JP2015505479A - 乳性ミネラルを強化した液体乳製品および乳性ミネラルを強化した液体乳製品を作製するための方法 - Google Patents

乳性ミネラルを強化した液体乳製品および乳性ミネラルを強化した液体乳製品を作製するための方法 Download PDF

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Abstract

乳性ミネラルで強化された乳製品と、この乳製品の作製方法が開示されている。強化された乳製品は、増強された新鮮な乳性フレーバーノートを示す。一態様では、強化された乳製品は、濃縮乳製液である。一局面では、濃縮乳製液を作製する方法が提供され、この方法は:低温殺菌された第1の乳製液を濃縮して、濃縮乳製液保持液を得るステップと、高脂肪乳製液を上記濃縮乳製液保持液にブレンドして、脂肪富化乳製液を形成するステップと、上記脂肪富化乳製液を均質化して、均質化脂肪富化乳製液を形成するステップと、乳性ミネラルを上記均質化脂肪富化乳製液に添加するステップと、添加された上記乳性ミネラルを含む上記均質化脂肪富化乳製液を加熱して、Fo値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、上記濃縮乳製液は、タンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.75であり、ラクトースを最大約1.25パーセントの量で有する。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2012年8月9日に出願された米国出願第13/570,860号の一部継続であり、かつ2012年2月1日に出願された米国仮出願第61/593,639号(これは、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
分野
本分野は、液体乳製品に関し、より詳細には、濃縮乳などの乳性ミネラル(dairy mineral)で強化した液体乳製品と、それを製造するための方法とに関する。
様々な乳製品の製造中、液体ミルク出発材料は、ミルクのある成分が除去される加熱および濃縮ステップを含めた様々な処理に供される。例えば、典型的なクリームチーズのプロセスでは、遠心分離またはその他の技法によって、カードを液体乳清から分離する。乳性出発材料からのミネラルおよびその他の成分は、液体乳清中で失われる。
ミルクなどの液体乳製品は、その安定性を増大させるためおよび微生物学的に安全にするために、一般に熱加工される。残念ながら、ミルクを熱で処理することによって、変色、ゲル化、および異風味の発生が生じる可能性がある。異風味には、新鮮なミルクの印象を失わせることになる「加熱調理されたミルク」タイプの風味が含まれる。ミルクを高温に加熱すると、ミルク中のラクトースとタンパク質との間のメイラード反応により、しばしば褐変と呼ばれる見掛けの悪い褐色になる可能性がある。一方、ゲル化については完全に理解されておらず、文献によれば、乳清タンパク質により形成される3次元タンパク質基質として、ある条件下でゲルが形成され得ることが示唆されている。例えば、Dattaら、「Age Gelation of UHT Milk − A Review」、Trans. IChemE、79巻、Part C、197〜210頁(2001年)を参照されたい。ゲル化および褐変は共に、不愉快な感覚受容特性を与えるので、ミルクでは一般に望ましくない。
濃縮乳は、より少量で貯蔵し輸送することができ、その結果、貯蔵および運送コストが低下し、さらにミルクの包装および使用をより効率的な手法で行うことができるので、しばしば望まれる。しかし、感覚受容的に心地良い高濃縮乳の製造は、ミルクの濃縮によってゲル化、褐変、さらに望ましくない風味およびオフノート(off−note)を与える化合物の形成も伴うさらにより顕著な問題が生ずるので、困難である可能性がある。例えば、少なくとも3倍(3×)に濃縮されたミルクには、熱加工中にタンパク質のゲル化および褐変を受ける傾向が特に強い。さらに、濃縮乳中のそのような高レベルのタンパク質により、製品が熟成するにつれて時間をわたって分離しゲルを形成し、それによって製品の使用可能な保存寿命が限定される傾向が強い可能性もある。
濃縮乳を製造する典型的な方法では、ミルクの濃縮と組み合わせて複数の加熱ステップを用いる。例えば、濃縮乳を製造するのに使用される1つの一般的な方法では、まずミルクを、固形分と脂肪との所望の比に標準化し、次いでミルクを事前加温(forewarming)して、後の滅菌ステップでのカゼイン凝固の危険性を低減させる。事前加温は、滅菌前の貯蔵中の凝固の危険性も低減させ、初期微生物負荷をさらに低下させることができる。次いで事前加温されたミルクを所望の濃度に濃縮する。ミルクは、均質化し、冷却し、再標準化し、包装することができる。さらに、高温でまたは貯蔵中の凝固の危険性をさらに低減させるのを助けるため、安定化剤である塩を添加してもよい。生成物を、包装の前または後に滅菌する。滅菌では、通常、比較的長い期間にわたって比較的低い温度(例えば、約5から約30分間にわたり約90℃から約120℃)、または比較的短い期間にわたって比較的高い温度(例えば、数秒間にわたり約135℃またはそれより高い)を用いる。
Caleらの米国特許出願公開第2007/0172548(A1)号(2007年7月26日)は、高レベルの乳性タンパク質および低レベルのラクトースを有する濃縮乳を製造するプロセスを開示する。Caleらは、約9パーセント超のタンパク質(一般に、約9から約15パーセントのタンパク質)、約0.3から約17パーセントの脂肪(一般に、約8から約8.5パーセントの脂肪)、および約1パーセント未満のラクトースを有する濃縮乳製品を製造するための、液体乳ベースの限外濾過と組み合わせた熱処理を開示する。
しかしCaleらは、最終的な濃縮飲料中の全てのタンパク質および脂肪が出発液体乳ベースから直接供給され、したがって最終飲料中の量は、出発乳ベースの組成および用いられる特定の濃縮プロセスによって制約を受けることも開示する。言い換えれば、Caleらのプロセスから得られる最終飲料中に、より多量のタンパク質または脂肪が望まれる場合、タンパク質または脂肪の他方も相当する量だけ増えるが、それは各成分が同じ出発乳ベースからのみ供給され、したがって同じ濃縮ステップに供されるからである。したがってCaleらのプロセスは、一般に、タンパク質または脂肪の一方が増えると同時にタンパク質または脂肪の他方が低下する濃縮乳飲料を得ることができない。
米国特許出願公開第2007/0172548号明細書
Dattaら、「Age Gelation of UHT Milk − A Review」、Trans. IChemE(2001年)79巻、Part C、197〜210頁
本明細書に開示される方法および製品は、乳性ミネラルで強化した液体乳製品に関する。限外濾過によって調製された液体乳製品は、新鮮なミルク製品とは異なる風味を有することが見出された。限外濾過は水およびラクトースを有利に除去するが、限外濾過は、新鮮なミルク製品の新鮮な乳性フレーバーノート(flavor note)に寄与するミルクミネラルも除去すると考えられる。驚くべきことに、乳性ミネラルでの強化は、新鮮な乳製品に特有のミルクフレーバーノートを有する液体乳製品を提供することが見出された。乳性ミネラルの添加は、濃縮乳製液(concentrated dairy liquid)に特に適切であることが見出された。単一の乳性ミネラルでの強化は、風味の利益をもたらすのに一般に不十分であることが、さらに発見された。言い換えれば、液体乳製品に新鮮な乳性フレーバーノートを与えるのに、少なくとも2種の乳性ミネラルの混合物が必要であることが見出された。さらに別の手法によれば、乳性ミネラルを有するアラビアゴムの添加は、製品の新鮮な乳性フレーバーノートの知覚を増大させるのに効果的であることが発見された。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、乳製品の約0.1から約1.5重量パーセントの量で乳製品に添加され、別の態様では、乳製品の約0.5から約0.75重量パーセントの量で添加される。別の手法では、乳性ミネラルは、乳性ミネラルと総タンパク質との特定の比が得られるように、乳製品に添加される。総タンパク質とは、乳製品に含まれるタンパク質の総量を意味する。カゼインおよび乳清は、典型的には牛乳中に見出される主要タンパク質であり、したがって牛乳から誘導される乳製液または乳性タンパク質を含む任意の乳製品である。
単一の乳性ミネラルでの強化は、風味の利益をもたらすのに一般に不十分であることがさらに発見された。少なくとも2種の乳性ミネラルの混合物(別の態様では、少なくとも3種の乳性ミネラル)は、一般に、乳製品に新鮮な乳性フレーバーノートを与えるのに必要である。一態様では、乳製品に添加される乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも2種を含む。別の態様では、乳製品に添加される乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも3種を含む。別の態様では、乳製品に添加される乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも4種を含む。さらに別の態様では、乳製品に添加される乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートを含む。
いくつかの態様では、濃縮乳製液は、約7から約9パーセントの総タンパク質(別の態様では、約8から約9パーセントのタンパク質)、約9から約14パーセントの総脂肪(別の態様では、約11から約12パーセントの総脂肪)、および約1.25パーセント未満のラクトース(別の態様では、約1パーセント未満のラクトース)を含む。いくつかの手法では、安定な濃縮乳製液は、そのタンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.7であってもよく、別の態様では、タンパク質と脂肪との比は約0.61から約0.75であってもよい。そのような調合では、乳製液は、タンパク質に対して最大約2.5倍の脂肪を有していてもよい。安定な濃縮乳製液の脂肪およびタンパク質含量は、出発液体乳ベースから、かつ高脂肪乳製液の任意選択の添加を通して供給される。1つの手法によれば、任意選択の高脂肪乳製液はクリームである。一般に、タンパク質含量が低く、かつ脂肪含量が高いことにより、開示された濃縮乳製液は、滅菌熱処理後であってもオフノートも異風味も実質的に持たない、増強された新鮮な乳性風味プロファイルを示す。
1つの手法によれば、安定な濃縮乳製液は、約1.3から約2.0パーセントのタンパク質(別の態様では、約1.5から約1.8パーセントのタンパク質)、約20から約30パーセントの脂肪(別の態様では、約23から約27パーセントの脂肪)、約1.5パーセント未満のラクトース(別の態様では、約1.0未満のラクトース)、および約35から約65パーセントの総固形分(別の態様では、約44から約65パーセントの総固形分)の組成を有する。いくつかの手法では、得られる生成物は、そのタンパク質と脂肪との比が約0.04から約0.1でもある。安定な濃縮乳製液中の脂肪は、好ましくは、限外濾過に供されるクリーム出発材料中の脂肪から供給される。
一態様では、濃縮乳製液を作製するための方法であって、低温殺菌された第1の乳製液を濃縮して、濃縮乳製液保持液を得るステップと;高脂肪乳製液を濃縮乳製液保持液にブレンドして、脂肪富化乳製液を形成するステップと;脂肪富化乳製液を均質化して、均質化脂肪富化乳製液を形成するステップと;乳性ミネラルを均質化脂肪富化乳製液に添加するステップと;添加された乳性ミネラルを含む均質化脂肪富化乳製液を加熱して、F値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、この濃縮乳製液は、そのタンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.75でありかつラクトースを最大約1.25パーセントの量で有する、方法が提供される。
別の態様では、濃縮乳製液を作製する方法であって、乳性クリームを低温殺菌するステップと;低温殺菌されたクリームを濃縮して、濃縮クリーム保持液を得るステップと;濃縮クリーム保持液を均質化して、均質化クリーム保持液を形成するステップと;乳性ミネラルを均質化クリーム保持液に添加するステップと;乳性ミネラルを含む均質化クリーム保持液を加熱して、F値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、この濃縮乳製液は、そのタンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.7でありかつラクトースを最大1.5パーセントの量で有する、方法が提供される。
さらに別の態様では、約7から約9パーセントの総タンパク質と;約9から約14パーセントの総脂肪と;約1.5パーセント未満のラクトースと;約0.1から約1.5パーセントの添加された乳性ミネラルとを含み、約0.4から約0.75のタンパク質と脂肪との比を含む、濃縮乳製液が提供される。
さらに別の態様では、約1.3から約2.0パーセントのタンパク質と;約20から約30パーセントの脂肪と;約1.5パーセント未満のラクトースと;約0.1から約1.5パーセントの添加された乳性ミネラルと;約35から約65パーセントの総固形分とを含み、約0.04から約0.1のタンパク質と脂肪との比を含む、濃縮乳製液が提供される。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgの量のカリウムとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.018mgから約0.0264mgのカリウムとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.02mgから約0.0264mgのカリウムとして含まれてもよい。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgの量のマグネシウムとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.010mgから約0.0226mgのマグネシウムとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.015から約0.0226mgのマグネシウムとして含まれてもよい。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgの量のカルシウムとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.159mgから約0.3516mgのカルシウムとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.232から約0.3516mgのカルシウムとして含まれてもよい。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgの量のホスフェートとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.253mgから約0.5394mgのホスフェートとして、さらに別の態様では、mgタンパク質当たり約0.361から約0.5394mgのホスフェートとして含まれてもよい。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、記述された量で上記にて列挙された乳性ミネラルの少なくとも2種を有するクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物を提供する量で含まれる。別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量で上記にて列挙された乳性ミネラルの少なくとも3種を有する濃縮物を提供する量で含まれる。さらに別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量でカリウム、カルシウム、ホスフェート、およびマグネシウムの全てを有する濃縮物を提供する量で含まれる。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgの量のカリウムとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.0041mgから約0.0043mgのカリウムとして含まれてもよい。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgの量のマグネシウムとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.0020mgから約0.0025mgのマグネシウムとして含まれてもよい。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgの量のカルシウムとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.0375mgから約0.0447mgのカルシウムとして含まれてもよい。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgの量のホスフェートとして含まれてもよく、別の態様では、mgタンパク質当たり約0.0940mgから約0.1045mgのホスフェートとして含まれてもよい。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、記述された量で上記にて列挙された乳性ミネラルの少なくとも2種を有する、全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物を、提供する量で含まれる。別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量で上記にて列挙された乳性ミネラルの少なくとも3種を有する濃縮物を提供する量で含まれる。さらに別の手法では、乳性ミネラルは、記述される量でカリウム、カルシウム、ホスフェート、およびマグネシウムの全てを有する濃縮物を提供する量で含まれる。
図1は、乳性ミネラルで強化した安定な濃縮乳製液を形成する、例示的な方法のフローチャートである。 図2は、乳性ミネラルで強化した安定な濃縮乳製液を形成する、別の例示的な方法のフローチャートである。 図3は、実験サンプルおよび目標生成物の泡沫の、知覚プロファイルチャートである。 図4は、実験サンプルおよび目標生成物の風味の、知覚プロファイルチャートである。 図5は、実験サンプルおよび比較生成物の泡沫の、知覚プロファイルチャートである。 図6は、実験サンプルおよび比較生成物の泡沫および風味の、知覚プロファイルチャートである。 図7は、実験サンプルおよび目標生成物の泡沫の高さに関する、知覚評価の結果を示す棒グラフである。 図8は、実験サンプルおよび目標生成物の、ロースト風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図9は、実験サンプルおよび目標生成物の、泡沫の均一性に関する知覚評価の結果を示す棒グラフである。 図10は、実験サンプルおよび目標生成物の、苦味風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図11は、実験サンプルおよび目標生成物の、石鹸様風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図12は、実験サンプルおよび目標生成物の、ミルク様風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図13は、実験サンプルおよび目標生成物の、クリーム様風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図14は、実験サンプルおよび比較生成物の、泡沫の高さに関する知覚評価の結果を示す棒グラフである。 図15は、実験サンプルおよび比較生成物の、苦味風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図16は、実験サンプルおよび比較生成物の、含気状態の泡沫外観に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図17は、実験サンプルおよび比較生成物の、かび臭い風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図18は、実験サンプルおよび比較生成物の、ミルク様風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図19は、実験サンプルおよび比較生成物の、クリーム様風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図20は、実験サンプルおよび比較生成物の、石鹸様風味属性に関する知覚評価を示す棒グラフである。 図21は、実験サンプルおよび比較生成物に関する知覚データを提示する表である。 図22は、実験サンプルおよび比較生成物に関する知覚データを提示する表である。 図23は、実験サンプルおよび比較生成物に関する知覚データを提示する表である。 図24は、実験サンプルおよび比較生成物に関する知覚データを提示する表である。 図25は、実験サンプルおよび比較生成物に関する知覚データを提示する表である。 図26は、実験サンプルおよび比較生成物に関する知覚データを提示する表である。 図27は、表10のサンプルDM8〜DM12のそれぞれの、クリーム質および甘味の分析に関する知覚データを提示するチャートを含む。 図28は、表10のサンプルDM8〜DM12の、クリーム質および甘味の分析のチャートである。 図29は、表12に示されるサンプルの、分離速度を示すグラフである。 図30は、表12に示されるサンプルの、分離速度を示すグラフである。
本明細書に開示される方法および生成物は、乳性ミネラルで強化した液体乳製品に関する。限外濾過によって調製された液体乳製品は、新鮮なミルク製品とは異なる風味を有することが見出された。限外濾過は水およびラクトースを有利に除去するが、限外濾過は、新鮮なミルク製品の新鮮な乳性フレーバーノートに寄与するミルクミネラルも除去すると考えられる。驚くべきことに、乳性ミネラルでの強化は、新鮮な乳製品に特有のミルクフレーバーノートを有する液体乳製品を提供することが見出された。乳性ミネラルの添加は、濃縮乳製液に特に適切であることが見出された。単一の乳性ミネラルでの強化は、風味の利益をもたらすのに一般に不十分であることが、さらに発見された。言い換えれば、液体乳製品に新鮮な乳性フレーバーノートを与えるには、少なくとも2種の乳性ミネラルの混合物が必要であることが見出された。さらに別の手法によれば、乳性ミネラルを有するアラビアゴムの添加は、製品の新鮮な乳性フレーバーノートの知覚を増大させるのに効果的であることが発見された。
本明細書で使用される「乳性ミネラル」という用語は、牛乳などの乳製液中に天然で見出されるミネラルまたはミネラル含有イオンを指す。例示的な乳性ミネラルは、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびリン酸イオンを含む。乳性ミネラルは、乳製品中に天然に存在するものの他に、ある量で液体乳製品中に提供される。
生乳(raw milk)のミネラル含量は様々な要因によって変化するが、典型的な生牛乳中で最も豊富なミネラルおよびイオンは、シトレート(176mg/100g)、カリウム(140mg/100g)、カルシウム(117.7mg/100g)、塩化物(104.5mg/100g)、リン(95.1mg/100g)、ナトリウム(58mg/100g)、およびマグネシウム(12.1mg/100g)である。カリウム、ナトリウム、およびマグネシウムなどのその他のミネラルに対して高いカルシウム含量を有する乳性ミネラル粉末は、新鮮な乳性フレーバーノートを乳製品に与えるのに特に有利であることが見出された。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、乳製品の約0.1から約1.5重量パーセントの量で乳製品に添加され、別の態様では、乳製品の約0.5から約0.75重量パーセントの量で添加される。
別の手法では、乳性ミネラルは、乳性ミネラルと総タンパク質との特定の比を得るために乳製品に添加される。総タンパク質とは、乳製品に含まれるタンパク質の総量を意味する。カゼインおよび乳清は、典型的には牛乳中に見出される主要タンパク質であり、したがって、乳製液または乳性タンパク質を含む任意の乳製品は牛乳から誘導される。
いくつかの態様では、乳性ミネラルが添加された乳製品は、添加された乳性ミネラルを含まないこと以外は同一の乳製品に比べて渋味が低いことによって特徴付けられる。乳製品は、高タンパク質含量、低脂肪含量、および/または低pHの結果、渋い風味をしばしば有する。その他の態様では、乳性ミネラルが添加された乳製品は、添加された乳性ミネラルを含まないこと以外は同一の乳製品よりも少ない酸味によって特徴付けられる。乳製品は、低pHによって、酸っぱい風味をしばしば有する。さらにその他の態様では、乳性ミネラルが添加された乳製品は、多くの乳製品に望ましい、増大したクリーム様またはバター様風味によって特徴付けられる。
理論によって拘束されることを望まないが、乳性ミネラルと乳製品のその他の成分、特にカゼインとの相互作用によって乳性ミネラルを含む乳製品の風味プロファイルが変化することが現在考えられる。これらの相互作用は、風味の放出に影響を及ぼし、それによって、液体乳製品が消費されるときに風味の知覚が変化することがさらに考えられる。液体乳製品に放出される、より大量の風味があることが現在考えられる。変化した風味の放出は、消費者により知覚される風味プロファイルに影響を及ぼす。例えば、バター様風味の放出が遅延すると、乳製品が消費されるときに素早く消えるような初期に立ち上る(upfront)バター様風味ではなく、望ましくは長く残るバター様の乳性風味としてしばしば知覚される。
単一の乳性ミネラルでの強化は、風味の利益を得るのに一般に不十分であることがさらに発見された。少なくとも2種の乳性ミネラル、別の態様では少なくとも3種の乳性ミネラルの混合物は、新鮮な乳性フレーバーノートを乳製品に与えるのに一般に必要である。一態様では、乳製品に添加された乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも2種を含む。別の態様では、乳製品に添加された乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも3種を含む。別の態様では、乳製品に添加された乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも4種を含む。さらに別の態様では、乳製品に添加された乳性ミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートを含む。
液体乳製品に含まれる乳性ミネラルは、様々な形をとることができる。例えば乳性ミネラルは、液体、粉末、ゲル、またはエマルジョンなどの形をとってもよく、様々なミルク製品、ミルク誘導体、または乳プロセスから得ることができる。例えば、従来のチーズ作製プロセスで得られた乳清透過液などの限外濾過またはナノ濾過された乳性透過液は、ミルクミネラルの供給源として使用することができる。濾過されたミルク透過液は、含水量が低減するように濃縮することができ、液体または粉末の形で使用することができる。望む場合には、濃縮透過液をさらに処理して、特定のミネラルの含量を増大させることができ、かつ/またはラクトースもしくは乳酸の量を低減させることができる。
異なるミネラルおよびラクトース含量を有する乳性ミネラル成分は、ミネラルを強化した乳製品に異なる風味プロファイルを提供することができ、したがってより多量のまたは少量の特定のミネラルを有する乳性ミネラル成分が、特定の適用例または製品タイプに望まれ得ることが発見された。一態様では、Glanbia PLC製のTRUCAL(登録商標)D7およびOPTISOL(商標)1200などの低ラクトース乳性ミネラル粉末が、濃縮乳製液の適用例で特に有利であることが見出された。本明細書で使用される「低ラクトース」は、ラクトースが乳性ミネラル組成物の約10重量パーセント未満であることを意味する。低ラクトース乳性ミネラル成分は、加熱中にラクトースが異風味の発生に寄与する可能性があるので、現在のところ好ましい。より多い量のラクトースは、ラクトースが過度な甘味もその他の異風味も液体乳製品に与えない限り、ある適用例では許容され得る。
濃縮乳製液への乳性ミネラルの組込み
1つの手法によれば、増強された新鮮な乳性ノートおよび実質的に低減された加熱調理済みノートを有する濃縮乳製液が、提供される。いくつかの態様では、濃縮乳製液は、増大した新鮮な乳性風味、増大したクリーム様風味、低減した渋味、低減したチョーク様風味、および低減した加工済み風味を有する。濃縮乳製液は、周囲温度で少なくとも約6カ月間は保存安定である。
濃縮乳製液は、乳製液ベースを加熱するステップと、ダイアフィルトレーションを用いたまたは用いない限外濾過を使用して乳製液ベースを濃縮するステップと、任意選択で高脂肪乳製液を濃縮乳製液にブレンドするステップと、濃縮乳製液を均質化するステップと、濃縮乳製液を均質化する前および/または後に乳性ミネラルおよび補助成分を添加するステップと、均質化した濃縮乳製液を、滅菌値Fが少なくとも約5である保存安定な濃縮乳製液を生成するのに有効な温度および時間にわたり加熱するステップとを含む方法によって、一般に提供される。驚くべきことに、保存安定な濃縮乳製液を乳性ミネラルで強化することにより、新鮮な乳性ノートの高い知覚がもたらされることを見出した。一態様では、乳製液ベースが全乳である。別の態様では、乳製液ベースがクリームである。乳製液ベースが全乳の場合、濃縮ステップ後にクリームなどの高脂肪乳製液を添加することが好ましい。乳製液ベースがクリームの場合、限外濾過による濃縮は任意選択である。
「保存寿命」または「保存安定」は、濃縮乳製液を周囲温度(即ち、約70°Fから約75°F)で、不愉快な匂いも外観も味もコンシステンシーも食感(mouthfeel)も発生させることなく貯蔵することができる期間を意味する。さらに、所与の保存寿命で感覚受容的に許容される乳製品は、悪臭(off−odor)も異風味も褐色系着色も有さない。「安定な」または「保存安定な」は、所与の時間で乳製品は、上記にて定義されたような不愉快な特徴を有さず、感覚受容的に許容されることを意味する。
少なくともいくつかの手法では、「安定な」または「保存安定な」という用語は、Brew Recoveryが少なくとも約90パーセントであることも意味する。Brew Recoveryは、周囲条件で再構成したときの、出発乳性固形分と比較した、カップ内に回収される乳性固形分の尺度である。本明細書での目的のため、Brew Recoveryは、Bosch T45 Tassimo Beverage Brewerおよび標準TassimoクリーマーT−Disc(Kraft Foods)を使用して測定した。
別の態様では、濃縮乳製液は、周囲貯蔵中のゲル化に対して実質的に耐性があり、100rpmのSpindle #2を使用するBrookfield RV粘度計を用いて約20℃で測定した場合、周囲温度で約20cPから約100cP、別の態様では約50cPから約300cPに及ぶ粘度を維持する。
特に、開示されたプロセスによって作製された濃縮乳製液は、商業上の無菌性に必要とされる少なくとも約5の滅菌値(F)、および別の態様では、約5から約8の滅菌値(F)を達成するのに十分な熱加工に曝された場合であっても、そのような安定性を示す。そのような滅菌に曝された後であっても、安定な濃縮乳製液では、一般に脂肪およびタンパク質の分解が最小限に抑えられ、その結果、硫黄および窒素含有揮発性物質による匂い強度レベルが低減する。
本質的に、任意の液体乳ベースを本方法で使用することができる。好ましくは、液体乳ベースは、そのミルクが人間の食物の供給源として有用な、任意の授乳中の家畜動物に由来する。そのような家畜動物には、非限定的な例として、ウシ、バッファロー、その他の反芻動物、ヤギ、およびヒツジなどが含まれる。しかし一般に、牛乳が出発材料の1つの供給源である。使用されるミルクは、全乳、低脂肪乳、または脱脂乳であってもよい。プロセスは、高い脂肪含量を有する濃縮安定乳製液を目標とするので、全乳および/またはクリームは出発材料の別の供給源であってもよく;しかし出発乳供給源は、得られる濃縮乳製液で目標とする脂肪値を得るために必要に応じてより多くのまたはより少ない高脂肪乳製液が添加された、特定の適用例のために必要とされる脱脂乳、低脂肪乳、または減脂肪乳であってもよい。本明細書で使用される「減脂肪」乳は、一般に、約2パーセントの脂肪乳を意味する。「低脂肪」乳は、一般に約1パーセントの脂肪乳を意味するのに対し、「無脂肪乳」または「脱脂乳」は共に、一般に約0.2パーセント未満の脂肪乳を意味する。「全乳」は一般に、約3.25パーセント以上の脂肪乳を意味し、標準化されていても標準化されていなくてもいい。「ミルクバター」は一般に、ミルクまたはクリームがバターに作製された後に残される残留生成物を意味し、約3.25パーセント以上の脂肪を含有する。「生乳」は一般に、まだ熱加工されていないミルクを意味する。本明細書に記述されるプロセスで使用されるミルクまたはミルク生成物は、標準化されていても標準化されていなくてもいい。好ましいミルクはウシから得られ;しかし、人間が消費するのに適切なその他の哺乳動物のミルクを、必要に応じて使用することができる。「クリーム」は、一般に、全乳の分離から得られたクリームまたは脂肪である甘いクリームを指す。一般にクリームは、約32から約42パーセントの脂肪含量と、約3から約5パーセントのラクトースと、約2パーセント未満のタンパク質とを有する。
牛乳は、ラクトース、脂肪、タンパク質、ミネラル、および水、ならびにより少量の酸、酵素、気体、およびビタミンを含有する。多くの要因が生牛乳の組成に影響を及ぼす可能性があるが、一般に、約11から約15パーセントの総固形分、約2から約6パーセントの乳脂肪、約3から約4パーセントのタンパク質、約4から約5パーセントのラクトース、約0.5から約1パーセントのミネラル、および約85から約89パーセントの水を含有する。ミルクは、多くのタイプのタンパク質を含有するが、一般に2つの概略的カテゴリー:カゼインタンパク質および血清タンパク質にグループ分けすることができる。乳塩または灰分としても公知のミネラルは、一般に、主成分としてカルシウム、ナトリウム、カリウム、およびマグネシウムを含み;これらの陽イオンは、ミルク中でホスフェート、塩化物、およびシトレートと化合することができる。乳脂肪は、ほとんどがトリグリセリド、およびより少量の様々なその他の脂質とからなる。ラクトースまたは乳糖(4−O−β−D−ガラクトピラノシル−D−グルコース)は、生乳中に存在する還元性二糖である。
本明細書での目的のために、「血清タンパク質」は一般に、カゼイン以外の乳漿(milk plasma)のタンパク質分を指す(即ち、血清タンパク質は一般に、乳清タンパク質分を指す)。「乳漿」は一般に、脂肪分を除去した後に残された生乳の部分を指す。「カゼイン」は一般に、カゼイン自体(即ち、酸カゼイン)またはその水溶性塩、例えばカゼイン塩(例えば、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、またはカゼインカリウム、およびこれらの組合せ)を包含する。本明細書に記述されるカゼインの量およびパーセンテージは、カゼインおよびカゼイン塩(その金属陽イオンの量を除く)の総量に対して報告される。カゼインは一般に、ミルク中のリンタンパク質のいずれか、または全てに関し、それらのいずれかの混合物に関する。カゼインの重要な特徴は、天然に生ずるミルク中にミセルを形成することである。α−カゼイン(αs1−カゼインおよびαs2−カゼインを含む)、β−カゼイン、γ−カゼイン、κ−カゼイン、およびそれらの遺伝的改変体を含むがこれらに限定することのない、多くのカゼイン成分が特定されてきた。
望む場合には、乳ベース中に所望の総固形分含量が達成されるように、乳ベースを、本明細書に記述される方法で使用する前に希釈してもよい。本明細書での目的のために、「総ミルク固形分」または「総固形分」は、一般に、脂肪および無脂固形分(SNF)の含量の合計を指す。「SNF」は一般に、タンパク質、ラクトース、ミネラル、酸、酵素、およびビタミンの総重量を指す。
1つの手法によれば、増強された新鮮な乳性ノートおよび実質的に低減された加熱調理済みノートを有する濃縮乳製液は、図1に概略的に示される方法によって提供される。この例示的なプロセスでは、液体乳ベース101を提供し、これを任意選択でステップ102で均質化し、次いでステップ103で、液体乳ベースを低温殺菌するのに有効な温度および時間にわたり加熱する。一態様では、加熱ステップ103は、低温殺菌ステップであってもよい。別の態様では、加熱ステップは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0172548号に記載されているような事前加温ステップであってもよい。異風味の発生が実質的に低減されるように、熱処理の長さを最小限に抑えることが一般に有利である。
次いで加熱された乳製液を、ステップ104で所望のレベルまで、一般に総固形分が約23から約30パーセントになるまで濃縮する。一態様では、濃縮ステップ104は限外濾過を含む。別の態様では、濃縮ステップ104は、ダイアフィルトレーションと組み合わせて限外濾過を含む。限外濾過をダイアフィルトレーションと組み合わせる場合、ダイアフィルトレーションは、典型的には限外濾過中または限外濾過後に実施される。濃縮ステップ104の後、任意選択の量の高脂肪乳製液105を濃縮乳製液と組み合わせて、約9から約11パーセントのタンパク質、約15パーセント超の脂肪(別の態様では、約15から約18パーセントの脂肪)、および約1.5パーセント未満のラクトース(別の態様では、約1.0パーセント未満のラクトース)を有する脂肪富化濃縮乳製液を形成する。
次に、脂肪富化濃縮乳製液をステップ106で均質化して、均質化脂肪富化乳製液を形成する。均質化後、乳性ミネラル107(例えば、約0.1から約1.0パーセント)および補助成分108を、ステップ109で均質化脂肪富化乳製液に混合して、安定化した脂肪富化濃縮乳製液を形成する。限外濾過ステップは、熱で誘導される風味の変化を回避するように限外濾過中に温度が制御された場合であっても、ミルク濃縮物の風味プロファイルに大きな影響を及ぼすことが見出された。限外濾過(ダイアフィルトレーションを用いるまたは用いない)は、透過液中のラクトースおよび乳性ミネラルの除去をもたらす。驚くべきことに、乳性ミネラルの添加は、限外濾過前の液体乳ベースに特有の新鮮なミルクフレーバーノートを有する濃縮乳製液を実質的に回復することができることが見出された。
1つの手法によれば、補助成分108は、安定化した脂肪富化濃縮乳製液を形成するために、少なくとも安定化剤を含む。任意選択のその他の成分を、均質化された脂肪富化濃縮乳製液に混合してもよい。安定化した脂肪富化濃縮乳製液は、任意選択で、それが望まれる場合には包装ステップ111の前に標準化ステップ110に供されてもよい。例えば、いくつかの手法において、標準化では、濃縮乳製液を所望の固形分、タンパク質、および/または脂肪レベルまで希釈する。
次いで包装された濃縮乳製液を、約5よりも大きいF値、別の態様では約5から約8のF値を達成するのに有効な温度および時間にわたり、熱処理ステップ112に供してもよい。いくつかの手法では、熱処理は、包装された製品をレトルト処理(retort)することによって実施される。
いくつかの態様では、図1の方法により提供された安定な濃縮乳製液は、約7から約9パーセントの総タンパク質(別の態様では、約8から約9パーセントの総タンパク質)、約9から約14パーセントの総脂肪(別の態様では、約11から約12パーセントの総脂肪)、および約1.25パーセント未満のラクトース(別の態様では、約1パーセント未満のラクトース)を含む。いくつかの手法では、安定な濃縮乳製液は、そのタンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.7、別の態様ではタンパク質と脂肪との比が約0.61から約0.75であってもよい。そのような調合によれば、乳製液は、タンパク質の約2.5倍までの脂肪を有することができる。安定な濃縮乳製液の脂肪およびタンパク質分は、出発液体乳ベースから、かつ高脂肪乳製液の任意選択の添加を通して供給される。1つの手法によれば、任意選択の高脂肪乳製液は、クリームである。一般に、低タンパク質および高脂肪含量であるので、開示された濃縮乳製液は、滅菌熱処理後であってもオフノートも異風味も実質的にない増強された新鮮な乳性風味プロファイルを示す。
別の態様では、高脂肪乳製液の任意選択の添加は、熱加工中および長期の保存寿命を通して安定であり続ける濃縮乳製液を形成するために、濃縮および熱処理プロセス中の指定された点で行われる。1つの手法では、高脂肪乳製液の添加は、出発液体乳ベースの濃縮後であるが均質化と乳性ミネラルおよび任意選択の補助成分の添加との前に、行われる。上記にて特定されたもの以外のステップでの高脂肪乳製液の添加は、滅菌後または長期保存寿命中にゲル化しまたは分離する濃縮物をもたらす可能性があることが発見された。
図2は、増強された新鮮な乳性風味を有する、安定な濃縮乳製液を生成するためのその他の手法を示す。図2に示されるように、出発乳ベースはクリーム201であり、次いでこれをステップ202で、例えばクリームを低温殺菌するのに有効な温度および時間で加熱する。1つの手法によれば、クリームは、低温殺菌前または低温殺菌後のいずれかで、しかしどちらの場合も限外濾過前に、水で希釈してもよい。いくつかの手法では、水とクリームとのブレンドは、約2:1から約4:1の比で、いくつかの手法では約3:1で提供される。次いで加熱されたクリームをステップ203で、ダイアフィルトレーションを行うまたは行わない限外濾過を使用するなどして、低減されたレベルのラクトースおよびミネラルを有する濃縮クリーム保持液を形成する。濃縮ステップは、約2.0から約3.0パーセントのタンパク質(別の態様では、約2.4から約2.8パーセントのタンパク質)、約30から約45パーセントの脂肪(別の態様では、約38から約42パーセントの脂肪)、約1.5パーセント未満のラクトース(別の態様では、約1.0未満のラクトース)、および約35から約50パーセントの総固形分(別の態様では、約38から約42パーセント)を含むクリーム保持液を提供するように実施される。次いでクリーム保持液をステップ204で均質化して、均質化濃縮クリームを形成する。少なくともいくつかの態様では、クリームは、加熱または濃縮される前に予備均質化されないが、それはそのようなバリエーションが最終的な製品の安定性に影響を及ぼす可能性があるからである。
乳性ミネラル205および補助成分206を、混合ステップ207でまたは均質化ステップ204の前などで濃縮クリームに添加して、安定な濃縮乳製液を形成してもよい。望む場合には、乳性ミネラルは、補助成分への混合と同じまたは異なるステップで、クリーム保持液に混合してもよい。例えば、乳性ミネラルは均質化ステップ204の前に、補助成分は均質化ステップ204の後に添加されてもよく、またはその逆でもよい。別の態様では、乳性ミネラルおよび補助成分は、共にクリーム保持液が均質化される前または後に添加してもよい。以下に、より詳細に論じるように、約0.10から約1.0パーセントの乳性ミネラルが、クリーム保持液に添加される。いくつかの態様では、約0.2から約0.6パーセントの安定化剤、少なくとも1種の食感増強剤(例えば、塩化ナトリウム)を約0.40から約1.6パーセント、および任意選択の添加剤(例えば、約0.04から約0.5パーセントの調味料および約10から約30パーセントの糖)を含む補助成分を、濃縮クリームと混合することができる。一態様では、安定化剤は、約25から約50パーセントのリン酸二ナトリウムと、約50から約75パーセントのリン酸一ナトリウムとを含む。その他の手法では、クエン酸三ナトリウムを安定化剤として使用することができる。
次いで得られた生成物を、任意選択の標準化ステップ208、包装ステップ209、および加熱ステップ210(例えば、レトルトステップ)に供して少なくとも5のF、別の態様では約5から8のFを達成することにより、所望の安定な濃縮乳製液を得てもよい。1つの手法によれば、安定な濃縮乳製液は、約1.3から約2.0パーセントのタンパク質(別の態様では、約1.5から約1.8パーセントのタンパク質)、約20から約30パーセントの脂肪(別の態様では、約23から約27パーセントの脂肪)、約1.5パーセント未満のラクトース(別の態様では、約1.0未満のラクトース)、および約35から約65パーセントの総固形分(別の態様では、約44から約65パーセントの総固形分)の組成を有する。いくつかの手法では、得られる生成物は、そのタンパク質と脂肪との比が約0.04から約0.1でもある。安定な濃縮乳製液中の脂肪は、好ましくは、限外濾過に供されるクリーム出発材料中の脂肪から供給される。
ここで、図1および2のプロセスステップのそれぞれについて、より詳細に記述する。一態様では、乳製液は、低温殺菌に望ましい温度を達成する当技術分野で公知の任意の方法または装置(例えば、ジャケット付き反応器および熱交換器など)を使用して、低温殺菌される。1つの手法によれば、低温殺菌ステップは、低温殺菌された乳ベースを形成するために、約72℃から約95℃の温度で約1から約300秒間なされる。その他の手法によれば、低温殺菌は、約72℃から約80℃で、約18から約30秒間実施される。その他の低温殺菌条件は、微生物低減の所望の程度および最終製品の所望の安定性が得られる限り、使用してもよい。しかし一般に、熱で誘導されたミルクの異風味の形成および褐変の可能性が低減されるように、所望の微生物低減を達成することが可能な最小限の処理の温度および長さを使用することが望ましい。
低温殺菌ステップ後、乳製液ベースを所望の固形分レベルまで濃縮して、濃縮乳製液保持液を形成する。濃縮は、ダイアフィルトレーションを用いたまたは用いない限外濾過によって完了させてもよい。本明細書の方法の目的のために、限外濾過は、微細濾過およびナノ濾過などのその他の膜濃縮方法を含むと見なされる。乳製液を濃縮するために微細濾過、限外濾過、およびダイアフィルトレーションを含む適切な方法の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,026,004号に見出される。
一態様では、乳製液ベースは、タンパク質含量について少なくとも約2倍、別の態様では少なくとも約4倍濃縮される。限外濾過を使用して、有意な量のラクトースおよびミネラルを濃縮ステップ中に除去する。一態様では、乳製液ベース中に存在するラクトースおよびミネラルの少なくとも約50パーセントが除去される。別の態様では、ラクトースおよびミネラルの少なくとも約90パーセントが除去される。濃縮プロセス中のラクトースの少なくとも一部の除去は、加熱の際の望ましくない加熱調理済みフレーバーノートおよび黄変または褐変の発生にラクトースが関与することが見出されたので、望ましい。乳性ミネラルの一部は、ほとんどの限外濾過プロセスでラクトースと共に除去される。
1つの手法によれば、濃縮ステップは、ラクトースおよびミネラルの一部が透過液としての水と共に細孔を通過するのに十分大きい膜孔径を用いる限外濾過を使用して実施され、一方、保持液は、本質的に全てのタンパク質および脂肪分を含む。一態様では、限外濾過は、ダイアフィルトレーションを用いて実施される。例えば、全乳を膜分離処理に供して、タンパク質富化「保持液」をラクトース富化透過液から分離することができる。しかし、本明細書の方法により加工されるミルクのタイプは特に限定されず、例えば、脱脂乳、減脂肪乳、全乳、低脂肪乳、バターミルク、クリーム、およびこれらの組合せを含んでいてもよい。
1つの手法によれば、濾過ステップは、多孔質ポリスルホン型の膜などを用い、約35から約65psigの印加圧力および約123°Fから約140°F(約50℃から約60℃)の加工温度で、およそ約10,000から約20,000ダルトンの分子量(MW)カットオフを利用してもよい。一態様では、ラクトースおよびミネラルは、約50パーセントの分離率で膜を通過し、保持液は、供給流と比較して少なくとも約99パーセントの脂肪およびタンパク質、約50パーセントのラクトース、および約50パーセントの遊離ミネラルを含む。望む場合には、ダイアフィルトレーションは、保持液中のラクトース濃度を所望の量よりも低く、例えば約1.5パーセント未満、別の態様では約1.0パーセント未満に保つのに利用することができる。
いくつかの手法では、高脂肪乳製液を、脂肪含量を増大させるのに有効な量で、濃縮乳製液保持液にブレンドする。その他の手法では、その他の乳性または非乳性脂肪供給源を添加することができる。一態様では、高脂肪乳製液は、約35から約44パーセントの脂肪、別の態様では約36から約39パーセントの脂肪を含む。一態様では、高脂肪乳製液はクリームであり、保持液への添加の際に、クリーム富化濃縮乳製液が形成される。1つの手法によれば、約3から約57パーセントのクリームを濃縮乳製液保持液にブレンドして、脂肪含量を増大させる。一態様では、クリームは、約32から約42パーセントの総脂肪含量を有する甘いクリームであるが、利用可能性に応じてその他のタイプのクリームを使用してもよい。その他の手法によれば、出発液体乳ベースが全乳の場合、約3から約34パーセントのクリームである。任意選択で、出発液体乳ベースが脱脂乳の場合、約34から約57パーセントのクリームである。出発液体乳ベースが2パーセントのミルクの場合、約20から約46パーセントのクリームである。別の手法によれば、出発液体乳ベースがクリームの場合、任意選択で最大約30パーセントのクリームを濃縮乳製液保持液に添加してもよいが、一般にクリームをさらに添加する必要はない。所望される場合、適切な量のクリームまたはその他の高脂肪乳製液を必要に応じて濃縮乳製液保持液に添加して、所望の量の脂肪、タンパク質、総固形分、または乳性ミネラルを最終的な濃縮乳製液に提供することができる。
上述のように、クリーム添加点は、滅菌後に得られる濃縮乳製液の安定性に影響を及ぼす可能性があることが発見された。1つの手法によれば、クリームを、濃縮後および均質化前に、ならびに補助成分の添加前に、乳製液にブレンドすることが好ましい。プロセス中の異なる点、例えば濃縮前または均質化後のクリームの添加は、滅菌後にゲル化し分離する濃縮物をもたらす可能性があることが見出された。
さらに、濃縮ステップ前に添加する場合、高脂肪乳製液は、液体乳ベースと共に限外濾過に供される。この様式において、限外濾過は、高脂肪乳製液からミネラルおよびその他の天然糖を取り除く可能性が高く、それによって、濃縮乳製液中のミネラルおよび天然糖の量が低減し、おそらくは製品の風味に影響を及ぼす。必要に応じて、補助成分は、出発材料をベースにして相応に調節することができる。
いくつかの手法では、クリームを、濃縮乳製液保持液とブレンドする前に均質化させない。クリームの、この予備均質化は、レトルト処理の際にゲル化されるかまたは2つ以上の相に分離される濃縮飲料を一般にもたらすことが発見された。理論により限定されることを望むものではないが、クリームは、さらに乳化するかまたは天然クリーム脂肪液滴サイズ分布を低減させるのに不十分なタンパク質を一般に有するので、クリームの予備均質化は、それほど安定ではないエマルジョンを生成すると考えられる。例えば、典型的なクリーム製品は、約40から約46パーセントの総固形分、約35から約41パーセントの脂肪、および約1.5から約2.5パーセントのタンパク質を含む。例えば、クリームが予備均質化された場合に最終生成物での相分離および/またはレトルトゲル化の割合を増大させる可能性のある、脂肪液滴の綿状沈降物を生成する確率が高いと考えられる。
濃縮ステップ後、濃縮乳製液保持液を任意選択で冷やし、その後に均質化して、均質化乳製液を形成することができる。1つの手法によれば、均質化は、1つまたは複数の段階で行ってもよい。例えば、1つの非限定的な手法では、第1の均質化段階を約1,500から約8,000psi(いくつかの手法では、約2,000から約4,000psi)で行うことができ、第2の段階を約100から約800psi(いくつかの手法では、約200から約400psi)で行うことができる。ホモジネートは、包装操作に直ぐに移されない場合は、冷却してもよい。例えばホモジネートは、標準的なホモジナイザーのプレート熱交換器の再生および冷却セクション内を流れるときに冷却されてもよい。ミルク製品に適用可能なその他の均質化プロセスを使用してもよく;しかし、より高い均質化圧力は一般に、ゲル化したまたは分離した最終生成物をもたらすことが発見された。理論に限定されることを望むものではないが、より高い均質化圧力は、より高い衝突頻度およびその後に液滴を一緒に結合する可能性を有する、より多数の小粒子を有するホモジネートをもたらし、最終的にはゲル化のより高い確率をもたらすことが考えられる。
理論に限定されることを望むものではないが、高脂肪乳製液により供給された添加脂肪は、滅菌プロセスならびに長期保存寿命後に安定であり続けるよう、乳製液ベースからのタンパク質と会合した脂肪粒子を生成するのに均質化を必要とすると考えられる。したがって、最終生成物の安定性を増強するために均質化液体中に存在する豊富なタンパク質がある場合、高脂肪乳製液を保持液に添加した後にその脂肪液滴サイズを低減させることが一般に好ましい。例えば均質化は、いかなるレトルト後分離も遅延させるように高脂肪乳製液からの脂肪液滴サイズ分布を低減させるだけではなく、タンパク質界面で各脂肪液滴をコーティングして、全ての脂肪液滴がより均一にかつ/または添加剤および後続のレトルト条件と矛盾なく振る舞うのを可能にすることも考えられる。さらに、豊富な乳化タンパク質がある場合、保持液中の高脂肪乳製液の均質化は、綿状反応が最小限になった単一の脂肪液滴を生成することになる。不十分なタンパク質含量では、綿状になった液滴を生成する傾向が高くなる。綿状になった液滴は、レトルト中またはレトルト後に相分離およびゲル形成を加速させる可能性がより高い。
乳性ミネラルで強化された液体乳製品が提供され、ここで液体乳製品のミネラルとタンパク質との特定の比を得るのに有効な量で乳性ミネラルが含まれる。ミネラルとタンパク質との比は、液体乳製品中のミネラルの総量とタンパク質の総量とを含む(即ち、乳製品の全ての成分に由来するもの、ならびに添加されたミネラルを含む)。1つの手法によれば、液体乳製品に添加された乳性ミネラルの量は、液体乳ベースがクリームであるのか全乳およびクリームの組合せであるのかに応じて異なってもよい。乳性ミネラルの例示的な量を以下に記述する。
均質化の前または後のいずれかで、乳性ミネラルおよび補助成分を濃縮物に添加する。一態様では、約0.1から約1.5パーセントの乳性ミネラルを濃縮物に添加してもよい。ミネラルとタンパク質との比は、乳製品中のミネラルの総量とタンパク質の総量とを含むことに留意されたい(即ち、乳製品の全ての成分に由来するもの、ならびに添加されたミネラルを含む)。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgの量のカリウムとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.018mgから約0.0264mgのカリウムとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.02mgから約0.0264mgのカリウムとして含まれてもよい。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgの量のマグネシウムとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.010mgから約0.0226mgのマグネシウムとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.015から約0.0226mgのマグネシウムとして含まれてもよい。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgの量のカルシウムとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.159mgから約0.3516mgのカルシウムとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.232から約0.3516mgのカルシウムとして含まれてもよい。
クリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgの量のホスフェートとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.253mgから約0.5394mgのホスフェートとして、さらに別の態様ではmgタンパク質当たり約0.361から約0.5394mgのホスフェートとして含まれてもよい。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、記述された量で上記列挙された乳性ミネラルの少なくとも2種を有するクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物を提供する量で含まれる。別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量で上記列挙された乳性ミネラルの少なくとも3種を有する濃縮物を提供する量で含まれる。さらに別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量でカリウム、カルシウム、ホスフェート、およびマグネシウムの全てを有する濃縮物を提供する量で含まれる。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgの量のカリウムとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.0041mgから約0.0043mgのカリウムとして含まれてもよい。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgの量のマグネシウムとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.0020mgから約0.0025mgのマグネシウムとして含まれてもよい。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgの量のカルシウムとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.0375mgから約0.0447mgのカルシウムとして含まれてもよい。
全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物の場合、乳性ミネラルは、mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgの量のホスフェートとして、別の態様ではmgタンパク質当たり約0.0940mgから約0.1045mgのホスフェートとして含まれてもよい。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、記述された量で上記列挙された乳性ミネラルの少なくとも2種を有する全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物を提供する量で含まれる。別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量で上記列挙された乳性ミネラルの少なくとも3種を有する濃縮物を提供する量で含まれる。さらに別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量でカリウム、カルシウム、ホスフェート、およびマグネシウムの全てを有する濃縮物を提供する量で含まれる。
濃縮物は、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートの1種または複数のブレンドを含むことができるが、濃縮物は、上述の量の乳性ミネラルの任意の組合せを含んでもよいことを理解されたい。一般に、新鮮な乳性風味が得られるよう、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートの2種以上を上述の量のいずれかで含むことが好ましい。
結果から、タンパク質は高分子電解質であり、様々なミネラルのための限られた数の結合部位を有し、したがってミネラル結合の範囲を規定することが理解されよう。タンパク質間相互作用(例えば、凝集状態)および表面電荷は、ミネラル結合の範囲ならびにミネラルのタイプによって影響を受ける。タンパク質凝集状態の変化は、任意のタンパク質を結合する匂い化合物の放出ならびに食感知覚を変調させることが公知である。
別の手法では、補助成分は、約0.1から約0.6パーセントのアラビアゴムを、別の態様では約0.2から約0.5パーセントのアラビアゴムを含んでいてもよい。驚くべきことに、添加された乳性ミネラルと共にアラビアゴムを含むことによって、濃縮乳製液の新鮮な乳性風味がさらに増強されることが見出された。
さらに別の手法では、補助成分は、安定化剤、例えばカオトロピック剤、カルシウム結合緩衝剤、またはカルシウムを効果的に結合して貯蔵中の濃縮乳製液のゲル化または分離を防止するその他の安定化剤を含んでいてもよい。理論に限定されることを望むものではなく、また米国特許第7,026,004号に詳述されるように、現時点では、カルシウム結合安定化剤が、後続の滅菌の前の貯蔵中に乳製液のゲル化または分離を防止すると考えられる。一般に、カルシウムを結合する任意の緩衝剤またはカオトロピック剤または安定化剤を、使用してもよい。適切なカルシウム結合緩衝剤、安定化剤、およびカオトロピック剤の例には、クエン酸およびリン酸緩衝剤、例えばリン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、およびEDTAなど、ならびにこれらの混合物が含まれる。
1つの手法では、安定化剤は、リン酸一ナトリウムとリン酸二ナトリウムとの組合せを含む。この安定化剤の組合せの有効な量は、一般に、出発材料として使用される特定の乳製液、所望の濃度、濃縮後に添加されるクリームの量、および使用される特定の安定化剤のカルシウム結合能力に依存する。しかし一般に、脂肪富化濃縮乳製液の場合、約25から約50パーセントのリン酸一ナトリウムおよび約75から約50パーセントのリン酸二ナトリウムを含む約0.2から約1.0パーセントの安定化剤が、濃縮乳製液を安定化させるのに有効である。1つの手法によれば、リン酸一ナトリウムとリン酸二ナトリウムとの比は、安定な濃縮物を形成するため約50:50から約75:25に及ぶ。限外濾過された全乳およびクリームの添加では、この範囲外の安定化剤の比は、一般に、滅菌後にゲル化または分離した濃縮物を形成する。いくつかの手法では、100パーセントのクエン酸三ナトリウムが安定化剤である。
その他の任意選択の成分を、補助成分に含めてもよい。1つの手法によれば、食感増強剤、調味料、糖、およびその他の添加剤を、特定の適用例に望まれるように添加してもよい。例えば、適切な食感増強剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物を含む。好ましい食感増強剤は、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム、ならびにこれらの混合物を含む。一態様では、食感増強剤は塩化ナトリウムである。調味料およびその他の添加剤、例えば糖、甘味料(天然および/または人工)、乳化剤、脂肪模倣物(fat mimetic)、マルトデキストリン、繊維、デンプン、ゴム、および酵素で処理された、培養された、天然の、および人工の調味料、または調味料抽出物を、安定性または食感特性のいずれかにも著しくかつ有害な影響を及ぼさない限り、添加することができる。一態様では、濃縮物は、約5から約30パーセントの糖、例えばスクロースを含む。
乳性ミネラルおよび任意の補助成分を添加した後、次いで混合物を滅菌して、安定な濃縮乳製液を形成する。好ましくは、滅菌は、レトルト条件を使用して実施される。任意選択で、濃縮乳製液が、目標とする濃度を満たすのに希釈される必要がある場合、希釈は滅菌前に行うことが一般に望ましい。好ましくは、乳製液は、包装され、密封され、次いで任意の適切な装置で滅菌温度に供される。滅菌は、商業上の滅菌状態に必要な少なくとも5のF、別の態様では約5から約8のFを達成するのに有効な時間および温度条件下で一般に実施される。滅菌プロセスは、典型的には上昇または加熱時間、保持時間、および冷却時間を含む。上昇時間中、約118℃から約145℃の温度が約1秒から約30分間にわたり達成される。次いで温度を約118℃から約145℃で約1.5秒から約15分間維持する。次いで温度を、約10分またはそれよりも短い時間で約25℃よりも低く冷却する。好ましくはサンプルを、滅菌中に静かに撹拌して(例えば、容器を回転させることによって)、スキンの形成を最小限にする。
熱処理全体(この場合、濃縮前の加熱、濃縮、および滅菌)は、少なくとも約5のF、別の態様では約5から約8のFと、少なくとも約6カ月の保存寿命を、周囲条件下で達成しながら、安定な濃縮乳製液を生成するように制御される。滅菌の程度または滅菌値(F)は、乳製品が特定の温度に供される時間に基づき、生成物が加工中に経験する全ての熱処理の最終局面(culmination)である。その結果、所望の滅菌値は様々な加工条件を経て達成することができる。本明細書で使用される熱処理は、濃縮ミルクを少なくとも約5のF、別の態様では約5から約8のFに滅菌するのに有効である。滅菌プロセスの滅菌値は、熱プロセスに関する食品の最も遅い加熱点速度曲線(heating point rate curve)中の、時間−温度データの図式積分を使用して測定することができる。この図式積分は、製品に与えられる全致死率を得る。図式法を使用して所望のFを達成するのに必要な加工時間を計算するには、食品の最も遅い加熱位置での熱浸透曲線(即ち、温度対時間の図式プロット)が必要である。次いで加熱プロットを、小時間増分に細分化し、各時間増分ごとの相加平均温度を計算し、これを使用して各平均温度ごとの致死率(L)を、下式:
L=10(T−121)/z
(式中、
T=各小時間増分ごとの相加平均温度(℃);
z=特定の微生物に関する標準化された値;および
L=温度Tでの特定の微生物の致死率)
を使用して決定する。
次に、各小時間増分ごとに上記にて計算された致死率の値に、時間増分を乗じ、次いで合計して、下式:
=(tT1)(L)+(tT2)(L)+(tT3)(L)+・・・
(式中、
T1、tT2、・・・=温度T1、T2、・・・での時間増分;
、L、・・・=時間増分1、時間増分2、・・・に関する致死率の値;および
=微生物の、121℃での滅菌値)
を使用して滅菌値(F)を得る。
浸透曲線を作成したら、プロセスに関する滅菌値Fは、任意の温度でのプロセス時間の長さを参照温度121℃(250°F)での同等のプロセス時間に変換することによって、算出することができる。滅菌値の計算は、一般に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるJay、「High Temperature Food Preservation and Characteristics of Thermophilic Microorganisms」、Modern Food Microbiology (D.R. Heldman編)、ch. 16、New York、Aspen Publishers(1998年)に記載されている。
上述のように、典型的な滅菌プロセスはタンパク質を分解し、風味および/または匂いに悪影響を及ぼす可能性のある微量の硫黄および/または窒素含有揮発性化合物を形成する。本明細書の調合およびプロセスは、一方で、低減された量のそのような化合物を形成し、その結果、新鮮な乳性風味を増強させた。例えば、約9パーセント未満の総タンパク質を有する本明細書で得られる安定な濃縮乳製液は、一般に、硫黄および/または窒素含有揮発性物質の生成を低減することにより、低減した硫黄および/または窒素の匂い強度を示す。
使用される包装技法は、適用可能な保存寿命に十分な乳製品の完全性が保たれる限り、特に限定されない。例えば、ミルク濃縮物は、充填され、密封され、次いで熱加工される、ガラス瓶またはゲーブルトップカートン(gable−top carton)、および同様のもので、滅菌またはレトルト処理することができる。乳製品は、従来のバッグインボックス用容器またはトートのように、より大量に包装することもできる。一実施形態では、予備滅菌ボトルまたは箔張りゲーブルトップカートン材料を使用してもよい。長期保存寿命(ESL)または無菌包装システムとして設計された食品包装システムを使用してもよいが、本明細書の方法は、それに限定するものではない。有用な食品包装システムは、流動性食品、特にミルク製品およびフルーツジュースに適用されたまたは適用可能な従来のシステムを含む。サンプルは、滅菌中に静かに撹拌して(例えば、容器を回転する)、典型的にはタンパク質カゼインおよびβ−ラクトグロブリンの熱で誘導された凝固によって形成される、ミルクの表面での「スキン」の形成を最小限にする抑えることができる。乳製品は、タンクローリーまたは鉄道車両タンカーを介してバルク形態で積み込まれまた輸送されてもよい。
濃縮乳製液の長期保存寿命を達成するのに必要ではないが、プロセス中断の場合および/またはさらなる保存寿命の増強に関しては、低温殺菌および/または超高温(UHT)手順を実施してもよい。1つの手法によれば、UHT生成物は超高温殺菌(ultrapasteurize)され、次いで滅菌容器に包装される。例えば、限外濾過/ダイアフィルトレーションがなされた生成物が、プロセスを継続する前に長期間(例えば、約1日よりも長い)にわたって保持される場合、限外濾過した生成物の低温殺菌を行ってもよい。望む場合には、低温殺菌が最終生成物の安定性にも食感にも悪影響を及ぼさない限り、プロセス中の中間生成物を低温殺菌してもよい。
1つの手法では、安定な濃縮乳製液を、任意の数の飲料調製機械で使用されるカートリッジまたはポッドに密封してもよい。使用および飲料調製機械の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,640,843号に見出すことができる。乳製液の濃縮係数は、乳製液を少量で包装し貯蔵するのを可能にすると共に、希釈しかつ飲料調製機械から分配してミルク風味の飲料を調製するのに適切であるので、有益である。
例えば濃縮乳製液のカートリッジは、カプチーノスタイルの飲料として消費者に望まれる、本物そっくりの泡状のミルクベースの泡沫を生成するのに使用されてもよい。上記にて論じた方法の脂肪とタンパク質との比、および指定されたクリーム添加点は、カプチーノやラッテなどのミルク入りコーヒー製品を形成するのに適切な、増強された新鮮な乳性ノートを有する濃縮乳製液を形成する。例えば、安定な濃縮ミルクのカートリッジは、約2バールよりも低い圧力を使用した米国特許第7,640,843号に記載される低圧調製機械およびカートリッジを使用した発泡に適切であってもよい。
別の手法によれば、乳飲料は、本明細書で提供されるミネラルを強化した安定な濃縮乳製液を使用して形成されてもよい。例えば飲料は、安定な濃縮乳製液と水などの水性媒体とを混合することによって形成されてもよい。形成された乳飲料は、希釈により飲料を形成するためにカートリッジ内に水性媒体を通すことによって、安定な濃縮乳製液を含有する米国特許第7,640,843号に記載されるようなカートリッジから分配されてもよい。そのような1つの例では、ミネラルを強化した安定な濃縮乳製液を、約1:1から約9:1の間の比で水性媒体と混合しまたは希釈して、乳飲料を形成してもよい。
本明細書に記述される濃縮乳製液の利点および実施形態を、下記の実施例によってさらに例示し;しかし、これらの実施例で列挙される特定の条件、加工スキーム、材料、およびその量、ならびにその他の条件および詳細は、この方法を過度に限定するものと解釈すべきでない。全てのパーセンテージは、他に指示しない限り重量による。
(実施例1)
ミルク濃縮物における乳性物質の知覚に対する乳性ミネラルの添加の影響を評価するために、実験を実施した。サンプルは、出発ベースとしてクリームを利用して、図2に記述されるプロセスに従って調製した。クリームを171°Fで18秒間低温殺菌し(事前加温した)、次いで水で1:1に希釈して、22パーセントの総固形分含量にした。次いで希釈したクリームを、125°Fで、10kDaの螺旋巻き状の膜によるダイアフィルトレーションを用いて限外濾過することにより、約2.0×の濃度にして、45.03パーセントの総固形分、42.8パーセントの脂肪、2.35パーセントのタンパク質、および1パーセント未満のラクトースを有する保持液を生成した。次いで保持液を4000/400psiで均質化し、45°Fよりも低く冷却し、後で水と混合して総固形分を標準化した。補助成分を、120°Fの温度で保持液とブレンドし、その後、T−ディスクに充填し、密封した。乳性ミネラルの添加範囲については表1を参照されたい。次いでT−ディスクを254°Fで8分間レトルト処理したが、これは8のFに到達するのに有効である。次いで乳性ミネラルを添加し、生成物を特徴付けた。結果を、以下の表1に示す。低ラクトース含量(10パーセント未満)を有する乳性ミネラル成分が、最良の新鮮な乳性風味プロファイルを示した。
(実施例2)
クリーム乳ベースを、クリーム250lbを水250lbに入れて希釈することにより調製した。クリームは、希釈前は、41.9パーセントの総固形分、36.14パーセントの脂肪、1.93パーセントのタンパク質、2.2パーセントのラクトース、5.74パーセントの無脂肪固形分(SNF)、および約0.05のタンパク質と脂肪との比を含んでいた。次いで希釈されたクリームを、約2.0×の濃度まで、125°Fで10kdの螺旋巻き状の膜によるダイアフィルトレーションを用いて限外濾過することにより、総固形分含量43.4パーセント、40.61パーセントの脂肪、2.61パーセントのタンパク質、約0.5パーセントのラクトース、0.51パーセントのSNF、および0.06のタンパク質と脂肪との比を有するクリーム保持液を提供した。乳性ミネラル成分をクリーム保持液に添加し、風味に対する影響を評価した。均質化圧力、塩、ミネラル、およびアラビアゴム含量を、表3および4に列挙するように変化させた。
クリーム乳ベースに添加される乳性ミネラルを含有する様々な市販の成分を、以下の表2に示されるように含量(他に特に指示しない限り、パーセントによる)に関して評価した。
サンプル144〜152は、乳性ミネラルおよびアラビアゴムをクリームベースに添加する影響を分析するために調製した。サンプル145〜147は、乳性ミネラル供給源としてTRUCAL(登録商標)D7(Glanbia)を含んでおり、サンプル145は乳性ミネラル供給源を0.25パーセント、サンプル146は乳性ミネラル供給源を0.5パーセント、サンプル147は乳性ミネラル供給源を1.0パーセント含んでいた。サンプル151および152は、乳性ミネラル供給源としてCAPOLAC(登録商標)(ARLA)を含んでおり、サンプル151は乳性ミネラル供給源を0.25パーセント、サンプル152は乳性ミネラル供給源を0.5パーセント含んでいた。サンプル144〜154の評価において、乳性ミネラルの添加は、対照に比べて新鮮な乳性風味を増大させ、添加される乳性ミネラルの量を増大させると、対照に比べて身体および食感に対する著しい影響がないことが観察された。さらに、アラビアゴムの添加は乳性風味に影響を及ぼさないが、対照に比べて身体および食感に影響を及ぼすことが観察された。
サンプル163〜170は、乳性ミネラル、アラビアゴム、および添加スクロースの形態での糖の含量を変化させた影響を分析するために調製した。サンプル163〜168は、0.5パーセントまたは1パーセントのTRUCAL(登録商標)D7(Glanbia)を含んでいた。サンプル169および170は、乳性ミネラルの供給源として0.5パーセントのTRUCAL(登録商標)D7(Glanbia)に加え、0.5%のCAPOLAC(登録商標)(ARLA)を含んでいた。サンプル163〜170に関する感覚受容観察は表3に見ることができる。
サンプル171〜176は、塩、乳性ミネラル、アラビアゴム、および糖の影響を分析するために調製した。サンプル171〜176に関する感覚受容観察は表3に見ることができる。
サンプル235から237は、ラクトースを除去するための限外濾過中の、種々のレベルのダイアフィルトレーション洗浄の影響を分析するために調製した。特に、サンプル235は限外濾過のみに供され、サンプル236は限外濾過中に1回のダイアフィルトレーションに供され、サンプル237は限外濾過中に2回のダイアフィルトレーションに供した。サンプル237は、添加前の濃縮物中に最低レベルの出発ミネラルを有し、サンプル236は、添加前の濃縮物中により高いレベルの出発ミネラルを有し、サンプルC235は、添加前の濃縮物中に最高レベルの出発ミネラル有することが観察された。これらの結果は、乳性ミネラルが乳性風味に影響を及ぼすことを示すように見え;この影響は、サンプル235および236よりも、ベース濃縮物中に最低の出発ミネラル含量を有するサンプル237で最も強力であった。
サンプル244B、248、および249は、風味添加に対する追加レベルの乳性ミネラルの影響を分析するために調製した。サンプル244Bは、サンプル248および249よりも好ましいものであり(表4の感覚受容コメントを参照)、市販のJACOBS(登録商標)Latteにより表される、EU対照に対して最も近い風味の一致があることが見出された。
サンプルTK MCおよびTK M1〜TK M5は、上述のように調製したが26パーセントの添加された糖を有する、濃縮乳製液中の様々な乳性ミネラル供給源の包含を分析するために調製した。これらのサンプルに関する感覚受容観察は、表4に見ることができる。TK M5は、この組の全てのサンプルで最も好ましい感覚受容特性を有するように見えた。
サンプルMIN 1〜MIN 25は、12パーセントの添加された糖を有する濃縮乳製液ベース中の様々な乳性ミネラル供給源の包含を分析するために調製した。固定された糖、塩、乳性固形分、およびアラビアゴムを有するサンプルを、2種の異なる乳性ミネラル成分:Optisol 1200(Glanbia)、およびAvicelの、比較用のベースとして利用した。これらのサンプルに関する感覚受容観察は、表4に見ることができる。
(実施例3)
さらなる実験を、成分と加工ステップの両方の変化が濃縮乳製液の風味にどのような影響を及ぼすかを見るために実施した。サンプルを、以下の一般的プロセスに従い調製した:新鮮な全乳を、表5に示される初期熱処理温度および時間で加熱し;次いで全乳を、限外濾過を使用して濃縮し;クリームを保持液に混合して、表5に示される目標とするタンパク質と脂肪(P:F)との比にし、次いで混合物を、列挙される圧力で均質化した。乳性ミネラル、水、およびその他の補助成分を、均質化後に添加し、最終生成物を123℃で、表6に列挙される時間にわたりレトルト処理した。
サンプルF5、F6、およびF7は、乳性ミネラル含量の漸増増大の影響を分析するために調製した。乳性ミネラルは、よりバランスのとれたミルク風味プロファイルを提供できるが、いくらかの乳性ミネラル成分は、粘度、および金属的な異風味の発生に影響を及ぼす可能性があることが見出された。特に、0.25パーセント、0.38パーセント、および0.5パーセントの濃度の乳性ミネラルの添加は、対照に比べてよりバランスのとれたミルクを提供した。
サンプルF79に関しては、タンパク質、ミネラル、および塩分が、対照に対して渋味を弱めることができることが見出された。均質化、およびタンパク質/塩/ミネラルのレベルは、より高い乳性風味を前面に押し出すことができる。より低い熱プロファイルは、渋味を低減させることもできるが、より多くの異風味が存在する(例えば、灰分、チョーク、穀物、モルト状)。
サンプルF73は、レトルト後にゲル化し、さらに分析しなかった。
(実施例4)
実施例2および3により調製された濃縮乳製液サンプルのいくつかを、訓練された知覚パネルにより分析した。実験サンプルは、機械と共に提供された説明書に従って、Tassimo Bosch T45ブリュワーマシンで淹れた。
「目標」生成物も調製した。目標生成物は、新たに蒸気処理したミルクを用いて新たに淹れたコーヒー飲料であり、実験サンプルによって複製されることが求められる望ましい風味、食感、および質感を有する。目標生成物は、Tescoフレッシュ全乳にTescoフレッシュ半脱脂乳を加えたミックスを使用して調製し、最終的な飲料中に2パーセントの脂肪を達成した。Saecco全自動マシンを使用してエスプレッソ(淹れるエスプレッソ25mlに対し、ローストして挽いたコーヒー9g)を淹れ、Nespresso蒸気処理マシン(自動化スチーマー)を使用してミルクを蒸気処理し、調製方法の一貫性を確実にした。
ラッテも、市販のGEVALIA(登録商標)LatteおよびJACOBS(登録商標)Latte T−ディスクから、Tassimoマシン(Kraft Foods)を使用して、比較目的で調製した。試験をしたサンプルを以下の表6に、下記の通りまとめる。P53は、EU Jacobs Latteと同じ飲料である。これは、Tassimo Bosch T45シングルサーブブリュワーを備えたプロトタイプと同じ方法で調製する。EUラッテは、非常に甘いミルク様の230gの飲料であり、甘過ぎのコーヒー飲料である。比較のUS Gevaliaラッテは、わずかに甘いだけで、より一般にはコーヒーが先行する。
実験サンプルおよび市販のGEVALIA(登録商標)製品を淹れて、ラッテ飲料を得た。これらの飲料を目標製品と比較し、泡沫、風味、および食感に関してパネルが分析をした。パネルには、泡沫外観、泡沫質感、液体食感、液体風味、および液体のあと味を含めた飲料の全ての局面について評価するよう頼んだ。サンプルを調製直後に出し、各パネリストは同じ評価プロトコールに従った。まず、泡沫の視覚評価を行った。次いで泡沫の質感を評価した。次いで飲料を撹拌し、飲料が65℃に到達したら、液体の食感を評価した。最後に、液体風味およびあと味を評価した。
サンプルについて記述するパネルにより作成された属性を以下にまとめ、分析で使用した基準を下記の表7〜9に示す。
泡沫外観:泡沫の高さ、泡のサイズ、均一性、密度、および含気状態(aerated)
泡沫の食感:粘度、滑らかさ(smooth)、含気状態、粉末状態(aerated)、乾燥(dry)
液体の食感:粘度、滑らかさ、粉末状態、乾燥
液体風味:ミルク、加工済み様、甘味、ロースト様、酸味、クリーム様、苦味、かび臭さ、石鹸様、スモーク様、土臭さ、ゴム様、粒状、酸敗臭
液体のあと味:ミルク様、甘味、ロースト様、苦味、金属的、乾燥
目標製品は、高くミルク様であり、加工済み様が低く、石鹸様のノートがあり、泡沫の外観および食感が非常に異なっていた。対照プロセスサンプルは、ミルク様、クリーム様、滑らか、および粘性があるとして記述された。成分の添加は、目標とする知覚プロファイルに向かう有意なシフトをもたらさないようだった。
図3に示されるように、実験サンプルよりも、目標製品の泡沫は著しく高く、より均一、より稠密で粘性があり、食感がより滑らかであり、より小さい泡を有していた。
図4に示されるように、目標製品と実験サンプルとの間の主な相違は、コーヒー/ミルクの知覚である。コーヒー関連の属性は、Tassimoラッテでより著しく強力である。全ての実験サンプルにおけるミルクの味は、より加工済み様でありかつ石鹸様であった。クリーム様の風味に関しては、実験サンプルは、対照調合物よりも目標製品に近いと知覚された。
図5に示されるように、タンパク質の添加(例えば、サンプルC125およびC141)は、より高く、より均一で、稠密であると特徴付けられる、より良好な泡沫をもたらすように見なされた。
図6は、GEVALIA(登録商標)Jacobs Latteおよび2つの実験サンプル(C162およびC164)の知覚プロファイルを示す。GEVALIA(登録商標)Jacobs Latteと実験サンプルとの間の味の主な相違は、実験サンプルにおいて加工済み様が少なく、クリーム様で、粒状のノートがあることに関連付けられた。
図7〜13は、全乳から生成されたサンプルの特定の属性に関する平均スコアを示す、追加の棒グラフを提示する。
図14〜20は、クリームから生成されたサンプルの特定の属性に関する平均スコアを示す、追加の棒グラフを提示する。クリームをベースにしたサンプルへの塩の添加は、風味に対する影響を少なくして、製品の食感を増大させるようであることが見出された。タンパク質の添加は、風味にほとんど影響はないが、製品の泡沫特性にはより多くの影響があった。残りのクリームベースのサンプルは、互いに類似していた。
図3〜20のチャートを作製した実験からのデータを、図21〜26に示す。さらに、下記の表7〜9は、サンプルを評価しかつ図3〜26に示されるスコアを作製する際に味見審査員が使用した基準を説明する。
(実施例5)
この実験は、Tassimoミルク製品に乳性ミネラルを添加した影響を分析するために設計された。下記の表10に列挙される成分を有するミルク濃縮物を、調製した。全てのサンプルを、2000/200psiで均質化した。
サンプルを、65℃で、専門家パネルによって評価した。パネリストは、関連ある属性の生成を可能にするために、データ収集前に、選ばれたサンプルの味見をした。次いでパネリストは、ランダムな順序でサンプルを個々に味見した。パネリストは、最初に風味、あと味、食感、および飲んだ後の感覚(afterfeel)を評価した。味見の結果を図22に示す。
サンプルDM1は、リン酸カリウムのみ有する唯一のサンプルであり、他の製品よりも酸敗臭があり、甘過ぎ、酸味があることがわかった。これは最も粘性のあるものの1つでもあり、加工乳の特徴的な風味を有していた。
サンプルDM14は、Lactalis乳清透過液で作製され、全ての製品の中で酸味が最も少なく、甘味が最も少なく、キャラメルの風味が最も少なく、最もスモーク様で粉末状であった。サンプルDM13(IdaPro MPPを添加した)は、類似のプロファイルを有していた。
サンプルDM9、DM10、DM11、およびDM12は、酸味、甘味、ロースト様、ビスケット、およびキャラメルの風味に関しては低スコアであるが、粉末状の食感およびかびたクリーム様の風味についての高スコアによって、特徴付けられた。
サンプルDM1〜DM8に関し、リン酸カリウムの含量を増大させると、粘度、酸味、加工乳風味、および甘過ぎの飲んだ後の感覚が増大し、ロースト様の風味および苦味が低減することがわかった。クエン酸カリウムの含量を増大させると、粘度、酸味、酸敗臭風味、苦味、および甘過ぎの飲んだ後の感覚が低減した。クエン酸マグネシウムの含量を増大させると、粘度、ロースト様の風味、および苦味が増大したが、酸味、加工乳風味、および酸敗臭風味は低減した。
サンプルDM8〜DM12に関し、Trucal D7を添加すると、対照に比べてクリーム様風味が増大し甘味が低減するが、Trucal D7の様々な量の間に有意差はないことがわかった。サンプルDM8〜DM12のクリーム質および甘味の分析に関するデータを、図27および28に示す。
(実施例6)
実験は、クリームをベースにした乳製品の分離速度に対する、乳性ミネラルの添加の影響を分析するように設計した。より具体的には、この実験は、1.2パーセントのNaClおよび12パーセントのスクロースを有するパイロットプラントのクリームベース濃縮物(LumiSizer、2000×gおよび25℃)を利用して行い、その調合物を以下の表11に記述する。これらの系に典型的な大きい分離速度は、一般に、脂肪液滴の綿状反応によって推進されると考えられることに留意されたい。
図29は、サンプルMin33〜Min38の分離速度を示す。全体として分離速度は、乳性ミネラル/緩衝塩の変動に対して感受性であるように見え、それが綿状沈降物の数/サイズを調節するようである。サンプルMin33〜Min36の場合、BS添加は綿状沈降物のサイズを減少させるように見える。図29のサンプルMin33およびMin38により示される値に鑑み、DM添加点は、分離速度に有意な影響を及ぼさないように見える。
図29からわかるように、Min37は最大の分離速度を有し、乳性ミネラルの不在および/またはUF処理の付加が綿状沈降物のサイズを大幅に増大させることを示唆している。
(実施例7)
実験は、種々の固形分、脂肪、および糖含量を有するクリームをベースにした乳製品の分離速度に対する、限外濾過の影響を分析するために設計した。より具体的には、この実験は、以下の表12に列挙される、以下の表12に記述される濃縮物を利用して行った(LumiSizer 2000×gおよび25℃)。
図30は、サンプルUS−UF、US−NO、EU−UF、およびEU−NOの分離速度を示す。図30からわかるように、EU調合物は、US対応物の場合の約2倍の分離速度を有していた。EU系の30%のスクロースレベルは、浸透圧欠乏により凝集を促進させる可能性がある不安定化成分になり易い。
図30は、分離速度に対し、UF処理もNO UF処理も顕著な影響を及ぼさなかったことも示す。したがって、図29に示されるサンプルMin37(表11)の最大分離速度は、UF処理とは無関係であり、サンプル中の乳性ミネラルの不在に依存するように見える。
方法の本質およびその結果得られる、ミネラルを強化した乳製品について説明するために、本明細書に記述され例示されてきたプロセス、調合物、およびその成分の、詳細、材料、および構成の様々な変更は、添付される特許請求の範囲で説明されるように、具体化された方法の原理および範囲内で、当業者により行うことができることが理解されよう。
1つの手法によれば、乳性ミネラルは、記述された量で上記にて列挙された乳性ミネラルの少なくとも2種を有する、全乳およびクリーム乳ベースを用いて調製された濃縮物を、提供する量で含まれる。別の手法では、乳性ミネラルは、記述された量で上記にて列挙された乳性ミネラルの少なくとも3種を有する濃縮物を提供する量で含まれる。さらに別の手法では、乳性ミネラルは、記述される量でカリウム、カルシウム、ホスフェート、およびマグネシウムの全てを有する濃縮物を提供する量で含まれる。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
濃縮乳製液を作製する方法であって、上記方法は:
低温殺菌された第1の乳製液を濃縮して、濃縮乳製液保持液を得るステップと、
高脂肪乳製液を上記濃縮乳製液保持液にブレンドして、脂肪富化乳製液を形成するステップと、
上記脂肪富化乳製液を均質化して、均質化脂肪富化乳製液を形成するステップと、
乳性ミネラルを上記均質化脂肪富化乳製液に添加するステップと、
添加された上記乳性ミネラルを含む上記均質化脂肪富化乳製液を加熱して、F 値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、
上記濃縮乳製液は、タンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.75であり、ラクトースを最大約1.25パーセントの量で有する、方法。
(項目2)
上記濃縮乳製液の、タンパク質と脂肪との比が約0.61から約0.7である、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記濃縮乳製液が、約7から約9パーセントのタンパク質を含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記濃縮乳製液が、約9から約14パーセントの脂肪を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
液体乳ベースが全乳である、項目1に記載の方法。
(項目6)
上記高脂肪乳製液がクリームである、項目1に記載の方法。
(項目7)
約3から約34パーセントのクリームが、上記濃縮乳製液保持液に添加される、項目1に記載の方法。
(項目8)
添加された上記乳性ミネラルが、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも1種を含む、項目1に記載の方法。
(項目9)
添加された上記乳性ミネラルが、上記均質化脂肪富化乳製液の約0.15から約1.5重量%で含まれる、項目1に記載の方法。
(項目10)
添加された上記乳性ミネラルが、上記均質化脂肪富化乳製液の約0.5から約0.75重量パーセントで含まれる、項目1に記載の方法。
(項目11)
上記乳性ミネラルが、上記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
のうちの少なくとも1つを提供するのに有効な量で含まれる、項目1に記載の方法。
(項目12)
上記乳性ミネラルが、上記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
のうちの少なくとも2つを提供するのに有効な量で含まれる、項目1に記載の方法。
(項目13)
濃縮乳製液を作製する方法であって、上記方法は:
乳性クリームを低温殺菌するステップと、
低温殺菌された上記クリームを濃縮して、濃縮クリーム保持液を得るステップと、
上記濃縮クリーム保持液を均質化して、均質化クリーム保持液を形成するステップと、
乳性ミネラルを上記均質化クリーム保持液に添加するステップと、
上記乳性ミネラルを含む上記均質化クリーム保持液を加熱して、F 値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、
上記濃縮乳製液は、タンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.7であり、ラクトースを最大1.5パーセントの量で有する、方法。
(項目14)
上記低温殺菌するステップ後に上記クリームを水で希釈するステップをさらに含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
上記水と上記クリームとの比が約2:1から約4:1である、項目13に記載の方法。
(項目16)
濃縮するステップが、約2.0から約3.0パーセントのタンパク質を含む上記濃縮クリーム保持液を提供するステップを含む、項目13に記載の方法。
(項目17)
上記濃縮乳製液が、約1.3から約2パーセントのタンパク質を含む、項目13に記載の方法。
(項目18)
上記濃縮乳製液が、約20から約30パーセントの脂肪を含む、項目13に記載の方法。
(項目19)
添加された上記乳性ミネラルが、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも1種を含む、項目13に記載の方法。
(項目20)
添加された上記乳性ミネラルが、上記均質化クリーム保持液の約0.15および約1.5重量パーセントの量で添加される、項目13に記載の方法。
(項目21)
上記乳性ミネラルが、上記均質化クリーム保持液の約0.5から約0.75重量パーセントの量で添加される、項目13に記載の方法。
(項目22)
上記濃縮乳製液が、約35から約65パーセントの総固形分を含む、項目13に記載の方法。
(項目23)
上記乳性ミネラルが、上記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
のうちの少なくとも1つを提供するのに有効な量で含まれる、項目13に記載の方法。
(項目24)
上記乳性ミネラルが、上記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
のうちの少なくとも2つを提供するのに有効な量で含まれる、項目13に記載の方法。
(項目25)
以下:
約7から約9パーセントの総タンパク質、
約9から約14パーセントの総脂肪、
約1.5パーセント未満のラクトース、および
約0.1から約1.5パーセントの添加された乳性ミネラル
を含む濃縮乳製液であって、
約0.4から約0.75のタンパク質と脂肪との比を含む、濃縮乳製液。
(項目26)
全乳を含む、項目25に記載の濃縮乳製液。
(項目27)
上記タンパク質と上記脂肪との比が約0.61から約0.7である、項目25に記載の濃縮乳製液。
(項目28)
下記:
mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
のうちの少なくとも2つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、項目25に記載の濃縮乳製液。
(項目29)
下記:
mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
のうちの少なくとも3つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、項目25に記載の濃縮乳製液。
(項目30)
下記:
mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
のうちの少なくとも2つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、項目25に記載の濃縮乳製液。
(項目31)
下記:
mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
のうちの少なくとも3つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、項目25に記載の濃縮乳製液。
(項目32)
以下:
約1.3から約2.0パーセントのタンパク質、
約20から約30パーセントの脂肪、
約1.5パーセント未満のラクトース、
約0.1から約1.5パーセントの添加された乳性ミネラル、および
約35から約65パーセントの総固形分
を含む濃縮乳製液であって、
約0.04から約0.1のタンパク質と脂肪との比を含む、濃縮乳製液。
(項目33)
クリームを含む、項目32に記載の濃縮乳製液。
(項目34)
下記:
mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
のうちの少なくとも2つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、項目32に記載の濃縮乳製液。
(項目35)
下記:
mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
のうちの少なくとも3つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、項目32に記載の濃縮乳製液。

Claims (35)

  1. 濃縮乳製液を作製する方法であって、前記方法は:
    低温殺菌された第1の乳製液を濃縮して、濃縮乳製液保持液を得るステップと、
    高脂肪乳製液を前記濃縮乳製液保持液にブレンドして、脂肪富化乳製液を形成するステップと、
    前記脂肪富化乳製液を均質化して、均質化脂肪富化乳製液を形成するステップと、
    乳性ミネラルを前記均質化脂肪富化乳製液に添加するステップと、
    添加された前記乳性ミネラルを含む前記均質化脂肪富化乳製液を加熱して、F値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、
    前記濃縮乳製液は、タンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.75であり、ラクトースを最大約1.25パーセントの量で有する、方法。
  2. 前記濃縮乳製液の、タンパク質と脂肪との比が約0.61から約0.7である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記濃縮乳製液が、約7から約9パーセントのタンパク質を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記濃縮乳製液が、約9から約14パーセントの脂肪を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 液体乳ベースが全乳である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記高脂肪乳製液がクリームである、請求項1に記載の方法。
  7. 約3から約34パーセントのクリームが、前記濃縮乳製液保持液に添加される、請求項1に記載の方法。
  8. 添加された前記乳性ミネラルが、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 添加された前記乳性ミネラルが、前記均質化脂肪富化乳製液の約0.15から約1.5重量%で含まれる、請求項1に記載の方法。
  10. 添加された前記乳性ミネラルが、前記均質化脂肪富化乳製液の約0.5から約0.75重量パーセントで含まれる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記乳性ミネラルが、前記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
    mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
    のうちの少なくとも1つを提供するのに有効な量で含まれる、請求項1に記載の方法。
  12. 前記乳性ミネラルが、前記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
    mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
    のうちの少なくとも2つを提供するのに有効な量で含まれる、請求項1に記載の方法。
  13. 濃縮乳製液を作製する方法であって、前記方法は:
    乳性クリームを低温殺菌するステップと、
    低温殺菌された前記クリームを濃縮して、濃縮クリーム保持液を得るステップと、
    前記濃縮クリーム保持液を均質化して、均質化クリーム保持液を形成するステップと、
    乳性ミネラルを前記均質化クリーム保持液に添加するステップと、
    前記乳性ミネラルを含む前記均質化クリーム保持液を加熱して、F値が少なくとも5である濃縮乳製液を得るステップとを含み、
    前記濃縮乳製液は、タンパク質と脂肪との比が約0.4から約0.7であり、ラクトースを最大1.5パーセントの量で有する、方法。
  14. 前記低温殺菌するステップ後に前記クリームを水で希釈するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記水と前記クリームとの比が約2:1から約4:1である、請求項13に記載の方法。
  16. 濃縮するステップが、約2.0から約3.0パーセントのタンパク質を含む前記濃縮クリーム保持液を提供するステップを含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記濃縮乳製液が、約1.3から約2パーセントのタンパク質を含む、請求項13に記載の方法。
  18. 前記濃縮乳製液が、約20から約30パーセントの脂肪を含む、請求項13に記載の方法。
  19. 添加された前記乳性ミネラルが、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびホスフェートのうちの少なくとも1種を含む、請求項13に記載の方法。
  20. 添加された前記乳性ミネラルが、前記均質化クリーム保持液の約0.15および約1.5重量パーセントの量で添加される、請求項13に記載の方法。
  21. 前記乳性ミネラルが、前記均質化クリーム保持液の約0.5から約0.75重量パーセントの量で添加される、請求項13に記載の方法。
  22. 前記濃縮乳製液が、約35から約65パーセントの総固形分を含む、請求項13に記載の方法。
  23. 前記乳性ミネラルが、前記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
    mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
    のうちの少なくとも1つを提供するのに有効な量で含まれる、請求項13に記載の方法。
  24. 前記乳性ミネラルが、前記濃縮乳製液中に、下記のミネラルとタンパク質との比:
    mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
    のうちの少なくとも2つを提供するのに有効な量で含まれる、請求項13に記載の方法。
  25. 以下:
    約7から約9パーセントの総タンパク質、
    約9から約14パーセントの総脂肪、
    約1.5パーセント未満のラクトース、および
    約0.1から約1.5パーセントの添加された乳性ミネラル
    を含む濃縮乳製液であって、
    約0.4から約0.75のタンパク質と脂肪との比を含む、濃縮乳製液。
  26. 全乳を含む、請求項25に記載の濃縮乳製液。
  27. 前記タンパク質と前記脂肪との比が約0.61から約0.7である、請求項25に記載の濃縮乳製液。
  28. 下記:
    mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
    のうちの少なくとも2つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、請求項25に記載の濃縮乳製液。
  29. 下記:
    mgタンパク質当たり約0.0040mgから約0.0043mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.0018mgから約0.0025mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.0347mgから約0.0447mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.0897mgから約0.1045mgのホスフェート
    のうちの少なくとも3つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、請求項25に記載の濃縮乳製液。
  30. 下記:
    mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
    のうちの少なくとも2つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、請求項25に記載の濃縮乳製液。
  31. 下記:
    mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
    のうちの少なくとも3つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、請求項25に記載の濃縮乳製液。
  32. 以下:
    約1.3から約2.0パーセントのタンパク質、
    約20から約30パーセントの脂肪、
    約1.5パーセント未満のラクトース、
    約0.1から約1.5パーセントの添加された乳性ミネラル、および
    約35から約65パーセントの総固形分
    を含む濃縮乳製液であって、
    約0.04から約0.1のタンパク質と脂肪との比を含む、濃縮乳製液。
  33. クリームを含む、請求項32に記載の濃縮乳製液。
  34. 下記:
    mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
    のうちの少なくとも2つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、請求項32に記載の濃縮乳製液。
  35. 下記:
    mgタンパク質当たり約0.017mgから約0.0264mgのカリウム、
    mgタンパク質当たり約0.008mgから約0.0226mgのマグネシウム、
    mgタンパク質当たり約0.122mgから約0.3516mgのカルシウム、および
    mgタンパク質当たり約0.199mgから約0.5394mgのホスフェート
    のうちの少なくとも3つの、ミネラルとタンパク質との比を有する、請求項32に記載の濃縮乳製液。
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