JP2015167129A - 二次電池用非水電解液及びそれを備えた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度負荷環境下における保存特性に優れ、保存後の充放電特性の低下および内部抵抗の上昇を抑制した二次電池用非水電解液およびそれを備えた用いた二次電池を提供する。【解決手段】本発明にかかる二次電池用非水電解液は、二次電池に用いられる二次電池用非水電解液であって、リン酸ジエステル塩が添加されていることを特徴とする。また、本発明にかかる二次電池は前記に記載の二次電池用非水電解液、正極1および負極2を少なくとも備えたことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、温度負荷環境下で保存後の充放電特性の低下と内部抵抗の上昇が少ない二次電池用非水電解液およびそれを備えた二次電池に関するものである。
近年、リチウム二次電池を初めとする二次電池の応用分野は、携帯電話やパソコン、デジタルカメラ等の電子機器から車載への用途拡大に伴い、出力密度やエネルギー密度の向上ならびに容量損失の抑制等、さらなる高性能化が進められている。車載用途では使用環境温度が高温側、低温側ともに従来以上の耐久性が求められている。特に高温環境については、セルが大型化されるため、使用環境のみならず自己発熱によって定常的に比較的高い温度にさらされることになり、高温耐久性の向上は非常に重要である。さらに、高温環境下で保存すると、電極や電解液、電解質の劣化に伴いセルの内部抵抗が上昇し、低温環境下での内部抵抗に起因するエネルギーロスが著しくなる。
従来の一般的なリチウム二次電池には、正極活物質及び負極活物質にLiイオンを可逆的に挿入できる材料が用いられている。例えば、正極活物質には、LiNiO、LiCoO、LiMn、又はLiFePO等の化合物が使用されている。また、負極活物質には、リチウム金属、その合金、炭素材料、又は黒鉛材料等が使用されている。更に、リチウム二次電池に用いられる電解液には、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等の混合溶媒にLiPF、LiBF等の電解質を溶解させたものが使用されている。
こうした電極活物質と電解液の界面では、リチウムイオン伝導性はあるが電子導電性のない安定な皮膜(Solid Electrolyte Interface)が形成されるという解釈が一般的になされている。電極活物質へのリチウムイオンの挿入脱離過程は可逆性に優れているが、高温環境下で保存すると、その安定界面に亀裂や溶解・分解が生じ、充放電特性が低下したり、インピーダンスが増加したりする傾向がある。
例えば、下記特許文献1には、上記リチウムイオン二次電池の電解液中に環状で環内にC=C不飽和結合を有するエステルまたはその誘導体を含有するものが開示されている。当該特許文献によれば、サイクル特性の改善が可能とされている。環状で環内にC=C不飽和結合を有するエステルまたはその誘導体によって形成される皮膜によって得られる効果であるという解釈が一般的にはなされている。
また、下記特許文献2および特許文献3には、モノフルオロリン酸塩またはジフルオロリン酸塩を添加剤として含有する非水電解液を用いることが開示されている。これらの特許文献によれば、リチウム二次電池の正極及び負極に皮膜を形成することができ、これによって非水電解液と正極活物質及び負極活物質との接触に起因する電解液の分解を抑制し、自己放電の抑制、保存性能の向上、および出力特性の改善が可能になるとされている。
下記特許文献1〜3においては、いずれも高温環境下における二次電池の保存特性が不十分であり、保存後の充放電特性の低下や、内部抵抗の上昇といった問題に対してさらなる改善が必要である。
特開2000−123867号公報 特開平11−67270号公報 特開2004−31079号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、温度負荷環境下における保存特性に優れ、保存後の充放電特性の低下および内部抵抗の上昇を抑制した二次電池用非水電解液およびそれを備えた用いた二次電池を提供することにある。
本発明の二次電池用電解液は、前記の課題を解決する為に、二次電池に用いられる二次電池用非水電解液であって、リン酸ジエステル塩が添加されていることを特徴とする。
前記の構成に於いては、前記リン酸ジエステル塩の添加量が、前記非水電解液の全質量に対し0.005〜5質量%の範囲内であることが好ましい。
また、本発明の二次電池は、前記の課題を解決する為に、前記に記載の二次電池用非水電解液、正極および負極を少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明によれば、二次電池用非水電解液にリン酸ジエステル塩を添加することにより、これを備えた二次電池を高温環境下に暴露した後も、充放電特性の低下を抑制できると共に、内部抵抗の上昇も抑制することができる。そのメカニズムは明らかではないが、リン酸ジエステル塩の添加により電極活物質の表面に皮膜が形成され、この被膜が備えている熱安定性や膜質等の効能に起因しているものと推定される。
本発明の実施の一形態に係る二次電池用非水電解液を備えた二次電池の概略を示す断面模式図である。 本発明の二次電池用非水電解液を備えた電気化学特性評価セルの概略を示す断面模式図である。
(二次電池用非水電解液)
本実施の形態に係る二次電池用非水電解液(以下、「非水電解液」という。)は、電解質を溶解させた有機溶媒(非水溶媒)に、少なくとも1種のリン酸ジエステル塩を添加剤として添加したものである。
初期の充電の際に非水電解液の分解という不可逆反応が、電極と非水電解液の界面で生じる。電極活物質、非水電解液中の非水溶媒や電解質および添加剤の種類、充放電条件に応じて形成される皮膜の性質、例えば熱安定性やイオン伝導性、モフォロジー、緻密さなどの性質は大きく変化すると考えられる。本実施の形態に於いても、非水電解液にリン酸ジエステル塩を添加することで、電極活物質の表面に被膜が形成され、この被膜の性質、すなわち、熱安定性や膜質等の効能に起因して、二次電池を高温環境下に暴露した後も充放電特性の低下や内部抵抗の上昇の抑制が図れると考えられる。
<リン酸ジエステル塩>
ここで、前記リン酸ジエステル塩とは、具体的には、例えば、下記化学式(1)で表されるものである。
Figure 2015167129
式中、Mは1価から3価のカチオンを示す。Mが1価カチオンのときn=1、Mが2価カチオンのときn=2、Mが3価のときn=3である。
前記化学式(1)において、前記Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオン、遷移金属イオン又はオニウムイオンを表す。
前記アルカリ金属イオンのアルカリ金属としては特に限定されず、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記アルカリ土類金属イオンのアルカリ土類金属としては特に限定されず、例えば、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムが挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記遷移金属イオンの遷移金属としては特に限定されず、例えば、マンガン、コバルト、ニッケル、鉄、クロム、銅、モリブデン、タングステン、バナジウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記オニウムイオンとしては、アンモニウムイオン(NH4+)、第1級アンモニウムイオン、第2級アンモニウムイオン、第3級アンモニウムイオン、第4級アンモニウムイオン、第4級ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン等が挙げられる。
前記第1級アンモニウムイオンをなす第1級アンモニウムとしては特に限定されず、例えば、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム、プロピルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記第2級アンモニウムイオンをなす第2級アンモニウムとしては特に限定されず、例えば、ジメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、メチルエチルアンモニウム、メチルプロピルアンモニウム、メチルブチルアンモニウム、プロピルブチルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記第3級アンモニウムイオンをなす第3級アンモニウムとしては特に限定されず、例えば、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、エチルジメチルアンモニウム、ジエチルメチルアンモニウム、トリイソプロピルアンモニウム、ジメチルイソプロピルアンモニウム、ジエチルイソプロピルアンモニウム、ジメチルプロピルアンモニウム、ブチルジメチルアンモニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記第4級アンモニウムイオンをなす第4級アンモニウムとしては特に限定されず、例えば、脂肪族4級アンモニウム類、イミダゾリウム類、ピリジニウム類、ピラゾリウム類、ピリダジニウム類等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
さらに、前記脂肪族4級アンモニウム類としては特に限定されず、例えば、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトライソプロピルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルイソプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、トリメチルペンチルアンモニウム、トリメチルヘキシルアンモニウム、1−エチル−1−メチル−ピロリジニウム、1−ブチル−1−メチルピロリジニウム、1−エチル−1−メチル−ピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記イミダゾリウム類としては特に限定されず、例えば、1.3ジメチル−イミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−n−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−n−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記ピリジニウム類としては特に限定されず、例えば、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−n−プロピルピリジニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記ピラゾリウム類としては特に限定されず、例えば、1,2−ジメチルピラゾリウム、1−メチル−2−エチルピラゾリウム、1−プロピル−2−メチルピラゾリウム、1−メチル−2−ブチルピラゾリウム、1−メチルピラゾリウム、3−メチルピラゾリウム、4−メチルピラゾリウム、4−ヨードピラゾリウム、4−ブロモピラゾリウム、4−ヨードー3−メチルピラゾリウム、4−ブロモー3−メチルピラゾリウム、3−トリフルオロメチルピラゾリウムが挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記ピリダジニウム類としては特に限定されず、例えば、1−メチルピリダジニウム、1−エチルピリダジニウム、1−プロピルピリダジニウム、1−ブチルピリダジニウム、3−メチルピリダジニウム、4−メチルピリダジニウム、3−メトキシピリダジニウム、3,6−ジクロロピリダジニウム、3,6−ジクロ−4−メチルピリダジニウム、3−クロロ−6−メチルピリダジニウム、3−クロロー6−メトキシピリダジニウムが挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記第4級ホスホニウムイオンをなす第4級ホスホニウムとしては特に限定されず、例えば、ベンジルトリフェニルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記スルホニウムイオンとしては特に限定されず、例えば、トリメチルスルホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリエチルスルホニウム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記化学式(1)において、前記R及びRは、リン酸ジエステル塩を合成する際に種々の構造から適宜選定することができ、それぞれ独立して、炭化水素基、又はハロゲン原子、ヘテロ原子若しくは不飽和結合の少なくとも何れか1つを有する炭化水素基(以下、「ハロゲン原子等を有する炭化水素基」という。)を表す。前記炭化水素基の炭素数は1〜20であり、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4である。また、ハロゲン原子等を有する炭化水素基の炭素数は1〜20であり、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4である。また、不飽和結合の数は1〜10の範囲が好ましく、1〜5の範囲がより好ましく1〜3の範囲が特に好ましい。
前記炭化水素基又はハロゲン原子等を有する炭化水素基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基、2−ヨードエチル基、2−ブロモエチル基、2−クロロエチル基、2−フルオロエチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、2,2−ジヨードエチル基、2,2−ジブロモエチル基、2,2−ジクロロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリブロモエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ヘキサフルオロー2−プロピル基等の鎖状含ハロゲンアルキル基、2−ヨードシクロヘキシル基、2−ブロモシクロヘキシル基、2−クロロシクロヘキシル基、2−フルオロシクロヘキシル基等の環状含ハロゲンアルキル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の鎖状アルケニル基、2−シクロペンテニル基、2−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基等の環状アルケニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基等の鎖状アルキニル基、フェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基等のフェニル基、2−ヨードフェニル基、2−ブロモフェニル基、2−クロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−ヨードフェニル基、3−ブロモフェニル基、3−クロロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−ヨードフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、3,5−ジヨードフェニル基、3,5−ジブロモフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基等の含ハロゲンフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−アミノ−2−ナフチル基等のナフチル基等が挙げられる。
尚、前記ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の原子を意味し、前記炭化水素基中の水素の一部または全部がこれらのハロゲン原子の何れかで置換されていてもよい。また、ヘテロ原子とは、酸素、窒素又は硫黄等の原子を意味する。
前記RとRは、前記に例示した官能基群において、同種でもよく相互に異なっていてもよい。また前記に例示した官能基群は単なる例示に過ぎず、これらに限定することを意味するわけではない。
前記リン酸ジエステル塩の添加量は、非水電解液の全質量に対し0.005〜5質量%の範囲内であることが好ましく、0.01〜3質量%の範囲内であることがより好ましく、0.1〜2質量%の範囲内であることがさらに好ましい。0.15〜1質量%の範囲内であることが特に好ましい。前記添加量を0.005質量%以上にすることにより、二次電池を高温環境下に暴露した後においても、充放電特性の低下を抑制できると共に、内部抵抗の上昇も抑制することができる。一方、添加量を5質量%以下にすることにより、非水電解液中の電解質の非水電解液溶媒に対する溶解性が低下するのを抑制することができる。
(リン酸ジエステル塩の製造方法)
本実施の形態に係るリン酸ジエステル塩の製造方法について、以下に説明する。
本実施の形態のリン酸ジエステル塩の製造は、例えばジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物とを反応させることにより行われる。この反応においては、有機溶媒中において塩基の存在下で行ってもよい。
前記ジハロリン酸塩は、M(PO)n(式中、Mは1価から3価のカチオンを示し、Xはハロゲン原子を示す。Mが1価のときn=1、Mが2価のときn=2、Mが3価のときn=3である。)で表され、リン酸ジエステル塩を製造する際の前駆体にあたる。
前記Mは前記リン酸ジエステル塩のMと同様である。
前記ジハロリン酸塩のXはハロゲン原子を示し、当該ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。これらのハロゲン原子のうち、入手の容易さやヒドロキシ化合物との反応性、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物を反応させる際の操作性の観点からは、フッ素、塩素が好ましく、塩素がさらに好ましい。
前記ジハロリン酸塩の具体例をさらに詳述すると、例えば、ジヨードリン酸リチウム、ジヨードリン酸ナトリウム、ジヨードリン酸カリウム、ジブロモリン酸リチウム、ジブロモリン酸ナトリウム、ジブロモリン酸カリウムやジクロロリン酸リチウム、ジクロロリン酸ナトリウム、ジクロロリン酸カリウム、ジフルオロリン酸リチウム、ジフルオロリン酸ナトリウム、ジフルオロリン酸カリウム等が挙げられる。これらのジハロリン酸塩のうち、ヒドロキシ化合物との反応性や入手の容易さの観点からは、ジフルオロリン酸リチウムやジクロロリン酸リチウムが好ましい。
前記ヒドロキシ化合物としては特に限定されず、例えば、アルコール類、フェノール類、ナフトール類、糖類、オキソカーボン酸等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。例示したこれらのヒドロキシ化合物は、製造目的であるリン酸ジエステル塩の用途等に応じて適宜選定すればよい。前記ヒドロキシ化合物のうち、入手の容易さの観点からは、アルコール類、フェノール類を好適に用いることができる。
前記アルコール類としては特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等の鎖状アルキルアルコール類、シクロペンタノールやシクロヘキサノール等の環状アルキルアルコール類、2−ヨードエタノール、2−ブロモエタノール、2−クロロエタノール、2−フルオロエタノール、1,2−ジヨードエタノール、1,2−ジブロモエタノール、1,2−ジクロロエタノール、1,2−ジフルオロエタノール、2,2−ジヨードエタノール、2,2−ジブロモエタノール、2,2−ジクロロエタノール、2,2−ジフルオロエタノール、2,2,2−トリブロモエタノール、2,2,2−トリクロロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロ−2−プロパノール等の鎖状含ハロゲンアルコール類、2−ヨードシクロヘキサノール、2−ブロモシクロヘキサノール、2−クロロシクロヘキサノール、2−フルオロシクロヘキサノール等の環状含ハロゲンアルキルアルコール類、2−プロペノール、イソプロペノール、2−ブテニルアルコール、3−ブテニルアルコール等の鎖状アルケニルアルコール類、2−シクロペンテン−1−オール、2−シクロヘキセン−1−オール、3−シクロヘキセン−1−オール等の環状アルケニルアルコール類、2−プロピニルアルコール、1−ブチニルアルコール、2−ブチニルアルコール、3−ブチニルアルコール、1−ペンチニルアルコール、2−ペンチニルアルコール、3−ペンチニルアルコール、4−ペンチニルアルコール等の鎖状アルキニルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール等の鎖状ジオール類、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロへキサンジオール等の環状ジオール類、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の鎖状トリオール類、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、マンニトール、エリトリトール等の糖アルコール類が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記フェノール類としては特に限定されず、例えば、フェノール、ハイドロキノン、フロログルシノール、カテコール、レソシノール、ピロガロール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、クレゾール、5−メトキシレソシノール、3,5−ジメトキシフェノール、4−フェノキシフェノール、含ハロゲンフェノール類としては、2−ヨードフェノール、2−ブロモフェノール、2−クロロフェノール、2−フルオロフェノール、3−ヨードフェノール、3−ブロモフェノール、3−クロロフェノール、3−フルオロフェノール、4−ヨードフェノール、4−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、4−フルオロフェノール、3,5−ジヨードフェノール、3,5−ジブロモフェノール、3,5−ジクロロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、ペンタヨードフェノール、ペンタブロモフェノール、ペンタクロロフェノール、ペンタフルオロフェノール等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
また、前記ナフトール類としては特に限定されず、例えば、1−ナフトール、2−ナフトール、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、3−アミノー2−ナフトール、5−アミノー1−ナフトール等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記糖類としては特に限定されず、例えば、アロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、リキソース、キシロース、アラビノース、アピオース、エリトロース、トレオース、フルクトース、ソルボース、タガトース、リブロース、キシルロース、エリトルロース、トレハロース、コージビオース、ニゲロース、マルトース、イソマルトース、デオキシリボース、グルクロン酸、グルコサミン、ガラクトサミン、アスコルビン酸、グルクロノラクトン、グルコノラクトン等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記オキソカーボン酸としては特に限定されず、例えば、デルタ酸、スクアリン酸、クロコン酸、ロジゾン酸、へプタゴン酸等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物とが反応を開始する際の反応開始温度は、当該反応が進行する限りにおいて特に限定されず、反応種に応じて適宜設定すればよい。具体的には、0℃〜100℃の範囲内が好ましく、操作性の観点からは10〜80℃がより好ましく、20℃〜40℃がさらに好ましい。反応開始温度を100℃以下にすることにより、反応時に消費されるエネルギーを低減することができる。その一方、反応開始温度を0℃以上にすることにより、反応速度が著しく減衰するのを防止することができる。温度の調整手段としては特に限定されず、反応開始温度を前記温度範囲内となる様に冷却して制御する場合には、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物等が投入された反応容器を氷冷等により行うことができる。また、反応開始温度を前記温度範囲内となる様に加熱して制御する場合には、任意の温度に設定された湯浴等により行うことができる。さらに、反応中においても温度が高い場合は、例えば、室温(20℃〜30℃)程度まで冷却してもよい。
前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応における反応時間は特に限定されず、反応種に応じて適宜設定すればよい。具体的には、例えば、2時間〜12時間の範囲が好ましく、工業的生産の観点からは2〜8時間がより好ましく、2〜5時間がさらに好ましい。
尚、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物を反応させる際には、撹拌しながら行うのが好ましい。これにより、反応時間の短縮が図れる。撹拌は、例えば、ヒドロキシ化合物を、ジハロリン酸塩を含む溶液に滴下する際の他、反応終了まで行うのが好ましい。
前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応は有機溶媒中で行うことができる。前記有機溶媒としては、他の反応物や生成物と反応するような支障が生じない限り、特に限定されないが、非プロトン性有機溶媒が好ましい。
前記非プロトン性溶媒として特に限定されず、例えば、ニトリル類、エステル類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。
前記ニトリル類としては特に限定されず、例えば、アセトニトリル、プロピオ二トリル等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記エステル類としては特に限定されず、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記ケトン類としては特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記エーテル類としては特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
前記ハロゲン化炭化水素としは特に限定されず、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。
また、前記非プロトン性有機溶媒のその他の例として、ニトロメタン、ニトロエタン、ジメチルホルムアミド等も挙げられる。
以上に例示した非プロトン性有機溶媒のうち、副成するオニウム塩の溶解度が低いエーテル類が好ましく、中でも生成したリン酸ジエステル塩を溶解させやすいジメトキシエタンがより好ましい。
前記有機溶媒の使用量としては、前記ジハロリン酸塩の質量に対し1倍量以上が好ましく、1〜100倍量が好ましく、2〜50倍量がより好ましい。前記有機溶媒の使用量を、前記ジハロリン酸塩の質量の1倍量以上にすることにより、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応性が悪化するのを防止し、ジハロリン酸塩の収率の低下や純度の低下を抑制することができる。尚、前記有機溶媒の使用量の上限については特に限定されないが、過剰に前記有機溶媒を用いると、これを留去する際に必要以上のエネルギーが必要となり、工業的に不利となる場合がある。従って、有機溶媒の使用量の上限については、反応種に応じて適宜設定するのが好ましい。
前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応は、有機溶媒中において塩基の存在下で行うことが反応速度の観点から好ましい。但し、本発明は有機溶媒中に塩基が存在する態様のみに限定されるものではなく、塩基の非存在下でも反応を行うことが可能である。
前記塩基としては特に限定されず、例えば、アミン類、金属水酸化物等が挙げられる。
前記アミン類は、他の反応物や生成物と反応するような支障が生じない限り特に限定されない。そのようなアミン類としては、例えば、アンモニア、第1級アミン類、第2級アミン類、第3級アミン類等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。これらのアミン類のうち、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物の反応の安定性の観点からは、第3級アミン類が好ましい。
前記第1級アミン類としては特に限定されず、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン等が挙げられる。前記第2級アミン類としては特に限定されず、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、ブチルプロピルアミン、ジイソプロピルアミン等が挙げられる。前記第3級アミン類としては特に限定されず、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、ジメチルブチルアミン等が挙げられる。これらのアミン類のうち、入手の容易さや、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物の反応の安定性の観点からは、トリエチルアミン、トリメチルアミンが好ましい。
また、前記金属水酸化物としては、他の反応物や生成物と反応するような支障が生じない限り特に限定されない。そのような金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの金属水酸化物のうち入手の容易さの観点からは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムが好ましく、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
前記有機溶媒中でジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物を反応させる場合、ヒドロキシ化合物の使用量はジハロリン酸塩1当量に対して2当量以上が好ましく、2〜20当量がより好ましく、2〜15当量がさらに好ましく、2〜10当量が特に好ましい。ヒドロキシ化合物の使用量を2当量以上にすることにより、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応性が悪化し、未反応のジハロリン酸塩が残存するのを防止することができる。その結果、リン酸ジエステル塩の純度の低下を抑制することができる。尚、前記ヒドロキシ化合物の使用量の上限については特に限定されないが、過剰に前記ヒドロキシ化合物を使用すると、これを留去する際に必要以上の製造時間とエネルギーが必要となり、工業的に不利となる場合がある。従って、ヒドロキシ化合物の使用量の上限については、反応種や反応スケールに応じて適宜設定するのが好ましい。
また、前記有機溶媒中でリン酸ジエステル塩を合成する場合、各原料の添加の順序については特に限定されないが、通常は、ジハロリン酸塩を反応容器に投入した後に、有機溶媒及びヒドロキシ化合物を順次添加して行われる。尚、「当量」とはモル当量のことを意味する。モル当量は、物質量(単位:モル[mol])の比を表すものである。
前記リン酸ジエステル塩の合成を有機溶媒中で塩基の存在下で行う場合、当該塩基の使用量は、ジハロリン酸塩1当量に対して2当量以上が好ましく、2〜3当量がより好ましく、2.1〜2.5当量がさらに好ましく、2.2〜2.5当量が特に好ましい。塩基の使用量を2当量以上にすることにより、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応の進行が遅くなって反応時間が長時間となるのを抑制することができる。また、未反応のジハロリン酸塩やヒドロキシ化合物が残存することにより、得られるリン酸ジエステル塩の純度が低下するのを防止することができる。尚、前記塩基の使用量の上限については特に限定されないが、過剰に塩基を使用すると、これを留去する際に必要以上の製造時間とエネルギーが必要となり、工業的に不利となる場合がある。従って、塩基の使用量の上限については、反応種や反応スケールに応じて適宜設定するのが好ましい。尚、ここでいう「当量」とは、前述の場合と同様、モル当量を意味する。
また、前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応は、無溶媒下で行うこともできる。この場合、ヒドロキシ化合物は反応溶媒としての役割も果たす。
無溶媒下で前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物とを反応させる場合、当該ヒドロキシ化合物の使用量は、ジハロリン酸塩1当量に対して2当量以上が好ましく、より好ましくは2〜20当量、さらに好ましくは2〜15当量、特に好ましくは2〜10当量である。前記ハロゲン化ホスホリルの使用量を2当量以上にすることにより、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応性が悪化し、未反応のジハロリン酸塩が残存するのを防止することができる。その結果、リン酸ジエステル塩の純度の低下を抑制することができる。尚、ヒドロキシ化合物の使用量の上限については、当該ヒドロキシ化合物が反応種としての役割の他に溶媒としての役割も担うため、特に限定はされない。しかしながら、ヒドロキシ化合物を過剰に用いると、これを留去する際に必要以上のエネルギーが必要となり、工業的に不利となる場合がある。従って、ヒドロキシ化合物の使用量の上限については、反応種に応じて適宜設定するのが好ましい。尚、ここでいう「当量」とは、前述の場合と同様、モル当量を意味する。
無溶媒下で前記ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物とを反応させる場合、前述の塩基の存在下で行ってもよい。塩基の種類については、前述の通りである。また、塩基の使用量は、ジハロリン酸塩1当量に対して2当量以上が好ましく、2〜3当量がより好ましく、 2.1〜2.5当量がさらに好ましく、2.2〜2.5当量が特に好ましい。塩基の使用量を2当量以上にすることにより、ジハロリン酸塩とヒドロキシ化合物との反応の進行が遅くなって反応時間が長時間となるのを抑制することができる。また、未反応のジハロリン酸塩やヒドロキシ化合物が残存することにより、得られるリン酸ジエステル塩の純度が低下するのを防止することができる。尚、前記塩基の使用量の上限については特に限定されないが、過剰に塩基を使用すると、これを留去する際に必要以上の製造時間とエネルギーが必要となり、工業的に不利となる場合がある。従って、塩基の使用量の上限については、反応種や反応スケールに応じて適宜設定するのが好ましい。尚、ここでいう「当量」とは、前述の場合と同様、モル当量を意味する。
また、無溶媒下でリン酸ジエステル塩を合成する場合、各原料の添加の順序については特に限定されないが、通常は、溶媒としての役割を果たすヒドロキシ化合物を反応容器に投入した後に、ジハロリン酸塩を添加して行われる。
<電解質>
前記電解質としては、従来公知のものを採用することができる。例えば、リチウムイオン電池用の場合はリチウム塩が用いられ、ナトリウムイオン電池用の場合はナトリウム塩が用いられる。従って、二次電池の種類に応じて電解質の種類は適宜選択すればよい。
また、前記電解質としては、フッ素を含有するアニオンを含有するものが好ましい。その様なフッ素含有のアニオンの具体例としては、例えばBF 、PF 、BFCF 、BF 、CFSO 、CSO 、CSO 、CSO 、N(SOF) 、N(CFSO 、N(CSO 、N(CFSO)(CFCO)、N(CFSO)(CSO、C(CFSO 等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を併用することができる。フッ素含有アニオンのうち、非水電解液の安全性・安定性、電気伝導率やサイクル特性の向上の観点からは、BF 、PF 、N(CFSO が好ましく、BF 、PF が特に好ましい。
前記電解質の前記有機溶媒に対する濃度は特に限定されず、通常は0.1〜2M、好ましくは0.15〜1.8M、より好ましくは0.2〜1.5M、特に好ましくは0.3〜1.2Mである。濃度を0.1M以上にすることにより、非水電解液の電気伝導率が不十分となるのを防止することができる。その一方、濃度を2M以下にすることにより、非水電解液の粘度上昇により電気伝導率が低下するのを抑制し、二次電池性能が低下するのを防止することができる。
<有機溶媒>
前記非水電解液に用いられる前記有機溶媒(非水溶媒)としては特に限定されず、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、リン酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、ラクトン化合物、鎖状エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン化合物等が挙げられる。これらの有機溶媒のうち、リチウム二次電池用有機溶媒として一般的に使用される点からは、炭酸エステルが好ましい。
前記環状炭酸エステルとしては特に限定されず、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。これらのうち、リチウム二次電池の充電効率を向上させる点からは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネートが好ましい。前記鎖状炭酸エステルとしては特に限定されず、例えば、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられる。これらのうち、リチウム二次電池の充電効率を向上させる点からは、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが好ましい。前記リン酸エステルとしては特に限定されず、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル等が挙げられる。前記環状エーテルとしては特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。前記鎖状エーテルとしては特に限定されず、例えば、ジメトキシエタン等が挙げられる。前記ラクトン化合物としては特に限定されず、例えば、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。前記鎖状エステルとしては特に限定されず、例えば、メチルプロピオネート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルホルメート等が挙げられる。前記ニトリル化合物としては特に限定されず、例えば、アセトニトリル等が挙げられる。前記アミド化合物としては特に限定されず、例えば、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。前記スルホン化合物としては特に限定されず、例えば、スルホラン、メチルスルホラン等が挙げられる。また、前記有機溶媒分子中に含まれる炭化水素基の水素を少なくとも一部フッ素で置換したものも好適に用いることができる。これらの有機溶媒は一種単独で又は二種以上を混合して用いてもよい。
また、前記有機溶媒としては、入手の容易さや性能の観点から、炭酸エステルを用いるのが好ましい。
<非水電解液の製造>
本実施の形態の非水電解液は、例えば、前記の有機溶媒(非水溶媒)に前記電解質塩を加え、さらに添加剤としてのリン酸ジエステル塩を添加して調製することにより得られる。この際、前記有機溶媒や電解質塩、リン酸ジエステル塩、その他の添加剤等は、生産性を低下させない範囲内で、予め精製等して、不純物が極力少ないものを用いることが好ましい。
<その他>
本実施の形態に係る非水電解液には、従来公知のその他の添加剤が添加されていてもよい。
(二次電池)
次に、本発明の二次電池について以下に説明する。図1は、前記非水電解液を備えた二次電池の概略を示す断面模式図である。
本実施の形態に係る二次電池は、図1に示すように、正極缶4と負極缶5とで形成される内部空間に、正極缶4側から正極1、セパレータ3、負極2、スペーサー7の順に積層された積層体が収納された構造を有している。負極缶5とスペーサー7との間にスプリング8を介在させることによって、正極1と負極2を適度に圧着固定している。本実施の形態のリン酸ジエステル塩を含有する非水電解液は、正極1、セパレータ3及び負極2の間に含浸されている。正極缶4及び負極缶5の間にガスケット6を介在させた状態で、正極缶4及び負極缶5を挟持させることによって両者を結合し、前記積層体を密閉状態にしている。
前記正極1における正極活物質層の材料としては特に限定されず、例えば、リチウムイオンが拡散可能な構造を持つ遷移金属化合物、又はその遷移金属化合物とリチウムの酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiFePO等が挙げられる。
リチウムイオン電池の場合、正極1は、前記に列挙した正極活物質を、公知の導電助剤や結着剤と共に加圧成型することにより、又は正極活物質を公知の導電助剤や結着剤と共にピロリドン等の有機溶剤に混合し、ペースト状にしたものをアルミニウム箔等の集電体に塗工後、乾燥することにより得ることができる。
また、ナトリウムイオン電池の場合、前記正極1における正極活物質層の材料としては特に限定されず、例えば、ナトリムイオンが拡散可能な構造を持つ遷移金属化合物、又はその遷移金属化合物とナトリウムの酸化物が挙げられる。具体的には、NaFeO、NaNiO、NaCoO、NaMnO、NaVO、NaCr等が挙げられる。
リチウムイオン電池の場合、前記負極2における負極活物質層の材料としては、リチウムを吸蔵、放出することが可能な材料であれば特に限定されず、例えば、リチウム金属、Sn−Cu、Sn−Co、Sn−Fe又はSn−Ni等の合金、LiTi12又はLiFe等の金属酸化物、天然黒鉛、人造黒鉛、ホウ素化黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、ピッチ系炭素繊維黒鉛化物又はカーボンナノチューブ等の炭素材料等が挙げられる。
また、ナトリウムイオン電池の場合、前記負極2における負極活物質層の材料としては、ナトリウムを吸蔵、放出することが可能な材料であれば特に限定されず、例えば、ナトリウム金属、NaTi13等の金属酸化物、天然黒鉛、人造黒鉛、ホウ素化黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、ピッチ系炭素繊維黒鉛化物又はカーボンナノチューブ等の炭素材料等が挙げられる。
負極2は、前記電極材料の箔状のものや粉末状のものを使用できる。粉末状の場合は、公知の導電助剤及び結着剤と共に加圧成型することにより、又は公知の導電助剤及び結着剤と共にピロリドン等の有機溶剤に混合し、ペースト状にしたものを銅箔等の集電体に塗工後、乾燥することにより得ることができる。
本実施の形態に係る二次電池には、正極1と負極2の短絡を防止するために、両者の間に通常、セパレータ3が介在される。セパレータ3の材質や形状は特に制限されないが、上述の非水電解液が通過しやすく、絶縁体で、化学的に安定な材質であるものが好ましい。例えば、各種の高分子材料からなる微多孔性のフィルム、シート等が挙げられる。高分子材料の具体例としては、ナイロン(登録商標)、ニトロセルロース、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン高分子が用いられる。電気化学的な安定性・化学的安定性の観点からは、ポリオレフィン系高分子が好ましい。
本実施の形態の二次電池の最適な使用電圧は、正極1と負極2の組み合わせによって異なり、通常は、2.4〜4.5Vの範囲内の平均放電電圧にて使用可能である。
本実施の形態の二次電池の形状に特に限定はないが、図1に示すコイン型セルの他に、例えば、円筒型、角型、ラミネート型等が挙げられる。
本実施の形態に係る二次電池であると、温度負荷環境下で保存後の充放電特性の低下と内部抵抗の上昇を抑制することができ、本実施の形態の非水電解液は、二次電池に好適に用いることができる。但し、図1に示す二次電池は本発明の二次電池の一態様を例示的に示したものであり、本発明の二次電池はこれに限定されるものではない。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(リン酸ジエステル塩の合成)
ジクロロリン酸リチウム5.0gをPFA容器に投入し、続いてジメトキシエタン30gを投入した。その後、トリエチルアミン9.0gを投入し、攪拌しながらトリフルオロエタノール35.5gを室温(20℃)下で滴下した。滴下中、発熱し、白色沈殿が系内に析出するのが確認された。
その後、PFA容器を室温まで冷却して戻し、3時間攪拌した。さらに、減圧濾過を行い、白色沈殿物とジメトキシエタン溶液とを分離した。
この白色沈殿物をカチオンクロマトグラフィー(ダイオネクス社製、商品名:ICS−1500)にて分析を行ったところ、トリエチルアミンのみが検出された。またアニオンクロマトグラフィー(メトローム社製、商品名:IC−850)にて分析を行ったところ、塩化物イオンのみ検出された。これにより、ジクロロリン酸リチウム、2,2,2−トリフルオロエタノール、トリフルオロエタノールおよびトリエチルアミンが反応した際に、トリエチルアミン塩酸塩が沈殿副生物として生成することが確認できた。
続いて、濾液からジメトキシエタンを留去したところ、白色の固体8.4gが得られた。この白色固体を、イオンクロマトグラフィー(メトローム社製IC−850)にてアニオン分析を行ったところ、原料由来のリン酸アニオンのピークは確認されなかった。また、塩素イオンと新規のピークが確認された。
続いて、塩素イオン濃度を求めたところ1.0%であった。イオンクロマトグラフィーのアニオン分析から求めた白色固体の純度は、差数法にて99.0%であった。
また、この白色固体をFT−IR(パーキンエルマー社製、SPECTRUM2000)を用いて赤外吸収スペクトルを確認したところ、得られた化合物には950cm−1付近にP−O−C結合由来の吸収が確認された。さらに、1150cm−1付近にC−F結合由来のピークが確認された。これらの結果から、得られた白色固体はアニオン含量99.0%のビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸リチウムであると判定した。
(実施例1)
<リチウムイオン電池用非水電解液の作製>
露点が−70℃以下のアルゴン雰囲気ドライボックス内で、エチレンカーボネート(E
C)及びジメチルカーボネート(DMC)からなる混合溶媒(体積比率でEC:DMC=
1:1、キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)に対し、LiPFの濃
度が1.0モル/リットルとなる様に調製した。併せて、前記ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸リチウムを、その添加量が非水電解液の全質量に対し0.5質量%となる様に調製した。これにより、本実施例に係るリチウムイオン電池用非水電解液を作製した。
(実施例2)
本実施例においては、実施例1のビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸リチウムに代えて、0.5質量%のジエチルリン酸リチウムを添加したこと以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池用非水電解液を調製した。
(比較例1)
本比較例においては、実施例1のビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸リチウムに代えて、0.5質量%のジフルオロリン酸リチウムを添加したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン電池用非水電解液を調製した。
(比較例2)
本比較例においては、実施例1のビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸リチウムを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン電池用非水電解液を調製した。
(実施例3)
<ナトリウムイオン電池用非水電解液の作製>
露点が−70℃以下のアルゴン雰囲気ドライボックス内で、プロピレンカーボネート(
キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)に対し、NaPFの濃度が1.0モル/リットルとなる様に調製した。併せて、前記ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸ナトリウムを、その添加量が非水電解液の全質量に対し0.5質量%となる様に調製した。これにより、本実施例に係るナトリウムイオン電池用非水電解液を作製した。
(比較例3)
本比較例においては、実施例2のビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸ナトリウムに代えて、0.5質量%のジフルオロリン酸ナトリウムを添加したこと以外は、実施例1と同様にしてナトリウムイオン電池用非水電解液を調製した。
(比較例4)
本比較例においては、実施例2のビス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸ナトリウムを添加しなかったこと以外は、実施例2と同様にしてナトリウムイオン電池用非水電解液を調製した。
(電気化学特性の評価)
続いて、各実施例及び比較例の非水電解液の電気化学特性の評価を行った。当該評価においては、図2に示す3電極式の評価セルを用いた。同図に示す評価セルにおけるテフロン(登録商標)製蓋14を備えたガラス製容器15には、各実施例及び比較例で得られた非水電解液を満たした。作用極17は作用極用のステンレス製支持棒11、参照極18は参照極用のステンレス製支持棒12、対極19は対極用のステンレス製支持棒13によって支持させた。作用極17は、二次電池の種類に応じて、それぞれ下記のものを用いた。
<リチウムイオン電池>
・リチウムイオン電池の負極材料評価の場合
作用極17として、天然黒鉛シート(パイオトレック株式会社製)を1cm角に切り出したものを用いた。
・リチウムイオン電池の正極材料評価の場合
作用極17として、LiNiCoMnO(パイオトレック株式会社製)を1cm角に切り出したものを用いた。
また、参照極18および対極19としては、正負極材料評価の違いにかかわらずリチウム箔を用いた。
<ナトリウムイオン電池>
・ナトリウムイオン電池の負極材料評価の場合
作用極17として、ハードカーボンシート(ATエレクトロード株式会社製)を1cm角に切り出したものを用いた。
・ナトリウムイオン電池の正極材料評価の場合
作用極17として、NaCrを活物質および公知の導電助剤や結着剤と共にペースト状にしたものをアルミニウム箔の集電体に塗工後、乾燥しシート化したものを、1cm角に切り出したものを用いた。
また、参照極18および対極19としては、正負極材料の違いにかかわらずナトリウム箔を用いた。
作用極用のステンレス製支持棒11、参照極用のステンレス製支持棒12および対極用のステンレス製支持棒13は、テフロン製蓋14を介して固定し、非水電解液16をいれたガラス製容器15にテフロン製蓋をとりつけると同時に、当該非水電解液16に作用極17、参照極18、対極19をそれぞれ同時に浸漬させた。
また、ガラス製容器15を、温度制御可能なアルミニウム製ブロック10の内部に嵌挿することにより、当該ガラス製容器15の内部の温度を調整した。
電気化学測定装置としてはメトロームオートラボ社製PGSTAT302Nを使用し、サイクリックボルタンメトリ測定および交流インピーダンス測定を実施した。尚、評価セルの組み立てから測定までは、全て露点−70℃以下のアルゴングローブボックス内で行った。
<リチウムイオン電池の負極材料評価>
本評価では、実施例1、2及び比較例1、2で作製したリチウムイオン電池用非水電解液をそれぞれ用いて行った。
すなわち、サイクリックボルタンメトリ測定は、25℃の温度設定で、浸漬電位から5mVの間を1mV/秒の挿引速度とし、5サイクル行った。さらに、充電電流と放電電流から充放電反応の可逆性を比較評価した。下記表1に、比較例2の5サイクル目の放電容量を100としたときの実施例1、2および比較例1の容量比と、5サイクル目の各非水電解液の充放電効率を示す。
Figure 2015167129
次に、25℃に保持したまま、0.7mAの充電電流で100mVまで充電し、その後100mVで3時間保持した。また、100mVを印加したまま60℃まで昇温させ、60℃で保持した。その後、0℃まで段階的に温度を下げ、交流インピーダンス測定により電極の抵抗を比較評価した。下記表2に、0℃における比較例2の非水電解液を用いたときの抵抗を100として、実施例1、2および比較例1の各非水電解液における電極の抵抗の比率を示す。
Figure 2015167129
<リチウムイオン電池の負極材料評価>
本評価では、実施例1、2及び比較例1、2で作製したリチウムイオン電池用非水電解液をそれぞれ用いて行った。
25℃、浸漬電位から4500mVの間を1mV/秒の挿引速度に条件変更して、前記のサイクリックボルタンメトリ測定を再び行った。比較例2の5サイクル目の放電容量を100としたときの実施例1、2および比較例1の容量比と、5サイクル目の各非水電解液の充放電効率を下記表3に示す。
Figure 2015167129
続いて、25℃に保持したまま、0.7mAの充電電流で4200mVまで充電し、その後4200mVで3時間保持した。また、4200mVを印加したまま60℃まで昇温させ、60℃で保持した。その後、0℃まで段階的に温度を下げ、交流インピーダンス測定により電極の抵抗を比較評価した。下記表4に、0℃における比較例2の非水電解液を用いたときの抵抗を100として、実施例1、2および比較例1の各非水電解液における電極の抵抗の比率を示す。
Figure 2015167129
<ナトリウムイオン電池の負極材料評価>
本評価では、実施例3及び比較例3、4で作製したナトリウムイオン電池用非水電解液をそれぞれ用いて行った。
すなわち、サイクリックボルタンメトリ測定は、25℃の温度設定で、浸漬電位から5mVの間を1mV/秒の挿引速度とし、5サイクル行った。さらに、充電電流と放電電流から充放電反応の可逆性を比較評価した。下記表5に、比較例4の5サイクル目の放電容量を100としたときの実施例3および比較例3の容量比と、5サイクル目の各非水電解液の充放電効率を示す。
Figure 2015167129
次に、25℃に保持したまま、0.7mAの充電電流で100mVまで充電し、その後100mVで3時間保持した。また、100mVを印加したまま60℃まで昇温させ、60℃で保持した。その後、0℃まで段階的に温度を下げ、交流インピーダンス測定により電極の抵抗を比較評価した。下記表6に、0℃における比較例4の非水電解液を用いたときの抵抗を100として、実施例3および比較例3の各非水電解液における電極の抵抗の比率を示す。
Figure 2015167129
<ナトリウムイオン電池の正極材料評価>
本評価では、実施例3及び比較例3、4で作製したナトリウムイオン電池用非水電解液をそれぞれ用いて行った。
すなわち、25℃、浸漬電位から3400mVの間を1mV/秒の挿引速度に条件変更して、前記のサイクリックボルタンメトリ測定を再び行った。比較例4の5サイクル目の放電容量を100としたときの実施例3および比較例3の容量比と、5サイクル目の各非水電解液の充放電効率を下記表7に示す。
Figure 2015167129
続いて、25℃に保持したまま、0.7mAの充電電流で3400mVまで充電し、その後3400mVで3時間保持した。また、3400mVを印加したまま60℃まで昇温させ、60℃で保持した。その後、0℃まで段階的に温度を下げ、交流インピーダンス測定により電極の抵抗を比較評価した。下記表8に、0℃における比較例4の非水電解液を用いたときの抵抗を100として、実施例3および比較例3の各非水電解液における電極の抵抗の比率を示す。
Figure 2015167129
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 正極缶
5 負極缶
6 ガスケット
7 スペーサー
8 スプリング
10 アルミニウム製ブロック
11 作用極用のステンレス製支持棒
12 参照極用のステンレス製支持棒
13 対極用のステンレス製支持棒
14 テフロン製蓋
15 ガラス製容器
16 非水電解液
17 作用極
18 参照極
19 対極

Claims (3)

  1. 二次電池に用いられる二次電池用非水電解液であって、リン酸ジエステル塩が添加されている二次電池用非水電解液。
  2. 前記リン酸ジエステル塩の添加量が、前記非水電解液の全質量に対し0.005〜5質量%の範囲内である請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  3. 請求項1又は2に記載の二次電池用非水電解液、正極および負極を少なくとも備えた二次電池。
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