JP2015203020A - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents

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【課題】白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善したり維持したりすることができ、さらに泡立ちや乾燥後のべたつきが少なく、処理時及び処理後の操作性・官能性に優れる毛髪処理剤組成物を提供すること。【解決手段】毛髪処理剤組成物は、(A)下記のアミノ酸から選ばれる少なくとも1種と、(B)下記の糖類から選ばれる少なくとも1種とを含有する。(A)ヒスチジン、グリシルグリシン、L−バリン、トリプトファン。(B)ラフィノース、キシリトール、マルチトール、トレハロース、スクロース。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、染毛処理する毛髪に用いられる毛髪処理剤組成物に関する。
従来、例えば、染毛処理する毛髪に用いられる毛髪処理剤としては、染毛処理した毛髪の退色を抑制したり、染毛処理した毛髪の損傷を補修したり、染毛前に使用して染毛剤の染色性、均染性及び染色堅牢性を向上させたりする毛髪処理剤組成物が知られている(特許文献1〜4参照)。
特開2007−63197号公報 特開2010−215531号公報 特開2003−146846号公報 特開2004−323423号公報
しかしながら、白毛と黒毛の混在する頭髪を染毛処理すると、白毛と黒毛の染毛度合いにばらつきが生じる。従来の毛髪処理剤組成物は、白毛と黒毛の混在する頭髪を染毛する際に生じる、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善することや維持することに関して十分ではなかった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善したり維持したりすることができ、さらに泡立ちや乾燥後のべたつきが少なく、処理時及び処理後の操作性・官能性に優れる毛髪処理剤組成物を提供しようとするものである。
本発明の毛髪処理剤組成物は、(A)下記のアミノ酸から選ばれる少なくとも1種と、(B)下記の糖類から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする。
(A)ヒスチジン、グリシルグリシン、L−バリン、トリプトファン
(B)ラフィノース、キシリトール、マルチトール、トレハロース、スクロース
本発明の毛髪処理剤組成物は、特定のアミノ酸((A)成分)及び特定の糖類((B)成分)を含有することにより、白毛と黒毛の混在する頭髪を染毛する際に生じる、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善したり、なじみを維持したりすることができる。また、塗布時の泡立ちが少なく、乾燥後のべたつきも少ないため、処理時及び処理後の操作性・官能性に優れている。
このように、本発明によれば、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善したり維持したりすることができ、さらに泡立ちや乾燥後のべたつきが少なく、処理時及び処理後の操作性・官能性に優れる毛髪処理剤組成物を提供することができる。
また、前記(A)成分は、ヒスチジンであってもよい。この場合には、特定のアミノ酸としてヒスチジンを含有することにより、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善・維持する効果をより高めることができる。
なお、「なじみ」とは、前述のとおり、白毛と黒毛の混在する頭髪を染毛する際に生じる、白毛と黒毛の染毛度合いの差のことをいう。「なじみ」を改善するとは、例えば染毛の際の白毛と黒毛の染毛度合いの差を小さくすることをいう。また、「なじみ」を維持するとは、染毛後において白毛と黒毛の染毛度合いの差を維持する(例えば洗髪を繰り返すことによって染毛度合いの差が大きくなることを抑制する)ことをいい、改善された「なじみ」を維持することも含む。
以下、本発明の毛髪処理剤組成物の実施形態について、さらに詳細に説明する。
[毛髪処理剤組成物]
本発明の毛髪処理剤組成物は、(A)特定のアミノ酸(ヒスチジン、グリシルグリシン、L−バリン、トリプトファン)から選ばれる少なくとも1種と、(B)特定の糖類(ラフィノース、キシリトール、マルチトール、トレハロース、スクロース)から選ばれる少なくとも1種とを含有する。
(A)成分は、アミノ酸であるヒスチジン、グリシルグリシン、L−バリン及びトリプトファンから選ばれる少なくとも1種である。すなわち、(A)成分として、これらのアミノ酸を単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。
(A)成分の含有量は、ヒスチジンの場合には0.1〜4質量%、グリシルグリシンの場合には0.1〜18質量%、L−バリンの場合には0.1〜8.5質量%、トリプトファンの場合には0.1〜1質量%であることが好ましい。この場合には、塗布時の泡立ちを十分に抑制し、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善・維持しながら、溶解性を高めることができる。
また、(A)成分の含有量は、乾燥簿のべたつきを抑制する効果を高める観点では、0.1〜3質量%であることが好ましい。ただし、(A)成分のうち、トリプトファンについては、溶解限界を考慮して0.1〜1質量%であることが好ましい。
(B)成分は、糖類であるラフィノース、キシリトール、マルチトール、トレハロース及びスクロースから選ばれる少なくとも1種である。すなわち、(B)成分として、これらの糖類を単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。
(B)成分の含有量は、0.1〜3質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがより好ましい。この場合には、塗布時の泡立ちや乾燥後のべたつきを十分に抑制しながら、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善・維持する効果を高めることができる。
また、後述するように、本発明の毛髪処理剤組成物を染毛用前処理剤として適用した場合、(A)成分及び(B)成分に加えて、さらにアニオン性界面活性剤を含有することが好ましい。この場合には、塗布時の泡立ちや乾燥後のべたつきを十分に抑制しながら、白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善・維持する効果を高めることができる。
アニオン性界面活性剤の含有量は、0.6〜1.2質量%であることが好ましい。この場合には、塗布時の泡立ちや乾燥後のべたつきを十分に抑制することができる。
また、アニオン性界面活性剤の含有量は、0.9〜1.1質量%であることがより好ましい。この場合には、前述の効果に加えて、さらに白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)を改善・維持する効果を高めることができる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、トリエタノールアミン等が挙げられる。アルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
[毛髪処理剤組成物のその他の成分]
本発明の毛髪処理剤組成物には、本発明の効果を大きく阻害しない範囲において、前述した成分の他に、例えば、水溶性ポリマー、油性成分、多価アルコール、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、キレート剤、安定剤、酸化防止剤、増粘剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、紫外線吸収剤、抗菌剤等が配合されていてもよい。
水溶性ポリマーとしては、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、ノニオン性(非イオン性)ポリマー、及び両性の天然又は合成ポリマーを配合することができる。このような水溶性ポリマーのより具体的な例としては、キサンタンガム、グアーガム、アルギン酸ナトリウム、トラガントガム、ローカストビーンガム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸とその塩類、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体等が挙げられる。
油性成分としては、油脂、ロウ、高級アルコール、炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル、シリコーン等が挙げられる。
油脂としては、ラノリン、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、月見草油等が挙げられる。
ロウとしては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、セチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
炭化水素としては、パラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
エステルとしては、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、10〜30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、2−エチルヘキサン酸セチル等が挙げられる。
シリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン(例えば、(PEG/PPG/ブチレン/ジメチコン)コポリマー)、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
界面活性剤としては、前述したアニオン性界面活性剤の他、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性(非イオン性)界面活性剤が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、エーテル型ノニオン性界面活性剤、エステル型ノニオン性界面活性剤が挙げられる。
エーテル型ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル等が挙げられる。
エステル型ノニオン性界面活性剤の具体例としては、モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等が挙げられる。
pH調整剤としては、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ピロリン酸、グルコン酸、グルクロン酸、安息香酸、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
防腐剤としては、パラベン等が挙げられる。キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム等が挙げられる。安定剤としては、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等が挙げられる。酸化防止剤としては、アスコルビン酸、亜硫酸塩等が挙げられる。
本発明の毛髪処理剤組成物の用途は、毛髪を処理するものである限りにおいて特段に限定されない。用途としては、例えば、パーマネントウエーブ処理の後処理剤、酸化染毛処理の後処理剤、酸性染毛処理の後処理剤、パーマネントウエーブ処理の前処理剤、酸化染毛処理の前処理剤、酸性染毛処理の前処理剤、染毛剤、シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、スタイリング剤等が挙げられる。
前記パーマネントウエーブ処理とは、少なくともアルカリ剤と還元剤とを含有する第1剤で毛髪の還元を行った後、毛髪にウエーブの賦形等を行う処理であり、少なくとも酸化剤を含有する第2剤で毛髪の酸化を行う処理をいう。
また、前記酸化染毛処理とは、少なくともアルカリ剤及び酸化染料(主要中間体とカップラー)を含有した第1剤と、少なくとも過酸化水素等の酸化剤を含有した第2剤とを使用時に混合して施術することにより、毛髪の脱色と染料の酸化発色による染毛とを行う処理をいう。また、前記酸性染毛処理とは、予めプラス荷電を持つ毛髪に対してマイナス荷電を持つ酸性染料を施用し、イオン結合させる染毛処理をいう。
本発明の毛髪処理剤組成物の剤型は、公知の各種の剤型の内から、その用途や使用目的等に応じて任意に選択することができる。剤型としては、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、霧状(噴霧式)、エアゾールフォーム等を例示することができる。
本発明の毛髪処理剤組成物のpHも特段に限定されないが、一般的にはpH3〜8が好ましく、特にpH3.5〜7が好ましい。pH3以上であると、毛髪タンパク質の過収斂による毛髪感触の悪化が生じにくく、pH8以下であると、毛髪タンパク質の分解による毛髪損傷が生じにくい。毛髪処理剤組成物におけるpHを前記の範囲内に安定的に維持するために、pH緩衝剤を配合することができる。
(実験例1)
次に、いくつかの実施例及び比較例を挙げて、本発明の実施形態をさらに具体的に説明する。本実験例は、本発明の毛髪処理剤組成物を染毛用前処理剤として適用し、各評価を行ったものである。
本実験例では、表1〜表5に示す各成分を含有する毛髪処理剤組成物(実施例1〜33、比較例1〜9)を調製した。そして、これらの毛髪処理剤組成物について、なじみ、塗布時の泡立ちの少なさ、乾燥後のべたつきのなさ、溶解性を評価した。
なお、同表に示した各成分に対応する数値は、いずれも各成分の含有量を示し、その単位は質量%である。また、各成分中、本発明の(A)成分、(B)成分に該当するものには「A」、「B」の表記を付した。また、本発明の(A)成分、(B)成分の比較用の成分には「A比」、「B比」の表記を付した。
[なじみ]
実施例・比較例の各毛髪処理剤組成物0.3gを乾燥した毛束サンプル(30%白髪の人毛、毛径60〜100μm)1gにスプレー容器で噴霧し、手でなじませた後、洗い流し処理は行わずにドライヤーを用いて十分乾燥させた。そして、毛束サンプルに酸化染毛剤(ホーユー株式会社製、商品名プロマスターGクリエールBasic 8RB)3gを刷毛を用いて均一に塗布し、30℃にて20分間放置した。その後、毛束サンプルを水洗し、シャンプーを行い、ドライヤーにて乾燥した。乾燥後の毛束サンプルの白毛と黒毛の染毛度合いの差(なじみ)について、専門のパネラーが評価した。
「なじみ」の評価は、白毛と黒毛の染毛度合いの差を全く感じられない場合を「8」、ほぼ感じられない場合を「7」、ごく僅かに感じられる程度である場合を「6」、僅かに感じられる程度である場合を「5」、多少感じられる程度である場合を「4」、感じられる程度である場合を「3」、少なからず感じる場合を「2」、明らかに感じる場合を「1」とした。
ここでの「なじみ」とは、白毛と黒毛の混在する頭髪を染毛する際に生じる、白毛と黒毛の染毛度合いの差のことをいう。なじみを改善するとは、白毛と黒毛の染毛度合いの差を小さくすることをいう。すなわち、白毛と黒毛の染毛度合いの差が感じられないようにすることをいう。
[塗布時の泡立ちの少なさ]
実施例・比較例の各毛髪処理剤組成物を前記毛束サンプルになじませた際の泡立ちについて、専門のパネラー20人が評価した。その評価は、20人のパネラーのうち、「塗布時の泡立ちが少ない」と評価したパネラーの数が17人以上の場合を「5…非常に優れる」、13〜16人の場合を「4…優れる」、9〜12人の場合を「3…良好」、5〜8人の場合を「2…やや不良」、4人以下の場合を「1…不良」とした。
[乾燥後のべたつきのなさ]
実施例・比較例の各毛髪処理剤組成物を前記毛束サンプルに塗布・乾燥後、酸化染毛剤を塗布する際の塗りやすさ(べたつきのなさ)について、専門のパネラー20人が評価した。その評価は、20人のパネラーのうち、「べたつきがない」と評価したパネラーの数が18人以上の場合を「7…極めて優れる」、15〜17人の場合を「6…非常に優れる」、12〜14人の場合を「5…優れる」、9〜11人の場合を「4…良好」、6〜8人の場合を「3…やや不良」、3〜5人の場合を「2…不良」、2人以下の場合を「1…極めて不良」とした。
[溶解性]
(A)成分である特定のアミノ酸の毛髪処理剤組成物中での溶解性について、実施例・比較例の各毛髪処理剤組成物を調製後1日放置し、(A)成分の沈殿の有無を確認することにより評価した。その評価は、1日放置後も沈殿が見られず、良好に溶解している場合を「◎」、1日放置後僅かに沈殿が見られたが、ほぼ良好に溶解している場合を「○」、1日放置後相当量の沈殿が見られ、良好に沈殿しているとはいえない場合を「△」とした。
Figure 2015203020
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[評価結果]
表1〜表5に示すように、実施例1〜33の毛髪処理剤組成物は、比較例1〜9の毛髪処理剤組成物に比べて、なじみ改善効果が高いことがわかる。すなわち、白毛と黒毛の混在する頭髪を染毛する際に生じる、白毛と黒毛の染毛度合いの差を小さくすることができる。また、塗布時の泡立ちが少なく、乾燥後のべたつきがなく、溶解性も高いことがわかる。
また、表1、表2に示すように、(A)成分をヒスチジンとすることにより、なじみ改善効果が高くなることがわかる。また、(A)成分及び(B)成分を同種とし、(B)成分の含有量を一定とした場合、(A)成分の含有量を0.1〜4質量%の範囲内とすることにより、なじみ改善効果や溶解性が高くなることがわかる。
また、同表に示すように、(A)成分及び(B)成分を同種とし、(A)成分の含有量を一定とした場合、(B)成分の含有量を0.1〜3質量%(より好ましくは0.5〜3質量%)の範囲内とすることにより、なじみ改善効果が高くなることがわかる。
また、表3に示すように、(A)成分及び(B)成分に加えて、さらにアニオン性界面活性剤を含有することにより、塗布時の泡立ちや乾燥後のべたつきを十分に抑制しながら、なじみ改善効果がより一層高くなることがわかる。
また、表4に示すように、(A)成分及び(B)成分に加えて、アニオン性界面活性剤以外の界面活性剤、つまりカチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を含有した場合でも、塗布時の泡立ちや乾燥後のべたつきを十分に抑制しながら、なじみ改善効果を十分に得られることがわかる。
(その他の実施形態)
本発明のその他の実施形態として、下記の処方の酸化染毛剤、シャンプー、トリートメントを調製した。各成分の含有量は表6〜表8に示すとおりである。
下記処方例の酸化染毛剤、シャンプー、トリートメントは、いずれもなじみ改善(または維持)効果が高いことが確認できた。また、塗布時の泡立ちや乾燥後のべたつきを十分に抑制することができ、溶解性も高いことが確認できた。
Figure 2015203020
Figure 2015203020
Figure 2015203020
なお、本発明は、前述の実施形態、実験例等に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。

Claims (2)

  1. (A)下記のアミノ酸から選ばれる少なくとも1種と、(B)下記の糖類から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする毛髪処理剤組成物。
    (A)ヒスチジン、グリシルグリシン、L−バリン、トリプトファン
    (B)ラフィノース、キシリトール、マルチトール、トレハロース、スクロース
  2. 前記(A)成分は、ヒスチジンであることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
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