JP2015168783A - 高熱伝導性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、優れた熱伝導性と高絶縁性とを有し、セラミック成形体や熱硬化性樹脂組成物に比べて、優れた柔軟性を有する組成物を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、20〜60体積%の熱可塑性樹脂と、40〜80体積%の窒化ホウ素とを含む樹脂組成物であって、前記窒化ホウ素は、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子とから構成され、前記球状窒化ホウ素粒子は、平均粒径が50〜300μmでありアスペクト比が1〜2であり、前記扁平状窒化ホウ素粒子は、平均粒径が8〜100μmでありアスペクト比が30〜300であり、前記窒化ホウ素全量に対する前記球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、75体積%〜99体積%であることを特徴とする樹脂組成物および、この組成物から成形された成形品である。【選択図】図2
Description
本発明は、高熱伝導性樹脂組成物に関するものである。
半導体は、微細化・高集積化に伴って発熱が増加することから、半導体を構成する材料として、高熱伝導性であり、かつ高絶縁性の放熱材を使用することが必要である。特に電力制御に用いられるパワー半導体、及びパワー半導体素子を組み込んだパワーモジュールでは、発熱が大きくなるため、熱を効率よく拡散させることが可能な放熱材の材料が望まれている。効率的な熱の除去には、放熱材としての高い熱伝導率だけではなく、発熱体に隙間なく密着することが必要である。特に、自動車用途などでは振動が大きくなるために、動きに追従できるように放熱材は、同時に柔軟性を有することが好ましい。
高熱伝導性かつ高絶縁性の放熱材としては、セラミックシートが実用化されているが、いろいろな形状に加工できず、柔軟性が無いといった欠点がある。更に、用途によっては、重量が重いという欠点もある。また、セラミックスは金属基板と密着するためには、その間に有機グリースの使用が必要となり、コストが高くなるという問題がある。樹脂と熱伝導性充填材(フィラー)からなる熱伝導性樹脂組成物も提案されているが、熱伝導性は未だ不十分である。また、樹脂として熱硬化性樹脂を使用する場合、硬化後の樹脂の柔軟性が無いといった欠点もある。また、実際よく使われている熱硬化性樹脂としてのシリコーンやエポキシ樹脂は破壊電圧が高くなく、また高温で使用すると、劣化し物性を維持することが出来ないので、耐熱性また高電気絶縁性を求める次世代車のパワーモジュールに使用するのは困難である。
熱伝導性および絶縁性の良い充填材(フィラー)として、窒化ホウ素(BN)が知られており、充填材形状による熱伝導率の配向の問題を解消するため、平板上BNが無配向に凝集してなるBN粒子が実用化されている(特許文献1)。しかしながら、この特許文献1により得られたシートの熱伝導率は、厚み方向に4.76W/mK程度と低く、不十分である。
特許文献2には、フッ素樹脂と、窒化ホウ素からなる熱伝導性無機粒子からなる絶縁性熱伝導シートが開示されている。しかしながら、この文献により得られたシートは、複数のシート状成形体を重ね合わせて圧延するという、複雑な工程を必要とするものであり、生産性に問題がある。また、得られるシートは、面内方向における熱伝導率が厚さ方向における熱伝導率よりも高いシートとなる。また、高い熱伝導率を得るためには、窒化ホウ素を90wt%も入れる必要があり、コストや成形性の面で問題がある。
特許文献3には、熱溶融性フッ素樹脂と熱伝導性充填材(フィラー)からなる熱伝導性組成物が開示されている。しかしながら、フッ素樹脂はディスパージョン(分散液)を用いており、コーティングにより塗膜を形成しているため、形状は薄膜しかできない。また、また得られた膜の熱伝導率は、大きいもので3〜4W/mKと低く、不十分である。
特許文献4には、頻度粒度分布において、5〜30μmの領域に極大値B、100〜300μmの領域に極大値Aを有する2種類の窒化ホウ素粉末をゴム及び樹脂の少なくとも一方に含有させてなることを特徴とする組成物が開示されている。しかしながら、得られた樹脂組成物の熱伝導率は全て2W/mK以下と低く、不十分である。
本発明は、優れた熱伝導性と高絶縁性とを有し、セラミック成形体や熱硬化性樹脂組成物に比べて、優れた柔軟性を有する組成物を提供することを課題とする。
そこで、本発明者は、上記問題を解決するため、鋭意研究を行った結果、熱可塑性樹脂と、充填材として窒化ホウ素とを組合せ、その窒化ホウ素として、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子とを併用し所定の比率で含有させることにより、優れた熱伝導性と、高絶縁性を有し、かつ、優れた柔軟性を有する樹脂組成物を作成できることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明の第一の態様は、熱可塑性樹脂と、窒化ホウ素とを含む樹脂組成物である。即ち、本発明は、20〜60体積%の熱可塑性樹脂と、40〜80体積%の窒化ホウ素とを含む樹脂組成物であって、前記窒化ホウ素は、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子とから構成され、前記球状窒化ホウ素粒子は、平均粒径が50〜300μmでありアスペクト比が1〜2であり、前記扁平状窒化ホウ素粒子は、平均粒径が8〜100μmでありアスペクト比が30〜300であり、前記窒化ホウ素全量に対する前記球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、75体積%〜99体積%であることを特徴とする樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物では、球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状性窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が、1〜10の範囲内にあることが好ましい。また、本発明の樹脂組成物では、球状窒化ホウ素粒子の平均粒径が60〜100μmでありアスペクト比が1〜2であり、扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径が20〜50μmでありアスペクト比が60〜300であることが好ましい。更に、本発明の樹脂組成物では、窒化ホウ素全量に対する球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、85体積%〜98体積%であることが好ましい。本発明の樹脂組成物では、熱可塑性樹脂の比率が30〜50体積%であり、且つ窒化ホウ素の比率が50〜70体積%であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物では、熱可塑性樹脂が、フッ素樹脂であることが好ましく、PTFE、PFA、FEP、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体から成る群から選択される一または二以上のパーフルオロ樹脂であることが、更に好ましい。
本発明の樹脂組成物は、優れた熱伝導性と、高絶縁性を有し、更に、セラミック成形体や熱硬化性樹脂組成物に比べて、優れた柔軟性を有している。本発明の樹脂組成物を成形してなる成形品は、電子部品の放熱材、プリント基板材料、LED照明のハウジング素材、小型電源用の基板材料、二次電池のシール材やケース素材として有用である。
本発明の第二の態様は、上記本発明の樹脂組成物を製造して、成形品を製造する方法である。すなわち、本発明は、樹脂と充填材である窒化ホウ素とを、ドライブレンド、湿式混合、共凝集法のいずれかの方法で混合した後、溶融成形することを特徴とする成形品の製造方法である。
本発明の第三の態様は、上記本発明の樹脂組成物から製造された成形品である。そして、この成形品は、熱伝導率が8.5W/mK以上であることが好ましい。また、本発明の成形品は、シート、フィルムまたはチューブとして使用することができる。
本発明の樹脂組成物は、優れた熱伝導性と、高絶縁性を有し、更に、セラミック成形体や熱硬化性樹脂組成物に比べて、優れた柔軟性を有している。また、本発明の樹脂組成物を成形してなる成形品は、電子部品の放熱材、プリント基板材料、LED照明のハウジング素材、小型電源用の基板材料、二次電池のシール材やケース素材として有用である。
<1>本発明の樹脂組成物
本発明の第一の態様は、熱可塑性樹脂と窒化ホウ素とを含む樹脂組成物である。
本発明の第一の態様は、熱可塑性樹脂と窒化ホウ素とを含む樹脂組成物である。
(1)熱可塑性樹脂
本発明の組成物を構成する熱可塑性樹脂は、公知の熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、メチルペンテン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及びフッ素樹脂などが挙げられる。
本発明の組成物を構成する熱可塑性樹脂は、公知の熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、メチルペンテン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及びフッ素樹脂などが挙げられる。
耐熱性の観点から、熱可塑性樹脂として、100℃以上の高温でも使用できるエンジニアリングプラスチックを使用することが好ましい。更には、融点が200℃以上、好ましくは250℃以上、更に好ましくは300℃以上であるスーパーエンジニアリングプラスチックを使用することが好ましい。
また、電気特性(誘電率、誘電損失)、耐薬品性、耐候性の観点からは、熱可塑性樹脂として、化学的安定性に優れたフッ素樹脂を使用することが好ましい。本発明で使用するフッ素樹脂としては、熱可塑性フッ素樹脂として知られている樹脂の中から適宜選択することがきる。具体的には、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ビニリデンフルオライドおよびビニルフルオライドから選ばれるモノマーの重合体又は共重合体、または、これらモノマーとエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチン、ヘキセン等の2重結合を有するモノマーや、アセチレン、プロピン等の3重結合を有するモノマーとの共重合体などを挙げることができる。具体的な熱可塑性フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体などを挙げることができる。
これらの熱可塑性フッ素樹脂の中では、特にPTFE、PFA、FEP、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体といったパーフルオロ樹脂を使用することが、耐熱性、電気特性(誘電率、誘電損失)の観点から好ましい。なお、本発明の原料である熱可塑性樹脂は、その求める特性に応じて、2種類以上の熱可塑性樹脂をブレンドして使用することができる。
更には、高温溶融時の成形性の観点からは、融点以上の温度で流動性を有する樹脂を使用することが好ましい。具体的には、1g/10分より大きいメルトフローレート(MFR)値を有するパーフルオロ樹脂を使用することが好ましい。このような樹脂としては、PFA、FEP、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体が挙げられる。加工性、成形性等を考慮すると、融点が高く、かつ熱流動性に優れたPFAを使用することが、特に好ましい。PFAを使用する場合には、PFA中のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)のアルキル基は、炭素数が1〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂としてPFAやFEPを使用する場合、そのメルトフローレート(MFR)は、1g/10分以上であることが好ましく、10g/10分以上であることがより好ましく、20g/10分以上であることが特に好ましい。原料として、溶融時の流動性が大きい熱可塑性樹脂を選ぶことにより、熱可塑性樹脂組成物を溶融成形する際に、フィラーの間隙に樹脂が入り込みやすくなる、また高い溶融粘度によりフィラーに物理的負荷がかかりフィラー構造が破壊されることを防止できる、などの効果が得られる。一方で、溶融時の流動性が大き過ぎる、すなわち熱可塑性樹脂の分子量が小さくなり過ぎると、分子鎖の絡み合いが少なくなり、融点やガラス転移点以下の温度では樹脂が脆くなり、結果として成形品の柔軟性が低下して脆く、割れやすくなる。このため、柔軟性を向上させるという観点からは、PFAやFEPを用いる場合には、MFRは100g/10分以下であることが好ましく、70g/10分以下であることがより好ましく、50g/10分であることが特に好ましい。本発明の熱可塑性樹脂が共重合体を構成する各モノマーの組成比(コモノマーの含有量)は、特に定めは無いが、樹脂に求められる柔軟性、硬さ、強度により、適宜調整して使用できる。
以上を総合すると、本発明の熱可塑性樹脂としてパーフルオロ樹脂を使用する場合、MFRは、1g/10分〜100g/10分であることが好ましく、10g/10分〜70g/10分以上であることがより好ましく、20g/10分〜50g/10分であることが特に好ましい。なお、成形品の柔軟性を向上させるという観点からは、1g/10分〜50g/10分、好ましくは、1g/10分〜10g/10分のMFRを有する熱可塑性樹脂を使用しても良い。
(2)本発明の窒化ホウ素成分
本発明の組成物は、充填材として窒化ホウ素(以下「BN」という場合がある)を含むことを特徴とするものである。そして、この窒化ホウ素は、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子とから構成される。
本発明の組成物は、充填材として窒化ホウ素(以下「BN」という場合がある)を含むことを特徴とするものである。そして、この窒化ホウ素は、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子とから構成される。
(ア)球状窒化ホウ素粒子(球状BN粒子)
本発明の樹脂組成物を構成する球状窒化ホウ素粒子は、球形状の粒子であり、そのアスペクト比(球状粒子の長径/短径)は、1〜2である。この球状窒化ホウ素粒子は、扁平状ホウ素粒子が多数集まった凝集体を用いて、例えば、特許文献5、特許文献6に記載の方法により製造することができる。
本発明の樹脂組成物を構成する球状窒化ホウ素粒子は、球形状の粒子であり、そのアスペクト比(球状粒子の長径/短径)は、1〜2である。この球状窒化ホウ素粒子は、扁平状ホウ素粒子が多数集まった凝集体を用いて、例えば、特許文献5、特許文献6に記載の方法により製造することができる。
この球状窒化ホウ素粒子は、アスペクト比が2より大きくなると、樹脂組成物を成形した成形品の内部で、成形条件により球状窒化ホウ素粒子が溶融成形時の流動方向に配向することにより、特定方向の熱伝導率が低下するといった不具合を生じさせうる。
球状窒化ホウ素粒子の平均粒径は50〜300μmであり、好ましくは55〜200μm、更に好ましくは60〜100μmである。比較的大きい粒径の球状窒化ホウ素粒子を用いることにより、樹脂組成物成形品の内部において熱可塑性樹脂/充填材の界面が減少して、効率的な熱伝導経路が形成され、熱伝導率が向上すると考えられる。比較的大きい粒径の充填材を用いることは、熱可塑性樹脂組成物を溶融成形する際に溶融粘度の上昇を抑える効果もある。球状粒子の平均粒径が50μmより小さいと、熱伝導率が悪くなり、溶融粘度上昇によって成形性に悪い影響を与える。また、平均粒径が300μmを超えると、成形品の表面状態が悪化する、(厚みが充填材の粒径以下の)薄いシートを作成できなくなる、などの問題が生じる。
(イ)扁平状窒化ホウ素粒子(扁平状BN粒子)
本発明の樹脂組成物は、上記の球状窒化ホウ素粒子以外に、扁平状窒化ホウ素粒子を含む。球状窒化ホウ素粒子と、扁平状窒化ホウ素粒子の2つの窒化ホウ素粒子を含むことにより、樹脂組成物から作成された成形品の内部で、2個以上の球状窒化ホウ素粒子の間に扁平状窒化ホウ素粒子が挟まれることで、例えばシート化した際には、面方向の熱伝導率が改善される。扁平状窒化ホウ素粒子を単独で使用した場合には、溶融成形時の流動方向に配向するため、得られるシートの面方向の熱伝導率は、長手方向に比べて悪くなるが、2種類の粒子を併用することで、この問題を解決している。更に、扁平状窒化ホウ素粒子が球状窒化ホウ素粒子の間の伝導パスとなり、成形品の熱伝導率を向上させる効果も有する。
本発明の樹脂組成物は、上記の球状窒化ホウ素粒子以外に、扁平状窒化ホウ素粒子を含む。球状窒化ホウ素粒子と、扁平状窒化ホウ素粒子の2つの窒化ホウ素粒子を含むことにより、樹脂組成物から作成された成形品の内部で、2個以上の球状窒化ホウ素粒子の間に扁平状窒化ホウ素粒子が挟まれることで、例えばシート化した際には、面方向の熱伝導率が改善される。扁平状窒化ホウ素粒子を単独で使用した場合には、溶融成形時の流動方向に配向するため、得られるシートの面方向の熱伝導率は、長手方向に比べて悪くなるが、2種類の粒子を併用することで、この問題を解決している。更に、扁平状窒化ホウ素粒子が球状窒化ホウ素粒子の間の伝導パスとなり、成形品の熱伝導率を向上させる効果も有する。
扁平状窒化ホウ素粒子は、結晶構造により平板状の形状を有する窒化ホウ素の粒子であり、一般に入手可能である。この扁平状粒子の平均粒径は8〜100μmであり、好ましくは15〜70μm、より好ましくは20〜50μmである。粒子の平均粒径が8μmより小さい場合には、扁平状窒化ホウ素粒子が、併用する球状窒化ホウ素粒子に挟まれて、例えばシート化した際には、面方向の熱伝導率が改善される効果が得られない。ここで、「扁平状窒化ホウ素粒子」の「アスペクト比」は、「平均粒径/平板厚さ」として計算される。本発明の扁平状窒化ホウ素粒子は、アスペクト比が30〜300であり、好ましくは、60〜300である。
(ウ)窒化ホウ素粒子の組成比率
本発明の樹脂組成物では、窒化ホウ素全量に対する球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、75体積%〜99体積%であり、85体積%〜98体積%であることが好ましく、90体積%〜98体積%であることが更に好ましく、93体積%〜97体積%であることが特に好ましい。ここで、「窒化ホウ素全量」とは、球状窒化ホウ素粒子と、扁平状性窒化ホウ素粒子の合計量を意味するが、他の形状の窒化ホウ素を含む場合には、この窒化ホウ素を含む量が「窒化ホウ素全量」となる。本発明では、驚くべきことに、球状窒化ホウ素粒子に加えて、扁平状窒化ホウ素粒子を更に用いることにより、樹脂組成物を成形してなる成形体の柔軟性が改善されることがわかった。球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子を組み合わせることにより、球状窒化ホウ素粒子間に、扁平状窒化ホウ素粒子がランダムに配置されるため、サンプルが曲げたときに、球状窒化ホウ素粒子のみであれば球状窒化ホウ素粒子間でクラックが発生しやすくなるところ、扁平状窒化ホウ素粒子によりクラックの発生・成長が阻害されていると推測される。
本発明の樹脂組成物では、窒化ホウ素全量に対する球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、75体積%〜99体積%であり、85体積%〜98体積%であることが好ましく、90体積%〜98体積%であることが更に好ましく、93体積%〜97体積%であることが特に好ましい。ここで、「窒化ホウ素全量」とは、球状窒化ホウ素粒子と、扁平状性窒化ホウ素粒子の合計量を意味するが、他の形状の窒化ホウ素を含む場合には、この窒化ホウ素を含む量が「窒化ホウ素全量」となる。本発明では、驚くべきことに、球状窒化ホウ素粒子に加えて、扁平状窒化ホウ素粒子を更に用いることにより、樹脂組成物を成形してなる成形体の柔軟性が改善されることがわかった。球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子を組み合わせることにより、球状窒化ホウ素粒子間に、扁平状窒化ホウ素粒子がランダムに配置されるため、サンプルが曲げたときに、球状窒化ホウ素粒子のみであれば球状窒化ホウ素粒子間でクラックが発生しやすくなるところ、扁平状窒化ホウ素粒子によりクラックの発生・成長が阻害されていると推測される。
(エ)窒化ホウ素粒子の粒径比率
上記のように、本発明の樹脂組成物では、球状窒化ホウ素粒子と、扁平状性窒化ホウ素粒子の2種類の窒化ホウ素を含むことを特徴とするものである。そして、球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状性窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が、1〜10の範囲内にあることが好ましく、1.5〜5であることがより好ましく、2〜3.5であることが特に好ましい。球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が1に満たない場合、つまり、「扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径>球状窒化ホウ素粒子の平均粒径」の場合、扁平状窒化ホウ素粒子が挟まれて、例えばシート化した際には、面方向の熱伝導率が改善される効果が得られないという問題がある。また、この場合、球状窒化ホウ素粒子に比べて、扁平状窒化ホウ素粒子の粒子数が少なくなるため、扁平状窒化ホウ素粒子を添加することによる熱伝導率の改善効果(扁平状窒化ホウ素粒子が球状窒化ホウ素粒子に挟まれることや、粒子間の伝導パス形成による改善効果)が十分に得られないという問題がある。
上記のように、本発明の樹脂組成物では、球状窒化ホウ素粒子と、扁平状性窒化ホウ素粒子の2種類の窒化ホウ素を含むことを特徴とするものである。そして、球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状性窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が、1〜10の範囲内にあることが好ましく、1.5〜5であることがより好ましく、2〜3.5であることが特に好ましい。球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が1に満たない場合、つまり、「扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径>球状窒化ホウ素粒子の平均粒径」の場合、扁平状窒化ホウ素粒子が挟まれて、例えばシート化した際には、面方向の熱伝導率が改善される効果が得られないという問題がある。また、この場合、球状窒化ホウ素粒子に比べて、扁平状窒化ホウ素粒子の粒子数が少なくなるため、扁平状窒化ホウ素粒子を添加することによる熱伝導率の改善効果(扁平状窒化ホウ素粒子が球状窒化ホウ素粒子に挟まれることや、粒子間の伝導パス形成による改善効果)が十分に得られないという問題がある。
一方、球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が10を超える場合、球状窒化ホウ素粒子に比べて、扁平状窒化ホウ素粒子が小さすぎるので、球状窒化ホウ素粒子が立体障害にならない上に、粒子間の伝導パスも形成しにくいため、熱伝導率の改善効果が得られない。
なお、本明細書において、「平均粒径」とは、レーザー回折・散乱法によって得られる粒度分布における積算値50%(体積基準)での粒径を意味する。
(3)熱可塑性樹脂と窒化ホウ素の組成比率
本発明の樹脂組成物は、20〜60体積%の熱可塑性樹脂と、40〜80体積%の窒化ホウ素とを含むことを特徴とする。本発明の樹脂組成物に占める窒化ホウ素(球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子の合計)の体積組成比は、40〜80体積%であり、好ましくは50〜70体積%、より好ましくは50〜65体積%である。充填材である窒化ホウ素の体積組成比が、80体積%を超えると、作成された成形品の柔軟性が低下して脆くなる。また、この場合、溶融粘度が増大して成形性が悪化し、樹脂組成物の加工が困難になるという問題が生じ、更に、充填材によるコストが増大するという問題がある。
本発明の樹脂組成物は、20〜60体積%の熱可塑性樹脂と、40〜80体積%の窒化ホウ素とを含むことを特徴とする。本発明の樹脂組成物に占める窒化ホウ素(球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子の合計)の体積組成比は、40〜80体積%であり、好ましくは50〜70体積%、より好ましくは50〜65体積%である。充填材である窒化ホウ素の体積組成比が、80体積%を超えると、作成された成形品の柔軟性が低下して脆くなる。また、この場合、溶融粘度が増大して成形性が悪化し、樹脂組成物の加工が困難になるという問題が生じ、更に、充填材によるコストが増大するという問題がある。
一方、必要な熱伝導性を得るために、本発明の樹脂組成物において、窒化ホウ素の体積組成比率は40体積%以上である。すなわち、本発明の樹脂組成物では、20〜60体積%の熱可塑性樹脂を含有させることにより、組合せる熱可塑性樹脂により柔軟性を有する成形品を作成することができる。このため、本発明の樹脂組成物からは、曲げた際に割れずに曲がるシートを作成することができる。得られたシートは、発熱体の形状に合わせて変形する柔軟性が求められる放熱材として、特に自動車用途のような振動が多い環境下の使用に適している。
(4)任意の添加剤
本発明の樹脂組成物には、求める特性に応じて、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子以外の充填材、例えば、無機充填材、有機充填材を適宜加えることもできる。更に、本発明の樹脂組成物には、他の慣用される添加剤、例えば、安定化剤(熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤など)、分散剤、帯電防止剤、着色剤、潤滑剤などを1種又は2種以上組合せて使用することが出来る。
本発明の樹脂組成物には、求める特性に応じて、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子以外の充填材、例えば、無機充填材、有機充填材を適宜加えることもできる。更に、本発明の樹脂組成物には、他の慣用される添加剤、例えば、安定化剤(熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤など)、分散剤、帯電防止剤、着色剤、潤滑剤などを1種又は2種以上組合せて使用することが出来る。
<2>本発明の樹脂組成物から製造される成形品および、その製造方法
本発明の樹脂組成物は、上述のように熱可塑性樹脂と窒化ホウ素とを含む。そして、本発明の成形品は、本発明の熱可塑性樹脂を構成する熱可塑性樹脂と、窒化ホウ素(球状窒化ホウ素粒子および扁平状窒化ホウ素粒子)を、必要により他の添加剤等を加え、ドライブレンド、湿式混合、共凝集法のいずれかの方法で混合した後、公知の溶融成形方法により成形されることが好ましい。湿式混合には、水や溶剤を混合媒体として樹脂と充填材をスラリー状態で混合する方法や、樹脂が溶剤可溶である場合に、樹脂を溶剤に溶解させ、樹脂溶液(ワニス)と充填材を混合するワニス法が含まれる。本発明の樹脂組成物には、球状窒化ホウ素粒子と、扁平状窒化ホウ素粒子とが含まれ、その粒子の形状や粒子径の差異が異なるものを組合せることにより伝導率等を向上させている。このため、熱可塑性樹脂が溶融した状態で混合される溶融混練法では、混練時のせん断力によって、特に球状窒化ホウ素粒子が破壊されてしまう恐れもあるため好ましくない。溶融成形方法としては、溶融押し出し成形、射出成形、ブロー成形、トランスファー成形、溶融圧縮成形等の公知の溶融成形方法が利用できるが、成形時にせん断力をかけない方が好ましいことから、溶融押し出し成形、溶融圧縮成形が好ましく、溶融圧縮成形が特に好ましい。また、溶融圧縮成形で成形する際の圧力についても、圧力が高すぎると、加圧時に、特に球状窒化ホウ素粒子として扁平状窒化ホウ素粒子の凝集体を用いた時、窒化ホウ素凝集体の破壊を招き、結果として熱伝導性を低下させる恐れがある。
本発明の樹脂組成物は、上述のように熱可塑性樹脂と窒化ホウ素とを含む。そして、本発明の成形品は、本発明の熱可塑性樹脂を構成する熱可塑性樹脂と、窒化ホウ素(球状窒化ホウ素粒子および扁平状窒化ホウ素粒子)を、必要により他の添加剤等を加え、ドライブレンド、湿式混合、共凝集法のいずれかの方法で混合した後、公知の溶融成形方法により成形されることが好ましい。湿式混合には、水や溶剤を混合媒体として樹脂と充填材をスラリー状態で混合する方法や、樹脂が溶剤可溶である場合に、樹脂を溶剤に溶解させ、樹脂溶液(ワニス)と充填材を混合するワニス法が含まれる。本発明の樹脂組成物には、球状窒化ホウ素粒子と、扁平状窒化ホウ素粒子とが含まれ、その粒子の形状や粒子径の差異が異なるものを組合せることにより伝導率等を向上させている。このため、熱可塑性樹脂が溶融した状態で混合される溶融混練法では、混練時のせん断力によって、特に球状窒化ホウ素粒子が破壊されてしまう恐れもあるため好ましくない。溶融成形方法としては、溶融押し出し成形、射出成形、ブロー成形、トランスファー成形、溶融圧縮成形等の公知の溶融成形方法が利用できるが、成形時にせん断力をかけない方が好ましいことから、溶融押し出し成形、溶融圧縮成形が好ましく、溶融圧縮成形が特に好ましい。また、溶融圧縮成形で成形する際の圧力についても、圧力が高すぎると、加圧時に、特に球状窒化ホウ素粒子として扁平状窒化ホウ素粒子の凝集体を用いた時、窒化ホウ素凝集体の破壊を招き、結果として熱伝導性を低下させる恐れがある。
より具体的には、十分に熱可塑性樹脂と窒化ホウ素が混合する時間混合する。そして、得られた混合物を、できるだけせん断力・圧力を与えずに溶融成形することで、本発明の成形品を得る。溶融圧縮成形で成形する際の樹脂組成物に加えられる圧力は、1〜20MPa、好ましくは1〜15MPa、更に好ましくは3〜8MPaである。
上記のようにして得られた本発明の成形品は、熱可塑性樹脂と、窒化ホウ素(球状窒化ホウ素粒子および扁平状窒化ホウ素粒子)とから構成されているため、球状窒化ホウ素粒子による立体障害によって、扁平状窒化ホウ素粒子がランダムに配向し、更に扁平状窒化ホウ素粒子が球状窒化ホウ素粒子の間の伝導パスとなることから、高い熱伝導率を有する。本発明の成形品の熱伝導率は、8.5W/mK以上であることが好ましく、9.5W/mK以上であることが更に好ましい。また、本発明の成形品は、球状窒化ホウ素粒子間に、扁平状窒化ホウ素粒子がランダムに配置されるため、高い柔軟性も有する(図1および図2を参照)。本発明の成形品の柔軟性は、クラック発生角度が20°以上、好ましくは、30°以上であり、70°以上であることが特に好ましい。
<3>原材料の物性測定
(1)融点(融解ピーク温度)
熱可塑性樹脂の融点は、示差走査熱量計(Pyris1型DSC、パーキンエルマー社製)を用いて測定した。試料、約10mgを秤量して専用のアルミパンに入れ、専用のクリンパーによってクリンプした後、DSC本体に収納し、150℃から360℃まで10℃/分で昇温をする。この時得られる融解曲線から融解ピーク温度(Tm)を求めた。
(1)融点(融解ピーク温度)
熱可塑性樹脂の融点は、示差走査熱量計(Pyris1型DSC、パーキンエルマー社製)を用いて測定した。試料、約10mgを秤量して専用のアルミパンに入れ、専用のクリンパーによってクリンプした後、DSC本体に収納し、150℃から360℃まで10℃/分で昇温をする。この時得られる融解曲線から融解ピーク温度(Tm)を求めた。
(2)メルトフローレート(MFR)
熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−1238−95に準拠して、耐食性のシリンダー、ダイ、ピストンを備えたメルトインデクサー(東洋精機製)を用いて、5gの試料粉末を372±1℃に保持されたシリンダーに充填して5分間保持した後、5kgの荷重(ピストン及び重り)下でダイオリフィスを通して押出し、この時の押出速度(g/10分)をMFRとして求めた。
熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−1238−95に準拠して、耐食性のシリンダー、ダイ、ピストンを備えたメルトインデクサー(東洋精機製)を用いて、5gの試料粉末を372±1℃に保持されたシリンダーに充填して5分間保持した後、5kgの荷重(ピストン及び重り)下でダイオリフィスを通して押出し、この時の押出速度(g/10分)をMFRとして求めた。
(3)アスペクト比の定義・測定法
(ア)球状窒化ホウ素粒子アスペクト比
窒化ホウ素粒子を、走査電子顕微鏡(SEM、日立製作所製、S-4500)にて観察して、粒子の長径/短径をアスペクト比とした(n=30)。
(イ)扁平状窒化ホウ素粒子アスペクト比
まず、粒子の「平均粒径」を、粒度分布における積算値50%(体積基準)として、レーザー回折・散乱法によって測定する。次に、扁平状窒化ホウ素粒子は、形状が平板状であるため、上記の走査電子顕微鏡にて平板の厚みを測定し(n=30)、「平均粒径/平板厚さ」を扁平状窒化ホウ素粒子のアスペクト比とした。
(ア)球状窒化ホウ素粒子アスペクト比
窒化ホウ素粒子を、走査電子顕微鏡(SEM、日立製作所製、S-4500)にて観察して、粒子の長径/短径をアスペクト比とした(n=30)。
(イ)扁平状窒化ホウ素粒子アスペクト比
まず、粒子の「平均粒径」を、粒度分布における積算値50%(体積基準)として、レーザー回折・散乱法によって測定する。次に、扁平状窒化ホウ素粒子は、形状が平板状であるため、上記の走査電子顕微鏡にて平板の厚みを測定し(n=30)、「平均粒径/平板厚さ」を扁平状窒化ホウ素粒子のアスペクト比とした。
<4>本発明の樹脂組成物等の評価方法
(1)熱伝導率の測定
熱伝導率は、樹脂組成物を円板フィルムの形状に成形した成形品を使用して評価した。具体的には、圧縮成形機(ホットプレスWFA−37、神藤金属工業所製、シリンダー径:120mm)を用いて、所定の金型(寸法直径55mm、高さ30mm)に組成物を入れ、360℃で15分間保持して樹脂を溶融させた後、所定の圧力で樹脂がはみ出るまで圧縮し室温中で15分間冷却して直径55mm、厚み1mmの円板状に成形して、成形品(サンプル1)とした。
(1)熱伝導率の測定
熱伝導率は、樹脂組成物を円板フィルムの形状に成形した成形品を使用して評価した。具体的には、圧縮成形機(ホットプレスWFA−37、神藤金属工業所製、シリンダー径:120mm)を用いて、所定の金型(寸法直径55mm、高さ30mm)に組成物を入れ、360℃で15分間保持して樹脂を溶融させた後、所定の圧力で樹脂がはみ出るまで圧縮し室温中で15分間冷却して直径55mm、厚み1mmの円板状に成形して、成形品(サンプル1)とした。
そして、JISR1611に準拠されたレーザーフラッシュ熱伝導率測定装置(NETZSCH社製、LFA457)を用いて、円板フィルム成形品(サンプル1:厚み1mm)の厚み方向の熱拡散率を測定し、下記の式に基づいて熱伝導率を求めた。
熱伝導率(W/mK)=熱拡散率(mm2/s)x 密度(g/cm3)x 比熱(J/kgK)
なお、比熱は上記の示差走査熱量計にて測定した。また、密度は、円板フィルムの重量・厚みから算出した。
なお、比熱は上記の示差走査熱量計にて測定した。また、密度は、円板フィルムの重量・厚みから算出した。
(2)破壊電圧測定
上記の圧縮成形機を用いて、所定の金型(寸法直径55mm、高さ30mm)に、組成物を入れ、360℃で15分間保持して樹脂を溶融させた後、所定の圧力で樹脂がはみ出るまで圧縮し室温中で15分間冷却して直径55mm、厚み200μmの円板状に成形して、成形品(サンプル2)とした。
上記の圧縮成形機を用いて、所定の金型(寸法直径55mm、高さ30mm)に、組成物を入れ、360℃で15分間保持して樹脂を溶融させた後、所定の圧力で樹脂がはみ出るまで圧縮し室温中で15分間冷却して直径55mm、厚み200μmの円板状に成形して、成形品(サンプル2)とした。
YSS式耐電破壊試験機(安田精機製作所製、No.175)を用いて、JIS C−2110に準拠して、破壊電圧を室温で測定した。
(3)柔軟性の測定
樹脂組成物から得られた成形品の柔軟性については、以下のように、クラック発生角度の測定および、目視による脆さ評価のランクにより、評価した。
(ア)クラック発生角度
上記の円板状の成形品(サンプル2:厚み200μm)を水平面上に置いて、端部2点をピンセットで持ち、円の中央部が屈曲するように片方の端部を持ち上げた時の、クラックが発生する角度を測定した。
(イ)脆さランク
上記の円板状成形品(サンプル2:厚み200μm)の脆さを、クラック発生角度で使用したサンプルを目視により、○、△、×という三段階の基準で、脆さランクとして評価した。
樹脂組成物から得られた成形品の柔軟性については、以下のように、クラック発生角度の測定および、目視による脆さ評価のランクにより、評価した。
(ア)クラック発生角度
上記の円板状の成形品(サンプル2:厚み200μm)を水平面上に置いて、端部2点をピンセットで持ち、円の中央部が屈曲するように片方の端部を持ち上げた時の、クラックが発生する角度を測定した。
(イ)脆さランク
上記の円板状成形品(サンプル2:厚み200μm)の脆さを、クラック発生角度で使用したサンプルを目視により、○、△、×という三段階の基準で、脆さランクとして評価した。
本発明の実施例、及び比較例では、以下の原料を使用した。
(使用原料)
(1)熱可塑性樹脂
PFA1 MFR:40g/10分。融点304℃。
乳化重合により得られたテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体の粉末。
(使用原料)
(1)熱可塑性樹脂
PFA1 MFR:40g/10分。融点304℃。
乳化重合により得られたテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体の粉末。
PFA2 MFR:75g/10分。融点300℃。
乳化重合により得られたテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体の粉末。
乳化重合により得られたテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体の粉末。
PFA3 MFR:2g/10分。融点301℃
三井・デュポンフロロケミカル(株) テフロン(登録商標)PFA 959HP Plus
PFA4 MFR:2g/10分。融点308℃。
三井・デュポンフロロケミカル(株) テフロン(登録商標)PFA 350−J
PEEK 融点343℃
ビクトレックスジャパン株式会社製、PEEK−450PF
三井・デュポンフロロケミカル(株) テフロン(登録商標)PFA 959HP Plus
PFA4 MFR:2g/10分。融点308℃。
三井・デュポンフロロケミカル(株) テフロン(登録商標)PFA 350−J
PEEK 融点343℃
ビクトレックスジャパン株式会社製、PEEK−450PF
(2)球状窒化ホウ素粒子 アスペクト比
電気化学工業株式会社、SGPS、平均粒径12μm。 1〜2
電気化学工業株式会社、FP40、平均粒径40μm。 1〜2
電気化学工業株式会社、FP70、平均粒径70μm。 1〜2
電気化学工業株式会社、SGPS、平均粒径12μm。 1〜2
電気化学工業株式会社、FP40、平均粒径40μm。 1〜2
電気化学工業株式会社、FP70、平均粒径70μm。 1〜2
(3)扁平状窒化ホウ素粒子 アスペクト比
電気化学工業株式会社、SP−3、平均粒径4μm。 20
電気化学工業株式会社、MGP、平均粒径10μm。 50
電気化学工業株式会社、XGP、平均粒径30μm。 150
電気化学工業株式会社、SP−3、平均粒径4μm。 20
電気化学工業株式会社、MGP、平均粒径10μm。 50
電気化学工業株式会社、XGP、平均粒径30μm。 150
(具体的実施例)
(1)球状BN粒子の単独使用
(比較例1)
熱可塑性樹脂としてPFA1と、充填材として球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)とを、43:57の体積比率で混合して、合計量が30gとなるように配合し、コーヒーミル(山田電器工業株式会社製、BC−1752J)を用いて、常温下で15秒間ドライブレンドを行い、混合組成物を得た。
(1)球状BN粒子の単独使用
(比較例1)
熱可塑性樹脂としてPFA1と、充填材として球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)とを、43:57の体積比率で混合して、合計量が30gとなるように配合し、コーヒーミル(山田電器工業株式会社製、BC−1752J)を用いて、常温下で15秒間ドライブレンドを行い、混合組成物を得た。
所定の金型(寸法直径55mm、高さ30mm)に得られた混合組成物を入れて、圧縮成形機(ホットプレスWFA−37、神藤金属工業所製、シリンダー径:120mm)を用いて、360℃で15分間保持した後、圧縮成形機のシリンダー内圧(油圧)2MPa(実際の金型のプレス圧:9.52MPa)にて、溶融圧縮成形を行い、得られた成形品サンプルについて、熱伝導率、破壊電圧、柔軟性を測定した。熱伝導率測定結果を表1および表3に示し、破壊電圧および柔軟性の測定結果については表3に示す。この成形品の熱伝導率は6.9W/mkという比較的良好な結果が得られた。なお、本発明の体積基準の含有割合(体積比率:体積%)は、窒化ホウ素粒子の比重(2.26、及び使用する各種樹脂の比重、及びそれらの重量比から求めることができる。
(比較例2)
比較例1において、PFA1と、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の混合体積比率を、66.5:33.5とした以外は、同様の条件で混合し組成物を得た。また、同様の条件で成形し、成形サンプルとして評価を行った。この成形品の熱伝導率は3.5W/mkとなり、比較例1よりはかなり低下した。
比較例1において、PFA1と、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の混合体積比率を、66.5:33.5とした以外は、同様の条件で混合し組成物を得た。また、同様の条件で成形し、成形サンプルとして評価を行った。この成形品の熱伝導率は3.5W/mkとなり、比較例1よりはかなり低下した。
(比較例3)
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)に代えて、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径40μm)を使用した以外は同様の条件で、組成物を作成し、同様の条件で成形サンプルを作成して評価した。この成形品の熱伝導率は5.3W/mkとなり、比較例1よりは低下した。
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)に代えて、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径40μm)を使用した以外は同様の条件で、組成物を作成し、同様の条件で成形サンプルを作成して評価した。この成形品の熱伝導率は5.3W/mkとなり、比較例1よりは低下した。
以上の比較例の結果から、樹脂組成物と、球状窒化ホウ素粒子を使用した場合、比較例1の条件が比較的に高い熱伝導性を示すことから、この比率(43:57)を基準として、異なる形状の窒化ホウ素粒子を使用して、組成物およびそれを用いた成形品を作成し、その熱伝導性を評価した。
(2)扁平状BN粒子の単独使用
(比較例4)
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の代わりに、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)を単独で使用した以外は、同様の条件で混合し、得られた組成物を成形して、成形物を作成し同様に評価した。この成形品の熱伝導率は2.1W/mkであり、比較例1と比べて著しく低下した。
(比較例4)
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の代わりに、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)を単独で使用した以外は、同様の条件で混合し、得られた組成物を成形して、成形物を作成し同様に評価した。この成形品の熱伝導率は2.1W/mkであり、比較例1と比べて著しく低下した。
(3)2種類のBN粒子の組合せ
(比較例5)
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)に代えて、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)と扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)との混合物(1:1)を使用した以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は4.9W/mkであり、比較例1より低下した。
(比較例5)
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)に代えて、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)と扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)との混合物(1:1)を使用した以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は4.9W/mkであり、比較例1より低下した。
(実施例1)
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)に代えて、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)と扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)との混合物(95:5)を使用した以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は9.9W/mkであり、比較例1と比べてもかなり良好な結果が得られた。
比較例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)に代えて、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)と扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)との混合物(95:5)を使用した以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は9.9W/mkであり、比較例1と比べてもかなり良好な結果が得られた。
(実施例2)
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の代わりに、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径10μm:アスペクト比:50)を使用した以外は、同様の条件で、混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は8.7W/mkであり、比較例1と比較しても良好な結果が得られた。
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の代わりに、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径10μm:アスペクト比:50)を使用した以外は、同様の条件で、混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は8.7W/mkであり、比較例1と比較しても良好な結果が得られた。
(比較例6)
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の代わりに、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径4μm:アスペクト比:20)を使用した以外は、同様の条件で、混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は6.5W/mkであり、比較例1よりは低下した。
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の代わりに、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径4μm:アスペクト比:20)を使用した以外は、同様の条件で、混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は6.5W/mkであり、比較例1よりは低下した。
(実施例3)
実施例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の量を54%に維持しつつ、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を、3%から9%に増加させ、PFA−1の量を43%から37%に減少させて混合物を使用した以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、7.3W/mkであり、比較例1より若干向上した。
実施例1において、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の量を54%に維持しつつ、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を、3%から9%に増加させ、PFA−1の量を43%から37%に減少させて混合物を使用した以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、7.3W/mkであり、比較例1より若干向上した。
(実施例4)
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を3%に維持しつつ、球状窒化ホウ素粒子の量を54%から60%に増加させ、代わりにPFA1の量を43%から37%に減少させた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、8.5W/mkという良好な結果が得られた。
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を3%に維持しつつ、球状窒化ホウ素粒子の量を54%から60%に増加させ、代わりにPFA1の量を43%から37%に減少させた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、8.5W/mkという良好な結果が得られた。
(実施例5)
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を3%に維持しつつ、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の量を54%から70%に増加させ、代わりにPFA1の量を43%から27%に減少させた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、10.7W/mkと顕著に良好な結果が得られた。
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を3%に維持しつつ、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の量を54%から70%に増加させ、代わりにPFA1の量を43%から27%に減少させた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、10.7W/mkと顕著に良好な結果が得られた。
(実施例6)
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を3%に維持しつつ、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の量を54%から75%に増加させ、代わりにPFA1の量を43%から22%に減少させた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、9.8W/mkとかなり良好な結果が得られた。
実施例1において、扁平状窒化ホウ素粒子(平均粒径30μm:アスペクト比:150)の量を3%に維持しつつ、球状窒化ホウ素粒子(平均粒径70μm)の量を54%から75%に増加させ、代わりにPFA1の量を43%から22%に減少させた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、9.8W/mkとかなり良好な結果が得られた。
(実施例7)
実施例1において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA2に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は10.2W/mkと、実施例1よりも良好な結果が得られた。
実施例1において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA2に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は10.2W/mkと、実施例1よりも良好な結果が得られた。
実施例1−7および比較例1−6の組成並びに、熱伝導率の評価結果を以下の表に示す。
*(40μ) :粒径70μの球状BNの代わりに、粒径40μの球状BNを使用した。
** (10μ) :粒径30μの扁平状BNの代わりに、粒径10μの扁平状を使用した。
*** (4μ) :粒径30μの扁平状BNの代わりに、粒径4μの扁平状を使用した。
**** PFA2:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PFA2を使用した。
** (10μ) :粒径30μの扁平状BNの代わりに、粒径10μの扁平状を使用した。
*** (4μ) :粒径30μの扁平状BNの代わりに、粒径4μの扁平状を使用した。
**** PFA2:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PFA2を使用した。
実施例1について、熱伝導率測定用の円盤状フィルムを、液体窒素で冷却した後に割ることで得られた破断面をSEMにより観察した。実施例1のSEM写真(図1および図2)から、扁平状窒化ホウ素粒子が球状窒化ホウ素粒子に挟まって、ランダム配向していることが確認できた。
(4)溶融圧縮圧力の変更
(実施例8)
実施例1において作成した組成物を、溶融圧縮成形のシリンダー内圧を、2MPaから1MPa(実際の金型のプレス圧:4.76MPa)に変えた以外は、同様の条件で成形物を作成し、同様に評価した。熱伝導率を表2に示す。また、柔軟性および破壊電圧の測定結果を表3に示す。この成形品の熱伝導率は、10.4W/mkと、実施例1より良好な結果が得られた。
(実施例8)
実施例1において作成した組成物を、溶融圧縮成形のシリンダー内圧を、2MPaから1MPa(実際の金型のプレス圧:4.76MPa)に変えた以外は、同様の条件で成形物を作成し、同様に評価した。熱伝導率を表2に示す。また、柔軟性および破壊電圧の測定結果を表3に示す。この成形品の熱伝導率は、10.4W/mkと、実施例1より良好な結果が得られた。
(実施例9)
実施例5において作成した組成物を、溶融圧縮成形のシリンダー内圧を、2MPaから1MPaに変えた以外は、同様の条件で、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、11.3W/mkと、実施例5より良好な結果が得られた。
実施例5において作成した組成物を、溶融圧縮成形のシリンダー内圧を、2MPaから1MPaに変えた以外は、同様の条件で、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は、11.3W/mkと、実施例5より良好な結果が得られた。
上記実施例1と実施例8の比較、および実施例5と実施例9の比較から、溶融成形圧力を低くすることにより、熱伝導率が向上する傾向がわかる。これは、成形時に高い圧力をかけすぎると、窒化ホウ素粒子の一部が破壊されてしまう影響であると考えられる。
(実施例10)
実施例8において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA3に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は8.7W/mkと良好な結果が得られた。
実施例8において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA3に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は8.7W/mkと良好な結果が得られた。
また、柔軟性測定によるクラック発生角度は、90°であり、他のサンプルと比較して顕著な柔軟性の向上を示した。
(実施例11)
実施例8において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA4に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は8.6W/mkと良好な結果が得られた。
実施例8において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA4に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は8.6W/mkと良好な結果が得られた。
また、柔軟性測定によるクラック発生角度は、80°であり、他のサンプルと比較して顕著な柔軟性の向上を示した。
(実施例12)
実施例9において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA3に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は9.2W/mkと顕著に良好な結果が得られた。
実施例9において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPFA3に代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は9.2W/mkと顕著に良好な結果が得られた。
(実施例13)
実施例8において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPEEKに代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は7.7W/mkと、比較例1よりも良好な結果が得られた。
実施例8において、熱可塑性樹脂を、PFA1からPEEKに代えた以外は、同様の条件で混合して組成物を得た。その後、組成物を成形して、成形物を作成し、同様に評価した。この成形品の熱伝導率は7.7W/mkと、比較例1よりも良好な結果が得られた。
実施例8−13の組成および、熱伝導率の評価結果を以下の表にまとめた。
* PFA3:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PFA3を使用した。
** PFA4:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PFA4を使用した。
*** PEEK:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PEEKを使用した。
** PFA4:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PFA4を使用した。
*** PEEK:熱可塑性樹脂としてPFA1の代わりに、PEEKを使用した。
また、実施例1−7,10−11,13および比較例1のサンプルについて、破壊電圧
および柔軟性試験の評価結果とまとめたものを、以下に示す。
および柔軟性試験の評価結果とまとめたものを、以下に示す。
本発明の成形品を電子部品の放熱材、特にパワー半導体/パワーモジュール用の放熱材として用いる場合には、非常に高い絶縁性が求められる。このため、成形品の破壊電圧(測定値)は、少なくとも5kV以上であり、7kV以上が好ましく、9kV以上がより好ましい。破壊電圧は、樹脂組成物に含まれる充填材の物性、分散状態等により影響される。実施例4や実施例6、特に実施例6で破壊電圧が大きくなっているが、これは窒化ホウ素が高い絶縁性を持つ充填材であり、この窒化ホウ素を多く含む樹脂組成物で、絶縁性が向上していることがわかる。また、実施例13では若干ではあるが破壊電圧が小さい。これは、用いた熱可塑性樹脂がPEEKであり、PFAに比べれば絶縁性が劣るためと考えられる。
実施例1と比較例1との比較から、充填材としての窒化ホウ素粒子は、球状窒化ホウ素粒子を単独で使用する場合より、扁平状ホウ素粒子を併用することにより、柔軟性が改善された。また、実施例10および11のように、MFRが低い樹脂(PFA3およびPFA4では、MFR:2g/10分)を使用することにより、実施例1および7と比較して、顕著に脆さが改善されて柔軟性が向上した。
本発明の樹脂組成物は、優れた熱伝導性と、高絶縁性を有し、更に、セラミック成形体や熱硬化性樹脂組成物に比べて、優れた柔軟性を有している。本発明の樹脂組成物を成形してなる成形品は、電子部品の放熱材、プリント基板材料、LED照明のハウジング素材、小型電源用の基板材料、二次電池のシール材やケース素材として有用である。
Claims (11)
- 20〜60体積%の熱可塑性樹脂と、40〜80体積%の窒化ホウ素とを含む樹脂組成物であって、前記窒化ホウ素は、球状窒化ホウ素粒子と扁平状窒化ホウ素粒子とから構成され、前記球状窒化ホウ素粒子は、平均粒径が50〜300μmでありアスペクト比が1〜2であり、前記扁平状窒化ホウ素粒子は、平均粒径が8〜100μmでありアスペクト比が30〜300であり、前記窒化ホウ素全量に対する前記球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、75体積%〜99体積%であることを特徴とする樹脂組成物。
- 球状窒化ホウ素粒子の平均粒径/扁平状性窒化ホウ素粒子の平均粒径の値が、1〜10の範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記球状窒化ホウ素粒子の平均粒径が60〜100μmでありアスペクト比が1〜2であり、前記扁平状窒化ホウ素粒子の平均粒径が20〜50μmでありアスペクト比が60〜300であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記窒化ホウ素全量に対する前記球状窒化ホウ素粒子の体積比率が、85体積%〜98体積%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂の比率が30〜50体積%であり、且つ前記窒化ホウ素の比率が50〜70体積%であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂組成物
- 前記熱可塑性樹脂が、フッ素樹脂である請求項1〜5の何れか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記フッ素樹脂が、PTFE、PFA、FEP、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体から成る群から選択される一または二以上のパーフルオロ樹脂である請求項6に記載の樹脂組成物。
- 請求項1に記載の樹脂組成物を、ドライブレンド、湿式混合、共凝集法のいずれかの方法で混合した後、溶融成形することを特徴とする成形品の製造方法。
- 請求項1〜7に記載の樹脂組成物から製造された成形品。
- 熱伝導率が8.5W/mK以上であることを特徴とする請求項9に記載の成形品。
- シート、フィルムまたはチューブである請求項9または10に記載の成形品。
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