JPH10506319A - 選択性向上塗膜を有するゼオライト含有組成物 - Google Patents

選択性向上塗膜を有するゼオライト含有組成物

Info

Publication number
JPH10506319A
JPH10506319A JP8504398A JP50439895A JPH10506319A JP H10506319 A JPH10506319 A JP H10506319A JP 8504398 A JP8504398 A JP 8504398A JP 50439895 A JP50439895 A JP 50439895A JP H10506319 A JPH10506319 A JP H10506319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
layer
composition
mixture
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8504398A
Other languages
English (en)
Inventor
デックマン・ハリー・ダブリュー
コーコラン・エドワード・ダブリュー・ジュニア
マッケンリー・ジェイムズ・エー
ライ・ウェニー・エフ
ザーネッキ・ロザー・アール
ワレス・ウイリアム・イー
Original Assignee
エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/272,352 external-priority patent/US5716527A/en
Application filed by エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー filed Critical エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー
Publication of JPH10506319A publication Critical patent/JPH10506319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D67/00Processes specially adapted for manufacturing semi-permeable membranes for separation processes or apparatus
    • B01D67/0081After-treatment of organic or inorganic membranes
    • B01D67/0088Physical treatment with compounds, e.g. swelling, coating or impregnation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/12Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/02Inorganic material
    • B01D71/028Molecular sieves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/02Inorganic material
    • B01D71/028Molecular sieves
    • B01D71/0281Zeolites
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J37/00Processes, in general, for preparing catalysts; Processes, in general, for activation of catalysts
    • B01J37/02Impregnation, coating or precipitation
    • B01J37/024Multiple impregnation or coating
    • B01J37/0244Coatings comprising several layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J37/00Processes, in general, for preparing catalysts; Processes, in general, for activation of catalysts
    • B01J37/02Impregnation, coating or precipitation
    • B01J37/024Multiple impregnation or coating
    • B01J37/0246Coatings comprising a zeolite
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2229/00Aspects of molecular sieve catalysts not covered by B01J29/00
    • B01J2229/60Synthesis on support
    • B01J2229/64Synthesis on support in or on refractory materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2229/00Aspects of molecular sieve catalysts not covered by B01J29/00
    • B01J2229/60Synthesis on support
    • B01J2229/66Synthesis on support on metal supports

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 分子の分離又は接触転化で有用な組成物は、基板と、ゼオライト又はゼオライト様層、ゼオライト層と接触している選択性向上塗膜を含み、また任意に、基板と接触している透過性中間層を含み、ゼオライト層は基板又は任意の中間層と接触している。

Description

【発明の詳細な説明】 選択性向上塗膜を有するゼオライト含有組成物 発明の分野 本発明は、組成物の透過選択性を向上させる塗膜を含有する支持されたゼオラ イト組成物に関する。発明の背景 実用的なゼオライト膜の製造は、長い間分離科学の目標であった。ゼオライト 膜が実用的であるためには、それは所望の透過分子(群)についての高い流束及 び選択性を有していなくてはならない。このような膜を得ることは、ゼオライト フィルムに固有の欠陥及び粒子間ボイドのために困難であった。このことは特に 、文献に記載されている古典的なゼオライト合成経路から成長した膜について真 実であった。これらの膜は、膜層の中に不均一な結晶構造を有しており、ピンホ ール及びボイド構造を封止するために巨大な(>50ミクロン)層厚さを必要と する。当該技術分野で必要とされるものは、欠陥が殆ど無い薄い連続ゼオライト 層並びにどのような残留する欠陥及びボイド構造も「治し」、これらを次の厳し い操作条件に対して安定化させる方法又は方法群である。 文献に記載されている膜は、膜の厚み方向に幾つかの帯域(より小さい結晶の 上に成長したより大きな結晶)が形成されている。幾つかの帯域に於いて、結晶 は、結晶間のボイドが全く存在しない高密度マットには成長しない。透過選択性 ゼオライト膜を得るために、(帯域からなる)上記のゼオライト層は、膜系内に ボイド及び欠陥を封じ込めるために過剰の厚さ(>50ミクロン)まで成長しな くてはならない。これは、膜層を貫通する非常に低い流束になる大きな物質移動 抵抗をもたらす。 また、透過流束又は選択性に負の影響を与えることなく、膜層中のボイド構造 及び欠陥を「治す」ための方法(又は方法群)は、過剰に厚いゼオライト層を成 長させる必要性を除去するであろう。最も成功した膜技術では、膜中に存在する 欠陥又は空孔を修復する修復塗覆の幾つかの形態が使用される。修復方法は、欠 陥及び空孔を選択的に封止するか又は膜表面を覆う透過性塗膜でその影響を減少 させる。欠陥を選択的に封止する修復方法は、しばしば、拡散バリヤーとして作 用するフィルム形成物質の選択的適用に基づいている。欠陥又は空孔を選択的に 封止すると言うよりも減少させる修復方法は、膜の全表面の上に透過性層を適用 する。この層の物質移動抵抗は、膜内の欠陥の影響を減少させ、膜の透過選択性 を改良するために十分でなくてはならない。いずれにしても、修復方法は存在す る欠陥又は空孔で膜の透過選択性を改良する。欠陥及び空孔は、膜を貫通する非 選択性透過通路を形成し、修復は、膜の残りを通過する透過選択性通路に対して これらの非選択性通路を通過する流束を減少させる。 多数の修復塗布方法が有機膜について開発されてきた。物質、使用条件及び異 なった膜を貫通する移送機構の物理学の相違のために、有機膜について開発され た修復塗膜を、本稿における無機及びゼオライト膜に関して如何なる予言可能性 でも使用することはできない。ポリマー膜を修復するために使用されてきた塗膜 材料は、一般的にポリマー及びエポキシ物質であった。それらが欠陥を選択的に 封止することによってポリマー膜を修復するために使用されるとき、フィルム形 成ポリマー又はエポキシは、それらが欠陥又は空孔内に選択的に吸収されるよう な方式で適用される。例えば、小さいパーセントの切断された繊維を含有する中 空繊維膜モジュールは、切断された繊維をエポキシで選択的に充填する ことによって修復されてきた。それらが欠陥を減少させるために使用されるとき 、透過性ポリマー又はエポキシは有機膜表面上の薄いフィルム塗膜として適用さ れる。ポリマー膜中の欠陥を封止し、減少させるために使用されるポリマー及び エポキシ物質は、無機膜及びゼオライト膜が使用される過酷な化学環境中及び高 温操作では劣化する。 有機膜を製造するために使用される方法は、微孔質又は中間多孔質無機膜に適 用できるとは思われない。このことは二つの理由からゼオライト膜について特に 真実である。第一に、有機膜を修復するために使用される物質は本来有機物であ るので、濡れ性が、ゼオライトのような酸化物物質又は表面で高度にヒドロキシ ル化される全ての系で問題である。有機ポリマーがゼオライト又は支持体表面に 付着することは自明ではなく、ましてボイド/欠陥を封止するために変化しない ままで残っていることは明らかではない。第二に、ゼオライト膜はゼオライト物 質のよく規定されたポア構造を利用しているものであるが、有機ポリマーを使用 する修復は、所望のボイド/欠陥に加えてこれらのポアを封止するかもしれず、 この物質がボイド構造又は欠陥とゼオライトポアとの間を区別することができる とは思われない。塗膜材料がゼオライトのポア構造に入った場合、それはポア構 造を塞ぐか又はブロックする可能性がある。それがポア構造を塞いだとき、それ はゼオライトを貫通する拡散を阻止し、ブロックされたポアを貫通する移送は起 こらない。塗膜材料がポア構造に入らないときでも、それはゼオライトの表面で ポアの口を塞ぎ、膜を貫通する拡散移送を阻止する。水熱合成によって成長した ゼオライト膜を、膜中のゼオライト層を形成するために使用されるものとは異な っている物質の析出によって修復することができる提案があった(例えば、EP 481,660A1,S.A.I.Barri and G. J.Bratton,and T.de V.Naylor,British Petroleum、1991年参照)が、製造のための具体的な製法は示され なかった。発明の要約 薄い塗膜が、分離応用の間にゼオライト結晶の連続連晶層の透過選択性を維持 又は向上させることができることが見出された。ある種の塗膜は、分離工程に於 ける分子選択性の損失に至る高温使用又は試験の間に、層中での欠陥及びボイド の形成を防ぐことができる。予防的意味に於いて作用するとき、これらの塗膜は ゼオライト層内の連晶ゼオライト結晶又は「クッション」結晶間の分離を安定化 させる機能を果たし、過酷な工程環境から生じる機械的応力及び変形を緩和又は 減少させることができる。これらの塗膜はまた、上記のように欠陥又はボイドが 何も存在しない時に使用しても有利であるけれども、それらがゼオライト層中の 欠陥を封止するために作用し得る第二目的の機能もまた果たすことができる。欠 陥及びボイドは劣った分離性能の原因となる非選択的透過通路を与えるので、そ れらを「治す」ことが重要である。ゼオライト層中の欠陥又はボイドの安定化及 び修復のこれらの二つの機能は、組成物の選択性を向上させることから、本発明 者等はこの塗膜を選択性向上塗膜(sec)と呼ぶ。 従って、本発明は、基板と、その基板と接触しているゼオライト又はゼオライ ト様物質及びゼオライトと接触している選択性向上塗膜とを含む、とりわけ分子 及び接触転化物の分離のために有用である新規な組成物を提供する。本発明の好 ましい態様に於いて、透過性中間層を基板とゼオライト層との間に内蔵させるこ とができる。このような組成物はしばしば当該技術分野に於いてゼオライト膜と 呼ばれ、本発明の組成物は そのように使用することができる。図面の簡単な説明 図1は、界面気体/液体CVDを使用して選択性向上塗膜を適用するために使 用されるコールドウォール反応器の略図である。図1に於いて、(A)は空気タ ンクであり、(B)はオゾン発生器であり、(C)は物質流量調節器であり、そ して(D)は膜ホルダーである。(E)は低温壁反応容器であり、(F)はゼオ ライト層であり、(G)は基板であり、そして(H)は加熱表面である。 図2は、LAI−ISC法によって形成されたMFIゼオライト組成物の組織 の走査型電子顕微鏡写真を示す。800Åポアを有するα−アルミナから形成さ れた多孔質基板が、図の下三分の一に見られる。MFIゼオライト結晶の高密度 連晶層が図の上部分に見られる。 図3は、GEL−LAI−ISC MFIゼオライト組成物の外表面の走査型 電子顕微鏡写真を示す。示されている表面は、層の厚さを貫通して伸びている欠 陥が実質的に存在しないゼオライト結晶の連晶高密度マットである。 図4は、断面を明らかにするために破砕した、成長向上層(GEL、任意の透 過性層)を含有するMFIゼオライト組成物の組織の走査型電子顕微鏡写真を示 す。a)で示した層は、800Åポアを有するα−アルミナから形成された多孔 質基板である。b)で示した層は、中間多孔質であり、顕微鏡写真で明瞭に識別 できるGEL層である。c)で示した層には、ボイド及び欠陥が存在していない 高密度マット内に一緒に連晶したMFIゼオライト結晶が含まれている。層中の ゼオライト結晶の円柱状性質は、ゼオライト層(c)を貫通する破砕表面の組織 から容易に明らかである。 図5は、GEL−LAI−ISC MFIゼオライト組成物の外表面の走査型 電子顕微鏡写真を示す。層の厚さを貫通して伸びる欠陥が存在していないゼオラ イト結晶の連晶した高密度マットに示される表面。 図6は、選択性向上ポリイミド塗膜を有するGEL−LAI−ISC MFI の断面の走査型電子顕微鏡写真を示す。塗膜はゼオライト層の全表面を覆ってお り、ゼオライト層の上部に容易に見える。発明の詳細な記述 本発明は、選択性向上塗膜(SEC)を有する新規な種類の支持ゼオライト組 成物を説明する。選択性向上塗膜は、組成物のゼオライト層を工程応用の間に欠 陥を発達させることから防止する。選択性向上塗膜を含有しない組成物に工程応 用の間に形成されるこれらの欠陥は、組成物の透過選択性を低下させることが見 出されている。この選択性向上塗膜はまた、それを工程応用のために使用する前 に組成物のゼオライト層中に存在する欠陥、ボイド及び粒子間空隙を修復するこ とができる。この組成物を使用することができる工程応用には、分子種の分離、 接触反応器及び反応と分離とを組み合わせた反応器が含まれる。この組成物には 、少なくとも多孔質基板、ゼオライト層及び選択性向上塗膜が含まれている。本 明細書に於いて、基板は支持体と言うこともある。この組成物にはまた、支持体 とゼオライト層との間に透過性中間層が含まれていてもよい。選択性向上塗膜は ゼオライト層と接触している。ゼオライト層は基板又は中間層と接触している。 好ましい組成物に於いて、ゼオライト層のゼオライト結晶は、それらが連続した フィルムを形成するように成長している。 本発明は、支持体(基板)上又はゼオライトと支持体との間の透過性層中間体 の上に形成された連続ゼオライト層を有している。有利なこと に、結晶同士隣接している。即ち、実質的に全ての結晶は1個又は2個以上のそ の隣のものと接触している。このような接触は、それらが個々の結晶としてのそ れらの独自性を維持する限り、隣合う結晶同士が連晶することを可能にする。好 ましい態様に於いて、層中の結晶は細密充填されている。 ゼオライト結晶は、層を貫通する非選択的透過通路が結晶間の接近路の最も狭 い点によって塞がれるように、ゼオライト層中で連晶していることが好ましい。 非選択的透過通路は、室温で存在しゼオライト結晶を貫通しない透過通路である ようになっている。非選択的透過通路のこの封鎖は、ポア構造を塞ぐテンプレー トがゼオライト結晶から除かれた後、室温で存在し得る。ゼオライトの結晶化を 助けるために使用されるテンプレートは通常か焼工程によって除去され、(層内 の)連晶したゼオライト結晶はテンプレートが除かれた後、非選択的透過通路の 封鎖を示さなくてはならない。好ましい高密度ゼオライト層は、隣接する結晶上 の一点から20Å未満である少なくとも1個の結晶上の点が存在するように形成 される。これらの点の間は、層を貫通する分子の非選択的透過を制限する無機酸 化物物質であってよい。この高密度連晶ゼオライト層中のゼオライト結晶間の間 隔は、TEM又は染料透過試験によって証明することができる。 非選択的透過通路の不存在は、ポア構造から全てのテンプレートが除かれた後 、層を貫通する染料分子の室温(〜20℃)での透過を防げるかどうかによって 検出することができる。層を貫通する非選択的透過通路を検出するために選択す ることができる染料分子は、ゼオライトを貫通する調節開口よりも大きい最小の 寸法を有していなくてはならず、染料分子のサイズは少なくとも1個の寸法で2 0Åより小さくなくてはな らない。非選択的通路は、ゼオライトのポアサイズよりも大きい染料分子を移送 する。染料分子は、ゼオライトポア構造を貫通して移送することができる溶媒で 作られた溶液中で運ばれなくてはならず、ゼオライト層は試験する前に(水のよ うな)異物汚染物質を拾い上げることを許してはならない。本発明で最も好まし いゼオライト層は、室温でゼオライト層を貫通する染料分子の透過を阻止する。 選択された全ての染料分子は20Åより小さいサイズを有している。〜20Åよ り小さいサイズを有する染料分子の室温での透過が無いということは、〜20Å より小さいサイズを有する非選択的透過通路が閉塞されていることを示す。この 試験は染料分子で行わなくてはならないものではなく、20Åより小さいサイズ を有し且つゼオライトポア寸法より大きい検出することができるどのような分子 も使用することができることに注目すべきである。染料分子を使用する利点は、 それが光学的手段によって容易に検出できることである。光学的手段によって検 出することができる(且つ、20Åより小さい分子サイズを有する)染料の例に は、ローダミンB及びその他のレーザー染料が含まれる。 この組成物のゼオライト層を形成するゼオライト結晶は、分子ふるい物質を含 む真のゼオライト又はゼオライト様物質であってよい。分子ふるいとして、ケイ 酸塩、アルミノケイ酸塩、アルミノ燐酸塩、シリコアルミノ燐酸塩、メタロアル ミノ燐酸塩、メタロアルミノホスホケイ酸塩又はスタノケイ酸塩を挙げることが できる。好ましい分子ふるいは、選択した応用、例えば、分離、接触応用並びに 組み合わせた反応及び分離に依存するであろう。これらは分子ふるいの性質、例 えば、構造型式、化学組成、イオン交換及び活性化方法を合わせるための多数の 公知の方法である。代表的な例は、構造型式AFI、AEL、BEA、CHA、 EUO、FAU、FER、KFI、LTA、LTL、MAZ、MOR、MEL、 MTW、OFF、TON及び特にMFIのモレキュラーシーブ/ゼオライトであ る。真のゼオライトではないがこれらの物質の幾つかはしばしば文献でそのよう に示されており、この用語を本明細書に於いて以下このような物質を含めるよう に広く使用する。 ゼオライトシーブ層の厚さは有利には0.1〜150μm、好ましくは0.5 〜20μmの範囲内である。 有利には、ゼオライト層には実質的にボイドが無い。本明細書で使用するボイ ドは、〜5000Åより大きい、隣接するゼオライト結晶間の空間を意味する。 ゼオライト結晶間のボイドは40Åより小さいことが好ましい。実質的にボイド が無い層には、ゼオライト層中に20体積%より少ないボイド、好ましくはゼオ ライト層中に0.1%より少ないボイドが含まれる。実質的にボイドが無いこの ようなゼオライト層は高密度であるとされる。 有利には、本発明で使用されるゼオライト層は実質的に欠陥の無いものでなく てはならない。欠陥はボイドに関連しており、ゼオライト層の厚さを貫通して伸 びているゼオライト結晶間の空間である。ゼオライト層内のどのような欠陥も小 さいボイドから形成されることが好ましい。40Åより大きいサイズを有する欠 陥の数が1平方インチ当たり<10000個、好ましくは1平方インチ当たり< 1000個であることが好ましい。2000Åより大きいサイズを有する欠陥の 数は、1平方インチ当たり1000個未満、好ましくは1平方インチ当たり10 0個未満でなくてはならない。 ゼオライト層は、形状的優先配向(shape preferred orientation)、結晶学的 優先配向(crystallographically preferred orientation)又は その両方を有し得る。形状的優先配向又は結晶学的優先配向は、合成手順によっ て与えられる核生成及び成長の相対速度の調節のために起こる。特に、合成の間 に、成長の速度は新しい結晶の表面核生成の速度又は新しい結晶の含有を支配す るために作ることができる。新しい結晶の含有は、合成混合物中で形成される結 晶の成長しているゼオライト層の表面への付着として定義される。成長速度は再 核生成又は含有を支配できるので、結晶は成長している層中への新しい結晶の顕 著な追加無しに長期間競争的に成長し得る。成長している層は個々の結晶からな っており、合成方法は再核生成又は結晶の含有を防ぐことを求めているので、得 られる組成物は形状的優先配向、結晶学的優先配向又はその両方を有することが できる。形状的配向は、結晶がゼオライト層の表面で優先的規則的晶癖(又は組 織)で成長するために起こる。規則的晶癖(又は組織)は、層中の特別の結晶学 的粒子の規則的に形作られた輪郭としてとらえられる。規則的に形作られた輪郭 は、結晶間に相互連結した空間又はボイドが存在しないように一緒に嵌められる か又は詰め込まれ得るものとして定義される。相互連結したボイドはポア構造を 形成するであろう。規則的形状を有する規則的晶癖の僅かな例は、円柱状、立方 体状、直方体状及びプリズム状である。球形状、不規則形状及び楕円形状は規則 的晶癖であるとは考えられない。形状的優先配向に於いて、定義された層は同じ 規則的晶癖を有するであろう。このことは、その上に層が成長した基板を開裂す るか又は破壊し、ゼオライト層の断面形態を走査型電子顕微鏡で検査することに よって測定することができる。成長した状態のゼオライト層の表面を検査するこ とはまた、層中の形状的優先配向に関する追加の情報を与えることができる。形 状的優先配向を有する層は、自己類似規則的晶癖を示すゼオライト層の内側の一 つの層内に90%よ り多くの結晶を有するものであるとされる。自己類似必要条件は、ゼオライト層 の断面の電子顕微鏡写真に描くことができる層内で同じ規則的晶癖が示されるこ とを意味するが、形状が同じであってもそれらは全て同じサイズであるとは限ら ない。ゼオライト層の成長機構のために、層の底(ベース)で一つの形状的優先 配向を有し、表面近くで描かれる層内で他の形状的優先配向を有することも可能 である。このことの例は、層のベースで円柱状晶癖を有し、層の表面で直方体状 晶癖を有するMFIゼオライト層である。本発明により成長した多数のMFIゼ オライト層は、ゼオライト層の厚さを通して一つだけの晶癖を示す。普通、好ま しいC軸配向を有するMFIゼオライト層は、ゼオライト層の厚さ全体を通して 円柱状晶癖(又は組織)を示す。しばしば形状的優先配向層は結晶学的優先配向 を有する。 高密度ゼオライト層は支持体又は支持体上に支持されている透過性中間層の上 に形成される。支持体(基板)は多孔質であるか又は非多孔質であってよい。支 持体が多孔質である場合、それはその厚さ全体を通して多孔質である。好ましく は、無機酸化物又はステンレススチールが使用される。それで、多孔質支持体は 、セラミック、金属、炭化物、ポリマー又はこれらの混合物であってよい。例え ば、アルミナ、チタニア、シリカのような耐火性酸化物並びに菫青石、ムライト 、ステンレススチール、パイレックス、ゼオライト、シリカ、炭化珪素、カーボ ン、グラファイト及び窒化ケイ素のような物質又はこれらの混合物を使用するこ とができる。それで基板は全体に均一なポアサイズを有していてよく又は表面で より小さいポア構造を有し支持体の本体を通してより大きいポア構造を有するよ うに非対称であってもよい。支持体ポアサイズは物質移動考察によって指定され る。支持体のポア構造及び厚さは、物質移動 抵抗が使用の間に膜を通して透過する物質の流束を制限しないように選択するこ とが好ましい。それで基板は約5〜70%、好ましくは約20〜50%の多孔度 及び約0.004〜約100ミクロン、好ましくは約0.05〜5ミクロンの平 均ポアサイズを示すであろう。 更に、非多孔質支持体には、石英、ケイ素、ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、高 密度セラミック、即ちクレー、金属、ポリマー、グラファイト及びこれらの混合 物が含まれるであろう。非多孔質支持体を使用するとき、この組成物はセンサー として有用である。最も好ましくは、支持体は多孔質セラミック又は多孔質金属 であろう。 ゼオライト層が成長する多孔質又は非多孔質の基板の表面は平滑であることが 好ましい。基板の粗さはゼオライト層の欠陥につながる。基板は、1:1より小 さい粗さのアスペクト比で10μmより小さい大きさの平均粗さを有していなく てはならない。基板の平均粗さは1:1より小さい粗さのアスペクト比で0.5 μmより小さいことが好ましい。非多孔質基板を使用することができるけれども 、多孔質基板が好ましい。 透過性中間層が存在する場合、それは中間多孔質又は微孔質であってよい。微 孔質及び中間多孔質中間層にはゼオライトが含有されていてよい。中間多孔質中 間層には、無機酸化物、金属又は炭化物が含有されていてよい。透過性中間層中 のゼオライトは、ゼオライト層の成長の核となるために使用することができる。 中間層が水熱合成工程でゼオライト層の成長の核となるとき、ゼオライト層中の 結晶組織は円柱状、板状又はこの二つの混合物であってよく、結晶学的優先配向 を観察することができる。中間層が中間多孔質であり、ナノ結晶性ゼオライトを 含有するとき、これは成長向上層(GEL)と言われる。中間層が微孔質であり 、ナノ結晶性ゼオライトを含有するとき、これは種晶添加層と言われる。 成長向上層(GEL)には、コロイド状ゼオライトの、又はコロイド状ゼオライ トと金属酸化物との、コロイド状ゼオライトとコロイド状金属との、並びにこれ らの混合物の該粒子の間に隙間を有する確認可能な粒子が含まれる。本発明で使 用することができる酸化物は、コロイド状アルミナ、コロイド状シリカ、コロイ ド状ジルコニア、コロイド状チタニア及びゾルーゲル法から製造したポリマー金 属酸化物並びにこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくはコロイド 状アルミナが使用される。使用することができるコロイド状金属には、銅、白金 及び銀が含まれる。GEL中の該隙間は中間多孔質である。好ましい態様に於い て、GEL中の該中間多孔質の隙間は、約20〜約2000Åのサイズを有する 。このサイズ範囲内の間隔は、GEL層を貫通する分子のための透過通路を与え る。これらの間隔は組成物の使用の間に物質移動を阻害するどのような物質も持 っていないので、分子はこれらの間隔を通って透過することができる。GEL及 び種晶添加層は、これらの層の表面上に成長するゼオライト結晶の高密度マット の形成の核となる。この結晶の高密度マットは、ゼオライト層の上面と底との間 に伸びる粒子境界帯域の99%が、幅が20Åを越えないその長さに沿った少な くとも1点を有するように細密に充填されている。ゼオライト層はGEL層で界 面から成長するので、結晶幅は増加するかも知れない。しかしながら、個々の結 晶は、≦20Åの隣接結晶間の距離によりそれらの境界で分離されたままである 。この高密度に詰め込まれたマットは円柱状の組織を有していてよい。種晶添加 層又は成長向上層を使用しないで成長したゼオライト膜は、このような円柱状組 成物の完璧さの程度を有しない。 種晶添加層及びGEL層の両方には、ナノ結晶性ゼオライトが含有されている 。成長向上層は、ナノ結晶性ゼオライト、金属酸化物とナノ結 晶性ゼオライトとの混合物、コロイド状ゼオライトとコロイド状金属との混合物 又はこれらの混合物を含有する溶液から形成することができる。好ましくは、コ ロイド状ゼオライト又はコロイド状ゼオライトと金属酸化物との混合物が、GE L層を形成するために使用されるであろう。種晶添加層はナノ結晶性ゼオライト を含有する溶液から形成される。ナノ結晶性ゼオライトは50〜5,000Åの サイズを有し、別々になった粒子の安定な分散液又は溶液を形成する。この工程 に於いて、合成混合物は、シリカ源の実質的に完全な溶解を起こすために十分な 比率のシリカ源及び有機構造指令剤(organic structure directing agent)の水 溶液を沸騰させることによって製造される。シリカ源は有利には、当該技術分野 で公知の方法によって製造される微粒子シリカ又はポリマーシリカである。例え ば、Brinker and Scherer,Sol−Gel Scienc e.Academic Press.1990年を参照されたい。ポリマーシリ カの好ましい製造方法は、テトラエチルオルトシリケートの酸加水分解によるも のであり、コロイドシリカの好ましい製造方法は、テトラエチルオルトシリケー トの塩基加水分解によるものである。使用する場合、有機構造指令剤は、有利に は塩基の形で、特に水酸化物の形で又は塩、例えばハロゲン化物、特に臭化物の 形で合成混合物中に含有される。この構造指令剤は、例えば、テトラメチルアン モニウム(TMA)、テトラエチルアンモニウム(TEA)、トリエチルメチル アンモニウム(TEMA)、テトラプロピルアンモニウム(TPA)、テトラブ チルアンモニウム(TBA)、テトラブチルホスホニウム(TBP)、トリメチ ルベンジルアンモニウム(TMBA)、トリメチルセチルアンモニウム(TMC A)、トリメチルネオペンチルアンモニウム(TNNA)、トリフェニルベンジ ルホスホニウム(TP BP)、ビスピロリジニウム(BP)、エチルピリジニウム(EP)、ジエチル ピペリジニウム(DEPP)又は置換アゾニアビシクロオクタン、例えば、メチ ル若しくはエチル置換キヌクリジン又は1,4−ジアゾニアビシクロ−(2,2 ,2)オクタンの水酸化物又は塩であってよい。好ましい構造指令剤はTMA、 TEA、TPA及びTBAの水酸化物及びハロゲン化物並びにこれらの水酸化物 及びハロゲン化物の混合物である。 GEL又は種晶添加層は、コロイド状ゼオライトを含有する溶液から形成する ことができる。溶液の組成及び処理条件は、GEL層が得られるか又は種晶添加 層が得られるかを決定する。GEL層については、それを≦1000℃、好まし くは約300〜600℃の温度でか焼することが好ましい。GEL層が形成され るとき、それは最終組成物中で、約0.1〜20μm、好ましくは約1〜5μm の厚さを有する別個の層として維持される。この層には前記のような隙間が含ま れている。 コロイド状ゼオライトと金属酸化物との比を調節することによって、GELの 核生成部位の密度を調節することができる。この密度は、次の水熱合成工程で成 長向上層の上に成長するゼオライト層の組織を調節する。核生成密度が高くなる ほど、ゼオライト−結晶幅は狭くなり、GELゼオライト界面で層が現れるであ ろう。核生成密度は、ナノ結晶性ゼオライトと金属酸化物との相対比率(使用す る金属酸化物の量が増加するとき、密度は低下する)並びにGEL中のナノ結晶 性ゼオライトのサイズによって調節することができる。そうして、50〜10, 000Åの範囲内のナノ結晶性サイズのゼオライトがGEL中で使用される。G EL中に使用されるナノ結晶性ゼオライト結晶が大きくなると、膜中のゼオライ ト円柱は幅広くなるであろう。本発明者等は、金属酸化物、コ ロイド状金属又はこれらの混合物をGEL層中のコロイド状ゼオライトに添加す ることによって、ゼオライト層中の結晶幅の調節を可能にする核生成部位間の空 間が与えられると信じる。 GEL中に純粋の金属酸化物又はコロイド状金属を含有すると、核生成部位を 作ることに失敗する。GELの好ましい配合では、100−x重量%のコロイド 状金属又は金属酸化物とx重量%のコロイド状ゼオライトとが含有されている( 但し、GELが純粋のコロイド状ゼオライトから形成されないとき、xは少なく とも0.01である)。それで、核生成密度は、上記の式並びにコロイド状ゼオ ライト、コロイド状金属及び金属酸化物の粒子のサイズによって設定される。コ ロイド状ゼオライト粒子の粒子サイズが小さくなる程、核生成部位は密度が高く なり、より狭いゼオライト結晶幅を作る。 結晶性ゼオライト層を形成するための水熱処理は、GEL又は種晶層をゼオラ イト合成混合物と接触させ、結晶化を行わせるために十分な時間及び温度で加熱 することによって有利に行われる。本明細書で使用するとき接触には、全浸漬及 び部分浸漬が含まれる。加熱時間は例えば、1時間〜10日間、好ましくは24 時間〜4日間の範囲内であってよい。温度は例えば、50〜300℃、好ましく は150〜200℃であってよい。基板とGEL又は種晶層との接触は、水熱処 理の間に合成混合物中に形成される結晶の、GEL又は種晶層の上への沈降が無 いように行わなくてはならない。真のゼオライト物質が形成されるとき、合成混 合物にはシリカ源、最適に構造指令剤及び得られるゼオライト中に所望される全 ての他の成分の源が含有されている。これにはナノ結晶性ゼオライト又は種結晶 も含有されていてよい。ゼオライト結晶が成長する源の合成混合物は当該技術分 野でよく知られている(例えば、モレキュラー シーブハンドブック(Handbook of Molecular Sieves)、Rosemarie S zostak、Van Nostrand Reinhold、N.Y.199 2年を参照されたい)。例えば、MFIゼオライトのための好ましい経路は、約 6〜約13、好ましくは約8〜約13のpHを有する低アルカリ性合成混合物か らであり、それからMFIゼオライト結晶が成長できる。このような混合物は当 業者によって容易に製造される。例えば、適当な混合物には、Na2O、TPA Br、テトラプロピルアンモニウムブロミド、SiO2及び水が含まれている。 この組成物は、低アルカリ性合成混合物中で選択したGEL塗布基板を接触させ ることによって成長する。次いで合成混合物を約50〜約300℃、好ましくは 約180℃に、約30分間〜約300時間、好ましくは約30分間加熱する。結 晶化させた後、支持層を洗浄し、乾燥し、当該技術分野で公知の方法によってか 焼する。 本発明で使用される好ましい合成方法は、合成混合物中で90〜270度配向 している支持体又は中間層の面上のゼオライト結晶の成長である。180度配向 、即ち優先配向に於いて、ゼオライト層が成長する表面は、水平で下方に面して おり、それで逆向きと言われる。本発明者等は、これによって、合成混合物中で 均一に核生成するゼオライトが、重力によって沈降し、成長中のゼオライト層中 に含有されることが防がれると信じる。それで、成長工程の間でゼオライト層は 乱されない。この合成方法は逆インサイトゥ結晶化(I−ISC)方法と言われ る。I−ISC方法を使用する低アルカリ性合成溶液からのGEL上への成長は 、GEL−LAI−ISC方法又は組成物と言われる。I−ISC方法を使用す る低アルカリ性合成溶液からの種晶添加層を使用する成長は、S−LAI−IS C方法又は組成物と言われる。I−ISC、GEL−L AI−ISC及びS−LAI−ISC方法について、ゼオライト層中の結晶幅は 0.1〜20μmである。MFI層がLAI−ISC方法によって成長したとき 、ある程度の結晶学的配向が生じることが見出された。もっと重要な結晶学的配 向は、MFIがGEL−LAI−ISC方法又はS−LAI−ISC方法によっ て成長するとき生じる。優先配向は成長したゼオライトに依存して異なるであろ うが、優先配向を示すことができる。MFIゼオライト層が、I−ISC方法を 使用して低アルカリ性合成溶液から成長したとき、MFIゼオライトの結晶学的 配向は、ゼオライト層中の結晶の少なくとも75%が配向状態で(ゼオライト層 の表面に対する垂線の15°、好ましくは5°以内で成長方向に対して平行なc −軸で)整列されているようなものであり、好ましくは結晶の少なくとも90% が優先配向を示すであろう。層の平面に対して垂直な最も長い軸を有する結晶の 比率の測定値は、この層のX線回折パターンを、ランダムに配向したゼオライト 粉末のものと比較することによって得ることができる。例えば、MFI型ゼオラ イト、即ち最長の縁がc軸に相当するものの場合に、一緒にした200及び02 0ピークに対する002−ピークの強度の比を、ランダムに配向した粉末の同じ 比で割り、その商は結晶学的優先配向(CPO)と呼ばれる。この方法によって 測定して、本発明による層は少なくとも2のCPOを有しており、105より高 いCPOを有していてもよい。 上記のLAI−ISC、GEL−LAI−ISC及びS−LAI−ISC方法 を使用して製造したゼオライト組成物は、これらの合成したままのゼオライト層 中に非選択的透過通路が非存在であるようにゼオライト結晶が連晶している高密 度ゼオライト層を有することができる。これらの非選択的通路の不存在は、前記 の染料試験を使用することによって 証明することができる。 この状態で、これらの連晶したゼオライト結晶の連続層は、分子の選択的分離 を行うことができることが期待されるであろう。期待される選択的分離の例は、 分子ふるい機構によるものである。このような分離は、大きな分子(保持性分子 )は立体拘束のために拒絶されるのに対し、特定の分子がゼオライトポアにより 立体的に制限されない(透過性分子になる)とき実現される。そうして、有効な ゼオライトポア直径は選択的透過通路の調節開口になる。分子ふるいにより影響 を受けるこのような分離の例は、MFI−ベースのゼオライト組成物を使用する キシレン異性体の混合物からのパラキシレンの分離であろう。MFIシステム内 の選択的透過通路のための調節ポア開口は、パラキシレンの速度論的直径よりも 大きく、オルトキシレン及びメタキシレンの速度論的直径よりも小さい。 期待とは反対に、LAI−ISC、GEL−LAI−ISC又はS−LAI− ISC方法を使用して製造され、高密度、連晶、連続ゼオライト層を有する前記 のゼオライト組成物は、期待されるものよりも小さい選択性での分離を示す。高 密度、連晶、連続ゼオライト層を有する組成物を分子ふるいで試験するとき、こ のことは非常に明らかである。一般的に、期待される分離性能は、ゼオライト中 の分子種の拡散率及び処理される分子混合物からゼオライトに入る分子の分配係 数の独立の測定から推測することができる。これらの値を測定するための方法は 、「ゼオライト及びその他の微孔質固体中の拡散」(John Wiley A nd Sons Inc.N.Y.1992年)にJ.Karger及びD.R uthvenによって記載されている。 本発明者等は、これらの合成したままのゼオライト組成物についての 分離応用に於ける理想よりも小さい性能は、分離試験又は使用の間にゼオライト 層中で起こる物理的変化のためであると考えている。使用の間に起こるゼオライ ト層中のこれらの物理的変化は、ゼオライト層が炭化水素分子の存在下で高い温 度及び圧力に露出されるために生じる機械的応力及び変形に起因するであろう。 本発明者等は、細密充填されたゼオライト結晶の層中の応力又は機械的変形は、 層の透過選択性を低下させ得る層中の欠陥又はボイドをもたらすと信じる。特に 、一つの結晶の変形又は移動は、隣の結晶並びに結晶を分離する粒子境界に影響 を与えるであろう。 これらの高密度連晶ゼオライト層の殆どは、試験の前に染料(前記の染料試験 方法を使用する)を完全に排除する(連続ゼオライト層を示す)けれども、これ らは高温分子分離のために使用している間に期待よりも小さい性能特性を示し、 最終的にはゼオライト層に染料を貫通させることによる後試験評価に於いて染料 試験に失敗する。分離で試験する前の試験に於いて染料を排除しない高密度連晶 ゼオライト層は典型的に少数の単離された欠陥を有する。 塗膜が有効であるために、これらは合成したままのゼオライト層に直接適用し なくてはならない。この塗膜はゼオライト層の何れかの表面に適用することがで きる。好ましい態様に於いて、塗膜は支持体又は中間層と接触していないゼオラ イト層の表面に適用される。更に、これらの塗膜はゼオライト層のポア開口を通 過する分子移送をブロック又は妨げることなく、ゼオライト層と相互に作用しな くてはならない。塗膜とゼオライト層との相互作用は、塗膜がゼオライト層の表 面露出ポア開口の10分の9より多くを通過する移送をブロックしないようにし なくてはならない。好ましい態様に於いて、塗膜とゼオライト層との相互作用は 、 塗膜がゼオライト層の表面露出ポア開口の2分の1より多くを通過する移送をブ ロックしないようにしなくてはならない。閉塞はポアを通過する分子の拡散を完 全にはブロックしないが、ポアを通過する問題の分子種の拡散を顕著に抑制する 。このような閉塞は組成物の物質移動抵抗を増加させる。 前記の特性を有する塗膜層として成功裡に機能するために、塗膜は幾つかの他 の性質を有していなくてはならない。第一に、この塗膜は組成物の適用温度で安 定でなくてはならない。安定性は機械的安定性と化学的安定性の両方であるとさ れる。塗膜はその物理的特性を最初から200時間使用するまでの間は変化して もよいが、その後は塗膜材料は安定でなくてはならない。第二に、塗膜はゼオラ イト層に接着しなくてはならず、ゼオライト層の顕著な数の表面露出ポアを貫通 する分子移送を妨害してはならない。このことは、塗膜層前駆体物質が、ゼオラ イト結晶子のポア構造中に顕著に拡散し、ゼオライトを貫通する所望の分子種の 移送を抑制することなく、ゼオライトに接着しなくてはならないことを意味して いる。例えば、多数のポリマー塗膜材料は、それらが工程条件下で安定であると しても、それらの前駆体分子がゼオライトポアシステム中へのそれらの導入を許 容する分子サイズを有しているために、使用することができない。このように多 数のポリマー塗膜材料はゼオライトを貫通する所望の分子の移送を抑制する。し かしながら、立体的にゼオライト結晶のポアに入ることができないポリマー塗膜 前駆体物質を選択することは可能である。このような塗膜層前駆体の例は、熱的 に硬化してポリイミド塗膜を生成し得るポリイミド樹脂である。ポリイミドフィ ルムは半導体産業で広範囲に使用されており、非酸化性雰囲気中で500℃のよ うに高い温度まで熱的に安定であることが知られている。更に、 これらのポリマーは優れた機械的性質を有しており、酸化物物質によく接着する 。このことは特に、接着促進剤を前駆体樹脂中に含有させたとき真実である。こ れらの特性は、ポリイミドが選択性向上塗膜のための優れた候補物質を代表する ことを示している。 適当な流束を有するための組成物としては、選択性向上塗膜が分子をゼオライ ト層を貫通して透過させる組成物の物質移動抵抗を増加させる程度は、5倍を超 えない範囲でなければならない。好ましい態様に於いては、選択性向上塗膜が分 子をゼオライト層を貫通して透過させる組成物の物質移動抵抗を増加させる程度 は、2倍を超えない範囲でなければならない。塗膜はゼオライトポア構造を閉塞 するか又はゼオライトポア構造を覆うことによって分子をゼオライト結晶を貫通 して透過させる組成物の物質移動抵抗を増加させ得る。ゼオライト層の一方の側 で露出されているゼオライトポア構造のある部分は、常に塗膜によって覆われて いる。ゼオライトポア構造の被覆のための物質移動抵抗の増加量は、選択性向上 塗膜を形成するために使用される物質によって決定される。 選択性向上塗膜物質は、透過性若しくは非透過性物質又は幾つかの領域が透過 性であり他の領域が非透過性である物質であってよい。塗膜の透過率は、組成物 使用の温度でゼオライト層を貫通して移送される分子を通すその能力を意味する とされる。幾つかの塗膜物質は低温で殆ど非透過性であり、高温で透過性になる 。温度依存性透過率を有するポリマー塗膜物質の例はポリイミドである。室温で 、0.5μmより大きい厚さを有するポリイミドフィルムは、5〜15個の炭素 原子を含有する炭化水素分子のために非常に低い透過率を有する。高温(100 ℃〜500℃)で、これらの炭化水素分子は高密度ポリイミドフィルム中に残っ ている自由体積を貫通して透過することができる。このように、ポリイ ミドフィルムは透過性の選択性向上塗膜についての必要条件に適合している。 選択性向上塗膜を透過性物質から作る場合、この物質をゼオライト層の表面全 体の上に塗布することができる。透過性物質はゼオライトを貫通することができ る分子を移送するポア構造を有していてよく、又はこれはゼオライトを貫通する ことができる分子を透過させるために十分な自由体積を有する高密度物質であっ てもよい。ポア構造を含有する透過性無機物質の例は、ゾル−ゲル処理によって 製造される物質である。ゼオライトを貫通することができる分子を透過させるた めに十分な自由体積を有する高密度物質の例はポリマー類である。選択性向上塗 膜のために使用される好ましいポリマー物質はポリイミドである。好ましくは、 選択性向上塗膜は、使用の間にゼオライト層を安定化させるために必要な機械的 性質を十分有するフィルムに形成される。 選択性向上塗膜のために使用される物質を非透過性物質から作る場合、それは ゼオライト膜のポア構造を完全に覆い、ブロックすることはできない。非透過性 物質は、それらがゼオライト層の一部分のみを覆うように適用しなくてはならな い。理想的には、非透過性塗膜は、ゼオライト組成物のかなりの部分をブロッキ ングすることなく欠陥及びボイドが発生するのを防ぐために十分なゼオライト結 晶の境界を橋架けしなくてはならない。好ましくは、この種類の選択性向上塗膜 はゼオライト層中の表面露出結晶の少なくとも10%の間の境界を橋架けし、更 に好ましくは、塗膜はゼオライト層中の表面露出結晶の少なくとも50%の間の 境界を橋架けする。 第三の種類の選択性向上塗膜は、二つの前記の塗膜系の特性を組み合わせるこ とができる。これは層の幾つかの領域で(分子を処理するため に)透過性であり、組成物の他の領域で非透過性であってよい。このような塗膜 の例は、ゼオライトの表面に析出したとき、核生成し、幾つかの領域で多孔質フ ィルムに成長し、他の領域で高密度フィルムに成長する薄いシリカフィルムであ る。本発明者等は、このようなシリカフィルムは界面オゾン補助CVD法によっ て析出することができると信じる。バルク相に於いて、シリカは炭化水素分子の 透過のための高密度非透過性物質である。しかしながら、薄いフィルムとして析 出したとき、このフィルムの幾つかの領域は、ゼオライト層の表面でポア又は単 離された分子又は塗膜物質のナノスケールの凝集体を形成し得る。シリカフィル ム中のポア又は又は単離された分子又は塗膜物質のナノスケールの凝集体の何れ かによって覆われたゼオライト層の領域に於いて、塗膜は多孔質であると言われ る。この多孔質領域はフィルムの高密度領域の縁で生じるであろう。 この選択性向上塗膜は二つの機能を果たし得る。第一に、これは組成物中の欠 陥を貫通する流れを減衰させ、それによって存在する欠陥の修復を与える。第二 に、これは使用する間の欠陥の形成を防止する。これらの機能の第二のものは特 に重要であり、組成物の安定化と言われる。使用の間に形成するために観察され る欠陥は、組成物の性能を低下させるゼオライト層中の亀裂構造である。多くの 場合に、これらの亀裂は成長向上層の中に伸びる。ゼオライト層中の亀裂は、組 成物の総括選択性を低下させる非常に透過性の非選択的通路を与える。単離され た亀裂構造は、温度サイクルにより又はトランス−組成物圧力をサイクルするこ とにより又は全システム圧力をサイクルすることにより又は組成物上に供給され る液相を導入することにより形成又は成長するであろう。亀裂構造は枝分かれす ることにより又はその長さを伸ばすことにより成長す る。亀裂構造が成長するとき、それらはゼオライト層中で連晶亀裂ネットワーク を形成する。選択性向上塗膜はこれらの亀裂及び亀裂ネットワークが形成するの を防ぐ。そのようにして、選択性向上塗膜は組成物を安定化させ、合成したまま の組成物中には無かった欠陥構造(即ち、亀裂)が使用又は物理的条件の変化の 間に形成することを防ぐ。欠陥構造が形成することを防ぐことによって、選択性 向上塗膜はゼオライト組成物の分離特性を改良する。 全ての選択性向上塗膜物質は組成物のゼオライト層の分離特性を改良すること ができなくてはならない。分離特性は、少なくとも1種の他の分子種の移送を妨 げながら、1種の分子種をゼオライト層を貫通させるための組成物の能力として 測定される。ゼオライト層を貫通する流束は温度と共に増加する傾向があるので 、これらの分離は室温より高い、好ましくは100℃より高い高温で行うことが 好ましい。メタン及びエタン以外の炭化水素分子について、炭化水素の熱分解を 避けるために600℃より低い温度でこれらの分離を行うことが好ましい。 選択性向上塗膜を有する組成物が種々の分離のために有用である。この組成物 は、少なくとも2種の分子種からなる、石油、天然ガス、炭化水素又は空気から 誘導される原料を、基板、ゼオライト又はゼオライト様層、ゼオライト層と接触 している選択性向上塗膜及び任意に基板と接触している透過性中間層からなり、 ゼオライト層又はゼオライト様層が基板又は任意の中間層と接触している組成物 と接触させ、該原料の少なくとも1種の分子種を該組成物によって該原料から分 離し、該炭化水素原料が石炭、ビチューメン及びケローゲン誘導原料である分離 方法のために有用である。本発明によりゼオライト層からなる組成物を使用して 行うことができる分離には、例えば、共沸騰炭化水素からの直鎖パラフ ィン、特にケロセンからのn−C10〜C16アルカンの分離、また相当する分枝ア ルカン及びアルケン異性体からの直鎖アルカン及びアルケンの分離、またアルコ ールの製造の間に形成される混合物中に存在しているかもしれない他の炭化水素 、特にアルカン及びアルケンからのアルコールの分離、お互いからの芳香族化合 物の分離、特にお互いからのC8芳香族異性体の分離、更に特にキシレン類及び 任意にエチルベンゼンの混合物からのパラキシレンの分離、並びに異なった炭素 数の芳香族類、例えば、ベンゼン、トルエン及び混合C8芳香族類の混合物の分 離、脂肪族化合物からの芳香族化合物の分離、特にC5〜C10(ナフサ範囲)脂 肪族類からの6〜8個の炭素原子を有する芳香族分子の分離、飽和化合物からの オレフィン性化合物の分離、特にアルカン/アルケン混合物からの軽アルケンの 分離、更に特にエタンからのエテンの分離及びプロパンからのプロペンの分離、 水素含有流からの、特に軽精製及び石油化学ガス流からの、更に特にC2及び高 級成分からの水素の除去、並びに水性流からのアルコールの除去が含まれる。 特に、下記の表に、石油、天然ガス又は空気から誘導される幾つかの可能性の ある原料及び本件組成物を使用することによってそれらから分離される分子種を 示す。この表は限定することを意味しない。 本発明者等は、分子拡散が上記の分離の原因であると信じる。更に、この組成 物は、上記又は下記のような原料をゼオライト層、支持体又は中間層中に含有さ れた触媒を有する組成物と接触させることにより又は組成物と十分に接近させて 触媒を置いてモジュールを形成することにより、少なくとも1種の反応生成物を 生成する化学反応を実施するために使用することができる。モジュールは、原料 が組成物中に入る直前に又は原料が組成物から出た直後に原料と反応するであろ う。この方式で、少なくとも1種の反応生成物又は反応剤を原料から分離するこ とができる。特別の工程流体のために選択される触媒は、当業者によく知られて おり、当業者によって容易に本件組成物中に含有されるか又はモジュールに形成 される。下記の表は幾つかの可能性のある原料/工程を、反応させることができ る上記のもの及び幾つかの可能性のある得られる生成物に加えて表わす。この表 は限定することを意味しない。 本発明の支持されたゼオライト層は、分離する物質との接触により損傷される と言う問題を起こすことなく、伴わないこのような分離で膜として使用すること ができる。更に、これらの分離の多くのものは、500℃のように高い高温で行 うことができ、それをこのような高温で使用することができることが、本発明の 支持された層の利点である。 従って本発明はまた、流体混合物を、混合物の少なくとも1種の成分が他の成 分のものとは異なる層を貫通する定常状態透過率を有するような条件下で、本発 明によるゼオライト層の一面と接触させ、層の他の面からひとつの成分又は複数 成分の混合物を回収することからなる、流体混合物の分離方法を提供する。 本発明は更に、原料を接触転化条件下で活性な触媒形である本発明によるゼオ ライト層と接触させ、少なくとも1種の転化生成物からなる組成物を回収するこ とからなる化学反応の触媒方法を提供する。 本発明は更に、原料を接触転化条件下で活性な触媒形である本発明によるゼオ ライト層の一面と接触させ、この層の反対側の面から少なくとも1種の転化生成 物を、有利には反応混合物中のその平衡濃度とは異なる濃度で回収することから なる化学反応の触媒方法を提供する。例えば、キシレン異性化工程に於ける反応 器又は反応器生成物からのパラキシレンを多く含む混合物、リフォーミング反応 器中の脂肪族類及び水素からの芳香族化合物、製油所及びアルケンの生成に於け るアルカン脱水素化、芳香族類の生成に於ける軽アルカン/アルケン脱水素環化 (例えば、サイクラー(Cyclar))、スチレンへのエチルベンゼン脱水素化のよう な化学工程から除去される水素。 本発明は更に、二分子反応の一方の反応剤を接触転化条件下で活性な触媒形で ある本発明によるゼオライト層の一面と接触させ、一層正確に 反応条件を調節するために、この層の反対側の面からの拡散により第二の反応剤 の添加を調節することからなる化学反応の触媒方法を提供する。例には、エチル ベンゼン、クメン又はシクロヘキサンの生成に於いて、それそれベンゼンへのエ チレン、プロピレン又は水素添加を調節することが含まれる。 本発明は更に、分離された種が、それがゼオライト層を離れるとき又はそれが 膜を貫通するときに反応し、他の生成物を生むような、本明細書に記載したよう な原料の分離をも意図している。このことがゼオライト層を貫通する拡散のため の駆動力を増加させると信じられる。 触媒機能をこの組成物中に含有させることができる。触媒機能がこの組成物中 に含有されるとき、これを反応器内の活性要素として使用することができる。幾 つかの異なった反応器構成を、組成物中の触媒部位の位置に依存して構成するこ とができる。一つの場合に、触媒機能をゼオライト層の中に配置することができ 、他方、他の場合に、触媒機能を支持体の中に配置させることができ、他の場合 には触媒機能を支持体、GEL層又は種晶添加層及びゼオライト層全体に分布さ せることができる。ptのような触媒的に活性な金属での含浸により、組成物に 触媒機能を与えることができる。更に、特定の反応生成物又は反応剤が、連続的 に且つ選択的に反応器全体の反応帯域から除去されるか又は反応帯域に添加され るように、一般的な触媒粒子を組成物の1個又は2個以上の表面の近くに配置す ることによって、触媒機能を膜反応器の中に含有させることができる。 実施例1LAI−ISC法で合成したMFI組成物を使用するキシレン分離 幾つかの異なったMFI組成物を製造し、キシレン異性体の分離につ いて試験した。この試験は、選択性安定化塗膜を有しない合成したままの膜で行 った。LAI−ISC組成物の合成のために使用した物質を最初に記載し、次い で使用した水熱合成条件を記載し、次いで製造された生成物を記載し、次いで低 い選択性を示したキシレン分離実験の前及び後の染料試験からの結果の要約を記 載する。キシレン分離実験の結果は、期待したものよりも低い選択性を示した。 キシレン試験実験を行った条件の範囲について、メタ異性体又はオルト異性体か らのパラ異性体の分離についての選択性は、使用した温度の全範囲に亘って2. 5より大きいと期待された。期待選択性についてのこの下限は、膜中に存在する 高シリカMFI結晶の種類中でのキシレン異性体の拡散係数の測定から決定した 。1.物質 下記の試薬、NaOH(Baker)、Al(NO33・9H2O(Bake r)、Ludox AS−40(Dupont)、テトラプロピルアンモニウム ブロミド(98%、Aldrich)及び蒸留水の混合物を使用して、水熱実験 を行った。 ゼオライト層の支持体用に、多孔質アルミナ及びステンレススチール基板を使 用した。アルミナ基板α相は、それぞれ約800Å及び32%の平均ポアサイズ 及び多孔度を有している。多孔質焼結ステンレススチール基板はMott(0. 25μm)及びPall(M020、2μm)から得た。全ての基板は、超音波 浴中でアセトンで洗浄し、120℃で乾燥し、次いで使用する前に室温に冷却し た。2.水熱反応 MFI組成物を二つの異なった反応バッチ混合物から製造した。一方はシリカ リット(silicalite)を作るためにシリカのみを含有し、他方は ZSM−5を作るためにアルミナをドープした。これらは一般配合xM2O:1 0SiO2:(0〜0.45)Al23:0.5TPA Br:yH2O(式中、 MはLi、Na、K、Rb及びCsであってよく、xは0〜0.5で変化し、y は50〜3000で変化した)を有する。TPABrは所望によりテトラプロピ ルアンモニウムヒドロキシドで置き換えてもよい。次の部分に示す全ての結果は 、0.22Na2O:10SiO2:280H2O:0.5TPA Brの組成を 有し、ZSM−5試料のために0.05Al23でドープした。1.74gのT PABr及び0.45gのNaOH(50重量%)を52mLの蒸留水に撹拌し ながら溶解した。次いでこの溶液に、18.8gのLudox AS−40を撹 拌しながら少なくとも15分間均一な溶液が形成されるまで添加した。 基板を、ステンレススチールワイヤーフレームの上に支持してテフロンライニ ングした反応容器中で逆向きに置いた。基板と反応器の底との間の距離は少なく とも5mmであった。次いで合成溶液を反応器中に注いで、基板全体を覆った。 オートクレーブを密閉し、所望の温度に予熱したオーブン内に入れた。反応後に 反応ボンベをオーブンから取り出し、室温に冷却した。被覆した基板を熱水で少 なくとも6時間洗浄し、次いで500℃で空気中で6時間か焼した。加熱速度は 10℃/分に調節した。3.生成物 下記の表に、反応時間及び基板のような異なった実験条件下で合成した幾つか の典型的な例を示す。4.組成物の物理的特性化 得られた組成物を、X線回折及び電子顕微鏡により特性化した。X線 回折は、成長したゼオライトはMFIであり、他の相は検出されなかったことを 明らかにした。X線回折分析はまた、合成したままの膜内の優先配向の程度を明 らかにした。ゼオライト層に実質的にボイドが無かったことを立証するために、 膜を裂き、ゼオライト層の断面プロフィールを走査型電子顕微鏡で検査した。図 2に、〜800Åのポアを有するα−アルミナ基板上に成長したLAI−ISC の断面を示す。ゼオライト層が連続しており、ボイドが実質的に無いことがわか る。図3は、結晶が連晶しているLAI−ISC組成物の表面の平面図を示す。5.組成物を特性化するために使用した染料試験手順 ゼオライト層内のボイドの不存在は、ローダミンBのような大きな染料分子が 相を貫通して基板内に透過することができないことに反映される。ゼオライト層 を貫通する染料の透過は、それを多孔質基板の中に染み込ませる方法を観察する ことによって検出することができる。円筒状ゼオライト層を貫通して透過する染 料は、インキを一片の吸取紙の中に染み込ませる方法と同様の方法で多孔質基板 の中に吐かせられるであろう。多孔質基板内の染料の存在は、基板が光を吸収し ない多孔質セラミックから作られているとき、検出することが特に容易である。 このような多孔質基板内の光散乱は、裸眼で検査するときそれを白く見えるよう にする。ゼオライト層中の小さいピンホールを貫通して基板内に吸いとられる全 ての染料は、セラミック基板内の着色変化として容易に目に見えるであろう。ゼ オライトポア構造よりも大きいサイズを有する染料分子は、欠陥部位を貫通する 以外は下側にある基板内に移動しないであろう。染料がピンホールを貫通して移 動する速度は、下側にある多孔質セラミックの上に広がった染料が次の洗浄工程 で同じピンホールを貫通して除去される速度とは異なっている。それで多孔質基 板の中への染料透 過を検出する単純な方法は、染料溶液をゼオライト層に適用し、続いて過剰の染 料を洗い流してゼオライト層のピンホールを現すことからなる。この試験は、ゼ オライトの調節開口サイズよりも大きい物理的サイズを有する可溶性染料で行う ことができる。好ましい染料はローダミンBであり、これは一般的に使用される レーザー染料である。この染料の溶液を作るための便利な溶媒はメタノールであ るけれども、トルエンのような他の溶媒もそれらがセラミック基板を濡らす(又 はセラミック基板内に吸いとられる)傾向がある限り使用することができる。水 はこの試験のための推奨される溶媒ではない。この染料は、一般的に入手できる 赤ワインのものと同様の着色を有する濃厚溶液から適用すべきである。この範囲 の着色は、0.05〜5重量%の範囲内のローダミンB濃度を有する溶液から得 ることができる。異なった濃度では、基板に貫通して染み込んだ染料が目に見え るようになるまでに必要な時間の長さが変化する。白色多孔質セラミック基板上 に形成されたゼオライト膜を染料試験するための好ましい手順は、次のことから なる。 1)メタノール中に0.5重量%のローダミンBを含有する貯蔵溶液20mLを 作る。この溶液はメタノールの蒸発を防ぐために密封した瓶の中で貯蔵しなくて はならない。 2)この貯蔵染料溶液から点眼器で5滴を取り出し、染料を滴下方式で乾燥(1 20℃で30分間)膜の中央に適用し、表面を覆う。膜表面を覆うために典型的 に2〜3滴が必要である。一滴には〜0.25ミリグラムの染料が含まれている 。膜の端で露出している多孔質セラミックの中に膜の縁を越えて染料を吐かせな いこと。 3)染料で覆った膜を〜30秒間放置し、次いで過剰の染料溶液を紙タオルで吸 い取る。 4)メタノールを紙タオルのきれいな部分に適用し、表面をこのタオルで再び吸 い取って、多い染料を除去する。 5)ディスク表面をメタノールで10〜30秒間濯ぐ。これを行う便利な方法は 、メタノール洗浄ボトルによるものである。 6)赤の着色について基板を目で見て検査する。6.分離試験の前の組成物の染料試験 合成したままのLAI−ISC MFIゼオライト組成物を、分離実験で使用 する前に染料試験した。この組成物には欠陥が本質的に無かったこと及び染料分 子が結晶間の境界を貫通して透過しなかったことが決定された。7.キシレン分離試験 厚さ3mm、直径1インチのα−アルミナ支持体(ポアサイズ800Å)の上 に製造したLAI−ISC MFIゼオライト組成物を、透過セルの中に装着し 、グラファイトのO−リングで密封した。分離のために選択された膜は染料試験 に合格した。キシレン異性体の混合物を、ゼオライト層を有する組成物の面全体 に流しながら、透過セルを170℃〜300℃の温度に加熱した。供給したキシ レンの流速は1mL/分であった。膜の反対側の面全体に、アルゴン流を100 〜400cc/分の速度で流した。アルゴン流及び供給キシレンの両方の圧力を 、1気圧(絶対圧)で固定した。LAI−ISC組成物によるキシレン異性体の 分離についての観察された選択性は、試験した全ての温度で1.75(パラ/オ ルト又はパラ/メタ)より小さかった。典型的な選択性は1.0〜1.4の範囲 内であった。合計4個のLAI−ISC組成物をこの方法で試験した。試験した LAI−ISC組成物は、5及び25μmの間の範囲内のゼオライト層厚さを有 していた。8.分離試験後の組成物の染料試験 LAI−ISC MFIゼオライト組成物を、キシレン分離実験で使用した後 で染料試験した。組成物は基板内へ染料を通すことが決定された。キシレン分離 実験に使用する前には染料試験で存在しなかった赤みを帯びた色が、基板内で明 らかに目に見えた。このことは、分離試験の間に欠陥が形成されたことを示した 。実施例2 GEL−LAI−ISC法を使用して合成したMFI組成物によるキシレン分離 幾つかの異なったMFI組成物を製造し、キシレン異性体の分離について試験 した。この試験は、選択性安定化塗膜を有しない合成したままの組成物で行った 。GEL層のために使用した物質を最初に記載し、次いでGEL層を形成するた めに使用した方法を記載し、次いで使用した水熱合成条件を記載し、最終膜構造 を記載する。最後に、低い選択性を示したキシレン分離実験の前及び後の染料試 験からの結果を示す。これらのGEL−LAI−ISC組成物でのキシレン分離 実験の結果は、期待したものよりも低かった選択性を示した。キシレン試験実験 を行った条件の範囲について、メタ異性体又はオルト異性体からのパラ異性体の 分離についての選択性は、使用した温度の全範囲に亘って2.5より大きいはず である。選択性の期待値についてのこの下限値は、組成物中に存在する高シリカ MFI結晶の種類中でのキシレン異性体の拡散係数の測定から決定した。1.GEL塗膜材料 下記の試薬をGEL塗膜の製造で使用した。コロイド状アルミナ溶液、 ゾル−ゲル法から製造したコロイド状チタニア、コロイド状シリカリット及び蒸 留水。前記のナノ結晶合成方法により製造したコロイド状シリカリットの幾つか のバッチを、GEL塗膜の製造のために使用した。これらのその他の情報を下記 に示す。 備考 1.全ての懸濁液は、同じ原料物質を有する同じ種類の合成溶液から製造した。 2.バッチ4は2の繰り返しである。バッチ2及び4の固体含有量は、ゼオライ トへの無定形シリカの55%転化を推定して計算した。これら2個の末洗浄試料 の実際の固体含有量は勿論もっと高い。例えば、バッチ4について、固体含有量 (乾固するまで蒸発)は23.3重量%であったが、これにはゼオライト、無定 形シリカ及び残留TPAOH−NaOHが含まれている。 GEL及びゼオライト層の支持体用に、多孔質アルミナ及びステンレススチー ル基板を使用した。アルミナの平均ポアサイズ及び多孔度は、それそれ約800 Å及び32%である。多孔質焼結ステンレススチール基板はMott(0.25 μm)及びPall(M020、2μm)から得た。全ての基板は、超音波浴中 でアセトンで洗浄し、120℃で乾燥し、次いで使用する前に室温に冷却した。2.GEL塗膜 一般的に、高品質成長向上層を作るために薄い溶液が好ましい。蒸留水で希釈 して1重量%より低い固体濃度を得ることが一般的に好ましい。コロイド状シリ カリット及び金属酸化物を最初に蒸留水で0.5重量%の濃度に別々に希釈する 。この希釈したコロイド状シリカリット溶液を、連続的に撹拌しながら所望量の 金属酸化物溶液中にゆっくり添加した。次いで所望重量%のコロイド状シリカリ ット及び金属酸化物を有する得られた溶液を、15分間脱気して溶液中の捕捉さ れた空気を除去した。 次いで、基板を4000rpmでこれらの溶液でスピンコートし、500℃で 6時間空気中でか焼した。加熱速度は20℃/時に制御した。3.水熱条件下でのゼオライト組成物の合成 下記の試薬、NaOH(Baker)、Al(NO33・9H2O(Bake r)、Ludox AS−40(Dupont)、テトラプロピルアンモニウム ブロミド(98%、Aldrich)及び蒸留水の混合物を使用して、水熱実験 を行った。 MFI組成物を二つの異なった反応バッチ混合物から製造した。一方はシリカ リットを作るためにシリカのみを含有し、他方はZSM−5を作るためにアルミ ナをドープした。これらは一般配合xM2O:10SiO2:(0〜0.45)A l23:0.5TPA Br:yH2O (式中、MはNa、Li、K、Rb及びCsであってよく、Xは0〜0.5で変 化し、yは50〜3000で変化した)を有する。次の部分に示す全ての結果は 、0.22Na2O:10SiO2:280H2O:0.5TPABrの組成を有 し、ZSM−5試料のために0.05Al23でドープした。1.74gのTP ABr及び0.45gのNaOH(50重量%)を52mLの蒸留水に撹拌しな がら溶解した。次いでこの溶液に、18.8gのLudox AS−40を撹拌 しながら少なくとも15分間均一な溶液が形成されるまで添加した。TPA B rは所望によりテトラプロピルアンモニウムヒドロキシドで置き換えてもよい。 GEL塗膜を有する基板を、それをステンレススチールワイヤーフレームの上に 支持することによってテフロンライニングしたオートクレーブ中で逆向き(18 0°向き)に置いた。基板とオートクレーブ反応器の底との間の距離は少なくと も5mmであった。次いで合成溶液を反応器中に注いで、基板全体を覆った。オ ートクレーブを密閉し、所望の温度に予熱したオーブン内に入れた。反応後にオ ートクレーブをオーブンから取り出し、室温に冷却した。塗布した基板を熱水で 少なくとも6時間洗浄し、次いで500℃で空気中で6時間カ焼した。加熱速度 は10℃/分に制御した。4.生成物 下記の表に、GEL組成物、反応時間及び基板のような異なった実験条件下で 合成した幾つかの典型的な例を示す。5.一般的観察 典型的な逆転ゼオライト組成物(LAI−ISC)、非逆転ゼオライト組成物 (LA−ISC)、GEL塗布基板の上に成長した非逆転ゼオライト組成物(L A−GEL−ISC)及びGEL塗布基板の上に成長 した逆転ゼオライト組成物(LAI−GEL−ISC)のX線回折パターンを観 察した。MFI型のゼオライトを示す微候は全ての図で認められなかった。ゼオ ライト第二相は観察されなかった。このパターンの唯一の線は多孔質支持体で同 定されるゼオライトに結び付けられなかった。GEL−LAI−ISC膜に結び 付けられるパターンは、他の試料とは劇的に異なっていた。GEL−LAI−I SCから製造したMFI結晶層は、パターンで生じる他の顕著なゼオライトピー クを有しない際立った001ピークを示すことがわかる。これは、成長方向に平 行な(001)方向の優先配向が膜内に存在していることの強い証拠である。換 言すると、これは、GEL−LAI−ISC膜内のMFI結晶層がGEL層に垂 直なc−軸で非常に強い配向を示すことである。 図5は、典型的なGEL−LAI−ISC膜(試料#2)の平面図を示す。カ リフラワー状上面及び円柱状断面組織が膜内に観察された。図4aは、ゼオライ ト層(C)、成長向上層(B)及び多孔質支持体(A)を示す。図4aの主要部 は、GEL層の表面を完全に覆っているゼオライトの連続成長を示している。ゼ オライト層中の円柱状構造の形成が明らかである。成長向上層の直ぐ上の円柱の 幅は非常に細く、層が成長するにつれて次第に大きくなる。このようにして、ゼ オライト結晶の平均粒子サイズは層厚さが増加すると共に増加する。ミクロ構造 の円柱状性質はX線粉末回折パターンと一致している。c−軸は膜内のMFIゼ オライトについて最も速い成長である。図5bに於いて、ゼオライト表面は、幅 が<10μmである高密度に充填されたゼオライト結晶の連続配列からなること が明らかである。6.キシレン分離試験の前の染料透過試験 実施例1に記載した染料透過試験を、多孔質α−アルミナ支持体の上 に成長したGEL−LAI−ISC組成物の完全性を試験するために適用した。 5μmより厚いMFIゼオライト層を有する成長した組成物は、それをか焼した 後でも染料を基板の中に透過させなかったことがわかった。3mm厚さのα−ア ルミナ支持体の上に成長した1インチ直径の組成物は、同じ単離された欠陥は試 験した膜の〜95%に亘って検出されなかった。7.キシレン分離試験 厚さ3mm、直径1インチのα−アルミナ支持体(ポアサイズ800Å)の上 に製造したGEL−LAI−ISC MFIゼオライト組成物を、透過セルの中 に装着し、グラファイトO−リングで密封した。キシレン分離試験は、実施例1 に記載した方法を使用して行った。GEL−LAI−ISC膜によるキシレン異 性体の分離についての観察された選択性は、試験した全ての温度で1.75(パ ラ/オルト又はパラ/メタ)より小さかった。典型的な選択性は1.0〜1.4 の範囲内であった。合計5個のGEL−LAI−ISC組成物をこの方法で試験 した。試験したGEL−LAI−ISC組成物は、5〜25μmの範囲内のゼオ ライト層厚さを有していた。8.分離試験後の組成物の染料試験 GEL−LAI−ISC MFIゼオライト組成物を、キシレン分離実験で使 用した後で染料試験した。膜は基板内へ染料を通すことが確かめられた。キシレ ン分離実験に使用する前には染料試験で存在しなかった赤みを帯びた色が、基板 内で明らかに目に見えた。このことは、分離試験の間に欠陥が形成されたことを 示した。 実施例3 ポリイミドから製造した選択性向上塗膜 ポリイミドから製造した選択性向上塗膜を、ゼオライト膜層(前記のLAI− ISC、GEL/LAI−ISC又はS/LAI−ISC法の一つを使用して製 造)に適用した。ゼオライト層厚さは2〜25μmの範囲であった。選択した組 成物の全ては実施例1に記載した染料試験に合格した。そのようにしてこれらは 欠陥が無いことが明らかであった。 スピン塗布装置(Headway Research,Inc.)を使用して 、ゼオライト組成物を塗布した。塗布物質は日立化成株式会社からのポリイミド 前駆体樹脂PLX−8203であり、これには接着促進剤が含有されていた。こ の組成物物質を最初に120℃で乾燥し、透過安定化塗膜を適用する直前に高圧 濾過窒素で全てのダスト又は異物質を除去した。この組成物を、塗膜厚さを決定 する二つの主要因である所望のスピン速度及び時間に設定したスピナー及び装置 に置いた。スピン速度が増加するとき、塗膜厚さは減少する。 次にゼオライト層の全表面をポリイミド前駆体樹脂(生、受け入れたまま)で 覆い、スピニング無しに空気中で10〜20秒間放置する。次に、スピナーを回 転してその上の物質をスピンさせ、表面から全ての過剰のポリマー樹脂を除去す る。実施例として、物質を6000rpmの速度で30秒間スピンすると、1m mの塗布層厚さになる。 次いで塗布した組成物をアルゴン中で30分間120℃オーブン中に入れて、 全ての溶媒(受け入れたままのポリマー前駆体に固有のもの:N−メチルピロリ ドン及び/又はジメチルアセトアミド)を除去する。次いでオーブン温度を40 0℃に上昇させ(1時間かけて)、この温度に2時間維持する。熱硬化させたポ リイミド選択性向上塗膜を有するG EL−LAI−ISC組成物の走査電子顕微鏡で撮った断面図を図5に示す。 キシレン異性体の分離のための選択性を測定するために、実施例1及び2の方 法を使用した。キシレン異性体の分離のための最大選択性を決定した。この最大 選択性は、オルト異性体に対するパラ異性体についての分離係数又はメタ異性体 に対するパラ異性体についての分離係数の何れか高い方であるとした。3種のポ リイミド塗布LAI−ISC組成物を試験し、これらは2.5〜5の範囲内の最 大選択性を示した。平均最大選択性は約3.5であった。6種のポリイミド塗布 GEL−LAI−ISC組成物を測定し、これらは4〜10の最大選択性を示し た。これらの最大選択性の平均は約6.5であった。1種のS−LAI−ISC 組成物を測定し、これは5付近の最大選択性を示した。これらの最大選択性は、 選択性向上塗膜無しに試験したLAI−ISC及びGEL−LAI−ISC組成 物(実施例1及び2に記載した)について観察された選択性よりも著しく高い。 測定した選択性は期待最大選択性に一致している。 また、異なった塗膜厚さが、スピナーのスピン速度及び/又はスピン時間を変 えることによって得られる。5000でスピニングすることによって、より厚い 塗膜をGEL−LAI−ISC組成物の上に製造した。メタ異性体又はオルト異 性体からのパラ異性体の分離についての最大選択性は6であった。実施例4 シリコーン油を使用する修復 選択性向上塗膜を、ゼオライト膜層(前記のLAI−ISC、GEL/LAI −ISC又はS/LAI−ISC法の一つを使用して製造)に 適用した。ゼオライト層厚さは2〜25μmの範囲であった。選択した膜の全て は実施例1に記載した染料試験に合格した。そのようにしてこれらは欠陥が無い ことが明らかであった。 選択性向上塗膜を組成物に適用するために、図1に示した装置(反応帯域の外 側のオゾン分解を最小にする低温壁反応器)を使用した。この反応器はシステム 内でのO−リングの必要性を除き、大規模製造運転で取り扱い易い。 PCI Ozone and Control Systemsによって製作 されたモデルGL−1オゾン発生器を実験のために使用した。この器械はオゾン (流れる空気中に4重量%、0.2SCFM)5000cc/分)を作るために プラズマ放電システムを使用した。この流れを物質流量調節器によって、〜10 0〜300cc/分が反応帯域に到達するように分けた。反応帯域中のオゾンの 滞留時間は、オゾンが所定の温度で特定の半減期を有しているので、反応温度を 調節することによって制御した。 反応器体積50cc、反応圧力1atm及び温度200℃で、300cc/分 で流れるオゾンの滞留時間は10秒であった。酸化ケイ素SECを製造するため にオゾンによって酸化した液相は、Invoil 940シリコーン拡散ポンプ 液(Inland Vacuum Industries)であった。 選択性向上塗膜を製造するためのこの方法の使用を、オゾン補助CVD塗布方 法について示す。最初の方法には、液体の選択性向上塗膜前駆体をゼオライト層 の前面に適用し、次いでコールドウォール反応器内でオゾン処理することが含ま れる。ゼオライト層の前面は、多孔質基板に最も近い面とは反対側のゼオライト 層の面であるとされる。第二の例は、 液体選択性向上塗膜前駆体をゼオライト層の裏面に適用し、次いで低温壁反応器 内でオゾン処理することを示す。 A)GEL/LAI−ISCゼオライト組成物の前面処理からの選択性向上塗膜 の形成 (多孔質A16アルミナ支持体によって支持された)GEL/LAI−ISC ゼオライト層を、Invoil 940シリコーン拡散ポンプ液(Inland Vacuum Industries)をゼオライト層の上面に直接注ぐこと によって適用したこの物質の薄い層で塗布した。この油を空気中で、ゼオライト 結晶上で放置し、ゼオライト結晶の表面を塗布することに加えて、結晶間の欠陥 及びボイド内に部分的に浸透させた。5分後にタオルで吸い取ることによって全 ての残留シリコーン油を除去した。 処理したディスクを低温壁反応器内に挿入し、全システムを(室温の)加熱プ レートの上に置き、オゾン/空気混合物を表面の上に流した。次いで温度を20 0℃に上昇させ、この条件で0.1〜4時間維持した。オゾン処理した後、膜を 冷却し、工業グレードのトルエンで洗浄した(膜を通して吸い出した)。 キシレン異性体の分離についての選択性を測定するために、実施例1及び2の 方法を使用し、キシレン異性体の分離についての最大選択性を決定した。この最 大選択性は、オルト異性体に対するパラ異性体についての分離係数又はメタ異性 体に対するパラ異性体についての分離係数の何れか高い方であるとされる。3種 の試験したGEL−LAI−ISC膜は、3.5〜5の範囲内の最大選択性を示 した。平均最大選択性は約〜4であった。これらの最大選択性は、選択性向上塗 膜無しに試験したLAI−ISC及びGEL−LAI−ISC組成物(実施例1 及び2に 記載した)について観察された選択性よりも著しく高い。測定した選択性は期待 最大選択性に一致している。 B)GEL/LAI−ISCゼオライト組成物の裏面処理からの選択性向上塗膜 の形成 (多孔質A16アルミナ支持体によって支持された)GEL/LAI−ISC ゼオライト層を、Invoil 940シリコーン拡散ポンプ液(Inland Vacuum Industries)中に、この油がディスクの裏面を覆う が、ゼオライト層と接触しないように置いた。このディスクを空気中で、油内に 放置し、油を毛細管作用により基板の中に浸透させた。この油は結局はゼオライ ト層中の結晶間の欠陥及びボイド内に浸透した。30分後に、ディスクを油から 取り出し、タオルで吸い取ることによってセラミックから全ての残留シリコーン 油を除去した。 処理したディスクを低温壁反応器内に挿入し、全システムを(室温の)加熱プ レートの上に置き、オゾン/空気混合物を表面の上に流した。次いで温度を20 0℃に上昇させ、この条件で0.1〜4時間維持した。オゾン処理した後、膜を 冷却し、工業グレードのトルエンで洗浄した(膜を通して吸い出した)。 キシレン異性体の分離についての選択性を測定するために、実施例1及び2の 方法を使用し、キシレン異性体の分離についての最大選択性を決定した。1種の 試験したGEL−LAI−ISC膜は、4.5付近の最大選択性を示した。これ らの選択係数を実施例2と比較すると、GEL−LAI−ISCゼオライト膜に 界面ガス相修復方法を適用すると、キシレン異性体の分離についての最大選択性 が改良されたことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/499,718 (32)優先日 1995年7月7日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,MX,S G (72)発明者 コーコラン・エドワード・ダブリュー・ジ ュニア アメリカ合衆国、ペンシルバニア州 18045、イーストン、ストッカー ミル ロード 2149 (72)発明者 マッケンリー・ジェイムズ・エー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07882、ワシントン、パートリッジ ラン 4 (72)発明者 ライ・ウェニー・エフ アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07410、フェアラウン、ツェンティセブン ス ストリート 0−66 (72)発明者 ザーネッキ・ロザー・アール オランダ国、2352 エーケー レイデルロ ープ、スパンジャルズラーン 19 (72)発明者 ワレス・ウイリアム・イー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08865、フィリップスバーグ、ボタンウッ ド レーン 91

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.基板、ゼオライト又はゼオライト様層、ゼオライト層と接触している選択 性向上塗膜を含み、また任意に、基板と接触している透過性中間層をも含み、該 ゼオライト層が該基板又は任意の該中間層と接触している、選択的分子の貫通を 可能にする組成物。 2.ゼオライト層の結晶は連続している請求の範囲第1項の組成物。 3.ゼオライト層の結晶は連晶している請求の範囲第1項の組成物。 4.ゼオライト層の厚さは0.1から約150μmである請求の範囲第3項の 組成物。 5.ゼオライト細孔の少なくとも約10%は塗膜によるブロックを受けていな い請求の範囲第1項の組成物。 6.ゼオライト細孔の少なくとも約50%は塗膜によるブロックを受けていな い請求の範囲第5項の組成物。 7.塗膜が分子をゼオライト層を貫通して透過させるゼオライトの物質移動抵 抗を増加させる程度は5倍以下である請求の範囲第3項の組成物。 8.塗膜は透過性である請求の範囲第7項の組成物。 9.塗膜は不透過性である請求の範囲第7項の組成物。 10.塗膜は透過性且つ不透過性である請求の範囲第7項の組成物。 11.塗膜はポリイミドである請求の範囲第8項の組成物。 12.塗膜はシリカオイルを含む請求の範囲第8項の組成物。 13.前記任意の層はゼオライトを含む微細多孔性又は準微細多孔性の成長強化 層である請求の範囲第1項の組成物。 14.前記選択性向上は分子の該組成物中の透過を減ずる層である請求の範囲第 1項の組成物。 15.前記選択性向上は使用中の組成物の欠陥形成を防止する層である請求の範 囲第1項の組成物。 16.少なくとも2種の分子種を含む、石油、天然ガス、空気又は炭化水素から 誘導される原料を、基板、ゼオライト又はゼオライト様層、ゼオライト層と接触 している選択性向上塗膜を含み、また任意に、基板と接触している透過性中間層 をも含み、該ゼオライト層が該基板又は任意の該中間層と接触している組成物と 接触させることを含み、該原料の少なくとも1種の分子種を前記組成物によって 前記原料から分離し、前記炭化水素原料が石炭、ビチューメン、ケローゲン及び これらの混合物からなる群から選択される分離方法。 17.前記分子種は分子拡散により分離される請求の範囲第16項に従った方法 。 18.前記原料は、混合キシレン及びエチルベンゼン;水素、H2S及びアンモ ニアの混合物;直鎖及びイソブタン類の混合物;直鎖及びイソブテン類の混合物 ;直鎖パラフィンを含有するケロセン;窒素及び酸素の混合物;水素及びメタン の混合物;水素、エタン及びエチレンの混合物;水素、プロパン及びプロピレン の混合物;C5〜C10を含有するコークスナフサ;アルゴン、ヘリウム、ネオン 又は窒素を含有するメタン及びエタン混合物;中間反応器接触リフォーマー生成 物;流動接触分解生成物;ナフサ;軽コークスガス油;直鎖及びイソペンタン類 の混合物;直鎖及びイソペンテンの混合物;アンモニア、水素及び窒素の混合物 ;炭素数10の芳香族類の混合物;混合ブテン類;硫黄及び/又は窒素化合物; 硫黄化合物の混合物;窒素化合物の混合物;ベンゼンを含有する混合物;及び上 記の混合物の中から選ばれたものである請求の範囲第16項に従った方法。 19.反応流を、基板、ゼオライト又はゼオライト様層、ゼオライト層と接触し ている選択性向上塗膜を含み、また任意に、基板として接触している透過性中間 層をも含み、該ゼオライト層が該基板又は任意の該中間層と接触している組成物 をも含む組成物と接触させることを含む化学反応の触媒方法。 20.前記組成物と触媒がモジュールを形成しているか又は前記組成物の内部に 触媒が含有されている請求の範囲第19項に従った方法。 21.前記原料は、キシレンとエチルベンゼンとの混合物;エタン混合物;エチ ルベンゼン混合物;ブタン混合物;プロパン混合物;C10〜C18直鎖パラフィン 混合物;硫化水素混合物;触媒リフォーミング生成物;軽質石油ガス(LPG) ;硫黄及び水素化合物;窒素化合物;ブテン混合物;又は上記の混合物からなる 請求の範囲第20項に従った方法。 22.前記原料が前記組成物と反応した時に反応物又は反応生成物が得られる請 求の範囲第20項に従った方法。 23.前記ゼオライト層は形状優先配向、結晶学優先配向又はこれらの両方を示 す請求の範囲第1項の組成物。 24.二分子反応混合物の一方の反応剤を接触転化条件下で、活性な触媒形であ る、基板、ゼオライト又はゼオライト様層、ゼオライト層と接触している選択性 向上塗膜を含み、また任意に、基板と接触している透過性中間層をも含み、該ゼ オライト層が該基板又は任意の該中間層と接触している組成物の一面と接触させ ることと、構造物の反対側の面からの拡散により第二の反応剤の添加を制御する ことを含む化学反応の触媒方法。 25.前記組成物が前記原料の少なくとも1つの分子種を吸着する請求の範囲第 16項に従った方法。
JP8504398A 1994-07-08 1995-07-10 選択性向上塗膜を有するゼオライト含有組成物 Pending JPH10506319A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/272,352 US5716527A (en) 1994-07-08 1994-07-08 Zeolite membrane with a selectivity enhancing coating
US08/272,352 1994-07-08
US47700695A 1995-06-07 1995-06-07
US08/477,006 1995-06-07
US49971895A 1995-07-07 1995-07-07
US08/499,718 1995-07-07
PCT/US1995/008513 WO1996001686A1 (en) 1994-07-08 1995-07-10 A zeolite containing composition with a selectivity enhancing coating

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10506319A true JPH10506319A (ja) 1998-06-23

Family

ID=27402468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8504398A Pending JPH10506319A (ja) 1994-07-08 1995-07-10 選択性向上塗膜を有するゼオライト含有組成物

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0769981B1 (ja)
JP (1) JPH10506319A (ja)
AT (1) ATE276038T1 (ja)
AU (1) AU711013B2 (ja)
DE (1) DE69533510T2 (ja)
WO (1) WO1996001686A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000110064A (ja) * 1998-07-31 2000-04-18 Toray Ind Inc 機能性を有する繊維構造物
JP2008521738A (ja) * 2004-12-01 2008-06-26 株式会社物産ナノテク研究所 ゼオライト膜およびその製造方法
JP2015160186A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 日本ゼオン株式会社 膜分離方法
KR102034765B1 (ko) * 2018-04-20 2019-10-22 고려대학교 산학협력단 염색 분자를 이용한 제올라이트 분리막의 후처리 방법
KR20210092070A (ko) * 2020-01-15 2021-07-23 고려대학교 산학협력단 저온 열처리 공정을 통한 카바자이트 제올라이트 분리막의 결함구조 조절방법

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9600082D0 (en) * 1996-01-04 1996-03-06 Exxon Chemical Patents Inc Molecular sieves and processes for their manufacture
US6376733B1 (en) * 1996-01-25 2002-04-23 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Process for production of paraxylene
EP0880487B1 (en) * 1996-01-25 2001-09-05 ExxonMobil Research and Engineering Company Separation process in which a membrane is used
GB9607090D0 (en) * 1996-04-03 1996-06-05 Bratton Graham J Improved membrane
GB9709340D0 (en) * 1997-05-09 1997-06-25 Johnson Matthey Plc Improvements in coated materials
US6440885B1 (en) * 1998-12-30 2002-08-27 Corning Incorporated Zeolite membrane and a process for the production thereof
GB9905560D0 (en) 1999-03-11 1999-05-05 Exxon Chemical Patents Inc Process for the manufacture of supported materials
GB9905561D0 (en) 1999-03-11 1999-05-05 Exxon Chemical Patents Inc Molecular sieve layers and process for their manufacture
GB0106478D0 (en) * 2001-03-16 2001-05-02 Univ Robert Gordon Apparatus and method
US20090000475A1 (en) * 2007-06-29 2009-01-01 Curtis Robert Fekety Zeolite membrane structures and methods of making zeolite membrane structures
DE102008023634A1 (de) * 2008-05-15 2009-11-19 Sortech Ag Aluminiumhaltiges Substrat mit einer mikroporösen Schicht eines Aluminiumphosphat-Zeoliths, ein Verfahren zu dessen Herstellung und dessen Verwendung
US10265660B2 (en) 2009-05-21 2019-04-23 Battelle Memorial Institute Thin-sheet zeolite membrane and methods for making the same
US20190070568A1 (en) 2016-03-01 2019-03-07 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Permeation membrane and method for producing a permeation membrane
CN112999890B (zh) * 2021-03-03 2022-04-19 大连理工大学 一种平板有机无机杂化SiO2复合膜及其制备方法和应用

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1986005117A1 (en) * 1985-03-06 1986-09-12 Memtec Limited Altering pore size distributions
US4640901A (en) * 1985-03-18 1987-02-03 University Of Cincinnati High temperature membrane
EP0254758B1 (en) * 1986-07-29 1991-06-26 GFT Gesellschaft für Trenntechnik mbH Pervaporation process and membrane
GB8620484D0 (en) * 1986-08-22 1986-10-01 Raychem Ltd Plugged microporous film
NL9100217A (nl) * 1991-02-07 1992-09-01 Univ Delft Tech Moleculaire-zeefkristallen bevattend anorganisch composietmembraan.
GB9206783D0 (en) * 1992-03-27 1992-05-13 British Petroleum Co Plc Deposition process

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000110064A (ja) * 1998-07-31 2000-04-18 Toray Ind Inc 機能性を有する繊維構造物
JP2008521738A (ja) * 2004-12-01 2008-06-26 株式会社物産ナノテク研究所 ゼオライト膜およびその製造方法
JP2015160186A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 日本ゼオン株式会社 膜分離方法
KR102034765B1 (ko) * 2018-04-20 2019-10-22 고려대학교 산학협력단 염색 분자를 이용한 제올라이트 분리막의 후처리 방법
US11027241B2 (en) 2018-04-20 2021-06-08 Korea University Research And Business Foundation Method of post-treating zeolite membranes by using dye molecules
KR20210092070A (ko) * 2020-01-15 2021-07-23 고려대학교 산학협력단 저온 열처리 공정을 통한 카바자이트 제올라이트 분리막의 결함구조 조절방법
US11904282B2 (en) 2020-01-15 2024-02-20 Korea University Research And Business Foundation Method of controlling structure of defects in chabazite zeolite membranes through low temperature heat treatment

Also Published As

Publication number Publication date
EP0769981B1 (en) 2004-09-15
WO1996001686A1 (en) 1996-01-25
AU711013B2 (en) 1999-10-07
ATE276038T1 (de) 2004-10-15
DE69533510D1 (de) 2004-10-21
EP0769981A1 (en) 1997-05-02
DE69533510T2 (de) 2005-09-15
AU2963995A (en) 1996-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5968366A (en) Zeolite containing composition with a selectivity enhancing coating
US5716527A (en) Zeolite membrane with a selectivity enhancing coating
EP0775015B1 (en) Zeolite layers with controlled crystal width and preferred orientation grown on a growth enhancing layer
US5871650A (en) Supported zeolite membranes with controlled crystal width and preferred orientation grown on a growth enhancing layer
US6689195B1 (en) Crystalline molecular sieve layers and processes for their manufacture
RU2174044C2 (ru) Молекулярные сита и способы их получения
JPH10506319A (ja) 選択性向上塗膜を有するゼオライト含有組成物
US5895769A (en) In-situ crystallized zeolite containing composition (LAI-ISC)
AU700321B2 (en) Molecular sieves and processes for their manufacture
WO1996001687A9 (en) Zeolite layers with controlled crystal width and preferred orientation grown on a growth enhancing layer
US20060189476A1 (en) Molecular sieve layers and processes for their manufacture
JPH10502573A (ja) 界面オゾンアシスト方式化学蒸着を利用した膜の修正および気孔寸法の削減
US7033968B1 (en) Processes for the manufacture of supported materials
CA2193259C (en) A zeolite containing composition with a selectivity enhancing coating
CA2192232C (en) Zeolite layers with controlled crystal width and preferred orientation grown on a growth enhancing layer
MXPA97000128A (es) Capas de zeolita con ancho controlado de cristales y orientacion, que crecen sobre una capa que aumenta el crecimiento
MXPA97000131A (en) Composition containing crystallized zeolite insitu (lai-i
AU9416798A (en) Molecular sieve layers and processes for their manufacture