JP2015145089A - 液体噴射装置と液体供給ユニットおよび液体噴射システム - Google Patents

液体噴射装置と液体供給ユニットおよび液体噴射システム Download PDF

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Abstract

【課題】カートリッジへの液体充填を常圧環境下で可能とする簡便な液体充填手法を提供する。【解決手段】カートリッジ4は、細孔密度の大きい多孔質の供給孔側液体保持部材406に、これより細孔密度の小さい第1保持部材461を接触させ、左右の第2保持部材462a、462から第1保持部材461へ、次いで、供給孔側液体保持部材406からキャリッジ8の液体導入部710bにインクを導入する。そして、液体保持部材460におけるインク残量Lzを電極440を用いて検出し、その検出したインク残量Lzが、供給孔側液体保持部材406に保持可能な第2液量L2より大きな第1液量L1となると、報知ランプ31の点滅によるユーザー報知を行い、吐出ヘッド8sからのインク噴出に制限を掛ける。【選択図】図8

Description

本発明は、液体噴射装置と液体供給ユニットおよび液体噴射システムに関する。
液体を液体噴射装置に供給可能な液体供給ユニットとしては、従来から、液体噴射装置の一例であるプリンターにインクを供給するインクカートリッジ(単に「カートリッジ」ともいう。)が知られている。このカートリッジは、細孔内に液体を保持する多孔質のインク保持材を用い、このインク保持材の収容したインクをプリンターに供給する。
こうしたカートリッジでは、インクの消費に伴い収容済みインク残量が少なくなるので、カートリッジ再利用の上から、インクの充填が必要となる。そして、多孔質のインク保持材へのインク充填を、減圧環境下において行う充填手法が提案されている(例えば、特許文献1等)。
特開2003−72099号公報
特許文献1で提案された手法では、カートリッジの減圧を前提とすることから、減圧に必要な真空チェンバーや真空ポンプ等の機器構成が必要となる。こうしたことから、より簡便な液体充填手法が要請されるに到った。また、液体を収容して供給する液体供給ユニットや、当該ユニットから液体の供給を受ける液体噴射装置、液体供給ユニットと液体噴射装置とを備えたシステム等において、小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、液体の導入を受ける液体導入部と、該液体導入部に導入された液体を噴射する液体噴射ヘッドとを有するヘッドユニットと、液体を保持する液体保持部材を備え、該液体保持部材から前記液体導入部に前記液体を供給する液体供給ユニットと、前記液体保持部材に保持される液体の液量を検出する液量検出機構と、該液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、ユーザーへの報知が可能な報知機器を含む機器の制御を行う制御部とを備える。そして、前記液体保持部材は、細孔内に液体を保持する第1部材と、細孔内に液体を保持すると共に前記第1部材より大きな細孔密度を有する第2部材とを有し、前記液体供給ユニットは、前記第1部材と前記第2部材とを、前記第1部材から前記第2部材を介して前記液体導入部に液体が移動するよう配置して備え、前記第2部材は、前記第1の液量より少ない第2の液量の液体を保持可能である。この形態の液体噴射装置は、液体保持部材が有する第1部材と第2部材の細孔内に液体を保持し、液体保持部材における液体の検出保持液量が第2部材に保持可能な第2の液量より多い第1の液量となると、ユーザーへの報知等を行う。よって、以下の利点がある。
ユーザーへの報知等を行う際、液体保持部材における液体の保持液量は、第2部材に保持可能な第2の液量より多い第1の液量であることから、少なくとも第2部材はその細孔総てに液体を保持しており、細孔に大気が入り込んでいる状態とはしない。第1部材は、第1の液量と第2の液量との差分の液量を第2部材の界面近傍においてその細孔に保持し、界面近傍以外においては、液体消費に伴い細孔に大気が入り込んだ状態としている。しかしながら、この第1部材は、最孔密度が小さいことから、細孔に大気が入り込んでいても細孔内の流路が常圧において確保できる。そうすると、液体保持部材における液体の検出保持液量が第2の液量より多い第1の液量となった際のユーザー報知を受けての液体充填は、常圧の環境下にあっても可能となる。この結果、本形態の液体噴射装置によれば、減圧に必要な機器構成が不要となるばかりか、常圧環境下での簡便な液体充填を図ることができる。
(2)上記形態の液体噴射装置において、前記第1部材が前記第2部材に接触する側で保持する液体の液量を第3の液量とすると、前記第1の液量は前記第2の液量と前記第3の液量の合計より多い液量であるようにしてもよい。こうすれば、第1部材は、第1の液量と第2の液量との差分である第3の液量を第2部材の界面近傍においてその細孔に確実に保持するので、第2部材の細孔に大気が入り込まないようにした液体充填の実効性が高まる。
(3)上記いずれかの形態の液体噴射装置において、前記制御部は、前記液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、前記液体噴射ヘッドからの液体噴射動作を制限するようにできる。こうすれば、液体保持部材における液体の保持液量が第1の液量を下回ってしまうことを抑制できるので、常圧環境下での簡便な液体充填の実行機会を確保できる。
(4)上記いずれかの形態の液体噴射装置において、前記液体供給ユニットは、前記液体保持部材への液体充填が可能な液体充填孔を有するようにできる。こうすれば、液体充填孔から液体を容易に充填できる。
(5)上記いずれかの形態の液体噴射装置において、前記液体供給ユニットが取り外し可能とされた前記ヘッドユニットを、所定の搬送経路に沿って搬送可能な搬送機構を備え、前記搬送経路に含まれる所定の第1停止位置に前記搬送機器が前記ヘッドユニットを搬送すると、前記ヘッドユニットからの前記液体供給ユニットの取り外しは不能とされるようにできる。こうすれば、次の利点がある。ヘッドユニットから液体供給ユニットを取り外すと、この取り外しに伴い、液体供給ユニットの液体保持部材における第2部材が大気に晒され、この第2部材の細孔に大気が入り込んだり、ヘッドユニットへの液体供給ユニットの再装着の際に、第2部材の細孔に大気を入り込ませたりすることが起き得る。しかしながら、この形態の液体噴射装置では、第1停止位置に停止したヘッドユニットの液体供給ユニットに対して液体充填を行うようにできるので、第2部材の細孔への大気の入り込みを起こさない。よって、この形態の液体噴射装置によれば、常圧環境下での簡便な液体充填の実効性が高まる。
(6)上記形態の液体噴射装置において、前記搬送経路に含まれ前記第1停止位置と異なる第2停止位置に前記搬送機器が前記ヘッドユニットを搬送すると、前記ヘッドユニットからの前記液体供給ユニットの取り外しは可能とされるようにできる。こうすれば、第1停止位置と異なる第2停止位置においてヘッドユニットから液体供給ユニットを取り外すことができるので、液体供給ユニットの交換に支障を来さない。
(7)上記いずれかの形態の液体噴射装置において、前記液量検出機構は、前記液体噴射ヘッドからの液体噴射量をカウントし、前記制御部は、前記液量検出機構のカウントしたカウント値が所定のカウント値に達すると、前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると判断するようにできる。こうすれば、液体保持部材における液体の保持液量が第2の液量より多い第1の液量となることを、正確に検出できる。
(8)上記いずれかの形態の液体噴射装置において、前記液量検出機構は、前記液体供給ユニットが有する前記液体保持部材における前記液体の保持液量に応じた電流値の出力が可能な第1電極と第2電極とに流れる電流値を測定し、前記制御部は、前記液量検出機構が測定した電流値が所定の電流値を下回ると、前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると判断するようにできる。こうすれば、液体保持部材における液体の保持液量が第2の液量より多い第1の液量となることを、正確に検出できる。
(9)上記いずれかの形態の液体噴射装置において、前記液体供給ユニットは、記憶装置を有し、前記液体供給ユニットへの液体充填作業の実行の都度に、前記記憶装置に作業実行回数を書き込むようにできる。こうすれば、次の利点がある。液体保持部材に保持する液体は、含有成分、例えば含有顔料を液体保持部材における第1部材或いは第2部材の細孔に沈降または凝集させることが有り得る。こうした液体を液体供給ユニットの液体保持部材に際限なく繰り返し充填すると、細孔での沈降や凝集が進んで液体導入部への液体の移動状態が変化し、液体噴出の品質低下を来しかねないことが危惧される。これに対し、この形態の液体噴射装置によれば、記憶装置に書き込んだ液体充填作業の実行回数により液体充填を行わずにユニット交換とできるので、液体噴出の品質を維持できる、もしくは品質低下を回避できる。
(10)本発明の他の形態によれば、液体供給ユニットが提供される。この液体供給ユニットは、次の液体噴射装置に装着可能であり、この液体噴射装置は、液体の導入を受ける液体導入部と、該液体導入部に導入された液体を噴射する液体噴射ヘッドとを有するヘッドユニットと、液体を保持する液体保持部材を備え、該液体保持部材から前記液体導入部に前記液体を供給する液体供給ユニットと、前記液体保持部材に保持される液体の液量を検出する液量検出機構と、該液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、ユーザーへの報知が可能な報知機器を含む機器の制御を行う制御部とを備える。そして、この形態の液体供給ユニットは、前記液体保持部材は、細孔内に液体を保持する第1部材と、細孔内に液体を保持すると共に前記第1部材より大きな細孔密度を有する第2部材とを有し、前記第1部材と前記第2部材とを、前記第1部材から前記第2部材を介して前記液体導入部に液体が移動するよう配置して備え、前記第2部材は、前記第1の液量より少ない第2の液量の液体を保持可能である。この形態の液体供給ユニットは、当該ユニットを用いた液体噴出装置における常圧環境下での簡便な液体充填を可能とする。
(11)上記の形態の液体供給ユニットにおいて、前記第1部材が前記第2部材との界面の側で保持する液体の液量を第3の液量とすると、前記第1の液量は前記第2の液量と前記第3の液量の合計より多い液量であるようにしてもよい。こうすれば、第1部材は、第1の液量と第2の液量との差分である第3の液量を第2部材の界面近傍においてその細孔に確実に保持するので、第2部材の細孔に大気が入り込まないようにした液体充填の実効性が高まる。
(12)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記液体保持部材への液体充填が可能な液体充填孔を有するようにできる。こうすれば、液体充填孔から液体を容易に充填できる。
(13)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記液体保持部材における前記液体の保持液量に応じた電流値の出力が可能な第1電極と第2電極とを、前記液体噴射装置の前記液量検出機構に接続可能に備えるようにできる。こうすれば、液体保持部材における液体の保持液量が第2の液量より多い第1の液量となることを、正確に検出できる。
(14)本発明の他の形態によれば、液体噴射システムが提供される。この噴射システムは、液体の導入を受ける液体導入部と、該液体導入部に導入された液体を噴射する液体噴射ヘッドとを有するヘッドユニットと、液体を保持した液体保持部材と、該液体保持部材への液体充填を可能とする液体充填孔とを有し、前記液体保持部材から前記液体導入部に前記液体を供給する液体供給ユニットと、前記液体保持部材に保持される液体の液量を検出する液量検出機構と、該液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、前記液体噴射ヘッドからの液体噴射動作を制限する制御部と、前記液体充填孔から前記液体保持部材に液体を充填する液体充填機構とを備える。そして、前記液体保持部材は、細孔内に液体を保持する第1部材と、細孔内に液体を保持すると共に前記第1部材より大きな細孔密度を有する第2部材とを有し、前記液体供給ユニットは、前記第1部材と前記第2部材とを、前記第1部材から前記第2部材を介して前記液体導入部に液体が移動するよう配置して備え、前記第2部材は、前記第1の液量より少ない第2の液量の液体を保持可能である。この形態の液体噴射システムによれば、液体保持部材における液体の保持液量が第1の液量を下回ってしまうことを抑制した上で、液体充填機構による液体充填孔からの液体充填を常圧環境下で可能とする。
(15)上記形態の液体噴射システムにおいて、前記液体充填機構は、液体注入管と、液体収容容器と、前記液体注入管と前記液体収容容器とを連通する液体連通管とを含み、前記液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、前記液体保持部への液体充填を実行するようにできる。こうすれば、液体保持部材における液体の保持液量が第1の液量となると、速やかに液体を充填できる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素は全てが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部または全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部または全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
また、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、液体供給ユニットから液体の供給を受ける液体噴射装置、液体供給ユニットと液体噴射装置とを備えたシステム等の形態で実現することができる。
液体噴射システム1の概略構成を示す斜視図である。 液体噴射システム1の内部構成を概略的に示す斜視図である。 カートリッジ装着済みの状態でのキャリッジ8の外観を概略的に示す斜視図である。 カートリッジ未装着のキャリッジ8の概略斜視図である。 カートリッジ未装着のキャリッジ8の底面側からの概略斜視図である。 図3における6−6線に沿った概略断面図である。 カートリッジ4の外観斜視図である。 カートリッジ4の分解斜視図である。 カートリッジ4における電極440の組み込みの様子とカートリッジ装着部7の電極端子712との接続の様子とを示す説明図である。 カートリッジ4を底面側から見た外観斜視図である。 回路基板410を未装着のカートリッジ4を底面側から見た外観斜視図である。 カートリッジ5の外観斜視図である。 カートリッジ5の分解斜視図である。 カートリッジ5を底面側から見た外観斜視図である。 回路基板510を未装着のカートリッジ5を底面側から見た外観斜視図である。 プリンター10を含む液体噴射システム1の電気的な概略構成を示す説明図である。 インク充填報知処理の手順を示すフローチャートである。 カートリッジ4へのインク充填を行う際の様子を概略的に示す説明図である。 第2実施形態のインク充填報知処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるカートリッジ交換報知に関する手順をカートリッジ側とプリンター側とで示すフローチャートである。 第4実施形態の液体噴射システム1Aの内部構成を概略的に示す斜視図である。 第5実施形態におけるインク残量Lzの検出機構を概略的に示す斜視図である。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A〜E.各種実施形態:
F.各種変形例:
A.第1実施形態:
A−1:液体噴射システム1の構成:
図1は液体噴射システム1の概略構成を示す斜視図、図2は液体噴射システム1の内部構成を概略的に示す斜視図である。図1および図2には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。このX軸は、後述のキャリッジ8の往復動作方向に沿った軸であり、キャリッジ8の往復動に伴う印字の際の主走査方向に沿った軸である。Y軸は、机等に水平に載置された液体噴射システム1における前後方向に沿った軸であり、キャリッジ8の往復動に伴う印字の際の副走査方向に沿った軸である。Z軸は、机等に水平に載置された液体噴射システム1における前後方向に沿った軸である。図2以降に示す各図についても必要に応じてXYZ軸を付している。図1および図2のXYZ軸は他の図のXYZ軸にも対応している。液体噴射システム1は、液体噴射装置としてのプリンター10と、2種類のカートリッジ4,5と、を備える。図2に示すように、本実施形態の液体噴射システム1では、プリンター10のカートリッジ装着部7にカートリッジ4,5が着脱可能に装着され、このカートリッジ装着部7は、インク吐出を図る吐出ヘッド8s(図6参照)を備えるキャリッジ8に装着され、通常、キャリッジ8と一体とされている。以下、カートリッジ4を「第1のカートリッジ4」と、カートリッジ5を「第2のカートリッジ5」と適宜称することとする。
第1のカートリッジ4は、単色インク、例えばブラックインクを収容する。第2のカートリッジ5は、複数の色のインクを収容するものであり、本実施形態では、内部に3つの液体収容部が区画形成されている。これにより、本実施形態の第2のカートリッジ5は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを収容する。
ここで、カートリッジ装着部7に装着されるカートリッジの数や種類は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、4つの第1のカートリッジ4をブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色インクに対応して用意し、これら4つの第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着しても良い。また、他の色(例えば、ライトアゼンタやライトシアン)のインクを収容するカートリッジをカートリッジ装着部7に装着しても良い。このように各色のインク毎に第1のカートリッジ4を装着する場合には、第2のカートリッジ5については装着を省略すればよい。
プリンター10は、インクジェットプリンターである。図1に示すように、プリンター10は、ハウジング14と、用紙供給部カバー16と、記録部保護カバー18と、排出部カバー20と、操作部22とを備える。また、図2に示すように、プリンター10は、装置本体12を備える。
図1に示すように、ハウジング14は、装置本体12の周囲を覆って、プリンター10の外観を構成している。また、プリンター10の上面には、用紙供給部カバー16が設けられている。用紙供給部カバー16は、ハウジング14の上面に回動可能に取り付けられている。用紙供給部カバー16は、ハウジング14に対して開いた状態(図1)と、閉じた状態(図示せず)とを取り得る。用紙供給部カバー16はハウジング14に対して閉じた状態にある場合、ハウジング14の上面とともにプリンター10の上面を構成する。
用紙供給部カバー16はハウジング14に対して開いた状態にある場合、プリンター10の背面側(−Y方向側)に傾斜した状態となる。この状態において、用紙供給部カバー16の裏面は、用紙の載置面16aとして機能する。この用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、装置本体12の後述する用紙供給部24の用紙開口部26は、プリンター10の上方に対して開いた状態となる。このため、用紙供給部24は、載置面16aに載置された用紙を給送経路に給送可能となる。給送経路とは、印刷を行う際の用紙の移動経路である。用紙開口部26には、一対の用紙ガイド28が設けられている。一対の用紙ガイド28は、プリンター10の幅方向(X軸方向)における間隔を調節可能に構成されている。一対の用紙ガイド28は、用紙の幅方向における両端を拘束し、幅方向における用紙の位置を規定する。
また、用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、プリンター10の上面において記録部保護カバー18および操作部22が露出した状態となる。記録部保護カバー18は、ハウジング14に対して開いた状態(図示せず)と閉じた状態(図1)とを取り得る。記録部保護カバー18がハウジング14に対して開いた状態にある場合、ユーザーは装置本体12に設けられた記録部6にアクセス可能となる。
操作部22は、プリンター10を操作するための電源ボタン30の他、報知ランプ31、表示モジュール32や印刷設定ボタン等を備えている。用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、ユーザーが操作部22に対してアクセス可能となり、プリンター10の操作をすることができる。報知ランプ31は、後述の制御部60の制御を受けて点滅点灯し、例えば、カートリッジ4における後述のインク充填報知等を行う。表示モジュール32は、液晶表示デバイスであり、制御部60の制御を受けて各種情報、例えば、カートリッジ4のインク充填時期であるために印字に制限を加える旨や、印字を一時的に停止する旨等を表示するほか、インク充填スイッチやカートリッジ交換スイッチなどを表示する。
さらに、ハウジング14の前面には、排出部カバー20が設けられている。排出部カバー20は、ハウジング14の前面に回動可能に取り付けられている。排出部カバー20は、ハウジング14に対して開いた状態(図1)と、閉じた状態(図示せず)とを取り得る。排出部カバー20がハウジング14に対して開いた状態にある場合、排出部カバー20は、装置本体12の排出部9から記録が実行された用紙Pをプリンター10の前方に排出する。
図2に示すように、装置本体12は、用紙供給部24と、記録部6と、排出部9と、制御部60とを備えている。
制御部60は、用紙供給部24、記録部6および排出部9に電気的に接続され、操作部22から入力された指示に基づいて各部の動作を制御する。また、制御部60は、キャリッジ駆動モーター70(図16参照)を介してキャリッジ8の移動(X軸方向移動:主走査駆動)およびローラー駆動モーター75(図16参照)を介した搬送ローラー軸76(図16参照)の回転(副走査駆動)を制御している。キャリッジ8は、その底面にカートリッジ装着部7を組み込んで備える。また、制御部60は、カートリッジ4,5が備える回路基板との間で信号のやり取りを行う。
装置本体12は、キャリッジガイドレール62を備え、このキャリッジガイドレール62に沿ってキャリッジ8を移動可能とする。キャリッジガイドレール62は、X軸方向すなわち装置本体の幅方向に延びて、キャリッジ8の底面側に設けられた軸受部409(図3参照)に組み込まれ、キャリッジ8を支持する。
カートリッジ装着部7を装着済みのキャリッジ8は、キャリッジ駆動モーター70(図16参照)やキャリッジガイドレール62で構成されるキャリッジ搬送機構78により装置本体12の幅方向(X軸方向、搬送方向)に搬送可能に構成されている。キャリッジ8が装置本体12の幅方向に搬送されることで、カートリッジ装着部7は装置本体12の幅方向に移動する。すなわち、カートリッジ4,5は、プリンター10によって搬送方向(X軸方向)に搬送される。本実施形態のように、吐出ヘッド8sを移動させるキャリッジ8に設けられたカートリッジ装着部7にカートリッジ4,5が装着されるプリンター10のタイプは、「オンキャリッジタイプ」とも呼ばれる。なお、キャリッジ8とは異なる部位に、不動のカートリッジ装着部7を構成し、カートリッジ装着部7に装着されたカートリッジ4,5からのインクを、フレキシブルチューブを介してキャリッジ8の吐出ヘッドに供給しても良い。このようなプリンターのタイプは、「オフキャリッジタイプ」とも呼ばれる。このときのカートリッジ4,5は着脱可能なカートリッジに限られず、固定されたインクタンクであっても良い。このインクタンクには外部からインクが注入可能なインク注入口があるものであっても良い。
液体噴射システム1の使用状態において、キャリッジ8を往復移動させる主走査方向(左右方向)に沿った軸をX軸とし、用紙を搬送する副走査方向(前後方向)に沿った軸をY軸とし、鉛直方向(上下方向)に沿った軸をZ軸とする。また、鉛直上方向が+Z軸方向であり、鉛直下方向が−Z軸方向である。なお、液体噴射システム1の使用状態とは、水平な面に設置された液体噴射システム1の状態であり、本実施形態では、水平な面はX軸およびY軸に平行な面(XY平面)である。
図2に示すように、キャリッジ8は、キャリッジガイドレール62で形成されるX軸方向の直線状の搬送経路に沿って移動し、この搬送経路の+X軸端側の第1停止位置Piは、キャリッジ原点位置とされている。装置本体12は、この第1停止位置Piにカートリッジカバー29を備え、このカートリッジカバー29は、第1停止位置Piに停止しているキャリッジ8に装着済みのカートリッジ4,5を覆う。よって、カートリッジ4,5は、この第1停止位置Piにおいて、キャリッジ8から、詳しくはカートリッジ装着部7から取り外し不能となる。本実施形態では、この第1停止位置Piにキャリッジ8を停止させた状態で、後述のインク充填を実行可能とする。また、キャリッジ8は、キャリッジ原点位置である第1停止位置Piと異なる位置であって、カートリッジカバー29によりカートリッジが覆われない所定の停止位置、即ち図2における第2停止位置Prに、制御部60の制御を受けて停止し、この第2停止位置Prにて、カートリッジ4,5の交換を可能とする。
A−2.カートリッジの装着状態とキャリッジ構成:
図3はカートリッジ装着済みの状態でのキャリッジ8の外観を概略的に示す斜視図、図4はカートリッジ未装着のキャリッジ8の概略斜視図、図5はカートリッジ未装着のキャリッジ8の底面側からの概略斜視図、図6は図3における6−6線に沿った概略断面図である。なお、カートリッジ装着部7は、キャリッジ8の底部に装着されている都合上、図3においては図示されていない。
図3に示すように、カートリッジ4,5の両カートリッジは、それぞれ蓋401、501の上面に、蓋を貫通した貫通孔402a,402b,502a,502bと、貫通孔402a,402bの間、および貫通孔502a,502bの間を蛇行して延びるエアー溝403,503と、注入孔402c,502cを備える。注入孔402cは、カートリッジ4の最初のインク注入に用いられる。また、カートリッジ5は、既述したようにイエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを収容することから、各色ごとに貫通孔502a,502bが設けられ、各色ごとに貫通孔502a,502bの間を蛇行して延びるエアー溝503を備える。各色ごとの注入孔502cにあっても、最初のインク注入に用いられる。そして、カートリッジ4,5の両カートリッジは、シール部材404,504を、蓋401,501の上面に接合させて、上記の貫通孔、注入孔およびエアー溝の開口を被覆する。
シール部材接合済みのカートリッジ4,5は、図4に示すようにキャリッジ8の底部に組み込まれたカートリッジ装着部7を介してキャリッジ8に装着され、その装着状態では、キャリッジ8の搬送方向(X軸方向)に並んで配置されている。この装着状態では、カートリッジ4,5がそれぞれ備える着脱機構部としての後述の係合部405,505が、キャリッジ8のカートリッジ係合腕801に係合している。このカートリッジ係合腕801は、第1のカートリッジ4と第2のカートリッジ5のそれぞれについて配設されている。ユーザーは、カートリッジ係合腕801に外力を加えることで、各係合腕を回動変位させてカートリッジごとの係合部405,505との係合を解除する。キャリッジ8とカートリッジ4,5との係合が解除されることで、ユーザーはカートリッジ4,5をキャリッジ8から取り外すことができる。なお、こうしたカートリッジの取り外しと再装着は、図2に示した第2停止位置Prにキャリッジ8が停止している時になされる。換言すれば、制御部60によりキャリッジ8がこの第2停止位置Prに停止されたときに、図1に示す記録部保護カバー18の開動作が許可され、このカバー開動作の後に、ユーザーによりカートリッジの取り外しと再装着がなされる。
図4に示すように、キャリッジ8は、カートリッジ装着部7を備え、このカートリッジ装着部7に、ブラックインク用の液体導入部710bと、イエローインク用の液体導入部710yと、マゼンタインク用の液体導入部710mと、シアンインク用の液体導入部710cと、電極端子712と、円錐状のコイルバネ720とを備える。電極端子712は、キャリッジ8に装着済みのカートリッジ4の電極440と後述するように接続する。コイルバネ720は、カートリッジ4,5に対応して配設され、カートリッジリッジ装着時に圧縮され、カートリッジ係合腕801の係合解除の際に、カートリッジを押し上げる。弾性部材705は、環状をなし、液体導入基部703の外壁部に装着されている。
上記した各インク用の液体導入部は、カートリッジ装着部7に装着されるカートリッジ4,5の液体収容部に対応して配設されており、その大きさにおいて相違するものの、同一の構成を備える。液体導入部710bを例に挙げ説明すると、この液体導入部710bは、液体導入基部703と、金属メッシュ703sと、弾性部材705とを備える。金属メッシュ703sは、ステンレス等の耐食性を備える金属から形成された多孔質体であり、液体導入基部703の上端に組み込まれて、カートリッジ4の後述の供給孔側液体保持部材406に面接触する(図6参照)。そして、供給孔側液体保持部材406に保持されたインクは、金属メッシュ703sを通過し、図5に示すようにキャリッジ8がその底面に備える吐出ヘッド8sに送り込まれる。液体導入部710b等とカートリッジとの関係については後述する。
カートリッジ4は、図6に示すように、+Y軸方向の一端側に回路基板410を備え、この回路基板410を、傾斜した基板載置部411に固定して保持する。基板載置部411への回路基板410の固定の様子や配設位置等については、後述する。そして、カートリッジ4に備え付けられた回路基板410は、後述の端子412を有する。キャリッジ8へのカートリッジ4の装着状態において、端子412の接触部は、キャリッジ8における電極集合体810の電極に、電気的に接触する。また、カートリッジ4は、図におけるX軸方向において基板載置部411の端部を係合部405として備え、この係合部405は、キャリッジ8へのカートリッジ4の装着状態において、キャリッジ8におけるカートリッジ係合腕801に係合する。
また、図6は、キャリッジ8にカートリッジ4が装着された状態を示す。カートリッジ4は、液体を吸収し保持する機能を有する供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460とを有する。供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460は接触している。カートリッジ装着部7は、その底面に備える液体導入部710bの液体導入基部703の環状先端に取り付けられた金属メッシュ703sを供給孔側液体保持部材406に面接触させる。供給孔側液体保持部材406は液体導入基部703により上方に持ち上げられ、液体保持部材460を押圧する。これにより、液体保持部材460に収容済みの液体、即ちブラックインクは、供給孔側液体保持部材406と、液体導入部710bにおける液体導入基部703の金属メッシュ703sおよび吸引孔704を経て、キャリッジ8の吐出ヘッド8sに供給されることになる。つまり、キャリッジ8の液体導入部710bは、カートリッジ4から液体(ブラックインク)の導入を受け、キャリッジ8は、液体導入部710bに導入された液体(ブラックインク)を吐出ヘッド8sから噴出することになる。なお、カートリッジ5にあっても、カートリッジ4と同様に回路基板510等を備え、既述したようにキャリッジ8に装着される。
カートリッジ4は、供給孔側液体保持部材406に覆われるインク供給孔407を備える。そして、キャリッジ8が液体導入部710bに備える弾性部材705は、インク供給孔407の周囲の周縁陥没部407b(図10参照)に当接し、インク供給孔407からのインク漏れを防ぐようシールする。なお、キャリッジ8のカートリッジ装着部7への組み付けに関与するカートリッジ4の構造については後述する。
A−3.カートリッジ4の構成:
図7はカートリッジ4の外観斜視図、図8はカートリッジ4の分解斜視図、図9はカートリッジ4における電極440の組み込みの様子とカートリッジ装着部7の電極端子712との接続の様子とを示す説明図、図10はカートリッジ4を底面側から見た外観斜視図、図11は回路基板410を未装着のカートリッジ4を底面側から見た外観斜視図である。図示するように、カートリッジ4は、筐体420と、蓋401と、回路基板410とを備える。蓋401は筐体420に固定され、筐体420が有する凹部421(図6参照)を覆う。この他、カートリッジ4は、供給孔側液体保持部材406と、電極440と、液体保持部材460と、蓋裏面シール部材436と、シール部材404とを備える。筐体420と蓋401は、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂の成型品であり、射出成型等の適宜な成型手法にて形成される。
筐体420は、底壁422と、第1端壁423と、第2端壁424と、第1側壁425と、第2側壁426とを有する。第1側壁425と第2側壁426とにおいて、外壁がリブ428にて補強されている。底壁422は、筐体420の底面をなし、その中央にインク供給孔407を備える。この底壁422は、蓋401(詳しくは後述の蓋部430)に対向する。第1端壁423は、底壁422から立ち上がり蓋401の蓋部430に交差する。第2端壁424は、底壁422から立ち上がって蓋401の蓋部430に交差すると共に、第1端壁423に対向する。第1側壁425は、第1端壁423の一方の端部(図8における−X方向端部)と第2端壁424の一方の端部(図8における−X方向端部)の間において底壁422から立ち上がって、蓋401の蓋部430に交差する。第2側壁426は、第1端壁423の他方の端部(図8における+X方向端部)と第2端壁424の他方の端部(図8における+X方向端部)の間において底壁422から立ち上がって、蓋401の蓋部430に交差すると共に第1端壁423と対向する。
こうした壁面構成は、次のように表すこともできる。筐体420は、蓋401に対向する底壁422と、蓋401と底壁422に交差する第1端壁423と、蓋401と底壁422に交差し、第1端壁423に対向する第2端壁424と、蓋401と底壁422と第1端壁423と第2端壁424に交差する第1側壁425と、蓋401と底壁422と第1端壁423と第2端壁424に交差し、第1側壁425と対向する第2側壁426とを有する。
回路基板410は、基板表面に複数の端子412を備え、筐体420の第1端壁423に位置する。この第1端壁423には、図10に示すように、基板載置部411が形成される。この基板載置部411は、第1端壁423に対して傾斜する。そして、回路基板410は、その背面を基板載置部411に固定され、第1端壁23に対して傾斜する。回路基板410において、端子412は、図10に示すように、いわゆる千鳥状に2列に配設され、カートリッジ4がキャリッジ8に既述したように装着されると、図6に示すように、キャリッジ8の側の電極集合体810の各電極に電気的に接続される。
基板載置部411は、図11に示すように、第1端壁423の外壁面側に開口413を備える。この開口413は、第1端壁423の外壁面に沿って第1端壁423の上端側から下端側までZ軸方向に延び(図8参照)、第1端壁423の上下端側で開口している。その一方、蓋401が筐体420に固定されると、開口413は、蓋401が備える後述の外方延在部431により、図11に示すように、第1端壁423の上端側で閉塞される。基板載置部411への回路基板410の固定には、基板載置部411から突出した凸部414が用いられる。図10に示すように、この凸部414が回路基板410から延びた状態において、凸部414が熱カシメされる。これにより、回路基板410は、基板載置部411に固定される。
蓋401は、蓋部430と、外方延在部431とを備える。蓋部430は、平板状とされ、筐体420の凹部421を覆う。外方延在部431は、端子412を有する回路基板410が位置する第1端壁423の側において、蓋部430から外方に延在した部分であり、屈曲延在部432と、傾斜延在部433とを有する。屈曲延在部432は、蓋401から筐体420に向かう第1方向(図8における−Z方向)に沿って蓋部430からほぼ90度に屈曲させて突出するよう延びている。この屈曲延在部432に続く傾斜延在部433は、蓋401から筐体420に向かう第1方向(図8における−Z方向)からの蓋401の平面視において、回路基板410の端子412に重なる位置まで延びている。そして、この外方延在部431は、蓋401が筐体420に固定されると、図11に示すように、開口413と重なって、この開口413を第1端壁423の上端側で閉塞する。また、外方延在部431は、蓋401が筐体420に固定されると、図7に示すように、傾斜延在部433を基板載置部411の開口413に係合させる。この他、外方延在部431は、傾斜延在部433を、第2端壁424から第1端壁423に向かう第2方向(図6および図8における+Y方向)において、回路基板410の少なくとも下段側の端子412より外方に突出している。なお、傾斜延在部433を図示する状態からより長く延在させて、回路基板410の端子412の総てより外方に突出ようにしてもよい。
蓋401は、既述した貫通孔402a,402bと注入孔402cとエアー溝403を備えるほか、大気連通孔434と、インク充填孔435と、複数のシール部材受け座437とを備える。シール部材受け座437は、貫通孔402a,402bの周壁やエアー溝403の周壁と同じ高さで蓋401の上面から突出し、シール部材404の接合受け座となる。インク充填孔435は、後述の液体保持部材460に収容済みインクを消費した場合のインク充填に用いられ、通常は、栓部材435Cにて閉塞されている。なお、インク充填の際に栓部材435Cを取り外せるよう、シール部材404には貫通孔404Hが空けられている。また、カートリッジ4では、最初のインク注入にインク充填孔435を用いることも可能であるので、注入孔402cを省略してもよい。
大気連通孔434は、蓋部430の一部がY軸方向に延びた蓋部外縁に形成され、この蓋部外縁において蓋401を貫通する。そして、この大気連通孔434は、蓋401の裏面側において貫通孔402bと図示しないエアー溝で繋げられる。当該エアー溝と大気連通孔434の蓋裏面側開口および貫通孔402bの蓋裏面側開口は、蓋裏面シール部材436にてシールされる。これにより、蓋401で塞がれた筐体420の凹部421を、貫通孔402aとエアー溝403と貫通孔402bを介して、大気連通孔434にて大気開放することができる。この大気開放を、液体保持部材460と関連付けて説明する。
液体保持部材460は、第1保持部材461を、その左右の第2保持部材462a、462bで挟持した一体品とされ、供給孔側液体保持部材406と共に、筐体420の凹部421に収納される。この際、一対の電極440が供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460との間に介在するよう、組み付けられるが、一対の電極440については、後述する。筐体420の底壁422は、インク供給孔407の周囲に段差状の半円状突起427を備え、この半円状突起427の段差部に、供給孔側液体保持部材406が載置される(図6、図8および図9参照)。これにより、インク供給孔407は、供給孔側液体保持部材406にて覆われる。また、底壁422は、各コーナー部位の周辺に、平面視で開放弧状の弧状突起429を備える。液体保持部材460は、各コーナーの弧状突起429および半円状突起427の上面で支えられるようにして、筐体420に収納される。このように液体保持部材460が収納されると、蓋裏面シール部材436やシール部材404が接合済みの蓋401が筐体420に溶着固定され、図6や図7に示すカートリッジ4が得られる。
供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bは、共に多孔質樹脂材を用いることができる。多孔質樹脂材とは、液体を保持できる機能を有すれば特に限定されるものではなく、例えばウレタンフォームのような発泡部材でもよいし、ポリプロピレンを繊維状にして束にした繊維部材であってもよい。供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460とは、液体を保持するための特性が異なる。供給孔側液体保持部材406は、細孔の形成密度を示す細孔密度が液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bのいずれの保持部材よりも大きくされている。第1保持部材461は、その細孔密度が左右の第2保持部材462a、462bよりも大きくされている。第1保持部材461の左右の第2保持部材462a、462bは、略等しい細孔密度とされている。
上記の細孔密度の大小関係より、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bは、毛管力について以下に述べる大小関係を有する。すなわち、供給孔側液体保持部材406の毛管力は、第1保持部材461の毛管力よりも大きい。第1保持部材461の毛管力は、その左右の第2保持部材462a、462bの毛管力よりも大きい。また、第2保持部材462a、462bの毛管力は、略等しい。
供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bが毛管力について上記の大小関係を有することで、液体保持部材460に収容済みのインクは以下に述べる順で流通する。すなわち、毛管力の小さい部材から毛管力の大きい部材へとインクが流れる。図6に示すように、供給孔側液体保持部材406に収容済みのインクが液体導入部710bを介して吸引されて消費されると、供給孔側液体保持部材406の上面に重なっている第1保持部材461に収容済みのインクが供給孔側液体保持部材406に移動する。こうしたインク移動の駆動力は、主に供給孔側液体保持部材406の毛管力である。そして、貫通孔402aとこれに繋がるエアー溝403および大気連通孔434からの大気連通により、上記したインク移動に支障は起きない。
第1保持部材461に収容済みのインクが供給孔側液体保持部材406に移動することで、第1保持部材461のインクが消費されると、その左右の第2保持部材462a、462bに収容済みインクが第1保持部材461に移動する。こうしたインク移動の駆動力は、主に第1保持部材461の毛管力である。そして、貫通孔402aとこれに繋がるエアー溝403および大気連通孔434からの大気連通により、上記したインク移動に支障は起きない。
上記のように、筐体420の凹部421に特性の異なる供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bが収容されると共に、液体導入基部703に近い順に毛管力の大きい液体保持部材が配置されることで、液体保持部材460に収容されているインクを効率良く消費できる。すなわち、液体保持部材460における未使用インクの残量を低減できる。また、カートリッジ4は、凹部421への供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460との上記した収納により、液体保持部材460から、詳しくは第1保持部材461から供給孔側液体保持部材406を介してキャリッジ8の液体導入部710bにインクを移動させ、この液体導入部710bにインクを導入する。
なお、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bの毛管力が、液体導入基部703から離れるに従って小さくなる構成であれば、上記の各液体保持部材の細孔密度の大小関係は本実施形態に限定されるものではない。例えば、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bの細孔密度が等しい場合でも、各液体保持部材に撥水処理や浸水処理を行うことで上記毛管力の大小関係を有するようにしてもよい。
また、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の第1保持部材461およびその左右の第2保持部材462a、462bの細孔密度の大小関係は、次のように規定することもできる。これら各液体保持部材の細孔を蓋401から底壁422に向かう−Z軸方向(図8参照)と直交するXY平面で断面視した場合、上記の各液体保持部材の細孔密度は、それぞれの細孔のXY平面断面視相当の平均直径の大小で規定可能である。そして、細孔密度が大きければ、XY平面断面視相当の細孔平均直径は小さくなる。よって、供給孔側液体保持部材406は、第1保持部材461に比して細孔密度が大きいので、この第1保持部材461よりXY平面断面視相当の細孔平均直径は小さい。同様に、第1保持部材461は、その左右の第2保持部材462a、462bに比して細孔密度が大きいので、この第1保持部材461よりXY平面断面視相当の細孔平均直径は小さい。
電極440は、銅等の良導電性の金属製とされ、一対用意される。この一対の電極440は、図8および図9に示すように、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460、詳しくは第1保持部材461との界面に介在し、筐体420の第2端壁424の外側まで延びる。そして、この一対の電極440は、カートリッジ装着部7が有する電極端子712と電気的に接触する。制御部60(図2参照)は、一対の電極440に所定の電圧を印加するので、電極440は、カートリッジ4が収納した液体保持部材460および供給孔側液体保持部材406におけるインク保持液量に応じた電流値を出力する。つまり、制御部60は、カートリッジ4の電極440およびカートリッジ装着部7の電極端子712と協働して、本願における液量検出機構を構築する。なお、電極440の位置は、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460との間に限定されるものではない。例えば液体保持部材460を貫通する位置に設けられていてもよい。
A−4.カートリッジ5の構成:
カートリッジ5は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを収容する点と、各インク収容区域に電極440を備えない点でカートリッジ4と構成が相違する。よって、カートリッジ5についての構成の説明に当たっては、カートリッジ4と共通する構成については、符号番号の最上位桁の数値を値5に置き換えて示し、その説明を簡略化する。なお、各インク収容区域に電極440を備え付けるようにしてもよい。図12はカートリッジ5の外観斜視図、図13はカートリッジ5の分解斜視図、図14はカートリッジ5を底面側から見た外観斜視図、図15は回路基板510を未装着のカートリッジ5を底面側から見た外観斜視図である。図示するように、カートリッジ5は、筐体520と、蓋501と、回路基板510とを備える。蓋501は筐体520に固定され、筐体520が有する三つの凹部521(図13参照)を覆う。筐体520は、第1側壁525と第2側壁526との間に仕切壁571を、この仕切壁571と第2端壁524との間に仕切壁572を、仕切壁571と第1端壁523との間に仕切壁573を備える。これら仕切壁で、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応した凹部521を形成する。そして、カートリッジ5は、それぞれの凹部521の底壁522のインク供給孔507の周囲の半円状突起527に供給孔側液体保持部材506を載置し、液体保持部材560を供給孔側液体保持部材506に重ねて収納する。
筐体520が備える底壁522と、第1端壁523と、第2端壁524と、第1側壁525と、第2側壁526にあっても、カートリッジ4と同様の構成である。また、カートリッジ5は、回路基板510を、筐体520の第1端壁523に位置させ、この回路基板510を、カートリッジ4と同様に、基板載置部511に固定する。回路基板510における端子512の構成もほぼ同様であり、これら端子512の接触部は、カートリッジ5がキャリッジ8に既述したように装着されると、キャリッジ8の側の電極集合体810の電極に電気的に接続される。基板載置部511の構成もカートリッジ4と同様であり、回路基板510は、基板載置部511から突出した凸部514の熱カシメにより、基板載置部511に固定される。
蓋501は、蓋部530と、外方延在部531とを備える。蓋部530は、平板状とされ、筐体520の三つの凹部521を覆う。外方延在部531は、端子512を有する回路基板510が位置する第1端壁523の側において、蓋部530から外方に延在する屈曲延在部532と、傾斜延在部533とを有する。これら延在部の構成は、カートリッジ4と同様である。屈曲延在部532は、蓋501から筐体520に向かう第1方向(図13における−Z方向)に沿って蓋部530からほぼ90度に屈曲させて突出するよう延びている。この屈曲延在部532に続く傾斜延在部533は、蓋501から筐体520に向かう第1方向(図13における−Z方向)からの蓋501の平面視において、回路基板510の端子512に重なるまで延びている。また、外方延在部531は、蓋501が筐体520に固定されると、図15に示すように、開口513と重なって、この開口513を第1端壁523の上端側で閉塞する。また、外方延在部531は、蓋501が筐体520に固定されると、図9に示すように、基板載置部511の開口513に係合する。この他、外方延在部531は、第2端壁524から第1端壁523に向かう第2方向(図6および図13における+Y方向)において、回路基板510の少なくとも下段側の端子512より外方に突出している。なお、傾斜延在部533を長く延在させて、回路基板510の端子512の総てより外方に突出ようにしてもよい。
蓋501は、イエロー、マゼンタ、シアンの各色ごとに、貫通孔502a,502bと、注入孔502cと、貫通孔502aから貫通孔502bまでの間を延びるエアー溝503と、大気連通孔534と、各コーナーのシール部材受け座537とを備える。シール部材受け座537は、貫通孔502a,502bの周壁やエアー溝503の周壁と同じ高さで蓋501の上面から突出し、シール部材504の接合受け座となる。なお、注入孔502cは、後述の液体保持部材560に収容済みインクを消費した場合のインク充填に用いることができる。通常は、栓部材535Cにて閉塞されている。なお、インク充填の際に栓部材535Cを取り外せるよう、シール部材504には貫通孔504Hが空けられている。
三つの大気連通孔534は、蓋部530の外縁にX軸方向に並んで位置し、蓋501を貫通する。貫通孔502bは、エアー溝503の末端において蓋501を貫通し、X軸方向に並んだ三つの大気連通孔534のいずれかひとつとY軸方向に重なって形成されている。そして、Y軸方向で重なった大気連通孔534と貫通孔502bとは、蓋501の裏面側において図示しない蓋裏面側エアー溝で繋げられる。蓋裏面側エアー溝と大気連通孔534の蓋裏面側開口および貫通孔502bの蓋裏面側開口は、蓋裏面シール部材536にてシールされる。これにより、図13に示す、蓋501で塞がれた筐体520の各色ごとの凹部521は、貫通孔502aとエアー溝503と貫通孔502bおよび大気連通孔534にて大気開放される。なお、シール部材504により、貫通孔502aとエアー溝503および貫通孔502bは、蓋上面側でシールされる。上記した大気開放により、蓋501で塞がれた筐体520の各色ごとの凹部521に収納された液体保持部材560は、大気通気を受けながら、収容済みインクを供給孔側液体保持部材506、延いては液体導入部710y等の液体導入基部703(図4、図6参照)に導入する。なお、カートリッジ5のそれぞれの凹部521に、カートリッジ4と同様の一対の電極440を設けて、各色のインクを充填するようにしてもよい。
A−5.プリンター10の電気的な構成:
図16はプリンター10を含む液体噴射システム1の電気的な概略構成を示す説明図である。図示するように、液体噴射システム1のプリンター10は、コネクター61を介して、コンピューター90と接続され、例えば、コンピューター90の出力画像を印刷する。
プリンター10は、キャリッジ搬送機構78や用紙搬送機構79を構成するモーター等の駆動機器や操作部22、キャリッジ8の電極集合体810およびカートリッジ装着部7の電極端子712等を制御部60に接続している。制御部60は、CPU、ROMおよびRAM等を備えるコンピューターとして構成され、キャリッジ搬送機構78のキャリッジ駆動モーター70および用紙搬送機構79のローラー駆動モーター75を駆動制御する。こうしたモーター制御により、キャリッジ搬送機構78は、キャリッジ8をキャリッジガイドレール62に沿った主走査方向に往復搬送し、用紙搬送機構79は、用紙Pを副走査方向に搬送する。なお、キャリッジ搬送機構78は、キャリッジ駆動モーター70の回転を、当該モーターとプーリー71との間に張設された駆動ベルト72に伝達し、この駆動ベルト72によりキャリッジ8を往復動させる。
A−6.インク充填の様子:
図17はインク充填報知処理の手順を示すフローチャートである。このインク充填報知処理は、プリンター10の制御部60にて繰り返し実行され、制御部60は、まず、カートリッジ4に組み込まれた一対の電極440(図8〜図9参照)の電流値を読み込む(ステップS100)。つまり、制御部60は、一対の電極440に所定の電圧を印加し、その際の出力電流値を読み込む。この制御部60は、電極440の電流値とカートリッジ4の収容したブラックインクの残量との関係を予め所定の記憶領域に記憶しているので、読み込んだ電流値に基づいて現在のインク残量Lzを換算算出する(ステップS110)。
次いで、制御部60は、インク残量Lzを所定の第1液量L1および第2液量L2と対比する(ステップS120)。この第1液量L1は、カートリッジ4に収容されたブラックインクの残量が少なくなったのでインク充填を図るべき液量として規定されている。第2液量L2は、供給孔側液体保持部材406に収容できるインク液量であり、第1液量L1より少ない液量として規定されている。この場合、第2液量L2にあっては、供給孔側液体保持部材406が単独の状態で収容できるインク量として測定可能であり、その測定インク量を第2液量L2とできる。そして、第1液量L1にあっては、次のようにした。
一対の電極440は、液体保持部材460の第1保持部材461と供給孔側液体保持部材406との界面に介在し、カートリッジ4のインク保持液量に応じた電流値を出力する。よって、本実施形態では、向かい合う電極440の間が電極厚みに相当する範囲に亘ってインクで満たされていることを想定し、このような状態となるよう、液体保持部材460の第1保持部材461が供給孔側液体保持部材406との界面の側で保持するインク液量を第3液量L3とした。そして、第1液量L1を、第2液量L2と第3液量L3の合計より多い液量として規定した。この場合、第1液量L1を、第2液量L2と第3液量L3の合計液量としてもよい。また、向かい合う電極440の間が電極厚みの半分相当する範囲に亘ってインクで満たされていることを想定して、第3液量L3並びに第1液量L1を規定してもよい。
制御部60は、ステップS120において、インク残量Lzが第1液量L1を超えていると否定判断すると、液体保持部材460においてまだ十分のインクが収容されていることから、インク充填は不要であるとして、本ルーチンを一旦終了する。その一方、ステップS120にて、インク残量Lzが第1液量L1以下で第2液量L2より多いと肯定判断すると、液体保持部材460におけるインク残量は第2液量L2に近づきつつあることからインク充填を行うべく、インク充填を行う旨を報知ランプ31(図1参照)を点滅制御すると共に、吐出ヘッド8s(図5参照)からのインク噴射を伴う印刷に制限を掛け(ステップS130)、本ルーチンを一旦終了する。このステップS130における印刷制限は、その時点での印刷の一時中止を行ったり、それ以降の印刷時間やインク噴射量を制限したりすることでなされる。また、ステップS130におけるインク充填報知は、報知ランプ31の点滅制御に加え、或いはこのランプ点滅制御に代えて、操作部22の表示モジュール32(図1参照)へのテキスト表示や画像表示による報知を行ったり、図示しない音響機器による音による報知、図示しない振動機器による振動による報知を行うようにしてもよい。
制御部60は、ステップS130でのインク充填報知や印刷制限を経て図17のインク充填報知処理を終了すると、ユーザーによるインク充填の実行指示の入力を待機する。例えば、操作部22における所定のスイッチ操作がなされたり、表示モジュール32に表示したインク充填スイッチが操作されると、制御部60は、インク充填に備えたキャリッジ搬送制御を行う。つまり、ステップS130でのインク充填報知や印刷制限を行った際、キャリッジ8は、図2に示したいずれの位置に停止しているのか不明である。仮に、図2に示した第1停止位置Pi以外の位置にキャリッジ8が停止していれば、カートリッジ4の取り外しが可能であるので、ユーザーが誤ってカートリッジ4をキャリッジ8から取り外してしまうことが危惧される。こうした事態を回避すべく、制御部60は、ユーザーによる所定のスイッチ操作による充填実行指示を受けると、キャリッジ8の現状のポジションを記憶した上で、キャリッジ8を第1停止位置Piに搬送して停止させる。こうなると、カートリッジ4は、カートリッジカバー29(図2参照)で覆われ、取り外し不能となる。なお、インク充填が後述するようになされ、記録部保護カバー18(図1参照)が閉じられると、制御部60は、キャリッジ8を、記憶済みのポジションまで搬送して、それ以降の印刷に備える。
図18はカートリッジ4へのインク充填を行う際の様子を概略的に示す説明図である。図示するように、インク充填には、インク充填機器100を用いる。このインク充填機器100は、インク注入ノズル102を可撓性のインク配管104の先端に備え、収容したインク(ブラックインク)を、充填スイッチ106の操作にて、定量、インク注入ノズル102から吐出する。この噴出量は、液体保持部材460が第1保持部材461および第2保持部材462a、462bに収容できる最大インク量から第1液量L1を差し引いた液量に規定されている。よって、図17のインク充填報知処理のステップS120の肯定判定、並びにこれに続くインク充填報知、印刷制限を受けて、インク充填機器100によりインク充填を行えば、消費されたインクに相当する液量のインクがカートリッジ4に充填される。なお、このインク充填の際、カートリッジ内のエアーは、図8に示す貫通孔402aとこれに繋がるエアー溝403および大気連通孔434にて大気放出されるので、インク充填に支障は無い。
以上説明した構成を備える本実施形態のカートリッジ4を備えるプリンター10は、キャリッジ8に装着されたカートリッジ4の液体保持部材460からキャリッジ8の液体導入部710bにインクの導入を受け、この導入されたインクを吐出ヘッド8sから噴射して、印刷を行う。そして、本実施形態のプリンター10は、カートリッジ4の液体保持部材460におけるインク残量Lzを電極440を用いて検出し(図17:ステップS100〜110)、その検出したインク残量Lzが第1液量L1以下の液量となると、報知ランプ31の点滅によるユーザー報知と、吐出ヘッド8sからのインク噴出に制限を掛ける(ステップS130)。こうすることで、次のような効果を奏することができる。
ユーザーへの報知等を行う際、カートリッジ4の液体保持部材460におけるインク残量は、液体保持部材460の第1保持部材461に接する供給孔側液体保持部材406に保持可能な第2液量L2より多い第1液量L1であることからステップS120)、少なくとも供給孔側液体保持部材406はその細孔総てにインクを保持しており、細孔に大気が入り込んだ状態でない。供給孔側液体保持部材406に接する第1保持部材461、第1液量L1と第2液量L2との差分の液量を供給孔側液体保持部材406との界面近傍においてその細孔に保持し、界面近傍以外においては、インク消費に伴い細孔に大気が入り込んだ状態としている。しかしながら、この第1保持部材461は、最孔密度が供給孔側液体保持部材406より小さいことから、細孔に大気が入り込んでいても細孔内の流路が常圧において確保できる。そうすると、第1保持部材461を含む液体保持部材460におけるインク残量が第2液量L2より多い第1液量L1となった際のユーザー報知を受けてのインク充填は、図18に示すようなインク充填機器100を用いて、常圧の環境下にあっても可能となる。この結果、本実施形態のプリンター10によれば、減圧に必要な機器構成が不要となるばかりか、常圧環境下での簡便なインク充填を図ることができる。
本実施形態のカートリッジ4によれば、当該カートリッジを用いるプリンター10において、常圧環境下での簡便なインク充填を可能とする。
本実施形態のカートリッジ4を用いるプリンター10は、液体保持部材460、詳しくはその第1保持部材461が供給孔側液体保持部材406との界面の側で保持するインク液量を第3液量L3とした場合、この第3液量L3を、第1保持部材461と供給孔側液体保持部材406との界面に介在してインク保持液量に応じた電流値を出力する電極440の間が電極厚みに相当する範囲に亘ってインクで満たされていることを想定したインク液量とした。そして、インク充填報知・噴出制限の契機となる第1液量L1を、第2液量L2と第3液量L3の合計より多い液量とした。よって、本実施形態のプリンター10によれば、供給孔側液体保持部材406に接する第1保持部材461において、第1液量L1と第2液量L2との差分である第3液量L3を供給孔側液体保持部材406の界面近傍においてその細孔に確実に保持するので、供給孔側液体保持部材406の細孔に大気が入り込まないようにしたインク充填の実効性が高まる。
本実施形態のカートリッジ4を用いるプリンター10は、電極440を用いて検出したインク残量Lzが第1液量L1となると、吐出ヘッド8sからのインク噴射動作を制限する。よって、本実施形態のカートリッジ4を用いるプリンター10によれば、供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461におけるインクの保持液量(インク残量Lz)が第1液量L1を下回ってしまうことを抑制できるので、常圧環境下での簡便なインク充填の実行機会を確保できる。
本実施形態のカートリッジ4は、カートリッジ4の蓋401にインク充填孔435を設け、印刷継続中や印刷待機中等の通常時においては、このインク充填孔435を栓部材435Cにて塞ぐ。よって、本実施形態のカートリッジ4によれば、インク充填孔435からカートリッジ4の内部への異物の侵入を抑制でき、インク品質を維持できる。また、栓部材435Cを取り除くことで、図18に示すように、インク充填孔435からカートリッジ4にインクを容易に充填できる。
本実施形態のプリンター10は、カートリッジ4が取り外し可能とされたキャリッジ8を、キャリッジ搬送機構78(図16参照)にて、キャリッジガイドレール62(図2参照)の形成する直線状の搬送経路に沿った主走査方向に搬送可能とし、カートリッジ4へのインク充填の際には、キャリッジ8を第1停止位置Piまで搬送して停止させる。この第1停止位置Piでは、カートリッジカバー29により、カートリッジ4の取り外しを不能とする。よって、本実施形態のプリンター10によれば、カートリッジ4を取り外すことなく、インク補充ができるので、これに伴い、次の利点がある。キャリッジ8からカートリッジ4を取り外すと、この取り外しに伴い、カートリッジ4の底壁422においてインク供給孔407から露出した供給孔側液体保持部材406が大気に晒され、供給孔側液体保持部材406の細孔に大気が入り込んだり、キャリッジ8へのカートリッジ4の再装着の際に、液体導入部710bの金属メッシュ703s(図4参照)への接触により供給孔側液体保持部材406の細孔に大気を入り込ませたりすることが起き得る。しかしながら、本実施形態のプリンター10によれば、カートリッジ4の取り外しが不能な第1停止位置Piに停止したキャリッジ8のカートリッジ4に対して液体充填を行うので、供給孔側液体保持部材406の細孔への大気の入り込みを起こさない。よって、本実施形態のプリンター10によれば、常圧環境下での簡便な液体充填の実効性がより高まると共に、インク補充後のインク供給にも支障を起こさない。
本実施形態のプリンター10は、キャリッジガイドレール62(図2参照)の形成する直線状の搬送経路において、第1停止位置Piと異なる第2停止位置Prにもキャリッジ8を搬送し、当該位置では、キャリッジ8からのカートリッジ4の取り外しを可能とする。そして、本実施形態のプリンター10は、カートリッジ4,5の交換時において、キャリッジ8を上記の第2停止位置Prまで搬送する。よって、本実施形態のプリンター10によれば、第1停止位置Piと異なる第2停止位置Prにおいてキャリッジ8からカートリッジ4,5を取り外しできるので、カートリッジ4,5の交換に支障を来さない。
本実施形態のプリンター10は、カートリッジ4の液体保持部材460におけるインク残量Lzを検出するに当たり、供給孔側液体保持部材406と第1保持部材461との界面に、供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461におけるインク保持液量に応じた電流値出力が可能な一対の電極440を配設した。そして、一対の電極440からエラー得た電流値が、既述した第1液量L1に対応した電流値となると、インク残量Lzが第1液量L1となったとして(図7:ステップS100〜120)、インク補充に関する報知や印刷制限を掛ける。よって、本実施形態のプリンター10によれば、カートリッジ4の供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461におけるインク保持液量(インク残量Lz)が第2液量L2より多い第1液量L1となることを、正確に検出できる。
本実施形態のカートリッジ4とプリンター10を含む液体噴射システム1によっても、既述したように、供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461における液体の保持液量インク保持液量(インク残量Lz)が第1液量L1を下回ってしまうことを抑制した上で、図18に示すインク充填機器100によるインク充填孔435からのインク充填を常圧環境下で可能とする。
B.第2実施形態:
図19は第2実施形態のインク充填報知処理の手順を示すフローチャートである。このインク充填報知処理は、キャリッジ8の吐出ヘッド8sからのインク噴出量をカウントする点に特徴がある。そして、制御部60は、カートリッジ装着後からの吐出ヘッド8sからのインク噴出量を別ルーチンにて継続してカウントし、インク充填報知処理に際しては、この噴出カウント値を、既述した電流値に代えて読み込む(ステップS102)。噴出カウント値は、吐出ヘッド8sからのインク噴出量の積算量に該当することから、制御部60は、読み込んだ噴出カウント値に基づいて現在のインク残量Lzを換算算出する(ステップS112)。
次いで、制御部60は、インク残量Lzを、既述した所定の第1液量L1および第2液量L2と対比し(ステップS120)、インク残量Lzが第1液量L1を超えていると否定判断すると、液体保持部材460においてまだ十分のインクが収容されていることから、インク充填は不要であるとして、本ルーチンを一旦終了する。その一方、ステップS120にて、インク残量Lzが第1液量L1以下で第2液量L2より多いと肯定判断すると、液体保持部材460におけるインク残量は第2液量L2に近づきつつあることからインク充填を行うべく、既述したように、インク充填を行う旨を報知ランプ31(図1参照)を点滅制御すると共に、吐出ヘッド8s(図5参照)からのインク噴射を伴う印刷に制限を掛け(ステップS130)、本ルーチンを一旦終了する。このステップS130でのインク充填報知や印刷制限を経たユーザーによるインク充填は、既述した通りである。
この実施態様のプリンター10によっても、カートリッジ4の供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461におけるインク保持液量(インク残量Lz)が第2液量L2より多い第1液量L1となることを、正確に検出できる。
C.第3実施形態:
図20は第3実施形態におけるカートリッジ交換報知に関する手順をカートリッジ側とプリンター側とで示すフローチャートである。図示するように、カートリッジ4の側では、既述したインク充填報知処理に続いてインク充填がなされると(図18参照)、そのインク充填の都度に、回路基板410の所定記憶領域に充填回数カウンターJcのカウント値をインクリメントして更新する(ステップS200)。なお、この更新指示は、プリンター10の制御部60から出力される。プリンター10の側では、制御部60は、カートリッジ4から充填回数カウンターJcのカウント値を読み込み(ステップS300)、充填回数カウンターJcのカウント値を所定の充填回数カウント値J0と対比する(ステップS310)。この充填回数カウント値J0は、カートリッジ4に収容済みのブラックインクに含有の顔料が供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461の細孔に沈降または凝集することが有り得ることを想定し、細孔での顔料の沈降や凝集が起きないうちに実行可能な充填回数として規定されている。
プリンター10の制御部60は、ステップS310において、充填回数カウンターJcのカウント値が充填回数カウント値J0を下回っていると否定判断すると、細孔での顔料の沈降や凝集がさほど起きていないことから、カートリッジ交換は不要であるとして、本ルーチンを一旦終了する。その一方、ステップS310にて、充填回数カウンターJcのカウント値が充填回数カウント値J0に達したと肯定判断すると、細孔での顔料の沈降や凝集によるインク供給の不均一化が起き得るとしてカートリッジ交換を行うべく、カートリッジ交換を行う旨を、報知ランプ31(図1参照)を点滅制御することでユーザーに通知すると共に、吐出ヘッド8s(図5参照)からのインク噴射を伴う印刷に制限を掛け(ステップS320)、本ルーチンを一旦終了する。このステップS310における印刷制限は、既述したインク充填報知処理と同様である。
制御部60は、ステップS320でのカートリッジ交換報知や印刷制限を経て図20のカートリッジ交換報知処理を終了すると、ユーザーによるカートリッジ交換の実行指示の入力を待機する。例えば、操作部22における所定のスイッチ操作がなされたり、表示モジュール32に表示したカートリッジ交換スイッチが操作されると、制御部60は、カートリッジ交換に備えたキャリッジ搬送制御を行う。つまり、ステップS320でのカートリッジ交換報知や印刷制限を行った際、キャリッジ8は、図2に示したいずれの位置に停止しているのか不明である。仮に、図2に示した第2停止位置Prにキャリッジ8が停止していれば、カートリッジ4の取り外しが不能であってカートリッジ交換が実行できない。こうした事態を回避すべく、制御部60は、ユーザーによる所定のスイッチ操作によるカートリッジ交換実行指示を受けると、キャリッジ8の現状のポジションを記憶した上で、キャリッジ8を第2停止位置Prに搬送して停止させる。こうなると、ユーザーによるカートリッジ係合腕801(図6参照)の操作を経てカートリッジ4は取り外され、カートリッジ交換が実行される。なお、カートリッジ交換が実行され、記録部保護カバー18(図1参照)が閉じられると、制御部60は、キャリッジ8を、記憶済みのポジションまで搬送して、それ以降の印刷に備える。
仮に、充填回数カウント値J0を超えるまでインク充填を繰り返すと、その間のカートリッジ4の継続使用により、ブラックインクに含有の顔料が供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461の細孔に沈降または凝集してしまい、液体導入部710b(図4参照)へのインクの移動状態が変化し、吐出ヘッド8sからのインク噴出の品質低下を来しかねない。しかしながら、本実施形態のプリンター10によれば、供給孔側液体保持部材406とこれに接する第1保持部材461の細孔への顔料の沈降や凝集が進みすぎてしまわない内に、カートリッジ4の交換を可能とするので、インク噴出品質、延いては印刷品質の維持できる、もしくは品質低下を回避できる。
D.第4実施形態:
図21は第4実施形態の液体噴射システム1Aの内部構成を概略的に示す斜視図である。図示するように、この実施態様のプリンター10Aは、インク注入管110と、ブラックインク収容容器112と、インク注入管110とブラックインク収容容器112とを連通するインク連通管114とを備える。インク注入管110は、カートリッジ4の蓋401におけるインク充填孔435(図8参照)に差し込まれて当該充填孔に固定されており、第1保持部材461へのインク充填を図る。ブラックインク収容容器112は、既述した充填回数カウント値J0に相当する液量のブラックインクを収容し、内蔵の図示しない定量圧送機器にて、ブラックインクをインク連通管114を経てインク注入管110に送り出す。なお、定量圧送機器によるインク送り出しは、制御部60の制御を受けて実行される。インク連通管114は、可撓性とされ、図示しない案内プレートにより変形形状が定形となるよう構成され、キャリッジ8の往復動に支障を及ぼさない。この実施態様のプリンター10Aは、図17や図19に示したインク充填報知や印刷制限(ステップS130)に続き、ブラックインク収容容器112のブラックインクを、必要な充填液量ずつ、カートリッジ4の液体保持部材460に充填する。よって、この実施態様のプリンター10Aによれば、検出したインク残量Lzがインク充填の契機となる第1液量L1となると、ブラックインクをカートリッジ4に速やかに充填できる。なお、ブラックインク収容容器112については、装置本体12における装置内の他、装置本体12の側方や底部に設けてもよく、この際にあっても、インク連通管114をキャリッジ8の往復動に支障を及ぼさないにすればよい。
E.第5実施形態:
図22は第5実施形態におけるインク残量Lzの検出機構を概略的に示す斜視図である。図示するように、この実施態様のカートリッジ4Aは、凹部421に第1部材ユニット210を備える。また、キャリッジ8は、第1部材ユニット210の下方側、即ちカートリッジ装着部7(図4参照)には、光学式検出装置205を備える。光学式検出装置205は、光を第1部材ユニット210に向けて射出するための発光素子205aと、第1部材ユニット210から反射された光を受光するための受光素子205bと、を備える。
第1部材ユニット210は、プリズム211を備え、その表面212は接する流体の屈折率に応じて光の反射状態が変化する。図22の上段に示すように、表面212のうち、光が照射される部分がエアーに接触する第1の場合は、プリズム211とエアーとの屈折率の違いにより、発光素子205aから表面212に向けて射出された光は表面212で反射し、受光素子205bに入射する。一方、図22の下段に示すように、表面212のうち、光が照射される部分がインクに接触する第2の場合は、プリズム211とインクとの屈折率が同程度であるため、発光素子205aから射出された光は、表面212で少し屈折してインク内を進む。すなわち、受光素子205bに入射した光を測定することで、インク残量状態を検出できる。そして、この実施態様では、先に説明した一対の電極440に代えて、上記の光学式検出装置205と第1部材ユニット210とを用い、プリズム211を、インク供給孔407(図8参照)に干渉しないよう、供給孔側液体保持部材406の周縁に配設し、インク残量Lzを検出する。この実施態様のカートリッジ4Aを用いても、既述した効果を奏することができる。なお、光学的に検出するとは、一般的に用いられている光反射型センサーを用いたものでも、光透過型センターを用いたものでも良い。こうした光学的な液量検出の他、圧電素子を用いた液量検出機構としてもよい。
F1.変形例:
本発明は、インクジェットプリンターおよびそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置およびその液体を収容するためのカートリッジ(液体収容容器)にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置およびその液体収容容器に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射吐出ヘッドを備える液体噴射装置
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、および、ゾルゲル法での流体材料、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
F2.その他の変形例:
本実施形態のプリンター10では、第1停止位置Piにおいてキャリッジ8からのカートリッジ4の取り外しを不能とし、第1停止位置Piと異なる第2停止位置Prでカートリッジ4の取り外しを可能としたが、次のようにしてもよい。まず、図2に示す装置本体12については、これを、カートリッジカバー29を有しないものとする。その上で、キャリッジガイドレール62の形成する搬送経路の任意の位置、例えば第1停止位置Piにおいて、キャリッジ8のカートリッジ係合腕801とカートリッジ4,5の係合部405,505との係合をロックする係合ロック機構をキャリッジ8に設ける。そして、ステップS130(図7)での報知を受けてインク補充をする際には、制御部60にて上記の係合ロック機構を係合ロック維持とする。こうすれば、カートリッジ4はキャリッジ8から取り外し不能となり、図18に示すように、インク補充が実行できる。そして、カートリッジ交換の際は、第1停止位置Piにおいて、制御部60にて上記の係合ロック機構をロック解除とする。こうすれば、カートリッジ4はキャリッジ8から取り外し可能となり、カートリッジ取り外しを伴うカートリッジ交換ができる。第2停止位置Prに係合制限機構を設けても同様である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…液体噴射システム
1A…液体噴射システム
4…カートリッジ(第1のカートリッジ)
4A…カートリッジ
5…カートリッジ(第2のカートリッジ)
6…記録部
7…カートリッジ装着部
8…キャリッジ
8s…吐出ヘッド
9…排出部
10…プリンター
10A…プリンター
12…装置本体
14…ハウジング
16…用紙供給部カバー
16a…載置面
18…記録部保護カバー
20…排出部カバー
22…操作部
24…用紙供給部
26…用紙開口部
28…用紙ガイド
29…カートリッジカバー
30…電源ボタン
31…報知ランプ
32…表示モジュール
60…制御部
61…コネクター
62…キャリッジガイドレール
70…キャリッジ駆動モーター
71…プーリー
72…駆動ベルト
75…ローラー駆動モーター
76…搬送ローラー軸
78…キャリッジ搬送機構
79…用紙搬送機構
90…コンピューター
100…インク充填機器
102…インク注入ノズル
104…インク配管
106…充填スイッチ
110…インク注入管
112…ブラックインク収容容器
114…インク連通管
205…光学式検出装置
205a…発光素子
205b…受光素子
210…第1部材ユニット
211…プリズム
212…表面
401…蓋
402a…貫通孔
402b…貫通孔
402c…注入孔
403…エアー溝
404…シール部材
404H…貫通孔
405…係合部
406…供給孔側液体保持部材
407…インク供給孔
407b…周縁陥没部
409…軸受部
410…回路基板
411…基板載置部
412…端子(接触部)
413…開口
414…凸部
420…筐体
421…凹部
422…底壁
423…第1端壁
424…第2端壁
425…第1側壁
426…第2側壁
427…半円状突起
428…リブ
429…弧状突起
430…蓋部
431…外方延在部
432…屈曲延在部
433…傾斜延在部
434…大気連通孔
435…インク充填孔
435C…栓部材
436…蓋裏面シール部材
437…シール部材受け座
440…電極
460…液体保持部材
461…第1保持部材
462a…第2保持部材
501…蓋
502a…貫通孔
502b…貫通孔
502C…注入孔
503…エアー溝
504…シール部材
504H…貫通孔
505…係合部
506…供給孔側液体保持部材
507…インク供給孔
510…回路基板
511…基板載置部
512…端子(接触部)
513…開口
514…凸部
520…筐体
521…凹部
522…底壁
523…第1端壁
524…第2端壁
525…第1側壁
526…第2側壁
527…半円状突起
530…蓋部
531…外方延在部
532…屈曲延在部
533…傾斜延在部
534…大気連通孔
535C…栓部材
536…蓋裏面シール部材
537…シール部材受け座
560…液体保持部材
571…仕切壁
572…仕切壁
573…仕切壁
703…液体導入基部
703s…金属メッシュ
704…吸引孔
705…弾性部材
710b…液体導入部
710m…液体導入部
710c…液体導入部
710y…液体導入部
712…電極端子
720…コイルバネ
801…カートリッジ係合腕
810…電極集合体
P…用紙
Pi…第1停止位置
Pr…第2停止位置

Claims (15)

  1. 液体噴射装置であって、
    液体の導入を受ける液体導入部と、該液体導入部に導入された液体を噴射する液体噴射ヘッドとを有するヘッドユニットと、
    液体を保持する液体保持部材を備え、該液体保持部材から前記液体導入部に前記液体を供給する液体供給ユニットと、
    前記液体保持部材に保持される液体の液量を検出する液量検出機構と、
    該液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、ユーザーへの報知が可能な報知機器を含む機器の制御を行う制御部とを備え、
    前記液体保持部材は、細孔内に液体を保持する第1部材と、細孔内に液体を保持すると共に前記第1部材より大きな細孔密度を有する第2部材とを有し、
    前記液体供給ユニットは、前記第1部材と前記第2部材とを、前記第1部材から前記第2部材を介して前記液体導入部に液体が移動するよう配置して備え、
    前記第2部材は、前記第1の液量より少ない第2の液量の液体を保持可能である、液体噴射装置。
  2. 前記第1部材が前記第2部材に接触する側で保持する液体の液量を第3の液量とすると、前記第1の液量は前記第2の液量と前記第3の液量の合計より多い液量である、請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記制御部は、前記液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、前記液体噴射ヘッドからの液体噴射動作を制限する、請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記液体供給ユニットは、前記液体保持部材への液体充填が可能な液体充填孔を有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
    前記液体供給ユニットが取り外し可能とされた前記ヘッドユニットを、所定の搬送経路に沿って搬送可能な搬送機構を備え、
    前記搬送経路に含まれる所定の第1停止位置に前記搬送機器が前記ヘッドユニットを搬送すると、前記ヘッドユニットからの前記液体供給ユニットの取り外しは不能とされる、液体噴射装置。
  6. 前記搬送経路に含まれ前記第1停止位置と異なる第2停止位置に前記搬送機器が前記ヘッドユニットを搬送すると、前記ヘッドユニットからの前記液体供給ユニットの取り外しは可能とされる、請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
    前記液量検出機構は、前記液体噴射ヘッドからの液体噴射量をカウントし、
    前記制御部は、前記液量検出機構のカウントしたカウント値が所定のカウント値に達すると、前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると判断する、液体噴射装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
    前記液量検出機構は、前記液体供給ユニットが有する前記液体保持部材における前記液体の保持液量に応じた電流値の出力が可能な第1電極と第2電極とに流れる電流値を測定し、
    前記制御部は、前記液量検出機構が測定した電流値が所定の電流値を下回ると、前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると判断する、液体噴射装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
    前記液体供給ユニットは、記憶装置を有し、前記液体供給ユニットへの液体充填作業の実行の都度に、前記記憶装置に作業実行回数を書き込む、液体噴射装置。
  10. 液体の導入を受ける液体導入部と、該液体導入部に導入された液体を噴射する液体噴射ヘッドとを有するヘッドユニットと、液体を保持する液体保持部材を備え、該液体保持部材から前記液体導入部に前記液体を供給する液体供給ユニットと、前記液体保持部材に保持される液体の液量を検出する液量検出機構と、該液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、ユーザーへの報知が可能な報知機器を含む機器の制御を行う制御部とを備える液体噴射装置に装着可能な前記液体供給ユニットであって、
    前記液体保持部材は、細孔内に液体を保持する第1部材と、細孔内に液体を保持すると共に前記第1部材より大きな細孔密度を有する第2部材とを有し、
    前記第1部材と前記第2部材とを、前記第1部材から前記第2部材を介して前記液体導入部に液体が移動するよう配置して備え、
    前記第2部材は、前記第1の液量より少ない第2の液量の液体を保持可能である、液体供給ユニット。
  11. 前記第1部材が前記第2部材との界面の側で保持する液体の液量を第3の液量とすると、前記第1の液量は前記第2の液量と前記第3の液量の合計より多い液量である、請求項10に記載の液体供給ユニット。
  12. 前記液体保持部材への液体充填が可能な液体充填孔を有する、請求項10または請求項11に記載の液体供給ユニット。
  13. 前記液体保持部材における前記液体の保持液量に応じた電流値の出力が可能な第1電極と第2電極とを、前記液体噴射装置の前記液量検出機構に接続可能に備える、請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の液体供給ユニット。
  14. 液体噴射システムであって、
    液体の導入を受ける液体導入部と、該液体導入部に導入された液体を噴射する液体噴射ヘッドとを有するヘッドユニットと、
    液体を保持した液体保持部材と、該液体保持部材への液体充填を可能とする液体充填孔とを有し、前記液体保持部材から前記液体導入部に前記液体を供給する液体供給ユニットと、
    前記液体保持部材に保持される液体の液量を検出する液量検出機構と、
    該液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、前記液体噴射ヘッドからの液体噴射動作を制限する制御部と、
    前記液体充填孔から前記液体保持部材に液体を充填する液体充填機構と、を備え、
    前記液体保持部材は、細孔内に液体を保持する第1部材と、細孔内に液体を保持すると共に前記第1部材より大きな細孔密度を有する第2部材とを有し、
    前記液体供給ユニットは、前記第1部材と前記第2部材とを、前記第1部材から前記第2部材を介して前記液体導入部に液体が移動するよう配置して備え、
    前記第2部材は、前記第1の液量より少ない第2の液量の液体を保持可能である、液体噴射システム。
  15. 請求項14に記載の液体噴射システムにおいて、
    前記液体充填機構は、
    液体注入管と、液体収容容器と、前記液体注入管と前記液体収容容器とを連通する液体連通管とを含み、
    前記液量検出機構の検出した前記液体保持部材における前記液体の保持液量が前記第1の液量となると、前記液体保持部への液体充填を実行する、液体噴射システム。
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