JP6164123B2 - 硬化性組成物、メソゲン基含有硬化物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕
(A)下記平均組成式(1)で示されるメソゲン基含有共重合体、
(B)水素ケイ素間結合を2つ以上持つケイ素化合物、
(C)ヒドロシリル化触媒
を含有してなる硬化性組成物。
で示される不飽和基を有するケイ素原子を含む2価の基である。]
〔2〕
更に、(D)充填剤を含有する〔1〕記載の硬化性組成物。
〔3〕
更に、(E)反応制御剤を含有する〔1〕又は〔2〕記載の硬化性組成物。
〔4〕
更に、(F)酸化防止剤を含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の硬化性組成物。
〔5〕
〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の組成物を硬化させて得られるメソゲン基含有硬化物。
〔6〕
(A)成分を含む溶液又は分散液に、(B)、(C)成分及びその他の成分を添加して加熱硬化させることを特徴とする〔5〕記載のメソゲン基含有硬化物の製造方法。
本発明の(A)成分は、下記平均組成式(1)で示されるメソゲン基含有共重合体である。
R2、R3として、具体的には、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)2−CH(CH3)−等が例示できる。これらの中でも−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)2−CH(CH3)−が好ましい。
またp、qは各々独立して0〜4の整数、好ましくは0又は1である。
なお、上記式(2)で示される繰返し単位を有する2価の基Zにおいて、各単位はランダムに結合していても、ブロック重合体として結合していてもよい。
本発明のメソゲン基含有共重合体の第1の製造方法を説明する。
本発明のメソゲン基含有共重合体は、下記一般式(5)、下記一般式(6)、下記一般式(7)、下記一般式(8)で表される化合物から選択される化合物を用いて、以下に示す方法により製造することができる。なお、前記式(1)において、m、kのいずれかが0のときは、下記式(7)又は(8)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
適切な装置内にて、適切な溶媒中、ヒドロシリル化触媒である白金族系金属触媒存在下、ヒドロシリル化が起こりうる不飽和基を含む置換基を持ち、かつH−D−基もしくはH−E−基を持つベンゼン誘導体(D、Eは上記と同じである。)に、Si−H結合を2つ持つシリコーン化合物を付加させる。反応後、濾過等によって触媒を除去し、溶媒を留去することで、両末端にH−D−基もしくはH−E−基を持ったベンゼン環を有するシリコーン化合物を得る。
なお、白金触媒としては、[Pt{Me2(CH2=CH)Si}2O])や[(C5H5)2PtCl2]、H2PtCl6等が挙げられる。また、溶媒としては、トルエン、ヘキサン、ジオキサン、THF(テトラヒドロフラン)等の有機溶媒を適宜使用できる。
次いで、上記で得られたシリコーン化合物、及びこれとは別の不飽和基を持つシリコーン化合物を反応容器に仕込んだ後、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸を添加し、反応させる。十分に反応させた後、固体塩基性中和剤を添加し、濾過精製を行うことで、上記式(6)で示される両末端にH−D−基もしくはH−E−基を持った不飽和基含有ポリシロキサンを得ることができる。
上記式中、Gはヒドロシリル化が起こりうる不飽和基を含む基であり、具体的には、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、エチニル基、プロパルギル基等のアルキニル基等が挙げられ、好ましくはアリル基、ビニル基である。
また、反応条件は、温度30〜120℃、好ましくは60〜90℃で、0.5〜24時間、好ましくは1〜10時間反応させる。
また、反応条件は、温度−5〜80℃、好ましくは5〜40℃で、1〜48時間、好ましくは3〜15時間反応させる。
上記化合物を反応させる場合の反応割合は任意で決められる。平衡化によって、反応割合に応じた化合物を得ることができる。
なお、式(7)及び/又は式(8)で表される化合物は、式(5)及び式(6)で表される化合物と無水酢酸とを反応させる前に添加していてもよい。
本発明のメソゲン基含有共重合体の第2の製造方法を説明する。
溶媒中、脱塩酸剤存在下にて、前記一般式(5)及び前記一般式(6)で表される化合物と下記一般式(9)及び/又は下記一般式(10)で表される化合物とを反応させることにより、本発明のメソゲン基含有共重合体を製造することもできる。なお、前記式(1)において、m、kのいずれかが0のときは、下記式(9)又は(10)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
溶媒の使用量は、式(5)と式(6)の化合物合計の物質量に対し、0.1〜10モル/L、好ましくは0.1〜3モル/Lとなるように加える。
本発明のメソゲン基含有共重合体の第3の製造方法を説明する。
溶媒中、酸触媒存在下にて、前記一般式(5)及び前記一般式(6)で表される化合物と前記一般式(7)及び/又は前記一般式(8)で表される化合物とを脱水縮合反応させることにより、本発明のメソゲン基含有共重合体を製造することもできる。なお、前記式(1)において、m、kのいずれかが0のときは、前記式(7)又は(8)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
酸触媒の添加量は、溶媒に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜8質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましく、0.2〜3質量%が特に好ましい。
水素ケイ素間結合(Si−H結合)を2つ以上持つケイ素化合物(B)は、本硬化性組成物の架橋剤であり、1分子内に2個以上、好ましくは3〜8個のSi−H基を含有する、直鎖状でも分岐状でも環状でも構わない、オルガノハイドロジェンポリシロキサンであることが好ましい。例えば、下記一般式(3)又は(4)で示される化合物が例示できるが、これらのものに限定されない。
なお、上記式(3)で示される化合物の配列は、ランダムでもブロックでもよい。
上記式(4)中、uは2以上、好ましくは2〜20の整数、vは0以上、好ましくは1〜20の整数で、かつu+vは3以上、好ましくは3〜8の整数である。
ケイ素化合物(B)の使用量は、メソゲン基含有共重合体(A)中の不飽和基量に対する(B)成分中のSi−H基のモル比(Si−H基/不飽和基)が0.1〜10、特に0.5〜2の範囲となるように配合することが好ましい。このSi−H基と不飽和基とのモル比が0.1以上であれば、架橋密度が低くなることもなく、組成物が硬化しないといった問題も起こらない。10以下であれば、架橋密度が高くなりすぎることもなく、残存Si−Hに起因した発泡も抑制できるため好ましい。
ヒドロシリル化触媒(C)として、白金族金属系触媒を用いることができる。具体的には、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート、白金担持カーボン等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等が挙げられる。
なお、このヒドロシリル化触媒の配合量は触媒量とすることができるが、通常、白金族金属として(A)、(B)成分の合計質量に対して1〜5,000ppm、特に2〜2,000ppm程度配合することが好ましい。
本発明の硬化性組成物には、充填剤(D)を配合してもよい。充填剤(D)としては、公知の無機充填剤を広く使用できる。具体的には、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属水酸化物、導電性金属粉、導電性金属繊維、フェライト類等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、反応制御剤(E)を配合することができる。反応制御剤(E)は、硬化性組成物を調合ないし基材に塗工する際に、加熱硬化前に処理液が増粘やゲル化を起こさないようにするために必要に応じて任意に添加するものである。
更に本発明の硬化性組成物には、熱安定性を向上させるために酸化防止剤(F)を配合してもよい。酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物及び有機硫黄化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
本発明で用いられるヒンダードフェノール系化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げるヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(商品名:Sumilizer BHT)、2,5−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン(商品名:Nocrac NS−7)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(商品名:Nocrac M−17)、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン(商品名:Nocrac DAH)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名:Nocrac NS−6)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル(商品名:IRGANOX 1222)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名:Nocrac 300)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名:Nocrac NS−5)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(アデカスタブ AO−40)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(商品名:Sumilizer GM)、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(商品名:Sumilizer GS)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチル−シクロヘキシル)フェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)(商品名:シーノックス226M)、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(商品名:IRGANOX 1520L)、2,2’−エチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(商品名:アデカスタブ AO−30)、テトラキス[メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン(商品名:アデカスタブ AO−60)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 245)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(商品名:IRGANOX 1098)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 259)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]1,1−ジメチルエチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA−80)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(商品名:IRGANOX 3114)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム/ポリエチレンワックス混合物(50:50)(商品名:IRGANOX 1425WL)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1135)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(商品名:Sumilizer WX−R)、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:Sumilizer GP)等。
本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げるヒンダードアミン系化合物が好ましい。
p,p’−ジオクチルジフェニルアミン(商品名:IRGANOX 5057)、フェニル−α−ナフチルアミン(Nocrac PA)、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)(商品名:Nocrac 224,224−S)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(商品名:Nocrac AW)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac DP)、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac White)、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac 810NA)、N,N’−ジアリル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nonflex TP)、4,4’(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名:Nocrac CD)、p,p−トルエンスルフォニルアミノジフェニルアミン(商品名:Nocrac TD)、N−フェニル−N’−(3−メタクロリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac G1)、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(商品名:Ozonon 35)、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン(商品名:Sumilizer BPA)、N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(商品名:Antigene 6C)、アルキル化ジフェニルアミン(商品名:Sumilizer 9A)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物(商品名:Tinuvin 622LD)、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]](商品名:CHIMASSORB 944)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物(商品名:CHIMASSORB 119FL)、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 123)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 770)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(商品名:TINUVIN 144)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 765)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(商品名:LA−57)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(商品名:LA−52)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び1−トリデカノールとの混合エステル化物(商品名:LA−62)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール及び1−トリデカノールとの混合エステル化物(商品名:LA−67)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名:LA−63P)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名:LA−68LD)、(2,2,6,6−テトラメチレン−4−ピペリジル)−2−プロピレンカルボキシレート(商品名:アデカスタブ LA−82)、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−プロピレンカルボキシレート(商品名:アデカスタブ LA−87)等。
本発明で用いられる有機リン化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げる有機リン化合物が好ましい。
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド(商品名:SANKO−HCA)、トリエチルホスファイト(商品名:JP302)、トリ−n−ブチルホスファイト(商品名:JP304)、トリフェニルホスファイト(商品名:アデカスタブ TPP)、ジフェニルモノオクチルホスファイト(商品名:アデカスタブ C)、トリ(p−クレジル)ホスファイト(商品名:Chelex−PC)、ジフェニルモノデシルホスファイト(商品名:アデカスタブ 135A)、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト(商品名:JPM313)、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト(商品名:JP308)、フェニルジデシルホスファイト(アデカスタブ 517)、トリデシルホスファイト(商品名:アデカスタブ 3010)、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト(商品名:JPP100)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−24G)、トリス(トリデシル)ホスファイト(商品名:JP333E)、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−4C)、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−36)、ビス[2,4−ジ(1−フェニルイソプロピル)フェニル]ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−45)、トリラウリルトリチオホスファイト(商品名:JPS312)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(IRGAFOS 168)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト(商品名:アデカスタブ 1178)、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−8)、トリス(モノ,ジノニルフェニル)ホスファイト(商品名:アデカスタブ 329K)、トリオレイルホスファイト(商品名:Chelex−OL)、トリステアリルホスファイト(商品名:JP318E)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト(商品名:JPH1200)、テトラ(C12−C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト(商品名:アデカスタブ 1500)、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジホスファイト(商品名:アデカスタブ 260)、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン−トリホスファイト(商品名:アデカスタブ 522A)、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー(HBP)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルオキシ)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフィン(商品名:P−EPQ)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニルオキシ)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフィン(商品名:GSY−101P)、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(商品名:IRGAFOS 12)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(商品名:アデカスタブ HP−10)等。
本発明で用いられる有機硫黄化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げる有機硫黄化合物が好ましい。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPL−R)、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM)、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPS)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(商品名:Sumilizer TP−D)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TL)、2−メルカプトベンズイミダゾール(商品名:Sumilizer MB)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:アデカスタブ AO−503A)、1,3,5−トリス−β−ステアリルチオプロピオニルオキシエチルイソシアヌレート、3,3’−チオビスプロピオン酸ジドデシルエステル(商品名:IRGANOX PS 800FL)、3,3’−チオビスプロピオン酸ジオクデシルエステル(商品名:IRGANOX PS 802FL)等。
なお、酸化防止剤(F)は1種類に限定されるものではなく、複数種類を併用してもよい。
溶媒の使用量は、(A)成分100質量部に対して20〜1,000質量部、特に120〜300質量部が好ましい。
また、メソゲン基含有共重合体(A)を溶媒に溶解又は分散する方法としては、適当な容器にメソゲン基含有共重合体(A)と溶媒を必要量加えて、攪拌機、又は自転・公転ミキサーにて、溶解又は分散するまで攪拌を行うことが好ましい。
攪拌装置、冷却装置、温度計を取り付けた3Lセパラブルフラスコに、上記式(S−1)で示されるo−アリルフェノール536.72g(4モル)、トルエン1,000g、及び0.5%カールステッド触媒0.20gを加え、オイルバスにて80℃に加熱した。その後、滴下ロートからフラスコ内に攪拌しながら上記式(S−2)で示されるテトラメチルジシロキサン268.64g(2モル)を1時間で滴下し、滴下終了後、更に80℃で1時間攪拌熟成を行った。室温まで冷却後、活性炭を加えて触媒を吸着させた後に、濾過によって活性炭と触媒を除去した。得られた溶液を減圧により、溶媒を留去して上記式(S−3)で示される両末端にフェノール基を持ったジシロキサン750.40g(93.2%収率)を得た。
攪拌機、温度計、及びジムロート冷却管を備えた2Lの3つ口フラスコに、上記式(S−3)で示される両末端にフェノール基を持ったジシロキサン644.29g(1.6モル)、及び上記式(S−4)で示されるテトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン413.59g(1.2モル)を仕込んだ後、トリフルオロメタンスルホン酸0.53g(500ppm)を添加し、攪拌下、25℃で、10時間反応させた。
反応を終了後、固体塩基性中和剤を系内に添加し、2時間攪拌して、トリフルオロメタンスルホン酸の中和処理を行った後、濾過精製を行い、上記式(S−5)で示される両末端にフェノール基を持つビニル含有ポリシロキサン1,001.66g(94.7%収率)を得た。
攪拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した3Lフラスコ内に、上記式(S−6)で示されるビフェノール279.32g(1.5モル)、上記式(S−5)で示される両末端にフェノール基を持つビニル含有ポリシロキサン661.16g(1.0モル、アルケニル基量:3当量)、上記式(S−7)で示されるドデカン二酸575.75g(2.5モル)、及び無水酢酸561.50g(5.5モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間攪拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間攪拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、下記式(S−24)で示される樹脂1,239.16g(85.5%収率)を得た。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー株式会社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(S−24)の重量平均分子量は19,900であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった(アルケニル基量=0.2039mol/100g)。
攪拌装置、冷却装置、温度計を取り付けた3Lセパラブルフラスコに、上記式(S−8)で示されるオイゲノール985.20g(6モル)、トルエン1,000g、0.5%カールステッド触媒0.35gを加え、オイルバスにて80℃に加熱した。その後、滴下ロートからフラスコ内に攪拌しながら上記式(S−2)で示されるテトラメチルジシロキサン402.96g(3モル)を1時間で滴下し、滴下終了後、更に80℃で1時間攪拌熟成を行った。室温まで冷却後、活性炭を加えて触媒を吸着させた後に、濾過によって活性炭と触媒を除去した。得られた溶液を減圧により、溶媒を留去して上記式(S−9)で示される両末端にフェノール基を持つジシロキサン1,311.78g(94.5%収率)を得た。
攪拌機、温度計、及びジムロート冷却管を備えた2Lの3つ口フラスコに、上記式(S−10)で示されるオクタメチルシクロテトラシロキサン148.31g(0.5モル)、上記式(S−4)で示されるテトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン344.66g(1.0モル)、及び上記式(S−9)で示される両末端にフェノール基を持つジシロキサン462.73g(1.0モル)を仕込んだ後、トリフルオロメタンスルホン酸0.48g(500ppm)を添加し、攪拌下、25℃で、10時間反応させた。
反応を終了後、固体塩基性中和剤を系内に添加し、2時間攪拌して、トリフルオロメタンスルホン酸の中和処理を行った後、濾過精製を行い、上記式(S−11)で示される両末端にフェノール基を持つビニル含有ポリシロキサン910.20g(95.2%収率)を得た。
攪拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−12)で示される4,4’−ジアミノビフェニル110.54g(0.6モル)、上記式(S−11)で示される両末端にフェノール基を持つビニル含有ポリシロキサン860.11g(0.9モル)、上記式(S−7)で示されるドデカン二酸69.78g(0.3モル)、上記式(S−13)で示されるフタル酸201.35g(1.2モル)、及び無水酢酸336.90g(3.3モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間攪拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間攪拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、下記式(S−25)で示される樹脂976.69g(82.7%収率)を得た。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー株式会社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(S−25)の重量平均分子量は3,280であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった(アルケニル基量=0.2970mol/100g)。
攪拌機、温度計、及びジムロート冷却管を備えた2Lの3つ口フラスコに、上記式(S−14)で示されるオクタフェニルシクロテトラシロキサン396.59g(0.5モル)、上記式(S−4)で示されるテトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン172.33g(0.5モル)、及び上記式(S−9)で示される両末端にフェノール基を持つジシロキサン462.73g(1モル)を仕込んだ後、トリフルオロメタンスルホン酸0.52g(500ppm)を添加し、攪拌下、25℃で、10時間反応させた。
反応を終了後、固体塩基性中和剤を系内に添加し、2時間攪拌して、トリフルオロメタンスルホン酸の中和処理を行った後、濾過精製を行い、上記式(S−15)で示される両末端にフェノール基を持つビニル含有ポリシロキサン969.43g(94.0%収率)を得た。
攪拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した2Lフラスコ内に、上記式(S−16)で示される4,4’−ジメルカプトビフェニル163.76g(0.75モル)、上記式(S−15)で示される両末端にフェノール基を持つビニル含有ポリシロキサン773.73g(0.75モル)、上記式(S−17)で示されるフマル酸87.92g(0.76モル)、上記式(S−18)で示されるテレフタル酸125.84g(0.76モル)、及び無水酢酸336.90g(3.3モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間攪拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間攪拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、下記式(S−26)で示される樹脂880.26g(80.4%収率)を得た。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー株式会社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(S−26)の重量平均分子量は24,800であった。このものを1H−核磁気共鳴分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった(アルケニル基量=0.1337mol/100g)。
上記式(S−24)で示される化合物100部にトルエン200部を加えて、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分攪拌を行った。そこに上記式(S−19)で示される3−メチル−1−ブチン−3−オールを0.34部、塩化第2白金を0.02部、及び上記式(S−20)で示される両末端にSi−H結合を持つテトラフェニルヘキサメチルヘキサシロキサンを32.15部(H/Vi=0.95(モル比))加えた後、上記のミキサーにて更に2,000rpm、5分攪拌し、そこに最終的に硬化成分(式(S−24),(S−20)で示される化合物)と無機充填剤が75:25体積%の比率になるように酸化ケイ素(R972、平均粒径16μm:日本アエロジル株式会社製)を加えて、再度上記のミキサーにて更に2,000rpm、20分攪拌した。得られた混合物を金型に加えて、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを蒸発させた後、熱プレス機にて180℃で2時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(1)とする。
上記式(S−25)で示される化合物100部にトルエン200部を加えて、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分攪拌を行った。そこに上記式(S−19)で示される3−メチル−1−ブチン−3−オールを1.01部、塩化白金酸を0.03部、及び上記式(S−21)で示される両末端にSi−H結合を持つヘキサフェニルテトラメチルペンタシロキサンを105.23部(H/Vi=0.95(モル比))加えた後、上記のミキサーにて更に2,000rpm、5分攪拌し、そこに最終的に硬化成分(式(S−25),(S−21)で示される化合物)と無機充填剤が75:25体積%の比率になるように窒化ホウ素(UHP−2、粒径10μm:昭和電工株式会社製)を加えて、再度上記のミキサーにて更に2,000rpm、20分攪拌した。得られた混合物を金型に加えて、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを蒸発させた後、熱プレス機にて180℃で2時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(2)とする。
上記式(S−26)で示される化合物100部にトルエン200部を加えて、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分攪拌を行った。そこに上記式(S−22)で示される1−エチニルシクロヘキサノールを1.00部、塩化白金酸を0.021部、及び上記式(S−23)で示されるテトラメチルシクロテトラシロキサンを7.83部(H/Vi=0.95(モル比))加えた後、上記のミキサーにて更に2,000rpm、5分攪拌し、そこに最終的に硬化成分(式(S−26),(S−23)で示される化合物)と無機充填剤が75:25体積%の比率になるように酸化アルミニウム(DAW−45、粒径45μm:電気化学工業株式会社製)を加えて、再度上記のミキサーにて更に2,000rpm、20分攪拌した。得られた混合物を金型に加えて、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを蒸発させた後、熱プレス機にて180℃で2時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(3)とする。
上記式(S−24)で示される化合物100部にトルエン200部を加えて、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分攪拌を行った。そこに上記式(S−19)で示される3−メチル−1−ブチン−3−オールを0.34部、塩化第2白金を0.02部、及び上記式(S−20)で示される両末端にSi−H結合を持つテトラフェニルヘキサメチルヘキサシロキサンを32.15部(H/Vi=0.95(モル比))加えた後、上記のミキサーにて更に2,000rpm、15分攪拌した。このとき、粘度(23℃)は50Pa・sであった。得られた混合物を金型に加えて、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを蒸発させた後、熱プレス機にて180℃で2時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(4)とする。
なお、粘度はBN型回転粘度計を使用した(以下、同じ)。
上記式(S−25)で示される化合物100部にトルエン200部を加えて、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分攪拌を行った。そこに上記式(S−19)で示される3−メチル−1−ブチン−3−オールを1.01部、塩化白金酸を0.03部、及び上記式(S−21)で示される両末端にSi−H結合を持つヘキサフェニルテトラメチルペンタシロキサンを105.23部(H/Vi=0.95(モル比))加えた後、上記のミキサーにて更に2,000rpm、15分攪拌した。このとき、粘度(23℃)は10Pa・sであった。得られた混合物を金型に加えて、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを蒸発させた後、熱プレス機にて180℃で2時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(5)とする。
上記式(S−26)で示される化合物100部にトルエン200部を加えて、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分攪拌を行った。そこに上記式(S−22)で示される1−エチニルシクロヘキサノールを1.00部、塩化白金酸を0.021部、及び上記式(S−23)で示されるテトラメチルシクロテトラシロキサンを7.83部(H/Vi=0.95(モル比))加えた後、上記のミキサーにて更に2,000rpm、15分攪拌した。このとき、粘度(23℃)は60Pa・sであった。得られた混合物を金型に加えて、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを蒸発させた後、熱プレス機にて180℃で2時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(6)とする。
攪拌装置、冷却装置、温度計を取り付けた3Lセパラブルフラスコに、上記式(S−6)で示されるビフェノール186.21g(1モル)、上記式(S−7)で示されるドデカン二酸241.86g(1.05モル)、上記式(S−27)で示されるN−(4−アセトキシフェニル)−マレイミド11.56g(0.05モル)、及び無水酢酸214.39g(2.10モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間攪拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間攪拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、下記式(S−28)で示される樹脂310.00g(77.6%収率)を得た。この樹脂を高温GPC TSKgel GMHHR−H(20)HT(東ソー株式会社製 7.8mmI.D.×30cm)を用い、流量0.3ミリリットル/分、溶離液1,2,4−トリクロロベンゼン、カラム温度140℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(S−28)の重量平均分子量は7,100であった。このものに対し、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で推定される化合物であることがわかった。
上記式(S−28)で示される樹脂を細かく粉砕した後に容器の中に入れ、180℃で溶融させ、樹脂100部に対しパークミルD(日油株式会社製)を1部均一に混合させ、熱プレス機にて210℃で4時間加熱硬化することで、ペレット状の硬化物(成形品)を得た。これを硬化物(8)とする。
実施例1〜6、比較例1,2で製造した硬化物を京都電子工業株式会社製ホットディスク法熱伝導率測定装置で4φのセンサーにて熱伝導率を測定した結果、熱伝導率は表1のようになった。
SII株式会社製DMS6100で弾性率測定を行った。25℃での結果を表にまとめた。
Claims (6)
- (A)下記平均組成式(1)で示されるメソゲン基含有共重合体、
(B)水素ケイ素間結合を2つ以上持つケイ素化合物、
(C)ヒドロシリル化触媒
を含有してなる硬化性組成物。
で示される不飽和基を有するケイ素原子を含む2価の基である。] - 更に、(D)充填剤を含有する請求項1記載の硬化性組成物。
- 更に、(E)反応制御剤を含有する請求項1又は2記載の硬化性組成物。
- 更に、(F)酸化防止剤を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物を硬化させて得られるメソゲン基含有硬化物。
- (A)成分を含む溶液又は分散液に、(B)、(C)成分及びその他の成分を添加して加熱硬化させることを特徴とする請求項5記載のメソゲン基含有硬化物の製造方法。
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