JP4925035B2 - 透湿性積層体 - Google Patents

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本発明は、透湿性積層体に関する。さらに詳しくは、本願発明は、カリウムアイオノマーからなる層と、エチレン共重合体からなる層を含む透湿性積層体に関する。
紙おむつや生理用品のような衛生材料、コート等の衣料品、ある種の食品や花卉の包装材料などにおいて、湿分を選択的に通過せしめる透湿性材料が使用されつつある。その代表的なものが、微粉末状無機質充填剤を配合したポリオレフィンをシート成形した後延伸して得られる微多孔性フィイルムである。このタイプの透湿性材料においては、透湿度を高くするため孔径を大きくしすぎると耐水性が低下するが、上記製法によれば透湿性の度合と耐水性の度合のバランスをとるための孔径の調節が難しく、往々にして耐水性が犠牲になることがあった。また無機質充填剤の配合量が多くなるとシート強度が弱くなり、成形加工性が損なわれた。さらに微多孔性であるため、臭気成分が殆ど通過することが衛生材料分野では嫌われていた。
このような微多孔性型透湿性材料と異なるものとして、ポリエーテル単位を相当量で分子内に含有するポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ウレタン系エラストマーなどのフィイルムからなる透湿性材料が知られているが、これらは高価であり、また用途によっては柔軟すぎ、かつ粘着性が高くてブロッキングし易いなどの問題点があった。
このような従来の問題を解決するために、本出願人は不飽和カルボン酸含量が8〜30重量%であるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度が50%以上のカリウムアイオノマーからなる透湿性材料を提案した(特開平2002−143656号公報)。
本出願人は、上記公開公報において、透湿性材料をフィルム状として、種々の基材に積層して使用することを提案した。しかしながら、提案した透湿性材料については、透湿性材料同士あるいは透湿性材料と他の基材とのヒートシール性が必ずしも満足すべきものでなく、従ってそれを改善する技術の開発に努力した結果本発明に到達したものである。
特開平2002−143656号公報
本発明は、透湿性にすぐれるとともに、積層体同士あるいは積層体と他の基材とのヒートシール性にすぐれた透湿性積層体を提供することを目的とする。
本発明は、透湿性、ヒートシール性、柔軟性に優れ、しかも高周波ウェルダー性、耐ピンホール性にもすぐれた透湿性積層体を提供することを目的とする。
本発明はまた、上記特性を有する積層体と基材との積層体を提供することを目的とする。
本発明は、不飽和カルボン酸含量が8〜30重量%であるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度が50%以上のカリウムアイオノマー(A−1)あるいは該カリウムアイオノマーの組成物(A−2)(以下カリウムアイオノマー(A―1)とカリウムアイオノマー(A―2)を総称して単にカリウムアイオノマー(A)という場合がある)からなる層と、エチレン共重合体(B)からなる層を含み、その透湿係数が0.005g/m・day以上である透湿性積層体を提供する。
前記エチレン共重合体(B)が、エチレン・ビニルエステル共重合体およびエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種である、前記した透湿性積層体は本発明の好ましい態様である。
前記カリウムアイオノマー(A−1)が、100重量部あたり15重量部以下の割合で親水性化合物を含有するものである、前記した透湿性積層体は本発明の好ましい態様である。
前記カリウムアイオノマーの組成物(A−2)が、カリウムアイオノマー(A−1)1〜100重量部とエチレン共重合体(B)99〜0重量部を含有するものである、前記した透湿性積層体は本発明の好ましい態様である。
本発明はまた、前記した透湿性多層積層体と基材が積層されてなる積層体を提供する。
本発明により、透湿性にすぐれとともに、積層体同士あるいは積層体と他の基材とのヒートシール性すぐれた透湿性積層体が提供される。
本発明により提供される透湿性積層体は、透湿性、ヒートシール性、柔軟性に優れ、かつ、高周波ウェルダー性、耐ピンホール性にもすぐれた透湿性積層体である。
本発明により、特定のカリウムアイオノマー(A)からなる層と、エチレン共重合体(B)からなる層を含み、その透湿係数が0.005g/m・day以上である透湿性多層積層体が提供される。
本発明によって、本発明の透湿性積層体と基材が、エチレン共重合体(B)からなる層と基材が接触するように積層された接着力が良好な積層体が提供される。
本発明は、不飽和カルボン酸含量が8〜30重量%であるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度が50%以上のカリウムアイオノマー(A)からなる層と、エチレン共重合体(B)からなる層を含み、その透湿係数が0.005g/m/day以上である透湿性多層積層体を提供する。
本発明において使用されるカリウムアイオノマー(A−1)は、不飽和カルボン酸含量が8〜30重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーである。
このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸、任意に他の極性モノマーを、高温,高圧下でラジカル共重合することによって得ることができる。
ベースポリマーとなる上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などを例示することができるが、とくにアクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。
また共重合成分となりうる他の極性モノマーとしては、酢酸ビニル、ピロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エステル、一酸化炭素などであり,不飽和カルボン酸エステル、とくに(メタ)アクリル酸エステルは好適な共重合成分である。
本発明のカリウムアイオノマー(A−1)のメルトフローレートは、加工性や他成分との混和性等を考慮すると、JIS K7210(1999年)法に従い、190℃、2,160g荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1〜50g/10分、とくに0.2〜30g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
本発明のカリウムアイオノマー(A)の不飽和カルボン酸含量は8〜30重量%、好ましくは10〜25重量%であり、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度は50モル%以上、好ましくは60〜95モル%である。カリウムアイオノマー(A)において、ベースポリマーとなる不飽和カルボン酸含量及びその中和度を好適な範囲に選ぶことによって、得られるアイオノマーの物性を制御することができる。
本発明のカリウムアイオノマーは1種で用いてもいいし、酸含量や中和度の異なる2種以上のカリウムアイオノマーを混合して用いてもよい。
カリウムアイオノマーのベースポリマーとなる上記のようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体には、すでに述べたような他の極性モノマーが含まれていてもよく、例えば他の極性モノマー含量が40重量%以下、好ましくは30重量%以下の割合で共重合された多元共重合体を使用することができる。
本発明のエチレン共重合体(B)としては、エチレン・不飽和エステル共重合体、エチレン・一酸化炭素共重合体及びエチレン・不飽和エステル共重合体・一酸化炭素共重合体から選ばれた共重合体が好ましい。不飽和エステルとしては、ビニルエステル、不飽和カルボン酸エステルなどを例示することができる。エチレン・不飽和エステル共重合体の好ましい例は、エチレン・ビニルエステル共重合体およびエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種である。
ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどを挙げることができる。中でも酢酸ビニルが特に好ましい。ビニルエステル含有量が5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%、更に好ましくは15〜50重量%のエチレン・ビニルエステル共重合体は組成物の優れた加工性及び作業性(ブロッキング等がない)を得るという面から特に好ましい。またエチレン・ビニルエステル共重合体の、190℃、2160g荷重で測定したMFR(JIS K−7210に準拠)は、0.1〜500g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分の範囲にあることが望ましい。
不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどを例示することができる。中でもアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルエステルがとくに好ましい。エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体としては、不飽和エステル含量が5〜40重量%、好ましくは10〜35重量%であることが望ましい。またMFRは、190℃、2160g荷重で測定したMFR(JIS K−7210に準拠)が、0.1〜500g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分のものを使用するのが望ましい。
上記のようなエチレン・不飽和エステル共重合体(B)は、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ることができる。例えば通常のオートクレーブ法によって製造されるランダム性良好な共重合体を使用することができるが、これより不均一性が高く、同一不飽和エステル単位含有量のもので比較して融点が高い、チューブラー法によって製造される共重合体も用いることができる。
また本発明においては、エチレン共重合体(B)には必要により、カリウムアイオノマー(A―1)をエチレン共重合体(B)に配合することができる。この場合のカリウムアイオノマー(A―1)の配合量はエチレン共重合体(B)100〜1重量部とカリウムアイオノマー(A―1)0〜99重量部cの組成物 特にエチレン共重合体(B)100〜51重量部とカリウムアイオノマー(A―1)0〜49重量部の組成物とすることが好ましい。(但しエチレン共重合体(B)とカリウムアイオノマー(A−1)の合計量は100重量部とする)
本発明において、カリウムアイオノマー(A)に親水性化合物を配合することができる。親水性化合物としては、有機あるいは無機の化合物であって親水性を有する化合物が用いられる。親水性化合物の好ましい例として、架橋ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキサイド、クラウンエーテルのようなアルキレンオキサイド化合物、エタノール、エチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、フェノール、クレゾール、ナフトール、レゾルシン、ハイドロキノン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、多価アルコールの部分エステル、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物のような水酸基含有化合物、ベンゼンスルホン酸、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、タウリンのようなスルホン酸基含有化合物、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム架橋物、ポリアクリルアミドのようなアクリル酸系化合物、ポリアリルアミン、アニリン、トリエタノールアミン、アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物のようなアミン類、アルギン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デキストリン、シクロデキストリンのような多糖類、過塩素酸塩(Li,Na,Cs,K)、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、チタン酸バリウム、クレイ、結晶水を有する無機化合物(硫酸カドミウム、硫酸ストロンチウム等)の無機化合物などを例示することができる。
これらの中では、透湿性向上効果が大きく、また透明性を落とすことなくアルカリ金属アイオノマーを可塑化して押出コーティング加工性を顕著に改善するところから、アルキレンオキサイド化合物や水酸基含有化合物の使用が好ましく、中でも多価アルコール、ポリエチレングリコール又は架橋ポリエチレングリコールの使用が最も好ましく、とりわけ多価アルコールが好ましい。親水性化合物は1種で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
これら親水性化合物の効果的な配合量は、その種類やアイオノマーの種類によっても異なるが、アイオノマーと親水性化合物の合計100重量部当り、1〜50重量部、とくに2〜25重量部の範囲が好ましい。
本発明において、カリウムアイオノマー(A−1)には、さらにエチレン共重合体を配合することができる。エチレン共重合体としては、上記エチレン共重合体(B)として例示した共重合体から適宜選択して使用することができる。カリウムアイオノマー(A)にさらにエチレン共重合体を配合する場合、エチレン共重合体(B)の配合割合は、カリウムアイオノマー(A−1)100〜1重量部とエチレン共重合体0〜99重量部の組成物することが好ましく、特にカリウムアイオノマー(A−1)100〜50重量部とエチレン共重合体0〜50重量部の組成物とすることが好ましい。(カリウムアイオノマー(A−1)とエチレン共重合体(B)の合計量は100重量部とする)但し本発明においては(A)層と(B)層が同一組成になることはない)
カリウムアイオノマー(A)にエチレン共重合体を配合すると、カリウムアイオノマー(A)とエチレン共重合体(B)を積層するときに、良好な層間接着力を得ることができる。
本発明の透湿性積層体を構成するカリウムアイオノマー(A)および/またはエチレン共重合体(B)には、必要に応じて添加剤を配合することができる。このような添加剤の例としては、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、難燃助剤などを挙げることができる。
本発明のカリウムアイオノマー(A)とエチレン共重合体(B)とを積層する方法には特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば、予め形成させたカリウムアイオノマー(A)またはエチレン共重合体(B)の層に他方を押出コーティングして積層する方法や、両者の層を共押出成形やブロー成形により成形時に形成させて積層する方法によって積層することができる。また、カリウムアイオノマー(A)の層とエチレン共重合体(B)の層を熱圧着する方法を採用してもよい。
本発明の透湿性積層体中のカリウムアイオノマー(A)層とエチレン共重合体(B)層の厚さには特に制限はないが、カリウムアイオノマー(A)の層が1〜1000μm程度、好ましくは10〜500μm程度で、エチレン共重合体(B)の層が1〜1000μm程度、好ましくは10〜500μm程度であることが好ましい。また(A)層と(B)層の厚み比は1/9〜9/1、特に2/8〜8/2であることが好ましい。
本発明の透湿性積層体は、透湿係数が0.005g/m・day、好ましくは0.006g/m・day以上、より好ましくは0.010g/m・day以上のものが使用される。
本発明の透湿性積層体は、積層体同士あるいは積層体と種々の基材に積層した積層体として使用することができる。このような基材の例としては、紙、織布、不織布、各種合成樹脂フィルム、アルミニウム箔のような金属箔、木材などを例示することができる。
本発明の透湿性積層体を、基材に積層する場合には、基材と接触する層の制限はないが、エチレン共重合体(B)からなる層と基材が接触するように積層された場合、ヒートシール性、接着性、の面から良好な積層体が得られるので好ましい態様である。
本発明の透湿性積層体を、基材に積層する方法には特に制限はなく、予め製造させた透湿性積層体を、好ましくはエチレン共重合体(B)の面が基材と接触するようにして圧着させてもいいし、基材上にエチレン共重合体(B)の層とカリウムアイオノマー(A)の層を形成するように押出コーティングしてもよい。また、基材層、エチレン共重合体(B)の層とカリウムアイオノマー(A)の層を形成するように多層共押出しによって積層体を得ることもできる。これらの場合にも、エチレン共重合体(B)の層が基材と接触するような層構成とすることが好ましい。
本発明の透湿性積層体は、透湿性に優れるばかりでなく、積層体同士あるいは積層体と他の基材とのヒートシール性に性すぐれ、且つ高周波ウェルダー性、柔軟性、耐ピンホール性にもすぐれた透湿性積層体であるので、その特性を活かした用途に好適に使用することができる。また、基材とのヒートシール性が良好であるので、接着力にすぐれた基材との積層体を得ることができるので、基材との積層体として好適に使用することができる。
本発明の透湿性積層体またはそれを基材に積層した積層体の具体的な用途としては、衣料、衣料包装、医療用品、建材、トイレタリーや生理用品などの衛生材料、食品包装材料、各種日用品などがある。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
実施例及び比較例において使用した原料は次のとおりである。
(1)カリウムアイオノマー−1(A−1)
エチレンーメタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量12.5重量%)のカリウムアイオノマー(カリウムイオン密度:1.2ミリモル/g、MFR:0.4g/10分)91重量部とグリセリン9重量部の組成物
(2)カリウムアイオノマー−2(A−1)
エチレンーメタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量14.6重量%)のカリウムアイオノマー(カリウムイオン密度:1.47ミリモル/g、MFR:0.4g/10分)
(3)EVA(B)
酢酸ビニル含量9重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体、MFR:1.7g/10分
(4)低密度ポリエチレン
低密度ポリエチレン ミラソン16(三井化学株式会社製)MFR:3.8g/10分
(実施例1)
三層インフレーション成形機を使用し、外層、中間層にカリウムアイオノマー−1(A−1)を投入し、内層にEVA(B)を投入して、180℃にて共押出しフィルムを3.2m/minの加工速度で50μm厚フィルムを作製した(外層、中間層の合計厚み:40μm、内層厚み:10μm)。この三層フィルムの透湿度は287g/m・dであり、透湿係数は、0.014g/m・dであった。またこのフィルムのカリウムアイオノマー側と、予め作成した延伸PET(厚さ12μm)/低密度ポリエチレン(厚さ20μm)からなる2層構成の積層フィルムのポリエチレン側とをポリエチレンを溶融押出する事により貼り合せ積層体を作成した。この積層体のEVA面同士を0.3MPa(ゲージ圧)で0.5秒間ヒートシールし、そのヒートシール強度を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1においてカリウムアイオノマーとしてカリウムアイオノマー−2(A−1)を用いた以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製し透湿度・透湿係数を測定した。また同様にPET/低密度ポリエチレン積層フィルムと貼り合わせ、ヒートシール強度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004925035
(比較例1)
単層インフレーション成形機を使用し、EVA(B)を投入し、180℃、3m/minの条件にて50μm厚フィルムを作製した。このフィルムの透湿度38g/m・dであり、透湿係数は0.0019g/m・dであった。
なお、実施例1、比較例1における透湿度・透湿係数の測定はJIS Z0208に準拠し、40℃×90%Rhにおける透湿性を測定した。
本発明により、透湿性に優れるとともに、積層体同士あるいは積層体と他の基材とのヒートシール性に性に優れた透湿性積層体が提供される。
本発明により提供される透湿性積層体は、透湿性、ヒートシール性、柔軟性に優れかつ、高周波ウェルダー性、耐ピンホール性にもすぐれた透湿性積層体である。
本発明によって、本発明の透湿性積層体がエチレン共重合体(B)からなる層の面で、基材と積層したヒートシール性が良好な積層体が提供される。
本発明によって提供される透湿性積層体またはそれを基材に積層した積層体は、衣料、衣料包装、医療用品、建材、トイレタリーや生理用品などの衛生材料、食品包装材料、各種日用品などの用途に好適に使用することができるものである。

Claims (7)

  1. 不飽和カルボン酸含量が8〜30重量%であるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度が50%以上のカリウムアイオノマー(A−1)あるいは該カリウムアイオノマーの組成物(A−2)からなる層と、エチレン・ビニルエステル共重合体およびエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種であるエチレン共重合体(B)からなる層を含み、その透湿係数が0.005g/m・day以上である透湿性積層体。
  2. 前記カリウムアイオノマー(A−1)が、100重量部あたり15重量部以下の割合で親水性化合物を含有する請求項1に記載の透湿性積層体。
  3. 前記親水性化合物が、多価アルコールである請求項に記載の透湿性積層体。
  4. 前記カリウムアイオノマー組成物(A−2)が、カリウムアイオノマー(A−1)1〜100重量部とエチレン共重合体(B)99〜0重量部を含有するものである請求項1記載の透湿性積層体。
  5. 前記エチレン共重合体(B)がエチレン・酢酸ビニル共重合体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の透湿性積層体
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の透湿性積層体と基材が積層されてなる積層体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透湿性積層体またはそれを基材に積層されてなる積層体を用いてなる衣料包装用透湿性材料。
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