JP2015077706A - 箔転写用熱転写リボン - Google Patents

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Takashi Mukai
敬 向井
泰至 島田
Taiji Shimada
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Abstract

【課題】本発明により、ポリカーボネート樹脂シート、ウレタン樹脂シートなどの被転写体への良好な接着性および転写性、並びに優れた耐擦過性および耐溶剤性を有する箔転写用熱転写リボンを提供する。
【解決手段】本発明は、基材層上に離型層、着色層、金属蒸着層および接着層を順次積層してなり、該接着層が該金属蒸着層に隣接する第1の接着層と、該第1の接着層上に形成された第2の接着層を含むことを特徴とする箔転写用熱転写リボンに関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、箔転写用熱転写リボン、特にポリカーボネート樹脂シート、ウレタン樹脂シートなどの被転写体への良好な転写性、並びに優れた耐擦過性および耐溶剤性を有する箔転写用熱転写リボンに関する。
従来、樹脂シート等の被転写体に箔を転写する場合、字輪などの金属製の版を使用して打圧によって転写する方法が一般的であった(例えば特許文献1など)。特許文献1には、剥離性を有する基体シート1上に着色インキ層2及び金属蒸着層3が設けられ、その上に接着層4が設けられた転写箔において;前記金属蒸着層3がホットスタンプ法によって設けられたことを特徴とする金属蒸着柄及び色柄組合せ転写箔が記載されている。
上記被転写体上に形成される印字画像に要求される隠蔽性、濃度、エッジのキレなどを実現するためには、高い塗布量と高い平滑性の塗布品質が必要であった。そのため、上記転写箔の塗工方法としては、バーコーター、スクリーン印刷などが用いられてきた。しかしながら、上記のような転写方法では、決まった画像の印字や転写しかできず、最近のオンデマンドによる少量の印刷、または細線や諧調の転写には不向きであり、市場の要求に応えられない面があった。
また、金属光沢のある印字に対する要求があり、一般的には黄色、紅色、藍色、黒色のトナーの組み合わせで色を再現しているレーザープリンタでは実現が難しく、金属光沢のある印字を実現するためにはドットプリンタやサーマルプリンタで箔を転写する必要があった。ドットプリンタやサーマルプリンタで箔を転写することができるようになれば、コンピュータでデザインした独自のオンデマンドの画像を印字することができる。そのような印字方法を用いる用途として、パソコンなどのOA機器、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット(コンピュータ)などの外装材料がある。
更に、打圧によってポリプロピレンやコート紙などの紙に箔を転写させる場合、接着層としてはアクリル樹脂とポリエステル樹脂、あるいは石油系樹脂などタックを付与する樹脂を使うのが一般的である。しかしながら、これらの樹脂だけではサーマルプリンタなどのサーマルヘッドを使って転写することはできない。
そこで、前述のような金属製の版を必要とせずにサーマルプリンタなどを用いて熱転写することができる熱転写記録媒体や熱転写リボンなどが数多く提案された(特許文献2〜3など)。特許文献2には、支持体上にポリエチレンワックス対アクリルまたはメタクリル酸エステル重合体の重量比が40:60〜5:95の範囲である剥離層を設け、その上に熱溶融性ワックス対ポリエステル樹脂の重量比が10:90〜75:25の範囲である保護層を設け、さらにその上に着色剤とTg90℃以上のアクリルまたはメタクリル酸エステル重合体からなる着色層を有する熱転写記録媒体が記載されている。
特許文献3には、支持体上に少なくとも離型層、着色インク層、金属蒸着層、接着層を順次積層してなる熱転写リボンであって、前記離型層が軟化点100℃以上のアセトフェノン樹脂及びその誘導体を75〜99質量%含むことを特徴とする、金属蒸着熱転写リボンが記載されている。
前述のような用途の中でも、近年、特に注目を集めている携帯電話やタブレットの外装材料があり、そのような被転写体の素材としては、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂などが主に用いられており、これらのいずれにも定着が可能な転写箔材料を選択する必要がある。
特開昭60‐257287号公報 特開平9‐52451号公報 特開2009‐90520号公報
本発明は、上記のような従来の箔転写用熱転写リボンの有する問題点を解決し、ポリカーボネート樹脂シート、ウレタン樹脂シートなどの被転写体への良好な接着性および転写性、並びに優れた耐擦過性および耐溶剤性を有する箔転写用熱転写リボンを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、基材層上に離型層、着色層、金属蒸着層および接着層を順次積層してなる箔転写用熱転写リボンにおいて、接着層を金属蒸着層に隣接する第1の接着層と、上記第1の接着層上に形成された第2の接着層の2層構造とし、第1の接着層として従来の箔転写用熱転写リボンの接着層と同様の材料を使用し、第2の接着層としてフェノール樹脂およびフィラーを使用することによって、ポリカーボネート樹脂シート、ウレタン樹脂シートなどの被転写体への良好な接着性および転写性、並びに優れた耐擦過性および耐溶剤性を有する箔転写用熱転写リボンを提供し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、基材層上に離型層、着色層、金属蒸着層および接着層を順次積層してなり、該接着層が該金属蒸着層に隣接する第1の接着層と、該第1の接着層上に形成された第2の接着層を含むことを特徴とする箔転写用熱転写リボンに関する。
更に、本発明を好適に実施するため、
上記第2の接着層が、フェノール樹脂およびフィラーを含み;
上記フィラーが、カーボンブラック、炭酸カルシウムおよびシリカから成る群から選択され;
上記第1の接着層が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびエチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂から成る群から選択される樹脂を主成分とし;
上記基材層の上記離型層と反対側の表面に、更に背面剤層を有する;
ことが望ましい。
本発明によれば、基材層上に離型層、着色層、金属蒸着層および接着層を順次積層してなる箔転写用熱転写リボンにおいて、接着層を金属蒸着層に隣接する第1の接着層と、上記第1の接着層上に形成された第2の接着層の2層構造とし、第1の接着層としてアクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびエチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂などの従来の箔転写用熱転写リボンの接着層と同様の材料を使用し、第2の接着層としてフェノール樹脂およびフィラーを使用することによって、ポリカーボネート樹脂シート、ウレタン樹脂シートなどの被転写体への良好な接着性および余剥離がなく良好な転写性、並びに優れた耐擦過性および耐溶剤性、特に耐アルコール性を有する箔転写用熱転写リボンを提供することを可能とした。
本発明の箔転写用熱転写リボンの層構成を説明するための概略断面図である。 従来のホットスタンプ用転写箔の層構成を説明するための概略断面図である。
本発明の箔転写用熱転写リボンを、図1を参照して、以下に説明する。本発明の箔転写用熱転写リボン10は、基材層1上に離型層2、着色層3、金属蒸着層4および接着層を順次積層してなり、該接着層が該金属蒸着層4に隣接する第1の接着層5と、該第1の接着層5上に形成された第2の接着層6を含むことを特徴とする。
本発明の箔転写用熱転写リボン10に用いることができる基材層1の材料として、それらに限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルムなどが挙げられる。価格、入手し易さ、強度などの点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
上記基材層1の厚さは、10〜15μm、好ましくは10〜12μmであることが望ましい。上記基材層1の厚さが10μm未満ではサーマルプリンタのサーマルヘッドの熱でインクリボンが切れる可能性があり、15μmを超えるとサーマルヘッドの熱が十分伝わらず印字できない。次いで、上記基材層1の上には離型層2を形成する。
本発明の箔転写用熱転写リボン10に用いることができる離型層2の材料としての離型剤として、それらに限定されないが、シリコーン、パラフィンワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワックスなどのワックス、エチレン‐酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエステル樹脂などが挙げられる。サーマルプリンタのサーマルヘッドの熱によって、インキの軽い剥離性を実現するため、シリコーンやワックスが好ましい。上記離型層2の形成方法としては、熱転写リボンなどに通常用いられているグラビアコーター、バーコーターなどを用いて行うことができる。
上記離型層2の厚さは、0.1〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.5μmであることが望ましい。上記離型層2の厚さが0.1μm未満では過転写の状態となり、鮮明な印字ができなくなり、1.0μmを超えると熱伝導性低下し、転写感度が低下する。次いで、上記離型層2の上には着色層3を形成する。
本発明の箔転写用熱転写リボン10に用いることができる着色層3の材料としては、バインダー樹脂および着色剤を含み、いずれも熱転写リボンなどに通常使用されているものを使用することができる。上記バインダー樹脂としては、アクリル樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂など、好ましくはアクリル樹脂、ウレタン樹脂が挙げられ、上記着色剤としては、染料や、多環顔料、アゾ顔料、レーキ顔料などの顔料が挙げられる。上記着色層3の形成方法としても、熱転写リボンなどに通常用いられているグラビアコーター、バーコーターなどを用いて行うことができる。
上記着色層3中の着色剤の含有量は、20〜40質量%、好ましくは20〜30質量%であることが望ましい。上記着色剤の含有量が20質量%未満では金属蒸着の金属光沢感が強くなり過ぎて所望の色になりにくくなり、40質量%を超えると金属光沢が低下して、鈍い色調となり好ましくない。
上記着色層3の厚さは、1〜3μm、好ましくは1〜2μmであることが望ましい。上記着色層3の厚さが1μm未満では耐擦過性が低下し、3μmを超えると転写感度が低下する。次いで、上記着色層3の上には金属蒸着層4を形成する。
本発明の箔転写用熱転写リボン10に用いることができる金属蒸着層4の材料としては、それらに限定されないが、アルミニウム、亜鉛、錫、クロム、金、銀、プラチナ、ニッケル等の金属またはそれらの合金が挙げられる。上記金属蒸着層4の形成方法としては、一般的なプラスチックフィルムへの金属蒸着の手法を用いることができ、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD、金属溶射等が挙げられるが、これらの中でも真空蒸着法が実用的である。上記真空蒸着層を形成する際には、公知の条件を適用することができる。
上記金属蒸着層4の厚さは、200〜500Å、好ましくは350〜450Åであることが望ましい。上記金属蒸着層4の厚さが200Å未満では可視光線の反射が不十分となって金属光沢が得られず、500Åを超えると印字の際の箔切れが悪くなって転写性が悪いものとなる。次いで、上記金属蒸着層4の上には第1の接着層5を形成する。
本発明の箔転写用熱転写リボン10に用いることができる第1の接着層5の材料としては、それらに限定されないが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびエチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂から成る群から選択される樹脂を主成分とすることが望ましい。
上記第1の接着層5の厚さは、0.30〜1.30μm、好ましくは0.40〜0.70μmであることが望ましい。上記第1の接着層5の厚さが0.30μm未満では十分な接着力を発現させることが困難であり、1.30μmを超えると転写感度が低下する。
前述のように、金属製の版を使用して打圧によって被転写体に箔を転写する従来の転写方法においては、上記被転写体と箔との接着性は上記のような接着層のみで十分に維持される。しかしながら、上記接着層として、これらの樹脂だけではサーマルプリンタなどのサーマルヘッドを使って転写することはできなかった。そこで、本発明の箔転写用熱転写リボンにおいては、上記第1の接着層上に、以下に説明する第2の接着層を設けることによって、サーマルヘッドで箔を転写させることが可能になったのである。次いで、上記第1の接着層5の上には第2の接着層6を形成する。
本発明の箔転写用熱転写リボン10に用いることができる第2の接着層6の材料としては、フェノール樹脂およびフィラーを含むことが望ましい。本発明者等は、被転写体としてのポリカーボネート樹脂またはウレタン樹脂との接着性を向上すべく、第2の接着層6の基材樹脂として様々なタイプの樹脂を検討した結果、フェノール樹脂が最も優れることを見出した。そこで、被転写体との接着性の高いフェノール樹脂を主成分とする層を最上面に形成することによって、優れた転写性を得ることができるのである。
本発明に使用するのに好適な上記フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂であり、硬化剤などと共に使用するのではなく、熱可塑性樹脂として使用するものである。また、上記フェノール樹脂は、ガラス転移温度(Tg)35〜50℃、好ましくは40〜45℃を有することが望ましい。上記ガラス転移温度が50℃を超えると、サーマルプリンタなどのサーマルヘッドの印加電圧を高く設定する必要があり、連続使用するとサーマルヘッドの寿命を短くしてしまうことになり、また、一応転写は可能であるが、被転写体との接着性が低下するという欠点がある。これに対して、上記ガラス転移温度が35℃未満では、転写フィルムを巻き取った箔転写用熱転写リボン製品が保存中にブロッキングを起こす恐れがある。
また、上記のように接着層を2層に分けることは、耐性を向上させる場合にも有効である。一般的にフェノール樹脂はアルコール溶性であり、使用中に誤ってウィスキーなどのアルコール濃度の高い飲料が転写された箔の画像に付着すると、その部分のフェノール樹脂がダメージを受け、極弱い擦れでも剥がれるなどの影響がある。しかしながら、第1の接着層5にアクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂層を設け、さらにフェノール樹脂による第2の接着層6を設けて2層構造の接着層とすることによって、被転写体への高い接着性を維持しつつ、本来アルコールについては耐性を有さないと予想されるフェノール樹脂による第2の接着層6が、耐溶剤性としてのアルコール耐性を維持することが可能である。
これら2層の接着層の厚さとしては、どちらかの層が厚いほうがよいというのではなく、ほぼ同じ厚さの樹脂層として存在すればよい。従って、上記第2の接着層6の厚さは、0.30〜0.90μm、好ましくは0.40〜0.60μmであることが望ましい。上記第2の接着層6の厚さが0.30μm未満では十分な接着力を発現させることが困難であり、0.90μmを超えると転写感度が低下する。
サーマルプリンタなどのサーマルヘッドにより箔を転写するとき、良好な感度、耐熱性を維持しつつ、サーマルヘッドから加わる熱量の調整の幅を確保しようとすると、上記2層構造の接着層の厚さは0.3μm〜1.5μmがよく、さらに0.80〜1.00μm程度が最適である。
しかし、第2の接着層6をフェノール樹脂のみから形成すると、熱転写時の加熱部以外での転写である余剥離の現象が発生し、細かい文字、画像パターンでツブレ現象が起こり、転写した画像のエッジが鮮明に再現できない場合がある。このような余剥離やツブレ現象は、上記第2の接着層6の厚さや、上記フェノール樹脂の塗布量を調節するだけでは、解決できない問題である。
上記転写画像の余剥離を軽減し、画像のエッジを鮮明に再現するには、フィラーを添加するのがよい。上記フィラーとしては、それらに限定されないが、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、またはメラニン樹脂などの有機フィラーなどが挙げられるが、それら中でもカーボンブラックが最適である。上記カーボンブラックとしては、フェノール樹脂中への分散性が良好なものが好ましく、カーボンブラック粒子を電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径である粒子径が30nm程度のものが好ましい。
上記第2の接着層6中のフィラー含有量としては、10〜30質量%、好ましくは18〜22質量%であることが望ましい。上記フィラー含有量が10質量%未満になると余剥離が発生し、30質量%を超えると転写感度が低下する。
本発明の箔転写用熱転写リボン10において、上記基材層1の上記離型層2と反対側の表面に、更に背面剤層7を有することが望ましい。上記箔転写用熱転写リボン10において、熱転写の際に、サーマルプリンタなどのサーマルヘッドにより熱が加わっても滑らかな走行ができる程度に摩擦係数が十分に低いことが望ましく、インクリボンの幅方向全体がサーマルヘッドと接触しているため、耐熱性に優れ、滑り性の良好な背面剤の層7を有することが望ましい。
上記背面剤層7に用いることができる背面剤として、それらに限定されないが、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
上記背面剤層7の厚さは、0.05〜0.50μm、好ましくは0.05〜0.15μmであることが望ましい。上記第2の接着層6の厚さが0.05μm未満では十分に摩擦係数を下げることができず、転写リボンの走行不良の原因となり、0.50μmを超えると熱伝導が低下して良好な印字が得られなくなり、ヘッドカス発生の原因となる。
上記背面剤層7の形成方法としても、熱転写リボンなどに通常用いられているグラビアコーター、バーコーターなどを用いることができる。
本発明の箔転写用熱転写リボン10の厚さは、11.7〜21.2μm、好ましくは11.9〜15.8μmであることが望ましい。上記箔転写用熱転写リボン10の厚さが11.7μm未満ではサーマルヘッドの印加電圧が調整しきれず、印字不良となり、21.2μmを超えると転写感度が低下する。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)離型層、着色層および金属蒸着層
離型層、着色層および金属蒸着層として、基材層(厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム)上に、順に離型層、着色層および金属蒸着層を形成したもの(カタニ産業株式会社製「VC」)を用いた。
離型層:離型剤(シリコーン)、厚さ0.2μm
着色層:着色剤(黄色染料)、バインダー樹脂(アクリル樹脂)、厚さ2μm
金属蒸着層:アルミニウム、厚さ300Å
(2)第1の接着層の形成
東洋紡株式会社から商品名「バイロン200」で市販されているポリエステル樹脂および溶剤(MEK)を、アトライターを用いて、室温で120分間混合して溶液を作製した。上記溶液を上記金属蒸着層上にバーコーターを用いて塗布し、90℃で0.5分間乾燥して、厚さ0.6μmを有する第1の接着層を形成した。
(3)第2の接着層の形成
フェノール樹脂(DIC株式会社製「フェノライトTD2106」)、カーボンブラック(デグサ社製「スペシャルブラック4」;粒子径25nm)および溶剤(イソプロピルアルコール)を、アトライターを用いて、室温で120分間混合して混合物を作製した。上記混合物を、上記(2)で得られた第1の接着層上にバーコーターを用いて塗布し、100℃で0.5分間乾燥して、厚さ0.7μmを有する第2の接着層を形成した。
(4)背面剤層の形成
背面剤として東亞合成株式会社から商品名「サイマックUS352」で市販されているアクリル‐シリコーン系コーティング剤および溶剤(MEK、トルエン)を、撹拌機を用いて、室温で1分間混合して溶液を作製した。上記溶液を上記基材層の上記離型層と反対側の表面上にバーコーターを用いて塗布し、100℃で0.5分間乾燥して、厚さ0.05μmを有する背面剤層を形成した。
(5)上記のようにして得られた積層フィルムを幅8.0mmに切断して、箔転写用熱転写リボンを作製した。
(比較例1)
第2の接着層を形成しなかった以外は実施例と同様にして、箔転写用熱転写リボンを作製した。
(試験方法)
(1)熱転写性
上記のようにして得られた箔転写用熱転写リボンを、サーマルプリンタ(コニーテック社製)を用いて、被転写体としてポリカーボネート樹脂製携帯電話ケース上に熱転写した。熱転写性として、細かい文字(フォントサイズ6ポイント(9級)2.25mm)の再現性を、余剥離がなく、加熱部分と転写部分が一致していることを目視確認して評価し、転写画像にニチバン社製セロハンテープ(幅24mm)を貼付して転写画像が剥離しないことを確認し、被転写体との接着性を評価した。
(2)耐擦過性
上記のようにして得られた転写画像を、クロックメータ(株式会社安田精機製作所製「No416−TMI」)を用いて、JIS L0849に準拠して、摩擦子(スチールボール)を摩擦往復(摺動)距離100mm、摩擦速度1往復/秒で50秒間摩擦し、上記転写画像が擦過していないことを目視確認して耐擦過性を評価した。
(3)耐溶剤性
上記のようにして形成した転写画像を、上記クロックメータを用いて、JIS L0862に準拠して、エタノールを染み込ませた綿布を摩擦往復(摺動)距離100mm、摩擦速度1往復/秒で10秒間摩擦し、上記転写画像が擦過していないことを目視確認して耐溶剤性を評価した。
(試験結果)
基材層上に離型層、着色層、金属蒸着層および接着層を順次積層してなり、接着層を金属蒸着層に隣接する第1の接着層と、上記第1の接着層上に形成された第2の接着層の2層構造とした実施例1の本発明の箔転写用熱転写リボンは、被転写体との接着性に優れ、余剥離がなく、良好な転写性を有し、優れた耐擦過性および優れた耐溶剤性を有することがわかった。
これに対して、金属製の版を使用して打圧によって被転写体に箔を転写するタイプであり、第2の接着層を有さない従来の転写リボンである比較例1では、被転写体との接着性が悪く、余剥離が発生して熱転写性が非常に悪く、耐擦過性および耐溶剤性も非常に悪いものであった。
1 … 基材
2 … 離型層
3 … 着色層
4 … 金属蒸着層
5 … 第1の接着層
6 … 第2の接着層
7 … 背面剤層
10、20 … 箔転写用熱転写リボン

Claims (5)

  1. 基材層上に離型層、着色層、金属蒸着層および接着層を順次積層してなり、該接着層が該金属蒸着層に隣接する第1の接着層と、該第1の接着層上に形成された第2の接着層を含むことを特徴とする箔転写用熱転写リボン。
  2. 前記第2の接着層が、フェノール樹脂およびフィラーを含む請求項1記載の箔転写用熱転写リボン。
  3. 前記フィラーが、カーボンブラック、炭酸カルシウムおよびシリカから成る群から選択される請求項1または2記載の箔転写用熱転写リボン。
  4. 前記第1の接着層が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびエチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂から成る群から選択される樹脂を主成分とする請求項1〜3のいずれか1項記載の箔転写用熱転写リボン。
  5. 前記基材層の前記離型層と反対側の表面に、更に背面剤の層を有する請求項1〜4のいずれか1項記載の箔転写用熱転写リボン。
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