JP2015156830A - 発酵乳製品の製造方法及び発酵乳製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】一度形成された組織を破壊する工程を必要とせず、製造工程や設備を簡略化することが可能な発酵乳製品の製造方法及び発酵乳製品を提供する。
【解決手段】原料乳を含む原料混合物を発酵処理する発酵処理工程において、前記原料混合物に、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを含有させることを特徴とする発酵乳製品の製造方法、及びそれによって得られた発酵乳製品である。
【選択図】なし

Description

本発明は、製造工程や設備を簡略化することが可能な発酵乳製品の製造方法及び発酵乳製品に関する。
ヨーグルト等の発酵乳製品は、生乳や脱脂乳、豆乳などを乳酸菌により発酵させることで作られる。乳製品を乳酸発酵させると、乳酸菌により乳酸が生成され、pHが徐々に低下し酸性の度合いが強くなる。牛乳や豆乳に含まれる動物性たんぱく質(カゼイン)や植物性たんぱく質は、酸性域(pH4.5付近)で凝固する性質がある。ヨーグルト等が固まるのはこの凝固する性質に起因しており、ヨーグルトが固まったものをカード(ヨーグルトカード)と呼ぶ。
ヨーグルトの製造方法には、前発酵タイプと後発酵タイプがある。前発酵タイプは、発酵後に完成したヨーグルトを攪拌機などで適度な硬さに崩してから容器に充填するため半流動状態になり、ソフトヨーグルト、ドリンクヨーグルト、果肉やゼリーなどを添加したヨーグルトなどで使用される。一方、後発酵タイプは、乳酸菌を加え、容器に充填してから容器ごと発酵させることにより、硬い組織を作ることが出来、ハードヨーグルトやプレーンヨーグルトなどで使用される。ドリンクヨーグルトやヨーグルトドレッシングなどの液状製品の製造やフローズンヨーグルトなどを製造する場合は、多くは前発酵で製造される。通常、前発酵では、上記のように乳酸発酵により固まった発酵乳製品を攪拌機などで適度な硬さ、適度な粒径まで破壊してから使用するため、製造工程や設備が複雑になることが多い。また、一旦硬い組織を形成した発酵乳製品は、破壊されると離水が発生しやすくなり、飲料や調味料に加工した際に分離を起こすなど品質を安定に保つことが困難になる。
そのような問題点を解決するために、従来、発酵乳製品の安定剤としてペクチンや水溶性ヘミセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどが使用されている(特許文献1乃至3)。
特開平9−121763号公報 特開平7−59512号公報 特表平3−501204号公報
しかしながら、上記のように安定剤を使用する場合でも、形成された硬い組織を崩して使用することは変わらず、製造工程や設備を簡略化することは不可能であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、一度形成された組織を破壊する工程を必要とせず、製造工程や設備を簡略化することが可能な発酵乳製品の製造方法及び発酵乳製品を提供することを目的とする。
本発明者らは、以上の目的を達成するために、鋭意検討した結果、発酵時に、原料乳と、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドとを共存させることにより、乳酸発酵が進行しても発酵乳製品が凝固せず、均一な液体の状態を維持することができ、製造工程において一度形成された組織を破壊する工程を必要とせず、製造工程や設備を簡略化することが可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、原料乳を含む原料混合物を発酵処理する発酵処理工程において、前記原料混合物に、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを含有させることを特徴とする発酵乳製品の製造方法に関する。
また、本発明は、上記製造方法によって得られた発酵乳製品に関する。
以上のように、本発明によれば、一度形成された組織を破壊する工程を必要とせず、製造工程や設備を簡略化することが可能な発酵乳製品の製造方法及び発酵乳製品を提供することができる。
本発明に係る発酵乳製品の製造方法は、一例として、少なくとも原料乳、及び熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを含む原料混合物(原料乳ミックス)を得る原料混合工程と、前記原料混合物にスターターを添加し、原料混合物を発酵処理して発酵乳を得る発酵処理工程と、前記発酵処理された発酵乳を冷却する冷却工程と、前記冷却された発酵乳を容器に充填し、発酵乳製品を得る充填工程とを有することが好ましい。
(原料混合工程)
本発明において、発酵乳製品の原料として用いられる原料乳は、牛乳、ヤギ乳、その他家畜の生乳や豆乳、これらの殺菌乳、調整乳、混合乳などが挙げられる。
さらに、原料混合物(原料乳ミックス)は、水、脱脂乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、練乳、バターミルク、バター、クリーム、乳蛋白、砂糖などの糖質、食塩、及び果汁などの発酵乳製品の製造において常用される成分や、安定剤、乳化剤、酸味料、pH調整剤、着香料、着色料、風味調整剤、及び酸化防止剤などを適宜使用し、調整することができる。
また、本発明においては、上記原料混合物中に、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを含有させることを特徴とする。通常、加熱凝固するハイドロコロイドは、官能基間の疎水性相互作用によってゲル化が起こると考えられている。つまり、温度の上昇とともに、疎水基に結合している水分子が解離し、疎水基が会合して架橋領域を形成し、三次元的な網目構造を形成することによってゲル化が起こると考えられる。発酵時に、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを原料乳と共存させると、上記ハイドロコロイドの疎水性相互作用によってゲル化が起こる性質により、発酵は進むにもかかわらず、乳製品中のたんぱく質(カゼイン)の凝集を抑えることができる。
熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドとしては、メチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。たんぱく質の凝集を抑える点から、特にメチルセルロースが好ましい。
また、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドの添加量は、原料乳を含む原料混合物に対し0.02〜5.0重量%が好ましく、0.05〜1.0重量%がより好ましく、0.1〜1.0重量%が特に好ましい。0.02重量%より少ないとたんぱく質の凝集が抑制できず、5.0重量%より多いとホエイとたんぱく質が分離してしまう傾向がある。
さらに、使用するハイドロコロイドの粘度は、2〜70000cPs(2%,20℃)が好ましく、ハイドロコロイドがメチルセルロースの場合には、2〜10000cPsがより好ましく、400〜8000cPsであることが特に好ましい。また、ハイドロコロイドがヒドロキシプロピルメチルセルロースの場合には、2〜10000cPsがより好ましく、4〜1000cPsであることが特に好ましい。粘度が2cPs未満では、たんぱく質の凝集抑制効果が弱く、70000cPsより高いとホエイとたんぱく質の分離を起こしたり、食感に影響を与える可能性がある。
原料混合工程における混合は、公知の装置を用い、通常の原料乳ミックスを調製する工程と同様に公知の温度、湿度、圧力、及び時間をかけて行えばよい。なお、各原料は、攪拌しながら添加しても、攪拌せずに添加してもよいが、攪拌しながら添加することが好ましい。
なお、原料混合工程の後に、適宜、均質化工程を施してもよい。均質化工程は、発酵乳の脂肪分が分離することや浮上することを防止するために、原料乳ミックスを高圧条件にさらすことなどで、原料乳ミックス中に含まれる脂肪を細かく砕くための任意の工程である。均質化工程においては、発酵乳製品の製造方法に用いられる公知の装置を用い、公知の温度、湿度、気圧、時間などの条件を採用すればよい。
(発酵処理工程)
上述のようにして調製した原料乳ミックスは、加熱殺菌して発酵温度周辺まで冷却する。その後、スターターを添加し、発酵処理を行う。スターターは、発酵乳製造に一般的に用いられている乳酸菌・ビフィズス菌等を使用した市販品(乳酸菌等を純粋培養して濃縮凍結又は乾燥したもの等)などが使用でき、有用乳酸菌のみ(乳酸菌スターター)、又は、有用乳酸菌及びその他有用微生物(酵母など)が生菌として含まれているもの等が例示されるが、特に限定されない。また、スターターとして、市販のヨーグルト等を使用することもできる。スターターを添加した原料乳ミックスは、容器充填後、密封して発酵を開始する。
発酵温度は、乳酸菌等の菌が効率よく増殖する範囲であればよく、通常30〜50℃程度、好ましくは35〜43℃程度である。発酵処理は、乳酸菌が十分に増殖するまで行えばよく、通常、原料乳ミックスのpHが5.0以下になるまで、好ましくは、4.8以下になるまで、さらに好ましくは、4.2〜4.8程度になるまで行えばよい。発酵時間としては、35〜43℃程度の培養温度の場合、3〜12時間程度、好ましくは3〜6時間程度が目安となる。
乳酸発酵が進行し、発酵乳のpHが4.5付近となると、通常は、発酵乳中のカゼインミセルの表面が疎水性となって、ミセルが凝集しカードを形成するが、本発明のように、加熱凝固するハイドロコロイドを併用した発酵乳製品は、凝固せず均一な液体の状態を維持することができる。それは、原料乳ミックスの発酵によりpHが低下することに伴い、カゼインミセルの表面が疎水性となりミセルの凝集が起こる条件において、疎水性相互作用によりゲルを形成するハイドロコロイドを添加することによって、ハイドロコロイドの疎水基とカゼインミセルの疎水基とが作用し、カゼインミセルの凝集が抑制されて、原料乳ミックスの発酵は進行するにもかかわらず、カードの形成は起こらなくなるためと考えられる。また、加熱凝固するハイドロコロイドは、発酵乳を製造する発酵処理工程及びそれらを保存する温度帯においてはゾル状態であることから、カード形成を抑制しながら、発酵乳の均一な溶液の状態を維持することができる。
一方、一般的な冷却凝固するハイドロコロイドは、加熱により溶解し、冷却によりゲル化するという特性を有する。冷却凝固するハイドロコロイドの分子は、高温下ではランダムコイルであり、温度の低下に伴ってヘリックスに転移し、さらにヘリックスが凝集することによってゲルを形成すると考えられている。つまり、冷却凝固するハイドロコロイドの多くは、ヘリックスが水素結合により会合して架橋領域を形成し、三次元的な網目構造を形成することによってゲル化が生じる。そのため、冷却凝固するハイドロコロイドでは、カゼインミセルの凝集を抑えることが出来ず、カードの形成を抑制することは困難と考えられる。さらに、通常発酵乳を製造する発酵処理工程の温度は、冷却凝固するハイドロコロイドの凝固点に近いため、作業性や工程管理の面でも冷却凝固するハイドロコロイドは使用することは困難である。
(冷却工程)
発酵処理工程の終了後、発酵乳を10℃以下、好ましくは4℃前後に冷却して発酵を停止させ、一晩程度安定化させることが好ましい。
冷却後の発酵乳の粘度は、好ましくは2〜50mPa・s、さらに好ましくは2〜30mPa・sである。本発明において、粘度は、B型粘度計(芝浦システム社製)を用いて常法により測定される値として定義することができる。
(充填工程)
本発明に係る製造方法の充填工程では、上記冷却された発酵乳を、攪拌しカードを破壊する工程を経ることなく容器に充填し、発酵乳製品を得ることができる。したがって、発酵乳を攪拌する製造工程や設備を省略し、簡略化することができる。また、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを併用して製造した発酵乳製品は、一度形成された組織を破壊する工程を必要としないため、離水などが見られず、保存中に液固分離することもない。
なお、本発明に係る発酵乳製品の製造方法は、上記以外にも公知の発酵乳製品の製造方法に関する条件や工程を適宜採用することができる。
以上のように、本発明に係る発酵乳製品の製造方法によれば、ソフトヨーグルト、ヨーグルトドリング等、前発酵(容器充填前に発酵を行い、発酵後に発酵乳を攪拌機などで適度な硬さに崩してから容器に充填・密封する方法)により製造されるヨーグルトについて、一度形成された組織を破壊する工程を必要とせず、容器に充填・密封することができるため、製造工程や設備を簡略化することができる。また、後発酵(容器に原料乳ミックスを充填・密封させた後に発酵させる方法)で製造される発酵乳製品(ハードヨーグルト、プレーンヨーグルト)についても、本発明によれば、非常に口当たりがなめらかで、さっぱりとした食感の製品を得ることができる。
本発明に係る発酵乳製品の製造方法は、特に、ドリンクヨーグルトや乳酸菌飲料などの飲料、ヨーグルトドレッシングなどの調味料、フローズンヨーグルトなどの冷菓などの製造に好適に用いることができる。本発明の製造方法によって得られた発酵乳製品を利用して、ドリンクヨーグルトなどの飲料やヨーグルトドレッシングなどの調味料を製造した場合、たんぱく質の凝固が阻害されているため、非常に口当たりがなめらかで、さっぱりとした食感の製品を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、これらは本発明の目的を限定するものではない。なお、以下、特に記載のない限り、%は重量%を示す。
(乳酸発酵試験1)
下記に示した水と牛乳の混合溶液を撹拌機で撹拌し、その中に脱脂粉乳、下記表1に示す増粘多糖類又はハイドロコロイドの粉体混合物を加え、沸騰させた。その溶液を約40℃まで冷却した後、スターターを添加し、次に37℃の恒温器にて一晩(約12時間)発酵させ、冷蔵庫内で冷却しヨーグルトを調製した。
牛乳(無脂肪固形分) 70%
脱脂粉乳 3%
スターター 2%
(市販ヨーグルト:明治ブルガリア プレーンタイプ)
増粘多糖類 下記表1に示す。
水 残部
調製したヨーグルトについて、ヨーグルトカードの形成、食感について評価した。結果を表1に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
市販のハードタイプのヨーグルトと同等の固さの固体である 3
弱い固形状又は粘性の高い固形状である 2
液状であるが弱いゲル化が見られる又は粘性がある状態である 1
液状でカードの形成が弱く、分離も見られない 0
また、調整したヨーグルトの菌数に関して、培養後のヨーグルトをリン酸緩衝液(pH7.2)に懸濁・希釈し、無菌シャーレ上に調整したBCP加プレートカウントアガール(日水製薬社製)に播種し、好気性下で37℃にて72時間静置後、形成されたコロニー数を計測して測定した。結果を表1に示す。
Figure 2015156830
以上より、発酵後の菌数は実施例、比較例を問わず同程度であるにもかかわらず、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースは、発酵が進みpH4.2以下になってもカードの形成は行われず、ゆるい液状の状態のままであった。一方、その他の多糖類はpH低下につれてカードを形成して完全に固形化するか、発酵過程中に分離してしまい均一なヨーグルトを製造できなかった。
(乳酸発酵試験2)
下記に示した水と牛乳の混合溶液を撹拌機で撹拌し、その中に脱脂粉乳、下記表2に示す、2%,20℃のときの粘度が異なるメチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースの粉体混合物を加え、沸騰させた。その溶液を約40℃まで冷却した後、スターターを添加し、次に37℃の恒温器にて一晩(約12時間)発酵させ、冷蔵庫内で冷却しヨーグルトを調製した。
牛乳(無脂肪固形分) 70%
脱脂粉乳 3%
スターター 2%
(市販ヨーグルト:森永ビヒダス プレーンヨーグルト)
増粘多糖類 下記表2に示す。
水 残部
調製したヨーグルトについて、ヨーグルトカードの形成、食感について評価した。結果を表2に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
市販のハードタイプのヨーグルトと同等の固さの固体である 3
弱い固形状又は粘性の高い固形状である 2
液状であるが弱いゲル化が見られる又は粘性がある状態である 1
液状でカードの形成が弱く、分離も見られない 0
Figure 2015156830
以上より、粘度が4cPs以下になるとやや固さが出るが溶液状態を維持していた。また、粘度が10000cPsよりも高い場合は弱い分離が見られるが、溶液状態でカードの形成は見られなかった。
(乳酸発酵試験3)
下記に示した水と牛乳の混合溶液を撹拌機で撹拌し、その中に脱脂粉乳、下記表3に示す割合でメチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースの粉体混合物を加え、沸騰させた。その溶液を約40℃まで冷却した後、スターターを添加し、次に37℃の恒温器にて一晩(約12時間)発酵させ、冷蔵庫内で冷却しヨーグルトを調製した。
牛乳(無脂肪固形分) 70%
脱脂粉乳 3%
スターター 2%
(市販ヨーグルト:明治ブルガリア プレーンタイプ)
増粘多糖類 下記表3に示す。
水 残部
調製したヨーグルトについて、ヨーグルトカードの形成、食感について評価した。結果を表3に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
市販のハードタイプのヨーグルトと同等の固さの固体である 3
弱い固形状又は粘性の高い固形状である 2
液状であるが弱いゲル化が見られる又は粘性がある状態である 1
液状でカードの形成が弱く、分離も見られない 0
Figure 2015156830
以上より、濃度が0.02%以下になると発酵が進むにつれてカードの形成が見られ、若干の固さが見られた。一方、濃度が0.05%から5.0%では、発酵が進んでも溶液の状態を維持していた。濃度が5.0%以上になると弱い分離が見られた。
(ドリンクヨーグルトの調製)
水、牛乳中に、撹拌機で撹拌しながら脱脂粉乳、下記表4に示す増粘多糖類又はハイドロコロイドの粉体混合物を加え、沸騰まで加熱し蒸発水を補正した。その液体を約40℃まで冷却した後、スターターを添加し、次に37℃の恒温器にて一晩(約10時間)発酵させ、冷蔵庫内で冷却しヨーグルトを調製した。調製したヨーグルト用いて、ドリンクヨーグルトを作製した。
牛乳(無脂肪固形分) 70%
砂糖 7%
脱脂粉乳 3%
スターター 2%
(市販ヨーグルト:明治ブルガリア プレーンタイプ)
増粘多糖類 下記表4に示す。
水 残部
Figure 2015156830
実施例24,25の調整ヨーグルトは、カードを形成せず、なめらかで均一であったため加工を一切加えずそのままの状態でドリンクヨーグルトとして摂食することができた。一方で、比較例16〜18の調整ヨーグルトは、完全にカードを形成していたため、撹拌工程及び濾過工程を施した後、充填しドリンクヨーグルトを得なければならなかった。
(ヨーグルトドレッシングの調製)
ドリンクヨーグルトと同様の処方により調整ヨーグルトを得た。その後、調整ヨーグルトと下記調味料を混ぜ合わせることによりヨーグルトドレッシングを得た。
調製したヨーグルト 60g
オリーブオイル 16g
レモン果汁 18g
食塩 3g
砂糖 1.5g
黒胡椒 1.5g
実施例24,25の調整ヨーグルトは、カードを形成せず、なめらかで均一であったため加工を加えることなく調味料と混合しヨーグルトドレッシングを得た。一方で、比較例16〜18の調整ヨーグルトは、完全にカードを形成していたため、撹拌工程及び濾過工程を施した後、調味料と混合しヨーグルトドレッシングを得なければならなかった。

Claims (6)

  1. 原料乳を含む原料混合物を発酵処理する発酵処理工程において、前記原料混合物に、熱可逆性を有し加熱凝固するハイドロコロイドを含有させることを特徴とする発酵乳製品の製造方法。
  2. 前記ハイドロコロイドの添加量が0.02〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1記載の発酵乳製品の製造方法。
  3. 前記ハイドロコロイドがメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースより選ばれる1以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の発酵乳製品の製造方法。
  4. 前記発酵処理が乳酸菌及び/又はビフィズス菌を使用した前発酵であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の発酵乳製品の製造方法。
  5. 前記発酵乳製品が、飲料、調味料及び冷菓より選ばれる1以上であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の発酵乳製品の製造方法。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載の発酵乳製品の製造方法によって得られた発酵乳製品。
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