JP2005134270A - 粒子状物質分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大気等のサンプルガス中に含まれる粒子状物質の質量、濃度の測定と、前記粒子状物質が含有する成分の分析とを容易かつ確実に行うことができる粒子状物質分析装置を提供すること。
【解決手段】 サンプルガスS中の粒子状物質2を捕集する捕集手段3と、前記粒子状物質2の質量を測定する質量測定手段4と、前記捕集手段3により捕集した粒子状物質2中の成分を分析するための成分分析手段9とを備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、大気中の浮遊粒子状物質の他、種々の排ガスあるいは排ガスを希釈して得られる希釈排ガス中に存在する粒子状物質などを分析するための粒子状物質分析装置に関する。
大気中に存在する浮遊粒子状物質(Suspended Particulate Matter:以下、SPMという)のうち、特に粒子径が10μm以下であるものが人の健康を害し、また、粒子径が2.5μm以下のSPM(微小粒子状物質あるいはPM2.5とも呼ばれる)と人の死亡率との関係が深いとの報告もある。
そして、大気中のSPMの質量(濃度)を測定する手法の一つに、例えばローボリュームサンプラ等の手動式のサンプラを用いる方法がある。すなわち、前記サンプラは、一定流量の大気をサンプルガスとして連続的にサンプリング管内に吸引し、このサンプリング管の下流側に設けられたフィルタにサンプルガスを通過させることで、フィルタ上にSPMを捕集するように構成されており、このサンプラを用いてSPMを1日〜数日間フィルタに捕集した後、その質量を天秤等によって計測し、得られたSPMの質量とサンプルガスの流量とからSPMの濃度を導出することができる。
そして、近年、前記SPMの含有成分についてより詳しく知りたいという要望が高まっており、そのため、上記のようにSPMを捕集したフィルタを、X線分析装置にかけて、SPMの成分を分析することが行われている。
特開平10−68684号公報
しかし、上記従来の方法においては、天秤によるSPMの質量測定とX線分析装置によるSPMの成分分析とを別々に行っていたので、非常に手間がかかるという問題があった。
また、大気中のSPMの質量を測定する他の手法として、SPMを捕集したフィルタを天秤にかけるのではなく、フィルタに粒子状物質を捕集することによって形成された測定スポットに対してβ線を照射し、その透過光の検出値に基づいてSPMの質量を求める、いわゆるβ線吸収方式を用いた方法がある。
しかし、β線吸収方式を用いる場合、フィルタが、X線を比較的よく吸収するシリコン、ナトリウム、亜鉛などを含んだガラス繊維製であったので、上記X線分析装置を用いてガラス繊維製のフィルタに捕集したSPMの成分分析を行うのは困難であった。
この発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、大気等のサンプルガス中に含まれる粒子状物質の質量、濃度の測定と、前記粒子状物質が含有する成分の分析とを容易かつ確実に行うことができる粒子状物質分析装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の粒子状物質分析装置は、サンプルガス中の粒子状物質を捕集する捕集手段と、前記粒子状物質の質量を測定する質量測定手段と、前記捕集手段により捕集した粒子状物質中の成分を分析するための成分分析手段とを備えた(請求項1)。
具体的には、成分分析手段が、フィルタ上に形成された測定スポットにX線または電子線などの放射線を照射することにより粒子状物質の成分を分析するように構成されている(請求項2)。
好ましくは、捕集手段が、サンプルガスをフィルタに通過させて、フィルタ上に測定スポットを形成するように構成されており、前記フィルタが、X線吸収の少ない材料よりなる(請求項3)。
また、質量測定手段が、β線吸収方式、圧損方式あるいは光散乱方式のいずれか一つまたは複数を組み合わせて用いることにより、粒子状物質の質量を測定するように構成されているとしてもよい(請求項4)。
請求項1の発明によれば、質量測定手段と成分分析手段とを備えているので、大気等のサンプルガス中に含まれる粒子状物質の質量、濃度の測定と、前記粒子状物質が含有する成分の分析とを同時または連続的に行うことができる。また、粒子状物質の質量、濃度測定と成分分析とを別々の装置で行う必要がなく、装置全体の設置に必要なスペースが小さくてよく、さらに、捕集した粒子状物質を、質量測定を行うための装置から成分分析を行うための装置へと移動させたりする手間や時間が省け、ひいては粒子状物質の質量、濃度測定および成分分析の自動化を容易に図ることも可能となる。
請求項2の発明によれば、成分分析手段の構成として、例えば公知のX線分析を行うための構成をそのまま採用することができ、しかも、測定スポットに捕集した粒子状物質を非破壊で分析することができる。
また、請求項3の発明によれば、フィルタが、X線吸収の少ない材料よりなるので、粒子状物質の成分のX線分析を容易かつ確実に行うことができる。
請求項4の発明によれば、β線吸収方式、圧損方式、光散乱方式のうちから適宜の方式を選択することによって、粒子状物質の質量を好適に測定することができる。
図1および図2は、この発明の第1実施例を示す。
この実施例の粒子状物質分析装置(以下、分析装置という)1は、例えば、大気中のSPM、その中でも特にPM2.5といった微小な粒子状物質の分析に用いるのに適したものである。そして、図1および図2に示すように、前記分析装置1は、サンプルガスSとしての大気中に含まれる粒子状物質(SPM)2を捕集する捕集手段3と、前記粒子状物質2の質量を測定する質量測定手段4とを備えている。
捕集手段3は、テープ状フィルタ5と、このテープ状フィルタを保持するフィルタ保持機構6と、このフィルタ保持機構6に保持されたテープ状フィルタ5の一部分にサンプルガスSを通すことにより、サンプルガスS中の粒子状物質2をテープ状フィルタ5に捕集させ、測定スポット7を形成するサンプルガス供給機構8とを備えている。
以下、捕集手段3の各構成要素について説明する。
テープ状フィルタ5は、図2中において拡大して示すように、多孔質層5aと、補強層5bとを積層した構造となっており、X線吸収の少ない材料よりなる。具体的には、多孔質層5aは、X線吸収の少ないフッ素、炭素、水素より主としてなるフッ素系樹脂(例えば四フッ化エチレン樹脂)によって形成された多孔質フィルムよりなる。また、補強層5bは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエステル、ポリアミドのうちのいずれかよりなる吸湿性の低い不織布によって構成されている。そして、多孔質層5aと補強層5bとは、貼り付けや縫い付けなど適宜の手段により一体化されている。また、テープ状フィルム5の長さは約40m、幅は4cmとなっている。
ここで、テープ状フィルタ5の多孔質層5aは、厚みが80〜90μmとなるように設定される。また、多孔質層5aの重量は、0.1〜1mg/cm2 の範囲で設定され、この実施例では0.3mg/cm2 程度に設定している。一方、補強層5bの重量は、1.0〜2.0mg/cm2 の範囲で設定され、この実施例では1.2mg/cm2 程度に設定している。
また、テープ状フィルタ5の厚みは、平均値として100〜200μmとなるように設定され、この実施例では140μm程度に設定されている。さらに、テープ状フィルタ5の重量は、平均値として1.0〜3.0mg/cm2 となるように設定され、この実施例では1.5mg/cm2 程度である。
フィルタ保持機構6は、テープ状フィルタ5がロール状に巻回される供給リール6aと、この供給リール6aから送り出されたテープ状フィルタ5を巻き取る巻取リール6bとを備え、テープ状フィルタ5を一定時間毎(例えば1時間毎)に所定長さだけ送るように構成されている。また、テープ状フィルタ5において、供給リール6aから送り出され、巻取リール6bに巻き取られるまでの間の位置にある部分は、2つのリール6c,6dによって適宜の緊張力が付与された状態で保持される。また、リール6cには、テープ状フィルタ5が一定の長さだけ供給リール6a側から巻取リール6b側へと送られた(巻き取られた)のを検知する搬送センサ6eが設けられている。
サンプルガス供給機構8は、図1に示すように、内部にテープ状フィルタ5を走行させるように構成されたチャンバ8aと、このチャンバ8aに対して一定流量のサンプルガスSとしての大気を供給するサンプルガス導入管8bと、このサンプルガス導入管8bの上流部に設けられた分粒器8cと、前記チャンバ8a内に導入されたサンプルガスSを外部に導出するサンプルガス導出管8d(図2参照)とを備えており、また、例えば、サンプルガス導出管8dの適所には、真空ポンプなどのサンプリングポンプ(図示していない)が設けられている。
分粒器8cは、大気S中に含まれる粒子状物質(SPM)2を分級し、所定の粒子径を超える大きな粒子状物質2を捕捉し、所定の粒子径以下の小さな粒子状物質2を選択的にサンプルガス導入管8bおよびチャンバ8aに送るように構成されている。
なお、分粒器8cとしては、例えば、サンプルガスSの渦流による遠心分離を利用して分粒を行うサイクロン式(一般的にサイクロンと呼ばれている)や、サンプルガスSの衝突によって小粒径の粒子状物質2を選択的にサンプリングするインパクト式(一般的にインパクタと呼ばれている)を用いることができる。
質量測定手段4は、β線吸収方式を用いて、テープ状フィルタ5の測定スポット7に捕集された粒子状物質2の質量および濃度を測定するように構成されており、図2に示すように、前記テープ状フィルタ5に形成された測定スポット7に対してその一方側(下側)からβ線を照射するβ線源4aと、測定スポット7の他方側(上側)に配置され、測定スポット7を透過したβ線を検出しその強度に応じた信号を出力する例えば比例計数管よりなるβ線検出器4bとを備えている。そして、質量測定手段4は、β線検出器4bの検出出力を適宜処理することにより粒子状物質2の質量を得るとともに、この質量とサンプルガス供給機構8によりチャンバ8aに供給するサンプルガスSの流量とから粒子状物質2の濃度を得るように構成されている。
なお、β線源4aは、捕集手段3によって形成される測定スポット7の直下に位置するようにサンプルガス供給機構8のチャンバ8a内に収容され、β線検出器4bは、測定スポット7を挟んでβ線源4aの真上に位置するように前記チャンバ8a内に収容されている。
そして、テープ状フィルタ5の走行方向におけるチャンバ8の下流側には、前記捕集手段3により捕集した粒子状物質2中の成分(例えば金属成分)を分析するための成分分析手段9が配置されている。この成分分析手段9は、テープ状フィルタ5上に形成された測定スポット7にX線を照射することにより粒子状物質2の金属成分などの成分を分析するX線分析装置を用いて構成されている。なお、前記X線分析装置としては、例えば、エネルギー分散型X線分析装置や全反射螢光X線分析装置などが挙げられる。
詳しくは、成分分析手段9は、測定スポット7に対してその一方側(下側)から所定径のX線(1次X線)を照射するX線源9aと、このX線源9aからの1次X線を測定スポット7に照射したときに生ずる螢光X線を検出するための例えば半導体検出器よりなる螢光X線検出器9bと、測定スポット7の他方側(上側)に配置され、測定スポット7を透過した前記1次X線を検出しその強度に応じた信号を出力する透過X線検出器9cとを備え、螢光X線検出器9bおよび透過X線検出器9cの検出出力を適宜処理することにより、粒子状物質2の金属成分などの成分の解析を行うように構成されている。
次に、上記の構成からなる分析装置1の作動について説明する。
供給リール6aにロール状に巻回されてセットされた粒子状物質2を吸着(捕集)する前のテープ状フィルタ5は、供給リール6aから一定時間(1時間)毎に所定長さだけ送りだされ、この送りだされたテープ状フィルタ5に対してチャンバ8aにおいて粒子状物質2を捕集して測定スポット7を形成する。そして、測定スポット7に捕集された粒子状物質2は、まず、質量測定手段4による測定に供せられた後、成分分析手段9による分析に供せられ、テープ状フィルタ5は、前記測定および分析に使用された部分から順次巻取リール6bによって巻き取られていく。
詳しくは、この実施例の分析装置1では、まず、巻取リール6bによるテープ状フィルタ5の巻き取りが開始され、テープ状フィルタ5が所定の長さだけ供給リール6a側から巻取リール6b側へと送られたことを搬送センサ6eが検知すると、この検知に基づいて、巻取リール6bによるテープ状フィルタ5の巻取が停止する。なお、このようにして間欠的に送られるテープ状フィルタ5は、供給リール6aから送りだされた後、リール6c、チャンバ8a、成分分析手段9、リール6dをこの順に経た後、巻取リール6bによって巻き取られる。
続いて、チャンバ8aの下流側に設けられたサンプリングポンプの吸引によって大気Sが分粒器8c内へと導入され、この分粒器8cのはたらきによって測定対象外の粒子状物質2が排除された大気Sは、サンプルガス導入管8bを経てチャンバ8a内に入る。その後、この大気Sは、テープ状フィルタ5におけるチャンバ8a内に固定されている部分を、その上面側から下面側へと通過し、前記サンプルガス導出管8dからチャンバ8aの外部に導出される。そして、大気Sがテープ状フィルタ5内を通過する状態を一定時間(この実施例では1時間)保つことによって、測定スポット7が形成される。
また、前記測定スポット7の形成と並行して、質量測定手段4による測定スポット7に捕集された粒子状物質2の測定が行われる。この質量測定手段4による測定は、β線源4aから測定スポット7に対してβ線を照射するとともに、β線検出器4bにより前記β線が検出され、測定スポット7を透過したβ線の強度が得られる。そして、この強度と所定の演算式とを用いて演算を行うことにより、測定対象とする粒子状物質2の質量および濃度が導出される。すなわち、粒子状物質2の質量および濃度の測定は、測定スポット7の形成の完了後のみならず、その形成の過程においても行われる。
上記のようにして行われる測定スポット7の形成と質量測定手段4による測定が完了すると、巻取リール6bによるテープ状フィルタ5の巻き取りが再開され、質量測定手段4の測定に供せられた測定スポット7は、続いて成分分析手段9に送られ、成分分析手段9による分析に供せられる。この成分分析手段9による分析は、X線源9aから測定スポット7に対してX線を照射するとともに、螢光X線検出器9bおよび透過X線検出器9cにより1次X線および透過X線が検出される。そして、各検出器9b,9cの検出出力を適宜処理することにより、測定対象とする粒子状物質2の金属成分などの成分が解析される。
その後、テープ状フィルタ5の測定スポット7を含む前記成分分析手段9に供された部分は、最終的にリール6dを経て巻取リール6bにより巻き取られ、その状態で保管される。
上記の構成からなる分析装置1では、テープ状フィルタ5を切断するなど特別な作業を行うことなく、テープ状フィルタ5に捕集された粒子状物質2の質量および濃度と、金属成分などの成分の分析とを、自動的かつ連続的に行うことができる。
また、従来の分析装置では、X線を比較的よく吸収し、しかも多くの金属成分(アルミニウム、珪素、鉛、亜鉛など)を含むガラス繊維からなるフィルタが用いられていたので、X線分析装置を用いた分析が不可能であったが、この実施例のテープ状フィルタ5は、X線吸収の少ない材料よりなり、しかもテープ状フィルタ5に含まれる金属成分は、補強層5bを構成する不織布の着色(白色)に使用しているチタンしかなく、含有する金属成分が極めて少ないので、X線分析装置により構成された成分分析手段9による分析の精度を大いに向上することができ、粒子状物質2の金属成分の定性のみならず定量もが可能となる。
さらに、前記テープ状フィルタ5は、多孔質層5aを形成するフッ素系樹脂は静電気を帯びやすいという性質を持っているが、補強層5bを形成する不織布は除電機能を有しているので、テープ状フィルタ5に形成された測定スポット7がチャンバ8aから成分分析手段9へと向かう間に、静電気によって不要にダストを吸着するということが確実に防止され、これによっても、精度の高い分析の実現を可能にするという効果が得られる。
図3および図4は、この発明の第2実施例を示す。なお、第1実施例に示したものと同一構造の部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
この第2実施例の分析装置10は、第1実施例の分析装置1と比べて、サンプルガスSとしての大気中に含まれる粒子状物質2を捕集する捕集手段3と、前記粒子状物質2の質量を測定する質量測定手段4と、粒子状物質2中の金属成分などの成分を分析する成分分析手段9とを備えているという点では同じであるが、テープ状フィルタ5の代わりに複数のフィルタ11を備えており、また、テープ状フィルタ5を保持するフィルタ保持機構6の代わりに複数のフィルタ11を保持するターンテーブル構造のフィルタ保持機構12を備えている点で主に異なっている。
詳しくは、この実施例の捕集手段3は、複数(図示例では8枚)のフィルタ11と、全てのフィルタ11を保持するフィルタ保持機構12と、このフィルタ保持機構12に保持されたフィルタ11にサンプルガスSを通すことにより、サンプルガスS中の粒子状物質2をフィルタ11に捕集させ、測定スポット7を形成するサンプルガス供給機構8とを備えている。
前記フィルタ11は、図4に示すように、平面視ほぼ円形状となっており、図示していないが、前記多孔質層5aと補強層5bとの2層構造となっている点およびX線吸収の少ない材料よりなる点では第1実施例のテープ状フィルタ5と変わりはない。
一方、フィルタ保持機構12は、複数(図示例では8枚)のフィルタ11をその周縁部において周方向にほぼ等間隔で着脱自在に保持するターンテーブルにより構成されている。
そして、この実施例のサンプルガス供給機構8は、内部にターンテーブルにより構成されたフィルタ保持機構12の周縁部が通り、かつフィルタ保持機構12の回転を妨げないように構成されたチャンバ8aと、このチャンバ8aに対して一定流量のサンプルガスSとしての大気を供給するサンプルガス導入管8bと、このサンプルガス導入管8bの上流部に設けられた分粒器8c(図示していない)と、前記チャンバ8a内に導入されたサンプルガスSを外部に導出するサンプルガス導出管8dとを備えており、また、例えば、サンプルガス導出管8dの適所には、真空ポンプなどのサンプリングポンプ(図示していない)が設けられている。
また、前記チャンバ8aは、フィルタ保持機構12によってその周縁部に保持された複数のフィルタ11のうちの1枚のみを覆い、成分分析手段9は、その隣のフィルタ11を覆うように構成されている。
なお、第2実施例に係る分析装置10の他の構成については、第1実施例に係る分析装置1と同様であるので、その再度の説明は省略する。
次に、上記の構成からなる分析装置10の作動について説明する。
複数のフィルタ11が周縁部にセットされたフィルタ保持機構12は、一定時間(1時間)毎に所定の角度(この実施例では45°)だけ鉛直方向の軸まわりに回転し、チャンバ8a内に移動してきた1枚のフィルタ11に粒子状物質2を捕集して測定スポット7を形成する。そして、測定スポット7に捕集された粒子状物質2は、まず、チャンバ8a内に収容された質量測定手段4による測定に供せられた後、チャンバ8aの隣に配置された成分分析手段9による分析に供せられ、その後、フィルタ11は、フィルタ保持機構12から取り外され(回収され)、保管されるとともに、新しいフィルタ11がその取り外された位置に取り付けられる。
詳しくは、この実施例の分析装置10では、まず、フィルタ保持機構12が、その鉛直方向の軸まわりに所定角度(45°)だけ所定方向(図3では反時計まわり)に回転した後、停止する。
続いて、チャンバ8aの下流側に設けられたサンプリングポンプの吸引によって大気Sが分粒器8c内へと導入され、この分粒器8cのはたらきによって測定対象外の粒子状物質2が排除された大気Sは、サンプルガス導入管8bを経てチャンバ8a内に入る。その後、この大気Sは、チャンバ8a内に位置するフィルタ11を、その上面側から下面側へと通過し、前記サンプルガス導出管8dからチャンバ8aの外部に導出される。そして、大気Sがフィルタ11内を通過する状態を一定時間(1時間)保つことによって、測定スポット7が形成される。
また、前記測定スポット7の形成と並行して、質量測定手段4による測定スポット7に捕集された粒子状物質2の測定が行われる。この質量測定手段4による測定の詳細は、第1実施例において説明した通りである。
そして、測定スポット7の形成と質量測定手段4による測定との完了後、フィルタ保持機構12が、再びその鉛直方向の軸まわりに所定角度(45°)だけ所定方向に回転した後、停止する。これにより、質量測定手段4の測定に供せられたフィルタ11は、続いて成分分析手段9に送られ、成分分析手段9による分析に供せられることになる。この成分分析手段9による分析の詳細は、第1実施例において説明した通りである。
その後、前記成分分析手段9に供されたフィルタ11は、最終的にフィルタ保持機構12から取り外され、適宜の状態で保管される。
なお、この発明は、上述の実施の形態に限られるものではなく、種々に変形して実施することができる。例えば、前記サンプルガスSとしては、大気に限られず、エンジン排ガスや煙道排ガスなどの排ガスあるいはこのような排ガスを希釈して得られる希釈排ガスなどでもよく、この場合、分析対象とする粒子状物質2としては、そのようなガス中に含まれる粒子状物質となる。
また、質量測定手段4は、β線吸収方式を用いるものに限られず、例えば、β線吸収方式に代えて、圧損方式あるいは光散乱方式を用いたり、β線吸収方式、圧損方式、光散乱方式のうちのいずれか2つまたは3つを適宜に組み合わせて用いることにより、粒子状物質2の質量および濃度を測定するように構成されていてもよい。
例えば、光散乱方式を用いる場合には、前記サンプルガス導入管8bを構成する側壁に、光学窓を互いに対向するように形成し、一方の光学窓の外方に、例えば赤外光を発する光源を設け、他方の光学窓の外方に散乱光検出器(光検出器)を設けて、サンプルガス導入管8b内を流れる大気Sに対して赤外光を照射したとき、前記大気S中に含まれる所定の粒子径以下の大きさの粒子状物質2において生ずる光散乱強度を測定するように構成すればよい。
さらに、成分分析手段9は、X線以外の電子線などの放射線を照射して得られる特性X線を検出することによって、粒子状物質2中の金属成分などの成分を分析するように構成されていてもよい。
また、テープ状フィルタ5(フィルタ11)に対してサンプルガスSを通し、サンプルガスS中の粒子状物質2を捕集する時間は、一般的に1時間に設定されることが多いが、成分分析手段9における分析精度を上げるために、例えば、数時間から数日間まで自在に延長することができるように構成するのが望ましい。
また、第1実施例における分析装置1は、チャンバ8aおよび質量測定手段4と、成分分析手段9とを別々に設けるものに限られず、例えば、図5に示すように、チャンバ8a内に、β線源4aおよびβ線検出器4bのみでなく、X線源9a、螢光X線検出器9bおよび透過X線検出器9cをもチャンバ8a内に設けて、チャンバ8a、質量測定手段4および成分分析手段9を一体的に構成してもよい。この場合には、分析装置1がよりコンパクトとなる。また、このことは、第2実施例における分析装置10についても同様である。
さらに、各実施例では、螢光X線検出器9bおよび透過X線検出器9cの両方を備えたものを示しているが、このような構成に限られず、例えば、螢光X線検出器9bまたは透過X線検出器9cのいずれか一方のみを用いて成分分析を行うようにしてもよいことはいうまでもない。
本発明の第1実施例に係る粒子状物質分析装置の構成を概略的に示す説明図である。 上記実施例の要部の構成を概略的に示す説明図である。 本発明の第2実施例に係る粒子状物質分析装置の構成を概略的に示す平面図である。 上記実施例の要部の構成を概略的に示す説明図である。 第1実施例の変形例の構成を概略的に示す説明図である。
符号の説明
2 粒子状物質
3 捕集手段
4 質量測定手段
9 成分分析手段
S サンプルガス

Claims (4)

  1. サンプルガス中の粒子状物質を捕集する捕集手段と、前記粒子状物質の質量を測定する質量測定手段と、前記捕集手段により捕集した粒子状物質中の成分を分析するための成分分析手段とを備えたことを特徴とする粒子状物質分析装置。
  2. 成分分析手段が、フィルタ上に形成された測定スポットにX線または電子線などの放射線を照射することにより粒子状物質の成分を分析するように構成されている請求項1に記載の粒子状物質分析装置。
  3. 捕集手段が、サンプルガスをフィルタに通過させて、フィルタ上に測定スポットを形成するように構成されており、前記フィルタが、X線吸収の少ない材料よりなる請求項1または2に記載の粒子状物質分析装置。
  4. 質量測定手段が、β線吸収方式、圧損方式あるいは光散乱方式のいずれか一つまたは複数を組み合わせて用いることにより、粒子状物質の質量を測定するように構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の粒子状物質分析装置。
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