JP2015198802A - 棒状化粧料保持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保形しつつ確実に保持するとともに棒状化粧料に生じがちな底部分からの離反や浮き上がりを抑制する棒状化粧料保持体を提供する。
【解決手段】底部分120から棒状化粧料に向けて突出して棒状化粧料を保持する複数の保持ピン122が、底部分120を周方向に沿って少なくとも3等分するとともに底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間の中間領域または中間近傍領域に配設され、底部分120に形成して底部分120と棒状化粧料との間に潜入した空気を底部分120の下方裏面側へ逃がす複数の脱気孔123が、保持ピン122同士の中間となる位置であって保持ピン122の全てに接する仮想外接円の外周側領域となる位置に配設されていることにより、棒状化粧料に生じがちな底部分120からの離反や浮き上がりを抑制する棒状化粧料保持体100。
【選択図】図2

Description

本発明は、筒状部分の筒上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保持する棒状化粧料保持体に関するものであって、特に、口紅、リップクリーム、リップグロス、コンシーラー、美白用スティック、目元リンクルケア用スティック、ファンデーション、頬紅、チック等の棒状化粧料の容器内に配設されてスリーブ内を上下動してスリーブ開口から棒状化粧料が突出またはスリーブ開口内に棒状化粧料が退避自在に棒状化粧料を保持するための棒状化粧料保持体に関する。
従来、棒状化粧料を保持するための棒状化粧料保持体として、口紅、チック等の棒状化粧料の容器本体内に配設されて上方から溶融した化粧料が流し込まれた後に固化した棒状化粧料を繰り出し自在に保持する受皿が知られている(例えば、特許文献1)。
また、棒状化粧料を保持するための棒状化粧料保持体として、口紅等の棒状化粧品の繰り出し容器内に配置されて容器本体を逆立姿勢にした状態で容器本体の底部側から溶融した化粧料が形成空間内に注入充填された後に固化した棒状化粧料を保持する筒状の受筒が知られている(例えば、特許文献2)。
さらに、棒状化粧料を保持するための棒状化粧料保持体として、口紅、チック等の棒状化粧料の容器本体内に配設されて予め成型金型で成型され固化した化粧料を繰り出し自在に保持する中皿が知られている(例えば、特許文献3、特許文献4)。
棒状化粧料の充填成型方法には上述したように種々の方法があり、どの方法で充填するかによって棒状化粧料保持体の構造にもそれぞれ特徴を有するが、近年市場において比較的柔らかいタイプの棒状化粧料が好まれてきており、このような棒状化粧料は充填工程において注入した化粧料を先ず皿状の保持体の底面から冷却固化させて、保持体にしっかりと固着させていく必要があるため、一般に上述した特許文献1に開示されるような、容器本体を正立姿勢にした状態で上方から溶融した化粧料を受皿等の保持体に直接流し込む充填成型方法によって、安定した品質の良い棒状化粧料を製造することができる。
実開昭60−188516号公報(特に、図2参照) 特開2010−29430号公報(特に、図3、図4参照) 実開平3−62513号公報(特に、図1、図2参照) 実開平3−58215号公報(特に、図1、図2参照)
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来の受皿は、上方から流し込まれる溶融した化粧料を漏れなく受けるべく実質的に孔のない平坦な板状に形成されるとともに上面の中央に抜け防止手段である細い棒状の足部とその上端に頭部とを有して上方から溶融した化粧料が流し込まれたときに化粧料の内部に足部と頭部とが入り込んで固化した棒状化粧料が抜けないように保持する構造であったため、固化した棒状化粧料が外部の温度変化により経時的に体積変化を起こし、膨張・収縮することによって受皿に固定された頭部近傍にストレスがかかって破断してしまう虞があった。
ここで、抜け防止手段の頭部をなくし、受皿中央の足部のみにすれば破断は防げるが、この場合、図12(A)および図12(B)に示す受皿500および棒状化粧料SMの拡大断面図のように、固化した棒状化粧料SMがやはり経時的な体積変化によって膨張・収縮する際に棒状化粧料SMと受皿500の上面510の中央との間に空気が潜入したとき、受皿中央の足部による保持だけでは充分ではなくこの潜入した空気の膨張・収縮の繰り返しによって間隙空間を肥大させるポンプ現象が生じて棒状化粧料SMが浮き上がってキャップの内側天井部位と当接してキャップの内側天井部位を汚してしまう、所謂、天付き不良が生じるという問題があった。
また、上述した特許文献2に記載された従来の受筒は、逆立姿勢にした状態で容器本体の底部側から溶融した化粧料が注入充填されるときに円板状の台座部を通過するために台座部中央に配設された充填口と台座部の周辺部に注入充填されるときのガス抜き用の通気口とを備え、逆立姿勢にした状態で容器本体の底部側から溶融した化粧料が注入充填されることを前提としており、この状態で上述したような柔らかいタイプの棒状化粧料の溶融物を注入充填すると、受筒の台座部付近への注入が最後となってこの部分の冷却固化の効率が悪くなるため、棒状化粧料が受筒底面にしっかりと固着されにくくなり、また特許文献1の抜け防止手段の頭部と同様に、爪部36の近傍で棒状化粧料が破断しやすい。
また、正立姿勢にした状態で容器本体の上部側から溶融した化粧料を注入充填すると、充填口および通気口が溶融した化粧料を通過させる程度に充分な大きさの構造であるため、台座部上面側から台座部下面側へ溶融した化粧料が漏れて台座部上面側に溶融した化粧料を充填することができないという問題があった。
さらに、上述した特許文献3および特許文献4に記載された従来の中皿は、成型された化粧料が差し込まれる際のエアー抜き用の孔を中皿底面の中央部に2つ備え、予め成型金型で成型され固化した化粧料が中皿に差し込まれることを前提としているが、差し込み操作により固化した棒状化粧料の形状が突起の周りで崩れるため上下方向の固着の強さが充分でない。
また、正立姿勢にした状態で容器本体の上部側から溶融した化粧料を注入充填すると、2つの孔が溶融した化粧料を通過させる程度に充分な大きさの構造であるため、中皿底面上側から中皿底面下側へ溶融した化粧料が漏れて中皿底面上側に溶融した化粧料を充填することができないという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、筒上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保形しつつ確実に保持するとともに棒状化粧料に生じがちな底部分からの離反や浮き上がりを抑制する棒状化粧料保持体を提供することである。
本請求項1に係る発明は、棒状化粧料の下方部分を正立状態で収容する筒状部分と該筒状部分の下方端で棒状化粧料を封止する底部分とを備え、前記筒状部分の筒上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保持する棒状化粧料保持体において、前記底部分から棒状化粧料に向けて突出して棒状化粧料を保持する複数の保持ピンが、前記底部分を周方向に沿って少なくとも3等分するとともに前記底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設され、前記底部分に形成して前記底部分と棒状化粧料との間に潜入した空気を底部分の下方裏面側へ逃がす複数の脱気孔が、前記保持ピン同士の中間となる位置であって前記保持ピンの全てに接する仮想外接円の外周側領域となる位置にそれぞれ配設されていることにより、前述した課題を解決するものである。
ここで、「底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間の中間領域または中間近傍領域」とは、底部分の中心から筒状部分の筒周壁までの距離の1/3乃至2/3の範囲内の領域、すなわち、底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間を3等分した真ん中の領域をいう。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された棒状化粧料保持体の構成に加えて、前記脱気孔が、前記底部分の上方表面側から下方裏面側へ向かって漸次広がるテーパ状に形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された棒状化粧料保持体の構成に加えて、前記底部分から突起して前記溶融状態の化粧料の流れを迂回させる迂回突起壁が、前記脱気孔より底部分の中心寄りの位置で脱気孔にそれぞれ対向して配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項3に記載された棒状化粧料保持体の構成に加えて、前記迂回突起壁が、前記脱気孔を中心とした平面視円弧形状に形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載された棒状化粧料保持体の構成に加えて、前記底部分の上方表面側から筒状部分の筒周壁に沿って上方へ延びた複数のリブが、前記保持ピンと対向してそれぞれ配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載された棒状化粧料保持体の構成に加えて、前記脱気孔の最小孔径が、0.4mm未満であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明の棒状化粧料保持体は、棒状化粧料の下方部分を正立状態で収容する筒状部分とこの筒状部分の下方端で棒状化粧料を封止する底部分とを備えていることにより、筒状部分の筒上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保持することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明の棒状化粧料保持体によれば、保持ピンが、底部分を周方向に沿って少なくとも3等分するとともにこの底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設されていることにより、棒状化粧料保持体内で保持した棒状化粧料が経時的な温度変化によって膨張・収縮する際、棒状化粧料保持体の径方向に向かって体積変化しようとする力が底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設されて棒状化粧料を保持する3本以上の保持ピンの周側面で受け止められて分散抑制されるため、棒状化粧料を保形しつつ確実に保持することができるばかりでなく、棒状化粧料と保持ピンの周側面との間で生じる相対的な摩擦力が増加するため、棒状化粧料に生じがちな底部分からの離反や浮き上がりを抑制することができる。
また、複数の脱気孔が、底部分に配設されていることにより、棒状化粧料保持体内で保持した棒状化粧料が経時的な温度変化によって膨張・収縮して棒状化粧料と底部分との間に空気が潜入した場合であっても、この空気が脱気孔を介して底部分の下方裏面側へ逃げ、棒状化粧料と底部分との間に潜入した空気の膨張・収縮の繰り返しによって間隙空間を肥大させるポンプ現象が回避されるため、棒状化粧料の浮き上がりを阻止して従来のような棒状化粧料がキャップの内側天井部位と当接してキャップの内側天井部位を汚してしまう、所謂、天付き不良を確実に防止することができる。
さらに、複数の脱気孔が、保持ピン同士の中間となる位置であって保持ピンの全てに接する仮想外接円の外周側領域となる位置にそれぞれ配設されていることにより、溶融状態の化粧料を注入ノズルで充填する際に注入ノズルから出たばかりの高温の溶融状態の化粧料が脱気孔上に直に注がれることがないため、脱気孔から下に溶融状態の化粧料が漏れ落ちることを防止することができる。
また、溶融状態の化粧料を注入ノズルで充填する際に、溶融状態の化粧料が、脱気孔の設置位置とは別異の領域、すなわち、注入抵抗のない保持ピンの全てに接する仮想内接円の内周側領域に向けて充填され、この内周側領域から仮想外接円の外周側領域へ流れて保持ピンの相互間の狭い箇所を回り込むように通過して流路が広くなり流速が遅くなったときに脱気孔に到達するため、溶融状態の化粧料による脱気孔の孔内の閉塞を回避して棒状化粧料の経時的な温度変化によって生じがちな潜入した空気を確実に脱気し、棒状化粧料の浮き上がりを防止することができる。
本請求項2に係る発明の棒状化粧料保持体によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、脱気孔が、底部分の上方表面側から下方裏面側へ向かって漸次広がるテーパ状に形成されていることにより、溶融状態の化粧料が底部分へ充填された際に、脱気孔の内周面が底部分の上方表面側の溶融状態の化粧料と接触しにくくなり溶融状態の化粧料と脱気孔の内周面との間で表面張力が作用しにくくなるため、溶融状態の化粧料が脱気孔に入り込んで脱気孔の孔内を塞いでしまうことを防止することができる。
本請求項3に係る発明の棒状化粧料保持体によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、底部分から突起する迂回突起壁が、脱気孔より底部分の中心寄りの位置で脱気孔にそれぞれ対向して配置されていることにより、溶融状態の化粧料が底部分の上方表面側の中心から径方向外側へ流れて保持ピン間の迂回突起壁に当たって溶融状態の化粧料の流れが左右に分散されたり迂回突起壁を乗り越えるように上方へ分散されるため、溶融状態の化粧料が脱気孔に入り込んで脱気孔の孔内を塞いでしまうことをより一層抑制することができる。
本請求項4に係る発明の棒状化粧料保持体によれば、請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、迂回突起壁が、脱気孔を中心とした平面視円弧形状に形成されていることにより、溶融状態の化粧料が底部分の上方表面側の中心から径方向外側へ流れて保持ピン間の迂回突起壁に当たって溶融状態の化粧料の流れが左右に分岐して径方向外側へ向かって脱気孔の傍を通過するように案内されるため、溶融状態の化粧料が脱気孔に入り込んで脱気孔の孔内を塞いでしまうことを確実に防止することができる。
本請求項5に係る発明の棒状化粧料保持体によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、底部分の上方表面側から筒状部分の筒周壁に沿って上方へ延びた複数のリブが、保持ピンと対向してそれぞれ配置されていることにより、棒状化粧料保持体内で保持した棒状化粧料が経時的な温度変化によって膨張する際、棒状化粧料保持体の径方向に向かって体積変化しようとする力が棒状化粧料と凹凸係合するリブの周側面で受け止められて抑制されるため、棒状化粧料をさらに保形しつつ確実に保持することができる。
また、複数のリブが周方向で間隔を空けて棒状化粧料と凹凸係合して棒状化粧料と棒状化粧料保持体との周方向の相対的な位置関係が規制されるため、棒状化粧料と棒状化粧料保持体との周方向の相対的な回転を防止することができる。
本請求項6に係る発明の棒状化粧料保持体によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、脱気孔の最小孔径が、0.4mm未満であることにより、空気が脱気孔を通過するが粘性のある溶融状態の化粧料が入り込まない大きさであるため、容易に脱気孔を設けることができる。
本発明の実施例である棒状化粧料保持体を備えた棒状化粧料容器の側断面図。 本発明の実施例である棒状化粧料保持体の概略を示す透視斜視図。 図2の符号3−3で観た側断面図。 (A)は図2の符号4Aで観た平面図であり(B)は図2の符号4Bで観た底面図である。 (A)(B)は棒状化粧料の収縮時の様子を示す平面図および側断面図。 (A)(B)は棒状化粧料の膨張時の様子を示す平面図および側断面図。 (A)は棒状化粧料の収縮時の様子を模式的に示す拡大側断面図であり(B)は膨張時の様子を模式的に示す拡大側断面図。 (A)(B)は溶融状態の化粧料を充填するときの様子を示す平面図。 (A)(B)は溶融状態の化粧料を充填するときの様子を示す平面図。 (A)(B)は溶融状態の化粧料を充填するときの様子を示す平面図。 (A)(B)は溶融状態の化粧料を充填するときの様子を示す平面図。 (A)(B)は本願が意図する課題である潜入した空気の膨張・収縮の繰り返しによって間隙空間を肥大させるポンプ現象を模式的に示す側断面図。
本発明は、棒状化粧料の下方部分を正立状態で収容する筒状部分とこの筒状部分の下方端で棒状化粧料を封止する底部分とを備え、筒状部分の筒上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保持する棒状化粧料保持体において、底部分から棒状化粧料に向けて突出して棒状化粧料を保持する複数の保持ピンが、底部分を周方向に沿って少なくとも3等分するとともにこの底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設され、底部分に形成してこの底部分と棒状化粧料との間に潜入した空気を底部分の下方裏面側へ逃がす複数の脱気孔が、保持ピン同士の中間となる位置であって保持ピンの全てに接する仮想外接円の外周側領域となる位置にそれぞれ配設されていることにより、筒上方端開口から充填した溶融状態の化粧料を固化してなる棒状化粧料を保形しつつ確実に保持するとともに棒状化粧料に生じがちな底部分からの離反や浮き上がりを抑制してキャップの内側天井部位を汚してしまう天付き不良を確実に防止するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、棒状化粧料は、円柱状のものでもよいし多角柱状のものでもよい。
また、棒状化粧料については、本発明の棒状化粧料保持体に充填、固化して保持可能な固形化粧料であれば如何なるものであっても構わないが、特に、口紅、リップクリーム、リップグロス、コンシーラー、美白用スティック、目元リンクルケア用スティック、ファンデーション、頬紅、チック等の化粧料において、本発明の棒状化粧料保持体を有効に利用することができる。
さらに、棒状化粧料保持体は、棒状化粧料を保持する器状のものであって、棒状化粧料の容器本体内に配設されて上方から溶融した化粧料が流し込まれた後に固化した棒状化粧料を繰り出し自在に保持するものであれば、容器本体の筒型スリーブに対して回転しながら繰り出し方向であるスリーブ軸方向へ移動するものでもよく、筒型スリーブに対して回転せずにスリーブ軸方向へ移動するものでもよい。
また、筒状部分の形状は、平面視円形状の筒でもよいし、平面視多角形状の筒でもよい。
これにともない、底部分の形状は、平面視円形状、すなわち、丸底でもよいし、平面視多角形状、すなわち、角底でもよい。
また、保持ピンの設置数は、棒状化粧料を安定して保持するために、底部分を周方向に沿って少なくとも3等分する3本以上であれば、何本でも良いが、棒状化粧料において保持ピンを有する領域と有さない領域との双方においてできるだけ棒状化粧料全体としての均一性をもたせるために、3本〜8本程度が好ましく、4本〜6本程度がより好ましい。
さらに、保持ピンの形状は、底部分から棒状化粧料に向けて突出して棒状化粧料を保持するものであれば円柱状、角柱状、円錐状、角錐状など如何なる形状でもよい。
同様に、複数の脱気孔の設置箇所は、保持ピン同士の中間となる位置であって保持ピンの全てに接する仮想外接円の外周側領域となる位置に配設可能な設置箇所であればいくつでもよい。
さらに、脱気孔の形状は、平面視円形状、平面視多角形状など如何なる形状でもよい。
以下に、本発明の実施例である棒状化粧料保持体100について、図1乃至図11(B)に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の実施例である棒状化粧料保持体100を備えた棒状化粧料容器MCの側断面図であり、図2は、本発明の実施例である棒状化粧料保持体100の概略を示す透視斜視図であり、図3は、図2の符号3−3で観た側断面図であり、図4(A)は、図2の符号4Aで観た平面図であり、図4(B)は、図2の符号4Bで観た底面図であり、図5(A)は、棒状化粧料SMの収縮時の様子を示す平面図であり、図5(B)は、棒状化粧料SMの収縮時の様子を示す側断面図であり、図6(A)は、棒状化粧料SMの膨張時の様子を示す平面図であり、図6(B)は、棒状化粧料SMの膨張時の様子を示す側断面図であり、図7(A)は、棒状化粧料SMの収縮時の様子を示す拡大側断面図であり、図7(B)は、棒状化粧料SMの膨張時の様子を示す拡大側断面図であり、図8(A)乃至図11(B)は、溶融状態の化粧料LMを充填するときの様子を示す平面図である。
本発明の実施例である棒状化粧料保持体100を備えた棒状化粧料容器MCは、図1に示すように、樹脂製の容器外筒CCと、樹脂製の回転筒RCと、樹脂製の底蓋BCと、金属製のスリーブSLと、樹脂製の棒状化粧料保持体100と、樹脂製の外装キャップOCとを備えている。
このうち、容器外筒CCは、内部に棒状化粧料保持体100と、スリーブSLと、回転筒RCとを収容するように設けられている。
回転筒RCは、容器外筒CCの内部に収容され、内周側に棒状化粧料保持体100の少なくともストローク分設けられた螺旋溝RC1と、螺旋溝RC1より上方で周方向に複数設けられた爪状突起RC2とを有している。
そして、底蓋BCの底蓋周壁BC1が回転筒RCと容器外筒CCとの間に入り込むとともに、底蓋周壁BC1の外周に設けられた凸部(図示しない)が容器外筒CCの内側の凹部(図示しない)に嵌合することにより、底蓋BCが回転筒RCを容器外筒CC内部に固定するように構成されている。
スリーブSLは、回転筒RCの内側に配設され、棒状化粧料保持体100の少なくともストローク分設けられた保持体用ガイド溝SL1と、周方向に延設された環状リブSL2と、棒状化粧料SMが出入りするスリーブ上方端開口SL3とを有している。
そして、環状リブSL2が複数の爪状突起RC2と螺旋溝RC1の上端との間に係合することにより、スリーブSLが、回転筒RCに対して軸方向の移動を規制されるとともに周方向に回転自在に構成されている。
また、棒状化粧料保持体100は、スリーブSLの内側に配設され、筒上方端開口113側で棒状化粧料SMをサポートする円筒状の筒状部分110と、筒上方端開口113側で棒状化粧料SMを保持する丸底状の底部分120と、保持体用ガイド溝SL1を介して螺旋溝RC1と係合する係合突起121とを有している。
外装キャップOCは、容器外筒CCに対して着脱自在に設けられ、装着時にスリーブSLを覆うように構成されている。
そして、ユーザが、外装キャップOCを容器外筒CCから取り外し、スリーブSLと容器外筒CCとを相対的に周方向一方へ回転させることにより、棒状化粧料保持体100がスリーブSLと一体に回転筒RCに対して周方向一方に回転する。
すると、棒状化粧料保持体100の係合突起121が回転筒RCの螺旋溝RC1およびスリーブSLの保持体用ガイド溝SL1に案内されて、棒状化粧料保持体100がスリーブSLに対してスリーブ上方端開口SL3に接近移動する。
同様に、ユーザが、スリーブSLと容器外筒CCとを相対的に周方向他方へ回転させることにより、棒状化粧料保持体100がスリーブSLと一体に回転筒RCに対して周方向他方に回転する。
すると、棒状化粧料保持体100の係合突起121が回転筒RCの螺旋溝RC1およびスリーブSLの保持体用ガイド溝SL1に案内されて、棒状化粧料保持体100がスリーブSLに対してスリーブ上方端開口SL3から離間移動する。
これにより、スリーブSL内の棒状化粧料SMがスリーブ上方端開口SL3から出入りする。
続いて、棒状化粧料保持体100について詳しく説明する。
図2乃至図4(B)に示すように、本実施例の棒状化粧料保持体100は、棒状化粧料SMの下方部分を正立状態で収容する円筒状の筒状部分110とこの筒状部分110の下方端で棒状化粧料SMを封止する丸底状の底部分120とを備えている。
そして、筒状部分110の筒上方端開口113から溶融状態の化粧料LMを充填・固化してなる棒状化粧料SMを保持するように構成されている。
さらに、本実施例では、棒状化粧料保持体100は、底部分120から棒状化粧料SMに向けて突出して棒状化粧料SMを保持する複数の保持ピンの一例として4つの保持ピン122を有している。
本実施例の4つの保持ピン122は、一例として略円柱状であり、保持ピン122の直径は、0.5〜3.0mmであり、特に1.0〜2.0mm程度が好ましい。
この4つの保持ピン122は、底部分120を周方向に沿って4等分するとともに底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設されている。
ここで、「底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間の中間領域または中間近傍領域」とは、底部分120の中心から筒状部分110の筒周壁111までの距離の1/3乃至2/3の範囲内の領域、すなわち、底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間を3等分した真ん中の領域をいう。
これにより、図5(A)および図5(B)に示すように、棒状化粧料保持体100内で保持した棒状化粧料SMが経時的な温度変化によって膨張する際、棒状化粧料保持体100の径方向外側に向かって体積変化しようとする力FA1が、底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設されて棒状化粧料SMを保持するそれぞれ4つの保持ピン122の周側面で棒状化粧料保持体100の径方向内側に向かう保持ピン応力(内力)FB1で受け止められて分散抑制される。
さらに、棒状化粧料SMと保持ピン122の周側面との間で生じる相対的な摩擦力が増加する。
また、図6(A)および図6(B)に示すように、棒状化粧料SMが経時的な温度変化によって収縮する際、膨張する際と同様、棒状化粧料保持体100の径方向内側に向かって体積変化しようとする力FA2が、底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設されて棒状化粧料SMを保持するそれぞれ4つの保持ピン122の周側面で棒状化粧料保持体100の径方向外側に向かう保持ピン応力(内力)FB2で受け止められて分散抑制される。
また、本実施例では、棒状化粧料保持体100は、底部分120に形成して底部分120と棒状化粧料SMとの間に潜入した空気を底部分120の下方裏面側へ逃がす複数の脱気孔の一例として4つの脱気孔123を有している。
この4つの脱気孔123は、4つの保持ピン122同士の中間となる位置であって保持ピン122の全てに接する仮想外接円の外周側領域A1となる位置にそれぞれ配設されている。
これにより、図7(A)に示すように、経時的な温度変化によって棒状化粧料SMが収縮して棒状化粧料SMと底部分120との間に空気が潜入した状態から、図7(B)に示すように、経時的な温度変化によって棒状化粧料SMが膨張した状態に変化したとき、棒状化粧料SMと底部分120との間の空気が脱気孔123を介して底部分120の下方裏面側へ逃げる。
すなわち、棒状化粧料SMと底部分120との間に潜入した空気の膨張・収縮の繰り返しによって間隙空間を肥大させるポンプ現象が回避される。
また、詳しくは後述するように、溶融状態の化粧料LMを注入ノズルNZで充填する際に注入ノズルNZから出たばかりの高温の溶融状態の化粧料LMが脱気孔123上に直に注がれることがない。
さらに、本実施例では、棒状化粧料保持体100は、底部分120の上方表面側から筒状部分110の筒周壁111に沿って上方へ延びた複数のリブの一例として4つのリブ112を有している。
この4つのリブ112は、4つの保持ピン122と対向してそれぞれ配置されている。
これにより、図5(B)に示すように、棒状化粧料保持体100内で保持した棒状化粧料SMが経時的な温度変化によって膨張する際、棒状化粧料保持体100の径方向外側に向かって体積変化しようとする力FC1が棒状化粧料SMと凹凸係合するリブ112の周側面で棒状化粧料保持体100の径方向内側に向かうリブ応力(内力)FD1で受け止められて抑制される。
また、4つのリブ112が周方向で間隔を空けて棒状化粧料SMと凹凸係合して、棒状化粧料SMと棒状化粧料保持体100との周方向の相対的な位置関係が規制される。
また、本実施例では、棒状化粧料保持体100は、底部分120から突起して溶融状態の化粧料LMの流れを迂回させる迂回突起壁124を有している。
この迂回突起壁124は、脱気孔123より底部分120の中心寄りの位置で脱気孔123にそれぞれ対向して配置されている。
これにより、詳しくは後述するように、溶融状態の化粧料LMが底部分120の上方表面側の中心から径方向外側へ流れて保持ピン122間の迂回突起壁124に当たって溶融状態の化粧料LMの流れが左右に分散されたり迂回突起壁124を乗り越えるように上方へ分散される。
続いて、棒状化粧料保持体100の底部分120への溶融状態の化粧料LMの注入充填について説明する。
溶融状態の化粧料LMの注入充填は、棒状化粧料容器MCが組み立てられる工程中の、外装キャップOCの装着前の段階で、スリーブSLのスリーブ上方端開口SL3に樹脂製の注入充填用キャップ(図示せず)が取付けられ、棒状化粧料保持体100がスリーブSL内で最も低い位置に位置する状態で、上方の注入ノズルNZから正立姿勢の棒状化粧料容器MCに対して注入充填用キャップを介して行われる。
先ず、図8(A)に示すように、仮想線で示す上方の注入ノズルNZの位置が棒状化粧料保持体100の底部分120の中心となるようにする。そして、注入ノズルNZから溶融状態の化粧料LMの注入充填を開始する。
すると、溶融状態の化粧料LMは、注入ノズルNZに対向する位置である底部分120の中心、すなわち、注入抵抗のない保持ピン122の全てに接する仮想内接円の内周側領域A2に向けて注入される。
言い換えると、注入ノズルNZから出たばかりの高温の溶融状態の化粧料LMが直接脱気孔123上に注がれることがない。
そして、図8(B)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図8(A)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、注入ノズルNZから棒状化粧料保持体100の底部分120に到達した溶融状態の化粧料LMが、径方向外側に拡がるように移動する。
このとき、溶融状態の化粧料LMは、4つの保持ピン122間を通って径方向外側へ移動する。
図9(A)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図8(B)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、溶融状態の化粧料LMは4つの保持ピン122間の迂回突起壁124に当たって、溶融状態の化粧料LMの流れが左右に分散される。
なお、溶融状態の化粧料LMの流れが、迂回突起壁124を乗り越えるように上方へ分散されてもよい。
本実施例では、迂回突起壁124が、脱気孔123を中心とした平面視円弧形状に形成されている。
これにより、溶融状態の化粧料LMが迂回突起壁124に当たって、溶融状態の化粧料LMの流れが左右に分岐して径方向外側へ向かって脱気孔123の傍を通過するように案内される。
そして、図9(B)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図9(A)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、溶融状態の化粧料LMは、迂回突起壁124の左右両側に分岐して径方向外側へ向かってさらに移動する。
図10(A)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図9(B)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、溶融状態の化粧料LMは、迂回突起壁124の左右両側で周方向に拡がりながら径方向外側へ向かってさらに移動する。
そして、図10(B)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図10(A)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、溶融状態の化粧料LMは、徐々に冷えて固化し始めた化粧料を順次乗り越えるようにして径方向外側へ向かって移動し、迂回突起壁124および脱気孔123の上方を覆う。
すなわち、溶融状態の化粧料LMが脱気孔123の孔内に浸入せず、溶融状態の化粧料LMが脱気孔123の上方で固化する。
また、溶融状態の化粧料LMは、4つの保持ピン122における棒状化粧料保持体100の径方向外側へ回り込むように移動する。
本実施例では、上述したように、4つの脱気孔123が、保持ピン122同士の中間となる位置であって保持ピン122の全てに接する仮想外接円の外周側領域A1となる位置にそれぞれ配設されている。
これにより、溶融状態の化粧料LMが、保持ピン122の全てに接する仮想内接円の内周側領域A2に向けて充填され、この内周側領域A2から仮想外接円の外周側領域A1へ流れて保持ピン122の相互間の狭い箇所を回り込むように通過して、流路が広くなり流速が遅くなったときに、脱気孔123に到達する。
本実施例では、図7(A)および図7(B)に示すように、脱気孔123が、底部分120の上方表面側から下方裏面側へ向かって漸次広がるテーパ状に形成されている。
これにより、底部分120の上方表面側における脱気孔123の孔径を小さくすることができるため、溶融状態の化粧料LMが底部分120へ充填された際に、化粧料LM自体の粘性と表面張力によってより脱気孔123内に入りにくくなり、その結果、脱気孔123の内周面が化粧料LMと接触しにくくなる。
また、本実施例では、脱気孔123の最小孔径が、0.4mm未満である。
これは、空気が脱気孔123を通過するが、粘性のある溶融状態の化粧料LMが入り込まない大きさである。
図11(A)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図10(B)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、溶融状態の化粧料LMは、周方向に拡がりながら径方向外側へさらに移動するとともに4つの保持ピン122をそれぞれ囲む。
そして、図11(B)に示すように、溶融状態の化粧料LMが、図11(A)の状態からさらに内周側領域A2に向けて注入されると、溶融状態の化粧料LMは、底部分120の上方表面を隙間無く覆うとともに徐々に冷えて固化していく。
さらに、筒状部分110の筒周壁111に沿って上方の筒上方端開口113まで化粧料が注入充填され、さらに、スリーブSLのスリーブ上方端開口SL3に取付けられた注入充填用キャップ内まで注入充填される。
そして、棒状化粧料保持体100内およびスリーブSL内の化粧料が固化して棒状化粧料SMとなった後、注入充填用キャップがスリーブ上方端開口SL3から取り外される。
その後、スリーブ上方端開口SL3近傍の棒状化粧料SM、すなわち、棒状化粧料SMの先端表面が、カット加工や加熱加工などによりきれいに整えられる。
このようにして得られた本発明の実施例である棒状化粧料保持体100は、底部分120から棒状化粧料SMに向けて突出して棒状化粧料SMを保持する4つの保持ピン122が、底部分120を周方向に沿って4等分するとともにこの底部分120の中心と筒状部分110の筒周壁111との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設され、底部分120に形成して底部分120と棒状化粧料SMとの間に潜入した空気を底部分120の下方裏面側へ逃がす4つの脱気孔123が、保持ピン122同士の中間となる位置であって保持ピン122の全てに接する仮想外接円の外周側領域A1となる位置にそれぞれ配設されていることにより、注入ノズルNZから高温の溶融状態の化粧料LMを充填注入する際に脱気孔123から下に溶融状態の化粧料LMが漏れ落ちることを防止することができ、棒状化粧料SMに生じがちな底部分120からの離反や浮き上がりを抑制することができるとともに、棒状化粧料SMと底部分120との間に潜入した空気のポンプ現象を防止して棒状化粧料SMの浮き上がりを阻止して従来のような棒状化粧料SMがキャップの内側天井部位と当接してキャップの内側天井部位を汚してしまう、所謂、天付き不良を確実に防止することができる。
また、脱気孔123が、底部分120の上方表面側から下方裏面側へ向かって漸次広がるテーパ状に形成されていることにより、溶融状態の化粧料LMが脱気孔123に入り込んで脱気孔123の孔内を塞いでしまうことを防止することができる。
さらに、底部分120から突起して溶融状態の化粧料LMの流れを迂回させる迂回突起壁124が、脱気孔123より底部分120の中心寄りの位置で脱気孔123にそれぞれ対向して配置されていることにより、溶融状態の化粧料LMが脱気孔123に入り込んで脱気孔123の孔内を塞いでしまうことをより一層抑制することができる。
また、迂回突起壁124が、脱気孔123を中心とした平面視円弧形状に形成されていることにより、溶融状態の化粧料LMが脱気孔123に入り込んで脱気孔123の孔内を塞いでしまうことを確実に防止することができる。
さらに、底部分120の上方表面側から筒状部分110の筒周壁111に沿って上方へ延びた4つのリブ112が、保持ピン122と対向してそれぞれ配置されていることにより、棒状化粧料SMをさらに保形しつつ確実に保持することができるとともに、棒状化粧料SMと棒状化粧料保持体100との周方向の相対的な回転を防止することができる。
また、脱気孔123の最小孔径が、0.4mm未満であることにより、容易に脱気孔123を設けることができるなど、その効果は甚大である。
100 ・・・ 棒状化粧料保持体
110 ・・・ 筒状部分
111 ・・・ 筒周壁
112 ・・・ リブ
113 ・・・ 筒上方端開口
120 ・・・ 底部分
121 ・・・ 係合突起
122 ・・・ 保持ピン
123 ・・・ 脱気孔
124 ・・・ 迂回突起壁
500 ・・・ 受皿
510 ・・・ 上面
A1 ・・・ 仮想外接円の外周側領域
A2 ・・・ 仮想内接円の内周側領域
BC ・・・ 底蓋
BC1 ・・・ 底蓋周壁
CC ・・・ 容器外筒
LM ・・・ 溶融状態の化粧料
MC ・・・ 棒状化粧料容器
NZ ・・・ 注入ノズル
OC ・・・ 外装キャップ
RC ・・・ 回転筒
RC1 ・・・ 螺旋溝
RC2 ・・・ 爪状突起
SL ・・・ スリーブ
SL1 ・・・ 保持体用ガイド溝
SL2 ・・・ 環状リブ
SL3 ・・・ スリーブ上方端開口
SM ・・・ 棒状化粧料

Claims (6)

  1. 棒状化粧料の下方部分を正立状態で収容する筒状部分と該筒状部分の下方端で棒状化粧料を封止する底部分とを備え、前記筒状部分の筒上方端開口から溶融状態の化粧料を充填し固化してなる棒状化粧料を保持する棒状化粧料保持体において、
    前記底部分から棒状化粧料に向けて突出して棒状化粧料を保持する複数の保持ピンが、前記底部分を周方向に沿って少なくとも3等分するとともに前記底部分の中心と筒状部分の筒周壁との間の中間領域または中間近傍領域にそれぞれ配設され、
    前記底部分に形成して前記底部分と棒状化粧料との間に潜入した空気を底部分の下方裏面側へ逃がす複数の脱気孔が、前記保持ピン同士の中間となる位置であって前記保持ピンの全てに接する仮想外接円の外周側領域となる位置にそれぞれ配設されていることを特徴とする棒状化粧料保持体。
  2. 前記脱気孔が、前記底部分の上方表面側から下方裏面側へ向かって漸次広がるテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の棒状化粧料保持体。
  3. 前記底部分から突起して前記溶融状態の化粧料の流れを迂回させる迂回突起壁が、前記脱気孔より底部分の中心寄りの位置で脱気孔にそれぞれ対向して配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の棒状化粧料保持体。
  4. 前記迂回突起壁が、前記脱気孔を中心とした平面視円弧形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の棒状化粧料保持体。
  5. 前記底部分の上方表面側から筒状部分の筒周壁に沿って上方へ延びた複数のリブが、前記保持ピンと対向してそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の棒状化粧料保持体。
  6. 前記脱気孔の最小孔径が、0.4mm未満であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の棒状化粧料保持体。
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