JP2018083427A - 液体供給ユニット - Google Patents

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忠弘 水谷
Tadahiro Mizutani
忠弘 水谷
小林 淳
Atsushi Kobayashi
淳 小林
宮田 佳直
Yoshinao Miyata
佳直 宮田
瞬 大屋
Shun Oya
瞬 大屋
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Abstract

【課題】カートリッジ等の液体供給ユニットの全体としての小型化を図る。
【解決手段】カートリッジ4は、筐体420の底壁422にキャリッジ8の液体導入部710b,710c,710y,710mに接触可能な液体供給孔407b,407c,407y,407mを備え、底壁422と交差する第1端壁423の第2壁面部分423bに、キャリッジ8の電極集合体810と電気的に接触可能な回路基板410を備える。そして、カートリッジ4は、底壁422に向かう第1方向に底壁422を平面視したとき、第2端壁424と第1端壁423の第1壁面部分423aとの距離を、第2端壁424と第2壁面部分423bとの距離より大きくした。
【選択図】図12

Description

本発明は、液体供給ユニットに関する。
液体を液体噴射装置に供給可能な液体供給ユニットとしては、従来から、液体噴射装置の一例であるプリンターにインクを供給するインクカートリッジ(単に「カートリッジ」ともいう。)が知られている。近年では、複数色のインクを収容したカートリッジが提案されており、各色のインクをそれぞれの供給孔からプリンターに供給している(例えば、特許文献1等)。
特開2003−182118号公報 特開2008−74090号公報
これら特許文献では、複数色のインクに加え廃インクを保持したり、プリンター等の液体噴射措置への装着性を高めることが可能である。しかしながら、次のような改良が要請されるに到った。カートリッジは、インク収容のための筐体に加え、カートリッジ係合のための係合部やプリンターとの間でデーター信号送信を行うための接続部を備える。こうした係合部や接続部を含んだカートリッジ全体としての小型化は、プリンターにおけるカートリッジ装着部の小型化、延いてはプリンターの小型化のみならず、運搬搬送時のパッケージの小型化、省資源化をもたらし得る。
ところが、上記の両特許文献では、カートリッジ係合のための係合部がカートリッジの一側壁の外側に設けられているので、係合部が側壁外側で占める係合部占有領域の分だけ、カートリッジ全体の小型化が進まない。プリンターとの間でデーター信号送信を行うための接続部が側壁外側で占める接続部占有領域の分についても同様である。また、特許文献2では、カートリッジの内部一領域にインク収容と無関係な領域を設け、当該領域の壁面に接続部を設けている。そうすると、インク収容と無関係な領域を設ける分だけ、カートリッジ全体の小型化が進まない。この他、上記の両特許文献のカートリッジでは、落下等に伴う外力が係合部に直接及ぶので、その損傷も危惧される。こうしたことから、カートリッジ等の液体供給ユニットの全体としての小型化が要請されるに到った。また、液体を収容して供給する液体供給ユニットや、当該ユニットから液体の供給を受ける液体噴射装置、液体供給ユニットと液体噴射装置とを備えたシステム等において、小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体を供給可能な液体供給ユニットが提供される。この液体供給ユニットは、第1液体導入部と、第2液体導入部と、第3液体導入部と、第4液体導入部とを有する液体噴射装置に搭載可能であり、前記第1液体導入部に接触可能な第1液体供給部と、前記第2液体導入部に接触可能な第2液体供給部と、前記第3液体導入部に接触可能な第3液体供給部と、前記第4液体導入部に接触可能な第4液体供給部と、を有する第1壁と、前記第1壁と交差し、第1部分と第2部分とを有する第2壁と、前記第1壁と交差し、前記第2壁に対向する第3壁と、前記第2部分に配置され、前記液体噴射装置と電気的に接触可能な接触部と、を備える。そして、前記第1壁に向かう第1方向に前記第1壁を平面視したとき、前記第3壁と前記第1部分との距離は前記第3壁と前記第2部分との距離より大きい。この形態の液体供給ユニットは、第2壁の第2部分に液体噴射装置と電気的に接触可能な接触部を配置することで、接触部が第2部分の外側で占める接触部占有領域については、当該領域を、第1方向からの平面視において、第3壁と第1部分との距離と第3壁と第2部分との距離の差分の領域範囲とオーバーラップさせることが可能となる。よって、この形態の液体供給ユニットによれば、第1〜第4の液体供給部および接触部を含む液体供給ユニットを、第1方向からの平面視においてユニット全体として小型化できる。
(2)上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記第1部分は前記接触部よりも前記第3壁から前記第2壁に向かう方向に突出しているようにしてもよい。これによれば、落下等に伴う外力が第1部分を有する第2壁の側に及んでも、第1部分にて接触部の保護機能を発揮し得る。
(3)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記第2部分に配置され、前記液体噴射装置と係合可能な係合部を備えるようにしてもよい。これによれば、係合部が第2部分の外側で占める係合部占有領域についても、第1方向からの平面視において、第3壁と第1部分との距離と第3壁と第2部分との距離の差分の範囲とオーバーラップさせることが可能となる。よって、形態の液体供給ユニットによれば、第1〜第4の液体供給部と接触部と係合部を含む液体供給ユニットを、第1方向からの平面視においてユニット全体として小型化できると共に、第1部分にて接触部と係合部とを保護する機能を発揮し得る。
(4)本発明の他の形態によれば、液体を供給可能な液体供給ユニットが提供される。この液体供給ユニットは、第1液体導入部と、第2液体導入部と、第3液体導入部と、第4液体導入部とを有する液体噴射装置に搭載可能であり、前記第1液体導入部に接触可能な第1液体供給部と、前記第2液体導入部に接触可能な第2液体供給部と、前記第3液体導入部に接触可能な第3液体供給部と、前記第4液体導入部に接触可能な第4液体供給部と、を有する第1壁と、前記第1壁と交差し、第1部分と第2部分とを有する第2壁と、前記第1壁と交差し、前記第2壁に対向する第3壁と、前記第2部分に配置され、前記液体噴射装置と係合可能な係合部と、を備える。そして、前記第1壁に向かう第1方向に前記第1壁を平面視したとき、前記第3壁と前記第1部分との距離は前記第3壁と前記第2部分との距離より大きい。この形態の液体供給ユニットは、第2壁の第2部分に液体噴射装置と係合可能な係合部を配置することで、係合部が第2部分の外側で占める係合部占有領域については、当該領域を、第1方向からの平面視において、第3壁と第1部分との距離と第3壁と第2部分との距離の差分の領域範囲とオーバーラップさせることが可能となる。よって、この形態の液体供給ユニットによれば、第1〜第4の液体供給部および係合部を含む液体供給ユニットを、第1方向からの平面視においてユニット全体として小型化できる。
(5)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記液体噴射装置に前記液体供給ユニットを装着する過程において、前記第3壁は前記液体供給ユニットが前記液体噴射装置に対し回転移動する支点を有し、前記第1壁に向かう第1方向に前記第1壁を平面視したとき、前記第3壁と前記第1部分との間に前記第1液体供給部と前記第3液体供給部とが位置し、前記第3壁と前記第2部分との間に前記第2液体供給部と前記第4液体供給部とが位置し、前記第4液体供給部の前記第3壁から前記第2壁に向かう第2方向における長さは前記第2液体供給部の前記第2方向における長さより長いようにしてもよい。これによれば、次の利点がある。支点から近い第4液体供給部は、液体噴射装置への装着過程の初期段階、つまり液体供給ユニットの移動が大きい段階で第4液体導入部に接触するため、第2方向に向かって第4液体導入部と摩擦する距離が長くなる。一方で、支点から遠い第2液体供給部は、液体噴射装置への装着過程の最終段階、つまり液体供給ユニットの移動が小さい段階で第2液体導入部に接触するため、第2方向に向かって第2液体導入部と摩擦する距離が短くなる。そこで、第2方向における第4液体供給部の長さを第2液体供給部の長さより長く設定することで、大きい摩擦距離に対応することができ、支点から遠い第2液体供給部にあっても第2液体導入部との接触を確保できる。
(6)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記第1液体供給部に接続される第1液体収容部と、前記第2液体供給部に接続される第2液体収容部と、前記第3液体供給部に接続される第3液体収容部と、前記第4液体供給部に接続される第4液体収容部と、を備え、前記第4液体収容部は前記第2液体収容部より容積が大きいようにしてもよい。この様な容積大小を設けた上で、ユニット全体として小型化に対処できる。
(7)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記第1液体供給部に接続される第1液体収容部と、前記第2液体供給部に接続される第2液体収容部と、前記第3液体供給部に接続される第3液体収容部と、前記第4液体供給部に接続される第4液体収容部と、を備え、前記第1液体収容部、前記第3液体収容部、および前記第4液体収容部は、前記第2液体収容部より容積が大きく、前記第1液体収容部と、前記第3液体収容部と、前記第4液体収容部の各々は、カラーインクを収容し、前記第2液体収容部は、ブラックインクを収容するようにしてもよい。これによれば、次の利点がある。一般に、複数色のカラーインクを用いてカラー印刷をする場合、マゼンタインク、イエローインク、シアンインクといった、カラーインクの消費量は、ブラックインクの消費量より多い。そこで、容積の小さい第2液体収容部にブラックインクを収容することで、カラーインクを第2液体収容部より容積の大きい第1、第3および第4液体収容部に収容できる。よって、この形態の液体供給ユニットによれば、ユニット全体として小型化を図った上で、カラー印刷の対応の自由度を高めることができる。
(8)上記いずれかの形態の液体供給ユニットにおいて、前記第1方向に前記第1壁を平面視したとき、前記第1液体収容部、前記第3液体収容部、および前記第4液体収容部の形状は、正方形であるようにしてもよい。これによれば、次の利点がある。第1、第3および第4液体収容部から第1、第3および第4液体導入部に液体としてのインクを供給する場合、液体収容部が長方形であると、液体収容部の長辺の端部周縁から液体導入部に到るまでの隔たりと液体収容部の短辺の端部周縁から液体導入部に到るまでの隔たりとに差ができて、インク供給の効率に差が生じ、その差は、長辺短辺の比に応じて大きくなる。ところが、液体収容部が正方形であると、上記の隔たりに大きな差はなくなる。よって、この形態の液体供給ユニットによれば、ユニット全体として小型化を図った上で、第1、第3および第4液体収容部に収容したインクの供給効率を高めることができる。また、液体収容部が正方形であると、液体収容部が占める容積効率も高まるので、ユニット全体として小型化に有益となる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素は全てが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部または全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部または全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
また、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、液体供給ユニットから液体の供給を受ける液体噴射装置、液体供給ユニットと液体噴射装置とを備えたシステム等の形態で実現することができる。
液体噴射システム1の概略構成を示す斜視図である。 液体噴射システム1の内部構成を概略的に示す斜視図である。 カートリッジ装着済みの状態でのキャリッジ8の外観を概略的に示す斜視図である。 カートリッジ未装着のキャリッジ8の概略斜視図である。 カートリッジ未装着のキャリッジ8を図4と異なる方向から示す概略斜視図である。 図3における6−6線に沿った概略断面図である。 カートリッジ4の外観斜視図である。 カートリッジ4の分解斜視図である。 カートリッジ4を底面側から見た外観斜視図である。 回路基板410を未装着のカートリッジ4を底面側から見た外観斜視図である。 カートリッジ4を+X方向に向けて見て示す側面図である。 蓋401を取り外した状態のカートリッジ4を−Z方向に見て示す平面図である。 供給孔側液体保持部材406を組み込んだ状態のカートリッジ4を−Z方向に見て示す平面図である。 キャリッジ8へのカートリッジ4の装着の様子を概略的に示す説明図である。 外部筐体を使用した第1変形例のカートリッジ4Aの概略分解図である。 図15におけるA方向から内部筐体420inを見て平面視して示す説明図である。 外部筐体を使用した第2変形例のカートリッジ4Bにおける外部筐体420outの底面側からの斜視図とA方向矢視図とを併記して示す説明図である。 カートリッジ4Bにおける各色ごとの内部筐体の底面側からの斜視図とA方向矢視図とを併記して示す説明図である。 カートリッジ4Bの概略分解図である。 外部筐体を使用した第3変形例のカートリッジ4Cの概略分解図である。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.実施形態:
B.各種変形例:
A.実施形態:
A−1:液体噴射システム1の構成:
図1は液体噴射システム1の概略構成を示す斜視図、図2は液体噴射システム1の内部構成を概略的に示す斜視図である。図1および図2には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。このX軸は、後述のキャリッジ8の往復動作方向に沿った軸であり、キャリッジ8の往復動に伴う印字の際の主走査方向に沿った軸である。Y軸は、机等に水平に載置された液体噴射システム1における用紙の給送経路方向に沿った軸であり、キャリッジ8の往復動に伴う印字の際の副走査方向に沿った軸である。Z軸は、机等に水平に載置された液体噴射システム1における前後方向に沿った軸である。図2以降に示す各図についても必要に応じてXYZ軸を付している。図1および図2のXYZ軸は他の図のXYZ軸にも対応している。液体噴射システム1は、液体噴射装置としてのプリンター10と、カートリッジ4と、を備える。図2に示すように、本実施形態の液体噴射システム1では、プリンター10のカートリッジ装着部7にカートリッジ4が着脱可能に装着される。このカートリッジ装着部7は、インク吐出を図る吐出ヘッド(図視略)を備え、通常、キャリッジ8と一体とされている。カートリッジ4は、内部に4つの液体収容部を区画して備え、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のインクを収容する。カートリッジ4の構成については後述する。
ここで、カートリッジ装着部7に装着されるカートリッジの数や種類は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色以外の4色のインク(例えば、ライトアゼンタやライトシアン等)を収容したカートリッジを別途用意して、ブラックインクを含んで収容するカートリッジ4と併用しても良い。
プリンター10は、インクジェットプリンターである。図1に示すように、プリンター10は、ハウジング14と、用紙供給部カバー16と、記録部保護カバー18と、排出部カバー20と、操作部22とを備える。また、図2に示すように、プリンター10は、装置本体12を備える。
図1に示すように、ハウジング14は、装置本体12の周囲を覆って、プリンター10の外観を構成している。また、プリンター10の上面には、用紙供給部カバー16が設けられている。用紙供給部カバー16は、ハウジング14の上面に回動可能に取り付けられている。用紙供給部カバー16は、ハウジング14に対して開いた状態(図1)と、閉じた状態(図示せず)とを取り得る。用紙供給部カバー16はハウジング14に対して閉じた状態にある場合、ハウジング14の上面とともにプリンター10の上面を構成する。
用紙供給部カバー16はハウジング14に対して開いた状態にある場合、プリンター10の背面側(−Y方向側)に傾斜した状態となる。この状態において、用紙供給部カバー16の裏面は、用紙の載置面16aとして機能する。この用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、装置本体12の後述する用紙供給部24の用紙開口部26は、プリンター10の上方に対して開いた状態となる。このため、用紙供給部24は、載置面16aに載置された用紙を給送経路に給送可能となる。給送経路とは、印刷を行う際の用紙の移動経路である。用紙開口部26には、一対の用紙ガイド28が設けられている。一対の用紙ガイド28は、プリンター10の幅方向(X軸方向)における間隔を調節可能に構成されている。一対の用紙ガイド28は、用紙の幅方向における両端を拘束し、幅方向における用紙の位置を規定する。
また、用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、プリンター10の上面において記録部保護カバー18および操作部22が露出した状態となる。記録部保護カバー18は、ハウジング14に対して開いた状態(図示せず)と閉じた状態(図1)とを取り得る。記録部保護カバー18がハウジング14に対して開いた状態にある場合、ユーザーは装置本体12に設けられた記録部6にアクセス可能となる。
操作部22は、プリンター10を操作するための電源ボタンや印刷設定ボタン等を備えている。用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、ユーザーが操作部22に対してアクセス可能となり、プリンター10の操作をすることができる。
さらに、ハウジング14の前面には、排出部カバー20が設けられている。排出部カバー20は、ハウジング14の前面に回動可能に取り付けられている。排出部カバー20は、ハウジング14に対して開いた状態(図1)と、閉じた状態(図示せず)とを取り得る。排出部カバー20がハウジング14に対して開いた状態にある場合、排出部カバー20は、装置本体12の排出部9から記録が実行された用紙Pをプリンター10の前方に排出する。
図2に示すように、装置本体12は、用紙供給部24と、記録部6と、排出部9と、制御部60とを備えている。
制御部60は、用紙供給部24、記録部6および排出部9に電気的に接続され、操作部22から入力された指示に基づいて各部の動作を制御する。また、制御部60は、駆動モーター(図示せず)を介してキャリッジ8の移動(X軸方向移動:主走査駆動)および搬送ローラー軸50の回転(副走査駆動)を制御している。キャリッジ8は、その底面にカートリッジ装着部7を組み込んで備える。また、制御部60は、カートリッジ4が備える回路基板との間で信号のやり取りを行う。
装置本体12は、キャリッジガイドレール62と図示しないキャリッジ駆動手段とを備え、キャリッジガイドレール62に沿ってキャリッジ8を移動可能とする。キャリッジガイドレール62は、X軸方向すなわち装置本体の幅方向に延びて、キャリッジ8の底面側に設けられた軸受部409(図3、図4参照)に組み込まれ、キャリッジ8を支持する。
カートリッジ装着部7を装着済みのキャリッジ8は、図示しないキャリッジ駆動手段により装置本体12の幅方向(X軸方向、主走査方向)に往復動可能に構成されている。キャリッジ8が装置本体12の幅方向に往復動することで、カートリッジ装着部7は装置本体12の幅方向に往復動する。すなわち、カートリッジ4は、キャリッジ8によって装置本体12の幅方向(X軸方向)に搬送される。本実施形態のように、キャリッジ8によって、吐出ヘッドとカートリッジ4とが搬送されるプリンター10のタイプは、「オンキャリッジタイプ」とも呼ばれる。なお、キャリッジ8とは異なる部位に、不動のカートリッジ装着部7を構成し、カートリッジ装着部7に装着されたカートリッジ4からのインクを、フレキシブルチューブを介してキャリッジ8の吐出ヘッドに供給しても良い。このようなプリンターのタイプは、「オフキャリッジタイプ」とも呼ばれる。このときのカートリッジ4は着脱可能なカートリッジに限られず、固定されたインクタンクであっても良い。このインクタンクには外部からインクが注入可能なインク注入口があるものであっても良い。
液体噴射システム1の使用状態において、キャリッジ8を往復移動させる主走査方向(左右方向)に沿った軸をX軸とし、用紙を搬送する副走査方向(前後方向)に沿った軸をY軸とし、鉛直方向(上下方向)に沿った軸をZ軸とする。また、鉛直上方向が+Z方向であり、鉛直下方向が−Z方向である。なお、液体噴射システム1の使用状態とは、水平な面に設置された液体噴射システム1の状態であり、本実施形態では、水平な面はX軸およびY軸に平行な面(XY平面)である。
A−2.カートリッジの装着状態とキャリッジ構成:
図3はカートリッジ装着済みの状態でのキャリッジ8の外観を概略的に示す斜視図、図4はカートリッジ未装着のキャリッジ8の概略斜視図、図5はカートリッジ未装着のキャリッジ8を図4と異なる方向から示す概略斜視図、図6は図3における6−6線に沿った概略断面図である。なお、カートリッジ装着部7は、キャリッジ8の底部に装着されている都合上、図3においては図示されていない。
図3に示すように、カートリッジ4は、蓋401の上面に、蓋を貫通した貫通孔402a,402b,402cと、貫通孔402cから貫通孔402bまでの間を蛇行して延びる4筋のエアー溝403と、各筋のエアー溝403と蓋裏面で繋がった大気連通孔434とを備える。この場合、貫通孔402aは、カートリッジ4の製造工程では、カートリッジ4の内部から大気を吸引し、カートリッジ4の内部の減圧状態を維持するための減圧孔として用いられる。カートリッジ4の製造後、貫通孔402aはシール部材404で封止され密閉される。また、貫通孔402cは、カートリッジ4の製造工程では、カートリッジ4の内部にインクを注入するインク注入孔として用いられる。カートリッジ4の製造後は、貫通孔402cはエアー溝403、貫通孔402b、大気連通孔434を介して、後述の液体保持部材460に大気を供給するために用いられる。カートリッジ4は、既述したようにブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のインクを後述の各色の収容箇所に収容する。よって、上記した貫通孔402a,402cと、エアー溝403とは、収容箇所ごとに配設されている。貫通孔402bは、各筋のエアー溝403の端部に設けられてX方向に並んで配設され、大気連通孔434は、X方向に並んだ貫通孔402bとY方向に並ぶよう配設されている。そして、カートリッジ4は、シール部材404を、蓋401の上面に接合させて、上記の貫通孔およびエアー溝の開口を被覆する。
シール部材接合済みのカートリッジ4は、図4と図5に示すようにキャリッジ8の底部に組み込まれたカートリッジ装着部7を介してキャリッジ8に装着される。なお、これ以降、カートリッジ4をキャリッジ8に装着するということと、カートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着するということとは、同義として扱う。カートリッジ4は、その装着状態では、カートリッジ4が備える着脱機構部としての後述の係合部405が、キャリッジ8のカートリッジ係合腕801に係合している。ユーザーは、カートリッジ係合腕801に外力を加えることで、係合腕を回動変位させてキャリッジ8とカートリッジ4との係合を解除する。これにより、ユーザーはカートリッジ4をキャリッジ8から取り外すことができる。
図4と図5に示すように、キャリッジ8は、カートリッジ装着部7を備える。このカートリッジ装着部7は、ブラックインク用の液体導入部710bと、イエローインク用の液体導入部710yと、マゼンタインク用の液体導入部710mと、シアンインク用の液体導入部710cと、円錐状のコイルバネ720とを備える。そして、このカートリッジ装着部7にカートリッジ4は搭載可能である。コイルバネ720は、カートリッジ係合腕801の側に配設され、カートリッジリッジ装着時に圧縮され、カートリッジ係合腕801の係合解除の際に、カートリッジを押し上げる。弾性部材705はエラストマーなどで構成される部材であり、環状をなし、液体導入基部703の外壁部に装着されている。
上記した各インク用の液体導入部は、カートリッジ装着部7に装着されるカートリッジ4の液体収容部に対応して配設されており、同一の構成を備える。液体導入部710bを例に挙げ説明すると、この液体導入部710bは、液体導入基部703と、金属メッシュ703sと、弾性部材705とを備える。金属メッシュ703sは、ステンレス等の耐食性を備える金属から形成されたフィルターであり、液体導入基部703の上端に組み込まれて、カートリッジ4の後述の供給孔側液体保持部材406に面接触する(図6参照)。そして、供給孔側液体保持部材406に保持されたインクは、金属メッシュ703sを通過し、キャリッジ8の底面に位置する図示しない吐出ヘッドに送り込まれる。つまり、供給孔側液体保持部材406は、金属メッシュ703sとの面接触を経て、液体導入部710bと接続されることになる。液体導入部710b等とカートリッジとの関係については後述する。
カートリッジ4は、図6に示すように、+Y方向の一端側に回路基板410を備える。この回路基板410は、第1端壁423に対し傾斜した基板載置部411に固定される。基板載置部411への回路基板410の固定の様子や配設位置等については、後述する。そして、カートリッジ4に備え付けられた回路基板410は、後述の端子412を有する。キャリッジ8へのカートリッジ4の装着状態において、端子412の接触部は、キャリッジ8に設けられた電極集合体810の電極に、電気的に接触する。また、カートリッジ4は、図におけるY軸方向において基板載置部411の端部を係合部405として備える。この係合部405は、キャリッジ8へのカートリッジ4の装着状態において、キャリッジ8におけるカートリッジ係合腕801に係合する。なお、キャリッジ8は電極集合体810を含めてキャリッジユニットと称することもできる。
図6は、キャリッジ8にカートリッジ4が装着された状態を示す。カートリッジ4は、液体を吸収し保持する機能を有する供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460とを後述の凹部ごとに有する。供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460は接触している。カートリッジ装着部7の底面に設けられた液体導入部710bは、液体導入基部703の環状先端に取り付けられた金属メッシュ703sを介して供給孔側液体保持部材406と面接触する。供給孔側液体保持部材406は液体導入基部703により+Z方向に持ち上げられ、液体保持部材460を押圧する。これにより、液体保持部材460に収容済みの液体、即ちブラックインクは、供給孔側液体保持部材406と、液体導入部710bにおける液体導入基部703の金属メッシュ703sおよび吸引孔704を経て、カートリッジ装着部7の吐出ヘッドに供給されることになる。つまり、液体導入部710bは、カートリッジ4から液体(ブラックインク)の導入を受け、キャリッジ8は、液体導入部710bに導入された液体(ブラックインク)を吐出ヘッドから噴出することになる。図6に示す液体導入部710cや図4,図5に示す液体導入部710c,710m,710yについても同様である。
カートリッジ4は、後述の液体供給孔407b,407c,407m,407yの各々を対応する供給孔側液体保持部材406で覆う。カートリッジ装着部7は、液体導入基部703の基部に、液密性の弾性部材705を備える。この弾性部材705は、液体供給孔407b,407c,407m,407yの周囲の周縁陥没部408(図9参照)に当接し、カートリッジ装着時において液体供給孔407b,407c,407m,407yからのインク漏れを防ぐようシールする。こうしたカートリッジ装着時において、液体供給孔407b,407c,407m,407yの各々は、既述した液体導入部710b,710y,710c,710mのうち対応するいずれかひとつにそれぞれのインクを供給するよう接続される。なお、カートリッジ4をキャリッジ8のカートリッジ装着部7へ組み付ける構造については後述する。
キャリッジ8の底部にカートリッジ装着部7が装着される。このカートリッジ装着部7は、図4と図5に示すように、案内突出部723と側壁側突出部724とを備える。図4と図5に示すように、側壁側突出部724は、キャリッジ8のX軸方向両側のキャリッジ側壁81,82の内側に位置して、対向する。側壁側突出部724は、カートリッジ装着部7の端壁部730から+Y方向に向けてカートリッジ係合腕801の側に延びる。
案内突出部723は、端壁部730からコイルバネ720に向けて+Y方向に延び、液体導入部710yと液体導入部710cとの間に延在する。つまり、この案内突出部723は、X軸方向で隣り合う液体導入部710yと液体導入部710cとの間に位置することになる。また、この案内突出部723は、端壁部730の側の部分において、液体導入部710yと液体導入部710cとの間の部分よりも、カートリッジ装着部7の底面からの突出高が低くされている。カートリッジ4は、キャリッジ側壁81,82の間で対向する側壁側突出部724の間に入り込んで、キャリッジ8のカートリッジ装着部7に装着される。案内突出部723は、こうして装着されたカートリッジ4の後述の有底溝480(図9参照)に入り込む。また、カートリッジ装着部7は、端壁部730に、係合孔750を備える。この係合孔750は、二つ設けられており、カートリッジ装着に際して、後述の係合突起424tが入り込む。なお、カートリッジ装着の様子や、案内突出部723とカートリッジ4との関係については、後述する。
A−3.カートリッジ4の構成:
図7はカートリッジ4の外観斜視図、図8はカートリッジ4の分解斜視図、図9はカートリッジ4を底面側から見た外観斜視図、図10は回路基板410を未装着のカートリッジ4を底面側から見た外観斜視図、図11はカートリッジ4を+X方向に向けて見て示す側面図、図12は蓋401を取り外した状態のカートリッジ4を−Z方向に見て示す平面図、図13は供給孔側液体保持部材406を組み込んだ状態のカートリッジ4を−Z方向に見て示す平面図である。図示するように、カートリッジ4は、筐体420と、蓋401と、回路基板410とを備える。蓋401は筐体420に固定され、筐体420が有する各色ごとの凹部421b,421y,421c,421m(図8、図12参照)を覆う。この他、カートリッジ4は、各色ごとの供給孔側液体保持部材406と、各色ごとの液体保持部材460と、蓋裏面シール部材436と、シール部材404とを備える。筐体420と蓋401は、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂の成型品であり、射出成型等の適宜な成型手法にて形成される。
図8〜図12に示すように、筐体420は、底壁422と、第1端壁423と、第2端壁424と、第1側壁425と、第2側壁426と、第1側壁425と第2側壁426との間に位置する仕切壁471と、この仕切壁471と交差して第1端壁423と第2端壁424との間に位置する仕切壁472とを有する。筐体420は、これら仕切壁で、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応した凹部421b,421m,421c,421yを形成する。第1側壁425と第2側壁426とにおいて、外壁がリブ428にて補強されている。底壁422は、筐体420の底面をなし、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色ごとの液体供給孔407b,407y,407m,407cと周縁陥没部408とを有し、蓋401に対向する。第1端壁423は、底壁422から立ち上がり蓋401の蓋部430に交差する。また、この第1端壁423は、底壁422に向かう方向(以下、この方向を第1方向と称する)に底壁422を見た平面視において、第1壁面部分423aと、第1壁面部分423aとX軸方向に隣り合う第2壁面部分423bとを有する。そして、第2端壁424と第1端壁423の第1壁面部分423aとのY軸方向の距離は、第2端壁424と第2壁面部分423bとのY軸方向の距離より大きく設定されている。第2端壁424は、底壁422から立ち上がって蓋401に交差すると共に、第1端壁423に対向する。第1側壁425は、第1端壁423の一方の端部(図8における−X方向端部)と第2端壁424の一方の端部(図8における−X方向端部)の間において底壁422から立ち上がって、蓋401に交差する。第2側壁426は、第1端壁423の他方の端部(図8における+X方向端部)と第2端壁424の他方の端部(図8における+X方向端部)の間において底壁422から立ち上がって、蓋401に交差すると共に第1側壁425と対向する。
こうした壁面構成と上記の各凹所は、次のように表すこともできる。筐体420は、上記の各色ごとの液体供給孔407b,407y,407m,407cが形成されそれぞれの液体供給孔に供給孔側液体保持部材406を有する底壁422と、底壁422に対向する蓋401と、底壁422と蓋401に交差し、第1壁面部分423aと第2壁面部分423bを有する第1端壁423と、底壁422と蓋401に交差し、第1端壁423に対向する第2端壁424と、底壁422と蓋401に交差する第1側壁425と、底壁422と蓋401に交差し、第1側壁425と対向する第2側壁426とを有する。この筐体420は、第1方向に底壁422を見た平面視において、第2端壁424と第1壁面部分423aとの間に凹部421mと凹部421yとをY方向に並べて位置させ、第2端壁424と第2壁面部分423bとの間に凹部421bと凹部421cとをY方向に並べて位置させる。そして、筐体420は、上記の様に並んだ凹部421b,421c,421m,421yの液体供給孔407b,407c,407m,407yに供給孔側液体保持部材406と液体保持部材に液体保持部材460とをこの順に重ねて備える。供給孔側液体保持部材406は、図13に示すように、上記の各凹所の液体供給孔407b,407c,407m,407yを覆い、この供給孔側液体保持部材406に液体保持部材460が重ねられる。
本実施形態のカートリッジ4は、第1壁面部分423aと第2壁面部分423bとにY軸方向での距離の長短を設けた。これにより、カートリッジ4は、凹部421cおよびこれに収納された液体保持部材460の第2端壁424から第1端壁423に向かう方向(以下、この方向を第2方向と称する)における長さを、凹部421bおよびこれに収納された液体保持部材460の第2方向における長さより長くする。また、カートリッジ4は、凹部421cおよびこれに収納される液体保持部材460の容積を、凹部421bおよびこれに収納される液体保持部材460より大きくする。その上で、カートリッジ4は、第1方向での底壁422の平面視において、図12に示すように、凹部421c、凹部421y、および凹部421mの形状を、正方形としている。これら凹所に収納される液体保持部材460についても同様である。
図9に示すように、回路基板410は、基板表面に複数の端子412を備え、筐体420の第1端壁423における第2壁面部分423bに配置されている。この第2壁面部分423bには、図10に示すように、基板載置部411が形成される。この基板載置部411は、第2壁面部分423bに対して傾斜する。そして、回路基板410は、その背面を基板載置部411に固定され、第2壁面部分423bに対して傾斜する。回路基板410において、端子412は、図9に示すように、いわゆる千鳥状に2列に配設され、カートリッジ4がキャリッジ8に既述したように装着されると、端子412の接触部が、図6に示すように、キャリッジ8の側の電極集合体810の電極に電気的に接続される。なお、端子412の形状や配列は、図9の形状に限定されるものではなく、接触部が電極集合体810に電気的に接続できれば、どのような構成であってもよい。
図10に示すように、基板載置部411は、第1端壁423における第2壁面部分423bに設けられている。よって、基板載置部411の係合部405は、第2壁面部分423bに配設されて、キャリッジ8のカートリッジ係合腕801に係合する。また、基板載置部411は、第2壁面部分423bの外壁面側に開口413を備える。この開口413は、第2壁面部分423bの外壁面に沿って第2壁面部分423bの上端側から下端側までZ軸方向に延び(図8参照)、第2壁面部分423bの上下端側で開口している。その一方、蓋401が筐体420に固定されると、開口413は、蓋401が備える後述の外方延在部431により、図9に示すように、第2壁面部分423bの上端側で閉塞される。基板載置部411への回路基板410の固定には、基板載置部411から突出した凸部414が用いられる。図9に示すように、この凸部414が回路基板410から延びた状態において、凸部414が熱カシメされる。これにより、回路基板410は、基板載置部411に固定される。そして、第1端壁423の第1壁面部分423aは、基板載置部411に固定済みの回路基板410よりも、第2端壁424から第1端壁423に向かう方向に突出する。
図8に示すように、蓋401は、上記した凹部421b,421m,421c,421yごとに、貫通孔402a,402b,402cと、貫通孔402cから貫通孔402bまでの間を延びるエアー溝403と、大気連通孔434と、蓋周縁のシール部材受け座437とを備える。シール部材受け座437は、貫通孔402a,402b,402cの周壁やエアー溝403の周壁と同じ高さで蓋401の上面から突出し、シール部材404の接合受け座となる。
四つの大気連通孔434は、蓋部430の外縁にX軸方向に並んで位置し、蓋401を貫通する。ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色ごとの貫通孔402bは、各色ごとのエアー溝403の末端において蓋401を貫通し、X軸方向に並んだ大気連通孔434とY軸方向に重なって形成されている。そして、Y軸方向で重なった大気連通孔434と貫通孔402bとは、蓋401の裏面側において図示しないエアー溝で繋げられる。当該エアー溝と貫通孔402bの蓋裏面側開口および大気連通孔434の蓋裏面側開口は、蓋裏面シール部材436にてシールされる。これにより、蓋401で塞がれた筐体420の凹部421b,421m,421c,421yを、貫通孔402cとエアー溝403と貫通孔402bおよび大気連通孔434を介して、それぞれ大気開放する。なお、貫通孔402a,402b,402cとエアー溝403は、シール部材404により、蓋上面側でシールされる。上記した大気開放により、蓋401で塞がれた筐体420の各色ごとの凹部421b,421m,421c,421yに収納された多孔質の液体保持部材460は、それぞれ大気通気を受けながら、収容済みインクを供給孔側液体保持部材406、延いてはキャリッジ8の液体導入部710b(図4参照)、或いは液体導入部710m、或いは液体導入部710c、或いは液体導入部710yにインク供給孔を介してインクを供給する。つまり、凹部421bの液体供給孔407bはキャリッジ8の液体導入部710bに、凹部421cのインク供給孔407cは液体導入部710cに、凹部421yのインク供給孔407yは液体導入部710yに、凹部421mの液体供給孔407mは液体導入部710mに、それぞれ接続してそれぞれの色のインクを供給することになる。なお、上記の各凹部に供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460が収納されると、蓋裏面シール部材436やシール部材404が接合済みの蓋401が筐体420に溶着固定され、図6や図7に示すカートリッジ4が得られる。
供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460は、共に多孔質樹脂材を用いることができる。多孔質樹脂材とは、液体を保持できる機能を有すれば特に限定されるものではなく、例えばウレタンフォームのような発泡部材でもよいし、ポリプロピレンを繊維状にして束にした繊維部材であってもよい。供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460とは、液体を保持するための特性が異なる。供給孔側液体保持部材406は、細孔の形成密度を示す細孔密度が液体保持部材460よりも大きくされている。上記の細孔密度の大小関係より、供給孔側液体保持部材406の毛管力は、液体保持部材460の毛管力よりも大きい。
供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460が毛管力について上記の大小関係を有することで、液体保持部材460に収容済みのインクは以下に述べる順で流通する。すなわち、毛管力の小さい部材から毛管力の大きい部材へとインクが流れる。図6に示すように、供給孔側液体保持部材406に収容済みのインクが液体導入基部703を介して吸引されて消費されると、供給孔側液体保持部材406の上面に重なっている液体保持部材460に収容済みのインクが供給孔側液体保持部材406に移動する。こうしたインク移動の駆動力は、主に供給孔側液体保持部材406の毛管力である。そして、液体保持部材460の収納位置に対応する貫通孔402cとこれに繋がるエアー溝403および大気連通孔434からの大気連通により、上記したインク移動に支障は起きない。
上記のように、筐体420の凹部421b,421c,421y,421mに特性の異なる供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460が収容されると共に、液体導入基部703に供給孔側液体保持部材406よりも大きな毛管力を有する金属メッシュ703sを用いることで、液体保持部材460に収容されているインクを効率良く消費できる。すなわち、液体保持部材460における未使用インクの残量を低減できる。
なお、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の毛管力が、液体導入基部703から離れるに従って小さくなる構成であれば、上記の各液体保持部材の細孔密度の大小関係は本実施形態に限定されるものではない。例えば、供給孔側液体保持部材406と液体保持部材460の細孔密度が等しい場合でも、各液体保持部材に撥水処理や浸水処理を行うことで上記毛管力の大小関係を有するようにしてもよい。
この他、図9〜図10に示すように、カートリッジ4は、インク供給孔407b,407m,407c,407yが形成された底壁422の底面(−Z方向側の外壁面)に、有底溝480を有する。有底溝480は、仕切壁472に形成された凹溝であり、第1端壁423の側から+Y方向に延びる。そして、この有底溝480は、カートリッジ4がカートリッジ装着部7に装着される状態においてカートリッジ装着部7の案内突出部723(図4参照)が挿入可能な深さと溝長さで形成されている。
また、カートリッジ4は、第2端壁424の外壁下端に、一対の係合突起424tを有する。この係合突起424tは、カートリッジ装着部7へのカートリッジ4の装着に際して、カートリッジ装着部7の端壁部730(図4参照)に入り込み、カートリッジ4がカートリッジ装着部7に対し回転移動する支点として機能して、カートリッジ4の位置決めに関与する。
A−4.カートリッジの装着姿勢:
図14はキャリッジ8へのカートリッジ4の装着の様子を概略的に示す説明図である。図示するように、カートリッジ装着の際、カートリッジ4は、第2端壁424の外側壁が−Z方向に面するような傾斜姿勢で、キャリッジ8のカートリッジ装着部7に挿入される。次いで、カートリッジ4の係合突起424tがキャリッジ8のカートリッジ装着部7における係合孔750(図4参照)に入り込む。その後、図6に示すような、係合部405がカートリッジ係合腕801に係合する状態になるまで、両カートリッジはカートリッジ装着部7に向けて−Z方向に押さえ付けられる。この場合、係合孔750に入り込んだ係合突起424tは、上記の様にカートリッジ4が押さえ付けられる際のカートリッジ4の回転移動の際の支点として機能する。
以上説明した構成を備える本実施形態のカートリッジ4は、液体導入部710b,710c,710y,710mを有するプリンター10、詳しくはキャリッジ8のカートリッジ装着部7に搭載可能であり、筐体420の底壁422に上記の液体導入部に接触可能な液体供給孔407b,407c,407y,407mを備え、底壁422と交差する第1端壁423の第2壁面部分423b(図9参照)に、キャリッジ8の電極集合体810と電気的に接触可能な回路基板410を備える。そして、本実施形態のカートリッジ4は、底壁422に向かう第1方向に底壁422を平面視したとき、第2端壁424と第1端壁423の第1壁面部分423aとの距離を、第2端壁424と第2壁面部分423bとの距離より大きくした。こうすることで、本実施形態のカートリッジ4は、第1端壁423の第2壁面部分423bに回路基板410を配置することで、回路基板410が第2壁面部分423bの外側で占める接触部占有領域を、第1方向からの平面視において、上記の距離の差分の領域範囲とオーバーラップさせる。よって、この本実施形態によれば、各色のインクごとの液体供給孔407b等と回路基板410を含むカートリッジ4を、第1方向からの平面視においてカートリッジ全体として小型化できる。
本実施形態のカートリッジ4は、第1端壁423の第1壁面部分423aと第2壁面部分423bとについての上記した距離の大小規定により、第1壁面部分423aを、第2端壁424から第1端壁423に向かう方向において、回路基板410よりも突出させる。よって、本実施形態のカートリッジ4によれば、落下等に伴う外力が第1端壁423の側に及んでも、第1壁面部分423aにて回路基板410を保護し得る。
本実施形態のカートリッジ4は、プリンター10のキャリッジ8に係合する係合部405を、第1端壁423における第2壁面部分423bに備える。よって、本実施形態のカートリッジ4によれば、係合部405が第2壁面部分423bの外側で占める係合部占有領域についても、第1方向からの平面視において、上記の距離の差分の範囲とオーバーラップさせるので、第1方向からの平面視においてカートリッジ全体として小型化できると共に、第1壁面部分423aにて回路基板410と係合部405とを保護し得る。
本実施形態のカートリッジ4は、プリンター10のキャリッジ8に,詳しくはカートリッジ装着部7にカートリッジ4を装着する過程において、第2端壁424の係合突起424tをカートリッジ装着部7の係合孔750に入り込ませて、係合突起424tをカートリッジ4の回転移動の際の支点として機能させる。その上で、本実施形態のカートリッジ4は、図12に示すように、底壁422に向かう第1方向に底壁422を平面視したとき、液体供給孔407bの第2端壁424から第1端壁423に向かう第2方向における長さを、インク供給孔407cの第2方向における長さより長くした。よって、次の利点がある。支点として機能する係合突起424tから近いインク供給孔407cは、カートリッジ装着部7への装着過程の初期段階、つまりカートリッジ4の移動が大きい段階で液体導入部710cに供給孔側液体保持部材406を接触させるため、第2方向に向かって液体導入部710cと摩擦する距離が長くなる。一方で、支点として機能する係合突起424tから遠い液体供給孔407bは、装着過程の最終段階、つまりカートリッジ4の移動が小さい段階で液体導入部710bに供給孔側液体保持部材406を接触させるため、第2方向に向かって液体導入部710bと摩擦する距離が短くなる。そこで、第2方向における液体供給孔407cの長さを液体供給孔407bの長さより長く設定することで、大きい摩擦距離に対応することができ、支点から遠い液体供給孔407bにあっても液体導入部710bと供給孔側液体保持部材406との接触を確保できる。
本実施形態のカートリッジ4は、第2端壁424と第2壁面部分423bとの間に、図12に示すように、シアンインク用の凹部421cとブラックインク用の凹部421bとを並べて備え、凹部421cの容積を凹部421bの容積より大きくした。よって、本実施形態のカートリッジ4によれば、容積を大小規定した上で、カートリッジ全体として小型化に対処できる。
本実施形態のカートリッジ4は、第2端壁424と第1壁面部分423aとの間に、図12に示すように、イエローインク用の凹部421yとマゼンタインク用の凹部421mとを並べて備え、第2端壁424と第2壁面部分423bとの間に、シアンインク用の凹部421cとブラックインク用の凹部421bとを並べて備える。その上で、本実施形態のカートリッジ4は、凹部421yと凹部421mと凹部421cとを、凹部421bより容積が大きい凹所として、これら各凹所に上記の各カラーインクを収容し、凹部421bにはブラックインクを収容する。よって、次の利点がある。一般に、複数色のカラーインクを用いてカラー印刷をする場合、マゼンタインク、イエローインク、シアンインクといった、カラーインクの消費量は、ブラックインクの消費量より多い。このため、本実施形態のカートリッジ4によれば、容積の小さい凹部421bにブラックインクを収容することで、各色のカラーインクを凹部421bより容積の大きい凹部421c,421y,421mに収容できる。よって、本実施形態のカートリッジ4によれば、カートリッジ全体として小型化を図った上で、カラー印刷の対応の自由度を高めることができる。
本実施形態のカートリッジ4は、第1方向に底壁422を平面視したとき、凹部421c,421y,421mの形状を正方形とした。よって、次の利点がある。凹部421c,421y,421mに収納したそれぞれの液体保持部材460から供給孔側液体保持部材406を経て液体導入部710c,710y,710mに各色のカラーインクを供給する場合、凹部421c,421y,421mが長方形であると、各凹部に収納された液体保持部材460の長辺の端部周縁から液体導入部710c,710y,710mに到るまでの隔たりと液体保持部材460の短辺の端部周縁から液体導入部710c,710y,710mに到るまでの隔たりとに差ができる。その結果、インク供給の効率に差が生じ、その差は、長辺短辺の比に応じて大きくなる。ところが、凹部421c,421y,421mおよびこれに収納された液体保持部材460が正方形であると、上記の隔たりに大きな差はなくなる。そうすると、本実施形態のカートリッジ4によれば、カートリッジ全体として小型化を既述したように図った上で、凹部421c,421y,421mに収納済みの液体保持部材460に収容したインクの供給効率を高めることができる。また、凹部421c,421y,421mおよびこれに収納された液体保持部材460を上記の平面視において正方形とすることで、液体保持部材460が占める容積効率も高まるので、カートリッジ全体として小型化に有益となる。
B.変形例
本発明は、以下のような種々の形態で実施し得る。
B−1.外部筐体を使用したカートリッジ:
図15は外部筐体を使用した第1変形例のカートリッジ4Aの概略分解図、図16は図15におけるA方向から内部筐体420inを見て平面視して示す説明図である。このカートリッジ4Aは、外部筐体420outと内部筐体420inとを有する。外部筐体420outは、底壁422を除いて、その外観が既述した筐体420と同様とされており、第1端壁423の第1壁面部分423aと第2壁面部分423bに加え、筐体挿入孔420hを有する。内部筐体420inは、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの各色のインクをインクごとに収容可能な凹部421b,421m,421c,421yを備えるほか、底壁422に、インク供給孔407b,407m,407c,407yと有底溝480とを有する。また、この内部筐体420inは、その側壁外形を、第1壁面部分423aと第2壁面部分423bとに倣って段差状としている。上記の各凹所の並びやインク供給孔の形状は、既述した筐体420と同様とされている。また、外部筐体420outは、キャリッジ8の電極集合体810に電気的接触可能な回路基板410を第2壁面部分423bに有する。そして、この外部筐体420outは、筐体挿入孔420hへの内部筐体420inの挿入を経て、内部筐体420inに着脱自在とされる。内部筐体420inを外部筐体420outの筐体挿入孔420hに挿入した状態のカートリッジ4Aは、既述したカートリッジ4と互換性を有する。なお、内部筐体420inの外側壁と筐体挿入孔420hの孔内壁との間には、図示しない位置決めピンや段差等が形成されており、内部筐体420inは、Z軸方向において位置決めされる。
この変形例のカートリッジ4Aは、各色のインクの消費が進んで交換が必要となると、内部筐体420inの交換でインク補充に対処できる。また、カートリッジ4Aでは、内部筐体420inと外部筐体420outとに分離された多パーツ形態であっても、既述したコンパクト化等の効果を奏することができる。
図17は外部筐体を使用した第2変形例のカートリッジ4Bにおける外部筐体420outの底面側からの斜視図とA方向矢視図とを併記して示す説明図、図18はカートリッジ4Bにおける各色ごとの内部筐体の底面側からの斜視図とA方向矢視図とを併記して示す説明図、図19はカートリッジ4Bの概略分解図である。このカートリッジ4Bは、外部筐体420outと内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyとを有する。外部筐体420outは、底壁422を含めて、その外観が既述した筐体420と同様とされている。そして、外部筐体420outの底壁422には、図17に示すように、インク供給孔407b,407m,407c,407yと、キャリッジ8の電極集合体810に電気的接触可能な回路基板410と、有底溝480と、が形成されている。上記の各インク供給孔や回路基板410の位置や形状は、既述した筐体420と同様とされている。また、外部筐体420outは、底壁422とその周囲の第1端壁423、第2端壁424、第1側壁425および第2側壁426と、既述した仕切壁471〜472で、後述の内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyを個別に収容する筐体収納凹所421ba,421ma,421ca,421yaを有する。これら筐体収納凹所421ba,421ma,421ca,421yaは、内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyを液密に収納できればよいことから、底壁422の内壁面は平面とされている。
内部筐体420inbは、外部筐体420outの筐体収納凹所421baに挿入可能な外観形状とされて、凹部421bを備え、凹部内部形状を、既述した筐体420の凹部421bと同様とし、液体保持部材460や供給孔側液体保持部材406を収納している。そして、内部筐体420inbは、外部筐体420outにおけるインク供給孔407bに重なる貫通孔407baを備え、その周囲をシール部材czにてシールする。よって、この内部筐体420inbが外部筐体420outの筐体収納凹所421baに収納されると、インク供給孔407bは、シール部材czにてシールされた貫通孔407baを経て、ブラックタインクをキャリッジ8の液体導入部710b(図4参照)に供給する。内部筐体420incと内部筐体420inyおよび内部筐体420inmについても同様である。
内部筐体420inbと内部筐体420inmと内部筐体420incと内部筐体420inyの集合体は、液体供給孔407bとインク供給孔407mとインク供給孔407cとインク供給孔407yとに取り付け可能であり、液体供給孔407bを介してブラックインクをキャリッジ8の液体導入部710b(図4参照)に供給可能で、インク供給孔407mを介してマゼンタインクをキャリッジ8の液体導入部710mに供給可能で、インク供給孔407cを介してシアンインクを液体導入部710cに供給可能で、インク供給孔407yを介してイエローインクを液体導入部710yに供給可能となる。そして、外部筐体420outの筐体収納凹所421ba,421ma,421ca,421yaに内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyを収納することで、図19に示すように、カートリッジ4Bが得られる。得られたカートリッジ4Bは、既述したカートリッジ4と互換性を有する。なお、外部筐体420outの筐体収納凹所421ba,421ma,421ca,421yaの内側壁と内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyの外側壁との間には、図示しない位置決めピンや段差等が形成されており、上記の各内部筐体は、Z軸方向において位置決めされる。
この変形例のカートリッジ4Bでは、各色のインクの消費が進んで交換が必要となると、内部筐体420inbと内部筐体420inmと内部筐体420incと内部筐体420inyの交換でインク補充に対処できる。また、カートリッジ4Bでは、内部筐体420inbと内部筐体420inmと内部筐体420incと内部筐体420inyとに分離された多パーツ形態であっても、既述したコンパクト化等の効果を奏することができる。なお、この第2変形例の内部筐体420inbと内部筐体420inmと内部筐体420incと内部筐体420inyとを、一体品としてもよい。
図20は外部筐体を使用した第3変形例のカートリッジ4Cの概略分解図である。このカートリッジ4Cは、第2変形例における外部筐体420outに内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyを収納した上で、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの各色インクごとの外部タンク490Tb,490Tm,490Tc,490Tyと、各色インクごとのチューブ490Cb,490Cm,490Cc,490Cyを有する。外部タンク490Tb,490Tm,490Tc,490Tyは、各色のインクを内部に収容し、図示しない内蔵ポンプにより収容インクを、チューブ490Cb,490Cm,490Cc,490Cyを介して内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyに供給する。内部筐体420inb,420inm,420inc,420inyは、既述したように貫通孔407ba,407ma,407ca,407yaを有し(図19参照)、これら貫通孔を外部筐体420outのインク供給孔407b,407m,407c,407yに連通する。よって、外部タンク490Tbとチューブ490Cb、外部タンク490Tmとチューブ490Cm、外部タンク490Tcとチューブ490Ccおよび外部タンク490Tyとチューブ490Cyは、インク供給孔407bとインク供給孔407mとインク供給孔407cとインク供給孔407yとに取り付け可能であり、インク供給孔407bを介してブラックインクをキャリッジ8の液体導入部710b(図4参照)に供給可能で、インク供給孔407mを介してマゼンタインクをキャリッジ8の液体導入部710mに供給可能で、インク供給孔407cを介してシアンインクを液体導入部710cに供給可能で、インク供給孔407yを介してイエローインクを液体導入部710cに供給可能とする。従って、この多パーツ形態のカートリッジ4Cにあっても、既述したコンパクト化等の効果を奏することができる。
B−2.その他の変形例:
本発明は、インクジェットプリンターおよびそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置およびその液体を収容するためのカートリッジ(液体収容容器)にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置およびその液体収容容器に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射吐出ヘッドを備える液体噴射装置
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、および、ゾルゲル法での液体材料、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…液体噴射システム
4…カートリッジ
4A,4B,4C…カートリッジ
6…記録部
7…カートリッジ装着部
8…キャリッジ
9…排出部
10…プリンター
12…装置本体
14…ハウジング
16…用紙供給部カバー
16a…載置面
18…記録部保護カバー
20…排出部カバー
22…操作部
24…用紙供給部
26…用紙開口部
28…用紙ガイド
50…搬送ローラー軸
60…制御部
62…キャリッジガイドレール
81…キャリッジ側壁
401…蓋
402a…貫通孔
402b…貫通孔
402c…貫通孔
403…エアー溝
404…シール部材
405…係合部
406…供給孔側液体保持部材
407b…液体供給孔(インク供給孔)
407c…液体供給孔(インク供給孔)
407m…液体供給孔(インク供給孔)
407y…液体供給孔(インク供給孔)
407ba…貫通孔
408…周縁陥没部
409…軸受部
410…回路基板
411…基板載置部
412…端子
413…開口
414…凸部
420…筐体
420out…外部筐体
420inb…内部筐体
420inc…内部筐体
420inm…内部筐体
420iny…内部筐体
420h…筐体挿入孔
420i…内部筐体
420in…内部筐体
421b…凹部
421c…凹部
421m…凹部
421y…凹部
421ba…筐体収納凹所
421bc…筐体収納凹所
421by…筐体収納凹所
421bm…筐体収納凹所
422…底壁
423…第1端壁
423a…第1壁面部分
423b…第2壁面部分
424…第2端壁
424t…係合突起
425…第1側壁
426…第2側壁
428…リブ
430…蓋部
431…外方延在部
434…大気連通孔
436…蓋裏面シール部材
437…シール部材受け座
460…液体保持部材
471…仕切壁
472…仕切壁
480…有底溝
490Cb…チューブ
490Cc…チューブ
490Cm…チューブ
490Cy…チューブ
490Tb…外部タンク
490Tc…外部タンク
490Tm…外部タンク
490Ty…外部タンク
703…液体導入基部
703s…金属メッシュ
704…吸引孔
705…弾性部材
710b…液体導入部
710c…液体導入部
710m…液体導入部
710y…液体導入部
720…コイルバネ
723…案内突出部
724…側壁側突出部
730…端壁部
750…係合孔
801…カートリッジ係合腕
810…電極集合体
EL…有機
P…用紙
cz…シール部材
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。本願の一形態としての液体供給ユニットは、
第1液体導入部と、第2液体導入部と、第3液体導入部と、第4液体導入部とを有する液体噴射装置に搭載可能である、液体を供給可能な液体供給ユニットであって、
前記第1液体導入部に接触可能な第1液体供給部と、前記第2液体導入部に接触可能な第2液体供給部と、前記第3液体導入部に接触可能な第3液体供給部と、前記第4液体導入部に接触可能な第4液体供給部と、を有する底壁と、
前記底壁に対向する上壁と、
前記底壁及び前記上壁と交差する第1壁面部分と、前記底壁及び前記上壁と交差する第2壁面部分と、を有する第1端壁と、
前記底壁と交差し、前記第1端壁に対向する第2端壁と、
前記第2壁面部分から突出し、かつ前記第2壁面部分に対して傾斜して配置された基板載置部と、
前記基板載置部に設けられ、前記液体噴射装置と電気的に接触可能な接触部を備えた回路基板と、を備え、
前記底壁に向かう第1方向に前記底壁を平面視したとき、
前記第2端壁と前記第1壁面部分との距離は、前記第2端壁と前記第2壁面部分との距離より大きい。

Claims (8)

  1. 第1液体導入部と、第2液体導入部と、第3液体導入部と、第4液体導入部とを有する液体噴射装置に搭載可能である、液体を供給可能な液体供給ユニットであって、
    前記第1液体導入部に接触可能な第1液体供給部と、前記第2液体導入部に接触可能な第2液体供給部と、前記第3液体導入部に接触可能な第3液体供給部と、前記第4液体導入部に接触可能な第4液体供給部と、を有する第1壁と、
    前記第1壁と交差し、第1部分と第2部分とを有する第2壁と、
    前記第1壁と交差し、前記第2壁に対向する第3壁と、
    前記第2部分に配置され、前記液体噴射装置と電気的に接触可能な接触部と、を備え、
    前記第1壁に向かう第1方向に前記第1壁を平面視したとき、
    前記第3壁と前記第1部分との距離は前記第3壁と前記第2部分との距離より大きい、液体供給ユニット。
  2. 請求項1に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1部分は前記接触部よりも前記第3壁から前記第2壁に向かう方向に突出している、液体供給ユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第2部分に配置され、前記液体噴射装置と係合可能な係合部を備える、液体供給ユニット。
  4. 第1液体導入部と、第2液体導入部と、第3液体導入部と、第4液体導入部とを有する液体噴射装置に搭載可能である、液体を供給可能な液体供給ユニットであって、
    前記第1液体導入部に接触可能な第1液体供給部と、前記第2液体導入部に接触可能な第2液体供給部と、前記第3液体導入部に接触可能な第3液体供給部と、前記第4液体導入部に接触可能な第4液体供給部と、を有する第1壁と、
    前記第1壁と交差し、第1部分と第2部分とを有する第2壁と、
    前記第1壁と交差し、前記第2壁に対向する第3壁と、
    前記第2部分に配置され、前記液体噴射装置と係合可能な係合部と、を備え、
    前記第1壁に向かう第1方向に前記第1壁を平面視したとき、
    前記第3壁と前記第1部分との距離は前記第3壁と前記第2部分との距離より大きい、液体供給ユニット。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
    前記液体噴射装置に前記液体供給ユニットを装着する過程において、前記第3壁は前記液体供給ユニットが前記液体噴射装置に対し回転移動する支点を有し、
    前記第1壁に向かう第1方向に前記第1壁を平面視したとき、
    前記第3壁と前記第1部分との間に前記第1液体供給部と前記第3液体供給部とが位置し、
    前記第3壁と前記第2部分との間に前記第2液体供給部と前記第4液体供給部とが位置し、
    前記第4液体供給部の前記第3壁から前記第2壁に向かう第2方向における長さは前記第2液体供給部の前記第2方向における長さより長い、液体供給ユニット。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1液体供給部に接続される第1液体収容部と、
    前記第2液体供給部に接続される第2液体収容部と、
    前記第3液体供給部に接続される第3液体収容部と、
    前記第4液体供給部に接続される第4液体収容部と、を備え、
    前記第1液体収容部は前記第2液体収容部より容積が大きい、液体供給ユニット。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1液体供給部に接続される第1液体収容部と、
    前記第2液体供給部に接続される第2液体収容部と、
    前記第3液体供給部に接続される第3液体収容部と、
    前記第4液体供給部に接続される第4液体収容部と、を備え、
    前記第1液体収容部、前記第3液体収容部、および前記第4液体収容部は、前記第2液体収容部より容積が大きく、
    前記第1液体収容部と、前記第3液体収容部と、前記第4液体収容部の各々は、カラーインクを収容し、
    前記第2液体収容部は、ブラックインクを収容する、液体供給ユニット。
  8. 請求項6または請求項7に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1方向に前記第1壁を平面視したとき、前記第1液体収容部、前記第3液体収容部、および前記第4液体収容部の形状は、正方形である、液体供給ユニット。
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