JP2015108216A - 側方流動の抑制構造および側方流動の抑制方法 - Google Patents

側方流動の抑制構造および側方流動の抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】平面形状を任意に設定した地盤改良体と補強杭とを用いて抑止杭を短工期で形成することにより、工費を低減し、流動に対する抵抗力を増大させることができる側方流動の抑制構造および側方流動の抑制方法を提供すること。
【解決手段】抑止杭7は、下端部が地盤1の支持層3に達する2本の補強杭17を設置した後、補強杭17の側方流動方向後方に1本の地盤改良体19を形成して構築される。地盤改良体19は、液状化層5の深さ方向の略全長に配置される。地盤改良体19の平面形状は、側方流動方向の厚み25よりも側方流動方向に直交する方向の幅23の方が大きい半円形とする。補強杭17は、地盤改良体19の厚み25の薄い部分、すなわち幅23方向の両端部に沿って配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤の側方流動を抑制する側方流動の抑制構造および側方流動の抑制方法に関する。
従来、護岸付近や盛土付近等の軟弱地盤では、液状化の発生が懸念されてきた。液状化が生じると、地盤が液体のようになって側方に流動しようとする。そのため、地盤の側方流動を防止したり、抑制したりするための工法や構造が提案されてきた。
図7は、側方流動の防止構造の平面図を示す。図7に示す構造では、地盤の側方流動防止の対象領域に地盤改良体103を構築するが、このとき、改良域101内に多数の非改良域105を配置する。非改良域105では、側方流動方向の端部に改良域101によるアーチが形成される(例えば、特許文献1参照)。
図8は、側方流動の抑制構造の平面図を示す。図8に示す構造では、表層と支持層(非液状化層)との間に液状化層が存在する地盤において、上部が表層に埋設され、下端が支持層に埋入される抑止杭111を、間隔をあけて配置する。抑止杭111は、例えば鋼管杭であり、平面視で千鳥状に配置される(例えば、特許文献2参照)。
図9は、深層混合処理工法と親杭とを用いた土留め工の平面図を示す。図9に示す構造では、深層混合処理工法を用いて構築した多数の柱状体107によって改良部分を形成し、改良部分の外周位置またはその近辺内部に適宜間隔で親杭109を設置する。親杭109のかわりに鋼矢板を設置する場合もある(例えば、特許文献3参照)。
特開2010−7459号公報 特開2010−216186号公報 特許公報第3156180号
しかしながら、図7に示す構造では、多数の地盤改良体103を連ねて特定の形状を形成するため、工費がかかり、工期が長くなるという問題があった。
図8に示す構造では、間隔をおいて抑止杭111を設置するため、抑止杭111同士の間に配管等を配置することが可能となるが、そのためには大口径の鋼管を用いる必要があり、経済的でなかった。また、小口径の鋼管を用いると、材料費が低減されるが、抑止杭111同士の間隔が狭くなり、施工本数が増加する、配管の設置が困難となる、工期が長くなる等の問題があった。
図9に示す構造も、図7に示す構造と同様に、多数の柱状体107を連ねて形成するため、工費がかかり、工期が長くなるという問題があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、平面形状を任意に設定した地盤改良体と補強杭とを用いて抑止杭を短工期で形成することにより、工費を低減し、流動に対する抵抗力を増大させることができる側方流動の抑制構造および側方流動の抑制方法を提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、地盤の側方流動を抑制する抑制構造であって、下端部が地盤の支持層(非液状化層)に達する補強杭と、平面形状が、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形であり、前記補強杭の側方流動方向後方に少なくとも一部が配置される地盤改良体と、からなる抑止杭が、前記地盤に配置されたことを特徴とする側方流動の抑制構造である。
前記抑止杭は、例えば、柱状であり、所定の間隔をおいて、千鳥状等に配置される。また、抑止杭は、複数の地盤改良体を連続配置して壁状に形成される場合もある。なお、明細書中では、抑止杭とは、補強杭と地盤改良体からなるものを指し、地盤改良体が連続して併設されたものも含む。また、このような抑止杭を所定の間隔をおいて地盤に配置したものや、抑止杭を壁状に地盤に配置したものを抑止構造とする。また、抑止杭が単体で地盤に配置されたものや、上述したように抑止杭が離散的または連続的に地盤に配置された抑止構造を包括し、側方流動を抑制する構造を抑制構造とする。
前記地盤改良体の平面形状は、例えば、半円を含む扇型、リボン型、または矩形のいずれかを含み、1本の前記抑止杭が、1本以上の前記補強杭と、1本以上の前記地盤改良体からなる。
前記補強杭は、前記地盤改良体の厚みの薄い部分に沿って配置されることが望ましい。
前記抑止杭は、例えば、前記補強杭を設置した後に前記地盤改良体を形成して構築される。
第1の発明では、地盤改良体の平面形状を、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形とすることにより、円形の地盤改良体を構築する場合と比較して、工費を低減することができる。また、下端部が地盤の支持層(非液状化層)に達する補強杭の側方流動方向後方に地盤改良体の少なくとも一部を配置して抑止杭を構成することにより、抑止杭の剛性や強度を高めることができる。抑止杭を所定の間隔をおいて配置すれば、流動に対する抵抗力を増大させ、工費削減が期待できる。
第2の発明は、地盤の側方流動を抑制する抑制方法であって、下端部が地盤の支持層(非液状化層)に達する補強杭と、平面形状が、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形であり、前記補強杭の側方流動方向後方に少なくとも一部が配置される地盤改良体と、からなる抑止杭を、前記地盤に配置することを特徴とする側方流動の抑制方法である。
前記抑止杭は、例えば、柱状であり、所定の間隔をおいて、千鳥状等に配置する。また、抑止杭は、複数の地盤改良体を連続配置して壁状に形成される場合や、複数の地盤改良体を連結せずに柱状に配置して形成される場合もある。
第2の発明では、地盤改良体の平面形状を、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形とすることにより、円形の地盤改良体を構築する場合と比較して、工費を低減することができる。また、下端部が地盤の支持層(非液状化層)に達する補強杭の側方流動方向後方に地盤改良体の少なくとも一部を配置することにより、抑止構造の剛性や強度を高めることができる。抑止杭を所定の間隔をおいて配置すれば、流動に対する抵抗力を増大させ、工費削減が期待できる。
本発明によれば、平面形状を任意に設定した地盤改良体と補強杭とを用いて短工期で抑止杭を形成することにより、工費を低減し、流動に対する抵抗力を増大させることができる側方流動の抑制構造および側方流動の抑制方法を提供できる。
地盤1の断面図 液状化層の平面図 抑止杭7の平面図 他の抑止杭の例を示す図 他の抑止杭の例を示す図 液状化層の平面図 側方流動の防止構造の平面図 側方流動の抑制構造の平面図 深層混合処理工法と親杭とを用いた土留め工の平面図
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。図1は、地盤1の断面図を示す。図2は、液状化層5の平面図を示す。図1に示すように、地盤1では、支持層(非液状化層)3の上方に液状化層5が位置する。液状化層5の前面には、下端部が支持層(非液状化層)3に達し、上端部が液状化層5の上面および水面から突出する岸壁11が設置される。岸壁11は鋼矢板等である。岸壁11の背面側には、アンカ9が設置される。
地盤1の液状化層5では、地震時に液状化が発生し、図1に示す矢印Aの方向、図2に示す矢印Bの方向への側方流動が発生する可能性がある。なお、図1、図2において、側方流動方向後方は矢印A、矢印Bの根元側であり、側方流動方向前方は矢印A、矢印Bの先端側である。図2に示す抑止構造15は、液状化層5の側方流動を抑制するための構造である。抑止構造15では、複数の抑止杭7が、地盤1に所定の間隔をおいて千鳥状に配置される。側方流動方向前方の列の抑止杭7と岸壁11との距離13は、抑止杭7とアンカ9とが干渉しないように設定される。
図3は、抑止杭7の平面図である。図3に示すように、抑止杭7は、2本の補強杭17と、1本の地盤改良体19からなる。補強杭17は、図1に示すように、下端部が地盤1の支持層(非液状化層)3に達する。補強杭17は、例えば、H型鋼である。他に、補強杭として、木杭、直径1m以下程度の小口径鋼管、コンクリート製既成杭等を用いてもよい。
地盤改良体19は、図1、図2に示すように、補強杭17の側方流動方向後方に配置される。図2に示すように、地盤改良体19は、液状化層5の深さ方向の略全長に配置される。但し、地盤改良体19は、液状化層5の深さ方向の一部のみに配置される場合もある。
図3に示すように、地盤改良体19の平面形状は、側方流動方向(図の左右方向)の厚み25よりも側方流動方向に直交する方向(図の上下方向)の幅23の方が大きい半円形である。地盤改良体19は、例えば、幅23が5m程度、厚み25が2.5m程度とする。補強杭17は、地盤改良体19の厚み25の薄い部分、すなわち幅23方向の両端部に沿って地盤改良体19に接触するように配置されることが望ましい。仮に接触しないと、側方流動に対する抑制効果が十分に発揮されない。
抑止構造15を構築するには、まず、抑止構造15の配置予定位置に補強杭17を設置する。その後、補強杭17の側方流動方向後方にジェットグラウト工法等により地盤改良体19を形成する。地盤改良体19を形成するには、ノズル位置21に設置したジェットノズルを回転または揺動させながら、空気を伴った高圧硬化材を図3に示す矢印Cに示すように地盤1中に噴射して地盤を切削する。そして、スライムを地表に排出させると同時に柱状の固結体を造成する。なお、側方流動方向の厚み25よりも側方流動方向に直交する方向の幅23の方が大きいとは、一度に施工される(1本のノズルによって施工される)地盤改良体19の単位形状が、側方流動方向の厚み25よりも側方流動方向に直交する方向の幅23の方が大きいことを指す。すなわち、偏平形の地盤改良体とは、上述した方法等によって形成された側方流動方向の厚み25よりも側方流動方向に直交する方向の幅23の方が大きい単体の地盤改良体であり、図3に示すような半円形の地盤改良体19を含む。
地震により液状化層5が液状化し、図1に示す矢印Aの方向、図2に示す矢印Bの方向に側方流動が生じた場合、抑止構造15では、地盤改良体19が壁として機能する。そして、地盤改良体19が受けた流動圧を、最終的に補強杭17が負担する。これにより、液状化層5の側方流動を抑制し、岸壁11に作用する土圧を低減するので、岸壁11の撓みや折れを防止することができる。
第1の実施の形態では、地盤改良体19の平面形状を半円形とすることにより、円形の地盤改良体を構築する場合と比較して、地上に排出されるスライムが減少し、工費を削減することができる。また、抑止杭7を地盤1に所定の間隔をおいて配置することにより、地盤改良体を隙間なく構築する場合と比較して、工費を削減することができる。
第1の実施の形態では、補強杭17の側方流動方向後方に地盤改良体19を配置して抑止杭7を構成することにより、剛性・強度の高い抑止杭7を小型の施工機械で施工することができる。図8に示す従来の方法のように、補強杭のみで抑止杭111を構成する場合、1m程度の間隔で抑止杭111を設置する必要があるが、第1の実施の形態の抑止構造15では、剛性・強度の高い抑止杭7を用いるため、抑止杭7同士の間隔を2〜4m程度に広げた場合にも、液状化の抑制効果を得ることができる。
第1の実施の形態では、抑止杭7を地盤1の任意の位置に配置できるため、千鳥状に配置する等の配置の工夫によって流動に対する抵抗力を増大させ、工費を削減することが可能となる。
なお、第1の実施の形態では、地盤改良体19の平面形状を半円形としたが、地盤改良体の平面形状はこれに限らない。地盤改良体は、平面形状が、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形であればよい。地盤改良体は、半円形の他に、扇型、リボン型、または矩形のいずれかを含むものとするのが望ましい。
図4は、他の抑止杭の例を示す図である。なお、図4では、図の右側から左側に向けた側方流動が生じる場合における抑止杭の配置を示している。
図4(a)は、抑止杭7aの平面図である。図4(a)に示す抑止杭7aは、2本の補強杭17aと1本の地盤改良体19aとからなる。地盤改良体19aの平面形状は、側方流動方向(図の左右方向)の厚みよりも側方流動方向に直交する方向(図の上下方向)の幅の方が大きい扇型である。補強杭17aは、地盤改良体19aの厚みの薄い部分、すなわち幅方向の両端部に沿って配置される。地盤改良体19aの一部は、補強杭17aの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。地盤改良体19aを形成するには、ノズル位置21aに設置したジェットノズルを回転または揺動させながら、空気を伴った高圧硬化材を図4(a)に示す矢印Dに示すように地盤中に噴射して地盤を切削する。そして、スライムを地表に排出させると同時に柱状の固結体を造成する。
図4(b)は、抑止杭7bの平面図である。図4(b)に示す抑止杭7bは、1本の補強杭17bと1本の地盤改良体19bとからなる。地盤改良体19bの平面形状は、側方流動方向(図の左右方向)の厚みよりも側方流動方向に直交する方向(図の上下方向)の幅の方が大きいリボン型である。補強杭17bは、地盤改良体19bの厚みの薄い部分、すなわち幅方向の中央部に沿って配置される。地盤改良体19bは、補強杭17bの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。地盤改良体19bを形成するには、ノズル位置21bに設置したジェットノズルを回転または揺動させながら、空気を伴った高圧硬化材を図4(b)に示す矢印Eに示すように地盤中に噴射して地盤を切削する。そして、スライムを地表に排出させると同時に柱状の固結体を造成する。
第1の実施の形態では、2本の補強杭17と1本の地盤改良体19とで抑止杭7を構成したが、抑止杭の構成はこれに限らない。1本の抑止杭は、1本以上の補強杭と、1本以上の地盤改良体とで構成されるものとする。
図5は、他の抑止杭の例を示す図である。なお、図5では、図の右側から左側に向けた側方流動が生じる場合における抑止杭の配置を示している。
図5(a)は、抑止杭7cの平面図である。図5(a)に示す抑止杭7cは、3本の補強杭17cと2本の地盤改良体19cとからなる。地盤改良体19cは、平面形状が半円形であり、図3に示す抑止杭7cの地盤改良体19と同様にして形成される。抑止杭7cでは、2本の地盤改良体19cが側方流動方向と直交する方向(図の上下方向)に並設され、3本の補強杭17cが2本の地盤改良体19cの厚みの薄い部分に沿って配置される。地盤改良体19cは、補強杭17cの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。
図5(b)は、抑止杭7dの平面図である。図5(b)に示す抑止杭7dは、3本の補強杭17dと2本の地盤改良体19dとからなる。地盤改良体19dは、平面形状が扇型であり、図4(a)に示す抑止杭7aの地盤改良体19aと同様にして形成される。抑止杭7dでは、2本の地盤改良体19dが側方流動方向と直交する方向(図の上下方向)に並設され、3本の補強杭17dが2本の地盤改良体19dの厚みの薄い部分に沿って配置される。地盤改良体19dは、一部が補強杭17dの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。
図5(c)は、抑止杭7eの平面図である。図5(c)に示す抑止杭7eは、2本の補強杭17eと2本の地盤改良体19eとからなる。地盤改良体19eは、平面形状がリボン型であり、図4(b)に示す抑止杭7bの地盤改良体19bと同様にして形成される。抑止杭7eでは、2本の地盤改良体19eが側方流動方向と直交する方向(図の上下方向)に並設され、2本の補強杭17eが2本の地盤改良体19eの厚みの薄い部分に沿って配置される。地盤改良体19eは、補強杭17eの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。
図5(d)は、抑止杭7fの平面図である。図5(d)に示す抑止杭7fは、4本の補強杭17fと5本の地盤改良体19fとからなる。地盤改良体19fは、平面形状が半円形であり、図3に示す抑止杭7の地盤改良体19と同様にして形成される。抑止杭7fでは、側方流動方向前方の1列目の3本の地盤改良体19fと後方の2列目の2本の地盤改良体19fとが、中心が千鳥配置になり円弧部分が向かい合うように配置され、4本の補強杭17fが1列目の地盤改良体19fの厚みの薄い部分に沿って配置される。地盤改良体19fは、補強杭17fの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。
第1の実施の形態では、補強杭17を設置してから地盤改良体19を形成して抑止杭7を構築したが、抑止杭7の構築方法はこれに限らない。地盤改良体を形成してから補強杭を設置してもよい。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、図1に示す地盤1に、他の抑止構造15aを設置する。図6は、地盤1の液状化層の平面図を示す。
図6(a)に示す抑止構造15aは、液状化層の側方流動を抑制するための構造である。抑止構造15aでは、壁状の抑止杭7gが地盤1に配置される。抑止杭7gは、図1に示すアンカ9に干渉しないように配置される。
図6(a)に示すように、抑止杭7gは、10本の補強杭17gと、9本の地盤改良体19gからなる。補強杭17gは、下端部が地盤1の支持層(非液状化層)に達する。地盤改良体19gは、補強杭17gの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。地盤改良体19gは、平面形状が半円形であり、図3に示す抑止杭7の地盤改良体19と同様にして形成される。補強杭17gは、地盤改良体19gの厚みの薄い部分に沿って配置される。
抑止構造15aを構築するには、まず、抑止杭7gの配置予定位置に補強杭17gを設置する。その後、補強杭17gの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に地盤改良体19gを形成する。
地震により液状化層が液状化し、図6に示す矢印Fの方向に側方流動が生じた場合、抑止構造15aでは、抑止杭7gの地盤改良体19gが壁として機能する。そして、地盤改良体19gが受けた流動圧を、最終的に補強杭17gが負担する。これにより、側方流動を抑制し、岸壁11に作用する土圧を低減するので、岸壁の撓みや折れを防止することができる。
第2の実施の形態では、10本の補強杭17gと9本の地盤改良体19gとで壁状に構成した抑止杭7gを地盤に配置したが、抑止構造の構成はこれに限らない。壁状の抑止構造は、1本以上の補強杭と、1本以上の地盤改良体とで構成されるものとする。
次に、第3の実施の形態について説明する。図6(b)に示す抑止構造15bは、液状化層の側方流動を抑制するための構造である。抑止構造15bでは、抑止杭7hが図3に示す幅23もくしはそれ以下の間隔で地盤1に複数配置される。抑止杭7hは、図1に示すアンカ9に干渉しないように配置される。
補強杭17hは、下端部が地盤1の支持層(非液状化層)に達する。地盤改良体19hは、補強杭17hの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。地盤改良体19hは、平面形状が半円形であり、図3に示す抑止杭7の地盤改良体19と同様にして形成される。補強杭17hは、地盤改良体19hの厚みの薄い部分に沿って配置される。
抑止構造15bを構築するには、まず、抑止杭7hの配置予定位置に補強杭17hを設置する。その後、補強杭17hの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に地盤改良体19hを形成する。
次に、第4の実施の形態について説明する。図6(c)に示す抑止構造15cは、液状化層の側方流動を抑制するための構造である。抑止構造15cでは、複数の補強杭17iが直線上に並ばず、例えば千鳥状に配置され、補強杭17iの間に地盤改良体19iが形成される。抑止杭7iは、図1に示すアンカ9に干渉しないように配置される。
補強杭17iは、下端部が地盤1の支持層(非液状化層)に達する。地盤改良体19iは、補強杭17iの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に配置される。地盤改良体19iは、平面形状が半円形であり、図3に示す抑止杭7の地盤改良体19と同様にして形成される。補強杭17iは、地盤改良体19iの厚みの薄い部分に沿って配置される。
抑止構造15cを構築するには、まず、抑止杭7iの配置予定位置に補強杭17iを設置する。その後、補強杭17iの側方流動方向後方すなわち図の右側方向に地盤改良体19iを形成する。
第3および第4の実施の形態においても、地震により液状化層が液状化し、図6に示す矢印Fの方向に側方流動が生じた場合、地盤改良体が受けた流動圧を、最終的に補強杭が負担する。これにより、側方流動を抑制し、岸壁11に作用する土圧を低減するので、岸壁の撓みや折れを防止することができる。
第2から第4の実施の形態では、地盤改良体の平面形状を半円形とすることにより、円形の地盤改良体を構築する場合と比較して、地上に排出されるスライムが減少し、工費を削減することができる。
第2から第4の実施の形態では、補強杭の側方流動方向後方すなわち図の右側方向に地盤改良体を配置して抑止杭を構成することにより、剛性・強度の高い抑止杭を小型の施工機械で施工することができる。
なお、第2から第4の実施の形態では、地盤改良体の平面形状を半円形としたが、地盤改良体の平面形状はこれに限らない。地盤改良体は、平面形状が、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形であればよい。地盤改良体は、半円形の他に、扇型、リボン型、または矩形のいずれかを含むものとするのが望ましい。
第2から第4の実施の形態では、補強杭を設置してから地盤改良体を形成して抑止杭を構築したが、抑止杭の構築方法はこれに限らない。地盤改良体を形成してから補強杭を設置してもよい。
第1から第4の実施の形態では、護岸付近の液状化層5の液状化を抑制する抑制構造および抑制方法について説明したが、本発明の抑制構造および抑制方法は、護岸以外の部分にも適用できる。また、本発明の抑制構造は、第1から第4の実施の形態の抑止構造に限らない。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………地盤
3………支持層(非液状化層)
5………液状化層
7、7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h、7i………抑止杭
9………下部リング
15、15a、15b、15c………抑止構造
17、17a、17b、17c、17d、17e、17f、17g、17h、17i………補強杭
19、19a、19b、19c、19d、19e、19f、19g、19h、19i………地盤改良体
23………幅
25………厚み

Claims (5)

  1. 地盤の側方流動を抑制する抑制構造であって、
    下端部が地盤の支持層に達する補強杭と、
    平面形状が、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形であり、前記補強杭の側方流動方向後方に少なくとも一部が配置される地盤改良体と、
    からなる抑止杭が、前記地盤に配置されたことを特徴とする側方流動の抑制構造。
  2. 前記地盤改良体の平面形状が、半円を含む扇型、リボン型、または矩形のいずれかを含み、
    1本の前記抑止杭が、1本以上の前記補強杭と、1本以上の前記地盤改良体からなることを特徴とする請求項1記載の側方流動の抑制構造。
  3. 前記補強杭が、前記地盤改良体の厚みの薄い部分に沿って配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の側方流動の抑制構造。
  4. 前記抑止杭が、前記補強杭を設置した後に前記地盤改良体を形成して構築されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の側方流動の抑制構造。
  5. 地盤の側方流動を抑制する抑制方法であって、
    下端部が地盤の支持層に達する補強杭と、
    平面形状が、側方流動方向の厚みよりも側方流動方向に直交する方向の幅の方が大きい偏平形であり、前記補強杭の側方流動方向後方に少なくとも一部が配置される地盤改良体と、
    からなる抑止杭を、前記地盤に配置することを特徴とする側方流動の抑制方法。
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