JP2015160186A - 膜分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を膜分離する際に、優れた分離効率にて膜分離を行うことのできる膜分離方法を提供すること。
【解決手段】ゼオライト膜複合体を用いて、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離方法であって、前記ゼオライト膜複合体として、平均粒径が1μm未満の種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含む水性ゾルに浸漬させて、水熱合成する工程を経て得られ、膜厚が1〜35μmであり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるMFI型ゼオライト膜を備えるものを用いることを特徴とする膜分離方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離方法に関する。
従来、有機化合物を含有する気体または液体の混合物の分離、濃縮は、対象となる物質の性質に応じて、蒸留法、共沸蒸留法、溶媒抽出/蒸留法、吸着剤などにより行われている。しかしながら、これらの方法は、多くのエネルギーを必要としたり、あるいは分離、濃縮対象の適用範囲が限られてしまうという課題があった。
これに対し、これらの方法に代わる分離方法として、高分子膜やゼオライト膜などの膜を用いた膜分離、濃縮方法が提案されている。これらのうち、高分子膜は、加工性に優れるが、耐熱性が低いという課題がある。また、高分子膜は、耐薬品性が低く、特に有機溶媒や有機酸といった有機化合物との接触で膨潤するものが多く、そのため、分離、濃縮対象の適用範囲が限られてしまうという課題がある。
一方で、ゼオライト膜は、通常、支持体上に膜状にゼオライトを形成させたゼオライト膜複合体として分離、濃縮に用いられており、このようなゼオライト膜を用いた分離、濃縮は、蒸留や吸着剤による分離に比べ、エネルギーの使用量を削減できるほか、高分子膜よりも広い温度範囲で分離、濃縮を行うことができるという利点がある。
このようなゼオライト膜複合体を用いた膜分離方法の一例として、たとえば、特許文献1では、直鎖体の炭化水素と分岐鎖体の炭化水素とを含有する炭化水素混合物を、直鎖体の炭化水素に富む成分と分岐鎖体の炭化水素に富む成分とに分離する分離方法において、ゼオライト膜複合体として、ゼオライト膜が多孔質支持体の表層部に形成されてなり、かつ、該ゼオライト膜として、ゼオライト結晶固有の細孔を有すると共に、結晶粒界に細孔径が10nm以下の細孔を有するものを形成されてなるものを用いる技術が開示されている。しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、分離効率が十分でなく、そのため、さらなる改善が求められていた。
特開2002−348579号公報
本発明は、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を膜分離する際に、優れた分離効率にて膜分離を行うことのできる膜分離方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する際に、特定のゼオライト膜複合体、具体的には、平均粒径が1μm未満の種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含む水性ゾルに浸漬させて、水熱合成する工程を経て得られ、膜厚が1〜35μmであり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるMFI型ゼオライト膜を備えるものを用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、ゼオライト膜複合体を用いて、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離方法であって、前記ゼオライト膜複合体として、平均粒径が1μm未満の種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含む水性ゾルに浸漬させて、水熱合成する工程を経て得られ、膜厚が1〜35μmであり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるMFI型ゼオライト膜を備えるものを用いることを特徴とする膜分離方法が提供される。
本発明の膜分離方法において、前記混合物として、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含むものを用いることが好ましい。
本発明の膜分離方法において、前記ゼオライト膜複合体として、前記ゼオライト膜の膜表面のSi/Alモル比が30〜200であるものを用いることが好ましい。
また、本発明の膜分離方法において、前記ゼオライト膜複合体が、前記種結晶として、平均粒径が10〜600nmであるものを用いて得られたものであることが好ましい。
さらに、本発明の膜分離方法において、前記混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する際における、透過流束Fが1.5kg/(m・h)以上、分離係数αが15以上であり、かつ、F×αの値が、75以上であることが好ましい。
本発明によれば、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離する際に、優れた分離効率にて膜分離を行うことができる。
図1は、実施例で用いた試験装置を示す図である。
本発明の膜分離方法は、ゼオライト膜複合体を用いて、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離方法であって、前記ゼオライト膜複合体として、平均粒径が1μm未満の種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含む水性ゾルに浸漬させて、水熱合成する工程を経て得られ、膜厚が1〜35μmであり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるMFI型ゼオライト膜を備えるものを用いるものである。
<ゼオライト膜複合体>
まず、本発明で用いるゼオライト膜複合体について説明する。
本発明で用いるゼオライト膜複合体は、平均粒径が1μm未満の種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含む水性ゾルに浸漬させて、水熱合成する工程を経て得られ、膜厚が1〜35μmであり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるMFI型ゼオライト膜を備えるものである。なお、「ゼオライト膜複合体」とは、支持体とゼオライト膜との複合体を指す。
本発明で用いるゼオライト膜複合体を得る際に用いるシリカ源としては、特に限定されないが、好ましくは、コロイダルシリカ、湿式シリカ、無定形シリカ、ヒュームドシリカ、ケイ酸ナトリウム、シリカゾル、シリカゲル、カオリナイト、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、ホワイトカーボン、テトラブトキシシラン、テトラブチルオルソシリケート、テトラエトキシシラン等が挙げられる。これらのなかでも、テトラエトキシシラン、コロイダルシリカが好ましく、テトラエトキシシランがより好ましい。
本発明で用いるゼオライト膜複合体を得る際に用いる構造規定剤としては、ゼオライト膜の構造を決定する鋳型として作用するものであり、通常、テンプレートとも称される。構造規定剤としては、特に限定されないが、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムブロミドなどの4級アンモニウム塩やクラウンエーテル、アルコール等が挙げられる。これらのなかでも、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムブロミドが好ましい。
また、本発明で用いるゼオライト膜複合体を得る際に用いる種結晶としては、平均粒径が1μm未満であるものであればよく、特に限定されないが、平均粒径が10〜600nmの範囲にあるものが好ましく、50〜500nmの範囲にあるものがより好ましく、50〜400nmの範囲にあるものが特に好ましい。ゼオライト膜複合体を得る際に用いる種結晶として、平均粒径が大きすぎるものを用いると、これを用いて膜分離処理を行った際における分離効率が低下してしまうこととなる。なお、種結晶の平均粒径は、たとえば、種結晶を調製する際に用いる原料や、種結晶を調製する際における粉砕条件などをコントロールすることにより調整することができる。また、種結晶の平均粒径は、たとえば、種結晶について、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行い、10個の種結晶について粒径を測定し、得られた測定結果を平均することにより求めることができる。
さらに、本発明で用いるゼオライト膜複合体に備えられるゼオライト膜は、その膜厚が1〜35μmであり、好ましくは5〜35μm、より好ましくは5〜30μmである。ゼオライト膜の膜厚が薄すぎると、分離膜にピンホールが生じやすくなるため、分離膜として機能しないものが得られる可能性があり、一方、ゼオライト膜の膜厚が厚すぎると、膜分離処理における透過流束Fが低下してしまい、結果として、分離効率が低下してしまうこととなる。なお、ゼオライト膜の膜厚は、たとえば、用いる種結晶の平均粒径や、ゼオライト膜を形成するために用いる構造規定剤の配合量や種類、ゼオライト膜を形成する際の水熱合成条件(加熱温度や加熱時間)等を調整することにより制御することができる。また、ゼオライト膜の膜厚は、たとえば、ゼオライト膜について、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行うことで、測定することができる。
また、本発明で用いるゼオライト膜複合体に備えられるゼオライト膜は、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であり、好ましくは30〜200、より好ましくは30〜150、更に好ましくは35〜150である。ゼオライト膜の膜表面のSi/Alモル比が小さすぎると、ゼオライト膜が親水性となり、特に、膜分離するための混合物として、疎水性の有機化合物を用いた場合に、膜分離処理における分離効率が低下してしまうこととなる。なお、本発明で用いるゼオライト膜複合体においては、その製造過程において、支持体に含まれている成分が、ゼオライト膜に移行することで、ゼオライト膜中およびゼオライト膜表面に支持体中の成分が含有されることが起こりうると考えられる。たとえば、支持体としてムライトを使用し、ゼオライト膜複合体の製造過程においてムライト中のAlがゼオライト膜に移行した場合に、ゼオライト膜中およびゼオライト膜表面にAlが含有されることとなると考えられる。そのため、本発明で用いるゼオライト膜の膜表面のSi/Alモル比は、たとえば、用いる支持体の種類や、ゼオライト膜の膜厚、ゼオライト膜を形成する際の水熱合成条件(加熱温度や加熱時間)、構造規定剤を除去するための焼成処理条件等を調整することにより制御することができる。なお、ゼオライト膜の膜表面のSi/Alモル比は、たとえば、ゼオライト膜の膜表面について、蛍光X線分析による測定を行うことで、求めることができる。
次いで、本発明で用いるゼオライト膜複合体の製造方法について説明する。
本発明で用いるゼオライト膜複合体は、まず、平均粒径が1μm未満である種結晶を製造し、次いで、得られた種結晶を支持体に付着させ、次いで、種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含むゼオライト膜形成用の水性ゾルに浸漬させて、水熱合成により、支持体上にゼオライト膜を形成することにより製造することができる。
以下においては、まず、平均粒径が1μm未満である種結晶の製造方法について説明する。
まず、シリカ源、構造規定剤および水を混合することで、種結晶作製用の水性ゾルを得る。
種結晶を製造するために用いるシリカ源としては、特に限定されないが、好ましくは、コロイダルシリカ、湿式シリカ、無定形シリカ、ヒュームドシリカ、ケイ酸ナトリウム、シリカゾル、シリカゲル、カオリナイト、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、ホワイトカーボン、テトラブトキシシラン、テトラブチルオルソシリケート、テトラエトキシシラン等が挙げられる。これらのなかでも、テトラエトキシシラン、コロイダルシリカが好ましく、テトラエトキシシランがより好ましい。
種結晶を製造するために用いる構造規定剤としては、特に限定されないが、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムブロミドなどの4級アンモニウム塩やクラウンエーテル、アルコール等が挙げられる。これらのなかでも、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムブロミドが好ましい。構造規定剤の配合比率は、特に限定されないが、「シリカ源:構造規定剤」のモル比で、好ましくは1:0.01〜1:2.0の範囲、より好ましくは1:0.1〜1:0.5の範囲、さらに好ましくは1:0.2〜1:0.4の範囲である。
また、種結晶作製用の水性ゾルを調製する際における、水の配合比率は、特に限定されないが、「シリカ源:水」のモル比で、好ましくは1:5〜1:100の範囲、より好ましくは1:10〜1:50の範囲である。
また、種結晶作製用の水性ゾルを調製する際には、必要に応じて、フッ素化合物をさらに配合してもよく、このようなフッ素化合物としては、水に可溶なものであればよく特に限定されないが、フッ化水素、フッ化ナトリウム、フッ化水素ナトリウム、ケイフッ化ナトリウム(NaSiF)、フッ化アンモニウム、フッ化アルミニウムなどが挙げられる。これらのなかでも、フッ化アンモニウムが好ましい。フッ素化合物の配合比率は、特に限定されないが、「シリカ源:フッ素化合物」のモル比で、好ましくは1:0〜1:0.5の範囲、より好ましくは1:0〜1:0.2の範囲である。
次いで、得られた種結晶作製用の水性ゾルを加熱し、水熱合成により粗結晶を得る。水熱合成により粗結晶を得る際における加熱温度は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは130〜150℃であり、また、加熱時間は、好ましくは10〜50時間、より好ましくは30〜50時間である。なお、水熱合成は、通常、耐圧容器中に種結晶作製用の水性ゾルを入れ、耐圧容器を上記条件にて加熱することにより行う。耐圧容器としては、特に限定されないが、たとえば、フッ素樹脂製内筒付のステンレス製耐圧容器、ニッケル金属性耐圧容器、フッ素樹脂製耐圧容器等を使用することができる。また、耐圧容器を加熱する方法としては、耐圧容器を熱風乾燥器に入れて加熱する方法や、耐圧容器にヒーターを直接取り付けて加熱する方法などが挙げられる。
そして、このようにして得られた粗結晶を含む溶液について、遠心分離操作により固液分離させ、回収された固形分を乾燥させた後に、粉砕することで、種結晶を得ることができる。なお、この際における、乾燥温度としては、特に限定されないが、好ましくは70〜100℃である。また、粉砕の条件も特に限定されないが、粉砕により得られる種結晶の平均粒径が、1μm以下の範囲において、所望の平均粒径となるような条件で粉砕を行えばよい。
次いで、このようにして得られた種結晶を支持体に付着させ、種結晶を付着させた支持体を得る。支持体としては、特に限定されないが、種結晶を表面に付着させることができ、付着させた種結晶を起点として、ゼオライト膜を形成することができるものであればよく特に限定されない。支持体の材質としては、機械的強度が高く、多孔質体であればよく、アルミナ、ムライト(Al2mSi(3m+4) : 但し、mは3〜4 : の構造を有する鉱物。)、ジルコニア、コージライト等の多孔質セラミックス基材、ステンレス鋼等の多孔質焼結金属等が好ましい。特に、ゼオライト膜と支持体の熱膨張率の差が小さいことからムライトが好ましい。
支持体の形状は、特に限定されないが、たとえば、平膜状、平板状、チューブ状、ハニカム状などの各形状が挙げられる。
種結晶を支持体に付着させる方法としては、特に限定されないが、たとえば、種結晶を予め超純水に1〜60分間含浸させて湿らせておいた支持体上に擦り込む方法などが挙げられる。この方法によれば、支持体上に、高密度に種結晶を付着(担持)させることができる。あるいは、種結晶を水中に分散させた分散液とし、種結晶の水分散液を、支持体に塗布する方法や、あるは、種結晶の水分散液中に支持体を浸漬する方法などを採用することもできる。
種結晶を付着させた後は、支持体に含まれる水分を乾燥により除去することで支持体に種結晶を固定化できる。この際における、乾燥温度としては、特に限定されないが、好ましくは70〜100℃である。
次いで、種結晶を付着させた支持体上に、ゼオライト膜を形成させる。具体的には、種結晶を付着させた支持体を、ゼオライト膜形成用の水性ゾルに浸漬させ、次いで、加熱することにより、水熱合成によって、支持体上に付着させた種結晶を核として、結晶を成長させることによりゼオライト膜を形成させる。そして、これにより、本発明で用いるゼオライト膜複合体を得ることができる。
ゼオライト膜形成用の水性ゾルは、シリカ源、構造規定剤および水を混合することにより調製される。
ゼオライト膜を形成するために用いるシリカ源としては、特に限定されないが、上述した種結晶を製造するために用いるものと同様のものを用いることができ、なかでも、テトラエトキシシラン、コロイダルシリカが好ましく、テトラエトキシシランがより好ましい。
ゼオライト膜を形成するために用いる構造規定剤としては、特に限定されないが、上述した種結晶を製造するために用いるものと同様のものを用いることができ、なかでも、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムブロミドが好ましく、得られるゼオライト膜の厚みを好適に制御できるという観点より、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシドと、テトラプロピルアンモニウムブロミドとを併用することが好ましい。構造規定剤の配合比率は、特に限定されないが、「シリカ源:構造規定剤」のモル比で、好ましくは1:0.01〜1:2.0の範囲、より好ましくは1:0.1〜1:0.5の範囲、さらに好ましくは1:0.3〜1:0.4の範囲である。
また、ゼオライト膜形成用の水性ゾルを調製する際における、水の配合比率は、特に限定されないが、「シリカ源:水」のモル比で、好ましくは1:100〜1:700の範囲、より好ましくは1:200〜1:500の範囲である。
なお、ゼオライト膜形成用の水性ゾルを調製する際には、必要に応じて、フッ素化合物をさらに配合してもよく、このようなフッ素化合物としては、特に限定されないが、上述した種結晶を製造するために用いるものと同様のものを用いることができ、なかでも、フッ化アンモニウムが好ましい。フッ素化合物の配合比率は、特に限定されないが、「シリカ源:フッ素化合物」のモル比で、好ましくは1:0〜1:0.3の範囲、より好ましくは1:0〜1:0.2の範囲である。
種結晶を付着させた支持体を、ゼオライト膜形成用の水性ゾルに浸漬させる方法としては特に限定されないが、たとえば、種結晶を付着させた支持体を、耐圧容器に入れた状態とし、ここに、ゼオライト膜形成用の水性ゾルを入れる方法などが挙げられる。あるいは、これとは逆に、耐圧容器にゼオライト膜形成用の水性ゾルを入れた状態とし、ここに、種結晶を付着させた支持体を入れる方法を採用してもよい。なお、この際に用いる耐圧容器としては、種結晶を製造する際に用いるものと同様のものを用いることができる。
そして、種結晶を付着させた支持体を、ゼオライト膜形成用の水性ゾルに浸漬させた状態で、加熱することにより、水熱合成によりゼオライト膜を形成する。水熱合成によりゼオライト膜を形成する際における加熱温度は、好ましくは100〜250℃、より好ましくは150〜200℃であり、また、加熱時間は、好ましくは5〜50時間、より好ましくは5〜20時間である。なお、耐圧容器を加熱する方法としては、耐圧容器を熱風乾燥器に入れて加熱する方法や、耐圧容器にヒーターを直接取り付けて加熱する方法などが挙げられる。
また、本発明においては、水熱合成により支持体上にゼオライト膜を形成した後には、支持体を煮沸洗浄することが好ましい。洗浄液としては、たとえば、超純水を用いることができ、洗浄時間は、好ましくは30分〜2時間であり、より好ましくは1時間〜1.5時間である。また、洗浄は、複数回(たとえば、2〜3回)行ってもよく、この場合における、洗浄温度および洗浄時間は、同じとしてもよいし、それぞれ異なるものとしてもよい。さらに、煮沸洗浄を行った後、必要に応じて乾燥処理を行ってもよく、乾燥温度としては、好ましくは70〜100℃である。
また、本発明においては、ゼオライト膜を形成する際に、構造規定剤を用いているため、構造規定剤を除去するために、焼成処理を行うことが好ましい。焼成条件としては、次のような条件とすることが好ましい。すなわち、昇温速度が、好ましくは0.1〜1℃/分、より好ましくは0.1〜0.5℃/分、焼成温度が、好ましくは400〜800℃、より好ましくは400〜600℃、降温速度が、好ましくは0.1〜1℃/分、より好ましくは0.1〜0.4℃/分、焼成時間(保持時間)が好ましくは1〜30時間、より好ましくは10〜30時間である。
<膜分離方法>
次いで、本発明の膜分離方法について説明する。本発明の膜分離方法は、上述したゼオライト膜複合体を用いて、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する方法である。
本発明の膜分離方法において、膜分離の対象とする混合物としては、特に限定されないが、上述したゼオライト膜複合体を用いた膜分離をより効率的に行うことができるという点より、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物が好ましい。なお、「主成分」とは、50モル%以上含有するものを意味する。このような炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物としては、たとえば、ナフサを熱分解してエチレンを生産する際に副生する、炭素数5の炭化水素化合物を主成分とするC5留分から、少なくともイソプレンの一部を抽出蒸留により抽出した後に残る留分などが挙げられる。
このような炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物としては、主として、イソペンタン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテンなどの分岐状炭化水素、n−ペンタン、1−ペンテン、2−ペンテンなどの直鎖状炭化水素、ならびに、その他の炭素数5の炭化水素化合物を含有するものが挙げられる。なお、その他の炭素数5の炭化水素化合物としては、イソプレンや1,3−ペンタジエンなどのジエン類や、2両体としてのジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
そして、このような炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物について、膜分離を行う際には、このような分岐状炭化水素、直鎖状炭化水素、および、その他の炭素数5の有機化合物を含有する混合物から、直鎖状炭化水素を分離除去し、これにより、混合物中における、分岐状炭化水素の含有割合を高めるものとすることが好ましい。特に、このようにして得られる、直鎖状炭化水素を分離除去した後の混合物は、分岐状炭化水素の含有割合が高められたものであるため、脱水素化することによって比較的容易にイソプレンを与えることができ、これによりイソプレンを合成するための原料として好適に用いられることができる。イソプレンは、合成ゴム等の主原料であり工業的にも有用であるため、このような観点からも好ましい。
本発明の膜分離方法においては、このような炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物などの、複数の成分を含む混合物を、上述したゼオライト膜複合体を透過させることで、混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分(たとえば、直鎖状炭化水素)を分離除去するものであるが、この際においては、分離効率をより高めることができるという点より、加温条件下に行うことが好ましく、たとえば、混合物中に含まれる全ての成分が気化するような温度に加熱することが好ましい。なお、この場合において、混合物中に含まれる全ての成分が気化するような温度とは、混合物を実質的に構成する成分の全てが気化するような温度であればよく、たとえば、不純物量程度(たとえば、5ppm以下程度)の含有割合にて高沸点成分が含まれている場合には、このような高沸点成分をも気化するような温度とする必要はない。たとえば、本発明の膜分離方法に用いる混合物として、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物を用いる場合には、好ましくは20〜200℃、より好ましくは25〜200℃、さらに好ましくは50〜200℃に加温することが好ましい。なお、この際においては、混合物を加温してもよいし、あるいは、ゼオライト膜複合体を加温してもよい。さらには、これら両方を加温してもよい。
また、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物などの、複数の成分を含む混合物を、上述したゼオライト膜複合体に透過させる際における、圧力条件は、特に限定されないが、非透過側と透過側の差圧(非透過側の圧力−透過側の圧力)を50〜600kPaとすることが好ましく、100〜300kPaとすることがより好ましい。非透過側と透過側の差圧を上記範囲とする方法としては、透過側を常圧とし、非透過側を加圧するような態様としてもよいし、あるいは、透過側を減圧するとともに、非透過側を加圧するような態様としてもよい。
また、本発明の膜分離方法においては、混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する際における、透過流束Fは、好ましくは1.5kg/(m・h)以上であり、より好ましくは1.8kg/(m・h)以上、さらに好ましくは2.0kg/(m・h)以上である。透過流束Fが大きいほど、膜分離による、分離除去速度が速いと判断でき、これにより分離効率も高くなるため、好ましい。なお、透過流束Fは、たとえば、下記式(1)で算出することができる。
F=W/(A×t) ・・・(1)
(上記式(1)中、Wは、ゼオライト膜を透過した成分の重量[kg]、Aは、ゼオライト膜の有効面積[m]、tは、処理時間[h])
さらに、本発明の膜分離方法においては、混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する際における、分離係数αが、好ましくは15以上であり、より好ましくは18以上、さらに好ましくは20以上である。分離係数αが大きいほど、膜分離により分離された成分中における、分離除去対象成分(ゼオライト膜を透過させ、これにより分離除去する成分)、すなわち、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物を用いる場合には、分離除去の対象となる鎖状炭化水素の比率が高く、これにより分離効率も高くなるため、好ましい。なお、分離係数αは、たとえば、下記式(2)で算出することができる。
α=(Y/Y)/(X/X) ・・・(2)
(上記式(2)中、Xは、分離処理前の分離対象成分の含有割合[モル%]、Xは、分離処理前の分離対象成分を除く成分の含有割合[モル%]、Yは、ゼオライト膜を透過した分離対象成分の含有割合[モル%]、Yは、ゼオライト膜を透過した分離対象成分を除く成分の含有割合[モル%])
さらに、本発明の膜分離方法においては、上述した透過流束Fと、分離係数αとが上記範囲にあることに加えて、これらの積であるF×αの値が、75以上であることが好ましく、より好ましくは80以上、さらに好ましくは90以上である。なお、本発明の膜分離方法において、F×αの値は、透過流束Fと、分離係数αとがバランスよく高い値となっているか否かを判断するための指標であり、F×αの値が高いほど、透過流束Fと、分離係数αとがバランスよく高い値となっていると判断できるものである。たとえば、透過流束Fが高くても、分離係数αが低い場合には、F×αの値は低くなる傾向にある。そして、この場合には、分離除去による処理量自体は大きいものの、分離除去される成分中における、分離除去の対象となる成分以外の成分の割合が大きいため、分離効率に優れていると判断できない。なお、この点については、透過流束Fが低く、分離係数αが高い場合も同様である。そのため、本発明においては、F×αの値を上記範囲とすることが好ましい。
また、本発明において、透過流束Fおよび分離係数αは、膜分離処理を開始してから、膜分離処理が安定的に行われていると判断できるような状態となった際に(たとえば、膜分離処理開始から5分経過した後)、透過側の成分を所定時間(たとえば、10分間)サンプリングし、透過側の成分を分析することにより算出することができる。
以上のように、本発明によれば、ゼオライト膜複合体を用いて、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離を行う際に、上記構成を有するゼオライト膜複合体を用いるため、優れた分離効率(具体的には、透過流束Fおよび分離係数α、ならびに、これらの積であるF×αの値が高いという優れた分離効率)にて、膜分離を行うことができる。特に、本発明によれば、膜分離に供する混合物として、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含む混合物を用いた場合に、特に優れた分離効率にて、膜分離を行うことができ、これにより、混合物中における、分岐状炭化水素の含有割合を高めるものとすることができる。特に、このような分岐状炭化水素の含有割合を高めることにより、脱水素化することによって比較的容易にイソプレンを与えることができ、これによりイソプレンを合成するための原料として好適に用いることができるものである。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」および「%」は、特に断りのない限り重量基準である。また、試験および評価は下記に従った。
(実施例1)
(種結晶作製用の水性ゾルの調製)
22.5重量%のテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド溶液(東京化成工業社製)152.15部(テトラプロピルアンモニウムヒドロキシドとして、34.23部)、および超純水48.44部をマグネチックスターラーで混合し、さらにテトラエトキシシラン(SIGMA−ALDLICH社製)99.41部を加えて、室温にて70分間マグネチックスターラーで混合することで、種結晶作製用の水性ゾルを調製した。
(種結晶の作製)
上記にて得られた種結晶作製用の水性ゾルをフッ素樹脂製内筒付ステンレス製耐圧容器内に入れ、130℃の熱風乾燥器中で48時間反応させた。そして、得られた反応液を遠心分離機にて4000rpmで30分間の条件で、遠心分離することにより固液分離し、回収された固形分を80℃の恒温乾燥器中で12時間乾燥し、次いで、得られた乾燥固体を乳鉢にて粉砕することにより、球状の種結晶を得た。得られた種結晶は、結晶粒子のX線回折測定によりMFI型ゼオライトであることが確認された。また、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、10個の種結晶について粒径の測定を行い、得られた測定結果を平均することにより算出された平均粒径は、100nmであった。
(種結晶の支持体への付着)
アセトンで洗浄後乾燥させた円筒状のムライト多孔質支持体(商品名「PMチューブ」、ニッカトー社製、外径12mm、内径9mm、長さ100mm、平均孔径1.4μm、気孔率42.7%)を超純水に10分間含浸させた後、この支持体の外表面上に、上記にて得られた種結晶0.05部を擦り付け、余分な種結晶を取り除いた後、80℃の乾燥器中で4時間乾燥させることで、ムライト多孔質支持体表面に、種結晶を付着させた。
(ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの調製)
22.5重量%のテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAOH)溶液(東京化成工業社製)4.99部(テトラプロピルアンモニウムヒドロキシドとして、1.12部)、テトラプロピルアンモニウムブロミド(TPABr)(和光純薬社製)0.74部、および超純水(HO)238.79部を、室温にて10分マグネチックスターラーで混合し、さらにさらにテトラエトキシシラン(TEOS)(SIGMA−ALDLICH社製)6.71部を加えて、室温にて60分間マグネチックスターラーで混合することで、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAを調製した。なお、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの組成は、モル比率で、TEOS:TPAOH:TPABr:HO=1:0.2:0.1:419とした。
(ゼオライト膜の形成)
上記にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルAをステンレス製耐圧容器内に入れ、ここに、上記にて得られた種結晶を付着させたムライト多孔質支持体を浸漬させて、185℃の熱風乾燥器中で14時間反応させた。そして、反応後の支持体を、洗浄液として超純水を使用して、1時間の煮沸洗浄を2回行った後、80℃の恒温乾燥器で12時間乾燥させた。次いで、ゼオライト膜中に含まれている構造規定剤(テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムブロミド)を除去するために、焼成を行った。焼成条件は、昇温速度:0.25℃/分、焼成温度:500℃、焼成時間(保持時間):20時間、降温速度0.38℃/分とした。
そして、このようにして得られたゼオライト膜複合体(支持体とゼオライト膜との複合体)を構成するゼオライト膜について、X線回折測定を行ったところ、MFI型ゼオライトであることが確認された。また、ゼオライト膜の膜厚を、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により測定したところ、膜厚は20μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比を蛍光X線分析により測定したところ、Si/Al比(モル比)=90であった。
(膜分離試験)
そして、上記にて得られたゼオライト膜を用い、図1に示すような試験装置1を用いて、膜分離試験を行った。図1に示す試験装置1は、原料タンク2と、送液ポンプ3と、第1熱交換器4と、分離装置5と、コールドトラップ6と、第2熱交換器7と、背圧弁8とを備えている。分離装置5は、円筒管に、上記にて得られたゼオライト膜複合体を組み付けることにより構成されている。
図1に示す試験装置1は、原料タンク2に充填された混合液を、送液ポンプ3にて、混合液が気化する温度以上の温度に加温された第1熱交換器4を経て、気相にて分離装置5に送り、上記にて得られたゼオライト膜複合体を備える分離装置5により成分の分離を行い、ゼオライト膜複合体を透過した成分が、三方弁10を介して接続されたコールドトラップ6に送られるように構成されている。なお、試験装置1においては、コールドトラップ6の下流側には、三方弁14を介して、減圧ポンプ11が接続されており、減圧ポンプ11により、ゼオライト膜複合体の透過側は減圧状態とされている。一方、分離装置5に備えられたゼオライト膜複合体を透過しなかった非透過成分は、第2熱交換器7により、冷却することで凝縮され、原料タンク2に還流される。なお、試験装置1は、分離装置5の下流側に背圧弁8および圧力計9を備えており、これにより、背圧の調整が可能となっている。
また、試験装置1は、原料タンク2と、送液ポンプ3との間に、サンプリング用弁12を備えており、サンプリング用弁12を開とすることで、非透過側のサンプルを抽出できるように構成されている。さらに、試験装置1は、三方弁10を介して、サンプリング用コールドトラップ13が接続されており、三方弁10,14を切り替えることで、分離装置5に備えられたゼオライト膜を透過した透過成分を、透過側のサンプルとして抽出できるように構成されている。
本実施例においては、以上のような試験装置1を用いて膜分離試験を行った。具体的には、まず、原料タンク2に、原料である、n−ペンタンとiso−ペンタンとの混合液(n−ペンタン:100モル部、iso−ペンタン:100モル部の混合液)からなる炭素数5の炭化水素化合物のモデル液を原料タンク2に充填し、脱気操作を3回行った後、送液ポンプ3にて、70℃に加温された第1熱交換器4を経て、気相にて分離装置5に供給し、次いで、第2熱交換器第2熱交換器7により凝縮し、原料タンク2に戻す処理を開始した。そして、処理開始後、系内の温度が定常状態に達するまで運転を行い、系内の温度が定常状態に達した後、背圧弁8により非透過側を50kPaに加圧するとともに、透過側の減圧ポンプ11を起動することで、透過側を−100kPaに減圧し、系内の温度、圧力が安定したことを確認した後、透過側の三方弁10を開くことで、膜分離試験を開始した。すなわち、本実施例においては、温度70℃、非透過側と透過側の差圧150kPaの条件で膜分離試験を行った。
そして、膜分離試験を開始した後、5分経過時点において、透過側のサンプルの抽出を開始した。具体的には、三方弁10,14を、サンプリング用コールドトラップ13側に切替えて、サンプリング用コールドトラップ13にて透過側のサンプルを凝縮液として捕集することにより抽出した。なお、この際におけるサンプリング時間は10分間とした。そして、透過側のサンプル(凝縮液)について、重量を秤量するととともに、ガスクロマトグラフィにて、n−ペンタンとiso−ペンタンとのモル比率を測定した。そして、これらの測定結果を用いて、下記式(3)に従って透過流束Fを、下記式(4)にしたがって分離係数αを、それぞれ算出した。結果を表1に示す。
F=W/(A×t) ・・・(3)
(上記式(3)中、Wは、ゼオライト膜を透過した成分の重量[kg]、Aは、ゼオライト膜の有効面積[m]、tは、処理時間[h])
α=(Y/Yiso)/(X/Xiso) ・・・(4)
(上記式(4)中、Xは、原料中のn−ペンタンの含有割合[モル%]、Xisoは、原料中のiso−ペンタンの含有割合[モル%]、Yは、透過側サンプル中のn−ペンタンの含有割合[モル%]、Yisoは、透過側サンプル中のiso−ペンタンの含有割合[モル%])
(実施例2)
(種結晶作製用の水性ゾルの調製)
22.5重量%のテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド溶液(東京化成工業社製)69.23部(テトラプロピルアンモニウムヒドロキシドとして、15.58部)、および超純水165.64部をマグネチックスターラーで混合し、さらにテトラエトキシシラン(SIGMA−ALDLICH社製)65.13部を加えて、室温にて70分間マグネチックスターラーで混合することで、種結晶作製用の水性ゾルを調製した。
(種結晶の作製)
上記にて得られた種結晶作製用の水性ゾルをフッ素樹脂製内筒付ステンレス製耐圧容器内に入れ、130℃の熱風乾燥器中で48時間反応させた。そして、得られた反応液を遠心分離機にて4000rpmで30分間の条件で、遠心分離することにより固液分離し、回収された固形分を80℃の恒温乾燥器中で12時間乾燥し、次いで、得られた乾燥固体を乳鉢にて粉砕することにより、球状の種結晶を得た。得られた種結晶は、結晶粒子のX線回折測定によりMFI型ゼオライトであることが確認された。また、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、10個の種結晶について粒径の測定を行い、得られた測定結果を平均することにより算出された平均粒径は、300nmであった。
そして、実施例1で得られた100nmの平均粒径を有する種結晶の代わりに、上記にて得られた300nmの平均粒径を有する種結晶を用いた以外は、実施例1と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜の膜厚は11μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=104であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
(ゼオライト膜形成用の水性ゾルBの調製)
フッ化アンモニウム(NHF)0.11部をさらに配合するとともに、超純水(HO)の配合量を238.79部から、238.68部に変更した以外は、実施例1における、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAと同様にして、ゼオライト膜形成用の水性ゾルBを調製した。なお、ゼオライト膜形成用の水性ゾルBの組成は、モル比率で、TEOS:TPAOH:TPABr:NHF:HO=1:0.2:0.1:0.1:418とした。
そして、ゼオライト膜を形成する際に、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの代わりに、上記にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルBを用いた以外は、実施例1と同様にして、ゼオライト膜を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は28μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=60であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
ゼオライト膜を形成する際に、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの代わりに、実施例3にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルBを用いた以外は、実施例2と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は25μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=43であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
(ゼオライト膜形成用の水性ゾルCの調製)
テトラプロピルアンモニウムブロミドを配合せず、かつ、超純水の配合量を238.79部から210.45部に変更した以外は、実施例1における、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAと同様にして、ゼオライト膜形成用の水性ゾルCを調製した。なお、ゼオライト膜形成用の水性ゾルCの組成は、モル比率で、TEOS:TPAOH:HO=1:0.2:117とした。
そして、ゼオライト膜を形成する際に、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの代わりに、上記にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルCを用い、合成時間を14時間から48時間に変えた以外は、実施例1と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は64μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=236であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
ゼオライト膜を形成する際に、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの代わりに、比較例1にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルCを用いた以外は、比較例1と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は42μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=494であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
(種結晶作製用の水性ゾルの調製)
テトラプロピルアンモニウムブロミド(和光純薬社製)25.35部、および超純水223.55部をマグネチックスターラーで混合し、さらに水酸化ナトリウム(和光純薬社製)3.21部をマグネチックスターラーで混合し、さらに40重量%コロイダルシリカAS−40(SIGMA−ALDLICH社製)46.70部(シリカとして、18.68部)を加えて、室温にて23時間マグネチックスターラーで混合し、均一に混合できていることを確認後、フッ化アンモニウム(和光純薬社製)1.19部を加えて室温にて1時間混合することで、種結晶作製用の水性ゾルを調製した。
(種結晶の作製)
上記にて得られた種結晶作製用の水性ゾルをフッ素樹脂製内筒付ステンレス製耐圧容器内に入れ、140℃の熱風乾燥器中で30時間反応させた。そして、得られた反応液を遠心分離機にて4000rpmで30分間の条件で、遠心分離することにより固液分離し、回収された固形分を80℃の恒温乾燥器中で12時間乾燥し、次いで、得られた乾燥固体を乳鉢にて粉砕することにより、球状の種結晶を得た。得られた種結晶は、結晶粒子のX線回折測定によりMFI型ゼオライトであることが確認された。また、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、10個の種結晶について粒径の測定を行い、得られた測定結果を平均することにより算出された平均粒径は、1000nmであった。
そして、得られた種結晶を用いた以外は、実施例1と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は16μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=31であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
ゼオライト膜を形成する際に、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの代わりに、実施例3にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルBを用いた以外は、比較例3と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は25μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=32あった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例5)
ゼオライト膜を形成する際に、ゼオライト膜形成用の水性ゾルAの代わりに、比較例1にて得られたゼオライト膜形成用の水性ゾルCを用い、合成時間を14時間から48時間に変えた以外は、比較例3と同様にして、ゼオライト膜複合体を作製した。得られたゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚は79μmであり、ゼオライト膜表面のSi/Al比(モル比)=578であった。そして、得られたゼオライト膜複合体を用いて、実施例1と同様にして膜分離試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例5〜8)
実施例1〜4でそれぞれ得られたゼオライト膜複合体を用いる一方で、膜分離試験時の非透過側の背圧を150kPaに変更した以外は、実施例1と同様に膜分離試験を行った。すなわち、実施例5〜8においては、実施例1〜4において、非透過側と透過側の差圧を250kPaとした条件に変更して、膜分離試験を行った。結果を表2に示す。
(比較例6〜10)
比較例1〜5でそれぞれ得られたゼオライト膜複合体を用いる一方で、膜分離試験時の非透過側の背圧を150kPaに変更した以外は、実施例1と同様に膜分離試験を行った。すなわち、比較例6〜10においては、比較例1〜5において、非透過側と透過側の差圧を250kPaとした条件に変更して、膜分離試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2015160186
Figure 2015160186
表1、表2より、ゼオライト膜複合体として、平均粒径が1μm未満の種結晶を使用して得られ、かつ、ゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚が1〜35μmの範囲にあり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるものを用いた場合には、n−ペンタンとiso−ペンタンとを含む混合液の膜分離を行った際における、透過流束Fおよび分離係数α、ならびに、これらの積であるF×αが高く、これらの混合液から、n−ペンタンを効率的に分離できることが確認できた(実施例1〜8)。
一方、ゼオライト膜複合体として、ゼオライト膜複合体を構成するゼオライト膜の膜厚が35μm超であるものを用いた場合や、平均粒径が1μm以上の種結晶を使用して得られたものを用いた場合には、透過流束Fおよび分離係数α、ならびに、これらの積であるF×αのいずれかが低くなり、分離効率に劣る結果となった(比較例1〜10)。
1…試験装置
2…原料タンク
3…送液ポンプ
4…第1熱交換器
5…分離装置
6…コールドトラップ
7…第2熱交換器
8…背圧弁
9…圧力計
10,14…三方弁
11…減圧ポンプ
12…サンプリング用弁
13…サンプリング用コールドトラップ

Claims (5)

  1. ゼオライト膜複合体を用いて、複数の成分を含む混合物から、該混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する膜分離方法であって、
    前記ゼオライト膜複合体として、平均粒径が1μm未満の種結晶を付着させた支持体を、シリカ源および構造規定剤を含む水性ゾルに浸漬させて、水熱合成する工程を経て得られ、膜厚が1〜35μmであり、かつ、膜表面のSi/Alモル比が20以上600以下であるMFI型ゼオライト膜を備えるものを用いることを特徴とする膜分離方法。
  2. 前記混合物として、炭素数5の炭化水素化合物を主成分として含むものを用いる請求項1に記載の膜分離方法。
  3. 前記ゼオライト膜複合体として、前記ゼオライト膜の膜表面のSi/Alモル比が30〜200であるものを用いる請求項1または2に記載の膜分離方法。
  4. 前記ゼオライト膜複合体が、前記種結晶として、平均粒径が10〜600nmであるものを用いて得られたものである請求項1〜3のいずれかに記載の膜分離方法。
  5. 前記混合物中に含まれる成分のうち、一部の成分を分離する際における、透過流束Fが1.5kg/(m・h)以上、分離係数αが15以上であり、かつ、F×αの値が、75以上である請求項1〜4のいずかに記載の膜分離方法。
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