レチノイドサイクルの異性化ステップを阻害するアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を本明細書で記載する。これらの化合物及びこれらの化合物を含む組成物は、網膜細胞の変性を阻害する、又は網膜細胞の生存を強化するのに有用であることがある。したがって、本明細書で記載した化合物は、加齢黄斑変性及びシュタルガルト病などの網膜疾患又は障害を含む、眼の疾患及び障害を治療するのに有用であることがある。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「and」及び「the」は、文脈から明らかに違わない限り複数への言及を含む。よって、例えば「化合物(a compound)」への言及は複数のそのような化合物を含み、「細胞(cell)」への言及は1つ又は複数の細胞への(又は複数の細胞への)、及び当業者に知られたその同等物などへの言及を含む。分子量などの物理的特性、又は化学式などの化学的特性について本明細書で範囲が使用される場合、本明細書の範囲及び特定の実施形態の全ての組合せ及び下位組合せが含まれることを意図する。用語「約」は、数又は数的範囲に言及する場合、言及した数又は数的範囲が実験的変動性内(又は統計的実験的誤差内)の近似値であることを意味し、したがってその数又は数的範囲は、述べられた数又は数的範囲の1%から15%の間で変化し得る。用語「含む(comprising)」(及び「含む(comprise)」又は「含む(comprises)」又は「有する(having)」又は「含む(including)」などの関連用語)は、他のある実施形態において、例えば、本明細書で記載した、物質の任意の組成物、組成物、方法又はプロセスなどの実施形態が、記載された特徴「からなる」又は「から本質的になる」ことがあるのを排除する意図はない。
「アルケニル」は、炭素及び水素原子のみからなり、少なくとも1つの二重結合を含有し、2から12個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状炭化水素鎖ラジカル基を指す。ある実施形態では、アルケニルは2から8個の炭素原子を含む。他の実施形態では、アルケニルは2から4個の炭素原子を含む。アルケニルは、単結合、例えば、エテニル(即ち、ビニル)、プロプ−1−エニル(即ち、アリル)、ブト−1−エニル、ペント−1−エニル、ペンタ−1,4−ジエニルなどにより分子の残りに結合されている。本明細書で特段の記載がない限り、アルケニル基は以下の置換基の1つ又は複数で場合により置換されている:ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、−ORa、−SRa、−OC(O)−Ra、−N(Ra)2、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)N(Ra)2、−N(Ra)C(O)ORa、−N(Ra)C(O)Ra、−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、カルボシクリル、カルボシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルである。
「アルキニル」は、炭素及び水素原子のみからなり、少なくとも1つの三重結合を含有し、2から12個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状炭化水素鎖ラジカル基を指す。ある実施形態では、アルキニルは2から8個の炭素原子を含む。他の実施形態では、アルキニルは2から4個の炭素原子を有する。アルキニルは、単結合、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどにより分子の残りに結合されている。本明細書で特段の記載がない限り、アルキニル基は以下の置換基の1つ又は複数で場合により置換されている:ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、−ORa、−SRa、−OC(O)−Ra、−N(Ra)2、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)N(Ra)2、−N(Ra)C(O)ORa、−N(Ra)C(O)Ra、−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、カルボシクリル、カルボシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルである。
「アルキレン」又は「アルキレン鎖」は、炭素及び水素のみからなり、不飽和を含有せず、1から12個の炭素原子を有する、分子の残りをラジカル基に結合する直鎖状又は分枝状の二価の炭化水素鎖、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、n−ブチレンなどを指す。アルキレン鎖は、分子の残りに単結合を介して、ラジカル基に単結合を介して結合されている。アルキレン鎖の分子の残りへの及びラジカル基への結合点は、アルキレン鎖の1個の炭素を介して又はその鎖の任意の2個の炭素を介してのものであることができる。本明細書で特段の記載がない限り、アルキレン鎖は以下の置換基の1つ又は複数で場合により置換されている:ハロ、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、−ORa、−SRa、−OC(O)−Ra、−N(Ra)2、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)N(Ra)2、−N(Ra)C(O)ORa、−N(Ra)C(O)Ra、−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、カルボシクリル、カルボシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルである。
「アルケニレン」又は「アルケニレン鎖」は、炭素及び水素のみからなり、少なくとも1つの二重結合を含有し、2から12個の炭素原子を有する、分子の残りをラジカル基に結合する直鎖状又は分枝状の二価の炭化水素鎖、例えば、エテニレン、プロペニレン、n−ブテニレンなどを指す。アルケニレン鎖は、分子の残りに二重結合又は単結合を介して、ラジカル基に二重結合又は単結合を介して結合されている。アルケニレン鎖の分子の残りへの及びラジカル基への結合点は、鎖中の1個の炭素又は任意の2個の炭素を介してであることができる。本明細書で特段の記載がない限り、アルケニレン鎖は以下の置換基の1つ又は複数で場合により置換されている:ハロ、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、−ORa、−SRa、−OC(O)−Ra、−N(Ra)2、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)N(Ra)2、−N(Ra)C(O)ORa、−N(Ra)C(O)Ra、−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール(1個又は複数のハロ基で場合によって置換されている)、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキル、ここで、上記置換基のそれぞれは、別段の記載がない限り、置換されていない。
「アリール」は、環炭素原子から水素原子を除去することにより、芳香族単環式又は多環式炭化水素環系から誘導した基を指す。芳香族単環式又は多環式炭化水素環系は、水素と6から18個の炭素原子の炭素のみを含有し、ここで、環系の環の少なくとも1つは完全に不飽和であり、即ち、それはHuckel理論に従って、環状、非局在化(4n+2)π電子系を含有する。アリール基としては、これらだけに限定するものではないが、フェニル、フルオレニル及びナフチルなどの基がある。本明細書で特段の記載がない限り、用語「アリール」又は接頭辞「アル−」(例えば「アラルキル」における)には、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアラルケニル、場合によって置換されているアラルキニル、場合によって置換されているカルボシクリル、場合によって置換されているカルボシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロシクリル、場合によって置換されているヘテロシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロアリール、場合によって置換されているヘテロアリールアルキル、−Rb−ORa、−Rb−OC(O)−Ra、−Rb−N(Ra)2、−Rb−C(O)Ra、−Rb−C(O)ORa、−Rb−C(O)N(Ra)2、−Rb−O−Rc−C(O)N(Ra)2、−Rb−N(Ra)C(O)ORa、−Rb−N(Ra)C(O)Ra、−Rb−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−Rb−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−Rb−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)から独立に選択される1個又は複数の置換基で場合によって置換されているアリール基が含まれることが意図されており、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール(1個又は複数のハロ基で場合によって置換されている)、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、各Rbは、独立に、直接結合又は直鎖状若しくは分枝状アルキレン若しくはアルケニレン鎖であり、Rcは直鎖状又は分枝状アルキレン又はアルケニレン鎖であり、ここで、上記置換基のそれぞれは、別段の記載がない限り、置換されていない。
「カルボシクリル」は、炭素及び水素原子のみからなり、縮合又は架橋環系を含んでもよく、3から15個の炭素原子を有する安定な非芳香族単環式又は多環式炭化水素基を指す。ある実施形態では、カルボシクリルは3から10個の炭素原子を含む。他の実施形態では、カルボシクリルは5から7個の炭素原子を含む。カルボシクリルは単結合により分子の残りに結合されている。カルボシクリルは飽和であってもよく(即ち、単一のC−C結合のみを含有する)、又は不飽和であってもよい(即ち、1つ又は複数の二重結合又は三重結合を含有する)。完全飽和カルボシクリル基は「シクロアルキル」とも呼ばれる。単環式シクロアルキルの例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルがある。不飽和カルボシクリルは「シクロアルケニル」とも呼ばれる。単環式シクロアルケニルの例としては、例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル及びシクロオクテニルがある。多環式カルボシクリル基としては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル(即ち、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、ノルボルネニル、デカリニル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルなどがある。本明細書で特段の記載がない限り、用語「カルボシクリル」には、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアラルケニル、場合によって置換されているアラルキニル、場合によって置換されているカルボシクリル、場合によって置換されているカルボシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロシクリル、場合によって置換されているヘテロシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロアリール、場合によって置換されているヘテロアリールアルキル、−Rb−ORa、−Rb−SRa、−Rb−OC(O)−Ra、−Rb−N(Ra)2、−Rb−C(O)Ra、−Rb−C(O)ORa、−Rb−C(O)N(Ra)2、−Rb−O−Rc−C(O)N(Ra)2、−Rb−N(Ra)C(O)ORa、−Rb−N(Ra)C(O)Ra、−Rb−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−Rb−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−Rb−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)から独立に選択される1個又は複数の置換基で場合によって置換されているカルボシクリル基が含まれることが意図されており、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、各Rbは、独立に、直接結合又は直鎖状若しくは分枝状アルキレン若しくはアルケニレン鎖であり、Rcは直鎖状又は分枝状アルキレン又はアルケニレン鎖であり、ここで、上記置換基のそれぞれは、別段の記載がない限り、置換されていない。
「フルオロアルキル」は、上記定義の通りの1個又は複数のフルオロ基、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1−フルオロメチル−2−フルオロエチルなどで置換されている上記定義の通りのアルキル基を指す。フルオロアルキル基のアルキル部分は、アルキル基について上記定義の通り、場合によって置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」は、2から12個の炭素原子及び窒素、酸素及び硫黄から選択される1から6個のヘテロ原子を含有する安定な3員から18員非芳香環基を指す。本明細書で特段の記載がない限り、ヘテロシクリル基は、縮合環系又は架橋環系を含んでもよい、単環系、二環系、三環系又は四環系である。ヘテロシクリル基のヘテロ原子は場合によって酸化されていてもよい。存在する場合、1個又は複数の窒素原子は場合によって四級化している。ヘテロシクリル基は部分的又は完全に飽和している。ヘテロシクリルは環の任意の原子を介して分子の残りに結合されていてもよい。そのようなヘテロシクリル基の例としては、これらだけに限定するものではないが、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1−オキソ−チオモルホリニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルがある。本明細書で特段の記載がない限り、用語「ヘテロシクリル」には、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアラルケニル、場合によって置換されているアラルキニル、場合によって置換されているカルボシクリル、場合によって置換されているカルボシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロシクリル、場合によって置換されているヘテロシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロアリール、場合によって置換されているヘテロアリールアルキル、−Rb−ORa、−Rb−SRa、−Rb−OC(O)−Ra、−Rb−N(Ra)2、−Rb−C(O)Ra、−Rb−C(O)ORa、−Rb−C(O)N(Ra)2、−Rb−O−Rc−C(O)N(Ra)2、−Rb−N(Ra)C(O)ORa、−Rb−N(Ra)C(O)Ra、−Rb−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−Rb−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−Rb−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)から選択される1個又は複数の置換基で場合によって置換されている上記定義の通りのヘテロシクリル基があることが意図されており、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、各Rbは、独立に、直接結合又は直鎖状若しくは分枝状アルキレン若しくはアルケニレン鎖であり、Rcは直鎖状又は分枝状アルキレン又はアルケニレン鎖であり、ここで、上記置換基のそれぞれは、別段の記載がない限り、置換されていない。
「N−ヘテロシクリル」又は「N結合ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の窒素を含有する上記定義の通りのヘテロシクリル基を指し、ここで、ヘテロシクリル基の分子の残りへの結合点はヘテロシクリル基の窒素原子を介する。N−ヘテロシクリル基は、ヘテロシクリル基について上記した通り、場合によって置換されている。そのようなN−ヘテロシクリル基の例としては、これらだけに限定するものではないが、1−モルホリニル、1−ピペリジニル、1−ピペラジニル、1−ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル及びイミダゾリジニルがある。
「C−ヘテロシクリル」又は「C結合ヘテロシクリル」は、少なくとも1つのヘテロ原子を含有する上記定義の通りのヘテロシクリル基を指し、ここで、分子のその他の部分への前記ヘテロシクリル基の結合点は前記ヘテロシクリル基内の炭素原子を介してである。C−ヘテロシクリル基はヘテロシクリル基について上記した通りに場合によって置換されている。そのようなC−ヘテロシクリル基の例としては、これらだけに限定するものではないが、2−モルホリニル、2−又は3−又は4−ピペリジニル、2−ピペラジニル、2−又は3−ピロリジニルなどがある。
「ヘテロアリール」は、2から17個の炭素原子、並びに窒素、酸素及び硫黄から選択される1から6個のヘテロ原子を含む3員から18員芳香環基から誘導した基を指す。本明細書で使用する場合、ヘテロアリール基は、単環系、二環系、三環系又は四環系であってもよく、ここで、環系の環の少なくとも1つは完全に不飽和であり、即ち、それはHuckel理論に従って、環状、非局在化(4n+2)π電子系を含有する。ヘテロアリールには縮合環系又は架橋環系がある。ヘテロアリール基のヘテロ原子(単数又は複数)は場合によって酸化されている。存在する場合、1個又は複数の窒素原子は場合によって四級化している。ヘテロアリールは環の任意の原子を介して分子の残りに結合されている。ヘテロアリールの例としては、これらだけに限定するものではないが、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾインドリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾ[d]チアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、1,4−ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル (ベンゾチオフェニル)、ベンゾチエノ[3,2−d]ピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、シクロペンタ[d]ピリミジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5,6−ジヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、5,6−ジヒドロベンゾ[h]シンノリニル、6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、フロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリミジニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリダジニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリジニル,イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、5,8−メタノ−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニル、ナフチリジニル、1,6−ナフチリジノニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、1−フェニル−1H−ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニル、ピリジニル、ピリド[3,2−d]ピリミジニル、ピリド[3,4−d]ピリミジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニル、5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジニル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,5−c]ピリダジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、チエノ[2,3−c]プリジニル、及びチオフェニル(即ちチエニル)がある。本明細書で特段の記載がない限り、用語「ヘテロアリール」には、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアラルケニル、場合によって置換されているアラルキニル、場合によって置換されているカルボシクリル、場合によって置換されているカルボシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロシクリル、場合によって置換されているヘテロシクリルアルキル、場合によって置換されているヘテロアリール、場合によって置換されているヘテロアリールアルキル、−Rb−ORa、−Rb−SRa、−Rb−OC(O)−Ra、−Rb−N(Ra)2、−Rb−C(O)Ra、−Rb−C(O)ORa、−Rb−C(O)N(Ra)2、−Rb−O−Rc−C(O)N(Ra)2、−Rb−N(Ra)C(O)ORa、−Rb−N(Ra)C(O)Ra、−Rb−N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2である)、−Rb−S(O)tORa(tは1又は2である)及び−Rb−S(O)tN(Ra)2(tは1又は2である)から選択される1個又は複数の置換基で場合によって置換されている上記定義の通りのヘテロアリール基があることが意図されており、ここで、各Raは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、各Rbは、独立に、直接結合又は直鎖状若しくは分枝状アルキレン若しくはアルケニレン鎖であり、Rcは直鎖状又は分枝状アルキレン又はアルケニレン鎖であり、ここで、上記置換基のそれぞれは、別段の記載がない限り、置換されていない。
「N−ヘテロアリール」は、少なくとも1個の窒素を含有する上記定義の通りのヘテロアリール基を指し、ここで、ヘテロアリール基の分子の残りへの結合点はヘテロアリール基の窒素原子を介する。N−ヘテロアリール基は、ヘテロアリール基について上記した通り、場合によって置換されている。
「C−ヘテロアリール」は、上記定義の通りのヘテロアリール基を指し、ここで、分子のその他の部分への前記ヘテロアリール基の結合点は前記ヘテロアリール基内の炭素原子を介してである。C−ヘテロアリール基はヘテロアリール基について上記した通りに場合によって置換されている。
化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、1つ又は複数の不斉中心を有してもよく、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、及び絶対立体化学に関して、アミノ酸の(R)−若しくは(S)−として、又は(D)−若しくは(L)−として定義し得る他の立体異性体を生じてもよい。本明細書で記載した化合物がオレフィン二重結合又は幾何学的不斉の他の中心を有し、別段の記載がない場合、化合物はE及びZ幾何異性体(例えば、シス又はトランス)の両方を含むことを意図する。同様に、全ての可能な異性体、並びにそれらのラセミ体及び光学的に純粋な形態、及び全ての互変異性体も含まれることを意図する。
「立体異性体」は、同じ結合により結合された同じ原子からなるが、交換不可能な異なる三次元構造を有する化合物を指す。したがって、種々の立体異性体及びその混合物が考えられ、分子が互いに重ね合わせられない鏡像である2つの立体異性体を指す「鏡像異性体」を含む。
「任意選択の」又は「場合によって」は、後に記載する事象又は状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味し、その記載はその事象又は状況が起こった場合、又は起こらなかった場合を含むことを意味する。例えば、「場合によって置換されているアリール」は、アリール基が置換されていてもいなくてもよいことを意味し、その記載が置換されているアリール基及び置換を有さないアリール基の両方を含むことを意味する。
「薬学的に許容される塩」には、酸付加塩及び塩基付加塩の両方が含まれる。本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の任意の1つの薬学的に許容される塩は、任意の及び全ての薬学的に適切な塩形態を含むことを意図する。本明細書で記載した化合物の好ましい薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸付加塩及び薬学的に許容される塩基付加塩である。
「薬学的に許容される酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的有効性及び性質を保持し、生物学的又は他に望ましくないものではなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸などの無機酸と形成した塩を指す。脂肪族モノ−及びジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族及び芳香族スルホン酸などの有機酸と形成した塩もあり、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などが含まれる。したがって、例示的な塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などがある。アルギン酸塩、グルコン酸塩及びガラクツロン酸塩などのアミノ酸の塩も考えられる(例えば、Berge S.M.ら、「薬学的塩(Pharmaceutical Salts)」、Journal of Pharmaceutical Science、66:1〜19(1997)(その全体をこの参照により援用する)を参照されたい)。塩基性化合物の酸付加塩は、当業者によく知られている方法及び技術に従って、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と反応させて塩を生成させることによって調製してもよい。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、生物学的又は他に望ましくないものではない遊離酸の生物学的有効性及び性質を保持する塩を指す。これらの塩は、無機塩基又は有機塩基を遊離酸に添加することにより調製する。薬学的に許容される塩基付加塩は、アルカリ若しくはアルカリ土類金属又は有機アミンなど、金属又はアミンと形成してもよい。無機塩基から誘導される塩としては、これらだけに限定するものではないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などがある。有機塩基から誘導される塩としては、これらだけに限定するものではないが、第一級、第二級及び第三級アミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、エチレンジアニリン、N−メチルグルカミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩がある。Bergeら、上掲を参照されたい。
「非レチノイド化合物」は、レチノイドではない任意の化合物を指す。レチノイドは、トリメチルシクロヘキセニル環及び極性末端基で終端するポリエン鎖を有するジテルペン骨格を有する化合物である。レチノイドの例としては、レチンアルデヒド及び誘導されたイミン/ヒドラジド/オキシム、レチノール及び任意の誘導されたエステル、レチニルアミン及び任意の誘導されたアミド、レチノイン酸及び任意の誘導されたエステル又はアミドがある。非レチノイド化合物は、必要はないが、内部環状基(例えば、芳香族基)を含むことができる。非レチノイド化合物は、必要はないが、アルコキシフェニル結合アミン基を含むことができる。
本明細書で使用する場合、「治療(treatment)」又は「治療する(治療)」又は「緩和する(palliating)」又は「改善する(改善)」は本明細書において交換可能に使用する。これらの用語は、それだけに限定するものではないが、治療的有用性及び/又は予防的有用性を含む有益な又は所望の結果を得るためのアプローチを指す。「治療的有用性」は、治療される基礎障害の根絶又は改善を意味する。また、治療的有用性は、患者が依然として基礎障害に罹患しているにも拘らず患者において改善が見られるように、基礎障害に伴う生理学的症状の1つ又は複数の根絶又は改善によって達成される。予防的有用性のために、組成物は、特定の疾患を発症するリスクをもって患者に、又は疾患の診断はなされていなくても疾患の生理学的症状の1つ又は複数を訴える患者に投与してよい。
「プロドラッグ」は、生理学的条件下で又は加溶媒分解により本明細書で記載した生物学的に活性な化合物に変換し得る化合物を示すことを意味する。よって、用語「プロドラッグ」は、薬学的に許容される生物学的に活性な化合物の前駆体を指す。プロドラッグは対象に投与した場合に不活性であることがあるが、in vivoで、例えば加水分解によって活性化合物に変換される。プロドラッグの化合物は、哺乳動物において、溶解性、組織適合性又は遅延放出の利点を与えることが多い(例えば、Bundgard、H.、Design of Prodrugs(1985)、pp.7〜9、21〜24(Elsevier、Amsterdam)を参照されたい。
プロドラッグの考察は、Higuchi、T.ら、「新規な送達系としてのプロドラッグ(Pro−drugs as Novel Delivery Systems)」、A.C.S.Symposium Series、Vol.14、及びBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987に提供されており、その両方の全体を参照により本明細書に援用する。
用語「プロドラッグ」はまた、そのようなプロドラッグが哺乳動物対象に投与された場合にin vivoで活性化合物を放出する任意の共有結合した担体を含むことを意味する。本明細書で記載した活性化合物のプロドラッグは、日常的な操作又はin vivoで修飾が切断されて親活性化合物になるように、活性化合物に存在する官能基を修飾することによって調製してもよい。プロドラッグは、ヒドロキシ、アミノ又はメルカプト基が、活性化合物のそのプロドラッグが哺乳動物対象に投与された場合に切断されて、それぞれ遊離のヒドロキシ、遊離のアミノ又は遊離のメルカプト基を生成する任意の基に結合している化合物を含む。プロドラッグの例としては、これらだけに限定するものではないが、活性化合物のアルコール又はアミン官能基のアセテート、ホルメート及びベンゾエート誘導体がある。
当業者に知られた方法は、種々の参考書及びデータベースで特定する。本明細書で記載した化合物の調製に有用な反応物質の合成を詳述する、又は調製を記載する論文の照会を提供する適切な参考書及び論文としては、例えば、「Synthetic Organic Chemistry」、John Wiley & Sons、Inc.、New York;S.R.Sandlerら、「Organic Functional Group Preparations」、2nd Ed.、Academic Press、New York、1983;H.O.House、「Modern Synthetic Reactions」、2nd Ed.、W.A.Benjamin、Inc.Menlo Park、Calif.1972;T.L.Gilchrist、「Heterocyclic Chemistry」、2nd Ed.、John Wiley & Sons、New York、1992;J.March、「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure」、4th Ed.、Wiley−Interscience、New York、1992がある。本明細書で記載した化合物の調製に有用な反応物質の合成を詳述する、又は調製を記載する論文の照会を提供する追加の適切な参考書及び論文としては、例えば、Fuhrhop,J.及びPenzlin G.「Organic Synthesis:Concepts、Methods、Starting Materials」、Second、Revised and Enlarged Edition(1994)John Wiley & Sons ISBN:3−527−29074−5;Hoffman,R.V.「有機化学、中級用テキスト(Organic Chemistry,An Intermediate Text)」(1996)Oxford University Press、ISBN 0−19−509618−5;Larock,R.C.「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations」2nd Edition(1999)Wiley−VCH、ISBN:0−471−19031−4;March,J.「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure」4th Edition(1992)John Wiley & Sons、ISBN:0−471−60180−2;Otera,J.(editor)「現代カルボニル化学(Modern Carbonyl Chemistry)」(2000)Wiley−VCH、ISBN:3−527−29871−1;Patai,S.「官能基の化学へのパタイの1992ガイド(Patai’s 1992 Guide to Chemistry of Functional Groups)」(1992)Interscience ISBN:0−471−93022−9;Quin,L.D.ら「有機リン化学へのガイド(A Guide to Organophosphorus Chemistry)」(2000)Wiley−Interscience、ISBN:0−471−31824−8;Solomons、T.W.G.「Organic Chemistry」7th Edition(2000)John Wiley & Sons、ISBN:0−471−19095−0;Stowell,J.C.、「Intermediate Organic Chemistry」2nd Edition(1993)Wiley−Interscience、ISBN:0−471−57456−2;「工業有機化学:出発材料及び中間体(Industrial Organic Chemicals:Starting Materials and Intermediates):An Ullmann’s Encyclopedia」(1999)John Wiley & Sons、ISBN:3−527−29645−X、8巻;「Organic Reactions」(1942−2000)John Wiley & Sons、55巻超;及び「Chemistry of Functional Groups」John Wiley & Sons、73巻がある。
特定の及び類似の反応物質はまた、殆どの公立図書館及び大学の図書館、並びにオンラインデータベースで入手可能な、American Chemical SocietyのChemical Abstract Serviceによって作製された既知の化学物質の索引によって特定してもよい(詳細については、American Chemical Society、Washington、D.C.に連絡することができる)。既知であるがカタログで市販されていない化学物質は、注文化学物質合成組織により調製してもよく、標準的な化学物質供給組織(例えば上掲のもの)の多くは注文合成サービスを提供している。本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の薬学的な塩の調製及び選択のための参考文献は、P.H.Stahl & C.G.Wermuth「Handbook of PharmaceuticalSalts」、Verlag Helvetica Chimica Acta、Zurich、2002である。
より具体的には、方法Aは、フェノール(A−2)をアルキル化することによるアルコキシ中間体(A−3)の構築を説明する。アルキル化剤(A−1)は、フェノールの酸性水素に反応性の部分(X)を含む。Xは、例えば、ハロゲン、メシレート、トシレート、トリフレートなどであってよい。示した通り、アルキル化プロセスはHXの分子を除去する。
一般的に言えば、適切に置換されているアリール誘導体(例えば、アルコキシフェニル)は、さらに修飾されて本明細書で開示した化合物の最終連結部及び窒素含有部分を提供することができる様々な側鎖とカップリングすることができる。
カップリング反応に適切なパラジウム触媒は当業者に知られている。例示的なパラジウム(0)触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[Pd(PPh3)4]及びテトラキス(トリ(o−トリルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリス−p−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(0)などがある。パラジウム(II)塩を使用することもでき、これはパラジウム(0)触媒をin situで生成することが理解される。適切なパラジウム(II)塩としては、例えば、パラジウム二酢酸塩[Pd(OAc)2]、ビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム二酢酸塩などがある。
スキームIでは、フェノールのアルキル化を介してアルコキシ中間体を形成する。Sonogashiraカップリングにより側鎖を導入する。アミンを脱保護し、次いでアセチレンを水素化することにより、標的化合物を生じさせる。当技術分野で既知の方法に従って、末端アミンから他の窒素含有部分をさらに誘導することができる。
上記で考察した一般的な反応スキーム及び方法に加えて、本明細書で記載した式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれかの化合物又はその下位構造のいずれかを調製する方法を説明する他の例示的な反応スキームも提供する。
追加の実施形態ではRPE65及びLRATを発現する細胞の抽出物であり、CRALBPをさらに含む抽出物を用いてin vitroでアッセイした場合、約1μM以下のIC50で11−シス−レチノール生成を阻害する化合物であって、溶液中で少なくとも約1週間、室温で安定である化合物を提供する。さらなる実施形態では、化合物は、11−シス−レチノール生成を約0.1μM以下のIC50で阻害する。さらなる実施形態では、化合物は、11−シス−レチノール生成を約0.01μM以下のIC50で阻害する。さらなる実施形態では、11−シス−レチノール生成を阻害する化合物は非レチノイド化合物である。追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物を含む医薬組成物を提供する。追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における眼の疾患又は障害を治療する方法を提供する。追加の実施形態では、本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物を対象に導入することを含む、レチノイドサイクルにおける発色団フラックスを調節する方法を提供する。
追加の実施形態では、式(F)の化合物を対象に導入することを含む、レチノイドサイクルにおける発色団フラックスを調節する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法であって、リポフスチン色素がN−レチニリデン−N−レチニル−エタノールアミン(A2E)である方法を提供する。
さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を阻害、低減する、本明細書で記載した対象における眼の疾患又は障害を治療する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する、本明細書で記載した対象における眼の疾患又は障害を治療する方法であって、リポフスチン色素がN−レチニリデン−N−レチニル−エタノールアミン(A2E)である方法を提供する。
さらなる実施形態では、本明細書で記載した対象における眼の疾患又は障害を治療する方法であって、眼の疾患又は障害が加齢黄斑変性又はシュタルガルト黄斑ジストロフィーである方法を提供する。さらなる実施形態では、本明細書で記載した対象における眼の疾患又は障害を治療する方法であって、眼の疾患又は障害が、網膜剥離、出血性網膜症、色素性網膜炎、錐体杆体ジストロフィー、ソーズビー眼底ジストロフィー、視神経症、炎症性網膜疾患、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑症、網膜血管閉塞、未熟児網膜症又は虚血再潅流関連網膜損傷、増殖性硝子体網膜症、網膜ジストロフィー、遺伝性視神経症、ソーズビー眼底ジストロフィー、ブドウ膜炎、網膜損傷、アルツハイマー病に伴う網膜障害、多発性硬化症に伴う網膜障害、パーキンソン病に伴う網膜障害、ウイルス感染に伴う網膜障害、光露出過剰に関連する網膜障害、近視及びAIDSに伴う網膜障害から選択される方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する、本明細書で記載した対象における眼の疾患又は障害を治療する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する、本明細書で記載した対象における眼の疾患又は障害を治療する方法であって、リポフスチン色素がN−レチニリデン−N−レチニル−エタノールアミン(A2E)である方法を提供する。
別の実施形態では、式(F)の化合物と網膜を接触させることを含む、網膜の桿体光受容体細胞の暗順応を阻害する方法を提供する。別の実施形態では、本明細書で記載した非レチノイド化合物と網膜を接触させることを含む、網膜の桿体光受容体細胞の暗順応を阻害する方法を提供する。別の実施形態では、本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物と網膜を接触させることを含む、網膜の桿体光受容体細胞の暗順応を阻害する方法を提供する。
別の実施形態では、式(F)の化合物と網膜を接触させることを含む、網膜の桿体光受容体細胞におけるロドプシンの再生を阻害する方法を提供する。別の実施形態では、本明細書で記載した非レチノイド化合物と網膜を接触させることを含む、網膜の桿体光受容体細胞におけるロドプシンの再生を阻害する方法を提供する。別の実施形態では、本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物と網膜を接触させることを含む、網膜の桿体光受容体細胞におけるロドプシンの再生を阻害する方法を提供する。
追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した非レチノイド化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の眼における虚血を低減する方法を提供する。追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の眼における虚血を低減する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼における虚血を低減する方法であって、桿体光受容体細胞の暗順応を阻害するのに十分な条件下及び時間で医薬組成物を投与して、眼における虚血を低減する方法を提供する。
追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した非レチノイド化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の眼の網膜における血管新生を阻害する方法を提供する。追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の眼の網膜における血管新生を阻害する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼の網膜における血管新生を阻害する方法であって、桿体光受容体細胞の暗順応を阻害するのに十分な条件下及び時間で医薬組成物を投与して、網膜における血管新生を阻害する方法を提供する。
追加の実施形態では、式(F)の化合物と網膜を接触させることを含む、網膜における網膜細胞の変性を阻害する方法を提供する。追加の実施形態では、本明細書で記載した非レチノイド化合物と網膜を接触させることを含む、網膜における網膜細胞の変性を阻害する方法を提供する。追加の実施形態では、本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物と網膜を接触させることを含む、網膜における網膜細胞の変性を阻害する方法を提供する。
さらなる実施形態では、網膜における網膜細胞の変性を阻害する方法であって、網膜細胞が網膜神経細胞である方法を提供する。さらなる実施形態では、網膜における網膜細胞の変性を阻害する方法であって、網膜神経細胞が光受容体細胞である方法を提供する。
別の実施形態では、薬学的に許容される担体及び式(F)の化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の網膜に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法を提供する。追加の実施形態では、対象の網膜に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法であって、リポフスチンがN−レチニリデン−N−レチニル−エタノールアミン(A2E)である方法を提供する。
追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した非レチノイド化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の網膜に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法を提供する。追加の実施形態では、薬学的に許容される担体及び本明細書で記載した11−シス−レチノール生成を阻害する化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の網膜に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法を提供する。追加の実施形態では、対象の網膜に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法であって、リポフスチンがN−レチニリデン−N−レチニル−エタノールアミン(A2E)である方法を提供する。
追加の実施形態では、式(F)の化合物を含む医薬組成物を対象に導入することを含む、レチノイドサイクルにおける発色団フラックスを調節する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法を提供する。さらなる実施形態では、対象の眼に蓄積したリポフスチン色素を低減する方法であって、リポフスチン色素がN−レチニリデン−N−レチニル−エタノールアミン(A2E)である方法を提供する。
式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに記載の構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに眼の疾患又は障害を治療するのに有用であり得る本明細書で記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、例えば視覚サイクルトランス−シスイソメラーゼ(視覚サイクルトランス−シスイソメロヒドロラーゼも含む)の機能活性を阻害又は阻止することによって視覚サイクルにおける1つ又は複数のステップを阻害し得る。本明細書で記載した化合物は、視覚サイクルの異性化ステップを、阻害し、阻止し、又はある程度妨げ得る。特定の実施形態では、化合物はオールトランス−レチニルエステルの異性化を阻害し、ある実施形態では、オールトランス−レチニルエステルはオールトランス−レチノールの脂肪酸エステルであり、化合物はオールトランス−レチノールの11−シス−レチノールへの異性化を阻害する。化合物は結合し、又はある程度相互作用して、少なくとも1つの視覚サイクルイソメラーゼ(本明細書において及び当技術分野でレチナールイソメラーゼ又はイソメロヒドロラーゼとも呼ばれることがある)のイソメラーゼ活性を阻害することがある。化合物はオールトランス−レチニルエステル基質のイソメラーゼへの結合を阻止又は阻害し得る。別法として、又はさらに、化合物はイソメラーゼの触媒部位又は領域に結合することができ、オールトランス−レチニルエステル基質の異性化を触媒する酵素の能力を阻害する。今までの科学的データに基づいて、オールトランス−レチニルエステルの異性化を触媒する少なくとも1つのイソメラーゼはRPE細胞の細胞質に位置していると考えられる。本明細書で検討した通り、視覚サイクルの各ステップ、酵素、基質、中間体及び生成物はまだ解明されていない(例えば、Moiseyevら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:12413〜18(2004);Chenら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:1177〜84(2006);Lambら、上掲を参照されたい)。
イソメラーゼ活性に対する化合物の作用を決定する方法は、本明細書及び当技術分野で記載した通りin vitroで実施してもよい(Stecherら、J Biol Chem 274:8577〜85(1999);Golczakら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:8162〜67(2005)も参照されたい)。動物(例えば、ウシ、ブタ、ヒトなど)から単離された網膜色素上皮(RPE)ミクロソーム膜はイソメラーゼの供給源として役立ち得る。アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物がイソメラーゼを阻害する能力はまた、in vivoマウスイソメラーゼアッセイで決定してもよい。眼を強い光に短時間曝露すること(視覚色素の「光退色」又は単純に「退色」)は網膜の殆ど全ての11−シス−レチナールを光異性化することが知られている。退色後の11−シス−レチナールの回復を使用してイソメラーゼのin vivo活性を評価することができる(例えば、Maedaら、J.Neurochem 85:944〜956(2003);Van Hooserら、J Biol Chem 277:19173〜82、2002を参照されたい)。網膜電図(ERG)の記録は上述の通り実施してもよい(Haeseleerら、Nat.Neurosci.7:1079〜87(2004);Sugitomoら、J.Toxicol.Sci.22 Suppl 2:315〜25(1997);Keatingら、Documenta Ophthalmologica 100:77〜92(2000))。Deignerら、Science、244:968〜971(1989);Gollapalliら、Biochim Biophys Acta.1651:93〜101(2003);Parishら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:14609〜13(1998);Raduら、Proc Natl Acad Sci USA 101:5928〜33(2004))も参照されたい。ある実施形態では、本明細書で記載した眼及び網膜疾患又は障害のいずれか1つを有する又は発症するリスクのある対象を治療するのに有用な化合物は、本明細書で記載したイソメラーゼアッセイで測定して又は当技術分野で知られた通り約1μMのIC50レベル(イソメラーゼ活性の50%が阻害される化合物濃度)を有し、他の実施形態では、決定したIC50レベルは約10nm未満であり、他の実施形態では、決定したIC50レベルは約50nm未満であり、ある他の実施形態では、決定したIC50レベルは約100nm未満であり、他のある実施形態では、決定したIC50レベルは約10μM未満であり、他の実施形態では、決定したIC50レベルは約50μM未満であり、他のある実施形態では、決定したIC50レベルは約100μM又は約500μM未満であり、他の実施形態では、決定したIC50レベルは約1μMから10μMの間であり、他の実施形態では、決定したIC50レベルは約1nMから10nMの間である。対象に投与した場合、本発明の1つ又は複数の化合物は、11−シス−レチノールの生成につながるイソメラーゼ反応の阻害によって確かめて約5mg/kg、5mg/kgのED50値を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は対象に投与した場合約1mg/kgのED50値を有する。他の実施形態では、本発明の化合物は対象に投与した場合約0.1mg/kgのED50値を有する。ED50値は、対象に化合物又はその医薬組成物を投与後、約2時間、4時間、6時間、8時間以上で測定することができる。
本明細書で記載した化合物は、加齢黄斑変性又はシュタルガルト黄斑ジストロフィーなどの眼の疾患又は障害、特に網膜疾患又は障害を有する対象を治療するのに有用であり得る。一実施形態では、本明細書で記載した化合物は、リポフスチン色素並びにリポフスチン関連及び/又は結合分子の眼における蓄積を阻害(即ち、予防、低減、低速化、排除又は最小化)し得る。別の実施形態では、化合物は、N−レチニリデン−N−レチニルエタノールアミン(A2E)の眼における蓄積を阻害(即ち、予防、低減、低速化、排除又は最小化)し得る。眼疾患は、少なくとも部分的に、眼におけるリポフスチン色素蓄積及び/又はA2Eの蓄積によるものであり得る。したがって、ある実施形態では、方法は、対象の眼におけるリポフスチン色素蓄積及び/又はA2Eの蓄積の阻害又は予防を提供する。これらの方法は、薬学的に許容される又は適切な賦形剤(即ち、薬学的に許容される又は適切な担体)及び式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに示した構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに本明細書に記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を含む組成物を対象に投与することを含む。
リポフスチン色素の網膜色素上皮(RPE)細胞における蓄積は、加齢黄斑変性を含む失明につながる網膜疾患の進行につながっている(De Laeyら、Retina 15:399〜406(1995))。リポフスチン顆粒は自動蛍光リソソーム残余小体(加齢色素とも呼ばれる)である。リポフスチンの主要な蛍光種はA2E(オレンジ色発光性蛍光体)であり、これはホスファチジルエタノールアミンを有するオールトランスレチンアルデヒド(2:1の比)によって形成された正荷電シッフ塩基縮合生成物である(例えば、Eldredら、Nature 361:724〜6(1993)を参照されたい;Sparrow、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 100:4353〜54(2003)も参照されたい)。不消化リポフスチン色素の多くは光受容体細胞で生じると考えられ、RPEにおける沈着が生じるのは、RPEが光受容体細胞によって毎日廃棄される膜様破片を内在化するからである。この化合物の形成は任意の酵素の触媒作用によって生じるとは考えられず、A2Eは自発的環化反応によって形成する。さらに、A2Eは、一度形成したら酵素的には分解しないピリジニウムビスレチノイドを有する。リポフスチン、よってA2Eは、ヒトの眼の加齢に伴って蓄積し、シュタルガルト病と呼ばれる黄斑変性の若年形態及びいくつかのその他の先天性網膜ジストロフィーにおいても蓄積する。
A2Eはいくつかの異なる機序を介して網膜に損傷を誘発することがある。低濃度では、A2Eはリソソームにおける通常のタンパク質分解を阻害する(Holzら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.40:737〜43(1999))。より高い十分な濃度では、A2Eは正荷電リソソーム指向性界面活性剤として作用して細胞膜を溶解することがあり、リソソーム機能を変えることがあり、ミトコンドリアからアポトーシス促進性タンパク質を放出させ、最終的にRPE細胞を死滅させることがある(例えば、Eldredら、上掲;Sparrowら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.40:2988〜95(1999);Holzら、上掲;Finnemanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 99:3842〜347(2002);Suterら、J.Biol.Chem.275:39625〜30(2000)を参照されたい)。A2Eは光毒性であり、RPE細胞で青色光誘発性アポトーシスを開始させる(例えば、Sparrowら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.43:1222〜27(2002)を参照されたい)。青色光に曝露すると、DNAを含む細胞高分子に損傷を与えるA2Eの光酸化生成物が形成する(例えば、エポキシド)(Sparrowら、J.Biol.Chem.278(20):18207〜13(2003))。A2Eは、A2Eと反応して炭素−炭素二重結合でエポキシドを生成する一重項酸素を自己生成する(Sparrowら、上掲)。A2Eの光励起により酸素反応性種が生成すると、細胞に酸化性損傷を生じ、それは結果として細胞死につながることが多い。A2Eの直接的前駆体、オールトランス−レチナールの生合成を阻害することによってA2Eの形成を阻止する間接的な方法が記載されている(米国特許出願公開第2003/0032078号を参照されたい)。しかし、本明細書で記載されている方法の有用性は制限されており、それは、オールトランスレチナールの生成は視覚サイクルの重要な構成要素だからである。記載されているその他の療法としては、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体を使用して酸化性ラジカル種によって引き起こされた傷害を中和すること(例えば、米国特許出願公開第2004/0116403号を参照されたい)、及び負荷電リン脂質によって網膜細胞中のA2E誘導性チトクロームCオキシダーゼを阻害すること(を参照されたい例えば、米国特許出願公開第2003/0050283)がある。
本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、RPEにおけるA2E並びにA2E関連及び/又は誘導された分子の蓄積(即ち、沈着)を予防、低減、阻害又は減少させるのに有用であり得る。理論に縛られることを望むものではないが、RPEは光受容体細胞の完全性の維持に重大なので、RPEの傷害を予防、低減又は阻害することは、網膜神経細胞、特に、光受容体細胞の変性を阻害(即ち、生存を強化又は細胞生存能を増大若しくは延長)し得る。A2E並びにA2E関連及び/又は誘導された分子に特に結合する又は相互作用する、或いはA2E形成又は蓄積に影響を与える化合物はまた、網膜神経細胞(光受容体細胞を含む)の傷害、損失若しくは神経変性、又はある程度の網膜神経細胞生存能の減少につながるA2E又はA2E関連及び/若しくは誘導された分子の1つ又は複数の毒性作用を低減、阻害、予防又は減少し得る。そのような毒性作用としては、アポトーシスの誘導、一重項酸素の自己生成及び酸素反応性種の生成;DNA損傷を引き起こし、それにより細胞DNAを損傷し、細胞傷害を引き起こすA2E−エポキシドを形成する一重項酸素の自己生成;細胞膜の溶解;リソソーム機能の変更;及びミトコンドリアからのアポトーシス促進性タンパク質の放出がある。
他の実施形態では、本明細書で記載した化合物は、その他の眼の疾患又は障害、例えば、緑内障、錐体桿体ジストロフィー、網膜剥離、出血性又は高血圧性網膜症、色素性網膜炎、視神経症、炎症性網膜疾患、増殖性硝子網膜症、遺伝性網膜ジストロフィー、視神経への外傷(例えば、物理的傷害、過度の光曝露、又はレーザー光による)、遺伝性視神経症、毒性物質による又は有害薬物反応若しくはビタミン欠乏によって引き起こされた神経障害、ソーズビー眼底ジストロフィー、ブドウ膜炎、アルツハイマー病に伴う網膜障害、多発性硬化症に伴う網膜障害;ウイルス(サイトメガロウイルス又は単純ヘルペスウイルス)感染に伴う網膜障害、パーキンソン病に伴う網膜障害、AIDSに伴う網膜障害、或いは進行性網膜萎縮症又は変性のその他の形態の治療に使用してもよい。別の特定の実施形態では、疾患又は障害は、機械的損傷、化学的又は薬物誘導性傷害、熱傷、放射線傷害、光傷害、レーザー傷害による。本化合物は、遺伝性及び非遺伝性網膜ジストロフィーの両方の治療に有用である。これらの方法はまた、光誘導性酸化性網膜障害、レーザー誘導性網膜障害、「フラッシュボム傷害」又は「光眩惑」などの環境要因からの眼の傷害、それだけに限定するものではないが、近視を含む屈折異常の予防に有用である(例えば、Quinn GEら、Nature 1999;399:113〜114;Zadnik Kら、Nature 2000;404:143〜144;Gwiazda Jら、Nature 2000;404:144などを参照されたい)。
他の実施形態では、方法は、式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに示した構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに本明細書に記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の任意の1つ又は複数を使用して網膜における血管新生(それだけに限定するものではないが、血管新生性緑内障を含む)を阻害するために提供する。ある他の実施形態では、方法は、本明細書で記載した化合物を使用して網膜における低酸素症を低減するために提供する。これらの方法は、薬学的に許容される又は適切な賦形剤(即ち、薬学的に許容される又は適切な担体)、並びに式(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに示した構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに本明細書に記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を含む組成物をその必要のある対象に投与することを含む。
単に説明のため、及び任意の理論に縛られることなく、及び本明細書でさらに詳細に論じられた通り、暗順応桿体光受容体は非常に高い代謝要求(即ち、エネルギーの消費(ATP消耗)及び酸素の消耗)を生じる。結果として生ずる低酸素症は網膜変性を引き起こす及び/又は悪化させることがあり、これは、それだけに限定するものではないが、糖尿病性網膜症、黄斑浮腫、糖尿病性黄斑症、網膜血管閉塞(網膜静脈閉塞及び網膜動脈閉塞を含む)、未熟児網膜症、虚血再潅流関連網膜損傷、並びに加齢黄斑変性(AMD)の湿潤形態などの状態を含む、網膜血管系が既に損傷している条件下で悪化しやすい。さらに、網膜変性及び低酸素症は血管新生につながることがあり、これはさらには、網膜変性の程度を悪化させ得る。視覚サイクルを調節する本明細書で記載したアルコキシフェニルアミン誘導体化合物は、桿体視細胞の暗順応を予防、阻害及び/又は遅延するために投与することができ、したがって代謝要求を低減することができ、それにより低酸素症を低減し、血管新生を阻害する。
背景として、酸素は哺乳動物の網膜機能の保護のための重大な代謝産物であり、網膜低酸素症は、構成要素として虚血を有する多くの網膜疾患及び障害における要因であり得る。網膜への二重血管供給を有する殆どの哺乳動物(ヒトを含む)では、内網膜の酸素化は、RPE及び光受容体に酸素を供給する脈絡毛細管板と比較して乏しい網膜内微小血管系で達成される。この異なる血管供給網は網膜の厚さにわたって不均等な酸素分圧を生じる(Cringleら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.43:1922〜27(2002))。網膜層にわたる酸素変動は、種々の網膜ニューロン及びグリアによって異なる毛細血管密度及び酸素消耗の不均衡の両方に関係する。
局所的酸素分圧は、例えば、血管内皮増殖因子(VEGF)を含む多くの血管作用薬の調節によって網膜及びその微小血管系にかなりの影響を及ぼし得る。(例えば、Werdichら、Exp.Eye Res.79:623(2004);Ardenら、Br.J.Ophthalmol.89:764(2005)を参照されたい)。桿体光受容体は、体内において任意の細胞の最も高い代謝率を有すると考えられる(例えば、Ardenら、上掲を参照されたい)。暗順応中、桿体光受容体は、ナトリウムイオン及び水の同時排出を伴ってcGMP依存性カルシウムチャネルによりそれらの高い細胞質カルシウムレベルを回復する。細胞からのナトリウムの流出はATP依存性プロセスであり、網膜ニューロンは、明順応(photopic)(即ち、明順応した(light adapted))条件と比較して、暗順応(scotopic)(即ち、暗順応した(dark adapted))下で最大推定5倍の酸素を消費する。よって、光受容体の特徴的な暗順応の間、高い代謝要求は、暗順応網膜における酸素レベルのかなりの局所的低下につながる(Ahmedら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.34:516(1993))。
任意の1つの理論に縛られるものではないが、網膜低酸素症は、例えば、網膜血管系が既に損傷している網膜中心静脈閉塞などの疾患又は状態を有する対象の網膜においてさらに増大し得る。低酸素症の増大は、失明の危険のある網膜血管新生への感受性を増大させ得る。血管新生は、赤血球潅流伴った新たな機能的微小血管網の形成であり、それだけに限定するものではないが、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、湿潤AMD及び網膜中心静脈閉塞を含む網膜変性障害の特徴である。桿体視細胞の暗順応を予防又は阻害して、それによりエネルギーの消費及び酸素の消耗減少すること(即ち、代謝要求を低減すること)は、網膜変性を阻害又は低速化し、及び/又は桿体視細胞及び網膜色素上皮(RPE)細胞を含む網膜細胞の再生を促進し、低酸素症を低減し、血管新生を阻害し得る。
方法は、網膜細胞(本明細書で記載した網膜神経細胞及びRPE細胞を含む)の変性を阻害(即ち、生物学的又は統計的に有意に低減、予防、低速化又は遅延)するため、及び/又は網膜虚血を低減(即ち、生物学的又は統計的に有意に予防又は低速化、阻害、排除)するために本明細書で記載されている。方法はまた、眼における、特に網膜における血管新生を阻害(即ち、生物学的又は統計的に有意に低減、予防、低速化又は遅延)するために提供される。そのような方法は、網膜における桿体視細胞の暗順応を予防、阻害又は遅延し得る条件下及び時間で少なくとも1つの視覚サイクルトランス−シス−イソメラーゼを阻害する(オールトランス−レチニルエステルの異性化の阻害を含み得る)本明細書で記載したアルコキシフェニルアミン誘導体化合物の少なくとも1つに網膜を接触させること、よって、網膜細胞(桿体視細胞及びRPE細胞などの網膜神経細胞を含む)を接触させることを含む。本明細書でさらに詳細に記載した通り、特定の実施形態では、網膜と接触する化合物は網膜におけるRPE細胞のイソメラーゼ酵素又は酵素複合体と相互作用し、イソメラーゼの触媒活性を阻害、阻止、又はある程度妨げる。よって、オールトランス−レチニルエステルの異性化は阻害又は低減される。少なくとも1つのスチレニル誘導体化合物(又は少なくとも1つの化合物を含む組成物)は、眼の疾患若しくは障害を発症及び現した、又は眼の疾患若しくは障害を発症するリスクのある対象、或いは網膜血管新生又は網膜虚血などの状態を示す又は示すリスクのある対象に投与してもよい。
背景として、視覚サイクル(レチノイドサイクルとも呼ばれる)は、眼の光受容体及び網膜色素上皮(RPE)細胞で生じるレチノール/レチナールの11−シス形態とオールトランス形態との間の一連の酵素及び光媒介変換を指す。脊椎動物の光受容体細胞では、光子は、視覚型オプシン受容体とカップリングしたオールトランス−レチニリデンへの11−シス−レチニリデン発色団の異性化を引き起こす。この光異性化はオプシンの構造変化の引き金になり、さらには、光情報伝達と呼ばれる反応の生化学的連鎖を開始する(Filipekら、Annu.Rev.Physiol.65 851〜79(2003))。光の吸収及び11−シス−レチナールからオールトランスレチナールへの光異性化後、視覚発色団の再生は光受容体をそれらの暗順応状態に復帰させるのに重大なステップである。視覚色素の再生には、発色団が11−シス配置に戻ることが必要である(McBeeら、Prog.Retin Eye Res.20:469〜52(2001)で概説されている)。発色団はオプシンから放出され、レチノールデヒドロゲナーゼにより光受容体では低減される。生成物、オールトランス−レチノールは、隣接する網膜色素上皮(RPE)に不溶性の脂肪酸エステルの形態でレチノゾームとして知られる細胞レベル下構造で捉えられる(Imanishiら、J.Cell Biol.164:373〜78(2004))。
桿体受容体細胞の視覚サイクルの間、ロドプシンと呼ばれる視覚色素分子中の11−シス−レチナール発色団は、光の光子を吸収し、オールトランス配置に異性化し、それにより光情報伝達カスケードを活性化する。ロドプシンは、細胞外及び細胞質ループによって相互に連結する7本の膜貫通ヘリックスからなるGタンパク質共役受容体(GPCR)である。レチノイドのオールトランス形態がなお色素分子に共有結合している場合、色素は、異なる形態(例えば、メタロドプシンI及びメタロドプシンII)で存在するメタロドプシンと呼ばれる。次にオールトランスレチノイドは加水分解され、視覚色素は当技術分野及び本明細書でアポ−ロドプシンとも呼ばれるアポタンパク質、オプシンの形態である。このオールトランスレチノイドは、光受容体細胞を出て細胞外のスペースを通ってRPE細胞に輸送又はシャペロンされ、ここでレチノイドは11−シス−異性体に変換される。RPEと光受容体細胞との間のレチノイドの動きは、細胞型のそれぞれにおける異なるシャペロンポリペプチドによって達成されると考えられる。Lambら、Progress in Retinal and Eye Research 23:307〜80(2004)を参照されたい。
明状態下では、ロドプシンは、3つの形態、ロドプシン、メタロドプシン及びアポ−ロドプシンの間で絶えず変化する。視覚色素の殆どがロドプシン形態(即ち、11−シス−レチナールに結合している)である場合、桿体視細胞は「暗順応」状態である。視覚色素が主にメタロドプシン形態(即ち、オールトランス−レチナールに結合している)である場合、光受容体細胞の状態は「明順応」と呼ばれ、視覚色素はアポ−ロドプシン(又はオプシン)であり、結合した発色団を有さない場合、光受容体細胞の状態は「ロドプシン枯渇」と呼ばれる。光受容体細胞の3つの状態のそれぞれは、エネルギー必要量が異なり、ATP及び酸素の消費レベルが異なる。暗順応状態では、ロドプシンは開いているカチオンチャネルに調節作用を有さず、その結果、カチオン(Na+/K+及びCa2+)が流入する。暗状態の間の細胞のこれらのカチオンの適当なレベルを維持するために、光受容体細胞はATP依存性ポンプを介して細胞からカチオンを積極的に輸送する。よって、この「暗電流(dark current)」を維持するには、大量のエネルギーが必要であり、それは結果として高い代謝要求につながる。明順応状態では、メタロドプシンは酵素カスケードプロセスの引き金になり、これは結果としてGMPの加水分解につながり、さらには、光受容体細胞膜のカチオン特異的チャネルを閉じる。ロドプシン枯渇状態では、発色団はメタロドプシンから加水分解されてアポタンパク質、オプシン(アポ−ロドプシン)を形成し、これは、桿体視細胞が暗順応状態の光受容体と比較して減衰した電流を示し、結果として適度な代謝要求につながるようにカチオンチャネルを部分的に調節する。
通常の明状態下では、暗順応状態の桿体受容体の発現率は低く、一般に2%以下であり、細胞は主として明順応又はロドプシン枯渇状態であり、この全般的な結果として、暗順応状態の細胞と比較して相対的に低い代謝要求につながる。しかし、夜間、暗順応の光受容体状態の相対的発現率は、明順応の不存在のため及びRPE細胞における「暗」視覚サイクルが連続しているために大いに増大し、これは桿体視細胞に11−シス−レチナールを補充する。桿体光受容体の暗順応へのこのシフトは代謝要求の増大を引き起こし(即ち、ATP及び酸素消耗の増大)、最後に網膜低酸素症、次に血管形成の開始につながる。したがって、網膜の殆どの虚血発作は、暗所、例えば、睡眠中の夜間に起こる。
任意の理論に縛られることなく、「暗」視覚サイクル中の治療的介入は暗順応桿体視細胞の高い代謝活性によって引き起こされる網膜低酸素症及び血管新生を予防し得る。単に一例として、イソメラーゼ阻害剤である本明細書で記載した化合物の任意の1つを投与することによって「暗」視覚サイクルを変更することにより、ロドプシン(即ち、11−シス−レチナールに結合している)を低減又は枯渇させることができ、桿体光受容体の暗順応を予防又は阻害する。これはさらには、レチナール代謝要求を低減することができ、網膜虚血及び血管新生の夜間のリスクを下げ、それにより網膜変性が阻害又は低速化される。
一実施形態では、例えば、視覚サイクルイソメラーゼの触媒活性を統計的又は生物学的に有意に阻止、低減、阻害又はある程度減ずる本明細書で記載した化合物(即ち、式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに示した構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに本明細書に記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物)の少なくとも1つは、桿体視細胞の暗順応を予防、阻害又は遅延することができ、それにより眼の網膜の網膜細胞の変性を阻害する(即ち、統計的又は生物学的に有意に低減、排除、予防、進行を低速化又は減少する)(又は網膜細胞の生存を強化する)。別の実施形態では、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、桿体視細胞の暗順応を予防又は阻害することができ、それにより虚血を低減する(即ち、虚血を統計的又は生物学的に有意に減少、予防、阻害、進行を低速化する)。さらに別の実施形態では、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の任意の1つは桿体視細胞の暗順応を予防することができ、それにより眼の網膜における血管新生を阻害する。したがって、方法は、網膜細胞の変性を阻害するため、対象の眼の網膜における血管新生を阻害するため、及び対象の眼における虚血を低減するために本明細書で提供され、ここで、方法は、本明細書で記載した少なくとも1つのアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を桿体視細胞の暗順応を予防、阻害又は遅延するのに十分な条件下及び時間で投与することを含む。したがって、これらの方法及び組成物は、それだけに限定するものではないが、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑症、網膜血管閉塞、未熟児網膜症又は虚血再潅流関連網膜損傷を含む眼の疾患又は障害を治療するのに有用である。
本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物(即ち、式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに示した構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに本明細書に記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物)は、視覚色素発色団の回復を予防(即ち、遅延、低速化、阻害又は減少)することができ、レチナールの形成を予防又は阻害又は遅延することができ、レチニルエステルのレベルを増大させることができ、視覚サイクルを乱して、ロドプシンの再生を阻害することができ、桿体視細胞の暗順応を予防、低速化、遅延又は阻害する。ある実施形態では、桿体視細胞の暗順応が化合物の存在下で妨げられる場合、暗順応は実質的に妨げられ、ロドプシン枯渇した又は明順応した桿体視細胞の数又は割合は、薬剤の不存在下のロドプシン枯渇した又は明順応した桿体視細胞の数又は割合と比較して増大する。よって、ある実施形態では、桿体視細胞の暗順応が妨げられる(即ち、実質的に妨げられる)場合、通常の明状態の間に暗順応状態にある細胞の割合又は数と同様に、桿体視細胞のわずか少なくとも2%が暗順応している。他のある実施形態では、桿体視細胞の少なくとも5〜10%、10〜20%、20〜30%、30〜40%、40〜50%、50〜60%、又は60〜70%が、薬剤の投与後暗順応している。他の実施形態では、化合物は暗順応を遅延させるように作用し、化合物の存在下で桿体視細胞の暗順応は、化合物の不存在下における桿体光受容体の暗順応と比較して、30分、1時間、2時間、3時間又は4時間遅延させることができる。一方、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物が明順応条件の間に基質の異性化を有効に阻害するように化合物を投与する場合、化合物は、暗順応した桿体視細胞の割合を最小化するように投与され、例えば、わずか2%、5%、10%、20%又は25%の桿体が暗順応する(例えば、米国特許出願公開第2006/0069078号;特許出願第PCT/US2007/002330号を参照されたい)。
少なくとも1つのアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の存在下における網膜では、少なくとも部分的に、レチナールの形成を妨げ、レチナールのレベルを低減し、及び/又はレチニルエステルのレベルを増大させることにより、桿体視細胞中のロドプシンの再生は阻害され、又は再生の速度は低減(即ち、統計的又は生物学的に有意に阻害、低減又は減少)される。桿体視細胞中のロドプシンの再生のレベルを決定するために、ロドプシンの再生のレベル(第1のレベルと呼ぶことができる)は、化合物と網膜とを接触させる前(即ち、薬剤の投与前)に決定することができる。化合物と網膜及び網膜の細胞とが相互作用するのに十分な時間後(即ち、化合物の投与後)、ロドプシンの再生のレベル(第2のレベルと呼ぶことができる)を決定することができる。第1のレベルと比較して第2のレベルが減少していることは、化合物がロドプシンの再生を阻害していることを示す。各投与後、又は任意の数の投与後、及び治療レジメンにわたってロドプシン生成のレベルを決定して、ロドプシンの再生に対する薬剤の作用を特徴付けてもよい。
ある実施形態では、本明細書で記載した治療を必要とする対象は、網膜においてロドプシンを再生する桿体光受容体の能力の障害につながる又はそれを引き起こす疾患又は障害を有していてもよい。例として、ロドプシン再生の阻害(又はロドプシン再生の速度の低減)は糖尿病患者の症状であり得る。糖尿病を有する患者のロドプシンの再生のレベルを本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の投与の前後で決定することに加えて、化合物の作用は、化合物を投与する第1の対象(又は対象の第1の群又は複数の対象)のロドプシン再生の阻害を、糖尿病を有するが薬剤を受けていない第2の対象(又は対象の第2の群又は複数の対象)と比較することによっても特徴付けてよい。
別の実施形態では、方法は、網膜中の桿体視細胞(又は複数の桿体視細胞)の暗順応を予防又は阻害するために提供され、網膜と、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物(即ち、式(I)、(II)、(IIa)、(IIb)のいずれか1つに示した構造、並びにその下部構造を有する化合物、並びに本明細書に記載した特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物)の少なくとも1つとを、薬剤と網膜細胞(例えばRPE細胞)に存在するイソメラーゼとを相互作用させるのに十分な条件下及び時間で接触させることを含む。化合物の存在下における桿体視細胞の11−シス−レチナールの第1のレベルを決定し、化合物の不存在下における桿体視細胞の11−シス−レチナールの第2のレベルと比較することができる。桿体視細胞の暗順応の予防又は阻害は、11−シス−レチナールの第1のレベルが11−シス−レチナールの第2のレベル未満の場合に示される。
ロドプシンの再生を阻害することは、化合物の存在下でRPE細胞に存在する11−シス−レチニルエステルのレベルが、化合物の不存在下において(即ち、薬剤の投与前に)RPE細胞に存在する11−シス−レチニルエステルのレベルと比較して増大することも含み得る。2光子イメージング技術を使用して、レチニルエステルを貯蔵すると考えられるRPE中のレチノゾーム構造を考察及び分析することができる(例えば、Imanishiら、J.Cell Biol.164:373〜83(2004)、Epub 2004 January 26を参照されたい)。レチニルエステルの第1のレベルは化合物の投与前に決定することができ、レチニルエステルの第2のレベルは第1の用量又は任意のその後の用量の投与後に決定することができ、ここで、第1のレベルと比較した第2のレベルの増大は化合物がロドプシンの再生を阻害していることを示す。
レチニルエステルは勾配HPLCにより当技術分野で実施されている方法に従って分析してもよい(例えば、Mataら、Neuron 36:69〜80(2002);Trevinoら、J.Exp.Biol.208:4151〜57(2005)を参照されたい)。11−シス−及びオールトランスレチナールを測定するために、レチノイドをホルムアルデヒド法により(例えば、Suzukiら、Vis.Res.28:1061〜70(1988);Okajima及びPepperberg、Exp.Eye Res.65:331〜40(1997)を参照されたい)、又はヒドロキシルアミン法により(例えば、Groenendijkら、Biochim.Biophys.Acta.617:430〜38(1980)を参照されたい)、定組成HPLC(例えば、Trevinoら、上掲を参照されたい)で分析する前に抽出してもよい。レチノイドは分光光度法で監視してよい(例えば、Maedaら、J.Neurochem.85:944〜956(2003);Van Hooserら、J.Biol.Chem.277:19173〜82(2002)を参照されたい)。
眼の疾患又は障害を治療するため、網膜細胞の変性を阻害する(又は網膜細胞の生存を強化する)ため、血管新生を阻害するため、及び網膜における虚血を低減する、網膜における桿体視細胞の暗順応を予防又は阻害するための、本明細書で記載した方法の別の実施形態は、光受容体細胞におけるアポ−ロドプシン(オプシンとも呼ばれる)のレベルを増大させることを含む。視覚色素の総レベルはロドプシン及びアポ−ロドプシンの合計に近く、総レベルは一定のままである。したがって、桿体視細胞の暗順応を予防、遅延又は阻害することは、ロドプシンに対するアポ−ロドプシンの比を変化させ得る。特定の実施形態では、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を投与することにより暗順応を予防、遅延又は阻害することは、ロドプシンのレベルに対するアポ−ロドプシンのレベルの比を薬剤の不存在下(例えば、薬剤の投与前)の比と比較して増大させ得る。ロドプシンに対するアポ−ロドプシンの比の増大(即ち、統計的又は生物学的に有意な増大)は、ロドプシン枯渇した桿体視細胞の割合又は数が増大していること、及び暗順応した桿体視細胞の割合又は数が減少していることを示す。ロドプシンに対するアポ−ロドプシンの比は、薬剤の作用を監視するために治療の間にわたって決定してもよい。
桿体視細胞の暗順応を予防、遅延又は阻害する化合物の能力を決定又は特徴付けることは、動物モデル研究で決定してもよい。ロドプシンのレベル及びロドプシンに対するアポ−ロドプシンの比は、薬剤の投与前(それぞれ第1のレベル又は第1の比と呼ぶことができる)、次に薬剤の第1の又は任意のその後の投与後(それぞれ第2のレベル又は第2の比と呼ぶことができる)を決定して、アポ−ロドプシンのレベルが薬剤を受けていない動物の網膜におけるアポ−ロドプシンのレベルより高いことを決定及び示すことができる。桿体視細胞におけるロドプシンのレベルは、当技術分野で実施されている及び本明細書で提供されている方法に従って決定してもよい(例えば、Yanら、J.Biol.Chem.279:48189〜96(2004)を参照されたい)。
このような治療を必要とする対象は、眼の疾患又は障害の症状を発症している、又は眼の疾患又は障害を発症するリスクのあるヒトであってよく、又は非ヒト霊長類若しくはその他の動物(即ち、獣医使用)であってもよい。非ヒト霊長類及びその他の動物の例としては、これらだけに限定するものではないが、農場動物、愛玩動物及び動物園の動物(例えば、ウマ、ウシ、スイギュウ、ラマ、ヤギ、ウサギ、ネコ、イヌ、チンパンジー、オランウータン、ゴリラ、サル、ゾウ、クマ、大型ネコなど)がある。
薬学的に許容される担体、並びに式(I)、(II)、(IIa)及び(IIb)に示した構造、並びにその下部構造の任意の1つを有する化合物、並びに本明細書で挙げた特定のアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む、本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を含む組成物を対象に投与することを含む、変性を阻害(低減、低速化、予防)する及び網膜神経細胞の生存を強化(又は細胞生存能を延長)する方法も本明細書で提供される。網膜神経細胞としては、光受容体細胞、双極細胞、水平細胞、神経節細胞及びアマクリン細胞がある。別の実施形態では、RPE細胞又はミュラーグリア細胞などの成熟網膜細胞の生存を強化する又は変性を阻害する方法を提供する。他の実施形態では、対象の眼における光受容体の変性を予防又は阻害する方法が提供される。光受容体の変性を予防又は阻害する方法は、対象の眼において光受容体の機能を復帰させる方法を含み得る。このような方法は本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物及び薬学的に許容される担体(即ち、賦形剤又はビヒクル)を含む組成物を対象に投与することを含む。より詳細には、これらの方法は、薬学的に許容される賦形剤、並びに式(I)、(II)、(IIa)及び(IIb)に示した構造又は本明細書で記載したその下部構造の任意の1つを有する化合物を含む、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を対象に投与することを含む。理論に縛られることを望むものではないが、本明細書で記載した化合物は、レチノイドサイクル(即ち、視覚サイクル)の異性化ステップを阻害することができ、及び/又は眼におけるレチノイドサイクルにおいて発色団フラックスを低速化することができる。
眼疾患は、少なくとも部分的に、眼におけるリポフスチン色素(単数又は複数)の蓄積及び/又はN−レチニリデン−N−レチニルエタノールアミン(A2E)の蓄積の結果であり得る。したがって、ある実施形態では、対象の眼におけるリポフスチン色素(単数又は複数)及び/又はA2Eの蓄積を阻害又は予防する方法が提供される。これらの方法は、薬学的に許容される担体、並びに式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)及び(IIb)のいずれか1つに示した構造又はその下部構造を有する化合物を含む本明細書で詳細に記載したアルコキシフェニル結合アミン化合物を含む組成物を対象に投与することを含む。
アルコキシフェニル結合アミン化合物は、眼に過剰なレチノイド(例えば、過剰な11−シス−レチノール又は11−シス−レチナール)、過剰なレチノイド老廃物又はオールトランス−レチナールの再循環の中間体などを有する対象に投与することができる。本明細書で記載した及び当技術分野で実施する方法を使用して、本明細書で記載した化合物の任意の1つの投与中又は投与後に対象における1種又は複数の内因性レチノイドのレベルが変化(統計的に有意に又は生物学的に有意に増大又は減少)するかを決定することができる。タンパク質オプシン及びレチナール(ビタミンAの形態)を含むロドプシンは、眼の網膜における光受容体細胞の膜に位置しており、視覚の光感受性ステップのみを触媒する。11−シス−レチナール発色団はタンパク質のポケットに位置し、光が吸収された場合に異性化されてオールトランスレチナールになる。レチナールの異性化はロドプシンの形状の変化につながり、それは、視神経によって脳に送られる神経インパルスにつながる反応のカスケードの引き金になる。
脊椎動物の眼における内因性レチノイドレベル、及びそのようなレチノイドの過剰又は欠乏を決定する方法は、例えば、米国特許出願公開第2005/0159662号(その開示はその全体を参照により本明細書に援用する)に開示されている。そのようなレチノイドのレベルが通常の範囲を超えるかを決定するのに有用な、対象における内因性レチノイドレベルを決定するその他の方法としては、例えば、対象からの生物学的試料のレチノイドの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析がある。例えば、レチノイドレベルは、対象からの生物学的試料、即ち血液試料(血清又は血漿を含む)で決定することができる。生物学的試料としては、硝子体液、房水、眼内液、網膜下液又は涙液もある。
例えば、血液試料は対象から得ることができ、試料の異なるレチノイド化合物及びレチノイド化合物の1つ又は複数のレベルは順相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(例えば、HP1100HPLC及びBeckman、Ultrasphere−Si、10%酢酸エチル/90%ヘキサンを1.4ml/分の流速で使用する4.6mm×250mmカラム)で分離及び分析できる。レチノイドは、例えば、325nmにおいてダイオードアレイ検出器及びHP Chemstation A.03.03ソフトウェアを使用する検出によって検出することができる。レチノイドの過剰は、例えば、通常の対象からの試料を有する試料中のレチノイドのプロファイル(即ち、定性的な、例えば、特定の化合物のアイデンティティー、及び定量的、例えば、各特定の化合物のレベル)の比較によって決定することができる。このようなアッセイ及び技術に精通している当業者は、適切な対照が含まれることを容易に理解するであろう。
本明細書で使用する場合、11−シス−レチノール又は11−シス−レチナールなどの内因性レチノイドの増大した又は過剰なレベルは、同種の若い脊椎動物の健康な眼で見出されるものよりも高い内因性レチノイドのレベルを指す。アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の投与は内因性レチノイドの必要量を低減又は除去する。ある実施形態では、内因性レチノイドのレベルを、アルコキシフェニル結合アミン化合物の任意の1つ又は複数を対象に投与する前後で比較することにより、対象の内因性レチノイドのレベルに対する化合物の作用を決定することができる。
別の実施形態では、眼の疾患又は障害を治療するため、血管新生を阻害するため、及び網膜における虚血を低減するための本明細書で記載した方法は、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン化合物の少なくとも1つを投与して、それにより代謝要求を減少させることを含み、これは桿体視細胞におけるATP消耗及び酸素消耗を低減することを含む。本明細書で記載した通り、桿体視細胞の暗順応におけるATP及び酸素の消耗は、明順応した又はロドプシン枯渇した桿体視細胞よりも大きく、よって、明細書で記載した方法における化合物の使用は、暗順応を予防、阻害、又は遅延した桿体視細胞におけるATPの消耗を、暗順応させた桿体視細胞(例えば、化合物を投与する又は化合物と接触させる前の細胞又は化合物に曝露されていない細胞)と比較して低減することができる。
したがって、桿体視細胞の暗順応を予防又は阻害し得る明細書で記載した方法は網膜における低酸素症を低減(即ち、統計的又は生物学的に有意に低減)し得る。例えば、低酸素症のレベル(第1のレベル)は、治療レジメンの開始前、即ち、化合物(又は化合物を含む本明細書で記載した組成物)の第1の投与前に決定してもよい。低酸素症のレベル(例えば、第2のレベル)は、治療レジメンを通じての低酸素症を監視する及び特徴付けるための第1の投与後、及び/又は任意の第2の又はそれに続く投与後に決定してもよい。最初の投与前の低酸素症のレベルと比較して低酸素症の第2の(又は任意のそれに続く)レベルの減少(低減)は、化合物及び治療レジメンが桿体視細胞の暗順応を予防すること、及び眼の疾患及び障害の治療に使用し得ることを示す。酸素の消耗、網膜の酸素化、及び/又は網膜における低酸素症は、当技術分野で実施される方法を使用して決定してもよい。例えば、網膜の酸素化は、網膜におけるフラビンタンパク質の蛍光を測定することによって決定してもよい(例えば、米国特許第4,569,354号を参照されたい)。別の例示的な方法は、視神経円板の近くの網膜の大血管における血液酸素飽和度を測定する網膜酸素測定である。そのような方法を使用して、網膜血管系における変化が検出できる前に網膜低酸素症の程度を同定及び決定することができる。
生物学的試料は、血液試料(これから血清又は血漿を調製することができる)、生検標本、体液(例えば、硝子体液、房水、眼内液、網膜下液又は涙液)、組織外植片、器官培養物、又は対象若しくは生物学的供給源からの任意のその他の組織若しくは細胞調製物であることができる。試料はさらに、形態的一体性又は物理的状態が、例えば、切開、解離、可溶化、分画、均質化、生物化学的若しくは化学的抽出、粉砕、凍結乾燥、超音波処理、又は対象若しくは生物学的供給源から誘導した試料を処理する任意のその他の手段によって崩壊している組織若しくは細胞調製物を指すこともできる。対象又は生物学的供給源は、ヒト又は非ヒト動物、一次細胞培養物(例えば、網膜細胞培養物)、又はこれらだけに限定するものではないが、染色体に組み込まれた若しくはエピソーム組換え核酸配列を含んでもよい遺伝子操作された細胞系、不死化若しくは不死化可能な細胞系、体細胞ハイブリッド細胞系、分化若しくは分化可能な細胞系、形質転換細胞系などを含む培養順応細胞系であることができる。網膜神経細胞、RPE細胞及びミュラーグリア細胞を含む成熟網膜細胞は、本明細書で記載した生物学的試料中に存在してもよいし、それから分離してもよい。例えば、成熟網膜細胞は一次若しくは長期細胞培養物から得ることができ、又は対象(ヒト又は非ヒト動物)から得た生物学的試料中に存在してもよいし、それから分離してもよい。
網膜の周辺部は、視野を拡大させる。周辺部網膜は、前部から毛様体まで延伸して、4つの領域:近周辺(最も後)、中周辺、遠周辺、及び鋸状縁(最も前)に分けられる。鋸状縁は網膜の終端を示す。
ニューロン(又は神経細胞)という用語は、当技術分野で理解され、本明細書で使用するように、神経上皮細胞前駆体から生じる細胞を示す。成熟ニューロン(即ち、完全に分化した細胞)は、いくつかの特異的抗原マーカーを提示する。ニューロンは、機能的に4つの群:(1)意識的知覚及び運動協調性について脳内へ情報を伝達する求心性ニューロン(又は感覚ニューロン);(2)筋肉及び腺に命令を伝達する運動ニューロン;(3)局所回路網を担う介在ニューロン;及び(4)脳の1つの領域から別の領域に情報を中継して、したがって長い軸索を有する投射介在ニューロンに分類される。介在ニューロンは脳の特定の下部領域内で情報を処理して、比較的短い軸索を有する。ニューロンは典型的に、4つの定義された領域:細胞体(cell body)(又は細胞体(soma));軸索;樹状突起;及びシナプス前終末を有する。樹状突起は他の神経細胞からの情報の一次入力として作用する。軸索は、細胞体で開始される電気信号を他のニューロン又は効果器に運搬する。シナプス前終末において、ニューロンは情報を、別のニューロン、筋肉細胞、又は分泌細胞であり得る別の細胞(シナプス後細胞)まで伝達する。
網膜は、複数の種類の神経細胞より構成される。本明細書で記載する通り、この方法によってin vitroで培養され得る網膜神経細胞の種類としては、光受容体細胞、神経節細胞、及び介在ニューロン、例えば双極細胞、水平細胞及びアマクリン細胞がある。光受容体細胞は、特殊化された光反応性神経細胞であり、2つの主要なクラス、桿体及び錐体を含む。桿体は暗所視又は低度照明視に関与しているのに対して、明所視又は高度照明視は錐体で発生する。失明を引き起こす多くの神経変性疾患、例えばAMDは光受容体に影響を及ぼす。
光受容体は細胞体から延伸して、2つの形態的に別個の領域、内節及び外節を有する。外節は光受容体細胞体から最も遠くに位置して、入射光エネルギーを電気インパルスに変換する(光伝達)円板を含有する。外節は非常に細く壊れやすい繊毛によって内節に付着している。外節のサイズ及び形状は桿体と錐体との間で異なり、網膜内の位置に依存する。Hogan、「Retina」、Histology of the Human Eye:an Atlas and Text Book(Hoganら(編)。WB Saunders;Philadelphia、PA(1971));Eye and Orbit、8th Ed.、Bronら、(Chapman and Hall、1997)を参照されたい。
神経節細胞は、網膜介在ニューロン(水平細胞、双極細胞、アマクリン細胞を含む)から脳へ情報を伝える出力ニューロンである。双極細胞はその形態に従って名付けられ、光受容体からの入力を受信し、アマクリン細胞を結合して、神経節細胞に出力を放射状に送出する。アマクリン細胞は、網膜面に平行な突起を有し、典型的には、神経節に対して抑制出力を有する。アマクリン細胞は、神経伝達物質又は神経調節物質又はペプチド(例えばカルレチニン又はカルビンジン)によって下位分類されることが多く、互いに、双極細胞と、及び光受容体と相互作用する。双極細胞は、その形態に従って名付けられた網膜介在ニューロンである。双極細胞は光受容体から入力を受けて、入力を神経節細胞に送出する。水平細胞は多数の光受容体からの視覚情報を調節及び変換し、水平統合を有する(これに対して双極細胞は、網膜を通じて情報を放射状に中継する)。
本明細書で記載した網膜細胞培養物中に存在し得る他の網膜細胞としては、ミュラーグリア細胞などのグリア細胞と、網膜色素上皮細胞(RPE)がある。グリア細胞は、神経細胞体及び軸索を包囲する。グリア細胞は電気インパルスを運搬しないが、正常脳機能の維持に寄与する。ミュラーグリアは、網膜内のグリア細胞の主要な種類であり、網膜の構造支持体を与え、網膜の代謝に関与する(例えば、イオン濃度の制御、神経伝達物質の分解に寄与し、ある特定の代謝産物を除去する(例えば、Kljavinら、J.Neurosci.11:2985(1991)を参照されたい)。ミュラー線維(網膜の支持線維としても知られている)は、網膜の厚さにわたって内境界膜から桿体及び錐体の基底まで及び、そこで接合部複合体の列を形成する、網膜の支持神経膠細胞である。
網膜色素上皮(RPE)細胞は、血管の多い脈絡膜からブルッフ膜で隔てられた、網膜の最外層を形成する。RPE細胞は、網膜の光受容体の直下に存在して、マクロファージのようないくつかの機能を有する、食作用上皮細胞の一種である。RPE細胞の背面は桿体の端部に近接して並べられ、桿体外節から円板が放出されると、それらは内部移行して、RPE細胞によって消化される。同様のプロセスが錐体乳頭で生じる。RPE細胞は、光受容体の正常機能及び生存に寄与する各種の因子も産生、貯蔵、及び運搬する。RPE細胞の別の機能は、視覚サイクルとして知られたプロセスの明及び暗順応の間にビタミンAが光受容体とRPEとの間を移動するときにそれを再利用することである。
網膜ニューロンを含む成熟網膜細胞の少なくとも2〜4週間、2カ月超、又は6カ月もの長期にわたる培養で生存を許容及び促進する、例示的な長期in vitro細胞培養系を本明細書で記載する。細胞培養系は、眼疾患又は障害を治療及び/又は予防するため、或いはリポフスチン(単数又は複数)及び/又はA2Eの眼への蓄積を予防又は阻害するための本明細書で記載した方法で有用であるアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を、同定及び特徴付けるのに使用し得る。網膜細胞は、非胚性、非腫瘍原性組織から単離され、例えば形質転換又は発癌性ウイルスの感染などのいずれの方法によっても不死化されていない。細胞培養系は、全ての主要な網膜神経細胞種(光受容体、双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞及び神経節細胞)を含み、網膜色素上皮細胞及びミュラーグリア細胞などの他の成熟網膜細胞も含み得る。
例えば、血液試料は対象から得ることができ、試料の異なるレチノイド化合物及びレチノイド化合物の1つ又は複数のレベルは順相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(例えば、HP1100HPLC及びBeckman、Ultrasphere−Si、10%酢酸エチル/90%ヘキサンを1.4ml/分の流速で使用する4.6mm×250mmカラム)で分離及び分析できる。レチノイドは、例えば、325nmにおいてダイオードアレイ検出器及びHP Chemstation A.03.03ソフトウェアを使用する検出によって検出することができる。レチノイドの過剰は、例えば、通常の対象からの試料を有する試料中のレチノイドのプロファイル(即ち、定性的な、例えば、特定の化合物のアイデンティティー、及び定量的、例えば、各特定の化合物のレベル)の比較によって決定することができる。このようなアッセイ及び技術に精通している当業者は、適切な対照が含まれることを容易に理解するであろう。
本明細書で使用する場合、11−シス−レチノール又は11−シス−レチナールなどの内因性レチノイドの増大した又は過剰なレベルは、同種の若い脊椎動物の健康な眼で見出されるものよりも高い内因性レチノイドのレベルを指す。アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の投与は内因性レチノイドの必要量を低減又は除去する。
アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の網膜細胞生存(及び/又は網膜細胞変性)に対する作用は、細胞培養モデル、動物モデル、及び本明細書で記載され、当業者によって実施される他の方法を使用することによって決定され得る。一例として、制限なく、このような方法及びアッセイとしては、Oglivieら、Exp.Neurol.161:675〜856(2000);米国特許第6,406,840号;WO01/81551;WO98/12303;米国特許出願第2002/0009713;WO00/40699;米国特許第6,117,675号;米国特許第5,736,516号;WO99/29279;WO01/83714;WO01/42784;米国特許第6,183,735号;米国特許第6,090,624号;WO01/09327;米国特許第5,641,750号;米国特許出願公開第2004/0147019号;及び米国特許出願公開第2005/0059148号で記載されたものがある。
眼疾患又は障害(網膜疾患又は障害を含む)の治療に有用であり得る本明細書で記載した化合物は、視覚サイクル(本明細書及び当技術分野でレチノイドサイクルとも呼ばれる)の1つ又は複数のステップを阻害、阻止、損傷又はある程度干渉し得る。特別な理論に拘束されることを望むものではないが、アルコキシフェニル結合アミン誘導体は、例えば視覚サイクルトランス−シスイソメラーゼの機能活性を阻害又は阻止することによって視覚サイクルにおける異性化ステップを阻害又は阻止することができる。本明細書で記載した化合物は、オール−トランス−レチノールの11−シス−レチノールへの異性化を直接又は間接に阻害し得る。化合物は、網膜細胞の少なくとも1つのイソメラーゼのイソメラーゼ活性と結合し、又はある程度相互作用し、阻害し得る。本明細書で記載した化合物の任意の1つはまた、視覚サイクルに関与するイソメラーゼの活性を直接又は間接に阻害又は低減し得る。化合物は、イソメラーゼが、これらだけに限定するものではないが、オール−トランス−レチニルエステル基質又はオール−トランス−レチノールを含む1つ又は複数の基質に結合する能力を阻止又は阻害し得る。別法として又はさらに、化合物はイソメラーゼの触媒部位又は領域に結合して、それによりその酵素が少なくとも1つの基質の異性化を触媒する能力を阻害し得る。今までの科学的データに基づいて、視覚サイクル中の基質の異性化を触媒する少なくとも1つのイソメラーゼはRPE細胞の細胞質に位置していると考えられる。本明細書で検討した通り、視覚サイクルの各ステップ、酵素、基質、中間体及び生成物はまだ解明されていない。細胞質及びRPE細胞に結合している膜に見い出されたRPE65と呼ばれるポリペプチドはイソメラーゼ活性を有すると仮定されており(また当技術分野ではイソメロハイドラーゼ活性を有すると言われている)(例えば、Moiseyevら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:12413〜18(2004);Chenら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:1177〜84(2006)を参照されたい)、その他の当業者はRPE65がオール−トランス−レチニルエステルのシャペロンとして主に作用すると考えている(例えば、Lambら、上掲を参照されたい)。
本明細書で記載した化合物の任意の1つの存在下で視覚サイクルイソメラーゼの触媒活性のレベルを決定する例示的な方法は、本明細書で記載され、当業者によって実施されている。イソメラーゼ活性を減少させる化合物は眼の疾患又は障害を治療するのに有用であり得る。よって、イソメラーゼ及び本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を含む生物学的試料を接触させる(即ち、混合する、合わせる、又はある程度化合物とイソメラーゼとを相互作用させる)こと、及び次にイソメラーゼの触媒活性のレベルを決定することを含むイソメラーゼ活性の阻害を検出する方法が本明細書で提供されている。当業者は、対照として、化合物の不存在下における又はイソメラーゼの触媒活性を変化させないことが知られている化合物の存在下でイソメラーゼの活性のレベルを決定することができ、化合物の存在下での活性のレベルと比較できることを認識するであろう。化合物の存在下におけるイソメラーゼ活性のレベルが、化合物の不存在下におけるイソメラーゼ活性のレベルと比較して減少していることは、化合物が加齢黄斑変性又はシュタルガルト病などの眼の疾患又は障害を治療するのに有用であり得ることを示す。化合物の存在下におけるイソメラーゼ活性のレベルが、化合物の不存在下におけるイソメラーゼ活性のレベルと比較して減少していることは、化合物が、暗順応を阻害又は予防する、血管新生を阻害する、及び低酸素症を低減する明細書で記載した方法においても有用であり得る、よって、眼の疾患又は障害、例えば、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑症、網膜血管閉塞、未熟児網膜症又は虚血再潅流関連網膜損傷を治療するのに有用であり得ることを示す。
ロドプシンの再生を阻害することにより桿体視細胞の暗順応を阻害又は予防する本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン化合物の能力は、in vitroアッセイ及び/又はin vivo動物モデルで決定してもよい。例として、再生の阻害は、糖尿病様の状態が化学的に誘発されたマウスモデル又は糖尿病マウスモデルで決定してもよい(例えば、Phippsら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:3187〜94(2006);Ramseyら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:5116〜24(2006)を参照されたい)。ロドプシンのレベル(第1のレベル)は、動物の網膜において薬剤の投与前に、薬剤の投与後の動物の網膜で測定したロドプシンのレベル(第2のレベル)と比較して(例えば、分光光度法で)決定してもよい。ロドプシンの第2のレベルが、ロドプシンの第1のレベルと比較して減少していることは、薬剤がロドプシンの再生を阻害することを示す。ロドプシンの再生が統計的に有意に又は生物学的に有意に阻害されているか否かを決定する適切な対象及び研究設計は、当業者によって容易に決定され実行されることができる。
ヒトを含む哺乳動物の桿体視細胞における暗順応及びロドプシン再生に対する本明細書で記載した化合物の任意の1つの作用を決定又は特徴付ける方法及び技術は、本明細書で記載した及び当技術分野で実施される手順に従って実施してもよい。例えば、光への曝露後(即ち、光退色)対暗所での時間の視覚刺激の検出は、化合物の第1の用量の投与前、並びに第1の用量及び/又は任意のそれに続く用量の投与後に決定してもよい。桿体視細胞による暗順応の予防又は阻害を決定する第2の方法には、例えば、a波及びb波を含む少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又はそれ以上の網膜電位図構成成分の振幅の測定が含まれる。例えば、Lambら、上掲;Asiら、Documenta Ophthalmologica 79:125〜39(1992)を参照されたい。
本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン化合物でロドプシンの再生を阻害することは、RPE細胞で生成し、RPE細胞に存在する発色団、11−シス−レチナールのレベルを低減すること、及びその結果、光受容体細胞に存在する11−シス−レチナールのレベルを低減することを含んでもよい。よって、化合物は、桿体視細胞の暗順応を予防し、桿体視細胞におけるロドプシンの再生を阻害するのに十分に適切な条件下及び時間で網膜に接触させた場合、桿体視細胞における11−シス−レチナールのレベルを低減させる(即ち、統計的に有意又は生物学的に有意な低減)。即ち、化合物の投与前の桿体視細胞における11−シス−レチナールのレベルは、第1の及び/又は任意のそれに続く化合物の投与後の光受容体細胞における11−シス−レチナールのレベルと比較して大きい。11−シス−レチナールの第1のレベルは化合物の投与前に決定することができ、11−シス−レチナールの第2のレベルは第1の用量又は任意のその後の用量の投与後に決定して、化合物の作用を監視することができる。第2のレベルが第1のレベルと比較して減少していることは、化合物がロドプシンの再生を阻害し、よって桿体視細胞の暗順応を阻害又は予防していることを示す。
アルコキシフェニル結合アミン化合物が網膜低酸素症を低減する能力を決定又は特徴付ける例示的な方法は、例えば磁気共鳴画像診断法(Magnetic Resonance Imaging:MRI)によって網膜酸素化のレベルを測定して、酸素分圧の変化を測定することを含む(例えば、Luanら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:320〜28(2006)を参照されたい)。方法はまた、本明細書で記載した化合物が網膜細胞の変性を阻害する能力を決定又は特徴付けるために利用可能であり、当技術分野で通常使用されている(例えば、Wenzelら、Prog.Retin.Eye Res.24:275〜306(2005)を参照されたい)。
動物モデルを使用して、網膜疾患及び障害を治療するのに使用し得る化合物の特徴付け及び同定をしてもよい。黄斑変性の治療を評価するのに有用であり得る最近開発された動物モデルは、Ambatiら(Nat.Med.9:1390〜97(2003);Epub 2003 Oct 19)に記載されている。この動物モデルは、網膜疾患又は障害の進行又は発症の治療(予防を含む)で使用する化合物又は任意の分子を評価するための現在入手可能な数少ない例示的な動物モデルの1つである。ATP結合カセットトランスポータをコードするABCR遺伝子が光受容体外節円板の縁に位置する動物モデルを使用して、化合物の作用を評価してもよい。ABCR遺伝子の突然変異はシュタルガルト病と関連し、ABCRのヘテロ接合突然変異はAMDと関連している。したがって、動物はABCR機能を部分的又は完全に喪失して作製され、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン化合物を特徴付けるのに使用することができる。(例えば、Mataら、Invest.Ophthalmol.Sci.42:1685〜90(2001);Wengら、Cell 98:13〜23(1999);Mataら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:7154〜49(2000);US2003/0032078;米国特許第6,713,300号を参照されたい)。その他の動物モデルには、リポフスチン蓄積、電気生理現象及び光受容体変性、又はそれらの予防又は阻害を決定するための突然変異ELOVL4トランスジェニックマウスの使用が含まれる(例えば、Karanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:4164〜69(2005)を参照されたい)。
本明細書で記載した化合物の任意の1つの作用は、Luanらで記載されたような糖尿病性網膜症動物モデルにおいて決定してもよく、又は本明細書で記載した化合物の任意の1つの存在下若しくは不存在下で明順応若しくは暗順応した通常の動物モデルで決定してもよい。薬剤が網膜低酸素症を低減する能力を決定する別の例示的な方法は、網膜低酸素症をヒドロキシプローブの沈着で測定する(例えば、de Gooyer ら(Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:5553〜60(2006)を参照されたい)。そのような技術は、動物モデルで、本明細書で記載した少なくとも1つの化合物が少なくとも1つの化合物の存在下及び不存在下で動物の群(単数又は複数)に投与されるRho−/Rho−ノックアウトマウス(de Gooyerら、上掲を参照されたい)を使用して実施してもよく、又は本明細書で記載した少なくとも1つの化合物が少なくとも1つの化合物の存在下及び不存在下で動物の群(単数又は複数)に投与される通常の野生型動物を使用して実施してもよい。その他の動物モデルとしては、光受容体の機能を決定するモデル、網膜電図(ERG)律動様小波を測定するラットモデルがある(例えば、Liuら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:5447〜52(2006);Akulaら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.48:4351〜59(2007);Liuら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.47:2639〜47(2006);Dembinskaら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.43:2481〜90(2002);Pennら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.35:3429〜35(1994);Hancockら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.45:1002〜1008(2004)を参照されたい)。
イソメラーゼ活性に対する化合物の作用を決定する方法は、本明細書及び当技術分野で記載した通りin vitroで実施してもよい(Stecherら、J Biol Chem 274:8577〜85(1999);Golczakら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:8162〜67(2005)も参照されたい)。動物(例えば、ウシ、ブタ、ヒトなど)から単離された網膜色素上皮(RPE)ミクロソーム膜はイソメラーゼの供給源として役立ち得る。アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物がイソメラーゼを阻害する能力はまた、in vivoマウスイソメラーゼアッセイで決定してもよい。眼を強い光に短時間曝露すること(視覚色素の「光退色」又は単純に「退色」)は網膜の殆ど全ての11−シス−レチナールを光異性化することが知られている。退色後の11−シス−レチナールの回復を使用してイソメラーゼのin vivo活性を評価することができる(例えば、Maedaら、J.Neurochem.85:944〜956(2003);Van Hooserら、J.Biol.Chem.277:19173〜82、2002を参照されたい)。網膜電図(ERG)の記録は上述の通り実施してもよい(Haeseleerら、Nat.Neurosci.7:1079〜87(2004);Sugitomoら、J.Toxicol.Sci.22 Suppl 2:315〜25(1997);Keatingら、Documenta Ophthalmologica 100:77〜92(2000))。Deignerら、Science、244:968〜971(1989);Gollapalliら、Biochim.Biophys.Acta.1651:93〜101(2003);Parishら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:14609〜13(1998);Raduら、Proc Natl Acad Sci USA 101:5928〜33(2004))も参照されたい。
明細書で記載した方法のような細胞培養法は、本明細書で記載した化合物の網膜神経細胞の生存に対する作用を決定するのにも有用である。例示的な細胞培養モデルは、本明細書で記載しており、米国特許出願公開第US2005−0059148号及び米国特許出願公開第US2004−0147019号(参照によりそれらの全体を援用する)に詳細に記載されており、該モデルは、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物が、神経細胞、特に網膜神経細胞、及び網膜色素上皮細胞の生存を強化又は延長する、及び眼、又は網膜若しくはその網膜細胞、又はRPEの変性を阻害、予防、低速化又は遅延させる能力を決定するのに有用であり、該化合物は眼の疾患及び障害を治療するのに有用である。
細胞培養モデルは、網膜神経細胞(例えば、光受容体細胞、アマクリン細胞、神経節細胞、水平細胞及び双極細胞)を含む成熟網膜細胞の長期又は延長培養を含む。細胞培養系及び細胞培養系を生成する方法は、光受容体細胞の延長培養を提供する。細胞培養系は、網膜色素上皮(RPE)細胞及びミュラーグリア細胞も含み得る。
網膜細胞培養系は、細胞ストレッサも含み得る。ストレッサの利用又は存在は、網膜神経細胞を含む成熟網膜細胞にin vitroで、網膜疾患又は障害で観察される疾患病態を研究するのに有用な方法で影響を及ぼす。細胞培養モデルは、一般に神経疾患又は障害の治療に、そして特に眼及び脳の変性疾患の治療に適切である、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の同定及び生物学的試験に有用であろうin vitro神経細胞培養系を提供する。ストレッサの存在下で延長された期間にわたるin vitroの培養で網膜ニューロンを含む成熟網膜組織から一次細胞を得る能力は、細胞間相互作用の検査、神経刺激性化合物及び物質の選択及び分析、in vitroCNS及び眼科試験のための管理された細胞培養系の使用、並びに一貫した網膜細胞集合からの単一の細胞に対する効果の分析を可能にする。
細胞培養系及び網膜細胞ストレスモデルは、疾患により損傷されたCNS組織の再生を誘発又は刺激することができるアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物をスクリーニング及び特徴付けるのに特に有用であり得る、培養された成熟網膜細胞、網膜ニューロン、及び網膜細胞ストレッサを含む。細胞培養系は、成熟網膜ニューロン細胞及び非ニューロン網膜細胞の混合物である成熟網膜細胞培養物である。細胞培養系は、全ての主要な網膜神経細胞種(光受容体、双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞及び神経節細胞)を含み、RPE及びミュラーグリア細胞などの他の成熟網膜細胞も含み得る。これらの異なる種類の細胞をin vitro培養系に包含させることによって、系は網膜の自然なin vivo状態により似ている「人工器官」に本質的に類似している。
網膜組織から単離(収集)し、細胞培養のためにプレーティングした1つ又は複数の成熟網膜細胞型の生存能は、延長された期間、例えば2週間から6カ月にわたって維持し得る。網膜細胞の生存能は、本明細書で記載され、当技術分野で知られている方法に従って決定され得る。網膜神経細胞は、一般に神経細胞に似ており、in vivoで能動的に分割する細胞ではなく、それゆえ網膜神経細胞の細胞分割は必ずしも生存能を示すものではない。細胞培養系の利点は、アマクリン細胞、光受容体、並びに関連する神経節投射ニューロン及び他の成熟網膜細胞を延長された期間にわたって培養し、それにより網膜疾患の治療に関する本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の有効性を決定する機会を提供する能力である。
網膜細胞又は網膜組織の生物源は、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、有蹄類、げっ歯類、イヌ、ブタ、ウシ、又は他の哺乳動物源)、鳥類、又は他の属からであり得る。出生後非ヒト霊長類、出生後ブタ、又は出生後ニワトリからの網膜ニューロンを含む網膜細胞が使用され得るが、いずれの成体又は出生後網膜組織も本網膜細胞培養系での使用に適し得る。
ある場合、細胞培養系は、非網膜組織に由来する、或いは非網膜組織から単離又は精製した細胞を包含せずに、網膜細胞の強い長期生存を与え得る。そのような細胞培養系は、眼の網膜のみから単離した細胞を含み、それゆえ網膜から離れた眼の他の部分又は領域、例えば毛様体、紅彩、脈絡膜及び硝子体からの細胞型を実質的に含まない。他の細胞培養法は、毛様体細胞及び/又は幹細胞(網膜幹細胞であってもなくてもよい)及び/又は追加の精製されたグリア細胞などの非網膜細胞の添加を含む。
本明細書で記載したin vitro網膜細胞培養系は、網膜の生理学を特徴付けるのに使用され得る生理学的網膜モデルとして作用し得る。この生理学的網膜モデルは、より幅広い一般的な神経生物学モデルとしても使用され得る。細胞ストレッサはモデル細胞培養系に含まれ得る。本明細書で記載したように網膜細胞ストレッサである細胞ストレッサは、細胞培養系における網膜神経細胞型を含む、1つ又は複数の各種の網膜細胞型の生存能に悪影響を及ぼすか、その生存能を低下させる。当業者は、本明細書で記載したように、減少した生存能を示す網膜細胞が、網膜細胞が細胞培養系で生存する期間が減少又は低下されること(寿命の低下)を意味すること、及び/又は適切な対照細胞系(例えば細胞ストレッサの不存在下の本明細書で記載した細胞培養系)で培養された網膜細胞と比較して、網膜細胞が生物又は生化学機能の減弱、阻害又は悪影響(例えば代謝低下又は異常;アポトーシスの開始など)を示すこととを容易に認識及び理解するであろう。網膜細胞の低下した生存能は、細胞死;細胞構造又は形態の改変又は変化;アポトーシスの誘発及び/又は進行;網膜神経細胞神経変性(又は神経細胞損傷)の開始、強化及び/又は加速によって示され得る。
細胞生存能を決定する方法及び技法は、本明細書に詳細に記載され、当業者はそれらに精通している。細胞生存能を決定するこれらの方法及び技法は、細胞培養系における網膜細胞の健康及び状態を監視するために、及び本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物が網膜細胞又は網膜色素上皮細胞生存能又は網膜細胞生存を変化(好ましくは増大、延長、強化、改善)する能力を決定するために使用され得る。
細胞ストレッサの細胞培養系への添加は、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物がストレッサの効果を抑止、阻害、消滅、又は減弱する能力を決定するのに有用である。網膜培養系としては、化学的(例えばA2E、タバコ煙濃縮物);生物学的(例えば毒素曝露;ベータアミロイド;リポ多糖類);又は非化学的、例えば物理的ストレッサ、環境的ストレッサ又は機械的力(例えば圧力又は露光の増加)である細胞ストレッサを含み得る(例えば、US2005−0059148を参照されたい)。
網膜細胞ストレッサモデル系は、細胞ストレッサ、例えばこれに限定されないが、様々な波長及び強度の光;A2E;タバコ煙濃縮物曝露;酸化的ストレス(例えば過酸化水素、ニトロプルシド、Zn++、又はFe++の存在又はそれへの曝露に関連するストレス);圧力上昇(例えば大気圧又は静水圧);グルタメート又はグルタメートアゴニスト(例えばN−メチル−D−アスパルテート(NMDA);アルファ−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチルイソキサゾール−4−プロピオネート(AMPA);カイニン酸;キスカル酸;イボテン酸;キノリン酸;アスパルテート;トランス−1−アミノシクロペンチル−1,3−ジカルボキシレート(ACPD));アミノ酸(例えばアスパルテート;L−システイン;ベータ−N−メチルアミン−L−アラニン);重金属(例えば鉛);各種の毒素(例えばミトコンドリア毒素(例えばマロネート、3−ニトロプロピオン酸;ロテノン、シアン化物);その活性毒性代謝産物MPP+(1−メチル−4−フェニルピリジン)へと代謝するMPTP(1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6,−テトラヒドロピリジン));6−ヒドロキシドーパミン;アルファ−シヌクレイン;タンパク質キナーゼC活性化物質(例えばホルボールミリステートアセテート);生体アミノ刺激薬(例えばメタンフェタミン、MDMA(3−4メチレンジオキシメタンフェタミン));又は1つ又は複数のストレッサの組合せを含む、例えばこれに限定されないが、疾患又は障害におけるリスク因子であり得る、或いは疾患又は障害の発症又は進行に寄与し得る細胞ストレッサも含み得る。有用な網膜細胞ストレッサとしては、本明細書で記載した成熟網膜細胞の1つ又は複数に影響を及ぼす神経変性疾患を模倣する細胞ストレッサがある。慢性疾患モデルは、大半の神経変性疾患が慢性であるために特に重要である。このin vitro細胞培養系の使用により、細胞分析に延長された期間が利用できるので、長期疾患発症プロセスにおける最も早期の事象が同定され得る。
網膜細胞ストレッサは、例えば網膜神経細胞及びRPE細胞を含む網膜細胞の生存を変化させることによって、又は網膜神経細胞及び/又はRPE細胞の神経変性を変化させることによって、網膜細胞の生存能を変化(即ち統計的に有意に上昇又は低下)させ得る。好ましくは、網膜細胞ストレッサは、網膜神経細胞又はRPE細胞の生存が低下又は悪影響を受けるように(即ち細胞が生存可能である期間の長さがストレッサの存在下で減少される)又は細胞の神経変性(又はニューロン細胞損傷)が増大又は強化されるように、網膜神経細胞又はRPE細胞に悪影響を及ぼす。ストレッサは網膜細胞培養物中の単一の網膜細胞型にのみ影響を及ぼし得るか、又はストレッサは異なる細胞型の2つ、3つ、4つ又はそれ以上に影響を及ぼし得る。例えば、ストレッサは、光受容体細胞の生存能及び生存を変化し得るが、他の主要な細胞型全て(例えば神経節細胞、アマクリン細胞、水平細胞、双極細胞、RPE、及びミュラーグリア)には影響を及ぼさない。ストレッサは網膜細胞の生存時間(in vivo又はin vitro)を短縮し、網膜細胞の神経変性の迅速性又は程度を上昇させる、又はある他の方法では網膜細胞の生存能、形態、成熟度又は寿命に悪影響を及ぼし得る。
細胞培養系における網膜細胞の生存能に対する細胞ストレッサの効果(アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の存在下及び不存在下における)は、各種の網膜細胞型の1つ又は複数について決定され得る。細胞生存能の決定は、一定期間にわたって間隔を置いて、又は網膜細胞培養物を調製した後に特定の時点で、網膜細胞の構造及び/又は機能を連続して評価することを含み得る。1つ又は複数の異なる網膜細胞型又は1つ又は複数の異なる網膜神経細胞型の生存能又は長期生存は、形態又は構造変化の観察前に、アポトーシスなどの生存能の低下又は代謝機能の低下を示す1つ又は複数の生化学又は生物学的パラメータに従って決定され得る。
化学的、生物学的、又は物理的細胞ストレッサは、長期細胞培養物を維持するために本明細書で記載した条件下で細胞培養物にストレッサを添加したときに、細胞培養系に存在する1つ又は複数の網膜細胞型の生存能を低下させ得る。或いは1つ又は複数の培養条件は、網膜細胞に対するストレッサの効果がより容易に観察され得るように調整され得る。例えば、ウシ胎仔血清の濃度又は割合は、細胞を特定の細胞ストレッサに曝露させたときに細胞培養物から低下又は排除され得る(例えば、US2005−0059148を参照されたい)。或いは細胞の維持のために血清を特定の濃度で含有する培地で培養した網膜細胞を、いずれのレベルの血清も含有しない培地に突然曝露することができる。
網膜細胞培養物は細胞ストレッサに、網膜細胞培養系において1つ又は複数の網膜細胞型の生存能を低下させると決定された期間にわたって曝露され得る。細胞は細胞ストレッサに、網膜組織から単離後の網膜細胞のプレーティング時にすぐに曝露され得る。或いは網膜細胞培養物は、培養物が確立された後、又はその後いつでもストレッサに曝露され得る。2つ以上の細胞ストレッサが網膜培養系に含まれるとき、各ストレッサは網膜細胞系の培養中に、細胞培養系に同時に、そして同じ長さの時間にわたって添加され得るか、又は別個に別の時点に、同じ長さの時間にわたって、又は異なる長さの時間にわたって添加され得る。アルコキシフェニル結合アミン化合物は、網膜細胞培養物を細胞ストレッサに曝露する前に添加してもよく、細胞ストレッサと同時に添加してもよく、又は網膜細胞培養物をストレッサに曝露した後に添加してもよい。
光受容体は、オプシン、ペリフェリンなどの光受容体特異性タンパク質に特異的に結合する抗体を使用して同定され得る。細胞培養物中の光受容体は、パンニューロナルマーカーを使用することによって免疫細胞化学的に標識した細胞の形態サブセットとしても同定され得るか、又は生培養物のコントラストの向上した画像で形態学的に同定され得る。外節は光受容体への付着物として形態学的に検出され得る。
光受容体を含む網膜細胞は、機能分析によっても検出され得る。例えば電気生理学方法及び技法が光受容体の光に対する応答を測定するために使用され得る。光受容体は、光に対する段階的応答では特異的な動態を示す。活性光受容体を含有する培養物内で光に対する段階的応答を検出するために、カルシウム感受性染料も使用され得る。ストレス誘発化合物又は潜在的な神経治療を分析するために、網膜細胞培養物を免疫組織化学のために処理することができ、光受容体及び/又は他の網膜細胞は手作業で、又はコンピュータソフトウェアによって顕微鏡撮影及び撮像技法を使用してカウントされ得る。当技術分野で知られている他のイムノアッセイ(例えばELISA、免疫ブロッティング、フローサイトメトリー)も、本明細書で記載した細胞培養モデル系の網膜細胞及び網膜神経細胞を同定及び特徴付けるのに有用であり得る。
網膜細胞培養ストレスモデルは、興味のある生物活性物質、例えば本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物による直接及び間接薬理作用物質作用の両方の同定にも有用であり得る。例えば1つ又は複数の網膜細胞ストレッサの存在下で細胞培養系に添加された生物活性物質は、他の細胞型の生存を強化又は減少する方法で1つの細胞型を刺激し得る。細胞/細胞相互作用及び細胞/細胞外成分相互作用は、疾患及び薬物機能の機構を理解するのに重要であり得る。例えば1つの神経細胞型は、別の神経細胞型の成長又は生存に影響を及ぼす栄養素を分泌し得る(例えばWO99/29279を参照されたい)。
別の実施形態において、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、化合物が複数の網膜細胞の生存能を上昇又は延長させる(即ち、統計的に有意又は生物学的に有意に上昇させる)かどうか、及び/或いは上昇又は延長させるレベル又は程度を決定するために、本明細書で記載した網膜細胞培養ストレスモデル系を含むスクリーニングアッセイに包含される。当業者は、本明細書で記載したように、上昇した生存能を示す網膜細胞が細胞培養系で生存する期間が増加されること(寿命の増加)を意味すること、及び/又は適切な対照細胞系(例えば化合物の不存在下の本明細書で記載した細胞培養系)で培養された網膜細胞と比較して、網膜細胞が生物学的又は生化学的機能(正常な代謝及び小器官機能;アポトーシスの消失など)を維持することとを容易に認識及び理解するであろう。網膜細胞の生存能上昇は、遅延された細胞死又は死滅した、又は死滅しつつある細胞数の減少;構造及び/又は形態の維持;アポトーシスの消失又はアポトーシスの開始遅延;網膜神経細胞神経変性の遅延、阻害、低速化された進行及び/又は抑止或いは神経細胞損傷の作用の遅延又は抑止又は予防によって示され得る。網膜細胞の生存能、それゆえ網膜細胞が生存能上昇を示すかどうかを決定する方法及び技法は、本明細書でより詳細に記載され、当業者に知られている。
ある実施形態において、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物が光受容体細胞の生存を強化するかどうかを決定する方法を提供する。1つの方法は、網膜神経細胞と化合物との相互作用を可能にするのに十分な条件下及び時間で、本明細書で記載した網膜細胞培養系にアルコキシフェニル結合アミン化合物を接触させるステップを含む。強化された生存(延長された生存)は、ロドプシンの発現を検出するステップを含む、本明細書で記載され、当技術分野で知られている方法に従って測定され得る。
本明細書で記載した直接又は間接結果として、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物が網膜細胞生存能を増大させる、及び/又は細胞生存を強化、促進、又は延長する(即ち網膜神経細胞を含む網膜細胞が生存する期間を長期化する)、及び/又は変性を障害、阻害、又は妨害する能力は、当業者に知られている複数の方法のいずれか1つによって決定され得る。例えば化合物の不存在又は存在下での細胞形態の変化は、目視検査によって、例えば光学顕微鏡法、共焦点顕微鏡法、又は当技術分野で知られている他の顕微鏡法によって決定され得る。細胞の生存も例えば、生細胞及び/又は非生細胞をカウントすることによっても決定され得る。免疫化学又は免疫組織学技法(例えば固定細胞染色又はフローサイトメトリー)を使用して、細胞骨格構造を同定及び評価する(例えば細胞骨格タンパク質、例えばグリア線維性酸性タンパク質、フィブロネクチン、アクチン、ビメンチン、チューブリンなどに特異性の抗体を使用することによって)或いは本明細書で記載した細胞マーカーの発現を評価することができる。細胞の完全性、形態及び/又は生存に対するアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の作用も、神経細胞ポリペプチド、例えば細胞骨格ポリペプチドのホスホリル化状態を測定することによって決定され得る(例えば、Sharmaら、J.Biol.Chem.274:9600〜06(1999);Liら、J.Neurosci.20:6055〜62(2000)を参照されたい)。細胞生存又は、或いは細胞死も、アポトーシスを測定するための本明細書で記載され、当技術分野で知られている方法(例えば、アネキシンV結合、DNA断片化アッセイ、カスパーゼ活性化、マーカー分析、例えばポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)など)に従って決定され得る。
脊椎動物の眼、例えば哺乳動物の眼では、A2Eの生成は光依存プロセスであり、その蓄積は眼に多数の負の作用を引き起こす。これらは、網膜色素上皮(RPE)膜の脱安定化、青色光損傷に対する細胞の感作、及びリン脂質の分解障害を含む。分子酸素(オキシラン)によるA2E(及びA2E関連分子)の酸化の生成物は、培養されたRPE細胞におけるDNA損傷を誘発することが示された。これら全ての因子は、視力の段階的な低下、そして最終的には失明を引き起こす。視覚プロセスの間のレチナール生成を減少させることが可能ならば、眼におけるA2Eの量の減少につながる。理論に縛られることを望むものではないが、A2Eの蓄積の減少は、RPE及び網膜の変性プロセスを低減又は遅延させ、よって乾燥AMD及びシュタルガルト病における失明を低速化又は予防し得る。
別の実施形態において、本明細書で記載した通りの神経変性網膜疾患及び眼疾患並びに網膜疾患及び障害を含む神経変性疾患及び障害を治療及び/又は予防する方法を提供する。このような治療が必要な対象は、変性網膜疾患の症状を発症した、又は変性網膜疾患を発症するリスクを有するヒト又は非ヒト霊長類或いは他の動物であり得る。本明細書で記載した通り、薬学的に許容される担体及びアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物(例えば、式(I)、(II)、(IIa)及び(IIb)のいずれか1つの構造、並びにその下部構造を有する化合物)を含む組成物を対象に投与することによって、眼疾患又は障害を治療する(予防(preventing)又は予防(prophylaxis)を含む)方法が提供される。本明細書で記載した通り、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を含む本明細書で記載した医薬組成物を投与することによって、神経細胞、例えば光受容体細胞を含む網膜神経細胞の生存を強化する、及び/又は網膜神経細胞の変性を阻害する方法を提供する。
アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の存在下での1つ又は複数の網膜細胞型の強化された生存(或いは延長又は長期生存)は、化合物が変性疾患、特に神経変性網膜疾患又は障害を含む網膜疾患又は障害の治療に有効な薬剤であり得ることを示す。細胞生存及び強化された細胞生存は、生存能アッセイ及び網膜細胞マーカータンパク質の発現を検出するアッセイを含む本明細書で記載され、当業者に既知の方法に従って決定され得る。光受容体細胞の強化された生存を決定するために、例えば桿体によって発現されるタンパク質ロドプシンを含むオプシンが検出され得る。
別の実施形態において、対象はシュタルガルト病又はシュタルガルト黄斑変性を治療され得る。ABCA4(ABCRとも呼ばれる)トランスポータの突然変異に関連するシュタルガルト病では、オールトランス−レチナールの蓄積が、網膜細胞に対して毒性であり、網膜変性、結果として失明を引き起こすリポフスチン色素A2Eの生成を担うことが提唱されてきた。
さらに別の実施形態では、対象は加齢黄斑変性(AMD)を治療されている。各種の実施形態において、AMDはウエットタイプ又はドライタイプであり得る。AMDにおいて、失明は疾患後期の合併症が黄斑下に新たな血管の増殖、又は黄斑萎縮を引き起こすときに主として起こる。任意の特定の理論に縛られることを意図するものではないが、オールトランス−レチナールの蓄積が、RPE及び網膜細胞に対して毒性であり、網膜変性、結果として失明を引き起こすリポフスチン色素、N−レチニリデン−N−レチニルエタノールアミン(A2E)及びA2E関連分子の生成を担うことが提唱されてきた。
本明細書で記載した化合物及び方法がその症状を治療、治癒、予防、改善、或いはその進行を低速化、阻害、又は停止する神経変性網膜疾患又は障害は、視力障害の原因である網膜神経細胞消失を引き起こす、又は網膜神経細胞消失を特徴とする疾患又は障害である。このような疾患又は障害は、これに限定されないが、加齢黄斑変性(黄斑変性のドライタイプ及びウエットタイプを含む)及びシュタルガルト黄斑ジストロフィーがある。
本明細書で記載したような加齢黄斑変性は、黄斑(網膜の中心領域)に影響を及ぼし、中心視の衰え及び消失を生じる障害である。加齢黄斑変性は典型的には、55歳を超えた個体で発生する。加齢黄斑変性の病因は、環境的な影響及び遺伝的構成要素を含み得る(例えば、Lyengarら、Am.J.Hum.Genet.74:20〜39(2004)(Epub、2003年12月19日);Kenealyら、Mol.Vis.10:57〜61(2004);Gorinら、Mol.Vis.5:29(1999)を参照されたい)。さらにまれなことに、黄斑変性は小児及び幼児を含むより若い個体においても発生し、一般にこれらの障害は遺伝子突然変異から生じる。若年性黄斑変性の型としては、シュタルガルト病(例えば、Glazerら、Ophthalmol.Clin.North Am.15:93〜100、viii(2002);Wengら、Cell 98:13〜23(1999)を参照されたい);ドイン蜂巣状網膜ジストロフィー(例えば、Kermaniら、Hum.Genet.104:77〜82(1999)を参照されたい);ソーズビー眼底ジストロフィー、ハニカム網膜ジストロフィー(Malattia Levintinese)、黄色斑眼底、及び常染色体優性出血性様黄斑ジストロフィー(Seddonら、Ophthalmology 108:2060〜67(2001);Yatesら、J.Med.Genet.37:83〜7(2000);Jaaksonら、Hum.Mutat.22:395〜403(2003)も参照されたい)がある。RPEの地図状萎縮は、非血管新生性ドライタイプ加齢黄斑変性の進行形態であり、脈絡毛細管板、RPE及び網膜の萎縮を伴う。
シュタルガルト黄斑変性は、劣性遺伝性疾患であり、小児の遺伝性失明病である。シュタルガルト病の主要な病理的欠陥は、網膜色素上皮(RPE)の細胞へのA2Eなどの毒性リポフスチン色素の蓄積でもある。この蓄積は、シュタルガルト患者に見出される光受容体の死及び重篤な視力喪失を担うように思われる。本明細書で記載した化合物は、視覚サイクルにおいてイソメラーゼを阻害することによって、11−シス−レチナールアルデヒド(11cRAL又はレチナール)の合成及びロドプシンの再生を低速化させ得る。ロドプシンの光活性化は、A2E生合成における第1の反応物質を構成するオールトランス−レチナールのその放出を引き起こす。アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物による治療は、リポフスチン蓄積を阻害し、それゆえアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物による治療を妨げる毒性作用なしに、シュタルガルト及びAMD患者における視力喪失の開始を遅延させ得る。本明細書で記載した化合物は、リポフスチン蓄積に関連する網膜又は黄斑変性の他の形態の有効な治療に使用され得る。
アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の対象への投与は、網膜細胞に対して毒性であり、網膜変性を引き起こすリポフスチン色素A2E(及びA2E関連分子)の生成を予防し得る。ある実施形態において、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の投与は老廃物、例えばリポフスチン色素A2E(及びA2E関連分子)の生成を減少させ、AMD(例えばドライタイプ)及びシュタルガルト病の発症を改善し、又は失明(例えば脈絡膜血管新生及び/又は網脈絡膜萎縮)を低速化し得る。先の研究では、RPEへのA2E蓄積を予防するために、一般に座瘡の治療に使用される薬物及び11−シス−レチノールデヒドロゲナーゼの阻害剤である、13−シス−レチノイン酸(Accutane(登録商標)又はイソトレチオニン)が患者に投与されている。しかし、この提案された治療の主な欠点は、13−シス−レチノイン酸がオールトランス−レチノイン酸に容易に異性化し得ることである。オールトランス−レチノイン酸は、細胞増殖及び発生に悪影響を生じる非常に強力な催奇性化合物である。レチノイン酸は肝臓にも蓄積し、肝臓病の寄与因子でもあり得る。
さらに他の実施形態において、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は眼のABCA4トランスポータに突然変異を持つヒトなどの対象に投与される。アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、高齢対象にも投与され得る。本明細書で使用するように、高齢ヒト対象は典型的には、少なくとも45歳、又は少なくとも50歳、又は少なくとも60歳、又は少なくとも65歳である。ABCA4トランスポータの突然変異に関連するシュタルガルト病では、オールトランス−レチナールの蓄積が、網膜細胞に対して毒性であり、網膜変性、結果として失明を引き起こすリポフスチン色素A2E(及びA2E関連分子)の生成を担うことが提唱されてきた。理論に縛られることを望むものではないが、本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、視覚サイクルに関与するイソメラーゼの強力な阻害剤であり得る。患者を本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物で治療することは、A2E(及びA2E関連分子)の生成を予防又は低速化することができ、正常視力に対する保護特性を有し得る。
他のある実施形態では、本明細書で記載した化合物の1つ又は複数は、その他の眼の疾患又は障害、例えば、緑内障、網膜剥離、出血性網膜症、色素性網膜炎、炎症性網膜疾患、増殖性硝子網膜症、網膜ジストロフィー、遺伝性視神経症、ソーズビー眼底ジストロフィー、ブドウ膜炎、網膜損傷、視神経症、及びアルツハイマー病、多発性硬化症、パーキンソン病又は脳細胞に影響を与えるその他の神経変性疾患などのその他の神経変性疾患に伴う網膜障害、ウイルス感染に伴う網膜障害、或いはAIDSなどのその他の状態の治療に使用し得る。網膜障害にはまた、増大した光曝露(即ち、光への過剰曝露)に関連する網膜への光損傷、例えば、手術中の偶発的な強い又は激しい光曝露;強い、激しい、又は長期の太陽光曝露、例えば砂漠又は雪に覆われた地域における;格闘中、例えば、炎若しくは爆発を注視した場合又はレーザー機器による場合などがある。網膜疾患は変性性又は非変性性であり得る。変性性網膜疾患の非限定的な例には、加齢黄斑変性及びシュタルガルト黄斑ジストロフィーがある。非変性性網膜疾患の例としては、限定するものではないが、出血性網膜症、色素性網膜炎、視神経症、炎症性網膜疾患、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑症、網膜血管閉塞、未熟児網膜症又は虚血再潅流関連網膜損傷、増殖性硝子網膜症、網膜ジストロフィー、遺伝性視神経症、ソーズビー眼底ジストロフィー、ブドウ膜炎、網膜損傷、アルツハイマー病に伴う網膜障害、多発性硬化症に伴う網膜障害、パーキンソン病に伴う網膜障害、ウイルス感染に伴う網膜障害、光露出過剰に関連する網膜障害、及びAIDSに伴う網膜障害がある。
他のある実施形態では、本明細書で記載した化合物の少なくとも1つは、それだけに限定するものではないが、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑症、糖尿病性黄斑浮腫、網膜虚血、虚血−再潅流関連網膜損傷及び網膜血管閉塞(静脈閉塞及び動脈閉塞を含む)を含む一定の眼の疾患及び障害の症状を治療、治癒、予防、改善する、又はその進行を低速化、阻害又は停止するのに使用してもよい。
糖尿病性網膜症は、ヒトの失明の主因であり、糖尿病の合併症である。糖尿病性網膜症は、糖尿病が網膜内の血管を損傷した場合に生じる。非増殖性網膜症は、一般に視覚に干渉しない通常で普通の軽い形態である。網膜への異常性は限定されており、視覚は黄斑が関与した場合のみ損われる。治療しないでいると網膜症は、増殖性網膜症、糖尿病性網膜症のより深刻な形態に進行し得る。増殖性網膜症は、新しい血管が網膜の中又は回りで増殖するときに生じる。その結果、硝子体への出血、網膜腫張及び/又は網膜剥離が生じることがあり、失明につながる。
本明細書で記載した方法及び組成物を使用して治療し得るその他の眼の疾患及び障害としては、網膜における虚血に伴う、それによって悪化する、又は引き起こされる疾患、障害及び状態がある。網膜虚血には、内網膜及び外網膜の虚血が含まれる。網膜虚血は、網膜中心又は分枝視野閉塞、膠原病性脈管疾患及び血小板減少性紫斑病などの脈絡膜又は網膜血管疾患のいずれかから生じ得る。網膜血管炎及び閉塞はイールズ病及び全身性紅斑性狼瘡と共に見られる。
網膜虚血は網膜血管閉塞に伴うことがある。米国では、網膜分枝静脈閉塞及び網膜中心静脈閉塞の両方は糖尿病性網膜症後の2番目に一般的な網膜血管疾患である。片目に網膜静脈閉塞疾患を有する患者の約7%から10%は結局、両眼の疾患を有する。視野欠損は通常、血管内皮増殖因子の放出によって誘発される円板又は網膜血管新生に続発する黄斑浮腫、虚血、硝子体出血から生じる。
網膜動静脈交叉(動脈と静脈が共通の外膜鞘を共有している領域)の部位の動脈硬化は、交叉する動脈によって網膜静脈壁の収縮を引き起こす。収縮は結果として、血栓形成、続いて静脈の閉塞につながる。遮断された静脈は結果として、静脈によって排液された領域における血液網膜関門の破綻、静脈流の乱れによる血行の混乱、内皮傷害、及び虚血に続発する黄斑浮腫及び出血につながり得る。臨床的には、虚血網膜の領域は綿花状白斑と呼ばれる羽毛状の白色の斑点として現れる。
多発性虚血の網膜分枝静脈閉塞は、病変網膜象限の位置に対応する急性中心及び傍中心視野欠損を引き起こす。虚血による網膜血管新生は、硝子体出血及び亜急性又は急性視覚損失につながり得る。
2タイプの網膜中心静脈閉塞、虚血性及び非虚血性は、広まった網膜虚血が存在するか否かに応じて生じ得る。非虚血性タイプであっても、黄斑は依然として虚血性であり得る。およそ25%の網膜中心静脈閉塞は虚血性である。網膜中心静脈閉塞の診断は通常、全ての象限における網膜出血、拡張及び蛇行静脈、並びに綿花状白斑を含む特徴的な検眼鏡所見に基づいてなされ得る。黄斑浮腫及び中心窩虚血は視覚損失につながり得る。細胞外液は間質圧を上昇させ、これは結果として、網膜毛細血管閉鎖(即ち、斑状虚血性網膜白濁)の領域又は毛様網膜動脈の閉塞につながり得る。
虚血網膜中心静脈閉塞を有する患者は、視覚損失を突然発症する傾向が強く、20/200未満の視力、相対性求心路瞳孔異常、多発性の網膜内出血、及び蛍光眼底観察法で広範囲無潅流を有する。虚血網膜中心静脈閉塞の自然歴は転帰不良となり、結局、虚血網膜中心静脈閉塞を有する患者のおよそ3分の2は眼血管新生を有し、3分の1は血管新生緑内障を有する。後者の状態は、後者の状態は、急速な視野及び視覚損失、続発性上皮びらん及び細菌性角膜炎の素因を有する角膜の上皮性浮腫、激痛、悪心及び嘔吐、最終的に、眼球萎縮(光覚を有さない眼球の萎縮)につながり得る緑内障の重症型である。
本明細書で使用する場合、患者(又は対象)は、眼の疾患又は障害を含む神経変性疾患又は状態を有するか、それに苦しんでいてもよい、或いは検出し得る疾患を有していなくてもよい、ヒトを含む任意の哺乳動物であり得る。したがって、治療は既存の疾患を有する対象に投与してもよく、或いは治療は疾患又は状態を発症するリスクのある対象に投与する、予防であってもよい。治療する(treating)又は治療(treatment)は、寛解;緩解;症状の減少、又は傷害、病状若しくは状態を患者にとってより許容できるものにすること;変性又は減退速度の低速化;最終の変性状態をより衰弱の少ないものにすること;或いは対象の肉体的又は精神的体調を向上させることなどの任意の客観的又は主観的パラメータを含む、傷害、病状又は状態の治療又は改善における成功の任意の徴候を指す。
症状の治療又は改善は、検診の結果を含む客観的又は主観的パラメータに基づくことができる。したがって、治療という用語は、本明細書で記載した化合物又は薬剤を投与して、疼痛、痛覚過敏、異痛、又は侵害受容事象を治療すること、及び疼痛、痛覚過敏、異痛、侵害受容事象、又はその他の障害に伴う症状又は状態の発症を予防又は遅延、緩和又は阻止若しくは阻害することを含む。用語「治療効果」は、対象における疾患、疾患の症状、又は疾患の後遺症の低減、消滅又は予防を指す。治療にはまた、脊椎動物視覚システムにおいて網膜神経細胞機能(光受容体の機能を含む)を復帰させること又は改善すること、例えば、経時的に測定した(例えば、数週間又は数カ月で測定した)視力及び視野検査などが含まれる。治療にはまた、疾患進行を安定させること(即ち、眼疾患及び随伴症状の進行を低速化、最小化又は停止すること)、及び脊椎動物視覚システムの追加の変性を最小化することが含まれる。治療は予防も含み、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を対象に投与して対象の脊椎動物視覚システムの変性又はさらなる変性若しくは劣化又はさらなる劣化を予防すること、並びに疾患及び/又は関連症状及び後遺症の発症を予防若しくは阻害することを指す。
医学及び眼科学の当業者が疾患状態を決定及び評価し、並びに/或いは治療レジメンを監視及び評価するのに実施する種々の方法及び技術としては、例えば、蛍光眼底観察法、眼底撮影法、脈絡膜循環系インドシアニングリーン色素トラッキング、眼底検査、光学的干渉断層法(OCT)及び視力検査がある。
蛍光眼底観察法は、蛍光色素を静脈内注射すること、次に色素が眼の中を循環する間の色素の任意の漏出を観察することを含む。インドシアニングリーン色素の静脈内注射を使用して、眼の血管が、特に脈絡膜循環系、即ち網膜の直後において障害が生じているかどうかを決定してもよい。眼底撮影法は、視神経、黄斑、血管、網膜及び硝子体を検査するために使用してもよい。微細動脈瘤は、疾患の初期にデジタル眼底画像で検出され得る糖尿病性網膜症の可視病巣である(例えば、米国特許出願公開第2007/0002275号を参照されたい)。検眼鏡を使用して、網膜及び硝子体を検査することができる。眼底検査は通常、瞳孔散大で実施して眼の内部が最もよく見えるようにする。検眼鏡は直接及び間接の2つのタイプを使用することができる。一般に直接検眼鏡を使用して視神経及び網膜中心を見る。網膜周辺部又は網膜全体は間接検眼鏡を使用して見てもよい。光学的干渉断層法(OCT)は、体組織の高解像度、高速、非観血的な断面画像を生成する。OCTは、非観血的であり、組織の破壊の顕微鏡的な初期の徴候の検出を提供する。
対象又は患者は、本明細書で記載した組成物を投与できる任意の脊椎動物又は哺乳動物患者又は対象を指す。用語「脊椎動物」又は「哺乳動物」には、ヒト及び非ヒト霊長類、並びにウサギ、ラット及びマウスなどの実験動物、及び家庭向き愛玩動物(例えば、ネコ、イヌ、ウマ)、農場動物及び動物園の動物などのその他の動物が含まれる。本明細書で記載した方法を使用する治療を必要とする対象は、本明細書で記載した眼の疾患若しくは状態に伴うリスク要因若しくは症状を決定する、又は対象の既存の眼の疾患若しくは状態の状況を決定するのに用いる医学で許容されているスクリーニング法に従って同定してもよい。これらの及びその他のルーチン方法により、臨床医は本明細書で記載した方法及び製剤を使用する療法の必要な患者を選択することができる。
したがって、本明細書で記載した化合物の1つ又は複数のアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物、又はその立体異性体、プロドラッグ、薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、酸塩、水和物、N−オキシド若しくは同形結晶形態を、1つ又は複数の薬学的に許容される担体、及び場合により、その他の治療及び/又は予防成分と一緒に含む医薬組成物が本明細書では提供される。担体(単数又は複数)(賦形剤(単数又は複数))は、組成物のその他の成分と相容性であり、組成物の受容者(即ち、対象)に有害でない場合、許容され又は適切である。薬学的に許容される又は適切な組成物には、眼科学的に適切な又は許容される組成物が含まれる。
したがって、別の実施形態は、薬学的に許容される賦形剤及び式(A)〜(E)、(I)、(II)、(IIa)、(IIb)の構造を有する化合物を含む医薬組成物を提供する:
(例えば経口投与又は注射による送達のための、或いは点眼薬としての利用のための)製薬組成物は、液体又は固体の形態であり得る。液体医薬組成物としては例えば、次の1つ又は複数:滅菌希釈剤、例えば注射用水、食塩溶液、好ましくは生理食塩水、リンゲル液、等張性塩化ナトリウム、溶媒又は懸濁媒として作用し得る固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の溶媒;抗菌剤;抗酸化剤;キレート剤;緩衝剤及び張度調整剤、例えば塩化ナトリウム又はデキストロースを含み得る。非経口製剤は、ガラス又はプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器又は複数回用量バイアルに封入され得る。生理食塩水が賦形剤として一般に使用され、注射用医薬組成物又は眼に送達される組成物は好ましくは滅菌である。
少なくとも1つのアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物が、ヒト又は他の非ヒト脊椎動物に投与され得る。ある実施形態において、化合物は、約5%未満又は約1%未満の、又は約0.1%未満の他の有機小分子、例えば合成方法のステップの1つ又は複数において生成した夾雑中間体又は副生成物を含有する、という点で、実質的に純粋である。他の実施形態において、1つ又は複数のアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の組合せが投与され得る。
アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、例えば経口、非経口、眼内、静脈内、腹腔内、鼻腔内(又は例えば、鼻、咽喉、及び気管支の粘膜へのその他の送達方法)、或いは眼への局所投与、又は眼内若しくは眼周囲デバイス、又は局所投与を含むいずれかの適切な手段によって対象に送達され得る。局所投与の様式としては例えば、点眼薬、眼内注射又は眼周囲注射が挙げられる。眼周囲注射は典型的には、合成異性化阻害剤、即ちアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の結膜内への、又はテノン腔(眼を被覆する線維状組織の下)への注射を含む。眼内注射は典型的には、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の硝子体内への注射を含む。ある実施形態において、投与は点眼薬又は経口剤形などの非侵襲性、或いは合わせたデバイスである。
アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、薬学的に許容される(適切な)担体又はビヒクルはもちろんのこと、当技術分野で日常的に使用される技術も使用して投与のために製剤され得る。薬学的に許容される又は適切な担体は、眼科的に適切な、又は許容される担体を含む。担体はアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の溶解度に従って選択される。適切な眼科用組成物としては、点眼薬、注射などによって眼に局所的に投与可能な組成物がある。点眼薬の場合、製剤は場合により、例えば眼科的に適合性の薬剤、例えば塩化ナトリウムなどの等張剤、濃グリセリンなど;緩衝剤、例えばリン酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなど;界面活性剤、例えばポリオキシエチレンソルビタンオレエート(Polysorbate 80とも呼ばれる)、ポリオキシルステアレート40、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油など;安定化剤、例えばクエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウムなど;保存料、例えば塩化ベンズアルコニウム、パラベンなど;及び他の成分も含み得る。保存料は例えば、約0.001〜約1.0重量/体積のレベルで用いられ得る。製剤のpHは通常、約4から8の範囲内などの眼科用製剤に許容される範囲内である。
注射では、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、注射用リポソーム溶液、徐放ポリマー系などの形態の注射等級の食塩溶液中で提供され得る。眼内及び眼周囲注射は当業者に知られており、例えばSpaeth,Ed.、Ophthalmic Surgery:Principles of Practice、W.B.Sanders Co.、Philadelphia、Pa.、85〜87、1990を含む多数の刊行物に記載されている。
本明細書で記載した化合物の少なくとも1つを含む組成物を鼻腔、咽喉及び気道への送達を含む粘膜経路で送達するためには、組成物はエアロゾルの形態で送達してもよい。化合物は粘膜内送達用の液体又は粉末形態であってもよい。例えば、組成物は、炭化水素噴射剤(例えば、プロパン、ブタン、イソブテン)などの適切な噴射剤を有する加圧エアロゾル容器で送達してもよい。組成物はネブライザー又はアトマイザーなどの非加圧送達系で送達してもよい。
適切な経口剤形としては、例えば、錠剤、丸剤、サシェ剤、又は硬若しくは軟ゼラチン、メチルセルロースの、或いは消化管で容易に溶解する他の適切な材料のカプセルがある。例えば製薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどを含む、適切な非毒性固体担体が使用され得る。(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro、21st Ed.Mack Pub.Co.、Easton、PA(2005)を参照されたい)。
本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、持続又は低速放出用に製剤され得る。このような組成物は一般に、周知の技術を使用して調製され、例えば経口、眼周囲、眼内、経直腸又は皮下インプラントによって、或いは所望の標的部位でのインプラントによって投与され得る。持続放出製剤は、担体マトリックスに分散された及び/又は律速膜に包囲されたリザーバ内に含有された薬剤を含有し得る。このような製剤内での使用のための賦形剤は生体適合性であり、生分解性でもあり得る。好ましくは製剤は、比較的一定の活性成分放出レベルを提供する。持続放出製剤中に含有された活性化合物の量は、インプラントの部位、放出の速度及び予想期間、並びに治療又は予防される状態の性質によって変わる。
眼経路で投与された薬物又は組成物の全身薬物吸収は、当業者に知られている(例えば、Leeら、Int.J.Pharm.233:1〜18(2002)を参照されたい)。一実施形態において、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は、局所眼送達法によって送達される(例えば、Curr.Drug Metab.4:213〜22(2003)を参照されたい)。組成物は、点眼薬、膏薬又は軟膏など、例えば水性点眼剤、水性眼科用懸濁剤、非水性点眼薬、及び非水性眼科用懸濁剤、ゲル、眼科用軟膏などの形態であり得る。ゲルを調製するには、例えば、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレンマレイン酸無水物ポリマーなどが使用され得る。
本明細書で記載した少なくとも1つのアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物を含む組成物の用量は、患者(例えばヒト)の状態、即ち疾患の段階、一般健康状況、年齢、及び医学の当業者が用量を決定するために使用する他の要因に応じて異なり得る。組成物が例えば点眼薬として使用されるとき、単位用量当たり1〜数滴、好ましくは1又は2滴(1滴当たり約50μl)が1日約1〜約6回適用され得る。
医薬組成物は、医学の当業者によって決定されるような、治療(又は予防)される疾患に適切な方法で投与され得る。適切な用量及び投与の適切な期間及び頻度は、患者の状態、患者の疾患の種類及び重症度、活性成分の詳細な形態、及び投与方法などの要因によって決定されるであろう。一般に、適切な用量及び治療レジメンは、治療及び/又は予防上の利益(例えば改善された臨床転帰、例えばより頻繁な完全寛解又は部分寛解、或いはより長い無疾患及び/又は全生存、或いは症状の重症度の低下)を提供するのに十分な量で組成物(単数又は複数)を提供する。予防使用では、用量は、網膜神経細胞の神経変性及び/又はRPE細胞などの他の成熟網膜細胞の変性に関連する疾患の開始を予防、遅延するのに、又はその重症度を低下させるのに十分であるべきである。最適用量は一般に、実験モデル及び/又は臨床試験を使用して決定され得る。最適用量は、患者のボディマス、体重、又は血液量に依存し得る。
アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の用量は、対象の臨床状況、状態及び年齢、剤形などに応じて適切に選択され得る。点眼薬の場合、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物は例えば、1回用量当たり約0.01mg、約0.1mg、又は約1mgから約25mgまで、約50mgまで、約90mgまで投与され得る。点眼薬は必要に応じて、1日1回以上投与され得る。注射の場合、適切な用量は例えば、週に1〜7回、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物約0.0001mg、約0.001mg、約0.01mg、又は約0.1mg〜約10mg、約25mg、約50mg、又は約90mgまでであり得る。他の実施形態において、アルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物約1.0から約30mgが週に1から7回投与され得る。
経口用量は典型的には、1日当たり1から4回、又はそれ以上で、1.0から1000mgの範囲であり得る。経口投与のための例示的投薬範囲は、1日当たり1から3回、10から250mgの範囲である。組成物が液体製剤である場合、組成物は、担体の単位体積当たり特定の質量又は重量(例えば、1.0から1000mg)で少なくとも0.1%の活性化合物、例えば、約2%から約60%までを含む。
ある実施形態では、本明細書で記載した少なくとも1つのアルコキシフェニル結合アミン化合物は、桿体視細胞の暗順応を阻害又は予防する条件下及び時間で投与することができる。ある実施形態では、化合物は、睡眠の少なくとも30分(半時間)、60分(1時間)、90分(1.5時間)、又は120分(2時間)前に投与する。ある実施形態では、化合物は、対象が眠る前の夜間に投与してもよい。他の実施形態では、光刺激は、光を除去した環境に対象を置くこと、例えば、対象を暗室に置くことによって、又は対象の眼にアイマスクを適用することによって、日中又は通常の明状態下で阻止又は除去してもよい。光刺激が、そのように又は当技術分野で企図されるその他の手段によって除去される場合、薬剤は睡眠前に投与し得る。
桿体視細胞の暗順応を予防又は阻害するために投与し得る化合物の用量は、対象の臨床状況、状態及び年齢、剤形などによって適切に選択することができる。点眼薬の場合、化合物(又は化合物を含む組成物)は、単回用量当たり、例えば、約0.01mg、約0.1mg、又は約1mgから、約25mgまで、約50mgまで、約90mgまで投与することができる。注射の場合、1週間当たり1から7日のいずれか、睡眠前又は対象から全ての光源を除く前に投与して、適切な用量は、例えば、約0.0001mg、約0.001mg、約0.01mg、又は約0.1mgから、約10mg、約25mgまで、約50mgまで、又は約90mgまでの化合物であることができる。ある他の実施形態では、点眼薬又は注射による化合物の投与では、用量は、1〜10mg(化合物)/kg(対象の体重)(即ち、例えば、体重80kgの対象の用量当たり全体で80〜800mg)である。他の実施形態では、約1.0から約30mgの化合物を1週間当たり1から7回投与することができる。経口用量は典型的には、1週間当たり1から7日のいずれか投与して、約1.0から約1000mgの範囲であることができる。経口投与のための例示的な用量範囲は、睡眠前1日1回で約10から約800mgである。他の実施形態では、組成物は硝子体内投与で送達し得る。
本明細書で記載した化合物及び医薬組成物を製造する方法も提供する。薬学的に許容される賦形剤又は担体及び本明細書で記載したアルコキシフェニル結合アミン誘導体化合物の少なくとも1つを含む組成物は、本明細書で記載した又は当技術分野で実施する方法の任意の1つに従って化合物を合成し、次に化合物を薬学的に許容される担体と製剤することによって調製し得る。組成物の製剤は、それだけに限定するものではないが、送達経路、用量、及び化合物の安定性を含むいくつかの要因に適切であり、それらに応じて決まる。
他の実施形態及び使用は、本開示に照らして当業者に明らかとなるであろう。次の実施例は単に各種の実施形態の例示として提供され、本発明を決して制限すると解釈されないものとする。
特に記載のない限り、試薬及び溶媒は商業供給元から入手した状態で使用した。無水溶媒は、湿分に感受性と一般に考えられる合成的変換に使用した。フラッシュカラムクロマトグラフィー及び薄層クロマトグラフィー(TLC)は、特に記載のない限りシリカゲル上で実施した。勾配フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Biotage装置上で実施した。プロトン及び炭素核磁気共鳴スペクトルは、Varian 400/54分光計上でプロトンについて400MHz及び炭素について125MHzにおいて記載の通りに得た。スペクトルをppm(δ)として挙げ、カップリング定数JをHertz(Hz)として報告する。残留プロトン化溶媒を、プロトン及び炭素スペクトルについて基準ピークとして使用した。
RP HPLC分析は、Gemini C18カラム(150×4.6mm、5μ、Phenomenex)を使用して得、標準溶媒勾配プログラムを使用して220nmにおいて検出した。
キラルHPLC分析は、Chiralpak IAカラム(4.6mm×250mm、5μ)を使用し、ダイオードアレイ検出により得た。使用した溶出剤は、95%ヘプタン、5%EtOH:0.1%エタンスルホン酸であった。流速は1mL/分であり;カラム温度は25℃であった。
以下の例1〜196は、本明細書で記載した化合物の調製を記載する。
(例1)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、スキーム1に示す方法に従って調製した:
スキーム1:
段階1:3−ヨードフェニル(1)(1.1g、5mmol)、臭化物2(2.1mL、15mmol)及び炭酸カリウム(2.07g、15mmol)のアセトン(20mL)中混合物を、還流下で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。混合物をEtOAc及び水に分配し、有機層を10%水性水酸化ナトリウムにより洗浄し、次いでブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、エーテル3を澄明油状物として生じさせた。収量(1.08g、68%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.26 (m, 2H), 7.03 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.92 (dq, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.60-1.77 (m, 6H), 0.95-1.28 (m, 5H).
段階2:アセチレン4の調製:アルゴン下の臭化プロパルギル(トルエン中80%溶液50g、336mmol)のDMF(200mL)中氷冷混合物に、カリウムフタルイミド(64.7g、350mmol)を漏斗を介して添加した。漏斗を追加のDMF(50mL)によりすすいだ。反応混合物を室温に加温しておき、次いで一晩撹拌した。固体をCeliteに通して濾過することにより混合物から除去した後、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc及び水に分配し、合わせた有機物を水及び飽和水性NaHCO3により洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮してオフホワイト色固体を生じさせた。生成物を水中で懸濁させ、超音波処理し、得られた固体を濾過により回収した。真空下で乾燥させた後、固体をヘキサンにより粉砕し、濾過により回収し、乾燥させてアセチレン4をわずかにオフホワイト色の固体として生じさせた。収量(49.7g、80%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85-7.93 (m, 4H), 4.38 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.26-3.34 (m, 1H).
ヨウ化物3(1.00g、3.16mmol)、アセチレン4(0.643g、3.5mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.042g、0.06mmol、ヨウ化銅(I)(0.011g、0.06mmol)、トリ−(o−トリル)ホスフィン(0.037g、0.12mmol)及びトリエチルアミン(3mL)のTHF(10mL)中混合物をガス抜きし(真空/アルゴン)、55℃でアルゴン下で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、次いで少量のジクロロメタンにより希釈した。フラッシュクロマトグラフィー(5%から40%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、フタルイミド5を淡黄色油状物として生じさせた。収量(0.7g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85-7.93 (m, 4H), 7.20-7.24 (m, 1H), 6.90-6.96 (m, 3H), 4.60 (s, 2H), 3.74 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.60-1.76 (m, 6H), 0.94-1.26 (m, 5H).
段階3:フタルイミド5(0.7g、1.85mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(0.5mL)を添加し、混合物を55℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc(50mL)中で懸濁させ、生成物を濾過により回収してアミン6を生じさせ、アミン6を更に精製することなく次の段階に使用した。
段階4:アルゴン下のアミン6(前段階)のEtOH(10mL)中溶液に、10%Pd/C(0.1g)を添加した。フラスコに水素を充填し、混合物を水素バルーン下で一晩撹拌した。混合物を0.45μmフィルターに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(80%から100%の(9:1のEtOAc:MeOH中7MのNH3)−ヘキサン勾配)により精製することにより、例1を澄明油状物として生じさせた。収量(2段階につき0.192g、42%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.73-6.78 (m, 3H), 3.79 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.47-2.55 (m, 2H), 1.71-1.75 (m, 1H), 1.55-1.63 (m, 2H), 1.26-1.40 (m, 9H), 0.84-0.87 (m, 5H).
(例2)
3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、スキーム2に示す方法に従って調製した:
スキーム2
段階1:アルゴン下のフェノール1(0.66g、3mmol)、アルコール7(0.49mL、3.1mmol、及びPPh3(0.865g、3.3mmol)のTHF(7mL)中溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.44mL、3.3mmol)を急速撹拌しながら滴加した。混合物を室温で2.5時間撹拌した。混合物を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、エーテル8を澄明油状物として生じさせた。収量(0.995g、定量的)1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.24-7.26 (m, 2H), 7.01-7.06 (m, 1H), 6.91-6.94 (m, 1H), 3.81 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.70-1.73 (m, 1H), 1.25-1.38 (m, 8H), 0.84-0.87 (m, 6H).
段階2:例1に記載の方法に従ってエーテル8をアセチレン4とカップリングさせることにより、フタルイミド9を淡黄色固体として生じさせた。収量(0.77g、69%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85-7.93 (m, 4H), 7.20-7.24 (m, 1H), 6.91-6.96 (m, 3H), 4.60 (s, 2H), 3.80 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.69-1.71 (m, 1H), 1.23-1.37 (m, 8H), 0.82-0.85 (m, 6H).
段階3:例1に使用した方法に従ってフタルイミド9をヒドラジンにより脱保護することによりアミン10を生じさせ、アミン10を更に精製することなく次の段階に使用した。
段階4:例1に使用した方法に従ってアルキン10を水素化することにより、例2を生じさせた。収量(2段階につき0.291g、56%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.67-6.71 (m, 3H), 3.70 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.47-2.52 (m, 8H), 1.55-1.80 (m, 8H), 1.12-1.32 (m, 5H), 0.96-1.06 (m, 2H).
(例3)
3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例1に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール1を1−ブロモ−2−エチルブタンによりアルキル化することにより、1−(2−エチルブトキシ)−3−ヨードベンゼンを澄明油状物として生じさせた。収量(1.29g、85%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.24-7.28 (m, 2H), 7.04 (t, J = 8.0, 1H), 6.94 (dq, J = 8.0, 0.8, 1H), 3.83 (d, J = 5.6, 2H), 1.55-1.59 (m, 1H), 1.28-1.44 (m, 4H), 0.86 (t, J = 7.2, 6H).*
段階2:1−(2−エチルブトキシ)−3−ヨードベンゼンをアセチレン4とカップリングさせることにより、2−(3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロプ−2−イニル)イソインドリン−1,3−ジオンを淡橙色固体として生じさせた。収量(0.80g、53%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85-7.93 (m, 4H), 7.22 (dd, J = 9.2, 7.6 Hz, 1H), 6.92-6.96 (m, 3H), 4.60 (s, 2H), 3.81 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.53-1.59 (m, 1H), 1.30-1.43 (m, 4H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
段階3:2−(3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロプ−2−イニル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジンにより脱保護することにより、3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロプ−2−イン−1−アミンを生じさせ、これを更に精製することなく次の段階に使用した。
段階4:3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロプ−2−イン−1−アミンを水素化することにより、例3を澄明油状物として生じさせた。収量(2段階につき0.320g、63%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.69-6.73 (m, 3H), 3.81 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.47-2.55 (m, 4H), 1.55-1.62 (m, 3H), 1.33-1.45 (m, 6H), 0.87 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
(例4)
3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、スキーム3に示す方法に従って調製した:
スキーム3
段階1:例2に挙げた手順に従って3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(2.3g、18.9mmol)をシクロヘキシルメタノール(12)(2.1g、18.9mmol)とカップリングさせ、但しジエチルアゾジカルボキシレートを0℃で添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジエチルエーテル(100mL)により粉砕した。得られた白色沈殿物を濾過により除去した。粉砕及び濾過を繰り返した。濾液をシリカに通して再濾過し(溶出剤 10%のEtOAc−ヘキサン)、減圧下で濃縮して薄黄色油状物を生じさせた。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製し、次いで不純物分画の分取TLC(25%のEtOAc−ヘキサン)によりエーテル13を薄黄色油状物として生じさせた。収量(1.6g、39%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.95 (s, 1H), 7.45-7.5 (m, 2H), 7.38-7.39 (m, 1H), 7.22-7.25 (m, 1H), 3.82 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.74-1.81 (m, 2H), 1.58-1.73 (m, 4H), 1.10-1.28 (m, 3H), 0.98-1.08 (m, 2H).
段階2:アルゴン下のアセトニトリル(0.578mL、10.99mmol)の無水THF(20mL)中−78℃溶液に、LDA(THF中2M溶液5.85mL、11.73mmol)の溶液を滴加した。得られた混合物を−78℃で1時間撹拌した。アルデヒド13(1.6g、7.3mmol)のTHF(20mL)中溶液を滴加した。反応混合物を30分間にわたり室温に加温しておいた。反応物を水(50mL)によりクエンチし、混合物をEtOAcにより抽出した。有機層をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20%から60%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アルコール14を黄色油状物として生じさせた。収量(1.3g、68%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.31 (m, 1H), 6.92-6.95 (m, 2H), 6.85-6.88 (m, 1H), 5.00 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.77 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 2.75 (s, 1H), 1.82-1.89 (m, 2H), 1.68-1.82 (m, 4H), 1.14-1.36 (m, 4H), 1.01-1.10 (m, 2H).
段階3:アルゴン下のニトリル14(1.3g、5mmol)の乾燥THF(20mL)中氷冷溶液に、LiAlH4(THF中2M溶液5mL、10mmol)を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応物を飽和水性Na2SO4の添加により、ガス発生が停止するまでクエンチした。混合物をCeliteに通して濾過し、CeliteをTHFによりすすいだ。溶液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%から10%のMeOH中7MのNH3−EtOAc)により精製することにより、例4を無色油状物として生じさせた。収量(0.705g、53%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.95 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.77 (ddd, J = 8.0, 2.4, 0.8 Hz, 1H), 4.90 (dd, J = 8.8, 3.2 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3,12 (br s, 2H), 3.06 (ddd, J = 12.4, 6.0, 4.0 Hz, 1H), 2.90-2.96 (m, 1H), 1.82-1.89 (m, 3H), 1.67-1.81 (m, 6H), 1.15-1.34 (m, 3H), 0.99-1.09 (m, 2H).
(例5)
3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オンの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オンを、スキーム4に示す方法に従って3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールから出発して調製した:
スキーム4
段階1:3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オール(0.300g、1.14mmol)のTHF(5mL)中溶液に、Boc2O(0.249g、1.14mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いでEtOAcにより希釈し、水及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成物15を精製することなく次の段階に使用した。
段階2:化合物15(約1.14mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液に、ピリジニウムクロロクロメート(0.295g、1.14mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いでCeliteを添加し、混合物を撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン)により精製することにより、ケトン16を生じさせ、このケトンを精製することなく次の段階に使用した。
段階3:ケトン16(約1.14mmol)のEtOAc中溶液に、HCl(EtOAc中4.2M溶液2.7ml、11.4mmol)を添加した。室温で撹拌することにより白色沈殿物を生じさせ、この沈殿物を濾過により回収し、真空下で乾燥させた。沈殿物の第2のバッチを4℃に冷却した後に濾液から回収して例5の塩酸塩を白色粉末として生じさせた。収量(3段階につき0.190g、56%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04 (br s, 3H), 7.52 (dt, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40 (dd, J = 2.4, 1.6 Hz, 1H), 7.22, (ddd, J = 8.0, 2.4, 0.8 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.41 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.11 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.78-1.81 (m, 2H), 1.62-1.74 (m, 4H), 1.10-1.30 (m, 3H), 0.99-1.09 (m, 2H).
(例6)
1−アミノ−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−2−オールの調製
1−アミノ−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを、スキーム5に示す方法に従って調製した:
スキーム5
段階1:例2に挙げた手順に従って3−ブロモフェノール(17)(5.0g、28.9mmol)をシクロヘキシルメタノール(12)(3.3g、28.9mmol)とカップリングさせ、但し反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで20%のジエチルエーテル−ヘキサンにより粉砕した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(100%のヘキサン)により精製することにより、エーテル18を澄明液状物として生じさせた。収量(5.03g、65%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.10 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.06-7.09 (m, 1H), 6.91 (dq, J = 8.4, 0.8 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.60-2.47 (m, 6H), 1.11-1.27 (m, 3H), 0.95-1.05 (m, 2H).
段階2:エーテル18(2.5g、9.29mmol)を丸底フラスコ中に装入し、真空オーブン中で40℃で3時間乾燥させ、次いでN2下で冷却した。無水THF(20mL)を添加し、溶液を−78℃に冷却し、n−BuLi(ヘキサン中1.6M溶液6.4mL、10.2mmol)を5分間にわたり滴加した。混合物を−78℃で10分間撹拌した後、BF3−ジエチルエーテレート(1.3mL、10.35mmol)を添加し、次いでエピクロロヒドリン(0.73mL、9.31mmol)のTHF(5mL)中溶液を11分間にわたり分けて滴加した。反応混合物を−78℃で45分間撹拌し、次いで水(5mL)の滴加によりクエンチした。室温に加温した後、混合物をMTBE及び水に分配し、有機層を水及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン 1:8、シリカゲル上に予備吸着)により精製することにより、クロロヒドリン19を約90%の純度で生じさせた。収量(1.11g、42%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.72-6.77 (m, 3H), 5.14 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.83-3.87 (m, 1H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.53 (dd, J = 11.0, 4.5 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 11.0, 5.5 Hz, 1H), 2.75 (dd, J = 13.5, 5.3 Hz, 1H), 2.62 (dd, J = 13.5, 7.4 Hz, 1H), 1.62-1.79 (m, 6H), 1.12-1.28 (m, 3H), 0.84-1.06 (m, 2H).
段階3:N2下のクロロヒドリン19(1.11g、3.92mmol)の無水DMF(30mL)中溶液に、NaN3(1.28g、19.6mmol)及びNaI(0.147g、2.26mmol)を添加した。混合物を75℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAcにより希釈し、水、5%の水性LiCl及びブラインにより洗浄した。溶液をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成物を真空オーブン中で40℃で2時間乾燥させてアジド20を褐色油状物として生じさせ、この油状物を精製することなく使用した。収量(1.11g、97%粗製物)。
段階4:N2下のアジド20(1.11g、3.84mmol)のTHF(30mL)中溶液に、PPh3(1.01g、3.85mmol)及び水(10mL)を添加した。反応混合物を50℃で24時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を10%の水性NaHCO3及びジクロロメタンに分配した。水層をジクロロメタンにより再抽出し、合わせた有機物をブラインにより洗浄し、次いでNa2SO4により乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(100%のジクロロメタン、次いで85:14:1の(ジクロロメタン:EtOH:NH4OH)により精製することにより無色油状物を生じさせ、この油状物を真空オーブン中で40℃で一晩乾燥させて例6を薄黄色油状物として生じさせ、この油状物は静止後にアモルファス白色固体を形成した。収量(0.70g、69%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.68-6.74 (m, 3H), 3.71 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.50-3.52 (m, 1H), 2.62 (dd, J = 13.3, 5.7 Hz, 1H), 2.49-2.52 (m, 1H), 2.45-2.47 (m, 1H), 2.37 (dd, J = 12.7, 6.8 Hz, 1H), 1.62-1.80 (m, 6H), 1.16-1.26 (m, 3H), 0.99-1.05 (m, 2H).
(例7)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、スキーム6に示す方法に従って調製した:
スキーム6
段階1:フェノール21(1.74g、11.44mmol)、アルコール22(2.25g、11.77mmol)及びPPh3(3.30g、12.58mmol)の無水THF(60mL)中溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(2.30g、13.2mmol)のTHF(20mL)中溶液を添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。ヘキサンをガム状固体に添加して懸濁液を形成した。EtOAcを固体が微細沈殿物に変化するまでゆっくりと添加し、この沈殿物を濾過により除去した。濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から70%のEtOAc−ヘキサン勾配、CH2Cl2中濃縮溶液としてロード)により精製することにより、エーテル23を生じさせた。収量(1.30g、38%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.86 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.23 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.75 (dq, J = 8.4, 0.8 Hz, 1H), 6.66 (dq, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 6.62 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 6 Hz, 2H), 2.26 (s, 3H).
段階2:エーテル23(1.34g、4.11mmol)を高温EtOH(30mL)中で溶解させた。室温に冷却した後、EtOH中NaOEt(2.68M溶液2mL、5.36mmol)を添加し、混合物を室温でアルゴン下で35分間撹拌した。追加のNaOEtのEtOH中溶液(2.68M、0.60mL、1.6mmol)を添加し、混合物を更に35分間撹拌した。水性NaHSO4(3.0mL)、飽和水性NH4Cl(10mL)及びブライン(50mL)の溶液を添加した。混合物をEtOAcにより抽出し、抽出物をブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から100%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、フェノール24を生じさせた。収量(0.4921g、42%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.86 (m, 2H), 7.71-7.73 (m, 2H), 7.07 (t, J = 8.0 Hz, 1H), δ 6.39-6.46 (m, 3H), 5.35 (br s, 1H), 4.19 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 4.09 (t, J = 5.2 Hz, 2H).
段階3:PPh3(0.498g、1.90mmol)の無水THF(3mL)中氷冷溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.3508g、2.0mmol)のTHF(2mL)中溶液を添加した。氷冷混合物を10分間撹拌した。シクロヘキシルメタノール(0.1182g、1.04mmol)のTHF(2mL)中溶液を添加し、次いでフェノール24(0.2841g、0.9993mmol)のTHF(2mL)中溶液を添加した。混合物を室温に加温しておき、次いで追加のシクロヘキシルメタノール(0.1194g、1.308mmol)及びジエチルアゾジカルボキシレート(0.354g、2.0mmol)を添加し、混合物を短時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から100%のEtOAc−ヘキサン勾配、ジクロロメタン中濃縮溶液としてロード、2回繰り返し)により精製することにより、エーテル25を生じさせた。収量(0.1983g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.78-7.81 (m, 2H), 7.63-7.76 (m, 2H), 7.04 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.35-6.41 (m, 3H), 4.13 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.03 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.62 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.59-1.79 (m, 5H), 1.07-1.27 (m, 4H), 0.85-0.99 (m, 2H).
段階4:エーテル25(0.1443g、0.379mmol)のEtOH(5mL)中室温溶液に、ヒドラジン水和物(0.1128g、2.26mmol)を添加した。混合物を還流下で2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をヘキサンにより粉砕した。沈殿物をCeliteに通して濾過することにより除去し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(75%から100%の(5:5:1のヘキサン:EtOAc:MeOH中7MのNH3)ヘキサン)により精製することにより、例7を無色油状物として生じさせた。収量(0.0337、g、36%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.10-7.14 (m, 1H), 6.43-6.47 (m, 3H), 3.86 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.82 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.61-1.75 (m, 5H), 1.48 (br s, 2H), 1.10-1.28 (m, 4H), 0.95-1.05 (m, 2H).
(例8)
2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例7において使用した方法に従って調製した。
段階1:アセテート23(3.10g、9.50mmol)のMeOH(20mL)中懸濁液に、6M水性HCl(10mL)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、次いで60℃で15分間加熱した。追加のMeOH(10mL)を添加し、混合物を全ての材料が溶解するまで加熱した。追加の6MのHCl(5mL)を添加し、混合物を最初に加熱し、次いで60℃で15分間加熱した。冷却後、混合物を減圧下で濃縮した。水(約50mL)を混合物に添加し、得られた沈殿物を濾過により回収し、水及びヘキサンにより洗浄し、次いで真空デシケーター中で乾燥させてフェノール24を生じさせた。収量(2.27g、84%)。
段階2:例2において使用した方法に従ってフェノール24をベンジルアルコールとカップリングさせ、但し反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで60℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。ヘキサンを残留物に添加して懸濁液を形成した。EtOAcをガム状固体が沈殿物に変わるまでゆっくりと添加し、この沈殿物を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(10%から40%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、ベンジルアルコールにより汚染された2−(2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを生じさせた。粗製混合物をヘキサンにより粉砕し、生成物を濾過により回収して2−(2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを微細結晶粉末として生じさせた。収量(0.7110g、65%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.86-7.87 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.29-7.42 (m, 5H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.48-6.57 (m, 3H), 5.01 (s, 2H), 4.21 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 6.0 Hz, 2H).
段階3:例7において使用した方法に従って2−(2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護し、但し反応混合物を60℃で23時間加熱した。例8を無色油状物として単離した。収量(0.3913g、85%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31-7.45 (m, 5H), 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.52-6.61 (m, 3H), 5.05 (s, 2H), 3.96 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.06 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.34 (br s, 2H).
(例9)
2−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例7において使用した方法に従って調製した。
段階1:シクロヘプタンカルボン酸(83g、0.58mol)のTHF(350mL)中氷冷溶液に、BH3−THF(THF中1M溶液700mL、0.70mol)を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。室温に加温した後、反応物を、MeOH(300mL)を最初は滴加し、次いで急速に添加することによりクエンチした。混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc及び水性NaHCO3に分配し、ブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。蒸留(19Torrにおいて96℃)により精製することにより、純粋なシクロヘプチルメタノールを生じさせた。収量(58.3g、78%)。1H NMR (DMSO-d6) δ 4.36 (dt, J = 3.5, 1.9 Hz, 1H), 3.13 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.34-1.69 (m, 11H), 1.02-1.10 (m, 2H).
段階2:例2において使用した方法に従ってフェノール24をシクロヘプチルメタノールとカップリングさせ、但し反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで60℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、次いで10%のEtOAc−ヘキサンを添加した。混合物を超音波処理し、撹拌し、沈殿物を濾過により除去した。濾液を減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(20%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、2−(2−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを生じさせた。収量(0.3465g、51%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.87 (m, 2H), 7.71-7.73 (m, 2H), 7.11 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 4.20 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.67 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.79-1.95 (m, 3H), 1.42-1.71 (m, 8H), 1.20-1.34 (m, 2H).
段階3:例7において使用した方法に従って2−(2−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護し、但し反応混合物を60℃で16時間加熱した。例9を無色油状物として単離した。収量(0.3913g、85%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.47-6.51 (m, 3H), 3.97 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.71 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.06 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 1.82-2.0 (m, 3H), 1.24-1.73 (m, 12H).
(例10)
1−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
1−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、スキーム7に記載の方法に従って調製した。
スキーム7
段階1:シクロヘキセニルメタノール(26)の調製:アルゴン下の1−シクロヘキセン−1−カルボン酸(5.0g、39.7mmol)のジエチルエーテル(100mL)中0℃溶液に、LiAlH4(THF中2M溶液22mL、44.0mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を室温に加温しておいた後、反応混合物を一晩撹拌した。次いで、混合物を、水(10mL)を撹拌しながら滴加することによりクエンチした。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮してシクロヘキセニルメタノール(26)を生じさせた。収量(3.6g、82%粗製物):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.71 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.31 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.98 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 1.68-1.77 (m, 4H), 1.11-1.38 (m, 4H).
段階2:シクロヘキセニルメタノール(26)(1.76g、15.69mmol)及びNa2CO3(5.05g、47.6mmol)のジクロロメタン(20mL)中懸濁液に、メタクロロ過安息香酸(最大77%、4.58g、<20.4mmol)をゆっくりと添加した。ガス発生が生じた。追加のジクロロメタン(10mL)を添加し、反応物を一晩撹拌した。混合物をEtOAc及び水に分配した。合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮してエポキシド27を生じさせた。収量(1.59g、79%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.67 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.57 (d, J = 12 Hz, 1H), 3.42 (d, J = 6.4, 1H), 3.25 (d, J = 3.2, 1H), 1.65-2.0 (m, 4H), 1.41-1.52 (m, 2H), 1.22-1.32 (m, 2H).
段階3:例2において使用した方法に従ってエポキシド27を3−ブロモフェノールとカップリングさせ、但し反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。ヘキサンを残留物に添加した。混合物を超音波処理し、撹拌し、沈殿物を濾別した。減圧下で濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(20%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、エポキシド28を生じさせた。収量(1.3649g、68%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.07-7.15 (m, 3H), 6.83-6.86 (m, 1H), 3.93 (q, J = 10.4 Hz, 2H), 3.19 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 1.56-2.04 (m, 4H), 1.42-1.54 (m, 2H), 1.23-1.38 (m, 2H).
段階4:例4において使用した方法に従ってエポキシド28をアルコール29に還元し、但しLiAlH4(1.25当量)を2つのアリコートで20分間の間隔で添加し、混合物を45分間撹拌した。例4の通りに後処理することにより粗製化合物を提供し、粗製化合物をフラッシュクロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製してアルコール29を生じさせた。収量(1.0589g、78%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.08-7.16 (m, 3H), 6.84-6.86 (m, 1H), 3.79 (s, 2H), 2.04 (s, 1H), 1.49-2.03 (m, 10H).
段階5:N−アリル−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(30)の調製:トリフルオロ酢酸エチル(15mL、142.2mmol)のTHF(40mL)中氷冷溶液に、アリルアミン(12mL、57.1mmol)を添加した。反応物を室温に加温しておき、次いで55分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した後、残留物を真空下で乾燥させてアセトアミド30を生じさせた。収量(18.79g、98%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.46 (br s, 1H), 5.79-5.89 (m, 1H), 5.23-5.29 (m, 2H), 3.98 (t, J = 5.6 Hz, 2H).
アルコール29(1.0589g、3.71mmol)のN−アリル−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(30)(0.6505g、4.25mmol)、トリ−(o−トリル)ホスフィン(0.0631g、0.207mmol)、Pd(OAc)2(0.0558g、0.249mmol)、Et3N(3mL、21.5mmol)及び無水DMF(10mL)の混合物を、アルゴンによるバブリングによりガス抜きし、90℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。EtOAcを残留物に添加し、得られた沈殿物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から70%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アルコール31を生じさせた。収量(0.8051g、61%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.21-7.25 (m, 1H), 6.96 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.92 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 6.82-6.85 (m, 1H), 6.55 (d, J = 16 Hz, 1H), 6.46 (bs, 1H), 6.13-6.20 (m, 1H), 4.09-4.15 (m, 2H), 3.81 (s, 2H), 2.10 (s, 1H), 1.49-2.04 (m, 10H).
段階6:アルコール31(0.8051g、2.25mmol)のEtOH(10mL)中溶液を、真空/アルゴンによりガス抜きし、次いで10%のPd/C(0.1049g)を添加した。次いで、混合物を再度ガス抜きし、大気圧下でH2下に置いた。この手順を繰り返し、次いで反応混合物を室温で2時間撹拌した。固体をフィルターペーパーに通して濾過することにより除去し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アミド32を生じさせた。(収量0.7023g、87%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24-7.29 (m, 1H), 6.75-7.19 (m, 3H), 6.18 (br s, 1H), 3.80 (s, 2H), 3.39 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 2.66 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.09 (s, 1H), 1.90-1.97 (m, 2H), 1.51-1.75 (m, 10H).
段階7:アミド32(0.7023g、1.95mmol)のMeOH(16mL)中溶液に、K2CO3(1.3911g、10.07mmol)を添加した。水(7mL)を、全ての材料が溶解するまで添加した。混合物をアルゴン下で室温で15時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc及びブラインに分配した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(9:9:2のEtOAc:ヘキサン:MeOH中7MのNH3)により精製することにより、例10を提供した。収量(0.3192g、62%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.69-6.74 (m, 3H), 4,30 (br s, 1H), 3.66 (s, 2H), 2.47-2.55 (m, 4H), 1.38-1.63 (m, 12H), 1,30 (br s, 2H).
(例11)
1−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールの調製
1−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールを、スキーム8に記載の方法に従って調製した:
スキーム8
段階1:シクロヘプタノン(2.88g、25.68mmol)及びトリメチルスルホキソニウムヨージド(2.88g、27.22mmol)のDMSO(15mL)中懸濁液に、カリウムtert−ブトキシド(THF中1M溶液27mL、27.0mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下で室温で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、25%のEtOAc−ヘキサン及びブラインに分配した。合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮してエポキシド34を生じさせた。収量(2.86g、88%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.58 (s, 2H), 1.26-1.72 (m, 12H).
段階2:エポキシド34(1.033g、8.185mmol)、K2CO3(1.6135g、11.67mmol)及び3−ブロモフェノール(1.6665g、9.632mmol)の懸濁液を、溶媒を用いることなく120℃で23時間加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAc及び水に分配した。合わせた有機物を10%の水性NaOHにより2回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜40%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、約10%の3−ブロモフェノールに汚染されたアルコール35を生じさせた。収量(1.59g、65%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.08-7.16 (m, 3H), 6.84-6.87 (m, 1H), 3.76 (s, 2H), 2.09 (s, 1H), 1.43-1.84 (m, 12H).
段階3:例10において使用した方法に従ってアルコール35をN−アリル−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(30)とカップリングさせ、但しこれを18時間加熱した。フラッシュクロマトグラフィー(20%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アミド36を薄黄色固体として生じさせた。収量(0.81g、63%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.92 (t, J = 2 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 7.6, 2.0 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.49 (br s, 1H), 6.17 (dt, J = 15.6, 6.8 Hz, 1H), 4.14 (t, J = 6 Hz, 2H), 3.78 (s, 2H), 2.16 (s, 1H), 1.41-1.85 (m, 12H).
段階4:例10において使用した方法に従ってアミド36を水素化し、但しこれを80分間反応させておいた。フラッシュクロマトグラフィー(20%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アミド37を生じさせ、アミド37は静止後に結晶化して白色結晶を生じさせた。収量(0.7850g、97%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.21 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75-6.79 (m, 3H), 6.20 (br s, 1H), 3.76 (s, 2H), 3.39 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.14 (s, 1H), 1.42-1.95 (m, 14H).
段階5:例10において使用した方法に従ってアミド37を脱保護し、但しこれを22.5時間反応させておいた。フラッシュクロマトグラフィー(5:5:1のEtOAc:ヘキサン:MeOH中7MのNH3)により精製することにより、例11を無色油状物として生じさせ、無色油状物は乾燥後に結晶化して白色結晶を形成した。収量(0.2715g、47%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.73-6.89 (m, 3H), 4,32 (br s, 1H), 3.65 (s, 2H), 2.47-2.55 (m, 4H), 1.32-1.72 (m, 16H).
(例12)
1−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
段階1:例2において使用した方法に従って3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)をアルコール27とカップリングさせ、但しアルコール27を制限試薬として使用し、混合物を64時間撹拌した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、3−(7−オキサビシクロ[4.1.0]へプタン−1−イルメトキシ)−ベンズアルデヒドを油状物として生じさせた。収量(0.90g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.98 (s, 1H), 7.40-7.48 (m, 3H), 7.19-7.22 (m, 1H), 4.07 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.22 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 1.90-2.04 (m, 4H), 1.48-1.51 (m, 2H), 1.24-1.40 (m, 2H).
段階2:アルゴン下のアセトニトリル(240μL、4.6mmol)のTHF中−78℃溶液に、LDA(ヘプタン/THF/エチルベンゼン中2M溶液2.2mL、4.4mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。別個のフラスコ中で、3−(7−オキサビシクロ[4.1.0]へプタン−1−イルメトキシ)−ベンズアルデヒド(0.90g、4.1mmol)のTHF中溶液をアルゴン下で−78℃に冷却した。新たに作製した上記リチウムアセトニトリル溶液を滴加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで一晩室温に加温しておいた。混合物を、ブライン、次いで1MのHCl(4mL)の添加によりクエンチした。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機物をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から75%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、3−(3−(7−オキサビシクロ[4.1.0]へプタン−1−イルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパン−ニトリルを油状物として生じさせた。収量(0.340g、32%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.88-6.91 (m, 3H), 5.01 (br s, 1H), 3.92-4.02 (m, 2H), 3.01 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 2.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.34 (br s, 1H), 1.84-2.05 (m, 4H), 1.42-1.56 (m, 2H), 1.24-1.40 (m, 2H).
段階3:3−(3−(7−オキサビシクロ[4.1.0]へプタン−1−イルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリル(0.340g、1.3mmol)のTHF中氷冷混合物に、LiAlH4(1.95mLのTHF中2M溶液、3.9mmol)を添加した。室温に加温した後、反応物を2時間撹拌した。混合物を氷上で冷やし、飽和水性Na2SO4(0.5mL)及びNH3(1mLのMeOH中7M溶液)の溶液の添加によりクエンチした。15分間撹拌した後、混合物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(2:2:1のEtOAc:ヘキサン:MeOH中7MのNH3)による精製により、例12を油状物として生じさせた。収量(0.240g、66%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73-6.75 (m, 1H), 4.61 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.31 (br s, 1H), 3.67 (s, 2H), 3.28 (br s, 1H), 2.57-2.65 (m, 2H), 1.38-1.63 (m, 12H), 1.18-1.22 (m, 2H).
(例13)
1−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールの調製
1−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールを、スキーム9において使用した方法に従って調製した:
スキーム9
段階1:アルゴン下のアルコール35(550mg、1.83mmol)のTHF中−78℃溶液に、n−BuLi(1.8mlのヘキサン中2.5M溶液、4.0mmol)を滴加した。反応混合物を25分間撹拌した後、DMF(0.6ml、7.3mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃で1時間撹拌した。1Mの水性HCl(2mL)を添加し、次いでEtOAc(50ml)を添加した。有機層を分離し、ブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%、30%、50%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、アルデヒド38を無色油状物として生じさせた。収量(0.160g、35%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.98 (s, 1H), 7.41-7.47 (m, 3H), 7.20-7.23 (m, 1H), 3.84 (s, 2H), 1.42-1.83 (m, 12H).
段階2:LDA(3.3mLのTHF中2M溶液、6.6mmol)のTHF(10mL)中−78℃溶液に、アセトニトリル(0.34mL、6.6mmol)を添加した。−78℃で30分間撹拌した後、アルデヒド38(0.16g、0.65mmol)のTHF(5mL)中溶液を添加した。得られた混合物を45分間撹拌し、次いで水性NH4OAcの溶液によりクエンチした。室温に加温した後、混合物をEtOAcにより抽出した。合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%、30%、50%、75%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、アルコール39を無色油状物として生じさせた。収量(0.14g、75%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.89-6.99 (m, 3H), 5.02 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 3.78 (s, 2H), 2.77 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.32 (br s, 1H), 2.11 (br s, 1H), 1.42-1.85 (m, 12H).
段階3:例12において使用した方法に従ってアルコール39を還元し、但し反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。混合物をクエンチした後、NH3(3mLのMeOH中7M溶液)及びEtOAcを添加し、混合物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(2:2:1のEtOAc:ヘキサン:7MのNH3−MeOH)による精製により、例13を無色油状物として生じさせた。収量(0.090g、64%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24-7.28 (m, 1H), 7.05 (br s, 1H), 6.95 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.82 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.97 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.81 (s, 2H), 2.98-3.20 (m, 2H), 1.42-2.07 (m, 18H).
(例14)
3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例10に記載の方法に従って調製した。
段階1:例10において使用した方法に従って、シクロヘプチルメタノールを3−ブロモフェノールとカップリングさせた。減圧下で濃縮した後、ヘキサンを添加した。混合物を撹拌し、超音波処理し、次いで沈殿物を濾過により除去し、固体をヘキサンにより洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、((3−ブロモフェノキシ)メチル)シクロヘプタンを生じさせた。(収量1.0697g、56%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.12 (t, J = 8.4, 1H), 7.06-7.04 (m, 2H), 6.82 (dq, J = 8.0, 1.2, 1H), 3.70 (d, J = 6.4, 2H), 1.91-1.98 (m, 1H), 1.81-1.88 (m, 2H), 1.42-1.72 (m, 8H), 1.24-1.34 (m, 2H).
段階2:例10において使用した方法に従って((3−ブロモフェノキシ)メチル)シクロヘプタンをN−アリル−2,2,2−トリフルオロアセトアミドとカップリングさせ、但し混合物を23時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、EtOAc及び水に分配した。合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、(E)−N−(3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)アリル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを生じさせた。収量(0.7015g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.90-6.94 (m, 2H), 6.81 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.39 (br s, 1H), 6.12-6.19 (m, 1H), 4.13 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.73 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 1.92-2.10 (m, 1H), 1.82-1.90 (m, 2H), 1.42-1.76 (m, 8H), 1.24-1.36 (m, 2H).
段階3:例10において使用した方法に従って、(E)−N−(3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)アリル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを水素化した。水素化後、固体をシリカゲルに通して濾過することにより除去し(EtOAcですすぎ)、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から50%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、N−(3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを生じさせた。収量(0.55g、78%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.19 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.71-6.76 (m, 3H), 6.19 (br s, 1H), 3.69-3.73 (m, 2H), 3.89 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.82-2.10 (m, 4H), 1.44-1.74 (m, 8H), 1.20-1.34 (m, 3H).
段階4:例10において使用した方法に従ってN−(3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを脱保護し、但しMeOH:水混合物は4:1であった。抽出の後処理後、残留物をヘキサン中で溶解させ、Celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。例14を更に操作することなく純粋形態で単離した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.17 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.70-6.76 (m, 3H), 3.71 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 8 Hz, 2H), 1.43-2.02 (m, 15H), 1.23-1.33 (m, 2H).
(例15)
3−アミノ−1−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例12において使用した方法に従って調製した。
段階1:シクロヘプチルメタノール(5.244g、40.9mmol)、トリフェニルホスフィン(10.73g、40.9mmol)及び3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(5.0g、40.9mmol)のTHF(50mL)中氷冷溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(9.097g、44.99mmol)を添加した。反応混合物を室温に加温しておき、一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物を20%のジエチルエーテル−ヘキサン中で懸濁させた。固体を濾過により除去し、次いで混合物を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、3−(シクロヘプチルメトキシ)ベンズアルデヒドを無色油状物として生じさせた。収量(3.9g、41%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.95 (s, 1H), 7.46-7.51 (m, 2H), 7.39-7.40 (m, 1H), 7.25 (dt, J = 6.8, 2.6 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 1.88-1.93 (m, 1H), 1.76-1.82 (m, 2H), 1.22-1.68 (m, 10H).
段階2:LDA(10mLのヘプタン/THF/エチルベンゼン中2M溶液、20.09mmol)のTHF(30mL)中−78℃溶液に、アセトニトリル(0.97mL、18.41mmol)を約2分間にわたり滴加した。15分間撹拌した後、3−(シクロヘプチルメトキシ)ベンズアルデヒド(3.89g、16.74mmol)のTHF(20mL)中溶液を添加した。反応物を2時間にわたり0℃に加温しておき、次いで飽和水性NH4Cl(30mL)の添加によりクエンチした。混合物をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを無色油状物として生じさせた。収量(2.102g、46%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81 (ddd, J = 8.4, 2.4, 0.8 Hz, 1H), 5.89 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.83 (dt, J = 6.4, 4.8 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.86 (dd, J = 16.8, 5.0 Hz, 1H), 2.78 (dd, J = 16.4, 6.6 Hz, 1H), 1.86-1.92 (m, 1H), 1.76-1.82 (m, 2H), 1.61-1.67 (m, 2H), 1.37-1.59 (m, 6H), 1.20-1.30 (m, 2H).*
段階3:例4において使用した方法に従って3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを還元し、但し反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を飽和水性Na2SO4によりクエンチし、Na2SO4により乾燥させ、減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(10%のMeOH中7MのNH3−ジクロロメタン)により精製することにより、例15を無色油状物として生じさせた。収量(1.23g、58%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.71 (ddd, J = 8.4, 2.8, 0.8 Hz, 1H), 4.60 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.56-2.65 (m, 2H), 1.85-1.91 (m, 1H), 1.75-1.81 (m, 2H), 1.37-1.68 (m, 10H), 1.20-1.29 (m, 2H).
(例16)
3−アミノ−1−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オンの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オンを、例5において使用した方法に従って調製した。
段階1:例5において使用した方法に従って3−アミノ−1−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを保護し、但し反応混合物を一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(30%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、tert−ブチル3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートを澄明油状物として生じさせた。収量(0.552g、81%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.83-6.85 (m, 2H), 6.71-6.75 (m, 2H), 5.13 (br s, 1H), 4.49 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.94 (m, 2H), 1.86-1.91 (m, 1H), 1.76-1.82 (m, 2H), 1.61-1.66 (m, 4H), 1.37-1.59 (m, 6H), 1.35 (s, 9H), 1.20-1.29 (m, 2H).
段階2:tert−ブチル3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメート(0.550g、1.46mmol)のジクロロメタン(20mL)中溶液に、Celite(推定3〜4g)及びピリジニウムクロロクロメート0.377g、1.75mmol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、固体を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、tert−ブチル3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)−3−オキソプロピルカルバメートを澄明油状物として生じさせた。収量(0.50g、91%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.49 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 4.4, 2.2 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 7.6, 2.4 Hz, 1H), 6.78 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.24 (dt, J = 6.6, 6.0 Hz, 2H), 3.10 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.86-1.97 (m, 1H), 1.77-1.83 (m, 2H), 1.16-1.68 (m, 19H).*
段階3:HClガスを、tert−ブチル3−(3−(シクロヘプチルメトキシ)フェニル)−3−オキソプロピルカルバメート(0.495g、1.318mmol)のEtOAc(約20mL)中氷冷溶液に通して1〜2分間バブリングした。反応混合物を室温に加温した。一晩撹拌した後、混合物をジエチルエーテル(約30mL)により希釈した。白色固体を濾過により回収し、ジエチルエーテル及びヘキサンにより洗浄し、真空下で4時間乾燥させた。例16を白色固体として単離した。収量(0.285g、69%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.05 (br s, 3H), 7.52 (dt, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 7.23 (ddd, J = 8.4, 2.8, 1.2 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.41 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.10 (q, J = 5.6 Hz, 2H), 1.88-1.95 (m, 1H), 1.76-1.83 (m, 2H), 1.61-1.69 (m, 2H), 1.38 -1.59 (m, 6H), 1.22-1.31 (m, 2H).*
(例17)
3−アミノ−1−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例4及び20において使用した方法に従って調製した。
段階1:例4に使用した方法に従って、3−ヒドロキシベンズアルデヒドを4−ヘプタノールとカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィー(5%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、3−(2−プロピルペンチルオキシ)ベンズアルデヒドを薄黄色油状物として生じさせた。収量(1.55g、54%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.95 (s, 1H), 7.46-7.51 (m, 2H), 7.40-7.41 (m, 1H), 7.25 (dt, J = 6.8, 2.8 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.74-1.79 (m, 1H), 1.27-1.43 (m, 8H), 0.86 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
段階2:例20に使用した方法に従って、3−(2−プロピルペンチルオキシ)ベンズアルデヒドをアセトニトリルと反応させた。フラッシュクロマトグラフィー(20%のEtOAc−ヘキサン)により精製することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパンニトリルを澄明油状物として生じさせた。収量(1.05g、59%):1H NMR (DMSO-d6) δ 7.21 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.92-6.95 (m, 2H), 6.81 (ddd, J = 8.0, 2.4, 0.8 Hz, 1H), 5/87 (br s, 1H), 4.82 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 2.86 (dd, J = 16.8, 5.0 Hz, 1H), 2.77 (dd, J = 17.2, 6.8 Hz, 1H), 1.74 (五重線, J = 5.6 Hz, 1H), 1.26-1.40 (m, 8H), 0.84-0.87 (m, 6H).
段階3:例15に挙げた手順に従って、3−ヒドロキシ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパンニトリルを還元し、得られた生成物を精製した。3−アミノ−1−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを澄明油状物として単離した。収量(0.515g、50%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.85-6.89 (m, 2H), 6.76 (ddd, J = 10.8, 3.2, 1.2 Hz, 1H), 4.64 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.83 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.37-3.42 (m, 1H), 2.60-2.70 (m, 2H), 1.75-1.78 (m, 1H), 1.64 (q, J = 8.8 Hz, 2H), 1.28-1.45 (m, 8H), 0.87-0.92 (m, 6H).*
(例18)
1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールの調製
1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールを、スキーム10に記載の方法に従って調製した:
スキーム10
段階1:エポキシド34(300mg、2.4mmol)、フェノール24(0.750g、2.64mmol)、Cs2CO3(0.860g、2.64mmol)及びDMSO(1mL)の混合物を、120℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、1Mの水性HCl(2.6mL)を添加した。反応混合物をEtOAc及び水に分配した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%、30%、50%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、化合物40を油状物として生じさせた。収量(0.130g、13%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85-7.88 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.47-6.50 (m, 3H), 4.22 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.12 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.73 (s, 2H), 1.25-2.05 (m, 13H).
段階2:化合物40(0.110g、0.27mmol)のEtOH(10ml)中混合物に、ヒドラジン水和物(1ml、17.7mmol)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌した。減圧下で濃縮した後、残留物をEtOAc及び水に分配した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5:5:1のEtOAc:ヘキサン:MeOH中7MのNH3)により精製することにより、例18を固体として生じさせた。収量(0.040g、53%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.36 (s, 1H), 3.87 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.66 (s, 2H), 2.83 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 1.32-1.74 (m, 15H).
(例19)
N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−アセトアミドの調製
N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−アセトアミドを、スキーム11に示す方法に従って調製した:
スキーム11
3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オール(0.91g、3.5mmol)のTHF(3ml)中室温溶液に、トリエチルアミン(730μl、5.3mmol)及び無水酢酸(39mg、3.8mmol)のTHF(2mL)中溶液を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いでEtOAc及び水に分配した。合わせた有機層を水及びブラインにより洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して例19を白色蝋状固体として生じさせた。収量(0.100g、9%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 7.17 (t, J = 7.6, 1H), 6.82-6.84 (m, 2H), 6.73 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 5.16 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.49 (dt, J = 6.4, 4.8 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.99-3.08 (m, 2H), 1.73-1.81 (m, 5H), 1.61-1.71 (m, 6H), 1.08-1.28 (m, 3H), 0.96-1.06 (m, 2H).*
(例20)
4−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールの調製
4−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールを、スキーム12に示す方法に従って調製した:
スキーム12
段階1:例11において使用した方法に従って、ヘプタン−4−オン(41)をトリメチルスルホキソニウムヨージドと反応させてエポキシド42を生じさせた。この化合物を、更に精製することなく次の段階に用いた。
段階2:例18において使用した方法に従って、エポキシド42を3−ブロモフェノール(17)と反応させた。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc及び水に分配した。合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%、20%、30%、50%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、臭化物43を油状物として生じさせた。収量(0.670g、57%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.24 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 7.10-7.16 (m, 2H), 6.94-6.98 (m, 1H), 4.38 (s, 1H), 3.74 (s, 2H), 1.44-1.49 (m, 4H), 1.22-1.39 (m, 4H), 0.87 (t, J = 9.6 Hz, 6H).
段階3:例13において使用した方法に従って臭化物43をカルボニル化し、但しn−BuLiとの最初の反応時間は45分間であった。フラッシュクロマトグラフィー(3%、19%、30%、50%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、アルデヒド44を油状物として生じさせた。収量(0.250g、45%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.99 (s, 1H), 7.74-7.55 (m, 3H), 7.28-7.32 (m, 1H), 4.45 (s, 1H), 3.81 (s, 2H), 1.47-1.50 (m, 4H), 1.30-1.39 (m, 4H), 0.87 (t, J = 9.6 Hz, 6H).
段階4:例13において使用した方法に従って、アルデヒド44をアセトニトリルと反応させた。フラッシュクロマトグラフィー(7%、30%、50%、75%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、ニトリル45を油状物として生じさせた。収量(0.105g、36%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.26 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 6.96-7.00 (m, 2H), 6.84 (dd, J = 10.8, 2.4 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.87 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 4.40 (s, 1H), 3.72 (s, 2H), 2.83-2.89 (m, 2H), 1.46-1.51 (m, 4H), 1.30-1.41 (m, 4H), 0.87 (t, J = 9.2 Hz, 6H).
段階5:例12において使用した方法に従ってニトリル45を還元し、但し反応物を室温に加温しておいてから1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和水性Na2SO4の添加によりクエンチした。NH3−MeOH(3mLの7M溶液)を添加し、混合物を固体Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:(MeOH中7MのNH3)4:4:1.2)により精製することにより、例20を油状物として生じさせた。収量(0.080g、79%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 6.86-6.90 (m, 2H), 6.74-6.80 (m, 1H), 4.63 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.34 (s, 1H), 3.70 (s, 2H), 3.37-3.42 (m, 2H), 2.62-2.67 (m, 1H), 1.22-1.67 (m, 12H), 0.87 (t, J = 9.2 Hz, 6H).
(例21)
4−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールの調製
4−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールを、例32に記載の方法及びスキーム16及び例18において使用した方法により調製した。
段階1:例18において使用した方法に従って2,2−ジプロピルオキシラン(0.36g、2.8mmol)を化合物58(0.5g、1.78mmol)とカップリングさせることにより、2−(3−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを生じさせ、このジオンを精製することなく次の反応において直接使用した。
段階2:例18において使用した方法に従って2−(3−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、4−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールを無色油状物として生じさせた。収量(2段階につき0.28g、56%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.16 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.74-6.79 (m, 3H), 5.47 (s, 1H), 3.76 (s, 2H), 2.73 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.78 -1.86 (m, 2H), 1.55 -1.60 (m, 4H), 1.32 -1.42 (m, 4H), 0.92 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
(例22)
3−アミノ−1−(3−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オンの調製
3−アミノ−1−(3−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オンを、スキーム13に記載の方法に従って調製した。
スキーム13
(例23)
3−アミノ−1−(3−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オンの調製
3−アミノ−1−(3−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オンを、例5に記載の方法に従って調製した。
段階1:例20の保護により、tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロピルカルバメートを生じさせ、このプロピルカルバメートを精製することなく次の段階に使用した。
段階2:tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロピルカルバメートを酸化することにより、tert−ブチル3−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)−3−オキソプロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(2段階において0.058g、86%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.56 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.42 (t, J = 4.2 Hz, 2H), 3.18 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.57-2.0 (m, 4H), 1.35-1.41 (m, 13H), 0.84-0.97 (m, 6H).
段階3:tert−ブチル3−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)−3−オキソプロピルカルバメートを脱保護することにより、例23を白色固体として生じさせた。収量(0.03g、65%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.60 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23-7.26 (m, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.24-3.45 (m, 4H), 1.56-1.64 (m, 4H), 1.35-1.44 (m, 4H), 0.93 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
(例24)
3−アミノ−1−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オンの調製
3−アミノ−1−(3−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オンを、例5に記載の方法に従って調製した。
段階1:1−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘプタノールを保護することにより、tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メトキシ)フェニル)プロピルカルバメートを生じさせ、このプロピルカルバメートを精製することなく次の段階に使用した。
段階2:tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メトキシ)フェニル)プロピルカルバメートを酸化することにより、tert−ブチル3−(3−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メトキシ)フェニル)−3−オキソプロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(2段階において0.095g、89%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.51-7.57 (m, 2H), 7.39 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 7.2, 1.6 Hz, 1H), 3.82 (s, 2H), 3.42 ( t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.17 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.48-1.86 (m, 12H), 1.41 (s, 9H).
段階3:tert−ブチル3−(3−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メトキシ)フェニル)−3−オキソプロピルカルバメートを脱保護することにより、例24を白色固体として生じさせた。収量(0.05g、66%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.55-7.62 (m, 2H), 7.44 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.19 (ddd, J = 8.0, 2.4, 0.8 Hz, 1H), 3.82 (s, 2H), 3.43 ( t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.32 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.44-1.88 (m, 12H).
(例25)
2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例2及び18に記載の方法に従って調製した。
段階1:例18に使用した方法に従って2−プロピルペンチルメタンスルホネート(0.2g、1.1mmol)を化合物24(0.28g、1.1mmol)とカップリングさせることにより、2−(2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.21g、53%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82-7.88 (m, 2H), 7.68-7.74 (m, 2H), 7.10 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.40-6.48 (m, 3H), 4.19 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 4.10 (dd, J = 6.0 Hz, 2H), 3.76 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.70-1.80 (m, 1H), 1.50 -1.80 (m, 8H), 0.86-0.92 (m, 6H).
段階2:例18に使用した方法に従って2−(2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例25を無色油状物として生じさせた。収量(0.11g、82%):1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.11 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 3.85 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.78 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.81 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.65-1.75 (m, 1H), 1.48 (brs, 2H), 1.20-1.40 (m, 8H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
(例26)
1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、例18に記載の方法に従って調製した。
段階1:例18に使用した方法に従って1−オキサスピロ[2.5]オクタン(0.34g、3mmol)をフェノール24(0.28g、1mmol)とカップリングさせることにより、2−(2−(3−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを生じさせ、このジオンを精製することなく次の反応に直接使用した。
段階2:例18に使用した方法に従って2−(2−(3−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを無色油状物として生じさせた。収量(2段階において0.22g、83%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.13 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.48-6.55 (m, 3H), 5.47 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 3.79 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 1.2 Hz, 2H), 3.33 (m, 2H), 1.44-1.76 (m, 10H), 1.24-1.36 (m, 2H).
(例27)
4−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールの調製
4−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)へプタン−4−オールは、例18に記載の方法に従って調製した。
(例28)
(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールは、スキーム14に示した方法に従って調製した:
スキーム14
段階1:3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オール(3.76g、14.3mmol)のCH2Cl2(40mL)中溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.0mL、17.2mmol)及び9−フルオレニルメトキシカルボニルクロリド(4.09g、15.8mmol)のCH2Cl2(5mL)中溶液を添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20%から70%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アルコール46を油状物として生じさせた。収量(5.02g、72%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 7.42 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 7.18-7.36 (m, 4H), 6.75-6.89 (m, 3H), 5.21 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.53 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 4.20-4.32 (m, 3H), 3.74 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.06 (q, J = 9.2 Hz, 2H), 1.69-1.82 (m, 8H), 0.98-1.30 (m, 6H).
段階2:アルコール46のCH2Cl2(50mL)中溶液に、MnO2(18.2g、209mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。追加のMnO2(5.02g、57.8mmol)及びCH2Cl2(40mL)を添加し、撹拌を64時間継続した。固体を濾過により混合物から除去し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、ケトン47を油状物として生じさせた。収量(3.49g、70%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36-7.41 (m, 3H), 7.26-31 (m, 3H), 7.15-7.20 (m, 1H), 4.26 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 4.14-4.18 (m, 1H), 3.79 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 3.26-3.34 (m, 2H), 3.14 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.60-1.84 (m, 6H), 0.91-1.26 (m, 6H).
段階3:(−)−B−クロロジイソピノカンフェイルボラン溶液((−)−DIP−Cl)の調製:アルゴン下の(−)−α−ピネン(7.42g、54.56mmol)のヘキサン(5mL)中氷冷溶液に、クロロボラン−メチルスルフィド錯体(2.55mL、24.46mmol)を1.5分間にわたり添加した。混合物を2.5分間撹拌し、次いで3分間にわたり室温に加温しておいた。反応混合物を30℃で2.5時間加熱した。得られた溶液は約1.5Mであった。
ケトン47(1.23g、2.53mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.110mL、0.63mmol)のTHF(10mL)中−25℃溶液に、(−)−DIP−Cl(上記の通り調製した3.0mLの1.5M溶液、4.5mmol)の溶液を添加した。反応混合物を11分間にわたり0℃に加温しておき、次いで45分間にわたり室温に加温しておいた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いでEtOAc及び飽和水性NaHCO3に分配した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から70%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アルコール48を生じさせた。収量(0.896g、73%)。
段階4:アルコール48(0.896g、1.85mmol)のTHF(10mL)中溶液に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(0.31mL、2.07mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50:10:40から0:20:80のヘキサン:MeOH中7MのNH3:EtOAc勾配)により精製することにより、例21を油状物として生じさせた。収量(0.280g、58%):1H NMRデータは、例4のデータと一致した。キラルHPLC 96.9%の主エナンチオマー(AUC)、tR=29.485分(副エナンチオマー:3.1%、tR=37.007分)。[α]D=+19.66(26.7℃、c=1.125g/EtOH中100mL)。
絶対立体化学の決定
例28の絶対立体化学を、例28及び(R)−3−アミノ−1−フェニルプロパン−1−オールを共通の中間体(フェノール53)から合成するスキーム15に示す方法により決定した。(R)−3−アミノ−1−フェニルプロパン−1−オールの旋光性は、文献(Mitchell,D.;Koenig,T.M.Synthetic Communications、1995、25(8)、1231〜1238)に報告された値と合致した。
スキーム15
段階1:カリウムtert−ブトキシド(26mLのTHF中1.0M溶液、26mmol)のTHF(10mL)中−50℃溶液に、アセトニトリル(1.25mL、23.75mmol)を5分間にわたり添加し、次いで混合物を45分間撹拌した。アルデヒド49(4.11g、19.93mmol)のTHF(10mL)中溶液を3〜5分間にわたり添加した。反応物を−50℃で10分間撹拌し、次いで0℃に加温しておき、25分間撹拌した。30%の水性NH4Cl(30mL)の溶液を添加し、混合物を室温に加温しておいた。混合物をMTBEにより抽出し、合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から70%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、ニトリル50を油状物として生じさせた。収量(2.78g、57%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21-7.25 (m, 1H), 7.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.99 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 5.90 (dd, J = 4.4, 2.0 Hz, 1H), 5.43 (t, J = 2.8 Hz, 1H), 4.82 (q, J = 5.2 Hz, 1H), 3.74 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 3.49-3.53 (m, 1H), 2.73-2.88 (m, 2H), 1.49-1.88 (m, 6H).
段階2:ニトリル50(2.78g、11.25mmol)のジエチルエーテル(50mL)中氷冷溶液に、LiAlH4(10mLのTHF中2.0M、20mmol)の溶液を添加し、反応物を10分間撹拌した。反応混合物を、飽和水性Na2SO4をゆっくりと添加することによりクエンチし、次いで白色沈殿物が形成するまで0℃で撹拌した(約40分間)。溶液をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して3−アミノ−1−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを油状物として生じさせた。この材料を精製することなく次の合成段階に使用した。収量(2.87g、定量的)。
3−アミノ−1−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)フェニル)プロパン−1−オール(2.87g、約11.25mmol)のTHF(20mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸エチル(2.7mL、22.6mmol)を添加した。反応混合物を室温で50分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、トリフルオロアセトアミド51を油状物として生じさせた。収量(2段階につき3.05g、78%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.32 (br s, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 6.96 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 7.6, 3.6 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 5.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 5.29 (dd, J = 4.4, 2.0 Hz, 1H), 4.48-4.56 (m, 1H), 3.71-3.77 (m, 1H), 3.49-3.54 (m, 1H), 3.22 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 1.48-1.87 (m, 8H).
段階3:トリフルオロアセトアミド51(3.05g、8.78mmol)のCH2Cl2(50mL)中溶液に、MnO2(20.18g、232mmol)を添加し、混合物を室温で67時間撹拌した。固体を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮してケトン52を油状物として生じさせた。この材料を精製することなく次の合成段階に使用した。収量(2.4737g、82%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.40 (br s, 1H), 7.53-7.58 (m, 2H), 7.43 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 7.26-7.29 (m, 1H), 5.54 (t, J = 3.64 Hz, 1H), 3.69-3.74 (m, 1H), 3.28-3.56 (m, 3H), 3.27 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.50-1.87 (m, 6H).
段階4:ケトン52(1.95g、5.65mmol)のTHF(12mL)中氷冷溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.25mL、1.44mmol)及び(−)−DIP−Cl(上記の通り調製;6.0mLのヘキサン中1.67M溶液、10.2mmol)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで追加の(−)−DIP−Cl(2.0mL、3.3mmol)を添加した。反応混合物を15分間撹拌し、次いで更なる(−)−DIP−Cl(2.0mL、3.3mmol)を添加した。更に1時間撹拌した後、更なる(−)−DIP−Cl(1.0mL、1.7mmol)を添加し、撹拌を15分間継続した。反応混合物を飽和水性NaHCO3中に注ぎ、EtOAcにより抽出した。合わせた有機物を飽和水性NaHCO3及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から100%のEtOAc−ヘキサン勾配;30%から80%のEtOAc−ヘキサン勾配)により2回精製することにより、フェノール53を油状物として生じさせた。収量(1.23g、83%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.43 (br s, 1H), 7.22 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.82-6.87 (m, 2H), 6.76 (dd, J = 8.0, 3.6 Hz, 1H), 5.49 (s, 1H), 4.79-4.83 (m, 1H), 3.59-3.66 (m, 1H), 3.37-3.44 (m, 1H), 2.48 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 1.92-1.99 (m, 2H).
段階5:フェノール53(0.2004g、0.76mmol)のDMF(5mL)中溶液に、K2CO3(0.1278g、0.93mmol)及び(ブロモメチル)シクロヘキサン(0.1547g、0.87mmol)を添加した。混合物を50℃で25分間撹拌し、次いで60℃で4時間20分間撹拌した。室温に冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、(R)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを油状物として生じさせた。収量(0.0683g、25%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.47 (br s, 1H), 7.24 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.79-6.87 (m, 3H), 4.80-4.81 (m, 1H), 3.73 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.57-3.64 (m, 1H), 3.34-3.40 (m, 1H), 2.63 (s, 1H), 1.68-2.01 (m, 8H), 1.17-1.34 (m, 3H), 0.99-1.09 (m, 2H).
段階6:(R)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.0683g、0.19mmol)のMeOH−H2O(2:1、6mL)中溶液に、K2CO3(1.22mmol)を添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、反応物を50℃で1時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50:10:40から0:20:80のヘキサン:MeOH中7MのNH3:EtOAc勾配)により精製することにより、例28を油状物として生じさせた。収量(0.0353g、71%):1H NMRは、例4のものと一致した。[α]D=+17.15(23.8℃、c=1.765g/EtOH中100mL)。
フェノール53からの(R)−3−アミノ−1−フェニルプロパン−1−オールの調製:
段階1:フェノール53(0.3506g、1.33mmol)のCH2Cl2(10mL)中氷冷溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.7mL、4.0mmol)及び無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.23mL、1.37mmol)のCH2Cl2(0.75mL)中溶液を添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。混合物をCH2Cl2及び水に分配し、合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、Celiteに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から80%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、トリフレート54を油状物として生じさせた。収量(0.4423g、84%)。
段階2:トリフレート54(0.4380g、1.1mmol)のDMF(6mL)中溶液に、トリエチルアミン(0.8mL、5.7mmol)を添加し、次いでギ酸(0.17mL、4.4mmol)をゆっくりと添加し、混合物を3分間撹拌した。1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp、0.0319g、0.077mmol)及び酢酸パラジウム(0.0185g、0.082mmol)を添加し、混合物を3回ガス抜きした(真空/アルゴンサイクル)。反応物を60℃で2時間20分間加熱し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から70%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、(R)−2,2,2−トリフルオロ−N−(3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)アセトアミドを油状物として生じさせた。収量(0.2348g、86%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.33 (br s, 1H), 7.51 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.33 (ddd, J = 8.4, 2.8, 0.8 Hz, 1H), 5.59 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.66 (dt, J = 8.0, 4.4 Hz, 1H), 3.19-3.28 (m, 2H), 1.71-1.86 (m, 2H).
例28、スキーム15の合成方法により、(R)−2,2,2−トリフルオロ−N−(3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)アセトアミドを脱保護した。フラッシュクロマトグラフィー(50:10:40から0:20:80のヘキサン:MeOH中7MのNH3:EtOAc勾配)により精製することにより、(R)−3−アミノ−1−フェニルプロパン−1−オールを油状物として生じさせた。収量(0.1035、72%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31-7.38 (m, 4H), 7.21-7.25 (m, 1H), 4.94 (dd, J = 8.8, 3.2 Hz, 1H), 3.05-3.10 (m, 1H), 2.91-2.97 (m, 1H), 2.62 (br s, 3 H), 1.82-1.89 (m, 1H), 1.70-1.79 (m, 1H).
また、(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを以下の手順により調製した。ボラン−メチルスルフィド錯体(2.80L、31.3mol)を3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリル(6.20kg、23.9mol)のTHF(17.9L)中溶液に、67℃未満の温度を保持しながら入れ、メチルスルフィド/THFを留去させた。添加を完了させてから、メチルスルフィド/THFの蒸留を約6Lが回収されるまで継続した。除去された容量を、6Lの追加のTHFを入れることにより置き換えた。反応混合物を、HPLCにより反応の完了が見出されるまで還流加熱(66〜68℃)した(通常、約2時間)。反応混合物を約15℃に冷却し、反応物を、50℃未満の温度を保持しながら8.1Lの3N塩酸を添加することによりクエンチした。得られた混合物を撹拌しながら18〜24時間周囲温度に冷却しておいた。反応混合物のpHを、約2.1Lの50%水性水酸化ナトリウムを分けて添加することにより12に調節し、9Lの水により希釈し、25LのMTBEにより抽出した。有機溶液を20Lの1N水性水酸化ナトリウム、20Lの5%水性塩化ナトリウム及び10Lの25%水性塩化ナトリウムにより洗浄した。MTBE溶液を1kgの無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して乾燥剤を除去した。追加の6LのMTBEを使用して濾過を促進した。(R)−マンデル酸(3.60kg、23.7mol)を合わせた濾液に添加し、この混合物を約50℃に加熱した。澄明な均質溶液を確認してから、混合物を冷却しておいた。種結晶(6.0g)を40℃で添加した。混合物を10℃に更に冷却し、生成物を濾過により回収し、2つの3L分のMTBEにより洗浄した。生成物を真空オーブン中で30〜35℃で乾燥させて3.60kg(36.4%)の(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールマンデレートを白色結晶固体としてもたらした。(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールマンデレート(3.60kg)を、25.2Lの水/2−プロパノール(9:1)中で55〜60℃に加熱することにより溶解させた。溶液をゆっくりと冷却し、5.5gの種結晶により50〜52℃で種結晶化させた。この混合物を10℃に冷却し、生成物を濾過により回収し、2つの3.6L分の水/2−プロパノール(9:1)により洗浄した。白色結晶固体を真空オーブン中で30〜35℃で乾燥させて3.40kg(91.6%)の(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールマンデレートを生じさせた。(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールマンデレート(3.25kg、7.82mol)の17Lの酢酸イソプロピル(iPrOAc)中溶液を、1Nの水性水酸化ナトリウム(17L及び8.5L)により2回抽出し、次いで25%の水性塩化ナトリウム(8.5L)により抽出し、300gの無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。この溶液を濾過して乾燥剤を除去し、二次0.45ミクロンフィルターに通して濾過することにより精製した。追加のiPrOAc(6.0L)を使用して濾過を促進した。合わせた濾液を40℃に加温し、2−プロパノール中の塩化水素(4.52M、2.10L、9.49mol)を、40℃から50℃の温度を保持しながら添加した。追加の11LのiPrOAcを添加し、混合物を0〜5℃に冷却した。生成物を濾過により回収し、2つの1.7L分のiPrOAcにより洗浄し、真空オーブン中で乾燥(35〜45℃)させて2.10kg(89.4%)の(R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オール塩酸塩をもたらした。
(例29)
(S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
(S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例28に使用した方法に従って調製した。
段階1:例28に記載の通り、ケトン47を(+)−B−クロロジイソピノカンフェイルボランにより還元して(S)−(9H−フルオレン−9−イル)メチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートを生じさせた。収量(1.33g、98%)。
段階2:例28に使用した方法に従って、Fmoc保護基を(S)−(9H−フルオレン−9−イル)メチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートから除去して例29を油状物として生じさせた。収量(0.397g、55%)。1H NMRデータは、例4のデータと一致した。キラルHPLC 96.6%の主エナンチオマー(AUC)、tR=36.289分(副エナンチオマー:3.4%、tR=29.036分)。[α]D=−21.05(26.4℃、c=1.18g/EtOH中100mL)。
(例30)
3−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールの調製
3−((3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールを、例13に記載の方法に従って調製した。
段階1:2,2−ジエチルオキシラン(6.5gの60%粗製物、40mmol)、3−ブロモフェノール(5.7g、33mmol)及び炭酸セシウム(12.0g、37mmol)を、密封圧力管中で無水DMSO(20mL)中で合わせ、反応物を撹拌し、120℃で2日間撹拌した。粗製生成物をジエチルエーテルにより水から抽出した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0〜20%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、3−((3−ブロモフェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールを無色油状物として生じさせた。収量(7.1g、79%):NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05-7.12 (m, 2H), 6.90-6.94 (m, 1H), 4.31 (s, 1H), 3.71 (s, 2H), 1.41-1.55 (m, 4H), 0.80 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
段階2:例13に使用した方法に従って、3−((3−ブロモフェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールをカルボニル化した。フラッシュクロマトグラフィー(10%、30%、50%、65%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)ベンズアルデヒドを油状物として生じさせた。収量(0.19g、23%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.40-7.47 (m, 3H), 7.18-7.22 (m, 1H), 3.88 (s, 2H), 1.63-1.69 (m, 4H), 0.93 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
段階3:例13に使用した方法に従って、3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)ベンズアルデヒドをアセトニトリルと反応させた。フラッシュクロマトグラフィー(30%、40%、50%、75%のEtOAc−ヘキサン段階勾配)により精製することにより、3−(3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを油状物として生じさせた。収量(0.17g、79%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.96-6.98 (m, 2H), 6.88-6.91 (m, 1H), 5.02 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.83 (s, 2H), 2.76 (d, J = 6.8 Hz, 2H),1.62-1.68 (m, 4H), 0.92 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
段階4:例13に使用した方法に従って、3−(3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを還元した。反応混合物を、飽和水性Na2SO4の添加によりクエンチした。NH3−MeOH(4mLの7M溶液)を添加し、混合物を固体Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して例30を油状物として生じさせた。収量(0.034g、22%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.22 (t, J = 10.04 Hz, 1H), 6.90-6.96 (m, 2H), 6.81 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.80 (s, 2H), 3.54-3.57 (m, 2H), 1.56-1.70 (m, 6H), 0.91 (t, J = 8.0 Hz, 6H).
(例31)
3−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールの調製
3−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールを、例18に使用した方法に従って調製した。
段階1:例18に使用した方法に従って2,2−ジエチルオキシラン(0.34g、3mmol)を化合物24(0.28g、1mmol)とカップリングさせることにより、2−(2−(3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを生じさせ、このジオンを精製することなく次の反応に直接使用した。収量(0.16g、42%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.48-7.57 (m, 3H), 7.16 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.49-6.58 (m, 3H), 4.16 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.86 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 3.80 (s, 2H), 1.60 -1.66 (m, 4H), 0.89-0.93 (m, 6H).
段階2:例18に使用した方法に従って2−(2−(3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例31を無色油状物として生じさせた。収量(0.08g、86%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.14 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.51-6.53 (m, 3H), 3.98 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.77 (s, 2H), 1.60 -1.66 (m, 4H), 0.90 (t, J = 7.6 Hz, 6H),
(例32)
3−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールの調製
3−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)ペンタン−3−オールを、スキーム16に示す方法に従って調製した。
スキーム16
段階1:2−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(5.70g、22.2mmol)、2−アリルイソインドリン−1,3−ジオン(4.15g、22.2mmol)及びトリ−(o−トリル)ホスフィン(0.1723g、0.57mmol)の無水DMF(50mL)中溶液を、アルゴンによりバブリングすることによりガス抜きし、次いで真空/アルゴン下に置いて3回パージした。トリエチルアミン(7mL)を添加し、混合物を2回パージした。Pd(OAc)2(0.1447g、0.65mmol)を添加し、混合物を3回パージした。90℃で5時間加熱した後、反応物を室温に冷却した。混合物を減圧下で濃縮し、次いでEtOAcにより粉砕した。固体を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アリルアミン56を灰色固体として生じさせた。収量(5.59g、69%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.70-7.74 (m, 2H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.91-6.93 (m, 1H), 6.61 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 6.24 (dt, J = 15.8, 6.5 Hz, 1H), 5.40 (t, J = 3.1 Hz, 1H), 4.43 (dd, J = 6.5, 1.2 Hz, 1H), 3.85-3.91 (m, 1H), 3.56-3.61 (m, 1H), 1.94-2.12 (m, 1H), 1.81-1.85 (m, 2H), 1.55-1.72 (m, 4H).
段階2:アリルアミン56(5.59g、15.4mmol)のEtOH(40mL)及びTHF(20mL)中懸濁液を真空/アルゴンにより3回パージし、次いで10%のPd/C(0.29g)を添加した。混合物を真空下に置き、次いで水素(バルーン)下に4.5時間置いた。水素バルーンを除去し、混合物を一晩撹拌した。混合物を真空下に置き、次いで大気に通気させた。固体をフィルターペーパーに通して濾過することにより除去し、濾液を減圧下で濃縮してフタルイミド57を油状物として生じさせた。この生成物を精製することなく使用した。収量(5.52g、98%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.83 (m, 2H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.15 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.88 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.80-6.85 (m, 2H), 5.39 (t, J = 3.1 Hz, 1H), 3.87-3.93 (m, 1H), 3.69-3.76 (m, 2H), 3.57-3.62 (m, 1H), 2.65 (m, 2H), 1.97-2.06 (m, 2H), 1.82-1.86 (m, 2H), 1.57-1.69 (m, 4H).
段階3:フタルイミド57(5.52g、15.1mmol)のアセトン−水(4:1、50mL)中溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.34g、1.8mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。減圧下で揮発物を除去した後、水性懸濁液を追加の水により希釈した。沈殿物を濾過により回収し、水及びヘキサンにより洗浄した。フェノール58を真空下で一晩乾燥させ、白色固体として単離した。収量(3.98g、93%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.68-7.71 (m, 2H), 7.10 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.75 (m, 1H), 6.68 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 6.60-6.62 (m, 1H), 5.06 (s, 1H), 3.74 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.64 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.99-2.04 (m, 2H).
段階4:例18に記載の方法に従って、2−(3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを2,2−ジエチルオキシランと反応させることにより、2−(3−(3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを生じさせた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75-7.88 (m, 4H), 7.06 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.72-6.76 (m, 2H), 6.61 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.74 (s, 2H), 3.69 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.95-2.05 (m, 2H), 1.61-1.66 (m, 4H), 0.91 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
段階5:例18に記載の方法に従って2−(3−(3−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジン水和物を使用して脱保護することにより、例32を生じさせた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.69-6.73 (m, 3H), 4.28 (brs, 1H), 3.66 (s, 2H), 2.99 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.47-2.55 (m, 4H), 1.45-1.51 (m, 4H), 0.80 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
(例33)
3−(3−(イソペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(イソペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、スキーム17に示す方法に従って調製した。
スキーム17
段階1:フェノール58(1g、3.6mmol)、イソ−アミルアルコール(0.3mL、3.7mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.02g、3.8mmol)のTHF(5mL)中混合物に、DEAD(0.75mL、4.2mmol)をTHF(5mL)中溶液として添加した。混合物を室温で24時間撹拌し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、エーテル60を黄色油状物として生じさせた。収量(0.418g、33%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79-7.87 (m, 2H), 7.68-7.74 (m, 2H), 7.10-7.17 (m, 1H), 6.72-6.80 (m, 2H), 6.65-6.69 (m,1H), 3.95 (t, J = 6.8, 2H), 3.75 (t, J = 7.0, 2H), 2.65 (t, J = 7.8, 2H), 2.00-2.09 (m, 2H), 1.80-1.90 (m, 1H), 1.62-1.70 (m, 2H), 0.92-1.01 (m, 6H).
段階2:フタルイミド60(0.410g、1.2mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(0.2mL)を添加し、混合物を55℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物を水中で懸濁させ、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%の7NのNH3/メタノール−CH2Cl2)により精製することにより、例33を黄色油状物として得た。収量(0.260g、98%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15-7.21 (m, 1H), 6.70-6.78 (m, 3H), 3.95 (t, J = 6.6, 2H), 2.51-2.59 (m, 4H), 1.75-1.83 (m, 3H), 1.59-1.66 (m, 5H), 0.92-0.98 (m, 6H).13C NMR (100 MHz, DMSO-d6)δ 158.9, 143.6, 129.2, 120.4, 114.5, 111.5, 65.6, 40.6, 37.5, 33.8, 32.5, 31.5, 24.6, 22.5. MS: 222 [M+1]+.
(例34)
3−アミノ−1−(3−(シクロブチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロブチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、スキーム18に示す方法に従って調製した。
スキーム18
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(1.5g、12.2mmol)、シクロブチルメチルブロミド(2.19g、14.7mmol)及び炭酸セシウム(5.98g、18.4mmol)のNMP(15mL)中混合物を、60℃で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで氷水中に注いだ。この混合物をEtOAcにより抽出し、有機層を水により洗浄し、次いでブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、エーテル61を澄明油状物として生じさせた。収量(1.7g、49%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 s,1H), 7.43-7.46 (m, 2H), 7.38 -7.46 (m, 2H), 7.39 (d, J = 2.0, 1H), 7.16-7.20 (m, 1H), 3.99 (d, J = 6.8, 2H), 2.72-2.83 (m, 1H), 2.12-2.20 (m, 1H), 1.83-2.02 (m, 5H).
段階2:−50℃に冷却したt−BuOK(1.308g、10mmol)のTHF(10mL)中撹拌懸濁液に、アセトニトリル(0.51mL、9.8mmol)を5分間の時間にわたり滴加した。得られた混合物を−50℃で30分間撹拌し、この後、61(1.7g、mmol)のTHF(10mL)中溶液を10分間の時間にわたりゆっくりと添加した。次いで、これを0℃に加温しておき、更に3時間撹拌し、この間に反応の完了が見出された。反応物を、氷水をゆっくりと添加することによりクエンチし、混合物をEtOAcにより抽出した。合わせた有機物を水、ブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、ニトリル62を生じさせた。収量(1.07g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.32 (m, 1H), 6.93-6.97 (m, 2H), 6.86-6.90 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.01(m, 1H), 3.94 (d, J =11.6 Hz, 2H), 2.70-2.82 (m, 3H), 2.30-2.33 (m,1H), 2.10-2.20 (m, 2H), 1.80-2.00 (m, 4H).
段階3:ニトリル61(1.07g、4.6mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、濃縮NH4OH(1mL)を添加し、次いで新たに洗浄したRaney−Ni(100mg)を添加した。得られた混合物を40℃で水素バルーン下で4時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、EtOAcにより洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から15%の(9:1のMeOH−NH3)−DCM勾配)により精製することにより、例34を澄明油状物として生じさせた。収量(0.4g、38%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.19 (t, J = 7.6 Hz,1H), 6.85-6.90 (m, 2H), 6.75 (dd, J = 5.6, 4.0 Hz, 1H), 4.60 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.58-2.65 (m, 3H), 2.03-2.10 (m, 2H), 1.79-1.95 (m, 4H), 1.58-1.65 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.6, 148.3, 128.9, 117.8, 112.4, 111.7, 71.3, 71.2, 42.2, 34.0, 24.4, 18.1. MS: 236 [M+1]+.
(例35)
3−アミノ−1−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例71に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(8.46g、69.3mmol)をシクロペンタンメタノール(5.0g、69.3mmol)とカップリングさせることにより、3−(シクロペンチルメトキシ)ベンズアルデヒドを無色油状物として生じさせた。収量(0.87g、7%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.96 (s, 1H), 7.42-7.44 (m, 2H), 7.37-7.39 (m, 1H), 7.14-7.20 (m, 1H), 3.88 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.37 (dddd, J = 8 Hz, 1H), 1.78-1.90 (m, 2H), 1.54-1.70 (m, 4H), 1.30-1.42 (m, 2H).
段階2:アセトニトリル及び3−(シクロペンチルメトキシ)ベンズアルデヒドによるアルドール縮合により、3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを無色油状物として生じさせた。収量(0.4g、38%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22-7.28 (m, 1H), 6.88-6.94 (m, 2H), 6.82-6.88 (m, 1H), 4.95 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.83 (brs, 1H), 2.71 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.33 (dddd, J = 7.2 Hz, 1H), 1.76-1.88 (m, 2H), 1.50-1.68 (m, 4H), 1.28-1.40 (m, 2H).
段階3:3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを還元することにより、例35を無色油状物として生じさせた。収量(0.086g、21%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.21 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.94-6.97 (m, 1H), 6.88-6.92 (m, 1H), 6.74-6.89 (m, 1H), 4.90 (dd, J = 8.8, 3.2 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.02-3.09 (m, 1H), 3,02 (br s, 3H), 2.87-2.96 (m, 1H), 2.28-2.40 (m, 1H), 1.68-1.88 (m, 4H), 1.51-1.68 (m, 4H), 1.29-1.40 (m, 2H).
(例36)
2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、記載の方法に従って調製した。
段階1:例18に使用した方法に従って2−エチルブチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.5g、1.95mmol)を化合物24(0.5g、1mmol)とカップリングさせることにより、2−(2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.2g、31%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.86 (m, 2H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.10 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.08-4.12 (m, 2H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.59-1.66 (m, 1H), 1.38-1.50 (m, 4H), 0.90 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
段階2:例18に使用した方法に従って2−(2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例36を無色油状物として生じさせた。収量(0.2g、31%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.20-6.48 (m, 3H), 3.86 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.80 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.82 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.46-1.61 (m, 3H), 1.32-1.46 (m, 4H), 0.86 (t, J = 7.4 Hz, 6H).
(例37)
3−アミノ−1−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
(例38)
3−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:2−メトキシベンジルアルコールをフェノール58とMitsunobuカップリングさせることにより、2−(3−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.26g、61%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.78-7.84 (m, 2H), 7.66-7.72 (m, 2H), 7.43-7.47 (m, 1H), 7.24-7.31 (m, 1H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.94 -6.99 (m, 1H), 6.88-6.91 (m, 1H), 6.82-6.85 (m, 1H), 6.74-6.80 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.66 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.98-2.07 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジン脱保護することにより、例38を黄色油状物として生じさせた。収量(0.137g、81%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.34-7.38 (m, 1H), 7.27-7.33 (m, 1H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.00-7.03 (m, 1H), 6.91-6.96 (m,1H), 6.78-6.82 (m, 1H), 6.72-6.78 (m, 2H), 4.99 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.45-2.55 (m, 4H), 1.58 (dddd, J = 7.2, 2H), 1.33 (brs, 2H).
(例39)
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ブタンアミドの調製
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ブタンアミドを、スキーム19に示す方法に従って調製した。
スキーム19
段階1:2−[3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピル]イソインドール−1,3−ジオン(58)(5g、17.5mmol)、4−ブロモエチルブチレート(3.0mL、21mmol)及び炭酸セシウム(6.2g、35mmol)のNMP(10mL)中混合物を、70℃に12時間加温した。混合物を室温に冷却し、次いで氷水中に注いだ。この混合物をEtOAcにより抽出し、有機層を水により洗浄し、次いでブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、エーテル63を澄明油状物として生じさせた。収量(5.6g、81%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.83 (m, 2H), 7.69-7.71 (m, 2H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.77 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 6.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.97 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.50 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.00-2.12 (m, 4H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階2:フタルイミド63(5.6g、14mmol)のEtOH(20mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(1mL)を添加し、混合物を55℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物を水中で懸濁させ、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%の7NのNH3/メタノール−CH2Cl2)により精製することにより、アミン64を黄色油状物として得た。収量(3.07g、粗製物):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.16-7.20 (m, 1H), 6.77 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.69-6.73 (m, 2H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.70-2.80 (m, 2H), 2.62 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.07-2.12 (m, 2H), 1.72-1.80 (m, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階3:アミン64(3.0g、11.3mmol)のDCM(100mL)中溶液に、トリエチルアミン(5mL、40mmol)を添加した。この溶液に(Boc)2O(2.8mL、15mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層を飽和NaHCO3溶液により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、Boc保護アミン65を黄色油状物として得た。収量(3.412g、83%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.15-7.20 (m, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.69-6.73 (m, 2H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.13-3.16 (m, 2H), 2.60 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.08-2.13 (m, 2H), 1.77-1.82 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階4:THF(80mL)及びMeOH(20mL)中のエステル65(3.4g、12.8mmol)に、1NのNaOH(2.5mL、25.7mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、混合物を冷却希釈HClの添加によりpH6に慎重に中和した。DCMにより抽出した後、有機層を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製酸66を更に変換するために直接利用した。収量(3.1g、粗製物):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.70-6.77 (m, 3H), 4.04 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.13-3.15 (m, 2H), 2.55-2.63 (m, 2H), 2.08-2.14 (m, 2H), 1.76-1.83 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
段階9:酸66(1.0g、2.96mmol)、HOBt(0.725g、3.3mmol)及びEDCI(0.915g、6mmol)のDCM(40mL)中混合物を、室温で2時間撹拌した。この混合物に、メタノール中アンモニア(5mL、2M)を添加し、反応混合物を更に3時間撹拌しておき、この間に反応の完了が見出された。混合物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層をブラインにより洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から2%のDCM−メタノール勾配)により精製することにより、アミド67を黄色油状物として得た。収量(0.66g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.70-6.75 (m, 3H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.88-2.93 (m, 2H), 2.49-2.51 (m, 2H), 2.21 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.88-1.92 (m, 2H), 1.63-1.67 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階10:化合物67(0.66g、2.0mmol)のTHF(10mL)中溶液に、ジオキサン中HCl(5mL、4M)を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた固体をジエチルエーテルにより粉砕し、乾燥させて例39の塩酸塩を黄色固体として生じさせた。収量(0.360g、66%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17-7.21 (m, 1H), 6.73-6.77 (m, 3H), 3.91 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.21 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.85-1.92 (m, 2H), 1.79-1.85 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 174.2, 159.1, 142.9, 129.8, 120.9, 115.0, 112.4, 67.2, 38.7, 32.3, 31.8, 29.0, 25.2. MS: 237 [M+1]+.
(例40)
3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を2−メトキシエタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを澄明油状物として生じさせた。収量(0.225g、19%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.67-7.72 (m, 2H), 7.10-7.16 (m, 1H), 6.76-6.80 (m, 2H), 6.67-6.72 (m, 1H), 4.07-4.11 (m, 2H), 3.70-3.76 (m, 4H), 3.45 (s, 3H), 2.55 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.98-2.05 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例77をオフホワイト色半固体として生じさせた。収量(0.24g、94%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14-7.19 (m, 1H), 6.72-6.78 (m, 3H), 4.04-4.07 (m, 2H), 3.64 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.48-2.60 (m, 4H), 1.58-1.68 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.9, 144.3, 129.7, 121.1, 114.9, 111.9, 70.9, 67.1, 58.6, 41.4, 35.1, 33.0. MS: 210 [M+1]+.
(例41)
3−(3−(4−メトキシブトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(4−メトキシブトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を4−メトキシブタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−(4−メトキシブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.840g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.85 (m, 2H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.11-7.17 (m, 1H), 6.72-6.79 (m, 2H), 6.65 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.75 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.65 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.98-2.06 (m, 2H), 1.70-1.86 (m, 4H).
段階2:2−(3−(3−(4−メトキシブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例41を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.36g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.69-6.76 (m, 3H), 3.94 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.37 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.23 (s, 3H), 2.48-2.58 (m, 4H), 1.63-1.76 (m, 2H), 1.58-1.67 (m, 4H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.6, 143.9, 129.1, 120.4, 114.4, 111.5, 71.5, 66.9,57.8, 41.2, 35.1, 32.6, 25.7, 25.6: MS: 238 [M+1]+.
(例42)
3−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を4−ベンジルオキシブタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.830g、54%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.85 (m, 2H), 7.70-7.74 (m, 2H), 7.28-7.35 (m, 5H), 7.10-7.16 (m, 1H), 6.77 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 7.6, 2.4 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.94 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.00-2.08 (m, 2H), 1.82-1.90 (m, 2H), 1.76-1.81 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例42を黄色油状物として生じさせた。収量(0.34g、50%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.24-7.37 (m, 5H), 7.12-7.18 (m, 1H), 6.68-6.75 (m, 3H), 4.46 (s, 2H), 3.95 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.51-2.56 (m, 2H), 1.55-1.80 (m, 6H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.6, 143.9, 138.7, 129.1, 128.2, 127.4, 127.3, 120.4, 114.4, 111.5, 71.8, 69.3, 66.9, 41.1, 325.0, 32.6, 25.8, 25.7. MS: 314 [M+1]+.
(例43)
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ブタン−1−オールの調製
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ブタン−1−オールを、下記の方法に従って調製した。
例42をEtOH中10%Pd/Cを使用して脱ベンジル化することにより、例43をオフホワイト色固体として生じさせた。収量(0.120g、51%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.71-6.75 (m, 3H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.42 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.50-2.58 (m, 4H), 1.69-1.76 (m, 2H), 1.52-1.58 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.7, 143.9, 129.2, 120.4, 114.5, 111.5, 67.1, 60.4, 41.2, 35.0, 32.6, 29.0, 25.5. MS: 224 [M+1]+.
(例44)
3−(3−(ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を臭化ペンチルとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(ペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.549g、46%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73 (s,1H), 6.66 (dd, J = 7.8, 2.2 Hz, 1H), 3.91 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.01-2.07 (m,2H), 1.73-1.78 (m, 2H), 1.34-1.48 (m, 4H), 0.92 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階2:2−(3−(3−(ペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例44を黄色油状物として生じさせた。収量(0.220g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.20 (m, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.71-6.74 (m, 2H), 3.94 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.74-1.81 (m, 4H), 1.34-1.47 (m, 4H), 0.93 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.1, 144.3, 129.6, 120.9, 114.9, 111.9, 67.6, 41.6, 35.4, 33.1, 28.9, 28.2, 22.4, 14.4. MS: 222 [M+1]+.
(例45)
3−アミノ−1−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例4に記載の方法に従って調製した。
段階1:2−エチルブタン−1−オールをシクロヘキシルメタノール3−ヒドロキシベンズアルデヒドとカップリングさせることにより、3−(2−エチルブトキシ)ベンズアルデヒドを生じさせた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.96 (s, 1H), 7.38-7.43 (m, 3H), 7.13-7.19 (m, 1H), 3.90 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.63-1.73 (m, 1H), 1.42-1.52 (m, 4H), 0.93 (t, J = 6.0 Hz, 6H).
段階2:3−(2−エチルブトキシ)ベンズアルデヒドをLDAの存在下でアセトニトリルと反応させることにより、3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを生じさせた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.92-6.96 (m, 2H), 6.81-6.83 (m, 1H), 5.89 (brs, 1H), 4.83 (brs, 1H), 3.82 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.73-2.90 (m, 2H), 1.56-1.64 (m, 1H), 1.31-1.44 (m, 4H), 0.87 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
段階3:3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを、水素化アルミニウムリチウムを使用して還元することにより、例45を無色油状物として生じさせた。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.20 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.88-6.92 (m, 2H), 6.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.68 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.68-2.79 (m, 2H), 1.78-1.90 (m, 2H), 1.58-1.66 (m, 1H), 1.43-1.52 (m, 4H), 0.93 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
(例46)
2−(3−(イソペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(イソペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例7に記載の方法に従って調製した。
段階1:例7に使用した方法に従ってフェノール24(1g、3.6mmol)をイソアミルアルコールと反応させ、但し反応を24時間進行させておくことにより、エーテル2−(2−(3−(イソペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.50g、40%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83-7.89 (m, 2H), 7.70-7.74 (m, 2H), 7.12 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 6.42-6.49 (m, 3H), 4.20 (t, J = 6 Hz, 2H), 4.12 (t, J = 6 Hz , 2H), 3.92 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.77 -1.85 (m, 1H), 1.64 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 0.91-0.97 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
段階2:例7に使用した方法に従って2−(2−(3−(イソペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護し、但し反応を75℃で6時間実行することにより、例46を黄色油状物として生じさせた。収量(0.150g、47%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.46-6.51 (m, 3H), 3.95 (t , J = 6.6 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.84 (bs, 2H), 1.70-1.82 (m, 1H), 1.56-1.61 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 0.92 (d, J = 6.4 Hz, 6H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6 ) 160.4, 160.3, 130.3, 107.1, 107.0, 101.5, 70.6, 66.2, 41.4, 37.9, 25.0, 22.9. MS: 224 [M+1]+.
(例47)
2−(3−フェネトキシフェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−フェネトキシフェノキシ)エタンアミンを、例46に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をフェネチルアルコールとMitsunobu反応させることにより、2−(2−(3−フェネトキシフェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.50g、36%)。粗製生成物を更なる段階に直接利用した。
段階2:2−(2−(3−フェネトキシフェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例47を黄色油状物として生じさせた。収量(0.17g、51%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6 ) δ 7.28-7.32 (m, 4H), 7.22-7.28 (m,1H), 7.15 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.46-6.52 (m, 3H), 4.16 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.8 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.0 (bs, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) 159.9, 159.6, 138.4, 129.9, 128.9, 128.3, 126.2, 106.8, 106.7, 101.2, 69.9, 68.1, 40.8, 34.9. MS: 258 [M+1]+.
(例48)
3−アミノ−1−(3−(ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例4に記載の方法に従って調製した。
段階1.例2に挙げた方法に従って、ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメタノールを3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)とMitsunobu条件下で縮合させた。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、3−(ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメトキシ)ベンズアルデヒドを無色油状物として生じさせた。収量(0.88g、32%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.95 (s, 1H), 7.38-7.50 (m, 3H), 7.22-7.28 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.88-3.93 (m, 1H), 3.70-3.80 (m, 1H), 2.15-2.29 (m, 2H), 1.67-1.90 (m, 1H), 1.40-1.52 (m, 2H), 1.24-1.40 (m, 2H), 1.05-1.21 (m, 2H), 0.75 (ddd, J = 2.3, 5.1, 12.1 Hz, 1H).
段階2.例4に挙げた手順に従ってアセトニトリルを3−(ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを無色油状物として生じさせた。収量(1.09g、定量的)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.19-7.24 (m, 1H), 6.90-6.97 (m, 2H), 6.77-6.83 (m, 1H), 5.88 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.80-4.85 (m, 1H), 3.91 (dd, J = 7.0, 9.8 Hz, 1H), 3.78-3.84 (m, 1H), 3.54-3.61 (m, 1H), 2.74-2.89 (m, 2H), 2.15-2.28 (m, 3H), 1.68-1.75 (m, 1H), 1.40-1.51 (m, 2H), 1.24-1.38 (m, 3H), 0.70-0.75 (m, 1H).
段階3.3−(3−(ビシクロ[2.2.1]へプタン−2−イルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリル(1.09g、4.02mmol)の無水THF(15mL)中溶液に、ボラン−ジメチルスルフィド(0.5mL、5.27mmol)を添加し、反応混合物を還流下で1時間加熱し、次いで室温で15時間撹拌しておいた。飽和水性NaHCO3(20mL)を添加し、次いでMTBEを添加し、混合物を1時間撹拌した。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2中5%7NのNH3/MeOH)により精製して例53を無色油状物として生じさせた。収量(0.446g、43%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.80-6.87 (m, 2H), 6.70-6.76 (m, 1H), 4.59 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.86-3.93 (m 0.75H), 3.76-3.83 (m, 0.75H), 3.58-3.69 (m, 0.5H), 2.53-2.66 (m, 2H), 2.15-2.29 (m, 2H), 1.53-1.88 (m, 4H), 1.40-1.50 (m, 2H), 1.00-1.40 (m, 8H), 0.72 (m, 1H).
(例49)
(1R,2R)−2−(アミノメチル)−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−オールの調製
(1R,2R)−2−(アミノメチル)−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−オールを、例72に使用した方法に従って調製した。
段階1:例45に記載の方法に従って(R)−4−ベンジル−3−ブチリルオキサゾリジン−2−オンをアルデヒド13と縮合させることにより、(R)−4−ベンジル−3−((S)−2−((R)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)(トリメチルシリルオキシ)メチル)ブタノイル)オキサゾリジン−2−オンを無色油状物として生じさせた。収量(1.69g、定量的)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22-7.34 (m, 6H), 6.90-6.943 (m, 2H), 6.82-6.85 (m, 1H), 4.85 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 4.73 (tt, J = 2.9 Hz, 8.0 Hz, 1H), 4.29 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 4.21 (dt, J = 4.1 Hz, 9.2 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 2.7 Hz, 8.8 Hz, 1H), 3.72-3.79 (m, 2H), 3.08 (dd, J = 2.9 Hz, 13.3 Hz, 1H), 2.84 (dd, J = 8.2 Hz, 13.5 Hz, 1H), 1.60-1.79 (m, 6H), 1.29-1.38 (m, 1H), 1.07-1.25 (m, 4H), 0.96-1.06 (m, 2H), 0.65 (t, J = 7.4 Hz, 3H), -0.12 (s, 9H).
段階2:例45に記載の方法に従って(R)−4−ベンジル−3−((S)−2−((R)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)(トリメチルシリルオキシ)メチル)ブタノイル)オキサゾリジン−2−オンをオキサゾリジノン開裂させることにより、(R)−2−((R)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−(トリメチルシリルオキシ)メチル)ブタン−1−オールを無色油状物として生じさせた。収量(0.273g、21%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73-6.80 (m, 3H), 4.64 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.41-3.47 (m, 1H), 3.32-3.37 (m, 1H), 1.58-1.79 (m, 6H), 1.48 (m, 1H), 0.99-1.26 (m, 7H), 0.76 (t, J = 7.6 Hz, 3H), -0.06 (s, 9H).
段階3:例45に記載の方法に従ってMitsunobu反応させることにより、2−((R)−2−((R)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)(トリメチルシリルオキシ)メチル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.289g、80%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.74 (m, 4H), 7.09 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.78-6.82 (m, 2H), 6.56-6.60 (m, 1H), 4.76 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 3.63-3.72 (m, 2H), 3.57 (dd, J = 13.7 Hz, 6.5 Hz, 1H), 3.45 (dd, J = 13.9 Hz, 8.0 Hz, 1H), 2.13-2.21 (m, 1H), 1.57-1.80 (m, 6H), 0.96-1.30 (m, 7H), 0.85 (t, J = 7.6 Hz, 3H), -0.03 (s, 9H).
段階4:例45に記載の方法に従ってエーテルをTMS脱保護することにより、2−((R)−2−((R)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。生成物を単離せず、更に精製することなく次の段階に用いた。
段階5:例45に記載の方法に従ってイミドをフタルイミド開裂することにより、例49を無色油状物として生じさせた。収量(2段階につき0.112g、66%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.78-6.82 (m, 2H), 6.70-6.74 (m, 1H), 4.48 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.70 (dd, J = 4.3 Hz, 12.5 Hz, 1H), 2.54 (dd, J = 5.9 Hz, 12.5 Hz, 1H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.33-1.41 (m, 1H), 1.08-1.27 (m, 5H), 0.96-1.06 (m, 2H), 0.77 (t, J = 7.4 Hz, 3H); 13C NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 159.3, 147.9, 129.4, 119.4, 113.3, 113.1, 76.4, 73.2, 48.5, 42.2, 37.9, 30.0, 26.7, 26.0, 21.7, 12.2; ESI MS m/z 292.4 [M + H]+; キラルHPLC: 6.98分, 99.1% ee; RP-HPLC: 97.3 %, tR = 5.06分; キラル HPLC 99.6 % (AUC), tR= 7.0分. (方法1)
(例50)
(R)−2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(R)−2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、スキーム20に示す方法に従って調製した。
スキーム20
段階1:例4に使用した方法及び精製に従って安息香酸フェニルをアルコール68によりアルキル化することにより(但し、シリカ濾過を実施せず)、ベンゾエート(69)を無色油状物として生じさせた。収量(8.6g、41%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.18-8.20 (m, 2H), 7.60-7.65 (m, 1H), 7.46-7.53 (m, 2H), 7.30 (t, J = 8.0 MHz, 1H), 6.76-6.83 (m, 3H), 4.90-4.98 (m, 1H), 4.42-4.52 (m, 1H), 3.42-3.52 (m, 1H), 3.18-3.28 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.28 (d, J = 6.4 MHz, 3H).
段階2:ナトリウムメトキシド(6.1mLのMeOH中30%溶液)をベンゾエート69(3.9g、10.5mmol)のMeOH(100mL)中溶液に添加した。反応物を一晩撹拌し、次いでジクロロメタンにより水から抽出した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(10〜15%の酢酸エチル/ヘキサン勾配)により精製し、フェノール(70)を無色油状物として生じさせた。(収量(1.75g、64%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.04-7.10 (m, 2H), 6.40-6.48 (m, 3H), 5.02-5.10 (m, 1H), 4.34-4.44 (m, 1H), 3.38-3.48 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.21 (d, J = 6.0 MHz, 3H).
段階3:例55に使用した方法及び精製に従ってフェノール70を2−エチルブタン−1−オールによりアルキル化することにより、フェニルエーテル71を無色油状物として生じさせた。収量(0.254g、43%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11-7.17 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.86-4.98 (m, 1H), 4.41-4.49 (m, 1H), 3.81 (d, J = 5.6 MHz, 2H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.59-1.69 (m, 1H), 1.36-1.54 (m, 4H), 1.43 (s, 9H), 1.26 (d, J = 6.0 MHz, 3H), 0.92 (t, J = 7.6 MHz, 6H).
段階4:例5に使用した方法に従ってフェニルエーテル71を脱保護することにより、例50の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.213g、定量的)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.09 (brs, 3H), 7.12-7.18 (m, 1H), 6.52-6.56 (m, 3H), 4.58-4.66 (m, 1H), 3.80 (d, J = 6.0 MHz, 2H), 2.91- 3.08 (m, 2H), 1.52-1.64 (m, 1H), 1.28-1.40 (m, 4H), 1.21 (d, J = 6 MHz, 3H), 0.85 (t, J = 7.2 MHz, 6H).
(例51)
(R)−2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(R)−2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、例50に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール70を2−プロピルペンタン−1−オールによりアルキル化することにより、(R)−tert−ブチル2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(0.331、52%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11-7.17 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.91 (bs, 1H), 4.41-4.49 (m, 1H), 3.79 (d, J = 5.6 MHz, 2H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.74-1.82 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 8H), 1.26 (d, J = 6.0 MHz, 3H), 0.88-0.93 (m, 6H).
段階2:(R)−tert−ブチル2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを脱保護することにより、例51の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.198g、60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.11 (brs, 3H), 7.12-7.18 (m, 1H), 6.50-6.56 (m, 3H), 4.58-4.66 (m, 1H), 3.80 (d, J = 5.6 MHz, 2H), 2.91- 3.08 (m, 2H), 1.66-1.76 (m, 1H), 1.24-1.40 (m, 8H), 1.22 (d, J = 6 MHz, 3H), 0.85 (t, J = 7.2 MHz, 6H).
(例52)
(R)−2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(R)−2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、例50に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール70をシクロペンチルメタノールによりアルキル化することにより、(R)−tert−ブチル2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(0.116g、20%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11-7.17 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.91 (bs, 1H), 4.41-4.49 (m, 1H), 3.79 (d, J = 5.6 MHz, 2H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.74-1.82 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 8H), 1.26 (d, J = 6.0 MHz, 3H), 0.88-0.93 (m, 6H).
段階2:(R)−tert−ブチル2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを脱保護することにより、(R)−2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミン塩酸塩を不純な白色固体として生じさせ、この固体を精製することなく次に用いた。
段階3:(R)−2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミン塩酸塩の酢酸エチル中溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウムにより洗浄した。合わせた有機物をブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(5%(MeOH中7NのNH3)/EtOAc)により精製し、例52を無色油状物として生じさせた。収量(Boc保護物から0.025g、30%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10-7.16 (m, 1H), 6.46-6.51 (m, 3H), 4.27-4.36 (m, 1H), 3.78 (d, J = 6.8 MHz, 2H), 2.87 (brs, 2H), 2.26-2.40 (m, 1H), 1.76-1.88 (m, 2H), 1.50-1.70 (m, 4H), 1.28-1.40 (m, 4H), 1.25 (d, J = 6.4 MHz, 3H).
(例53)
(R)−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(R)−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、例52に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール70をシクロヘキシルメタノールによりアルキル化することにより、(R)−tert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.09-7.15 (m, 1H), 6.43-6.50 (m, 3H), 4.95 (bs, 1H), 4.38-4.48 (m, 1H), 3.70 (d, J = 6.4 MHz, 2H), 3.38-3.48 (m, 1H), 3.16-3.25 (m, 1H), 1.80-1.90 (m, 2H), 1.60-1.80 (m, 4H), 1.42 (s, 9H), 1.10-1.34 (m, 6H), 0.96-1.1 (m, 2H).
段階2:((R)−tert−ブチル2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを脱保護することにより、(R)−tert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメート塩酸塩を不純な白色固体として生じさせ、この固体を精製することなく次に用いた。
段階3:例52に使用した方法及び精製に従って(R)−tert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメート塩酸塩を中和することにより、例53を無色油状物として生じさせた。収量(Boc−保護物から0.043g、28%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10-7.16 (m, 1H), 6.45-6.51 (m, 3H), 4.27-4.36 (m, 1H), 3.71 (d, J = 6.4 MHz, 2H), 2.87 (d, J = 5.6 MHz, 2H), 1.80-1.90 (m, 2H), 1.64-1.80 (m, 4H), 1.34 (s, 2H), 1.12-1.32 (m, 4H), 1.25 (d, J = 6.4 MHz, 2H), 0.96-1.08 (m, 2H).
(例54)
3−アミノ−1−(3−フェネトキシフェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−フェネトキシフェニル)プロパン−1−オールを、例34及び48に記載の方法に従って調製した。
段階1:例34に使用した方法に従って3−ヒドロキシベンズアルデヒドを臭化フェネチルによりアルキル化し、但しDMFを反応溶媒として使用することにより、3−フェネトキシベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(0.98g、54%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.96 (s, 1H), 7.21-7.48 (m, 8H), 7.18-7.20 (m, 1H), 4.24 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 7.0 Hz, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−フェネトキシベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−フェネトキシフェニル)プロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.80g、80%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23-7.38 (m, 6H), 6.93-6.97 (m, 2H), 6.88 (dd, J = 7.6, 1.8 Hz, 1H), 5.00 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H).
段階3 例48に使用した方法に従って3−ヒドロキシ−3−(3−フェネトキシフェニル)プロパンニトリルを還元することにより、例54を無色油状物として生じさせた。収量(0.37g、46%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.10-7.28 (m, 6H), 6.85 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.76 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.57-4.62 (m, 1H), 4.04 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.97 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.74-2.86 (m, 2H), 1.78-1.84 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.4, 147.0, 138.4, 129.3, 129.0, 128.4, 126.3, 117.8, 112.8, 111.7, 69.7, 68.1, 36.6, 35.0, 21.1. MS: 272 [M+1]+.
(例55)
(1R,2R)−3−アミノ−2−メチル−1−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
(1R,2R)−3−アミノ−2−メチル−1−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例72に記載の方法に従って調製した。
段階1.例72に記載の方法に従って2−((2R,3R)−3−ヒドロキシ−3−(3−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(82)を2−プロピルペンチルメタンスルホネートと反応させることにより、2−((2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.414g、79%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75-7.80 (m, 4H), 7.13 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.67-6.70 (m, 1H), 5.30 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.38-4.41 (m, 1H), 3.78 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 3.70 (dd, J = 5.3, 13.5 Hz, 1H), 3.41 (dd, J = 9.4, 13.7 Hz, 1H), 2.21-2.28 (m, 1H), 1.67-1.75 (m, 1H), 1.23-1.42 (m, 8H), 0.85 (t, J = 6.7 Hz, 6H), 0.65 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2.例72に使用した方法に従って2−((2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護して粗製アミンを生じさせ、このアミンを、EtOAc中20%7NのNH3/MeOH/ヘキサン(50%から100%)の勾配を使用するクロマトグラフィーにより精製して例55を無色油状物として生じさせた。収量(0.085g、31%)。1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.85-6.91 (m, 2H), 6.79 (ddd, J = 1.0, 2.5, 及び8.2 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.85 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.83 (dd, J = 5.9, 12.7 Hz, 1H), 2.67 (dd, J = 5.9, 12.7 Hz, 1H), 1.75-1.87 (m, 2H), 1.31-1.48 (m, 8H), 0.92 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 0.73 (d, J = 7.0 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, MeOH-d4) δ 159.6, 145.7, 128.9, 119.0, 113.2, 112.8, 78.6, 70.6, 45.2, 42.0, 37.7, 33.8, 19.9, 14.0, 13.6; LC-MS (ESI+) 294.4 [M+H]+; RP-HPLC: 94.9 %, tR = 5.43分; キラル HPLC 96.6 % (AUC), tR = 6.53分.
(例56)
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールの調製
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを、例72に記載の方法に従って調製した。
段階1.例72に記載の方法に従って2−((2R,3R)−3−ヒドロキシ−3−(3−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(82)をシクロペンチルメチルメタンスルホネートと反応させることにより、2−((2R,3R)−3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.295g、61%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75-7.80 (m, 4H), 7.13 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.66-6.69 (m, 1H), 5.30 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.38-4.41 (m, 1H), 3.77 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.70 (dd, J = 5.5, 13.7 Hz, 1H), 3.40 (dd, J = 9.4, 13.7 Hz, 1H), 2.20-2.30 (m, 2H), 1.70-1.78 (m, 2H), 1.46-1.62 (m, 4H), 1.26-1.34 (m, 2H), 0.65 (d, J = 6.85 Hz, 3H).
段階2.例72に記載の方法に従って2−((2R,3R)−3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護して粗製アミンを生じさせ、このアミンをEtOAc中20%7NのNH3/MeOH/ヘキサン(50%から100%)の勾配を使用するクロマトグラフィーにより精製して例56を無色油状物として生じさせた。収量(0.102g、53%)。1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.85-6.91 (m, 2H), 6.79 (ddd, J = 0.8, 2.5, 及び8.0 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.82 (dd, J = 5.9, 12.7 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 6.1, 12.7 Hz, 1H), 2.28-2.39 (m, 1H), 1.77-1.88 (m, 3H), 1.54-1.71 (m, 4H), 1.33-1.42 (m, 2H), 0.73 (d, J = 6.9 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, MeOH-d4) δ 159.6, 145.7, 128.9, 119.0, 113.2, 112.8, 78.6, 72.0, 45.2, 42.1, 39.3, 29.3, 25.25, 13.9; LC-MS (ESI+) 264.5 [M+H]+; RP-HPLC: 97.7 %, tR = 4.22分; キラル HPLC 98.7 % (AUC), tR = 8.77分.
(例57)
2−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例46に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24(1.0g、3.5mmol)、(ブロモメチル)シクロプロパン(0.52mL、5.3mmol)及び炭酸セシウム(1.72g、5.3mmol)のNMP(20mL)中混合物を、75℃で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、DCM及び水に分配した。有機層を水により洗浄し、ブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、2−(2−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.710g、59%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83-7.89 (m, 2H), 7.67-7.75 (m, 2H), 7.12 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.42-6.49 (m, 3H), 4.2 (t, J = 5.6 Hz , 2H), 4.09 (t, , J = 5.6 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 6.8 Hz, 2H ), 1.18-1.12 (m, 1H), 0.58-0.64 (m, 2H), 0.30-0.33 (m, 2H).
段階2:2−(2−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例57を黄色油状物として生じさせた。収量(0.254g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.18 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.45-6.5 (m, 3H), 3.88 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.77 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.71 (bs , 2H), 1.15-1.24 (m, 1H), 0.53-0.57 (m, 2H), 0.29-0.31 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6 ) 159.9, 159.8, 129.9, 106.7, 106.6, 101.1, 71.9, 70.1, 40.9, 10.2, 3.1. MS: 208 [M+1]+.
(例58)
2−(3−(シクロブチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロブチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例57に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を(ブロモメチル)シクロブタンによりアルキル化することにより、2−(2−(3−(シクロブチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを半固体として生じさせた。収量(0.720g、58%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83-7.87 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.11 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.12-4.08 (m, 2H), 3.87 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.71-2.74 (m, 1H), 2.07-2.04 (m, 2H), 1.84-1.93 (m, 4H).
段階2:2−(2−(3−(シクロブチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例58を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.316g、72%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.5 (d , J = 2.4 Hz, 1H), 6.46-6.48 (m, 2H), 3.86-3.92 (m, 4H), 2.84 (t, J = 6 Hz, 2H), 2.64-2.75 (m ,1H), 2.02-2.09 (m, 2H), 1.87-1.92 (m, 2H), 1.77-1.84 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6 ) 160.0, 159.9, 129.9, 106.7, 106.6, 101.1, 71.4, 70.0, 40.9, 34.0, 24.4, 18.1, 25.5. MS: 222 [M+1]+.
(例59)
3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に使用した方法に従って調製した。
段階1:Mitsunobu反応に代えて、エーテルを記載の通りアルキル化により形成した。フェノール58(1g、3.5mmol)、臭化ベンジル(0.3mL、3.5mmol)、炭酸セシウム(1.158g、3.5mmol)のNMP(3.5mL)中懸濁液を、70℃で24時間加熱した。反応混合物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出し、水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させた。濾過し、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物を生じさせ、この粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル(0〜30%)勾配)により精製して2−(3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色固体として生じさせた。収量(0.708g、55%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.30-7.44 (m, 5H), 7.13-7.18 (m, 1H), 6.83-6.85 (m, 1H), 6.80 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.74 (dd, J = 7.8, 2.0, 1H), 5.03 (s, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.0-2.08 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例59をオフホワイト色半固体として生じさせた。収量(0.51g、78%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.40-7.45 (m, 2H), 7.34-7.39 (m, 2H), 7.30-7.32 (m,1H), 7.15-7.19 (m, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.67-6.82 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 2.51-2.58 (m, 4H), 1.58-1.64 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.8, 144.4, 137.7, 129.7, 128.9, 128.2, 128.1, 121.3, 115.3, 112.3, 69.5, 41.4, 35.1, 33.0. MS: 242 [M+1]+.
(例60)
3−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をシクロプロピルメチルブロミドとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.410g、36%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.73-6.78 (m, 2H), 6.67 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 7.6, 2.4 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.94 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.72-3.78 (m, 4H), 2.65 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.98-2.07 (m, 2H), 1.24-1.28 (m, 1H), 0.62-0.66 (m, 2H), 0.32-0.36 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例60を黄色油状物として生じさせた。収量(0.34g、50%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.17 (m, 1H), 6.69-6.74 (m, 3H), 3.77 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.49-2.58 (m, 4H), 1.58-1.73 (m, 2H), 1.15-1.22 (m, 1H), 0.52-0.58 (m, 2H), 0.26-0.30 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.7, 143.8, 129.2, 120.4, 114.5, 111.6, 71.8, 41.0, 34.7, 32.6, 10.2, 3.4. MS: 206 [M+1]+.
(例61)
3−(3−(シクロブチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロブチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をシクロブチルメチルブロミドとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(シクロブチルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.430g、34%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82-7.84 (m, 2H), 7.69-7.71 (m, 2H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.73-6.78 (m, 2H), 6.66 (dd, J = 7.6, 2.4 Hz, 1H), 3.88 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.75 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.70-2.79 (m, 1H), 2.66 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.10-2.17 (m, 2H), 2.00-2.07 (m, 2H), 1.82-1.98 (m, 4H).
段階2:2−(3−(3−(シクロブチルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例61を黄色油状物として生じさせた。収量(0.119g、48%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.17 (m, 1H), 6.70-6.75 (m, 3H), 3.90 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.62-2.71 (m, 1H), 2.49-2.56 (m, 4H), 2.02-2.09 (m, 2H), 1.78-1.92 (m, 4H), 1.59-1.66 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.3, 144.3, 129.6, 120.9, 114.9, 112.0, 71.7, 41.4, 35.1, 34.5, 33.0, 24.9, 18.6. MS: 220 [M+1]+.
(例62)
(S)−2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(S)−2−(3−(2−エチルブトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、スキーム21に示す方法に従って調製した。
スキーム21
段階1:例50に使用した方法及び精製に従ってフェノール67をアルコール73によりアルキル化することにより、ベンゾエート74を無色油状物として生じさせた。収量(12.7g、60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.18-8.21 (m, 2H), 7.60-7.66 (m, 1H), 7.46-7.53 (m, 2H), 7.30 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.76-6.83 (m, 3H), 4.86-4.98 (m, 1H), 4.44-4.52 (m, 1H), 3.42-3.52 (m, 1H), 3.18-3.28 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.28 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
段階2:例50に使用した方法及び精製に従ってベンゾエート74を脱アシル化することにより、フェノール75をガラス状無色油状物として生じさせた。収量(4.7g、66%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.04-7.10 (m, 1H), 6.93 (brs, 1H), 6.40-6.48 (m, 3H), 4.88-5.07 (m, 1H), 4.34-4.44 (m, 1H), 3.38-3.48 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.21 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
段階3:フェノール75(0.605g、2.27mmol)、2−エチルブチルメタンスルホネート(0.504g、2.8mmol)及び炭酸セシウム(1.1g、3.4mmol)を、DMF(5mL)中で合わせ、室温で一晩撹拌した。反応物を酢酸エチルにより飽和水性塩化アンモニウムから抽出し、合わせた有機物をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン0〜10%の勾配)により精製することにより、フェニルエーテル76を無色油状物として生じさせた。収量(0.527g、66%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11-7.17 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.92 (brs, 1H), 4.41-4.49 (m, 1H), 3.81 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.59-1.69 (m, 1H), 1.36-1.54 (m, 4H), 1.43 (s, 9H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.92 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
段階4:例5に使用した方法に従ってフェニルエーテル76を脱保護することにより、例62の塩酸塩を黄褐色固体として生じさせた。収量(0.213g、定量的)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.36 (brs, 3H), 7.06-7.12 (m, 1H), 6.46-6.58 (m, 3H), 4.64-4.74 (m, 1H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.84-3.06 (m, 2H), 1.56-1.67 (m, 1H), 1.34-1.52 (m, 4H), 1.22 (d, J = 6 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
(例63)
(S)−2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(S)−2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、例62に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール75を2−プロピルペンチルメタンスルホネートによりアルキル化することにより、(S)−tert−ブチル2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(0.331g、52%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11-7.17 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.91 (bs, 1H), 4.41-4.49 (m, 1H), 3.79 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 1.74-1.82 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 8H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.88-0.93 (m, 6H).
段階2:(S)−tert−ブチル2−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを脱保護することにより、例63の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.198g、60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.36 (brs, 3H), 7.09 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.44-6.58 (m, 3H), 4.63-4.74 (m, 1H), 3.76 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.82-3.06 (m, 2H), 1.70-1.80 (m, 1H), 1.24-1.45 (m, 8H), 1.22 (d, J = 6 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
(例64)
(S)−2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(S)−2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、例62に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール75をシクロペンチルメチルメタンスルホネートによりアルキル化することにより、(S)−tert−ブチル2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(0.331g、52%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10-7.16 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 4.92 (bs, 1H), 4.41-4.49 (m, 1H), 3.79 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.40-3.51 (m, 1H), 3.16-3.26 (m, 1H), 2.26-2.38 (m, 1H), 1.76-1.86 (m, 2H), 1.52-1.68 (m, 4H), 1.43 (s, 9H), 1.28- 1.38 (m, 2H), 1.25 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
段階2:(S)−tert−ブチル2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを脱保護することにより、例64の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.198g、60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.32 (brs, 3H), 7.05-7.13 (m, 1H), 6.42-6.58 (m, 3H), 4.62-4.73 (m, 1H), 3.76 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.80-3.04 (m, 2H), 2.22-2.36 (m, 1H), 1.74-1.86 (m, 2H), 1.50-1.66 (m, 4H), 1.22-1.38 (m, 2H), 1.20 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
(例65)
(S)−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンの調製
(S)−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロパン−1−アミンを、例62に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール75をシクロヘキシルメチルメタンスルホネートによりアルキル化することにより、(S)−tert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(0.331g、52%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.13 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.43-6.50 (m, 3H), 4.92 (bs, 1H), 4.38-4.48 (m, 1H), 3.70 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.40-3.50 (m, 1H), 3.16-3.25 (m, 1H), 1.80-1.90 (m, 2H), 1.64-1.80 (m, 4H), 1.42 (s, 9H), 1.12-1.34 (m, 6H), 0.96-1.08 (m, 2H).
段階3:(S)−tert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェノキシ)プロピルカルバメートを脱保護することにより、例64の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.198g、60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.37 (brs, 3H), 7.06-7.12 (m, 1H), 6.44-6.58 (m, 3H), 4.62-4.72 (m, 1H), 3.68 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.82-3.02 (m, 2H), 1.78-1.86 (m, 2H), 1.64-1.78 (m, 4H), 1.10-1.34 (m, 4H), 1.21 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 0.94-1.07 (m, 2H),
(例66)
(S)−1−アミノ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールの調製
(S)−1−アミノ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを、例6に記載の方法に従って調製した。
段階1:例6に挙げた手順に従って、3−ブロモフェノール(17)(5.0g、28.9mmol)を2−エチルブタン−1−オール(3.25g、31.79mmol)とカップリングさせた。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いでジエチルエーテルにより粉砕した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(100%のヘキサン)により精製することにより、1−ブロモ−3−(2−エチルブトキシ)ベンゼンを澄明液状物として生じさせた。収量(5.04g、62%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.11 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 6.92 (dd, J = 8.4, 2.6 Hz, 1H), 3.84 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.61-1.53 (m, 1H), 1.46-1.30 (m, 4H), 0.86 (t, J = 7.4 Hz, 6H).
段階2:1−ブロモ−3−(2−エチルブトキシ)ベンゼンをメタル化し、次いで(R)−(−)−エピクロロヒドリンを添加することにより、(S)−1−クロロ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせた。収量(1.57g、60%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.78-6.73 (m, 3H), 5.13 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.88-3.83 (m, 1H), 3.80 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.52 (dd, J = 10.8, 4.6 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 11.0, 5.8 Hz, 1H), 2.74 (dd, J = 13.8, 5.0 Hz, 1H), 2.62 (dd, J = 13.6, 7.6 Hz, 1H), 1.61-1.55 (m, 1H), 1.47-1.31 (m, 4H), 0.86 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
段階3:例6に使用した方法に従って(S)−1−クロロ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールをナトリウムアジドにより処理することにより、(S)−1−アジド−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせ、これを更に精製することなく使用した。
段階4:例6に使用した手順に従って(S)−1−アジド−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを還元することにより、例66を生じさせた。収量(0.95g、64%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.11 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75-6.69 (m, 3H), 3.79 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.53-3.47 (m, 1H), 2.62 (dd, J = 13.4, 5.8 Hz, 1H), 2.40 (dd, obs., 1H), 2.47 (dd, obs., 1H), 2.36 (dd, J = 12.8, 6.8 Hz, 1H), 1.62- 1.53 (m, 1H), 1.47-1.31 (m, 4H), 0.86 (t, J = 7.4 Hz, 6H).
(例67)
(S)−1−アミノ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールの調製
(S)−1−アミノ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを、例66に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ブロモフェノール(17)(5.0g、28.9mmol)を2−プロピルペンタン−1−オール(4.14g、31.79mmol)とカップリングさせることにより、1−ブロモ−3−(2−プロピルペンチルオキシ)ベンゼンを澄明液状物として生じさせた。収量(5.42g、60%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.10 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.0 2.0 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.74-1.70 (m, 1H), 1.38-1.24 (m, 8H), 0.84 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
段階2:1−ブロモ−3−(2−プロピルペンチルオキシ)ベンゼンをメタル化し、次いで(R)−(−)−エピクロロヒドリンを添加することにより、(S)−1−クロロ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせた。収量(1.52g、58%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.77-6.72 (m, 3H), 5.14 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.88-3.81 (m, 1H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.52 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 11.2, 5.6 Hz, 1H), 2.74 (dd, J = 13.6, 5.2 Hz, 1H), 2.60, (dd, J =13.6, 7.6 Hz, 1H), 1.75-1.69 (m, 1H), 1.39-1.25 (m, 8H), 0.85 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
段階3::例66に使用した方法に従って(S)−1−クロロ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールをナトリウムアジドにより処理することにより、(S)−1−アジド−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせ、これを更に精製することなく使用した。
段階4:例66に挙げた手順に従って(S)−1−アジド−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを還元することにより、例67を生じさせた。収量(1.02g、70%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.11 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.74-6.68 (m, 3H), 3.78 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.53-3.47 (m, 1H), 2.62 (dd, J = 13.6, 5.8 Hz, 1H), 2.51 (dd, obs., 1H), 2.47 (dd, obs., 1H), 2.37 (dd, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.74-1.69 (m, 1H), 1.40-1.25 (m, 8H), 0.85 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
(例68)
(R)−1−アミノ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールの調製
(R)−1−アミノ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを、例66に記載の方法に従って調製した。
段階1:1−ブロモ−3−(2−プロピルペンチルオキシ)ベンゼンをメタル化し、次いで(S)−(+)−エピクロロヒドリンを添加することにより、(R)−1−クロロ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせた。収量(1.55g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.77-6.72 (m, 3H), 5.13 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.88-3.82 (m, 1H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.52 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 10.8, 5.6 Hz, 1H), 2.74 (dd, J = 13.6, 5.2 Hz, 1H), 2.61 (dd, J = 13.2, 7.4 Hz, 1H), 1.74-1.69 (m, 1H), 1.39-1.25 (m, 8H), 0.85 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
段階2:例66に使用した方法に従って(R)−1−クロロ−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールをナトリウムアジドにより処理することにより、(R)−1−アジド−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせ、これを更に精製することなく使用した。
段階3:例66に挙げた手順に従って(R)−1−アジド−3−(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)プロパン−2−オールを還元することにより、例68を生じさせた。収量(1.05g、71%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.11 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.75-6.68 (m, 3H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.55-3.49 (m, 1H), 2.64 (dd, J = 13.2, 5.6 Hz, 1H), 2.52 (dd, obs., 1H), 2.48 (dd, obs., 1H), 2.37 (dd, J = 12.8, 7.0 Hz, 1H), 1.75-1.69 (m, 1H), 1.40-1.25 (m, 8H), 0.86 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
(例69)
(R)−1−アミノ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールの調製
(R)−1−アミノ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを、例6に記載の方法に従って調製した。
段階1:1−ブロモ−3−(2−エチルブトキシ)ベンゼンをメタル化し、次いで(S)−(+)−エピクロロヒドリンを添加することにより、(R)−1−クロロ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせた。収量(1.55g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.77-6.72 (m, 3H), 5.13 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.88-3.82 (m, 1H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.52 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 10.8, 5.6 Hz, 1H), 2.74 (dd, J = 13.6, 5.2 Hz, 1H), 2.61 (dd, J = 13.2, 7.4 Hz, 1H), 1.74-1.69 (m, 1H), 1.39-1.25 (m, 8H), 0.85 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
段階2:例66に使用した方法に従って(R)−1−クロロ−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールをナトリウムアジドにより処理することにより、(R)−1−アジド−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを生じさせ、これを更に精製することなく使用した。
段階3:例66に使用した手順に従って(R)−1−アジド−3−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)プロパン−2−オールを還元することにより、例69を生じさせた。収量(1.05g、71%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.11 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.75-6.68 (m, 3H), 3.78 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.55-3.49 (m, 1H), 2.64 (dd, J = 13.2, 5.6 Hz, 1H), 2.52 (dd, obs., 1H), 2.48 (dd, obs., 1H), 2.37 (dd, J = 12.8, 7.0 Hz, 1H), 1.75-1.69 (m, 1H), 1.40-1.25 (m, 8H), 0.86 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
(例70)
3−(3−フェネトキシフェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−フェネトキシフェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をフェネチルアルコールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−フェネトキシフェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.360g、30%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77-7.81 (m, 2H), 7.66-7.71 (m, 2H), 7.22-7.34 (m, 6H), 6.71-6.78 (m, 2H), 6.65 (dd, J = 7.2, 2.0 Hz, 1H), 3.87 (t, J = 6.8, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.88 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.98-2.06 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−フェネトキシフェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、3−(3−フェネトキシフェニル)プロパン−1−アミンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.220g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.30-7.34 (m, 4H), 7.20-7.24 (m, 1H), 7.12-7.18 (m, 1H), 6.71-6.77 (m, 3H), 4.15 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.48-2.58 (m, 4H), 1.60-1.68 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 143.7, 138.4, 129.2, 128.9, 128.3, 126.2, 120.6, 114.5, 111.6, 67.9, 40.6, 35.6, 33.8, 32.4. MS: 256 [M+1]+.
(例71)
3−アミノ−1−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、スキーム22に記載の方法に従って調製した。
スキーム22
段階1:例4に挙げた手順に従って、3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(8.46g、69.3mmol)をシクロプロピルカルビノール(5.0g、69.3mmol)とカップリングさせた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルにより粉砕した。得られた白色沈殿物を濾過により除去した。粉砕及び濾過を繰り返した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%のEtOAc−ヘキサン勾配)による精製を2回実施することにより、フェニルエーテル77を無色油状物として生じさせた。収量(0.87g、7%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.62 (s, 1H), 7.08-7.10 (m, 2H), 7.01-7.04 (m, 1H), 6.81-6.87 (m, 1H), 3.52 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 0.89-0.99 (m, 1H), 0.29-0.34 (m, 2H), 0.0-0.04 (m, 2H).
段階2:アルゴン下のカリウムtert−ブトキシド(5.9mLのTHF中1M溶液、5.9mmol)−50℃溶液に、無水アセトニトリル(0.22g、5.4mmol)を滴加し、反応物を−50℃で15分間撹拌した。この反応物に、フェニルエーテル77(0.865g、4.9mmol)の無水THF(3mL)中溶液を滴加し、−50℃で30分間撹拌を継続した。反応混合物を室温に加温しておき、次いで飽和水性NH4Cl(20mL)によりクエンチした。混合物をEtOAcにより抽出し、有機層をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、ヒドロキシニトリル78を無色油状物として生じさせた。収量(0.4g、38%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.92-6.98 (m, 1H), 6.58-6.64 (m, 2H), 6.52-6.56 (m, 1H), 4.64 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 3.47 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.48 (brs, 1H), 2.40 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 0.86 - 0.98 (m, 1H), 0.26 - 0.38 (m, 2H), -0.06 - 0.04 (m, 2H).
段階3:アルゴン下のヒドロキシニトリル78(0.36g、1.56mmol)の乾燥THF(3mL)中溶液に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(2mL、2.0mmmol)をゆっくり添加した。反応物を還流下で2時間撹拌し、次いで飽和水性NaHCO3(5mL)の添加によりクエンチした。混合物をEtOAcにより抽出し、有機層をブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%(7MのNH3/MeOH)ジクロロメタン)により精製することにより、例71を無色油状物として生じさせた。収量(0.086g、21%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.88 - 6.97 (m, 1H), 6.57 - 6.66 (m, 2H), 6.44 - 6.56 (m, 1H), 4.59 (d, J = 8.0,1H), 3.48 (d, J = 7.2, 2H), 2.70 - 2.80 (m, 1H), 2.56 - 2.66 (m, 1H), 2.50 (br s, 2H), 1.48 - 1.58 (m, 1H), 1.34-1.46 (m, 1H), 0.86-0.98 (m, 1H), 0.26 -0.34 (m, 2H), -0.04 -0.04 (m, 2H).
(例72)
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールの調製
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(2−エチルブトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを、スキーム23に示す方法に従って調製した。
スキーム23
段階1.例45に使用した方法に従って(R)−4−ベンジル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−オンを3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ベンズアルデヒド(49)と縮合させることにより、オキサゾリジノン79を無色油状物として生じさせた。収量(19.11g、定量的)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.34-7.45 (m, 6H), 7.03-7.145 (m, 3H), 5.54 (dt, J = 3.2, 6.9 Hz, 1H), 4.98 (dd, J = 1.2, 9.6 Hz, 1H), 4.79-4.84 (m, 1H), 4.40 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 4.23 (dd, J = 2.9, 8.8 Hz, 1H), 4.09-4.20 (m, 1H), 3.82-3.88 (m, 1H), 3.59-3.65 (m, 1H), 3.13 (dd, J = 3.2, 13.5 Hz, 1H), 3.02 (dd, J = 7.4, 13.5 Hz, 1H), 1.80-2.00 (m, 3H), 1.60-1.74 (m, 3H), 0.86 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.00 (d, J = 1.2 Hz, 9H).
段階2.LiBH4(6.57g、301.7mmol)の無水THF(75mL)中冷却(0℃)懸濁液に、MeOH(6.2mL)を添加し、混合物を0℃で20分間撹拌した。この後、オキサゾリジノン79(19.1g、37.3mmol)の無水THF(170mL)中溶液を添加し、反応混合物を0℃で4時間撹拌した。NH4Clの溶液(25%、100mL)を反応混合物に1時間にわたりゆっくり添加し、室温で15時間撹拌しておいた。層を分離し、水層をMTBEにより抽出し、合わせた有機層を飽和ブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してアルコール80を無色油状物として生じさせた。収量(8.57g、68%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22 (dt, J = 2.9, 7.8 Hz, 1H), 6.98-7.02 (m, 1H), 6.87-7.02 (m. 2H), 5.41 (dt, J = 3.3, 8.4 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 5.7, 6.8 Hz, 1H), 3.87-3.94 (m, 1H), 3.56-3.67 (m, 3H), 1.90-2.06 (m, 2H), 1.85-1.89 (m, 2H), 1.58-1.73 (m, 3H), 0.81 (dd, J = 5.1, 7.0 Hz, 3H), 0.00 (s, 9H).
段階3.例45に使用した方法に従ってアルコール80をフタルイミドとMitsunobu反応させることにより、フタルイミド81を無色油状物として生じさせた。収量(10.39g、91%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.76-7.92 (m, 4H), 7.13-7.19 (m, 1H), 6.93-6.98 (m, 1H), 6.86-6.91 (m, 1H), 6.76-6.83 (m, 1H), 5.37 (dt, J = 3.3, 15.5 Hz, 1H), 4.57 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.62-3.77 (m, 2H), 3.47-3.53 (m, 1H), 3.40 (ddd, J = 1.4, 9.2, 13.7 Hz, 1H), 2.24-2.31 (m, 1H), 1.65-1.89 (m, 3H), 1.44-1.64 (m, 3H), 0.64 (dd, J = 3.5, 6.9 Hz, 3H), -0.06 (s, 9H).
段階4.THP−保護フェノール81(4.10g、8.51mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(0.36g、1.9mmol)のTHF(40mL)及び水(10mL)中混合物を、室温で15時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残留物を20%のヘキサン/EtOAにより処理した。沈澱物を濾別し、ヘキサンにより洗浄し、次いで20%のEtOAc/ヘキサンにより洗浄した。沈殿物をフラッシュクロマトグラフィー(40%から100%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、フェノール82を白色固体として生じさせた。収量(1.74g、83%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.21 (s, 1H), 7.76-7.83 (m, 4H), 7.05 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.68-6.74 (m, 2H), 6.55 (ddd, J = 1.0, 2.4, 8.0 Hz, 1H), 5.26 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 4.1, 6.3 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 5.1, 13.7 Hz, 1H), 3.42 (dd, J = 9.8, 13.5 Hz, 1H), 2.15-2.22 (m, 1H), 0.61 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階5.メシレート83(0.230g、1.28mmol)、フェノール82(0.348g、1.12mmol)及びCs2CO3(0.502g、1.54mmol)の無水DMF(7mL)中混合物を、アルゴン下で60℃で24時間撹拌した。水性NH4Cl(25%、100mL)及び生成物をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層を飽和ブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してエーテル83を無色油状物として生じさせた。収量(0.216g、49%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75-7.80 (m, 4H), 7.14 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.67-6.70 (m, 1H), 5.30 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.38-4.41 (m, 1H), 3.79 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.70 (dd, J = 5.5, 13.7 Hz, 1H), 3.41 (dd, J = 9.4, 13.7 Hz, 1H), 2.20-2.30 (m, 1H), 1.54-1.62 (m, 1H), 1.31-1.47 (m, 4H), 0.87 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 0.65 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階6.例45に使用した方法に従ってフタルイミド83を脱保護して粗製アミンを生じさせ、このアミンをEtOAc中20%7NのNH3/MeOH/ヘキサン(50%から100%)の勾配を使用するクロマトグラフィーにより精製して例72を無色油状物として生じさせた。収量(0.051g、23%)。1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.85-6.91 (m, 2H), 6.79 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 2.83 (dd, J = 5.7, 12.7 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 5.9, 12.7 Hz, 1H), 1.78-1.88 (m, 1H), 1.58-1.67 (m, 1H), 1.39-1.56 (m, 4H), 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 0.73 (d, J = 6.8 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, MeOH-d4) δ 159.6, 145.7, 128.9, 119.0, 113.2, 112.8, 78.6, 69.8, 45.2, 42.1, 41.3, 23.3, 14.0, 10.3; LC-MS (ESI+) 266.3 [M+H]+; RP-HPLC: 94.9 %, tR = 4.56分; キラル HPLC 97.9 % (AUC), tR = 7.20分.
(例73)
(1S,2S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールの調製
3−((1S,2S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを、スキーム24に示す方法に従って調製した。
スキーム24
段階1:(S)−4−ベンジル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−オン(2.16g、9.26mmol)、無水MgCl2(0.104g、1.09mmol)及び3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンズアルデヒド(13)(2.22g、10.2mmol)のEtOAc(20mL)中混合物に、Et3N(2.7mL、19.4mmol)を添加し、次いでクロロトリメチルシラン(1.8mL、14.2mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下で室温で24時間撹拌し、次いでシリカゲル層に通して濾過し、これをEtOAcにより更に洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(1%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してイミド85を無色油状物として生じさせた。収量(4.63g、定量的)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22-7.34 (m, 6H), 6.88-6.93 (m, 2H), 6.81-6.84 (m, 1H), 4.87 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 4.71 (m, 1H), 4.29 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 3.0 Hz, 8.6 Hz, 1H), 4.05 (dd, J = 7.0 Hz, 9.4 Hz, 1H), 3.75 (m, 2H), 3.03 (dd, J = 3.0 Hz, 13.5 Hz, 1H), 2.91 (dd, J = 7.6 Hz, 13.5 Hz, 1H), 1.60-1.79 (m, 6H), 1.08-1.26 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H), 0.74 (d, J = 7.04 Hz, 3H), -0.10 (s, 9H).
段階2:イミド85(2.01g、4.45mmol)の無水THF(30mL)中溶液に、LiBH4のTHF中溶液(2M、5mL、10mmol)をアルゴン下で添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、NH4Clの飽和水溶液(15mL)をゆっくり添加し、次いでMTBEを添加した。混合物を15分間撹拌し、層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(5%から40%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してアルコール86を無色油状物として生じさせた。収量(0.57g、37%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.73-6.80 (m, 3H), 4.49 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.30 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.69-3.76 (m, 2H), 3.38-3.43 (m, 1H), 3.22-3.28 (m, 1H), 1.61-1.80 (m, 7H), 1.11-1.27 (m, 3H), 0.96-1.07 (m, 2H), 0.61 (d, J = 6.9 Hz, 3H), -0.07 (s, 9H).
段階3:アルゴン下のアルコール86(0.57g、1.63mmol)、フタルイミド(0.35g、2.38mmol)及びPh3P(0.72g、2.75mmol)の無水THF(20mL)中冷却(0℃)溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.5mL、3.00mmol)の無水THF(3mL)中溶液を添加した。反応混合物を室温に加温しながらアルゴン下で1時間撹拌し、次いで溶媒を真空中で除去し、残留物をジクロロメタン/ヘキサン中で溶解させ、フラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してフタルイミド87を無色油状物として生じさせた。収量(0.62g、80%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (m, 4H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.80-6.84 (m, 2H), 6.66-6.69 (m, 1H), 4.57 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.63-3.74 (m, 3H), 3.40 (dd, J = 13.7 Hz, 9.2 Hz, 1H), 2.25-2.32 (m, 1H), 1.61-1.79 (m, 6H), 1.12-1.27 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H), 0.64 (d, J = 6.9 Hz, 3H), -0.05 (s, 9H).
段階4:TMSエーテル87(0.62g、1.29mmol)のEtOH(絶対、20mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(25μL)を添加した。反応混合物を室温で50分間撹拌し、減圧下で濃縮し、EtOAcにより再蒸発させ、次いでヘキサンにより再蒸発させてアルコール88を無色油状物として生じさせた。収量(0.58g、定量的)。生成物を更に精製することなく次の段階に用いた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.76-7.80 (m, 4H), 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.82-6.86 (m, 2H), 6.65-6.68 (m, 1H), 4.40 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.67-3.74 (m, 3H), 3.40 (dd, J = 13.7 Hz, 9.4 Hz, 1H), 2.21-2.28 (m, 1H), 1.61-1.79 (m, 6H), 1.10-1.27 (m, 3H), 0.97-1.10 (m, 2H), 0.65 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
段階5:例1に記載の方法に従ってアルコール88をフタルイミド開裂させ、但し反応混合物を40℃で18時間撹拌した。生成物をジクロロメタン中4%7NのNH3/MeOHを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して例73を無色油状物として生じさせた。収量(0.29g、80%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.78-6.80 (m, 2H), 6.73 (ddd, J = 1.0 Hz, 2.5 Hz及び8.2 Hz, 1H), 4.30 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.57-2.59 (m, 2H), 1.57-1.79 (m, 7H), 1.11-1.27 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H), 0.59 (d, J = 6.9 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.2, 147.4, 129.3, 119.6, 113.4, 113.3, 78.3, 73.2, 46.2, 42.5, 37.9, 26.7, 26.0, 16.9, 15.4; ESI MS m/z 278.2 [M + H]+. キラル HPLC 97.7% (AUC), tR= 8.8分.
(例74)
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールの調製
3−((1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを、例73に使用した方法に従って調製した。
段階1:例45に記載の方法に従って(R)−4−ベンジル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−オンをアルデヒド13と縮合させることにより、(S)−4−ベンジル−3−((2S,3R)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチル−3−(トリメチルシリルオキシ)プロパノイル)オキサゾリジン−2−オンを無色油状物として生じさせた。収量(4.30g、定量的)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22-7.34 (m, 6H), 6.88-6.93 (m, 2H), 6.81-6.84 (m, 1H), 4.87 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 4.71 (m, 1H), 4.29 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 3.0 Hz, 8.6 Hz, 1H), 4.05 (dd, J = 7.0 Hz, 9.4 Hz, 1H), 3.75 (m, 2H), 3.03 (dd, J = 3.0 Hz, 13.5 Hz, 1H), 2.91 (dd, J = 7.6 Hz, 13.5 Hz, 1H), 1.60-1.79 (m, 6H), 1.08-1.26 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H), 0.74 (d, J = 7.04 Hz, 3H), -0.10 (s, 9H).
段階2:例73に記載の方法に従ってイミドをオキサゾリジノン開裂させることにより、(2R,3R)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチル−3−(トリメチルシリルオキシ)プロパン−1−オールを無色油状物として生じさせた。収量(0.77g、45%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.73-6.80 (m, 3H), 4.49 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.30 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.69-3.76 (m, 2H), 3.38-3.43 (m, 1H), 3.22-3.28 (m, 1H), 1.61-1.80 (m, 7H), 1.11-1.27 (m, 3H), 0.96-1.07 (m, 2H), 0.61 (d, J = 6.9 Hz, 3H), -0.07 (s, 9H).
段階3:例73に記載の方法に従ってMitsunobu反応させることにより、2−((2S,3S)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチル−3−(トリメチルシリルオキシ)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.58g、60%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (m, 4H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.80-6.84 (m, 2H), 6.66-6.69 (m, 1H), 4.57 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.63-3.74 (m, 3H), 3.40 (dd, J = 13.7 Hz, 9.2 Hz, 1H), 2.25-2.32 (m, 1H), 1.61-1.79 (m, 6H), 1.12-1.27 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H), 0.64 (d, J = 6.9 Hz, 3H), -0.05 (s, 9H).
段階4:例73に記載の方法に従ってエーテルをTMS脱保護することにより、2−((2S,3S)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.58g、定量的)。生成物を更に精製することなく次の段階に用いた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.76-7.80 (m, 4H), 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.82-6.86 (m, 2H), 6.65-6.68 (m, 1H), 4.40 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.67-3.74 (m, 3H), 3.40 (dd, J = 13.7 Hz, 9.4 Hz, 1H), 2.21-2.28 (m, 1H), 1.61-1.79 (m, 6H), 1.10-1.27 (m, 3H), 0.97-1.10 (m, 2H), 0.65 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
段階5:例73に記載の方法に従ってイミドをフタルイミド開裂させることにより、例74を無色油状物として生じさせた。収量0.232g(69%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.78-6.80 (m, 2H), 6.73 (ddd, J = 1.0 Hz, 2.5 Hz及び8.2 Hz, 1H), 4.30 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.57-2.59 (m, 2H), 1.57-1.79 (m, 7H), 1.11-1.27 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H), 0.59 (d, J = 6.9 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.2, 147.4, 129.3, 119.6, 113.4, 113.3, 78.3, 73.2, 46.2, 42.5, 37.9, 26.7, 26.0, 16.9, 15.4; ESI MS m/z 278.3 [M + H]+. キラル HPLC 97.5 % (AUC), tR= 8.3分.
(例75)
(1R,2S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールの調製
3−((1R,2S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを、スキーム25に示す方法に従って調製した。
スキーム25
段階1.Ph3P(0.315g、1.20mmol)の無水THF(3mL)中冷却(0℃)溶液に、DIAD(0.252g、1.24mmol)の無水THF(3mL)中溶液をAr下で添加した。反応混合物を0℃で5分間撹拌し、この後、Ph3P−DIAD錯体の白色沈殿物が形成した。この懸濁液に、2−((2S,3S)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(88)(0.403g、0.99mmol)の無水THF(3mL)中溶液を添加し、次いで安息香酸(0.134g、1.10mmol)の無水THF(3mL)中溶液を添加した。THFの追加量(2mL)を反応混合物に添加し、この混合物を0℃で20分間撹拌し、30分間にわたり室温に加温しておいた。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(10%から100%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してベンゾエート89を白色泡状物として生じさせた。収量(0.316g、63%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.00-8.03 (m, 2H), 7.76-7.80 (m, 4H), 7.63-7.68 (m, 1H), 7.50-7.54 (m, 2H), 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.83-6.85 (m, 2H), 6.72-6.76 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 3.68-3.74 (m, 3H), 3.50 (dd, J = 6.8 Hz, 13.9 Hz, 1H), 2.50-2.53 (m, 1H), 1.58-1.75 (m, 6H), 1.06-1.24 (m, 3H), 0.95-1.02 (m, 2H), 0.93 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
段階2.例33に記載の方法に従ってイミドベンゾエート89を脱保護し、但し5倍モル過剰のヒドラジン一水和物を使用することにより、例75を無色油状物として生じさせた。収量(0.030g、15%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.78-6.81 (m, 2H), 6.88-6.72 (m, 1H), 4.60 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.56 (dd, J = 6.3 Hz, 12.5 Hz, 1H), 2.40 (dd, J = 6.1 Hz, 12.5 Hz, 1H), 1.50-1.84 (m, 7H), 1.08-1.27 (m, 4H), 0.96-1.07 (m, 2H), 0.66 (d, J = 6.9 Hz, 3H). ESI MS m/z 278.6 [M + H]+. キラル HPLC: 97.8 %, tR = 9.13分.
(例76)
(1S,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールの調製
(1S,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを、例75に記載の方法に従って調製した。
段階1:例75に記載の方法に従ってMitsunobu反応させることにより、(1S,2R)−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−2−メチルプロピルベンゾエートを白色泡状物として生じさせた。収量(0.456g、76%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.00-8.03 (m, 2H), 7.76-7.80 (m, 4H), 7.63-7.68 (m, 1H), 7.50-7.54 (m, 2H), 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.83-6.85 (m, 2H), 6.72-6.76 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 3.68-3.74 (m, 3H), 3.50 (dd, J = 6.8 Hz, 13.9 Hz, 1H), 2.50-2.53 (m, 1H), 1.58-1.75 (m, 6H), 1.06-1.24 (m, 3H), 0.95-1.02 (m, 2H), 0.93 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
段階2:例75に記載の方法に従って(1S,2R)−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−2−メチルプロピルベンゾエートを脱保護することにより、N−((2R,3S)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ベンズアミドを無色油状物として生じさせた。収量(0.179g、52%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.37 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.77-7.82 (m, 2H), 7.39-7.52 (m, 3H), 7.17 (t, J = 15.7 Hz, 1H), 6.80-6.87 (m, 2H), 6.70-6.74 (m, 1H), 5.14 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.56 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.24-3.32 (m, 1H), 3.10-3.18 (m, 1H), 1.95-2.05 (m, 1H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.08-1.28 (m, 3H), 0.94-1.58 (m, 2H), 0.69 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
段階3:N−((2R,3S)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ベンズアミド(0.179g、0.47mmol)、ヒドラジン一水和物(0.2mL)、NaOH水溶液(50% w/w、0.5mL)及びNaOEt(MeOH中30%、1mL)の混合物を、アルゴン下で60℃で6日間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ブラインを添加し、生成物をMTBE中に抽出した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2中5%7NのNH/MeOH)により精製して例76を無色油状物として生じさせた。収量(0.049g、38%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.78-6.81 (m, 2H), 6.88-6.72 (m, 1H), 4.60 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.56 (dd, J = 6.3 Hz, 12.5 Hz, 1H), 2.40 (dd, J = 6.1 Hz, 12.5 Hz, 1H), 1.50-1.84 (m, 7H), 1.08-1.27 (m, 4H), 0.96-1.07 (m, 2H), 0.66 (d, J = 6.9 Hz, 3H); ESI MS 278.5 [M+H]+. キラル HPLC: 92.6%, tR = 10.0分.
(例77)
N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)アセトアミドの調製
N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)アセトアミドを、スキーム26に示す方法に従って調製した。
スキーム26
段階1:2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)酢酸(0.6g、3.34mmol)、TBTU(1.2g、4.0mmol)及びDIPEA(1.3ml、4.0mmol)のDMF(20ml)中混合物に、3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オール(1.0g、3.34mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を酢酸エチル(100ml)により希釈し、水(2×100ml)、ブライン(100ml)により洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、例77を無色油状物として生じさせた。収量(0.7g、50%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.65 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.17 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.82-6.85 (m, 2H), 6.72-6.75 (m, 1H), 5.22 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.48-4.52 (m, 1H), 3.82 (s, 2H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.42-3.52 (m, 2H), 3.39-3.41 (m, 2H), 3.30 (s, 3H), 3.12-3.17 (m, 2H), 2.86 (s, 2H), 2.66 (s, 2H), 1.61-1.79 (m, 8H), 1.08-1.28 (m, 3H), 0.98-1.06 (m, 2H).
(例78)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−エン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−エン−1−アミンを、スキーム27に示す方法に従って調製した。
スキーム27
段階1:メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.2g、3.32mmol)のTHF(10ml)中懸濁液に、KOBu−t(THF中1M、6.1mmol)を室温で添加した。30分間撹拌した後、化合物16(1.0g、2.77mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌し、AcOH(0.18g、2.77mmol)を添加した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(15%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、オレフィン90を無色油状物として生じさせた。収量(0.56g、56%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.91-6.96 (m, 2H), 6.79-6.81 (m, 1H), 5.35 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.51 (bs, 1H), 3.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 1.66-1.91 (m, 7H), 1.42 (s, 9H), 1.15-1.35 (m, 4H), 1.01-1.10 (m, 2H).
段階2:例5に使用した方法に従ってtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−エニルカルバメートを脱保護することにより、例78を白色固体として生じさせた。収量(0.1g、82%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.82 (bs, 3H), 7.25 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.85-7.03 (m, 3H), 5.46 (s, 1H), 5.14 (s, 1H), 3.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.79-2.88 (m, 2H), 2.74 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.60-1.84 (m, 6H), 1.13-1.28 (m, 3H), 0.98-1.08 (m, 2H).
(例79)
4−アミノ−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1,2−ジオールの調製
4−アミノ−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1,2−ジオールを、スキーム28に示す方法に従って調製した。
スキーム28
段階1:例10に使用した方法に従ってtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−エニルカルバメート(90)をエポキシ化することにより、tert−ブチル2−(2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)オキシラン−2−イル)エチルカルバメート(91)を無色油状物として生じさせた。収量(0.07g、64%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.86-6.90 (m, 2H), 6.79-6.82 (m, 1H), 6.37 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 2.89 (qt, J = 5.6 Hz, 2H), 2.66 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 2.18-2.26 (m, 1H), 1.61-1.84 (m, 7H), 1.33 (s, 9H), 1.13-1.24 (m, 4H), 0.98-1.08 (m, 2H).
段階2:tert−ブチル2−(2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)オキシラン−2−イル)エチルカルバメート(91)(0.04g、0.11mmol)のDCM(3ml)中混合物に、水(0.1ml)及びTFA(0.8ml)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(15%のメタノール中7MのNH3−DCM)により精製することにより、例79を無色油状物として生じさせた。収量(0.03g、93%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.28 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.90-6.93 (m, 2H), 6.84-6.87 (m, 1H), 3.76 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.19-3.26 (m, 1H), 2.86-2.95 (m, 1H), 2.30-2.39 (m, 2H), 1.67-1.89 (m, 7H), 1.20-1.48 (m, 4H), 1.02-1.13 (m, 2H).
(例80)
4−アミノ−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−オールの調製
4−アミノ−2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−オールを、スキーム29に示す方法に従って調製した。
スキーム29
段階1:tert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−エニルカルバメート(90)(0.32g、0.89mmol)のTHF(10ml)中溶液に、BH3(THF中1M、2.4ml、2.4mmol)を室温で添加した。4時間撹拌した後、水性NaOH(1M、6.0ml、6.0mmol)を添加し、混合物を60℃で2.5時間撹拌し、室温で18時間撹拌した。混合物にH2O2(6ml、30%)を添加し、50℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(2×50ml)により抽出した。酢酸エチル部分をブライン(50ml)により洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30%から75%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、tert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−4−ヒドロキシブチルカルバメート(92)を無色油状物として生じさせた。収量(0.2g、60%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.17 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.73-6.78 (m, 3H), 3.74 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.58-3.68 (m, 2H), 2.91 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.66-2.76 (m, 1H), 1.85-2.00 (m, 3H), 1.67-1.78 (m, 5H), 1.39 (s, 9H), 1.20-1.35 (m, 3H), 1.01-1.14 (m, 2H).
段階2:例5に使用した方法に従ってtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−4−ヒドロキシブチルカルバメート(92)を脱保護することにより、例80の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.06g、72%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.21 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.76-6.83 (m, 3H), 3.74 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.60-3.72 (m, 2H), 2.70-2.78 (m, 3H), 2.12-2.21 (m, 1H), 1.68-1.98 (m, 7H), 1.20-1.46 (m, 3H), 1.02-1.14 (m, 2H).
(例81)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−アミンを、例10及び5に使用した方法に従って調製した。
段階1:例10に使用した方法に従ってtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−エニルカルバメートを水素化することにより、tert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブチルカルバメートを無色油状物として生じさせた。収量(0.23g、92%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.17 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.68-6.75 (m, 3H), 3.69-3.74 (m, 4H), 2.95-3.08 (m, 2H), 2.65-2.74 (m, 1H), 1.65-1.86 (m, 7H), 1.41 (s, 9H), 1.15-1.35 (m, 3H), 0.98-1.09 (m, 2H).
段階2:例5に使用した方法に従ってtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブチルカルバメートを脱保護することにより、例83の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.07g、90%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.67 (bs, 3H), 7.18(t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.71-6.76 (m, 3H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.70-2.75 (m, 1H), 1.60-1.82 (m, 8H), 1.10-1.26 (m, 6H), 0.96-1.06 (m, 2H).
(例82)
2−(3−(4−メトキシブトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(4−メトキシブトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例7に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を4−メトキシブタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(2−(3−(4−メトキシブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.58g、44%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.88 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.11 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.42-6.47 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.92 (t, J = 6 Hz, 2H), 3.42 (t, J = 6 Hz, 2H), 3.34 (s, 3H), 1.74-1.86 (m, 2H), 1.6-1.74 (m, 2H).
段階2:2−(2−(3−(4−メトキシブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例82を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.241g、66%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.45-6.51 (m, 3H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.87 (t , J = 5.6 Hz, 2H), 3.35 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.23 (s, 3H), 2.84 (t , J = 5.6 Hz, 2H), 1.71-1.86 (m, 2H), 1.58-1.71 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) 159.9, 159.8, 129.9, 106.7, 106.6, 101.1, 71.5, 70.2, 67.1, 57.8, 40.9, 25.6, 25.5. MS: 240 [M+1]+.
(例83)
3−アミノ−1−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に使用した方法に従って調製した。
段階1:3−ブロモベンズアルデヒドをメタンスルホン酸テトラヒドロ−ピラン−2−イルメチルエステルによりアルキル化することにより、3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.4g、77%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.96 (s, 1H), 7.39-7.47 (m, 3H), 7.20-7.25 (m, 1H), 3.92-4.09 (m, 4H), 3.39-3.77 (m, 1H), 1.89-1.94 (m, 1H), 1.42-1.71 (m, 5H).
段階2:アセトニトリルを3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(1.1g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.26-7.31 (m, 1H), 6.93-6.99 (m, 2H), 6.87-6.92 (m, 1H), 4.97-5.03 (m, 1H), 3.68-4.01 (m, 4H), 3.47-3.55 (m, 1H), 2.75 (d, J =6.4, 2H), 1.90-1.93 (m, 1H), 1.43-1.71 (m, 5H).
段階3:3−ヒドロキシ−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例83を無色油状物として生じさせた。収量(0.59g、53%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15-7.21 (m, 1H), 6.84-6.88 (m, 2H), 6.73-6.77 (m, 1H), 4.62 (t, J = 6.2, 1H), 3.85-3.91 (m, 3H), 3.58-362 (m, 1H), 3.32-3.42 (m, 1H), 2.55-2.68 (m, 2H), 1.79-1.83 (m, 1H), 1.25-1.66 (m, 7H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.4, 148.3, 128.9, 117.9, 112.4, 111.7, 75.4, 71.2, 70.8, 67.3, 42.4, 40.1, 27.7, 25.5, 22.6. MS: 266 [M+1]+.
(例84)
2−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を2,6−ジクロロベンジルブロミドによりアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.73g、47%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.88 (m, 2H), 7.71-7.82 (m, 2H), 7.32-7.36 (m, 2H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.15-7.19 (m, 1H), 6.60 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.58 (s, 1H), 6.52 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 5.22 (s, 2H), 4.22 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.6 Hz, 2H).
段階2:2−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例84を黄色油状物として生じさせた。収量(0.27g、53%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55-7.58 (m, 2H), 7.45-7.49 (m, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 6.62-6.64 (m, 2H), 6.56 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 3.90 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.0, 159.6, 136.0, 131.7, 131.5, 130.0, 128.8, 107.4, 106.7, 101.3, 70.2, 64.9, 40.9. MS: 312 [M+1]+.
(例85)
2−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸3−メトキシ−プロピルエステルによりアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.1g、88%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.87 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.10-7.14 (m, 1H), 6.43-6.49 (m, 3H), 4.19 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.98 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.53 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.34 (s, 3H), 1.92-2.04 (m, 2H).
段階2:2−(2−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例85を黄色油状物として生じさせた。収量(0.209g、33%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.17 (m, 1H), 6.45-6.50 (m, 3H), 3.98 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.89-1.95 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.8, 129.9, 106.7, 106.6, 101.1, 70.2, 68.5, 64.5, 57.9, 41.0, 28.9. MS: 226 [M+1]+.
(例86)
3−アミノ−1−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例54に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドをメタンスルホン酸2−メトキシ−エチルエステルによりアルキル化することにより、3−(2−メトキシ−エトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(0.96g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.41-7.48 (m, 3H), 7.22-7.24 (m, 1H), 4.18 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.78 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.47 (s, 3H).
段階2:アセトニトリルを3−(2−メトキシ−エトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(2−メトキシ−エトキシ)−フェニル)−3−ヒドロキシプロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(1.4g、63%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.32 (m, 1H), 6.95-7.0 (m, 2H), 6.91 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 5.0 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 4.12 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.76 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.48 (s, 3H), 2.75 (d, J = 6.2 Hz, 2H).
段階3:3−(3−(2−メトキシ−エトキシ)−フェニル)−3−ヒドロキシプロピオニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例86を無色油状物として生じさせた。収量(0.45g、36%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.18-7.22 (m, 1H), 6.86-6.89 (m, 2H), 6.76 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 4.63 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.65 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.58-2.66 (m, 2H), 1.60-1.65 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.3, 148.3, 129.0, 118.0, 112.4, 111.7, 71.2, 70.4, 66.7, 58.2, 42.3. MS: 226 [M+1]+.
(例87)
3−アミノ−1−(3−(ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)を1−ブロモペンタンによりアルキル化することにより、3−ペンチルオキシベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.65g、69%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.42-7.45 (m, 2H), 7.37-7.39 (m, 1H), 7.15-7.19 (m, 1H), 4.01 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.78-1.85 (m, 2H), 1.34-1.50 (m, 4H), 0.95 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:アセトニトリルを3−ペンチルオキシベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−ペンチルオキシフェニル)プロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(1.11g、67%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.92-6.98 (m, 2H), 6.87 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.02 (m, 1H), 3.98 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.76 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.75-1.83 (m, 2H), 1.32-1.49 (m, 4H), 0.92 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
段階3:3−ヒドロキシ−3−(3−ペンチルオキシフェニル)プロピオニトリルをRaney−Niにより還元することにより、例87を無色油状物として生じさせた。収量(0.310g、28%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.21 (m, 1H), 6.84-6.88 (m, 2H), 6.74 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.57-2.65 (m, 2H), 1.67-1.73 (m, 2H), 1.60-1.66 (m, 2H), 1.30-1.43 (m, 4H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.5, 148.2, 128.9, 117.7, 112.3, 111.7, 71.2, 67.2, 42.4, 38.9, 28.4, 27.7, 21.9, 13.9. MS: 238 [M+1]+.
(例88)
3−アミノ−1−(3−(4−メトキシブトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(4−メトキシブトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
(例89)
2−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を1−ブロモ−3−フェニルプロパンとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.4g、98%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.86 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.27-7.32 (m, 1H), 7.16-7.23 (m, 4H), 7.10-7.15 (m, 1H), 6.46-6.49 (m, 2H), 6.42-6.45 (m, 1H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.91 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.78 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.0-2.09 (m, 2H).
段階2:2−(2−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例89を黄色油状物として生じさせた。収量(0.263g、25%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.27-7.30 (m, 2H), 7.20-7.24 (m, 2H), 7.16-7.19 (m, 1H), 7.13-7.15 (m, 1H), 6.46-6.51 (m, 3H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.96-2.03 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.8, 141.4, 129.9, 128.3, 125.8, 106.7, 106.6, 101.1, 70.2, 66.6, 40.9, 31.4, 30.3. MS: 272 [M+1]+.
(例90)
2−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を臭化ペンチルによりアルキル化することにより、2−(2−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.0g、80%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.70-7.74 (m, 2H), 7.10-7.14 (m, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.89 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.71-1.78 (m, 2H), 1.34-1.45 (m, 4H), 0.92 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階2:2−(2−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例90を黄色油状物として生じさせた。収量(0.346g、38%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.16 (m, 1H), 6.45-6.49 (m, 3H), 3.92 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.89 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.65-1.72 (m, 2H), 1.31-1.42 (m, 4H), 0.92 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.8, 129.9, 106.6, 106.5, 101.1, 70.2, 67.3, 41.0, 28.4, 27.7, 21.9, 13.9. MS: 224 [M+1]+.
(例91)
3−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を2,6−ジクロロベンジルブロミドによりアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.780g、51%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82-7.85 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.35-7.38 (m, 1H), 6.86-6.79 (m, 2H), 6.81 (s, 1H), 6.80 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1H), 5.25 (s, 2H), 3.76 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.68 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.00-2.09 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例8を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.36g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55-7.58 (m, 2H), 7.44-7.49 (m, 1H), 7.19-7.24 (m,1H), 6.85-6.88 (m, 2H), 6.81-6.84 (m, 2H), 5.20 (s, 2H), 2.50-2.60 (m, 4H), 1.60-1.69 (m, 2H).13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.5, 144.1, 136.0, 131.8, 131.5, 129.3, 128.8, 121.3, 114.6, 111.7, 64.7, 41.1, 34.9, 32.6. MS: 310 [M+1]+.
(例92)
3−アミノ−1−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールアミンを、例108に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)をメタンスルホン酸2−メトキシ−ベンジルエステルによりアルキル化することにより、3−(2−メトキシベンジルオキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.62g、81%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.41-7.53 (m, 4H), 7.26-7.36 (m, 2H), 6.92-7.0 (m, 2H), 5.17 (s, 2H), 3.85 (s, 3H).
段階2:アセトニトリルを3−(2−メトキシベンジルオキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.88g、47%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.42-7.46 (m, 1H), 7.27-7.31 (m, 2H), 6.90-7.06 (m, 5H), 5.12 (s, 2H), 5.01 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.76-2.82 (m, 2H).
段階3:3−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例8を無色油状物として生じさせた。収量(0.48g、54%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.07-7.41 (m, 4H), 6.90-6.93 (m, 3H), 6.81 (dd, J = 2.0, 2.4 Hz, 1H), 5.03 (s, 2H), 4.63 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.57-2.67 (m, 2H), 1.58-1.65 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.3, 156.8, 148.3, 129.2, 128.9, 124.8, 120.3, 118.0, 112.6, 111.9, 110.8, 71.2, 64.3, 55.4, 42.3. MS: 288 [M+1]+.
(例93)
2−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸シクロオクチルメチルエステルによりアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.920g、64%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.87 (m, 2H), 7.71-7.73 (m, 2H), 7.09-7.11 (m, 1H), 6.42-6.46 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 1.92-1.99 (m, 1H), 1.21-1.80 (m, 14H).
段階2:2−(2−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例93を黄色油状物として生じさせた。収量(0.260g、42%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.11-7.16 (m, 1H), 6.46-6.49 (m, 3H), 3.88 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.70 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.89-1.94 (m, 1H), 1.30-1.75 (m, 14). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.5, 160.4, 130.3, 107.2, 107.1, 101.7, 73.5, 70.6, 41.4, 37.3, 29.2, 27.0, 26.3, 25.4. MS: 264 [M+1]+.
(例94)
2−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例7に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24(1g、3.5mmol)、メタンスルホン酸3−ベンジルオキシプロピルエステル(0.3mL、3.5mmol)、炭酸セシウム(1.158g、3.5mmol)のDMF(3.5mL)中懸濁液を、70℃で24時間加熱した。反応物を水の添加によりクエンチした。反応物をDCMにより抽出し、水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗製物を生じさせた。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチルの勾配)により精製することにより、2−(2−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.560g、37%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.70-7.73 (m, 2H), 7.28-7.36 (m, 5H), 7.01-7.15 (m, 1H), 6.43-6.48 (m, 3H), 4.51 (s,2H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.05(t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.61-3.70 (m, 2H), 2.03-2.10 (m, 2H).
段階4:例75に使用した方法に従って2−(2−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例94を黄色油状物として生じさせた。収量(0.205g、53%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.25-7.34 (m, 5H), 7.11-7.17 (m,1H), 6.46-6.51 (m, 3H), 4.48 (s, 2H), 4.02 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.94-2.00 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.8, 138.5, 129.9, 128.2, 127.4, 127.3, 106.8, 106.7, 101.1, 71.9, 70.2, 66.3, 64.5, 40.9, 29.1. MS: 302 [M+1]+.
(例95)
3−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)プロパン−1−オールの調製
3−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)プロパン−1−オールを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を3−クロロ−プロプ−1−オールによりアルキル化することにより、2−(2−(3−(3−(ヒドロキシ)プロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.70g、57%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.89 (m, 2H), 7.70-7.75 (m, 2H), 7.10-7.15 (m, 1H), 6.43-6.50 (m, 3H), 4.21 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 4.08-4.13 (m, 4H), 3.82-3.87 (m, 2H), 1.19-2.05 (m, 2H).
段階2:2−(2−(3−(3−(ヒドロキシ)プロポキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例95を黄色油状物として生じさせた。収量(0.135g、31%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.17 (m, 1H), 6.46-6.50 (m, 3H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.50-3.55 (m, 2H), 2.84 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.80-1.87 (m, 3H), 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.4, 130.4, 107.1, 101.5, 70.6, 64.9, 57.7, 41.4, 32.6. MS: 212 [M+1]+.
(例96)
3−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を3−ブロモ−1−プロパノールによりアルキル化することにより、2−(3−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.800g、56%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.84 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.27-7.32 (m, 2H), 7.19-7.25 (m, 2H), 7.12-7.17 (m, 2H), 6.77 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.66 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.94 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.75 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.66 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.99-2.13 (m, 4H).
段階2:2−(3−(3−(3−フェニルプロポキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例96を黄色油状物として生じさせた。収量(0.35g、66%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.27-7.31 (m, 2H), 7.20-7.24 (m, 2H), 7.14-7.19 (m, 2H), 6.70-6.76 (m, 3H), 3.93 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.50-2.55 (m, 4H), 1.96-2.03 (m, 2H), 1.57-1.64 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.6, 143.9, 141.4, 129.2, 128.3, 125.8, 120.5, 114.5, 111.5, 66.4, 41.2, 35.0, 32.6, 31.5, 30.4. MS: 270 [M+1]+.
(例97)
3−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をメタンスルホン酸3−ベンジルオキシ−プロピルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.643g、44%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.80-7.83 (m, 2H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.27-7.35 (m, 5H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.77 (d, J = 7.6, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.66 (d, J = 8.0, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.06 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.77 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.0-2.10 (m, 4H).
段階2:2−(3−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例97を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.370g、86%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.26-7.35 (m, 5H), 7.13-7.18 (m, 1H), 6.70-6.76 (m, 3H), 4.48 (s, 2H), 4.02 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.46-2.56 (m, 4H), 1.94-2.0 (m, 2H), 1.57-1.64 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.6, 143.9, 138.5, 129.2, 128.2, 127.4, 127.3, 120.5, 114.5, 111.5, 71.9, 66.3, 64.3, 41.1, 35.0, 32.6, 29.2. MS: 300 [M+1]+.
(例98)
3−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)プロパン−1−オールの調製
3−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)プロパン−1−オールを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を3−ブロモ−1−プロパノールとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.300g、25%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.83 (m, 2H), 7.69-7.71 (m, 2H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.78 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.84-3.89 (m, 2H), 3.73 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.98-2.05 (m, 4H).
段階2:2−(3−(3−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例98を黄色油状物として生じさせた。収量(0.124g、67%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.70-6.75 (m, 3H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.50-2.57 (m, 4H), 1.80-1.87 (m, 2H), 1.58-1.65 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.7, 143.9, 129.2, 120.4, 114.4, 111.4, 111.5, 64.3, 57.3, 41.1, 34.9, 32.6, 32.2. MS: 210 [M+1]+.
(例99)
3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をシクロオクタンメタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.920g、65%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.86 (m, 2H), 7.68-7.73 (m, 2H), 7.10-7.13 (m, 1H), 6.72-6.79 (m, 2H), 6.64-6.68 (m, 1H), 3.65 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.64 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.98-2.06 (m, 4H), 1.65-1.78 (m, 7H), 1.56-1.64 (m, 5H), 1.30-1.40 (m, 3H).
段階2:2−(3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンをオフホワイト色油状物として生じさせた。収量(0.380g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.69-6.76 (m, 3H), 3.70 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.52-2.59 (m, 4H), 1.90-2.06 (m, 6H), 1.64-1.74 (m, 6H), 1.42-1.60 (m, 4H), 1.30-1.40 (m, 1H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.8, 143.6, 129.2, 120.4, 114.5, 111.6, 72.9, 40.5, 36.9, 33.7, 32.4, 28.7, 26.5, 25.8, 24.9. MS: 276 [M+1]+.
(例100)
2−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸4−ベンジルオキシ−ブチルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(4−ベンジルオキシブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドール−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.0g、63%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.73-6.78 (m, 2H), 6.67 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 7.6, 2.4 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.94 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.72-3.78 (m, 4H), 2.65 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.98-2.07 (m, 2H), 1.24-1.28 (m, 1H), 0.62-0.66 (m, 2H), 0.32-0.36 (m, 2H).
段階2:2−(2−(3−(4−ベンジルオキシブトキシ)フェノキシエチル)イソインドール−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例100を黄色油状物として生じさせた。収量(0.48g、67%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.25-7.32 (m, 5H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.45-6.50 (m, 3H), 4.46 (s, 2H), 3.95 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.71-1.80 (m, 2H), 1.64-1.70 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.8, 138.7, 129.9, 128.2, 127.4, 127.3, 106.7, 106.6, 101.1, 71.8, 70.2, 69.3, 67.2, 41.0, 25.8, 25.6. MS: 316 [M+1]+.
(例101)
2−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸2−メトキシ−ベンジルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.320g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.70-7.74 (m, 2H), 7.43 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.94-6.98 (m, 1H), 6.89 (d, J = 8.0, 1H), 6.54-6.59 (m, 2H), 6.47 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H), 4.21 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H).
段階2:2−(2−(3−(2−メトキシベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例101を黄色油状物として生じさせた。収量(0.119g、48%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.31-7.38 (m, 2H), 7.14-7.18 (m, 1H), 7.04 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.94-6.98 (m, 1H), 6.50-6.57 (m, 3H), 5.02 (s, 2H), 3.88 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.4, 160.2, 157.3, 130.4, 129.8, 129.6, 125.1, 120.8, 111.4, 107.4, 107.3, 101.8, 70.6, 64.9, 55.9, 41.4. MS: 274 [M+1]+.
(例102)
3−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をメタンスルホン酸2−ベンジルオキシエチルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.580g、40%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.83 (m, 2H), 7.68-7.70 (m, 2H), 7.32-7.39 (m, 5H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.76-6.79 (m, 2H), 6.69 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.13 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.82 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.0-2.06 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例102を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.28g、40%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.33-7.37 (m, 4H), 7.26-7.31 (m,1H), 7.14-7.18 (m, 1H), 6.73-6.77 (m, 3H), 4.55 (s, 2H), 4.11 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.76 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 2.50-2.58 (m, 4H), 1.59-1.63 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.5, 144.0, 138.3, 129.2, 128.2, 127.5, 127.4, 120.6, 114.6, 111.5, 72.1, 68.3, 66.9, 41.1, 35.0, 32.6. MS: 286 [M+1]+.
(例103)
3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例2及び18に記載の方法に従って調製した。
段階1:例2に使用した方法に従ってシクロペンチルメタノール(0.22g、2.4mmol)を化合物58(0.56g、2mmol)とカップリングさせることにより、2−(3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.29g、40%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.78-7.83 (m, 2H), 7.66-7.72 (m, 2H), 7.13 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.71-6.77 (m, 2H), 6.66 (ddd, J = 0.6, 2.5, 8.0 Hz), 3.78 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.28-2.38 (m, 1H), 1.98-2.07 (m, 2H), 1.77-1.87 (m, 2H), 1.52-1.66 (m, 4H), 1.30-1.40 (m, 2H).
段階2:例18に使用した方法に従って2−(3−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例103を無色油状物として生じさせた。収量(0.15g、83%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.13 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.72-6.76 (m, 2H), 6.67-6.71 (m, 1H), 3.81 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 2.56-2.66 (m, 4H), 2.26-2.39 (m, 1H), 1.70-1.87 (m, 4H), 1.54-1.70 (m, 4H), 1.32-1.42 (m, 2H).
(例104)
2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例2及び18に記載の方法に従って調製した。
段階1:例2に使用した方法に従ってシクロペンチルメチルメタンスルホネート(0.2g、1.1mmol)を化合物24(0.28g、1.1mmol)とカップリングさせることにより、2−(2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.07g、19%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82-7.87 (m, 2H), 7.68-7.74 (m, 2H), 7.10 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.40-6.48 (m, 3H), 4.20 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.09 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.76 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 2.26-2.36 (m, 1H), 1.74-1.85 (m, 2H), 1.507-1.66 (m, 4H), 1.27-1.36 (m, 2H).
段階2:例18に使用した方法に従って2−(2−(2−(3−(シクロペンチルメトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例104を無色油状物として生じさせた。収量(0.04g、89%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.10 - 7.60 (m, 1H), 6.47 - 6.53 (m, 3H), 3.99 (t J = 5.6 Hz, 2H), 3.81 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.78 - 1.88 (m, 2H), 1.54 - 1.72 (m, 4H), 1.34 - 1.44 (m, 3H).
(例105)
3−アミノ−1−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ブロモベンズアルデヒド(11)を2,6−ジクロロベンジルブロミドによりアルキル化することにより、3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(2.18g、81%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.0 (s, 1H), 7.45-7.57 (m, 3H), 7.36-7.40 (m, 2H), 7.27-7.30 (m, 2H), 5.34 (s, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−[3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(1.65g、68%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.34-7.39 (m, 3H), 7.24-7.28 (m, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.00-7.05 (m, 2H), 5.29 (s, 2H), 5.04 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 2.78 (d, J = 6.4 Hz, 2H).
段階3:3−[3−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロピオニトリル(1.6g、4.9mmol)のTHF(25ml)中氷冷撹拌溶液に、BH3.DMS(1.42mL、14.9mmol)を添加した。混合物を室温に加温しておき、次いで徐々に加温還流し、一晩維持した。混合物を氷浴中で冷却し、反応物を大過剰のMeOHをゆっくり添加することによりクエンチした。室温で約2時間撹拌した後、過剰の溶媒を減圧下で除去した。残留物をMeOHにより希釈し、溶媒を減圧下で4回除去した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶出剤(0%から15%の(9:1のMeOH−NH3)−DCM勾配)により精製することにより例105を褐色油状物として生じさせた。収量(0.820g、50%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55-7.59 (m, 2H), 7.44-7.50 (m, 1H), 7.22-7.27 (m, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.88-6.96 (m, 2H), 5.21 (s, 2H), 4.65 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 2.61-2.68 (m, 2H), 1.63-1.69 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.3, 148.4, 136.0, 131.8, 131.5, 129.1, 128.8, 118.6, 112.6, 111.9, 71.1, 64.8, 42.0, 38.8. MS: 326 [M+1]+.
(例106)
3−アミノ−1−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例105に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)をメタンスルホン酸シクロオクチルメチルエステルによりアルキル化することにより、3−(シクロオクチルメトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.6g、72%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.39-7.44 (m, 2H), 7.36-7.39 (m, 1H), 7.14-7.19 (m, 1H), 3.77 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.0-2.06 (m, 1H), 1.42-1.81 (m, 14H).
段階2:アセトニトリルを3−(シクロオクチルメトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.90g、48%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.25-7.31 (m, 1H), 6.91-6.95 (m, 2H), 6.84-6.89 (m, 1H), 5.01 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.74 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 1.97-2.04 (m, 1H), 1.33-1.79 (m, 14H).
段階3:3−(3−(シクロオクチルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例106を無色油状物として生じさせた。収量(0.48g、52%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15-7.21 (m, 1H), 6.83-6.87 (m, 2H), 6.72-6.77 (m, 1H), 4.61 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.61-2.64 (m, 2H), 1.93 (bs, 1H), 1.30-1.73 (m, 16H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.7, 148.2, 128.9, 117.8, 112.5, 111.8, 73.0, 71.2, 42.1, 40.1, 36.9, 28.8, 26.6, 25.9, 24.9. MS: 292 [M+1]+.
(例107)
3−アミノ−1−(3−(イソペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(イソペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例108に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)をメタンスルホン酸3−メチルブチルエステルによりアルキル化することにより、3−(イソペンチルオキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.26g、53%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.39-7.45 (m, 3H), 7.17-7.19 (m, 1H), 4.03 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.82-1.89 (m, 1H), 1.68-1.73 (m, 2H), 0.97 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
段階2:アセトニトリルを3−(イソペンチルオキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−(イソペンチルオキシ)フェニル)プロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.82g、54%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.32 (m, 1H), 6.94-6.96 (m, 2H), 6.85-6.90 (m, 1H), 5.00-5.03 (m, 1H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.77 (d, J =6.0 Hz, 2H), 1.81-1.88 (m, 1H), 1.64-1.71 (m, 2H), 0.96 (d, J =6.4 Hz, 6H).
段階3 3−ヒドロキシ−3−(3−(イソペンチルオキシ)フェニル)プロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例107を無色油状物として生じさせた。収量(0.52g、63%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17-7.21 (m, 1H), 6.83-6.87 (m, 2H), 6.73-6.77 (m, 1H), 4.62 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.57-2.67 (m, 2H), 1.73-1.82 (m, 1H), 1.56-1.65 (m, 4H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 6H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.8, 144.4, 137.7, 129.7, 128.9, 128.2, 128.1, 121.3, 115.3, 112.3, 69.5, 41.4, 35.1, 33.0. MS: 242 [M+1]+.
(例108)
3−アミノ−1−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
段階1:例34に使用した方法に従って3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)をメタンスルホン酸3−メトキシプロピルエステルによりアルキル化し、但し反応溶媒をDMFとすることにより、3−(3−メトキシプロポキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.32g、55%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.40-7.47 (m, 3H), 7.15-7.20 (m, 1H), 4.12 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.05-2.11 (m, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(3−メトキシプロポキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル)プロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.86g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.26-7.32 (m, 1H), 6.86-6.97 (m, 3H), 5.02-5.03 (m, 1H), 4.06 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.55 (t, J =6.0 Hz, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.75 (d, J =6.0 Hz, 2H), 2.03-2.09 (m, 2H).
段階3:3−ヒドロキシ−3−(3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル)プロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例108を生じさせた。収量(0.57g、65%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.18-7.22 (m, 1H), 6.86-6.91 (m, 2H), 6.73-6.77 (m, 1H), 4.62 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.46 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.89-2.68 (m, 2H), 1.91-1.97 (m, 2H), 1.60-1.65 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.4, 148.3, 128.9, 117.8, 112.4, 111.6, 71.2, 68.5, 64.3, 57.9, 42.4, 40.1, 29.0. MS: 240 [M+1]+.
(例109)
3−アミノ−1−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ブロモベンズアルデヒド1をブロモエタノールによりアルキル化することにより、3−(3−ヒドロキシエトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.81g、33%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.98 (s, 1H), 7.41-7.51 (m, 3H), 7.21-7.25 (m, 1H), 4.16 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 4.01 (t, J = 4.4 Hz, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(3−ヒドロキシエトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−[3−(3−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(1.13g、50%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.29-7.34 (m, 1H), 6.95-7.01 (m, 2H), 6.91 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 5.00-5.07 (m, 1H), 4.10-4.14 (m, 2H), 3.94-4.0 (m, 2H), 2.77 (d, J = 6.0 Hz, 2H).
段階3:3−ヒドロキシ−3−[3−(3−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロピオニトリルをRaney−Niにより還元することにより、例109を無色油状物として生じさせた。収量(0.365g、32%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 717-7.22 (m, 1H), 6.83-6.87 (m, 2H), 6.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.58 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.94 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 6.8 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.0, 148.6, 129.4, 118.3, 112.9, 112.2, 71.5, 69.7, 60.0, 42.2, 39.1. MS: 212 [M+1]+.
(例110)
3−アミノ−1−(3−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例34に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド11を3−ブロモ−1−プロパノールによりアルキル化することにより、3−(3−ヒドロキシ−プロポキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(3.3g、55%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.40-7.48 (m, 3H), 7.16-7.20 (m, 1H), 4.19 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.04-2.12 (m, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(3−ヒドロキシプロポキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−[3−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(1.80g、45%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.28-7.33 (m, 1H), 6.94-6.99 (m, 2H), 6.89 (dd, J = 8.2, 2.0 Hz, 1H), 4.15 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.77 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.02-2.09 (m, 3H).
段階3:3−ヒドロキシ−3−[3−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロピオニトリルをRaney−Niにより還元することにより、例110を無色油状物として生じさせた。収量(0.595g、32%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.22 (m, 1H), 6.84-6.88 (m, 2H), 6.73-6.77 (m, 1H), 4.58 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.80-1.87 (m, 2H), 1.60-1.66 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.5, 148.2, 128.9, 117.8, 112.4, 111.6, 71.2, 64.4, 57.3, 42.3, 32.2. MS: 226 [M+1]+.
(例111)
2−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸テトラヒドロピラン−2−イルメチルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.70g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.71-7.75 (m, 2H), 7.08-7.14 (m, 1H), 6.45-6.51 (m, 3H), 3.40-4.20 (m, 7H), 1.40-1.90 (m, 8H).
段階2:2−(2−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例111を黄色油状物として生じさせた。収量(0.12g、26%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.17 (m, 1H), 6.48-6.51 (m, 3H), 3.84-3.91 (m, 5H), 3.60-3.63 (m, 1H), 3.39-3.41 (41 (m, 1H), 2.87 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.80-1.86 (m, 1H), 1.60-1.66 (m, 1H), 2.50-2.60 (m, 4H), 1.60-1.69 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.3, 160.2, 130.4, 107.3, 107.2, 101.6, 75.8, 71.4, 70.1, 67.7, 40.6, 28.1, 26.0, 23.0. MS: 252 [M+1]+.
(例112)
2−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例94に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.950g、64%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 1H), 7.70-7.74 (m, 1H), 7.28-7.38 (m, 8H), 7.10-7.15 (m, 1H), 6.46-6.52 (m, 2H), 4.57 (s, 2H), 4.19 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.09 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.73-3.82 (m, 3H), 3.60-3.63 (m, 2H), 1.99 (t, J = 6.4 Hz, 1H).
段階2:2−(2−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例112を黄色油状物として生じさせた。収量(0.225g、32%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.32-7.37 (m, 4H), 7.26-7.31 (m, 1H), 7.13-7.18 (m, 1H), 6.48-6.53 (m, 3H), 4.55 (s, 2H), 4.11 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.75 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.7, 138.3, 129.9, 128.3, 127.6, 127.5, 106.8, 106.7, 101.2, 72.1, 70.2, 68.2, 67.1, 40.9. MS: 288 [M+1]+.
(例113)
2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例46に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を2−メトキシエタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを澄明油状物として生じさせた。収量(0.5g、41%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83-7.89 (m, 2H), 7.67-7.75 (m, 2H), 7.10-7.16 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.45-6.52 (m, 3H), 4.19 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 4.05-4.12 (m, 4H), 3.71-3.74 (m, 2H), 3.45 (s, 3H).
段階2:2−(2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例113を白色泡状物として生じさせた。収量(0.27g、87%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.15 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.47-6.52 (m, 3H), 4.03-4.06 (m, 2H), 3.87 (t, J = 6 Hz, 2H), 3.62-3.65 (m, 2H), 3.3 (s, 3H), 2.85 (t, J = 6 Hz, 2H), 1.6 (bs, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6 ) 160.4, 160.1, 130.4, 107.2, 107.1, 101.5, 70.8, 70.6, 67.3, 58.6, 41.4. MS: 212 [M+1]+.
(例114)
3−アミノ−1−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例54に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドをメタンスルホン酸4−ベンジルオキシ−ブチルエステルによりアルキル化することにより、3−(4−ベンジルオキシブトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.1g、61%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.41-7.46 (m, 2H), 7.33-7.38 (m, 5H), 7.28-7.31 (m, 1H), 7.14-7.18 (m, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.04 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 1.88-1.96 (m, 2H), 1.78-1.85 (m, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(4−ベンジルオキシブトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−[3−(4−ベンジルオキシ−ブトキシ)−フェニル]−3−ヒドロキシプロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.3g、52%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33-7.37 (m, 4H), 7.27-7.32 (m, 2H), 6.93-6.96 (m, 2H), 6.86 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.0 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 4.52 (s, 2H), 4.01 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.87-1.94 (m, 2H), 1.77-1.85 (m, 2H).
段階3:3−[3−(4−ベンジルオキシ−ブトキシ)−フェニル]−3−ヒドロキシプロピオニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例114を無色油状物として生じさせた。収量(0.18g、60%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.25-7.38 (m, 5H), 7.16-7.22 (m, 1H), 6.84-6.88 (m, 2H), 6.74 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.47 (s, 2H), 3.95 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.49 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.58-2.68 (m, 2H), 1.73-1.79 (m, 2H), 1.68-1.74 (m, 2H), 1.60-1.67 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.0, 148.7, 139.1, 129.4, 128.7, 127.9, 127.8, 118.3, 112.9, 112.2, 72.3, 71.7, 69.8, 67.5, 42.7, 26.3, 26.2. MS: 330 [M+1]+.
(例115)
3−アミノ−1−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例54に記載の方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドをメタンスルホン酸4−ベンジルオキシペンチルエステルによりアルキル化することにより、3−(5−ベンジルオキシペントキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.3g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.40-7.50 (m, 3H), 7.32-7.38 (m, 5H), 7.16-7.20 (m, 1H), 4.52 (s, 2H), 4.02 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.51 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.81-1.88 (m, 2H), 1.68-1.74 (m, 2H), 1.54-1.62 (m, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(5−ベンジルオキシペントキシ)−ベンズアルデヒドに添加することにより、3−[3−(5−ベンジルオキシペントキシ)−フェニル]−3−ヒドロキシプロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.74g、51%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23-7.41 (m, 6H), 6.90-6.98 (m, 2H), 6.86 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.0 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.98 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.51 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.75 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.75-1.84 (m, 2H), 1.67-1.73 (m, 2H), 1.53-1.62 (m, 2H).
段階3:3−[3−(5−ベンジルオキシペントキシ)−フェニル]−3−ヒドロキシプロピオニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例115を無色油状物として生じさせた。収量(0.51g、69%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.28-7.36 (m, 5H), 7.16-7.21 (m, 1H), 6.85-6.87 (m, 2H), 6.74 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 4.62 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.58-2.70 (m, 2H), 1.70-1.76 (m, 2H), 1.59-1.68 (m, 4H), 1.44-1.52 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.5, 148.2, 138.7, 128.8, 128.1, 127.3, 127.2, 117.7, 112.3, 111.7, 71.8, 71.2, 69.5, 67.1, 42.2, 38.8, 28.9, 28.5, 22.3. MS: 344 [M+1]+.
(例116)
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−N−メチルブタンアミドの調製
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−N−メチルブタンアミドを、例39に記載の方法に従って調製した。
段階1:酸65をメチルアミンと酸−アミンカップリングさせることにより、tert−ブチル3−(3−(4−(メチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)プロピルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.66g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.16-7.20 (m, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.70-6.71 (m, 2H), 3.99 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.13-3.15 (m, 2H), 2.80 (s, 3H), 2.61 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.38 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.08-2.15 (m, 2H), 1.76-1.83 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
段階2:tert−ブチル3−(3−(4−(メチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)プロピルカルバメートをBoc脱保護することにより、例116の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.360g、66%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.20 (m, 1H), 6.72-6.77 (m, 3H), 3.90 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.57-2.59 (m, 5H), 2.21 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.86-1.92 (m, 2H), 1.78-1.84 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 171.6, 158.3, 142.1, 129.1, 120.2, 114.2, 111.6, 66.5, 38.0, 31.6, 31.3, 28.3, 25.2, 24.6. MS: 251 [M+1]+.
(例117)
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−N,N−ジメチルブタンアミドの調製
4−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−N,N−ジメチルブタンアミドを、例39に記載の方法に従って調製した。
段階9:酸65をジメチルアミンと酸−アミンカップリングさせることにより、tert−ブチル3−(3−(4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)プロピルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.625g、57%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.15-7.20 (m, 1H), 6.71-6.76 (m, 3H), 4.02 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.96 (s, 3H), 2.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.52 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.09-2.15 (m, 2H), 1.76-1.83 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
段階10:tert−ブチル3−(3−(4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)プロピルカルバメートをBoc脱保護することにより、例117の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.427g、83%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17-7.22 (m, 1H), 6.75-6.77 (m, 3H), 3.95 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.94 (s, 2H), 2.81 (s, 3H), 2.77 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.88-1.93 (m, 2H), 1.79-1.84 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 171.1, 158.4, 142.2, 129.2, 120.2, 114.3, 111.7, 66.5, 38.0, 36.5, 34.7, 31.6, 28.4, 28.3, 24.2. MS: 265 [M+1]+.
(例118)
2−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)エタノールの調製
2−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)エタノールを、スキーム30に記載の方法に従って調製した。
スキーム30
段階1:例102をBoc保護することにより、tert−ブチル3−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロピルカルバメート(93)を黄色油状物として生じさせた。収量(0.570g、90%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33-7.37 (m, 4H), 7.27-7.31 (m, 1H), 7.18 (dd, J = 7.2, 2.0 Hz, 1H), 6.73-6.78 (m, 3H), 4.64 (s, 2H), 4.14 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.83 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.10-3.16 (m, 2H), 2.60 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.75-1.81 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
段階2:tert−ブチル3−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロピルカルバメート(93)をPd/Cを使用して脱ベンジル化することにより、tert−ブチル3−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロピルカルバメート(94)を黄色油状物として生じさせた。収量(0.370g、87%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14-7.19 (m, 1H), 6.71-6.76 (m, 3H), 3.95 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.67-3.71 (m, 2H), 3.32-3.36 (m, 2H), 2.88-2.93 (m, 2H), 1.61-1.69 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階3:tert−ブチル3−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロピルカルバメート(94)をジオキサン中のHClを使用してBoc脱保護することにより、例118を黄色油状物として生じさせた。収量(0.232g、85%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.21 (m, 1H), 6.72-6.78 (m, 3H), 3.93 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.57 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.76-1.84 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.2, 142.8, 129.9, 121.0, 115.0, 112.4, 69.8, 60.1, 38.8, 32.3, 29.0. MS: 232 [M+1]+.
(例119)
3−(3−(4−メチルベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(4−メチルベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を4−メチルベンジルアルコールとMitsunobuカップリングさせ、次いでフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)にかけることにより、2−(3−(3−(4−メチルベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色蝋状固体として生じさせた。収量(2.6g、69%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 (dd, J = 3.2 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.16 (dd, J = 8.0 Hz , 3H), 6.75-6.85 (m, 3H), 4.98 (s, 2H), 3.74 (t, J = 8.0, 2H), 2.67 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.04 (dddd, J = 8.0, 2H).
段階2:2−(3−(3−(4−メチルベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジン脱保護し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(5%のMeOH中7MのNH3/CH2Cl2)にかけることにより、例119を白色半固体として生じさせた。収量(0.22g、65%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.17-7.19 (m, 3H), 6.77-6.81 (m, 3H), 4.99 (s, 2H), 2.71 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 8.0, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.76 (dddd, J = 6.4, 2H), 1.25 (br s, 2H).
(例120)
3−(3−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を4−クロロベンジルアルコールとMitsunobuカップリングさせ、次いでフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)にかけることにより、2−(3−(3−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(2.82g、71%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79-7.82 (m, 2H), 7.67-7.69 (m, 2H), 7.31-7.38 (m, 4H), 7.15 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.79-6.81 (m, 2H), 6.70-6.73 (m, 1H), 4.99 (s, 2H), 3.72 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.02 (dddd, J = 7.2 Hz, 2H).
段階2:2−(3−(3−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジン脱保護し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(5%のMeOH中7MのNH3/CH2Cl2)にかけることにより、例120を白色固体として生じさせた。収量(0.213g、60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.32-7.38 (m, 4H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.74-6.82 (m, 3H), 5.00 (s, 2H), 2.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.75 (dddd, J = 7.2, 2H), 1.19 (br s, 2H).
(例121)
3−(3−(4−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(4−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:4−メトキシベンジルアルコールをフェノール58とMitsunobuカップリングさせることにより、2−(3−(3−(4−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色蝋状固体として生じさせた。収量(1.9g、48%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (dd, J = 2.4 Hz, 2H), 7.69 (dd, J = 3.2 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.14 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.88-6.92 (m, 2H), 6.77-6.81 (m, 2H), 6.72 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 4.95 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.73 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.01 (dd, J = 7.2 Hz, 2H).
段階2:2−(3−(3−(4−メトキシベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジン脱保護することにより、例121を白色固体として生じさせた。収量(161mg、48%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.89-6.92 (m, 2H), 6.77-6.80 (m, 3H), 4.96 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 2.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.76 (dddd, J = 8.0, 2H), 1.26 (bs, 2H).
(例122)
3−(3−(チアゾール−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(チアゾール−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に記載の方法に従って調製した。
段階1:2−ヒドロキシメチルチアゾールをフェノール58とMitsunobuカップリングさせることにより、2−(3−(3−(チアゾール−2−イルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを不明の不純物を有する薄黄色固体として生じさせた。収量(2.27g、69%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.68 - 7.72 (m, 3H), 7.55-7.60 (m, 2H), 7.27 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.06 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.72-6.78 (m, 2H), 6.67 (dd, J = 3.2, 8.0 Hz, 1H), 5.25 (s, 2H), 3.64 (t, J = 3.2 Hz, 2H), 2.57 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 2.01 (dddd, J = 3.2 Hz, 2H).
段階2:2−(3−(3−(チアゾール−2−イルメトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをヒドラジン脱保護することにより、例122を無色油状物として生じさせた。収量(264mg、74%)。%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.79-7.83 (m, 3H), 5.35 (s, 2H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.74 (dddd, J = 7.2, 2H), 1.41 (bs, 2H).
(例123)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニルチオ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニルチオ)エタンアミンを、スキーム31に示す方法に従って調製した。
スキーム31
段階1:アルゴン下の1−(シクロヘキシルメトキシ)−3−ヨードベンゼン(3)(3.15g、9.96mmol)、トリエチルアミン(4.0mL、28.7mmol)及びチオグリコール酸メチル(2.5mL、28.0mmol)のNMP(60mL)中ガス抜き溶液に、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)(0.39g、0.48mmol)を添加した。反応物を80℃で24時間加熱した。反応混合物をEtOAcにより水から抽出し、合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製することにより、メチルエステル95を無色油状物として生じさせた。収量(0.95g、32%):NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.15 - 7.22 (m, 1H), 6.92 - 6.95 (m, 2H), 6.72 - 6.77 (m, 1H), 3.70 - 3.80 (m, 5H), 3.65 (s, 2H), 1.64 - 1.90 (m, 6H), 1.14 - 1.36 (m, 3H), 0.98 - 1.02 (m, 2H).
段階2:例4に使用した方法に従ってメチルエステル95を還元することにより、アルコール96を無色油状物として生じさせた。収量(0.79g、92%):NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.89 - 6.95 (m, 2H), 6.71 - 6.76 (m, 1H), 3.70 - 3.78 (m, 4H), 3.11 (t, J = 5.6, 2H), 1.80 - 1.90 (m, 3H), 1.64 - 1.80 (m, 4H), 1.14 - 1.38 (m 3H), 0.98 - 1.10 (m, 2H).
段階3:例2に使用した手順によりフタルイミドをアルコール96とMitsunobuカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィー(0〜50%のEtOAc/Hex勾配)により、チオエーテル97をオフホワイト色固体として生じさせた。収量(1.4g、84%):NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.76 - 7.81 (m, 2H), 7.66 - 7.72 (m, 2H), 7.10 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.90 - 6.96 (m, 2H), 6.58 - 6.62 (m, 1H), 3.94 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.70 - 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.23 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.85 - 1.90 (m, 2H), 1.65 - 1.85 (m, 3H), 1.15 - 1.40 (m, 4H), 1.00 - 1.15 (m, 2H).
段階4:例1に使用した方法によりチオエーテル97を脱保護し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(0〜10%の(7NのNH3/MeOH)/ジクロロメタン勾配)にかけることにより、例123を無色油状物として生じさせた。収量(0.074g、50%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.79 - 6.85 (m, 2H), 6.67 - 6.71 (m, 1H), 3.73 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.92 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.52 - 1.80 (m, 8H), 1.10 - 1.30 (m, 3H), 0.94 - 1.10 (m, 2H).
(例124)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニルスルフィニル)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニルスルフィニル)エタンアミンを、スキーム32に示す方法に従って調製した。
スキーム32
段階1:チオエーテル97(0.336g、0.85mmol)のアセトニトリル中混合物に、塩化鉄(III)(0.005g、0.031mmol)を添加し、反応物を5分間撹拌し、次いで過ヨウ素酸(0.214g、0.94mmol)を添加した。反応物を30分間撹拌し、次いで1MのNa2S2O3をゆっくり添加することによりクエンチした。反応物をEtOAcにより水から抽出し、合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜100%のEtOAc/ヘキサン)により精製することにより、スルホキシド98を無色油状物として生じさせた。収量(0.299g、85%):NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.72 - 7.78 (m, 2H), 7.64 - 7.70 (m, 2H), 2.26 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16 - 7.20 (m, 1H), 7.05 - 7.19 (m, 1H), 6.75 - 6.84 (m, 1H), 3.90 - 4.15 (m, 2H), 3.73 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.19 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.60 - 1.95 (m, 6H), 0.95 - 1.35 (m, 5H).
段階2:例1に使用した方法によりスルホキシド98を脱保護し、次いで分取TLC(10%の(7NのNH3/MeOH)/ジクロロメタン)にかけることにより、例124を無色油状物として生じさせた。収量(0.046g、27%):NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.46 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16 - 7.26 (m, 2H), 7.06 - 7.10 (m, 1H), 3.82 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.90 - 3.10 (m, 4H), 1.84 - 1.94 (m, 2H), 1.64 - 1.84 (m, 4H), 1.16 - 1.40 (m, 3H), 1.04 - 1.16 (m, 2H).
(例125)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニルスルホニル)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニルスルホニル)エタンアミンを、スキーム33の例に示す方法に従って調製した。
スキーム33
段階1:チオエーテル97(0.364g、0.92mmol)のエタノール10mL)中0℃混合物に、ヘプタモリブデン酸アンモニウム四水和物(0.335g、0.27mmol)及び過酸化水素(0.9mLの30%水溶液、8.8mmol)を添加した。反応物を0℃で20分間撹拌し、周囲温度に加温しておき、一晩撹拌した。反応物を1MのNa2S2O3をゆっくり添加することによりクエンチし、EtOAcにより水から抽出し、合わせた有機物を水及びブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5〜60%のEtOAc/ヘキサン)により精製することにより、スルホン99を無色油状物として生じさせた。収量(0.350g、73%):NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75 - 7.8 (m, 2H), 7.67 - 7.72 (m, 2H), 7.42 - 7.46 (m, 1H), 7.31 - 7.38 (m, 2H), 6.95 - 7.00 (m, 1H), 4.07 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.78 (d, J = 6.4Hz, 2H), 3.59 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.67 - 1.90 (m, 6H), 1.15 - 1.40 (m, 3H), 1.00 - 1.15 (m, 2H).
段階2:例1に使用した方法によりスルホン99を脱保護し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(0〜10%の(7NのNH3/MeOH)/ジクロロメタン勾配)にかけることにより、例125を無色油状物として生じさせた。収量(0.131g、90%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.53 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38 - 7.42 (m, 1H), 7.30 - 7.33 (m, 1H) 7.24 - 7.29 (m, 1H), 3.84 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.32 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.58 - 1.84 (m, 6H), 1.51 (brs, 2H), 1.12 - 1.30 (m, 3H), 0.98 - 1.12 (m, 2H).
(例126)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドラゾノプロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドラゾノプロパン−1−アミンを、スキーム34に記載の方法に従って調製した。
スキーム34
段階1.アルデヒド13の合成:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(4.50kg、36.8mol)、ブロモメチルシクロヘキサン(5.90kg、33.3mol)、無水炭酸カリウム(5.50kg、39.8mol)及び無水N−メチル−2−ピロリジノン(NMP、5.9L)の混合物を、75℃で加熱しながら窒素雰囲気下で18〜26時間撹拌した。反応をGCにより追跡した。反応を完了させてから、反応器含有物を周囲温度に冷却しておき、17Lの1Nの水性水酸化ナトリウム、6Lの水及び22Lのヘプタンにより希釈した。撹拌し、層を分離した後、有機相を8Lの1N水性水酸化ナトリウムにより洗浄し、次いで6Lの25%水性塩化ナトリウムにより洗浄した。へプタン溶液を3kgの無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮(40〜50℃)し、5.55kg(76.0%)のアルデヒド13を琥珀色油状物としてもたらした。
臭化ビニルマグネシウムのTHF中冷却(0℃)溶液(1M、120mL)に、アルデヒド13(20.04g、91.8mmol)の無水THF(60mL)中溶液をアルゴン雰囲気下で15分間にわたり添加した。反応混合物を0℃で2時間40分間撹拌し、次いで室温に加温しておいた。NH4Clの水溶液(25%、200mL)を慎重に添加し、層を分離し、水層をEtOAc(100mL)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4により乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮することにより、アリルアルコール100を得、これを更に精製することなく次の段階に使用した。収量(23.34g、定量的)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.81-6.85 (m, 2H), 6.74 (ddd, J = 1.2, 2.2, 7.8 Hz, 1H), 5.89 (ddd, J = 5.9, 10.2, 17.0 Hz, 1H), 5.42 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 5.21 (dt, J = 1.8, 17.0 Hz, 1H), 4.95-5.02 (m, 2H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.60-1.80 (m, 6H), 1.10-1.30 (m, 3H), 0.90-1.10 (m, 2H).
段階2.アルゴン雰囲気下の塩化オキサリル(10mL、114.6mmol)の無水CH2Cl2(60mL)冷却(−78℃)溶液に、DMSO(16mL、225.3mmol)の無水CH2Cl2(16mL)中溶液の最初の半分を15分間滴加し、第2の半分をすぐに添加した。この後、アリルアルコール100(23.34g、91.8mmol)の無水CH2Cl2(30mL)中溶液を40分間にわたり滴加し、次いでCH2Cl2(10mL)を滴加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。トリエチルアミン(40mL、287.0mmol)を15分間にわたり滴加し、反応混合物を1時間にわたり室温に加温しておき、分離漏斗中に移した。水(500mL)を添加し、混合物を振とうさせ、層を分離し、水層をCH2Cl2(100mL)により抽出した。合わせた有機層を水性HCl(1%、200mL)、水性NaHCO3(5%、200mL)、ブライン(30%、200mL)により連続的に洗浄した。有機層を活性炭により処理し、無水MgSO4上で乾燥させ、濾過した。濾過物を減圧下で濃縮してビニルケトン101を橙色油状物として生じさせ、この油状物を更に精製することなく次の段階に使用した。収量(23.1g、定量的、NMRによる純度80%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55 (dt, J = 1.2, 8.0 Hz, 1H), 7.39-7.45 (m, 2H), 7.37 (dd, J = 10.6, 17.0 Hz, 1H), 6.31 (dd, J = 2.0, 17.0 Hz, 1H), 5.94 (dd, J = 2.0, 10.4 Hz, 1H), 3.82 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.60-1.80 (m, 6H), 1.10-1.30 (m, 3H), 0.90-1.10 (m, 2H).
段階3.フタルイミド(0.715g、4.86mmol)、NaOMe(MeOH中30%、0.03mL、0.16mmol)の無水N−メチルピロリドン(NMP、5mL)中溶液に、無希釈ビニルケトン101(1.024g、4.19mmol)を添加し、反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。水(50mL)を添加し、沈殿物を濾別し、水、ヘキサンにより洗浄し、空気上で乾燥させてフタルイミドケトン102を帯黄色固体として生じさせた。収量(1.235g、75%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79-7.87 (m, 4H), 7.45-7.49 (m, 1H), 7.35-7.41 (m, 2H), 7.16 (ddd, J = 0.6, 2.0, 8.2 Hz, 1H), 3.90 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.79 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.39 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.07-1.28 (m, 3H), 0.95-1.07 (m, 2H).
段階4.例7に記載の手順に従ってフタルイミド102を脱保護し、但し反応物を75℃で6時間撹拌し、次いで室温で15時間撹拌した。フラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2中4%の7NのNH3/MeOH)により精製することにより、例126を帯黄色油状物として生じさせた。収量(0.119g、30%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.19 (m, 3H), 6.73-6.78 (m, 1H), 6.57 (br. s, 2H), 3.72 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.55 (br. s, 2H), 1.07-1.28 (m, 3H), 0.95-1.07 (m, 2H); 13C NMR (400 MHz, DMSO-d6 + 5% D2O) δ 159.5, 144.7, 141.1, 129.8, 117.9, 114.0, 111.1, 73.3, 38.7, 37.8, 30.0, 26.7, 26.0.
(例127)
2−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)エタノールの調製
2−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)エタノールを、スキーム35に記載の方法に従って調製した。
スキーム35
段階1.例1に挙げた方法に従って、3’−ヒドロキシ−アセトフェノンのブロモメチルシクロヘキサン(2)によりアルキル化した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製して1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)エタノン(103)を無色油状物として生じさせた。収量(3.17g、45%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.50 (dt, J = 1.4, 6.3 Hz, 1H), 7.36-7.42 (m, 2H), 7.16 (ddd, J = 1.0, 2.7, 8.2 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.54 (s, 3H), 1.60-1.80 (m, 6H), 1.10-1.30 (m, 3H), 0.90-1.10 (m, 2H).
段階2.ケトン103(3.17g、13.6mmol)のTHF(30mL)中溶液に、三臭化ピリジニウム(5.47g、15.4mmol)を添加し、反応混合物を室温で40分間撹拌した。沈殿物を濾別し、濾過ケークをMTBEにより洗浄し、濾液をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、活性炭により処理し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製して臭化物104を白色固体として生じさせた。収量(3.32g、78%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.54 (dt, J = 1.0, 7.6 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.21 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.91 (s, 2H), 3.82 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.55-1.81 (m, 6H), 1.09-1.29 (m, 3H), 0.97-1.09 (m, 2H).
段階3.例6に挙げた方法に従って臭化物104をNaN3によりアジド化し、但しNaIを使用せず、反応混合物を50℃で30分間加熱した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中5%から30%のEtOAc勾配)により精製することにより、アジドケトン107を黄色油状物として得た。収量(0.170g、57%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.37 (m, 3H), 7.07 (ddd, J = 1.2, 2.5, 8.0 Hz, 1H), 4.47 (s, 2H), 3.73 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.60-1.82 (m, 6H), 1.08-1.29 (m, 3H), 0.93-1.05 (m, 2H).
段階4.例4に記載の方法に従ってアジドケトン107をLiAlH4により還元することにより、例128を無色油状物として生じさせた。収量(0.023g、15%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.80-6.84 (m 2H), 6.71-6.75 (m, 1H), 4.36 (dd, J = 4.3, 7.6 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.62 (ABd, J = 4.3, 12.9 Hz, 1H), 2.52 (ABd, J = 7.6, 5.1 Hz, 1H), 1.58-1.82 (m, 6H), 1.09-1.29 (m, 3H), 0.97-1.09 (m, 2H). RP-HPLC: 96.4%, tR = 7.13分 (方法2).
(例128)
N1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−N1−メチルエタン−1,2−ジアミンの調製
N’−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−N’−メチルエタン−1,2−ジアミンを、スキーム36に記載の方法に従って調製した。
スキーム36
段階1:ブロモメチルシクロヘキサン(2)(18g、100mmol)、フェノール106(13g、12mmol)及び炭酸セシウム(65g、20mmol)のDMF(200mL)中混合物を、50℃で5時間加熱し、次いでEtOAcにより希釈し、1NのNaOH、水及びブラインにより洗浄した。合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜100%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アニリン107を褐色油状物として生じさせ、このアニリンは静止後に固化した。収量(12.4g、60%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.04 (t, J = 8, 1H), 6.25 -6.34 (m, 3H), 3.71 (d, J = 5.8, 2H), 3.67 (br s, 2H), 1.82 - 1.90 (m, 2H), 1.65 - 1.82 (m, 4H), 1.14 -1.36 (m, 3H), 0.97 - 1.10 (m, 2H).
段階2:アルゴン下のアニリン107(1.37g、6.7mmol)、2−(1,3−ジオキソインドリン−2−イル)アセトアルデヒド(108)(1.26g、6.7mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.1g、10.05mmol)及び酢酸(0.04g、6.7mmol)の乾燥ジクロロメタン中混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和水性NaHCO3、水及びブラインにより洗浄した。合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0〜60%のEtOAc−ヘキサン勾配)により、第2級アニリン109を黄色油状物として生じさせた。収量(1.6g、64%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 - 7.85 (m, 2H), 7.66 - 6.72 (m, 2H), 7.01 (t, J = 6 Hz, 1H), 6.18 - 6.22 (m, 2H), 6.14 - 6.18 (m, 1H), 4.05 (br s, 1H), 3.95 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.68 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.41 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.80 - 1.88 (m, 2H), 1.64 - 1.78 (m, 4H), 1.12 - 1.34 (m, 3H), 0.96 - 1.08 (m, 2H).
段階3:アルゴン下の第2級アニリン109(1.35g、3.6mmol)、ヨウ化メチル(0.27mL、4.3mmol)及び炭酸セシウム(2.3g、7.2mmol)の乾燥DMF(20mL)中混合物を室温で4日間撹拌した。大過剰のヨウ化メチル(1mL)を添加し、反応物を50℃で3時間加熱した。反応混合物をジクロロメタンにより希釈し、水及びブラインにより洗浄した。有機層を合わせ、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0〜30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、第3級アニリン110を黄色固体として生じさせた。収量(0.84g、60%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.74 - 7.80 (m, 2H), 7.63 - 6.69 (m, 2H), 7.00 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.35 (dd, J = 8, 2 Hz, 1H), 6.27 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 6.14 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 3.87 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.68 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.96 (s, 3H), 1.82 - 1.90 (m, 2H), 1.64 - 1.82 (m, 4H), 1.14 - 1.36 (m, 3H), 0.97 - 1.10 (m, 2H).
段階4:例31に使用した方法及び精製により第3級アニリン110を脱保護することにより、例129を無色油状物として生じさせた。収量(0.42g、76%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) 7.10 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.33 - 6.37 (m, 1H), 6.23 - 6.29 (m, 2H), 3.73 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.94 (s, 3H), 2.90 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.82 - 1.90 (m, 2H), 1.64 - 1.82 (m, 4H), 1.16 - 1.36 (m, 3H), 1.13 (s, 2H), 0.97 - 1.10 (m, 2H).
(例129)
N’−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)エタン−1,2−ジアミンの調製
N’−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)エタン−1,2−ジアミンを、例31に記載の方法に従って調製した:
段階1:第2級アニリン109を脱保護することにより、例129を橙色油状物として生じさせた。収量(0.116g、66%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) 7.04 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.24 (ddd, J = 10, 8.4, 2 Hz, 2H), 6.18 (t, J = 2 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 3.16 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.93 (t, J = 5.6, Hz, 2H), 1.80 - 1.90 (m, 2H), 1.64 - 1.80 (m, 4H), 1.10 - 1.38 (m, 5H), 0.96 - 1.08 (m, 2H).
(例130)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンイミドアミドの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンイミドアミドを、スキーム37に示す方法に従って調製した。
スキーム37
化合物14の合成:アセトニトリル(0.750L、14.4mol)を、窒素雰囲気下で−52℃から−34℃の温度を保持しながら1.0Nのカリウムt−ブトキシドのテトラヒドロフラン(THF、15.2L、15.2mol)中溶液に入れた。混合物を冷却しながら30分から1時間撹拌しておき、次いで3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンズアルデヒド(2.75kg、12.6mol)のTHF(1.4L)中溶液を、−50℃から−34℃の温度を依然として維持しながら添加した。反応混合物を、反応の完了がHPLCにより見出されるまで撹拌しておいた(約30分間)。次いで、反応混合物を−20℃から−15℃に加温し、反応物を5.5Lの25%水性塩化アンモニウムの添加によりクエンチした。混合物を少なくとも30分間にわたり周囲温度に加温し、層を分離した。THFを減圧下(40〜50℃)で蒸発によりストリッピングし、残留物を27Lのメチルt−ブチルエーテル(MTBE)中で再溶解させた。溶液を6Lの25%水性塩化ナトリウムにより洗浄し、5kgの無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮(40〜50℃)して3.13kg(96.2%)の化合物14を暗琥珀色油状物としてもたらした。
ニトリル14(2.50g、9.64mmol)の絶対EtOH(50ml)中氷冷溶液中に、HClガスを4分間から5分間バブリングした。この混合物を室温に加温しておき、撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。この残留物に、絶対EtOH(50ml)を氷浴中で冷却しながら添加した。NH3ガスを溶液中に2〜3分間バブリングした。混合物を室温に加温しておき、4時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残留物に絶対EtOH(50ml)を氷浴中で冷却しながら添加した。HClガスを溶液中に1分間バブリングし、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をH2O(50ml)中で溶解させ、EtOAc(50ml)により抽出した。水層を蒸発乾固させ、高真空下で一晩乾燥させて例130を綿毛状白色固体として生じさせた。収量(2.73g、90%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.99 (s, 2H), 8.65 (s, 2H), 7.22 ( t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.95-6.92 (m, 2H), 6.79 (dd, J = 8.0, 2.2 Hz, 1H), 5.83 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.99-4.94 (m, 1H), 3.73 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.71 (dd, J = 13.6, 4.0 Hz, 1H), 2.57 (dd, J = 13.2, 10.2 Hz, 1H), 1.79-1.61 (m, 6H), 1.28-0.96 (m, 5H).
(例131)
3−アミノ−1−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(3−(ベンジルオキシ)プロポキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例108に使用した方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)をメタンスルホン酸3−ベンジルオキシ−プロピルエステルによりアルキル化することにより、3−(3−ベンジルオキシ−プロポキシ)−ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.5g、55%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.38-7.46 (m, 3H), 7.28-7.33 (m, 5H), 7.16 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.15 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.08-2.14 (m, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(3−ベンジルオキシ−プロポキシ)−ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(3−ベンジルオキシ−プロポキシ)−フェニル)−3−ヒドロキシ−プロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.94g、54%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23-7.38 (m, 6H), 6.90-6.96 (m, 2H), 6.81-6.86 (m, 1H), 5.00 (m, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.10 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 6.0, 2H), 2.75 (t, J = 6.4, 2H), 2.04-2.13 (m, 2H).
段階3 3−(3−(3−ベンジルオキシ−プロポキシ)−フェニル)−3−ヒドロキシ−プロピオニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例12を無色油状物として生じさせた。収量(0.48g、51%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.30-7.34 (m, 4H), 7.26-7.29 (m, 1H), 7.18-7.21 (m, 1H), 6.86-6.88 (m, 2H), 6.75 (dd, J = 7.2, 2.4 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.48 (s, 2H), 4.03 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.60-2.66 (m, 2H), 1.97-2.01 (m, 2H), 1.59-1.65 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.9, 148.8, 139.0, 129.4, 128.7, 127.9, 127.8, 118.4, 112.9, 112.2, 72.4, 71.7, 66.8, 64.9, 42.9, 39.4, 29.7. MS: 316 [M+1]+.
(例132)
3−アミノ−1−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例54に使用した方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドをメタンスルホン酸2−ベンジルオキシエチルエステルによりアルキル化することにより、3−(2−ベンジルオキシエトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(0.96g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.43-7.47 (m, 2H), 7.40-7.43 (m, 1H), 7.34-7.39 (m, 4H), 7.30-7.33 (m, 1H), 7.20-7.24 (m, 1H), 4.65 (s, 2H), 4.22 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.86 (t, J = 4.6 Hz, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(2−ベンジルオキシエトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(2−ベンジルオキシエトキシ)−フェニル)−3−ヒドロキシプロピオニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.45g、41%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33-7.38 (m, 4H), 7.28-7.32 (m, 2H), 6.95-7.0 (m, 2H), 6.89-6.93 (m, 1H), 4.99-5.03 (m, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.17 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.84 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.75 (d, J = 5.6 Hz, 2H).
段階3:3−(3−(2−ベンジルオキシエトキシ)−フェニル)−3−ヒドロキシ−プロピオニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例132を無色油状物として生じさせた。収量(0.57g、65%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.33-7.37 (m, 4H), 7.26-7.32 (m, 1H), 7.18-7.23 (m, 1H), 6.87-6.91 (m, 2H), 6.80 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 4.63 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.56 (s, 2H), 4.12 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.76 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 2.60-2.67 (m, 2H), 1.61-1.66 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.3, 148.2, 138.3, 129.0, 128.3, 127.5, 127.4, 118.0, 112.4, 111.8, 72.1, 71.1, 68.3, 66.9, 41.9, 38.7. MS: 302 [M+1]+.
(例133)
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−N−メチルブタンアミドの調製
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−N−メチルブタンアミドを、スキーム38に示す方法に従って調製した。
スキーム38
段階1:2−[2−(3−ヒドロキシ−フェノキシ)−エチル]−イソインドール−1,3−ジオン(24)(5g、17.6mmol)、4−ブロモエチルブチレート(3.0mL、21.28mmol)及び炭酸セシウム(6.2g、35.38mmol)のNMP(30mL)中混合物を、70℃で12時間加温した。混合物を室温に冷却し、砕氷中に注いだ。この混合物をEtOAcにより抽出し、有機層を水により洗浄し、次いでブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、エーテル5を澄明油状物として生じさせた。収量(3.33g、47%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.87 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.10-7.14 (m, 1H), 6.42-6.47 (m, 3H), 4.08-4.22 (m, 6H), 3.95 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.49 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.04-2.11 (m, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階2:フタルイミド111(3.33g、8.3mmol)のEtOH(70mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(1.3mL)を添加し、混合物を55℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物を水中で懸濁させ、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してアミンを黄色油状物として生じさせた。収量(2.0g、粗製物):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.46-6.51 (m, 3H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.95-4.0 (m, 4H), 3.07 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.07-2.13 (m, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
アミン(2.0g、7.48mmol)のDCM(100mL)中溶液に、トリエチルアミン(3mL、22.4mmol)を添加し、次いで(Boc)2O(2.0g、8.9mmol)を添加した。混合物を一晩室温で撹拌した。混合物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層をジカルボネート溶液により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、Boc保護アミン112を黄色油状物として得た。収量(2.6g、94%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.47-6.51 (m, 2H), 6.44 (s, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.97-4.0 (m, 4H), 3.51-3.52 (m, 2H), 2.51 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.07-2.13 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
段階3:THF(28mL)及びMeOH(7mL)中のエステル112(2.6g、7.0mmol)に、1NのNaOH(2.5mL、25.7mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、混合物を冷却希釈HClの添加によりpH6に慎重に中和した。混合物をDCMにより抽出した。有機層を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物を次の段階に直接利用した。収量(2.3g、粗製物):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.45-6.50 (m, 3H), 5.02 (bs,1H), 3.98-4.01 (m, 4H), 3.51-3.52 (m, 2H), 2.57(t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.07-2.14 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
酸(0.5g、1.47mmol)、HOBt(0.27g、1.7mmol)及びEDC−HCl(0.338g、1.7mmol)のDCM(30mL)中混合物を、室温で2時間撹拌した。この混合物にメタノール中アンモニア(5mL、2M)を添加し、混合物を更に3時間撹拌しておいた。混合物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から2%のDCM−メタノール勾配)により精製することにより、アミド113を黄色油状物として得た。収量(0.407g、78%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.43-6.51 (m, 3H), 3.97-4.01 (m, 4H), 3.51-3.54 (m, 2H), 2.81 (d, J = 4.8, 3H), 2.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.08-2.15 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
段階4:アミド113(0.4g、1.7mmol)のTHF(10mL)中撹拌溶液に、ジオキサン中HCl(1.7mL、4M)を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、こうして得られた固体をジエチルエーテルにより粉砕し、乾燥させて例113の塩酸塩を生じさせた。収量(0.230g、70%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6及びD2O) δ 7.17-7.21 (m, 1H), 6.50-6.55 (m, 3H), 4.11 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.90-3.95 (m, 2H), 3.17 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.54 (s, 3H), 2.20 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.87-1.91 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 172.4, 160.2, 159.5, 130.5, 107.8, 107.4, 101.9, 67.5, 64.8, 38.7, 32.0, 26.0, 25.3. MS: 253 [M+1]+.
(例134)
2−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例57に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をメタンスルホン酸5−ベンジルオキシペンチルエステルとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(5−ベンジルオキシペントキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.0g、62%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.70-7.73 (m, 2H), 7.25-7.40 (m, 5H), 7.09-7.14 (m, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 4.50 (s, 2H), 4.20 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.90 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.40-1.80 (m, 6H).
段階2:2−(2−(3−(5−ベンジルオキシペントキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例134を黄色油状物として生じさせた。収量(0.44g、61%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.27-7.36 (m, 5H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.45-6.50 (m, 3H), 4.45 (s, 2H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.67-1.73 (m, 2H), 1.58-1.64 (m, 2H), 1.42-1.50 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 138.7, 129.9, 128.2, 127.4, 127.3, 106.7, 106.6, 101.2, 101.1, 71.8, 70.1, 69.5, 67.3, 40.9, 28.9, 28.5, 22.4. MS: 330 [M+1]+.
(例135)
1−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロオクタノールの調製
1−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロオクタノールを、スキーム16に示す方法及び例18に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58(1.0g、3.5mmol)、1−オキサ−スピロ[2.7]デカン(0.5g、3.2mmol)及びCs2CO3(1.14g、3.5mmol)のDMSO(4mL)中懸濁液を、120℃で16時間加熱した。反応を完了させた後、混合物を1NのHClの添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%の7NのNH3/メタノール−CH2Cl2)により精製することにより、2−(3−(3−((1−ヒドロキシシクロオクチル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として得た。収量(1.057g、72%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10-7.36 (m, 2H), 6.40-6.80 (m, 6H), 3.69 (s, 2H), 2.10-2.45 (m, 2H), 1.30-2.0 (m, 18H).
段階2:2−(3−(3−((1−ヒドロキシシクロオクチル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例135を褐色油状物として生じさせた。収量(0.42g、59%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.17 (m, 1H), 6.71-6.75 (m, 3H), 3.69 (s, 2H), 2.50-2.57 (m, 2H), 1.52-1.70 (m, 12H), 1.40-1.50 (m, 6H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.3, 145.1, 130.4, 121.7, 115.9, 113.0, 76.6, 73.8, 42.4, 36.1, 34.2, 33.9, 29.2, 25.6, 22.7. MS: 292 [M+1]+.
(例136)
3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をメタンスルホン酸5−ベンジルオキシ−ペンチルエステルによりアルキル化することにより、2−(3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペントキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.760g、51%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.83 (m, 2H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.32-7.36 (m, 4H), 7.27-7.30 (m, 1H), 7.11-7.15 (m, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 6.64 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.50 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.0-2.06 (m, 2H), 1.77-1.83 (m, 2H), 1.68-1.73 (m, 2H), 1.52-1.58 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2−(ベンジルオキシ)ペントキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例136を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.26g、65%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.24-7.36 (m, 5H), 7.12-7.17 (m,1H), 6.68-6.76 (m, 3H), 4.45 (s, 2H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.50-2.56 (m, 4H), 1.68-1.73 (m, 2H), 1.56-1.64 (m, 4H), 1.42-1.50 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.7, 143.9, 138.7, 129.2, 128.2, 127.4, 127.3, 120.4, 114.5, 111.5, 71.8, 69.5, 67.1, 41.2, 35.1, 32.6, 28.9, 28.6, 22.4. MS: 328 [M+1]+.
(例137)
3−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例59に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をメタンスルホン酸2,6−ジメチル−ベンジルエステルによりアルキル化することにより、2−(3−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.1g、79%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82-7.85 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.13-7.21 (m, 2H), 7.06-7.10 (m, 2H), 6.79-6.88 (m, 3H), 5.02 (s, 2H), 3.76 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.69 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.35 (s, 6H), 2.02-2.07 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例137を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.470g、70%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.22 (m, 2H), 7.05-7.08 (m, 2H), 6.84-6.86 (m, 2H), 6.79 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.01 (s, 2H), 2.50-2.59 (m, 4H), 2.32 (s, 6H), 1.60-1.67 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.5, 144.4, 138.2, 133.5, 129.7, 128.7, 128.5, 121.3, 115.1, 112.2, 64.7, 41.6, 35.3, 33.1, 19.6. MS: 270 [M+1]+.
(例138)
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−N,N−ジメチルブタンアミドの調製
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−N,N−ジメチルブタンアミドを、例133に使用した方法に従って調製した。
段階1:ジメチルアミンにより酸−アミンカップリングさせることにより、(2−(3−(3−ジメチルカルバモイルプロポキシ)フェノキシ)エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.305g、94%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.46-6.52 (m, 3H), 5.0 (bs, 1H), 3.98-4.02 (m, 4H), 3.50-3.52 (m, 2H), 3.01 (s, 3H), 2.95 (s, 3H), 2.51 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.09-2.15 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
段階2:2−(3−(3−ジメチルカルバモイルプロポキシ)フェノキシ)エチル)カルバミン酸tert−ブチルエステルをBOC脱保護することにより、例138の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.213g、86%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.17 (m, 1H), 6.48-6.51 (m, 3H), 3.95 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.95 (s, 3H), 2.82-2.85 (m, 5H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.88-1.92 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 171.4, 159.9, 159.8, 129.9, 106.7, 106.6, 101.1, 70.1, 68.8, 40.9, 36.6, 34.8, 28.6, 24.4. MS: 267 [M+1]+.
(例139)
1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロオクタノールの調製
1−((3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)メチル)シクロオクタノールを、例18に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24(1.0g、3.5mmol)、1−オキサ−スピロ[2.7]デカン(0.5g、3.2mmol)及びCs2CO3(1.14g、3.5mmol)のDMSO(4mL)中懸濁液を、120℃で16時間加熱した。反応を完了させた後、混合物を1NのHClの添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から10%の7NのNH3/メタノール−CH2Cl2)により精製することにより、2−(2−(3−(1−ヒドロキシ−シクロオクチルメトキシ)−フェノキシ)−エチル)−イソインドール−1,3−ジオンを黄色油状物として得た。収量(0.53g、35%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.92-7.98 (m, 1H), 7.40-7.51 (m, 3H), 7.08-7.14 (m, 1H), 6.45-6.54 (m, 3H), 4.03 (s, 2H), 3.68-3.76 (m, 2H), 1.35-1.92 (m, 16H).
段階2:2−(2−(3−(1−ヒドロキシ−シクロオクチルメトキシ)−フェノキシ)−エチル)−イソインドール−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例139を黄色油状物として生じさせた。収量(0.160g、43%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.16 (m, 1H), 6.48-6.51 (m, 3H), 3.89 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.69 (s, 2H), 2.85 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.39-1.68 (m, 14H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.3, 159.9, 129.8, 106.9, 106.7, 101.3, 75.5, 72.5, 69.9, 40.9, 32.8, 27.9, 24.4, 21.5. MS: 294 [M+1]+.
(例140)
2−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを、例7に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を2,6−ジメチルベンジルアルコールとMitsunobu反応させることにより、2−(2−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.2g、85%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.88 (m, 2H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.12-7.18 (m, 1H), 7.01-7.10 (m, 3H), 6.60 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 6.57 (s, 1H), 6.51 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 4.99 (s, 2H), 4.09-4.24 (m, 4H), 2.38 (s, 6H).
段階2:2−(2−(3−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例140を黄色油状物として生じさせた。収量(0.33g、40%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14-7.22 (m, 2H), 7.05-7.08 (m, 2H), 6.61-6.63 (m, 2H), 6.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.01 (s, 2H), 3.90 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.32 (s, 6H), 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 160.7, 160.4, 138.2, 133.4, 130.4, 128.8, 128.5, 107.4, 107.3, 101.8, 70.7, 64.9, 41.4, 19.6. MS: 272 [M+1]+.
(例141)
2−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)エタノールの調製
2−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)エタノールを、スキーム39に示す方法に従って調製した。
スキーム39
段階1:例57に使用した方法に従ってフェノール24をメタンスルホン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステルとアルキル化反応させることにより、114を黄色油状物として生じさせた。収量(0.950g、64%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 1H), 7.70-7.74 (m, 1H), 7.28-7.38 (m, 8H), 7.10-7.15 (m, 1H), 6.46-6.52 (m, 2H), 4.57 (s, 2H), 4.19 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.09 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.73-3.82 (m, 3H), 3.60-3.63 (m, 2H), 1.99 (t, J = 6.4 Hz, 1H).
段階2:例57に使用した方法に従って2−(2−(3−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、115を黄色油状物として生じさせた。収量(0.225g、32%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.32-7.37 (m, 4H), 7.26-7.31 (m, 1H), 7.13-7.18 (m, 1H), 6.48-6.53 (m, 3H), 4.55 (s, 2H), 4.11 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.75 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.6 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 159.9, 159.7, 138.3, 129.9, 128.3, 127.6, 127.5, 106.8, 106.7, 101.2, 72.1, 70.2, 68.2, 67.1, 40.9. MS: 288 [M+1]+.
段階3:アミン115(1.3g、4.5mmol)のDCM(40mL)中撹拌溶液に、トリエチルアミン(2mL、13.6mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却した。この混合物に(Boc)2O(1.2g、5.4mmol)を添加し、得られた混合物を2時間撹拌し、この間に変換の完了が見出された。DCMを減圧下で除去した後、反応混合物を酢酸エチルにより抽出した。水及びブラインにより洗浄した後、有機相を無水Na2SO4上で乾燥させた。この有機相を濃縮して粗製黄色油状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(15〜30%の酢酸エチル:ヘキサン勾配)により精製することにより、tert−ブチルカルバメート116を薄黄色油状物として得た。収量(1.2g、68%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.38 (m, 5H), 7.14-7.19 (m, 1H), 6.49-6.55 (m, 3H), 4.64 (s, 2H), 4.13 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.82 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.51-3.53 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
段階4:カルバメート116(1.2g、3.1mmol)のエタノール(50mL)中撹拌溶液をガス抜きし、窒素によりパージした。この溶液にC上のPd(150mg、10%)を添加し、フラスコを脱気し、水素によりパージした。この混合物を室温で水素バルーン下で一晩撹拌した。次いで、懸濁液をCeliteのパッドに通して濾過した。濾過ケークをエタノールにより洗浄した。濾液を濃縮してアルコール117を黄色油状物として生じさせた。収量(0.69g、75%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.17 (m, 1H), 6.46-6.52 (m, 3H), 3.91-3.96 (m, 4H), 3.67-3.71 (m, 2H), 3.26 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.38 (s, 9H).
段階5:アルコール117(0.135g、0.39mmol)のTHF(10mL)中溶液に、ジオキサン中HCl(10mL)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後、残留物を濃縮アンモニアを使用してpH10に塩基性化し、次いでDCMにより抽出した。フラッシュクロマトグラフィー(0−(9.5〜0.5)MeOH−NH3)−DCM勾配)により精製することにより、例141を黄色油状物として得た。収量(0.446g、82%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17-7.22 (m, 1H), 6.51-6.57 (m, 3H), 4.12 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.94 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.18 (t, J = 5.0 Hz, 2H).13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 160.4, 159.5, 130.5, 107.8, 107.3, 102.0, 70.6, 64.7, 60.0, 38.7. MS: 198 [M+1]+.
(例142)
(3−(3−アミノプロピル)−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)メタノールの調製
(3−(3−アミノプロピル)−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)メタノールを、スキーム40に示す方法に従って調製した。
スキーム40
段階1:例154に使用した方法に従って3−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒドを(ブロモメチル)シクロヘキサンを使用してアルキル化することにより、ベンズアルデヒド118を生じさせた。収量(2.4g、81%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.88 (s, 1H), 7.54 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 1.6 Hz, 2H), 3.78 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.66-1.88 (m, 6H), 1.14-1.36 (m, 3H), 1.00-1.11 (m, 2H).
段階2:例10に使用した方法に従ってベンズアルデヒド118をN−アリル2,2,2−トリフルオロアセトアミドとカップリングさせ、但しDMFを溶媒として使用することにより、アルケン119を白色固体として生じさせた。収量(1.1g、77%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.93 (s, 1H), 9.72 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.31 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 15.6 Hz, 2H), 6.40 (dt, J = 16.0, 6.0 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.84 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.58-1.82 (m, 6H), 0.98-1.28 (m, 5H).
段階3:例10に使用した方法に従ってアルケン119を水素化することにより、化合物120を白色固体として生じさせた。収量(0.095g、47%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.72 -6.74 (m, 2H), 6.64 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.74 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.27 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.66-1.88 (m, 8H), 1.20-1.38 (m, 3H), 1.02-1.11 (m, 2H).
段階4:例10に使用した方法に従って化合物120を脱保護することにより、例142を淡黄色油状物として生じさせた。収量(0.22g、95%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.72 -6.74 (m, 2H), 6.54 (s, 1H), 4.61 (s, 2H), 3.73 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.64-1.88 (m, 8H), 1.14-1.34 (m, 3H), 0.98-1.08 (m, 2H).
(例143)
5−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ペンタン−1−オールの調製
5−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ペンタン−1−オールを、実施例7に使用した方法に従って調製し、次いで下記の通り脱保護した。
段階1:フェノール24を5−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ペンタン−1−オールとMitsunobu反応させることにより、2−(2−(3−(5−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.4g、82%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.87 (m, 2H), 7.71-7.73 (m, 2H), 7.09-7.14 (m, 1H), 6.42-6.48 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.90 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.60-3.68 (m, 4H), 1.73-1.80 (m, 2H), 1.58-1.62 (m, 2H), 0.89 (s, 9H), 0.10 (s, 6H).
段階2:2−(2−(3−(5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)ペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、2−(3−(5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.65g、64%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.16 (m, 1H), 6.45-6.50 (m, 3H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.68-1.74 (m, 2H), 1.40-1.53 (m, 4H), 0.84 (s, 9H), 0.05 (s, 6H).
段階3:TBSエーテルを以下の手順により開裂させた:2−(3−(5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンチルオキシ)フェノキシ)エタンアミン(0.64g、1.8mmol)のTHF(10mL)中撹拌溶液に、6NのHCl(1mL)を添加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、反応混合物を濃縮NH4OHを使用してpH10にし、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0−(9.5〜0.5)MeOH−NH3)−DCM勾配)により精製することにより、例26を薄黄色半固体として得た。収量(0.34g、77%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.16 (m, 1H), 6.46-6.49 (m, 3H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.66-1.72 (m, 2H), 1.40-1.48 (m, 4H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 160.4, 130.3, 107.1, 107.0, 101.6, 70.6, 67.9, 61.1, 41.4, 32.7, 29.0, 22.6. MS: 240 [M+1]+.
(例144)
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ブタンアミドの調製
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ブタンアミドを、例133に使用した方法に従って調製した。
段階1:メタノール性アンモニア(2M溶液)とのアミドカップリングにより、tert−ブチル2−(3−(4−アミノ−4−オキソブトキシ)フェノキシ)エチルカルバメートを黄色半固体として生じさせた。収量(0.700g、70%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.14-7.18 (m, 1H), 6.44-6.52 (m, 3H), 5.35-5.55 (m, 2H), 4.99 (bs, 1H), 3.98-4.02 (m, 4H), 3.51-3.54 (m, 2H), 2.44 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.09-2.16 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
段階2:tert−ブチル2−(3−(4−アミノ−4−オキソブトキシ)フェノキシ)エチルカルバメートをBOC脱保護することにより、例144の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.200g、35%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17-7.21 (m, 1H), 6.51-6.56 (m, 3H), 4.12 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.92 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.18 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 2.21 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.85-1.93 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 173.6, 159.7, 159.0, 130.0, 107.4, 106.8, 101.4, 67.0, 64.2, 38.2, 31.2, 24.6. MS: 239 [M+1]+.
(例145)
2−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−1−フェニルエタノールの調製
2−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−1−フェニルエタノールを、例18に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24をスチレンオキシドとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.85g、50%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.99 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.41-7.53 (m, 3H), 7.28-7.38 (m, 5H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.60-6.65 (m, 1H), 6.52 (s, 1H), 6.48 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.79-4.82 (m, 1H), 4.19 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.72-3.84 (m, 4H).
段階2:2−(2−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例145をオフホワイト色固体として生じさせた。収量(0.10g、36%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.43-7.45 (m, 2H), 7.33-7.37 (m, 2H), 7.25- 7.29 (m, 1H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.46-6.51 (m, 3H), 4.88-4.90 (m, 1H), 3.99 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.83 (t, J = 5.8 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 160.4, 160.2, 142.9, 130.4, 128.5, 127.7, 126.9, 107.4, 107.3, 101.7, 73.5, 71.3, 70.7, 41.4. MS: 274 [M+1]+.
(例146)
3−アミノ−1−(2−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(2−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例1及び4に使用した方法に従って調製した。
段階1:例1に使用した方法に従って2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒドを(ブロモメチル)シクロヘキサンを使用してアルキル化することにより、2−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)ベンズアルデヒドを生じさせた。粗製アルデヒドを次の反応に使用した。
段階2:例4に挙げた手順に従って2−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)ベンズアルデヒドをLDAの存在下でアセトニトリルと反応させることにより、3−(2−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを生じさせた。収量(0.49g、79%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.40 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.77 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 5.20 (dd, J = 6.8, 4.4 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.91 (dd, J = 16.8, 4.0 Hz, 1H), 2.74 (dd, J = 16.8, 6.8 Hz, 1H), 1.66-1.88 (m, 6H), 1.18-1.36 (m, 3H), 1.02-1.16 (m, 2H).
段階3:例4に挙げた手順に従って3−(2−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルをボラン−THFを使用して還元することにより、例146を無色油状物として生じさせた。収量(0.22g、97%):1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.71 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 5.01 (dd, J = 8.8, 4.0 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.74-2.86 (m, 2H), 1.66-1.92 (m, 6H), 1.16-1.38 (m, 3H), 1.02-1.14 (m, 2H).
(例147)
(1,2−シス)−2−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
(1,2−シス)−2−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、スキーム41に示す方法に従って調製した。
スキーム41
段階1.エチル2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート(121)(5.09g、29.9mmol)のEtOH(絶対、30mL)中冷却(0℃)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.25g、33.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで水(25mL)及び飽和NaHCO3(50mL)を添加した。混合物を15分間撹拌し、次いでヘキサン(3×40mL)、EtOAc:ヘキサン(1:1、50mL)、EtOAc(50mL)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(5%から40%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してsyn−アルコール122及びanti−アルコール123を無色油状物として得た。収量(syn−1.73g、34%;anti−0.63g、12%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ syn : 4.44 (dd, J = 0.4, 4.5 Hz, 1H), 4.07-4.12 (m, 1H), 3.94-4.06 (m, 2H), 2.33 (dt, J = 3.5, 11.7 Hz, 1H), 1.55-1.72 (m, 3H), 1.44-1.55 (m, 2H), 1.34-1.42 (m, 1H), 1.24-1.32 (m, 1H), 0.8-1.2 (m, 1H), 1.14 (t, J = 7.0 Hz, 3H); anti : 4.71 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.01 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.42-3.52 (m, 1H), 2.08 (ddd, J = 3.7, 9.8, 13.5 Hz, 1H), 1.70-1.82 (m, 2H), 1.50-1.65 (m, 2H), 1.02-1.33 (m, 4H), 1.14 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
段階2.syn−エステル122(1.05g、6.10mmol)の無水ジエチルエーテル(20mL)中冷却(0℃)溶液に、LiAlH4の溶液(2M、2.5mL)をアルゴン下で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、この後、Na2SO4の飽和溶液(計1mL)を撹拌しながら40分間ゆっくりと添加した。白色沈殿物が形成し、無水MgSO4を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30%から70%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、syn−ジオール124を無色油状物として得た。収量(0.44g、63%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.18 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.77-3.82 (m, 1H), 3.39 (ddd, J = 5.5, 6.5, 11.9 Hz, 1H), 3.20 (ddd, J = 5.3, 6.1, 11.4 Hz, 1H), 1.43-1.64 (m, 3H), 1.24-1.42 (m, 5H), 1.10-1.20 (m, 1H).
段階3.syn−ジオール124(0.44g、3.85mmol)及びN,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.485g、3.97mmol)の無水CH2Cl2(10mL)中溶液に、p−トルエンスルホニルクロリド(0.767g、4.02mmol)の無水CH2Cl2(5mL)中溶液をアルゴン下で室温で添加した。反応混合物を室温で22時間撹拌し、トリエチルアミン(0.5mL)を添加した。混合物を更に100分間撹拌し、減圧下で濃縮し、水を添加し、生成物をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(20%から70%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、モノトシル化syn−ジオール125を無色油状物として生じさせた。収量(0.732g、71%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.72-7.77 (m, 2H), 7.43-7.47 (m, 2H), 4.39 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.97 (dd, J = 6.9, 9.4 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 7.8, 9.4 Hz, 1H), 3.67-3.72 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 1.60-1.70 (m, 1H), 1.42-1.59 (m, 3H), 1.05-1.32 (m, 5H).
段階4.syn−トシレート125(0.334g、1.24mmol)、フタルイミド58(0.432g、1.54mmol)、炭酸セシウム(0.562g、1.73mmol)の無水DMF(8mL)中混合物を、アルゴン下で60℃で18時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。水を添加し、生成物をEtOAcにより3回抽出した。合わせた分画を飽和NH4Cl、ブラインにより洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(20%から70%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製してsyn−エーテル126を無色油状物として得た。収量(0.191g、41%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.76-7.85 (m, 4H), 7.09 (t, 7.6 Hz, 1H), 6.69-6.74 (m, 2H), 6.61-6.65 (m, 1H), 4.34 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 7.0, 9.2 Hz, 1H), 3.86-3.89 (m, 1H), 3.67 (dd, J = 6.9, 9.2 Hz, 1H), 3.53-3.60 (m, 2H), 2.55 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.80-1.91 (m, 2H), 1.73-1.80 (m, 1H), 1.51-1.66 (m, 3H), 1.28-1.44 (m, 4H), 1.17-1.25 (m, 1H).
段階5.例7に記載の手順に従ってフタルイミド126を脱保護し、但し反応物を50℃で18時間撹拌した。フラッシュクロマトグラフィー(75%から100%のCH2Cl2中5%7NのNH3/MeOH−ヘキサン勾配)により精製することにより、例147を白色固体として生じさせた。収量(0.063g、72%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.13 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.69-6.77 (m, 3H), 4.05-4.10 (m, 1H), 3.99 (dd, J = 7.4, 9.4 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 6.85, 9.2 Hz, 1H), 2.62 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.85-1.94 (m, 1H), 1.62-1.83 (m, 5H), 1.26-1.57 (m, 4H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 159.7, 143.7, 129.1, 120.5, 114.5, 111.6, 70.7, 69.4, 45.4, 40.9, 35.45, 34.4, 33.1, 28.45, 25.3, 24.8; RP-HPLC 97.0% (AUC) ESI MS m/z = 264.5 [M + H]+.
(例148)
(1,2−トランス)−2−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
(1,2−トランス)−2−((3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを例147に使用した方法に従って調製した。
段階1.anti−エステル123(1.05g、6.10mmol)の無水ジエチルエーテル(20mL)中冷却(0℃)溶液に、LiAlH4の溶液(2M、2.5mL)をアルゴン下で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、この後、Na2SO4(計1mL)の飽和溶液を撹拌しながら40分間ゆっくり添加した。白色沈殿物が形成し、無水MgSO4を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30%から70%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、(1S,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールを無色油状物として得た。収量(0.44g、63%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.44 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 4.7, 5.7 Hz, 1H), 3.55 (dt, J = 4.7, 10.4 Hz, 1H), 3.29 (dt, J = 6.1, 12.3 Hz, 1H), 3.12 (七重線, J = 4.9 Hz, 1H), 1.64-1.78 (m, 2H), 1.50-1.63 9m, 2H), 0.99-1.25 (m, 4H), 0.84-0.95 (m, 1H).
段階3.(1S,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール(0.44g、3.85mmol)及びN,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.485g、3.97mmol)の無水CH2Cl2(10mL)中溶液に、p−トルエンスルホニルクロリド(0.767g、4.02mmol)の無水CH2Cl2(5mL)中溶液をアルゴン下で室温で添加した。反応混合物を室温で22時間撹拌し、トリエチルアミン(0.5mL)を添加した。混合物を更に100分間撹拌し、減圧下で濃縮し、水を添加し、生成物をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(20%から70%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製して((1R,2S)−2−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル4−メチルベンゼンスルホネートを無色油状物として生じさせた。収量(0.732g、71%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.72-7.76 (m, 2H), 7.42-7.47 (m, 2H), 4.60 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 3.1, 9.2 Hz, 1H), 3.90 (dd, J = 7.2, 9.2 Hz, 1H), 3.00-3.10 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 1.73-1.80 (m, 1H), 1.46-1.65 (m, 3H), 1.34-1.42 (m, 1H), 0.85-1.16 (m, 4H).
段階4.((1R,2S)−2−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.334g、1.24mmol)、化合物58(0.432g、1.54mmol)、炭酸セシウム(0.562g、1.73mmol)の無水DMF(8mL)中混合物を、アルゴン下で60℃で18時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。水を添加し、生成物をEtOAcにより3回抽出した。合わせた分画を飽和NH4Cl、ブラインにより洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(20%から70%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製して2−(3−(3−(((1R,2S)−2−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として得た。収量(0.191g、41%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.76-7.85 (m, 4H), 7.09 (t, 7.6 Hz, 1H), 6.69-6.74 (m, 2H), 6.61-6.65 (m, 1H), 4.34 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 7.0, 9.2 Hz, 1H), 3.86-3.89 (m, 1H), 3.67 (dd, J = 6.9, 9.2 Hz, 1H), 3.53-3.60 (m, 2H), 2.50 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.80-1.91 (m, 2H), 1.73-1.80 (m, 1H), 1.51-1.66 (m, 3H), 1.28-1.44 (m, 4H), 1.17-1.25 (m, 1H).
段階5.例7に記載の手順に従って2−(3−(3−(((1R,2S)−2−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護し、但し反応物を50℃で18時間撹拌した。フラッシュクロマトグラフィー(75%から100%のCH2Cl2中5%7NのNH3/MeOH−ヘキサン勾配)により精製することにより、例148を白色固体として生じさせた。収量(0.063g、72%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.13 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.69-6.77 (m, 3H), 4.12 (dd, J = 3.3, 9.2 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 6.7, 9.2 Hz, 1H), 3.69 (td, J = 10.0, 4.5 Hz, 1H), 2.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.91-2.0 (m, 2H), 1.72-1.80 (m, 2H), 1.59-1.71 (m, 3H), 1.19-1.38 (m, 4H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 159.7, 143.7, 129.1, 120.5, 114.5, 111.6, 70.7, 69.4, 45.4, 40.9, 35.45, 34.4, 33.1, 28.45, 25.3, 24.8; RP-HPLC 98.2% (AUC), ESI MS m/z = 264.5 [M + H]+.
(例149)
4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ブタンアミドの調製
4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ブタンアミドを、スキーム42に示す方法に従って調製した。
スキーム42
段階1:−50℃に冷却したKOtBu(4.5g、40mmol)のTHF(20mL)中撹拌懸濁液に、アセトニトリル(1.88mL、36mmol)を5分間の時間にわたり滴加した。得られた混合物を−50℃で30分間撹拌し、この後、3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(2.0g、16.3mmol)のTHF(10mL)中溶液を10分間の時間にわたりゆっくり添加した。次いでこの混合物を0℃に加温しておき、更に3時間撹拌し、この間に反応の完了が見出された。反応物を氷水をゆっくり添加することによりクエンチし、次いでEtOAcにより抽出した。合わせた有機物を水、ブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濾過溶液を減圧下で濃縮して黄色油状物を生じさせ、この油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製してニトリル127を生じさせた。収量(2.1g、80%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27 (s, 1H), 6.95 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.90-6.93 (m, 1H), 6.82 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 4.91-5.03 (m, 1H), 2.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H).
段階2:ニトリル127(2.1g、12.8mmol)のTHF(20ml)中撹拌溶液に、BH3・DMS(3.67mL、38.6mmol)を0℃で添加した。添加を完了させた後、冷却浴を除去し、得られた混合物を徐々に加温して還流させ、一晩維持した。次いで、この混合物を氷浴中で冷却し、大過剰のMeOHをゆっくり添加することによりクエンチした。室温で約2時間撹拌した後、過剰の溶媒を減圧下で除去した。残留物をMeOHにより再度処理し、蒸発させた。このプロセスを3回繰り返した。次いで、褐色油状物をフラッシュシリカゲルカラム上に適用し、溶出(0%から15%の(9:1のMeOH−NH3)−DCM勾配)させて3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノール(128)を褐色固体として生じさせた。収量(1.7g、81%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.04-7.09 (m, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.58 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.55 (dd, J = 7.2, 5.6 Hz, 1H), 2.57-2.66 (m, 2H), 1.56-1.62 (m, 2H).
段階3:アミン128(1.7g、10.1mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)中溶液に、K2CO3(1.7mL、12.2mmol)を添加し、次いで(Boc)2O(2.5mL、11.1mmol)をゆっくり添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで水の添加によりクエンチし、次いで酢酸エチルにより抽出した。有機層を水及びブライン溶液により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピルカルバメート(129)をオフホワイト色固体として得た。収量(2.1g、78%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.05-7.10 (m, 1H), 6.70-6.76 (m, 2H), 6.59 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.42-4.47 (m, 1H), 3.57 (s, 1H), 2.92-2.98 (m, 2H), 1.61-1.67 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階4:カルバメート129(2.1g、7.9mmol)、エチルブロモブチレート(1.24mL、8.7mmol)及び炭酸セシウム(3.84g、11.7mmol)のDMF(20mL)中懸濁液を、70℃で24時間加熱した。反応混合物を冷却し、水の添加によりクエンチし、酢酸エチルにより抽出した。有機抽出物を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させた。濾過し、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物を生じさせ、この生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル(0〜30%)勾配)により精製してエチル4−(3−(3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ブタノエート(130)を黄色固体として生じさせた。収量(2.3g、79%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.90-6.93 (m, 2H), 6.78 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.01 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.47 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.40-2.54 (m, 3H), 1.98-2.20 (m, 3H), 1.45 (s, 9H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 2H).
段階5:THF(80mL)及びMeOH(20mL)中のエステル130(2.3g、6.0mmol)に、NaOH溶液(8mL、2N)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌し、この後、溶媒を減圧下で除去し、冷却希釈HClの添加によりpHを6に調節した。次いで、この混合物をDCMにより抽出した。有機層を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して4−(3−(3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ブタン酸(131)を生じさせた。生成物を次の変換に直接利用した。収量(1.94g、91%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18-7.22 (m, 1H), 6.84-6.90 (m, 2H), 6.77 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 5.18 (bs, 1H), 4.48-4.53 (m, 1H), 3.96 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93-2.99 (m, 2H), 2.38 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.90-1.96 (m, 2H), 1.64-1.71 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
段階6:酸131(0.5g、1.4mmol)、HOBt(0.260g、2.8mmol)及びEDCl(0.325g、1.7mmol)のDCM(20mL)中混合物を、室温で2時間撹拌した。この混合物にメタノール中アンモニア(1mL、2M)を添加し、混合物を更に3時間撹拌した。反応物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から2%のDCM−メタノール勾配)により精製してアミド132を黄色油状物として得た。収量(0.31g、63%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31 (bs, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 6.85-6.87 (m, 2H), 6.75-6.77 (m, 3H), 5.18 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.48-4.53 (m, 1H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93-3.0 (m, 2H), 2.22 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.88-1.96 (m, 2H), 1.64-1.70 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階7:アミド132(0.31g、0.9mmol)のEtOAc(10mL)中溶液に、ジオキサン中HCl(3mL、4M)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、この混合物を減圧下で濃縮して例149の塩酸塩を黄色油状物として生じさせた。収量(0.072g、33%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21-7.26 (m, 1H), 6.86-6.88 (m, 2H), 6.80 (dd, J = 7.2, 2.0 Hz, 1H), 4.62 (dd, J = 7.6, 4.8 Hz, 1H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.80-2.88 (m, 2H), 2.22 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.88-1.94 (m, 4H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 174.2, 159.0, 147.4, 129.7, 118.2, 113.3, 112.1, 70.0, 67.3, 37.0, 36.7, 31.8, 25.2. MS: 253 [M+1]+.
(例150)
2−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−1−フェニルエタノールの調製
2−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−1−フェニルエタノールを、例32に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58をスチレンオキシドとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.78g、58%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.50-7.54 (m, 2H), 7.42-7.47 (m, 2H), 7.31-7.41 (m, 5H), 7.16-7.20 (m, 1H), 6.80-6.84 (m, 2H), 6.71 (dd, J = 8.4, 2.2 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 8.4, 3.2 Hz, 1H), 4.08 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 2.68 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.90-1.98 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例25をオフホワイト色粉末として生じさせた。収量(0.31g、60%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.43-7.46 (m, 2H), 7.33-7.37 (m, 2H), 7.25- 7.28 (m, 1H), 7.12-7.17 (m, 1H), 6.71-6.75 (m, 3H), 4.90 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.98 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.48-2.56 (m, 4H), 1.56-1.63 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO- d6) δ 158.5, 144.0, 142.5, 129.2, 128.0, 127.2, 126.4, 120.6, 114.5, 111.7, 72.9, 70.9, 41.2, 35.1, 32.6. MS: 272 [M+1]+.
(例151)
5−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ペンタン−1−オールの調製
5−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ペンタン−1−オールを、例59及び143に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を5−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ペンタン−1−オールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−(5−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.725g、44%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.83 (m, 2H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.11-7.16 (m, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 3.92 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 1.99-2.07 (m, 2H), 1.75-1.82 (m, 2H), 1.56-1.62 (m, 2H), 1.47-1.53 (m, 2H), 0.89 (s, 9H), 0.10 (s, 6H).
段階2:2−(3−(3−(5−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、3−(3−(5−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.52g、95%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14-7.19 (m, 1H), 6.70-6.77 (m, 3H), 3.94 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.60-2.67 (m, 2H), 1.76-1.86 (m, 4H), 1.57-1.64 (m, 2H), 1.47-1.54 (m, 2H), 0.90 (s, 9H), 0.05 (s, 6H).
段階3:以下の手順によりTBSエーテルを開裂させた:THF(10mL)中3−(3−(5−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミン(0.51g、1.4mmol)に6NのHCl(1mL)を添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、反応混合物を濃縮アンモニアを使用してpH10にし、DCMにより抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0−(9.5〜0.5)MeOH−NH3)−DCM勾配)により精製することにより、例151を薄黄色油状物として得た。収量(0.23g、70%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.13-7.17 (m, 1H), 6.70-6.74 (m, 3H), 3.92 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.40 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.51-2.57 (m, 4H), 1.68-1.74 (m, 2H), 1.59-1.65 (m, 2H), 1.40-1.50 (m, 4H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.7, 143.9, 129.2, 120.4, 114.5, 111.5, 67.2, 60.6, 41.2, 35.1, 32.6, 32.2, 28.7, 22.2. MS: 238 [M+1]+.
(例152)
1−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−3−メチルブタン−2−オールの調製
1−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)−3−メチルブタン−2−オールを、例32に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を1,2−エポキシ−3−メチルブタンとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(2−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.105g、76%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.11-8.14 (m, 1H), 7.52-7.57 (m, 2H), 7.33-7.36 (m, 1H), 7.17-7.21 (m, 1H), 6.85 (s,1H), 6.74 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.84-2.03 (m, 5H), 1.03 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.99 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:2−(3−(3−(2−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例152を黄色油状物として生じさせた。収量(0.48g、75%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.14-7.17 (m, 1H), 6.71-6.75 (m, 3H), 4.76-4.77 (m, 1H), 3.87-3.91 (m, 1H), 3.79-3.83 (m, 1H), 3.52-3.55 (m, 1H), 2.55 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.73-1.81 (m, 1H), 1.57-1.65 (m, 2H), 1.46-1.52 (m, 1H), 0.88-0.92 (m, 6H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.2, 144.4, 129.6, 120.9, 115.0, 112.0, 73.3, 70.8, 41.6, 35.6, 33.1, 31.0, 19.6, 17.7. MS: 238 [M+1]+.
(例153)
1−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−3−メチルブタン−2−オールの調製
1−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)−3−メチルブタン−2−オールを、例18に示した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を1,2−エポキシ−3−メチルブタンとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(2−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.0g、76%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.01-8.03 (m, 1H), 7.47-7.55 (m, 3H), 7.13-7.17 (m, 1H), 6.49-6.54 (m, 3H), 4.12 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.98-4.02 (m, 1H), 3.82-3.88 (m, 3H), 3.68-3.73 (m, 1H), 1.82-1.88 (m, 1H), 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:2−(2−(3−(2−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例153を黄色油状物として生じさせた。収量(0.45g、69%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.17 (m, 1H), 6.45-6.51 (m, 3H), 3.86-3.90 (m, 3H), 3.78-3.82 (m, 1H), 3.50-3.54 (m, 1H), 2.81 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.72-1.78 (m, 1H), 0.89 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 0.87 (d, J = 5.2 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 160.5, 160.4, 130.3, 107.2, 107.1, 101.7, 73.3, 71.0, 70.6, 41.4, 31.0, 19.6, 17.7. MS: 240 [M+1]+.
(例154)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−メチルフェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−メチルフェノキシ)エタンアミンを、スキーム43に示した方法に従って調製した。
スキーム43
段階1:5−メチルベンゼン−1,3−ジオール・H2O(1.0g、7.0mmol)のDMF(15ml)中溶液に、カリウムtert−ブトキシド(0.86g、77mmol)を添加した。混合物を60℃で1時間撹拌した。混合物に、(ブロモメチル)シクロヘキサン(1.2g、7.0mmol)を添加した。反応混合物を60℃で18時間撹拌し、真空下で濃縮し、水(40ml)及び酢酸エチル(60ml)に分配した。酢酸エチル部分をNa2SO4上で乾燥させた。クロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−メチルフェノール(133)を淡黄色固体として生じさせた。収量(0.40g、26%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.31 (s, 1H), 6.20-6.22 (m, 2H), 4.62 (bs, 1H), 3.69 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.50 (s, 3H), 1.64-1.88 (m, 6H), 1.16-1.34 (m, 3H), 0.98-1.08 (m, 2H).
段階2:フェノール133(0.41g、1.85mmol)、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチルメタンスルホネート(0.42g、2.22mmol)及び炭酸セシウム(0.72g、2.22mmol)のDMF(10ml)中混合物を、60℃で18時間加熱し、真空下で濃縮し、水(40ml)及び酢酸エチル(60ml)に分配した。酢酸エチル部分をNa2SO4上で乾燥させ、クロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、カルバメート134を淡黄色油状物として生じさせた。収量(0.40g、60%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.21 (s, 1H), 6.17-6.33 (m, 3H), 4.96 (bs, 1H), 3.97 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.69 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.50 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.67-1.86 (m, 6H), 1.44 (s, 9H), 1.15-1.33 (m, 3H), 0.98-1.08 (m, 2H).
段階3:例5に使用した方法に従ってカルバメート134を脱保護して例154の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.25g、76%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.37-6.39 (m, 2H), 6.32-6.34 (m, 1H), 4.16 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.71 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.29 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.26 (s, 3H), 1.65-1.88 (m, 6H), 1.16-1.36 (m, 3H), 1.01-1.10 (m, 2H).
(例155)
(4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)−N−メチルブタンアミドの調製
(4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)−N−メチルブタンアミドを、例149に使用した方法に従って調製した。
段階1:化合物131をメチルアミンと酸−アミンカップリングさせることにより、tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−(4−(メチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)プロピルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.24g、47%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (bs, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 6.85-6.87 (m, 2H), 6.75-6.77 (m, 2H), 5.18 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.48-4.53 (m, 1H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93-2.97 (m, 2H), 2.56 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.22 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.90-1.96 (m, 2H), 1.64-1.70 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階2:tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−(4−(メチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)プロピルカルバメートをBOC脱保護することにより、例155の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.1g、62%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21-7.26 (m, 1H), 6.86-6.88 (m, 2H), 6.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.62 (dd, J = 7.8, 4.6 Hz, 1H), 3.91 (t, J = 6.4, 2H), 2.80-2.86 (m, 2H), 2.55 (s, 3H), 2.21 (t, J = 7.4, 2H), 1.86-1.94 (m, 4H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 171.9, 158.5, 146.9, 129.2, 117.7, 112.8, 111.7, 69.6, 66.8, 36.5, 36.3, 31.6, 25.4, 24.9. MS: 267 [M+1]+.
(例156)
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ブタン−1−オールの調製
4−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ブタン−1−オールを、例143に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ブタン−1−オールとMitsunobu反応させることにより、2−(2−(3−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.3g、78%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84-7.87 (m, 2H), 7.70-7.74 (m, 2H), 7.10-7.14 (m, 1H), 6.42-6.49 (m, 3H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.92 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.78-1.86 (m, 2H), 1.61-1.69 (m, 2H), 0.89 (s, 9H), 0.06 (s, 6H).
段階2:2−(2−(3−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブトキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、2−(3−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブトキシ)フェノキシ)エタンアミンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.70g、74%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.46-6.52 (m, 3H), 3.94-3.99 (m, 4H), 3.68 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.07 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 1.81-1.87 (m, 2H), 1.63-1.71 (m, 2H), 0.90 (s, 9H), 0.05 (s, 6H).
段階3:2−(3−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブトキシ)フェノキシ)エタンアミンをTBDMS脱保護することにより、例156をオフホワイト色固体として生じさせた。収量(0.135g、29%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.12-7.16 (m, 1H), 6.45-6.50 (m, 3H), 3.94 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.70-1.76 (m, 2H), 1.51-1.59 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.9, 159.8, 129.9, 106.7, 106.6, 101.2, 69.9, 67.4, 60.4, 40.8, 29.0, 25.4. MS: 226 [M+1]+.
(例157)
4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)−N,N−ジメチルブタンアミドの調製
4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)−N,N−ジメチルブタンアミドを、例149に使用した方法に従って調製した。
段階1:化合物131をジメチルアミンと酸−アミンカップリングさせることにより、tert−ブチル3−(3−(4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.3g、57%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (bs, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 6.85-6.88 (m, 2H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.48-4.53 (m, 1H), 3.96 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.92-2.98 (m, 5H), 2.82 (s, 3H), 2.44 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.90-1.96 (m, 2H), 1.64-1.70 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階2:tert−ブチル3−(3−(4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートをBOC脱保護することにより、例157の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.09g、45%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21-7.25 (m, 1H), 6.85-6.88 (m, 2H), 6.79 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.60-4.63 (m, 1H), 3.94 (t, J = 6.4, 2H), 2.93 (s, 3H), 2.83 (t, J = 7.2, 2H), 2.79 (s, 3H), 2.42 (t, J = 7.0, 2H), 1.79-1.93 (m, 4H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 171.8, 159.0, 147.4, 129.7, 118.5, 113.3, 112.1, 70.0, 67.2, 37.1, 37.0, 36.8, 35.3, 29.1, 24.9. MS: 281 [M+1]+.
(例158)
1−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)−3−メチルブタン−2−オールの調製
1−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)−3−メチルブタン−2−オールを、スキーム44に示す方法に従って調製した。
スキーム44
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)(1g、8.2mmol)及び1,2−エポキシ−3−メチルブタン(1.3mL、12.3mmol)中混合物を、140℃で120psiの圧力で2時間マイクロ波照射した(CEM、Discover)。フラッシュクロマトグラフィー(0%から15%のアセトン−ヘキサン勾配)により精製することにより、3−(2−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)ベンズアルデヒド(135)を黄色油状物として生じさせた。収量(1.1g、65%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.98 (s, 1H), 7.41-7.50 (m, 3H), 7.19-7.24 (m, 1H), 4.10 (dd, J = 9.4, 3.0 Hz, 1H), 3.97 (dd 類似t, J = 8.4 Hz, 1H), 3.75-3.80 (m, 1H), 2.23 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 1.86-1.95 (m, 1H), 1.05 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:例34に使用した方法に従ってアセトニトリルをベンズアルデヒド135に添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)フェニル)プロパンニトリル(136)を黄色油状物として生じさせた。収量(0.72g、55%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.29-7.34 (m, 1H), 6.96-7.0 (m, 2H), 6.89 (dd, J = 8.2, 2.0 Hz, 1H), 5.0-5.05 (m, 1H), 4.05 (dd, J = 9.2, 2.8 Hz, 1H), 3.92 (dd 類似t, J = 8.4 Hz, 1H), 3.72-3.76 (m, 1H), 2.77 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.44 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 2.25 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 1.84-1.93 (m, 1H), 1.04 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.0 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
段階3:例48に使用した方法に従ってニトリル136をBH3・DMSにより還元することにより、例158を無色油状物として生じさせた。収量(0.49g、54%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.21 (m, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.75 (dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1H), 4.58 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.87-3.90 (m, 1H), 3.78-3.83 (m, 1H), 3.51-3.55 (m, 1H), 2.56 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 1.72-1.81 (m, 1H), 1.60-1.66 (m, 2H), 0.89 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 0.87 (d, J = 6.2 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.6, 148.2, 128.8, 117.8, 112.4, 111.7, 72.8, 71.2, 70.3, 42.3, 30.4, 19.1, 17.1. MS: 254 [M+1]+
(例159)
1−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ペンタン−2−オールの調製
1−(3−(2−アミノエトキシ)フェノキシ)ペンタン−2−オールを、例18に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール24を1,2−エポキシペンタンとアルキル化反応させることにより、2−(2−(3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(1.1g、84%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.98 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.44-7.56 (m, 2H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.68-6.73 (m, 1H), 6.46-6.52 (m, 3H), 4.10 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.90-4.0 (m, 2H), 3.77-3.82 (m, 3H), 1.32-1.56 (m, 4H), 0.94 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:2−(2−(3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)フェノキシ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例159を黄色油状物として生じさせた。収量(0.27g、42%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12-7.17 (m, 1H), 6.45-6.51 (m, 3H), 4.78 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.87 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.79 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 3.75-3.77 (m, 1H), 2.86 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 1.42-1.50 (m, 2H), 1.30-1.40 (m, 2H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ160.0, 159.9, 129.9, 106.8, 106.7, 101.2, 72.3, 70.0, 68.0, 40.9, 35.8, 18.2, 14.1. MS: 240 [M+1]+.
(例160)
2−(5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エタンアミンの調製
2−(5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エタンアミンを、例5及び154に使用した方法に従って調製した。
段階1:例154に使用した方法に従って4−メチルベンゼン−1,3−ジオールを、(ブロモメチル)シクロヘキサンを使用してアルキル化することにより、5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノールを淡黄色油状物として生じさせた。収量(0.15g、8.5%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.36-6.41 (m, 2H), 3.68 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.64-1.89 (m, 6H), 1.14-1.34 (m, 3H), 0.96-1.08 (m, 2H).
段階2:例154に使用した方法に従って5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノールをアルキル化することにより、tert−ブチル2−(5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エチルカルバメート及び5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノールの混合物を淡黄色油状物として生じさせた。混合物を次の段階の反応に直接使用した。
段階3:例5に使用した方法に従ってtert−ブチル2−(5−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エチルカルバメートを脱保護することにより、例160の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.05g、81%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.00 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.44 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.37 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.68-1.88 (m, 6H), 1.20-1.36 (m, 3H), 1.01-1.11 (m, 2H).
(例161)
3−アミノ−1−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、例158に使用した方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドをスチレンオキシドとアルキル化反応させることにより、3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(0.9g、48%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.89 (s, 1H), 7.23-7.41 (m, 8H), 7.16 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.35 (dd, J = 8.2, 3.4 Hz, 1H), 3.93-4.0 (m, 1H), 3.82-3.89 m, 1H).
段階2:アセトニトリルを3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェニル)プロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.97g、粗製物):MS:284[M+1]+。
段階3:3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエトキシ)フェニル)プロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、例161を無色油状物として生じさせた。収量(0.08g、10%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.29-7.38 (m, 4H), 7.21-7.26 (m, 1H), 7.06-7.11 (m, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.76-6.80 (m, 1H), 6.68 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 5.24 (dd, J = 7.6, 4.6 Hz, 1H), 4.47-4.52 (m, 1H), 3.70 (dd, J = 11.2, 8.0 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 11.2, 8.0 Hz, 1H), 2.49-2.51(m, 2H), 1.55-1.62 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.2, 148.5, 139.7, 129.2, 128.8, 128.0, 127.0, 118.5, 113.9, 113.8, 81.0, 71.5, 66.3, 42.5, 39.2. MS: 288 [M+1]+.
(例162)
3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−アミンを、例33に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メタノールとMitsunobu反応させることにより、2−(3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.2g、18%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.84 (m, 2H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.12-7.16 (m, 1H), 6.76-6.79 (m, 2H), 6.81 (s, 1H), 6.69 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 3.76 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.60-3.66 (m, 1H), 3.44-3.52 (m, 2H), 2.69 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.98-2.06 (m, 2H), 1.86-1.92 (m, 2H), 1.60-1.72 (m, 2H), 1.24-1.40 (m, 2H).
段階2:2−(3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例162を薄黄色油状物として生じさせた。収量(0.112g、90%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.70-6.75 (m, 3H), 3.83-3.87 (m, 2H), 3.57-3.62 (m, 1H), 3.32-3.40 (m, 4H), 2.50-2.59 (m, 4H), 1.80-1.84 (m, 1H), 1.60-1.68 (m, 3H), 1.48-1.54 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.0, 144.2, 129.7, 121.0, 114.9, 112.0, 75.9, 71.2, 67.7, 41.2, 34.7, 32.9, 28.2, 26.0, 23.0. MS: 250 [M+1]+.
(例163)
1−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ペンタン−2−オールの調製
3−(1−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ペンタン−2−オールを、例158に使用した方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドを1,2−エポキシペンタンとアルキル化反応させることにより、3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(0.6g、24%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.42-7.49 (m, 2H), 7.40 (s, 1H), 7.21 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.04 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.87-3.93 (m, 1H), 2.28 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 1.42-1.62 (m, 4H), 0.98 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:アセトニトリルを3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)フェニル)プロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.25g、12%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.34 (m, 1H), 6.94-7.00 (m, 2H), 6.88 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 5.01 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.96-4.06 (m, 2H), 3.83 (dd, J = 8.8, 7.6 Hz, 1H), 2.76 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.52-1.60 (m, 2H), 1.40-1.49 (m, 2H), 0.97 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
段階3:3−ヒドロキシ−3−(3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)フェニル)プロパンニトリルをBH3・DMSを還元することにより、例163を無色油状物として生じさせた。収量(0.19g、76%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.21 (m, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.59 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.72-3.80 (m, 3H), 2.58 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 1.61-1.67 (m, 2H), 1.32-1.50 (m, 4H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 158.5, 145.8, 130.0, 118.9, 114.0, 112.3, 72.0, 69.5, 40.0, 37.4, 34.6, 18.1, 18.0, 13.3. MS: 254 [M+1]+.
(例164)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エタンアミンを、例5及び154に使用した方法に従って調製した。
段階1:例154に使用した方法に従って2−メチルベンゼン−1,3−ジオールを、(ブロモメチル)シクロヘキサンを使用してアルキル化することにより、3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノールを生じさせた。収量(0.58g、37%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.98 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.42 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.60 (bs, 1H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.68-1.89 (m, 6H), 1.16-1.35 (m, 3H), 1.01-1.11 (m, 2H).
段階2:例154に使用した方法に従って3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノールをアルキル化することにより、tert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エチルカルバメート及び3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノールの混合物を、淡黄色油状物として生じさせた。混合物を次の段階の反応に直接使用した。
段階3:例5に使用した方法に従ってtert−ブチル2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−2−メチルフェノキシ)エチルカルバメートを脱保護することにより、例164の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.20g、61%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.09 (bs, 3H), 7.06 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.57 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.73 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.18 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.04 (s, 3H), 1.61-1.81 (m, 6H), 0.98-1.28 (m, 5H).
(例165)
4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ブタン−1−オールの調製
4−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ブタン−1−オールを、スキーム45に示す方法に従って調製した。
スキーム45
段階1:例149に使用した方法に従って3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11)を4−(ベンジルオキシ)ブチルメタンスルホネートとアルキル化反応させることにより、3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)ベンズアルデヒド(137)を澄明油状物として生じさせた。収量(1.5g、80%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.42-7.46 (m, 2H), 7.33-7.38 (m, 5H), 7.28-7.31 (m, 1H), 7.14-7.18 (m, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.04 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.88-1.98 (m, 2H), 1.80-1.87 (m, 2H).
段階2:例149に使用した方法に従ってアセトニトリルをベンズアルデヒド137に添加することにより、ニトリル138を黄色油状物として生じさせた。収量(0.82g、48%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.32-7.35 (m, 4H), 7.27-7.30 (m, 2H), 6.92-6.97 (m, 2H), 6.86 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.0 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.75 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 1.87-1.94 (m, 2H), 1.78-1.84 (m, 2H).
段階3:例149に使用した方法に従ってニトリル138を、BH3・DMSを使用してニトリル還元することにより、アミン139を黄色油状物として生じさせた。収量(0.65g、81%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.26-7.38 (m, 5H), 7.16-7.21 (m, 1H), 6.85-6.88 (m, 2H), 6.74 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 4.47 (s, 2H), 3.96 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.49 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.58-2.68 (m, 2H), 1.74-1.80 (m, 2H), 1.68-1.74 (m, 2H), 1.60-1.66 (m, 2H).
段階4:アミン139(0.65g、1.9mmol)のDCM(20mL)中溶液に、トリエチルアミン(0.4mL、4mmol)を添加し、次いで(Boc)2O(0.5mL、2.5mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、この間に変換の完了が見出された。この混合物を水の添加によりクエンチし、DCMにより抽出した。有機層を飽和NaHCO3溶液により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、tert−ブチル3−(3−(4−(ベンジルオキシ)ブトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメート(140)を黄色油状物として得た。収量(0.69g、82%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33-7.37 (m, 4H), 7.27-7.30 (m,1H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.89-6.92 (m, 2H), 6.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.68-4.74 (m, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.98 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.10-3.20 (m, 2H), 1.79-1.90 (m, 6H), 1.45 (s, 9H).
段階5:カルバメート140(0.69g、1.6mmol)のエタノール中溶液をガス抜きし、窒素によりパージした。この溶液に、C上のPd(0.1g、10%)を添加した。フラスコを脱気し、水素を充填した。このプロセスを3回繰り返した。次いで、得られた反応混合物を水素バルーン下で室温で一晩撹拌した。変換が完了してから、懸濁液をCeliteのパッドに通して濾過した。濾過ケークをエタノールにより洗浄し、濾液を濃縮して化合物141を黄色油状物として得た。収量(0.16g、30%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18-7.22 (m, 1H), 6.84-6.87 (m, 2H), 6.74-6.77 (m, 2H), 5.16 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.84-4.93 (m, 1H), 4.43 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.42-3.48 (m, 2H), 2.94-3.0 (m, 2H), 1.64-1.76 (m, 4H), 1.52-1.59 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階6:化合物141(0.15g、0.4mmol)のDCM(5mL)中溶液に、ジオキサン中のHCl(1mL、4M)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮アンモニアによりpH10にし、DCMにより抽出した。有機層を水により洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から15%の(9:1のMeOH−NH3)−DCM勾配)により精製することにより、例165を無色油状物として生じさせた。収量(0.1g、95%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21-7.26 (m, 1H), 6.85-6.88 (m, 2H), 6.79 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.60-4.65 (m, 1H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.43 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.76-2.88 (m, 2H), 1.78-1.86 (m, 2H), 1.68-1.73 (m, 2H), 1.50-1.58 (m, 2H).13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.1, 147.4, 129.6, 118.1, 113.2, 112.2, 70.0, 67.7, 60.8, 37.0, 36.7, 29.5, 26.0. MS: 240 [M+1]+.
(例166)
5−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ペンタン−1−オールの調製
5−(3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)ペンタン−1−オールを、例165に使用した方法に従って調製した。
段階1:3−ヒドロキシベンズアルデヒドを5−(ベンジルオキシ)ペンチルメタンスルホネートとアルキル化反応させることにより、3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)ベンズアルデヒドを澄明油状物として生じさせた。収量(1.3g、66%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.97 (s, 1H), 7.42-7.46 (m, 2H), 7.25-7.39 (m, 6H), 7.15-7.18 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.02 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.51 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.82-1.89 (m, 2H), 1.68-1.76 (m, 2H), 1.54-1.62 (m, 2H).
段階2:アセトニトリルを3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)ベンズアルデヒドに添加することにより、3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルを黄色油状物として生じさせた。収量(0.74g、51%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.37 (m, 6H), 6.93-6.96 (m, 2H), 6.86 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.0-5.05 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.97 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.51 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.76 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.30 (s, 1H), 1.78-1.85 (m, 2H), 1.58-1.64 (m, 2H), 1.52-1.58 (m, 2H).
段階3:3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルをBH3・DMSにより還元することにより、3−アミノ−1−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールを無色油状物として生じさせた。収量(0.51g、69%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.25-7.38 (m, 5H), 7.16-7.22 (m, 1H), 6.84-6.89 (m, 2H), 6.74 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 3.94 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.60-2.67 (m, 2H), 1.70-1.76 (m, 2H), 1.59-1.67 (m, 4H), 1.46-1.52 (m, 2H).
段階4:3−アミノ−1−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)プロパン−1−オールをBOC保護することにより、tert−ブチル3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.23g、54%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.20-7.36 (m, 6H), 6.90-6.94 (m, 2H), 6.78 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.70-4.72 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.08-3.20 (m, 2H), 1.77-1.85 (m, 4H), 1.66-1.74 (m, 2H), 1.52-1.60 (m, 2H), 1.53 (s, 9H).
段階5:tert−ブチル3−(3−(5−(ベンジルオキシ)ペンチルオキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメートをベンジル脱保護することにより、tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−(5−ヒドロキシペンチルオキシ)フェニル)プロピルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.24g、80%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.17-7.22 (m, 1H), 6.84-6.88 (m, 2H), 6.73-6.78 (m, 2H), 5.17 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.48-4.53 (m, 1H), 4.38 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.93 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.38-3.43 (m, 2H), 2.93-2.97 (m, 2H), 1.63-1.73 (m, 4H), 1.40-1.50 (m, 4H), 1.37 (s, 9H).
段階6:tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−(5−ヒドロキシペンチルオキシ)フェニル)プロピルカルバメートをBOC脱保護することにより、例166を無色油状物として生じさせた。収量(0.145g、90%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21-7.26 (m, 1H), 6.86-6.88 (m, 2H), 6.79 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.61-4.65 (m, 1H), 3.92 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.39 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.77-2.89 (m, 2H), 1.78-1.88 (m, 2H), 1.65-1.72 (m, 2H), 1.39-1.49 (m, 4H).13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.1, 147.4, 129.6, 118.1, 113.2, 112.2, 70.0, 67.8, 61.1, 37.0, 36.8, 32.7, 29.1, 22.6. MS: 254 [M+1]+.
(例167)
1−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ペンタン−2−オールの調製
1−(3−(3−アミノプロピル)フェノキシ)ペンタン−2−オールを、例32に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール58を1,2−エポキシペンタンとアルキル化反応させることにより、2−(3−(3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色油状物として生じさせた。収量(0.93g、73%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.53-7.60 (m, 1H), 7.47-7.52 (m, 1H), 7.40 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.14-7.19 (m, 1H), 6.78-6.83 (m, 2H), 6.73 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 4.8 Hz, 2 H), 3.73-3.79 (m, 1H), 3.18-3.24 (m, 2H), 2.60 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.73-1.81 (m, 2H), 1.30-1.52 (m , 4H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
段階2:2−(3−(3−(2−ヒドロキシペンチルオキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをフタルイミド開裂させることにより、例167を黄色油状物として生じさせた。収量(0.13g、22%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.18 (m, 1H), 6.70-6.77 (m, 3H), 3.79 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.73-3.78 (m, 1H), 2.50-2.57 (m, 4H), 1.59-1.65 (m, 2H), 1.42-1.51 (m , 2H), 1.32-1.40 (m, 2H), 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 159.2, 144.3, 129.6, 121.0, 115.0, 112.0, 72.6, 68.5, 41.4, 36.3, 35.1, 33.0, 18.7, 14.5. MS: 238 [M+1]+.
(例168)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)プロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)プロパン−1−アミンを、例142に記載の方法に従って調製した。
段階1:例1に使用した方法に従って3−ブロモ−5−フルオロフェノールを、(ブロモメチル)シクロヘキサンを使用してアルキル化することにより、1−ブロモ−3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロベンゼンを生じさせた。収量(1.1g、73%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.79-6.83 (m, 2H), 6.52 (dt, J = 10.4, 2.0 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.65-1.86 (m, 6H), 1.16-1.34 (m, 3H), 0.97-1.08 (m, 2H).
段階2:例10に使用した方法に従って1−ブロモ−3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロベンゼンをN−アリル−2,2,2−トリフルオロアセトアミドとカップリングさせ、但しDMFを溶媒として使用することにより、(E)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)アリル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを白色固体として生じさせた。収量(0.44g、64%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.68 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 6.79-6.86 (m, 2H), 6.65 (dt, J = 10.8, 2.0 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.31 (dt, J = 16.0, 5.6 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.77 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.10-1.28 (m, 3H), 0.90-1.06 (m, 2H).
段階3:例10に使用した方法に従って(E)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)アリル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを水素化することにより、N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)プロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを白色固体として生じさせた。収量(0.22g、97%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.55 -6.57 (m, 1H), 6.43 -6.52 (m, 2H), 3.73 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.28 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.59 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.63-1.84 (m, 8H), 1.20-1.38 (m, 3H), 1.02-1.13 (m, 2H).
段階4:例10に使用した方法に従ってN−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)プロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを脱保護することにより、例168を淡黄色油状物として生じさせた。収量(0.14g、86%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.55 -6.57 (m, 1H), 6.42 -6.51 (m, 2H), 3.73 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.59 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.68-1.88 (m, 8H), 1.16-1.38 (m, 3H), 1.02-1.13 (m, 2H).
(例169)
3−アミノ−1−(3−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オールの調製
3−アミノ−1−(3−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロパン−1−オールを、スキーム46に示す方法に従って調製した。
スキーム46
段階1:(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メタノール(0.7g、4.11mモル)をCH2Cl2(5ml)中で撹拌し、氷浴中で冷却した。TEA(0.499g、4.93mモル)を添加し、次いで塩化メタンスルホニル(0.518g、4.52mモル)を添加した。撹拌を、室温に加温しながら一晩継続した。1.0NのHCl(30ml)及びCH2Cl2(30ml)を添加し、5分間撹拌した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させ、(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メチルメタンスルホネート(142)を油状物として生じさせた。収量(0.92g、98%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.06 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.14 (s, 3H), 2.04-1.95 (m, 2H), 1.88-1.70 (m, 5H), 1.29-1.19 (m, 2H).
段階2:メシレート142(0.9g、3.94mモル)、3−ヒドロキシベンズアルデヒド(0.577g、4.73mモル)、K2CO3(0.817g、5.91mモル)及びNMP(5ml)を70℃で一晩加熱した。H2O(30ml)及びヘキサン(50ml)を添加し、1時間撹拌した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(20%のエーテル/ヘキサン勾配)により精製することにより、3−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)ベンズアルデヒド(143)を油状物として生じさせた。収量(0.559g、56%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.95 (s, 1H), 7.51-7.46 (m, 2H), 7.41-7.40 (m, 1H), 7.25 (dt, J = 6.8, 2.8 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.06-1.98 (m, 5H), 1.89-1.73 (m, 5H), 1.37-1.27 (m, 2H).
段階3:カリウムt−ブトキシド(2.59mモル、2.6mlのTHF中1.0M溶液)を−50℃に冷却した。アセトニトリルを(0.106g、2.59mモル)をゆっくり添加し、15分間撹拌した。THF(1.0ml)中のベンズアルデヒド143(0.55g、2.16mモル)を添加し、反応物を30分間にわたり0℃に加温しておいた。飽和NH4Cl(20ml)及びEtOAc(30ml)を添加し、10分間撹拌した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させ、3−(3−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパンニトリル(144)を油状物として生じさせた。収量(0.622g、97%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.96-6.93 (m, 2H), 6.82 (ddd, J = 8.2, 2.6, 0.8 Hz, 1H), 5.89 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 4.85-4.81 (m, 1H), 2.86 (ABd, J = 16.4, 5.0 Hz, 1H), 2.77 (ABd, J = 16.8, 6.8 Hz, 1H), 2.04-1.96 (m, 2H), 1.88-1.73 (m, 5H), 1.35-1.25 (m, 2H).
段階4:THF(5ml)中のニトリル144(0.61g、2.07mモル)に、BH3・S(CH3)2(4.14mモル、0.41mlの10.0M溶液)をゆっくり添加した。この混合物を2.5時間還流させ、次いで室温に冷却した。MeOH・HCl(25mlの1.25M溶液)をゆっくり添加し、2.0時間撹拌した。蒸発乾固させ、次いで1.0NのNaOH(30ml)により塩基性化し、EtOAc(50ml)により抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(10%のMeOH/CH2Cl2、次いで10%の7NのMeOH・NH3/CH2Cl2勾配)により精製することにより、例169を白色固体として生じさせた。収量(0.51g、82%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.86-6.83 (m, 2H), 6.73 (ddd, J = 8.2, 2.6, 0.8 Hz, 1H), 4.60 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 2.66-2.55 (m, 2H), 2.05-1.97 (m, 2H), 1.88-1.72 (m, 5H), 1.60 (q, J = 6.6 Hz, 2H), 1.34-1.25 (m, 2H).
(例170)
メチル3−(3−アミノプロピル)−5−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾエートの調製
メチル3−(3−アミノプロピル)−5−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾエートを、例142に使用した方法に従って調製した。
段階1:エチル3−ブロモ−5−ヒドロキシベンゾエートを、(ブロモメチル)シクロヘキサンをアルキル化することにより、エチル3−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾエートを生じさせた。収量(1.36g、100%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.72 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 2.4, 1.2 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 2.4, 1.6 Hz, 1H), 4.35 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.67-1.88 (m, 6H), 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.16-1.32 (m, 3H), 1.01-1.11 (m, 2H).
段階2:エチル3−ブロモ−5−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾエートを、N−アリル−2,2,2−トリフルオロアセトアミドとカップリングさせることにより、(E)−エチル3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−(3−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)プロプ−1−エニル)ベンゾエートを淡黄色固体として生じさせた。収量(0.94g、54%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 2.4, 1.2 Hz, 1H), 7.05 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 15.6 Hz, 2H), 6.42 (bs, 1H), 6.22 (dt, J = 16.0, 6.4 Hz, 1H), 4.36 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.15 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.78 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.68-1.88 (m, 6H), 1.39 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.18-1.34 (m, 3H), 1.01-1.11 (m, 2H).
段階3:(E)−エチル3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−(3−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)プロプ−1−エニル)ベンゾエートを水素化することにより、エチル3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−(3−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)プロピル)ベンゾエートを白色固体として生じさせた。収量(0.50g、70%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.43 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 2.4, 1.2 Hz, 1H), 6.99 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 4.33 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.78 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.20-3.27 (m, 2H), 2.66 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.67-1.92 (m, 8H), 1.04-1.39 (m, 8H).
段階4:エチル3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−(3−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)プロピル)ベンゾエートを脱保護し、次いで粗製生成物を塩酸塩−メタノール溶液により処理することにより、例170の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.30g、78%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.46 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 2.4, 1.6 Hz, 1H), 7.03 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.79 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.68-2.02 (m, 8H), 1.20-1.39 (m, 3H), 1.04-1.16 (m, 2H).
(例171)
(1,4−シス)−4−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
(1,4−シス)−4−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、スキーム47に示す方法に従って調製した。
スキーム47
段階1:−50℃に冷却したKOtBu(68.5g、614mmol)のTHF(350mL)中撹拌懸濁液に、アセトニトリル(30.3mL、540mmol)を5分間の時間にわたり滴加した。得られた混合物を−50℃で30分間撹拌し、この後、3−ヒドロキシベンズアルデヒド(30.0g、244mmol)のTHF(150mL)中溶液を10分間の時間にわたりゆっくり添加した。次いで、この溶液を0℃に加温しておき、更に3時間撹拌し、この間に反応の完了が見出された。反応物を氷水をゆっくり添加することによりクエンチし、次いでEtOAcにより抽出した。合わせた有機物を水、ブラインにより洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮して3−ヒドロキシ−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパンニトリル(127)を黄色油状物として生じさせ、この油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製した。収量(25.0g、62%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27 (s, 1H), 6.95 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.90-6.93 (m, 1H), 6.82 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 4.91-5.03 (m, 1H), 2.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H).
段階2:0℃に冷却したニトリル127(25.0g、153mmol)のTHF(400mL)中撹拌溶液に、BH3・DMS(49.5mL、460mmol)を添加し、この後、冷却浴を除去した。得られた混合物を徐々に加温還流させ、一晩維持した。次いで、この混合物を氷浴中で冷却し、大過剰のMeOHをゆっくり添加することによりクエンチした。室温で約2時間撹拌した後、過剰の溶媒を減圧下で除去した。残留物をMeOHにより再度処理し、蒸発させた。このプロセスを3回繰り返した。次いで、褐色油状物をフラッシュシリカゲルカラム上に適用し、溶出(0%から15%の(9:1のMeOH−NH3)−DCM勾配)させて3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノール(128)を褐色固体として生じさせた。収量(25.0g、97%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.04-7.09 (m, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.58 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 4.55 (dd, J = 7.2, 5.6 Hz, 1H), 2.57-2.66 (m, 2H), 1.56-1.62 (m, 2H).
段階3:アミン128(25.0g、0.149mol)の1,4−ジオキサン(100mL)中溶液に、K2CO3(20.6g、150mmol)を添加し、次いで(Boc)2O(36mL、150mmol)をゆっくり添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、この間に反応の完了が見出された。次いで、この混合物を水の添加によりクエンチし、酢酸エチルにより抽出した。有機層を水及びブラインにより洗浄した。この有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、tert−ブチル3−ヒドロキシ−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピルカルバメート(129)をオフホワイト色固体として得た。収量(35.0g、粗製物):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.05-7.10 (m, 1H), 6.70-6.76 (m, 2H), 6.59 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.42-4.47 (m, 1H), 3.57 (s, 1H), 2.92-2.98 (m, 2H), 1.61-1.67 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
段階4:PCC(42.3g、196mmol)及びCelite(43g)のDCM(300mL)中撹拌懸濁液を、0℃に冷却した。この懸濁液に、カルバメート129(35.0g、131mmol)を15分間の時間にわたりゆっくり添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌しておき、この間に変換の完了が見出された。次いで、反応塊をCeliteのパッドに通して濾過し、フィルター床をDCMにより洗浄した。濾液を濃縮することにより、黒色タール状塊を生じさせ、この塊をフラッシュクロマトグラフィー(30〜50%の酢酸エチル−ヘキサン勾配)により精製してtert−ブチル3−(3−ヒドロキシフェニル)−3−オキソプロピルカルバメート(145)を薄黄色固体として生じさせた。収量(20.3g、58%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.78 (s, 1H), 7.27-7.40 (m, 2H), 7.01 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 6.80-6.83 (m, 1H), 3.22-3.27 (m, 2H), 3.08 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.36 (s, 9H).
段階5:TFA(80mL)及びDCM(200mL)の撹拌溶液に、ケトン145(20g、75mmol)を0℃でゆっくり添加した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌しておいた。反応を完了させた後、溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物をトルエンにより粉砕した。溶媒を完全に除去することにより、アミン146のTFA塩を生じさせた。粗製塊を次の変換に直接利用した。収量(21.0g、粗製物)。MS:166[M+1]+。
段階6:146(21.0g、72mmol)のアセトニトリル(100mL)及びトルエン(300mL)の混合物中溶液を、0℃に冷却した。この溶液に、DIPEA(23mL、179mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、この混合物に無水フタル酸(10.6g、72mmol)を添加した。次いで、反応混合物をDean−Stark組立品を使用して2時間還流させた。反応の完了後、溶媒を減圧下で留去させ、反応塊をDCMにより抽出した。有機層を水及び飽和NH4Clにより洗浄し、次いで飽和NaHCO3により洗浄した。この有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してフェノール147をオフホワイト色固体として生じさせた。収量(14g、62%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.79 (s, 1H), 7.82-7.88 (m, 4H), 7.38 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.01 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 3.91 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H). MS: 296 [M+1]+.
段階7:例72に使用した方法に従ってフェノール147をシス−トシレート148によりアルキル化し、但しCs2CO3に代えてK2CO3を使用することにより、ケトン149を白色固体として生じさせた。収量(0.863g、32%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.78-7.86 (m, 4H), 7.46-7.50 (m, 1H), 7.35-7.41 (m, 2H), 7.15-7.19 (m, 1H), 4.26 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.89 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.81 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.75 (brs, 1H), 3.39 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.68-1.82 (m, 1H), 1.54-1.62 (m, 2H), 1.36-1.51 (m, 6H).
段階8:例28に使用した方法に従ってケトン149を還元することにより、R−アルコール150を無色ガラス状油状物として生じさせた。収量(0.566g、66%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.76-7.81 (m, 4H), 7.13 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.82-6.88 (m, 2H), 6.66-6.70 (m, 1H), 5.25 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.52-4.58 (m, 1H), 4.26 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 3.75 (brs, 2H), 3.73 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.66-3.70 (m, 2H), 1.86-1.94 (m, 2H), 1.66-1.78 (m, 1H), 1.54-1.62 (m, 2H), 1.36-1.52 (m, 6H).
段階9:例7に使用した方法に従って150を脱保護することにより、例171を無色油状物として生じさせた。収量(0.109g、80%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.157 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81-6.87 (m, 2H), 6.70-6.75 (m, 1H), 4.59 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.72-3.78 (m, 3H), 3.26 (brs, 4H), 2.55-2.68 (m, 2H), 1.66-1.78 (m, 1H), 1.54-1.64 (m, 4H), 1.37-1.52 (m, 6H). ESI MS m/z 280.19 [m + H]+.
(例172)
(1,4−トランス)−4−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
(1,4−トランス)−4−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、例171に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール147をトランス−トシレートによりアルキル化することにより、2−(3−(3−(((トランス)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)−3−オキソプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色固体として生じさせた。収量(0.863g、32%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.78-7.86 (m, 4H), 7.46-7.50 (m, 1H), 7.35-7.41 (m, 2H), 7.13-7.17 (m, 1H), 4.48 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 3.89 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.77 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3,26-3.35 (m, 1H), 1.72-1.86 (m, 2H), 1.52-1.68 (m, 1H), 0.88-1.18 (m, 6H).
段階2:2−(3−(3−(((トランス)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)−3−オキソプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを還元することにより、2−((R)−3−ヒドロキシ−3−(3−(((トランス)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色ガラス状油状物として生じさせた。収量(0.566g、66%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.76-7.81 (m, 4H), 7.13 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.82-6.88 (m, 2H), 6.65-6.69 (m, 1H), 5.25 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.52-4.58 (m, 1H), 4.48 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.69 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.55-3.68 (m, 2H), 3.26-3.40 (m, 1H), 1.86-1.93 (m, 2H), 1.73-1.86 (m, 4H), 1.60 (brs, 1H), 0.96-1.21 (m, 5H).
段階3:2−((R)−3−ヒドロキシ−3−(3−(((トランス)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例172を無色油状物として生じさせた。収量(0.109g、80%)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.15 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81-6.87 (m, 2H), 6.69-6.73 (m, 1H), 4.59 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.20 (brs, 4H), 3.28-3.37 (m, 1H), 2.55-2.68 (m, 2H), 1.74-1.86 (m, 4H), 1.54-1.66 (m, 3H), 0.98-1.19 (m, 4H). ESI MS m/z 280.19 [m + H]+.
(例173)
(1,2−トランス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートの調製
(1,2−トランス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートを、スキーム48に示す方法に従って調製した。
スキーム48
段階1:例171に使用した方法に従ってフェノール147を(±)−トランス−トシレート151によりアルキル化することにより、フラッシュクロマトグラフィー精製(30%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)後、粗製(±)−トランス−エーテル152を白色固体として生じさせ、この固体を更に精製することなく次の段階に使用した。収量(0.409g、29%)。
段階2:例19に使用した方法に従ってアルコール152をAcClによりアセチル化し、但しDMAPの触媒量を添加することにより、フラッシュクロマトグラフィー精製(20%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)後、(±)−トランス−アセテート153を無色油状物として生じさせた。(収量(0.174g、39%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.21-7.82 (m, 4H), 7.47-7.51 (m, 1H), 7.40 (dd, J = 1.8, 2.5 Hz, 1H), 7.31 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.07 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.73 (ddd, J = 4.5, 10, 10 Hz, 1H), 4.01 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.97 (dd, J = 3.5, 9.2 Hz, 1H), 3.87 (dd, J = 5.7, 9.4 Hz, 1H), 3.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.86-2.05 (m, 3H), 1.97 (s, 3H), 1.66-1.80 (m, 2H), 1.26-1.42 (m, 4H).
段階3:例171に使用した方法に従って(±)−トランス−ケトン153を、(−)−Ipc2BClにより還元することにより、フラッシュクロマトグラフィー精製(30%から60%のEtOAc−ヘキサン勾配)後、(±)−トランス−アルコール154を無色油状物として生じさせた。収量(0.163g、90%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.70-7.77 (m, 4H), 7.08 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.58-6.62 (m, 1H), 4.74 (ddd, J = 4.3, 10.0, 10.0 Hz, 1H), 4.63 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 3.7, 9.4 Hz, 1H), 3.81 (dd, J = 5.9, 9.2 Hz, 1H), 3.68-3.78 (m, 2H), 1.83-2.20 (m, 6H), 1.99 (s, 3H), 1.67-1.80 (m, 2H), 1.25-1.41 (m, 4H).
段階4:例171に使用した方法に従って(±)−トランス−アルコール154を脱保護することにより、フラッシュクロマトグラフィー精製(30%から100%の20%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)後、例173を無色油状物として生じさせた。収量(0.034g、30%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.88-6.92 (m, 2H), 6.76 (ddd, J = 1.0, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.77 (ddd, J = 4.7, 10.0, 10.0 Hz, 1H), 4.68 (dd, J = 5.5, 8.0 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 3.5, 9.6 Hz, 1H), 3.86 (dd, J = 5.7, 9.4 Hz, 1H), 2.66-2.79 (m, 2H), 1.70-2.06 (m, 7H), 1.89 (s, 3H), 1.24-1.44 (m, 4H); LC-MS (ESI+) 322.58 [M+H]+; RP-HPLC (方法10): 94.1 %, tR = 6.17分.
(例174)
(1,2−シス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートの調製
(1,2−シス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートを、例173に使用した方法に従って調製した。
段階1:フェノール147を(±)−シス−トシレートによりアルキル化することにより、フラッシュクロマトグラフィー精製(20%のアセトン−ヘキサン)後、粗製2−(3−(3−(((±)−シス−2−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)−3−オキソプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色固体として生じさせ、この固体を更に精製することなく次の段階に使用した。収量(0.43g、27%)。
段階2:2−(3−(3−(((±)−シス−2−ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)フェニル)−3−オキソプロピル)イソインドリン−1,3−ジオンをAcClによりアセチル化することにより、(±)−シス−2−((3−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロパノイル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートを無色油状物として生じさせた。収量(0.182g、38%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.37-7.84 (m, 4H), 7.49-7.52 (m, 1H), 7.41 (dd, J = 1.8, 2.5 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.09 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 5.19-5.21 (m, 1H), 4.02 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.80-3.91 (m, 2H), 3.38 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.02-2.11 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.88-1.96 (m, 1H), 1.73-1.82 (m, 1H), 1.60-1.70 (m, 1H), 1.45-1.58 (m , 4H), 1.34-1.44 (m, 1H).
段階3:(±)−シス−2−((3−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロパノイル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートを、(−)−Ipc2BClにより還元することにより、(±)−シス−2−((3−((R)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートを無色油状物として生じさせた。収量(0.161g、92%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.71-7.79 (m, 4H), 7.09 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.83-6.88 (m, 2H), 6.59-6.63 (m, 1H), 5.18-5.23 (m, 1H), 4.64 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 3.68-3.87 (m, 4H), 1.90-2.18 (m, 4H), 2.01 (d, J = 3.1 Hz, 3H), 1.74-1.82 (m, 1H), 1.62-1.70 (m, 1H), 1.35-1.58 (m, 5H).
段階4:(±)−シス−2−((3−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロパノイル)フェノキシ)メチル)シクロヘキシルアセテートを脱保護することにより、例174を無色油状物として生じさせた。収量(0.082g、73%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.88-6.92 (m, 2H), 6.76 (ddd, J = 1.0, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 5.20-5.24 (m, 1H), 4.68 (dd, J = 5.3, 7.8 Hz, 1H), 3.79-3.89 (m, 2H), 2.67-2.79 (m, 2H), 2.03-2.12 (m, 1H), 2.00 (d, J = 1.6 Hz, 3H), 1.74-1.98 (m, 4H), 1.63-1.70 (m, 1H), 1.35-1.58 (m, 4H); LC-MS (ESI+) 322.55 [M+H]+; RP-HPLC (方法10): 94.7 %, tR = 6.22分.
(例175)
(1,2−トランス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
(1,2−トランス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、下記の方法に従って例173から調製した。
例4に使用した方法に従って例173をLiAlH4還元することにより、例175を無色油状物として生じさせた。収量(0.024g、53%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.92-6.95 (m, 1H), 6.87-6.90 (m, 1H), 6.79 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.68 (dd, J = 5.5, 7.8 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 3.5, 9.2 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 6.8, 9.2 Hz, 1H), 3.45 (ddd, J = 4.3, 10, 10 Hz, 1H), 2.65-2.78 (m, 2H), 1.92-2.2 (m, 2H), 1.72-1.92 (m, 3H), 1.60-1.70 (m, 2H), 1.20-1.35 (m, 4H); LC-MS (ESI+) 280.44 [M+H]+; RP-HPLC (方法10): 94.5 %, tR = 5.33分.
(例176)
(1,2−シス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールの調製
(1,2−シス)−2−((3−((R)−3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ)メチル)シクロヘキサノールを、例175に使用した方法に従って調製した。
段階1.例174をLiAlH4還元することにより、例176を無色油状物として生じさせた。収量(0.036g、55%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.92-6.94 (m, 1H), 6.87-6.90 (m, 1H), 6.79 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.68 (dd, J = 5.3, 7.8 Hz, 1H), 4.05-4.09 (m, 1H), 4.02 (dd, J = 7.4, 9.4 Hz, 1H), 3.81 (dd, J = 6.8, 9.4 Hz, 1H), 1.75-1.97 (m, 4H), 1.62-1.75 (m, 2H), 1.26-1.57 (m, 5H); LC-MS (ESI+) 280.45 [M+H]+; RP-HPLC (方法10): 92.5 %, tR = 5.33分.
(例177)
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールの調製
(1R,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールを、スキーム49に示す方法に従って調製した。
スキーム49
段階1.(カルベトキシメチレン)トリフェニルホスホラン(6.95g、20.0mmol)を、アルデヒド13(3.88g、17.78mmol)の無水ジクロロメタン(100mL)中氷冷溶液にアルゴン下で添加した。反応混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで2.5時間にわたり室温に加温しておき、減圧下で濃縮した。残留物を10%EtOAc/ヘキサン中で再懸濁させ、10分間撹拌し、形成した沈殿物を濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、次いでフラッシュカラムクロマトグラフィー精製(シリカゲル、2%から10%のEtOAc/ヘキサン勾配)にかけることにより、アリルエステル155を白色固体として生じさせた。収量(4.56g、89%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.58 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 7.20-7.30 (m, 3H), 6.94 (ddd, J = 1.0, 2.5, 9.0 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.78 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.58-1.82 (m, 6H), 1.08-1.30 (m, 3H), 1.29 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.95-1.07 (m, 2H).
段階2.水素化ジイソブチルアルミニウム溶液(1.0M/CH2Cl2、35mL)を、エステル155(4.52g、15.67mmol)のジエチルエーテル(100mL)中氷冷溶液に添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで反応混合物を水性HCl(1M、80mL)及びエーテルに分配した。有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮することにより、アルコール156を白色固体として生じさせた。収量(3.84g、99.5%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.91-6.95 (m, 2H), 6.75 (ddd, J = 1.2, 2.2, 7.8 Hz, 1H), 6.45-6.51 (m, 1H), 6.35 (dt, J = 4.9, 16.0 Hz, 1H), 4.82 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 4.08 (td, J = 1.8, 5.3 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.08-1.28 (m, 3H), 0.95-1.08 (m, 2H).
段階3.例19に使用した方法に従ってアルコール156をアセチル化し、但し反応を無水CH2Cl2中でDMAPの触媒量の存在下で実施することにより、フラッシュカラムクロマトグラフィー(2%から20%のEtOAc/ヘキサン勾配)後、酢酸アリル157を無色油状物として生じさせた。収量(1.947g、99%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 6.96-6.99 (m, 2H), 6.80 (ddd, J = 1.2, 2.2, 8.4 Hz, 1H), 6.57-6.63 (m, 1H), 6.34 (dt, J = 6.1, 16.0 Hz, 1H), 4.65 (dd, J = 1.4, 6.3 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.03 (s, 3H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.08-1.28 (m, 3H), 0.95-1.08 (m, 2H).
段階4.酢酸アリル157(1.928g、6.69mmol)のTHF:H2O(4:1、50mL)中溶液を、アルゴンをバブリングすることにより2分間ガス抜きした。ナトリウムアジド(0.503g、7.74mmol)、dppf(0.1634g、0.295mmol)、Pd2dba3・CHCl3(0.152g、.147mmol)を反応混合物に添加し、この混合物をアルゴンを1分間バブリングし、次いで真空/アルゴンを3回適用することによりガス抜きした。反応混合物をアルゴン下で+60℃で6時間撹拌し、次いで室温で14時間撹拌した。反応混合物をEtOAc及びブラインに分配し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄した。真空中で濃縮し、次いでフラッシュクロマトグラフィー精製(2%から10%のEtOAc/ヘキサン勾配)にかけることにより、アリルアジド158を無色油状物として生じさせた。収量(1.39g、77%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.21 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.98-7.02 (m, 2H), 6.81 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.4 Hz, 1H), 6.60-6.66 (m, 1H), 6.37 (dt, J = 6.7, 15.7 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 1.2, 6.7 Hz, 2H), 3.76 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.08-1.28 (m, 3H), 0.95-1.08 (m, 2H).
段階5.AD−mix−α(2.313g)、t−BuOH(8mL)及び水(8mL)の混合物を室温で5分間撹拌し、この後、MeSO2NH2(0.156g、1.64mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、アリルアジド158(0.44g、1.47mmol)を添加し、反応混合物を0℃で21時間撹拌した。Na2S2O3(2.6g)を添加し、混合物を室温に加温しながら更に1時間撹拌した。混合物をEtOAc及びブラインに分配し、水層をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させた。減圧下で濃縮することにより、アジドジオール159を無色油状物として生じさせた。収量(0.52g、定量的);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.84-6.87 (m, 2H), 6.74-6.77 (m, 1H), 5.34 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.64-3.71 (m, 1H), 3.08 (ABd, J = 3.3, 12.7 Hz, 1H), 2.98 (ABd, J = 7.8, 12.5 Hz, 1H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.10-1.28 (m, 3H), 0.95-1.07 (m, 2H).
段階6.アジドジオール159(0.52g)、トリフェニルホスフィン(0.508g、1.94mmol)、THF(10mL)及び水(0.5mL)の混合物を、60℃で3.5時間加熱し、40℃で16時間加熱し、減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2中で溶解させ、超音波処理しながらヘキサンにより処理して白色沈殿物の懸濁液を形成した。懸濁液を0℃に冷却し、沈殿物を濾過により回収して例177を白色固体として生じさせた。収量(2段階後0.248g、60%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.92-6.95 (m, 1H), 6.88-6.92 (m, 1H), 6.79 (ddd, J = 1.0, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.58-3.64 (m, 1H), 2.46-2.54 (m, 2H), 1.81-1.90 (m, 2H), 1.64-1.81 (m, 4H), 1.13-1.38 (m, 3H), 1.02-1.13 (m, 2H); RP-HPLC (方法10) tR = 6.28分, 98.2% (AUC); ESI MS m/z 280.26 [M + H]+.
(例178)
(1S,2S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールの調製
(1S,2S)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールを、例177に使用した方法に従って調製した。
段階1.アリルアジド158を、AD−mix−βを使用してジヒドロキル化して(1S,2S)−3−アジド−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールを無色油状物として生じさせた。収量(0.58g、定量的);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.17 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.84-6.87 (m, 2H), 6.74-6.77 (m, 1H), 5.34 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.64-3.71 (m, 1H), 3.08 (ABd, J = 3.3, 12.7 Hz, 1H), 2.98 (ABd, J = 7.8, 12.5 Hz, 1H), 1.58-1.81 (m, 6H), 1.10-1.28 (m, 3H), 0.95-1.07 (m, 2H).
段階2.(1S,2S)−3−アジド−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールをPh3Pにより連続的に還元し、加水分解することにより、例178を白色固体として生じさせた。収量(2段階後0.261g、63%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.92-6.95 (m, 1H), 6.88-6.92 (m, 1H), 6.79 (ddd, J = 1.0, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.58-3.64 (m, 1H), 2.46-2.54 (m, 2H), 1.81-1.90 (m, 2H), 1.64-1.81 (m, 4H), 1.13-1.38 (m, 3H), 1.02-1.13 (m, 2H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 159.6, 143.6, 129.0, 118.9, 113.6, 112.8, 76.5, 75.8, 73.3, 43.7, 38.0, 29.8, 26.5, 25.8; RP-HPLC (方法10) tR= 6.27分, 98.7% (AUC); ESI MS m/z 280.26 [M + H]+.
(例179)
(R)−3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェノールの調製
(R)−3−(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピル)−5−(シクロヘキシルメトキシ)フェノールを、スキーム50に示す方法に従って調製した。
スキーム50
段階1:フェノール160(3.03g、19.9mmol)、メシレート161(1.91g、9.93mmol)及びK2CO3(2.80g、20.3mmol)の無水DMSO中混合物を、+90℃で2.5時間加熱し、室温に冷却した。反応混合物を水及びEtOAc:ヘキサン(1:1)に分配し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製し、次いでヘキサンから結晶化することにより、モノアルキルフェノール162を白色柱状物として生じさせた。収量(1.10g、45%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.72 (s, 1H), 6.88 (d, J = 2.15 Hz, 2H), 6.53 (t, J = 2.35 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.06-1.28 (m, 3H), 0.96-1.06 (m, 2H).
段階2:例127に記載の方法に従ってケトン162を三臭化ピリジニウムにより臭素化し、次いでフラッシュクロマトグラフィー精製(10%から20%のEtOAc−ヘキサン勾配)にかけることにより、臭化物163を黄色油状物として生じさせた。収量(0.805g、56%);1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.05-7.07 (m, 1H), 6.99-7.01 (m, 1H), 6.63 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 5.12 (s, 1H), 4.40 (s, 2H), 3.76 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.65-1.88 (m, 6H), 1.12-1.34 (m, 3H), 0.98-1.10 (m, 2H).
段階3:(−)−DIP−Cl(約1.6M、5mL、8mmol)を、ブロモケトン163(0.80g、2.45mmol)の無水THF中撹拌溶液にアルゴン下で添加した。反応混合物を室温で2.5時間撹拌し、水性NH4Cl(25%)及びTHFに分配した。水層をEtOAcにより抽出し、合わせた有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、アルコール164を無色油状物として生じさせた。収量(0.605g、75%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.30 (s, 1H), 6.35 (t, J = 2.35 Hz, 2H), 6.17 (t, J = 2.35 Hz, 1H), 5.65 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.60 (dt, J = 4.5, 7.4 Hz, 1H), 3.66 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.58 (dd, J = 4.1, 10.2 Hz, 1H), 3.46 (dd, J = 7.4, 10.2 Hz, 1H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.07-1.27 (m, 3H), 0.92-1.04 (m, 2H).
段階4:t−BuO−K+溶液(1M/THF、2.3mL)を、ブロモアルコール164(0.60g、1.82mmol)の無水THF中冷却(0℃)撹拌溶液にアルゴン下で添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで水性NH4Cl(25%)を添加した。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出し、合わせた有機層をブラインにより洗浄した。減圧下で濃縮し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(10%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)にかけることにより、エポキシド165を無色油状物として生じさせた。収量(0.354g、78%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.40 (s, 1H), 6.25-6.27 (m, 1H), 6.22-6.23 (m, 1H), 6.19-6.21 (m, 1H), 3.75 (dd, J = 2.5, 4.1 Hz, 1H), 3.66 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.00 (dd, J = 4.3, 5.7 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 2.5, 5.5 Hz, 1H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.07-1.27 (m, 3H), 0.92-1.04 (m, 2H).
段階5:エポキシド165(0.352g、1.42mmol)、NaCN(0.1075g、2.19mmol)のEtOH:H2O(5:3、8mL)中混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ブライン及びEtOAcに分配した。水層をEtOAcにより抽出し、合わせた有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー精製(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により、ヒドロキシニトリル166を無色油状物として生じさせた。収量(0.123g、31%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.34 (br. s, 1H), 6.35-6.39 (m, 2H), 6.17 (t, J = 2.15 Hz, 1H), 5.79 (br. s, 1H), 4.70 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.66 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.80 (ABd, J = 4.9, 16.6 Hz, 1H), 2.71 (ABd, J = 6.8, 16.8 Hz, 1H), 1.56-1.78 (m, 6H), 1.04-1.27 (m, 3H), 0.92-1.04 (m, 2H).
段階6:例4に記載の方法に従ってヒドロキシニトリル166をLiAlH4還元し、次いでフラッシュクロマトグラフィー精製(40%から100%の20%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)により精製することにより、例179を白色固体として生じさせた。収量(0.052g、42%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.39 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 6.37 (t, J = 1.76 Hz, 1H), 6.21 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.60 (dd, J = 5.5, 7.6 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.68-2.81 (m, 2H), 1.65-1.90 (m, 8H), 1.15-1.36 (m, 3H), 1.00-1.11 (m, 2H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 160.8, 158.6, 147.4, 105.1, 103.1, 100.5, 73.3, 72.3, 38.2, 37.9, 29.8, 26.5, 25.8; LC-MS (ESI+) 280.38 [M+H]+; RP-HPLC (方法10): 96.0 %, tR = 6.20分.
(例180)
(1S,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールの調製
(1S,2R)−3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1,2−ジオールを、下記の方法に従って調製した。
段階1:粉末化4Åモレキュラーシーブ(2.81g)及びチタンテトライソプロポキシド(2.4mL、8.2mmol)の無水CH2Cl2中冷却(−20℃)混合物に、酒石酸L−(+)−ジイソプロピル(DIPT、2.1mL、10.05mmol)を不活性雰囲気下で添加した。反応混合物を−20℃で10分間撹拌し、アリルアルコール156(1.99g、8.08mmol)の無水CH2Cl2中溶液を5分間にわたり添加した。反応混合物を−20℃で20分間撹拌した後、tert−ブチルヒドロペルオキシド溶液(ノナン中5.0〜6.0M、0.9mL、約4.95mmol)を添加した。反応混合物を−20℃で7.5時間撹拌し、−20℃で一晩保持し、次いで室温で3日間撹拌した。L−酒石酸の水溶液(10%、100mL)を反応混合物に添加し、混合物を室温で2時間激しく撹拌し、層を分離した。水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層を希釈ブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、5%から30%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製することにより、(S)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)((R)−オキシラン−2−イル)メタノール及びDIPT(1:1.38のモル比)の混合物を無色油状物として生じさせ、この油状物を更に精製することなく次の段階に使用した。収量(1.34g);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.20 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.88-6.93 (m, 2H), 6.79 (ddd, J = 1.0, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.35 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.99 (ddd, J = 2.7, 3.9.6.65 Hz, 1H), 2.63-2.70 (m, 2H), 1.58-1.81 (m, 6H), 0.98-1.28 (m, 3H), 0.95-0.98 (m, 2H).
段階2:粗製(S)−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)((R)−オキシラン−2−イル)メタノール(0.255g、0.972mmol)、水酸化アンモニウム(水性、25%、3mL)及びNH3/MeOH(7N、3mL)の溶液を、圧力瓶中で室温で21時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、20%から100%の7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)により精製することにより、例180を無色油状物として生じさせた。収量(0.0836g、67%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.90-6.95 (m, 2H), 6.78 (ddd, J = 0.8, 2.5, 7.2 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.61-3.66 (m, 1H), 2.81 (ABd, J = 3.3, 13.1 Hz, 1H), 2.65 (ABd, J = 7.8, 13.1 Hz, 1H), 1.81-1.91 (m, 2H), 1.66-1.80 (m, 4H), 1.15-1.38 (m, 3H), 1.01-1.14 (m, 2H); RP-HPLC (方法10): 97.3 %, tR = 6.25分.
(例181)
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(メチルアミノ)プロパン−1−オンの調製
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(メチルアミノ)プロパン−1−オンを、下記の方法に従って調製した。
ビニルケトン101(0.341g、1.40mmol)及びメチルアミン(THF中2.0M,1.0mL)の絶対EtOH中混合物を、圧力瓶中で室温で3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20%から100%の20%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)により精製することにより、例181を橙色油状物として生じさせた。収量(0.144g、38%)。例181をEtOAc中で溶解させ、HCl/EtOH(7.4M)を添加した。形成した沈殿物をヘキサンにより粉砕し、濾過により回収して例181の塩酸塩を白色固体として生じさせた。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.59 (ddd, J = 1.2, 1.6, 7.8 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 1.8, 2.5 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.20 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 3.82 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.39 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.75 (s, 3H), 1.67-1.90 (m, 6H), 1.15-1.39 (m, 3H), 1.05-1.15 (m, 2H); RP-HPLC (方法10): 91.5 %, tR = 7.07分.
(例182)
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(ジメチルアミノ)プロパン−1−オンの調製
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(ジメチルアミノ)プロパン−1−オンを、下記の方法に従って調製した。
ビニルケトン101(0.4321g、1.77mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(0.242g、2.97mmol)及びトリエチルアミン(0.5mL、3.59mmol)の絶対EtOH中混合物を、室温で3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5%から500%の20%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)により精製することにより、例182を淡橙色油状物として生じさせた。収量(0.227g、44%)。例182をEtOAc中で溶解させ、HCl/EtOH(7.4M)を添加した。形成した沈殿物をヘキサンにより粉砕し、濾過により回収して例182の塩酸塩を白色固体として生じさせた。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.61 (ddd, J = 1.0, 1.6, 7.6 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 1.8, 2.5 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.20 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.5-3.61 (m, 4H), 2.94 (s, 6H), 1.67-1.91 (m, 6H), 1.17-1.39 (m, 3H), 1.05-1.15 (m, 2H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 197.1, 159.9, 137.3, 129.8, 120.4, 120.3, 113.3, 73.6, 53.3, 42.7, 37.9, 33.0, 29.7, 26.4, 25.8; RP-HPLC (方法10): 92.4 %, tR= 7.18分.
(例183)
(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)メタンアミンの調製
(3−(2−プロピルペンチルオキシ)フェニル)メタンアミンを、スキーム51に示す方法に従って調製した。
スキーム51
段階1:例165に使用した方法によりフェノール167を4−ブロモヘプタンによりアルキル化してエーテル168を生じさせた。
段階2:例165に使用した方法によりエーテル168を脱保護して例183を生じさせた。
(例184)
4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−アミンの調製
4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブタン−1−アミンを、スキーム52を示す方法に従って調製した。
スキーム52
段階1:臭化物18(0.677g、2.52mmol)及び3−ブチン−1−オール(0.270g、3.85mmol)のトリエチルアミン(5mL)及びDMF(10mL)中ガス抜き溶液に、PdCl2(PPh3)2(0.0702g、0.100mmol)、及びCuI(0.0196g、0.103mmol)を添加した。得られた混合物をガス抜きし、アルゴン下で90℃で3.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−イン−1−オール(170)を黄色油状物として生じさせた。収量(0.494g、76%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.16-7.22 (m, 1H), 6.84-6.92 (m, 3H), 4.85 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.51-3.58 (m, 2H), 2.51 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.59-1.80 (m, 6H), 1.07-1.27 (m, 3H), 0.92-1.05 (m, 2H).
段階2:例2に使用した方法に従ってアルコール170をフタルイミドとMitsunobu縮合させ、次いでフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、フタルイミド171を無色油状物として生じさせた。収量(0.492g、67%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.80-7.91 (m, 4H), 7.16 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.84 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.4 Hz, 1H), 6.78 (dt, J = 1.0, 7.6 Hz, 1H), 6.71 (dd, J = 1.6, 2.5 Hz, 1H), 3.80 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.67 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.76 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 1.57-1.78 (m, 6H), 1.07-1.27 (m, 3H), 0.93-1.04 (m, 2H).
段階3:例1に使用した方法に従ってアルキン171を水素化し、次いでCeliteに通して濾過し、減圧下で濃縮することにより、2−(4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオンを無色油状物として生じさせた。収量(0.236g、97%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.77-7.86 (m, 4H), 7.10 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.64-6.72 (m, 3H), 3.69 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.52 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.50-1.79 (m, 10H), 1.07-1.28 (m, 3H), 0.91-1.04 (m, 2H).
段階4:例196に使用した方法に従って2−(4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオンを脱保護することにより、例184の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.0896g、50%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.14 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.67-6.78 (m, 3H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.91 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 1.59-1.90 (m, 10H), 1.15-1.37 (m, 3H), 1.01-1.13 (m, 2H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 159.7, 143.2, 129.2, 120.5, 114.7, 111.7, 73.2, 39.5, 38.0, 35.0, 29.8, 27.9, 26.9, 26.5, 25.8; RP-HPLC (方法2), tR = 7.40分, 97.4% (AUC).
(例185)
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンジルオキシ)エタンアミンの調製
2−(3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンジルオキシ)エタンアミンを、スキーム53に示す方法に従って調製した。
スキーム53
段階1:例165に使用した方法に従って3−ヒドロキシベンジルアルコール(172)をブロモメチルシクロヘキサンによりアルキル化してアルコール173を生じさせる。
段階2:例154に使用した方法に従ってアルコール173をアルキル化することにより、エーテル174を生じさせる。
段階3:例5に使用した方法に従ってエーテル174を脱保護することにより、例185を生じさせる。
(例186)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−N−メチルプロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−N−メチルプロパン−1−アミンを、スキーム54に示す方法に従って調製する。
スキーム54
段階1:アリルアミンカルバメート175(1.926g、12.2mmol)、粉末化KOH(0.734g、13.1mmol)の無水DMSO(10mL)中混合物を、室温で5分間撹拌した。次いで、ヨウ化メチル(2.276g、16.03mmol)のDMSO(2mL)中溶液を添加し、反応混合物を室温で66時間撹拌した。水性NH4Cl(25%、100mL)を添加し、生成物をEtOAc(3×70mL)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮してN−メチルカルバメート176を低沸点の帯淡黄色液状物として生じさせた。収量(1.595g、76%);1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.74 (ddt, J = 16.8, 10.6, 5.7 Hz, 1H), 5.06-5.13 (m, 2H), 3.79 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 2.80 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
段階2:例10に記載の方法によりカルバメート176及び臭化物18をHeckカップリングさせてアルケン177を生じさせる。
段階3:例1に使用した方法によりアルケン177を水素化し、次いで例5に記載の方法によりBoc脱保護して例186の塩酸塩を生じさせる。
(例187)
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(メチルアミノ)プロパン−1−オールの調製
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(メチルアミノ)プロパン−1−オールを、例173に使用した方法に従って調製した。
例181をキラル還元し、次いでフラッシュクロマトグラフィー精製(20%から100%の20%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)にかけることにより、例187を無色油状物として生じさせた。収量(0.0335g、29%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.84-6.92 (m, 2H), 6.76 (ddd, J = 0.8, 2.5, 8.2 Hz, 1H), 4.67 (dd, J = 5.5, 7.6 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.56-2.70 (m, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.81-1.94 (m, 4H), 1.65-1.80 (m, 4H), 1.16-1.38 (m, 3H), 1.01-1.14 (m, 2H); RP-HPLC (方法10): 98.9 %, tR = 6.68分.
(例188)
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(ジメチルアミノ)プロパン−1−オールの調製
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−(ジメチルアミノ)プロパン−1−オールを、例187に使用した方法に従って調製する。
例182をキラル還元し、次いでフラッシュクロマトグラフィー精製(20%から100%の20%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)にかけることにより、例188を生じさせる。
(例189)
(R)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの調製
(R)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを、スキーム55に示す方法に従って調製した。
スキーム55
トリフルオロ酢酸エチル(0.3mL、2.52mmol)を、例28(0.3016g、1.145mmol)のCH2Cl2中溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して例189を無色油状物として生じさせた。収量(0.346g、84%):1H NMR (DMSO-d6) δ 9.31 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 7.18 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.82-6.87 (m, 2H), 6.74 (ddd, J = 1.2, 2.3, 8.2 Hz, 1H), 5.27 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.494.55 (m, 1H), 3.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.22 (q, J = 6.3 Hz, 2H), 1.59-1.81 (m, 8H), 1.09-1.28 (m, 3H), 0.95-1.07 (m, 2H).
(例190)
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンジル)グアニジンの調製
1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンジル)グアニジンを、スキーム56に示す方法に従って調製した。
スキーム56
段階1:N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−(カルボキサミジン(0.71g、2.28mmol)及び(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)メタンアミン(0.50g、2.28mmol)のアセトニトリル(15ml)中溶液を、アルゴン下で50℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、白色固体を形成させ、濾過を介して回収し、真空下で乾燥させて(Z)−tert−ブチル(tert−ブトキシカルボニルアミノ)(3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンジルアミノ)メチレンカルバメートを生じさせた。収量(400mg、38%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.47 (s, 1H), 8.61 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.77-6.86 (m, 3H), 4.44 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.60-1.80 (m, 6H), 1.45 (s, 9H), 1.36 (s, 9H), 0.95-1.25 (m, 5H).
段階2:例5に記載の方法に従って(Z)−tert−ブチル(tert−ブトキシカルボニルアミノ)(3−(シクロヘキシルメトキシ)ベンジルアミノ)メチレンカルバメートをBoc脱保護することにより、例190の塩酸塩を生じさせた。収量(140mg、95%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.99 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.90-7.50 (m, 4H), 6.80-6.84 (m, 3H), 4.30 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.60-1.80 (m, 6H), 0.95-1.30 (m, 5H).
(例191)
(R)−1−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)グアニジンの調製
(R)−1−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)グアニジンを、例190に使用した方法に従って調製する。
段階1:N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン及び実施例28のアセトニトリル中溶液を、例28がTLCにより観察されなくなるまで混合する。混合物を減圧下で濃縮し、EtOAc及び水に分配する。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、(R,E)−tert−ブチル(tert−ブトキシカルボニルアミノ)(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルアミノ)メチレンカルバメートを生じさせる。
段階2:例5に記載の方法により(R,E)−tert−ブチル(tert−ブトキシカルボニルアミノ)(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−ヒドロキシプロピルアミノ)メチレンカルバメートをBoc脱保護することにより、例191の塩酸塩を生じさせる。
(例192)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−メトキシプロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−メトキシプロパン−1−アミンを、スキーム57に示す方法に従って調製する。
スキーム57
段階1:例154に使用した方法によりアルコール14をアルキル化することにより、ニトリル179を生じさせる。
段階2:例171に使用した方法によりニトリル179を還元して例192を生じさせる。
(例193)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−フルオロプロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−3−フルオロプロパン−1−アミンを、スキーム58に示す方法に従って調製した。
スキーム58
段階1.三フッ化ジメチルアミノ硫黄(DAST、0.15mL、1.145mmol)を、アルコール15(0.4086g、1.124mmol)の無水CH2Cl2中冷却(−78℃)溶液にアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物を−78℃で10分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサン/EtOAcにより処理し、形成した沈殿物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮してフッ化物180を生じさせ、このフッ化物を精製することなく使用した。
段階2.フッ化物180のEtOAc溶液を、HCl/EtOHにより処理し、反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10%から50%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、例193を無色油状物として生じさせた。収量(0.0784g、23%):1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ 7.22-7.27 (m, 1H), 6.80-6.90 (m, 3H), 5.50 (ddd, J = 4.3, 8.6, 47.9 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.70-2.82 (m, 2H), 1.66-2.14 (m, 8H), 1.16-1.38 (m, 3H), 1.02-1.14 (m, 2H); 19F NMR (CD3OD, 376 MHz) δ -178.7 (ddd, J = 16.7, 31.0, 47.7 Hz); RP-HPLC (方法2) tR = 6.94分, 96.5% (AUC).
(例194)
1−アミノ−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−2−オンの調製
1−アミノ−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−2−オンを、スキーム59に示す方法に従って調製した。
スキーム59
段階1:例5に使用した方法に従って例6をBoc2Oにより保護してカルバメート181を生じさせる。
段階2:例5に使用した方法に従ってアルコール181をPCC酸化してケトン182を生じさせる。
段階3:例5に使用した方法に従ってケトン182を脱保護して例194の塩酸塩を生じさせる。
(例195)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−フルオロプロパン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−フルオロプロパン−1−アミンを、例193に使用した方法に従って調製する。
段階1.tert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−ヒドロキシプロピルカルバメート及びDASTを一緒に反応させてtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−フルオロプロピルカルバメートを生じさせる。
段階2.tert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)−2−フルオロプロピルカルバメートを脱保護することにより、例193の塩酸塩を生じさせる。
(例196)
4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−イン−1−アミンの調製
4−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)ブト−3−イン−1−アミンを、例1に使用した方法に従って調製した。
例1に使用した方法に従ってフタルイミド171を脱保護し、但し反応混合物を50℃で24時間加熱した。フラッシュクロマトグラフィーにより精製(10%から50%の10%7NのNH3/MeOH/CH2Cl2−CH2Cl2勾配)した後、例196を無色油状物として生じさせた。油状物を小量のEtOAc中で溶解させ、HCl/EtOH(7.4M、0.1mL)を添加した。形成した沈殿物を濾過により回収し、EtOAc及びヘキサンにより洗浄し、真空中で一晩乾燥させて例196の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.100g、55%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.94-6.99 (m, 2H), 6.88 (ddd, J = 0.98, 2.5, 8.4 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.16 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.82 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 1.65-1.88 (m, 6H), 1.15-1.37 (m, 3H), 1.01-1.13 (m, 2H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 159.4, 129.3, 123.9, 123.75, 117.4, 114.9, 83.2, 83.1, 73.4, 38.4, 37.9, 29.7, 26.4, 25.8, 17.8; RP-HPLC (方法2), tR = 7.25分, 98.8% (AUC).
(例197)
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロプ−2−イン−1−アミンの調製
3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロプ−2−イン−1−アミンを、スキーム57に示す通りに調製した。
スキーム57
段階1:例196に使用した方法に従って臭化物18とtert−ブチルプロプ−2−イニルカルバメートとをSonogashiraカップリングさせ、次いでフラッシュクロマトグラフィー(5%から30%のEtOAc−ヘキサン勾配)により精製することにより、tert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロプ−2−イニルカルバメートを黄色油状物として生じさせた。収量(0.325g、49%);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.31 (br.t, 1H), 7.22 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.86-6.94 (m, 3H), 3.94 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 1.58-1.80 (m, 6H), 1.37 (s, 9H), 1.10-1.28 (m, 3H), 0.94-1.06 (m, 2H).
段階2:例5に使用した方法に従ってtert−ブチル3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロプ−2−イニルカルバメートを脱保護することにより、例197の塩酸塩を白色固体として生じさせた。収量(0.1655g、63%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.25 (dt, J = 0.6, 8.2 Hz, 1H), 7.01 (dt, J = 1.0, 7.4 Hz, 1H), 6.92-6.98 (m, 2H), 4.01 (s, 2H), 3.75 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 1.68-1.89 (m, 6H), 1.15-1.38 (m, 3H), 1.10-1.14 (m, 2H); 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 159.5, 129.6, 123.8, 122.5, 117.4, 115.8, 86.6, 79.8, 73.4, 37.8, 29.7, 29.6, 26.4, 25.7; RP-HPLC (方法2), tR= 7.25分, 98.8% (AUC), LC-MS m/z 244.31 [M+H]+.
(例198)
(E)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−アミンの調製
(E)−3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−アミンを、例10に記載の方法に従って調製した。
段階1:例10に使用した方法に従って(E)−N−(3−(3−(シクロヘキシルメトキシ)−5−フルオロフェニル)アリル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを脱保護することにより、例198を淡黄色油状物として生じさせた。収量(0.10g、95%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.68-6.74 (m, 2H), 6.44-6.52 (m, 2H), 6.34 (dt, J = 16.0, 6.0 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.38 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.66-1.80 (m, 6H), 1.16-1.38 (m, 3H), 1.02-1.14 (m, 2H).
生物学的実施例
(例199)
in vitroイソメラーゼ阻害アッセイ
本明細書で開示した化合物が視覚サイクルイソメロヒドラーゼの活性を阻害する能力を判定した。
イソメラーゼ阻害反応は、本質的に先に記載されたように実施した(Stecherら、J.Biol.Chem.274:8577〜85(1999);Golczakら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:8162〜67(2005)も参照)。ウシ網膜色素上皮(RPE)ミクロソーム膜は、視覚サイクルイソメラーゼ源であった。
RPEミクロソーム膜の調製
ウシRPEミクロソーム膜抽出物は、先に記載された方法に従って調製して(Golczakら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:8162〜67(2005))、−80℃で貯蔵した。粗RPEミクロソーム抽出物を37℃水浴で解凍して、次に直ちに氷上に置いた。粗RPEミクロソーム50mlは、携帯型DeWaltドリルを動力源として備えた氷上の50mlテフロン(登録商標)ガラスホモジナイザー(Fisher Scientific、カタログ番号0841416M)に入れ、最高速度にて氷上を10回上下にホモジナイズした。このプロセスは、粗RPEミクロソーム溶液がホモジナイズされるまで反復した。ホモジネートを次に、4℃で15分間遠心分離(50.2Tiロータ(Beckman、Fullerton、CA)、13,000RPM;15360Rcf)にかけた。上清を収集して、42,000RPM(160,000Rcf;50.2Tiロータ)で、4℃で1時間、遠心分離にかけた。上清を除去して、ペレットを冷10mM MOPS緩衝液、pH7.0 12ml(最終体積)に懸濁させた。5ml一定分量に再懸濁させたRPE膜をガラス−ガラスホモジナイザー(Fisher Scientific、カタログ番号K885500−0021)を高度の均質性までホモジナイズした。タンパク質濃度は、BCAタンパク質アッセイを製造者のプロトコルに従って使用して定量した(Pierce、Rockford、IL)。ホモジナイズしたRPE調製物を−80℃で貯蔵した。
ヒトアポ細胞レチンアルデヒド結合タンパク質(CRALBP)の単離
組換えヒトアポ細胞レチンアルデヒド結合タンパク質(CRALBP)を、標準的な分子生物学の方法に従ってクローニングして、発現させた(Crabbら、Protein Science 7:746〜57(1998);Crabbら、J.Biol.Chem.263:18688〜92(1988)を参照されたい)。簡潔には、全RNAをコンフルエントARPE19細胞(American Type Culture Collection、Manassas、VA)から調製して、オリゴ(dT)12−18プライマーを使用してcDNAを合成し、次に2つの連続するポリメラーゼ連鎖反応によってCRALBPをコードするDNAを増幅させた(Crabbら、J.Biol.Chem.263:18688〜92(1988);Intresら、J.Biol.Chem.269:25411〜18(1994);GenBankアクセッション番号L34219.1を参照されたい)。PCR生成物を製造者のプロトコル(Invitrogen Inc.、Carlsbad、CA;カタログ番号K4400−01)に従ってpTrcHis2−TOPO TAベクター内にサブクローニングし、次に標準ヌクレオチド配列決定技法に従って配列を確認した。組換え6xHisタグヒトCRALBPをOne Shot TOP 10ケミカルコンピテント大腸菌細胞(Invitrogen)において発現させて、組換えポリペプチドを大腸菌細胞溶解液から、HPLC用ニッケル(Ni)Sepharose XK16−20カラムを使用したニッケルアフィニティクロマトグラフィー(Amersham Bioscience、Pittsburgh、PA;カタログ番号17−5268−02)によって単離した。精製した6xHisタグヒトCRALBPを10mMビス−トリス−プロパン(BTP)で透析して、SDS−PAGEによって分析した。組換えヒトCRALBPの分子量は約39kDalであった。
イソメラーゼアッセイ
本明細書で開示した化合物及び対照化合物は、エタノール中で0.1Mに再構成した。各化合物のエタノール中の10倍段階希釈(10−2、10−3、10−4、10−5、10−6M)をイソメラーゼアッセイでの分析用に調製した。
イソメラーゼアッセイは、10mMビス−トリス−プロパン(BTP)緩衝液、pH7.5、0.5%BSA(BTP緩衝液で希釈)、1mMピロリン酸ナトリウム、20μMオールトランス−レチノール(エタノール中)、及び6μMアポ−CRALBP中で実施した。RPEミクロソームを加えた上記反応混合物に試験化合物(2μl)(段階希釈ストックの最終1/15希釈)を加えた。同体積のエタノールを対照反応物(試験化合物を含まない)に加えた。次にウシRPEミクロソーム(9μl)(上記を参照されたい)を加え、混合物を37℃にして反応を開始させた(総体積=150μl)。30分後にメタノール(300μl)を加えることによって反応を停止した。ヘプタンを加え(300μl)、ピペッティングにより反応混合物に混合した。反応混合物を撹拌し、次に微小遠心機で遠心分離することにより、レチノイドを抽出した。上部有機相をHPLCバイアルに移し、次に順相カラムを用いるAgilent 1100 HPLC系:SILICA(Agilent Technologies、dp5μ、4.6mmX、25CM;操作法の流速は1.5ml/分であった;注入体積100μl)を使用してHPLCで分析した。溶媒成分は、EtOAc中の20%の2%イソプロパノール及び80%の100%ヘキサンであった。
A318nm曲線下の面積は11−シス−レチノールピークを表し、これをAgilent Chemstationソフトウェアで計算し、手動で記録した。IC50値(in vitroで11−シス−レチノール形成を50%阻害する化合物の濃度)GraphPad Prism(登録商標)4ソフトウェア(Irvine、CA)を使用して計算した。すべての試験は二重に行った。化合物28のIC50値を図4に示す。
レチノール異性化反応について本明細書で開示した化合物の濃度依存性の作用を、組換えヒト酵素系でも評価した。特に、ヒトin vitroイソメラーゼアッセイは、本質的にGolczakら、2005、PNAS102:8162〜8167、ref.3)の通りに実施した。組換えヒトRPE65及びLRATを発現するHEK293細胞クローンのホモジネートは視覚酵素源であり、外因性オールトランス−レチノール(約20μM)を基質として使用した。組換えヒトCRALBP(約80ug/mL)を加えて11シス−レチナールの形成を強化する。200μLのビス−トリスリン酸緩衝液(10mM、pH7.2)系反応混合物は、0.5%のBSA及び1mM NaPPiも含有する。このアッセイでは、反応は37℃で二重に1時間実施し、メタノール300μLを加えて終了した。反応生成物、11−シス−レチノールの量は、反応混合物のヘプタン抽出後にHPLC分析で測定した。HPLCクロマトグラムにおける11シス−レチノールに対応するピーク面積単位(PAU)を記録し、濃度依存性曲線はIC
50値についてGraphPad Prismで分析した。本明細書で開示した多くの化合物の異性化反応阻害能力を定量化し、各IC50値を決定する。上記2つの方法のいずれかで決定した本明細書で開示した種々の化合物のIC50値を以下の表9A及び9Bにまとめる。
(例200)
in vivoマウスイソメラーゼアッセイ
本明細書で開示した化合物がイソメラーゼを阻害する能力をin vivoマウスイソメラーゼアッセイによって決定した。強い光への眼の短時間の曝露(視覚色素の「光退色」又は単に「退色」)は、網膜中のほぼ全ての11−シス−レチナールを光異性化することが既知である。退色後の11−シス−レチナールの回復を使用して、in vivoでのイソメラーゼの活性を推定できる。より低い11−シス−レチナールオキシムレベルによって表される回復の遅延は異性化反応の阻害を示す。Golczakら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:8162〜67(2005)に本質的に記載されたように手順を実施した。Deignerら、Science、244:968〜71(1989);Gollapalliら、Biochim Biophys Acta.1651:93〜101(2003);Parishら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、14609〜13(1998);Raduら、Proc Natl Acad Sci USA 101:5928〜33(2004)も参照されたい。
6週齢の暗順応させたCD−1(アルビノ)雄性マウスに10%エタノールを含有するトウモロコシ油100μlに溶解させた化合物(0.03〜3mg/kg)を経口的に胃管栄養摂取させた(1群当たり5匹)。マウスに例4の化合物(3−アミノ−1−(3−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)プロパン−1−オール)を胃管栄養摂取させた(化合物4を参照されたい)。暗所で2〜24時間後、マウスを5,000ルクスの白色光で10分間の光退色に曝露した。マウスを暗所で2時間回復させた。次に動物を二酸化炭素吸入によって犠牲にした。レチノイドを眼から抽出し、11−シス−レチナールの再生を種々の時間間隔で評価した。
眼レチノイドの抽出
全てのステップは、最小限の赤色光照明を用いた暗所(微光暗室ライト及び必要に応じてスポット照明用の赤色フィルタ付きフラッシュライト)で実施した(例えば、Maedaら、J.Neurochem 85:944〜956、2003;Van Hooserら、J Biol Chem 277:19173〜82、2002を参照されたい)。マウスを殺処分して、眼を直ちに取り出して、貯蔵のために液体窒素に入れる。
500μLのビス−トリスプロパン緩衝液(10mM、pH約7.3)及び20μLの0.8Mヒドロキシルアミン(pH約7.3)中に眼を置いた。眼を小さな虹彩鋏で切断して小片にし、次いで30000rpmで機械的ホモジナイザー(Polytron PT 1300 D)で管中、目視できる組織が残存しなくなるまで完全にホモジナイズする。500μLのメタノール及び500μLのヘプタンを各管に加えた。管をボルテクサーに取り付けて内容物を15分間室温で完全に混合した。有機相を水相から10分間13Krpm、4℃で遠心分離することにより分離した。頂部層(有機相)から240μLの溶液を取り、HPLCバイアル内の清潔な300μlガラスインサートにガラスピペットを使用して移し、バイアルを圧着してしっかり閉じた。
試料を順相カラム:SILICA(Beckman Coutlier、dp5μm、4.6mM×250mM)を用いてAgilent 1100 HPLCシステムによって分析した。実行方法の流速は1.5ml/分であり、溶媒成分は15%溶媒1(酢酸エチル中1%イソプロパノール)、及び85%溶媒2(100%ヘキサン)である。各試料への添加量は100μlであり、検出波長は360nmである。11−シス−レチナールオキシムの曲線下面積はAgilent Chemstationソフトウェアで計算し、手動で記録した。データ処理はPrizmソフトウェアを使用して行った。
陽性対照マウス(化合物を投与していない)を完全暗順応状態で犠牲にし、眼レチノイドを分析した。明(退色)対照マウス(化合物を投与していない)を犠牲にし、レチノイドを単離し、光処理後直ちに分析した。
化合物4の時間依存性イソメラーゼ阻害活性を図1に示す。化合物4の濃度依存性イソメラーゼ阻害活性を図2に示す。推定ED50(11−シスレチナール(オキシム)回復を50%阻害する化合物の用量)は、化合物4について0.32mg/kgと計算された。
化合物4を動物に1週間毎日投与した場合のED50を決定するため、追加の実験を実施した。化合物4を、マウスの5つの群に、0.015〜4mg/kgの用量で1日1回経口胃管栄養摂取させた。7日目の最後の投与後、マウスを暗所に4時間収容し、次いで動物を5000ルクスの白色光に10分間曝露することにより光退色させた。マウスを暗所で2時間回復させた。次いで動物を二酸化炭素吸入により犠牲にした。レチノイドを眼から抽出し、11−シス−レチナールの再生を評価した。データを図3に示す。
経時的試験を実施して例28の化合物(化合物28)のイソメラーゼ阻害活性を決定した。雄性Balb/cマウス(4匹/群)に体重1kg当たり0.3mgの化合物28−HCl(水中)を経口胃管栄養摂取させた。次いで投与2、4、8、16及び24時間後に動物を「光退色」(5000ルクスの白色光で10分間)させ、暗所に戻して眼の11−シス−レチナール含量を回復させた。退色2時間後にマウスを犠牲にし、眼球除去し、レチノイド含量をHPLCで分析した。
化合物28の投与4時間後、完全な作用が見られた。回復対照マウス(ビヒクルのみで処置)を光処理し、暗所で2時間回復させてから犠牲にし、分析した。光対照マウス(ビヒクルのみで処置)を、光退色直後に分析のために犠牲にした。結果を図5に示す。化合物28の経口胃管栄養摂取約4時間後、最大の作用が達成された。全ての後続の時点で回復が実質的に阻害され、24時間で通常に戻った。後続の実験における評価のため、4時間の時点を選択した。
用量応答in vivoイソメラーゼ阻害試験を例28で実施した。雄性Balb/cマウス(8匹/群)に溶液として滅菌水中の化合物28−HClを0.03、0.1、0.3、1及び3mg/kg経口投与し、投与4時間後に光退色させた。回復及びレチノイド分析を上記の通り実施した。暗対照マウスはビヒクルのみで処置し、明処置なしの完全暗順応状態で犠牲にし、分析した。回復対照マウス及び光対照マウスは、最初の段階に従った。結果を図6に示す。回復の阻害は用量関連的であり、ED50は0.18mg/kg(n=8)と推定された。同様の実験を例29の化合物(化合物29)で実施した。データから推定されたED50は0.83mg/kgであった。
別の実験では、雄性Balb/cマウスに化合物28−HClを上記の通り投与したが、投与を7日間連続で1日2回繰り返した。動物を最後の投与から4時間後に光退色させた。回復及びレチノイド分析は最初の段階に従い、ED50はこの繰り返し投与実験(n=8)において0.16mg/kgと推定された。化合物28は、マウスにおいて異性化を用量関連的に効果的に阻害した。投与4時間後、最大の阻害が達成された。
同様の実験では、雌性Sprague−Dawleyラット(n=4)に滅菌水中の化合物28−HClの単回用量を経口胃管栄養摂取させた。単回投与後の経時及び用量応答は、ラット(ED50=0.12mg/kg)においてマウスで観察されたものと極めて類似していた。
表10は、イソメラーゼのin vivo阻害データを示す。
(例201)
網膜神経細胞培養系の調製
この実施例は、網膜神経細胞の長期培養物を調製する方法について記載する。全ての化合物及び試薬は、Sigma Aldrich Chemical Corporation(St.Louis、MO)又は他の適切な供給業者より入手することができる。
網膜神経細胞培養
ブタ眼をKapowsin Meats,Inc.(Graham、WA)より入手する。眼を眼球除去して、眼窩から筋肉及び組織を一掃する。眼をその赤道に沿って半分に切断して、当技術分野で既知の標準方法に従って緩衝食塩溶液中で神経網膜を眼の前部から切除する。簡潔には、網膜、毛様体及びガラス体を眼の前半体から一体として除去して、網膜を透明硝子体から徐々に剥離させる。各網膜をパパイン(Worthington Biochemical Corporation、Lakewood、NJ)によって解離させて、ウシ胎仔血清(FBS)による不活性化及びDNaseI134Kunitz単位/mlの添加を続けた。酵素によって解離させた細胞を粉砕して、遠心分離によって収集し、インスリン約25μg/ml、トランスフェリン約100μg/ml、約60μMプトレシン、約30nMセレニウム、約20nMプロゲステロン、ペニシリン約100U/ml、ストレプトマイシン約100μg/ml、約0.05M Hepes、及び約10%FBSを含有する、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)/F12培地(Gibco BRL、Invitrogen Life Technologies、Carlsbad、CA)に懸濁させる。解離した一次網膜細胞を、24ウェル組織培養プレート(Falcon Tissue Culture Plates、Fisher Scientific、Pittsburgh、PA)に置いたポリ−D−リシン及びMatrigel(BD、Franklin Lakes、NJ)でコートしたガラスカバースリップにプレーティングする。細胞を、37℃及び5%CO2で、培地0.5ml(1%FBSのみを含むことを除いて、上の通り)中で5日から1カ月にわたって培養状態を維持した。
免疫組織化学分析
網膜神経細胞を約1、3、6及び8週間培養して、細胞を各時点で免疫組織化学によって分析する。免疫組織化学分析は、当技術分野で既知の標準技法に従って実施する。桿体光受容体は、ロドプシン特異性抗体(マウスモノクローナル、約1:500希釈;Chemicon、Temecula、CA)によって標識することによって同定される。中重量神経フィラメントに対する抗体(NFMウサギポリクローナル、約1:10,000希釈、Chemicon)を使用して、神経節細胞を同定する;β3−チューブリンに対する抗体(G7121マウスモノクローナル、約1:1000希釈、Promega、Madison、WI)を使用して介在ニューロン及び神経節細胞を一般に同定し、カルビンジン(AB1778ウサギポリクローナル、約1:250希釈、Chemicon)及びカルレチニン(AB5054ウサギポリクローナル、約1:5000希釈、Chemicon)に対する抗体を使用して、内顆粒層におけるカルビンジン−及びカルレチニン−発現介在ニューロンの亜集団を同定する。簡潔には、網膜細胞培養物を4%パラホルムアルデヒド(Polysciences,Inc、Warrington、PA)及び/又はエタノールによって固定し、ダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS)ですすぎ、1次抗体により37℃で約1時間インキュベートする。次に細胞をDPBSによってすすぎ、2次抗体(Alexa488−又はAlexa568−コンジュゲート2次抗体(Molecular Probes、Eugene、OR))によってインキュベートして、DPBSですすぐ。核を4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI、Molecular Probes)で染色して、ガラスカバースリップを除去する前にDPBSですすぎ、観察及び分析のためにそれらをFluoromount−G(Southern Biotech、Birmingham、AL)によってガラススライド上に載せる。
培養物中の各時間の後の成熟網膜ニューロンの生存は、組織化学分析によって示される。光受容体細胞はロドプシン抗体を使用して同定される;神経節細胞はNFM抗体を使用して同定される;並びにアマクリン及び水平細胞は、カルレチニンに特異性の抗体による染色によって同定される。
培養物は、Olympus IX81又はCZX41顕微鏡(Olympus、東京、日本)を使用してロドプシン標識光受容体及びNFM標識神経節細胞をカウントすることによって分析される。カバースリップ1枚につき20個の視野を20×対物レンズを用いてカウントする。この方法により、各実験の各条件について6枚のカバースリップを分析する。ストレッサに一切曝露されていない細胞をカウントして、ストレッサに曝露された細胞は対照中の細胞の数に正規化する。本開示に示した化合物は、成熟網膜ニューロンの用量依存性及び時間依存性生存を促進することが予期される。
(例202)
網膜細胞生存に対する化合物の効果
この実施例は、網膜細胞の生存能に対する本明細書で開示した任意の化合物の効果を判定するために、細胞ストレッサを含む成熟網膜細胞培養系の使用について記載する。
網膜細胞培養物は、例201に記載するように調製する。A2Eを網膜細胞ストレッサとして添加する。細胞を約1週間培養した後、化学的ストレスA2Eを適用する。A2Eをエタノールで希釈し、網膜細胞培養物に約0、10μM、20μM、及び40μMの濃度で添加する。培養物を約24及び48時間処理する。A2EはDr.Koji Nakanishi(Columbia University、New York City、NY)より入手するか、又はParishらの方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:14602〜13(1998))に従って合成する。本明細書で開示した任意の化合物を次に培養物に添加する。他の網膜細胞培養物に本明細書で開示した任意の化合物を、ストレッサの適用前に添加するか、又はA2Eが網膜細胞培養物に添加されるのと同時に添加する。培養物を組織培養インキュベータ内にストレス期間にわたって37℃及び5%CO2で維持する。細胞は次に、例201に記載したように免疫組織化学によって分析する。
アポトーシス分析
網膜細胞培養物は例201に記載された通りに調製して、約2週間培養し、次に約6000ルクスの白色光ストレスに約24時間曝露して、13時間の静止時間が続く。規定の波長の光を24ウェルプレートの規定のウェルに均一に送達する機器を組み立てた。機器には、交流電源に配線された低温白色蛍光球(GE P/N FC12T9/CW)が含まれている。蛍光球を標準組織培養インキュベータ内に取り付ける。白色光ストレスは、細胞のプレートを蛍光球の下に直接配置することにより印加される。CO2レベルを約5%に維持し、細胞プレートにおける温度を37℃に維持する。細い熱電対を使用することによって温度を監視する。Extech Instruments Corporation(P/N401025;Waltham、MA)製の照度計を使用して、全ての機器の光強度を測定及び調整する。本明細書で開示した任意の化合物を、細胞の白色光への曝露の前に培養プレートのウェルに添加し、白色光への曝露の後に培養物の他のウェルに添加する。アポトーシスを評価するために、本明細書に記載するようにTUNELを実施する。
網膜細胞を青色光に曝露した後にも、アポトーシス分析を実施する。網膜細胞培養物は、例201に記載するように培養する。細胞を約1週間培養した後、青色光ストレスを与える。青色光は、各LEDが24ウェル使い捨てプレートの1個のウェルに位置合せされるように設計された、2列の24個(4×6)の青色発光ダイオードよりなる特注光源(Sunbrite LED P/N SSP−01TWB7UWB12)によって送達される。第1列は細胞でいっぱいの24ウェルプレート上に配置されるのに対して、第2列は細胞プレートの下に配置されて、両方の列に細胞のプレートに光ストレスを同時に供給させる。装置全体を標準組織培養インキュベータ内に配置する。CO2レベルを約5%に維持し、細胞プレートにおける温度を約37℃に維持する。温度を細い熱電対によって監視する。各LEDへの電流は、独立した電位差計によって個別に制御され、全てのLEDへ均質な光を出力する。細胞プレートを約2000ルクスの青色光ストレスに約2時間又は約48時間のどちらかにわたって曝露して、約14時間の静止期間を続ける。1つ又は複数の本明細書で開示した化合物を、細胞の青色光への曝露の前に培養プレートのウェルに添加し、青色光への曝露の後に培養物の他のウェルに添加する。アポトーシスを評価するために、本明細書に記載するようにTUNELを実施する。
アポトーシスを評価するために、当技術分野で実施される標準技法に従って、そして製造者の指示に従ってTUNELを実施する。簡潔には、網膜細胞培養物を最初に4%パラホルムアルデヒドによって、次にエタノールで固定し、DPBSですすぐ。固定細胞を、Chroma−Tide Alexa568−5−dUTP(0.1μM最終濃度)(Molecular Probes)と組み合わせた反応緩衝液(Fermentas、Hanover、MD)中のTdT酵素(0.2単位/μl最終濃度)によって37℃で約1時間インキュベートする。培養物をDPBSによってすすぎ、1次抗体によって4℃で一晩又は37℃で約1時間インキュベートする。細胞を次にDPBSによってすすぎ、Alexa488コンジュゲート2次抗体でインキュベートし、DPBSによってすすぐ。核をDAPIによって染色し、ガラスカバースリップを除去する前に培養物をDPBSですすぎ、観察及び分析のためにそれらをFluoromount−Gによってガラススライド上に載せる。
培養物は、Olympus IX81又はCZX41顕微鏡(Olympus、東京、日本)を使用してTUNEL標識核をカウントすることによって分析する。カバースリップ1枚につき20個の視野を、20×対物レンズを用いてカウントする。この方法により、各条件について6枚のカバースリップを分析する。試験化合物に曝露されていない細胞をカウントし、抗体に曝露された細胞は対照中の細胞の数に正規化する。対応のないスチューデントt検定を使用してデータを分析する。本開示の化合物は、網膜細胞培養物においてA2Eにより誘発されるアポトーシス及び細胞死を用量依存的及び時間依存的に低減することが予期される。
(例203)
in vivo光マウスモデル
この例は、in vivo光損傷マウスモデルにおける本明細書で開示した化合物の作用について記載する。
眼を強い白色光に曝露すると網膜に光損傷を生じ得る。光処理後の損傷の程度は眼の細胞質ヒストン関連DNA断片(モノ−及びオリゴヌクレオソーム)含量を測定することにより評価できる(例えば、Wenzelら、Prog.Retin.Eye Res.24:275〜306(2005)を参照されたい)。
暗順応雄性Balb/c(アルビノ、10匹/群)マウスに様々な用量(0.03、0.1、0.3、1、及び3mg/kg)で例4の化合物(化合物4)を胃管栄養摂取させ、又はビヒクルのみを投与した。投与6時間後に、動物を光処理(8,000ルクスの白色光を1時間)した。暗所での回復40時間後にマウスを犠牲にし、網膜を切除した。細胞死検出ELISAアッセイを製造者の指示(ROCHE APPLIED SCIENCE,Cell Death Detection ELISA plus Kit)に従って実施した。網膜中の断片化DNAの含量を測定して化合物4のレチナール保護活性を推定した。結果を図7に示す。化合物4のED50は0.3mg/kgであった。
(例204)
網膜電位図(ERG)試験
ERG実験を、両性の11〜16週齢BALB/cマウス(n=5)を使用して実施した。全ての試験は、暗順応(暗所視、桿体優勢)及び明順応(明所視、錐体優勢)のERG応答の薬力学的評価を含んだ。実験を、例4の化合物(化合物4)を使用して実施した。全ての記録手順を、同一のプロトコールに従って、同一の装置で実施した。データを個々の試験から収集してサマリーグラフを作成した。
4つの独立試験からの結果を合わせ、化合物4の投与と薬物(塩基形態、コーン油に溶解)の単回経口投与4時間後の暗所視b波(0.01cd.s/m2)の振幅の変化との用量応答関数を構成した。得られた関係を図8に示す。図8に示す通り、典型的なシグモイド用量応答関数がデータに比較的十分当てはまった(R2=0.62)。この当てはめに基づき、0.23mg/kgのED50値が決定された。
錐体系に対する作用を、明所視条件下のERGb波強度応答関数の記録及び測定に基づき推定した。このような試験では、2つのパラメータを典型的に評価する:最大応答(Vmax)(マイクロボルトとして測定)及び半飽和定数(k)(cd.s/m2として測定)。
3つの独立試験からの結果を合わせ、明所視ERG(両性の11〜16週齢BALB/cマウス(n=5))に対する化合物4の単回投与の作用を推定した。図9に示す通り、化合物4は、最大明所視応答(Vmax)に対する作用を有しなかった。しかしながら、半飽和定数(明所視k)は、0.36mg/kgの推定ED50で増大した。
(例205)
リポフスチン蛍光体の低減に対する化合物の作用
この例は、マウスの網膜における既存のA2Eのレベルを低減する、並びにA2Eの形成を予防する本明細書で記載した化合物の能力を記載する。
abca4ヌル(abca4−/−)変異マウスの眼(例えば、Wengら、Cell 98:13〜23(1999)を参照されたい)はA2Eなどのリポフスチン蛍光体の蓄積が増大している(例えば、Karanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:4164〜69(2005)を参照されたい)。例4の化合物(化合物4)(1mg/kg)又はビヒクルを約2カ月齢のabca4−/−マウスに毎日3カ月間経口胃管栄養摂取させた。処置3カ月後にマウスを犠牲にした。網膜及びRPEをA2E分析用に抽出した。
化合物4−HClは、ビヒクルで処置したabca4−/−マウスの網膜におけるA2Eのレベル(18.9ピコモル/眼、p<0.001)と比較して1mg/kg/日で3カ月処置したabca4−/−マウスの網膜におけるA2Eのレベル(10.4ピコモル/眼)を顕著に低減した。データを図10に示す。
同様の実験を老年balb/cマウス(10カ月齢)で実施した。試験マウスは1mg/kg/日の化合物4で3カ月間処置し、対照マウスはビヒクルで処置した。結果を図11に示す。この実験は、主題化合物が既存のA2Eのレベルを低減する能力を示すことを実証する。
(例206)
レチノイド核受容体活性に対する化合物の作用
レチノイド核受容体活性は、組織及び器官の成長、発達、分化及びホメオスタシスに影響を与える不可視の生理学的、薬理学的及び毒物学的レチノイドシグナルの導入に関連している。
Achkarら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:4879〜84(1996))によって本質的に記載されている通りのRAR及びRXR受容体に対する例4、28及び29の化合物(化合物4、化合物28及び化合物29)の作用、並びにレチノイン酸受容体(RAR)アゴニスト(E−4−[2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフチレニル)−1−プロペニル]安息香酸)(TTNPB)、並びにRAR及びレチノイドX受容体(RXR)アゴニストであるオール−トランス−レチノイン酸(at−RA)の作用を試験した。これらのアッセイの結果を表11に示す。化合物4−HCl、化合物28−HCl、及び化合物29−HClのそれぞれの10μMもの量はレチノイド核受容体(RAR及びRXR)に対して任意の有意な作用を示さなかった。比較して、TTNPB及びat−RAは、予想通りRXR
α、RAR
α、RAR
β及びRAR
γ受容体を活性化した(表11)。
本明細書で物理的特性、例えば分子量又は化学的特性、例えば化学式について範囲を使用するとき、範囲の全ての組合せ及び下位組合せ、並びにその中の具体的な実施形態が含まれるものとする。
本明細書で記載した種々の実施形態を組み合わせてさらなる実施形態を提供することができる。この明細書で言及した及び/又は出願データシートに挙げた全ての米国特許、米国特許出願公報、米国特許出願、外国特許、外国特許出願及び非特許公報は、その全体を参照により本明細書に援用する。
上記より、具体的な実施形態が例証の目的で本明細書において説明されてきたが、各種の変更が行われ得ることが認識されるであろう。当業者は、日常的な実験のみを用いて、本明細書に記載した具体的な実施形態の多くの等価物を認識する、又はそれを確認できるであろう。このような等価物は、次の請求項に含まれるものである。一般に、以下の特許請求の範囲で使用した用語は、特許請求の範囲を本明細書及び特許請求の範囲で開示した特定の実施形態に限定するものと解釈するべきではなく、全ての可能な実施形態、並びにそのような特許請求の範囲が権利を与える同等物の範囲全てを含むものと解釈するべきである。したがって、特許請求の範囲は本開示によって限定されない。
本発明の好ましい実施形態が本明細書で示され、記載されたが、そのような実施形態が例示のみによって提供されていることは当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、多数の変形、変更及び代用がすぐに当業者には思い浮かぶであろう。本明細書で記載した発明の実施形態に対する種々の代案が本発明の実施で用いられ得ることは理解されるはずである。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、並びにこれらの特許請求の範囲及びそれらの同等物の範囲内の方法及び構造がそれによりカバーされることを意図する。