JP2015129204A - 新規メソゲン・ケイ素化合物共重合体、及び該共重合体の製造方法 - Google Patents

新規メソゲン・ケイ素化合物共重合体、及び該共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新規なメソゲン・ケイ素化合物共重合体、及び該共重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】下記平均組成式(1)で表される構造を有する重量平均分子量が300〜500,000のメソゲン・ケイ素化合物共重合体。

(R1〜R4は2価炭化水素基を示す。l、nは0.5未満の正数、m、kは0又は0.5以下の正数、l+n=0.4〜0.6、m+k=0.4〜0.6、l+n+m+k=1。A、Bは−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子。D、Eは−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子、*はフェニル基との結合方向、Rは単結合、又は2価炭化水素基。X、Yは1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子。p、qは0〜4の整数。Zはケイ素原子を含む2価の基。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規メソゲン・ケイ素化合物共重合体、及び該共重合体の製造方法に関する。
近年、電子デバイスの発展が著しいが、性能の向上に伴って発熱量が増大している。熱はデバイスに悪影響を与えるため、熱を外部に効率よく放出することが重要な課題となっている。その課題の解決法として、樹脂中への高熱伝導性の無機化合物粒子の充填が広く行われており、その結果、樹脂単体と比べて、より効率的に熱伝導を行えるようになる。しかし、一定量の樹脂に対して、無機化合物粒子の充填量には限界があるため、この方法では熱伝導性の向上に限界があった。更に無機化合物が高価という欠点もあった。
このような背景から樹脂自体の熱伝導性向上が望まれていた。熱伝導性を向上させるには、樹脂中にメソゲン基と呼ばれる樹脂同士が重なり合いやすい部位を持たせることで達成できる。しかしながら、樹脂中のメソゲン基が多くなるほど融点の上昇、樹脂の溶媒への難溶化、といった取り扱いが悪化する欠点があった。そのため、メソゲン基を単純に増加させるだけでは、利用価値のある高熱伝導性樹脂を開発することはできなかった。
特許文献1(特開2011−84714号公報)には、メソゲン基とスペーサーとを共重合させた熱可塑性樹脂が開示されている。該高分子化合物はメソゲンのスタッキングにより、熱伝導性に優れることが記載されている。しかしながら、メソゲン基を持つ樹脂はメソゲン基のスタッキングにより、固くて脆くなり、更に溶媒に難溶化することが知られており、上記の樹脂も例外ではない。このような樹脂は脆いために利用箇所が限定されたり、溶媒に溶けづらくなるために押出成型のような無溶媒での使用に限られてきたりするのが問題となっている。
特開2011−84714号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、例えば放熱材料、又は半導体装置及び電子部品のための樹脂材料として好適に使用することができる新規なメソゲン・ケイ素化合物共重合体、及び該共重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、下記方法によって製造し得る、下記平均組成式(1)で表される構造を有する重量平均分子量が300〜500,000の新規なメソゲン・ケイ素化合物共重合体が、熱伝導性に優れ、更に汎用されている溶媒への分散性が顕著に優れることから、放熱材料、又は半導体装置及び電子部品のための樹脂材料として好適に使用し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記新規メソゲン・ケイ素化合物共重合体及び該共重合体の製造方法を提供する。
〔1〕
下記平均組成式(1)で表される構造を有する重量平均分子量が300〜500,000のメソゲン・ケイ素化合物共重合体。
(式中、R1〜R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。R4はR1と異なる、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。また、l、nは各々0.5未満の正数を示し、m、kは各々0又は0.5以下の正数を示す。更にlとnはl+n=0.4〜0.6を満たし、mとkはm+k=0.4〜0.6を満たす。但し、l+n+m+k=1である。A、Bは各々独立して、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々独立して0〜4の整数を示す。Zは独立してケイ素原子を含む2価の基を示す。)
〔2〕
前記平均組成式(1)中、Zが下記一般式(2)又は(3)で示される基であることを特徴とする〔1〕に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体。
(式中、aは0〜300の整数、bは0〜300の整数である。R5、R6は各々独立して、同一でも異なっていてもよい炭素原子数1〜10の1価炭化水素基を示す。但し、R5、R6は同時にメチル基ではない。)
〔3〕
〔1〕又は〔2〕に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法であって、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物を無水酢酸と反応させ、アセチル化した後に、それらと下記一般式(6)及び/又は下記一般式(7)で表される化合物とを脱酢酸重縮合反応させることを特徴とするメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
(式中、A、Bは各々、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。)
(式中、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々0〜4の整数を示す。R2、R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。またZはケイ素原子を含む2価の基を示す。)
(式中、R1は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。)
(式中、R4は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。但し、R4はR1と異なる構造である。)
〔4〕
〔1〕又は〔2〕に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法であって、脱塩酸剤存在下にて、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物と下記一般式(8)及び/又は下記一般式(9)で表される化合物とを反応させることを特徴とするメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
(式中、A、Bは各々、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。)
(式中、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々0〜4の整数を示す。R2、R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。またZはケイ素原子を含む2価の基を示す。)
(式中、R1は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。)
(式中、R4は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。但し、R4はR1と異なる構造である。)
〔5〕
〔1〕又は〔2〕に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法であって、酸触媒存在下にて、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物と、下記一般式(6)及び/又は下記一般式(7)で表される化合物とを反応させることを特徴とするメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
(式中、A、Bは各々、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。)
(式中、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々0〜4の整数を示す。R2、R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。またZはケイ素原子を含む2価の基を示す。)
(式中、R1は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。)
(式中、R4は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。但し、R4はR1と異なる構造である。)
〔6〕
酸触媒が、硫酸、塩酸、硝酸又はリン酸である〔5〕記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
本発明の新規なメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、熱伝導性に優れ、更に汎用されている溶媒への分散性が顕著に優れることから、放熱材料、又は半導体装置及び電子部品のための樹脂材料として好適に用いることができる。
実施例1で得られた樹脂(1)の1H−NMRスペクトルである。
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、下記平均組成式(1)で表される構造を有し、重量平均分子量が300〜500,000、好ましくは1,000〜30,000のものである。
(式中、R1〜R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。R4はR1と異なる、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。また、l、nは各々0.5未満の正数を示し、m、kは各々0又は0.5以下の正数を示す。更にlとnはl+n=0.4〜0.6を満たし、mとkはm+k=0.4〜0.6を満たす。但し、l+n+m+k=1である。A、Bは各々独立して、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々独立して0〜4の整数を示す。Zは独立してケイ素原子を含む2価の基を示す。)
上記平均組成式(1)中、R1〜R4は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、直鎖状、分岐状又は環状の、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アラルキレン基や、これらの2種又はそれ以上が結合した基等の炭素原子数1〜20の2価炭化水素基である。
1、R4としては、炭素原子数2〜16の2価炭化水素基が好ましく、炭素原子数4〜14の2価炭化水素基がより好ましく、特に炭素原子数6〜12の2価炭化水素基が特に好ましい。なお、R4はR1と異なるものである。
1、R4として、具体的には、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH26−、−(CH28−、−(CH210−、−(CH212−、−(CH215−、−(CH220−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、−(CH212CH(C65)−、−CH(CH3)−、−C(CH3)(CH3)−、−C(CH32(CH23C(CH32−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH3)−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2CH2CH3)−、−CH2−C(CH2CH2CH3)(CH2CH2CH3)−、−CH2−C(CH2CH(CH3)CH3)(CH2CH2CH3)−、−CH2−C(CH2CH(CH3)CH3)(CH2C(CH3)(CH3)CH3)−等が例示できる。
この他に、下記に示すような環状構造を有する2価炭化水素基や芳香環を有する2価炭化水素基も例示できる。
(式中、波線は結合手を示す。)
2、R3としては、炭素原子数1〜18のアルキレン基等の2価炭化水素基が好ましく、炭素原子数1〜15の2価炭化水素基がより好ましく、炭素原子数3〜4の2価炭化水素基が特に好ましい。R2、R3として、具体的には、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−(CH22−CH(CH3)−等が例示できる。これらの中でも−(CH22−、−(CH23−、−(CH22−CH(CH3)−が好ましい。
また、l、nは各々0.5未満の正数を示し、m、kは各々0又は0.5以下の正数を示す。更にlとnはl+n=0.4〜0.6を満たし、mとkはm+k=0.4〜0.6を満たす。特に、l+n=0.5、m+k=0.5であることが好ましい。但し、l+n+m+k=1である。
A、Bは各々独立して、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。また、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又はメチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)等の炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。
X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。1価脂肪族炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基などの炭素原子数1〜10、特に1〜6のものが挙げられる。X、Yとしては、Cl、OCH3、アリル基、メタクリル基が好ましい。
またp、qは各々独立して0〜4の整数、好ましくは0又は1である。
Zはケイ素原子を含む2価の基であれば制限はないが、下記一般式(2)又は下記一般式(3)で示される構造の基であるときに、本発明の効果が顕著に現れる。
(式中、aは0〜300の整数、bは0〜300の整数である。R5、R6は各々独立して、同一でも異なっていてもよい炭素原子数1〜10の1価炭化水素基を示す。但し、R5、R6は同時にメチル基ではない。)
上記式(3)中、R5、R6は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、直鎖状、分岐状又は環状の炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6の1価炭化水素基である。1価炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基などが挙げられ、これらの中でもメチル基、フェニル基、ビニル基が好ましい。但し、R5、R6は同時にメチル基ではない。
aは0〜300の整数、好ましくは5〜20の整数であり、bは0〜300の整数、好ましくは0〜20の整数である。
式(3)で示される基としては、以下のものが挙げられる。
(式中、Meはメチル基である。)
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶出溶媒として高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が300〜500,000、好ましくは1,000〜300,000、より好ましくは1,000〜200,000である共重合体である。重量平均分子量が小さすぎると熱伝導率が低下し、大きすぎると溶媒への溶解性又は分散性が悪化する。
上記式(1)で表される繰返し単位を含有するメソゲン・ケイ素化合物共重合体において、各単位はランダムに結合していても、ブロック重合体として結合していてもよい。
このようなメソゲン・ケイ素化合物共重合体としては、以下のものが挙げられる。
次に、本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法を示すが、この限りでない。
[製造法1]
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の第1の製造方法を説明する。
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、下記一般式(4)、下記一般式(5)、下記一般式(6)、下記一般式(7)で表される化合物から選択される化合物を用いて、以下に示す方法により製造することができる。なお、前記式(1)において、m、kのいずれかが0のときは、下記式(6)又は(7)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物を無水酢酸と反応させ、アセチル化した後に、それらを下記一般式(6)及び/又は下記一般式(7)で表される化合物と共に脱酢酸重縮合反応を行うことで、本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体を製造することができる。これらの反応は溶媒がない状態で行うことが好ましい。
(式中、A、Bは上記と同じである。)
このような式(4)で表される化合物の例として、以下のものが挙げられる。
(式中、D、E、X、Y、p、q、R2、R3、Zは上記と同じである。)
このような式(5)で表される化合物の例として、以下のものが挙げられる。
(式中、Meはメチル基、Phはフェニル基である。)
(式中、R1は上記と同じである。)
(式中、R4は上記と同じである。但し、R4はR1と異なる構造である。)
このような式(6)、(7)で表される化合物として、以下のような構造が挙げられる。
(式中、Meはメチル基である。)
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法は、式(4)及び(5)で表される化合物を、無水酢酸を用いてそれぞれ個別に、又は一括して酢酸エステルとした後、別の反応槽又は同一の反応槽で、式(6)及び/又は(7)で表される化合物と脱酢酸重縮合反応させる方法が挙げられる。
なお、上記式(6)及び/又は式(7)で表される化合物は、式(4)及び式(5)で表される化合物と無水酢酸とを反応させる前に添加していてもよい。
上記式(4)及び式(5)で表される化合物を反応させる際に用いる無水酢酸は、上記式(4)及び式(5)で表される化合物中のフェノール性ヒドロキシ基、アニリン性アミノ基、あるいはチオフェノール性チオール基1当量に対し、1当量以上加えることが好ましく、1.05当量以上、更には1.10〜1.50当量加えることがより好ましい。
上記式(4)及び式(5)で表される化合物と無水酢酸との反応は、通常120〜220℃、更には130〜200℃、特には140〜180℃の温度で、0.5〜15時間、特に1〜5時間行われることが好ましい。反応温度が高すぎると分解や目的としない反応が進行する場合があり、低すぎると反応の進行が遅くなる場合がある。
脱酢酸重縮合反応は、通常120〜300℃、更には140〜280℃、特には150〜260℃の温度で、30分〜24時間、特に1〜10時間行われることが好ましい。反応の進行具合により、温度を上げ、反応速度を速めることもできる。しかし、反応温度が高すぎる場合は分解等の副反応が起こりやすく、低すぎると反応の進行は遅くなる場合がある。
[製造法2]
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の第2の製造方法を説明する。
溶媒中、脱塩酸剤存在下にて、前記一般式(4)及び前記一般式(5)で表される化合物と下記一般式(8)及び/又は下記一般式(9)で表される化合物とを反応させることにより、本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体を製造することもできる。なお、前記式(1)において、m、kのいずれかが0のときは、下記式(8)又は(9)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
(式中、R1は上記と同じである。)
(式中、R4は上記と同じである。但し、R4はR1と異なる構造である。)
このような化合物として、以下のような構造が挙げられる。
(式中、Meはメチル基である。)
溶媒は、ヒドロキシ基やカルボキシ基、ハロゲンを持たないものであれば幅広く用いることができ、例えば、具体的に、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、イソドデカン、イソノナン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、酢酸エチル、アセトン等が挙げられる。
溶媒の使用量は、式(4)と式(5)の化合物合計の物質量に対し、0.1〜10モル/L、好ましくは0.1〜3モル/Lとなるように加える。
脱塩酸剤は幅広く用いることができ、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が例示できる。脱塩酸剤は式(8)と(9)の化合物合計の物質量に対し、1.8〜20当量、好ましくは2〜10当量、更に好ましくは2〜6当量になるように添加することが望ましい。
反応温度としては、脱塩反応時には通常0〜150℃、更には0〜100℃、特には5〜50℃の温度で、30分〜24時間、特に1〜10時間行われることが好ましく、熟成時には通常20〜150℃、更には20〜120℃、特には60〜80℃の温度で、30分〜24時間、特に1〜10時間行われることが好ましい。
[製造法3]
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の第3の製造方法を説明する。
溶媒中、酸触媒存在下にて、前記一般式(4)及び前記一般式(5)で表される化合物と前記一般式(6)及び/又は前記一般式(7)で表される化合物とを脱水縮合反応させることにより、本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体を製造することもできる。なお、前記式(1)において、m、kのいずれかが0のときは、下記式(6)又は(7)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
溶媒としては、上記製造法2に記載の溶媒を同量程度用いることができる。
酸触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等が使用できる。
酸触媒の添加量は、溶媒に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜8質量%がより好ましく、0.10〜5質量%が更に好ましく、0.20〜3質量%が特に好ましい。
反応温度としては、90〜160℃が好ましく、100〜150℃がより好ましく、120〜140℃が更に好ましい。反応温度が高すぎると分解等の副反応が起こりやすく、低すぎると反応の進行は遅くなる場合がある。また反応時間は0.5〜48時間であり、好ましくは2〜15時間がよい。
溶媒中、前記一般式(4)及び式(5)で表される化合物、前記一般式(6)及び/又は式(7)で表される化合物、及び酸触媒を加え、90〜160℃にて加熱し、水が理論生成量の9割以上に達するまで反応を行い、反応混合物を水洗後、減圧蒸留を行うことで、本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体を製造することができる。
なお、上記製造方法1〜3において、上記式(5)で表される化合物の導入量は、上記式(4)及び(5)で表される化合物の合計添加量の内、10〜50mol%であることが好ましく、より好ましくは20〜35mol%である。式(5)で表される化合物の導入量が少ないと、熱伝導性が低下する場合があり、式(5)で表される化合物の導入量が多いと溶媒への分散性又は溶解性が低下する場合がある。
また、上記式(6)及び/又は式(7)で表される化合物、又は上記式(8)及び/又は式(9)で表される化合物の導入量は、上記式(6)及び/又は式(7)、又は上記式(8)及び/又は式(9)で表される化合物が有するカルボキシ基のモル数の合計に対して、上記式(4)及び式(5)で表される化合物が有する反応性官能基のモル数の合計割合が0.67〜1.67、好ましくは0.83〜1.25となるように配合するのがよい。式(6)及び/又は式(7)で表される化合物、又は式(8)及び/又は式(9)で表される化合物の導入量が多い場合や少なすぎる場合には分子量が大きくならない傾向にある。
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法は、上記の方法に制限されるものではなく、公知の方法が使用できる。
一般的に、メソゲンを多く保有する樹脂は、特にランダム構造をとることで、メソゲンのスタッキングにより溶媒に難溶性を示す。しかしながら、本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、汎用されている溶媒への分散性が顕著に優れている。具体的に、用いることができる溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、スチレン、フェノール、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、イソドデカン、イソノナン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、酢酸エチル、アセトン等が例示できる。
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、例えば、放熱材料、又は半導体装置及び電子部品のための樹脂材料として好適に用いることができる。樹脂材料としての使用態様は、例えば、半導体装置の製造に使用される封止剤あるいは接着剤;ダイオード、トランジスタ、IC、及びLSI等の電子部品表面の保護膜材料、例えば、半導体素子表面のジャンクションコート膜、パッシベーション膜及びバッファーコート膜;LSI等のα線遮蔽膜;多層配線の層間絶縁膜;プリントサーキットボードのコンフォーマルコート;イオン注入マスク;太陽電池の表面保護膜などが挙げられる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、下記例中、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。
実施例において使用した化合物を以下に示す。
[実施例1]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物60.00g(0.322モル)、上記式(S−2)で示される化合物21.30g(0.046モル)、上記式(S−3)で示される化合物85.66g(0.372モル)、及び無水酢酸82.71g(0.810モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(1)とした。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(1)の重量平均分子量は1,800であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。1H−NMRスペクトルを図1に示す。
[実施例2]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−4)で示される化合物33.16g(0.180モル)、上記式(S−5)で示される化合物118.13g(0.220モル)、上記式(S−6)で示される化合物21.10g(0.182モル)、上記式(S−7)で示される化合物29.36g(0.222モル)、及び無水酢酸89.84g(0.880モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(2)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(2)の重量平均分子量は3,400であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例3]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物22.11g(0.120モル)、上記式(S−3)で示される化合物216.93g(0.404モル)、上記式(S−8)で示される化合物32.50g(0.280モル)、及び無水酢酸89.84g(0.880モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(3)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(3)の重量平均分子量は3,690であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例4]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器、具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−2)で示される化合物578.46g(1.25モル)、上記式(S−9)で示される化合物230.30g(1.25モル)、上記式(S−6)で示される化合物290.18g(2.50モル)、及び無水酢酸561.50g(5.50モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、3時間撹拌を行った。その後、260℃まで加温し、更に6時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、260℃のまま減圧し、溶融重合を5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(4)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(4)の重量平均分子量は22,720であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例5]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−9)で示される化合物76.42g(0.350モル)、上記式(S−10)で示される化合物180.64g(0.150モル)、トリエチルアミン200g(1.98モル)、及びトルエン1,000gを加えた後、窒素ガス雰囲気下、溶液を5〜15℃に保ちつつ、上記式(S−11)で示される化合物71.46g(0.352モル)及び上記式(S−12)で示される化合物32.09g(0.152モル)を均一に混ぜ合わせた溶液を系中に滴下した。滴下後、3時間撹拌を行い、その後、60℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。反応混合液を濾過後、水洗し、減圧により未反応物や副生成物を除去することで本発明の樹脂を得た。得られた樹脂は下記式に示したもので、これを樹脂(5)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(5)の重量平均分子量は3,200であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例6]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物62.85g(0.338モル)、上記式(S−13)で示される化合物61.08g(0.113モル)、トリエチルアミン200g(1.98モル)、及びトルエン1,000gを加えた後、窒素ガス雰囲気下、溶液を5〜15℃に保ちつつ、上記式(S−14)で示される化合物101.00g(0.378モル)及び上記式(S−15)で示される化合物14.45g(0.095モル)を均一に混ぜ合わせた溶液を系中に滴下した。滴下後、3時間撹拌を行い、その後、60℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。反応混合液を濾過後、水洗し、減圧により未反応物や副生成物を除去することで本発明の樹脂を得た。得られた樹脂は下記式に示したもので、これを樹脂(6)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(6)の重量平均分子量は2,420であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例7]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−4)で示される化合物138.18g(0.75モル)、上記式(S−8)で示される化合物710.68g(0.75モル)、トリエチルアミン516.07g(5.10モル)、及びトルエン1,000gを加えた後、窒素ガス雰囲気下、溶液を5〜15℃に保ちつつ、上記式(S−15)で示される化合物229.44g(1.50モル)を均一に混ぜ合わせた溶液を系中に滴下した。滴下後、3時間撹拌を行い、その後、80℃まで加熱し、更に5時間撹拌した。反応混合液を濾過後、水洗し、減圧により未反応物や副生成物を除去することで本発明の樹脂を得た。得られた樹脂は下記式に示したもので、これを樹脂(7)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(7)の重量平均分子量は20,120であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例8]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−4)で示される化合物73.70g(0.400モル)、上記式(S−16)で示される化合物45.68g(0.100モル)、上記式(S−17)で示される化合物87.44g(0.502モル)、トルエン1,000g、及び濃硫酸10gを加えた後、窒素ガス雰囲気で120℃に加温し、5時間撹拌を行った。理論生成量の9割以上の水の留出を確認後、反応混合物を水洗し、低沸点化合物を減圧留去することで、本発明の樹脂を得た。構造は下記式に示したもので、これを樹脂(8)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(8)の重量平均分子量は2,000であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例9]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物48.88g(0.263モル)、上記式(S−13)で示される化合物47.50g(0.088モル)、上記式(S−17)で示される化合物30.79g(0.177モル)、上記式(S−18)で示される化合物29.36g(0.177モル)、トルエン1,000g、及び濃硫酸10gを加えた後、窒素ガス雰囲気で120℃に加温し、5時間撹拌を行った。理論生成量の9割以上の水の留出を確認後、反応混合物を水洗し、低沸点化合物を減圧留去することで、本発明の樹脂を得た。構造は下記式に示したもので、これを樹脂(9)とした。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(9)の重量平均分子量は3,550であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[実施例10]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−2)で示される化合物404.92g(0.88モル)、上記式(S−9)で示される化合物161.21g(0.88モル)、上記式(S−7)で示される化合物231.21g(1.75モル)、トルエン1,000g、及び濃硝酸25gを加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、10時間撹拌を行った。理論生成量の9割以上の水の留出を確認後、反応混合物を水洗し、低沸点化合物を減圧留去することで、本発明の樹脂を得た。構造は下記式に示したもので、これを樹脂(10)とした。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(10)の重量平均分子量は16,110であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[比較例1]
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器、具備した1Lフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物186.21g(1.00モル)、上記式(S−3)で示される化合物232.60g(1.01モル)、及び無水酢酸224.60g(2.20モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(11)とした。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(11)の重量平均分子量は3,740であった。このものに赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。
[溶解性試験]
上記実施例1〜10及び比較例1で得られた樹脂(1)〜(11)を各々細かく砕き、それらを表1及び表2に示す各溶媒100質量部に50質量部加え、撹拌装置(株式会社シンキー製 自転公転方式スーパーミキサー ARE−250)により、2,000rpmで20分間、室温(23℃)にて撹拌を行い、その溶解性を目視により調べた。結果を表1及び表2に示す。

Claims (6)

  1. 下記平均組成式(1)で表される構造を有する重量平均分子量が300〜500,000のメソゲン・ケイ素化合物共重合体。
    (式中、R1〜R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。R4はR1と異なる、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。また、l、nは各々0.5未満の正数を示し、m、kは各々0又は0.5以下の正数を示す。更にlとnはl+n=0.4〜0.6を満たし、mとkはm+k=0.4〜0.6を満たす。但し、l+n+m+k=1である。A、Bは各々独立して、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々独立して0〜4の整数を示す。Zは独立してケイ素原子を含む2価の基を示す。)
  2. 前記平均組成式(1)中、Zが下記一般式(2)又は(3)で示される基であることを特徴とする請求項1に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体。
    (式中、aは0〜300の整数、bは0〜300の整数である。R5、R6は各々独立して、同一でも異なっていてもよい炭素原子数1〜10の1価炭化水素基を示す。但し、R5、R6は同時にメチル基ではない。)
  3. 請求項1又は2に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法であって、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物を無水酢酸と反応させ、アセチル化した後に、それらと下記一般式(6)及び/又は下記一般式(7)で表される化合物とを脱酢酸重縮合反応させることを特徴とするメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
    (式中、A、Bは各々、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。)
    (式中、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々0〜4の整数を示す。R2、R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。またZはケイ素原子を含む2価の基を示す。)
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。)
    (式中、R4は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。但し、R4はR1と異なる構造である。)
  4. 請求項1又は2に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法であって、脱塩酸剤存在下にて、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物と下記一般式(8)及び/又は下記一般式(9)で表される化合物とを反応させることを特徴とするメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
    (式中、A、Bは各々、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。)
    (式中、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々0〜4の整数を示す。R2、R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。またZはケイ素原子を含む2価の基を示す。)
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。)
    (式中、R4は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。但し、R4はR1と異なる構造である。)
  5. 請求項1又は2に記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法であって、酸触媒存在下にて、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物と、下記一般式(6)及び/又は下記一般式(7)で表される化合物とを反応させることを特徴とするメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
    (式中、A、Bは各々、−O−、−NH−、−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。)
    (式中、D、Eは各々独立して、−O−、*−R−NH−、*−R−S−の群から選ばれる2価の原子又は分子を示す。但し、*はフェニル基との結合方向を示し、Rは単結合、又は炭素原子数1〜3の2価炭化水素基を示す。X、Yは各々独立して1価脂肪族炭化水素基、(メタ)アクリル基、CN、OCH3、NO2、F原子、Cl原子、Br原子、又はI原子を示す。またp、qは各々0〜4の整数を示す。R2、R3は各々独立して、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。またZはケイ素原子を含む2価の基を示す。)
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。)
    (式中、R4は炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を示す。但し、R4はR1と異なる構造である。)
  6. 酸触媒が、硫酸、塩酸、硝酸又はリン酸である請求項5記載のメソゲン・ケイ素化合物共重合体の製造方法。
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