JP3045051U - 中 皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保持される媒体の円周方向へのぐらつきや抜
け落ちを確実に防止し、差し込み充填にも、底充填にも
対応が可能で、同時に充填時の諸問題を解決する経済性
に優れた中皿を提供する。 【構成】 繰り出し式棒状媒体用容器内で媒体を保持
し、保持した媒体と共動する円筒状の中皿において、中
皿底部又は下部から媒体充填装置のノズルを中皿内部中
心位置にガイドする複数のガイドスロープ突起を媒体の
設定位置よりやや上位置までの内壁に設定し、中皿内壁
に設けられた複数のガイドスロープ突起の間隔の隙間で
空気抜き抗を構成し、媒体内の気泡の発生を防止し、中
皿に保持される媒体の円周方向へのぐらつきや抜け落ち
を確実に防止する構成にし、差し込み充填にも、底充填
にも対応を可能にしたことを特徴とする中皿。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、繰り出し式棒状媒体用容器に使用される中皿に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在、口紅容器に代表される繰り出し式棒状媒体用容器に使用されている中皿 には、差し込み式と底充填式の２種類があり、生産数によって使い分けられてい る。差し込み式の中皿には底からの紅の充填が不可能で、底充填式の中皿には差 し込み式の紅の使用が出来ない。例えば、同色の口紅を大量に生産する場合には 底充填式の中皿が経済的なので使用されているが、大量に生産される口紅の中に はポイントカラーの様に生産数が少なく、生産数を確定しずらい色の口紅の生産 が不可欠で、この場合、差し込み式の中皿の使用の方が経済的である。

【０００３】 この様に、２種類の生産数の違う中皿を生産し、使用するには経済的な問題が 生じる事、また、中皿からの媒体の抜け落ちの問題、さらには、媒体内に発生す る気泡の排除なども含め、差し込み充填にも、底充填にも対応出来る中皿の開発 が望まれていた。そこで本考案の中皿が提案された。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来技術の問題点を解決するには中皿が確実に媒体を保持し、 媒体と中皿が容器内を共動することが不可欠で、差し込み充填にも、底充填にも 対応が可能で、諸問題を解決する中皿の開発が急がれていた。そこで、本考案の 中皿は、中皿底部又は下部から媒体充填装置のノズルを中皿内部中心位置にガイ ドする複数のガイドスロープ突起を媒体の設定位置よりやや上位置までの内壁に 設定し、中皿内壁に設けられた複数のガイドスロープ突起の間隔の隙間で空気抜 き抗を構成し、保持される媒体の円周方向へのぐらつきや抜け落ちを確実に防止 し、差し込み充填にも、底充填にも対応が可能で、同時に充填時の諸問題を解決 する経済性に優れた中皿を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、繰り出し式棒状媒体用容器内で媒体を保持し、保持した媒体と共 動する円筒状の中皿において、中皿（３）の底部又は内壁下部から複数のガイド スロープ突起（１）を媒体の設定位置からやや上方位置までの中皿内壁（６）に 設け、中皿内壁（６）に設けられた各ガイドスロープ突起（１）の間隔の隙間で 空気抜き抗（２）を構成し、媒体内の気泡の発生を防止し、上下両方向からの媒 体充填が可能で、充填された媒体の中皿（３）からの抜け落ちや円周方向へのぐ らつきを確実に防止する構成にしたことを特徴とする中皿を要旨としている。

【０００６】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【０００７】 図１は、本考案の一実施例を示す図で、図１（Ａ）は断面図、（Ｂ）は平面図 、（Ｃ）は底面図である。

【０００８】 中皿（３）は、図１で示すように円筒状で、中皿外壁中ほどの相対する位置か ら、一対の円柱状の突起（７）が外壁に対して直角に突き出し、内壁下部から媒 体設定位置（ａ）のやや上方位置まで各ガイドスロープ突起（１）上部が突き出 す様に設けられている。ガイドスロープ突起（１）は、下方向に末広がりの形状 で、各ガイドスロープ突起（１）の内壁は、上方軸心方向に斜めに突き出してい る。また、この実施例ではガイドスロープ突起（１）は、等間隔に８本突き出し 、各ガイドスロープ突起（１）の間隔の隙間が空気抜き抗（２）を構成している 。

【０００９】 媒体設定位置（ａ）のやや上方位置まで突き出す様に設けられた各ガイドスロ ープ突起（１）は、中皿（３）に差し込まれた媒体の底部に突き刺さり、また、 底から流し込まれ充填された媒体をしっかりと保持し、円周方向へのがたつきを 確実に防止する。

【００１０】 各ガイドスロープ突起（１）の間隔で構成された空気抜き抗（２）は、中皿（ ３）に媒体を差し込む際に、中皿（３）内の空気の取り出し口となり、媒体を媒 体設定位置（ａ）までしっかりと差し込む事が出来る。しっかりと差し込まれた 媒体は、各ガイドスロープ突起（１）の末広がりの形状により、下方向への移動 抵抗を発生させ、抜け落ちを確実に防止する。

【００１１】 媒体を底から流し込む底充填の場合、底充填装置のノズルは、各ガイドスロー プ突起（１）によって中皿（３）の中心位置にガイトされ、中皿（３）の中心位 置にガイトされたノズルは、各ガイドスロープ突起（１）の間隔の隙間で構成さ れた空気抜き抗（２）によって充填された媒体内の気泡の発生を確実に防止する 。また、各ガイドスロープ突起（１）の末広がりの形状により、下方向への移動 抵抗を発生させ、抜け落ちを確実に防止する。

【００１２】 従って、中皿（３）に設定された各ガイドスロープ突起（１）の効果によって 上下方向からの媒体充填が可能になり、媒体充填時に起こるさまざまな問題を解 決する事が出来る

【００１３】 図２は、本考案の変形例を示す図で、図１（Ａ）は断面図、（Ｂ）は平面図、 （Ｃ）は底面図である。

【００１４】 この実施例では、中皿（３）の底部から内壁に設定された４本のガイドスロー プ突起（１）の上部が、中皿（３）の内径よりやや小径の環状部材（５）で連結 されている。この環状部材（５）によって媒体と中皿（３）との接地面積を広く し安定感を持たせる効果を出すことが出来る。

【００１５】 勿論、ガイドスロープ突起（１）の本数は本考案の主旨に反しない限り増減が 可能である。また、各ガイドスロープ突起（１）の上方軸心方向への斜め突き出 し角度は、底充填装置のノズルの太さによって変更可能である。

【００１６】

【考案の効果】

保持される媒体の円周方向へのぐらつきや抜け落ちを確実に防止し、差し込み 充填にも、底充填にも対応が可能で、同時に充填時の諸問題を解決する経済性に 優れた中皿を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す図で、図１（Ａ）は断
面図、（Ｂ）は平面図、（Ｃ）は底面図である。

【図２】本考案の変形例を示す図で、図１（Ａ）は断面
図、（Ｂ）は平面図、（Ｃ）は底面図である。

【符号の説明】

１ ガイドスロープ突起 ２ 空気抜き抗 ３ 中皿 ５ 環状部材 ６ 中皿内壁 ７ 突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 繰り出し式棒状媒体用容器内で媒体を保
   持し、保持した媒体と共動する円筒状の中皿において、 中皿（３）の底部又は内壁下部から複数のガイドスロー
   プ突起（１）を媒体の設定位置からやや上方位置までの
   中皿内壁（６）に設け、 中皿内壁に設けられた各ガイドスロープ突起（１）の間
   隔の隙間で空気抜き抗（２）を構成し、 媒体内の気泡の発生を防止し、上下両方向からの媒体充
   填が可能で、充填された媒体の中皿（３）からの抜け落
   ちや円周方向へのぐらつきを確実に防止する構成にした
   ことを特徴とする中皿。