JP2019135215A - モノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩の製造方法 - Google Patents

モノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効率的かつ簡便にモノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩を製造する方法の提供。【解決手段】ジハロゲノリン酸塩と、アルコール又はフェノール類と、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基とを反応させる、モノハロゲノリン酸モノエステル塩、又はリン酸ジエステル塩の製造方法であって、前記エステルはアルキル又はアリールエステルであり、前記塩はアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基である。また、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基が、水酸化物又は炭酸塩である。【選択図】なし

Description

本発明は、モノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩の製造方法に関するものである。
モノハロゲノリン酸エステル塩及びリン酸ジエステル塩は、リチウムイオン二次電池の電解質及び添加剤や、機能性材料中間体及び医薬品用中間体等に使用されている。
これまで、モノハロゲノリン酸エステル塩及びリン酸ジエステル塩の製造方法として様々な手法が検討・開発がなされている。
例えば、有機ハロゲン化リンを原料としてモノハロゲノリン酸エステル塩を製造する方法が特許文献1及び2に記載されている。特許文献1では塩化リチウム、塩化ホスホリル、水、メタノール及びフッ化水素を、特許文献2ではモノハロゲノリン酸エステルにヨウ化ナトリウムをそれぞれ非水溶媒中で反応させてモノハロゲノリン酸エステル塩を製造する方法が記載されている。
特許文献3ではリン酸ジアリールエステルを原料としてモノハロゲノリン酸エステル塩を製造する方法が記載されている。
またリン酸ジエステル塩については、特許文献4では、トリメチルホスフィンとヨウ化リチウムを反応する原料と、特許文献5では2種類以上の置換基を有するリン酸トリエステルを原料として製造する方法が記載されている。
WO2016/024496号のパンフレット 特開2017−119690号公報 特開2008−231026号公報 韓国公開特許第10−2017−0112122号公報 特開2015−167129号公報
しかし、特許文献1及び2に記載のモノハロゲノリン酸エステル塩の製造方法では、反応温度が120〜150℃と高温を要し、有用な方法とは言い難い。また、特許文献2のモノハロゲノリン酸エステルは、一般的にエステル化工程にてトリエチルアミン等の有機塩基を要するため、リチウムイオン二次電池の材料として使用する場合、蒸留等の精製が必要となる。
特許文献3では、生成物のモノハロゲノリン酸エステル塩におけるアルキル置換基が原料のリン酸ジアリールエステル化合物に由来するところ、アルキル置換基の種類によっては、対応するリン酸ジアリールエステル化合物原料が得難い場合がある。
特許文献4では、ヨウ化物金属を使用するため、得られるリン酸ジエステル塩をリチウムイオン二次電池の材料として使用する場合、悪影響を及ぼす可能性がある。特許文献5のリン酸トリエステルは、特許文献2と同様にエステル化工程にてトリエチルアミン等の有機塩基を要するため、得られるリン酸ジエステル塩をリチウムイオン二次電池の材料として使用する場合、蒸留等の精製が必要となる。
本発明は、上記の問題点を解決し、効率的かつ簡便にモノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、驚くべきことに、ジハロゲノリン酸塩と、アルコール又はフェノール類と、特定の塩基とを作用させることで、常温の反応にて、後の蒸留工程等を要することなく簡便に、モノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、ジハロゲノリン酸塩と、
アルコール又はフェノール類と、
アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基とを反応させる、
下記化学式(1)又は(2)で表される化合物の製造方法を提供するものである。
Figure 2019135215
(R、R又はRは、それぞれ独立して、炭素数が1〜10であるアルキル基、炭素数が1〜10であるハロゲン化アルキル基、炭素数が5〜10であるアリール基又は炭素数が5〜10であるハロゲン化アリール基を表し、該アルキル基、該ハロゲン化アルキル基、該アリール基及び該ハロゲン化アリール基は、構造中に置換基及び/又はヘテロ原子を有している場合があり、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している場合もある。R及びRは、互いに結合して、環構造を形成している場合がある。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はオニウムを示す。Xはハロゲン原子を表す。nは1又は2の価数を表す。)
本発明の製造方法は、高温を要さず後工程でのアミンの除去が不要である等、効率よく簡便にモノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩を製造できる。また、本発明の製造方法は、汎用的な材料であるアルコールやフェノール類を原料に用い、幅広い種類の置換基を有するエステル塩を容易に製造することができる。
以下、本発明におけるモノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩の製造方法について詳細に説明する。本発明の範囲は以下に説明する範囲に拘束されることはなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で変更することが可能である。
本発明の製造方法は、ジハロゲノリン酸塩と、
アルコール又はフェノール類と、
アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基とを反応させて、
下記化学式(1)又は(2)で表される化合物を製造するものである。
Figure 2019135215
(R、R又はRは、それぞれ独立して、炭素数が1〜10であるアルキル基、炭素数が1〜10であるハロゲン化アルキル基、炭素数が5〜10であるアリール基又は炭素数が5〜10であるハロゲン化アリール基を表し、該アルキル基、該ハロゲン化アルキル基、該アリール基及び該ハロゲン化アリール基は、構造中に置換基及び/又はヘテロ原子を有している場合があり、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している場合もある。R及びRは、互いに結合して、環構造を形成している場合がある。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はオニウムを示す。Xはハロゲン原子を表す。nは1又は2の価数を表す。)
本製造方法の反応式の例を以下に示す。以下(3)及び(4)ではRとRが同じ基である場合を示しているが、原料として2種以上のアルコール又はフェノール類を用いることで、RとRが異なる化合物を製造することもできる。なお、以下の(3)及び(4)はジハロゲノリン酸塩のカチオンが、目的とする生成物であるモノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩のカチオンとなる例である。なお以下の式(3)及び(4)は1価のアルコール又はフェノール類の使用を想定しているが、後述するように、R及びRが互いに結合して環を形成している式(2)の化合物を製造する場合、式(4)の「ROH」2モルに換えて、2価のアルコール又はフェノール類1モルを用いればよい。
(PO + (n/s)M(B)s/r + nROH →
{POX(OR)} + (n/r)HB + (n/s)M(X) ・・(3)

(PO + (2n/s)M(B)s/r + (2n)ROH →
{PO(OR + (2n/r)HB + (2n/s){M(X)}・(4)
(上記式において、R、R、X及びnは式(1)及び(2)と同義である。Mは式(1)及び(2)のMと同義である。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はオニウムを示す。Bは塩基根を示す。rはBの価数である。sはMの価数である。)
本製造方法の反応式の別の例を以下に示す。以下(3’)及び(4’)は、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基のカチオンが、目的とする生成物であるモノハロゲノリン酸エステル塩又はリン酸ジエステル塩のカチオンとなる例であり、その点以外は上記(3)及び(4)と同様である。後述するように、出願人は、(3)及び(4)と(3’)及び(4’)とのどちらが進行するかは、副生物であるハロゲン金属塩の溶解度等に依存すると考えている。
(PO + (n/s)M(B)s/r + nROH →
(n/s)M{POX(OR)} + (n/r)HB + M(X) ・・(3’)
(PO + (2n/s)M(B)s/r + (2n)ROH →
(n/s)M{PO(OR + (2n/r)HB + 2M(X)・(4’)
(上記式において、R、R、X及びnは式(1)及び(2)と同義である。Mは式(1)及び(2)のMと同義である。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はオニウムを示す。Bは塩基根を示す。rはBの価数である。sはMの価数である。)
なおアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基として、炭酸塩を用いる場合、副生物として炭酸水素塩を生成させる場合もある。その場合の反応式を以下(3’’)及び(4’’)に示す。なお炭酸水素塩を生成し、カチオン交換が起こる場合については記載を省略するが、(3)から(3’)への変更と同様である。
(PO + (2n/s)M(COs/2 + nROH →
{POX(OR)} + (n/s)M(HCO + (n/s)M(X) ・・(3’’)

(PO + (4n/s)M(COs/2 + (2n)ROH →
{PO(OR + (2n/s)M(HCO+ (2n/s){M(X)}・・(4’’)
上記反応式(3)、(4)、(3’)、(4’)、(3’’)、(4’’)の反応は、ジハロゲノリン酸塩のハロゲンを脱離基とし、エステル基を導入する反応である。副生物として、ハロゲン化塩及び水、炭酸水素塩又は炭酸等が生成する。上記の通り、(3)、(3’)及び(3’’)の反応により、(1)の化合物を製造でき、(4)、(4’)及び(4’’)の反応により、(2)の化合物を製造できる。
本製造方法では、(1)及び(2)のどちらの化合物を製造するかは、アルコール又はフェノール類の存在下であることを条件に、M(POで示されるジハロゲノリン酸塩に対するアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基のモル比に基づき調整することができる。(1)及び(2)のうち、(1)の化合物を得たい場合、M(POで示されるジハロゲノリン酸塩に対するアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基及びオニウム塩基の前者:後者が1:1に近い当量比で行うことが好ましく、より好ましくは前者:後者の当量比が1:0.2〜1.5であり、更に好ましくは0.95〜1.05である。
(1)及び(2)のうち、(2)の化合物を得たい場合、M(POで示されるジハロゲノリン酸塩に対するアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基及びオニウム塩基の量を前者:後者が1:2に近い当量比で行うことが好ましく、より好ましくは前者:後者の当量比が1:2.0〜5.0であり、更に好ましくは3.0〜5.0である。
前記の当量比は、式(3)、(4)、(3’)、(4’)の反応の場合、「ジハロゲノリン酸塩のリン原子のモル数」に対する「アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基及びオニウム塩基の塩基根のモル数を塩基の価数で割った数」の比率である。一方、炭酸塩を用いて式(3’’)及び(4’’)の反応を行う場合は、「ジハロゲノリン酸塩のリン原子のモル数」に対する「アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩及びオニウム炭酸塩の炭酸根のモル数」の比率である。
一方、アルコール又はフェノール類の使用比率は、特に制限はないが、溶媒としても使用できるため、モノフルオロリン酸塩及びアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基及びオニウム塩基に対して等当量以上で用いることが好ましい。具体的には、アルコール又はフェノール類の使用比率は、ジハロゲノリン酸塩のリン原子1モルに対してアルコール及びフェノール類の水酸基が1.0モル以上であることが好ましく、1.1モル以上であることが更に好ましく、1.15モル以上であることが特に好ましい。特に式(2)の化合物を得たい場合には、ジハロゲノリン酸塩のリン原子1モルに対してアルコール及びフェノール類の水酸基が2.0モル以上であることが好ましく、2.5モル以上であることが更に好ましく、3.0モル以上であることが特に好ましい。アルコール又はフェノール類の使用比率の上限としてはジハロゲノリン酸塩のリン原子1モルに対してアルコール及びフェノール類の水酸基が100モル以下であることが原料コスト低減等の点で好ましく、50モル以下であってもよく、30モル以下であってもよく、20モル以下であってもよい。ここでいうアルコール及びフェノール類の水酸基とは、アルコールにおけるアルコール性水酸基及びフェノール類におけるフェノール性水酸基を指す。
以下、各原料成分について更に説明する。
[ジハロゲノリン酸塩]
ジハロゲノリン酸塩としては、ジハロゲノリン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はオニウム塩を用いる。
前記アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。入手の容易さ及びコストの優位性の観点から選択すれば、リチウム、ナトリウム、又はカリウムが好ましい。またリチウムを用いることで、生成物をリチウムイオン二次電池における非水電解液の添加剤として好ましく用いることができる。
前記アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。入手の容易さ、コストの優位性及び安全性の観点から選択すれば、マグネシウム、又はカルシウムが好ましい。
オニウムとしては、具体的に、アンモニウム、ホスホニウム、オキソニウム、又はスルホニウム等が挙げられる。
アンモニウムとしては、NH 、第1級アンモニウム(R11)、第2級アンモニウム(R1112)、第3級アンモニウム(R111213HN)、又は第4級アンモニウム(R11121314)が挙げられる。
ホスホニウムとしては、第4級ホスホニウム(R11121314)が好ましく挙げられる。
スルホニウムとしては、第3級スルホニウム(R111213)が好ましく挙げられる。
前記のR11、R1112、R111213HN、R11121314、R11121314及びR111213におけるR11、R12、R13及びR14は同一であっても異なっていてもよい。R11、R12、R13及びR14としては、アルキル基、又はアリール基が挙げられる。R11、R12、R13及びR14で表されるアルキル基としては、直鎖又は分岐鎖状のものが好ましく挙げられ、炭素数1〜8のものが好ましく、炭素数1〜4のものがより好ましい。R11、R12、R13及びR14で表されるアリール基としては、フェニル基が挙げられる。
ジハロゲノリン酸塩におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。ジハロゲノリン酸塩における2つのハロゲン原子は同一であってもよく、異なっていてもよいが同一である方が製造コスト低減の点では好ましい。
ジハロゲノリン酸塩は、ジクロロリン酸塩又はジフルオロリン酸塩であることが、反応効率や入手の容易さ、コストの優位性の点で好ましい。特に、反応式(3)により上記(1)で表される化合物を製造しようとする場合は、ジハロゲノリン酸塩がジフルオロリン酸塩であることが、反応効率が高く、安定して目的の生成物を得やすいために好ましい。
ジハロゲノリン酸塩の製造方法に特に指定はないが、リチウムイオン二次電池の非水電解液に添加して使用する場合、高純度品を使用するのが好ましい。合成法として特開2014−15343号公報を参考に合成可能である。
ジハロゲノリン酸塩は1種のみを用いてもよく、2種以上を組みあわせて用いてもよい。
[アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基]
アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基としては、入手容易性等の点から水酸化物、炭酸塩又は炭酸水素塩が挙げられ、特に、水酸化物又は炭酸塩が好ましく、反応効率や溶解度の点から水酸化物であることが特に好ましい。アルカリ金属塩基におけるアルカリ金属、アルカリ土類金属塩基におけるアルカリ土類金属及びオニウム塩基におけるオニウムとしては、上記のジハロゲノリン酸塩におけるアルカリ金属、アルカリ土類金属及びオニウムについて例示したものとそれぞれ同様のものが挙げられる。
具体的には、水酸化物としては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOH等のアルカリ金属水酸化物、Mg(OH)、Ca(OH)、Sr(OH)、Ba(OH)、等のアルカリ土類金属水酸化物、NHOH、R11N(OH)、R1112N(OH)、R111213HN(OH)、R11121314N(OH)、R11121314P(OH)及びR111213S(OH)等のオニウム水酸化物が挙げられる。炭酸塩としては、LiCO、NaCO、KCO、RbCO、CsCO等のアルカリ金属炭酸塩、MgCO、CaCO、SrCO、BaCO等のアルカリ土類金属炭酸塩、上記(NHCO、(R11N)CO、(R1112N)CO、(R111213HN)CO、(R11121314N)CO、(R11121314P)CO及び(R111213S)CO、(NH)(R11N)CO等が挙げられる。炭酸水素塩としては、LiHCO、NaHCO、KHCO、RbHCO、CsHCO等のアルカリ金属炭酸水素塩、Mg(HCO、Ca(HCO、Sr(HCO、Ba(HCO等のアルカリ土類金属炭酸水素塩、NH(HCO)等が挙げられる。
ジハロゲノリン酸塩のカチオンと、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基及びオニウム塩基におけるカチオンとは、同一であっても異なっていてもよい。また、ジハロゲノリン酸塩のカチオンと、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基及びオニウム塩基におけるカチオンとは、同一種であっても異なる種であってもよい。
ここでいう同一種、異なる種という場合の種類とは「アルカリ金属」「アルカリ土類金属」「オニウム」を指す。
ジハロゲノリン酸塩のカチオンと、アルカリ金属塩基が異なる反応では、ジハロゲノリン酸塩と、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基との間で、カチオン交換が起きることがある。例えば後述する実施例13に示すように、ジフルオロリン酸リチウムとテトラn−ブチルアンモニウム水酸化物との反応の場合、生成物はモノフルオロリン酸メチル(テトラn−ブチルアンモニウム)であり、副生物はフッ化リチウムとなり、カチオン交換反応が進行する(式(3’)の反応)。一方、例えば後述する実施例12に示すように、ジフルオロリン酸リチウムと水酸化カルシウムの場合、生成物はモノフルオロリン酸メチルリチウムであり、副生物はフッ化カルシウムとなり、カチオン交換が起きていない(式(3)で示す反応)。カチオン交換の有無は、詳細は不明であるが、副生するハロゲン化物の溶解度に起因する可能性がある。
[アルコール又はフェノール類]
アルコールとは、炭化水素の水素原子をヒドロキシ基(−OH)で置き換えた物質の総称であり、フェノール類を除くものを指す。ここでいう炭化水素は鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、またヘテロ原子を有していても良い。
またフェノール類とは、芳香族環基上にヒドロキシ基を持つ有機化合物を指す。ここでいう芳香族環基はヘテロ原子を有していてもよい。
アルコール及びフェノール類は、一価及び二価以上のいずれであってもよい。アルコールとしては、上記(1)の化合物におけるR並びに(2)の化合物におけるR及びRとして、構造中に置換基及び/又はヘテロ原子を有している場合があり、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している場合もある炭素数が1〜10であるアルキル基若しくはハロゲン化アルキル基を与えるものが挙げられる。またフェノール類としては、構造中に置換基及び/又はヘテロ原子を有している場合があり、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している場合もある炭素数が5〜10であるアリール基若しくはハロゲン化アリール基を与えるものが挙げられる。
上記の炭素数が1〜10であるアルキル基又はハロゲン化アルキル基を与えるアルコールとしては、飽和アルコールであってもよく、不飽和アルコールであってもよい。
一価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、ネオペンタノール、tert−ペンタノール、シクロペンタノール、2−メチルブタノール、1−メチルブタノール、1,2−ジメチルプロパノール、1,1−ジメチルプロパノール、ヘキサノール、4−メチルペンタノール、3−メチルペンタノール、2−メチルペンタノール、1−メチルペンタノール、3,3−ジメチルブタノール、2,3−ジメチルブタノール、1,3−ジメチルブタノール、2,2−ジメチルブタノール、3,3−ジメチルブタノール、1,2−ジメチルブタノール、1,1−ジメチルブタノール、3−エチルブタノール、2−エチルブタノール、1−エチルブタノール、1,2,2−トリメチルブタノール、1,1,2−トリメチルブタノール、1−エチル−2メチルプロパノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−メチルヘキサノール、3−メチルヘキサノール、4−メチルヘキサノール、5−メチルヘキサノール、2,4−ジメチルペンタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、2,5−ジメチルヘキサノール、2,4−ジメチルヘキサノール、2,5,5−トリメチルペンタノール、2,2,4−トリメチルペンタノール、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、ビニルアルコール、アリルアルコール、2-メチルアリルアルコール、3−ブテン−1−オール、2−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、2−メチル−4−ペンテン−1−オール、2−メチル−1−ペンテン−4−オール、2−エチル−4−ペンテン−1−オール、2−エチル−1−ペンテン−4−オール、2−エチル−5−ヘキセン−1−オール、2−エチル−1−ヘキセン−5−オール、5−ヘキセン−1−オール、等が挙げられる。
また二価以上のアルコールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノニルアルコール、1,10−デシルアルコール、グリセリン等が挙げられる。
炭素数が1〜10であるハロゲン化アルキル基を与えるアルコールとしては、上記の炭素数が1〜10であるアルキル基を与えるアルコールにおける1又は2以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたものが挙げられる。例えば、2,2,2−トリハロゲノエタノール(CXCHOH)、1,1,1,3,3,3−ヘキサハロゲノ−2−プロパノール((CXCHOH)、ノナハロゲノ−テトラブチルアルコール((CXCOH)、2,2,3,3,3−ペンタハロゲノ−1−プロパノール(CXCXCHOH)等が挙げられる。
構造中にヘテロ原子を有しているアルキル基を与えるアルコールとしては、上記の炭素数が1〜10であるアルキル基及びハロゲン化アルキル基を与えるアルコールにおける1つ又は2つ以上のメチレン基が−S−、−O−、−SO−、及び−SO−から選ばれる1又は2以上の2価の基で置換されているものが挙げられる。また、炭素数11以上である上記と同様のアルキル基におけるメチレン基が上記2価の基のうち炭素原子非含有のもので置換されて炭素数が10以下となっているアルコールも挙げられる。
また、構造中に置換基を有しているアルキル基を与えるアルコールとしては、記のアルキル基及びハロゲン化アルキル基を与えるアルコールにおけるアルキル基部分の1つ又は2つ以上の水素原子が、シアノ基、ニトロ基、水酸基、カルボキシル基、アリール基、複素環基から選ばれる1又は2以上の置換基で置換されているものが挙げられる。アリール基、複素環基に置換されたアルコールに由来する式(1)又は(2)におけるアルキル基の炭素数は、置換基としてのアリール基、複素環基の炭素数を含めて1〜10である。置換基としてのアリール基、複素環基は更にシアノ基、ニトロ基、水酸基、カルボキシル基に置換されていてもよい。
また、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している基を与えるアルコールとしては、上記のシクロヘキサノールやシクロペンタノールのほか、シクロヘキサノールやシクロペンタノールにおける1つ又は2つ以上のメチレン基が上記の2価基から選ばれる1又は2以上の置換基で置換されているものが挙げられる。
炭素数が1〜10であるアリール基を与えるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、クレゾールを除くアルキルフェノール類、アルケニルフェノール類、アルキルオキシフェノール類が挙げられる。前記のアルキルフェノール類としては、アルキル基が炭素数2〜4であり、直鎖状及び分岐鎖状のものを含む。ベンゼン環上の水素原子を置換するアルキル基の数は1又は2以上である。また、クレゾールにおけるベンゼン環上の水素原子が、更に炭素数1〜3のアルキル基に置換されていてもよい。更にアルケニルフェノール類としては、クレゾールや前記のアルキルフェノール類におけるアルキル基のうち少なくとも一つにおける炭素−炭素結合が炭素−炭素二重結合に置き換わったものが挙げられる。アルコキシフェノール類としては、クレゾールや前記のアルキルフェノール類において、アルキル基が対応するアルコキシ基となったものが挙げられる。
炭素数が1〜10であるハロゲン化アリール基を与えるフェノール類としては、上記の炭素数が1〜10であるアリール基を与えるフェノール類における水酸基上以外の位置に存在する1又は2以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたものが挙げられ、具体的には2−ハロゲノフェノール、3−ハロゲノフェノール、4−ハロゲノフェノール、4−トリハロゲノメチルフェノール、2,3−ジハロゲノフェノール、2,4−ジハロゲノフェノール、2,5−ジハロゲノフェノール、2,6−ジハロゲノフェノール、3,4−ジハロゲノフェノール、3,5−ジハロゲノフェノール、2,3,4−トリハロゲノフェノール、2,3,6−トリハロゲノフェノール、3,4,5−トリハロゲノフェノール、2−トリハロゲノメトキシフェノール、3−トリハロゲノメトキシフェノール、4−トリハロゲノメトキシフェノール、2−トリハロゲノメチルチオフェノール、3−トリハロゲノメチルチオフェノール、4−トリハロゲノメチルチオフェノール、2,3−ジトリハロゲノフェノール、2,4−ジトリハロゲノフェノール、2,5−ジトリハロゲノフェノール、2,6−ジトリハロゲノフェノール、3,4−ジトリハロゲノフェノール、3,5−ジトリハロゲノフェノール、ペンタハロゲノフェノール、3−トリハロゲノメチルフェノール、2−トリハロゲノメチルフェノール、4―(1,1,1,3,3,3−ヘキサハロゲノ2−プロパノール)フェノール、3―(1,1,1,3,3,3−ヘキサハロゲノ2−プロパノール)フェノール、3,5―ジ(1,1,1,3,3,3−ヘキサハロゲノ2−プロパノール)フェノール等を例示できる。
構造中にヘテロ原子を有しているアリール基を与えるフェノール類としては、上記のアリール基及びハロゲン化アリール基を与えるフェノール類における芳香族環中の炭素原子がN又はNR(Rは水素原子又は炭素数10以下の炭化水素基)、O、S等に置き換わった基や、1つ又は2つ以上のメチレン基が−S−、−O−、−SO−及び−SO−から選ばれる1又は2以上の2価の基で置換されているものが挙げられる。なお、炭素数11以上である上記と同様のアリール基において、芳香族環中の炭素原子が上記のヘテロ原子に置換されているか、メチレン基が上記2価の基のうち炭素非含有のもので置換されて炭素数が10以下となっているフェノール類も挙げられる。
また、構造中に置換基を有しているアリール基を与えるフェノール類としては、記のアリール基及びハロゲン化アリール基を与えるフェノール類における水酸基上以外の位置にある1つ又は2つ以上の水素原子がシアノ基、ニトロ基、水酸基、カルボキシル基複素環基から選ばれる1又は2以上の置換基で置換されているものが挙げられる。複素環基に置換されたフェノール類に由来する式(1)又は(2)におけるアリール基の炭素数は、置換基としての複素環基の炭素数を含めて5〜10である。置換基としての複素環基は更にシアノ基、ニトロ基、水酸基、カルボキシル基に置換されていてもよい。
また、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している基を与えるアリール基としては、上記の各フェノール類における2以上の置換基が互いに結合して環構造を形成した基等が挙げられる。
好ましいアルコール又はフェノール類としては、構造中にヘテロ原子を有していてもよく置換基を有していてもよい、炭素数10以下のアルコール又はハロゲン化アルコール;構造中にヘテロ原子を有していてもよく、ハロゲン原子を有していてもよく、ハロゲン原子以外の置換基を有していてもよいフェノールやクレゾール等が、安価に入手できる点や反応効率が高い等の点で好ましい。
また従来の方法では(1)及び(2)におけるR、R及びRを与える原料が制限されており、R、R及びRについてハロゲン原子を有するものを安定的に製造することが困難である場合も存在した。これに対し、本製造方法では、原料であるアルコール又はフェノール類の選択により、R、R及びRがハロゲン原子を有するものを安定的に製造できるというメリットがある。特に、ハロゲン原子としてフッ素原子を含有する(1)及び(2)の化合物は、非水電解液二次電池における非水電解液の添加剤として有用に用いることができる。
また、アルコールとして二価のアルコールを用いて本製造方法を採用すると、R及びRが互いに結合して環構造を形成している式(2)の化合物が得られるという利点がある。
つまり、上記(4)又は(4’)において、原料として、2価のアルコール又はフェノール類(HOR−ROH)を用いると、式(2)の化合物であって、R及びRとが互いに結合して環を形成した下記の化合物が製造できる。
Figure 2019135215
(上記式において、M及びnは式(2)と同義である。−R−R−は、2価のアルコール又はフェノール類の残基を示す。)
アルコール及びフェノール類は単独で用いても、2種以上を任意の比率で混合して用いても良い。
[溶媒]
反応溶媒については、ジハロゲノリン酸塩やアルコール、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基に対して不活性であれば特に制限はなく、無溶媒でもよい。アルコールやフェノール類等がジハロゲノリン酸塩やアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基を溶解し難い場合等に、反応溶媒を使用することが好ましい。反応溶媒としては、水、アルコール及びフェノール類以外の有機溶媒が挙げられ、例えば、ケトン類、エステル類、エーテル類及びニトリル類が挙げられる。エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ − ブチロラクトン、γ − バレロラクトン等の環状エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステルが挙げられる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等の鎖状エーテル等が挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、ジエチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−sec−ブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン等のジアルキルケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類が挙げられる。ニトリル類としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、アクリロニトリルなどのモノニトリル;マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、1,4−ジシアノヘプタン、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、2,6−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、2,7−ジシアノオクタン、1,9−ジシアノノナン、2,8−ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカン、1,6−ジシアノデカン、2,4−ジメチルグルタロニトリルなどのジニトリル;ベンゾニトリルなどの環状ニトリル;メトキシアセトニトリルなどのアルコキシ置換ニトリル等が挙げられる。その他、スルフォラン、ジエチルスルホン等の含硫黄有機溶媒などが挙げられる。
溶媒の量は、適宜定められるが、使用する場合は、ジハロゲノリン酸塩が、反応液(溶媒及び各原料を混合してなる反応液)中2質量%以上20質量%以下となる量とすることが反応効率や溶媒の使用コスト、溶媒を用いる効果を高める点で好ましい。
[反応条件]
温度については、反応が進行する限り特に制限はない。反応は、通常、常圧で行う。高温で行わずに反応が進行するという本製造方法の利点を生かす点から、反応温度は80℃以下であることが好ましく、20℃以上60℃以下であることがより好ましい。
また原料を加える順序に特に制限はなく、アルコール又はフェノール類、ジハロゲノリン酸塩、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基を一度に反応容器に添加し混合してもよい。
反応に使用する材料において、水を実質的に用いないことが不純物の生成等を避ける点で好ましく、原料を混合した直後の反応開始時点の液において、水の割合は5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
[精製方法]
以上の工程により、(1)又は(2)で示される化合物を得ることができる。反応液中に副生したハロゲン化金属又はハロゲン化オニウムは有機溶媒に不溶であるため除去が容易である。原料のジハロゲノ酸塩は、アセトンあるいはジメトキシエタン等の洗浄により除去できる。水又は炭酸については加熱乾燥により除去できる。また、残留したアルコール又はフェノール類並びに溶媒は、加熱乾燥等の公知の方法で適宜除去できる。
生成した式(1)又は(2)で示される化合物は、そのカチオン種や置換基R、R及びRの種類によって種々の用途に用いることができる。式(1)又は(2)で示される化合物の用途としては、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池における非水電解液の添加剤のほか、フッ素放出源等の歯科口腔用、医療用、不斉合成反応の光学活性配位子等の有機合成用、難燃剤、樹脂用安定剤等が挙げられ、これらの用途において好適に用いることができる。
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、かかる実施例に限定されるものではない。反応液の分析は日本電子製JNM−ECZ400Sを用いて31P NMR及び19F NMRにて行った。生成物のカチオン部の特定は、Thermo Scientific社製ICS−3000(カラム CS−16)を用いてイオンクロマトグラフィー測定を行った。特に断りがない限り、実験は室温(20℃)、常圧下で行った。
(実施例1)モノフルオロリン酸メチルリチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、メタノール 30.6g、ジフルオロリン酸リチウム 3.1g(0.03mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム0.6g(0.03mol)を加え、マグネットスターラーで12時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸メチルリチウム(−3.8ppm(1P,dq,J=928Hz(P−F),11Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、87mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸メチルリチウムに由来するピークが−82.9ppm(1F,d,J=928Hz)に観測された。
(実施例2)モノフルオロリン酸エチルリチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、エタノール 30.6g、ジフルオロリン酸リチウム 2.9g(0.03mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム0.7g(0.03mol)を加え、マグネットスターラーで12時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸エチルリチウム(−4.8ppm(1P,dt,J=923Hz(P−F),8Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、64mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸エチルリチウムに由来するピークが−81.3ppm(1F,d,J=923Hz)に観測された。
(実施例3)モノフルオロリン酸ヘキシルリチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れn−ヘキサノール46.7g,ジフルオロリン酸リチウム 1.2g(0.01mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム0.2g(0.01mol)を加え、70℃にてマグネットスターラーで6時間かきまぜた。反応液を31P NMR(neat)で分析したところ、モノフルオロリン酸ヘキシルリチウム(−5.3ppm(1P,dt,J=925Hz(P−F),J=7Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、40mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸ヘキシルリチウムに由来するピークが−80.1ppm(1F,d,J=929Hz)に観測された。
(実施例4)モノフルオロリン酸(2−メトキシエチル)リチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、2−メトキシエタノール31.6g、ジフルオロリン酸リチウム 4.8g(0.04mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム1.0g(0.04mol)を加え、マグネットスターラーで12時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸(2−メトキシエチル)リチウム(−5.1ppm(1P,dt,J=925Hz(P−F),7Hz(P−H))が、反応液中に溶解するリン含有化合物中、83mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸(2−メトキシエチル)リチウムに由来するピークが−79.1ppm(1F,d,J=923Hz)に観測された。
(実施例5)モノフルオロリン酸(2−メチルアリル)リチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、2−メチルアリルアルコール 21.7g、炭酸ジメチル 20.0g、ジフルオロリン酸リチウム 5.0g(0.05mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム1.1g(0.05mol)を加え、マグネットスターラーで3日間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸(2−メチルアリル)リチウム(−5.0ppm(1P,dt,J=930Hz(P−F),8Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、34mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸(2−メチルアリル)リチウムに由来するピークが−79.6ppm(1F,d,J=924Hz)に観測された。
(実施例6)モノフルオロリン酸(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)リチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール9.2g、アセトン 23.7g、ジフルオロリン酸リチウム 2.9g(0.03mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム0.7g(0.01mol)を加え、マグネットスターラーで24時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロー2−プロピル)リチウム(−8.5ppm(1P,dd,J=950Hz(P−F),12Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、66mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)リチウムに由来するピークが−75.5ppm(1F,dq,J=950Hz)に観測された。
(実施例7)モノフルオロリン酸(3−フルオロフェニル)リチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ3−フルオロフェノール4.8g、
ジフルオロリン酸リチウム 1.1g(0.01mol)及び炭酸エチルメチル 15.8gを量りとった。続いて、水酸化リチウム 0.2g(0.01mol)を加え、マグネットスターラーで4時間かきまぜた。反応液を31P NMR((CDOD)で分析したところ、モノフルオロリン酸(3−フルオロフェニル)リチウム(−13.6ppm(1P,d,J=911Hz(P−F))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、89mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸(3−フルオロフェニル)リチウムに由来するピークが−77.6ppm(1F,d,J=913Hz),−113.5ppm(1F,q,J=8.6Hz)に観測された。
(実施例8)リン酸ジメチルリチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れメタノール30.0g,ジフルオロリン酸リチウム 3.0g(0.03mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム2.6g(0.11mol)を加え、マグネットスターラーで24時間かきまぜた。反応液を31P NMR(CDOD)で分析したところ、反応液中に溶解するリン含有化合物中、リン酸ジメチルリチウム (−3.5ppm(1P,sep,J=11Hz(P−H))が100mol%の量で生成していた。
(実施例9)リン酸ジメチルリチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れメタノール8.7g,ジクロロリン酸リチウム 1.4g(0.01mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム0.2g(0.01mol)を加え、マグネットスターラーで1時間かきまぜた。反応液を31P NMR(CDOD)で分析したところ、反応液中に溶解するリン含有化合物中、リン酸ジメチルリチウム (−3.5ppm(1P,sep,J=11Hz(P−H))が80mol%の量で生成していた。
(実施例10)リン酸(エチレングリコール)リチウム(式(2’)において、−R−R−がエタン−1,2−ジイル基であり、Mがリチウムであり、nが1である化合物)の合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、エチレングリコール 41.0g、ジフルオロリン酸リチウム 4.9g(0.046mol)を量りとった。続いて、水酸化リチウム2.0g(0.084mol)を加え、マグネットスターラーで12時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、リン酸(エチレングリコール)リチウム(19.5ppm(1P,f,J=10.2Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、94mol%の量で生成していた。
(実施例11)モノフルオロリン酸メチルカリウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、メタノール 21.7g、ジフルオロリン酸リチウム 1.5g(0.01mol)を量りとった。続いて、炭酸カリウム2.1g(0.01mol)を加え、マグネットスターラーで24時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸メチルカリウム(−3.8ppm(1P,dq,J=928Hz(P−F),11Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、84mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸メチルカリウムに由来するピークが−82.9ppm(1F,d,J=928Hz)に観測された。反応液について、上記の方法でハロゲン金属、ジハロゲノリン酸塩を除去した。次いで加熱により水及びメタノールを除去して精製し、精製した反応液中のモノフルオロリン酸メチル塩のカチオン部におけるカリウムの割合をイオンクロマトグラフィーで分析したところ、カリウムイオンが96面積%(保持時間11.1min)であった。
(実施例12)モノフルオロリン酸メチルリチウムの合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れ、メタノール 21.7g、ジフルオロリン酸リチウム 1.6g(0.015mol)を量りとった。続いて、水酸化カルシウム0.5g(0.007mol)を加え、マグネットスターラーで12時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸メチルリチウム(−3.8ppm(1P,dq,J=928Hz(P−F),11Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、63mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸メチルリチウムに由来するピークが−82.9ppm(1F,d,J=928Hz)に観測された。反応液について、上記の方法でハロゲン金属、ジハロゲノリン酸塩を除去した。次いで加熱により水及びメタノールを除去して反応液を精製し、精製した反応液中のモノフルオロリン酸メチル塩のカチオン部におけるリチウムの割合をイオンクロマトグラフィーで分析したところ、リチウムイオンが98面積%(保持時間5.0min)であった。
(実施例13)モノフルオロリン酸メチル(テトラn−ブチルアンモニウム)の合成
250mL PFA製容器に攪拌子を入れメタノール 22.9g、ジフルオロリン酸リチウム 1.0g(0.01mol)を量りとった。続いて、水酸化テトラn-ブチルアンモニウム40重量%水溶液6.7g(0.01mol)を加え、マグネットスターラーで24時間かきまぜた。反応液を31P NMR(DO)で分析したところ、モノフルオロリン酸メチル(テトラn−ブチルアンモニウム)(−3.8ppm(1P,dq,J=928Hz(P−F),11Hz(P−H))が反応液中に溶解するリン含有化合物中、78mol%の量で生成していた。19F NMRではモノフルオロリン酸メチル(テトラn−ブチルアンモニウム)に由来するピークが−82.9ppm(1F,d,J=928Hz)に観測された。

Claims (11)

  1. ジハロゲノリン酸塩と、
    アルコール又はフェノール類と、
    アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基とを反応させる、
    下記化学式(1)又は(2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2019135215
    (R、R又はRは、それぞれ独立して、炭素数が1〜10であるアルキル基、炭素数が1〜10であるハロゲン化アルキル基、炭素数が5〜10であるアリール基又は炭素数が5〜10であるハロゲン化アリール基を表し、該アルキル基、該ハロゲン化アルキル基、該アリール基及び該ハロゲン化アリール基は、構造中に置換基及び/又はヘテロ原子を有している場合があり、構造中の複数の炭素原子が結合して環構造を形成している場合もある。R及びRは、互いに結合して、環構造を形成している場合がある。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はオニウムを示す。Xはハロゲン原子を表す。nは1又は2の価数を表す。)
  2. アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基が、水酸化物又は炭酸塩である、請求項1に記載の製造方法。
  3. ジハロゲノリン酸塩が、ジクロロリン酸塩又はジフルオロリン酸塩である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 化学式(1)におけるXがフッ素原子である、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記アルカリ金属がリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムから選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記アルカリ土類金属がマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. ジハロゲノリン酸塩と、
    アルコール又はフェノール類と、
    アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基とを、水、アルコール及びフェノール類以外の溶媒中で反応させる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記溶媒として、ケトン類、エステル類、エーテル類及びニトリル類から選ばれる少なくとも一種の溶媒を用いる請求項7に記載の製造方法。
  9. アルコール又はフェノール類として、ハロゲン原子を有するアルコール又はハロゲン原子を有するフェノール類を用いる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. ジハロゲノリン酸塩と、
    アルコール又はフェノール類と、
    アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基又はオニウム塩基とを80℃以下で反応させる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. アルコールがジオールである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
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