JP2015165468A - シールド導電路 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明を具体化した実施例1について、図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例におけるシールド導電路Wは、ハイブリッド車等の車両において、図1に示すように、例えば車体Bの後部に備えられた高圧バッテリ等の機器M1と、車体Bの前部に備えられたインバータやヒューズボックス等の機器M2とを接続するべく、車体Bの床下に配索されるものである。なお、各機器M1,M2は、導電性のシールドケース内に収容されている。
電線10は、導体の外周を絶縁被覆で包囲してなるノンシールド電線であり、その端部に図示しない端子金具が接続され、端子金具はそれぞれコネクタCに収容され、コネクタCは各機器M1,M2に接続される(図2参照)。
編組部材34の一端側は、シールドパイプ30の外周面に金属バンド35によってカシメ付けられて導通可能に固着され、また他端側はコネクタCに導通可能に固着されている。
まず、一対の分割体20のうち一方の分割体20に電線10を収容する。その際には、2本或いはそれ以上の本数の電線10を、従来のようにテープ巻きしなくても容易に収容することができる。
本実施例のシールド導電路Wは、電線10と、軸方向に沿って分割された一対の分割体20を合体することにより電線10を内側に挿通可能な筒形状に構成されるシールドパイプ30とを備え、一対の分割体20の合わせ部36には、一対の分割体20の合体時に内外方向に重なり合って嵌り合うラップ嵌合部23が設けられている。
次に、本発明を具体化した実施例2に係るシールド導電路Wを図5によって説明する。
本実施例のシールド導電路40は、シールドパイプ30に、多機能部24の先端を内側から押さえる押え部41を設けた点で、実施例1とは相違する。なお、実施例1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
次に、本発明を具体化した実施例3に係るシールド導電路50を図6によって説明する。
本実施例のシールド導電路50は、シールドパイプ30の内部を複数の電線挿通空間51に仕切る仕切壁52を設けた点で、実施例1とは相違する。なお、実施例1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
次に、本発明を具体化した実施例4に係るシールド導電路60を図7によって説明する。
本実施例のシールド導電路60は、一対の分割体20を、形状の異なる第1分割体20Fおよび第2分割体20Sとした点で、実施例1とは相違する。なお、実施例1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
一対の分割体20F,20Sの合わせ部36には、実施例1と同様、一対の分割体20F,20Sの合体時に内外方向に重なり合って嵌り合うラップ嵌合部61が設けられている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、シールドパイプ30が、曲げ加工されて所定の形状に塑性変形して一対の分割体20が合体状態に保持されるものとしているが、これに限らず、別途、一対の分割体を一体に保持する手段を設けても良く、例えば、クランプを取り付けたり、スポット溶接で接合したり、金属バンドを巻き付ける等してもよい。
(2)上記実施例では、一対の分割体20を合体させてから曲げ加工するものとしているが、これに限らず、予め所定形状に曲げ加工した分割体を合体させるものとしてもよい。
(3)上記実施例では、シールドパイプ30の外形形状を真円形状としているが、これに限らず、シールドパイプの外形形状は、楕円形、長円形、角形等、任意の形状としてもよい。
(4)上記実施例では、シールドパイプ30の最下部31に水抜き穴33を設けているが、これに限らず、水抜き穴を設ける位置および箇所数は適宜設定することができる。
(5)上記実施例では、ラップ嵌合部23(53)(61)または多機能部24は、シールドパイプ30の全長にわたり連続して設けられているが、これに限らず、ラップ嵌合部または多機能部は、シールドパイプの一部のみに設けても良く、また間欠的に複数箇所に分けて設けてもよい。
(6)上記実施例では、ラップ嵌合部23(53)(61)は、シールドパイプ30の内側面のみに形成されているが、これに限らず、従来のパイプベンダー機を使用できないけれども、ラップ嵌合部をシールドパイプの外側面に突出して設けてもよい。その際には、例えば、分割体の第1縁部および第2縁部に外側に突出する鍔部を設け、その鍔部にラップ嵌合部を設けるものとしてもよい。
(7)上記実施例では、ラップ嵌合部23(53)(61)は、シールドパイプ30の内側面のみに形成されているが、これに限らず、例えば、図8に示すように、シールドパイプ30の厚さ範囲内にラップ嵌合部70を形成し、シールドパイプ30の内側面および外側面のいずれにも突出しないものとしてもよい。また、このときラップ嵌合部70はその全体が内外方向に重なり合わなくてもよく、例えばシールドパイプ30の内周面側に配されるラップ嵌合部が、その外側に配されるラップ嵌合部よりも周方向の長さ寸法が小さいものとしてもよい。
(8)上記実施例1,2では、多機能部24の先端は、相手側の分割体20の内周面に当接または近接しているが、これに限らず、多機能部の先端は、相手側の分割体の内周面から大きく離れるものとしてもよい。
(9)上記実施例1,2では、電線保護部および塞ぎ部を兼ねた多機能部24が設けられているが、これに限らず、電線保護部および塞ぎ部をそれぞれ別に設けるものとしてもよく、その際には、シールドパイプの内側に電線保護部を、外側に塞ぎ部を設けても良く、また、これらのうちいずれか一方のみを設けるものとしてもよい。
(10)上記実施例3では、一対の分割体20の双方に設けられた仕切構成壁54が合わさることで仕切壁52が形成されるものとしているが、これに限らず、一対の分割体のうち一方の分割体のみにシールドパイプの全体を仕切る仕切構成壁を設けるものとしてもよい。このような場合には、例えば上記実施例3に記載された一方の分割体20の仕切構成壁54を他方の分割体20の内周面に当接または近接して配される大きさのものとし、他方の分割体20の仕切構成壁54をなくすものとしてもよい。その際、例えば、図9に示すように、一方の分割体20Iの仕切構成壁80を、その内周面から若干斜め向きで突出するとともに、途中で反対側に屈曲する形態とし、先端を他方の分割体20Tに当接させる形態としてもよい。また、他方の分割体20Tに、仕切構成壁80の突出端部を間に挟むように位置して、仕切構成壁80の突出端部が上側または下側の電線挿通空間51に倒れ込まないように押さえる一対の仕切り押え部81を設けるものとしてもよい。
10…電線
20…分割体
23,53,61…ラップ嵌合部
23K…角部
24…多機能部(電線保護部および塞ぎ部)
30…シールドパイプ
33…水抜き穴
36…合わせ部
41…押え部
51…電線挿通空間
54…仕切構成壁
Claims (9)
- 軸方向に沿って分割された一対の分割体を合体することにより電線を内側に挿通可能な筒形状に構成されるシールドパイプと、
前記一対の分割体の合わせ部に設けられ、前記一対の分割体の合体時には内外方向に重なり合って嵌り合うラップ嵌合部と、
を備えたシールド導電路。 - 前記ラップ嵌合部が、前記シールドパイプの内側面のみに形成されている請求項1に記載のシールド導電路。
- 前記シールドパイプに、前記ラップ嵌合部のうち前記シールドパイプの内側に形成される角部を覆う電線保護部が設けられている請求項1または請求項2に記載のシールド導電路。
- 前記シールドパイプに、前記一対の分割体のうち一方の分割体から前記合わせ部の内側を横切って他方の分割体側に至る塞ぎ部が設けられている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のシールド導電路。
- 前記シールドパイプに、前記電線保護部または前記塞ぎ部の先端を内側から押さえる押え部が設けられている請求項3または請求項4に記載のシールド導電路。
- 前記一対の分割体が同形状とされている請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のシールド導電路。
- 前記シールドパイプに、その内部を複数の電線挿通空間に仕切る仕切構成壁が設けられ、
前記仕切構成壁は、前記一対の分割体のうち一方の分割体のみに設けられ、前記一方の分割体の内部を前記電線挿通空間と同数に仕切るようにしてこの一方の分割体の内周面に突出して設けられている請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のシールド導電路。 - 前記シールドパイプに、その内部を複数の電線挿通空間に仕切る仕切壁が設けられ、
前記仕切壁は、前記一対の分割体の双方に設けられた仕切構成壁が、前記一対の分割体の合体時に重ね合わせることで形成され、前記仕切構成壁の先端部は重複して配置されるものとされている請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のシールド導電路。 - 前記分割体に、前記シールドパイプの内周面となる側から反対側に向かって開けられた水抜き穴が設けられている請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のシールド導電路。
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