JP6065858B2 - 樹脂組成物、メソゲン基含有硬化物及びその製造方法 - Google Patents
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- VYRYLILAHYTCPA-UHFFFAOYSA-N CCCc1cc(-c(cc2)cc(CC)c2O)ccc1O Chemical compound CCCc1cc(-c(cc2)cc(CC)c2O)ccc1O VYRYLILAHYTCPA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Description
〔1〕
(A)下記平均組成式(1)で表される不飽和炭化水素基を1分子中に2個以上含有するメソゲン・ケイ素化合物共重合体、
(B)1分子内に2個以上のSiH基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒
を含有してなることを特徴とする樹脂組成物。
で示されるケイ素原子を含む2価の有機基である。〕
〔2〕
(B)1分子内に2個以上のSiH基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが、下記一般式(3)、(4)
で示される1種以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである〔1〕の樹脂組成物。
〔3〕
更に、(D)反応制御剤を含有する〔1〕又は〔2〕記載の樹脂組成物。
〔4〕
更に、(E)酸化防止剤を含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔5〕
更に、(F)無機充填剤を含有する〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔6〕
更に、(G)有機溶剤を含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化させて得られるメソゲン基含有硬化物。
〔8〕
(A)成分を含む溶液又は分散液に、(B)、(C)成分及びその他の成分を添加して加熱硬化させることを特徴とする〔7〕記載のメソゲン基含有硬化物の製造方法。
本発明の樹脂組成物は、
(A)平均組成式(1)で表される不飽和炭化水素基を1分子中に2個以上含有するメソゲン・ケイ素化合物共重合体、
(B)1分子内に2個以上のSiH基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒
を含有してなることを特徴とする。
本発明の(A)成分は、下記平均組成式(1)で表される不飽和炭化水素基を1分子中に2個以上含有するメソゲン・ケイ素化合物共重合体である。
で示されるケイ素原子を含む2価の有機基である。〕
−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、
−(CH2)6−、−(CH2)8−、−(CH2)10−、−(CH2)15−、
−(CH2)20−、−CH(CH3)−、−C(CH3)(CH3)−、
−CH2−CH(CH3)−、−CH2CH(CH3)CH2−、−CH=CH−、
−C≡C−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、
−CH2−CH(CH3)−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2CH2CH3)−、
−CH2−C(CH2CH2CH3)(CH2CH2CH3)−、
−CH2−C(CH2CH(CH3)CH3)(CH2CH2CH3)−、
−CH2−C(CH2CH(CH3)CH3)(CH2C(CH3)(CH3)CH3)−、
等が例示できる。
また、q、rはそれぞれ0、1又は2であり、好ましくは0又は1である。但し、q、rは同時に0ではない。
aは0〜60の整数、好ましくは1〜10の整数であり、bは0〜60の整数、好ましくは0〜10の整数である。
本発明のメソゲン・ケイ素化合物共重合体は、下記一般式(5)、下記一般式(6)、下記一般式(7)、下記一般式(8)で表される化合物から選択される化合物を用いて、以下に示す方法により、製造することができる。なお、前記式(1)において、oが0のときは下記式(8)で表わされる化合物を用いることなく製造される。
なお、上記式(7)及び式(8)で表される化合物は、式(5)及び式(6)で表される化合物と低級脂肪酸の無水物とを反応させる前に添加していてもよい。
(B)成分は架橋剤であり、1分子内に2個以上、好ましくは3〜10個のSiH基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、直鎖状、分岐状又は環状のいずれのものも使用でき、例えば、下記に示すものなどが例示される。
また、cは0〜60の整数、好ましくは2〜10の整数であり、dは0〜60の整数、好ましくは1〜30の整数であり、eは0〜60の整数、好ましくは1〜30の整数であり、また、c+d+eは2〜130、特に2〜70、とりわけ4〜20であることが好ましい。但し、Aがメチル基の場合、cは0ではなく、Aの一方がメチル基、もう一方が水素原子の場合、cは1以上であり、Aがいずれもメチル基の場合、cは2以上である。
(C)成分は白金族金属系触媒であり、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とアルコールとの反応物、白金オレフィン化合物錯体、白金ビニル基含有シロキサン錯体、白金担持カーボンなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、(D)反応制御剤を配合することができる。(D)成分は、樹脂組成物を調合ないし基材に塗工する際に、加熱硬化前に組成液が増粘やゲル化を起こさないようにするために必要に応じて任意に添加するものである。
具体例としては、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニルシクロヘキサノール、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ブチン、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ペンチン、3,5−ジメチル−3−トリメチルシロキシ−1−ヘキシン、1−エチニル−1−トリメチルシロキシシクロヘキサン、ビス(2,2−ジメチル−3−ブチノキシ)ジメチルシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサンなどが挙げられ、好ましいのは1−エチニルシクロヘキサノール、及び3−メチル−1−ブチン−3−オールである。
更に本発明の樹脂組成物には、熱安定性を向上させるため、(E)酸化防止剤を配合してもよい。酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物及び有機硫黄化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
本発明で用いられるヒンダードフェノール系化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げるヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(商品名:Sumilizer BHT)、2,5−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン(商品名:Nocrac NS−7)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(商品名:Nocrac M−17)、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン(商品名:Nocrac DAH)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名:Nocrac NS−6)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル(商品名:IRGANOX 1222)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名:Nocrac 300)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名:Nocrac NS−5)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(アデカスタブ AO−40)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(商品名:Sumilizer GM)、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(商品名:Sumilizer GS)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチル−シクロヘキシル)フェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)(商品名:シーノックス226M)、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(商品名:IRGANOX 1520L)、2,2’−エチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(商品名:アデカスタブ AO−30)、テトラキス[メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン(商品名:アデカスタブ AO−60)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 245)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(商品名:IRGANOX 1098)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 259)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]1,1−ジメチルエチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA−80)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(商品名:IRGANOX 3114)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム/ポリエチレンワックス混合物(50:50)(商品名:IRGANOX 1425WL)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1135)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(商品名:Sumilizer WX−R)、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:Sumilizer GP)等。
本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げるヒンダードアミン系化合物が好ましい。
p,p’−ジオクチルジフェニルアミン(商品名:IRGANOX 5057)、フェニル−α−ナフチルアミン(Nocrac PA)、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)(商品名:Nocrac 224,224−S)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(商品名:Nocrac AW)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac DP)、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac White)、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac 810NA)、N,N’−ジアリル−p−フェニレンジアミン(商品名:Nonflex TP)、4,4’(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名:Nocrac CD)、p,p−トルエンスルフォニルアミノジフェニルアミン(商品名:Nocrac TD)、N−フェニル−N’−(3−メタクロリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン(商品名:Nocrac G1)、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(商品名:Ozonon 35)、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン(商品名:Sumilizer BPA)、N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(商品名:Antigene 6C)、アルキル化ジフェニルアミン(商品名:Sumilizer 9A)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物(商品名:Tinuvin 622LD)、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]](商品名:CHIMASSORB 944)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物(商品名:CHIMASSORB 119FL)、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 123)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 770)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(商品名:TINUVIN 144)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 765)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(商品名:LA−57)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(商品名:LA−52)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び1−トリデカノールとの混合エステル化物(商品名:LA−62)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール及び1−トリデカノールとの混合エステル化物(商品名:LA−67)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名:LA−63P)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名:LA−68LD)、(2,2,6,6−テトラメチレン−4−ピペリジル)−2−プロピレンカルボキシレート(商品名:アデカスタブ LA−82)、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−プロピレンカルボキシレート(商品名:アデカスタブ LA−87)等。
本発明で用いられる有機リン化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げる有機リン化合物が好ましい。
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド(商品名:SANKO−HCA)、トリエチルホスファイト(商品名:JP302)、トリ−n−ブチルホスファイト(商品名:304)、トリフェニルホスファイト(商品名:アデカスタブ TPP)、ジフェニルモノオクチルホスファイト(商品名:アデカスタブ C)、トリ(p−クレジル)ホスファイト(商品名:Chelex−PC)、ジフェニルモノデシルホスファイト(商品名:アデカスタブ 135A)、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト(商品名:JPM313)、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト(商品名:JP308)、フェニルジデシルホスファイト(アデカスタブ 517)、トリデシルホスファイト(商品名:アデカスタブ 3010)、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト(商品名:JPP100)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−24G)、トリス(トリデシル)ホスファイト(商品名:JP333E)、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−4C)、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−36)、ビス[2,4−ジ(1−フェニルイソプロピル)フェニル]ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−45)、トリラウリルトリチオホスファイト(商品名:JPS312)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(IRGAFOS 168)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト(商品名:アデカスタブ 1178)、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP−8)、トリス(モノ,ジノニルフェニル)ホスファイト(商品名:アデカスタブ 329K)、トリオレイルホスファイト(商品名:Chelex−OL)、トリステアリルホスファイト(商品名:JP318E)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト(商品名:JPH1200)、テトラ(C12−C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト(商品名:アデカスタブ 1500)、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジホスファイト(商品名:アデカスタブ 260)、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン−トリホスファイト(商品名:アデカスタブ 522A)、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー(HBP)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルオキシ)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフィン(商品名:P−EPQ)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニルオキシ)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフィン(商品名:GSY−101P)、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(商品名:IRGAFOS 12)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(商品名:アデカスタブ HP−10)等。
本発明で用いられる有機硫黄化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げる有機硫黄化合物が好ましい。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPL−R)、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM)、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPS)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(商品名:Sumilizer TP−D)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TL)、2−メルカプトベンズイミダゾール(商品名:Sumilizer MB)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート(商品名:アデカスタブ AO−503A)、1,3,5−トリス−β−ステアリルチオプロピオニルオキシエチルイソシアヌレート、3,3’−チオビスプロピオン酸ジドデシルエステル(商品名:IRGANOX PS 800FL)、3,3’−チオビスプロピオン酸ジオクデシルエステル(商品名:IRGANOX PS 802FL)等。
なお、(E)成分は1種類に限定されるものではなく、複数種類を併用してもよい。
更に本発明の樹脂組成物には、熱伝導率や強度を向上させるため、(F)無機充填剤を配合してもよい。
(F)成分としては公知の無機充填剤を広く使用できる。具体的には、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属水酸化物、導電性金属粉、導電性金属繊維、フェライト類等が挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物には、(G)有機溶剤を使用することができる。該(G)成分としては、(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)成分を溶解又は分散する有機溶剤が好ましい。
メソゲン基含有樹脂中に無機充填剤を充填する手段として、樹脂を加熱溶融し、その状態で無機充填剤を加える方法が一般的である。しかし、本発明では、溶媒に可溶又は分散可能であるメソゲン・ケイ素化合物共重合体を用いるため、メソゲン・ケイ素化合物共重合体を溶媒に溶解又は分散させた樹脂組成物を得ることが可能である。
(G)有機溶剤の具体例としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、酢酸エチル、アセトン等が例示できる。
なお、(G)成分は1種類に限定されるものではなく、複数種類を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、回路基板材料、抵抗・インダクタ・コンデンサ等の封止材料又は電子部品用ケース、IC・電力用トランジスタ素子用封止材料、放熱フィンやヒートシンク・ヒートパイプ等の冷却部品のOA・通信機器などに極めて有効である。
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物50.00g(0.269モル)、上記式(S−2)で示される化合物93.44g(0.336モル)、上記式(S−3)で示される化合物20.69g(0.067モル)、及び無水酢酸71.96g(0.705モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(1)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(1)の重量平均分子量は4,000であった。このものを1H−核磁気共鳴スペクトル分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。(アルケニル基量=0.087mol/100g)
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物50.00g(0.269モル)、上記式(S−2)で示される化合物93.44g(0.336モル)、上記式(S−4)で示される化合物17.84g(0.067モル)、及び無水酢酸71.96g(0.705モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(2)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(2)の重量平均分子量は5,500であった。このものを1H−核磁気共鳴スペクトル分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。(アルケニル基量=0.088mol/100g)
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物50.00g(0.269モル)、上記式(S−6)で示される化合物270.67g(0.336モル)、上記式(S−5)で示される化合物28.81g(0.067モル)、及び無水酢酸71.96g(0.705モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(3)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(3)の重量平均分子量は12,000であった。このものを1H−核磁気共鳴スペクトル分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。(アルケニル基量=0.039mol/100g)
撹拌機、温度計、窒素置換装置、ディーン・スターク装置及び還流冷却器を具備した500mLフラスコ内に、上記式(S−1)で示される化合物50.00g(0.269モル)、上記式(S−2)で示される化合物46.72g(0.168モル)、上記式(S−6)で示される化合物135.34g(0.168モル)、上記式(S−4)で示される化合物17.84g(0.067モル)、及び無水酢酸71.96g(0.705モル)を加えた後、窒素ガス雰囲気で150℃に加温し、1時間撹拌を行った。その後、240℃まで加温し、更に2時間撹拌を行って、理論酢酸生成量の9割程度の酢酸を留出させた後、240℃のまま減圧し、溶融重合を1.5時間行った。その結果、得られた樹脂を樹脂(4)とした。この樹脂をGPCカラム TSKgel Super HZM−H(東ソー社製)を用い、流量0.6ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、樹脂(4)の重量平均分子量は21,000であった。このものを1H−核磁気共鳴スペクトル分析(1H−NMR分析)、赤外吸収スペクトル分析(IR分析)を行った結果、下記平均構造式で示される化合物であることがわかった。(アルケニル基量=0.056mol/100g)
(A)成分として上記にて合成した樹脂(1)、(2)、(3)、(4)を、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分として下記に示す化合物を用いた。
表1に記載した組成に従い、各成分を配合した。具体的に、(A)成分を(G)成分に溶解させ、これに(B)、(D)、(E)成分を混入させ、練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分撹拌を行った。次に(C)成分を添加し、練太郎ミキサーにて2,000rpm、5分撹拌を行った。そこに(F)成分を添加し、練太郎ミキサーにて2,000rpm、10分撹拌した。得られた混合物を金型に入れ、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを揮発させたのち、そのまま180℃に上げて混合物を1時間加熱硬化させることにより、シート状の硬化物を得た。なお、溶媒揮発前の混合物の粘度は、実施例1で1,500mPa・s、実施例2で1,200mPa・s、実施例3で1,900mPa・s、実施例4で2,800mPa・s、実施例5で1,800mPa・sであった。
表1に記載した組成に従い、各成分を配合した。具体的に、(A)成分を(G)成分に溶解させ、これに(B)、(D)成分を練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分撹拌を行った。次に(C)成分を添加し、練太郎ミキサーにて2,000rpm、5分撹拌を行った。得られた混合物の粘度は700mPa・sであった。得られた混合物を金型に入れ、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを揮発させたのち、そのまま180℃に上げて混合物を1時間加熱硬化させることにより、シート状の硬化物を得た。
表1に記載した組成に従い、各成分を配合した。具体的に、(A)、(B)、(D)、(E)及び(G)成分を練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分撹拌を行った。次に(C)成分を添加し、練太郎ミキサーにて2,000rpm、5分撹拌を行った。得られた混合物の粘度は450mPa・sであった。得られた混合物を金型に入れ、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを揮発させたのち、そのまま180℃に上げて混合物を1時間加熱硬化させることにより、シート状の硬化物を得た。
表1に記載した組成に従い、各成分を配合した。具体的に、(A)、(B)、(D)、(E)及び(G)成分を練太郎ミキサーにて2,000rpm、20分撹拌を行った。次に(C)成分を添加し、練太郎ミキサーにて2,000rpm、5分撹拌を行った。そこに(F)成分を添加し、練太郎ミキサーにて2,000rpm、10分撹拌した。得られた混合物の粘度は600mPa・sであった。得られた混合物を金型に入れ、110℃で2時間加熱し、溶媒であるトルエンを揮発させたのち、そのまま180℃に上げて混合物を1時間加熱硬化させることにより、シート状の硬化物を得た。
実施例1〜6及び比較例1,2で製造した硬化物を京都電子工業製ホットディスク法熱伝導率測定装置で4φのセンサーにて熱伝導率を測定した結果、熱伝導率は表1のとおりとなった。
Claims (8)
- (A)下記平均組成式(1)で表される不飽和炭化水素基を1分子中に2個以上含有するメソゲン・ケイ素化合物共重合体、
(B)1分子内に2個以上のSiH基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒
を含有してなることを特徴とする樹脂組成物。
で示されるケイ素原子を含む2価の有機基である。〕 - (B)1分子内に2個以上のSiH基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが、下記一般式(3)、(4)
で示される1種以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項1の樹脂組成物。 - 更に、(D)反応制御剤を含有する請求項1又は2記載の樹脂組成物。
- 更に、(E)酸化防止剤を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 更に、(F)無機充填剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 更に、(G)有機溶剤を含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物を硬化させて得られるメソゲン基含有硬化物。
- (A)成分を含む溶液又は分散液に、(B)、(C)成分及びその他の成分を添加して加熱硬化させることを特徴とする請求項7記載のメソゲン基含有硬化物の製造方法。
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