JP2015217608A - 軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート - Google Patents

軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート Download PDF

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Abstract

【課題】帆布、ターポリン及びメッシュシートなどの産業資材で、耐候性に優れ、かつ可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかもフタル酸エステル化合物を必要としない軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートの提供。
【解決手段】繊維織物を基材として、その少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層を設けた可撓性積層体において、軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂を主体に含み、さらにイソフタル酸ジアルキルエステル,テレフタル酸ジアルキルエステル、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(オルト、メタ、パラの位置異性体を含む)から選ばれた1種以上の可塑剤、及びトリイソシアネート化合物とを質量比10:0.1〜10:1の範囲で含み、トリイソシアネート化合物が、少なくとも繊維織物の表面に対する結合を含む架橋構造を形成させる。
【選択図】なし

Description

本発明は繊維織物を基材として、繊維織物基材に軟質塩化ビニル樹脂層を被覆して得られる帆布(シートハウス用、トラック幌用、野積シートなど)、ターポリン(テント構造物用、建築養生用、電飾看板用、フレキシブルコンテナ用)及びメッシュシート(建築養生用、防護ネット用など)などの可撓性積層体に関するものであり、特にフタル酸エステル系化合物を可塑剤として使用せずとも可塑化効率に優れ、かつ可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも耐候性に優れる産業資材シートに関する。
塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物中には、塗工基体に対する接着性を向上させるためにイソシアネート化合物を配合する処方が古くから常用され、例えば、トリレンジイソシアネート又はジフェニールメタンジイソシアネートを三量化したイソシアネート重合物の配合が代表的(特許文献1)である。しかし塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物中にこれらのイソシアネート重合物を配合したときにイソシアネート基が組成物と付加反応することにより生じるペーストゾルの経時的増粘挙動はペーストゾル組成物の塗工性を悪化させ、さらにイソシアネート基の付加反応が進行することにより、塗工基体に対する接着性が目的に反して不十分となることがあった。この問題を解決するために、イソシアネート基に長鎖アルキルフェノールを仮反応させ、イソシアネート基をペーストゾル組成物中で不活性化(ブロック)し、これによってペーストゾル組成物の粘度を安定させ、ペーストゾル組成物の塗工時にこの仮反応物を熱解離させることでイソシアネート基を再生する方法が考案され、例えば芳香族ジイソシアネート重合物のブロック体が提案(特許文献2)されている。しかし特許文献1や特許文献2のような芳香族ジイソシアネートの三量体及び重合物を屋外用途の物品の塗工組成物に使用した場合、紫外線によりベンゼン環がキノン構造に変異することでキノン構造に由来する黄変(褐変)着色の問題を有していた。そこで例えばヘキサメチレンジイソシアネートのような脂肪族ジイソシアネートの三量体及び重合物、例えばイソホロンジイソシアネートのような脂環式ジイソシアネートの三量体及び重合物などの無黄変型ポリイソシアネート化合物が提案され、さらにイソシアネート基を保護した多官能ブロックウレタンプレポリマーからなるプラスチゾル組成物(特許文献3)が提案された。しかしながらこのような多官能ブロックウレタンプレポリマーを含むプラスチゾル組成物において、用いる可塑剤が、ジ−n−オクチル−フタレート、ジ−2−エチルヘキシル−フタレート(DOP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート(DHP)などのフタル酸エステル化合物の場合、立体障害により軟質塩化ビニル樹脂組成物中における無黄変型ポリイソシアネート化合物(多官能ブロックウレタンプレポリマー)との初期相溶性が悪く、軟質塩化ビニル樹脂組成物の攪拌や熟成が不十分だと互いの成分が不均一な分散状態のままゲル化処理がなされ、それが原因で塗膜や成型物の機械的物性が局所不安定となる原因となっていた。
また昨今ではフタル酸エステル化合物は変異原性物質の懸念物質であることから特に玩具、食品ラップ、医療用具などの分野では非フタル酸エステル系化合物による可塑剤への置き換えが検討され、その代替可塑剤として、テレフタル酸エステル系可塑剤を用いたことによる耐ブロッキング性の農業用ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム(特許文献4)、テレフタル酸エステル系可塑剤を用いたことにより耐寒性に優れるポリ塩化ビニル壁紙(特許文献5)、イソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)および/またはイソフタル酸ジイソノニルであるイソフタル酸エステル系可塑剤を含むことにより、人体に対する安全性に優れた電線・ケーブル被覆用塩化ビニル樹脂組成物(特許文献6)などが提案されている。しかしこれらの非フタル酸エステル系化合物による可塑剤系では直鎖状の塩化ビニル樹脂の双極子に対するエステル構造部分の配位が分子構造的に非効率となり、そのため可塑化効率に劣り、さらに分子量増大(分子量350〜400)に伴っての可塑化効率の低減傾向となるため、取り分け分子量が250〜300程度の低分子量領域の非フタル酸エステル系化合物を使用する必要を生じるが、その反面、可塑剤が低分子化することでブリード(表面移行)を起こし易くなり、それによって可塑剤の揮発ロスを招いたり、ブリードした可塑剤に煤塵汚れが付着することで、短期間で外観を悪くするなどの問題を有している。従って、可塑化効率に優れながら可塑剤ブリードが抑止され、しかも耐候性に優れた軟質塩化ビニル樹脂組成物であって、特に非フタル酸エステル系化合物による軟質塩化ビニル樹脂組成物が望まれていたが、そのような軟質塩化ビニル樹脂組成物はまだ存在していなかった。
特開昭57−105441号公報 特開昭62−41278号公報 特開2001−354818号公報 特開2002−234983号公報 特開2012−184529号公報 特開2012−89287号公報
本発明は繊維織物を基材として、繊維織物基材に軟質塩化ビニル樹脂層を被覆して得られる帆布(シートハウス用、トラック幌用、野積シートなど)、ターポリン(テント構造物用、建築養生用、電飾看板用、フレキシブルコンテナ用)及びメッシュシート(建築養生用、防護ネット用など)などの軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートで、特にフタル酸エステル系化合物を可塑剤として使用せずとも可塑化効率に優れ、かつ可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも耐候性に優れる産業資材シートを提供しようとするものである。
本発明者は、軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートについて上記の現状に鑑みて研究、検討を行った結果、本発明による軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、繊維織物を基材として、その少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられた可撓性積層体において、軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂を主体に含み、さらにイソフタル酸ジアルキルエステル,テレフタル酸ジアルキルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルから選ばれた1種以上の可塑剤、及び分子構造にベンゼン環を有さないトリイソシアネート化合物とを特定の質量比で含み、このトリイソシアネート化合物が軟質塩化ビニル樹脂層内に架橋構造を形成することによって、得られる産業資材シートが、可塑化効率に優れながら可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも耐候性に優れていることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、繊維織物を基材として、その少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられた可撓性積層体であって、前記軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂を主体に含み、さらにイソフタル酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群),テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化2〕の群)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化3〕の群)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化4〕の群)、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化5〕の群)から選ばれた1種以上の可塑剤、及びトリイソシアネート化合物とを質量比10:0.1〜10:1の範囲で含むことによって構成され、前記トリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化6〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)、ビュレット変性トリイソシアネート〔化7〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化8〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる産業資材シートでは、可塑化効率に優れながら可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも優れた耐候性を発現するようになる。

本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、前記トリイソシアネート化合物において、前記イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化6〕の群、前記ビュレット変性トリイソシアネート〔化7〕の群及び、前記トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化8〕の群が各々、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3種から選ばれた何れか1種の化合物を基礎とする3量体であり、前記トリイソシアネート化合物が、これら9種類から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる産業資材シートでは、可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも優れた耐候性を発現できるようになる。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、前記可撓性積層体において前記トリイソシアネート化合物が、少なくとも前記繊維織物の表面に対する結合を含む架橋構造を軟質塩化ビニル樹脂層に形成していることが好ましい。これによって得られる産業資材シートでは、可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも優れた耐候性を発現できるようになる。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、前記軟質塩化ビニル樹脂層上に、1次粒子径3〜150nmの無機コロイド物質をバインダー成分に担持して含む防汚層が設けられていることが好ましい。これによって得られる産業資材シートでは、可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも優れた耐候性及び防汚性を発現できるようになる。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、前記バインダー成分が、シランカップリング剤の加水分解縮合物を含むことが好ましい。これによって得られる産業資材シートでは、可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも優れた耐候性及び防汚性を発現できるようになる。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、前記無機コロイド物質が、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカ(酸化ケイ素)ゾル、アルミナ(酸化アルミニウム)ゾル、ジルコニア(酸化ジルコニウム)ゾル、セリア(酸化セリウム)ゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる産業資材シートでは、可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも優れた耐候性及び防汚性を発現できるようになる。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートは、特にフタル酸エステル系化合物を可塑剤として使用せずとも可塑化効率に優れ、かつ可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも耐候性に優れているので、帆布(シートハウス用、トラック幌用、野積シートなど)、ターポリン(テント構造物用、建築養生用、電飾看板用、フレキシブルコンテナ用)及びメッシュシート(建築養生用、防護ネット用など)などの産業資材シートとして長期間使用することができる。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートの要件は、繊維織物を基材として、その少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層を設けられた可撓性積層体において、軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂を主体に含み、さらに可塑剤として、イソフタル酸ジアルキルエステル化合物,テレフタル酸ジアルキルエステル化合物、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル化合物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル化合物、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル化合物から選ばれた1種以上、及び硬化剤として、トリイソシアネート化合物とを質量比10:0.1〜10:1の範囲で含むことによって構成され、特にトリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート類、ビュレット変性トリイソシアネート類、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート類から選ばれた1種以上であることを必須とする。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートに用いる基材としての繊維織物は、合成繊維、天然繊維、半合成繊維、無機繊維またはこれらの2種類以上から成る混用繊維から製織された質量50〜500g/m程度、好ましくは質量65〜280g/mの織物である。合成繊維としては、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエスエル繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、アラミド繊維、及びヘテロ環ポリマー繊維が挙げられる。天然繊維としては木綿、麻、ケナフが挙げられ、半合成繊維にはレーヨン、アセテートが挙げられる。無機繊維としては、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維などが挙げられる。特に本発明においては合成繊維によるフィラメントヤーンまたはスパンヤーンによる平織物、綾織物、朱子織物、模紗織物など公知の織物などが使用できる。これら基布は必要に応じて撥水処理、吸水防止処理、接着処理、難燃処理などが施されても良い。本発明に用いる繊維織物はポリエスエル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、ガラス繊維などから成る平織物が好ましい。
本発明に用いる基布で、帆布に適した基布は10番手(591dtex)〜60番手(97dtex)の範囲のスパンヤーン(短繊維紡績糸条)、特に10番手(591dtex)、14番手(422dtex)、16番手(370dtex)、20番手(295dtex)、24番手(246dtex)、30番手(197dtex)のスパンヤーンを用いた目抜け空隙率5%未満の平織基布である。具体的に20番手単糸、または20番手双糸を用いて1インチ間に経糸50〜70本、緯糸40〜60本の織密度で含むスパン平織物が適している。これらのスパンヤーンには芯鞘型を含み、例えばアラミド繊維スパンヤーンを芯成分として、その外周にポリエスエル繊維短繊維を絡めて鞘成分としたもの、さらには例えばアラミド繊維マルチフィラメント糸条を芯成分として、その外周にポリエスエル繊維短繊維を絡めて鞘成分としたものなど、同様に段落〔0015〕に記載した繊維2種類からの組み合わせが挙げられる。このような仕様とすることで得られる帆布の引裂強度、突起物による穴開防止性を飛躍的に高くすることを可能とする。また、ターポリンに適する基布は、278〜1666dtex、好ましくは555〜1111dtexのマルチフィラメントヤーンを用いた目抜け空隙率5%〜35%、好ましくは空隙率5%〜25%の平織物である。また、メッシュシートに適した基布は、222〜1666dtex、好ましくは555〜1111dtexのマルチフィラメントヤーンを用いた目抜け空隙率20〜60%、好ましくは空隙率25%〜40%の平織物、模紗織物である。これらのターポリン用、及びメッシュ用の基布にはリップストップ基布を含み、例えばポリエスエルマルチフィラメントヤーンによる基布の経糸及び/または緯糸の一部を規則的、またはランダムにアラミド繊維マルチフィラメントヤーンに置換し配置したもの、同様に段落〔0015〕に記載した繊維2種類からの組み合わせ配置が挙げられる。このような仕様とすることで得られるターポリンやメッシュシートの引裂強度、突起物による破壊防止性を飛躍的に高くすることを可能とする。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートにおける軟質塩化ビニル樹脂層には、塩化ビニル樹脂を主体として含み、さらに可塑剤として、イソフタル酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群),テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化2〕の群)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化3〕の群)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化4〕の群)、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化5〕の群)から選ばれた1種以上の液状化合物を含んでいる。〔化1〕〜〔化5〕に示すジアルキルエステルの群において式中、Rは個々に同一又は異なって、炭素(C)数4〜13の脂肪族一価の基、例えば直鎖状アルキル基、分岐鎖状のアルキル基、脂環族基などを表している。
イソフタル酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)の可塑剤は例えば、イソフタル酸と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)が特に好ましく、その他イソフタル酸ジブチル(C4:MW278)、イソフタル酸ジイソブチル(C4:MW278)、イソフタル酸ジヘキシル(C6:MW334)、イソフタル酸ジヘプチル(C7:MW362)、イソフタル酸ジノニル(C9:MW418)、イソフタル酸ジイソノニル(C9:MW418)、イソフタル酸ジイソデシル(C10:MW447)、イソフタル酸ジデシル(C10:MW447)、イソフタル酸ブチルベンジル(C4,C7:MW312)などが例示される。テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化2〕の群)の可塑剤は例えば、テレフタル酸と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるジ−2−エチルヘキシルテレフタレート(ジオクチルテレフタレート)(C8:MW390)が特に好ましく、その他、その他テレフタル酸ジブチル(C4:MW278)、テレフタル酸ジイソブチル(C4:MW278)、テレフタル酸ジヘキシル(C6:MW334)、テレフタル酸ジヘプチル(C7:MW362)、テレフタル酸ジノニル(C9:MW418)、テレフタル酸ジイソノニル(C9:MW418)、テレフタル酸ジイソデシル(C10:MW447)、テレフタル酸ジデシル(C10:MW447)、テレフタル酸ブチルベンジル(C4,C7:MW312)などが例示される。これら〔化1〕及び〔化2〕に示すジアルキルエステルの群において式中、Rは個々に同一又は異なって、特に炭素数4〜10の脂肪族一価の基、例えば直鎖状アルキル基、分岐鎖状のアルキル基であることが好ましい。Rは炭素数11〜13でも構わないが、イソフタル酸構造及びテレフタル酸構造により、アルキルエステルの配置構造による立体障害が大きくなり、塩化ビニル系樹脂の双極子へのエステル極性部の配位秩序が粗密化することで可塑化効率が低下する傾向がある。
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化3〕の群)の可塑剤は例えば、(〔化1〕の群)のベンゼン環を水素化して得られる1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393)が特に好ましく、その他1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジブチル(C4:MW281)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソブチル(C4:MW281)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジヘキシル(C6:MW337)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジヘプチル(C7:MW365)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジノニル(C9:MW421)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(C9:MW421)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソデシル(C10:MW450)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジデシル(C10:MW450)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ブチルベンジル(C4,C7:MW315)などが例示される。1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化4〕の群)の可塑剤は例えば、(〔化2〕の群)のベンゼン環を水素化して得られる1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393)が特に好ましく、その他1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジブチル(C4:MW281)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソブチル(C4:MW281)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジヘキシル(C6:MW337)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジヘプチル(C7:MW362)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジノニル(C9:MW421)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(C9:MW421)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソデシル(C10:MW450)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジデシル(C10:MW450)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ブチルベンジル(C4,C7:MW315)などが例示される。1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化5〕の群)の可塑剤は例えば、DOP(フタル酸ジオクチル)のベンゼン環を水素化して得られる1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393)が特に好ましく、その他1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジブチル(C4:MW281)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソブチル(C4:MW281)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジヘキシル(C6:MW337)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジヘプチル(C7:MW362)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジノニル(C9:MW421)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(C9:MW421)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソデシル(C10:MW450)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジデシル(C10:MW450)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ブチルベンジル(C4,C7:MW315)などが例示される。これら〔化3〕〜〔化5〕に示すジアルキルエステルの群において式中、Rは個々に同一又は異なって、特に炭素数4〜10の脂肪族一価の基、例えば直鎖状アルキル基、分岐鎖状のアルキル基であることが好ましい。Rは炭素数11〜13でも構わないが、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸構造、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸構造、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸構造により、アルキルエステルの配置構造による立体障害が大きくなり、塩化ビニル系樹脂の双極子へのエステル極性部の配位秩序が粗密化することで可塑化効率が低下する傾向がある。
段落〔0018〕〔0019〕に述べた(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)の可塑剤に併用可能な他の可塑剤成分としては、必要に応じてアセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリクレジルホスフェート、分子末端、または側鎖に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する反応性アクリル系化合物、及びアリル基を2個以上有するアリルフタレート系化合物などを(〔化1〕の群)〜(〔化4〕の群)の可塑剤に対して5〜15質量%程度併用することができる。
本発明において軟質塩化ビニル樹脂層は、塩化ビニル系樹脂を主体に含み、段落〔0018〕〔0019〕に述べた(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)の可塑剤を1種以上含み、可塑剤を含むことによって塩化ビニル系樹脂を効果的に可塑化して軟質塩化ビニル樹脂とし、さらにトリイソシアネート化合物を含むとによって軟質塩化ビニル樹脂層に接着性及び耐熱性を付与し、同時に架橋構造を導入することで可塑剤ブリードを高度に抑止する。そして(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)の可塑剤とトリイソシアネート化合物との含有比が質量比10:0.1〜10:1の範囲で構成されることが好ましい。(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、35〜100質量部、好ましくは50〜80質量部である。従って塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤を100質量部配合する場合に使用するトリイソシアネート化合物の使用量範囲は1〜10質量部であり、同様に(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤を35質量部配合する場合に使用するトリイソシアネート化合物の使用量範囲は0.35〜3.5質量部である。また、塩化ビニル系樹脂とは塩化ビニルモノマーの単独重合体(乳化重合タイプ、懸濁重合タイプで重合度が700〜3800のもの)の他、塩化ビニルモノマーと共重合し得る他のモノマー類との共重合体やグラフト重合体を含むものであるが、このような共重合体の場合、塩化ビニル含有成分が60質量%を越える比率が望ましい。共重合成分としては、炭素数2〜30のα−オレフィン類、アクリル酸及びそのエステル類、メタクリル酸及びそのエステル類、マレイン酸及びそのエステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどのビニル化合物などが挙げられる。軟質塩化ビニル樹脂層には塩化ビニル系樹脂以外の成分として、ポリオール化合物、塩素化ポリエチレン、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、ブタジエン−スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などを、加工性改良剤、柔軟性改良剤、低温特性改良剤、耐熱特性改良剤、衝撃緩和剤などの目的で、塩化ビニル系樹脂に対して5〜25質量%程度併用することができる。また軟質塩化ビニル樹脂層には、(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤、及びトリイソシアネート化合物以外の成分として、軟質塩化ビニル樹脂用の公知の添加剤を種々任意量配合することができ、軟質塩化ビニル樹脂用安定剤として、カルシウム亜鉛複合系、バリウム亜鉛複合系、有機錫ラウレート、有機錫メルカプタイト、エポキシ系などの安定剤を単独あるいは複数種併用して用いることができる。必要に応じて、耐光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗菌剤、防黴剤、着色剤(顔料)、蛍光増白剤、帯電防止剤、ワックスなどを含むことができる。
本発明において軟質塩化ビニル樹脂層には、(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤と併用して、イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化6〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)、ビュレット変性トリイソシアネート〔化7〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化8〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)から選ばれた1種以上のトリイソシアネート化合物を含有し、これらのトリイソシアネート化合物は、繊維織物の表面に対する結合を含む架橋構造を軟質塩化ビニル樹脂層内に形成させるものである。これらの〔化6〕〜〔化8〕のトリイソシアネート化合物の群は、ベンゼン環を化学構造中に有さないことで紫外線の影響で着色性のキノン構造に変異しないことで、本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートを屋外で使用する際の耐光堅牢性を初期状態のまま長期間安定維持することができる。これら〔化6〕、〔化7〕、〔化8〕のトリイソシアネート化合物の群は、各々、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3種から選ばれた何れか1種の化合物を基礎とする3量体である。本発明において使用可能なトリイソシアネート化合物を具体的に説明すると、1).ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)、2).イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化10〕系)、3).水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化11〕系)、4).ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化9〕系)、5).イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化10〕系)、6).水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化11〕系)、7).ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化9〕系)、8).イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化10〕系)、9).水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化11〕系)、の9種類が挙げられ、これら9種から選ばれた1種以上を用いることができる。また、この9種のトリイソシアネート化合物には、これらトリイソシアネート化合物のイソシアネート基の反応性を抑制するためにブロック化剤を仮付加させたブロックイソシアネート化合物の態様が好ましい。ブロック化剤としては、アルコール類、フェノール類、活性メチレン類、メルカプタン類、酸アミド類、酸イミド類、イミダゾール類、尿素類、オキシム類、アミン類、イミド類、ピリジン類、ピラゾール類などが挙げられる。これらのブロックイソシアネートは、特定温度の加熱によりブロック化剤が解離することで、上記9種のトリイソシアネート化合物を個々に再生する。
これらのトリイソシアネート化合物は、加熱または触媒によるイソシアネート基の付加反応により、イソシアネート基同士の結合により架橋構造を成すと同時に、繊維織物の表面に対して結合を成し、軟質塩化ビニル樹脂層全体に架橋構造を形成し、それによって軟質塩化ビニル樹脂層と繊維織物との界面を強固に接着する。従って繊維織物はシランカップリング剤処理されたもの、ナノシリカ付着処理されたもの、コロナ放電処理がなされたものが好ましい。また特に軟質塩化ビニル樹脂層にはポリオール化合物を含むことが好ましく、トリイソシアネート化合物がポリオール化合物と付加反応してウレタン結合を成し、軟質塩化ビニル樹脂層内に架橋ウレタン成分を生成することで、より軟質塩化ビニル樹脂層の耐摩耗性、耐熱性、耐衝撃性などを向上させることができる。ポリオール化合物はトリイソシアネート化合物と同量(質量比1:1)で使用し、これらは具体的に、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、デカメチレングリコール、ジエチレングリコールなどの数平均分子量62〜500未満の低分子ポリオール、及びポリエステルポリオール、ポリアミドエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリオレフィンポリオールなどの数平均分子量500〜30000の高分子ポリオールが使用できる。またナノシリカ粒子は、粒子表面に多数の水酸基を有し、粒子径が10〜50nm、BET比表面積が150〜300m/gの表面水酸基修飾酸化ケイ素(SiO)である。トリイソシアネート化合物が、さらにナノシリカ粒子表面の水酸基と反応することで、ナノシリカ付着処理された繊維織物との接着性をさらに向上する。
繊維織物に軟質塩化ビニル樹脂層を形成する方法として、例えば、乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤(35〜100質量部)、トリイソシアネート化合物(0.35〜10質量部)、ポリオール化合物(0.35〜10質量部)、表面水酸基修飾ナノシリカ粒子(5〜20質量部)のペースト状組成物を用いて、公知の塗工方法、例えばディッピング(繊維織物への両面加工)、コーティング(繊維織物への片面加工または両面加工で、ナイフコーティング、グラビアコーテイング、クリアランスコーティングなど)などが挙げられる。本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートが帆布の場合、段落〔0016〕に記載した帆布用平織基布に対してディッピングまたはコーティング、もしくはディッピングとコーティングとの併用手段により、繊維織物の隙間(繊維糸条と繊維糸条との隙間、及び繊維糸条を構成するフィラメント単糸とフィラメント単糸との隙間)にペースト状組成物を含浸し、かつ、帆布用平織基布の両面をペースト状組成物で被覆し、これを熱処理してゲル化させることで軟質塩化ビニル樹脂層を形成して目的の帆布を得る。また本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートがメッシュシートの場合、段落〔0016〕に記載した目抜けの平織物に対してディッピングまたはコーティングの手段により、繊維糸条を構成するフィラメント単糸とフィラメント単糸との隙間にペースト状組成物を含浸し、かつ、目抜けの平織物の全面をペースト状組成物で被覆し、これを熱処理してゲル化させることで軟質塩化ビニル樹脂層を形成して目的のメッシュシートを得る。また本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートがターポリンの場合、段落〔0016〕に記載した目抜けの平織物の片面、または両面に対して、例えば、懸濁重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に(〔化1〕の群)〜(〔化5〕の群)から選ばれた可塑剤(35〜100質量部)、トリイソシアネート化合物(0.35〜10質量部)、ポリオール化合物(0.35〜10質量部)、表面水酸基修飾ナノシリカ粒子(5〜20質量部)のコンパウンド組成物を用い、これをカレンダー法で成型したフィルム(シート)、またはTダイス法で押出成型したフィルム(シート)を目抜け部ブリッジ法による熱ラミネート、あるいは接着剤ラミネートすることで目的のターポリンを得る。これら軟質塩化ビニル樹脂層の形成量に限定は無いが、表裏合計で繊維織物の質量に対して100〜1000質量%程度、特に150〜500質量%である。
本発明の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートにおける軟質塩化ビニル樹脂層の表面には、1次粒子径3〜150nmの無機コロイド物質をバインダー成分に担持して含む防汚層が設けられていることが好ましく、特にバインダー成分にシランカップリング剤の加水分解縮合物を含むことが好ましい。無機コロイド物質としては、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカ(酸化ケイ素)ゾル、アルミナ(酸化アルミニウム)ゾル、ジルコニア(酸化ジルコニウム)ゾル、セリア(酸化セリウム)ゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上が使用でき、特に光触媒活性型酸化チタンゾル、光触媒活性型酸化亜鉛ゾル、光触媒活性型酸化錫ゾルなどが防汚効果に優れ好ましい。バインダー成分は有機系のものとして、アクリル系樹脂、フッ素系共重合樹脂、アクリル−シリコン共重合樹脂、アクリルーフッ素共重合樹脂、アクリル−ウレタン共重合樹脂、アクリル系樹脂とフッ素系共重合樹脂とのブレンドなどが挙げられる。バインダー成分はシランカップリング剤として、一般式:XR−Si(Y)で表される分子中に2個以上の異なった反応基を有する化合物で、例えば、X=アミノ基、ビニル基、エポキシ基、クロル基、メルカプト基など(R=アルキル鎖)、Y=メトキシ基、エトキシ基などである。またこれらの加水分解物、及びアルコキシシラン化合物との共加水分解化合物なども使用できる。具体的にシランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。防汚層に占める無機コロイド物質の含有率に限定は無いが、特に25〜50質量%が好ましい。これらの防汚層の形成方法は、溶剤あるいは水に可溶な樹脂の溶液、またはエマルジョン液をスプレーコート、グラビアコートなどのコーティング法で塗布・乾燥することで形成される。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に実施例及び比較例のシートの評価方法を説明する。
〈耐熱性〉
〈接合体による耐熱クリープ特性による評価〉
2枚のシートの端部同士を4cm幅で直線状に平行に重ね合わせ、4cm幅×30
cm長のウエルドバー(平刃)を装着した高周波ウエルダー融着機(山本ビニター社
製YF−7000型:出力7KW)を用い、陽極電流1.0Aでシート同士の融着接
合を行い接合体シートを得た。これより融着接合部を重ね合わせ幅4cmを含む、
3cm幅×30cm長の試験片を9片採取し、クリープ試験機(東洋精機製作所社製:
100LDR型)により60℃×25kgf荷重(条件1)、65℃×25kgf荷
重(条件2)、70℃×25kgf荷重(条件3)の3条件で耐熱クリープ性を24
時間評価した。
評価の基準
1 :24時間経過後、接合部に異変や異常なく良好。
2 :24時間未満で接合部が破壊し、試験片が分断した。
〈破壊した時間を記録〉
3 :1時間以内に接合部が破壊し、試験片が分断した。
〈破壊した時間を記録〉
破壊状態の判断:接合部糸抜け破壊(糸の断裂なし),本体破壊等(糸の断裂あり)
〈耐光堅牢性〉
JIS K7350−3「プラスチック−実験室光源による暴露試験方法:紫外線蛍光ランプ」にて120時間、240時間、480時間の照射時間ごとにシート片の変色を色差ΔE(JIS Z8729)で評価した。(促進前のシート片を基準とする)
ΔE=0〜2.9 : 1=変色は極僅か (初期外観を維持)
ΔE=3〜5.9 : 2=やや変色を伴う(実用に支障なし)
ΔE=6〜11.9 : 3=薄い褐色に変化(実用に支障する)
ΔE=12〜 : 4=濃い褐色に変化(実用に支障する)
〈可塑剤ブリードの抑止効果:濡れ性評価〉
10cm×10cmサイズの試料を2枚のガラス板(10cm×10cmサイズ×5mm厚)で挟み、これを65℃に設定したギアーオーブン中に平置した状態で72時間静置し、取り出し直後のガラス板面の曇り(フォギング)や濡れ(ブリード)の有無の目視及び指触判断を以って可塑剤のブリードの抑止性(防止性)を判断した。
1(良好):ガラス板面にやや曇りを認めるレベル
2(やや不良):ガラス板面に曇りを認め、触ると滑るレベル
3(不良):ガラス板面に顕著な濡れを認め、試料表面にも濡れを認めるレベル
〈可塑剤ブリードの抑止効果:揮発減量評価〉
質量の明らかな10cm×10cmサイズの試料を85℃に設定したギアーオーブン中に吊した状態で72時間静置し、取り出し後の試料の質量より可塑剤の揮発量を求め、この揮発減量の「多い」「少ない」を以って可塑剤のブリードの抑止性(防止性)を判断した。
1:(ブリード防止効果を認める):50mg以下のレベル
2:(ブリード抑止効果を認める):50〜150mgのレベル
3:(ブリード防止効果が認めなれない):150mgを越えるレベル
[実施例1]
ポリエステル(PET)短繊維紡績糸条からなる平織スパン布を基布1として用いた。
〈繊維織物:基布1〉
〔糸密度:経糸20番手双糸(590dtex)44本/インチ×緯糸20番手双糸(590dtex)40本/インチ:空隙率4.2%:質量228g/m:両面にコロナ放電処理〕
下記〔配合1〕の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物を適度な粘度に調製し、この〔配合1〕のペーストゾル組成物を充填した液浴中に、基布1を浸漬し、基布1に完全に〔配合1〕のペーストゾル組成物を含浸し、基布1を引き上げると同時にゴムロールで圧搾して180℃の熱風炉で3分間、〔配合1〕のペーストゾル組成物のゲル化と、トリイソシアネート化合物の付加反応を進行させ、〔配合1〕のペーストゾル組成物で含浸し、かつ被覆されることで基布1の両面に軟質塩化ビニル樹脂層が形成された厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
〔配合1〕軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
イソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390) 60質量部
※〔化1〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基
エチレングリコール(ポリオール) 3.5質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
表面水酸基修飾シリカ粒子(75nm) 5質量部
ルチル型酸化チタン(白色顔料) 5質量部
トリイソシアネート化合物 3質量部
※ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるイソシアヌ
レート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)
※イソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)とトリイソシアネート化合物との質量比は
60:3(20:1)である。
[実施例2]
実施例1において〔配合1〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、テレフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390:〔化2〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)3質量部を、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化10〕系)3質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[実施例3]
実施例1において〔配合1〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化3〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)3質量部を、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化11〕系)3質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[実施例4]
実施例1において〔配合1〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化4〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)3質量部を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化9〕系)3質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[実施例5]
ポリエステル(PET)マルチフィラメント糸条からなる目抜け平織物を基布2として用いた。
〈繊維織物:基布2〉
〔糸密度:750d/3本模紗(833dtex/3本模紗)を経緯糸条として、経糸条11本/インチ、緯糸条11本/インチの打ち込みで製織した粗目模紗織物(質量225g/m:空隙率11%:両面にコロナ放電処理)
実施例1において〔配合1〕に用いたトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)3質量部を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化10〕系)3質量部に置換した〔配合2〕をペーストゾル組成物とした。
〔配合2〕の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物を適度な粘度に調製し、この〔配合2〕のペーストゾル組成物を充填した液浴中に、基布2を浸漬し、基布2に完全に〔配合2〕のペーストゾル組成物を含浸し、基布2を引き上げると同時にゴムロールで圧搾して180℃の熱風炉で3分間、〔配合2〕のペーストゾル組成物のゲル化と、トリイソシアネート化合物の付加反応を進行させ、〔配合2〕のペーストゾル組成物で含浸し、かつ被覆されることで基布2の両面に軟質塩化ビニル樹脂層が形成された厚さ0.36mm、質量470g/m、空隙率10%のメッシュシートを得た。
[実施例6]
実施例5において〔配合2〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、テレフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390:〔化2〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:ビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化10〕系)3質量部を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化11〕系)3質量部に置換した以外は実施例5と同様として、厚さ0.36mm、質量470g/m、空隙率10%のメッシュシートを得た。
[実施例7]
実施例5において〔配合2〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化5〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:ビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化10〕系)3質量部を、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化9〕系)3質量部に置換した以外は実施例5と同様として、厚さ0.36mm、質量470g/m、空隙率10%のメッシュシートを得た。
[実施例8]
実施例5において〔配合2〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化4〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:ビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化10〕系)3質量部を、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化10〕系)3質量部に置換した以外は実施例5と同様として、厚さ0.36mm、質量470g/m、空隙率10%のメッシュシートを得た。
[実施例9]
ポリエステル(PET)マルチフィラメント糸条からなる目抜け平織物を基布3として用いた。
〈繊維織物:基布3〉
〔糸密度:1000d(1111dtex)を経緯糸条として、経糸条19本/インチ、緯糸条20本/インチの打ち込みで製織した粗目平織物(質量190g/m:空隙率7%:両面にコロナ放電処理)
基布3の両面に〔配合3〕の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンドから165℃〜180℃の熱条件でカレンダー成型された厚さが0.16mmのフィルムを、ラミネーターにより170℃の熱ロール条件でフィルムを軟化させた状態で積層し、厚さが0.75mm、質量が940g/mのターポリンを得た。
〔配合3〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
イソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390) 60質量部
※〔化1〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基
エチレングリコール(ポリオール) 3.5質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
表面水酸基修飾シリカ粒子(75nm) 5質量部
ルチル型酸化チタン(白色顔料) 5質量部
トリイソシアネート化合物 3質量部
※水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるトリ
メチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化11〕系)
※イソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)とトリイソシアネート化合物との質量比は
60:3(20:1)である。
[実施例10]
実施例9において〔配合3〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、テレフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390:〔化2〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化11〕系)を、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕系)3質量部に置換した以外は実施例9と同様として、厚さが0.75mm、質量が940g/mのターポリンを得た。
[実施例11]
実施例9において〔配合3〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化3〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化11〕系)を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化7〕−〔化9〕系)3質量部に置換した以外は実施例9と同様として、厚さが0.75mm、質量が940g/mのターポリンを得た。
[実施例12]
実施例9において〔配合3〕に用いたイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390)60質量部を、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化5〕のRが2個とも炭素数9の分岐鎖状のアルキル基)60質量部に置換し、さらにトリイソシアネート化合物:トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化11〕系)を、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化8〕−〔化9〕系)3質量部に置換した以外は実施例9と同様として、厚さが0.75mm、質量が940g/mのターポリンを得た。
[実施例13〜24]
実施例1〜4の帆布、実施例5〜8のメッシュシート、及び実施例9〜12のターポリンの表面に下記〔配合4〕による防汚層を形成し、各々、実施例13〜16の防汚層を片表面に設けた帆布、実施例17〜20の防汚層を両面に設けたメッシュシート、及び実施例21〜24の防汚層を片表面に設けたターポリンを得た。
〈防汚層〉
実施例1〜12の基材を100メッシュグラビアロール塗工条件の塗工機に掛け、軟質塩化ビニル樹脂層上に下記〔配合4〕の防汚組成物による表面処理を行い、120℃の熱風炉で3分間乾燥した。この防汚層は室温で約3日間養生した以降より効果を発現する。
〔配合4〕防汚組成物
シリカゾル(粒子径20〜30nm:固形分48質量%) 100質量部
ビニルトリエトキシシラン(シランカップリング剤) 50質量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 1質量部
ポリエチレングリコール型非イオン活性剤(帯電防止剤) 1質量部
希釈剤(水) 100質量部
実施例1〜24のシートは、いずれもフタル酸エステル系化合物を可塑剤として使用せずとも可塑化効率に優れ、かつ可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも耐候性に優れているので、帆布(シートハウス用、トラック幌用、野積シートなど)、ターポリン(テント構造物用、建築養生用、電飾看板用、フレキシブルコンテナ用)及びメッシュシート(建築養生用、防護ネット用など)などの産業資材シートに長期間利用することができる。特に特に実施例1〜12のシートに防汚層を設けた実施例13〜24のシート(帆布、メッシュ、ターポリン)は防汚性に優れ、粉塵汚れが付着しても数週間経過レベルであれば、ワイピングクロスなどでの拭き取りまたは叩き落しによって容易に粉塵が除去可能であり、拭き取り時の静電気発生による粉塵の再付着トラブルなどは認められず、しかも軟質塩化ビニル樹脂層に防汚層を設けたことで可塑剤のブリード防止(抑止)効果がさらに向上し、屋外可使時間を倍増するものとした。
[比較例1]
実施例1において、〔配合1〕に用いたトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕)3質量部を省略した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例2]
実施例1において、〔配合1〕に用いたトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕)3質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化15〕の3量体であるイソシアヌレート変性芳香族トリイソシアネート〔化16〕3質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例3]
実施例1において、〔配合1〕に用いたトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕)3質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化15〕の3量体であるビュレット変性芳香族トリイソシアネート〔化17〕3質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例4]
実施例1において、〔配合1〕に用いたトリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化6〕−〔化9〕)3質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化15〕の3量体であるトリメチロールプロパン変性芳香族トリイソシアネート〔化18〕3質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例5]
実施例1において、〔配合1〕に用いた、イソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390:〔化1〕)60質量部を、ジ−2−エチルヘキシル−フタレート(別名:フタル酸ジオクチル:DOP)60質量部に置換した以外は実施例1と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例6]
実施例2の配合に用いた、テレフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(C8:MW390:〔化2〕)60質量部を、ジヘプチルフタレート(別名:フタル酸ジヘプチル:DHP)60質量部に置換した以外は実施例2と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例7]
実施例3の配合に用いた、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名:1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化3〕)60質量部を、ジイソノニルフタレート(別名:フタル酸ジイソノニル:DINP)60質量部に置換した以外は実施例3と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[比較例8]
実施例4の配合に用いた、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393:〔化4〕)60質量部を、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名:アジピン酸ジオクチル:DOA)60質量部に置換した以外は実施例4と同様として、厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
比較例1の帆布は、軟質塩化ビニル樹脂層にトリイソシアネート化合物を含まないことで架橋構造を形成せず、そのため得られる帆布の接合部耐熱性が不足し、高温使用環境において接合部が破壊し易いものとなった。また架橋構造を形成しないことで可塑剤のブリードが抑制されず、帆布表面に可塑剤が滲み出してベタ付き、それが揮発ロスとなると同時に帆布表面に煤塵汚れが付着してこびり付くなど、汚れ易く外観を損うものであった。比較例2〜4の帆布は、軟質塩化ビニル樹脂層に構造中にベンゼン環を有するトリイソシアネート化合物を用いたことで、太陽光などの紫外線による影響でキノン構造の発色団を生成し、そのため白色の帆布が経時的に褐色を帯びて外観を悪くするものとなった。比較例5〜7の帆布は、軟質塩化ビニル樹脂層にフタル酸エステル系可塑剤を用いたことで、軟質塩化ビニル樹脂組成物中におけるトリイソシアネート化合物との初期相溶性が悪く、軟質塩化ビニル樹脂組成物の攪拌や熟成が不十分だと互いの成分が不均一な分散状態のままゲル化処理がなされ、それが原因で軟質塩化ビニル樹脂層の架橋生成が局所不安定となり、結果的にフタル酸エステル系可塑剤のブリードの抑止を阻害する原因となった。比較例8の帆布は、軟質塩化ビニル樹脂層にアジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名:アジピン酸ジオクチル)を可塑剤に用いたことで、可塑剤のブリードが助長され、帆布表面に可塑剤が滲み出してベタ付き、それが揮発ロスとなると同時に帆布表面に煤塵汚れが付着してこびり付くなど、汚れ易く外観を損うものであった。
本発明によれば、特にフタル酸エステル系化合物を可塑剤として使用せずとも可塑化効率に優れ、かつ可塑剤ブリードが高度に抑止され、しかも耐候性に優れているので、帆布(シートハウス用、トラック幌用、野積シートなど)、ターポリン(テント構造物用、建築養生用、電飾看板用、フレキシブルコンテナ用)及びメッシュシート(建築養生用、防護ネット用など)などの産業資材シートとして長期間使用することができる。

Claims (6)

  1. 繊維織物を基材として、その少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられた可撓性積層体であって、前記軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂を主体に含み、さらにイソフタル酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群),テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化2〕の群)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化3〕の群)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化4〕の群)、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化5〕の群)から選ばれた1種以上の可塑剤、及びトリイソシアネート化合物とを質量比10:0.1〜10:1の範囲で含むことによって構成され、前記トリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化6〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)、ビュレット変性トリイソシアネート〔化7〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化8〕の群(R=〔化9〕〜〔化11〕)から選ばれた1種以上であることを特徴とする軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート。
  2. 前記トリイソシアネート化合物において、前記イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化6〕の群、前記ビュレット変性トリイソシアネート〔化7〕の群及び、前記トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化8〕の群が各々、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化12〕、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化13〕、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化14〕の3種から選ばれた何れか1種の化合物を基礎とする3量体であり、前記トリイソシアネート化合物が、これら9種類から選ばれた1種以上である、請求項1に記載の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート。
  3. 前記可撓性積層体において前記トリイソシアネート化合物が、少なくとも前記繊維織物の表面に対する結合を含む架橋構造を軟質塩化ビニル樹脂層に形成している請求項1または2に記載の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート。
  4. 前記軟質塩化ビニル樹脂層上に、1次粒子径3〜150nmの無機コロイド物質をバインダー成分に担持して含む防汚層が設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート。
  5. 前記バインダー成分が、シランカップリング剤の加水分解縮合物を含む請求項4に記載の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート。
  6. 前記無機コロイド物質が、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカ(酸化ケイ素)ゾル、アルミナ(酸化アルミニウム)ゾル、ジルコニア(酸化ジルコニウム)ゾル、セリア(酸化セリウム)ゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上である請求項4に記載の軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート。
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