JP2015193799A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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慎也 川原
Shinya Kawahara
慎也 川原
維允 鈴木
Tadamasa Suzuki
維允 鈴木
堀江 将人
Masahito Horie
将人 堀江
東大路 卓司
Takuji Higashioji
卓司 東大路
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Abstract

【課題】耐熱性および電気絶縁性に優れる二軸配向ポリエステルフィルムおよびそれらの製造方法を提供すること。【解決手段】下記を満たす二軸配向ポリエステルフィルム。平均粒径3μm以上40μm以下のタルク粒子を1〜5重量%含有し、フィルムの幅方向(TD)のフィルム断面(TD断面)を観察したとき、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、幅方向のタルク粒子の長さLtd(μm)との比(Ltd/Lzd)が、4以上15以下であるか、フィルムの長手方向(MD)のフィルム断面(MD断面)を観察したとき、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、長手方向のタルク粒子の長さLmd(μm)の比(Lmd/Lzd)が、4以上15以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性および電気絶縁性が優れた二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
ポリエステル樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(以下PETと略すことがある)は機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。そのポリエステルをフィルム化したポリエステルフィルム、中でも二軸配向ポリエステルフィルムは、その優れた機械的特性、電気的特性などから、太陽電池バックシート、給湯器モーター用電気絶縁材料や、ハイブリッド車などに使用されるカーエアコンモーター用や駆動モーター用などの電気絶縁材料、磁気記録材料や、コンデンサ用材料、包装材料、建築材料、写真用途、グラフィック用途、感熱転写用途などの各種工業材料として使用されている(特許文献1)。
これらの用途のうち、電気絶縁材料(例えばエアコン用のコンプレッサモーター)用途に用いる場合、高い電気絶縁性が要求されるが、冷媒の圧縮・膨張に伴って高温となる環境下で使用されるため、長期使用に耐えられるよう、高温条件の下でも劣化を起こさないいわゆる耐熱性や、成型時の加工性も要求されている。かかる課題に対して、従来では極限粘度の高いポリエステルを用いて耐熱性を向上させる方法や、ポリエステルにアイオノマーを添加して耐熱性を向上させるという方法が検討されている(特許文献2)。
加えて、近年、環境面から、エアコン用の冷媒としてハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)に代わりハイドロフルオロカーボン(HFC)の普及が進んでいる(特許文献3)。HFCに代表される冷媒R32は、その熱的特性から、コンプレッサの使用環境温度が従来よりも高温となることが指摘されており、エアコン用のコンプレッサモーター用途に使用されるフィルムに対する耐熱性の要求が高まっている。
特開2010−235824号公報 特開2007−2115号公報 特表2011−525204号公報
上述した、特許文献2に記載の方法で得られたポリエステルフィルムは、一定の耐熱性を有するものの、エアコン用のコンプレッサモーターなどの電気絶縁用途に用いるには、耐熱性、電気絶縁性は十分なものではなく、また加工性に劣るものであった。さらに、特許文献2に記載の方法で得られたポリエステルフィルムを、R32を冷媒として用いるコンプレッサモーターの電気絶縁用途に用いた場合、コンプレッサの使用環境が高温となるため、長期間使用すると、フィルムの電気絶縁性が大きく低下するという課題が発生することが判明した。
本発明の課題は、かかる従来技術の背景に鑑み、耐熱性、電気絶縁性、加工性、耐熱電気絶縁性に優れたフィルムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、
[I]フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物がタルク粒子を1〜5重量%含有しており、該タルク粒子の平均粒径が3μm以上40μm以下であって、フィルムの幅方向(TD)のフィルム断面(TD断面)を観察したときに観測される、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、幅方向のタルク粒子の長さLtd(μm)との比(Ltd/Lzd)が、4以上15以下であるか、フィルムの長手方向(MD)のフィルム断面(MD断面)を観察したときに観測される、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、長手方向のタルク粒子の長さLmd(μm)の比(Lmd/Lzd)が、4以上15以下である二軸配向ポリエステルフィルム。
[II]フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に含有するタルク粒子のアスペクト比(長径/短径)が6以上15以下であることを特徴とする、[I]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[III]フィルムの総厚みTが120μm以上500μm以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム
[IV]フィルムを構成するポリエステル樹脂の固有粘度(IV)が0.65dl/g以上、末端カルボキシル基量が20当量/t以下である[I]から[III]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[V]
フィルムを構成するポリエステル樹脂が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる微小吸熱ピーク温度Tmeta(℃)が160℃以上210℃以下である[I]から[IV]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VI]モーター配線の電気絶縁用途に用いられる[I]から[V]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VII]エアコン用のコンプレッサモーターに用いられる[I]から[V]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VIII](1)、(2)に記載の工程を含むことを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(1)フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に、平均粒径3μm以上40μm以下のタルク粒子をフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に対して1〜5質量%添加すること。
(2)下記式(i)を満たす温度T1n(℃)にて、フィルムの長手方向(MD)とフィルムの幅方向(TD)に下記式(ii)、(iii)を満たす倍率で二軸延伸すること。
(i) Tg≦T1n≦Tg+40
(ii) 0.5≦ Tmd/Ttd ≦1.5
(iii) 4.0≦ Tmd×Ttd ≦16.0
Tg:フィルムを構成するポリエステル樹脂のガラス転移温度(℃)
Tmd:フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率(倍)
Ttd:フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)の延伸倍率(倍)
[IX]
(3)、(4)に記載の工程を含むことを特徴とする[VIII]に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(3)(2)の工程の後、下記式(iv)を満たす熱処理温度Th1(℃)にて、熱処理を実施する第1の熱処理工程
(iv)Tm−80≦Th1≦Tm−30
Tm:フィルムを構成するポリエステル樹脂の融点(℃)
(4)(3)の工程の後、下記式(v)を満たす熱処理温度Th2(℃)にて、70秒以上600秒以下の時間で、フィルムの長手方向(MD)、フィルムの幅方向(TD)ともに1%以上10%以下収縮させる、第2の熱処理工程
(v)Tc≦Th2≦Th1
Tc:フィルムを構成するポリエステル樹脂の結晶化温度(℃)
本発明によれば、耐熱性、電気絶縁性、加工性、耐熱電気絶縁性に優れ、長期間の使用を満足するポリエステルフィルムを提供することができる。本発明により得られるフィルムは、高温条件下においても物性の低下が抑制されるため、HFCからなる冷媒を用いたモーターの電気絶縁部材として用いた場合でも長期間の使用に耐えるポリエステルフィルムを提供することができる。
フィルムのTD断面を模式的に示したものである。 フィルムのMD断面を模式的に示したものである。 フィルムのTD断面を観察したときに観測されるタルク粒子の形状を模式的に示したものである。 フィルムのTD断面を観察したときに観測されるタルク粒子の形状を模式的に示したものである。 フィルムのMD断面を観察したときに観測されるタルク粒子の形状を模式的に示したものである。 フィルムのMD断面を観察したときに観測されるタルク粒子の形状を模式的に示したものである。 フィルムのTD断面またはMD断面を観察したときに観測されるタルク粒子の形状を模式的に示したものである。 フィルムのTD断面またはMD断面を観察したときに観測されるタルク粒子の形状を模式的に示したものである。
以下に具体例を挙げつつ、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリエステルフィルムは、二軸配向ポリエステルフィルムである必要がある。ここで言う二軸配向とは、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。二軸配向ポリエステルフィルムは、一般に未延伸状態のポリエステルシートをシート長手方向および幅方向に延伸し、その後熱処理を施し結晶配向を完了させることにより、得ることができる。
本発明にて用いられるポリエステルフィルムは、ジカルボン酸構成成分とジオール構成成分を有してなるものである。なお、本明細書内において、構成成分とはポリエステルを加水分解することで得ることが可能な最小単位のことを示す。
かかるポリエステルを構成するジカルボン酸構成成分としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、エイコサンジオン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸等の脂肪族ジカルボン酸類、アダマンタンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、などの脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フェニルエンダンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸、9,9’−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレン酸等芳香族ジカルボン酸などのジカルボン酸、もしくはそのエステル誘導体が挙げられるがこれらに限定されない。
また、かかるポリエステルを構成するジオール構成成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等の脂肪族ジオール類、シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環式ジオール類、ビスフェノールA、1,3―ベンゼンジメタノール,1,4−ベンセンジメタノール、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、芳香族ジオール類等のジオール、上述のジオールが複数個連なったものなどが例としてあげられるがこれらに限定されない。
ポリエステルには、ラウリルアルコールやイソシアン酸フェニル等の単官能化合物が共重合されていてもよいし、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトールおよび2,4−ジオキシ安息香酸等の3官能化合物などが、過度に分岐や架橋をせずポリマーが実質的に線状である範囲内で共重合されていてもよい。さらに酸成分とジオール成分以外に、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、および2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸、およびp−アミノフェノールやp−アミノ安息香酸などを、本発明の効果が損なわれない程度の少量であればさらに共重合させることができる。
本発明においてポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく用いられる。また、ポリエステルはこれらの共重合体、変性体でもよい。結晶性や絶縁性、耐熱性の観点からポリエチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレンナフタレートが主成分であることが好ましい。ここで、ポリエチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレンナフタレートが主成分であるとは、エチレンテレフタレートおよび/またはエチレンナフタレートが、ポリエステルの全繰り返し単位のうち85モル%以上であることを表す。特にポリエステルの全繰り返し単位のうち90%以上がエチレンテレフタレートおよび/またはエチレンナフタレートであることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中にタルク粒子を1〜5重量%含有することが必要である。また、該タルク粒子の平均粒径は、平均粒径3μm以上40μm以下であることが必要であり、10μm以上30μm以下であることが好ましい。タルク粒子の平均粒径が3μm未満ではポリエステルフィルムの耐熱性や絶縁性に対する改良効果が小さく、40μmを超えると製膜性(加工性)が悪化してしまうので好ましくない。また、タルク粒子の含有量が1重量%未満であるとポリエステルフィルムの耐熱性や絶縁性に対する改良効果が小さく、5重量%を超えると製膜性(加工性)が悪化してしまうので好ましくない。なお、本発明で言う平均粒径とは、X線透過による液相沈降方式で測定されるD50(メジアン径)のことをあらわす。測定方法の詳細は後述する。
本発明でいうタルク粒子とは、SiOを58〜66重量%、MgOを28〜35重量%、HOを1〜10重量%含む、含水ケイ酸マグネシウム粒子をあらわす。本発明のタルク粒子は、その他の少量成分としてAlが1.5重量%以下、Feが1.2重量%以下、CaOが1.2重量%以下、KOが0.2重量以下、NaOが0.2重量%以下の範囲で任意に含有していてもよい。
また、本発明で用いるタルク粒子は、本発明の効果を阻害しない範囲内で樹脂に対する分散性を向上させるため表面処理が施されていてもよい。マスターペレット製造時の樹脂劣化を低減させるため水溶性バインダによって処理されていることが好ましい。水溶性バインダとは、水に可溶な高分子化合物であって、タルクとの造粒性が高く、不活性で安定な物質であり、得られたフィルムの機械的特性を低下させないものであれば制限はなく、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、寒天、多糖類(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系誘導体やデンプン等)タンパク質(ゼラチン等)等があげられる。
また、本発明のポリエステルフィルムは、フィルムの幅方向(TD)のフィルム断面(TD断面)を観察したとき(図1参照)、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、幅方向のタルク粒子の長さLtd(μm)との比(Ltd/Lzd)が、4以上15以下(図3、4参照)であるか、フィルムの長手方向(MD)のフィルム断面(MD断面)を観察したとき(図2参照)、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、長手方向のタルク粒子の長さLmd(μm)の比(Lmd/Lzd)が、4以上15以下(図5、6参照)であることが必要である。Ltd/Lzd、Lmd/Lzdは、いずれも4以上15以下であることがより好ましい。
ここで、Lmd、Ltdは、MD断面、TD断面に観察されるタルク粒子の長径ではなく、それぞれフィルム長手方向に対するタルク粒子の長さ、フィルム幅方向に対するタルク粒子の長さをあらわす(図4、図6参照)。
通常、ポリエステルフィルムが高温雰囲気下に置かれた場合、ポリエステル樹脂の厚み方向(ZD)への結晶化が優先的に進行し、その結果、ポリエステルフィルムの機械的特性(フィルムの強度や伸度)が低下してしまう。そこで本発明者らが鋭意検討した結果、タルク粒子を上記のLtd/LzdとLmd/Lzdを満たすようにフィルムに分散・含有せしめることで、ポリエステル樹脂のZD方向への結晶成長を抑制し、耐熱性が向上し、同時に絶縁性、耐熱絶縁性も向上することを見出した。Ltd/LzdとLmd/Lzdが4未満である場合、耐熱性と絶縁性の向上効果が得られず、Ltd/LzdとLmd/Lzdが15を超える場合、製膜性の低下やフィルムの加工性の低下を引き起こす。Ltd/LzdとLmd/Lzdは、9以上15以下であることが、より好ましい。本範囲とすると、高温で熱処理した後でも、特に高い電気絶縁性を維持することが可能となるため、例えば、R32を冷媒として用いたコンプレッサモーターの電気絶縁材料として好ましく用いることができる。
また、本発明のフィルムに含有するタルク粒子はアスペクト比(長径/短径)が6以上15以下であることが好ましい。タルク粒子のアスペクト比が大きいほど、耐熱性、電気絶縁性を向上させるという本発明の効果が得られる。一方、タルク粒子のアスペクト比が15よりも大きいと、フィルムの加工性が悪化する場合がある。また、タルク粒子のアスペクト比が6未満だとポリエステル樹脂の厚み方向への結晶化を抑制する効果が小さく、耐熱性や絶縁性向上効果が小さい傾向がある。タルク粒子のアスペクト比は、より好ましくは、9以上15以下である。なお、アスペクト比の求め方については後述する。
本発明のポリエステルフィルムは総厚みTが120μm以上500μm以下であることが好ましい。より好ましくは150μm以上300μm以下である。特に、エアコンのコンプレッサモーター用途の絶縁材料に用いる場合、耐熱性の観点から、ポリエステルフィルムの厚みは厚い方が好ましい。高温下でのポリエステルの分解は、フィルム形状である場合、フィルム表面から進行する。そのため、フィルムの総厚みTが120μm以上とすることにより、フィルムを構成するポリエステル全体の量に対して、高温下で分解されるポリエステルの量が少なく、フィルム全体の劣化が抑えられ、耐熱性が向上する。また、ポリエステルフィルムの総厚みを上記の範囲とすることで、フィルム中に存在するタルク粒子をLtd/LzdとLmd/Lzdを満たすように含有せしめることが容易となる。一方、総厚みTが500μmを超えると延伸性が悪く、製膜性および平面性が悪化する場合がある。
本発明のフィルムを構成するポリエステル樹脂は、固有粘度(IV)が0.65dl/g以上であることが、機械特性、耐熱性の点から好ましい。より好ましくは、0.70dl/g以上0.85dl/g以下である。また、本発明のフィルムを構成するポリエステル樹脂は、末端カルボキシル基量が20当量/t以下であることが、耐熱性の観点から好ましい。より好ましくは、1当量/t以上15当量/t以下である。
また、本発明のフィルムを構成するポリエステル樹脂は、フィルムを構成するポリエステル樹脂が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる微小吸熱ピーク温度Tmeta(℃)が160℃以上210℃以下であることが好ましい。フィルムを構成するポリエステル樹脂のTmetaを上記の範囲とすると、耐熱性、絶縁性、耐熱絶縁性を良好とすることができる。この効果は以下のようなメカニズムで得られると推定している。Tmetaは熱処理工程においてフィルムに付与した熱量に応じた値であり、高いほど熱処理が高温・長時間実施された事を示している。二軸配向フィルムの製造プロセスにおいて熱処理工程は、二軸配向されたフィルムに熱を与えることにより、フィルム中のポリエステル分子の結晶化度を高めるものである。この工程では、分子中の結晶成長と同時に非晶成分の一部の分子規則性が緩和される。Tmeta値を上述の範囲に制御すると、特定のアスペクト比を有するタルク粒子を含有することによるポリエステル樹脂のZD方向への結晶成長を抑制する効果が飛躍的に向上するため、耐熱性が向上するとともに、絶縁性、耐熱絶縁性も向上する。
本発明のポリエステルフィルムは、必要に応じて本発明の効果が損なわれない範囲で、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、有機系/無機系の易滑剤、有機系/無機系の微粒子、充填剤、核剤、分散剤、カップリング剤等の添加剤が配合されていてもよい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、従来公知の製造方法で得ることが出来る。従来公知の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法としては、例えば、フィルム原料のポリエステル樹脂を溶融製膜機にて溶融押出して実質的に非晶状態の未延伸(未配向)ポリエステルフィルムを得た後、フィルムの長手方向(MD)とフィルムの幅方向(TD)に任意の順番で逐次延伸、あるいは、同時に二軸延伸して、二軸配向を加えた後、熱処理を行なう方法などが挙げられる。本発明においては、ポリエステルフィルムの製造方法において、延伸、熱処理工程を以下の(1)、(2)の条件で製造することにより、Ltd/LzdとLmd/Lzdを本発明の範囲としたポリエステルフィルムを安定して得ることが出来る。さらに、下記(3)、(4)の条件の延伸、熱処理工程を含む製造方法とすると、Ltd/LzdとLmd/Lzdを本発明の範囲としたポリエステルフィルムをより安定して得ることが出来るため好ましい。
(1)フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に、平均粒径3μm以上40μm以下のタルク粒子をフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に対して1〜5質量%添加すること。
(2)下記(i)式を満たす温度T1nにて、フィルムの長手方向(MD)とフィルムの長手方向に垂直な方向(TD)に下記式(ii)、(iii)を満たす倍率で二軸延伸する二軸延伸工程。
(i) Tg≦T1n≦Tg+40
(ii) 0.5≦ Tmd/Ttd ≦1.5
(iii) 4.0≦ Tmd×Ttd ≦16.0
Tg:フィルムを構成するポリエステル樹脂のガラス転移温度(℃)
Tmd:フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率(倍)
Ttd:フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)の延伸倍率(倍)
(3)(2)の工程の後、下記式(iv)を満たす熱処理温度Th1(℃)にて、熱処理を実施する第1の熱処理工程
(iv)Tm−80≦Th1≦Tm−30
Tm:フィルムを構成するポリエステル樹脂の融点(℃)
(4)(3)の工程の後、下記式(v)を満たす熱処理温度Th2(℃)にて、70秒以上600秒以下の時間で、フィルムの長手方向(MD)、フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)ともに1%以上10%以下収縮させる、第2の熱処理工程
(v)Tc≦Th2≦Th1
Tc:フィルムを構成するポリエステル樹脂の結晶化温度(℃)
本発明のポリエステルフィルムの場合、必要に応じて乾燥したポリエステル樹脂とタルク粒子を押出機内で加熱溶融し、口金から冷却したキャストドラム上に押し出してシート状に加工する方法(溶融キャスト法)を使用することができる。タルク粒子の添加は、事前に均一に溶融混練して作成されたマスターペレットを用いても、もしくは直接混練押出機に供給してもよい。本発明において、フィルムに添加するタルク粒子は、平均粒径3μm以上40μm以下のタルク粒子をフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に対して1〜5重量%添加することが好ましい。タルク粒子の平均粒径、添加量を上記の範囲とすることにより、製膜性(加工性)良く、耐熱性や電気絶縁性に良好なポリエステルフィルムを製造することができる。また、フィルムに添加するタルク粒子はアスペクト比(長径/短径)が6以上であることが好ましい。タルク粒子のアスペクト比が大きいほど、耐熱性、電気絶縁性を向上させるという本発明の効果が得られる。一方、タルク粒子のアスペクト比が大きすぎると、フィルムの製膜性が悪化したり、溶融製膜時に加わるせん断によってタルク粒子が変形し、フィルム中に含有するタルク粒子のLtd/Lzd、Lmd/Lzd、アスペクト比が、好ましい範囲とすることが困難となる場合がある。また、タルク粒子のアスペクト比が6未満だとポリエステル樹脂の厚み方向への結晶化を抑制する効果が小さく、耐熱性や絶縁性向上効果が小さい傾向がある。
その他の製膜方法として、原料を溶媒に溶解させ、その溶液を口金からキャストドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して膜状とし、次いでかかる膜層から溶媒を乾燥除去させてシート状に加工する方法(溶液キャスト法)等も使用することができる。
フィルムを溶融キャスト法により製造する場合、乾燥した原料を、押出機を用いて口金からシート状に溶融押出し、表面温度10℃以上60℃以下に冷却されたドラム上で静電気により密着冷却固化し、未延伸シートを作製する。この未延伸シートを二軸延伸する事により本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムを得ることができる。
押出機での溶融押出する際は、窒素雰囲気下で溶融させ、押出機へのチップ供給から、口金で押出されるまでの時間は短い程良く、目安としては30分以下、より好ましくは15分以下、更に好ましくは5分以下とすることが、末端カルボキシル基量増加抑制の点で好ましい。
上記得られた未延伸シートは、(2)を満たす条件にて2軸延伸することが好ましい。
(2)下記(i)式を満たす温度T1nにて、フィルムの長手方向(MD)とフィルムの長手方向に垂直な方向(TD)に下記式(ii)、(iii)を満たす倍率で二軸延伸する二軸延伸工程。
(i) Tg≦T1n≦Tg+40
(ii) 0.5≦ Tmd/Ttd ≦1.5
(iii) 4.0≦ Tmd×Ttd ≦16.0
Tg:フィルムを構成するポリエステル樹脂のガラス転移温度(℃)
Tmd:フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率(倍)
Ttd:フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)の延伸倍率(倍)
上述したとおり、二軸延伸する方法としては、フィルムの長手方向(MD)とフィルムの幅方向(フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)の延伸とを分離して行う逐次二軸延伸方法の他に、長手方向と幅方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸方法が挙げられる。延伸温度(T1n)がTg未満である場合、延伸性が低下する。また、延伸温度がTg+40℃を超えると、フィルムを十分に配向させることができなくなるためLtd/LzdとLmd/Lzdが低下し耐熱性、絶縁性に劣る場合があるため好ましくない。加えて、製膜中に結晶化が進行し耐熱性が低下する場合がある。また、Tmd/Ttdが上記(ii)の範囲を満たさない場合、延伸のバランスが悪く加工性や製膜性が低下する場合がある。Tmd×Ttdが4.0に満たないと、タルク粒子の長辺が延伸方向に並ばないため、Ltd/LzdとLmd/Lzdが低下し耐熱性、絶縁性に劣る場合がある。また、Tmd×Ttdが16.0を超えると製膜性や加工性が低下する場合がある。二軸延伸する方法として、逐次二軸延伸方法を用いる場合、フィルムの長手方向(MD)に延伸を行った後、フィルムの幅方向(TD)に延伸を行うと、フィルムの幅方向(TD)方向にも配向を付与しやすくなるため好ましい。このとき、フィルムの長手方向(MD)の延伸温度をT11(℃)、フィルムの幅方向(TD)の延伸温度をT12(℃)とするとき、Tg≦T11≦T12≦Tg+40の範囲であると、フィルムを効率よく配向させ、配向非晶部分を充分に形成できるため好ましい。
本発明では、(1)、(2)で得られた二軸配向ポリエステルフィルムを、(3)(4)を満たす条件にて熱固定を実施し、フィルムの結晶配向を完了させると、平面性、耐熱性を付与できるため好ましい。
(3)(2)の工程の後、下記式(iv)を満たす熱処理温度Th1(℃)にて、熱処理を実施する第1の熱処理工程
(iv)Tm−80≦Th1≦Tm−30
Tm:フィルムを構成するポリエステル樹脂の融点(℃)
Th1がTm−80℃より低いと結晶配向が完了せずフィルムの耐熱性が悪化する場合がある。また、Th1がTm−30℃より高いと、フィルムの結晶化が過度に進行し、(3)の工程でフィルムの構造制御ができなくなり、フィルムの加工性が悪化する場合がある。(iv)式を満たす温度Th1で熱処理を実施すると、加工性及び耐熱性の良好なフィルムを得ることができるため好ましい。また、Th1の温度での熱処理時間は1秒間以上30秒間以下であると、フィルムの平面性と耐熱性の点から好ましい。また、上記熱処理工程中では、必要に応じて幅方向あるいは長手方向に3〜12%の弛緩処理を施してもよい。
(4)(3)の工程の後、下記式(v)を満たす熱処理温度Th2(℃)にて、70秒以上600秒以下の時間で、フィルムの長手方向(MD)、フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)ともに1%以上10%以下収縮させる、第2の熱処理工程
(v)Tc≦Th2≦Th1
Tc:フィルムを構成するポリエステル樹脂の結晶化温度(℃)
上記第2の熱処理工程において、熱処理温度が高く、(v)式を外れると、タルクが結晶核となり結晶が過度に進行し、割れやすく加工性が悪化する場合がある。熱処理温度が低く、(v)式を外れると非晶部分、配向非晶部分の形成が充分に促進されず、耐熱性、機械特性が低下する場合がある。第2の熱処理工程の熱処理温度Th2をフィルムのTc以上Th1以下の温度として熱処理することにより、タルク粒子の存在下であっても分子鎖の運動性を制御し、配向非晶部分、結晶部分の構造を好適な範囲となるように制御することができる。
本発明により得られるフィルムは、耐熱性、電気絶縁性、加工性に優れるため、モーター配線の電気絶縁用途やエアコン用のコンプレッサモーター用途などに好ましく用いられる。また、本発明により得られるフィルムは、高温条件下においても電気絶縁性の低下が抑制されるため、HFC(R32)などを冷媒として用いた、コンプレッサの使用環境温度が従来よりも高温となるモーターの電気絶縁部材(特にエアコン用のコンプレッサモーター用途)に好適に用いることができる。また、太陽電池バックシートとしても好適に用いることができる。
[特性の評価方法]
A.タルク粒子の平均粒径
Sedigraph粒子径分析器(Micromeritics Instruments社製)を用いX線透過による液相沈降方式で測定されたD50(メジアン径)とする。
B.フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に含有するタルク粒子の含有量
ポリエステルフィルム1gを1N−KOHメタノール水溶液200mlに投入して過熱還流し、樹脂を溶解した。溶解が終了した該溶液に200mlの水を加え、ついで該液体を遠心分離器にかけてタルク粒子を沈降させ、上澄み液を取り除いた。タルク粒子にはさらに水を加えて洗浄、遠心分離を2回繰り返した。このようにして得られたタルク粒子を乾燥させ、その質量からタルク粒子の含有量を算出した。
C.フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に含有するタルク粒子のLtd/Lzd、Lmd/Lzd
フィルムのTD断面、MD断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、観察する。場所を変えて100視野測定し、写真に撮影された分散したタルク粒子全てについてLtd、Lmd、Lzdを求め、それぞれの粒子について、Ltd/LzdとLmd/Lzdを求める。得られたLtd/LzdとLmd/Lzdの平均値を、Ltd/LzdとLmd/Lzdとして算出した。
D.アスペクト比(長径/短径)
フィルムのTD断面とMD断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用い観察する。TD断面とMD断面それぞれについて場所を変えて100視野測定し、写真に撮影された分散したタルク粒子全てについて、長径(Lmax)、短径(Lmin)を求め、各々の粒子について、長径(Lmax)/短径(Lmin)を求める。得られた値の平均値から、タルク粒子のアスペクト比(長径/短径)を算出した。
ここで、タルク粒子の長径(Lmax)とは、TD断面、MD断面におけるタルク粒子の一端から、もう一方の一端までを結んだときの線分が最大となる長さを表す。この線分はフィルム厚み方向と必ずしも平行になる必要はない(図7、図8を参照)。
また、タルク粒子の短径とは上記、長さが最大となる線分の中点を通り、かつ線分と垂直な線上にあるタルク粒子の一端からもう一方の一端までを線分で結んだときの線分の長さである。ここで、上記の線分は中点を必ずしも含む必要はない(図8の12の実線部分参照)。
長径を短径で除した値(長径/短径)をタルク粒子のアスペクト比として求める。
E.フィルム総厚みT
フィルム総厚みTは、ダイヤルゲージを用い、JIS K7130(1992年)A−2法に準じて、フィルムを10枚重ねた状態で任意の5ヶ所について厚さを測定した。その平均値を10で除してフィルム厚みとした。
F.固有粘度(IV)
オルトクロロフェノール100mlに試料を溶解させ(溶液濃度C=1.2g/dl)、その溶液の25℃での粘度を、オストワルド粘度計を用いて測定する。また、同様に溶媒の粘度を測定する。得られた溶液粘度、溶媒粘度を用いて、下記(a)式により、[η](dl/g)を算出し、得られた値でもって固有粘度(IV)とする。
(a)ηsp/C=[η]+K[η]・C
(ここで、ηsp=(溶液粘度(dl/g)/溶媒粘度(dl/g))―1、Kはハギンス定数(0.343とする)である。)。
なお、測定試料を溶解させた溶液に無機粒子などの不溶物がある場合は、以下の方法を用いて測定を行った。
i)オルトクロロフェノール100mLに測定試料を溶解させ、溶液濃度が1.2mg/mLよりも濃い溶液を作成する。ここで、オルトクロロフェノールに供した測定試料の重量を測定試料重量とする。
ii)次に、不溶物を含む溶液を濾過し、不溶物の重量測定と、濾過後の濾液の体積測定を行う。
iii)濾過後の濾液にオルトクロロフェノールを追加して、(測定試料重量(g)−不溶物の重量(g))/(濾過後の濾液の体積(mL)+追加したオルトクロロフェノールの体積(mL))が、1.2g/100mLとなるように調整する。
(例えば、測定試料重量2.0g/溶液体積100mLの濃厚溶液を作成したときに、該溶液を濾過したときの不溶物の重量が0.2g、濾過後の濾液の体積が99mLであった場合は、オルトクロロフェノールを51mL追加する調整を実施する。((2.0g−0.2g)/(99mL+51mL)=1.2g/mL))
iv)iii)で得られた溶液を用いて、25℃での粘度をオストワルド粘度計を用いて測定し、得られた溶液粘度、溶媒粘度を用いて、上記式(a)により、[η]を算出し、得られた値をもって固有粘度(IV)とする。
G.末端カルボキシル基量
Mauliceの方法によって測定する(文献M.J. Maulice, F. Huizinga, Anal.Chim.Acta,22 363(1960))。
ポリエステル組成物2gをo−クレゾール/クロロホルム(重量比7/3)50mLに温度150℃にて溶解し、0.05NのKOH/メタノール溶液によって滴定し、末端カルボキシル基量を測定し、eq./ポリエステル1tの値で示す。なお、滴定時の指示薬はフェノールレッドを用いて、黄緑色から淡紅色に変化したところを滴定の終点とする。なお、測定試料を溶解させた溶液に無機粒子などの不溶物がある場合は、溶液を濾過して不溶物の重量測定を行い、不溶物の重量を測定試料重量から差し引いた値を測定試料重量とする補正を実施した。
H.ガラス転移温度(Tg)
JIS K7121(1999)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用いて、下記の要領にて、測定を実施する。
サンプルパンに試料を5mg秤量し、試料を25℃から300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し(1stRUN)、その状態で5分間保持し、次いで25℃以下となるよう急冷する。直ちに引き続いて、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温を行って測定を行い、2ndRUNの示差走査熱量測定チャート(縦軸を熱エネルギー、横軸を温度とする)を得る。当該2ndRUNの示差走査熱量測定チャートにおいて、ガラス転移の階段状の変化部分において、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線とガラス転移の階段状の変化部分の曲線とが交わる点から求める。2以上のガラス転移の階段状の変化部分が観測される場合は、それぞれについて、ガラス転移温度を求め、それらの温度を平均した値を試料のガラス転移温度(Tg)(℃)とする。
I.融点(Tm)
JIS K7121(1999)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用いて、下記の要領にて、測定を実施する。
サンプルパンに試料を5mg秤量し、試料を25℃から300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し(1stRUN)、その状態で5分間保持し、次いで25℃以下となるよう急冷する。直ちに引き続いて、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温を行って、2ndRUNの示差走査熱量測定チャート(縦軸を熱エネルギー、横軸を温度とする)を得る。当該2ndRunの示差走査熱量測定チャートの、吸熱ピークである結晶融解ピークにおけるピークトップの温度を求め、これをTm(℃)とする。2以上の結晶融解ピークが観測される場合は、最も温度が低いピークトップの温度をTm(℃)とする。
J.結晶化温度(Tc)
JIS K7121(1999)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用いて、下記の要領にて、測定を実施する。
サンプルパンに試料を5mg秤量し、試料を25℃から300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し(1stRUN)、その状態で5分間保持し、次いで25℃以下となるよう急冷する。直ちに引き続いて、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温を行い、2ndRUNの示差走査熱量測定チャート(縦軸を熱エネルギー、横軸を温度とする)を得る。当該2ndRUNの示差走査熱量測定チャートから、昇温時の発熱ピークである結晶化ピークのピークトップの温度として求め、これを結晶化温度(Tc)(℃)とする。2以上の結晶化ピークが観測される場合は、それぞれのピークのピークトップ温度から結晶化温度を求め、それらの温度を平均した値を試料の結晶化温度(Tc)(℃)とする。
K.微小吸熱ピーク(Tmeta)
JIS K7121(1999)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用いて、下記の要領にて、測定を実施する。
サンプルパンに試料を5mg秤量し、試料を25℃から300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し(1stRUN)、この測定により得られた示差走査熱量測定チャートにおけるポリエステル結晶融解ピーク前の微小吸熱ピーク温度をTmeta(℃)とした。
K.耐熱性
フィルムを1cm×20cmの大きさに、長辺がフィルムの長手方向・幅方向に平行となるようにそれぞれ切り出し、ASTM−D882(1997)に基づいて、チャック間5cm、引っ張り速度300mm/分にて引っ張ったときの破断強度を測定する。なお、サンプル数はn=5とし、また、フィルムの長手方向、幅方向のそれぞれについて測定した後、それらの平均値を求め、これをフィルムの破断強度E’0とする。
次に、同様に切り出したフィルムを、23℃、相対湿度65%に保たれた室内に設置したタバイエスペック(株)製ギアオーブンにて、温度180℃の高温条件下にて乾熱処理を行った後、破断強度を測定する。なお、測定はn=5とし、フィルムの長手方向、幅方向のそれぞれについて測定し、その平均値を破断強度E’1とする。得られた破断強度E’0,E’1を用いて、次の(d)式により強度保持率を算出する。処理時間を1時間ずつ変更し、強度保持率が50%以下となる処理時間を強度半減期とする。
(b) 強度保持率(%)=E’1/E’0×100
得られた強度半減期から、フィルムの耐熱性を以下のように判定した。
強度半減期が400時間以上の場合:A
強度半減期が200時間以上400時間未満の場合:B
強度半減期が100時間以上200時間未満の場合:C
強度半減期が100時間未満の場合:D
A、B、Cが良好であり、その中でもAが最も優れている。
L.絶縁性
JIS C−2151に基づき試験を行う。金属製平板の上にゴムショア硬さ役60度、厚さ約6μmのアルミニウム箔を10枚重ねたものを下部電極とし、約50gの重さで周辺に約1mmの丸みを持った径8mmの底面が平滑で傷のない黄銅製円柱を上部電極とする。試験片は、あらかじめ温度20±5℃、相対湿度65±5%の雰囲気に48時間以上放置しておく。上部電極と下部電極の間に試験片をはさみこみ、温度20±5℃、相対湿度65±5%の雰囲気中で両電極間に交流電源により交流電圧を印加し、該交流電圧を1秒間に1kVの速さで0Vから絶縁破壊するまで上昇させる。試料50個に対し試験を行い、絶縁破壊電圧を試験片の厚みで除したものの平均値を求め、下記のように判断した。
絶縁破壊電圧が170V/μm以上:A
絶縁破壊電圧が163V/μm以上170V/μm未満:B
絶縁破壊電圧が155V/μm以上163V/μm未満:C
絶縁破壊電圧が155V/μm未満:D
A、B、Cが良好であり、その中でもAが優れている。
M.耐熱絶縁性
23℃、相対湿度65%に保たれた室内に設置したタバイエスペック(株)製ギアオーブンにて、温度180℃の高温条件下にて乾熱処理を行った後、Lと同様にして、電気絶縁性を評価した。試料50個に対し試験を行い、絶縁破壊電圧を試験片の厚みで除したものの平均値を求め、下記のように判断した。
絶縁破壊電圧が170V/μm以上:A
絶縁破壊電圧が163V/μm以上170V/μm未満:B
絶縁破壊電圧が155V/μm以上163V/μm未満:C
絶縁破壊電圧が155V/μm未満:D
A、B、Cが良好であり、その中でもAが優れている。
M.加工性
JIS P−8115(1994)に基づき試験を行う。ポリエステルフィルムを、測定したい方向が長辺となるように5mm×100mmに切り出し、東洋精機(株)製耐折試験機を用い、張力9.8N/mm2、クランプのR0.38mm、耐折角度135°、回転速度175cpmにて試験を行う。ポリエステルフィルムの幅方向、長手方向それぞれにn5で試験を行い、フィルムが破壊するまでの回数を計測する。それらの平均値Nから下記式(c)で耐折強さFEを算出し、折り曲げ性を評価する。
(c)FE=logN
FEが4.0以上:A
FEが3.5以上4.0未満:B
FEが3.0以上3.5未満:C
FEが3.0未満:D
A、B、Cが良好であり、その中でもAが優れている。
N.製膜性
実施例・比較例の条件にて製膜を実施した際のフィルムの破れ回数を1時間あたりに破れる回数に換算して数え、1回以下であるものをA、1回であるものをB、2回であるものをC、3回以上であるものをDとして評価した。A、B、Cが良好であり、その中でもAが優れている。
なお、上記の評価方法において、評価するフィルムの長手方向や幅方向が分からない場合は、フィルムにおいて最大の屈折率を有する方向を長手方向、それに長手方向に直行する方向を幅方向とみなす。また、フィルムにおける最大の屈折率の方向は、フィルムの全ての方向の屈折率をアッベ屈折率計で測定して求めてもよく、例えば、位相差測定装置(複屈折測定装置)などにより遅相軸方向を決定することで求めてもよい。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(原料)
・ポリエチレンテレフタレート(PET)
テレフタル酸およびエチレングリコールから、三酸化アンチモンを触媒として、常法により重合を行い、ポリエチレンテレフタレートαを得た。得られたポリエチレンテレフタレートαを常法により固相重合せしめ、PETを得た。
・ポリエチレンナフタレート(PEN)
ナフタレンジカルボン酸ジメチルおよびエチレングリコールから、三酸化アンチモンを触媒として、常法により重合を行い、ポリエチレナフタレートαを得た。得られたポリエチレンナフタレートαを常法により固相重合せしめ、PENを得た。
・タルク粒子
タルク粒子は松村産業株式会社が販売している、表1および表2に示した特性のタルク粒子をマスターペレット化したものを使用した(マトリックス樹脂はポリエステル樹脂)。
(実施例1〜39)
表1−1に示した特性のポリエステル樹脂とタルク粒子のマスターペレットを、表1−1に示す割合となるように混合し、180℃の温度で2時間真空乾燥せしめた。次いで、窒素雰囲気下で、押出機に供給した。
押出機内にて、上記樹脂を溶融せしめ、Tダイから吐出させ、キャスティングドラム(20℃)にて急冷し、静電印加法にてシート化した。このシートを、表1−1に記載の延伸条件・熱処理条件にてフィルムの長手方向およびフィルムの幅方向に延伸、第1第2の熱処理を行い表1−2に示した特性を持つ二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、耐熱性、絶縁性、加工性、製膜性、耐熱絶縁性に優れていた。得られたフィルムの特性等を表3に示す。
(比較例1〜6)
表2−1に示す特性のポリエステル樹脂とタルク粒子を用い、実施例と同様の手法でシート化した。このシートを、表2−1に記載の延伸条件・熱処理条件にてフィルムの長手方向およびフィルムの幅方向に延伸、第1第2の熱処理を行い表2−2に示した特性を持つ二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られたフィルムの特性を表4に示す。
比較例1、2はタルク粒子の平均粒径が3〜40μmの範囲外で、比較例3、4はタルク粒子の含有量が1〜5重量%の範囲外であり、耐熱性、絶縁性、製膜性、耐熱絶縁性のいずれかに劣るものであった。Ltd/LzdとLmd/zdが4未満である比較例5は、耐熱性、絶縁性、耐熱絶縁性に劣るものであった。また、比較例6は、フィルムの製膜性が非常に悪かった。
表中の「−」は、フィルムの製膜性が良好でないため、物性測定を実施できなかったことを示す。
本発明のポリエステルフィルムは、高い耐熱性と絶縁性・加工性を有するものであり、その特長を生かして給湯器モーター用、エアコン用のコンプレッサモーター用の電気絶縁材料や、太陽電池バックシート、コンデンサ用材料、自動車用材料、建築材料を始めとした耐熱性と加工性が重視されるような用途に好適に使用することができる。これらの中でも、本発明のフィルムは、高温条件下においても電気絶縁性の低下が抑制されるため、HFC(R32)などを冷媒として用いたエアコン用のコンプレッサモーター用フィルムとして好適に用いられる。
1 フィルム幅方向(TD)
2 フィルム長手方向(MD)
3 フィルム厚み方向(ZD)
4 フィルムのTD断面
5 フィルムのMD断面
6 フィルムのTD断面またはMD断面
7 タルク粒子
8 厚み方向のタルク粒子の長さ(Lzd)
9 TD断面におけるフィルム幅方向のタルク粒子の長さ(Ltd)
10 MD断面におけるフィルム長手方向のタルク粒子の長さ(Lmd)
11 TD断面またはMD断面におけるタルク粒子の長径(Lmax)
12 TD断面またはMD断面におけるタルク粒子の短径(Lmin)

Claims (9)

  1. フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物がタルク粒子を1〜5重量%含有しており、
    該タルク粒子の平均粒径が3μm以上40μm以下であって、
    フィルムの幅方向(TD)のフィルム断面(TD断面)を観察したときに観測される、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、幅方向のタルク粒子の長さLtd(μm)との比(Ltd/Lzd)が、4以上15以下であるか、フィルムの長手方向(MD)のフィルム断面(MD断面)を観察したときに観測される、タルク粒子の厚み方向(ZD)の長さLzd(μm)と、長手方向のタルク粒子の長さLmd(μm)の比(Lmd/Lzd)が、4以上15以下である二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に含有するタルク粒子のアスペクト比(長径/短径)が6以上15以下であることを特徴とする、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. フィルムの総厚みTが120μm以上500μm以下である請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム
  4. フィルムを構成するポリエステル樹脂の固有粘度(IV)が0.65dl/g以上、末端カルボキシル基量が20当量/t以下である請求項1から3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. フィルムを構成するポリエステル樹脂が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる微小吸熱ピーク温度Tmeta(℃)が160℃以上210℃以下である請求項1から4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. モーター配線の電気絶縁用途に用いられる請求項1から5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  7. エアコン用のコンプレッサモーターに用いられる請求項1から5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  8. (1)、(2)に記載の工程を含むことを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
    (1)フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に、平均粒径3μm以上40μm以下のタルク粒子を、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に対して1〜5質量%添加すること。
    (2)下記式(i)を満たす温度T1n(℃)にて、フィルムの長手方向(MD)とフィルムの幅方向(TD)に下記式(ii)、(iii)を満たす倍率で二軸延伸すること。
    (i) Tg≦T1n≦Tg+40
    (ii) 0.5≦ Tmd/Ttd ≦1.5
    (iii) 4.0≦ Tmd×Ttd ≦16.0
    Tg:フィルムを構成するポリエステル樹脂のガラス転移温度(℃)
    Tmd:フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率(倍)
    Ttd:フィルムの長手方向に垂直な方向(TD)の延伸倍率(倍)
  9. (3)、(4)に記載の工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
    (3)(2)の工程の後、下記式(iv)を満たす熱処理温度Th1(℃)にて、熱処理を実施する第1の熱処理工程。
    (iv)Tm−80≦Th1≦Tm−30
    Tm:フィルムを構成するポリエステル樹脂の融点(℃)
    (4)(3)の工程の後、下記式(v)を満たす熱処理温度Th2(℃)にて、70秒以上600秒以下の時間で、フィルムの長手方向(MD)、フィルムの幅方向(TD)ともに1%以上10%以下収縮させる、第2の熱処理工程。
    (v)Tc≦Th2≦Th1
    Tc:フィルムを構成するポリエステル樹脂の結晶化温度(℃)
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