JP2005054532A - コンクリート構造物の補強構造、及びコンクリート構造物の補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造及び作業が簡単でコストも低くて済むコンクリート構造物の補強構造の提供。
【解決手段】曲げ補強を必要とする被補強部2と、少なくとも一部3aが該被補強部2の表面2aから突出するように配置された基部3と、を備えたコンクリート構造物1において、前記被補強部2における曲げ補強を必要とする面2aに、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向Pに沿って形成された溝部2bと、該溝部2bと連続するように、前記基部3に穿設された孔部3bと、これらの溝部2b及び孔部3bに亘って配置された補強用ロッド4と、これらの溝部2b及び孔部3bに充填されて前記補強用ロッド4を固定する接着剤5と、を設けて構成されているので、構造及び作業が簡単でコストも低くて済む。
【選択図】 図1


Description

本発明は、曲げ補強を必要とする被補強部を備えたコンクリート構造物の補強構造、及びコンクリート構造物の補強方法に関する。
近年、大地震によって、道路や鉄道の橋脚などの既設のコンクリート構造物も倒壊などの被害を受けているが、それに伴い、コンクリート構造物において曲げ力の影響を受け易い部分に曲げ補強を施す技術が注目されている。以下、その一例として、RC橋脚の耐震補強工法について説明する。
RC橋脚の耐震補強工法の一つに鋼板巻立て工法がある。この工法は、図6に示すように、橋脚基部100の外周面に巻き付ける形で鋼板(以下、“内側鋼板”とする)101を接着し、その内側鋼板101及び橋脚上部の外周面に巻き付ける形で補強用繊維シート102を接着し、橋脚基部100の周りを囲むように別の鋼板(以下、“外側鋼板”とする)103を円筒状や角筒状に立設させ、これらの鋼板101,103の間隙に、コンクリートや無収縮モルタルなどの充填剤104を充填するものである(以下、適宜“背景技術1”とする)。なお、この工法では、内側鋼板101にブラケット(不図示)を取り付けると共にフーチング105に鉄筋からなるアンカー部材(不図示)を埋め込み、それらのブラケットとアンカー部材とを連結するようなことも行われる場合もある。
また、RC橋脚の耐震補強工法の別の例としては、図7に示すようなものがある(以下、適宜“背景技術2”とする)。この工法は、橋脚200の外周面に補強用シート201を巻き付け、補強用シート201を橋脚200に押え付けるように鋼製アングル材202を配置して、該アングル材202を鋼製アンカーボルト203でフーチング204に固定するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−050673号公報
しかしながら、上述した背景技術1では、内側鋼板101や外側鋼板103を設置したり、それらの間に充填剤104を充填したりしなければならず、構造が複雑で作業に時間がかかり、その分、工事費が増大してしまうという問題があった。また、背景技術2においても同様で、補強用シート201を巻いたりアングル材202で固定したりする必要があり、作業に時間がかかり、その分、工事費が増大してしまうという問題があった。
さらに、いずれの背景技術においても、鋼材を多量に使用しているので、その運搬や設置作業が大変になるという問題もあった。
また、上述した背景技術1では、橋脚基部にコンクリート(あるいはモルタル)などを打設する必要があり、死荷重が増加してしまうという問題もあった。さらに、上述した背景技術2では、補強効果が十分でなく、また、アングル材202によって補強用シート201が破断され易いという問題もあった。またさらに、背景技術2において補強用シート201の破断を防止しようとするとアングル材202の端部形状を丸みの帯びたものにする必要があり、補強効果を高めようとすると、アングル材202の配置位置や形状や剛性、アンカーボルト203の位置や本数などを最適にする必要があるが、その最適設計自体が困難であって、補強効果にバラツキが生じ易いという問題があった。
本発明は、構造及び作業が簡単でコストも低くて済むコンクリート構造物の補強構造、及びコンクリート構造物の補強方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、図1及び図2に例示するものであって、曲げ補強を必要とする被補強部(2)と、少なくとも一部(3a)が該被補強部(2)の表面(2a)から突出するように配置された基部(3)と、を備えたコンクリート構造物(1)において、
前記被補強部(2)における曲げ補強を必要とする面(2a)に、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向(図2の符号P参照)に沿って形成された溝部(同図の符号2b参照)と、
該溝部(2b)と連続するように、前記基部(3)に穿設された孔部(図2の符号3b参照)と、
これらの溝部(2b)及び孔部(3b)に亘って配置された補強用ロッド(図1及び図3の符号4参照)と、
これらの溝部(2b)及び孔部(3b)に充填されて前記補強用ロッド(4)を固定する接着剤(図3(a) の符号5参照)と、
を設けて構成したものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、図3(a) に示すように、前記補強用ロッド(4)を前記溝部(2b)に閉じ込めるように前記被補強部(2)に巻き付けられた補強用シート(6)、を設けて構成したものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記補強用ロッド(4)がFRP製である、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記補強用シート(6)がFRP製である、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、前記被補強部(2)が脚柱であり、前記基部(3)がフーチングである、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、曲げ補強を必要とする被補強部(2)と、少なくとも一部(3a)が該被補強部(2)の表面(2a)から突出するように配置された基部(3)と、を備えたコンクリート構造物(1)において、
前記被補強部(2)における曲げ補強を必要とする面(2a)に、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向(図2の符号P参照)に沿って溝部(2b)を形成する工程と、
該溝部(2b)と連続するように孔部(3b)を前記基部(3)に穿設する工程と、
これらの溝部(2b)及び孔部(3b)に亘って補強用ロッド(図1及び図3の符号4参照)を配置する工程と、
前記補強用ロッド(4)を固定するために、これらの溝部(2b)及び孔部(3b)に接着剤(図3(a) の符号5参照)を充填する工程と、を有することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記補強用ロッド(4)を前記溝部(2b)に閉じ込めるように、前記被補強部(2)に補強用シート(6)を巻き付ける工程、を有することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載の発明において、前記溝部(2b)との境目で湾曲しないように前記孔部(3b)を穿設する、ことを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項6又は7に記載の発明において、前記溝部(2b)との境目で僅かに湾曲するように前記孔部(3b)を穿設する、ことを特徴とする。
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
請求項1に係る発明によれば、溝部や孔部や補強用ロッド等だけの簡単な構造により補強することができるため、補強作業が簡単で工事費も安くできる。また、多量の鋼材を使用する必要も無いので、その運搬や設置作業が大変になるという問題も無い。さらに、コンクリート等を打設することも無いので死荷重の増加という心配も無い。また、補強構造が簡単であるため、常に安定した補強効果を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、前記補強用ロッドを補強用シートで前記溝部に閉じ込めることができる。したがって、溝部に充填する接着剤として、粘着性が多少低い材質のものも使用することができ、接着剤によってはコスト低減等の付随的効果を図ることができる。また、被補強部に溝部を形成して補強用ロッドや接着剤を埋め込んだだけではその部分がクラック状の模様となってコンクリート構造物の見栄えを悪くしてしまうおそれがあるが、前記補強用シートによって前記溝部を隠すことができ、見栄えを向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、溝部、孔部及びFRP製の補強用ロッドで補強するだけで金属材料は一切使用していないので、錆びの発生の心配は無い。したがって、水中や海沿いなど、比較的錆びが発生し易い場所に付設されたコンクリート構造物であっても、錆びの発生を防いで、曲げ補強効果を半永久的に維持することができる。また、補強用シートを巻き付ける場合であっても、補強用ロッドと擦れて補強用シートが破れてしまう事態を回避できる。
請求項4に係る発明によれば、請求項2に係る発明の効果と、請求項3に係る発明の効果の両方を得ることができる。
請求項5に係る発明によれば、道路や鉄道を支持し、地震発生時に大きな曲げ力を受け易い脚柱の曲げ補強を、比較的簡単な構造により達成することができる。
請求項6に係る発明によれば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項7に係る発明によれば、請求項2と同様の効果を得ることができる。
請求項8に係る発明によれば、前記溝部と前記孔部との境目で補強用ロッドが湾曲してしまうことが無く、曲げ補強効果を長く保つことができる。
請求項9に係る発明によれば、前記被補強部との干渉を回避して孔部を穿設することができる。
図1(a) は、本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の一例を示す側面図であり、同図(b) は同図(a) の内部鉄筋等の補強部材の表示を省略したA−A断面図であり、同図(c) は同図(a) のB−B端面図である。また、図2は、溝部や孔部の位置関係を説明するための図であり、図3(a) は、溝部等の形状を示す詳細端面図、同図(b) は溝部における補強用ロッドの配置状態を説明するための詳細断面図である。さらに、図4は、溝部や孔部の位置関係(別の例)を説明するための図である。
(1) まず、本発明に係るコンクリート構造物の補強構造について説明する。
本発明に係るコンクリート構造物は、図1(a) に符号1で示すように、曲げ補強を必要とする被補強部2と、少なくとも一部が該被補強部2の表面2a(すなわち、地震発生に伴い該被補強部2が外力を受けた場合に少なくとも引っ張り力が瞬間的又は継続的に作用し得る面であって、曲げ補強を必要とする面であり、以下、“被補強面2a”とする)から突出するように配置された基部3と、を備えている。つまり、前記被補強面2aから基部3が突出するように配置されているので、基部3は、前記被補強面2aと略直交する面(以下、“基面”とする)3aを一部に有することとなる。
例えば、本発明は、図1(a) に示すように、被補強部としての脚柱2、及び基部としてのフーチング3からなる橋脚基部(鉄道や道路の橋脚基部)に適用できるが、その他のコンクリート構造物、例えば、
(a) 地盤に埋設されたコンクリート製のブロック(基部)と、該ブロックに立設された柱や煙突などの長尺構造物や壁状部材(被補強部)とからなるものや、
(b) 曲げ力を受け得る堅固な柱や壁(基部)と、その柱や壁等に連結された梁状部材や天井部材(被補強部)とからなる構造物や、
(c) 基部としての大断面部と、被補強部としての小断面部とからなる柱状部材、
等にも適用することができる。本発明を橋脚基部に適用した場合には、道路や鉄道を支持し、地震発生時に大きな曲げ力を受け易い脚柱の曲げ補強を、比較的簡単な構造により達成することができる。
ところで、上述した被補強面2aの形状や位置や数は、該被補強部2の断面形状に応じて異なる。例えば、壁式橋脚のように、被補強部2の断面形状が極端に細長い形状であれば、地震発生時において引っ張り力や圧縮力は(幅狭の方の側面には作用せずに)専ら幅広の方の側面に作用することとなるので、該側面が被補強面ということになる。これに対し、被補強部2の断面形状が細長くなくて正方形に近い矩形や略円形の場合には、地震発生時において引っ張り力や圧縮力は全ての側面に作用する可能性があり、全ての側面が被補強面ということになる。さらに、被補強部2の断面形状がその他の形状の場合には、被補強面2aの個数や位置も異なることとなる。
いずれの場合においても、被補強面2aには、図2に詳示するように、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向に沿った方向(前記被補強部2の中立面や中立線2cに沿った方向であって、符号Pで示す方向)に、前記基部3(正確には前記基面3a)に接する位置まで溝部2bが形成されており、前記基部3には、該溝部2bと連続するように孔部3bが穿設されている。つまり、これらの溝部2b及び孔部3bによって、前記被補強面2aにおける引っ張り力が作用する方向Pに沿って長尺状の空間が形成されることとなり、その空間の内部には、溝部2b及び孔部3bに亘って補強用ロッド(図1(a) 及び図3(a) (b) の符号4参照)が配置されている。さらに、これらの溝部2b及び孔部3bには接着剤5が充填されて補強用ロッド4が固定されている。本発明は、このような溝部2b、補強用ロッド4及び孔部3bを1組だけ配置する構造を排除するものではないが、より有効な曲げ補強のためには、被補強面2aにそれらを複数組並設すると良く、さらに、補強用ロッド4を前記溝部2bに閉じ込めるように補強用シート(図3(a) の符号6参照)を前記被補強部2に巻き付けると良い。
本発明によると、溝部2bや孔部3bや補強用ロッド4等だけの簡単な構造により補強することができるため、補強作業が簡単で工事費も安くできる。また、多量の鋼材を使用する必要も無いので、その運搬や設置作業が大変になるという問題も無い。さらに、コンクリート等を打設することも無いので死荷重の増加という心配も無い。また、補強構造が簡単であるため、常に安定した補強効果を得ることができる。
ここで、補強用ロッド4を上述のように配置することにより曲げ補強が達成される理由について簡単に説明する。地震等により、図2に符号Hで示すように被補強部2に外力が作用すると、中立面や中立線(図2の符号2c参照)から離れた被補強面2aには、符号Pで示す方向に引っ張り力(外縁引っ張り力)が作用する。しかし、その方向への被補強面2aの伸びは補強用ロッド4により阻止されるので、被補強部2の撓み変形量を少なくでき、その結果、被補強部自体の破損を防止できることとなる。
以下、(1-1) 溝部、(1-2) 孔部、(1-3) 補強用ロッド、(1-4) 接着剤及び(1-5) 補強用シートについて詳述する。
(1-1) 溝部について
上述のように、溝部2bは、補強用ロッド4を埋め込んで(発生する引っ張り力に抗して)該ロッドを被補強部2の側に支持するためのものである。したがって、溝部2bの長さ(正確には、該溝部2b中で補強用ロッド4が接着剤5にて固定されている長さ)は、想定し得る最大荷重が印加されたとしても補強用ロッド4が抜けてしまわないな長さにしておく必要がある。しかし、その長さは、補強用ロッド4の太さや本数、或いは被補強部2の形状等に応じて異なるので、適宜変更すると良い。例えば、本発明を橋脚基部に適用する場合は、フーチング天端から補強後の主鉄筋降伏範囲に(橋脚の)断面高さを加えた長さに溝部を形成すると良い。なお、補強後の主鉄筋降伏範囲は、断面分割法によって容易に計算できる。
また、溝部2bが補強用ロッド4を埋め込むことができるように、溝部深さ(図3(b) の符号E参照)及び溝部幅(同図の符号F参照)の両方を該補強用ロッド4の直径(同図の符号D参照)より大きくすると良い。但し、溝部2bの深さEや幅Fを大きくし過ぎると、
・ 被補強部の強度を却って弱めてしまったり、
・ 被補強部内部の鉄筋を傷付けてしまったり、
・ 溝堀り作業に必要以上の時間や手間が掛かってしまったり、
・ 接着剤5の使用量が多くなり過ぎたり、
という種々の弊害が生じるので、溝部2bの深さEや幅Fは補強用ロッド4の直径Dより多少大きい程度(例えば、10mm位大きい程度)にしておくと良い。
(1-2) 孔部について
上述のように、溝部2bと孔部3bとによって長尺状の空間が形成されるが、この長尺状空間は、
・ 図2に示すように、ほぼ直線状に配置しても(つまり、前記溝部2bとの境目で湾曲しないように前記孔部3bを穿設しても)、
・ 図4に示すように、溝部2bと孔部3bとの境目で僅かに湾曲した状態に配置しても(つまり、前記溝部2bとの境目で僅かに湾曲するように前記孔部3bを穿設しても)、
良い。但し、この長尺状空間を湾曲させる場合であっても、溝部2bと孔部3bとの境目の湾曲部Gは緩やかな形状で前記補強用ロッド4が折れ曲がらないようにすると良い。
ここで、長尺状空間を湾曲させる点について説明する。
コンクリート構造物における孔部3bの穿設は、通常、コンクリートコアドリルで行うが、図2に示すように、孔部3bを被補強面2aに沿うように穿設しようとすると、ドリルが被補強部2と干渉してしまうおそれがある。かかる場合には、穿設方向(図4の符号J参照)に少し角度θを与えてやって孔部3bを穿設すると良い。なお、補強用ロッド4の折れ曲がりに伴う強度低下を回避するには、
・ ドリルの傾斜角θをできるだけ小さくして長尺状空間があまり湾曲しないようにし、
・ 溝部2bと孔部3bとの境目の湾曲部Gに仕上げ処理を施して、溝部2bと孔部3bとが緩やかに繋がるようにする、
と良い。
なお、本発明を橋脚基部に適用する場合、脚柱下方には帯鉄筋が埋設されていることが多いので、それらの帯鉄筋を破損しないためにも、ドリルの傾斜角θをできるだけ小さくすることが有効である。そのためには、
・ ヘッド部があまり大きくない機種のコンクリートコアドリルを用いるか、
・ コンクリートコアドリルが干渉しないように、被補強部2を部分的に削ってやる(図2の符号K参照)、
と良い。なお、被補強部2の削った部分は、後で埋めておくと良い。
ところで、孔部3bの深さ(図2及び図3の符号L参照)は、想定し得る最大荷重が作用したときでも補強用ロッド4が抜けない程度以上、具体的には補強用ロッド4の直径の50〜100倍程度に設定すると良い。また、孔部3bの直径は、溝部2bの深さEや幅Fと同じ理由によりあまり大きくならない程度、例えば補強用ロッド4の直径よりも10〜20mm程度大きい程度に設定すると良い。
(1-3) 補強用ロッドについて
補強用ロッド4には鉄筋を用いても良いが、錆びの発生を回避する点からは、炭素、アラミド、ガラス繊維製などのFRPを用いる方が良い。
補強用ロッド4をFRP製とした場合には、曲げ補強部に金属材料は一切使用しないので、錆びの発生の心配は無い。したがって、水中や海沿いなど、比較的錆びが発生し易い場所に付設されたコンクリート構造物であっても、錆びの発生を防いで、曲げ補強効果を半永久的に維持することができる。また、補強用シートを巻き付ける場合であっても、補強用ロッドと擦れて補強用シートが破れてしまう事態を回避できる。なお、FRPの中でもアラミド繊維製のものは、引っ張り耐力が高くて好ましい。また、このアラミド繊維製のFRPは曲げ部での耐力低下が比較的少ないので、図4に示すように溝部2bと孔部3bとの境目を湾曲させるような場合には特に好ましい。
(1-4) 接着剤について
接着剤5としてはエポキシ樹脂等を挙げることができる。
(1-5) 補強用シートについて
上述した補強用シート6としては、炭素、アラミド、ガラス繊維製などのFRPを用いると良い。FRPの中でもアラミド繊維製のもの(AFRPシート)を用いた場合には、引張耐力が高く,曲げ部での耐力低下が少ないので好ましい。なお、本発明を橋脚基部の曲げ補強に適用する場合は、橋脚に配置されている帯鉄筋と同等程度のせん断補強効果を有する程度のシートを用いると良い。
この補強用シート6は、剥がれないように巻き付ければ良く、想定し得る最大加重状態において降伏すると考え得る範囲(降伏領域)に巻き付ければ良い。この補強用シート6は、被補強部2の靭性補強材としても有効に機能する。
また、上述のように補強用シート6を前記被補強部2に巻き付けた場合には、前記補強用ロッド4を補強用シート6で前記溝部2bに閉じ込めることができる。したがって、溝部2bに充填する接着剤5として、粘着性が多少低い材質のものも使用することができ、接着剤によってはコスト低減等の付随的効果を図ることができる。また、被補強部2に溝部2bを形成して補強用ロッド4や接着剤5を埋め込んだだけではその部分がクラック状の模様となってコンクリート構造物の見栄えを悪くしてしまうおそれがあるが、前記補強用シート6によって前記溝部2bを隠すことができ、見栄えを向上させることができる。なお、補強用シート6をFRPとした場合には、錆びの発生の心配は無い。したがって、水中や海沿いなど、比較的錆びが発生し易い場所に付設されたコンクリート構造物であっても、錆びの発生を防いで、曲げ補強効果を半永久的に維持することができる。
なお、上述した溝部2bや孔部3bや補強用ロッド4等は、コンクリート構造物を構築する際に一緒に形成し配置しても良いが、既に構築されているコンクリート構造物に対して配置しても良い。
(2) 次に、本発明に係るコンクリート構造物の補強方法について説明する。
本発明に係るコンクリート構造物の補強方法は、曲げ補強を必要とする被補強部2と、少なくとも一部が該被補強部2の被補強面2aから突出するように配置された基部3と、を備えたコンクリート構造物に対して実施できるものであって、
・ 曲げ補強を必要とする前記被補強面2aに、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向Pに沿って溝部2bを形成する工程と、
・ 該溝部2bと連続するように孔部3bを前記基部3に穿設する工程と、
・ これらの溝部2b及び孔部3bに亘って補強用ロッド4を配置する工程と、
・ 前記補強用ロッド4を固定するために、これらの溝部2b及び孔部3bに接着剤5を充填する工程と、
を有するものである。
なお、前記補強用ロッド4を前記溝部2bに閉じ込めるように、前記被補強部2に補強用シート6を巻き付ける工程、を実施しても良い。
また、
・ 図2に示すように、前記溝部2bとの境目で湾曲しないように前記孔部3bを穿設しても、
・ 図4に示すように、前記溝部2bとの境目で僅かに湾曲するように、被補強部2の内方、即ち図4右方に向けた形で前記孔部3bを穿設しても、
良い。なお、前者の場合には、前記溝部2bと前記孔部3bとの境目で補強用ロッド4が湾曲してしまうことが無く、曲げ補強効果を長く保つことができる。また、後者の場合には、前記被補強部2との干渉を回避して孔部3bを穿設することができる。
本実施例では、図1(a) に示すように、被補強部としての脚柱2と、基部としてのフーチング3とからなる橋脚(コンクリート構造物)1を構築した。このうち、脚柱2は、同図(b) (c) に示すような矩形断面の四角柱であり、各側面(被補強面)2aには上下方向に溝部(図2の符号2b参照)をカッターにて複数本掘り込んだ。このとき、脚柱内部の鉄筋7を傷付けないように注意した。次に、コンクリートコアドリルを用い、各溝部2bに直線的に連続するような孔部3bをフーチング3に穿設した。そして、それぞれの溝部2b及び孔部3bに亘ってAFRPロッド(補強用ロッド)4を配置し、溝部2bとロッド4の隙間にはエポキシ樹脂(接着剤)5を充填した。その後、エポキシ樹脂5が固まる前に、AFRPロッド4を押し付けて溝部内の適正な位置になるように調整し、再度、エポキシ樹脂5を充填して表面を平滑に仕上げた。なお、フーチング内の孔部3bとAFRPロッド4の隙間には、粘性を調整したエポキシ樹脂5を充填した。最後に、脚柱2にはAFRPシート6を巻き付けた。
本実施例によれば、十分な曲げ補強効果を得ることができた。
本実施例では、図4に示すように、孔部3bを斜めに穿設して、溝部2b及び孔部3bの境目を湾曲させた。そして、AFRPロッド(補強用ロッド)4を図5に示すように湾曲させて配置した。その他の構成は実施例1と同じにした。
本実施例によっても、十分な曲げ補強効果を得ることができた。
図1(a) は、本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の一例を示す側面図であり、同図(b) は同図(a) の内部鉄筋等の補強部材の表示を省略したA−A断面図であり、同図(c) は同図(a) のB−B端面図である。 図2は、溝部や孔部の位置関係を説明するための図である。 図3(a) は、溝部等の形状を示す詳細端面図、同図(b) は溝部における補強用ロッドの配置状態を説明するための詳細断面図である。 図4は、溝部や孔部の位置関係(別の例)を説明するための図である。 図5は、本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の他の例を示す側面図である。 図6(a) は、鋼板巻き立て工法を説明するための側面図であり、(b) はそのC−C断面図である。 図7は、橋脚における従来の曲げ補強構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 橋脚(コンクリート構造物)
2 脚柱(被補強部)
2a 被補強面
2b 溝部
3 フーチング(基部)
3a 基面
3b 孔部
4 AFRPロッド(補強用ロッド)
5 エポキシ樹脂(接着剤)
6 AFRPシート(補強用シート)

Claims (9)

  1. 曲げ補強を必要とする被補強部と、少なくとも一部が該被補強部の表面から突出するように配置された基部と、を備えたコンクリート構造物において、
    前記被補強部における曲げ補強を必要とする面に、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向に沿って形成された溝部と、
    該溝部と連続するように、前記基部に穿設された孔部と、
    これらの溝部及び孔部に亘って配置された補強用ロッドと、
    これらの溝部及び孔部に充填されて前記補強用ロッドを固定する接着剤と、
    を設けて構成したコンクリート構造物の補強構造。
  2. 前記補強用ロッドを前記溝部に閉じ込めるように前記被補強部に巻き付けられた補強用シート、
    を設けて構成した請求項1に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  3. 前記補強用ロッドがFRP製である、
    請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  4. 前記補強用シートがFRP製である、
    請求項2に記載のコンクリート構造物の補強用構造。
  5. 前記被補強部が脚柱であり、前記基部がフーチングである、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  6. 曲げ補強を必要とする被補強部と、少なくとも一部が該被補強部の表面から突出するように配置された基部と、を備えたコンクリート構造物において、
    前記被補強部における曲げ補強を必要とする面に、外力を受けた場合に引っ張り力が作用し得る方向に沿って溝部を形成する工程と、
    該溝部と連続するように孔部を前記基部に穿設する工程と、
    これらの溝部及び孔部に亘って補強用ロッドを配置する工程と、
    前記補強用ロッドを固定するために、これらの溝部及び孔部に接着剤を充填する工程と、
    を有するコンクリート構造物の補強方法。
  7. 前記補強用ロッドを前記溝部に閉じ込めるように、前記被補強部に補強用シートを巻き付ける工程、
    を有する請求項6に記載のコンクリート構造物の補強方法。
  8. 前記溝部との境目で湾曲しないように前記孔部を穿設する、
    請求項6又は7に記載のコンクリート構造物の補強方法。
  9. 前記溝部との境目で僅かに湾曲するように前記孔部を穿設する、
    請求項6又は7に記載のコンクリート構造物の補強方法。

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