JP2015107868A - 先階予約式エレベータ - Google Patents

Abstract

【課題】行先階の登録と同時に、より正確な荷重検出を行い、かご内検出荷重との整合性を高める。
【解決手段】複数台のエレベータを運行制御する群管理制御装置を有し、行先階登録装置により行先の目的階を登録する先階予約式エレベータにおいて、 乗りかご内の荷重を検出する乗りかご荷重検出部１１１と、エレベータホールの入口に設置され、利用者の進行すべき方向を規制するゲート（１３０−１、１３０−２）と、ゲートの入口部に設置され利用者が行先階を登録するカード情報読取装置１３１と、 ゲートの入口端部から利用者の進行方向側の床に取り付けられた荷重検出装置１３２と、を備え、カード情報読取装置１３１により行先階が登録されると共に、荷重検出装置１３２により一人当たりの荷重値を検出し、乗りかご内の荷重と一人当たりの荷重値とに基づいてエレベータの出発許可を与える。
【選択図】図１

Description

本発明は、行先階予約システムを備えた群管理エレベータに関し、特に利用者の進行すべき方向をエレベータホールの方向へ規制するゲートを設けたものに好適である。

行先階予約システムは、ビル全体の交通流を考慮し効率良く運転するため、乗場での行先階の予約入力ができる行先階登録装置を備え、予め乗場で行先の目的階を登録するものである。また、利用者のエレベータへの乗り損ねを防止するとともに、エレベータの運転効率の悪化を防止するため、行先階と体重を測定する行先階登録装置をエレベータホールに、乗りかご内に乗車している重量を測定する秤を設け、行先階登録者の荷重を計測し、エレベータの利用者（行先階登録者）が乗車したと判定されたときにエレベータかごを戸閉させることが知られ、例えば特許文献１、２に記載されている。

特開２０１０−６４８６６号公報 特開２０１０−７０３２６号公報

上記特許文献に記載の行先階予約システムは、利用者が手荷物やスーツケースを携帯品として携えている場合、体重計は行先階登録装置の下方のエレベータホールの床に設置されるので、携帯品をエレベータホールの床で重量を測ることができない位置に置きっぱなしにしたまま、利用者が行先呼び登録を行ったり、移動する行先階を同じとするエレベータの利用者複数名が、例えば、代表者１名のみが乗場で行先階登録を行ったり、することが多かった。

したがって、行先階登録時点での重量の計測値とかご乗車人数が異なるため、整合性がとれず、つまり、乗場での荷重検出値と、乗りかご内の荷重検出値が異なり、乗場での荷重検出値が乗りかご内の荷重検出値を上回ったり、下回ったりした場合、利用者が乗り損ねること、戸開の状態が維持されることによる運転効率の悪化、に対して十分とは言い難かった。

本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、行先階の登録と同時に、より正確な荷重検出を行い、かご内検出荷重との整合性を高めることで、利用者のエレベータ乗り損ね防止と、エレベータの運転効率をより向上することにある。

上記目的を達成するため、本発明は、複数台のエレベータを運行制御する群管理制御装置を有し、行先階登録装置により行先の目的階を登録する先階予約式エレベータにおいて、乗りかご内の荷重を検出する乗りかご荷重検出部と、エレベータホールの入口に設置され、利用者の進行すべき方向を規制するゲートと、前記ゲートの入口部に設置され利用者が行先階を登録するカード情報読取装置と、前記ゲートの入口端部から利用者の進行方向側の床に取り付けられた荷重検出装置と、を備え、前記カード情報読取装置により前記行先階が登録されると共に、前記荷重検出装置により一人当たりの荷重値を検出し、前記乗りかご内の荷重と前記一人当たりの荷重値とに基づいて前記エレベータの出発許可を与えるものである。

本発明によれば、エレベータホールの入口に設置されたゲートの入口部に行先階を登録するカード情報読取装置を設置し、行先階が登録されると共に、一人当たりの荷重値を検出するので、利用者が携帯品を持っていたり、行先階を同じとする利用者が複数居たり、しても行先階の登録と同時に、より正確な荷重検出を行うことができる。

本発明による一実施の形態を示す全体構成図。 一実施の形態におけるフラッパゲート部の上面図。

群管理エレベータは、昇降路内を昇降するエレベータの乗りかご１２０と、乗りかご１２０を上昇、下降させる駆動装置と、駆動装置を制御するエレベータ制御装置と、エレベータ制御装置に対して乗場呼び（ホール呼び）登録を行う各階床に設けられた乗場呼び登録装置と、乗りかご内に設けられ行先階登録を行う行先階登録装置とを備えるエレベータの複数台と、複数台のエレベータを同一グループ内で運行制御する群管理制御装置とを備えてエレベータの群管理制御を行う。つまり、群管理制御装置が、複数台のエレベータを１つのグループとして制御することで、利用客に対して効果的なエレベータの運行サービスを提供する。通常、群管理エレベータでは、乗場で乗場呼び（ホール呼び）が登録された場合に、このグループの中のエレベータから、利用客の待ち時間が短い、利用客で混雑してない等の設定条件に合った最適なエレベータを選択して、前記の乗場呼びに対してエレベータを割当てる処理を行う。

図１は、ビル全体の交通流を考慮し効率良く運転するため、乗場での行先階の予約入力ができる行先階登録装置を備えた行先階予約システムであり、主にフラッパゲート式の行先階登録装置、乗場荷重検出部、荷重比較演算部から配車、走行指令を行うまでを示した制御ブロック図である。

１００は複数台のエレベータを同一グループ内で効率的に制御する群管理制御装置である。群管理制御装置は行き先階予約登録者荷重検出部１０１、荷重積算演算部１０２、荷重比較演算部１０３、行き先階予約受付部１０４、配車・走行司令部１０５、出発指令許可部１０６を備えている。

フラッパゲート１３０は、エレベータホールの入口に設置され、図２に示すように所定の奥行き寸法で利用者の進行すべき方向をエレベータホールの方向へ規制する二つのゲートであるマスタゲート１３０−１、スレーブゲート１３０−２と、部外者の進入を抑制し、エレベータホールへの入場扉となるフラップ１３３を有する。予め入場を許可された利用者は、予め登録されたＩＤカードを非接触式のカード情報読取装置１３１にかざすことでセキュリティを一時的に解除し、フラップ１３３を開けてエレベータホールへの入場を許可される。

カード情報読取装置１３１は、利用者が携帯するＩＤカードに予め登録されたエレベータの行き先階情報を読み取る。つまり、非接触式のカード情報読取装置１３１にＩＤカードをかざすことで、セキュリティ解除と同時にＩＤカードに記録された行先階、あるいは読み取られたＩＤに対応した行先階のデータがデータベースを参照することで判別され乗りかごの行き先階登録がなされる。

図２は、フラッパゲート１３０の上面から見た詳細であり、ゲート、フラップ１３３、カード情報読取装置１３１、荷重検出装置１３２の位置関係を示し、利用者は矢印方向に進行する。荷重検出装置１３２は、マット状でありゲート内に収まるようにゲートの入口端部のやや進行方向側からフラップ１３３のほぼ直前までに至る大きさで床に取り付けられている。フラップ１３３は、ゲートの中央に設けられ、カード情報読取装置１３１は、マスタゲート１３０−１の上面、ゲートの入口部であり、荷重検出装置１３２の進行方向長さに対してほぼ中央に配置されている。荷重検出装置１３２がゲート内に収まるようになっているので、エレベータホールへ向かわない利用者の荷重を測定することはない。

また、マスタゲート１３０−１とスレーブゲート１３０−２との間隔は、利用者の幅に手荷物、キャリーバック、スーツケースの大きさを付加した程度の大きさで、携行したまま通過できる。さらに、カード情報読取装置１３１が荷重検出装置１３２の進行方向長さに対して中央に配置されているので、例えば左手でスーツケースを持ち、ＩＤカードを右手でカード情報読取装置１３１へかざすことで、荷重検出装置１３２によりＩＤカードをかざすタイミングで一人当たりのより正確な、つまり、スーツケースを含む荷重であり、マット状の端部に偏って掛って異常値あるいは小さくなることのない荷重値を検出することができる。

カード情報読取装置１３１により入力された行先階は、群管理制御装置の行き先階予約受付部１０４に入力され、荷重検出装置１３２により検出された一人当たりの荷重値は、同じく群管理制御装置の行き先階予約登録者荷重検出部１０１に入力される。

行き先階予約登録者荷重検出部１０１に入力される情報は、利用者がゲートを一人ずつ通過しなければならないことで、カード情報読取装置１３１で読み取るタイミングと同期するので、複数名の利用者の場合も一人当たりとして荷重値を正確に計測できる。計測された一人当たりの荷重値は、割当てされた乗りかご毎に乗車人数分が積算されて荷重積算演算部１０２にその値が記録される。

乗りかご１２０に利用者が乗車することで、乗りかご荷重検出部１１１はリアルタイムにかご内荷重値を検出し、その情報は群管理制御装置の荷重比較演算部１０３に送られる。荷重比較演算部１０３は荷重積算演算部１０２の記録情報と、現在のかご内荷重値を比較演算することでＩＤカードを保有したエレベータ利用者が確実に乗車したか否かの判定を行い、条件を満たすことで出発許可を与えるため出発指令許可部１０６に出力する。

図１では、エレベータ制御装置１１０は１台の図示としているが、群管理エレベータは、ビル全体の交通流を考慮し複数台のエレベータを効率良く運転するシステムであるから、実際は複数台のエレベータ制御装置（一般的には３〜８台）が、群管理制御装置から指令を受けて制御される。

エレベータ制御装置１１０は乗りかごの乗車人数を把握するため、乗りかご１２０の底部に設けられた荷重センサである乗りかご荷重検出部１１１において、乗車人数を高精度で検出する。そして、行き先階予約受付部１０４に入力された行き先階予約情報と、検出された乗車人数とを荷重比較演算部１０３で比較し、ＩＤカードをかざしたエレベータ利用者が割当てられた乗車かごに乗車したと判定されるまで、配車・走行司令部１０５が総合的に整合性を図り、エレベータ制御装置１１１に出発許可指令を出力する。配車・走行司令部１０５の整合性としては、行先階を登録した利用者全員が割り当てられた乗りかごへ乗車するまでエレベータのドアを強制的に開けて出発を抑制、つまり戸開状態を維持、したり、乗りかご内にアナウンス装置や表示装置を用いて、まだ乗車客がいることを乗車済みの乗客に知らせたり、すれば良い。

また、行先階の登録は、ＩＤカードとカード情報読取装置１３１によるとして説明したが、カード情報読取装置１３１をタッチスクリーン、ボタンとして利用者が押圧することで行先階を登録することとしても良い。ただし、利用者がＩＤカードをカード情報読取装置１３１へかざすだけで行先階を登録した方が、スーツケース等を持っている場合は操作が容易となり、荷重検出も正確となる。

１００ 群管理制御装置
１０１ 行き先階予約登録者荷重検出部
１０２ 荷重積算演算部
１０３ 荷重比較演算部
１０４ 行き先階予約受付部
１０５ 配車・走行司令部
１０６ 出発指令許可部
１１０ エレベータ制御装置
１１１ 乗りかご荷重検出部
１２０ エレベータ乗りかご
１３０ フラッパゲート
１３０−１ マスタゲート
１３０−２ スレーブゲート
１３１ カード情報読取装置
１３２ 荷重検出装置
１３３ フラップ

Claims (5)

1. 複数台のエレベータを運行制御する群管理制御装置を有し、行先階登録装置により行先の目的階を登録する先階予約式エレベータにおいて、
   乗りかご内の荷重を検出する乗りかご荷重検出部と、
   エレベータホールの入口に設置され、利用者の進行すべき方向を規制するゲートと、
   前記ゲートの入口部に設置され利用者が行先階を登録するカード情報読取装置と、
   前記ゲートの入口端部から利用者の進行方向側の床に取り付けられた荷重検出装置と、
   を備え、前記カード情報読取装置により前記行先階が登録されると共に、前記荷重検出装置により一人当たりの荷重値を検出し、前記乗りかご内の荷重と前記一人当たりの荷重値とに基づいて前記エレベータの出発許可を与えることを特徴とする先階予約式エレベータ。
2. 請求項１に記載の先階予約式エレベータにおいて、前記カード情報読取装置は、前記ゲートの入口部であり、前記荷重検出装置の進行方向長さに対して中央に配置されていることを特徴とする先階予約式エレベータ。
3. 請求項１に記載の先階予約式エレベータにおいて、前記カード情報読取装置は非接触でＩＤカードの情報を読み取るものであり、前記利用者が前記ＩＤカードを前記カード情報読取装置へかざすことにより前記行先階が登録されると共に、前記荷重検出装置により一人当たりの荷重値を検出されることを特徴とする先階予約式エレベータ。
4. 請求項１に記載の先階予約式エレベータにおいて、前記ゲートは前記利用者が手荷物を携行できる間隔で設置されたマスタゲートとスレーブゲートと、前記ゲートの進行方向における中央部に設けられエレベータホールへの入場扉となるフラップと、を有し、前記荷重検出装置は、マット状であり前記ゲート内に収まるようにゲートの入口端部の進行方向側から前記フラップに至る大きさとされたことを特徴とする先階予約式エレベータ。
5. 請求項１に記載の先階予約式エレベータにおいて、行先階を登録した前記利用者が前記乗りかごへ乗車したと判定されるまで戸開状態を維持し乗車客がいることを乗車済みの乗客に知らせることを特徴とする先階予約式エレベータ。