JP2015091993A - フェノキシ誘導体によるポリオレフィンの官能基化 - Google Patents
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- C08F110/08—Butenes
- C08F110/10—Isobutene
Abstract
Description
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;そして
mは0乃至20の整数である;ただし、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、
ただし、
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成することができ;そして
mが3−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである;
(a)準リビング炭素カチオンポリオレフィンを生成させる工程;そして
(b)ルイス酸もしくはルイス酸の混合物の存在下かつ準リビング炭素カチオン重合条件下で工程(a)の準リビング炭素カチオンポリオレフィンを一種以上の式IIの化合物と反応させる工程。
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;
mは0乃至20の整数である;ただし、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1であって、R3およびR4の少なくとも一つがHではない場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリールもしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが1であって、R3およびR4がいずれもHである場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、Xはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり、
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである、
ただし、
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成することができ;そして
mが3−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記もしくは−NRXRYであり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである。
別に定義されている場合を除き、ここに使用されている技術用語および化学用語は、いずれも当業者に一般に理解されているものと同じ意味を有する。ここで使用される用語に複数の意味が存在している場合、別に述べられている場合を除き、このセクションに示される定義が優先される。
ここで使用する「アミド」は、下記式の化合物である:
R1〜R3は、それぞれ独立に、水素原子もしくは任意に置換されている炭化水素基である。ある態様では、R1が水素原子である。ある態様では、R1が炭化水素基である。ある態様では、R2が水素原子である。ある態様では、R2およびR3が炭化水素基である。ある態様では、アミドがN,N−ジメチルホルムアミドである。
Rはポリオレフィン基である。
RはHもしくは1乃至約10の炭素原子を含むアルキルであり、そしてnは約10乃至約2000の整数である。別の態様では、nが約10乃至約1000である。別の態様では、nが約10乃至約500である。別の態様では、nが約10乃至約250である。別の態様では、nが約10乃至約100である。別の態様では、nが約10乃至約50である。
nは約10乃至約2000の整数である。別の態様では、nが約10乃至約1000である。別の態様では、nが約10乃至約500である。別の態様では、nが約10乃至約250である。別の態様では、nが約10乃至約100である。別の態様では、nが約10乃至約50である。
Rはポリオレフィン基であり、そしてXはハロである。ある態様では、三級ハロゲン化末端ポリオレフィンが下記式を有する:
(1)テレキリックポリマーの製造方法
ある態様では、ここに式Iのテレキリックポリマーを製造するための下記の工程を含む方法を提供する:
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;そして
mは0乃至20の整数である;但し、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2の場合、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであり、そして
XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、
ただし、−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、 XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成することができ;そして
mが3−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、
そしてR9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり;
(a)準リビング炭素カチオンポリオレフィンを生成させる工程;そして
(b)ルイス酸もしくはルイス酸の混合物の存在下かつ準リビング炭素カチオン重合条件下で工程(a)の準リビング炭素カチオンポリオレフィンを一種以上の式IIの化合物と反応させる工程。
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;そして
mは0乃至20の整数である;ただし、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記である、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2もしくは3の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり、
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである;
ただし、−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、 XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成していてもよい;そして
mが4−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである;
(a)準リビング炭素カチオンポリオレフィンを生成させる工程;そして
(b)ルイス酸もしくはルイス酸の混合物の存在下かつ準リビング炭素カチオン重合条件下で工程(a)の準リビング炭素カチオンポリオレフィンを一種以上の式IIの化合物と反応させる工程。
別の態様では、式Iの化合物が下記である:
Rbはポリイソブチレン基であり;
Rxは多官能炭素カチオン開始剤残基であり;そして
rは1乃至4の整数である。
Rbはポリイソブチレン基であり;そして
RCはHもしくはアルキルである。
ある態様では、mが1である。
ある態様では、mが2もしくは3である。
ある態様では、mが4−20である。
ある態様では、mが0−3である。
ある態様では、mが1であって、Xが下記である。
mは4−20の整数であって、qは1−4の整数であり、そしてYはハロである。理論に拘束もしくは制限されることなく、ある態様では、mの低い値により制限されるチタネートの溶解度の問題を、重合媒体の処方もしくはハライド配位子をアルキル配位子で置き換えることによって克服することができる。ある態様では、チタネートを別の反応において生成させ、引き続いて重合系に加えることができる。ある態様では、他のフェノキシアルキル金属酸化物を用いる。ある態様では、チタンをアルミニウムもしくはホウ素で置き換える。
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位であり;そして
XおよびR4が、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成する。
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位であり;そして
XおよびR4が、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成している。
ある態様では、式IIの化合物が下記である。
ある態様では、下記式を有する化合物が主要な異性体生成物である。
ある態様では、工程(b)が3時間未満で実施される。別の態様では、工程(b)が2時間未満で実施される。別の態様では、工程(b)が1時間未満で実施される。
イオン化ポリオレフィンは、当業者に公知の任意の方法によって生成される。例としては、これらに限定されるものではないが、準リビング条件下におけるルイス酸による三級ハロゲン化末端ポリオレフィンのイオン化;プロトン源の存在下かつ準リビング条件下におけるルイス酸による末端不飽和を含む予め生成させたポリオレフィンのイオン化;準リビング炭素カチオン重合条件下におけるオレフィンモノマーの重合;もしくは「イニファー」重合法の実施を含む。
ある態様では、イオン化炭素カチオンポリオレフィンが準リビング条件下で三級ハロゲン化末端ポリオレフィンから誘導される。ある態様では、イオン化ポリオレフィンが準リビング条件下で三級塩化末端ポリオレフィン、三級臭化末端ポリオレフィン、もしくは三級ヨウ化末端ポリオレフィンから誘導される。ある態様では、イオン化ポリオレフィンが準リビング条件下で三級塩化末端ポリオレフィンもしくは三級臭化末端ポリオレフィンから誘導される。ある態様では、イオン化ポリオレフィンが準リビング条件下で三級塩化ポリオレフィンから誘導される。
ある態様では、イオン化ポリオレフィンが準リビング条件下で予め生成させたポリオレフィンから誘導される。ある態様では、予め生成させたポリオレフィンが一つ以上の二重結合を含む。ある態様では、予め生成させたポリオレフィンが一つの二重結合を含む。ある態様では、予め生成させたポリオレフィンがポリイソブチレン誘導体である。ある態様では、予め生成させたポリオレフィンが一つ以上の内部オレフィンを含む。
ある態様では、イオン化ポリオレフィンが当業者に公知の方法を用いて、イニファーから誘導される。そのような方法の限定されない例は、米国特許第4276394号および同4568732号の各明細書に記載があり、それぞれの記載は、参照のため本明細書の記載とする。ある態様では、モノマーをカチオン性重合条件下で少なくとも二つの三級ハロゲンを伴うイニファーと反応させる。
ある態様では、イオン化ポリオレフィンが準リビング炭素カチオン重合条件下でオレフィン性モノマーから誘導される。そのような条件下では、準リビング炭素カチオンポリオレフィンが生じる。そのような条件は、当業者に公知の任意の方法により実現できる。そのような方法の限定されない例は、欧州特許第206756号明細書および国際公開第2006/110647号に記載されており、それぞれの記載は、参照のため本明細書の記載とする。
ある態様では、開始剤がカチオン性オレフィン重合を開始できる一つ以上の末端基を伴う化合物もしくはポリオレフィンである。例えば、開始剤が式(X’−CRaRb)nRcの化合物であってもよい。式中、RaおよびRbは独立に水素原子、アルキル、アリール、アルカリール、もしくはアラルキルである。ただしRaもしくはRbの少なくとも一つは水素原子ではない。そして、Rcは脂肪族もしくは芳香族の一価もしくは多価(n価)の基であって、nは1乃至4の整数である。X’はアセテート基、エーテレート基、ヒドロキシル基、もしくはハロゲンである。ある態様では、Ra、Rb、およびRcが一つの炭素原子乃至約20の炭素原子を含む炭化水素基である。ある態様では、Ra、Rb、およびRcが一つの炭素原子乃至約8の炭素原子を含む炭化水素基である。ある態様では、X’がハロゲンである。ある態様では、X’が塩素である。ある態様では、Ra、Rb、およびRcの構造が、生長種もしくはモノマーに類似する。ある態様では、そのような構造がポリスチレンに対する1−ハロ,1−フェニルエタン開始剤もしくはポリイソブチレンに対するハロゲン化2,4,4−トリメチルペンチル開始剤である。ある態様では、Ra、Rb、およびRcが、それぞれ一つの炭素原子乃至約8の炭素原子を含む炭化水素基であり、イソブチレン重合を開始する。ある態様では、開始剤がハロゲン化クミル、ジクミル、もしくはトリクミルである。
ある態様では、モノマーが炭化水素モノマー、すなわち水素原子および炭素原子のみを含む化合物である。炭化水素モノマーは、これらに限定されるものではないが、オレフィンおよびジオレフィンを含み、約2乃至約20の炭素原子を有するものも含む。ある態様では、そのような化合物は約4乃至約8の炭素原子を有する。
ある態様では、ルイス酸が非プロトン酸である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化金属もしくは非ハロゲン化金属である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化金属である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化チタン(IV)、ハロゲン化亜鉛(II)、ハロゲン化スズ(IV)、もしくはハロゲン化アルミニウム(III)である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化チタン(IV)である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化スズ(IV)である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化アルミニウム(III)である。ある態様では、ルイス酸が四臭化チタンもしくは四塩化チタンである。ある態様では、ルイス酸が四塩化チタンである。ある態様では、ルイス酸が塩化亜鉛である。ある態様では、ルイス酸がAlBr3である。ある態様では、ルイス酸が二塩化エチルアルミニウムである。ある態様では、ルイス酸が非ハロゲン化金属である。ある態様では、ルイス酸がハロゲン化アンチモン(VI)、ハロゲン化ガリウム(III)、もしくはハロゲン化ホウ素(III)である。ある態様では、ルイス酸が三塩化ホウ素である。ある態様では、ルイス酸がトリアルキルアルミニウム化合物である。ある態様では、ルイス酸がトリメチルアルミニウムである。
当業者に理解されているように、ある種の電子供与体は従来の重合系を準リビング炭素カチオン重合系に変換できる。ある態様では、ここに記載する方法を電子供与体の存在下で実施する。
R1A、R1B、R1C、R1D、およびR1Eは、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭化水素基であり;あるいはR1AおよびR1B、もしくはR1BおよびR1C、もしくはR1CおよびR1D、もしくはR1DおよびR1Eは独立に約3乃至約7の炭素原子を含む縮合脂肪族環もしくは約5乃至約7の炭素原子を含む縮合芳香族環を形成する。ある態様では、R1AおよびR1Eが、それぞれ独立に、炭化水素基であり、そしてR1B〜R1Dは水素原子である。
ある態様では、共通イオン塩もしくは塩前駆体は、電子供与体に加えて、もしくはそれに代えて、反応混合物に任意に添加できる。ある態様では、そのような塩はイオン強度を増加させ、遊離イオンを抑制し、そして配位子交換に関与するために使用できる。ある態様では、共通イオン塩前駆体が塩化テトラn−ブチルアンモニウムである。ある態様では、共通イオン塩前駆体が臭化テトラn−ブチルアンモニウムである。ある態様では、共通イオン塩前駆体がヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムである。ある態様では、全反応混合物中の共通イオン塩もしくは塩前駆体の濃度を、リットル当たり約0.0005モル乃至リットル当たり約0.05モルの範囲にすることができる。ある態様では、共通イオン塩もしくは塩前駆体の濃度がリットル当たり約0.0005モル乃至リットル当たり約0.025モルの範囲である。ある態様では、共通イオン塩もしくは塩前駆体の濃度がリットル当たり約0.001モル乃至リットル当たり約0.007モルの範囲である。
ここに記載する方法のある態様では、方法を希釈剤中で実施する。ある態様では、希釈剤が単一の化合物もしくは二種類以上の化合物の混合物である。ある態様では、希釈剤が反応成分を完全に溶解するか、あるいは反応成分を部分的に溶解する。ある態様では、希釈剤が反応成分を完全にもしくはほぼ完全に溶解する。ある態様では、希釈剤が反応成分を完全に溶解する。ある態様では、希釈剤が反応成分をほぼ完全に溶解する。
ある態様では、ここに記載する方法が約−120℃乃至約0℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−110℃乃至約−10℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−100℃乃至約−20℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−90℃乃至約−30℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−80℃乃至約−40℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−70℃乃至約−40℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−60℃乃至約−40℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−40℃、−50℃、−60℃、−70℃、もしくは−80℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−40℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−50℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−60℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−70℃の温度で実施される。ある態様では、ここに記載する方法が約−80℃の温度で実施される。
ここに記載する方法の連鎖末端濃度は、開示されている例に限定されない。ここに記載する方法における連鎖末端濃度は明確な上限を有していないように思われ、ここに記載する方法は、反応成分の密度および分子量(モル容積)により課せられる本質的な制限を条件として、任意の連鎖末端濃度で実施できる。
ある態様では、停止剤がルイス酸を不活性化できる化合物である。ある態様では、停止剤が塩基および/または求核性である。ある態様では、停止剤が塩基である。ある態様では、停止剤が電子供与体である。ある態様では、停止剤が有機塩基である。ある態様では、停止剤がアルコールもしくはアミンである。ある態様では、停止剤がアルコールである。ある態様では、停止剤がピリジン誘導体である。
ある態様では、ここに式IIの化合物を提供する:
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;
mは0乃至20の整数である;但し、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1であって、少なくとも一つのR3およびR4がHではない場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが1であって、R3およびR4がいずれもHである場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、Xはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり、
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11が、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである、
但し、−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、 XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成していてもよい;そして
mが3−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである。
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;
mは0乃至20の整数である;ただし、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1であって、R3およびR4の少なくとも一つがHではない場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが1であって、R3およびR4がいずれもHである場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、Xはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2もしくは3の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり、
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、
およびR9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである、
ただし、−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、 XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成していてもよい;そして
mが4−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである。
RはHもしくは1乃至約10の炭素原子を含むアルキルであり、そしてnは約10乃至約2000の整数である。ある態様では、nが約10乃至約1000である。ある態様では、nが約10乃至約500である。ある態様では、nが約10乃至約250である。ある態様では、nが約10乃至約100である。ある態様では、nが10乃至約50である。
Rbはポリイソブチレン基であり;
Rxは多官能炭素カチオン開始剤残基であり;そして
rは1乃至4の整数である。
Rbはポリイソブチレン基であり;そして
RcはHもしくはアルキルである。
pは約10乃至約2000の整数である。別の態様では、pが約10乃至約1000である。別の態様では、pが約10乃至約500である。別の態様では、pが約10乃至約250である。別の態様では、pが約10乃至約100である。別の態様では、pが10乃至約50である。
ある態様では、Rcがtert−ブチルである。
ある態様では、R3およびR4が、それぞれ独立に、tert−ブチルである。
ある態様では、mが0である。
ある態様では、mが2である。
ある態様では、mが4−20である。
ある態様では、mが1であって、R3およびR4の少なくとも一つがHではなく、そしてXが下記である。
ある態様では、上記化合物が下記である。
この例は、TiCl4(四塩化チタン)で活性化された単官能三級塩化ポリイソブチレンによるアニソールのアルキル化を含む。
この例は、準リビングポリイソブチレンにより二官能開始剤からアニソールをそのままアルキル化することを含む。
この例は、準リビングポリイソブチレンにより二官能開始剤から(3−ブロモプロポキシ)ベンゼンをそのままアルキル化することを含む。
この例は、TiCl4で活性化された単官能三級塩化末端ポリイソブチレンによるβ−クロロフェネトールのアルキル化を含む。
この例は、TiCl4で活性化された単官能三級塩化末端ポリイソブチレンによるアリルフェニルエーテルのアルキル化を含む。
この例は、TiCl4で活性化された単官能三級塩化ポリイソブチレンによるイソプロピルフェニルエーテルのアルキル化を含む。
この例は、TiCl4で活性化された単官能三級塩化末端ポリイソブチレンによる2,6−ジ−tert−ブチルフェノールのアルキル化を含む。塩化メチルおよびヘキサンの60/40(v/v)混合物中、2×103g/モルの三級塩化末端ポリイソブチレンの0.02M溶液(15mL)を、−60℃で製造した。この溶液に、4当量(0.248g)の2,6−ジ−tert−ブチルフェノールおよび6当量(0.198mL)のTiCl4を加えた。ポリイソブチレン連鎖末端の定量的なキャッピングを3時間で実施した。生成物は、メタおよびパラ置換異性体のおおよそ等モルの混合物からなっていた。
この例は、実施例1の生成物のメチルフェニルエーテル官能基の開裂を伴い、フェノール末端ポリイソブチレンを生じる。
この例は、TiCl4で活性化された単官能三級塩化末端ポリイソブチレンによるアルカノール鎖を有するフェノキシ誘導体のアルキル化を含む。
この例は、TiCl4で活性化された単官能三級塩化末端ポリイソブチレンによるtert−ブチル(3−フェノキシ−1−プロピニル)ジフェニルシランのアルキル化を含む。
テトラヒドロフラン(50mL)中のフェニルプロパルギルエーテル(5.15g、39.0ミリモル)の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M溶液17.14mL)(42.86ミリモル)を−40℃で滴下した。混合物は−40℃で2時間攪拌し;次にtert−ブチルクロロジフェニルシラン(12.85g、46.76ミリモル)を加え、さらに得られた混合物を−40℃で2時間攪拌した。反応混合物を放置して室温まで暖め、さらに24時間攪拌した。溶媒を、回転式蒸発器を用いて除去し、さらに粗製物を水素化カルシウムからの蒸留により精製した。
フェノールをクエンチャーとして使用し、それ以外は実施例6と同じ条件下で実施したところ、クエンチングでは式IIの目的化合物が全く生成されなかった。
Claims (111)
- 式Iで表されるテレキリックポリマーを製造するための下記の工程を含む方法:
式中、
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;そして
mは0乃至20の整数である;ただし、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
式中、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり、
式中、
Aは−≡−もしくは存在せず、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そしてR9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである、
但し、−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合には、XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成することができ;そして
mが3−20の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
式中、
Aは−≡−もしくは存在せず、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであって、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ヒドロキシ、−NR10R11、−F、−Cl、−Br、−I、もしくは−Atであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである;
(a)準リビング炭素カチオンポリオレフィンを生成させる工程;そして
(b)ルイス酸もしくはルイス酸の混合物の存在下かつ準リビング炭素カチオン重合条件下で工程(a)の準リビング炭素カチオンポリオレフィンを一種以上の式IIの化合物と反応させる工程。
- Raがポリイソブチル基である請求項1の方法。
- 単官能、二官能、もしくは多官能の開始剤の存在下で方法が実施される請求項1の方法。
- RCが1乃至約6の炭素原子を含むアルキルである請求項9の方法。
- R1およびR2がいずれもHである請求項1の方法。
- R1およびR2が−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、1乃至約6の炭素原子を含むアルキルもしくは水素原子である請求項1の方法。
- R1およびR2が−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、メチルもしくは水素原子である請求項1の方法。
- R3およびR4が同一である請求項1の方法。
- mが1−20であって、R3およびR4が水素原子である請求項1の方法。
- R3およびR4が、それぞれ独立に、tert−ブチルである請求項1の方法。
- mが0である請求項1の方法。
- mが1である請求項1の方法。
- mが2である請求項1の方法。
- mが3−20である請求項1の方法。
- mが1であって、XがH、1乃至約6の炭素原子を含むアルキル、もしくは2乃至約6の炭素原子を含むアルケニルである請求項1の方法。
- R5〜R7の少なくとも一つがtert−ブチルである請求項32の方法。
- R5〜R7の少なくとも一つがフェニルである請求項32の方法。
- mが2−20であって、XがH、1乃至約6の炭素原子を含むアルキル、2乃至約6の炭素原子を含むアルケニル、F、Cl、Br、もしくはIである請求項1の方法。
- mが2−20であって、XがClもしくはBrである請求項1の方法。
- mが3乃至20であって、XがOHである請求項1の方法。
- R8〜R11が、それぞれ独立に、1乃至約6の炭素原子を含むアルキルである請求項1の方法。
- mが2であって;
R1およびR2がHであり;
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位であり;そして
XおよびR4が、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成している請求項1の方法。 - R5〜R7の少なくとも一つがtert−ブチルである請求項40の方法。
- R5〜R7の少なくとも一つがフェニルである請求項40の方法。
- R5〜R7の少なくとも一つがtert−ブチルである請求項43の方法。
- R5〜R7の少なくとも一つがフェニルである請求項43の方法。
- 準リビング炭素カチオンポリオレフィンが、電子供与体、共通イオン塩、もしくは共通イオン塩前駆体の存在下、ルイス酸およびモノマーを開始剤に加えることにより製造される請求項1の方法。
- 開始剤が単官能である請求項47の方法。
- 開始剤が2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタンである請求項47の方法。
- 開始剤が二官能である請求項47の方法。
- 開始剤が5−tert−ブチル−1,3−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンである請求項47の方法。
- 開始剤が多官能である請求項47の方法。
- 開始剤が1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンもしくは1,3,5−トリ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼンである請求項47の方法。
- モノマーがイソブチレン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、もしくは4−メチル−1−ペンテンである請求項47の方法。
- モノマーがイソブチレンである請求項47の方法。
- 電子供与体が2,6−ジメチルピリジンである請求項47の方法。
- 共通イオン塩前駆体が塩化テトラブチルアンモニウムもしくはヨウ化テトラブチルアンモニウムである請求項47の方法。
- ルイス酸が四ハロゲン化チタン、三ハロゲン化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化スズ、塩化亜鉛、もしくは二塩化エチルアルミニウム、またはそれらの混合物である請求項47の方法。
- ルイス酸が四塩化チタンである請求項47の方法。
- ルイス酸の混合物が用いられる請求項47の方法。
- 希釈剤が用いられる請求項1の方法。
- 上記の酸がルイス酸であって、ルイス酸がハロゲン化金属もしくはハロゲン化金属の混合物である請求項64の方法。
- 上記の酸がBBr3、BCl3、AlCl3、AlBr3、TiCl4、もしくはTiBr4である請求項64の方法。
- 上記の酸がBBr3である請求項64の方法。
- ルイス酸がプロトン酸と組み合わせて用いられる請求項65の方法。
- プロトン酸がH2SO4、HBr、HCl、トリフルオロ酢酸、パラトルエンスルホン酸、もしくはメタンスルホン酸である請求項68の方法。
- 式Iで表される化合物:
式中、
Raはポリオレフィン基であり;
R1およびR2は−(CR1R2)単位毎に、それぞれ独立に、Hもしくはアルキルであり;そして
mは1乃至20の整数である;ただし、
mが0の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、アルキルであって、XはHであり;
mが1であって、R3およびR4の少なくとも一つがHではない場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであり、そしてXはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリールもしくは下記であり、
式中、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが1であって、R3およびR4がいずれもHである場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、Xは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくは下記であり、
式中、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキルもしくはアリールであり;
mが2の場合には、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであって、XはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、もしくは下記であり、
式中、
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、
あるいは
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位である場合に、XおよびR4は、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成することができ;そして
mが3−20の場合、
R3およびR4は、それぞれ独立に、H、アルキル、もしくはアルコキシであり、そしてXはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルカリールオキシ、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−At、−CN、−NC、−NCO、−OCN、−NCS、−SCN、−OC(O)R8、−C(O)OR9、−C(O)NR10R11、下記、もしくは−NRXRYであり;
式中、
RXおよびRYは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、もしくは−C(O)RZであり、
RZはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−OR8、もしくは−NR10R11であり;
R5〜R7は、それぞれ独立に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、もしくはヒドロキシであり、
R8はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、そして
R9〜R11は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アリール、もしくはヘテロアリールである。 - ポリオレフィン基がポリイソブチル基である請求項70の化合物。
- Rcが1乃至約6の炭素原子を含むアルキルである請求項77の化合物。
- R1およびR2がいずれもHである請求項70の化合物。
- R1およびR2が−(CR1R2)単位毎に独立に、1乃至約6の炭素原子のアルキルもしくは水素原子である請求項70の化合物。
- R3およびR4が同一である請求項70の化合物。
- mが1−20であって、R3およびR4が水素原子である請求項70の化合物。
- mが1−20であって、R3およびR4が、それぞれ独立に、1乃至約6の炭素原子を含むアルキルもしくは1乃至約6の炭素原子を含むアルコキシである請求項70の化合物。
- mが1であって、R3およびR4の少なくとも一つがHではない請求項70の化合物。
- mが1であって、R3およびR4がいずれもHである請求項70の化合物。
- mが0である請求項70の化合物。
- mが1である請求項70の化合物。
- mが2である請求項70の化合物。
- mが3−20である請求項70の化合物。
- mが1であって、R3およびR4の少なくとも一つがHではなく、そしてXがH、アルキル、もしくはアルケニルである請求項70の化合物。
- R5〜R7の少なくとも一つがtert−ブチルである請求項70の化合物。
- R5〜R7の少なくとも一つがフェニルである請求項70の化合物。
- mが1であって、R3およびR4がいずれもHであり、そしてXがアルキルもしくはアルケニルである請求項70の化合物。
- mが2−20であって、XがH、1乃至6の炭素原子のアルキル、2乃至6の炭素原子のアルケニル、F、Cl、Br、もしくはIである請求項70の化合物。
- mが2−20であって、XがClもしくはBrである請求項70の化合物。
- mが3乃至20であって、XがOHである請求項70の化合物。
- R8〜R11が、それぞれ独立に、1乃至6の炭素原子のアルキルである請求項70の化合物。
- mが2であって;
R1およびR2がHであり;
−O−(CR1R2)m−XがR4に対してオルト位であり;そして
XおよびR4が、XおよびR4に結合している原子を介して共に、環を形成している請求項70の化合物。 - 上記化合物がパラ異性体である請求項70の化合物。
- 上記化合物が約1.0×103g/モル乃至約1.0×105g/モルの範囲にある請求項70の化合物。請求項1の方法で製造されるテレキリックポリマー。
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