JP2015042820A - 基礎構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基礎構造は、地盤14を改良した地盤改良体10と、地盤改良体10の上に構築された構造物の基礎部12と、地盤改良体10の下方の支持地盤16に定着され、基礎部12に緊張して固定されたアンカー部材18と、を有している。
【選択図】図1
Description
構造物の鉛直荷重及び水平荷重を、地盤改良体に負担させる技術には、例えば特許文献1がある。
特許文献1に記載の技術は、地盤改良体の基礎部との接地面に凹凸部(コッター)を形成し、構造物の自重による接地圧が、基礎部から凹凸部へ加えられた状態で、地震時等には、構造物からの水平荷重を、凹凸部を介して地盤改良体に流している。
また、アンカー部材により、構造物が引抜き荷重を受けた場合の、浮き上がりや転倒等を防止することができるため、鋼管杭や場所打ち杭の本数を削減したり、杭径を低減することができる。
このとき、アンカー部材により、基礎部から凹凸部へ加えられる接地圧が増大させられると共に、基礎部と地盤改良体の鉛直方向の相対移動が抑制される。この結果、構造物に引抜き力やロッキングが生じても、基礎部の浮き上がりが抑制され、基礎部に作用する水平荷重を、凹凸部を介して地盤改良体へ流すことができる。
本発明の第1実施形態に係る基礎構造について、図1〜図5を用いて説明する。
図1の断面図に示すように、構造物46の基礎部12は、地盤14を地盤改良した地盤改良体10の上に構築されている。地盤改良体10の上面と基礎部12の下面が当接され、構造物46の鉛直荷重が地盤改良体10で支持される。これにより、地盤改良体10の上面には、基礎部12の下面から接地圧が加えられている。
図1に示すように、本実施形態のコッター20は、凸部21がX方向へ幅W1で形成され、凹部23がX方向へ幅W2、Z方向の深さH1で形成されている。一方、基礎部12は、鉄筋コンクリートでコッター20の形状に沿って形成され、下部が凹部23へ入り込んでいる。
また、アンカー部材18により、地震時や強風時等における構造物46の浮き上がりや転倒等が抑制されるため、鋼管杭や場所打ち杭の本数の削減や、杭径の小径化を図ることができる。
また、地震時や強風時において、アンカー部材18により、基礎部12の浮き上がりが抑制されるため、構造物46に引抜き力やロッキングが生じても、コッター20の相対移動が抑制され、基礎部12から地盤改良体10への接地圧が維持される。この結果、コッター20の凸部21に生じるせん断面48の位置が維持され、基礎部12に作用する水平荷重Phを、コッター20を介して地盤改良体10へ流すことができる。
コッターは、図2(A)〜(E)に示すように、地盤改良体10の上面に、X方向へ所定の間隔(凸部21の幅W1)をあけて、X方向へ幅W2の凸部21と、幅W2の凹部23で形成されている。いずれのコッターも、本実施形態で適用可能である。
これに対し、本構成においては、図示しないアンカー部材により、基礎部12の浮き上がりを抑制し、接地圧を確保することができる。
ここに、アンカー部材18は、一般的な方法で施工すればよく、図4は一例である。
図4(A)に示すように、アンカー部材18は、アンカー下端部(定着部)18Bとワイヤー部26を有している。
次に、グラウトの硬化を待って、ケーシングパイプの上端部に加圧ヘッドが取り付けられる。加圧ヘッドで加圧された圧力により、ケーシングパイプが上方へ押し上げられ、ケーシングパイプが引き抜かれる。これにより、アンカー下端部18Bが、支持地盤16に定着される。
先ず、図5(B)に示す、ワイヤー部26の頭部処理加工が行なわれる。具体的には、地盤改良体10の上面から突出された鋼管24の上端部が、地盤改良体10の上面位置で切断され、保護管26Sに保護された状態のワイヤー部26からワイヤーが露出させられる。また、所定の高さ(基礎部12の厚さの範囲内)で保護管26Sにスパイラル筋28が取付けられる。また、スパイラル筋28の上方で、保護管12Sが露出させられる。
最後に、図5(E)に示すように、ジャッキ30の固定部だけが残され、固定部がワイヤー部26の先端部を固定した状態で、ジャッキ30の頭部に、頭部キャップ32が取付けられる。続いて、ワイヤー部26に張力が加えられた状態で、基礎部12Aの上に基礎部12Bを構築する基礎コンクリートが打設され、ジャッキ30の固定部と頭部キャップ32が埋め込まれる。
また、図4(B)に示すように、アンカー部材18の取付け位置を、地盤改良体10の内部を貫通させる位置を避けて、地盤改良体10の両側面としてもよい。これにより、地盤改良体10に損傷を与えることなく、両側から挟んで張力を加えることができる。
図9は、従来の基礎構造の断面図を示している。本実施形態とは、アンカー部材が設けられていない点において相違する。
従来の基礎構造においては、基礎部12から地盤改良体10へ加えられる接地圧は、構造物46の自重のみで決定されていた。これにより、コッター20には、構造物46の自重に対応した大きさの、地盤改良体10と基礎部12との間の摩擦抵抗力又はせん断抵抗力が作用していた。この結果、構造物46に引抜き力やロッキングが生じた場合、基礎部12から地盤改良体10へ加えられる接地圧が低減し、基礎部12に作用する水平荷重を地盤改良体10へ流すことができなくなる恐れがあった。
本発明の第2実施形態に係る基礎構造について、図6を用いて説明する。
第2実施形態に係る基礎構造は、地盤改良体34にコッターが設けられていない点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
アンカー部材18は、支持地盤16に下端部18Bが根入れされ、上端部18Uは、基礎部36に固定されている。
他の構成は、第1実施形態に係る基礎構造と同一であり、説明は省略する。
本発明の第3実施形態に係る基礎構造について、図7を用いて説明する。
図7(A)のは斜視図、図7(B)の断面図を示すように、第3実施形態に係る基礎構造は、地盤改良体90にアンカー部材18が斜めに設けられている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
また、アンカー部材18を斜めに施工する場合であっても、アンカー部材18の施工方法は、第1実施形態で説明した鉛直の場合と同じであり、説明は省略する。他の構成は、第1実施形態に係る基礎構造と同一であり、説明は省略する。
本発明の第4実施形態に係る基礎構造について、図8を用いて説明する。
図8(A)の断面図に示すように、第4実施形態に係る基礎構造は、構造物46の基礎部40が、杭22で支持されている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
他の構成は、第1実施形態に係る基礎構造と同一であり、説明は省略する。
12 基礎部
14 地盤
16 支持地盤
18 アンカー部材
20 コッター(凹凸部)
21 凸部
23 凹部
46 構造物
Claims (3)
- 地盤を改良した地盤改良体と、
前記地盤改良体の上に構築された構造物の基礎部と、
前記地盤改良体の下方の支持地盤に定着され、前記基礎部に緊張して固定されたアンカー部材と、
を有する基礎構造。 - 前記地盤改良体の上面又は前記地盤改良体の側面には、前記基礎部から水平荷重が伝達される凹凸部が形成されている請求項1に記載の基礎構造。
- 前記アンカー部材は、前記基礎部から斜めに設けられ、前記地盤改良体を貫通し又は前記地盤改良体を避けて、前記支持基盤に定着されている請求項1又は請求項2に記載の基礎構造。
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