基材を目視により縁部を観察すると、約13nmの厚みで黄色いと通常は分かってしまうのに、SnO層は50nm厚みでもまだ透明を保っている。
通常約5%のSnOを含有する伝統的なITO層を非常に透明で、導電性の材料であるSnO層で置き換えると、全く同じ帯電防止特性となりさらに光学的特性、とりわけ光学物品の透明性が維持できる結果となる。
さらに、酸化スズを伴う本発明による方法を該当するITOを伴う方法と比べるとより容易に制御ができ、したがって生産性が向上する。
本発明による種々の反射防止コーティングの接着特性は、とりわけ基材の境界面で良好である。全体としての基材に対する反射防止コーティングの接着特性は普通「n x 10カウント」と呼ばれる国際特許WO99/49097に記載されている手順にしたがって調べられる。
本発明による光学物品は可視域では吸収が無い、またはごくわずかであることが好ましく、可視域の光線透過率とも呼ばれるその可視光透過係数τが本明細書によると、90%より大きく、より好ましくは95%より大きく、さらにより好ましくは96%より大きく、および最も好ましくは97%より大きいことを意味する。
係数τは国際規格の定義(ISO13666規格:1998)に対応し、かつISO8980−3規格にしたがって測定される。これは波長域380から780nm内で定義される。
本発明にしたがって塗工された光学物品の光吸収は1%以下であることが好ましい。
より好ましくは、本発明による反射防止コーティングを塗工した物品の可視領域内(400〜700nm)のRと特筆される平均立体角反射率は、面当たり2.5%未満で、面当たり2%未満がより好ましく、面当たり1%未満がさらにより好ましい。とりわけ非常に好適な実施態様においては、物品は2つの主表面に本発明による反射コーティングが塗工された基材を有しRの合計値(両面の積み重ねた反射)が1%未満、好ましくは0.7から0.8%の範囲である。この様なR値を達成する手段は当業者には周知のことである。
本発明による反射防止コーティングの光立体角反射率Rは面当たり2.5%未満で、面当たり2%未満が好ましく、物品の面当たり1%未満がより好ましく、≦0.75%がより好ましく、≦0.5%がさらにより好ましくさらには≦0.4%が最も好ましい。
本明細書においては、「平均立体角反射率」R(全400〜700nm可視スペクトル領域に亘る平均反射スペクトル)および光立体角反射率RはISO13666:1998規格で定義されさらにISO8980−4規格にしたがって測定されたものである。
本発明による光学物品の放電時間(すなわち、静電気を消散するために必要な時間)は≦500ミリ秒である。本発明による光学物品は≦200ミリ秒およびより好ましくは≦100およびさらにより好ましくは≦75ミリ秒の放電時間に達することさえ可能にしている。都合のよいことに、その帯電防止特性は経時的に安定していて、このことは先に述べた放電時間に関係する特性が光学物品の生産後少なくとも6ヶ月後でまだ確認されていることを意味している。
以下の実施例は本発明をより詳細に説明しているがこれらに制約されるものではない。
1.一般的手順
実施例に用いられる光学物品はORMATMESSILORの直径65mm、度数−2.00ジオプトリーおよび厚み1.2mmで:i)ポリウレタンラテックスをベースとした、90℃で1時間硬化されたポリエステル単位を含む耐衝撃プライマーコーティング(BAXENDEN CHEMICALSによるWitcobondTM234、1500rpmで10から15秒スピンコートする);ii)特許EP0614957の実施例3で開示され(屈折率1.50)、エポキシトリアルコキシシラン水解物(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、GLYMO)およびジアルキルジアルコキシシラン(ジメチルジエトキシシラン、DMDES)、コロイダルシリカおよびアルミニウムアセチルアセトネートをベースとした耐摩耗および耐ひっかきコーティング(ハードコート);iii)反射防止コーティング;およびiv)汚れ防止コーティング、により塗工されている。
前記耐摩耗および耐ひっかきコーティングは重量で、224部のGLYMO、80.5部の0.1基定HCl、120部のDMDES、718部のメタノール内の重量で30%コロイダルシリカ、15部のアルミニウムアセチルアセトネート(硬化触媒)および44部のエチルセロソルブを含む組成物の堆積および硬化により得られた。組成物はさらに組成物の全重量に対して重量で0.1%の3M社による界面活性剤 FLUORADTMFC−430TMを含有する。
反射防止コーティングは基材を加熱することなく、真空下の蒸着によりおよび随意的に、明示されている場合は堆積中に酸素イオンビーム−アシスト下で、堆積されている(蒸着源:電子銃)。
汚れ防止コーティングは真空下でダイキン工業社からの化合物Optool DSXTMの蒸着により得られている(厚み:1〜5nm)。
堆積の枠組みはBAK 760 Physimeca装置で酸化物を蒸着するための電子銃(8kV)、トップコートを溶着するためにジュール効果により加熱される坩堝およびアルゴンイオンを用いて基材表面の予備段階の準備(IPC)、同様にイオン−アシスト溶着(IAD)を必要とする層のためのVeeco動力源を備えたCommonwealth Mark IIイオン銃が取り付けられている。
帯電防止層は本発明にしたがってCerac社から供給されたSnO粒剤(参照文献:T−1218、直径:3〜12mm、品目番号:H618828純度:99.9%)、および比較実施例ではOptron Inc.会社から供給されたITO粒剤(酸化スズの重量パーセント(5)−酸化インジウム(95))から形成された。反射防止コーティングの他の層はZrO粒剤(Umicore社)またはSiO粒剤(Optron Inc.会社)から形成された。
比較の意味で分析にはさらにCerac社のIn単層3〜12mm(I−1071品目番号:H614757−1)、BをドープしたZnO単層Cerac社3〜12mm(Z−2070品目番号:H614757−1)、AlをドープしたZnO単層が提供された。
層の厚みは水晶微量天秤を用いて調節された。
ガラスを横切る光の透過に対応する測定はガラスを準備した1時間後にZeiss社の分光光度計を用いて実行されている。得られたτ値の安定度は1週間後に2回目の測定を行うことにより実証した。
2.作業手順
光学物品を準備する方法は上述したプライマーコーティングおよび耐摩耗コーティングを塗工した基材を真空溶着チャンバー内への導入、次いで高真空を得るまでの排気行程、基材の表面をアルゴンイオンビームで活性化させる工程(IPC:1分間、100V、1A)、イオン放射の中断および:
−堆積速度0.3nm/秒のZrO層、
−速度0.7nm/秒のSiO層、
−速度0.3nm/秒のZrO層、
−速度0.15nm/秒の酸素イオン−アシスト(1.2A/100V)下の導電層(比較実施例にはSnO、またはITO)
−速度1nm/秒のSiO
−汚れ防止層(トップコート)(ダイキンによるOptool DSXTM
−および最後に通気工程
の蒸着による堆積が含まれる。
上述した堆積速度に伴う厚みは物理的厚みである。
3.特性評価
a.耐摩耗性の特性評価
耐摩耗性は特許出願 WO2008/001011(標準ASTM F735.81)に記載してある方法にしたがって反射防止コーティングが塗工された基材についてBAYER ASTM値(Bayer砂)およびBayer ISTM値(Bayerアルミナ)を決定することにより評価されている。BAYER試験値が高い程、耐摩耗性が強い。
斯くして、Rが3.4以上で4.5未満の場合、Bayer ASTM値(Bayer砂)は良好とされる。Rが3以上で4.5未満の場合、BayerISTM値は良好とされる。値が4.5以上に達した場合、Bayer砂またはISTM値は最高であるとされる。
b.反射防止コーティングの基材に対する接着性の特性評価(nx10カウント試験)
「nx10カウント」として知られる定性試験により基材上に堆積された層の接着特性、とりわけ反射防止コーティングのめがねレンズ用の基材に対する接着性を評価できる。これはレンズの凸面に対し国際特許WO99/49097に記載された手順にしたがって実施されてきている。
ストレス(またはサイクル)は消しゴムによる10回の後退および前進動作から成る。オペレータは3ストレス毎、9ストレスまで試験レンズの状態を目視で管理する。評価は欠陥が現れるまでにレンズが耐えられるストレス数を記録することから成る。本特許出願の文脈においては、9ストレス後にレンズが変化せずにある場合に成功裏に試験を通ったと見なされる。
c.放電時間の評価
光学物品の放電時間は前記光学物品を−9000ボルトで30msのコロナ放電に曝した後、室温(25℃)で、製造者の取扱説明書にしたがって放電時間測定装置JCI155(John Chubb Instrumentation)を用いて測定されている。
コロナ放電に委ねられたガラス表面のこれらの充電および放電測定実験の間、次の2つのパラメータが分析されている:Umaxと書きとどめられるガラス表面で測定された最大電圧、および1/e=最大電圧の36.7%に達する時間で、これは放電時間に該当する。
使用されるガラスの度数は厳密に同一とすべきでこのことにより種々のガラスの挙動の比較が可能になるが、それは装置により記録される値がガラスの幾何学的形状に依存するからである。
d.表面欠陥の発生可能性の評価
局所的な光学的な欠陥がある。
これらの欠陥は裸眼で認識できるが、これらの最も目立つものについてはアーク灯を用いたすくい角の反射によりその検査が容易になる。
光学物品(本発明による物品または比較物品)上の表面欠陥の存在の可能性は、これが準備できた直後(基準時間 t)に環境が制御された「気候室」(温度40℃、相対湿度80%、大気圧)内で物品を一定の期間保管後、アーク灯(高輝度ランプ)の下で目視により評価された。
これらの保管条件により光学物品の熟成促進が可能となりかつ表面欠陥の発生の可能性を加速する。アーク灯の下で観察される欠陥は点や小さな糸状となっている。
ここに用いた大気圧は、1.01325Barの圧力を意味する。
e.基材の水分吸収率の特性評価
この試験は光学物品の剥き出しの基材について実施され、ひとたび伝統的な帯電防止層、即ち酸化スズを本発明による量だけ含有しない層を含む反射防止コーティングが塗工されると、どの基材が経時的に表面欠陥を現す可能性があるかを決定することが可能になる。発明者は剥き出しの基材の水分吸収率ならびに反射防止および帯電防止処理を受けた後に表面欠陥を生じるその傾向との間の良好な相関関係をもたらすこの試験を開発した。
水分吸収率を判定するために保管室内に導入する前に、剥き出しの基材はオーブンまたは45℃のチャンバー内に大気圧下で48時間、どの様な追加的な脱水手段も用いずに、乾燥(脱水)した。この様な脱水のために、オーブン内の水分含有量は0%に近い。
基材はそれから水分が飽和した50℃、すなわち相対湿度(RH)が100%および大気圧下のチャンバー内で800時間保管された。剥き出しの基材の水分吸収率は秤AT261(Mettler Toledo)を用いて、脱水した基材、次いで湿式保管チャンバー内の封じ込めの約30秒後にこれを計量し、次の方程式に基づき決定された。
水分吸収率(%)=(「基材重量(t=800h)」−「脱水した基材の初期重量」)/(「脱水した基材の初期重量」)
同じ幾何学形状を持った種々の基材が試験された(両主平面、直径65mmおよび厚み2mm)。これらは上に説明され試験結果は表1に示されている。
使用されたチャンバーは全てUT6060チャンバー、HERAEUS Instruments D−6450 HANAUである。
Figure 2016028279
基材は三井東圧化学株式会社から市販されているMR6TM、MR7TM、MR8TM樹脂から得られた。MR6TM、MR7TMおよびMR8TMはチオウレタン樹脂類(熱硬化性ポリチオウレタン類製造用)である。MR6TMから得られた基材の屈折率は1.59およびアッベ数32であった。樹脂1.74TMはポリエピスルフィド樹脂で屈折率は1.74である。使用したポリカーボネート基材は屈折率1.59のビスフェノール−Aホモポリカーボネート樹脂で帝人社からPANLITETMの商品名で市販されている。
使用された無機ガラス(シリカをベース)の基材はEssilorのガラスで屈折率は1.523である。
ORMATM基材およびMR6TM、MR7TM、MR8TM樹脂から得られたものは本発明に合致した基材であり、それはこれらが上に述べた試験条件の下で基材の全重量に比較して0.6%以上の水分吸収率を持っているからである。
1.74TM、ポリカーボネート(PC)および無機ガラスの基材は上に述べた試験条件の下で基材の全重量に比較して0.6%未満の水分吸収率を持っているから本発明に合致した基材ではない。問題となる表面欠陥の発生はこれらの基材では観察されなかった。これらはその帯電防止層が何であれ、SnOまたはITOのいずれでも、表面欠陥は全く現さなかった(表3参照)。
4.結果
a.ORMA TM 基材
実施例1、2および比較実施例C1およびC2で得られた光学物品の構造について以下に詳細に述べる(表2)。さらにこれらの挙動、接着性、耐摩耗性、帯電防止特性、表面欠陥の存在の可能性および次の様な光学パラメータ:可視範囲内の平均立体角反射率R、視覚感受性により重み付けした平均立体角反射率(光反射率)R、可視光透過率τ、標準表色系CIE L内の色相角hおよび彩度Cに関しても示されている。以下に与えられた結果は同様の条件下で作成された一連の類似の論文の平均値に一致している。
Figure 2016028279
Figure 2016028279
本発明による物品で実施した物理化学的耐久試験ではITOをベースとしたスタックで得られたものと類似した結果を示している(nx10カウント、Bayer)。さらに以下のパラメータも同等である:R、R、C、h、τ、放電時間。
得られた全ての光学物品は高度に透明でかつ同時に帯電防止特性(放電時間 500ms未満)、反射防止特性、良好な耐摩耗性、良好な耐熱性および良好な接着性の恩恵も受けている。準備した光学物品の放電時間は経時的に安定していることが観察できた(これらを用意してから 6ヶ月後のコントロールで変化無し)。
本発明によるレンズは外観という見地からは、これらには見える様な表面欠陥が、とりわけアーク灯を用いた場合に全くなかったので、完全に満足なものである。
同様なことはITO層を組み込んだ比較レンズには当てはまらない。
比較実施例C1およびC2は、導電性材料SnOをITOで置き換えたことを除いて実施例1および2を繰り返すことで得ている(上の一般的手順1に記載されている様な材料)。比較実施例C2のレンズ全てに表面欠陥が、初期(t+24h)および2ヶ月後(t+2ヶ月)の両方にあり、一方比較実施例C1では表面欠陥が2ヶ月後の幾つかのレンズに認められる。
上の2で示したものと同じ堆積条件の下で(酸素イオン−アシスト(1.2A/100V)の下で0.15nm/sの速度で、SnOよりむしろIn、BをドープしたZnO、AlをドープしたZnOを)堆積したITOの単層を有する基材の場合では事実は異なる。
b)他の基材の評価
実施例2および比較実施例C2はORMATM 基材とは別の基材を用いて繰り返されている(実施例3および4および比較実施例C3からC10)。結果は表3に示され、復習として実施例2および比較実施例C2の結果も要約している。
Figure 2016028279
SnO層を反射防止コーティング内に有しかつ上に示した試験条件の下で水分吸収率が基材全重量と比較して重量で0.6%を超える基材を持つ本発明によるレンズには表面欠陥が全くないことが観察できる(実施例2〜4)。同じ条件の下で、ITO層を反射防止コーティング内に有しかつ上に示した試験条件の下で水分吸収率が基材全重量と比較して重量で0.6%を超える基材を持つ比較レンズには表面欠陥がある(比較実施例C2からC5)。
最後に、前に述べた通り、1.74TM、ポリカーボネート(PC)および無機ガラスをベースとした基材は帯電防止層がSnOまたはITOの何れをベースとしていようとも、2ヶ月後に表面欠陥を全く示していない。
c)SnO 層の厚みの影響
実施例2は基材の性質を変更し(ORMATMの代わりにMR8TM)、次いでSnO帯電防止層の厚みを3から75nmまで変化させて繰り返されてきている。表面欠陥の発生が観察されさらに全ての結果が表4に要約されている。
Figure 2016028279
大きな厚みを持った導電性SnO層を以てしても、表面欠陥は観察されなかったことが判る。
d)純度99.9%のSnO層を次の混合物に置き換えたことを除き、実施例4が繰り返されている:
SnO25% In75% SnO50% In50% SnO75% In25%
結果を次の表に示す。
Figure 2016028279

Claims (16)

  1. 帯電防止および反射防止または反射特性を持つ光学物品で、反射防止または反射コーティングを塗工された少なくとも1つの主表面を持つ基材を有し、前記コーティングが少なくとも1つの導電層を含有し、ここに:
    前記導電層が導電層の全重量に対して重量で少なくとも30%の酸化スズ(SnO)を含有し、
    前記導電層の堆積がイオン−アシストの下で実施されていて、さらに
    前記基材の水分吸収率が前記基材の全重量に対して重量で0.6%以上であり、水分吸収率が前記基材を予備乾燥し次いで50℃で相対湿度100%および大気圧下のチャンバー内で800時間保管後に測定されたものである、
    帯電防止および反射防止または反射特性を持つ光学物品。
  2. 導電層の厚みが0.1から150nmの範囲である、請求項1に記載の光学物品。
  3. 導電層がインジウムを含まない、請求項1および2のいずれかに記載の光学物品。
  4. 導電層が導電層の全重量に対して重量で少なくとも90%の酸化スズ(SnO)を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の光学物品。
  5. 導電層がSnO層から成る、請求項1〜4のいずれかに記載の光学物品。
  6. 導電層がスタック順で反射防止または反射コーティングの外側層を形成しない、請求項1〜5のいずれかに記載の光学物品。
  7. 導電層がスタック順で反射防止または反射コーティングの最後から2番目の層を形成する、請求項1〜6のいずれかに記載の光学物品。
  8. 基材がポリ(チオウレタン)の種類もしくはアルキレングリコールビスアリルカーボネート類の重合または共重合によるものである、請求項1〜7のいずれかに記載の光学物品。
  9. 基材がポリ(チオウレタン)の種類によるものである、請求項8に記載の光学物品。
  10. 反射防止または反射コーティングが交互の高屈折率層および低屈折率層を有する多層コーティングである、請求項1〜9のいずれかに記載の光学物品。
  11. さらに光学レンズと定義される、請求項1〜10のいずれかに記載の物品。
  12. 反射防止または反射コーティングがSiOおよびAlの混合物を含む少なくとも1つの層を有し、さらにこの層の堆積が真空チャンバー内で前記堆積中に前記チャンバー内にガスを供給しながら実施されている、請求項1〜11のいずれかに記載の物品。
  13. ガスを供給中の真空チャンバー内の圧力が5x10−5から3x10−4mbarの範囲である、請求項12に記載の物品。
  14. 光学物品を製造する方法で:
    少なくとも1つの主表面がある基材で、請求項1に記載した様にして水分吸収率を測定した場合に水分吸収率が前記基材の全重量に対して重量で少なくとも0.6%以上である、光学物品を供給する;
    前記基材の主表面の上に反射防止または反射コーティングを堆積し、ここに前記コーティングは導電性の層の全重量に対して重量で少なくとも30%の酸化スズ(SnO)を含有する少なくとも1つの導電性の層を有し、前記導電性の層はイオン−アシスト溶着により堆積される;
    その主表面に前記導電性の層を含む前記反射防止または反射コーティングを塗工された基材を含む、光学物品を回収する;
    ことを含む、請求項1〜13のいずれかに記載の光学物品を製造する方法。
  15. 反射防止または反射コーティング層それぞれの堆積が真空下の蒸着により実施される、請求項14に記載の方法。
  16. 光学物品の表面欠陥の発生を防止する製造方法であって、
    前記光学物品の基材の上に堆積した反射防止または反射の帯電防止コーティング内に全導電層に対して重量で少なくとも30%のSnOを含有する少なくとも1つの導電層の使用を備え、前記基材は、前記基材の全重量に対して重量で少なくとも0.6%の水分吸収率を持ち、前記水分吸収率は、前記基材を予備乾燥してから相対湿度100%および大気圧下の50℃のチャンバー内で800時間保管した後に測定したものであり、前記導電層の堆積は、イオン銃で作られたイオンビームを前記導電層形成中に前記基材の表面に当てることにより、イオンーアシストの下で実施される方法。
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