JP2015219197A - 分析装置及び校正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析装置において、実際の測定状況を反映した適切な校正用データを用いて校正を行う。
【解決手段】分析装置は、照射部51と、捕集フィルタ1と、校正用基材と、検出部53と、成分分析部と、を備える。照射部51は、粒子状物質を励起して蛍光X線を発生させる励起X線X1を照射する。捕集フィルタ1は、粒子状物質を捕集する。バックグランド校正用基材BSは、校正の実行時に、捕集フィルタ1と共に測定領域Aに配置される。検出部53は、測定領域AからのX線X2を検出可能である。また、検出部53は、校正の実行時に、校正X線を検出する。成分分析部は、校正の実行時には、校正X線を用いて校正用データを生成する。また、成分分析部は、成分分析の実行時には、校正用データと検出部53が検出するX線X2の測定値とに基づいて成分分析を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、粒子状物質の分析行う分析装置、及び、当該分析装置の装置校正を行う校正方法に関する。
近年、大気中の粒径が2.5μm以下の浮遊粒子状物質であるPM2.5が大きな環境問題になっている。そして、PM2.5の状況を把握することを目的として、PM2.5の大気中の濃度やPM2.5に含まれる元素を分析する装置が開発されている。PM2.5に含まれる元素を分析すれば、当該PM2.5の発生源を推定できると考えられている。
例えば、特許文献1には、大気中の浮遊粒子状物質を構成する元素種類を連続的、かつ、自動的に分析する測定装置が開示されている。この測定装置は、最初に、分級器によって粒径2.5μmを超える粗大粒子の全量を含む空気とPM2.5以下の微小粒子を含む空気とに分級する。次に、測定装置は、分級された空気中の浮遊粒子状物質をフィルタに捕集する。その後、測定装置は、X線分析器を用いて粗大粒子と微小粒子とを個別に蛍光元素分析する。
特開2008−261712号公報
上記の測定装置においては、粒子状物質は、フィルタに捕集された状態で励起X線が照射されていた。したがって、粒子状物質からの蛍光X線は、フィルタによって影響を受けていた。そして、上記の測定装置においては、測定装置の校正を行う際、フィルタが取り外された状態で校正用データが取得されていた。すなわち、従来の測定装置における校正用データは、フィルタの影響を受けていないデータであった。
しかし、フィルタに捕集された物質の蛍光X線に対して、上記のようにフィルタの影響を受けていない校正用データを用いると、装置の校正を正確に行えない。
本発明の課題は、蛍光X線を用いて成分分析を行う分析装置において、実際の測定状況を反映した適切な校正用データを用いて校正を行うことにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る分析装置は、粒子状物質から発生する蛍光X線に基づいて粒子状物質の成分分析を行う装置である。分析装置は、照射部と、捕集フィルタと、校正用基材と、検出部と、成分分析部と、を備える。
照射部は、励起X線を照射する。励起X線は、粒子状物質を励起して蛍光X線を発生させる。また、捕集フィルタは、粒子状物質を捕集するためのフィルタである。校正用基材は、校正の実行時に、捕集フィルタと共に測定領域に配置される。測定領域は、励起X線が照射される領域である。
検出部は、測定領域からのX線を検出可能である。また、検出部は、校正の実行時に、励起X線が捕集フィルタ及び校正用基材に照射されることにより発生する校正X線を検出する。成分分析部は、校正の実行時には、校正X線を用いて校正用データを生成する。また、成分分析部は、成分分析の実行時には、校正用データと検出部が検出するX線の測定値とに基づいて成分分析を行う。
上記の分析装置においては、校正の実行時に、校正用基材が捕集フィルタと共に測定領域に配置され、検出部は、励起X線が捕集フィルタ及び/又は校正用基材に照射されることにより発生するX線を、校正X線として検出している。さらに、成分分析部は、校正X線を用いて校正用データを生成している。
これにより、上記の分析装置においては、実際の測定状況を反映した適切な校正用データを用いて、分析装置の校正を行える。
上記の分析装置において、捕集フィルタは、捕集層と補強層とを有していてもよい。捕集層には粒子状物質が捕集される。補強層は、捕集層を補強する。これにより、捕集フィルタを薄くしても、強度を大きくでき、より精度よく校正するために必要な強度を確保することができる。
上記の分析装置において、校正用基材は、基材と、基材に積層された校正用試料とを有していてもよい。この場合、成分分析部は、基準蛍光X線含むX線を校正X線として、各測定対象元素に対するスパン校正用データを生成する。基準蛍光X線は、校正用試料に励起X線を照射することにより発生する蛍光X線である。これにより、捕集フィルタの影響を含んだ適切なスパン校正用データを用いて、測定対象元素に対するスパン校正を適切に行える。
本発明の他の見地に係る校正方法は、捕集フィルタに捕集された粒子状物質に励起X線を照射することにより発生する蛍光X線に基づいて粒子状物質の成分分析を行う分析装置の校正方法である。分析装置の校正方法は、以下のステップを含む。
◎捕集フィルタと共に校正用基材を配置するステップ。
◎捕集フィルタと校正用基材とが共に配置された測定領域に励起X線を照射するステップ。
◎校正X線を検出するステップ。
◎検出された校正X線から校正用データを生成するステップ。
これにより、適切な校正用データを用いて分析装置の校正を行える。
蛍光X線を用いて成分分析を行う分析装置において、実際の測定状況を反映した適切な校正用データを用いて校正を行える。
分析装置の構成を示す図。 制御部の構成を示す図。 校正方法を示すフローチャート。 校正用基材を捕集フィルタの主面上に設置した状態を示す図。 校正X線のプロファイルの一例を示す図。 基準蛍光X線を含む校正X線のプロファイルの一例を示す図。 元素Dの検量線を示す図。 元素Eの検量線を示す図。 元素Fの検量線を示す図。 粒子状物質の成分分析方法を示すフローチャート。 粒子状物質からの蛍光X線を含むX線のプロファイルの一例を示す図。
(1)第1実施形態
第1実施形態に係る分析装置100の構成を、図1を用いて説明する。図1は、分析装置の構成を示す図である。分析装置100は、粒子状物質P(後述)に励起X線X1(後述)を照射することにより、粒子状物質Pから発生する蛍光X線に基づいて粒子状物質Pの成分分析を行う分析装置である。分析装置100は、捕集フィルタ1と、サンプリング部3と、分析部5と、フィルタ移動部7と、制御部9と、を備える。
捕集フィルタ1は、サンプリング部3(後述)においてサンプリングされた大気に含まれる粒子状物質Pを捕集する。そのため、捕集フィルタ1は、粒子状物質Pをトラップできる孔を有する捕集層11を有している。捕集層11の材料としては、例えば、フッ素系樹脂(例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE))などを用いることができる。
後述するように、分析部5においては、捕集層11にトラップされた粒子状物質Pに励起X線(後述)を照射して、粒子状物質Pから蛍光X線を発生させる。そのため、捕集層11の厚さは、励起X線及び蛍光X線などのX線の捕集層11における吸収が所定量以下となるよう調整されている。本実施形態において、捕集層11の厚さは、例えば、3〜35μm程度である。
また、後述するように、サンプリング部3の排出部35(後述)から排出された大気(空気)を捕集フィルタ1の主面の一方から排出し、捕集フィルタ1の他方の主面を吸引部31(後述)により吸引することにより、捕集層11(捕集フィルタ1)に粒子状物質Pを捕集する。
図1に示すように、捕集フィルタ1は、捕集層11の主面上にさらに、捕集層11を補強する補強層13を有している。すなわち、捕集フィルタ1は、捕集層11と補強層13とを有する二層構造となっている。これにより、X線の吸収を所定量以下とするために捕集層11(つまり、捕集フィルタ1)の厚さを薄くしても、捕集フィルタ1の強度を上記の吸引力に耐えうる程度に大きくできる。
補強層13としては、ガス流通が可能であり、測定対象元素となる元素をほとんど含まず、かつ、十分な強度を有する材料が選択される。このような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリエステル、ポリアミドなどの不織布を用いることができる。特に、ポリプロピレンとポリエステルからなる不織布は、蛍光X線分析においてノイズとなる不純物を含まず、かつ、十分な強度を有するため、より精度の高い測定を可能とする。
また、不織布は、繊維間を適度に結合されて布状に仕上げられているので、多孔性で内部に空隙を多く含む。従って、補強層13に不織布を用いることにより、厚さが薄くても、捕集フィルタ1の引っ張り強度を向上できる。その結果、捕集フィルタ1は、X線吸収が所定量以下となるように調整された厚さを有することができる。
捕集層11と補強層13とを有する捕集フィルタ1の全体の厚さは、捕集フィルタ1による励起X線X1及び蛍光X線の吸収を所定量以下とするため、平均値として100〜200μm程度に調整されている。なお、本実施形態においては、捕集フィルタ1の厚みは140μm(平均値)である。これにより、捕集フィルタ1のX線吸収によるX線への影響を減少できる。
サンプリング部3は、分析装置100が設置された周囲の大気をサンプリングし、サンプリングした大気を捕集フィルタ1に吹き付ける。これにより、サンプリングした大気に含まれている粒子状物質Pを、捕集フィルタ1に捕集できる。
具体的には、吸引部31に設けられた第1開口部31aを吸引ポンプ33により負圧とした状態にて捕集フィルタ1の一方の主面に近接させる。また、排出部35に設けられ、サンプリングポート37とガス流通可能に接続された第2開口部35aを捕集フィルタ1の他方の主面に近接させる。この結果、サンプリングポート37から大気が第2開口部35aへと吸引される。吸引された大気は、第2開口部35aから捕集フィルタ1の他方の主面に吹き付けられる。その結果、捕集フィルタ1の捕集層11に設けられた孔に、大気に含まれていた粒子状物質Pが捕集される。また、大気は捕集フィルタ1を通過して、吸引部31に吸引される。
なお、上記の第1開口部31aには、捕集フィルタ1をサポートする網目状のサポート部材が設けられていてもよい。これにより、捕集フィルタ1を吸引することによるフィルタの変形や破壊などを防止できる。
サンプリング部3は、さらに、β線照射部38とβ線検出部39とを有する。β線照射部38は、第2開口部35a中に設けられ、捕集フィルタ1に向けてβ線を照射する。β線検出部39は、第1開口部31a中に設けられ、捕集フィルタ1(と粒子状物質P)を通過したβ線を検出する。
分析部5は、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pから発生する蛍光X線を用いて、粒子状物質Pに含まれる元素の成分分析を行う。本実施形態において、分析部5は、粒子状物質Pに含まれる金属元素の成分分析を主に行う。大気中の粒子状物質Pに含まれている金属元素としては、ナトリウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、バナジウム、マンガン、亜鉛、鉛、バリウム、アンチモン、ランタン、サマリウム、などがある。また、金属元素以外の硫黄、塩素、臭素などの元素の成分分析も行われる。
捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pに、上記のどの元素が含まれているかを成分分析することにより、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pの由来を知ることができる。なお、分析部5の構成については,後ほど詳しく説明する。
フィルタ移動部7は、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pを移動させる。具体的には、フィルタ移動部7は、回転可能に軸支された送り出しリール7aから捕集フィルタ1を送り出す。そして、回転可能に軸支された巻き取りリール7bは、捕集フィルタ1を巻き取る。その結果、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pが、サンプリング部3から分析部5へ移動させられる。
制御部9は、分析装置100の各部を制御する。また、制御部9は、分析部5の検出部53において検出されたX線を入力し、入力したX線を用いて各種処理を行う。例えば、検出部53において粒子状物質Pからの蛍光X線を含んだX線が検出された場合には、制御部9は、入力した当該蛍光X線を用いて、粒子状物質Pに含まれる元素の成分分析を行う。
また、分析装置100の校正の実行時においては、制御部9は、入力したX線を用いて、分析装置100の校正を行う。なお、制御部9の構成については、後ほど詳しく説明する。
(2)分析部の構成
次に、分析部5の構成について説明する。分析部5は、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pから蛍光X線を発生させ検出する。そのため、分析部5は、照射部51と検出部53とを有する。照射部51は、測定領域Aに励起X線X1を照射する。測定領域Aは、分析装置100において成分分析を行う際に、サンプリング部3において捕集された粒子状物質Pがフィルタ移動部7により送られてくる領域である。
測定領域Aに励起X線X1を照射したとき、励起X線X1は、捕集フィルタ1又は校正用基材に直接照射される場合だけでなく、捕集フィルタ1を通過して校正用基材や粒子状物質Pなどに照射される場合や、校正用基材などを通過して捕集フィルタ1に照射される場合がある。
従って、測定領域Aにおいて、成分分析の実行時には、粒子状物質Pに励起X線X1が照射される。励起X線X1を照射された粒子状物質Pは、粒子状物質Pに含まれる元素に特有の波長を有する蛍光X線を発生する。
本実施形態において、照射部51はX線発生装置である。X線発生装置は、ターゲット(例えば、パラジウムなどの金属)に電子線を照射することによりX線(制動放射によるX線と、ターゲットに特有の特性X線)を発生させる装置である。
また、照射部51の励起X線が発生する出口には一次フィルタ(図示せず)が設けられ、測定対象元素から発生する蛍光X線の波長に対応する波長領域の励起X線の強度を減少している。これは、励起X線には、測定対象元素からの蛍光X線よりもエネルギーが高いX線成分が含まれていれば十分だからである。これにより、検出部53(後述)において検出されるX線のバックグランド成分を減少できる。
検出部53は、上記の励起X線X1が照射されることにより、測定領域Aにおいて発生するX線X2を検出可能となっている。従って、検出部53としては、例えば、シリコン半導体検出器又はシリコンドリフト検出器(SDD)などの半導体検出器を用いることができる。特に、シリコンドリフト検出器SDDを用いることにより、冷却に液体窒素などを用いる必要がなくなるため、分析装置100をコンパクトにできる。
半導体検出器を検出部53として用いた場合、検出部53は、検出部53に入射されたX線X2に対して、所定の最大電圧値又は最大電流値(最大信号値)を有したパルス信号を検出する。
成分分析の実行時に励起X線X1が照射されることにより、測定領域Aにおいて発生するX線X2としては、粒子状物質Pから発生する蛍光X線のほかに、捕集フィルタ1に励起X線X1が照射されて発生する捕集フィルタ1からの蛍光X線が存在する。また、後述するように、捕集フィルタ1に励起X線X1が照射されたとき、捕集フィルタ1において励起X線X1が散乱して生じる散乱X線が存在する。
さらに、図1に示すように、励起X線X1は捕集フィルタ1中に捕集された粒子状物質Pに照射される。このため、励起X線X1は粒子状物質Pに到達するまでに捕集フィルタ1により吸収される。また、粒子状物質Pから発生する蛍光X線は、検出部53に到達するまでに捕集フィルタ1に吸収される。
従って、検出部53において検出されるX線X2に含まれる粒子状物質Pから発生する蛍光X線を用いて成分分析を行うためには、捕集フィルタ1による影響を考慮した分析部5の校正が必要となる。
そのため、分析装置100においては、分析部5の校正の実行時には、測定領域Aに捕集フィルタ1と共に校正用基材を配置した状態にて励起X線X1を照射して校正を実行する(図4)。これにより、検出部53は、校正の実行時に、励起X線X1が捕集フィルタ1及び/又は校正用基材に照射することにより発生するX線X2(以後、校正X線と呼ぶことにする)を検出できる。すなわち、校正X線には、捕集フィルタ1のX線への影響が含まれている。
上記の校正X線を、校正を実行するために用いられる校正用データとして用いることにより、捕集フィルタ1の影響を含んだ、実際の測定状況を反映した適切な校正用データを用いて分析装置100(分析部5)の校正を行える。なお、分析部5の校正方法については、後ほど詳しく説明する。
(3)制御部の構成
次に、制御部9の構成について、図2を用いて説明する。図2は、制御部の構成を示す図である。制御部9は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM、ROM、ハードディスク、SSD(Soild State Disk)などの記憶装置と、表示部と、各種インターフェースと、などを有するコンピュータシステムである。以下に説明する制御部9の各構成要素の一部又は全部の機能は、上記のコンピュータシステムの記憶装置に記憶されたプログラムにより実現されていてもよい。また、制御部9の各構成要素の機能の一部又は全部の機能は、カスタムICなどの半導体装置により実現されていてもよい。
制御部9は、フィルタ制御部91と、サンプリング制御部92と、照射制御部93と、X線計数部94と、成分分析部95と、粒子質量濃度算出部96と、を有する。
フィルタ制御部91は、フィルタ移動部7を制御する。具体的には、フィルタ制御部91は、例えば、巻き取りリール7bの回転を制御するモータなど(図示せず)の回転を制御する巻き取りリール制御信号を、フィルタ移動部7に出力する。また、フィルタ制御部91は、フィルタ抑え制御信号を出力し、捕集フィルタ1の押さえつけ力を調節できる。
サンプリング制御部92は、サンプリング部3を制御する。具体的には、サンプリング制御部92は、例えば、吸引部31と吸引ポンプ33とをガス流通可能に接続する配管の途中に設けられたニードルバルブなどのバルブの開度を調整する流量制御信号を当該バルブに出力する。これにより、吸引部31の吸引力及びサンプリング部3における大気の流量を制御できる。
照射制御部93は、照射部51を制御する。具体的には、照射部51のX線発生装置において、電子線を発生させる電子線源に印加する電圧及び/又は電流を制御する。これにより、照射部51からの励起X線X1の強度を調整できる。
X線計数部94は、検出部53から出力されるパルス信号の個数を計数する。具体的には、X線計数部94は、所定の信号値範囲内のパルス信号の個数を計数し、得られた結果を計数結果として出力する。
成分分析部95は、分析部5の校正と粒子状物質Pの成分分析とを行う。なお、成分分析部95における分析部5の校正方法及び粒子状物質Pの成分分析方法については、後ほど詳しく説明する。
粒子質量濃度算出部96は、β線検出部39からβ線検出信号を受信し、粒子状物質Pを透過したβ線の強度に基づいて、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pの粒子質量濃度を測定する。
(4)分析装置の動作
I.基本動作
次に、分析装置100の動作について説明する。分析装置100の動作を開始すると、成分分析部95は、例えば、前回の校正の実行時から所定の時間以上(例えば、1ヶ月以上)経過している場合に、スパン校正用基材SS(後述)及び/又はバックグランド校正用基材を用いて校正を行う。所定の時間が経過していない場合には、成分分析部95は、粒子状物質Pの成分分析を開始する。
以下、分析装置100における校正方法及び粒子状物質Pの成分分析方法について詳しく説明する。
II.校正方法
次に、上記のステップS2における分析部5の校正方法について、図3を用いて説明する。図3は、校正方法を示すフローチャートである。分析部5の校正は、成分分析部95において、校正の実行時に検出部53にて検出されたX線X2(校正X線と呼ぶ)の測定値)を用いて校正用データを生成することにより実行される。
具体的には、まず、成分分析部95は、バックグランド校正を実行するかどうかを判断する(ステップS201)。例えば、バックグランド校正用データが制御部9の記憶装置などに記憶されていない場合などに、バックグランド校正が行われる。
バックグランド校正を行うと判断された場合(ステップS201において「Yes」の場合)、ステップS202に進み、バックグランド校正用データの生成(バックグランド校正)が開始される。
一方、バックグランド校正を行わないと判断した場合(ステップS201において「No」の場合)、ステップS206に進み、スパン校正用データの生成(スパン校正)が開始される。
バックグランド校正を行うと判断された場合、まず、フィルタ制御部91が、フィルタ移動部7に対して、測定領域Aに捕集フィルタ1の無捕集領域が配置されるように捕集フィルタ1を移動することを指令する。無捕集領域は、捕集フィルタ1の粒子状物質Pが捕集されていない領域である。
次に、成分分析部95は、校正用基材としてのバックグランド校正用基材BSを捕集フィルタ1とともに測定領域Aに設置するように指令する(ステップS202)。
具体的には、無捕集領域を測定領域Aに配置した後、バックグランド校正用基材BSの設置を指示するメッセージが、制御部9の表示部(図示せず)に表示される。操作者は、この表示部を見て、その内容に基づいて、図4の(a)に示すように、測定領域A中の捕集フィルタ1の主面上に、バックグランド校正用基材BSを設置する。または、校正用基材供給部(図示せず)が自動的にバックグランド校正用基材BSを測定領域Aに設置してもよい。図4は、校正用基材を捕集フィルタの主面上に設置した状態を示す図である。
バックグランド校正用基材BSは、校正用試料CS(後述)を積層していない、励起X線X1や蛍光X線に対してほぼ「透明(X線を透過する)」な基材である。このようなバックグランド校正用基材BSとしては、例えば、ポリカーボネートにより構成されている(主に板状の)基材を用いることができる。
バックグランド校正用基材BSを配置後、照射制御部93が、照射部51に照射制御信号を送信し、捕集フィルタ1とバックグランド校正用基材BSとが共に設置された測定領域Aに、励起X線X1を照射するように指令する(ステップS203)。
照射部51が励起X線X1を照射した状態にて、検出部53が、励起X線X1が捕集フィルタ1及び/又はバックグランド校正用基材BSに照射されることにより発生するX線X2を校正X線として検出する(ステップS204)。
上記の校正X線の計数結果を、横軸がX線のエネルギー、縦軸をX線の強度としたグラフ上にプロットすると、例えば、図5のようなプロファイルが得られる。図5は、校正X線のプロファイルの一例を示す図である。図5中の矢印は、励起X線X1に含まれるX線が有するエネルギーピークを示す。図5に示されているように、バックグランド校正用基材BSと捕集フィルタ1とが共に設置された状態にて発生するX線X2のX線プロファイルには、主に励起X線X1と同じX線プロファイルを含んでいることが分かる。すなわち、校正X線には、捕集フィルタ1において散乱した励起X線X1(散乱X線)が主に含まれていることが分かる。
校正X線を計数後、成分分析部95は、計数した校正X線を用いてバックグランド校正用データを生成し、制御部9の記憶装置(図示せず)に記憶する(ステップS205)。
具体的には、成分分析部95は、励起X線の照射により各測定対象元素から発生する蛍光X線が有するエネルギー値に対応するエネルギー値における校正X線の計数結果を、当該エネルギー値と対応づけて、バックグランド校正用データとして記憶する。
または、成分分析部95は、校正X線の図5において示されたプロファイルを生成する数値データ(複数のエネルギー値の集合体と、当該エネルギー値に対応するパルス信号の個数の集合体と、からなる数値データ)をバックグランド校正用データとして生成してもよい。これにより、検出部53における検出エネルギー範囲全体のバックグランド値を記憶できる。
上記のように、バックグランド校正用基材BSを捕集フィルタ1と共に測定領域Aに配置した状態にて励起X線X1を照射して校正X線を検出し、当該校正X線を用いてバックグランド校正用データを生成している。したがって、捕集フィルタ1におけるX線吸収や散乱などの影響を考慮して、実際の測定状況を反映した適切なバックグランド校正用データを生成できる。
上記のステップS202〜S205を実行してバックグランド校正用データを生成後、又は、上記のステップS201においてバックグランド校正を行う必要がないと判断された場合、成分分析部95はスパン校正を開始する。
スパン校正を開始すると、制御部9は、測定領域Aにスパン校正用基材SSを捕集フィルタ1とともに設置するように指令する(ステップS206)。なお、スパン校正の実行時にも、測定領域Aに無捕集領域を入れることが好ましい。なぜなら、測定領域Aに粒子状物質Pが残留していると、当該残留している粒子状物質Pからの蛍光X線により、スパン校正に誤差が生じるからである。
また、スパン校正用基材SSを設置する場合、操作者が、制御部9の表示部に表示された、スパン校正用基材SSの設置を指示するメッセージを見て、それに従って、図4の(b)に示すように、測定領域A中の捕集フィルタ1の主面上に、スパン校正用基材SSを設置する。または、校正用基材供給部(図示せず)が、自動的にスパン校正用基材SSを測定領域A中に配置してもよい。
スパン校正用基材SSは、図4の(b)に示すように、基材MSと校正用試料CSとを有する。基材MSは、校正用試料CSを積層するための基板である。基材MSとしては、例えば、上記のバックグランド校正用基材BSと同じ材質(例えば、ポリカーボネート)の基板を用いることができる。
校正用試料CSは、基材MS上に、予め決められた量だけ積層されている。校正用試料CSは、粒子状物質Pに含まれる元素(測定対象元素)を少なくとも含む物質である。このような校正用試料CSとしては、例えば、NIST(National Institute of Standards & Technology)にて規定された標準物質を用いることができる。これにより、粒子状物質の標準試料として広く世界で認められているNISTなどにて規定された標準物質を用いつつ、精度の高い成分分析が可能となる。
また、校正用試料CSは、測定対象の粒子状物質Pと類似の粒子状物質であることが好ましい。なぜなら、粒子状物質Pに励起X線X1を照射して発生する蛍光X線は、粒子状物質Pの粒子状態(水分含有量や粒径など)の影響を受けるからである。
スパン校正用基材SSを配置後、照射制御部93が、照射部51に対して照射部制御信号を送信し、捕集フィルタ1とスパン校正用基材SSとが共に設置された測定領域Aに、励起X線X1が照射される(ステップS207)。その結果、上記の校正用試料CSに含まれる元素から蛍光X線(基準蛍光X線)が発生する。
検出部53が、励起X線X1を照射することにより発生するX線X2を、校正X線として検出する(ステップS208)。当該校正X線の計数結果を、横軸がX線のエネルギー、縦軸をX線の強度としたグラフ上にプロットすると、例えば、図6のようなプロファイルが得られる。図6は、基準蛍光X線を含む校正X線のプロファイルの一例を示す図である。図5に示すバックグランド校正時の校正X線と比較して、図6に示す基準蛍光X線を含む校正X線には、より多くのピークが見られている。バックグランド校正時の校正X線に含まれていないピーク、及び、バックグランド校正時の校正X線に含まれているピーク強度よりも強い強度を有するピークが、校正用試料CSに含まれる元素から発生した基準蛍光X線に対応する。
また、上記の図6に示すように、校正X線には、励起X線X1が捕集フィルタ1にて散乱されて発生する散乱X線と、校正用試料CSから発生する基準蛍光X線とが主に含まれている。なお、校正用試料CSに照射される励起X線X1は、捕集フィルタ1にて若干吸収されて強度が弱くなっている。すなわち、本実施形態において発生する校正用試料CSから発生する蛍光X線は、捕集フィルタ1における励起X線X1の吸収や散乱により、校正用試料CSに直接励起X線X1を照射して生じる蛍光X線よりも小さくなる。
校正X線を計数後、成分分析部95は、計数した校正X線を用いてスパン校正用データを生成し、制御部9の記憶装置に記憶する(ステップS209)。
具体的には、成分分析部95は、各測定対象元素から発生する蛍光X線が有する固有のエネルギー値における校正X線の強度(パルス計数値)を、当該固有のエネルギー値と、当該固有のエネルギー値の蛍光X線を発生する元素の含有量(校正用試料CSの担持量から算出できる)とに関連付け、スパン校正用データを生成する。
または、成分分析部95は、図6に示した基準蛍光X線を含む校正X線のプロファイルを生成する数値データと、図6にて示したバックグランド校正時の校正X線のプロファイルを生成する数値データとの差分をスパン校正用データとしてもよい。
上記の方法にて得られたスパン校正の実行時に検出部53にて検出される校正X線には、校正用試料CSから発生する基準蛍光X線と、捕集フィルタ1において発生する散乱X線とを主に含んでいる。また、基準蛍光X線の強度は、捕集フィルタ1におけるX線の散乱や吸収により、校正用試料CSに直接励起X線を照射して発生する蛍光X線の強度よりも小さい。そのため、上記の校正X線を用いてスパン校正用データを生成することにより、捕集フィルタ1の影響を考慮した実際の測定状況を反映した適切なスパン校正用データを生成できる。
上記のステップS201〜S209を実行してバックグランド校正用データ及びスパン校正用データを生成後、成分分析部95は、生成したバックグランド校正用データ及びスパン校正用データを記憶装置から読み出す。その後、成分分析部95は、各測定対象元素の元素量に対する蛍光X線強度の関係を示す検量線を、測定対象元素毎に生成する(ステップS210)。
具体的には、例えば、測定対象元素D、E、Fの検量線を生成する場合には、図7A、図7B、及び図7Cに示すように、元素量を横軸、X線強度を縦軸としたグラフにおいて、バックグランド校正用データのX線強度B、B、Bを切片、傾きをそれぞれ(I−B)/a、(I−B)/b、(I−B)/cとする直線を表す式を生成する。図7Aは元素Dの検量線を示す図であり、図7Bは元素Eの検量線を示す図であり、図7Cは元素Fの検量線を示す図である。
すなわち、元素(含有)量をX、検出されたX線強度をYとした場合に、元素Dに対してはY=((I−B)/a)*X+B、元素Eに対してはY=((I−B)/b)*X+Bb、元素Fに対してはY=((I−B)/c)*X+B、という式を検量線として生成する。
なお、スパン校正の実行時に取得した基準蛍光X線を含む校正X線のプロファイルを生成する数値データと、バックグランド校正の実行時に取得した校正X線のプロファイルを生成する数値データとの差分をスパン校正用データとした場合、上記の検量線は、元素量を横軸、X線強度を縦軸としたグラフにおいて、グラフの原点Oとスパン校正用データに示された元素量と強度差分値とを表す座標(例えば、元素Dの場合、座標(a,I−B)とを通る直線の式となる。
上記のように、捕集フィルタ1と校正用基材Sとを共に測定領域Aに配置した状態にて励起X線X1を照射したときに得られるX線により校正用データを生成し、当該校正用データを用いて検量線を生成することにより、実際の測定状況を反映した適切(より正確)な検量線を生成できる。
なお、スパン校正の実行時においてスパン校正用基材SSを用いて蛍光X線が測定されたときに蛍光X線のピークのずれがある場合には、当該ピークのずれを補正するように、検出部53の調整が行われる。各測定対象元素に対してどのエネルギーに蛍光X線ピークが出るかは分かっているので、本来蛍光X線ピークが現れるエネルギーからずれた位置にX線のピークが見られている場合には、ピークずれが生じていると判断できる。
III.粒子状物質の成分分析方法
次に、本実施形態に係る分析装置100における、上記のステップS3における大気に含まれる粒子状物質Pの成分分析方法について、図8を用いて説明する。図8は、粒子状物質の成分分析方法を示すフローチャートである。
成分分析を開始すると、まず、サンプリング制御部92がサンプリング部3を制御することにより、大気に含まれる粒子状物質Pが捕集フィルタ1に捕集される(ステップS301)。
次に、制御部9は、粒子状物質Pの捕集が終了したかどうかを判断する(ステップS302)。例えば、制御部9は、サンプリング部3を一定時間動作させたかどうかを判断することにより、粒子状物質Pの捕集が終了したかどうかを判断できる。
捕集が終了していないと判断された場合(ステップS302において「No」の場合)、ステップS301に戻り、粒子状物質Pの捕集を継続する。
一方、捕集が終了したと判断された場合(ステップS302において「Yes」の場合)、サンプリング制御部92がサンプリング部3を停止することにより、粒子状物質Pの捕集を終了する。その後、フィルタ制御部91がフィルタ移動部7を制御して、粒子状物質Pが捕集された捕集フィルタ1の捕集領域を測定領域Aまで移動させる(ステップS303)。
捕集領域を測定領域Aまで移動させた後、照射制御部93が、照射部51に対して、測定領域Aに励起X線X1を照射するよう指令する(ステップS304)。以上より、測定領域Aからは、粒子状物質Pから発生する蛍光X線と捕集フィルタ1において発生する散乱X線とが含まれたX線が発生する。また、捕集フィルタ1におけるX線の吸収及び散乱の影響により、本実施形態において粒子状物質Pから発生する蛍光X線の強度は、粒子状物質Pに直接励起X線X1を照射したときに発生する蛍光X線の強度よりも小さくなっている。
捕集領域中の粒子状物質Pに励起X線X1を照射した状態にて、検出部53が、測定領域AからのX線X2を検出する(ステップS305)。成分分析の実行時に検出部53にて検出されたX線の計数結果を、横軸がX線のエネルギー、縦軸をX線の強度としたグラフ上にプロットすると、例えば、図9のようなプロファイルが得られる。図9は、粒子状物質からの蛍光X線を含むX線のプロファイルの一例を示す図である。
検出されたX線X2を計数後、成分分析部95は、計数したX線(計数結果)を用いて粒子状物質Pの成分分析を行う(ステップS306)。具体的には、成分分析部95は、校正用データ(から生成した検量線)と検出部53が検出するX線X2の測定値とに基づいて、以下のようにして成分分析を行う。
まず、成分分析部95は、各測定対象元素のために生成した検量線を、制御部9の記憶装置から読み出す。次に、成分分析部95は、上記の計数結果から、各測定対象元素の蛍光X線が現れるエネルギー値におけるX線強度を抽出する。例えば、図9に示すX線のプロファイルにおいて、エネルギーがE(元素Dからの蛍光X線が有するエネルギー)の時のX線強度は、I’と抽出される。他の測定対象元素の蛍光X線に対応するピークにおいても、同様にX線強度を抽出できる。
各測定対象元素からの蛍光X線のエネルギーを有するX線強度を抽出後、成分分析部95は、検量線と抽出したX線強度とを用いて、粒子状物質Pに含まれる元素量を定量する。例えば、元素Dの元素量をエネルギーがEの蛍光X線のX線強度から定量する場合、上記の元素Dの検量線を表す式Y=((I−B)/a)*X+BのYに、上記の抽出したX線強度I’を代入し、Xについて方程式を解くことにより、元素Dの元素量を定量できる。
上記のように、捕集フィルタ1による影響(散乱X線)などを含んだ校正X線(から生成した校正用データ)を用いて生成したより適切な検量線を用いて成分分析を行うことにより、捕集フィルタ1からの散乱X線を含んだX線X2から、捕集フィルタ1に捕集された粒子状物質Pの成分分析をより正確に行える。
粒子状物質Pの各測定対象元素についての成分分析を実行後、成分分析部95は、他の成分分析を実行するかどうかを判断する(ステップS307)。例えば、成分分析部95は、制御部9の入力部(図示せず)などからの所定の指令を受信したときに、成分分析を終了する。
成分分析が終了したと判断された場合(ステップS307において「No」の場合)、分析装置100における成分分析を終了する。
一方、成分分析部95が上記の指令を受信せず他の成分分析を実行すると判断した場合(ステップS307において「Yes」の場合)、フィルタ移動部7が、捕集フィルタ1を移動させることで、成分分析済みの粒子状物質Pを測定領域Aから送出する(ステップS308)。その後、プロセスはステップS301に戻る。これにより、粒子状物質Pが再び捕集フィルタ1の他の領域に捕集されて、それらの他の成分分析を実行できる。これにより、分析装置100においては、所定の時間毎に複数の成分分析を実行できる。
(5)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)スパン校正の他の実施形態
上記の第1実施形態に係る分析装置100においては、1つのバックグランド校正用データと1つのスパン校正用データから検量線が生成されていた。しかし、これに限られず、校正用試料CSの配置量が異なる複数のスパン校正用基材SSを用いて、複数のスパン校正用データから検量線を生成してもよい。これにより、例えば、元素量に対して非線形にX線強度が変化するような検量線をより精度よく生成できる。
また、バックグランド校正データにおけるX線強度が、スパン校正用データにおけるX線強度よりも無視できる程度に小さい場合、前回もしくはそれ以前のスパン校正用データと今回のスパン校正用データとを用いて、検量線を校正できる。例えば、今回のスパン校正用データと前回のスパン校正用データとの比を検量線に乗じることにより、検量線を校正できる。
(B)校正方法の他の実施形態
上記の第1実施形態に係る分析装置100においては、例えば1ヶ月に1度程度のスパン校正と、スパン校正よりも低頻度にて行われるバックグランド校正とが、分析部5の校正として実行されていた。しかし、これに限られず、各種補正を実行してもよい。
例えば、捕集フィルタ1に励起X線X1を照射したときに励起X線X1が散乱することにより生じる散乱X線の強度を基準時と成分分析の実行時において測定し、基準時の散乱X線の強度と成分分析の実行時における散乱X線の強度との比を測定対象元素毎に算出することにより、各測定対象元素に依存するX線強度の校正を実行できる。
または、分析装置100の周囲環境(温度、湿度、気圧)の変化による粒子状物質Pの粒子変化による影響を補正してもよい。具体的には、例えば、成分分析の実行時にスパン校正用基材SSに励起X線X1を照射して得られるX線に対して周囲環境の変化を考慮したX線強度の補正を行い、スパン校正時に得られた校正X線の強度と、上記の補正後のX線の強度とを比較して、これら2つのX線強度の間に存在する誤差に基づいて、粒子状態の変化による補正を実行できる。
さらに、例えば、励起X線X1を捕集フィルタ1に照射して散乱した散乱X線に含まれる、ピークが出現するエネルギー値が既知で不変であるX線ピークを用いて、計数結果におけるピークずれを簡易的に補正できる。計数結果において上記のエネルギー位置が不変のX線ピークが出現するエネルギー位置が本来のエネルギー値と異なる場合に、検出部53及びX線計数部94をスパン及びゼロ点を調整できる。
ピークが出現するエネルギー値が既知で不変であるX線ピークとしては、例えば、励起X線X1に含まれている特性X線を用いることができる。
本発明は、粒子状物質の分析行う分析装置に広く適用できる。
100 分析装置
1 捕集フィルタ
11 捕集層
13 補強層
3 サンプリング部
31 吸引部
31a 第1開口部
33 吸引ポンプ
35 排出部
35a 第2開口部
37 サンプリングポート
38 β線照射部
39 β線検出部
5 分析部
51 照射部
53 検出部
7 フィルタ移動部
7a 送り出しリール
7b 巻き取りリール
9 制御部
91 フィルタ制御部
92 サンプリング制御部
93 照射制御部
94 X線計数部
95 成分分析部
96 粒子質量濃度算出部
A 測定領域
D、E、F 元素
P 粒子状物質
BS バックグランド校正用基材
SS スパン校正用基材
CS 校正用試料
MS 基材
X1 励起X線
X2 X線

Claims (4)

  1. 粒子状物質から発生する蛍光X線に基づいて前記粒子状物質の成分分析を行う分析装置であって、
    前記粒子状物質を励起して蛍光X線を発生させる励起X線を照射する照射部と、
    前記粒子状物質を捕集するための捕集フィルタと、
    校正の実行時に、前記励起X線が照射される測定領域に前記捕集フィルタと共に配置される校正用基材と、
    前記測定領域からのX線を検出可能であり、前記校正の実行時に前記励起X線が前記捕集フィルタ及び前記校正用基材に照射されることにより発生する校正X線を検出する検出部と、
    前記校正の実行時には前記校正X線を用いて校正用データを生成し、前記成分分析の実行時には、前記校正用データと前記検出部が検出するX線の測定値とに基づいて前記成分分析を行う成分分析部と、
    を備える分析装置。
  2. 前記捕集フィルタは、前記粒子状物質が捕集される捕集層と、前記捕集層を補強する補強層とを有する、請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記校正用基材は、基材と、前記基材に積層された校正用試料とを有しており、
    前記成分分析部は、前記校正用試料に前記励起X線を照射することにより発生する基準蛍光X線を前記校正X線として、各測定対象元素に対するスパン校正用データを生成する、
    請求項1又は2に記載の分析装置。
  4. 捕集フィルタに捕集された粒子状物質に励起X線を照射することにより発生する蛍光X線に基づいて前記粒子状物質の成分分析を行う分析装置の校正方法であって、
    前記捕集フィルタと共に校正用基材を配置するステップと、
    前記捕集フィルタと前記校正用基材とが共に配置された測定領域に前記励起X線を照射するステップと、
    前記励起X線が前記捕集フィルタ及び/又は前記校正用基材に照射されることにより発生する校正X線を検出するステップと、
    前記校正X線から校正用データを生成するステップと、
    を含む校正方法。
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