JP2016000446A - 組立ライン - Google Patents
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Abstract
Description
また、ステアリング装置等、車載用の各種装置等についても、各組み付け工程を順に行うための組立ラインが構築されて組立が行われている。
前述のステアリング装置の組立においては、コラム、シャフト、ロアブラケット、チルトブラケット、ギアーボックス、チルトクランプ等、多数の部品が組み付けられている(例えば、特許文献4参照)。
従来、このように組立順番が異なる型番のステアリング装置については、組立ラインの改造、又は新たな組立ラインを制作することで対応している。そのため、ライン稼働開始までに時間がかかりコストの増加につながるという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、ステアリング装置等の多数の部品の集合物の組立において、組立順序や作業内容が異なる型番の異なる装置についても容易に組立を行うことの可能なフレキシブルな組立ラインを提供することを目的としている。
前記搬送部は上下2段のコンベア(例えば図2に示す上段コンベア13a、下段コンベア13b)を有し、当該上下2段のコンベアはそれぞれ隣接する設備モジュールの対応するコンベアとの間で前記加工対象品を受け渡し可能に形成され、隣接して配置された前記複数の設備モジュールの先頭及び末尾に、前記加工対象品を前記上下2段のコンベア間で移動するエレベータ装置(例えば図1に示す、エレベータ装置2、3)を備えていてよい。
図1は、本発明の組立ラインの一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、組立ライン1は、複数の設備モジュールM(図1では、M1〜M4)と、エレベータ装置2及び3と、ワーク供給設備4と、ワーク搬出設備5と、これら各部を制御する集中制御装置10と、を備え、これらはネットワークにより接続されている。
設備モジュールM1〜M4は組立工程の順に、それぞれ所定の工程を実行する設備モジュールが一列に配置されている。そして、組立工程の最初の工程を行う設備モジュールM1の前段に、ワーク供給設備4とエレベータ装置2とが配置される。組立工程の最後の工程を行う設備モジュールM4の後段に、ワーク搬出設備5とエレベータ装置3とが配置される。
設備モジュールMは、設備モジュール毎に実行する処理は異なるがその外観形状は同一に形成される。例えば、設備モジュールMは、図2に示すように、外形が直方体状の筐体15に納められており、筐体15の単位で移動可能に構成されている。筐体15は、図1に示すように工程順に対応する設備モジュールMを複数並べたとき、少なくとも隣接する設備モジュールと対向する側面と上面とは枠のみで形成されており、隣接する設備モジュール間で、後述のワークパレット13cを受け渡すことができるようになっている。図1に示すように、複数の設備モジュールを工程順に一列に並べることによって、一つの組立ラインを構成している。なお、筐体15は必ずしも上面が枠のみで形成されている必要はなく、また、隣接する設備モジュールと対向する側面は全面が開口されている必要はなく、隣接する設備モジュールMの搬送部13との間でワークパレット13cの受け渡しを行う部分のみ開口されていてもよい。
加工部11は、設備モジュールMに搬送されたワークパレット13cに搭載された部品等の加工対象品に対して、組立ライン1における複数の加工工程のうちの一つの工程に対応する所定の加工処理を行う。
搬送部13は、上段コンベア13a上のワークパレット13cに搭載された加工対象品を、ロボット12が掴むことの可能な位置に配置される。上段コンベア13a及び下段コンベア13bは、ワークパレット13cの搬送長さが、ワークパレット13cの搬送方向の長さの2枚分程度の長さとなるように設定され、ワークパレット13cは上段コンベア13a上の、搬送方向の中央部に1枚ずつ、セットされる。
制御部14は、プログラマブルコンピュータPLC等で構成され、集中制御装置10と通信を行うとともに、集中制御装置10の指示にしたがって、設備モジュールM内の各部を制御する。制御部14は、他の設備モジュールMとは独立に、自設備モジュールM内の各部を制御する。
また、集中制御装置10は、組立ライン1が稼働中における各設備モジュールMの稼働状況や、組立ライン1の設備構成等を表示装置10bに表示する。
図3は、集中制御装置10の処理手順の一例を示すフローチャートである。
集中制御装置10は、起動されると、まず組立ライン1を構成する各設備モジュールM1〜M4、エレベータ装置2及び3、ワーク供給設備4、及びワーク搬出設備5と通信を行って、各設備の情報を取得し、各設備の種類及びその並び順といった、設備構成を検出する。
次いで、ステップS3に移行し、ステップS2で読み込んだ処理プログラムを実行し、各設備モジュールMによる加工工程を順に実行させて、所定の組立工程を実行する。
集中制御装置10は、まず複数の設備モジュールのうち、最上流に位置する設備モジュールM1が受け入れ可能な状況にあるか否かを判断する(ステップS11)。具体的には、設備モジュールM1から受け入れ可能状態であることを表す受け入れ可能フラグ信号が通知されたか否かを判断する。受け入れ可能な状況でないときにはそのままステップS13に移行する。
ステップS13では、いずれかの設備モジュールMから加工処理の完了を表す加工完了フラグ信号が通知されたか否かを判断し、通知されたときにはステップS14に移行し、通知されない場合にはそのままステップS15に移行する。
なお、図4では、上流側の設備モジュールから下流側の設備モジュールへと順にワークパレット13cを搬送する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、型番の異なる装置(ワ―ク)など、組立ライン1に含まれる設備モジュールのうちのいずれかを組み合わせて組立工程が行われる場合などには、集中制御装置10は、不要な組立工程を行う設備モジュールに対して、搬送のみを行う指令を送信し、搬送のみを行う指令を受信した設備モジュールでは、加工処理は行わずワークパレット13cの搬送のみを行う。これによって、組立ライン1に含まれる設備モジュールのうち、加工対象の装置(ワーク)が必要とする加工処理を行う設備モジュールのみにより加工を行うことができる。
図6は、設備モジュールMの制御部14の処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御部14は、起動されるとまず、設備モジュールMの搬送部13に設けられている、ワークパレット13cの有無を検出するためのセンサ13sの検出信号を読み込む(ステップS31)。ワークパレット13cが検出されていなければ、ステップS32からステップS33に移行し、受け入れ可能な状態にあることを表す受け入れ可能フラグ信号を集中制御装置10に送信する。そしてステップS31に戻る。
続いて、設備モジュールM内において、ロボット12を駆動して、ワークパレット13c上のワークを加工部11による加工が可能な位置に移動するとともに姿勢を調整し、加工部11による加工を行う。加工部11の加工終了後、ロボット12によりワークを再びワークパレット13c上に戻す。
そして、処理を終了する。
図1に示すように設備モジュールM1〜M4が上流から下流側に配置された組立ライン1において加工を行う場合、まず、集中制御装置10が各設備モジュールM1〜M4、エレベータ装置2及び3、ワーク供給設備4、ワーク搬出設備5と通信を行い、各設備モジュールM1〜M4の種類、またこれら設備の並び順を検出する(図3ステップS1)。そして、検出した設備構成を有する組立ライン1により組立加工を行うための処理プログラムを記憶装置10cから読み出し、組立ライン1の設備構成等を表示するための表示画面の構成を検出した設備構成に合わせて再構成する(ステップS2)。そして、読み出した処理プログラムを実行し、組立ライン1における各組立工程を実行する(ステップS3)。
この時点では、組立ライン1のいずれの設備モジュールMもワークパレット13cを検出していないことから、各設備モジュールMは、ワークパレット13cが検知されないことを集中制御装置10に通知する。最上流に位置する設備モジュールM1において、ワークパレット13cが検知されないことから、集中制御装置10では、図4のステップS11からステップS12に移行し、ワーク供給設備4に対して搬送指令を行う。これにより、ワーク供給設備4に投入されたワークパレット13cが設備モジュールM1に搬送される。
設備モジュールM1は、ワークパレット13cを次段の設備モジュールM2に搬送する。設備モジュールM2では、センサ13sによりワークパレット13cが検知されることから、図6のステップS32からステップS34に移行し、ワークパレット13cを引き込み、加工対象品に対して所定の加工を行う。
そして、設備モジュールM3、M4においても上記と同様に加工が行われ、最下流の設備モジュールM4での加工が終了すると、図4のステップS13からステップS14を経て、ワーク搬出処理が起動される(ステップS20)。
この処理を繰り返し行うことによって、ワーク供給設備4に投入された部品が、所定の工程を経て組み付けられてワーク搬出設備5から取り出されるとともに、空となったワークパレット13cは、下段コンベア13bとエレベータ装置2及び3とを介してワーク供給設備4に戻されることになる。
この場合、組立ライン1を起動した時点で、集中制御装置10は、各設備モジュールMの種類や各設備の並び順を取得し、これに基づき設備モジュールM1、M5、M3、M4の順に加工を行う組立ライン1を制御するための処理プログラムを記憶装置10cから読み出す。そして、読み出した処理プログラムにしたがって組立加工を行う。
また、設備モジュールM2と設備モジュールM5とを入れ替えるのではなく、図8に示すように、設備モジュールM2を組立ライン1に組み込まない場合には、設備モジュールM2を組立ライン1からはずし、設備モジュールM1と設備モジュールM3とを隣接して配置し、設備モジュールM1、M3、M4の順に配置する。
このように、加工内容の変更や、加工の順番に変更がある場合であっても、設備モジュールMの位置を並び替えることで、組立ライン1を構築することができる。そして、集中制御装置10では、変更後の組立ライン1の設備構成を自動で認識し、変更後の設備構成に適した処理プログラムを実行するため、利用者は、設備モジュールMの配置を替えるだけで、容易に、各工程に適した組立ライン1を構築することができる。
しかし別の車種に搭載する他のコラムEPSでは(1)シャフトをG/Bに挿入し、(2)カバーをシャフトに固定してからコラムをボルト止めする組立順のものも存在する。これらは形状や部品点数がほぼ同じであるが組立順番が異なる。
このような違いのあるコラムEPSを組み立てるラインは人による組立によって順序を入れ替え対応する必要がある。
しかしながら、上述のように、コラムをG/Bに圧入を行う設備をシャフトを挿入する設備モジュールMよりも前に移動させることで、大きく組立順番が異なる名番にも対応が可能となる。
なお、上記実施形態においては、ステアリング装置などの製品を組み立てる場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、部品の組み付けや部品の実装、また、部品を加工することで製品を製造する場合であっても適用することができ、要は、複数の工程を経て製品を製造する組立ラインであれば適用することができる。
また、搬送部13を、上下2段のコンベアで構成した場合について説明したが、コンベアに限るものではない。設備モジュールMの並び順が変更された場合でも、隣接する設備モジュールMの搬送部との間で加工対象品を受け渡しすることができればよく、例えばワークパレット13cを掴むハンドを有するロボットなどであってもよい。
2 エレベータ装置
3 エレベータ装置
4 ワーク供給設備
5 ワーク搬出設備
10 集中制御装置
10a CPU(演算処理装置)
10b 表示装置
10c 記憶装置
11 加工部
12 ロボット
13a 上段コンベア
13b 下段コンベア
13c ワークパレット
14 制御部
Claims (3)
- 複数の工程を経て製造される製品の製造工程における各工程をそれぞれ実行する複数の設備モジュールと、
前記複数の設備モジュールを制御して前記製品を製造する集中制御装置と、を有し、
前記設備モジュールは、
隣接する前記設備モジュールとの間で加工対象品の受け渡しを行う搬送部と、
当該搬送部により搬送される加工対象品に対して所定の工程を実行する加工部と、
前記搬送部と前記加工部との間で前記加工対象品を受け渡すとともに前記加工部に対する前記加工対象品の相対位置関係を調整するロボットと、
前記集中制御装置と通信を行うとともに前記搬送部と前記加工部と前記ロボットとを制御する制御部と、を備え、
前記複数の設備モジュールは同一の外形を有し、かつ前記搬送部は隣接する設備モジュールの搬送部との間で前記加工対象品の受け渡しが可能な形状を有し、
前記集中制御装置は、
前記設備モジュールそれぞれの前記制御部と通信を行う通信処理部と、
前記複数の設備モジュールを制御して前記製造工程を実行する製造処理部と、
を備えることを特徴とする組立ライン。 - 前記集中制御装置は、前記制御部と通信を行って前記複数の設備モジュールの種類及び配置を検出し、
前記製造処理部は、検出した前記複数の設備モジュールの種類及び配置から前記複数の設備モジュールにより実行可能な製造工程を検出し、
検出した製造工程に応じて前記複数の設備モジュールを制御することを特徴とする請求項1記載の組立ライン。 - 前記搬送部は上下2段のコンベアを有し、
当該上下2段のコンベアはそれぞれ隣接する設備モジュールの対応するコンベアとの間で前記加工対象品を受け渡し可能に形成され、
隣接して配置された前記複数の設備モジュールの先頭及び末尾に、前記加工対象品を前記上下2段のコンベア間で移動するエレベータ装置を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の組立ライン。
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