JP2015510498A - 6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性溶媒和形および非溶媒和形 - Google Patents

6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性溶媒和形および非溶媒和形 Download PDF

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Abstract

本発明は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(化合物I)の結晶性非溶媒和形、およびそのトルエン溶媒和物およびアセトン溶媒和物に関する。

Description

6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(以下で「化合物1」とも称する)は、特に、オレフィンのヒドロホルミル化のためのロジウム触媒における、均一系触媒のリガンドとして使用される。化合物Iの化学構造は、以下の式によって示される:
Figure 2015510498
本発明は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの新規の結晶形、それらの製造方法、およびそれらの使用に関する。
産業規模において使用される物質の適用特性のために、結晶変態(結晶形としても知られる)の存在の可能性、または当該の物質の溶媒和物の存在の可能性、かかる改質物および溶媒和物の特定の特性の知見、およびそれらの製造方法の知見は多くの場合、非常に重要である。物質は異なる結晶変態においても、アモルファス形態においても存在し得る。これらの場合は、多形性と称される。多形は、固体物質における分子の定義された均質な充填および配置を特徴とする化合物の固体の結晶相である。1つの同一の物質の異なる変態は、異なる特性、例えば以下の特性における違いを示す: 結晶外形およびサイズ、密度、可溶度、ろ過性、溶解速度、他の変態への相転移に対する安定性、粉砕の間の安定性、懸濁安定性、光学特性および機械的特性、蒸気圧、吸湿性、融点、分解に対する安定性、または色。
化合物Iの種類の有機ビスホスフィット化合物、それらの調製および均一系触媒におけるリガンドとしての使用は、例えばEP0214622号A2、US4668651号、US4748261号、US4769498号、US4885401号、US5235113号、US5391801号、US5663403号、US5728861号、US6172267号、DE10360771号A1、WO2003/062171号およびWO2003/062251号内に記載されている。
WO2010/042313号は、ビスホスフィットを調製するための段階式の方法を記載している。段階a)において、ホスホロモノクロリダイトは、PCl3と芳香族ジオールとをスラリー中、反応条件下で且つ第二の芳香族ジオールの存在下で反応させて、ホスホロモノクロリダイト、第二の芳香族ジオールおよび過剰なPCl3を含む混合物を製造することによって調製される。スラリーは、5モルパーセント未満の窒素塩基を含み、且つ、有機溶媒は、塩化水素の可溶度が低いために選択される。過剰なPCl3を除去した後、窒素塩基が添加され、ホスホロモノクロリダイトと第二の芳香族ジオールとの縮合が起きて、ビスホスフィットが生成される。再結晶化による精製は、非常に一般的な文言においてしか記載されていない。
EP0285136号A2は、第三級オルガノホスフィットから、第二級オルガノホスフィットを分離するための方法を記載しており、前記方法は、(1) 有機溶媒中に溶解された本質的に第三級および第二級オルガノホスフィットからなる組成物を、添加された水および塩基で処理して、選択的に第二級オルガノホスフィットを塩へと変換すること、(2) 第三級オルガノホスフィットを前記塩から分離し且つ回収することを含む。比較例8、28および29において、第三級オルガノホスフィットと第二級オルガノホスフィットとの混合物を不純物として含む粗製の第三級モノホスフィット(ホスフィットB)が、アセトニトリルから再結晶化される。
US2003/0100787号は、立体障害トリアリールホスフィットの製造方法を記載している。反応生成物は、イソプロパノールから析出される。相応の方法を、ビスホスフィット化合物を製造するために用いることの動機付けはない。
CN101684130号Aは、有機ビスホスフィット化合物を製造するための方法であって、
a) 側方の羽を形成するホスホロモノクロリダイトをジクロロメタン中で溶解し、
b) 橋かけ基を形成する芳香族ジオールを、トリエチルアミンまたはトリエチルアミン/ジクロロメタン中に溶解し、
c) 前記溶液を混合し、且つ−40℃〜20℃で反応させ、
d) 得られた溶液を、20〜30℃で10〜20時間撹拌し、且つ
e) 脱イオン水を段階d)において得られた溶液に添加して、相分離を引き起こし、その際、下の方の有機相が生成物を含有する、
前記方法が記載されている。さらに、得られたビスホスフィットをヘキサンから再結晶化することが記載されている。
US5312996号は、1,6−ヘキサンジアールを製造するためのヒドロホルミル化法に関している。第18欄、60行目以下には、例として、1,1’−ビフェニル−3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジ−tert−ブトキシ−2,2’−ジオールとビフェノールクロリダイトとの反応を使用して、いくつかのリガンド、特に化合物I(=リガンドA)を調製することが記載されている。得られる反応溶液は、回転蒸発器においてシロップ状に濃縮され、且つ、ビスホスフィットリガンドを沈殿させるためにアセトニトリルが添加された。該混合物は2時間、室温で撹拌され、ろ過され、固体がアセトニトリルで洗浄され、且つ真空下で乾燥された。記載される手順は、化合物Iの結晶性の非溶媒和形を製造するためには適していない。本発明の発明者らは、化合物Iおよびアセトニトリルから、室温でアセトニトリル溶媒和物が得られることを見出した。しかしながら、結晶格子中のアセトニトリルの存在は、均一系触媒のためのリガンドとして使用するためには有害であり、なぜなら、アセトニトリルは用いられる遷移金属に配位し、従って触媒に干渉するからである。
A. van Rooyらは、Organometallics 1996、15(2)、835〜847において、ヒドロホルミル化の研究、および塊状のジホスフィット変性ロジウム触媒の評価を記載している。アセトニトリルを用いた沈殿によって生成物が得られ、トルエン/アセトニトリルから再結晶化され、且つ真空中で乾燥される、化合物I(=リガンド9)の調製が記載されている。再結晶化のより詳細な条件は提供されておらず、且つ、前記生成物は結晶学的なデータによる評価はなされていない。
そのような公知の方法によって製造された化合物Iは、以下の欠点の少なくとも1つを示す: 生成物が粘着性であり、長期保存に際してケーキングする傾向があるか、またはダストを形成する傾向がある。前記の特性は、産業規模において、例えば触媒の製造のためにそれらの化合物を使用するための安定性に悪影響を及ぼす。
今回、驚くべきことに、定義された方法によって、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの、まだ知られていなかった結晶性の、安定した非溶媒和変態が高純度で得られ、それは公知の固体形の欠点を示さないことが判明した。さらに、匹敵する有利な特性を有する、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの4つの結晶性溶媒和物が見出された。
発明の要約
本発明の第一の対象は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの、結晶性非溶媒和形、および結晶性トルエン溶媒和物、および結晶性アセトン溶媒和物に関する。
本発明のさらなる対象は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性トルエン一溶媒和物であって、Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、少なくとも5つの以下の反射(2θ値)を示すものに関する: 5.15±0.20°、7.59±0.20°、8.56±0.20°、8.80±0.20°、8.97±0.20°、9.65±0.20°、10.55±0.20°、11.47±0.20°、14.76±0.20°および15.35±0.20。
本発明のさらなる対象は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの非溶媒和結晶形であって、Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、少なくとも5つの以下の反射(2θ値)を示すものに関する: 5.39±0.20°、7.04±0.20°、8.44±0.20°、8.65±0.20°、9.08±0.20°、9.66±0.20°、10.66±0.20°、12.60±0.20°、16.25±0.20°および17.36±0.20°。
本発明のさらなる対象は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性アセトン溶媒和物「A」であって、Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、少なくとも5つの以下の反射(2θ値)を示すものに関する: 6.67±0.20°、7.11±0.20°、7.87±0.20°、8.31±0.20°、8.96±0.20°、9.17±0.20°、10.68±0.20°、15.78±0.20°、16.10±0.20°および18.63±0.20°。
本発明のさらなる対象は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性アセトン溶媒和物「B」であって、Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、少なくとも5つの以下の反射(2θ値)を示すものに関する: 8.13±0.2°、8.70±0.2°、8.95±0.2°、10.02±0.2°、10.98±0.2°、11.71±0.2°、14.16±0.2°、15.65±0.2°、16.98±0.2°および18.08±0.2°。
本発明のさらなる対象は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性アセトン溶媒和物「C」であって、Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、少なくとも5つの以下の反射(2θ値)を示すものに関する: 5.40±0.20°、6.97±0.20°、7.64±0.20°、8.39±0.20°、9.24±0.20°、9.44±0.20°、11.23±0.20°、13.46±0.20°、15.32±0.20°および18.35±0.20°。
本発明のさらなる対象は、化合物Iの結晶形の製造方法である。
本発明のさらなる対象は、ヒドロホルミル化、ヒドロシアン化または水素化のための遷移金属触媒を製造するための、上記および以下に定義される化合物Iの結晶形の使用である。
本発明のさらなる対象は、遷移金属触媒の製造方法であって、上記および以下で定義される化合物Iの結晶形を準備し、不活性溶媒中で遷移金属の化合物または錯体と接触させる前記方法である。
本発明のさらなる対象は、上記および以下で定義される化合物Iの結晶形を準備し、不活性溶媒中で遷移金属の化合物または錯体と接触させる方法によって得られる遷移金属触媒である。
発明の詳細な説明
本発明による化合物Iの結晶形は、以下の利点を有する:
・ 低い粘着性
・ 低いケーク化傾向
・ 低いダスト形成傾向
・ 高いかさ密度
・ 高い純度(産業規模のプロセスにおいてリガンドとして使用することが可能になる)。
特に、本発明による結晶形は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの公知の他の固体形よりも扱いが容易であり、なぜなら、それらは離散した結晶または微結晶または結晶凝集物の形で得られるからである。
本発明の主題は、組成物の総質量に対して少なくとも50質量%の本発明による化合物Iの少なくとも1つの結晶形を含む組成物でもある。組成物のさらなる成分は、本発明の結晶形とは異なる式Iの結晶形、アモルファス形態での化合物I、および化合物Iとは異なる成分であってよい。好ましくは、前記組成物は、組成物の総質量に対して少なくとも75質量%、より好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%の本発明による化合物Iの少なくとも1つの結晶形を含む。
本発明による化合物Iの少なくとも1つの結晶形の組成物は、成分Iの総含分に対して好ましくは少なくとも75質量%、より好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%、より特定には少なくとも98質量%、例えば少なくとも99質量%の本発明による化合物Iの少なくとも1つの結晶形を含む。
本発明のさらなる対象は、
・ 本願内で定義されるトルエン一溶媒和物、
・ 本願内で定義される非溶媒和結晶形、
・ 本願内で定義されるアセトン溶媒和物「A」、
・ 本願内で定義されるアセトン溶媒和物「B」、
・ 本願内で定義されるアセトン溶媒和物「C」
から選択される少なくとも2つ(即ち、2、3、4または5つの)結晶形を含む化合物Iの組成物に関する。
原理的に、本発明の結晶性溶媒和形および非溶媒和形を製造するための出発材料として使用される6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(化合物I)の合成を、公知の方法によって行うことができる。適した方法は、有機ジホスフィットの合成のための方法であり、例えばEP0214622号A2、US4668651号、US4748261号、US4769498号、US4885401号、US5235113号、US5391801号、US5663403号、US5728861号、US6172267号、DE10360771号A1、WO2003/062171号およびWO2003/062251号内に記載されている。これらの文献の教示は、参照をもって本願内に開示されるものとする。
適した実施態様において、化合物Iは以下の段階:
a) 式(A1)の第一の芳香族ジオール
Figure 2015510498
と、PCl3とを反応させてホスホロモノクロリダイト(A2)
Figure 2015510498
を得ること、
b) ホスホロモノクロリダイト(A2)と、第二の芳香族ジオール(A3)
Figure 2015510498
とを反応させて、化合物Iを得ること
を含む方法によって製造される。
縮合反応において形成されるハロゲンハライド(halogen halide)を除去するためのいくつかの方法がある。かかる方法は当業者に公知であり、且つ、とりわけ上述の文献内に記載されている。1つの可能性は、少なくとも化学量論組成比量の塩基を添加することである。ハロゲンハライドを除去するために用いられる典型的な塩基は、窒素塩基である。
好ましい実施態様において、化合物IはWO2003/062171号およびWO2003/062251号(例えば実施例17による)内に記載される方法によって製造される。これらの文献の教示は、参照をもって本願内に開示されるものとする。この方法によれば、少なくとも1つの縮合反応において形成されるハロゲンハライドは、補助塩基を用いて反応混合物から分離される。前記の塩基は、ハロゲンハライドと共に塩を形成し、それは価値のある生成物が分離の間に著しく分解しない温度で液体であり、且つ、その際、補助塩基の塩および価値のある生成物または価値のある生成物の溶液は、2つの不混和性の液相を形成する。
化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物
化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物を、粉末X線回折によって、その回折パターンに基づき同定する。例えば、25℃でCu−Kα線(1.54178Å)を使用して記録された粉末X線回折パターンは、以下の表1に2θ値として記載され且つ面間隔dとして記載される反射の少なくとも5つ、しばしば少なくとも6つ、特に少なくとも7つ、特に全てを示す:
表1:
Figure 2015510498
化合物Iのトルエン一溶媒和物の単結晶についての調査は、基本結晶構造が斜方晶であることを示す。単位格子は空間群Pbcaを有する。化合物Iのトルエン一溶媒和物の結晶構造の特徴的なデータ(−173℃で測定)を、表2に要約する。
表2: 化合物Iのトルエン一溶媒和物の結晶学的特性
Figure 2015510498
a、b、c = 単位格子の辺の長さ
α、β、γ = 単位格子の角度
Z = 単位格子中の分子の数。
化合物Iのトルエン一溶媒和物は、示差走査熱量測定(DSC)において特徴的なピークを示す(図2参照)。126℃で脱溶媒が生じ、且つ、結晶形がアモルファス形へと変換される。184℃で、安定な非溶媒和形への再結晶化が観察される。243℃でのさらなるピークは、非溶媒和形の溶融物に起因し得る。
本発明による6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性トルエン一溶媒和物の製造は、トルエン溶液からの結晶化によって行われる。
本発明のさらなる対象は、上記に記載される化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物の製造方法であって、
i) 温度30℃で過飽和であるトルエン中の化合物Iの溶液を調製すること、
ii) 化合物Iを30℃以下の温度で結晶化させること
を含む前記方法である。
好ましくは、段階i)において、少なくとも80℃の温度且つ大気圧で、化合物Iの飽和溶液を調製する。より好ましくは、段階i)において、還流温度且つ大気圧で、化合物Iの飽和溶液を調製する。化合物Iの結晶化が起きない限り、この溶液はより低い温度では化合物Iで過飽和になることが理解される。
化合物Iを溶解することによって溶液を調製するために、本質的に任意の公知の形の化合物Iを使用できる。しばしば、アモルファスの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンまたは異なる結晶変態の混合物、またはアモルファスと結晶性の6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの混合物が使用される。
特別な実施態様によれば、化合物Iの溶液を、適宜、反応物および/または副生成物の除去後に、化合物Iを含む反応混合物をもたらす化学反応によって調製することもできる。ここで、有機溶媒としてのトルエン中で反応を実施する、または公知の方法によって反応生成物を溶媒としてのトルエン中に移すことによる手順を使用することができる。
化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物を形成するために、段階ii)における結晶化を30℃以下の温度で実施することが非常に重要である。
第一の好ましい実施態様において、段階ii)における結晶化を、トルエン中の化合物Iの溶液を30℃以下の温度に冷却することよって実施し、その際、該溶液は30℃以下の温度で過飽和である化合物Iの濃度を有する。より高い温度での結晶の形成は、例えば充分に高い冷却速度を選択することにより、または種結晶の存在を回避することにより、防ぐことができる。化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物の種結晶が用いられる場合、それらは30℃以下の温度で添加される。
さらに好ましい実施態様において、段階ii)における結晶化を、少なくとも80℃の温度を有する化合物Iのトルエン中での溶液を、30℃以下の温度を有するメタノールを含有する容器に添加することによって実施し、その際、添加および結晶化の間、容器中の溶媒混合物の温度を30℃以下の値に保つ。容器中の溶媒混合物の温度を、例えば以下の手段の少なくとも1つによって、30℃以下の値に保つことができる:
・ 充分に低い初期温度のメタノールを使用すること、
・ 充分に大量のメタノールを使用すること、
・ 添加および結晶化の間に容器を冷却すること。
6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性トルエン一溶媒和物の結晶化を、化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物の種結晶を用いたシード添加によって随意に促進または加速することができる。化合物Iのトルエン一溶媒和物の種結晶は、通常、結晶化前に添加される。
結晶化のために種結晶が用いられる場合、その量は、溶解された化合物Iに対して好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.005〜5質量%、特に0.01〜1質量%、および特に0.05〜0.5質量%である。
結晶化生成物から、化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物を単離すること、即ち、母液からトルエン一溶媒和物を分離することは、固体成分を液体から分離するための通常の技術によって、例えばろ過、遠心分離によって、または傾瀉によって達成される。適した実施態様において、単離された固体を好ましくはトルエンで洗浄する。洗浄は典型的には30℃未満、しばしば25℃未満、特に20℃未満の温度で行われ、価値のある生成物の損失を可能な限り低く保つ。次に、化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物を乾燥させ、その後、さらなるプロセスに供給することができる。
化合物Iの総量に対する、化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物の含有率は、典型的には少なくとも90%、しばしば少なくとも95%、特に少なくとも97%である。
化合物Iの非溶媒和結晶形
意外なことに、充分に低い温度で上述の化合物Iのトルエン一溶媒和物を得ることが可能である一方で、より高い温度では、化合物Iの安定な非溶媒和結晶系を単離できることが判明した。
化合物Iの非溶媒和結晶形を、粉末X線回折によって、その回折パターンに基づき同定することができる。例えば、25℃でCu−Kα線(1.54178Å)を使用して記録された粉末X線回折パターンは、以下の表3に2θ値として記載され且つ面間隔dとして記載される反射の少なくとも5つ、しばしば少なくとも6つ、特に少なくとも7つ、特に全てを示す:
表3:
Figure 2015510498
化合物Iの非溶媒和形の単結晶についての調査は、基本結晶構造が単斜晶であることを示す。単位格子は空間群P21/Cを有する。化合物Iの非溶媒和形の結晶構造の特徴的なデータ(−173℃で測定)を、表4に要約する。
表4: 化合物Iの非溶媒和形の結晶学的特性
Figure 2015510498
a、b、c = 単位格子の辺の長さ
α、β、γ = 単位格子の角度
Z = 単位格子中の分子の数。
化合物Iの非溶媒和物は、DSCにおいて、243℃で溶融に帰するピークを示す。
本発明のさらなる対象は、化合物Iの非溶媒和結晶形の製造方法であって、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、65℃を上回る温度で結晶化させるか、または、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、溶媒中で懸濁させ、且つ、懸濁された材料を懸濁液中で少なくとも65℃の温度で撹拌する前記方法である。
好ましい実施態様において、懸濁された材料は、少なくとも75℃、より好ましくは少なくとも85℃の温度、特に大気圧でのトルエンの沸点を上回る温度で、懸濁液中で撹拌される。
好ましくは、溶媒は、アルキルベンゼン、アリールアルキルエーテル、クロロベンゼンおよびそれらの混合物から選択される。好ましくは、溶媒は1013mbarで少なくとも100℃の沸点を有する溶媒および溶媒混合物から選択される。
適した溶媒は、例えばトルエン、ジ−n−ブチルエーテルおよびそれらの混合物である。特に好ましい溶媒は、トルエンを含むか、またはトルエンからなる。
好ましくは、懸濁時間は少なくとも10分、より好ましくは少なくとも30分、特に少なくとも1時間である。
好ましくは、懸濁物を、少なくとも65℃、より好ましくは少なくとも75℃、特に少なくとも85℃の温度で母液から分離する。
懸濁された固体、即ち、化合物Iの結晶性非溶媒和形を母液から単離することを、固体成分を液体から分離するための通常の技術によって、例えばろ過、遠心分離によって、または傾瀉によって実施することができる。適した実施態様において、単離された固体を好ましくはトルエンで洗浄する。洗浄を、典型的には少なくとも65℃の温度で行う。次に、化合物Iの結晶性非溶媒和形を乾燥させ、その後、さらなるプロセスに供給することができる。
化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」
化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」を、粉末X線回折によって、その回折パターンに基づき同定することができる。例えば、25℃でCu−Kα線(1.54178Å)を使用して記録された粉末X線回折パターンは、以下の表5に2θ値として記載され且つ面間隔dとして記載される反射の少なくとも5つ、しばしば少なくとも6つ、特に少なくとも7つ、特に全てを示す:
表5:
Figure 2015510498
化合物Iのアセトン溶媒和物「A」の単結晶についての調査は、基本結晶構造が単斜晶であることを示す。単位格子は空間群P21/nを有する。化合物Iのアセトン溶媒和物「A」の結晶構造の特徴的なデータ(−173℃で測定)を、表6に要約する。
表6: 化合物Iのアセトン溶媒和物「A」の結晶学的特性
Figure 2015510498
a、b、c = 単位格子の辺の長さ
α、β、γ = 単位格子の角度
Z = 単位格子中の分子の数。
本発明のさらなる対象は、上記で定義された化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」の製造方法であって、
I) アセトン中の化合物Iの懸濁液を調製すること、
II) 前記懸濁液を加熱して、化合物Iを溶液にすること、および
III) 段階II)で得られた溶液を冷却し、且つ、結晶化を実施すること
を含む前記方法である。
好ましくは、段階I)において、化合物Iのアセトン中の懸濁液を、10〜30℃の温度で調製する。
好ましくは、段階II)において、前記懸濁液を少なくとも50℃の温度に、好ましくは還流温度に加熱する。前記加熱を、好ましくは大気圧で実施する。アセトンは、大気圧(101.3kPa)で沸点56℃を有する。
好ましくは、段階III)において、段階II)で得られた溶液を還流温度(約56℃)から周囲温度(約20℃)の温度に冷却する。
化合物Iの溶液を調製するために、本質的に任意の公知の形態の化合物Iを使用できる。しばしば、アモルファスの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンまたは異なる結晶変態の混合物、またはアモルファスと結晶性の6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの混合物が使用される。
母液からの化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物Aの単離を、固体成分を液体から分離するための通常の技術によって、例えばろ過、遠心分離によって、または傾瀉によって行う。適した実施態様において、単離されたアセトン溶媒和物Aを好ましくはアセトンで洗浄する。洗浄は典型的には30℃未満、しばしば25℃未満、特に20℃未満の温度で行われ、価値のある生成物の損失を可能な限り低く保つ。
化合物Iの総量に対する、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物Aの含有率は、典型的には少なくとも90%、しばしば少なくとも95%、特に少なくとも97%である。
化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」
化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」を、粉末X線回折によって、その回折パターンに基づき同定することができる。例えば、25℃でCu−Kα線(1.54178Å)を使用して記録された粉末X線回折パターンは、以下の表7に2θ値として記載され且つ面間隔dとして記載される反射の少なくとも5つ、しばしば少なくとも6つ、特に少なくとも7つ、特に全てを示す:
表7:
Figure 2015510498
化合物Iのアセトン溶媒和物「B」の単結晶についての調査は、基本結晶構造が単斜晶であることを示す。単位格子は空間群P21/Cを有する。化合物Iのアセトン溶媒和物「B」の結晶構造の特徴的なデータ(−173℃で測定)を、表8に要約する。
表8: 化合物Iのアセトン溶媒和物「B」の結晶学的特性
Figure 2015510498
a、b、c = 単位格子の辺の長さ
α、β、γ = 単位格子の角度
Z = 単位格子中の分子の数。
本発明のさらなる対象は、上記で定義された化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」の製造方法であって、
I) アセトン中の化合物Iの溶液を準備すること、
II) 段階Iにおいて準備された溶液の溶媒の一部を蒸発させて、結晶化を誘導すること
を含む前記方法である。
好ましくは、段階I)において、化合物Iのアセトン中の溶液を、40〜20℃の温度で供給する。特に、化合物Iのアセトン中の溶液を、周囲温度で供給する。
化合物Iの溶液を、例えば、アセトン中で化合物Iを溶解させることによって調製できる。
好ましくは、段階II)において、前記溶液を最高15℃、好ましくは最高10℃の温度に冷却する。
母液からの化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」の単離を、固体成分を液体から分離するための通常の技術によって、例えばろ過、遠心分離によって、または傾瀉によって行う。適した実施態様において、単離された固体を好ましくはアセトンで洗浄する。洗浄は典型的には30℃未満、しばしば25℃未満、特に20℃未満の温度で行われ、価値のある生成物の損失を可能な限り低く保つ。
化合物Iの総量に対する、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」の含有率は、典型的には少なくとも90%、しばしば少なくとも95%、特に少なくとも97%である。
化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」
化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」を、粉末X線回折によって、その回折パターンに基づき同定することができる。例えば、25℃でCu−Kα線(1.54178Å)を使用して記録された粉末X線回折パターンは、以下の表9に2θ値として記載され且つ面間隔dとして記載される反射の少なくとも5つ、しばしば少なくとも6つ、特に少なくとも7つ、特に全てを示す:
表9:
Figure 2015510498
化合物Iのアセトン溶媒和物「C」の単結晶についての調査は、基本結晶構造が三斜晶であることを示す。単位格子は空間群P−1を有する。化合物Iのアセトン溶媒和物「C」の結晶構造の特徴的なデータ(−173℃で測定)を、表10に要約する。
表10: 化合物Iのアセトン溶媒和物「C」の結晶学的特性
Figure 2015510498
a、b、c = 単位格子の辺の長さ
α、β、γ = 単位格子の角度
Z = 単位格子中の分子の数。
本発明のさらなる対象は、上記で定義された化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」を得る方法であって、
I) 温度約15〜25℃でアセトン中の化合物Iの飽和溶液を調製すること、
II) 段階I)において得られた溶液を、段階I)における温度よりも約15〜25℃高い温度へと加熱すること、
III) 段階II)において得られた加熱された溶液を、段階I)の温度を約5〜15℃下回る温度に冷却すること
を含み、その際、段階I)〜III)を少なくとも10回繰り返す、前記方法である。
好ましくは、段階I)において、アセトン中の化合物Iの飽和溶液を周囲温度で調製する。
好ましくは、段階II)において、溶液を、段階I)における温度よりも約20℃高い温度に加熱する。
好ましくは、段階III)において、溶液を、段階I)における温度を約5〜15℃下回る温度に冷却する。
好ましくは、段階I)〜III)を10〜15回、より好ましくは10回繰り返す。
母液からの化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」の単離を、固体成分を液体から分離するための通常の技術によって、例えばろ過、遠心分離によって、または傾瀉によって行う。適した実施態様において、単離されたアセトン溶媒和物「C」を好ましくはアセトンで洗浄する。洗浄は典型的には30℃未満、しばしば25℃未満、特に20℃未満の温度で行われ、価値のある生成物の損失を可能な限り低く保つ。
化合物Iの総量に対する、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」の含有率は、典型的には少なくとも90%、しばしば少なくとも95%、特に少なくとも97%である。
本発明による6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性溶媒和形および非溶媒和形は、ヒドロホルミル化、ヒドロシアン化または水素化のための遷移金属触媒のリガンドとして特に適している。
上述のとおり、化合物Iの溶媒和物を含む本発明による化合物Iの結晶形および多量のそれらの結晶形を含むそれらの組成物は、有利な特性、特に以下の特性:
・ 低い粘着性
・ 低いケーク化傾向
・ 低いダスト形成傾向
・ 高いかさ密度、および
・ 化合物Iの高い純度
を有する。
意外なことに、結晶格子内に溶媒を含有する本発明の結晶形は、均一系触媒の形成および/または触媒される反応に溶媒の悪影響を及ぼすことなく、遷移金属触媒用のリガンドとして用いられることも判明した。
本発明の結晶系は、良好な流動性も特徴とする。
低いケーク化傾向は、本発明の結晶形を、使用前により長い期間にわたって保管できることを可能にする。有利には、多くの場合、使用前の機械的な粉砕は必要とされない。
本発明の結晶形は、より容易な取り扱い、例えば秤量、充填および計量手順を可能にし、その際、吸入または肌もしくは目に接触した際に健康に有害であり得るダストの形成が最小化される。
それらの特性の結果として、本発明の結晶形は、遷移金属触媒の製造のために特に適している。
化合物Iのアセトニトリル溶媒和物中に含有されるアセトニトリルとは対照的に、化合物Iのトルエンまたはアセトン溶媒和物中に含有されるトルエンおよびアセトンは、均一系触媒の条件下で、遷移金属と化合物Iとから形成された遷移金属触媒の触媒活性な金属中心と相互作用せず、従って、例えば触媒活性または選択性を低減することによって遷移金属触媒に干渉しない。
本発明のさらなる対象は、上記に定義されるとおり、ヒドロホルミル化、ヒドロシアン化または水素化のための遷移金属触媒を製造するための、化合物Iの結晶形の使用である。
本発明のさらなる対象は、遷移金属触媒の製造方法であって、上記で定義される化合物Iの結晶形を準備し、不活性溶媒中で遷移金属の化合物または錯体と接触させる前記方法である。
本発明のさらなる対象は、上記および以下で定義される化合物Iの結晶形を準備し、不活性溶媒中で遷移金属の化合物または錯体と接触させる方法によって得られる遷移金属触媒である。
以下の記載は、本発明の触媒並びにその製造方法およびその使用に等しく適用される。
好ましくは、本発明の触媒は、本発明による6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの溶媒和形および非溶媒和形、およびそれらの混合物から選択される少なくとも1つの結晶形で少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に少なくとも90質量%が構成される6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンから製造される。
第一の実施態様において、前記触媒は、リガンドとしての化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物を含む。その際、好ましくは、前記触媒はリガンドとして用いられる化合物Iの総質量に対して少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に少なくとも90質量%の、化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物を含む。
第二の実施態様において、前記触媒は、リガンドとしての化合物Iの結晶性非溶媒和形を含む。その際、好ましくは、前記触媒はリガンドとして用いられる化合物Iの総質量に対して少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に少なくとも90質量%の、化合物Iの結晶性非溶媒和形を含む。
第三の実施態様において、前記触媒は、リガンドとしての化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」を含む。その際、好ましくは、前記触媒はリガンドとして用いられる化合物Iの総質量に対して少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に少なくとも90質量%の、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」を含む。
第四の実施態様において、前記触媒は、リガンドとしての化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」を含む。その際、好ましくは、前記触媒はリガンドとして用いられる化合物Iの総質量に対して少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に少なくとも90質量%の、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」を含む。
第五の実施態様において、前記触媒は、リガンドとしての化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」を含む。その際、好ましくは、前記触媒はリガンドとして用いられる化合物Iの総質量に対して少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に少なくとも90質量%の、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」を含む。
一般に、反応媒体中での金属濃度は約1〜10000ppmの範囲である。リガンドの遷移金属に対するモル比は、一般に、約0.5:1〜1000:1、好ましくは1:1〜500:1の範囲である。
当業者は、触媒されるべき反応に依存して、遷移金属を選択する。遷移金属は、好ましくは元素周期律表の第8族、第9族または第10族の金属であり、好ましくは第9族および第10族の金属(即ちCo、Ni、Rh、Pd、Ir、Pt)である。
上述のリガンドの他に、本発明の触媒は、好ましくはカルボキシレート、アセチルアセトナト、アリールスルホネートおよびアルキルスルホネート、水素化物、CO、オレフィン、ジエン、シクロオレフィン、例えばシクロオクタジエンおよびノルボルナジエン、ニトリル、芳香族化合物および複素環式芳香族化合物、エーテル、および単座、二座および多座ホスホルアミダイトおよびホスフィットリガンドの中から選択される少なくとも1つのさらなるリガンドを有することができる。特に、さらなるリガンドは、水素化物、COおよびオレフィン(即ち、ヒドロホルミル化反応下で活性な触媒を形成できる種)から選択される。
本発明の(または本発明の方法によって調製された、または本発明による化合物Iの結晶形を使用して製造された)触媒は、ヒドロホルミル化反応のための触媒として特に適している。本発明のさらなる対象は、少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を含有する化合物を、コバルトまたはロジウムから選択される金属の少なくとも1つの錯体を含む触媒の存在下で一酸化炭素および水素と反応させることによってヒドロホルミル化するための方法である。特に好ましくは、ロジウムを使用する。
好ましい実施態様において、ヒドロホルミル化触媒は、in−situで、ヒドロホルミル化反応のために使用される反応器内で製造される。しかしながら、本発明による触媒を、適宜、別途に製造し、通常の方法によって単離することもできる。本発明による触媒をin−situで製造するために、例えば、本発明による化合物Iの少なくとも1つの結晶形、遷移金属の化合物もしくは錯体、随意に少なくとも1つのさらなる追加的なリガンドおよび随意に活性剤を、不活性溶媒中で、ヒドロホルミル化条件下で反応させることができる。
ヒドロホルミル化触媒を製造するために適したロジウム化合物または錯体は、例えばロジウム(ll)およびロジウム(lll)塩、例えばカルボン酸ロジウム(ll)またはロジウム(lll)、酢酸ロジウム(ll)およびロジウム(lll)等である。ロジウム錯体、例えばロジウムビス(カルボニル)アセチルアセトナート、アセチルアセトナトビスエチレンロジウム(l)、アセチルアセトナトシクロオクタジエニルロジウム(l)、アセチルアセトナトノルボルナジエニルロジウム(l)、アセチルアセトナトカルボニルトリフェニルホスフィンロジウム(l)等も適している。
ヒドロホルミル化触媒を製造するために適したコバルト化合物は、例えば硫酸コバルト(II)、炭酸コバルト(II)、それらのアミンまたは水和錯体、コバルトカルボキシレート、例えば酢酸コバルト、コバルトエチルヘキサノエート、コバルトナフタノエート(naphthanoate)、およびコバルトカプロエート錯体である。コバルトのカルボニル錯体、例えばオクタカルボニル二コバルト、ドデカカルボニル四コバルト、およびヘキサデカカルボニル六コバルトもここで使用できる。
記載され且つさらに適した化合物であるコバルトまたはロジウムの化合物は、原則的に公知であり、且つ文献内に充分に記載されているか、または当業者は既に公知の化合物と同様の方式で製造することができる。
ヒドロホルミル化および/または触媒を向上させる(work−up)ために、触媒活性を強化し且つ/または触媒の分解を妨げる手段を採ることができる。かかる方法は、とりわけ、EP0590613号、EP0865418号、EP0874796号、EP0874797号、EP0876321号、EP0876322号、EP0904259号、EP1019352号、EP1019353号内に記載されている。これらの文献の教示は、参照をもって本願内に開示されるものとする。
溶媒は、好ましくは、特にオレフィンのヒドロホルミル化において形成されるアルデヒド、およびそれらのより高沸点の次の反応生成物、例えばアルドール縮合の生成物である。上述のアルデヒドおよびアルデヒドの次の生成物の希釈のために、同様に適した溶媒は、芳香族化合物、例えばトルエンおよびキシレン、炭化水素または炭化水素混合物である。さらなる溶媒は、脂肪族カルボン酸とアルカノールとのエステル、例えばTexanol(商標)、および芳香族カルボン酸のエステル、例えばC8〜C13−ジアルキルフタレートである。
ヒドロホルミル化触媒の製造および使用および均一系触媒中でのそれらの使用に関しては、例えばEP0214622号A2、US4668651号、US4748261号、US4769498号、US4885401号、US5235113号、US5391801号、US5663403号、US5728861号、US6172267号、DE10360771号A1、WO2003/062171号およびWO2003/062251号が参照される。
本発明によるヒドロホルミル化法のために有用な基質は、原則的に、1つまたはそれより多くのエチレン性不飽和の二重結合を含有する全ての化合物である。それらは、例えばオレフィン、例えばα−オレフィン、直鎖状の内部オレフィンおよび分枝鎖の内部オレフィン、環式オレフィン、およびヒドロホルミル化条件下で本質的に不活性である置換基を有するオレフィンを含む。2〜12個、特に3〜8個の炭素原子を有するオレフィンを含むオレフィン原料が好ましい。
適したα−オレフィンは、例えばエチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等である。好ましい分枝鎖の内部オレフィンは、C4〜C20−オレフィン、例えば2−メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−2−ペンテン、分枝鎖の内部ヘプテン混合物、分枝鎖の内部オクテン混合物、分枝鎖の内部ノネン混合物、分枝鎖の内部デセン混合物、分枝鎖の内部ウンデセン混合物、分枝鎖の内部ドデセン混合物等である。ヒドロホルミル化のために適したさらなるオレフィンは、C5〜C8−シクロアルケン、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンおよびそれらの誘導体、例えば1〜5個のアルキル置換基を有するそれらのC1〜C20−アルキル誘導体である。ヒドロホルミル化のために適したさらなるオレフィンは、ビニル芳香族化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレン、4−イソブチルスチレン等である。ヒドロホルミル化のために適した他のオレフィンは、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸および/またはジカルボン酸のエステルおよびアミド、例えばメチル3−ペンテノエート、メチル4−ペンテノエート、メチルオレエート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、不飽和のニトリル、例えば3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、アクリロニトリル、ビニルエーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等、C1〜C20−アルケノール、C1〜C20−アルケンジオールおよびアルカジエノール、例えば2,7−オクタジエン−1−オールである。さらに適した基質は、孤立または共役二重結合を有するジエンまたはポリエンである。それらは、例えば1,3−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、1,5,9−シクロオクタトリエンおよびブタジエンのホモポリマーおよびコポリマーを含む。
好ましい実施態様において、工業的に利用可能なオレフィン混合物がヒドロホルミル化において用いられる。例えば、石油精製における炭化水素の分解から、例えば接触分解、例えば流動接触分解(FCC)、熱分解、または次の脱水素に伴う水素化分解から生じるオレフィン混合物が適している。
好ましい工業用オレフィン混合物は、C3留分である。本発明の方法のための出発材料として適しているプロピレン原料は、プロピレンの他に、ある割合のプロパンを含んでよい。それは、例えば0.5〜40質量%、好ましくは2〜30質量%、特に3〜10質量%のプロパンを含有する。好ましい例は、3〜10質量%のプロパンを含有する「化学等級のプロピレン」である。それは、例えば、水蒸気分解器におけるナフサまたは天然ガスの反応および引き続く蒸留による後処理によって得られる。適したプロピレン原料のさらなる例は、20〜30%のプロパン含有率を有する「精製所等級のプロピレン」である。
さらに好ましい工業用オレフィン混合物は、C4留分である。C4留分は、例えば、ガス油の流動接触分解または水蒸気分解によって、またはナフサの水蒸気分解によって得ることができる。C4留分の組成によって、全C4留分(粗製C4留分)、1,3−ブタジエンの除去後に得られるラフィネートI、およびイソブテンの除去後に得られるラフィネートIIが区別される。ラフィネートIIが特に好ましい。
本発明のさらなる対象は、ヒドロシアン化のための、化合物Iの結晶形をリガンドとして含む遷移金属触媒の使用である。
ヒドロ水素化のために使用される触媒も、第VIII族の遷移金属、特にニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金、好ましくはニッケル、パラジウムまたは白金、非常に特に好ましくはニッケルの錯体を含む。金属錯体の製造を、上述のとおりに行うことができる。同じことが、本発明のヒドロシアン化触媒のin−situ製造に当てはまる。ヒドロシアン化法は、J. March、Advanced Organic Chemistry、第4版811〜812ページ内に記載され、ここで参照をもって開示されるものとする。
ヒドロシアン化触媒の製造および使用、および均一系触媒におけるそれらの使用に関しては、例えばUS6127567号が参照される。
本発明のさらなる対象は、水素化のための、化合物Iの結晶形をリガンドとして含む遷移金属触媒の使用である。
水素化のために使用される本発明による触媒は、好ましくは、元素周期律表の第9族または10族の少なくとも1つの金属、即ち、Rh、Ir、Ni、Co、PdおよびPtの中から選択される金属を含む。
使用される触媒の量は、とりわけ、それぞれの触媒活性金属および使用される形態に依存し、且つ、個々の場合について当業者が決定することができる。従って、例えばNiまたはCo含有水素化触媒は、水素化されるべき化合物の質量に対して、好ましくは0.1〜70質量%、特に好ましくは0.5〜20質量%、および特に1〜10質量%の量で使用される。示された触媒の量は、活性金属の量に基づく、即ち、触媒の触媒活性成分に基づく。例えば、ロジウム、ルテニウム、白金またはパラジウムを含む貴金属触媒が使用される場合、それらは約10倍少ない量で使用される。
水素化を、好ましくは0〜250℃の範囲、特に好ましくは20〜200℃の範囲、および特に50〜150℃の範囲の温度で行う。
水素化反応における反応圧力は、好ましくは1〜300barの範囲、特に好ましくは50〜250barの範囲、および特に150〜230barの範囲である。
反応圧力と反応温度との両方は、とりわけ、使用される水素化触媒の活性および量に依存し、且つ、個々の場合において、当業者が決定できる。
水素化を適した溶媒中またはバルクで行うことができる。適した溶媒は、反応条件下で不活性である、即ち、出発材料または生成物と反応せず、それら自体が変わらず、且つ、得られたイソアルカンから問題なく分離除去できるものである。適した溶媒は、例えば開鎖および環式エーテル、例えばジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサンおよびアルコール、特にC1〜C3−アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールを含む。上述の溶剤の混合物も適している。
水素化のために必要な水素は、純粋な形態で使用されても、または水素含有ガス混合物の形態で使用されてもよい。しかしながら、前記水素含有ガス混合物は、妨害となる量の触媒毒、例えば硫黄含有化合物またはCOを含んではならない。適した水素含有ガス混合物の例は、リフォーミング工程からのものである。しかしながら、純粋な形態の水素を使用することが好ましい。
水素化を連続的またはバッチ式で行うことができる。
水素化を一般に、適宜、溶媒中の水素化されるべき化合物を最初に装填することによって行う。その後、この反応溶液を、好ましくは水素化触媒と混合し、その後、水素を導入する。使用される水素化触媒に依存して、高められた温度および/または過圧下で水素化を行う。反応が圧力下で行われる場合、従来技術から公知の通常の圧力容器、例えばオートクレーブ、撹拌オートクレーブ、および圧力反応器を使用することが可能である。水素化が水素の過圧下で行われない場合、大気圧に適した従来技術の通常の反応装置が可能である。例は、好ましくは蒸発冷却、適したミキサー、導入設備、適宜熱交換素子、および内部を不活性にする設備を備えた、通常の撹拌容器である。連続反応の場合、水素化を大気圧下で、反応容器、管型反応器、固定床反応器およびこの目的のために慣例的なものの中で行うことができる。
以下の図および例は本発明を説明するためのものであり、限定として理解されるべきではない。
図1は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(化合物I)の結晶性トルエン一溶媒和物の粉末X線回折パターンを示す。前記粉末X線回折パターンは、以下に述べる条件下で記録された。 図2は、化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物のDSCを示す。 図3は、化合物Iの非溶媒和結晶形の粉末X線回折パターンを示す。前記粉末X線回折パターンは、以下に述べる条件下で記録された。 図4は、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」の粉末X線回折パターンを示す。前記粉末X線回折パターンは、以下に述べる条件下で記録された。 図5は、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」の粉末X線回折パターンを示す。前記粉末X線回折パターンは、以下に述べる条件下で記録された。 図6は、化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」の粉末X線回折パターンを示す。前記粉末X線回折パターンは、以下に述べる条件下で記録された。
粉末X線回折パターンを、Panalytical X’Pert Pro回折計(製造元: Panalytical)を反射配置で用い、2θ=3°〜35°の範囲で、0.0167°刻みでCu−Kα線(1.54178Å)を使用し、25℃で記録した。記録された2θ値を使用して、定められた面間隔dを計算する。ピークの強度(y軸: 線状の強度のカウント数)が、2θ角(x軸: 2θ[°])に対してプロットされている。
単結晶のX線回折データを、100KでBruker AXS SMART 6000 CCD検出器において、回転アノードまたはマイクロソース(microsource)(共に多層膜ミラーを備える)からのCu−Kα線を使用して収集した。構造を、双対空間再利用法を使用して解明し、且つ、F2に対してSHELX TLソフトウェアパッケージ(Bruker AXS、2003)を用いてさらに正確にした。系統誤差のためのマルチスキャン補正を、SADABS (G. M. Sheldrick、University of Goettingen、2010)を使用して適用した。
DSC(示差走査熱量測定)を、Mettler Toledo DSC 822eモジュール上で実施した。型押しされているが開放型(vented)のアルミニウムパン内に試料を設置した(試料サイズは10mgであった)。熱挙動を30〜280℃の範囲で、5℃/分の昇温速度および実験の間150mlで流れる窒素流を使用して解析した。融点の値および多形転移を、Mettler Hot Stageによって光学顕微鏡を併用して確認した。
実施例1:
化合物Iのトルエン一溶媒和物の調製
凝縮器および窒素導入部を備えた撹拌された三口フラスコ内で、30gの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、50mlのトルエン中に周囲温度で懸濁させ、且つ、油浴中で3時間、還流温度に加熱した(油浴温度: 120℃)。得られた飽和溶液を熱いままろ過し、そのろ過物をその後、約25℃の温度に冷却した。終夜、放置した後、形成された結晶をろ過して取り出し、真空中、30℃で13時間乾燥させた。
結晶化生成物は、図1に示す粉末X線回折パターンおよび図2に示すDSCを示した。脱溶媒(126℃のピーク)後、アモルファス形が得られる。加熱によって、アモルファスが安定な非溶媒和物へと結晶化し(184℃での再結晶化ピーク)、243℃で溶融する。
実施例2:
化合物Iの非溶媒形の調製
凝縮器および窒素導入部を備えた撹拌された三口フラスコ内で、50.41gの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、30.67gのトルエン中に周囲温度で懸濁させ、且つ、油浴中で3時間、還流温度で加熱した(油浴温度: 120℃)。熱い結晶含有混合物を、約80℃に加熱された吸引漏斗を通過させた。得られた結晶をその後、周囲温度に冷却し、且つ、真空中、30℃で20時間乾燥させた。
結晶化生成物は、図3に示す粉末X線回折パターンを示した。
実施例3:
化合物Iのアセトン溶媒物「A」の調製
凝縮器、冷却器およびアルゴン窒素導入部を備えた撹拌された500mlの四三口フラスコ内で、20gの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、300g mlのアセトン中に周囲温度で懸濁させ、且つ、油浴中で3時間、還流温度で加熱した(油浴温度: 70℃)。得られた溶液を熱い間にろ過し、そのろ過物を周囲温度に冷却した。終夜撹拌した後、結晶化生成物を分離し、真空中(0.15mbar)、30℃で2時間乾燥させ、且つ分析した。
結晶化生成物は、図4に示す粉末X線回折パターンを示した。
Figure 2015510498
実施例4:
化合物Iのアセトン溶媒物「B」の調製
バイアルを、0.5mlのアセトンと、約2mgの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンで充填した。その透明な溶液を、冷蔵庫内、5℃で数日間にわたってゆっくりと蒸発させた。数日後、溶液中で結晶の形成が観察された。その後、適した結晶を顕微鏡下で単離し、X線による構造解析に供した。
Figure 2015510498
結晶化生成物は、図5に示す粉末X線回折パターンを示した。
実施例5:
化合物Iのアセトン溶媒物「C」の調製
バイアル中で、500gの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを20mlのアセトン中に溶解させた。透明な溶液を有するバイアルを封止し、且つ、10℃から40℃への加熱/冷却サイクルに10回、供した。10サイクル後、溶液中で結晶の形成が観察された。その後、適した結晶を顕微鏡下で単離し、X線による構造解析に供した。
Figure 2015510498
結晶化生成物は、図6に示す粉末X線回折パターンを示した。
実施例6:
工業的規模での化合物Iのトルエン一溶媒和物の調製
2Lのジャケット付きガラス反応器を不活性雰囲気下で、6−クロロ−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(トルエン中の90質量%溶液445.6g、1.60mol)で充填し、この溶液を85℃に加熱した。一方で、磁気攪拌棒を備えた2Lのエルレンマイヤーフラスコを、1−メチルイミダゾール(141.0g、1.60mol)およびトルエン(791.5g)で充填した。3,3’,5,5’−テトラ−(1,1−ジメチルエチル)−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジオール(320.5g、0.78mol)を撹拌された混合物に添加し、ほぼ無色の溶液が生じた。この溶液を、滴下漏斗を介して不活性雰囲気下で、80分のうちにガラス反応器に添加した。形成された茶色の反応混合物を80℃で、さらに50分間保持した。その後、混合物を90℃に加熱し、さらに10分間撹拌した後、撹拌機を停止させた。2つの相が形成され、且つ、70分間分離させた。下の層(1−メチルイミダゾリウムヒドロクロリド)を、下部のバルブを介して除去して、粘性液182.7gをもたらし、それはすぐに固化した(融点は約80℃である)。上部の相を還流(115℃)で加熱し、且つ、さらに3時間撹拌した。その一方で、撹拌機を備えた4Lのジャケット付きガラス反応器を2Lの反応器の下に、2Lの反応器の下部の出口が断熱されたテフロン管を介して4Lの反応器の口に接続されるように設定した。4Lの反応器を不活性雰囲気下で、メタノール(2000ml)で充填し、それを20℃に冷却した。その後、撹拌機を355rpmに設定し、且つ2Lの反応器からのリガンドのトルエン溶液を70分のうちに、テフロン管を通じて、そのテフロン管を出てくる流れが4Lの反応器の壁にも、撹拌機の軸もしくは羽にも接触しないように、メタノール中に流した。生成物は直ちに白色の固体として沈殿し、且つ、リガンド溶液の添加完了後、生じる生成物の懸濁液をさらに1時間、20℃で撹拌しておいた。生成物をろ過して取り出し、且つ、4Lの反応器をメタノール(1000ml)で濯いだ。メタノール洗液をフィルターケーク上に移し、それを再懸濁させ、且つ、再度ろ過した。さらに3回のメタノール(各々1000ml)での洗浄後、フィルターケークを吸引しながら乾燥させ、且つ、得られた生成物を終夜、70℃/10mbarで乾燥させて、605.3gの無色の自由流動性の粉末が得られた。ろ過の直後に得られた生成物は、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンのトルエン一溶媒和物であった。
乾燥条件の厳しさによって、トルエン一溶媒和物をIの無溶媒和物形に変換できる。トルエン一溶媒和物、および乾燥条件によって組成を変化させたIのそれら2つの形の混合物は、自由に流動し、且つ、長期の貯蔵に際してケーキングする傾向がない。
塩化物(イオンクロマトグラフィー) 2mg/kg
窒素 (ASTM D 5762−02) 4mg/kg。
実施例3:
化合物Iのアセトン溶媒物「A」の調製
凝縮器、冷却器およびアルゴン窒素導入部を備えた撹拌された500mlの口フラスコ内で、20gの6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、300gのアセトン中に周囲温度で懸濁させ、且つ、油浴中で3時間、還流温度で加熱した(油浴温度: 70℃)。得られた溶液を熱い間にろ過し、そのろ過物を周囲温度に冷却した。終夜撹拌した後、結晶化生成物を分離し、真空中(0.15mbar)、30℃で2時間乾燥させ、且つ分析した。

Claims (25)

  1. 6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(化合物I)の結晶性非溶媒和形、およびそのトルエン溶媒和物およびアセトン溶媒和物。
  2. Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、2θ値で記載される以下の反射: 5.15±0.20°、7.59±0.20°、8.56±0.20°、8.80±0.20°、8.97±0.20°、9.65±0.20°、10.55±0.20°、11.47±0.20°、14.76±0.20°および15.35±0.20の少なくとも5つを示す、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性トルエン一溶媒和物。
  3. Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、2θ値で記載される以下の反射: 5.39±0.20°、7.04±0.20°、8.44±0.20°、8.65±0.20°、9.08±0.20°、9.66±0.20°、10.66±0.20°、12.60±0.20°、16.25±0.20°および17.36±0.20°の少なくとも5つを示す、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの非溶媒和結晶形。
  4. 前記結晶形が、示差走査熱量測定において、243℃で溶融に帰するピークを示す、請求項3に記載の結晶形。
  5. Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、2θ値で記載される以下の反射: 6.67±0.20°、7.11±0.20°、7.87±0.20°、8.31±0.20°、8.96±0.20°、9.17±0.20°、10.68±0.20°、15.78±0.20°、16.10±0.20°および18.63±0.20°の少なくとも5つを示す、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性アセトン溶媒和物「A」。
  6. Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、2θ値で記載される以下の反射: 8.13±0.2°、8.70±0.2°、8.95±0.2°、10.02±0.2°、10.98±0.2°、11.71±0.2°、14.16±0.2°、15.65±0.2°、16.98±0.2°および18.08±0.2°の少なくとも5つを示す、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性アセトン溶媒和物「B」。
  7. Cu−Kα線を用いた25℃での粉末X線回折パターンが、2θ値で記載される以下の反射: 5.40±0.20°、6.97±0.20°、7.64±0.20°、8.39±0.20°、9.24±0.20°、9.44±0.20°、11.23±0.20°、13.46±0.20°、15.32±0.20°および18.35±0.20°の少なくとも5つを示す、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性アセトン溶媒和物「C」。
  8. 組成物の総質量に対して少なくとも75質量%、より好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%の、請求項1から7までのいずれか1項に定義される化合物Iの少なくとも1つの結晶形を含む組成物。
  9. 成分Iの総含分に対して少なくとも75質量%、好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%の、請求項1から7までのいずれか1項に定義される化合物Iの少なくとも1つの結晶形を含む、化合物Iの組成物。
  10. ・ 請求項2に定義されるトルエン一溶媒和物、
    ・ 請求項3または4に定義される非溶媒和結晶形、
    ・ 請求項5に定義されるアセトン溶媒和物「A」、
    ・ 請求項6に定義されるアセトン溶媒和物「B」、
    ・ 請求項7に定義されるアセトン溶媒和物「C」
    から選択される少なくとも2つの結晶形を含む化合物Iの組成物。
  11. 請求項2に定義される化合物Iの結晶性トルエン一溶媒和物の製造方法であって、
    i) 温度30℃で過飽和であるトルエン中の化合物Iの溶液を調製すること、および
    ii) 化合物Iを30℃以下の温度で結晶化させること
    を含む前記方法。
  12. 段階i)において、少なくとも80℃の温度、好ましくは還流温度で、化合物Iの飽和溶液を調製する、請求項11に記載の方法。
  13. 段階ii)における結晶化を、トルエン中の化合物Iの溶液を30℃以下の温度に冷却することによって実施し、その際、前記溶液は30℃以下の温度で過飽和である化合物Iの濃度を有する、請求項11または12に記載の方法。
  14. 段階ii)における結晶化を、少なくとも約65℃の温度を有するトルエン中での化合物Iの溶液を、30℃以下の温度を有するメタノールを含有する容器に添加することによって実施し、その際、添加および結晶化の間、容器内の溶媒混合物の温度を30℃以下の値に保つ、請求項11または12に記載の方法。
  15. 請求項3または4に定義される化合物Iの非溶媒和結晶形の製造方法であって、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、65℃を上回る温度で結晶化させるか、または、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンを、溶媒中で懸濁させ、且つ、懸濁された材料を懸濁液中で少なくとも65℃の温度で撹拌する前記方法。
  16. 溶媒がトルエン、ジ−n−ブチルエーテルおよびそれらの混合物から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 懸濁時間が少なくとも10分、好ましくは少なくとも30分、特に少なくとも1時間である、請求項15または16に記載の方法。
  18. 少なくとも65℃の温度で懸濁液が母液から分離される、請求項15から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. 請求項5で定義される化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「A」の製造方法であって、
    I) アセトン中の化合物Iの懸濁液を調製すること、
    II) 前記懸濁液を加熱して、化合物Iを溶液にすること、および
    III) 段階II)で得られた溶液を冷却し、且つ、結晶化を実施すること
    を含む前記方法。
  20. 請求項6で定義される化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「B」の製造方法であって、
    I) アセトン中の化合物Iの溶液を準備すること、
    II) 段階Iにおいて準備された溶液の溶媒の一部を蒸発させて、化合物Iを結晶化させること
    を含む前記方法。
  21. 請求項7で定義される化合物Iの結晶性アセトン溶媒和物「C」を得る方法であって、
    I) 温度約15〜25℃でアセトン中の化合物Iの飽和溶液を調製すること、
    II) 得られた溶液を、段階I)における温度よりも約15〜25℃高い温度へと加熱すること、
    III) 段階II)において得られた溶液を、段階I)の温度を約5〜15℃下回る温度に冷却すること
    を含み、その際、段階I)〜III)を少なくとも10回繰り返す、前記方法。
  22. ヒドロホルミル化、ヒドロシアン化または水素化のための遷移金属触媒を製造するための、請求項1から10までのいずれか1項に定義される化合物Iの結晶形の使用。
  23. 遷移金属触媒の製造方法であって、請求項1から10までのいずれか1項に定義される化合物Iの結晶形を準備し、且つ、不活性溶媒中で遷移金属の化合物または錯体と接触させる前記方法。
  24. 前記遷移金属が、元素周期律表第8族、第9族または第10族の金属の中から、好ましくはロジウム、コバルトまたはニッケルから選択される、請求項23に記載の方法。
  25. 請求項23または24に記載の方法によって得られる遷移金属触媒。
JP2014549475A 2011-12-30 2012-12-28 6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの結晶性溶媒和形および非溶媒和形 Active JP6522341B2 (ja)

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