本発明は、そのいくつかの実施形態において、生体内で排出物除去のための外科的に生成される開口(ストーマ)の分野に関し、より詳細には、結腸造瘻術、回腸造瘻術、または人工膀胱造設術の場合に使用されうるストーマを覆うためのデバイスおよび方法に関する。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、キャップを造瘻術ウェハに結合させることに関する。任意選択で、結合は一時的および/または可逆的である。いくつかの実施形態では、結合は、永久的および/または一体的である。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、キャップを造瘻術ウェハに結合させるための造瘻術器具コンポーネントに関する。任意選択で、結合は、キャップに接続するための近位端および造瘻術ウェハに接続するための対向する遠位端を有するアダプタを通してである。任意選択で、近位端および遠位端は、互いに流体連通状態にある。「近位端」は、腹部から離れる方向にストーマから最も離れたアダプタの端を指し、一方、「遠位端」は、腹部に入る方向にストーマに最も近いアダプタの端を指す。
いくつかの実施形態では、アダプタは、キャップをウェハに圧迫することによってキャップをウェハに結合させるように適合される。いくつかの実施形態では、キャップおよび/またはウェハは取外し可能である。任意選択で、アダプタは、キャップ設計に従って選択される取付け機構構成によってキャップを収容するように構成されうる。任意選択で、アダプタは、ウェハ設計に従って選択される取付け機構構成によってウェハを収容するように構成されうる。アダプタ上のキャップを収容する取付け機構構成は、ウェハによって使用される取付け機構構成と異なりうる。これは、ウェハおよびキャップが、それらの組合せが元の設計の要件として企図されなかったいくつかの事例においても、造瘻術器具を備える要素の単一スタック(「造瘻術スタック(ostomy stack)」)内で組合せて使用されることを可能にしうる。代替的に、キャップ取付け要素は、従来技術のキャップのウェハへの結合を可能にするために、キャップおよび/またはアダプタに嵌合されうる。任意選択で、キャップ取付け要素は、交換可能でありうる、それにより異なるタイプのキャップのウェハへの結合を可能にする。いくつかの実施形態では、キャップは、圧潰式排出物収集パウチを任意選択で収容する非侵襲的キャップである。任意選択で、パウチは、自動的にまたは手動で展開されうる。任意選択で、アダプタは、ウェハ上のパウチ取付け要素、たとえば、排出物収集パウチを取付けるために使用されるフランジに取付けられる。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、造瘻術器具の1次的な密閉に関する。1次的な密閉は、ストーマ内から通常生成される圧力、たとえば10〜20mmHg、30〜70mmHg、100〜200mmHg、または中間の値を有する範囲のガスの流れに抗する。1次的密閉はまた、固体および液体のストーマの排出物の漏洩を防止する。
いくつかの例示的な実施形態では、造瘻術器具は、1つまたは複数のコンポーネント−コンポーネント界面および/またはコンポーネント−組織界面において1次的な密閉を提供する密閉システムを含みうる。たとえば、密閉されるコンポーネント−コンポーネント界面は、キャップとアダプタとの間、アダプタとウェハとの間、またはキャップとウェハとの間でありうる。同様にたとえば、密閉されるコンポーネント−組織界面は、キャップとストーマとの間、アダプタとストーマとの間、ウェハとストーマとの間、またはこれらの造瘻術コンポーネントの1つとストーマ周辺皮膚との間でありうる。いくつかの例示的な実施形態では、コンポーネント−コンポーネント界面における密閉は、たとえば、10〜20mmHg、30〜70mmHg、100〜200mmHgの範囲、または中間の値を有する範囲の圧力差が界面を挟んで存在するときに、界面におけるガスの通過が実質的に防止されるように設計される。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、ストーマ、周囲の組織および/またはストーマ内側の器官表面に対する流体の導入に関する。造瘻術器具は、器具の内部を洗浄するための、および/または、ストーマ周辺皮膚および/またはストーマを洗浄するためのフラッシング機構をさらに含みうる。それに加えて、または代替として、フラッシング機構は、腸洗浄のために使用されうる。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、構造的役割および/または取付け機構の異なりうる組合せで互いに結合する造瘻術コンポーネントに関する。いくつかの例示的な実施形態では、アダプタ、キャップ、およびウェハは、3つの別個の取付け可能コンポーネントである、任意選択で、造瘻術器具は、使い捨てできないアイテムであり、全てのコンポーネントは洗浄可能である。代替的に、造瘻術器具の1つまたは複数のコンポーネントは、使い捨て可能アイテムである、すなわち、キャップ、アダプタ、およびウェハの1つまたは複数は、所定の回数の使用または所定の量の時間(コンポーネントに応じて変動する場合がある)後に、別々に使い捨て可能である。たとえば、キャップは1回使用後に処分され、一方、ウェハは3日の使用後に処分され、アダプタは1年の使用後に処分され、その期間中、アダプタは定期的に洗浄されうる。
いくつかの実施形態では、キャップおよび造瘻術器具は、ウェハに取付け可能な単一コンポーネントである。代替的に、造瘻術器具およびウェハは、キャップが取付けられうる単一コンポーネントである。代替的に、キャップ、造瘻術器具、およびウェハは、単一コンポーネントである。
設計が併用に適していないキャップおよび/またはウェハと共に使用されうる造瘻術器具を有する考えられる利点は、当該キャップおよび/またはウェハと共に造瘻術器具を生産するコストと比較した生産コストの減少であり、そのアイテムをより低価格でユーザに入手可能にする。考えられる別の利点は、ウェハなどの1つの造瘻術コンポーネントについての選好を確立したユーザが、キャップなどの他の造瘻術コンポーネントについての広範囲の代替物の利用機会を享受することを可能にすることである。
対照的に、たとえばキャップ、ウェハ、および/またはアダプタの機能を組合せて融合式造瘻術コンポーネントにすることの考えられる利点は、ユーザが各コンポーネントを別々に取付けることを必要とする退屈な手順の簡略化でありうる。これは、運動技能が不十分なユーザにとって特に有利でありうる。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、ダメージとなりうる周囲の造瘻術器具のコンポーネントとの持続的接触からストーマを保護することに関する。いくつかの実施形態では、造瘻術器具は、ストーマから、任意選択でストーマ周辺皮膚から物理的に分離されるように適合され、接触、摩擦、機械的応力、および/または、器具の一部内での非生体適合材料の使用による、ストーマおよび/または周囲エリアに対する考えられる組織損傷を防止しうる。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタの遠位端は、ストーマの形状に一致するよう断面的に形作られる。たとえば、断面形状は、円形ストーマと共に使用するために円形でありうる、または、楕円形状ストーマと共に使用するために、非円形の、たとえば楕円の形状を有しうる。それに加えて、または代替として、遠位端は、ウェハ内のウェハ・ポートの形状に一致するよう断面的に形作られる、および/または、近位端は、キャップの形状に一致するよう断面的に形作られる。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタは、シールが周辺的にウェハ・ポートを囲むように、ウェハ上のパウチ取付け要素に遠位端で密閉式に取付けられるように構成される。任意選択で、遠位端は、ウェハ上の別の取付け要素、たとえば、キャップを嵌合するためのリム、または、アダプタを取付けるように構成される専用取付け要素に取付けられる。このウェハ/アダプタ界面において、接続は、排出内容物の漏洩を防止するためにOリングまたは他のタイプの密閉要素の使用を含みうる。アダプタをウェハに取付けることは、アダプタがストーマに物理的に接触しない状態で、ストーマから、任意選択でウェハ・ポートを通して、アダプタ内への排出内容物の流れを可能にする。この物理的分離は、機械的応力および/または非生体適合性材料の使用による損傷に対して組織を保護することについて有利でありうる。いくつかの実施形態では、アダプタは、たとえば、アダプタがウェハと一体的に形成される製造プロセス中に、単一コンポーネントとしてウェハに密閉式に取付けられる、または、溶接または結合を含む、知られているプロセスを使用して取付けられる。結合は、化学結合および接着剤結合の一方または両方を含む。接着剤結合は、特定の実施形態によれば、最初の製造中に使用される接着材料および実施されるプロセス、および/または、エンド・ユーザによって使用される接着材料および実施されるプロセスを含む。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタは、その設計の明細に従って、アダプタを用いた使用が最初に企図されなかった設計を含みうる、ある組合せの代替のウェハ設計の1つまたは複数と共に使用されうる。たとえば、アダプタの異なる実施形態は、異なるウェハ設計のパウチ取付け要素に対合するための異なるタイプおよび/またはサイズの取付け機構を有しうる。任意選択で、アダプタは、異なるストーマのサイズを収容するための調整可能なサイズのウェハ・ポートを有するウェハと共に使用するように構成される。いくつかの実施形態では、アダプタは、「専用」ウェハの1サイズ/タイプのパウチ取付け要素と対合する1サイズ/タイプの取付け機構を有する。
いくつかの実施形態では、アダプタは、たとえば、いろいろなストーマの高さに適する単一高さを有することによって、異なる高さのストーマと共に使用されるように構成される。たとえば、単一高さのアダプタは、腹部から近位方向に、最大、2cm、1.5cm、1cm、0.5cm、またはそれより小さい値だけ離れたストーマの突出部を収容することが可能でありうる。代替的に、アダプタは、特定のユーザの要件に応じて特定の高さである可能性がある。たとえば、第1のサイズのアダプタは0〜0.5cmの範囲のストーマの突出部を収容し、第2のサイズのアダプタは0.5cm〜1.5cmの範囲のストーマの突出部を収容し、第3のサイズのアダプタは1.5cm〜2cmの範囲のストーマの突出部を収容しうる。いくつかの実施形態では、アダプタは、これらのおよび/または他の適応、標準的なサイズのアダプタと共に使用するためのサイズにカットされるのに適するタイプのウェハを提供する。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、造瘻術器具の柔軟性に関する。いくつかの例示的な実施形態では、アダプタおよび/またはキャップの主要な構造要素、たとえば、それらの本体またはハウジングは、全体的に、柔軟性材料および/または弾性材料、たとえば、シリコーン・ゴムまたは熱可塑性エラストマー(TPE)で作られうる。任意選択で、その材料は、20〜80ショアA、25〜75ショアA、35〜75ショアA、45〜75ショアA、50〜75ショアAの範囲のデュロメータ硬度でありうる。いくつかの実施形態では、取付け機構は、コンポーネント間で対合する取付け具の機械的故障の可能性を実質的に制限するための十分に硬質な材料である。たとえば、その材料は、50〜90ショアA、55〜85ショアA、60〜80ショアAの間の範囲の高いデュロメータ硬度のシリコーン・ゴムでありうる、あるいは、ポリエチレンなどの半硬質熱可塑性物質またはポリアミドなどの硬質熱可塑性物質でありうる。いくつかの実施形態では、取付け機構は、アダプタおよび/またはキャップと同じ材料から形成される。代替的に、取付け機構は、アダプタおよび/またはキャップと異なる材料から形成されうる。別個の材料は、アダプタおよび/またはキャップを柔軟性材料および/または弾性材料から形成することができ、一方、取付け機構をより硬質の材料から形成する点で考えられる利点を提供する。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、異なる造瘻術コンポーネント特徴を有する造瘻術コンポーネントの組合せの使用に関する。いくつかの例示的な実施形態では、アダプタは、キャップが使用時にユーザによって近位端に取付けられた状態で使用される。任意選択で、キャップは、非侵襲的キャップである。いくつかの実施形態では、キャップは使い捨て可能である。代替的に、近位端は、たとえば、アダプタがキャップと一体的に形成される製造プロセス中に、単一コンポーネントとしてキャップに取付けられる、または、溶接または結合を含む、知られているプロセスを使用して取付けられる。
いくつかの実施形態では、キャップは、圧潰式パウチを収容し、パウチの展開を可能にするための取外し可能な蓋を含む。いくつかの実施形態では、圧潰式パウチは、アダプタに取付けられるハウジングの内部に収容される。任意選択で、ハウジングおよびパウチは、単一ユニットとして置換可能である。いくつかの実施形態では、キャップは、アダプタに一体的に取付けられ、パウチを収容するハウジングは、たとえば、蓋の取外しに続いてキャップ内の開口を通して挿入することによってアダプタに取外し可能に取付けられる。いくつかの実施形態では、圧潰式パウチは、ユーザがストーマを通して排出物をなくす必要があるときに展開可能である。いくつかの実施形態では、パウチの展開は、たとえば、排出内容物による造瘻術器具の内部における圧力上昇に応答して自動的である。それに加えて、または代替として、ユーザは、たとえば、造瘻術器具内の警告機構からの信号に応答して、所定の基準に従って定期的に、所望に応じてランダムに、またはそれらの任意の組合せでパウチを展開させる。
いくつかの実施形態では、造瘻術器具は、パウチを展開することなく、または、キャップを取外すことなく、ストーマ内からユーザがガスを放出することを可能にするためのガス放出システムを含む。本出願人による、また、全てが参照によりその全体を本明細書に援用される特許文献1、特許文献7、および特許文献8は、本発明のいくつかの実施形態において個々にまたは組合せて組込まれうる、スマート・キャップ、自動および手動のパウチ展開機構、圧力警告機構、ガス放出機構、および洗浄機構の種々の実施形態を記載する。
いくつかの例示的な実施形態では、造瘻術器具の使用は、ストーマを覆ってウェハを設置する前にウェハにアダプタを取付けることを含みうる。代替的に、ユーザは、最初に、ストーマを覆ってウェハを設置し、その後、アダプタを取付けうる。キャップは、ウェハに取付ける前、または取付けた後にアダプタに取付けられうる。いくつかの実施形態では、ユーザは、パウチの展開に続いてキャップを置換する。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、造瘻術器具の2次的な密閉に関する。2次的な密閉は、組織および/または造瘻術器具の内部の器具表面に対する、ストーマの排出物、特に液体排出物、しかし同様にガス排出物および/または固体排出物のアクセスを制御しうる。いくつかの実施形態では、2次的な密閉は、液体、固体、および/またはストーマのガスの造瘻術器具からの漏洩に対して密閉しうる、および/または、漏洩に対して密閉するのに寄与しうる。本発明のいくつかの実施形態のある態様は、ウェハ/ストーマ界面における密閉を提供するために造瘻術器具と共に使用するための密閉要素に関する。密閉要素の使用は、ウェハ/アダプタ界面における密閉に加えて、造瘻術器具内の第2のレベルの密閉を提供する。密閉要素は、アダプタの内部に嵌合的に収容されるようサイズ決定されかつ形作られ、任意選択で、要素を通る排出内容物の流れを可能にするための穴を含む。任意選択で、密閉要素は、ウェハ・ポートを周辺的に囲み、ウェハ/ストーマ界面における密閉を提供するため、ウェハを圧迫するように適合される。それに加えて、または代替として、密閉要素は、密閉を提供するためストーマを圧迫する。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素は、ストーマから開口を通って軸方向に近位端に向かって、排出内容物の流れの少なくとも一部分を向けるように適合される。任意選択で、アダプタの側に達する排出内容物の残りの部分は、排出内容物の考えられる漏洩を防止するための、ウェハ/アダプタ界面における密閉構成によって容易に処理されうる量である。いくつかの実施形態では、アダプタのユーザによるクリーニングは、アダプタの壁に達する排出内容物の量の減少によって容易にされる。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素は、アダプタの内部で膨張する、膨張可能要素、たとえば、環状バルーンを含みうる。代替的に、密閉要素は、アダプタの内壁に対して力を加えるように適合される圧縮可能材料を含みうる。いくつかの実施形態では、密閉要素は、圧縮可能材料を通るガス(腸内ガス)の流れを可能にする。いくつかの実施形態では、密閉要素は、形状が環状である。いくつかの実施形態では、密閉要素は、その寸法に応じてストーマを収容する寸法に作られる。代替的に、密閉要素は、非円形形状のストーマを収容するため非円形形状を含む。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素は、排出内容物がストーマからアダプタの中に漏洩するのを防止するため、ウェハ・ポートおよび/またはストーマをプラグで塞ぐために使用されうる。任意選択で、プラグは、使い捨て可能であり、また、排出物収集パウチが展開されるとき、またはキャップがアダプタから取外されるときに、ウェハ・ポートおよび/またはストーマから外される。いくつかの実施形態では、密閉要素は、ストーマからアダプタに流入する液体排出内容物を吸収するための吸収材料を含む。それに加えて、または代替として、液体吸収性要素は、液体排出内容物を吸収するために密閉要素と共にアダプタ内に含まれうる。
いくつかの例示的な要素では、造瘻術器具は、ストーマに対して複数のタイプの密閉を提供しうる。たとえば、1つの密閉タイプはウェハ/アダプタ界面にありうる。別の密閉タイプはウェハ/ストーマ界面にありうる。さらに別の密閉タイプは、キャップがアダプタに取付けられる近位端のキャップ/アダプタ界面にありうる。そして、さらに別の密閉タイプは、ウェハが腹部に対して圧迫される腹部/ウェハ界面にあることを含みうる。任意選択で、腹部/ウェハにおける密閉は完全な密閉でない場合がある。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素は、圧縮可能であり、高弾性材料、たとえば、1〜30ショアA、2〜20ショアA、2〜15ショアA、3〜10ショアA、3〜8ショアAの範囲のデュロメータ硬度のシリコーン・ゴムで作られうる。代替的に、密閉要素は、たとえば綿またはレーヨンなどの、湿潤環境と接触状態になると膨張する材料を含みうる。
本発明のいくつかの実施形態のある態様は、ストーマの環境に対する2次的な密閉および流体の導入などの特徴を構造的に組合せることに関する。いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素は、アダプタおよび/またはストーマ周辺皮膚および/またはストーマの内部を清浄にするための造瘻術器具内のフラッシング機構の一部を形成しうる。任意選択で、フラッシング機構は、腸洗浄のために使用されうる。いくつかの実施形態では、密閉要素は、アダプタ上で外部に接続され、フラッシング流体が通ってアダプタ内に導入可能である弁に流体接続される。さらに、密閉要素は、流体が密閉要素を通ってアダプタの内部に流れる1つまたは複数の入口および1つまたは複数の出口を有する流体分配システムを含む。
代替的に、前記フラッシング機構は、密閉要素に含まれるのではなく、アダプタ自体の一部として形成されうる。任意選択でまたは代替的に、フラッシング機構は、アダプタの一部として部分的に、また、密閉要素の一部として部分的に形成されうる。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明が、その適用において、以下の説明に述べられ、かつ/または、図面および/または実施例に示されるコンポーネントおよび/または方法の構造および構成の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能である、または、種々の方法で実施または実行されることが可能である。
例示的な造瘻術器具
アダプタを有する例示的な造瘻術器具
ここで図1を参照し、図1は、本発明の例示的な実施形態による造瘻術ウェハ102にキャップ110を結合するための造瘻術器具100の分解斜視図を概略的に示す。いくつかの実施形態では、器具100は、単一造瘻術器スタックになるようウェハ102およびキャップ110を結合することを可能にするアダプタの機能を果たす。それに加えて、または代替として、器具100は、後続の節で詳述する他の機能を果たしうる。
同様に図2Aを参照し、図2Aは、身体106上のストーマ104を覆う造瘻術器具100の断面図を概略的に示し、同様に図2Bを参照し、図2Bは、図2Aの分解図を概略的に示し、同様に図2Cを参照し、図2Cは、本発明の例示的な実施形態による造瘻術器具の一部を形成するアダプタ108および密閉要素109を概略的に示す。任意選択で、ウェハ102は、アダプタ108と共に使用することについて元々企図されない設計の造瘻術ウェハである。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタ108は、近位開口122を有する近位端120および遠位開口126を有する遠位端124を含み、開口は互いに流体連通状態にある。近位開口122は、圧潰式パウチ114を任意選択で含むハウジング112を収容するように適合されるチャンバ128内に通じる。任意選択で、ハウジング112は、近位端120に取付けられうるキャップ110の一部である。代替的に、チャンバ128は、ハウジング112無しでパウチ114を収容するよう形作られる。任意選択で、遠位端124は、密閉方式でハウジング112および/またはパウチ114を収容するよう形作られる。遠位端124は、遠位開口126がウェハ・ポート118に任意選択で同心に整列するようにウェハ102と当接するように適合される。この構成では、ウェハ・ポート118は、遠位開口124と近位開口122の両方に流体連通状態にある。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ108は、ウェハ102に取付けられるときに、最小の内側自由空間を有するよう構築される。利用可能な自由空間は、たとえば、1cc、5cc、10cc、20cc、30cc、50cc、またはその中間の任意の容積である。制限された内側自由空間の考えられる利点は、排泄物、粘液、または他の液体などのストーマの排出物の蓄積の制限である。いくつかの実施形態では、空間は、たとえば、構造的支持のために必要とされるものを超えて、アダプタの構築物内にさらなる材料を含むことによって最小化される。いくつかの実施形態では、アダプタ108の内側の空間が、密閉要素109、吸収性パッド(たとえば、以下の図14の吸収性パッド176に関する)、または別の空間充填要素などの別の造瘻術器具コンポーネントによって占められることが留意されるべきである。
本発明のいくつかの実施形態では、密閉は、ストーマの組織に対して直接的な力および/または圧力を印加することなく、または、低い圧力、たとえば、50mmHg未満、50mmHg未満、25mmHg未満、10mmHg未満、または5mmHg未満の圧力で維持される。密閉要素109は、たとえば、ストーマの組織からの最小距離が確保されるように形作られる。これは、組織損傷について、および/または、器具の使用継続期間を延長することについての可能性を減少させることによって利点を提供しうる。
例示的なアダプタ取付け機構
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタ108は、取付け機構130をさらに含み、取付け機構130は、遠位開口126を周辺的に囲み、ウェハ/アダプタ界面103においてウェハ102内の取付け要素132、たとえばフランジに対合するように適合される。
アダプタ取付け機構130の機能は、ウェハ102に対するアダプタの確実な結合、ウェハ102に対するアダプタの可逆的な結合、および/またはウェハ102に対するアダプタの密閉式結合のうちの1つまたは複数を含みうる。
いくつかの実施形態では、取付け要素132は、既存のウェハにおいて一般に見出されるタイプのパウチ取付け要素であり、そのパウチ取付け要素上に、既存の排出内容物収集パウチの開口に対する縁(rim)が概して取付けられる。取付け機構130とフランジ132との間の対合構成は、そこを通る排出内容物の漏洩を防止するように構成され、また、たとえば、ストーマのガスの流出に対して少なくとも1次的なタイプの密閉をもたらすエラストマー・シールおよび/または他の密閉要素の使用を含みうる。いくつかの実施形態では、取付け機構130とフランジ132との間の対合構成は、ウェハ102からのアダプタ108の望ましくない外れを防止し、スナップ嵌め機構、ねじりおよびロック機構、または他の適したロック機構の使用を含みうる。任意選択で、対合構成は、所望されるときに外れを可能にする。
例示的な密閉要素
いくつかの例示的な実施形態では、造瘻術器具100は密閉要素109を含み、密閉要素109は、組織および造瘻術器具表面に対する排出物の内部アクセスを減少させる2次的な密閉を対象としており、また、いくつかの実施形態では、造瘻術器具からの漏洩に対する1次的な密閉に関与する。密閉要素109は、第1の開口134、対向する第2の開口136、および両方の開口に流体連通する通路138を有する。密閉要素109の機能は、たとえば、ウェハ102自体によっておよび/または取付け機構130によって提供される排出物漏洩に対する密閉を補う第2のシールを提供すること、ストーマとアダプタの本体との間の空間を占め、アダプタ内での排泄物の蓄積を制限すること、および、排出物漏洩が他の要素または造瘻術スタックの表面を汚さないように排出物漏洩を含みうる吸収性を提供すること、および/または本明細書で述べる他の機能、のうちの1つまたは複数を含む。
密閉要素109は、任意選択で、第2の開口136がウェハ・ポート118に整列するように、チャンバ128と遠位開口126との間のキャビティ140内に挿入されるように構成される。任意選択で、密閉要素109は、反転可能であり、第1の開口134がウェハ・ポート118と整列した状態でキャビティ140の内部に嵌合可能である。任意選択で、キャビティ140内への密閉要素109の挿入は、造瘻術器具100のユーザによって行われる。代替的に、前記挿入は、デバイスの組立て中に行われ、アダプタ108は、密閉要素109がキャビティ140内に既に挿入された状態でユーザに提供される。任意選択で、ユーザは、密閉要素109を、たとえば、それをクリーニングするため、または、それを新しい密閉要素と置換するために取外すことができる。代替的に、密閉要素109は、キャビティ140内のアダプタ108に永久的に取付けられる。いくつかの実施形態では、密閉要素109は図示するように環状である。いくつかの実施形態では、密閉要素109の幾何学的形状は、キャビティ140の幾何学的形状に対応するため非環状である。任意選択で、密閉要素109の幾何学的形状は、ストーマの組織に圧力を加えることなく、ストーマ104および/またはウェハ・ポート118の幾何学的形状に対応する。
いくつかの実施形態では、密閉要素109は、たとえば、1〜30ショアA、2〜20ショアA、2〜15ショアA、3〜10ショアA、3〜8ショアAの範囲のデュロメータ硬度のシリコーン・ゴムまたは熱可塑性エラストマーなどの高圧縮性材料で作られる。任意選択で、密閉要素109の弾性および構造は、アダプタ100がフランジ132に取付けられるときに、密閉要素109がウェハ/ストーマ界面105においてウェハ102に対して圧縮可能であるように選択される。任意選択で、ウェハ/ストーマ界面105における密閉要素109とウェハ102との間の圧縮力は、確実な密閉を確保し、界面105を通る排出内容物および/またはフラッシング流体の漏洩を防止するのに十分に高い。いくつかの実施形態では、圧縮力は、100グラム〜5kgの範囲、たとえば、200グラム、500グラム、1kg、2kg、3kg、4.5kgである。いくつかの実施形態では、密閉要素109は、キャビティ140の内部に圧縮可能に嵌合される。任意選択で、接着材料の使用に頼ることなく、アダプタの内部で密閉要素109を維持するために必要とされる圧力は、0.1psi〜2psiの範囲、たとえば、0.15psi、0.3psi、0.5psi、0.8psi、1psi、1.5psi、1.8psiである。代替的に、密閉要素109は、ストーマ104から、任意選択でウェハ・ポート118を通って流れる液体排出内容物を吸収し、キャビティ140内で拡張するための膨張材料で作られる。いくつかの実施形態では、密閉要素109は、ウェハ/アダプタ界面103に設けられる密閉要素に加えて、造瘻術器具100内に第2の密閉機構を提供する。任意選択で、ウェハ/ストーマ界面105を密閉することは、ウェハ/アダプタ界面に達する排出物漏洩および/またはフラッシング液体の見込み量を減少させることによって、ウェハ/アダプタ界面103により提供される密閉を強化する。任意選択で、ウェハ/ストーマ界面105およびウェハ/アダプタ界面103における密閉機構は、冗長システムとして働く。いくつかの実施形態では、密閉要素109によって吸収可能な液体排出内容物の量は、最大100ml、たとえば、1ml、5ml、10ml、20ml、35ml、45ml、50ml、60ml、75ml、85ml、90ml、95mlである。任意選択で、密閉要素109は、100mlを超える、たとえば、120ml、150ml、180ml、200ml、またはそれ以上の量の液体排出内容物の量を吸収できる。密閉要素109のいくつかの実施形態に関するさらなる詳細は、本開示においてさらにより詳細に論じられる。
例示的な造瘻術キャップ
いくつかの実施形態では、キャップ110は、圧潰式パウチ114を収容するハウジング112を含む。キャップの考えられる機能は、たとえば、ストーマからの排出物の一定の流れを防止すること、排出物による圧力の上昇を示すこと、十分な圧力を検知するとまたはユーザによるアクションによって排出物が流れることを可能にすること、排出物を収集するため展開するパウチ114用のコンテナとして働くこと、および/または、本明細書で述べる他の機能を含む。
代替的に、パウチ114は、ハウジング112の外部でキャップ110内に収容される。圧潰式パウチ114は、任意選択で、キャップ110上の蓋116を取外し、パウチをユーザが手作業で引き出すことによって展開可能である。代替的に、パウチ114は、ストーマ104からアダプタ108内に流れ、パウチを圧迫する排出内容物の圧力による蓋116の取外しに続いて展開される。いくつかの実施形態では、蓋116は、ユーザによって手作業で取外し可能である。代替的に、蓋116は、蓋を圧迫する圧力によって自動的に取外される。いくつかの実施形態では、蓋116は、排出内容物からの圧力に応答して、柔軟に外に膨張する、硬化する、または、その組合せを行う圧力検知蓋である。任意選択で、蓋116は、アダプタ108の内部のガス圧に応答して外に膨張する。
直接キャップ取付け具を有する例示的な造瘻術器具
ここで、図2Dおよび図2Eを参照し、両方の図は、本発明のいくつかの実施形態を示す造瘻術スタック3000の分解斜視図および断面図をそれぞれ概略的に示し、キャップ3010は、本発明の例示的な実施形態に従って造瘻術ウェハ3002に結合される。全体的に見て考えると、ここで示す実施形態の考えられる利点は、たとえば、低い造瘻術スタックの縦断面、ユーザのための簡略化されたスタック組立て手順、低い生産コスト、および/または造瘻術スタックの弾性のある柔軟性を含む。他の考えられる利点は、例示的な造瘻術スタック3000のさらなる特定の特徴に関連して述べられる。
キャップ3010は、ウェハの取付け要素3032に取付けられる取付け機構3030を含む。任意選択で、取付け要素3032はフランジである。任意選択で、取付け機構3030は、キャップ・ハウジング3046と一体的に形成されて、フランジ3032によって所定場所に保持されるリングを形成する。
図2F、図2G、および図2Hでは、代替の例示的な取付け機構が、概略斜視図で示され、ここで述べられる、企図される例示的な異なる取付け設計を説明する。
図2Fでは、取付け機構3130は、複数のフランジ付きタブを備える。示す例では、フランジは、キャップ・ハウジング3146の中心から外に突出するように位置決めされる。タブは、任意選択で、硬質または半硬質プラスチックで構築され、造瘻術ウェハ(図示せず)上の取付け要素に係合または係脱するため屈曲するのに十分な弾性を有する。それに加えて、または代替として、造瘻術ウェハ上の前記取付け要素は、屈曲する、または他の場合には歪んで、タブに係合または係脱する。任意選択で、フランジ付きタブは、キャップ・ハウジング3146と一体的に形成される。
図2Gでは、例示的な取付け機構3230は、円周リムを備え、円周リムは、円周凹所3231から張出し、キャップ・ハウジング3246の円周の周りで機能するスナップ嵌め機構によって造瘻術ウェハのフランジ(図示せず)に係合するように設計される。この取付け機構3230を形成するために使用される材料は、任意選択で、シリコーン・ゴムまたはTPEなどの柔軟性のある材料であり、また任意選択で、30〜80ショアAの範囲のデュロメータ硬度を有する。それにより、密閉要素3209は、ストーマから出される材料の漏洩に抗するのに十分な力で造瘻術ウェハに当たって保持されうる。密閉要素3209は、2次的な密閉を対象としており、また、いくつかの実施形態では、同様に1次的な密閉に関与する。それに加えて、または代替として、円周凹所3231は、たとえば、フランジによって置換され、対合凹所が造瘻術ウェハ上に置かれる場合がある。造瘻術コンポーネント用の柔軟性ハウジングに適合する取付け具設計の使用は、たとえば手動および/または自動のガス放出制御および圧力検知放出を有する圧潰式排出物収集パウチを含む特徴を有する全体として柔軟性のある造瘻術器具の構築を可能にしうる。柔軟性のある造瘻術器具は、ユーザの快適さおよび/または身体移動中の外れに対する抵抗について利点を提供しうる。
図2Hでは、例示的な取付け機構は、複数のフランジ付きタブ3330を備える。タブ3330は、任意選択で、硬質または半硬質プラスチックで構築され、造瘻術ウェハ(図示せず)上の取付け要素に係合または係脱するため屈曲するのに十分な弾性を有する。それに加えて、または代替として、造瘻術ウェハ上の前記取付け要素は、屈曲する、または他の場合には歪んで、タブに係合または係脱する。示す例では、フランジは、キャップ・ハウジング3346の中心に向かって内側に突出するように位置決めされる。フランジは、任意選択で、一方の面が楔状で、他方の面が平坦である。
タブ3330は、その形状および弾性によって、任意選択で、造瘻術ウェハ上の突出するフランジの上から圧迫されると、邪魔にならないよう持上り、それでも、所定場所にくるとフランジの背後でしっかり係合するように構築され、造瘻術ウェハに対して密閉要素3309(1次的な密閉の潜在的な役割を有する2次的な密閉を対象とする要素)を密閉式に保持するのに十分な力を提供する。任意選択で、造瘻術ウェハは、造瘻術キャップのフランジが挿入される適切に配列されたアパーチャを備える。任意選択で、アパーチャまたは保持フランジは、造瘻術ウェハ上のフランジ付きタブに対合するためにキャップ・ハウジング上にある。任意選択で、また、キャップおよび造瘻術ウェハに対して必要とされる、適した相補的変更によって、フランジの内側を指す方向と外側を指す方向が反転される。任意選択で、突出部は、たとえば、デバイスの近位側からアクセス可能であるように近位に延在する少なくとも1つのフランジ付きタブ3335から突出し、それにより、突出部を偏向させることによって、フランジが外側に屈曲する。これは、ウェハからのキャップのより容易な解除についての考えられる利点を提供する。
本発明のいくつかの実施形態では、コンポーネントの取付けは接着剤結合による。本発明の例示的な実施形態では、接着剤は、取付けられる2つの造瘻術コンポーネントの少なくとも一方、たとえばウェハ3002の近位表面にユーザによって塗布され、第2のコンポーネント、たとえば造瘻術キャップ・ハウジング3046が、その上に設置される。考えられる利点は、コンポーネントの一方が沈み込むための容積を提供するため塗布される可能性がある発泡接着剤などの接着剤を使用することから生じる。容積の大きい接着剤は、より大きな表面積にわたる接着剤付着を可能にしうる。容積の大きい接着剤は、一方または両方のコンポーネントの一部分を包み、複数の力の方向に対する接着抵抗を提供しうる。本発明の代替の実施形態では、2つの造瘻術コンポーネントの少なくとも一方は、接着剤が既に塗布され、かつ剥離ライナーによって覆われた状態でユーザに供給される。この場合、ユーザは、最初に、ライナーを取除き、その後、表面を互いに付着させて、表面間を気密密閉する。任意選択で、両方のコンポーネントは、自己接着材料を備える。考えられる利点は、少なくとも自分自身の重量の下で所定場所にコンポーネントを維持するのに十分に硬化するまでが短時間、たとえば、5秒未満、10秒未満、または20秒未満の硬化時間を有する接着剤の使用によって得られる。
本発明のいくつかの実施形態では、取付け機構の上記原理および要素は、単独でまたは組合せて、また、当業者に明らかな、形状および材料の細部における適した修正によって使用されて、造瘻術ウェハに対する造瘻術キャップの取付けを達成する。本発明の実施形態による取付け要素の適した修正によって、造瘻術アダプタに対する造瘻術キャップの取付け、または、造瘻術ウェハに対する造瘻術アダプタの取付けが達成可能である。本発明の実施形態による取付け要素の適した修正によって、蓋またはパウチ抑止具の造瘻術スタックのより遠位のコンポーネントへの取付けが達成可能である。いくつかの実施形態では、図示した3個〜8個のタブより多い数の、少ない数の、または中間の数の、たとえば、2個、4個、6個、10個、またはそれより多くのタブが使用される。いくつかの実施形態では、タブの、示すよりも大きな、小さな、または中間の間隔または幅が使用される。たとえば、タブは、タブを分離するギャップを除いて取付け円周の全体、50%、または10%を占める。いくつかの実施形態では、タブを保持または受取る相補的構造の設計に対応して、示すよりも大きな、小さな、または中間のタブの長さまたはフランジの深さが使用される。
再び図2Dおよび図2Eに戻って、取付けインタフェースは、密閉要素3009によって密閉され、密閉要素3009は、任意選択で、キャップ・ハウジング3046のキャビティ内に保持される。
排出物の放出を制御し、導くため、または、ユーザの快適さまたは便宜を改善するために潜在的に有用な造瘻術スタックのさらなる例示的な特徴は、ここで述べるように実装されうる。
任意選択で、圧潰式パウチ3014は、たとえば、接合(接着剤または化学的)または溶接によってキャップに取付けられ、キャップに密閉される。蓋3016は、バッグを、その圧潰状態に抑止する。
圧潰式パウチ3014は、任意選択で、たとえば折畳むことによって、低い縦断面のパッケージになるよう構成される。任意選択で、圧潰式パウチは、キャップ・ハウジング3046の近位端にまたはその近くに格納される。
低い縦断面のパウチ・パッケージは、パウチの近位または遠位で、造瘻術器具の突出する縦断面に対して厚さが付加されることをそれほど必要としないことによって、考えられる利点を提供する。それにより、造瘻術器具の突出を小さくしうる。それにより、造瘻術器具は、運搬および/格納するのがより容易でありうる。
パウチの近位格納構成は、たとえば、ストーマ(図示せず)の突出部を収容するため、キャップ・ハウジング3046のキャビティのより多くを利用可能とすることによって利点を提供しうる。
任意選択で、キャップ・ハウジング3046、蓋3016、および/または造瘻術ウェハ3002は、全体的にまたは部分的に、柔軟性材料(たとえば、柔軟性アダプタおよびキャップに関連して本明細書で先に述べた材料)で作られる。柔軟性材料からの構築は、たとえば、ユーザの身体の形状および/または動きに対して、より容易におよび/または最小の不快さで、造瘻術スタックが一致することを可能にすることなどの利点を提供しうる。
任意選択で、フィルタ3049は、キャップ3010に一体化される。任意選択で、キャップ・ハウジング3046は、フィルタを保持するサイズに作られたアパーチャ3050を有するように設計される。
フィルタは、ストーマのガスが造瘻術器具のシールの背後に蓄積されるのではなく、造瘻術器具の装着中に受動的に逃げることを可能にすることによって利点を提供しうる。一方、フィルタは、この逃げが突然のまたは非制御の形で起こる可能性を減少させることによって利点を提供しうる。フィルタは、流体および固体の物質の漏洩を制御しながら、こうしたガスが逃げることを可能にするという利点を提供しうる。フィルタは、ガスの悪臭形成成分が排出物からろ過されることを可能にするという利点を提供しうる。
キャップ・ハウジングのアパーチャ内にフィルタを埋め込むことは、フィルタを収容するために造瘻術器具の突出する縦断面に対して厚さが付加されることをそれほど必要としないことによって利点を提供しうる。ある利点は、フィルタの近位面をキャップ・ハウジング近位面と同一平面にし、したがって、両方の面上で密閉式のパウチの組立てを容易にすることによって提供されうる。
ネジ付きキャップを有するアダプタの例示的な実施形態
ここで、図2I、図2J、および図2Kを参照し、図2I、図2J、および図2Kは、アダプタ3508およびキャップ3510の分解斜視図を概略的に示し、アダプタ3508およびキャップ3510は合わさって、ネジ付き取付け具によって結合される造瘻術組立体3500を構成する。全体的に見て考えると、ここで示す実施形態の考えられる利点は、たとえば、身体上で造瘻術スタックを組立てるために必要とされる力の減少、特に圧迫力の減少;突出するストーマを収容するために必要とされる高さより最小限だけ高くした造瘻術スタックの縦断面;および/または造瘻術スタック・コンポーネントを製造するコストの減少、のうちの1つまたは複数を含む。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ3508は、そのハウジング3546を、キャップ3510のハウジング3512上の相補的なネジ山3558を用いてインターロックするように構成されたネジ山3556を備える。任意選択で、アダプタ3508は、ハウジング内に構成された、キャップ・ハウジング3512の表面3552に干渉することによってキャップ3510の好ましくない外れを防止するレバー3550をさらに備える。任意選択で、ハウジング3512は、アダプタ3508およびキャップ3510が完全に結合すると、レバーの一部分を受取るように構成される凹所3560を備える。任意選択で、キャッチ3554が設けられ、キャッチ3554は、押下げられると、レバー3550が表面3552にもはや干渉しないようにレバー3550を屈曲させ、キャップ3510が、回転し、アダプタ3508から取外されることを可能にする。
レバー3550および干渉表面3552からなるロックおよびロック解除機構は、キャップ3510がアダプタ3508から不意に外れることを防止するという利点を提供しうる。凹所3560を含む実施形態は、レバーが凹所3560に飛込むと、キャップ3510が確実に締結されていることを示す触覚および/または聴覚のフィードバックをユーザに与えるという利点を提供しうる。その機構が、さらにキャッチ3554からなる実施形態は、機械的利点、および/または、レバー3550の屈曲により広い表面積が適用されることを可能にし、レバー3550自体に対する直接の圧力によるより容易にロックを克服する。
アダプタ3508にキャップ3510を確実に結合させるための回転運動の使用は、腹部上を内側に圧迫する必要性を減少させることによって、腹痛−たとえば、手術後の回復中に起こりうるような−に敏感な患者にとって利点を提供しうる。ネジ付き取付け機構3556および3558を固定するために回転運動を使用することによって得られる機械的利点は、造瘻術スタック・コンポーネントを共に圧入する体力を欠く患者を補助するのに役立ちうる。回転キャップ・ハウジング3512によって提供される幅広の把持表面は、身体上で造瘻術スタック・コンポーネントを組立てるために必要とされる微小のモータ移動の回数を減らすことによって利点を提供しうる。前記幅広の把持表面はまた、アダプタ上にキャップを締結するために必要とされるトルクを減少させることによって利点を提供しうる。
本発明のいくつかの実施形態では、排出物パウチ3514が設けられ、排出物パウチ3514は、キャップ・ハウジング3512に取付けられ、キャップ内のアパーチャ3566を通して流れる排出物を受取るように配設された開口を有する。任意選択で、パウチは圧潰される。任意選択で、パウチは、低い縦断面のパッケージになるよう折畳まれることによって圧潰される。任意選択で、圧潰式パウチは、展開されることを蓋3516に抑止される。蓋3516は、たとえば、フランジでありうる接続要素3564によってキャップ・ハウジング3512に固定されうる。接続要素3564は、キャップ・ハウジング3512の相補的な接続要素(図示せず)に対合しうる。
本発明のいくつかの実施形態では、接続要素3564は、蓋3516に一定の圧力が加えられると自己解除するように設計される。この自己解除は、たとえば、内側圧力の力の下での蓋の材料の変形によるものでありうる。蓋が圧潰式パウチを抑止する実施形態では、自己解除はまた、パウチ3514が排出物を受取れるようにパウチ3514が展開することを可能にする。
自己解除蓋3516は、造瘻術器具の背後における内側圧力および/または材料の過剰な蓄積を防止することによって利点を提供しうる。こうした蓄積は、軽減されない場合、たとえば、造瘻術器具のシールのうちの1つのシールからの漏洩および/または腸閉塞の形成をもたらす場合がある。
本発明のいくつかの実施形態では、蓋3516は、圧潰式パウチ3514を保持するサイズに作られたキャビティ3515を有するように構築される。
キャビティ3515を有する蓋3516は、造瘻術器具の1つの厚さ要件を下げることによって、造瘻術器具全体の突出する縦断面を下げるという利点を提供しうる。代替的に、蓋3516は、さらなる内側空間が、たとえば、ストーマから突出する組織を収容する、または、他の造瘻術器具要素を収容することを可能にするという利点を提供しうる。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ3508の内腔は、密閉要素3509、1次的な密閉の潜在的な役割を有する2次的な密閉を対象とする要素を含む。任意選択で、密閉要素3509は、溶接または結合(接着剤または化学的)によってアダプタ・ハウジング3546に取付けられる。任意選択で、密閉要素3509は、オーバモールド成形または2回成形によってアダプタ・ハウジング3546上に成形される。任意選択で、密閉要素3509は、軟質エラストマー、たとえばシリコーン・ゴム、または、熱可塑性エラストマー、たとえばSEBSで作られうる。密閉要素3509のデュロメータ硬度は、たとえば、5〜20ショアAの間である。
本発明のいくつかの実施形態では、キャップ表面3562は、キャップ3510およびアダプタ3508が完全に結合されるときにアダプタの密閉要素3509に押し当てられる。任意選択で、ロック機構の部品は、回転ロックが克服されない状態で、ガスの流れに対するシールの抵抗を調整するのに十分な程度の回転を可能にするように配設されうる。任意選択で、密閉要素3509はまた、造瘻術ウェハの表面(図示せず)またはユーザの身体(図示せず)にその遠位表面を圧迫し、排出物の流れおよび/または漏洩に抗することによって2次的な密閉を提供しうる。
キャップ表面3562と密閉要素3509との間のシールは、アダプタの内腔に入る排出物が、造瘻術器具の外部に漏洩するのではなく、継続してキャップ・ハウジング3512のアパーチャ3566を通ってパウチ3514に入ることを保証するという利点を提供しうる。シールの抵抗を選択的に下げることは、内側ガスがより迅速に逃げることを可能にし、そのことは、たとえば、圧力の上昇によるユーザの不快さを減少させる、または蓋3516の自己解除を防止する利点を提供しうる。ガスの流れ抵抗が選択可能であるため、液体および固体排出物の流れは、比較的制限される、または防止されうる。その遠位端と近位端の両方において密閉を提供するために単一密閉要素3509を使用することは、両方の機能について一体型要素を使用することによってコスト低減の利点を提供しうる。たとえば製造中のオーバモールド成形または2回成形による、密閉要素3509とアダプタ3508のハウジング3546との一体化は、コスト低減のさらなる利点を提供しうる。
回転スライダを有するアダプタの例示的な実施形態
ここで、図3をも参照し、図3は、本発明の例示的な実施形態によるアダプタ108および密閉要素109の分解斜視図を概略的に示す。全体的に見ると、示す回転スライダ取付け機構は、たとえば、造瘻術コンポーネントを結合するための回転運動の使用が、結合されるコンポーネントのより遠位のコンポーネント上に回転部品を設置することによって達成されうることを示す。回転スライダ取付け機構はまた、タブによる固定が回転運動によってどのように増大されうるかを示す。
アダプタ108は、回転スライダ142、固定リング144、およびアダプタ本体146を含む。固定リング144は、たとえば、上に載るキャップの取付け要素、たとえばタブ3130を受取る凹所を有するように形作られる。回転スライダ142は、たとえば、固定リング144内へのタブ3130の通過を可能にするノッチを有するように形作られる。回転スライダ142は、近位端120でアダプタ本体146にしっかり取付けられる固定リング144上に回転可能に嵌合するカバーとして役立つ。いくつかの実施形態では、回転スライダ142、固定要素144、およびアダプタ本体146は、本出願人による上述した特許文献8に開示されるカバー108、固定リング110、およびストーマのカバー102に機械的に似ている。任意選択で、回転スライダ142、固定要素144、およびアダプタ本体146は、上述した特許文献8のカバー108、固定リング110、およびストーマのカバー102に機能的に似ている。密閉要素109は、遠位端124を通してキャビティ140内に嵌合する。いくつかの実施形態では、固定リング144は、アダプタ本体146の一体型コンポーネントである。
例示的な造瘻術器具およびガス放出機構
回転スライダおよびガス放出部を有する例示的なアダプタ
ここで、図4Aをも参照し、図4Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、オプションのガス放出機構を有する造瘻術器具100内のキャップ110およびアダプタ108の部分分解斜視図を概略的に示す。図4Bおよび図4Cをも参照し、図4Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、アダプタ108上に嵌合されたキャップ110の断面図を概略的に示し、図4Cはガス放出機構の一部としてのキャップとアダプタとの間のガス流路148を示す。図4Bでは、キャップ110は、排出内容物およびガスがアダプタ108を通ってストーマ104(図には示さず)から逃げることを防止するためにキャビティ140を密閉する。図4Cでは、キャップ110は、排出内容物がアダプタ108から漏出することを防止しながら、ガスを放出するためにキャビティ140から離れている。いくつかの実施形態では、アダプタ108内のアダプタ本体146は、本出願人による上述した文献のシール138と同様のシール150を含む。
いくつかの例示的な実施形態では、ガス流路148を通るガス放出は、本出願人による上述した特許文献8に記載されるのと同様な様式で実施される。任意選択で、キャップ110、回転スライダ142、固定リング144、およびガス流路148を開口するためのシール150を含むアダプタ本体146の機械的相互作用は、本出願人による上述した文献のキャップ106、カバー108、固定リング110、およびシール138を含むストーマのカバー102の機械的相互作用と同様である。
回転スライダおよびガス放出部を有する例示的な低い縦断面のアダプタ
ここで、図4D、図4E、および図4Fをも参照し、図4D、図4E、および図4Fは、本発明の例示的な実施形態による、低い縦断面の造瘻術器具アダプタを分解斜視図(図4D)で、造瘻術ウェハに取付けられた低い縦断面の造瘻術器具アダプタを断面図(図4E)で、そして、造瘻術ウェハに取付けられた低い縦断面の造瘻術器具アダプタを詳細断面図(図4F)で概略的に示す。
全体的に見ると、これらの図面は、たとえば、2つの結合した造瘻術スタック・コンポーネントの遠位部材上に配置される回転スライダが、組立てられた造瘻術スタックに対する最小付加高さに寄与するようにどのように設計されうるかを示す。ここで、この実施形態について詳述されるように、高さの低下は、任意選択で、造瘻術ウェハの接続機構の周囲の外側に造瘻術キャップ(図示せず)の接続要素を受取る要素を置くことによって達成される。これは、その要素が、たとえば突出するストーマおよび/または2次的な密閉に干渉することなく、身体のより近くに配置されることを可能にする。
この設計の考えられる利点は、たとえば図3に対応する実施形態と比較して、下げられうる製造コストに関する。部品は、より高価な製造ステップについての必要性を減少させる2回射出成形製造プロセスに適合する。
ユーザにとって、考えられる利点は、コスト自体の低下から生じうる。ユーザ・コストの低下はまた、デバイス・コンポーネントをより頻繁に変更することについてのユーザの可能性を開きうる。これは、クリーニングの必要性を減少させる可能性がある。ユーザはまた、より高い衛生観念を享受しうるであろう。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ3600は、回転スライダ3612に結合したアダプタ・ハウジング3646を備える。密閉要素3609は、アダプタ・ハウジング3646に嵌合される。任意選択で、密閉要素3609は、たとえば化学結合または溶接によってアダプタ・ハウジング3646に取付けられる。任意選択で、密閉要素3609は、オーバモールド成形または2回成形によってアダプタ・ハウジング3646上に成形される。いくつかの実施形態では、密閉要素3609は、1次的な密閉の潜在的な役割を有する2次的な密閉を対象とする要素である。
本発明のいくつかの実施形態では、回転スライダ3612は、アダプタ・ハウジング3646のリム3613に干渉するように構成されるタブ3611によってアダプタ・ハウジング3646に取付けられ、それにより、回転スライダ3612は、その軸の周りに回転できるが、軸方向に移動できない。いくつかの実施形態では、全ての造瘻術コンポーネントを一緒にした高さは、ウェハのレベルから12mmを超えない。いくつかの実施形態では、全ての造瘻術コンポーネントを一緒にした高さは、ウェハのレベルから6mmを超えない。多くのオストメイト(ostomate)の場合、典型的なストーマが皮膚の上に5mmと10mmとの間の値だけ上昇するため、これは、利用可能な最小高さに近いとすることができる。
本発明のいくつかの実施形態では、キャップ(図示せず)は、たとえば、適した修正を有するキャップ110およびアダプタ108に関連して述べた取付け要素、設計、および原理に従って、アダプタ3600に取付けられる。任意選択で、ガス放出は、図4Aおよび図4Bのキャップ110およびアダプタ108に関連して述べた手段と同様の手段によって達成されうる。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ・ハウジング3646は、硬質プラスチック、たとえばポリアミドまたはポリプロピレンで作られる。本発明のいくつかの実施形態では、密閉要素3609は、軟質エラストマー、たとえばシリコーン・ゴムで作られる。任意選択で、密閉要素3609は、熱可塑性エラストマー、たとえばSEBSで作られる。密閉要素のデュロメータ硬度は、たとえば、5〜20ショアAの間でありうる。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ・ハウジング3646は、たとえば、フランジの円周リム3615にパチンと嵌まる取付けタブ3614によってウェハのフランジ3615に取付けられる。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ・ハウジング3646は、固定タブ、たとえば、キャップ・ハウジング3146の取付け機構3130(図2F)を収容するように構成される凹所3647を含む。凹所3647は、ウェハの取付けフランジ3615の外部にあって、組織または造瘻術スタック・キャビティ内の2次的な密閉との考えられる干渉を取除く。
本発明のいくつかの実施形態では、アダプタ・リム3613および凹所3647は、ウェハのフランジ3615の外部に位置決めされ、アダプタ3600の突出する縦断面を低くする。任意選択で、設けられるタブの数は、アダプタの径の対応する増加を安定化するのに適する、たとえば、6または8のタブ、またはそれより多いタブである。
本発明のいくつかの実施形態では、密閉要素3609は、アダプタ3600がウェハ3602に取付けられるときにウェハ・フランジ3615を圧迫するように構成される1つまたは複数のバンプ3610Aを含む。
本発明のいくつかの実施形態では、密閉要素3609は、設置されたキャップ、たとえばキャップ・ハウジング3146の表面を圧迫するように構成される1つまたは複数のバンプ3610Bを含む。
本発明のいくつかの実施形態では、密閉要素3609上にバンプ3610Aおよび3610Bを圧迫することは、密閉力の改善の利点を提供する。
ガス放出機構を有する別の例示的な造瘻術器具
ここで、図5Aを参照し、図5Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるオプションのガス放出機構を有する造瘻術器具200内に含まれるアダプタ208および取外し可能キャップ210の斜視図を概略的に示し、また、図5Bを参照し、図5Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具の断面図を概略的に示す。
いくつかの例示的な実施形態では、キャップ210は、圧潰式パウチ214および取外し可能蓋216を有するハウジング212を含む。任意選択で、蓋216は蓋116と同様である。いくつかの実施形態では、キャップ210はスマート・キャップである。いくつかの実施形態では、キャップ210は、ハウジング212の遠位端から径方向に延在する1つまたは複数のタブ211、たとえば図示する4つのタブをさらに含む。タブ211は、アダプタ本体146に取付けられた固定リング244上にキャップ210をロックするように構成される。任意選択で、固定リング244は、アダプタ本体146の一体型コンポーネントである。
いくつかの例示的な実施形態では、固定リング244は、キャップ210をロックするためにタブ211がそこに挿入される1つまたは複数のキャップ・ロック機構251を含む。キャップ・ロック機構251は、ロック開口252、リム254、およびロック・スロット256を含む。キャップ210は、タブ211を、開口122を周辺的に囲むレッジ258にタブが当接するまで、ロック開口252を通して挿入することによって固定要素244内にロックされる。任意選択で、レッジ258は、固定要素244の一体型コンポーネントである。代替的に、レッジ258は、開口122を周辺的に囲むアダプタ本体146の表面部分である。当接に続いて、キャップ210は、ロック・リム254の下でタブ211を摺動するために回転され、ついには、タブがロック・スロット256に係合する。いくつかの実施形態では、ロック・リム254は、ロック開口252を通してタブ211を誘導するための傾斜リム部分260を含む。いくつかの実施形態では、固定リング244は、レッジ258を周辺的に囲むロック・シール262を含む。たとえば、ガスケットの形状のエラストマー・シールでありうるロック・シール262は、排出内容物の漏洩およびガスの漏洩に抗する密閉を提供するために、タブ211がロック・スロット256に挿入されるとキャップ210によって圧縮されるように適合される。いくつかの実施形態では、キャップ210の部分的回転は、ロック・スロット256からタブ211を部分的に取出し、ロック・シール262に加えられる圧縮力を減少させ、また、排出内容物の漏洩を防止しながら、ガスの放出に適する小さなギャップが開口することを可能にする。
図6Aおよび図6Bを参照し、図6Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるアダプタ308上に嵌合されたキャップ110の断面図を概略的に示し、図6Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるガス放出機構の一部としてのキャップとアダプタとの間のガス・フィルタ349を通るガス流路148を示す。
図6Aでは、キャップ110は、排出内容物およびガスが、ストーマ104(図には示さず)からアダプタ108を通って逃げることを防止するためにキャビティ140を密閉する。図6Bでは、キャップ110は、排出内容物がアダプタ108から漏出することを防止しながら、ガスを放出するためにキャビティ140から離れている。いくつかの実施形態では、アダプタ308内のアダプタ本体346は、ガス流路148を通るガスの流れをろ過するためのガス・フィルタ349を含む。
いくつかの例示的な実施形態では、本出願人による特許文献8に記載されるガス放出機構はガス流路148と共に使用される。
ガス放出部を有する別の例示的な造瘻術器具
ここで、図7Aを参照し、図7Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具400内のガス放出用の柔軟性固定リング444を有するアダプタ408の斜視図を概略的に示し、また、図7Bを参照し、図7Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるガス放出モードにおける柔軟性固定リングを有するアダプタの正面図を示す。いくつかの実施形態では、本出願人による上述した特許文献8に記載されるガス放出機構は、柔軟性固定リング444と共に使用される。柔軟性固定リング444は、たとえば、「PRESS」と記した矢印で示すように、固定要素が圧迫されると、ガス流路448がアダプタ408内からガスを放出することを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、柔軟性固定リング444は、別個のコンポーネントであり、アダプタ本体146に取付けられる。代替的に、固定リング444は、アダプタ本体146の一体型コンポーネントである。
ガス放出部を有する別の例示的な造瘻術器具
ここで、図8を参照し、図8は、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるガス放出用の換気ポート564を有する造瘻術器具500内のアダプタ508の断面図を概略的に示す。
いくつかの例示的な実施形態では、換気内腔566は、換気ポート564からアダプタ本体546を通ってキャビティ140まで延在する。換気内腔566は、キャビティ140から換気ポート566までガスを導くように構成され、換気ポート566で、ガスがアダプタ508から吐出される。任意選択で、換気内腔566は、キャビティ140を境界付けるアダプタ本体546の内壁に沿って延在し、ストーマに通じる。任意選択でまたは代替的に、換気内腔566は、内腔の開口内における排出物の蓄積による内腔閉塞の可能性を減少させるために複数の開口を含む。
いくつかの例示的な実施形態では、換気内腔566は、換気内腔を通って換気ポート564の方向に流れるガスをろ過するためのフィルタ541を含む。それに加えて、または代替として、換気ポート564は、ユーザがガス放出を制御することを可能にするために弁568を装備する。いくつかの実施形態では、本出願人による特許文献8において図7に記載されるガス放出機構は弁568およびフィルタ561と共に使用される。
ガス放出部を有する別の例示的な造瘻術器具
ここで、図9を参照し、図9は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具600内のガス放出用の外部換気ポート664を有するアダプタ608の断面図を概略的に示す。アダプタ608は、図8に示すアダプタ508内の換気内腔566と任意選択で機械的かつ機能的に同様の換気内腔666を含む。任意選択で、換気ポート664は、換気内腔666を通って換気ポート664に向かう方向に流れるガスをろ過するための置換可能フィルタ641を受取るように構成される。いくつかの実施形態では、本出願人による特許文献8において図9に記載されるガス放出機構はフィルタ641と共に使用される。
例示的な密閉要素
膨張可能密閉要素
ここで、図10Aを参照し、図10Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具700内のアダプタ708および膨張可能密閉要素709の分解斜視図を概略的に示し、また、図10Bを参照し、図10Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるキャビティ140内部に膨張可能密閉要素を有するアダプタの断面図を概略的に示す。任意選択で、膨張可能密閉要素709は、シリコーン・エラストマーなどの、膨張圧力下で伸長可能な壁材料からなるバルーンである。いくつかの実施形態では、密閉要素709は、1次的な密閉の潜在的な役割を有する2次的な密閉を対象とする要素である。
いくつかの例示的な実施形態では、バルーン709は、ウェハ/ストーマ界面105(図には示さず)における密閉を増大させるためストーマ104(図には示さず)に圧力を印加するために膨張されるように構成されうる。それに加えて、または代替として、バルーン709は、ウェハ/ストーマ界面105における密閉を増大させるためウェハ102(図には示さず)に圧力を印加するように構成されうる。
ウェハ/ストーマ界面105における密閉を増大させることは、フラッシング中の、排出内容物またはフラッシング液体のアダプタ708からの考えられる漏洩を減少させる。任意選択で、ウェハ/ストーマ界面における密閉の増大は、アダプタ/ウェハ界面103(図には示さず)における排出内容物および/またはフラッシング流体の圧力を減少させる、かつ/または、なくす2重密閉構成を提供する。
任意選択で、バルーン709によって圧力が印加される方向は、バルーンの製造中に予め決定され、バルーンの製造は、たとえば、壁の一部の厚さを減少させること、および/または、壁の一部を補強することによって、バルーン壁厚を調整することを含みうる。それに加えて、または代替として、印加される圧力の方向は、弾性などの壁の材料特性を調整することによって、たとえば、いくつかの部分を弾性の低い補強材料で貼り合せることによって予め決定されうる。バルーン壁の一部を補強するために使用されうる材料は、織物またはポリマー・メッシュを含みうる。
圧力印加の方向を制御することの考えられる利点は、ウェハ102に対してまたストーマ104に対して造瘻術器具700の密閉を強化することを可能にする。前記方向制御のさらなる考えられる利点は、バルーン709が、膨張中にストーマ104に向かう方向に拡張する程度を制御することによって、単一デバイスが、種々の径のストーマを収容しうることである。
ここで、同様に図10Cおよび図10Dを参照し、図10Cおよび図10Dは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による異なる方向に圧力を印加するバルーン709の側面図を概略的に示す。図10Cでは、ウェハ102を圧迫する軸方向に圧力P1を印加し、ウェハ/ストーマ界面105における密閉を増大させるバルーン709が示される。図10Dでは、ストーマ104を圧迫するキャビティ140に入る負の径方向に圧力P2を印加し、ウェハ/ストーマ界面105における密閉を増大させるバルーン709が示される。任意選択で、圧力P1および/または圧力P2は、5〜40mmHgの範囲、たとえば、6mmHg、10mmHg、15mmHg、25mmHg、32mmHgでありうる。いくつかの実施形態では、負の径方向に圧迫するように構成されるバルーン709を有するアダプタ708は、いろいろのサイズのウェハ・ポート118および/またはパウチ取付け要素132(ウェハ、ウェハ・ポート、およびパウチ取付け要素は図に示されず)を有するウェハ102と共に使用可能である。
アダプタ708は、アダプタ本体746内の膨張ポート764、および、膨張ポート内に収容されるように適合される膨張弁768を含む。膨張内腔766は、膨張ポート764からアダプタ本体746を通ってキャビティ140の方向に延在し、バルーン709に接続する。バルーン709の膨張および収縮は、膨張内腔766を通る空気流の方向を調節する膨張弁768による。
いくつかの例示的な実施形態では、バルーン709は、アダプタ708の一体型コンポーネントであるとすることができ、アダプタと共に形成(製造)される。代替的に、バルーン709は、アダプタ708と無関係に形成される別個のコンポーネントであり、後の生産ステージでキャビティ140内に組立てられる。
例示的な圧縮可能密閉要素
ここで、図11を参照し、図11は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具800内に圧縮可能密閉要素809を有するアダプタ808の断面図を概略的に示す。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素809は、アダプタ808がウェハ102に取付けられるときにウェハ102の近位表面(図には示さず)を圧迫するように構成され、ウェハ/ストーマ界面105(図には示さず)を通る排出物および/またはフラッシング流体の漏洩を防止する。任意選択で、密閉要素809は、ウェハ/アダプタ界面103(図には示さず)の密閉機構に対する冗長密閉機構として働く。任意選択で、密閉要素809は、キャビティ140内に圧縮可能に収容され、キャビティ内の周辺内壁141を圧迫するように構成される。キャビティ140の内部への圧縮嵌合の考えられる利点は、アダプタ808のクリーニングを容易にするため、排出内容物が内壁141に接触することを防止することである。任意選択でまたは代替的に、密閉要素809は、たとえば結合または溶接によって内壁141に永久的に取付けられる。任意選択で、密閉要素809は、ウェハ/ストーマ界面105(図には示さず)におけるストーマ104の周りの密閉を強化するため、ウェハ102(図には示さず)を圧迫するためにさらに構成される。いくつかの実施形態では、ウェハ102を圧迫する密閉要素809は、ウェハの自然な屈曲(flex)中に密閉がウェハ/ストーマ界面105で維持されることを可能にする。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素809は、発泡材料を含み、任意選択で、ガスに対して透過性または半透過性である。任意選択で、密閉要素809は、ガスに対して同様に透過性でありうるケーシング811内に閉囲される。任意選択で、密閉要素809は、ストーマ104から、任意選択でウェハ・ポート118を通り、アダプタ808(ストーマおよびウェハ・ポートは図に示されない)内へ流れる腸内ガスをろ過するためのガス・フィルタとして密閉要素が使用されることを可能にしうる材料、たとえば木炭を含みうる。いくつかの実施形態では、密閉要素809は、腸内ガスから臭気を吸収する、かつ/または、腸内ガスを脱臭するための脱臭剤を含む。いくつかの実施形態では、アダプタ808は、1つまたは複数の外部換気ポート864、および、換気ポートからアダプタ本体846を通りキャビティ140に向かって延在する1つまたは複数の換気内腔866を含む。密閉要素809を通過するガスは、換気内腔866を通り、換気ポート864から出るように流れうる。いくつかの実施形態では、密閉要素809内の発泡材料は、液体排出内容物を吸収するように構成される。いくつかの実施形態では、密閉要素809によって吸収可能な液体排出内容物の量は、最大100ml、たとえば、1ml、5ml、10ml、20ml、35ml、45ml、50ml、60ml、75ml、85ml、90ml、95mlである。任意選択で、密閉要素809は、100mlを超える、たとえば、120ml、150ml、180ml、200ml、またはそれ以上の量の液体排出内容物の量を吸収しうる。
例示的な使い捨てプラグ密閉要素
ここで、図12を参照し、図12は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、ストーマ104を覆い、プラグ170を有するアダプタ108を有するウェハ102に取付けられた造瘻術器具100の断面図を概略的に示す。プラグ170は、キャビティ140内に嵌合的に収容されるようにサイズ決定されかつ形作られ、ストーマ104を密閉するように適合される。任意選択で、プラグ170は、ストーマ104の形状に一致するように形作られた遠位端172を含む。任意選択で、プラグ170または遠位端172は、ストーマ104の形状に自ら一致するように適合される柔軟性材料で作られる。いくつかの実施形態では、プラグ170および/または遠位端172は、ストーマ104の内部に部分的にまたは完全に収容可能である。
いくつかの例示的な実施形態では、プラグ170は、パウチ114と共に処分される使い捨てプラグでありうる。たとえば、プラグ170は、パウチに流入する排出内容物の圧力によってパウチ114に押込まれうる。それに加えて、または代替として、プラグ170は、キャップ110に取付けられるため、キャップまたは蓋116の取外しは、プラグをストーマ104から離れるように引っ張って、排出内容物がパウチに流入することを可能にしうる。任意選択で、プラグ170は、キャップ110または蓋116を取外すことによって造瘻術器具100から取出される。いくつかの実施形態では、プラグ170は、パウチの展開がストーマ104からプラグを取外し、造瘻術デバイス100からプラグを取出すようにパウチ114に取付けられる。いくつかの実施形態では、プラグ170は、ひも、ケーブル、またはプラグ上で引っ張るのに適した他の取付け要素によって、キャップ110、蓋116、またはパウチ114に取付けられる。
いくつかの例示的な実施形態では、プラグ170は、たとえば、シリコーン・ゴムなどの非流体吸収性固体エラストマー材料を含みうる。代替的に、プラグ170は、非流体吸収性である、または代替的にストーマ104から流れる液体排出内容物を吸収するために流体吸収性である発泡材料を含みうる。任意選択で、プラグ170は、液体排出内容物が吸収されると膨張するように適合されうる。いくつかの実施形態では、プラグ170によって吸収可能な液体排出内容物の量は、最大100ml、たとえば、1ml、5ml、10ml、20ml、35ml、45ml、50ml、60ml、75ml、85ml、90ml、95mlである。任意選択で、プラグ170は、100mlを超える、たとえば、120ml、150ml、180ml、200ml、またはそれ以上の量の液体排出内容物の量を吸収しうる。
例示的な吸収性パッド密閉要素
ここで、図13を参照し、図13は、本発明のいくつかの実施形態による、ストーマ104を覆い、吸収性パッド174を有するアダプタ108を有するウェハ102に取付けられた造瘻術器具100の断面図を概略的に示す。いくつかの実施形態では、パッド174は、1次的な密閉の潜在的な役割を有する2次的な密閉を対象とする要素である。吸収性パッド174は、ストーマ104とパウチ114との間でキャビティ140の内部に嵌合され、液体排出内容物を吸収するように適合され、それにより、アダプタ108からの液体排出内容物の考えられる漏洩を低減する。任意選択で、吸収性パッド174は、ストーマ104を周辺的に囲む。いくつかの実施形態では、吸収性パッド174によって吸収可能な液体排出内容物の量は、最大100ml、たとえば、1ml、5ml、10ml、20ml、35ml、45ml、50ml、60ml、75ml、85ml、90ml、95mlである。任意選択で、吸収性パッド174は、100mlを超える、たとえば、120ml、150ml、180ml、200ml、またはそれ以上の量の液体排出内容物の量を吸収しうる。吸収性パッド174による液体排出内容物吸収は、ウェハ/アダプタ界面103における密閉要素109の密閉要件を減少させうる。それに加えて、または代替として、吸収性パッド174は、ウェハ/ストーマ界面105および/またはウェハ/アダプタ界面103で処理されるために必要とされる液体排出内容物の量を減少させるのに役立ちうる。いくつかの実施形態では、吸収性パッド174による液体排出物吸収は、アダプタ108のクリーニングを容易にしうる。
いくつかの例示的な実施形態では、吸収性パッド174は、パウチ114と共に処分される使い捨てパッドでありうる。たとえば、吸収性パッド174は、パウチに流入する排出内容物の圧力によってパウチ114に押込まれうる。それに加えて、または代替として、吸収性パッド174は、キャップまたは蓋116を取外すことによってパッドがストーマ104から離れて引っ張られるようにキャップ110に取付けられる。任意選択で、吸収性パッド174は、キャップ110または蓋116を取外すことによって造瘻術器具100から取出される。いくつかの実施形態では、吸収性パッド174は、パウチの展開がストーマ104からパッドを取外し、造瘻術デバイス100からパッドを取出すようにパウチ114に取付けられる。いくつかの実施形態では、吸収性パッド174は、ひも、ケーブル、またはパッド上で引っ張るのに適した他の取付け要素によって、キャップ110、蓋116、またはパウチ114に取付けられる。
いくつかの例示的な実施形態では、吸収性パッド174は、たとえば、綿、セルロース、または、高吸収ポリマーとして知られている材料の群からの他の材料、あるいはそれらの組合せなどの比較的高い液体吸収性の材料で作られる。
いくつかの例示的な実施形態では、吸収性パッド174は、形状が環状であり、ウェハ/ストーマ界面105において円形ストーマを周辺的に囲むために、たとえばOリングの場合と同様の丸い断面を有する。任意選択で、吸収性パッド174の断面形状は、ウェハ/ストーマ界面105における密閉要素109の形状に一致する。それに加えて、または代替として、吸収性パッドは、キャビティ140の形状に一致する。いくつかの実施形態では、吸収性パッド170は、ウェハ/ストーマ界面105における密閉要素109の形状、ストーマ104の形状、および/またはキャビティ140の形状に一致する非円形断面形状を有する。いくつかの実施形態では、アダプタ108は、異なるように形作られた吸収性パッド、たとえば、図14に示すディスク形状吸収性パッド176を装備する。いくつかの実施形態では、吸収性パッドは、たとえばパウチ114とキャップ内の遠位開口111との間に位置決めされる図15の吸収性パッド176によって示されるようにハウジング112の内部のキャップ110内に収容される。代替的に、他の吸収性パッド、たとえば吸収性パッド174は、ハウジング112の内部で使用されうる。
例示的なフラッシング機構
内側流体分配部を有するフラッシングタイプ密閉要素
ここで、図16Aおよび図16Bを参照し、図16Aおよび図16Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、造瘻術器具900内にフラッシングタイプ密閉要素909を有するアダプタ908の斜視図を概略的に示し、また、図16Cを参照し、図16Cは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による密閉要素を有するアダプタの断面図を概略的に示す。いくつかの実施形態では、密閉要素909は、1次的な密閉の潜在的な役割を有する2次的な密閉を対象とする要素である。密閉要素909を含むアダプタ908は、アダプタ908の内側部分に流体を導入するように構成される。任意選択で、前記流体は、たとえば腸洗浄のためにストーマ104(図には示さず)に導入される可能性がある。いくつかの実施形態では、フラッシング流体は、ストーマを洗浄するため、ストーマ周辺皮膚を洗浄するため、アダプタの内部を洗浄するため、腸の内部を洗浄するため、またはそれらの任意の組合せのために、アダプタ908を通ってパウチに入る排出物の流れを容易にするために使用される。いくつかの実施形態では、フラッシングは、フラッシング流体を、キャビティ140内に、また、そこからストーマおよび他のエリアに導入することによって密閉要素909無しで実施される。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタ本体946は、フラッシング流体が、そこを通してアダプタ908に注入されうる、またはその他の方法で投与されうるフラッシング・ポート964を含む。フラッシング内腔966は、フラッシング・ポート964からアダプタ本体946を通ってキャビティ140に向かう方向に延在し、密閉要素909の外(outer)壁911内のフィーダ・ポート965に接続される。密閉要素909の内部のフィーダ内腔967は、フィーダ・ポート965から、密閉要素の少なくとも一部分に沿って周辺的に延在する1つまたは複数の分配内腔969、たとえば4つの分配内腔まで延在する。1つまたは複数のフラッシング開口971、たとえば64個の開口は、密閉要素909の内壁913に沿って離間し、分配内腔969に流体接続される。任意選択で、密閉要素909内に含まれる分配内腔969の数および/またはフラッシング開口971の数は、特定のフラッシング用途と共に変動する。任意選択で、密閉要素909内の分配内腔969および/またはフラッシング開口971の場所、サイズ、および/または形状を含む設計は用途と共に変動する。たとえば、ストーマの洗浄のためだけに使用される密閉要素は、アダプタの内部を洗浄するため、ならびに/または、ストーマおよび/もしくはストーマ周辺皮膚を洗浄するために同様に使用される密閉要素と異なりうる。
いくつかの実施形態によるフラッシングを実施する例示的な方法は、ユーザが、フラッシング流体を、フラッシング・ポート964を通してフラッシング内腔966に導入することを含む。任意選択で、フラッシング流体の容積は、20ml〜1000mlの範囲またはそれより大きい値、たとえば、50ml、80ml、150ml、250ml、350ml、500ml、700ml、850ml、950ml、1100ml、1200ml、1500mlでありうる。フラッシング内腔966を通る流体流は、フィーダ・ポート965を通ってフィーダ内腔967に入り、そこから分配内腔969に入る。分配内腔969を通って流れるフラッシング流体は、フラッシング開口971を通って出て、そこから、キャビティ140およびフラッシングされる他のエリアに流入する。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素909は、スロットを含むことができ、スロットは、外壁911に沿って周辺的に延在し、また、密閉要素がキャビティ140の内部にどのように位置決めされるかによらず、フラッシング内腔を通って流れるフラッシング流体がスロットに入るよう、スロットがフラッシング内腔966に常に整列するように位置決めされる。スロットからは、1つまたは複数のフィーダ内腔967、たとえば2つの、4つの、7つの、10の、またはそれより多い数のフィーダ内腔が延在することができ、フィーダ内腔967は、1つまたは複数の分配内腔969に流体接続され、また、スロットからのフラッシング流体がフィーダ内腔967に流入する。
いくつかの例示的な実施形態では、分配内腔969およびフラッシング開口971は、所定の場所および/または方向の流体流を得るよう密閉要素909内でサイズ決定されかつ位置決めされる。いくつかの実施形態では、フラッシング開口971は、開口から出る流体流を可能にし、開口内への流体流の戻りを実質的に防止するために比較的小さなサイズで作られる。こうして、フラッシング開口971は、一方向弁またはフラッタ弁(flutter valve)として働き、フラッシング・システムを通る排出内容物の考えられる流出を防止する。任意選択で、フラッシング開口971から出る流体流は、最大300mm/Hg、たとえば、100mm/Hg、150mm/Hg、200mm/Hg、250mm/Hgの圧力でありうる。いくつかの例示的な実施形態では、フラッシング・ポート964は、フラッシング・プラグ968によって閉鎖されうる。フラッシング・プラグ968は、アダプタ908に投与されるフラッシング流体の流出を防止するのに役立ちうる。任意選択で、フラッシング・プラグ968は、アダプタ908内からのガスまたは排出物がフラッシング・システムを通って流出するのを防止する。いくつかの実施形態では、一方向弁(図示せず)は、フラッシング内腔966内に含まれる。
外側流体分配部を有する例示的なフラッシングタイプ密閉要素
ここで、図17Aを参照し、図17Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるフラッシングタイプ密閉要素909’の斜視図を概略的に示し、また、図17Bを参照し、図17Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるキャビティ140の内部に密閉要素を有するアダプタ908の断面図を概略的に示す。
いくつかの例示的な実施形態では、密閉要素909は、外壁911’に沿って円周方向に延在し、1つまたは複数の入口スロット969’に接続されるフィーダ・チャネル967’を含む。入口スロット969’は、フィーダ・チャネル967’から密閉要素909’の近位側915’に沿って内壁913’に向かう方向に延在し、内壁913’の近位のフラッシング開口971’で終端する。いくつかの実施形態では、フラッシング開口971’は、入口スロット969’(フラッタ弁と機能的に同様)内への逆流を防止しながら、キャビティ140に入る方向への流体流を可能にするサイズが小さいスロットを含む。
いくつかの実施形態によるフラッシングを実施する例示的な方法は、ユーザが、フラッシング流体を、フラッシング・ポート964を通してフラッシング内腔966に導入することを含む。フラッシング内腔966を通る流体流は、フィーダ・スロット967’に入り、そこから入口スロット969’に入る。入口スロット969’を通して流れるフラッシング流体は、フラッシング開口971’を通って出て、そこから、キャビティ140およびフラッシングされる他のエリアに流入する。
いくつかの例示的な実施形態では、開口971’は内壁913’上に配置される。代替的に、入口スロット969’が、通常、キャビティ140と流体連通状態でないように、ギャップ972’が開口971’と内壁913’との間に残される。後者の構成では、キャビティ140からスロット969’に入るガスまたは排出物の逆流は、スロット969’からキャビティ140に入るフラッシング流体の流入が可能である間、「フラッタ弁」または「ダックビル弁(duckbill valve)」として当技術分野で知られる逆止弁機構によってなくされる。加圧された流体が入口スロット969’内に存在するとき、その圧力は、ギャップ972’に作用し、ギャップ972’を強制的に遠位方向にシフトし、したがって、流体がキャビティ140に流入することを可能にする。加圧された流体がキャビティ140内に存在するとき、その圧力は内壁913’に作用する。結果として、ギャップ972’は、アダプタの本体上に圧接され(tighten)、したがって、キャビティ140から入口スロット969’に入る流体の流れがなくされる。
フラッシング・チューブを有する例示的なフラッシングタイプ密閉要素
ここで、図18を参照し、図18は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具900内にフラッシングタイプ密閉要素909”を含むアダプタ908の断面図を概略的に示す。密閉要素909”は、密閉要素内で外壁911”から内壁913”まで延在し、外壁上にフィーダ・ポート965および内壁上に出口ポート975を有するフィーダ内腔967”を含む。出口ポート975は、腸フラッシングまたは洗浄のためにストーマ104(図には示さず)に挿入されうるフラッシング・チューブ977を取付けるように構成される。
例示的な一体型コンポーネント造瘻術器具
例示的な一体型コンポーネント・キャップ/アダプタ
ここで、図19を参照し、図19は、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるウェハ102に取付けるための一体型造瘻術器具1000の断面図を概略的に示す。図19は、キャップおよびアダプタが一体的に形成される実施形態を示す。
いくつかの例示的な実施形態では、一体型造瘻術器具1000は、圧潰式パウチ114を収容するハウジング1012および取外し可能蓋116を有するアダプタ1008を含む。いくつかの実施形態では、蓋116の取外しおよびパウチ114の展開は、造瘻術器具100について先に述べた機構を使用する。任意選択で、一体型造瘻術器具1000は密閉要素109を含む。一体型造瘻術器具1000は、造瘻術器具をウェハ102に取付けるためにパウチ取付け要素132に対合する取付け機構130を含む。いくつかの実施形態では、一体型造瘻術器具1000は、造瘻術器具のいくつかの例示的な実施形態において本明細書で先に開示した、任意の1つの特徴または特徴の組合せを含む。いくつかの実施形態では、一体型造瘻術器具1000は、パウチ114の展開に続いて処分される。代替的に、展開済みパウチ114を含むハウジング1012は、圧潰式パウチ114を有する新しいハウジング1012によって置換される。
例示的な一体型コンポーネント・アダプタ/ウェハ
ここで、図20を参照し、図20は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による一体型アダプタ/ウェハ1108を含む造瘻術器具1100の断面図を概略的に示す。図20は、ウェハおよびアダプタが一体的に形成される実施形態を示す。
アダプタ/ウェハ1108は、単一コンポーネントとして一体的に製造されるアダプタ本体1146およびウェハ1102を含む。代替的に、アダプタ本体1146およびウェハ1102は、2つのコンポーネントとして別々に製造され、たとえば結合または溶接を含みうる当技術分野で知られている方法によって共に接合される。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタ/ウェハ1108はキャップ110を収容するように適合される。代替的に、アダプタ/ウェハ1108はキャップ210を収容するように適合される。いくつかの実施形態では、アダプタ/ウェハ1108は密閉要素109を含む。いくつかの実施形態では、密閉要素109は、アダプタ/ウェハに別々に取付け可能である。代替的に、密閉要素109は、アダプタ/ウェハ1108と一体的に形成されうる。いくつかの実施形態では、造瘻術器具1100は、造瘻術器具のいくつかの例示的な実施形態において本明細書で先に開示した、任意の1つの特徴または特徴の組合せを含む。いくつかの実施形態では、アダプタ/ウェハ1108は、所定期間に続いて、所定回数のパウチの展開に続いて、またはユーザの要求に応じて処分される。
例示的な一体型コンポーネント・キャップ/ウェハ/アダプタ
ここで、図21を参照し、図21は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、圧潰式パウチ114、ウェハ1202、および蓋116を含む一体型造瘻術器具1200の断面図を概略的に示す。造瘻術器具1200は、単一コンポーネントとして一体的に製造されるハウジング1212を有するアダプタ本体1246およびウェハ1202を含む。代替的に、ハウジング1212を含むアダプタ本体1246およびウェハ1202は、2つ以上のコンポーネントとして別々に製造され、たとえば結合(化学的または接着剤)または溶接を含みうる、たとえば当技術分野で知られている方法によって共に接合される。蓋116および圧潰式パウチ114は、造瘻術器具1200内に別々に含まれる。いくつかの実施形態では、造瘻術器具1200は、造瘻術器具のいくつかの例示的な実施形態において本明細書で先に開示した、任意の1つの特徴または特徴の組合せを含む。
いくつかの実施形態では、造瘻術器具1200は、所定期間に続いて、所定回数のパウチの展開に続いて、またはユーザの要求に応じて処分される。任意選択で、展開済みパウチ114を含むハウジング1212は、圧潰式パウチ114を有する新しいハウジング1212によって置換される。パウチ114を有するハウジング1212だけを置換するときの考えられる利点は、ハウジングだけが必要とされるため、造瘻術器具についてのユーザによる取扱いが最小であること、ならびに、ハンドバッグおよびブリーフケース内に必要とされる格納空間の減少を含む。
例示的な一体型蓋/アダプタ
ここで、図22Aを参照し、図22Aは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による一体型蓋210’を含む図5Aおよび図5Bに示すアダプタ208の斜視図を概略的に示し、図22Bを参照し、図22Bは、本発明のいくつかの例示的な実施形態によるアダプタおよび一体型蓋の断面図を概略的に示す。一体型蓋210’は、たとえば、柔軟タブでありうるヒンジ、ヒンジ付きピン配置構成、ケーブル、または他の適した取付け手段によってアダプタ208に締結され、近位開口122を覆うように適合される。
いくつかの実施形態では、蓋210’は、ユーザに排泄する必要性を示すための圧力検知キャップとして役立つ。任意選択で、蓋210’は、圧力警告機構を持つように構成されないキャップ210のいくつかの実施形態と共に使用するために適合される。この構成では、キャプ210は、近位開口に挿入され、アダプタ208に取付けられ、蓋210’は、キャップ210を覆って閉鎖され、アダプタ本体244に対して固定される。
いくつかの例示的な実施形態では、一体型蓋210’は、圧潰式バッグ114の望ましくない展開を防止するために使用されうる。いくつかの実施形態では、一体型蓋210’は、近位開口を覆って閉鎖されるときに、排出内容物が近位開口から流出または漏出することを防止するために近位開口122を密閉する。
いくつかの例示的な実施形態では、アダプタ208は、アダプタ本体に対してキャップを固定するために、アダプタ本体244上の第1の対合要素264および蓋210’上の第2の対合要素266を含む締結機構を含む。任意選択で、第1の対合要素264および/または第2の対合要素266は、アダプタ本体244に対して蓋210’を固定するため、および/または、キャップを本体から解除するために、ユーザによって圧力作動される。
例示的な一体型コンポーネント・キャップ/ウェハ組立体
ここで、図22Cおよび図22Dを参照し、図22Cおよび図22Dは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、ウェハ3402、アダプタ3446、圧潰式パウチ3414、および蓋3416を含む、分解した一体型造瘻術スタック3400および組立てられた一体型造瘻術スタック3400の、それぞれ斜視図を概略的に示す。例示的な造瘻術スタック3400は、単一の一体型コポーネント内にウェハ、アダプタ、およびキャップの機能を包含し、また、最小のスタック高さを維持しながら、排出物放出制御機能を付加するために、こうしたスタックが、蓋付きの平坦折畳み式(flat-folded)のパウチおよびアパーチャ保持フィルタをどのように含みうるかを示す。
いくつかの実施形態では、造瘻術コンポーネント・スタック3400は、短期間のおよび/または積極的な(active)使用のために特に設計される。スタックをできる限り低くすることによって、柔軟性材料がより十分に利用され、より一致する造瘻術器具を提供する可能性がある。短い期間の装着が意図される限り、縦断面の低下と引換えに、ストーマのある程度の圧迫さえも耐えられうる。装着期間が短い実施形態では、パウチは、突然に展開が必要になる場合に、主にバックアップとして設けられる。こうした実施形態では、接着剤は、満杯の排出物収集パウチの全重量を支持する必要がないため、弱くすることができる。
造瘻術ウェハ3402は、造瘻術アダプタ3446に一体的に取付けられる。造瘻術アダプタ3446は、任意選択でフランジである取付け要素3432を含む。
任意選択で、造瘻術ウェハ・ポート3422の径は、ストーマの径に合うように選択されうる。任意選択で、アダプタ3446の内腔内に周辺的に閉囲される造瘻術ウェハのパッド3404の部分は、適切なサイズのウェハ・ポートが、使用前にそこからカットされるように構築されうる。
圧潰式パウチ3414の排出物受取りアパーチャは、アダプタ3446の内腔に流体連通状態になるように、たとえば化学結合または溶接によって取付けられる。いくつかの実施形態では、パウチ3414は、パウチ3414が取付け要素3432に取付けられると蓋3416によって収容される平坦化パッケージになるよう折畳まれる。
いくつかの実施形態では、プルタブ3417が蓋3416上に設けられ、プルタブ3417は蓋から突出する。任意選択で、プルタブは横方向に突出する。任意選択で、プルタブは、指によって快適に把持されるのに十分に大きい。任意選択で、プルタブは、把持用付属器官、たとえば指がプルタブの背後に挿入されうるのに十分に柔軟性のある材料である。プルタブ3416は、蓋3417を取外すときに有利でありうる、蓋3417の取外しは、たとえば排出物が満杯になることによる排出物パウチ3414の拡張を可能にする。
いくつかの実施形態では、プルタブ3419が造瘻術ウェハ3402上に設けられ、プルタブ3419はウェハから突出し、また、任意選択で、パッド3404の突出部として構築される。任意選択で、プルタブは、下にある皮膚に接着しない。任意選択で、プルタブは横方向に突出する。任意選択で、プルタブは、指によって快適に把持されるのに十分に大きい。任意選択で、プルタブは、把持用付属器官がプルタブの背後に挿入されうるのに十分に柔軟性のある材料である。プルタブ3419は、有利には、たとえば、古いウェハを取替え品と交換するため、造瘻術ウェハ3402を取外すために使用される。
いくつかの実施形態では、フィルタ3449が設けられ、フィルタ3449は、造瘻術器具内に配設されて、ガスが、造瘻術器具内からフィルタ3449を通って逃げることを可能にする。任意選択で、アダプタ3446は、フィルタ3449を含むアパーチャ3450を備える。
任意選択で、造瘻術ウェハ3402、造瘻術アダプタ3446、および蓋3416は、柔軟性および/または弾性材料、たとえばシリコーン・ゴムまたはTPE、あるいは、たとえばポリエチレンなどの半硬質材料から形成される。柔軟性および/または弾性材料あるいは半硬質材料から前記コンポーネントを形成することは、造瘻術スタックが、ストーマから出る流出液を遮断しながら、身体移動および/または皮膚の襞に一致することを可能にすることによって利点を提供しうる。
造瘻術器具を使用する例示的な方法
造瘻術器具を使用してストーマを覆う例示的な方法
ここで、図23を参照し、図23は、本発明の例示的な実施形態による造瘻術器具によってストーマを覆う方法のフローチャートである。方法を述べるとき、本明細書で述べる別個のまた一体型の造瘻術コンポーネントおよび器具の種々の組合せに対して図を参照する。
2301にて、ユーザは、使用される造瘻術器具が一体型アダプタ/ウェハを含むかどうかを判定する。
そうである場合、ユーザは、2302にて、造瘻術器具が一体型キャップ/アダプタを含むかどうかをさらに判定し、そうである場合、ストーマを覆って一体型器具(たとえば、3400に対応する)を取付け、2303、タスクを終了する。そうでない場合、ユーザは、ストーマを覆って一体型アダプタ/ウェハ1102、1108を取付けること、2304、に進み、以下で述べるように、継続して、2309を行う。
2301での否定的な判定によって、ユーザは、ストーマを覆ってウェハ(たとえば、102)を取付けること、2305、に進む。ユーザは、その後、造瘻術器具が一体型キャップ/アダプタを含むかどうかを判定する、2306。そうである場合、ユーザは、一体型キャップ/アダプタ1008をウェハに取付け、2307、タスクは終了する。そうでない場合、ユーザは、アダプタ108をウェハに取付け、2308、継続して、2309を行う。
2309にて、ユーザは、アダプタが一体型蓋116を含むかどうかを判定する。含む場合、ユーザは、圧潰式パウチ114を有するハウジング112をアダプタに取付け、2310、ハウジングを覆って蓋116を閉鎖する。含まない場合、ユーザはキャップ110をアダプタに取付ける、2312。いずれの場合も、タスクは終了する。
造瘻術器具を使用する方法
ここで、図24を参照し、図24は、本発明の例示的な実施形態による造瘻術器具に関してスマート・キャップを使用する方法のフローチャートである。方法を述べるとき、先に述べた造瘻術器具の例示的な実施形態の1つまたは複数を本明細書で参照する。
2401にて、ユーザは、1日の流れの中で、排泄を必要とする排出内容物からの圧力を検知する。任意選択で、圧力は、近位方向に突出するキャップ110上の検知蓋116を通して、および/または、スマート・キャップにおいて利用可能でありうる他の圧力検知特徴部を通して検知される。
2402にて、任意選択で、検知された圧力に応答して、ユーザは、アダプタ108からキャップ110をわずかに解除し、アダプタ内の近位端120とキャップとの間にガス流路148を開口する。代替的に、ユーザは、たとえば、アダプタ508内のガス放出弁568を圧迫することによって、または、アダプタ408上の柔軟性固定リング444を圧迫することによって、アダプタ108内の他のガス放出機構を作動させる。いくつかの実施形態では、ガスのろ過および/または脱臭は、たとえば、アダプタ308内のガス・フィルタ349またはアダプタ508内のガス・フィルタ541によって、あるいは、アダプタ808と共に使用される密閉要素809によって実施される。
2403にて、ユーザは、放出される排出内容物が存在するかどうかを判定する。いいえの場合、方法は、ステージ2401に戻る。はいの場合、方法は、継続して2404を行う。
2404にて、ユーザは蓋116を取外す。蓋を手作業で取外すことは、たとえば衛生設備でプライベートに、ユーザが選択する時間および場所において行われうる。代替的に、蓋は、安全解除機構または他の圧力作動式解除機構によって自動的に外される。
2405にて、造瘻術バッグは、圧潰式パウチ114を圧迫する排出内容物からの軸方向圧力によって自動的に展開され、排出内容物をパウチへ流入することを可能にする。代替的に、ユーザは、パウチに取付けられるストラップもしくはコード、またはバッグを展開させるのに適した任意の他の方法を使用して圧潰式パウチ114を展開させる。
2406にて、排泄を終了したユーザは、展開済み造瘻術パウチ114および排出内容物を処分する。任意選択で、ユーザは、パウチを処分するため、展開済みパウチ114を含むキャップ110をアダプタ108から解除する。
2407にて、ユーザは、任意選択で、造瘻術ウェハ102またはアダプタ508のいずれかが置換を必要とするかを判定する。いいえの場合、方法は、継続してステージ2409を行う。はいの場合、方法は、継続してステージ2408を行う。
2408にて、ユーザは、任意選択で、アダプタを処分するため、アダプタ108をウェハ102から外す。任意選択で、ユーザは、ウェハを処分するため、ウェハを取外す。任意選択で、新しいウェハ102が、ストーマ104を覆って設置され、アダプタ108が、新しいウェハに再び取付けられる。代替的に、新しいアダプタ108がウェハに取付けられる。代替的に、アダプタ108は、ストーマ104を覆って設置される前に、新しいウェハ102に取付けられる。いくつかの実施形態では、ユーザは、アダプタ108と共にウェハ102を取外し、その後、アダプタを外す。いくつかの実施形態では、ウェハ1102およびアダプタ1108は、一体的に取付けられ、共に取外される。任意選択で、ウェハ1102およびアダプタ1108は、新しいアダプタ、ウェハ、ならびに/または一体型のウェハおよびアダプタによって置換される。ウェハおよび/またはアダプタは、その後、再び取付けられる。
2409にて、ユーザは、新しい圧潰式パウチ114を有する新しいキャップ110をアダプタ108の近位端120に再び取付ける。代替的に、ユーザは、新しい圧潰式パウチ114をキャップ内に収容することに続いて、取外されたキャップ110を再び取付ける。いくつかの実施形態では、ステージ2409は、ステージ2408に含まれ、新しいキャップ110は、ウェハ102に結合する前、または、ストーマ104を覆って設置される前にアダプタ108に結合される。
2410にて、ユーザは、蓋116をキャップ110に取付ける。任意選択で、検知蓋116は、前に使用された蓋である。代替的に、2409の新しいキャップは、新しい蓋116を含む。
2411にて、ユーザは、1日の流れの中で、アダプタ108のフラッシングを必要としうる。任意選択で、フラッシングは、アダプタ108の内部、ストーマ、ストーマ周辺皮膚の洗浄、腸洗浄、またはそれらの任意の組合せを含みうる。フラッシングが必要とされる場合、継続してステージ2412を行う。フラッシングが必要とされない場合、ステージ2401に進む。
2412にて、ユーザは、たとえばアダプタ908内のフラッシング・ポート964を通して、フラッシング流体源をアダプタに接続する。任意選択で、ユーザは、たとえば生理食塩水のバッグまたはシリンジでありうるフラッシング流体源をフラッシング・ポートに接続する前に、フラッシング・ポート964上のプラグ968を最初に開口する。いくつかの実施形態では、フラッシング流体は、密閉要素、たとえば密閉要素909または909’に流体連通状態にあるアダプタ内のフラッシング内腔966を通してアダプタ108の内部に流入する。任意選択で、フラッシング流体は、密閉要素909または909’から流出し、アダプタ908の内部に入り、アダプタの内部、ストーマ、ストーマ周辺皮膚を洗浄し、腸を洗浄し、またはそれらの任意の組合せを行う。それに加えて、または代替として、腸内に通じるフラッシング・チューブ977は、腸を洗浄するため、密閉要素、たとえば密閉要素909”に接続されうる。
いくつかの実施形態では、フラッシング流体源は、たとえば圧力嵌合またはネジ込みによってキャップ内の専用入口に接続される。任意選択で、ユーザは、アダプタから通常のキャップを最初に外し、その後、フラッシング流体源に接続するために適合される新しいキャップを取付ける。任意選択で、前記適合済みキャップは、排出物およびフラッシング流体を受取るように適合される大容量パウチを含む。
いくつかの実施形態では、フラッシング中、ユーザは、パウチ114を展開させるために蓋116を取外して、フラッシング流体が、排出残留物と共にパウチに流入することを可能にさせる(ステージ2404および2405)。任意選択で、ユーザは、フラッシング流体を適用する前に、パウチ114を展開させる。代替的に、ユーザは、フラッシング流体を適用した後に、パウチ114を展開させる。任意選択で、ユーザは、ある程度の時間、腸の内部に流体が残ることを可能にし、その後ようやく、蓋116を取外し、パウチ114を展開して、腸の内容物の流れ出し(flush out)を可能にする。
原位置での造瘻術器具
ここで、図25、図26、および図27を参照し、図25、図26、および図27は、使用中に身体上に装着されているときの例示的な造瘻術器具の写真である。
図25では、ユーザ3600の腹部が、部分的に組立てられた造瘻術スタックが所定場所にある状態で示される。造瘻術ウェハ3620(造瘻術ウェハの接着性表面が示される)は、造瘻術ベルト3605によって所定場所になるようさらに固定される。アダプタ3610は、ウェハを覆って取付けられる。アダプタの内腔3615は、下にある開口したストーマと流体連通状態にある。
図26では、ハウジング、パウチ、および蓋からなるキャップ3625は、アダプタ3610を覆って取付けられている。
図27では、蓋がキャップ3625から取外されており、パウチ3630がその格納位置から展開されることを可能にする。ストーマに通じる内腔3615は、展開済みパウチの半透明材料を通して識別可能である。
造瘻術器具のブロック図
ここで、図28を参照し、図28は、本発明のいくつかの例示的な実施形態による造瘻術器具100およびそのコンポーネントの一部のブロック図である。いくつかの実施形態では、造瘻術器具100は、造瘻術器具のために本明細書で開示される、任意の1つのコンポーネントまたはコンポーネントの組合せを含む。それに加えて、または代替として、造瘻術器具100は、造瘻術器具の他の例示的な実施形態において本明細書で開示される、任意の1つのコンポーネントまたはコンポーネントの組合せを含む。いくつかの実施形態では、造瘻術器具100は、一体的に形成されたコンポーネントを含む。
用語「を備える(comprises)」、「を備える(comprising)」、「を含む(includes)」、「を含む(including)」、「を有する(having)」、およびそれらの活用形は、「を含むが、それに限定されない(including but not limited to)」を意味する。
本出願全体を通して、本発明の種々の実施形態がある範囲のフォーマットで提示されうる。所定の範囲のフォーマットの説明が、便宜のためまた簡潔にするためだけのものであり、本発明の範囲に関する融通が利かない制限と解釈されるべきでないことが理解されるべきである。したがって、範囲の説明は、具体的に開示される全ての考えられる部分範囲ならびにその範囲内の個々の数値を有すると考えられるべきである。たとえば、1〜6などの範囲の説明は、1から3、1から4、1から5、2から4、2から6、3から6などのような具体的に開示される部分範囲、ならびに、その範囲内の個々の数値、たとえば、1、2、3、4、5、および6を有すると考えられるべきである。これは、範囲の幅によらず当てはまる。
数値範囲が本明細書で示されるときはいつでも、示す範囲内で挙げられる任意の数値(分数または整数)を含むことが意図される。フレーズ、第1の指示数と第2の指示数「との間に及ぶこと/との間の範囲(ranging/ranges between)」、および、第2の指示数「まで/までの(to)」第1の指示数「から及ぶこと/からの範囲(ranging/ranges from)」は、本明細書で交換可能に使用され、また、第1の指示数および第2の指示数、ならびに、両者の間の分数および整数全てを含むことが意図される。
明確にするため、別個の実施形態の文脈で述べられる本発明のある特定の特徴が、単一の実施形態において組合されて同様に提供されうることが認識される。逆に、簡潔にするため、単一の実施形態の文脈で述べられる本発明の種々の特徴はまた、別々に、任意の適した部分的組合せで、または、本発明の任意の他の述べられる実施形態において適切に提供されうる。種々の実施形態の文脈で述べられるある特定の特徴は、実施形態がこれらの要素無しで働かないのでなければ、これらの実施形態の必須の特徴であると考えられるべきでない。
本明細書で述べる全ての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれの個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照により本明細書に組込まれていると、具体的にかつ個々に示された場合と同程度に、本明細書において参照によりその全体が本明細書に援用される。さらに、本出願における任意の参考文献の引用または特定は、こうした参考文献が、従来技術として本発明に利用可能であるという容認として解釈されないものとする。節の見出しが使用される限り、それらは、必然的に制限的であると解釈されるべきでない。