JP2015147350A - 積層フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明の目的は、床表層材に適した耐摩耗性と柔軟性とが両立し、且つ、良好な印刷明瞭性を担保する透明性を有する積層フィルムを提供することにある。
一局面に従う積層フィルムは、床表層材に用いられる積層フィルムであって、少なくとも、ポリオレフィン系樹脂の層と、ポリオレフィン系樹脂の層上に接着層を介して積層されたポリアミド系樹脂の層とを含む。さらに、ポリオレフィン系樹脂は、オレフィン単独重合樹脂、オレフィン共重合樹脂、またはオレフィン単独重合樹脂とオレフィン共重合樹脂との混合樹脂である。
本発明の積層フィルムは、40℃、相対湿度90%環境下で7日保管した場合の寸法変化率が±1.1%以下であることが好ましい。
この場合、カール抑制効果に優れた床表層材として用いることができる。
本発明の積層フィルムにおいては、ポリアミド系樹脂の吸水率は、好ましくは8.0wt%以下、より好ましくは4.0w%以下、さらに好ましくは1.5wt%以下、さらに好ましくは0.5wt%以下である。これによって、カール抑制効果により優れた床表層材として用いることができる。
なお、吸水率は、ISO62(23℃水中、24時間条件、試験厚み1mm)に準拠した試験法に基づいて取得される値である。
本発明の積層フィルムにおいては、ポリアミド系樹脂が、11−ナイロンおよび12−ナイロンから選択されることが好ましい。
これによって、カール抑制効果により優れた床表層材として用いることができる。
本発明の積層フィルムにおいては、ポリアミド系樹脂の層、接着層およびポリオレフィン系樹脂の層の総層厚に対し、ポリアミド系樹脂の層の厚みが10%以上90%以下であってよい。
これによって、積層フィルムに、ポリアミド系樹脂が有する耐摩耗性を好ましく付与することができる。
本発明の積層フィルムにおいては、ポリアミド系樹脂の層、接着層およびポリオレフィン系樹脂の層の総層厚に対し、ポリオレフィン系樹脂の層の厚みが10%以上90%以下であってよい。
これによって、積層フィルムに、ポリオレフィン系樹脂が有する柔軟性を好ましく付与することができる。
本発明の積層フィルムは、曇度が8%以下であることが好ましい。
これによって、積層フィルムが透明性により優れる。
なお、曇度は、JIS K7136に基づいて取得される値である。
本発明の積層フィルムは、ヤング率が300MPa以上800MPa以下であってよい。
これによって、好ましい柔軟性を有する床表層材として用いることができる。
なお、ヤング率は、JIS K7127に準拠した試験法に基づいて取得される値である。
本発明の積層フィルムは、引張強度が30MPa以上70MPa以下であってよい。
これによって、好ましい柔軟性を有する床表層材として用いることができる。
なお、引張強度は、JIS Z1702に準拠した試験法に基づいて取得される値である。
本発明の積層フィルムは、伸び率が350%以上500%以下であってよい。
これによって、好ましい柔軟性を有する床表層材として用いることができる。
なお、伸び率は、JIS Z1702に準拠した試験法に基づいて取得される値である。
本発明の積層フィルムにおいては、ポリアミド系樹脂の融点が160℃以上270℃以下であってよい。
これによって、ポリアミド系樹脂として、汎用性のあるエンジニアリングプラスチックを選択しやすい。
本発明の積層フィルムにおいては、ポリオレフィン系樹脂の層の、接着層と反対側の面は、親水化処理されていてよい。
この場合、積層フィルムの裏面が親水化されるため、当該面に印刷層を設けることができる。
本発明の積層フィルムにおけるポリオレフィン系樹脂層が親水化処理される場合、親水化処理された面の濡れ指数は、35ダイン以上55ダイン以下であることが好ましい。
これによって、積層フィルム表面において良好な滑り性が得られるため、印刷がしやすい。
濡れ指数は、さらには、35ダイン以上45ダイン以下であることが好ましい。
なお、濡れ指数は、JIS K6768に準拠した試験法に基づいて取得される値である。
本発明の積層フィルムは、親水化処理された面に印刷層をさらに含んでよい。
これによって、多様な意匠性を実現することができる。
他の局面に従う床材は、(14)に記載の積層フィルムと、ポリオレフィン系樹脂の層の側に積層されたバッカー層とを含む。
これによって、耐摩耗性と柔軟性とが両立し、且つ、良好な印刷明瞭性を担保する透明性を有する積層フィルムが床表層材として設けられた、実用性および意匠性の高い床材とすることができる。
図1は、第1実施形態にかかる積層フィルムの一例を示す模式的断面図である。なお、以下において、説明の便宜上、図1の上側への方向を上、下側への方向を下と記載する場合がある。
ポリアミド系樹脂層110を構成するポリアミド系樹脂は、ラクタムまたはアミノカルボン酸の重合、もしくは、ジアミンとジカルボン酸との重縮合によって得られるポリマーである。ポリアミド系樹脂は、単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。さらに、ポリアミド系樹脂は、1種単独または複数種の混合態様で用いられてよい。ポリアミド系樹脂層110にポリアミド系樹脂を用いることで、床材に適用された場合に、床材に適切な耐摩耗性を付与することができる。
脂肪族ジアミンとしては、たとえば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、及びトリデカメチレンジアミンなどの直鎖脂肪族ジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン、及び2,4−ジメチルオクタメチレンジアミンなどの分岐状脂肪族ジアミンなどが挙げられる。さらに、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、及び1,3−シクロペンタンジアミンなどの脂環式ジアミンも挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、芳香族を含有するジアミンであり、たとえば、メタキシリレンジアミン、オルトキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、たとえば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルグルタル酸、2,2−ジエチルコハク酸、2,3−ジエチルグルタル酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸、及びジグリコール酸などの炭素数3〜20の直鎖又は分岐状脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、及び5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの無置換又は種々の置換基で置換された炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
あるいは、ポリアミド系樹脂中の、アミド基数に対する炭素数の比(炭素数/アミド基数)が、たとえば8以上、好ましくは9以上、より好ましくは10以上、さらに好ましくは11以上である。当該比の範囲の上限は特に限定されないが、たとえば20である。
接着層120を構成する接着性樹脂としては、上述のポリアミド系樹脂層110と後述のポリオレフィン系樹脂層130とを接着させる樹脂が用いられる。
たとえば、不飽和カルボン酸又は酸誘導体で変性された変性ポリオレフィン系樹脂、ならびに当該変性ポリオレフィン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との重合体および混合物が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクチックポリプロピレンまたはプロピレンと、他の少量のα−オレフィンと、のランダムおよび/またはブロック共重合体、具体的にはプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、及びポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリブテン−1などが挙げられる。耐熱性の観点からは、ポリプロピレン構造であることが好ましい。これらの樹脂は、単独で、または複数種の組み合わせで用いることができる。
酸誘導体としては、無水物、アミド、およびエステルが挙げられ、より具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、酢酸ビニル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
これらの酸化合物は、単独で、または複数種の組み合わせで用いることができる。
ポリオレフィン系樹脂層130は、オレフィン単独重合樹脂、オレフィン共重合樹脂、またはオレフィン単独重合樹脂とオレフィン共重合樹脂との混合物である。ポリオレフィン系樹脂層130にこのような樹脂を用いることにより、床材に適用された場合に、床材に適切な柔軟性を付与することができる。さらに、オレフィン単独重合樹脂とオレフィン共重合樹脂とを混合して用いる場合は、機械的強度を保持しつつ透明性を付与することができる。
積層フィルム100は、ポリアミド系樹脂層110とポリオレフィン系樹脂層130とが積層されているため、床材に適した耐摩耗性と柔軟性との両方を付与することができ、摩擦および曲げに対して強い床用表層材として用いることができる。さらに、ポリオレフィン系樹脂層130において、オレフィン単独重合樹脂とオレフィン共重合樹脂とが混合されて用いられているため、機械的強度が保持されつつ透明性も高い床用表層材として用いることができる。
図2は、第2実施形態にかかる積層フィルムの一例を示す模式的断面図である。
図2に示す積層フィルム100aは、ポリアミド系樹脂層110aが2層であることを除いて、第1実施形態にかかる積層フィルム100と同様である。
本発明においては、積層フィルム100,100aの例に限らず、ポリアミド系樹脂層と、接着層と、混合ポリオレフィン系樹脂層との積層態様であり、かつ、所望の耐摩耗性、柔軟性および透明性が保証される限り、任意の変更が加えられてよい。
また、積層フィルム100,100aを構成する一部の層が繰り返し積層されてもよい。
さらに、積層フィルム100は、エンボス加工が施されていてもよい。
本発明の積層フィルムを製膜する方法としては公知の方法であれば特に限定されないが、たとえば複数層を一度に溶融製膜する共押出法が挙げられる。共押出法としては、Tダイによる共押出法およびインフレーションによる共押出法が挙げられる。たとえば1層のポリアミド系樹脂層が比較的厚い場合が想定される積層フィルム100を製膜する場合は、Tダイによる共押出法の方が製膜容易性の観点から好ましい。その他、それぞれの層を逐次積層するドライラミネート法を用いてもよい。
図3は、図1の積層フィルム100を用いた床材の一例を示す。なお、以下において、説明の便宜上、図3の上側への方向を上、下側への方向を下と記載する場合がある。
図3に示すように、床材500は、積層フィルム100と、印刷層200と、プライマー層300と、バッカー層400とを含む。積層フィルム100は、ポリアミド系樹脂層110を最表層とし、ポリオレフィン系樹脂層130側に印刷層200が形成されるように配置される。
床材500は、置敷きタイル(たとえば一辺が450mm以上500mm以下の角型タイル)であってもよいし、幅広長尺のシートであってもよい。
バッカー層400の中には、ガラス繊維等の補強材が層状に挿入されていてよい。ガラス繊維が用いられる場合、ガラス繊維は、バッカー層400を構成する樹脂に含浸された態様であってよい。
ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF308)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE プライムポリマー製 ネオゼックス 2540R)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE 宇部丸善ポリエチレン製 ウベポリエチレン F522)との混合樹脂を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、6Ny/AD/LLDPE+LDPEの順で積層された総厚150μmの積層フィルムを得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、97/3(重量基準)とした。
製膜後の6Ny層の層厚は52.5μm、AD層の層厚は15μm、LLDPE及びLDPEの混合樹脂層の層厚は82.5μmであった。
ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF308)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE プライムポリマー製 ネオゼックス 2540R)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE 宇部丸善ポリエチレン製 ウベポリエチレン F522)との混合樹脂を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、6Ny/AD/LLDPE+LDPEの順で積層された総厚150μmの積層フィルムを得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、80/20(重量基準)とした。
製膜後の6Ny層の層厚は37.5μm、AD層の層厚は15μm、LLDPE及びLDPEの混合樹脂層の層厚は97.5μmであった。
ナイロン12(12Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 3030U)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製 スミカセン L211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE 宇部丸善ポリエチレン製 ウベポリエチレン F522)との混合樹脂を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、12Ny/AD/LLDPE+LDPEの順で積層された総厚150μmの積層フィルムを得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、80/20(重量基準)とした。
製膜後の12Ny層の層厚は120μm、AD層の層厚は7.5μm、LLDPE及びLDPEの混合樹脂層の層厚は22.5μmであった。
ナイロン12(12Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 3030U)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製 スミカセン L211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE 宇部丸善ポリエチレン製 ウベポリエチレン F522)との混合樹脂を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、12Ny/AD/LLDPE+LDPEの順で積層された総厚150μmの積層フィルムを得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、80/20(重量基準)とした。
製膜後の12Ny層の層厚は45μm、AD層の層厚は7.5μm、LLDPE及びLDPEの混合樹脂層の層厚は97.5μmであった。
実施例1から実施例4について、機械的特性に関する下記の諸物性を測定した。測定結果を表1に示す。
JIS Z1702に準拠した試験法に基づいて引張強度を測定した。
JIS Z1702に準拠した試験法に基づいて延び率を測定した。
JIS K7127に準拠した試験法に基づいてヤング率を測定した。
(耐摩耗性)
JIS A1453に準拠した試験法に基づいて摩耗試験を行った。2000回転実施し耐性があったサンプルについて○と評価した。
ナイロン12(12Ny 宇部興産製UBESTA 3030U)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマーNF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレンF522)との混合樹脂を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、12Ny/AD/LLDPE+LDPEの順で積層された積層フィルムを得た。製膜後の12Ny層の層厚は50μm、AD層の層厚は10μm、LLDPE及びLDPEの混合樹脂層の層厚は90μmであった。
製膜された積層フィルムについて、JIS K7136に準拠した方法によって、曇度を測定した。より具体的には、積層フィルムの曇度(Haze値)は、JIS K7136(2000年)に準拠して、ヘーズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH2000、D65光源)を用い、積層フィルムの表面側から入光させて行った。積層フィルムの曇度が8以下である場合、透明性に優れるため印刷層の意匠を充分に目視することができ、7以下である場合、さらに良好に意匠を目視することができる。
LDPEに対するLLDPEの比(LLDPE/LDPE)を80/20としたことを除いて、実施例5と同様に製膜および曇度の測定を行った。
LDPEに対するLLDPEの比(LLDPE/LDPE)を60/40としたことを除いて、実施例5と同様に製膜および曇度の測定を行った。
LDPEを用いなかったことを除いて、実施例5と同様に製膜および曇度の測定を行った。
LLDPEを用いなかったことを除いて、実施例5と同様に製膜および曇度の測定を行った。
実施例5から実施例9について、測定された曇度を表2に示した。表2が示すように、全ての実施例において、曇度が小さい積層フィルムが得られた。したがって、実施例5から実施例9により、透明性に優れた積層フィルムが得られた。
特に、LLDPEとLDPEとを混合させて用いた実施例5から実施例7により、曇度がより小さい積層フィルムが得られた。したがって、実施例5から実施例7により、透明性に特に優れた積層フィルムが得られた。
以下の4種のサンプルT021,T022,T023,T024を作成した。
ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレン ウベポリエチレン F522)との混合樹脂(PE)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、6Ny/AD/PEの順で積層された積層フィルムサンプルT021を得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、60/40(重量基準)とした。6Nyの層厚は105μm、ADの層厚は22μm、PEの層厚は32μmであった。
ナイロン6系樹脂(改変6Ny)(宇部興産製 1022FDX99)、(AD)マレイン酸変性LLDPE(三井化学製 アドマー NF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレン ウベポリエチレン F522)との混合樹脂(PE)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、改変6Ny/AD/PEの順で積層された積層フィルムサンプルT022を得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、60/40(重量基準)とした。改変6Nyの層厚は100μm、ADの層厚は20μm、PEの層厚は29μmであった。
ナイロン12(12Ny)(宇部興産製UBESTA 3030U)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレン ウベポリエチレン F522)との混合樹脂(PE)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、12Ny/AD/PEの順で積層された積層フィルムサンプルT023を得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、60/40(重量基準)とした。12Nyの層厚は101μm、ADの層厚は20μm、PEの層厚は30μmであった。
ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、酸変性LLLDPE(改変AD)(三井化学製 アドマー NF587 ビカット軟化点65℃)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレン ウベポリエチレン F522)との混合樹脂(PE)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、6Ny/改変AD/PEの順で積層された積層フィルムサンプルT024を得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、60/40(重量基準)とした。6Nyの層厚は99μm、改変ADの層厚は20μm、PEの層厚は31μmであった。
サンプルT021,T022,T023,T024を製膜直後にアルミ袋に防湿保管(5日間)し、その後、サンプル毎に3片のサンプル片に切断して寸法を測定し、それぞれ基準寸法を求めた。
ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマーNF518)、およびエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)(三井・デュポン製 ニュクレルAN4213C)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、6Ny/AD/EMAAの順で積層された積層フィルムを得た。ADのビカット軟化点は85℃であった、6Nyの層厚は110μm、ADの層厚は20μm、EMAAの層厚は30μmであった。
以下の2種のサンプルT025,T026を作成した。
ナイロン12(12Ny)(宇部興産製 UBESTA 3030U)、ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF518)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレン ウベポリエチレン F522)との混合樹脂(PE)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、12Ny/6Ny/AD/PEの順で積層された積層フィルムサンプルT025を得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、60/40(重量基準)とした。12Nyの層厚は30μm、6Nyの層厚は80μm、ADとPEとの合計層厚は40μmであった。
ナイロン12(12Ny)(宇部興産製 UBESTA 3030U)、ナイロン6(6Ny)(宇部興産製 宇部ナイロン 1022B)、マレイン酸変性LLDPE(AD)(三井化学製 アドマー NF518)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 住友化学製スミカセンL211)と分岐状低密度ポリエチレン(LDPE宇部丸善ポリエチレン ウベポリエチレン F522)との混合樹脂(PE)を、Tダイによる共押出法によって溶融製膜し、12Ny/6Ny/AD/PEの順で積層された積層フィルムサンプルT026を得た。LDPEに対するLLDPEの混合比(LLDPE/LDPE)は、60/40(重量基準)とした。12Nyの層厚は50μm、6Nyの層厚は60μm、ADとPEとの合計層厚は40μmであった。
サンプルT025,T026を製膜直後にアルミ袋に防湿保管(5日間)し、その後、寸法を測定し、それぞれ基準寸法を求めた。
実施例10よりも厳しい条件であったにもかかわらず、図7に示されるように、サンプル片はいずれも、伸縮率が±1.1%以下にとどまっており、良好な寸法安定性が示された。また、ポリアミド系樹脂層にナイロン6層を含むサンプルT25,T26では、ナイロン12層の層厚が積層されることにより、ポリアミド系樹脂層にナイロン6層のみを含むサンプルTO21よりも、良好な寸法安定性が得られた。さらに、ポリアミド系樹脂層全体に対するナイロン12層の層厚が大きいほど、良好な寸法安定性が得られる傾向がみられた。
サンプルT025,T026を上述のように40℃、相対湿度90%、10日間の条件下で保管した後、当該条件下から解放し、23℃、50%RH環境下で4時間放置した。図8および図9に、それぞれ、放置後のサンプルT025,T026の写真を示す。図8および図9に示されるように、サンプルT025,T026には、反りも寸法変化も生じなかった。
110,110a ポリアミド系樹脂層
120 接着層
130 ポリオレフィン系樹脂層
200 印刷層
300 プライマー層
400 バッカー層
500 床材
Claims (15)
- 床表層材に用いられる積層フィルムであって、
少なくとも、ポリオレフィン系樹脂の層と、前記ポリオレフィン系樹脂の層上に接着層を介して積層されたポリアミド系樹脂の層とを含み、
前記ポリオレフィン系樹脂層は、オレフィン単独重合樹脂、オレフィン共重合樹脂、またはオレフィン単独重合樹脂とオレフィン共重合樹脂との混合樹脂である、積層フィルム。 - 40℃、相対湿度90%環境下で7日保管した場合の寸法変化率が±1.1%以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記ポリアミド系樹脂の吸水率が、8wt%以下である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 前記ポリアミド系樹脂が、11−ナイロンおよび12−ナイロンから選択される、請求項1から3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記ポリアミド系樹脂の層、前記接着層および前記ポリオレフィン系樹脂の層の総層厚に対し、前記ポリアミド系樹脂の層の厚みが10%以上90%以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記ポリアミド系樹脂の層、前記接着層および前記ポリオレフィン系樹脂の層の総層厚に対し、前記ポリオレフィン系樹脂の層の厚みが10%以上90%以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 曇度が8%以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- ヤング率が300MPa以上800MPa以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 引張強度が30MPa以上70MPa以下である、請求項1から8のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 伸び率が350%以上500%以下である、請求項1から9のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記ポリアミド系樹脂の融点が160℃以上270℃以下である、請求項1から3および5から10のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記ポリオレフィン系樹脂の層の、前記接着層と反対側の面が親水化処理されている、請求項1から11のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記反対側の面の濡れ指数が、35ダイン以上55ダイン以下である、請求項12に記載の積層フィルム。
- 前記反対側の面に印刷層をさらに含む、請求項12または13に記載の積層フィルム。
- 請求項14に記載の積層フィルムと、前記ポリオレフィン系樹脂の層の側に積層されたバッカー層と、を含む床材。
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