JP2012214562A - 絶縁性樹脂組成物および絶縁性フィルム、ならびに絶縁性フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムと、このような絶縁性フィルムを、良好な切削特性で製造できる絶縁性フィルムの製造方法とを提供すること。
【解決手段】 フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを含む絶縁性樹脂組成物であって、該絶縁性樹脂組成物の重量を100重量%としたとき、フッ素樹脂(A)の含有量が95〜99重量%、窒化アルミニウム(B)の含有量が1〜5重量%であることを特徴とする絶縁性樹脂組成物および、該絶縁性樹脂組成物から得られたことを特徴とする絶縁性フィルム。
【選択図】図1
【解決手段】 フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを含む絶縁性樹脂組成物であって、該絶縁性樹脂組成物の重量を100重量%としたとき、フッ素樹脂(A)の含有量が95〜99重量%、窒化アルミニウム(B)の含有量が1〜5重量%であることを特徴とする絶縁性樹脂組成物および、該絶縁性樹脂組成物から得られたことを特徴とする絶縁性フィルム。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁性樹脂組成物および絶縁性フィルム、ならびに絶縁性フィルムの製造方法に関する。
LED(発光ダイオード)や集積回路(ICやLSI)などの半導体素子を備える電子装置は、半導体素子の発熱によって、周辺環境(回路基板など)に熱ストレスを与えることがある。そのため、装置内において電気的特性の変化が生じ、電子装置の誤作動や故障などの不具合が発生することがある。さらに、近年、電子装置の処理能力の向上や小型化に伴って、益々高密度に半導体素子が実装される傾向にあり、このような不具合が生じやすくなっている。また、半導体素子が、LED、特に高輝度LED(ハイパワーLED)である場合や、LED照明に使用されている場合、一層、高熱が発生し易い状況にある。
このように高熱が発生し易い状況にある電気・電子材料用途へ適用するにあたっては、絶縁性フィルムは、高い絶縁性のみならず、高い熱伝導性(放熱特性)も要求される。
ところで、フッ素樹脂は、絶縁性、耐熱性、耐薬品性および電気的特性に優れているために、各種産業用部品やパッキン、ガスケット、チューブやシート、コーティング等の幅広い用途に使用され、特に、絶縁性に優れているために、フッ素樹脂は電気・電子材料用途に使用されている。具体的な電気・電子材料用途としては、絶縁性フィルムや電線被覆用テープが挙げられ、たとえば、GaN基板を応用したデバイスやバッチアンテナの高周波トランス用回路基板などへ使用される。このような絶縁性フィルムや電線被覆用テープは、電子部品などの実装品の誤作動の発生や電気的短絡(電気ショート)を低減・防止することができる。
ところで、フッ素樹脂は、絶縁性、耐熱性、耐薬品性および電気的特性に優れているために、各種産業用部品やパッキン、ガスケット、チューブやシート、コーティング等の幅広い用途に使用され、特に、絶縁性に優れているために、フッ素樹脂は電気・電子材料用途に使用されている。具体的な電気・電子材料用途としては、絶縁性フィルムや電線被覆用テープが挙げられ、たとえば、GaN基板を応用したデバイスやバッチアンテナの高周波トランス用回路基板などへ使用される。このような絶縁性フィルムや電線被覆用テープは、電子部品などの実装品の誤作動の発生や電気的短絡(電気ショート)を低減・防止することができる。
さらには、フッ素樹脂の絶縁性に優れるものの、熱伝導性が低いことから、上述のような、高熱が発生し易い状況にある電気・電子材料用途へ適用するには、高い熱伝導性を付与する必要があった。すなわち、フッ素樹脂組成物において、フッ素樹脂の優れた特性が維持されつつ、熱伝導性(放熱性)が改善されれば、従来のフッ素樹脂と同様の成形手段によって放熱フィルムを製造して、得られた放熱性フィルムを、上述のような放熱性が求められる用途(たとえば、LED照明や高輝度LED(ハイパワーLED))などの分野へ適用することが期待できる。
このような絶縁性フィルムとして、下記特許文献等において、フッ素樹脂成分と放熱性を付与する熱伝導性無機粒子とを構成成分とする放熱性を有する絶縁性フィルムが多数提案されている。
たとえば、特許文献1では、ポリテトラフルオロエチレンを含むフッ素樹脂と、窒化ホウ素(BN)などの熱伝導性無機粒子を含有するシート状成形物を用いて製造された絶縁性熱伝導シートが開示されている(特許請求の範囲等)。
また、特許文献2では、フッ素樹脂と窒化アルミニウム(AlN)とを含むシートを有する2層構造の放熱シートが開示されている(特許請求の範囲、段落[0014]および[0018])。
本発明者は鋭意検討の結果、樹脂成分としてフッ素樹脂と、熱伝導性無機粒子として特定の平均粒子径を有する窒化アルミニウムを含む樹脂組成物からは、従来の放熱シート(放熱フィルム)に比して、高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムが得られるという知見を得た。また、絶縁性フィルムを製造する際に、このような樹脂組成物を用いて切削加工すると、幅広で長尺の絶縁性フィルムを効率よく得られることも見出した。
すなわち、本発明の目的は、下記(i)〜(iii)の3点にある。
(i)高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムを成形することができる樹脂組成物(絶縁性樹脂組成物)を提供すること、
(ii)高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムを提供すること、
(iii)上記のような絶縁性フィルムを、切削加工で製造できる絶縁性フィルムの製造方法を提供すること。
(i)高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムを成形することができる樹脂組成物(絶縁性樹脂組成物)を提供すること、
(ii)高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムを提供すること、
(iii)上記のような絶縁性フィルムを、切削加工で製造できる絶縁性フィルムの製造方法を提供すること。
本発明の絶縁性樹脂組成物は、フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを含み、
該絶縁性樹脂組成物の重量を100重量%としたとき、
フッ素樹脂(A)の含有量が95〜99重量%、
窒化アルミニウム(B)の含有量が1〜5重量%であること
を特徴とする。
該絶縁性樹脂組成物の重量を100重量%としたとき、
フッ素樹脂(A)の含有量が95〜99重量%、
窒化アルミニウム(B)の含有量が1〜5重量%であること
を特徴とする。
本発明の絶縁性樹脂組成物において、前記フッ素樹脂(A)が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、およびエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。
本発明に係る絶縁性フィルムは、上記絶縁性樹脂組成物からなることを特徴とする。
本発明の絶縁性フィルムの製造方法は、下記工程(1)〜(4)を順次実施することを特徴とする。
(1)フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを、重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B))で混合して、絶縁性樹脂組成物を調製する工程、
(2)絶縁性樹脂組成物を所望形状の金型に均一に充填して、圧縮成形し、金型から該組成物からなるブロックを得る工程、
(3)絶縁性樹脂組成物のブロック中のフッ素樹脂(A)を焼結させて、焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を得る工程、
(4)上記焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、長尺状の絶縁性フィルムを製造する工程。
本発明の絶縁性フィルムの製造方法は、下記工程(1)〜(4)を順次実施することを特徴とする。
(1)フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを、重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B))で混合して、絶縁性樹脂組成物を調製する工程、
(2)絶縁性樹脂組成物を所望形状の金型に均一に充填して、圧縮成形し、金型から該組成物からなるブロックを得る工程、
(3)絶縁性樹脂組成物のブロック中のフッ素樹脂(A)を焼結させて、焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を得る工程、
(4)上記焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、長尺状の絶縁性フィルムを製造する工程。
本発明の絶縁性樹脂組成物は、高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムを成形することができる。また、本発明の絶縁性フィルムは、高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮できる。さらに、本発明の絶縁性フィルムの製造方法は、切削加工により効率良く幅広で長尺の絶縁性フィルムを製造できる。
本発明に係る絶縁性樹脂組成物および絶縁性フィルム、ならびに絶縁性フィルムの製造方法について、詳細に説明する。
[絶縁性樹脂組成物]
本発明の絶縁性樹脂組成物は、必須成分として、フッ素樹脂(A)および平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを含み、該絶縁性樹脂組成物100重量%に対して、フッ素樹脂(A)を95〜99重量%、窒化アルミニウム(B)を1〜5重量%含有する。なお、必要に応じて、これらの必須成分以外の成分(任意成分(C))を含んでいてもよい。
本発明の絶縁性樹脂組成物は、必須成分として、フッ素樹脂(A)および平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを含み、該絶縁性樹脂組成物100重量%に対して、フッ素樹脂(A)を95〜99重量%、窒化アルミニウム(B)を1〜5重量%含有する。なお、必要に応じて、これらの必須成分以外の成分(任意成分(C))を含んでいてもよい。
ここで、絶縁性樹脂組成物とは、半導体素子を備える電子装置に絶縁材として使用するためのフィルム絶縁性フィルム)を成形するために使用される樹脂組成物を指す。
以下、本発明の絶縁性樹脂組成物の各成分について説明をするが、便宜上、「フッ素含有樹脂(A)」、「平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)」および「任意成分(C)」をそれぞれ、「A成分」、「B成分」および「C成分」と称することがある。
以下、本発明の絶縁性樹脂組成物の各成分について説明をするが、便宜上、「フッ素含有樹脂(A)」、「平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)」および「任意成分(C)」をそれぞれ、「A成分」、「B成分」および「C成分」と称することがある。
フッ素樹脂(A)
フッ素樹脂(A)は、フッ素原子を主鎖または側鎖に含む樹脂である限り特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、およびエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。
フッ素樹脂(A)は、フッ素原子を主鎖または側鎖に含む樹脂である限り特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、およびエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。
この中でも、絶縁性フィルムに、優れた電気絶縁性および柔軟性を付与するという観点からは、A成分は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることがより好ましい。
さらに、充分な電気絶縁特性を発揮させるとともに、フィルムの成形性を考慮すると、フッ素樹脂(A)の含有量は、99〜95重量%で、より好ましくは99〜93重量%である(ただし、絶縁性樹脂組成物を100重量%とする。)。
さらに、充分な電気絶縁特性を発揮させるとともに、フィルムの成形性を考慮すると、フッ素樹脂(A)の含有量は、99〜95重量%で、より好ましくは99〜93重量%である(ただし、絶縁性樹脂組成物を100重量%とする。)。
窒化アルミニウム(B)
窒化アルミニウム(B)の平均粒子径は、0.5〜5μmであり、このような平均粒子径を有することで、窒化アルミニウム(B)がフッ素樹脂に均一に分散され、成形された絶縁性フィルムにボイド(空隙)の形成を低減するとともに、高い熱伝導性を付与できる。また、該平均粒子径は、0.5〜3μmであることがより好ましい。ここで、該平均粒子径は、以下の測定方法によって得られる平均一次粒子径を指す。
窒化アルミニウム(B)の平均粒子径は、0.5〜5μmであり、このような平均粒子径を有することで、窒化アルミニウム(B)がフッ素樹脂に均一に分散され、成形された絶縁性フィルムにボイド(空隙)の形成を低減するとともに、高い熱伝導性を付与できる。また、該平均粒子径は、0.5〜3μmであることがより好ましい。ここで、該平均粒子径は、以下の測定方法によって得られる平均一次粒子径を指す。
[平均粒子径の測定方法]
窒化アルミニウムのSEM写真を走査型電子顕微鏡(SEM)S−2600N(商品名、日立製作所社製)を使用して撮影し、画像解析システムIP−1000PC(商品名、旭化成工業社製)を使用して、窒化アルミニウム粒子の直径を測定し、該直径から平均粒子径を求める。
窒化アルミニウムのSEM写真を走査型電子顕微鏡(SEM)S−2600N(商品名、日立製作所社製)を使用して撮影し、画像解析システムIP−1000PC(商品名、旭化成工業社製)を使用して、窒化アルミニウム粒子の直径を測定し、該直径から平均粒子径を求める。
窒化アルミニウム(B)は、乾式または湿式の条件下で、記特定範囲の上限値を超える粒子径を有する窒化アルミニウムを、上記規定の平均粒子径範囲まで、公知の粉砕手段によって機械的に粉砕する方法(ブレイクダウン法)で調製されてもよいし、気相中または液相中で窒化アルミニウムの粒子を上記規定の平均粒子径範囲まで成長させる方法(ビルドアップ法)で調製されてもよい。なお、上記粉砕手段としては、振動ミル、振動ボールミル、ビーズミル、ターボミル、遊星ボールミルなどが挙げられる。
絶縁性フィルムにおいて、高い絶縁性および熱伝導性を両立させるため、窒化アルミニウム(B)の含有量は、好ましくは1〜5重量%で、より好ましくは1〜3重量%である(ただし、絶縁性樹脂組成物を100重量%とする。)。
任意成分(C)
本発明の絶縁性樹脂組成物は、上記のフッ素含有樹脂(A)および窒化アルミニウム(B)を必須成分として含むが、必要に応じて、これらの必須成分以外の成分(任意成分(C))を含んでいてもよい。
本発明の絶縁性樹脂組成物は、上記のフッ素含有樹脂(A)および窒化アルミニウム(B)を必須成分として含むが、必要に応じて、これらの必須成分以外の成分(任意成分(C))を含んでいてもよい。
任意成分(C)としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、キシレン、ヘキサン等およびこれらの混合溶剤等の分散媒、難燃剤、着色剤、シランカップリング剤等のカップリング剤、架橋剤、架橋促進剤、界面活性剤などが挙げられ、適宜、配合量を調節することができる。
また、本発明の絶縁性樹脂組成物は、任意成分(C)として、窒化アルミニウム(B)を除く熱伝導性粒子(第2の熱伝導性粒子)を含有しても良い。窒化アルミニウム(B)を除く熱伝導性粒子としては、金属酸化物、窒化アルミニウム(B)を除く金属窒化物、金属炭化物などの金属化合物粉末や、炭素繊維やダイヤモンド、黒鉛等の粉末があげられる。前記第2の熱伝導性粒子の粒径は、窒化アルミニウム(B)の粒径よりも小さいことが好ましい。
絶縁性樹脂組成物の調製
本発明の絶縁性樹脂組成物は、上記(A)成分と(B)成分と必要に応じて(C)成分とを、絶縁性樹脂組成物100重量%に対して、フッ素樹脂(A)を95〜99重量%、窒化アルミニウム(B)を1〜5重量%(重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B)))となるように公知の混合手段で混合して調製される。
本発明の絶縁性樹脂組成物は、上記(A)成分と(B)成分と必要に応じて(C)成分とを、絶縁性樹脂組成物100重量%に対して、フッ素樹脂(A)を95〜99重量%、窒化アルミニウム(B)を1〜5重量%(重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B)))となるように公知の混合手段で混合して調製される。
ここで、(A)成分の溶融特性や分散媒への分散性に依存するが、加熱により溶融している(A)成分にB成分や必要に応じて(C)成分を添加して混合してもよいし、粉体状のA成分、B成分および必要に応じて(C)成分を、公知の混合手段を用いて各成分を分散・混合してもよい。また、分散・混合するにあたっては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、キシレン、ヘキサン等およびこれらの混合溶剤等の分散媒中で、各成分を分散・混合することが好ましい。なお、窒化アルミニウムは、耐水性が低いために、分散媒としてアルコールを用いる場合、分散媒中の含水量は5重量%以下が好ましい。また、上記混合手段としては、ディスパー、ホモミキサー、ニーダー、プラネタリーミキサー等が挙げられる。
A成分として、PTFEを用いる場合、粉体のPTFEとB成分とを混合して絶縁性樹脂組成物を調製することが好ましい。ここで、PTFEの平均粒子径は、好ましくは0.1〜650μmであり、より好ましくは、20〜50μmである。このような平均粒子径を有するPTFEは、たとえば、ダイキン工業株式会社から、「ポリフロン(登録商標)PTFE Mシリーズ:モールディングパウダー (微粉末)」(平均粒径:20〜50μm、見掛密度:0.2〜0.5g/ml)、三井・デュポンケミカル株式会社から、「テフロン(登録商標)PTFEモールディングパウダー」(平均粒子径:400μm、見掛嵩密度:900g/l)、「テフロン(登録商標)PTFEファインパウダー」(平均粒子径:400、470μm、見掛嵩密度:460、470g/l)、との商品名で市販されている。また、PTFEの微粒子が、分散媒として、界面活性剤を含む水に分散されているものとしては、三井・デュポンケミカル株式会社から、「テフロン(登録商標)PTFEディスパージョン」(平均粒子径:0.2〜0.25μm、見掛嵩密度:1.5g/l)が市販されている。
[絶縁性フィルムおよびその製造方法]
本発明の絶縁性フィルムは、上記絶縁性樹脂組成物からなることを特徴とする。すなわち、本発明の絶縁性フィルムは、公知の成形手段によって、上記絶縁性樹脂組成物をフィルム状に成形して製造される。ここで、公知の成形手段としては、(A)成分の物性に依存するが、たとえば、コーティング成形、押出成形、カレンダー成形、プレス成形、およびプレス成形後の成形体を切削加工して得られる方法が挙げられる。また、放熱シートは、必要に応じて、その片面または両面に、接着剤層が形成されていている積層型絶縁性フィルムであってもよい。
本発明の絶縁性フィルムは、上記絶縁性樹脂組成物からなることを特徴とする。すなわち、本発明の絶縁性フィルムは、公知の成形手段によって、上記絶縁性樹脂組成物をフィルム状に成形して製造される。ここで、公知の成形手段としては、(A)成分の物性に依存するが、たとえば、コーティング成形、押出成形、カレンダー成形、プレス成形、およびプレス成形後の成形体を切削加工して得られる方法が挙げられる。また、放熱シートは、必要に応じて、その片面または両面に、接着剤層が形成されていている積層型絶縁性フィルムであってもよい。
本発明の絶縁性フィルムの厚さ(積層型絶縁性フィルムである場合は、総厚)は、通常、20〜100μmであり、より好ましくは、20〜60μmである。このような厚さを有することで、柔軟性を有し、取り扱い性に優れたフィルムを提供でき、さらに厚み方向に効率よく熱伝導性を発揮する。また、このような薄さであっても充分な絶縁性を発揮することができる。
また、絶縁性樹脂組成物を、通常(A)成分の融点以上でホットプレスして絶縁性フィルムを製造することができる。
また、(A)成分が、特に、PTFEである場合、絶縁性樹脂組成物を用いて、成形体を作成し、切削加工して絶縁性フィルムを製造することができる。このような絶縁性フィルムの製造方法によると、ボイド(空隙)がないまたは少ない、幅広で長尺の絶縁性フィルムを効率よく製造することができる。なお、該製造方法で製造された絶縁性フィルムは、ボイドが無いまたは少ないために高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮することができる。
また、(A)成分が、特に、PTFEである場合、絶縁性樹脂組成物を用いて、成形体を作成し、切削加工して絶縁性フィルムを製造することができる。このような絶縁性フィルムの製造方法によると、ボイド(空隙)がないまたは少ない、幅広で長尺の絶縁性フィルムを効率よく製造することができる。なお、該製造方法で製造された絶縁性フィルムは、ボイドが無いまたは少ないために高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮することができる。
切削加工を用いた絶縁性フィルムの製造方法は、具体的には、以下のような工程(1)〜(4)を順次実施するものである。
(1)フッ素樹脂(A)、好ましくはPTFEと、平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを、重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B))で混合し(必要に応じて任意成分も混合し)て、絶縁性樹脂組成物を調製する工程、
(2)絶縁性樹脂組成物を所望形状の金型に均一に充填して、たとえば、常温でプレスを用いて、圧縮成形し、金型から該組成物からなるブロックを得る工程、
(3)絶縁性樹脂組成物のブロック中のフッ素樹脂(A)、好ましくはPTFEを焼結させて、焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を得る工程、
(4)上記焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、長尺状の絶縁性フィルムを製造する工程。
(1)フッ素樹脂(A)、好ましくはPTFEと、平均粒子径が、0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを、重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B))で混合し(必要に応じて任意成分も混合し)て、絶縁性樹脂組成物を調製する工程、
(2)絶縁性樹脂組成物を所望形状の金型に均一に充填して、たとえば、常温でプレスを用いて、圧縮成形し、金型から該組成物からなるブロックを得る工程、
(3)絶縁性樹脂組成物のブロック中のフッ素樹脂(A)、好ましくはPTFEを焼結させて、焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を得る工程、
(4)上記焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、長尺状の絶縁性フィルムを製造する工程。
上記工程(2)において、圧縮する際のプレス圧は、通常100〜1000kgf/cm2程度であり、温度条件は通常、常温である。また、上記金型は、得られる成形物が塊状(ブロック状)になる形状を有するものであれば特に限定されない。金型としては、得られる成形物が板状、円柱状、円筒状を有するものが好ましく、中でも、切削加工によるシートの製造が容易になることから、円筒状を有するものがより好ましい。
また、上記工程(3)において、工程(2)で得られた絶縁性樹脂組成物の塊(ブロック)を炉に入れ、フッ素樹脂(A)が焼結する温度、たとえば、フッ素樹脂(A)がPTFEである場合、340〜360℃程度に昇温する。そして、その温度でPTFE等のフッ素樹脂(A)の焼結が全体に均一に完了するまで保持して、塊(ブロック)を焼結する方法(いわゆる、フリーベーキング法)を採用してもよいし、ホットコイニング法、自動圧縮成形法、等圧圧縮成形法等を採用してもよい。
さらに、工程(4)において、焼結された樹脂組成物の成形体を、切削旋盤に設置して、バイト用いて切削して、長尺状の絶縁性フィルムが得られるが、必要に応じて、得られた長尺状の絶縁性フィルムを切断やプレス等による打ち抜いたりして、所望の形状の絶縁性フィルムを製造することができる。
本発明について、実施例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
「ポリフロン(登録商標)PTFE」(平均粒径:20〜50μm、見掛密度:0.2〜0.5g/ml、ダイキン工業株式会社製)「テフロン(登録商標)PTFEモールディングパウダー」(平均粒子径:400μm、見掛嵩密度:900g/l、三井・デュポンケミカル株式会社製)と窒化アルミニウム(AlN)粒子(平均粒子径:1μm)とを、PTFE:AlN=99:1の配合比(重量比で示す。以下同様。)で混合して樹脂組成物1を調製した。
なお、AlN粒子の平均粒子径は、以下の測定条件に準拠して得られた値である。
[実施例1]
「ポリフロン(登録商標)PTFE」(平均粒径:20〜50μm、見掛密度:0.2〜0.5g/ml、ダイキン工業株式会社製)「テフロン(登録商標)PTFEモールディングパウダー」(平均粒子径:400μm、見掛嵩密度:900g/l、三井・デュポンケミカル株式会社製)と窒化アルミニウム(AlN)粒子(平均粒子径:1μm)とを、PTFE:AlN=99:1の配合比(重量比で示す。以下同様。)で混合して樹脂組成物1を調製した。
なお、AlN粒子の平均粒子径は、以下の測定条件に準拠して得られた値である。
[平均粒子径の測定条件]
走査型電子顕微鏡(SEM)S−2600N(商品名:日立製作所社製)を使用してAlN粒子を撮影し、得られたSEM写真から、画像解析システムIP−1000PC(商品名:旭化成工業社製)を使用して、窒化アルミニウム粒子の直径を測定し、該直径から平均粒子径を求めた。
走査型電子顕微鏡(SEM)S−2600N(商品名:日立製作所社製)を使用してAlN粒子を撮影し、得られたSEM写真から、画像解析システムIP−1000PC(商品名:旭化成工業社製)を使用して、窒化アルミニウム粒子の直径を測定し、該直径から平均粒子径を求めた。
得られた樹脂組成物1を、金型(20cm×20cm×3mm)に均一に充填して、プレスを挟んで、375℃、0.7MPaの圧力で、ホットプレスをして、平面形状(20cm×20cm×1mm(厚さ))の試験用フィルム1を得た。
得られた試験用フィルム1の各種特性を、下記の「特性評価」に準拠して評価した。得られた評価結果を表1に示す。
得られた試験用フィルム1の各種特性を、下記の「特性評価」に準拠して評価した。得られた評価結果を表1に示す。
[実施例2]
PTFE:AlNの配合比を、98:2にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物2を調製し、試験用フィルム2を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
PTFE:AlNの配合比を、98:2にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物2を調製し、試験用フィルム2を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
[実施例3]
PTFE:AlNの配合比を、97:3にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物3を調製し、試験用フィルム3を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
PTFE:AlNの配合比を、97:3にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物3を調製し、試験用フィルム3を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
[実施例4]
PTFE:AlNの配合比を、95:5にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物4を調製し、試験用フィルム4を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
PTFE:AlNの配合比を、95:5にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物4を調製し、試験用フィルム4を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
[実施例5]
平均粒子径が0.5μmであるAlN粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物5を調製し、試験用フィルム5を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
平均粒子径が0.5μmであるAlN粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物5を調製し、試験用フィルム5を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
[実施例6]
平均粒子径が5μmであるAlN粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物6を調製し、試験用フィルム6を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
平均粒子径が5μmであるAlN粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物6を調製し、試験用フィルム6を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表1に示す。
[比較例1]
AlN粒子を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物1´を調製し、試験用フィルム1´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
AlN粒子を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物1´を調製し、試験用フィルム1´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
[比較例2]
PTFE:AlNの配合比を、99.5:0.5にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物2´を調製し、試験用フィルム2´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
PTFE:AlNの配合比を、99.5:0.5にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物2´を調製し、試験用フィルム2´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
[比較例3]
PTFE:AlNの配合比を、90:10にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物3´を調製し、試験用フィルム3´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
PTFE:AlNの配合比を、90:10にしたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物3´を調製し、試験用フィルム3´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
[比較例4]
平均粒子径が20μmであるAlN粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物4´を調製し、試験用フィルム4´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
平均粒子径が20μmであるAlN粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物4´を調製し、試験用フィルム4´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
[比較例5]
AlNの代わりに、窒化ホウ素(平均粒子径:1μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物5´を調製し、試験用フィルム5´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
AlNの代わりに、窒化ホウ素(平均粒子径:1μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物5´を調製し、試験用フィルム5´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
[比較例6]
AlNの代わりに、窒化ホウ素(平均粒子径:1μm)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、樹脂組成物6´を調製し、試験用フィルム6´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
AlNの代わりに、窒化ホウ素(平均粒子径:1μm)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、樹脂組成物6´を調製し、試験用フィルム6´を得、各種特性を評価した。得られた評価結果を表2に示す。
[実施例7]
実施例1と同様に調製された樹脂組成物1をφ20cm×高さ20cmの金型に均一に充填して、常温で圧力500kgf/cm2にて圧縮成形し、得られた樹脂組成物からなるブロックを電気炉内で36時間、360℃で焼結し、樹脂組成物の成形体を得た。そして、得られた成形体を、切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、幅20cm、厚み0.05mmの長尺の絶縁性フィルム(試験用フィルム7)を得た。
実施例1と同様に調製された樹脂組成物1をφ20cm×高さ20cmの金型に均一に充填して、常温で圧力500kgf/cm2にて圧縮成形し、得られた樹脂組成物からなるブロックを電気炉内で36時間、360℃で焼結し、樹脂組成物の成形体を得た。そして、得られた成形体を、切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、幅20cm、厚み0.05mmの長尺の絶縁性フィルム(試験用フィルム7)を得た。
得られた絶縁性フィルム7を1000倍で走査電子顕微鏡(使用機器:(株)日立サイエンスシステムズ製 S‐3400N)で観察したところ、図1の電子顕微鏡写真(1000倍)に示されるように、ボイド(空隙)が見られなかった。また、試験用フィルム7の各種特性を、実施例1と同様にして評価した。表1に示されるように、試験用フィルム7は、実施例1の試験用フィルム1と同等の特性を有していた。
[評価方法]
1.熱伝導性
熱伝導率(W/m/K)を、レーザーフラッシュ法(使用機器:NETZSCH社製 LFA−457、測定温度:100℃)に基づいて、測定した。得られた熱伝導率(W/m/K)の値が大きいほど、熱伝導性が高いことを示す。
2.絶縁性の評価
絶縁破壊電圧(kV)を、JIS2110に準拠して測定した。得られた絶縁破壊電圧(kV)、の値が大きいほど、絶縁特性が高いことを示す。
3.誘電特性の評価
誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)を、それぞれアジレントテクノロジー製ネットワークアナライザE8361A SUMTEC製SUM−PLATE(測定周波数:それぞれ6GHz)を用いて測定した。得られた誘電率(ε)や誘電正接(tanδ)の値が小さいほど、誘電特性が高いことを示す。
1.熱伝導性
熱伝導率(W/m/K)を、レーザーフラッシュ法(使用機器:NETZSCH社製 LFA−457、測定温度:100℃)に基づいて、測定した。得られた熱伝導率(W/m/K)の値が大きいほど、熱伝導性が高いことを示す。
2.絶縁性の評価
絶縁破壊電圧(kV)を、JIS2110に準拠して測定した。得られた絶縁破壊電圧(kV)、の値が大きいほど、絶縁特性が高いことを示す。
3.誘電特性の評価
誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)を、それぞれアジレントテクノロジー製ネットワークアナライザE8361A SUMTEC製SUM−PLATE(測定周波数:それぞれ6GHz)を用いて測定した。得られた誘電率(ε)や誘電正接(tanδ)の値が小さいほど、誘電特性が高いことを示す。
本発明によれば、高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮する絶縁性フィルムを成形することができる樹脂組成物(絶縁性樹脂組成物)を提供できる。また、本発明によれば、高い絶縁性および熱伝導性を両立するとともに、高い誘電特性を発揮し、そのために半導体素子等を有する電子装置のためのとして好適に使用できる絶縁性フィルムを提供することができる。さらに、本発明によれば、このような絶縁性フィルムを、良好な切削特性で製造できる絶縁性フィルムの製造方法を提供することができる。
Claims (4)
- フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを含む絶縁性樹脂組成物であって、
該絶縁性樹脂組成物の重量を100重量%としたとき、
フッ素樹脂(A)の含有量が95〜99重量%、
窒化アルミニウム(B)の含有量が1〜5重量%であることを特徴とする絶縁性樹脂組成物。 - 前記フッ素樹脂(A)が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、およびエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁性樹脂組成物。
- 請求項1〜2の何れかに記載の絶縁性樹脂組成物からなることを特徴とする絶縁性フィルム。
- 下記工程(1)〜(4)を順次実施することを特徴とする絶縁性フィルムの製造方法。
(1)フッ素樹脂(A)と、平均粒子径が0.5〜5μmである窒化アルミニウム(B)とを、重量比で99/1〜95/5の配合比((A)/(B))で混合して、絶縁性樹脂組成物を調製する工程、
(2)絶縁性樹脂組成物を所望形状の金型に均一に充填して、圧縮成形し、金型から該組成物からなるブロックを得る工程、
(3)絶縁性樹脂組成物のブロック中のフッ素樹脂(A)を焼結させて、焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を得る工程、
(4)上記焼結した絶縁性樹脂組成物の成形体を切削旋盤に設置し、バイトを用いて切削して、長尺状の絶縁性フィルムを製造する工程。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011079428A JP2012214562A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 絶縁性樹脂組成物および絶縁性フィルム、ならびに絶縁性フィルムの製造方法 |
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Cited By (1)
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JP2022522238A (ja) * | 2019-05-03 | 2022-04-14 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ポリマー及び窒化ホウ素の複合材料を含む可撓性電子デバイスのロールツーロール加工に使用可能なフィルム |
-
2011
- 2011-03-31 JP JP2011079428A patent/JP2012214562A/ja not_active Withdrawn
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JP7083477B2 (ja) | 2019-05-03 | 2022-06-13 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ポリマー及び窒化ホウ素の複合材料を含む可撓性電子デバイスのロールツーロール加工に使用可能なフィルム |
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