JPH0939399A - 熱転写記録方法、及び金属光沢を有するカラー熱転写記録物 - Google Patents

熱転写記録方法、及び金属光沢を有するカラー熱転写記録物

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JPH0939399A
JPH0939399A JP7213066A JP21306695A JPH0939399A JP H0939399 A JPH0939399 A JP H0939399A JP 7213066 A JP7213066 A JP 7213066A JP 21306695 A JP21306695 A JP 21306695A JP H0939399 A JPH0939399 A JP H0939399A
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layer
color
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JP7213066A
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Shunichi Ebihara
俊一 海老原
Keiji Hirose
恵二 広瀬
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属光沢を有する文字や図柄等のカラーの画
像の記録物を得る。 【解決手段】 基材の一方の面に、少なくとも金属光沢
層が設けられている金属光沢熱転写記録材にて転写を行
った転写部の上に、更に溶融熱転写記録材にてカラーの
インク層を重ねて転写することにより、金属光沢を有す
るカラー熱転写記録物を得る。或いは、基材の一方の面
に、少なくとも金属光沢層及び接着層が設けられている
金属光沢熱転写記録材を用いる。YMCBk4色のイン
ク層で記録層を作れば、フルカラーの記録物が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属光沢を有する
文字や図柄、階調画像等のカラー画像を有する記録物を
得るための熱転写記録方法と、該記録方法により得た金
属光沢を有するカラー熱転写記録物に関する。
【0002】
【従来の技術】旧来より、金属光沢を有する記録物等を
得る方法として金属蒸着膜等の金属膜層を有する転写箔
によるホットスタンピング法が良く知られている。この
転写箔は通常、基材フィルム上に剥離層、蒸着アンカー
層、金属膜層、接着層を順次積層した構成、若しくは剥
離層に蒸着アンカー層としての機能も持たせて蒸着アン
カー層を省略した構成となっている。そして、基材面側
から予め予熱されたホットスタンプを押し当てて印字
(記録)を行うものである。しかし、ホットスタンピン
グ法による印字(記録)では、印字する文字や図柄等と
同一形状の凸部を有する金属等からなるスタンプを作成
する必要があるため、少部数の印字には不経済で対応が
難しい。また、ホットスタンピング法による記録物の色
は、通常アンカー層中に含有させる染料又は顔料等の色
材を変更することによって変えることができるが、一つ
の記録物内で複数の色を表現したメタリック調(金属光
沢)の多色記録物を得るには、所望の色の転写箔と所望
のスタンプとを一色毎にそろえる必要がある。
【0003】これに対し、近年、溶融熱転写リボンとサ
ーマルヘッドとを用いた溶融熱転写記録方式が普及して
おり、当方式は少部数の印字に適する。更に、任意の色
のインクリボンを用いてマルチカラー記録を行うか、も
しくは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)のYMC3色、それに必要に応じてブラック(B
k)も加えたYMCBk4色を用いて、減法混色するこ
とにより、フルカラー記録を行うこともできるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の転写箔
と同様の手法を用いて、金属光沢を有するフルカラーの
記録物を得るべく、蒸着アンカー層中に例えばYMCそ
れぞれの染料を含有させたYMCの転写リボンを用いて
記録を行っても、後から印字された金属蒸着層が先に印
字された色の上に重なる部分では、下の色を完全に隠蔽
してしまうので、そのままではフルカラーを再現するこ
とはできず、所望の期待した色を表現できない。
【0005】そこで、本発明の目的は、以上の如き問題
点を解決し、フルカラー表現等による金属光沢を有する
カラー画像の記録に適した熱転写記録方法と、その結果
得られる金属光沢を有するカラー熱転写記録物を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
し目的を達成するために、本発明の熱転写記録方法は、
金属光沢を有する熱転写リボン(金属光沢熱転写記録
材)によって先ず金属光沢層を有する転写部を形成し、
その転写部にカラーの溶融熱転写リボン(溶融熱転写記
録材)によって記録層を形成することで、所望の色の金
属光沢を有するメタリック調のカラー、或いはフルカラ
ーのカラー熱転写記録物を得る様にしたものである。
【0007】すなわち、本発明の熱転写記録方法の第1
の発明は、基材の一方の面に、少なくとも金属光沢層が
設けられている金属光沢熱転写記録材にて転写を行った
転写部の上に、更に溶融熱転写記録材にてカラーのイン
ク層を重ねて転写することにより、金属光沢を有するカ
ラー熱転写記録物を得るものである。また、本発明の熱
転写記録方法の第2の発明は、基材の一方の面に、少な
くとも金属光沢層及び接着層が設けられている金属光沢
熱転写記録材にて転写を行った転写部の上に、更に溶融
熱転写記録材にてカラーのインク層を重ねて転写するこ
とにより、金属光沢を有するカラー熱転写記録物を得る
ものである。
【0008】また、本発明の熱転写記録方法は、上記第
1又は第2の発明において、溶融熱転写記録材の色調
が、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのうちの少
なくとも1つを有するものでもある。また、本発明の熱
転写記録方法は、上記イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラック等の色調を用いる熱転写記録方法によって、フル
カラー記録を行う様にしたものでもある。
【0009】一方、本発明のカラー熱転写記録物は、上
記熱転写記録方法によって得られた金属光沢を有するカ
ラーの記録物とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の熱転写記録方法、
そして該方法によって得られる金属光沢を有するカラー
熱転写記録物を詳述する。
【0011】本発明の熱転写記録方法は、先ず、金属光
沢熱転写記録材で金属光沢層を転写して転写部を形成し
た後、金属光沢層を有する転写部の上に更に重ねて溶融
熱転写記録材によりカラーインクの記録層を形成すると
いう、二段階のプロセスを経て記録するものである。金
属光沢熱転写記録材及び溶融熱転写記録材を用いた転写
記録は、従来公知のサーマルヘッドを用いた熱転写プリ
ンタ等で行えば良い。プリンタを使用すれば記録物の一
つ毎に異なる画像を容易に形成できる。なお、金属光沢
熱転写記録材の転写は、目的とするカラー熱転写記録物
の用途によっては、熱盤を用いて転写して、後で形成す
る溶融熱転写記録材によるインク層よりも広い面積に行
ってもよい。また、転写部と記録層との面的関係は、転
写部上の全面もしくは一部に記録層を形成し、更に必要
に応じて転写部以外の面にも記録層を形成してもよい。
そして、上記二段階のプロセスを経て、本発明の金属光
沢を有するカラー熱転写記録物を得ることができる。な
お、溶融熱転写記録材は従来公知の溶融型熱転写リボン
等を使用できるが、金属光沢熱転写記録材ついては後述
する。
【0012】ところで、カラーの記録物を得る為の従来
のホットスタンピング用の転写箔は、金属蒸着層のアン
カー層を着色した有彩色の転写箔を用いて行っていた。
したがって、フルカラーのカラー記録物を得ようとすれ
ば、アンカー層をプロセスカラーのイエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックに着色した転写箔を用意し、これ
でオフセット等の一般的な印刷方法と同様に各色の濃度
階調を網点の大小で表現することができれば、金属光沢
を有する記録物をフルカラーで表現できそうでもある。
しかし、この方法による場合、先に印刷した色の上に他
の色が積層されると、上の色の形成時に同時に形成され
る金属蒸着層で下の色は遮蔽されて見えなくなり、期待
した減法混色が起こらず、フルカラー表現ができない。
【0013】しかし、本発明の熱転写記録方法によれ
ば、必要とする所に先に一括して金属光沢層を転写させ
てしまってから、各色のインクを配置していくので、上
記のような先に形成した色が後の色の形成時に遮蔽され
ることがなく、プロセスカラーによるフルカラー表現
や、任意の色によるマルチカラー表現ができることとな
る。したがって、従来の熱転写記録材が利用する、減法
混色の三原色である、イエロー、マゼンタ及びシアン
に、さらに必要に応じてブラックを加えたプロセスカラ
ーの4色を用い、従来公知の溶融熱転写記録方式による
フルカラー表現と同様の方法にて、金属光沢のフルカラ
ー表現を行うことができる。
【0014】また、カラーインクによる記録層は、その
下方に積層される金属光沢層による金属光沢感を損なわ
ない程度の透明度は必要である。具体的には減法混色の
三原色YMC、或いはYMCBkによるフルカラーの熱
転写記録物を得る際は、各色の透明度について、イエロ
ーの場合には550〜780nmの範囲において70%
以上、マゼンタの場合は380〜450nm及び600
〜780nmの範囲において70%以上、シアンの場合
は380〜550nmの範囲において70%以上とする
と良い。各色にて、70%未満の透明度では光沢感が損
なわれ曇りのある記録物となり、良好な減法混色が得ら
れず色再現域が狭くなる。なお、記録層が黒色の場合の
透明度は、光沢感のある黒の再現を特に要する場合は、
ある程度(30〜50%程度)の透明度は必要だが、フ
ルカラー再現自身を目的とする場合は、光沢感が無くて
も充分に再現できるため透明度が0%でも支障はない。
また、透明度が0%ならば、その部分の下方の金属光沢
層は不可視のため有っても用を成さず、不要であり省略
できる。
【0015】また、完全な自然色を表現する目的では、
上記YMCBkのインクが好ましいが、別の色彩効果等
を持つカラーの記録物を得る目的では、これら色に限定
されない。すなわち、記録層の色は、特に有彩色の色に
限定されず、黒の単色、或いは2色等と任意であり、複
数の色のインクによるマルチカラー等でも良い。
【0016】そして、上記熱転写記録方法にて、本発明
の金属光沢を有するカラー熱転写記録物が得られる。な
お、該熱転写記録物には、記録部分において少なくとも
おもて側からインクによる記録層、金属光沢層が紙等の
被転写体に積層された構成である。さらに金属光沢熱転
写記録材の剥離層の有無(該剥離層は剥離層の厚み方向
の一部又は全部が金属光沢層とともに転写移行するか、
全部が転写移行しない剥離形態がある)、接着層の有無
等により他の構成もある。
【0017】次に、本発明の熱転写記録方法で使用し得
る、金属光沢熱転写記録材の一例を説明する。図1の金
属光沢熱転写記録材1は金属光沢層に金属膜層を用いた
もので、基材2の背面側に背面層7が形成され、基材2
のおもて面側に順に剥離層3、アンカー層8、金属光沢
層5、接着層6が順次形成された構成である。背面層
7、アンカー層8及び剥離層3は省略したものでも良
い。
【0018】また、図2の金属光沢熱転写記録材1は、
金属光沢層として樹脂中に金属光沢顔料を含有させた樹
脂含有層を用いた場合の縦断面図であり、基材2の背面
側に背面層7が形成され、基材2のおもて面側には順に
剥離層3、金属光沢層(樹脂含有層)5、接着層6が順
次形成された構成である。また、接着層を金属光沢層
(樹脂含有層)5で兼用し省略したものでも良く、図1
同様、背面層7及び剥離層3は省略したものでも良い。
【0019】次に、上記金属光沢熱転写記録材の構成材
料を説明しておく。基材2は、従来の熱転写リボン等に
使用される従来公知の、例えば、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、セロハン、酢酸セルロース、
ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリイミド等のプラスチックのフィルム、コンデン
サー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等、或いはこれ
らを複合体等が使用される。厚さは、機械的強度や熱伝
導性等の点から、通常は2〜25μm程度である。ま
た、背面にサーマルヘッドとの熱融着を防止する、メラ
ミン樹脂等の熱硬化性樹脂やシリコーン樹脂、フッソ樹
脂等の熱可塑性樹脂等で耐熱性のある樹脂からなる背面
層7を設けても良い。また充填剤、滑剤、帯電防止剤等
の添加剤等滑り性を付与した背面層としても良い。背面
層の厚みは通常0.1〜3μm程度である。
【0020】剥離層3は、転写記録時に、金属光沢熱転
写記録材から被転写体側に、その厚み方向の全部又は凝
集破壊によって一部が転写移行し、記録物の最表面を形
成する層である。一部移行又は全部移行の場合は、印字
の切れが良い様に記録時の凝集力が低いものが良い。或
いは、全く転写移行しない層であってもよい。要は、剥
離層は該層或いは該層隣接面において金属光沢熱転写記
録材が剥離し、基材と他の層との分離を可能にする層で
ある。剥離層3には、例えば、カルナバワックス、パラ
フィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エス
テルワックス、フィシャートロプシュワックス、各種低
分子量ポリエチレン、木ロウ、みつロウ、鯨ロウ、イボ
タロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワ
ックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エ
ステル、脂肪酸アミド等の種々のワックス類が使用され
る。
【0021】また、剥離層3には上記ワックス以外の樹
脂も使用され、樹脂のみ、或いはワックス類と樹脂との
混合物等が使用され得る。かかる樹脂としては、例え
ば、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブ
タジエンアクリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、アクリ
ル酸エステル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ
酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体型
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリ塩素化オレフィン系樹脂、ポリカー
ボネート、ポリビニルブチラール系樹脂等である。ま
た、剥離層には必要に応じ、軟化剤、充填剤等も添加さ
れる。なお、剥離層3の厚みは、塗工量で一般に0.1
〜10g/m2 の範囲である。
【0022】アンカー層8は、金属光沢層を金属蒸着層
から形成する場合に金属蒸着の下地を提供し且つ蒸着時
の熱から基材を保護し、金属光沢を実現するための蒸着
アンカー層として作用する。また、転写後は金属蒸着層
と共に被転写体に転写移行し、金属蒸着層の上層に位置
して金属蒸着層に密着して転写部の一構成要素となるの
ものであり、金属蒸着層を擦り傷や腐食等の機械的及び
化学的強度を向上させる保護層としても機能し、また金
属蒸着層の金属光沢を透視可能な程度に透明性を有する
材料が使用される。このような材料としは、例えば、ア
ルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬
化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィ
ン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ア
ミド等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のビニル系樹
脂、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンオキシド等の
ポリエーテル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ニト
ロセルロース樹脂、エチルセルロース樹脂等の熱可塑性
樹脂がある。アンカー層の厚みは、金属蒸着或いは金属
メッキの下地層としての機能を果たす意味で、通常は、
塗工量で0.1〜20g/m2 の範囲である。
【0023】金属光沢層4は、金属蒸着層やメッキ層等
の金属膜層、或いは、樹脂中に金属粉末等の金属光沢顔
料を分散させた樹脂含有層等から構成される。中でも優
れた光沢のあるメタリック調の記録物が得られる点で金
属膜層、特に金属蒸着層は好適である。メッキ層は、工
程の煩雑さの点で問題となるが、金属蒸着層と同様に良
好な光沢感が得られる。
【0024】金属蒸着層は、アルミニウム、亜鉛、ス
ズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等の合金
等を真空蒸着法、スパッタリング法等の真空下によるメ
タライジング法、すなわち、物理蒸着法(PVD:Ph
ysical Vapor Deposion)で形成
した薄膜の金属膜層である。厚みは、通常、100〜1
000Å、好ましくは300〜600Åにすれば、金属
光沢を得るには充分である。
【0025】メッキ層としては、ニッケル、クロム、銅
やその他貴金属、合金等が使用できる。メッキ層はメッ
キ用の前処理を施された樹脂フィルム上に無電解メッキ
法にて形成でき、厚みは100〜1000Å程度が好適
である。
【0026】樹脂含有層は、アルミニウム粉、ブロンズ
粉、銅粉、錫粉、鉛粉、亜鉛粉等の金属粉末やパール顔
料等の金属光沢を有する金属光沢顔料を樹脂中に分散さ
せた層であり、転写部の最上層として熱溶融転写インク
を受け付ける性質の層でもある。樹脂含有層を構成する
樹脂としては、熱可塑性樹脂、例えば、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリアルキレン
系樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチ
レン−アクリル酸共重合体等のアクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢
酸ビニル、アイオノマー樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルエーテル、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリウタレン、ポ
リアミド、エチルセルロース、ニトロセルース、酢酸セ
ルロース等の繊維系高分子、塩化ゴム、天然ゴム等のゴ
ム系高分子等の従来公知の樹脂の一種又は二種以上の組
み合わせが有効である。厚みは0.1〜20g/m2
範囲が好ましく、0.1g/m2 未満では充分な光沢感
が得られず、20g/m2 を超えると著しく印字感度が
低下する。なお、樹脂含有層は下記の接着層の機能を兼
用することができる。
【0027】接着層5としては、前記剥離層に使用でき
る材料として挙げたマイクロクリスタリンワックス、カ
ルナバワックス、パラフィンワックス等のワックス類や
エレチン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂等の単
独もしくはこれらの適宜混合物が使用される。なお、厚
みは0.1〜10g/m2 である。また、接着層は金属
光沢層を金属膜層から構成するときは必須の層である
が、金属光沢層を樹脂含有層が構成するときは樹脂含有
層で代用することができ省略できる。
【0028】なお、基材上に、剥離層、アンカー層、金
属光沢層(樹脂含有層)、接着層、或いは背面層等を形
成するには、層の構成材料を有機溶剤等の溶剤に溶解又
は分散した塗液を用い、従来公知のグラビアコート、グ
ラビアリバースコート、ロールコート、ナイフコート、
その他多くの公知の塗工手段にて形成できる。また、ワ
ックス主体の層の場合、ホットメルトコート、ホットラ
ッカーコート等の塗工手段も使用される。なお、金属光
沢熱転写記録材の形態はリボン状の他、シート状等でも
良い。
【0029】なお、本発明で使用し得る溶融熱転写記録
材としては、従来公知の各種熱転写記録材を用いること
ができ、カラーの記録層を与えるインク層として、ワッ
クス類、或いは塩素化ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂
類、の単独又は混合物に適宜色材と、必要に応じ各種添
加剤を加えたものからなる、公知の溶融熱転写記録材が
使用できる。
【0030】
【実施例】次に実施例及び比較例により本発明の熱転写
記録方法、金属光沢を有するカラー熱転写記録物につい
て更に具体的に説明する。なお、文中にて「部」とある
のは特に断りの無い限り重量基準である。
【0031】※金属光沢熱転写記録材の準備:
【0032】《金属光沢熱転写記録材A》厚さ9μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、その
一方の面にシリコーン変性ポリエステルからなる厚さ
(乾燥時塗工量、以下同様)0.2g/m2 の背面層
を、他方の面にカルナバワックスからなる厚さ0.5g
/m2の剥離層、及びアンカー層(厚さ0.5g/
2 )を塗工形成し、更にアンカー層上に厚さ500Å
のアルミニウムの金属蒸着層からなる金属光沢層を真空
蒸着法により形成し、更に金属光沢層上に下記組成で厚
さ2g/m2 の接着層を塗工して金属光沢熱転写記録材
のAを得た。
【0033】アンカー層 〔ニトロセルロース 80部〕 〔トリレンジイソシアネート 20部〕接着層 カルナバワックス 60部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 40部
【0034】《金属光沢熱転写記録材B》金属光沢層を
以下の組成からなる厚み7g/m2 の樹脂含有層に変更
し、アンカー層及び接着層を省略した以外は上記金属光
沢熱転写記録材Aと同様に形成して、金属光沢熱転写記
録材のBを得た。
【0035】金属光沢層(樹脂含有層) アルミペースト 70部 ポリアクリル酸エステル 30部
【0036】※カラー熱転写記録物の作製: 《実施例1》被転写体として(白色の)熱転写紙を用
い、サーマルヘッドによる通常のフルカラープリンター
によって、先ず金属光沢熱転写記録材Aを転写して転写
部を形成し、次いで、背面にスリップ層を設けた厚み6
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムのおもて面
に下記組成の溶融熱転写インク層(厚み2g/m2 )を
塗布形成した溶融熱転写リボンを用いて、前記転写部上
にマルチカラー記録を行い、本発明のカラー熱転写記録
物を得た。
【0037】
【0038】《実施例2》実施例1において、金属光沢
熱転写記録材をAに代わってBを用いた他は、実施例1
と同様にして、本発明のカラー熱転写記録物を得た。
【0039】《実施例3》実施例1において、溶融熱転
写リボンとして、厚み6μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上にカルナバワックスからなる剥離層(厚
み0.5g/m2)及び下記組成からなるインク層(厚
み1.0g/m2 )を設けた溶融熱転写リボンを用い、
フルカラー記録を行った他は、実施例1と同様にして、
本発明のカラー熱転写記録物を得た。
【0040】
【0041】《実施例4》実施例2において、溶融熱転
写リボンを実施例3で使用したものを用い、フルカラー
記録を行った他は、実施例2と同様にして、本発明のカ
ラー熱転写記録物を得た。
【0042】《実施例5》実施例1において、溶融熱転
写リボンとして、厚み6μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上にカルナバワックスからなる剥離層(厚
み0.5g/m2)及び下記組成からなるインク層(厚
み1.0g/m2 )、及び接着層(厚み0.5g/
2 )を設けた溶融熱転写リボンを用い、フルカラー記
録を行った他は、実施例1と同様にして、本発明のカラ
ー熱転写記録物を得た。
【0043】
【0044】《実施例6》実施例2において、溶融熱転
写リボンを実施例5で使用したものを用い、フルカラー
記録を行った他は、実施例2と同様にして、本発明のカ
ラー熱転写記録物を得た。
【0045】《比較例1》金属光沢熱転写記録材Aにお
いて、アンカー層を下記組成の着色したアンカー層に変
更した他は、金属光沢熱転写記録材Aと同様にして、Y
MC3色のカラーの金属光沢熱転写記録材を作製し、こ
の熱転写記録材を用いて熱転写紙上に通常のフルカラー
プリンターと同様の手法にてフルカラー画像の印字を行
ってカラー熱転写記録物を得た。
【0046】アンカー層 ニトロセルロース 70部 トリレンジイソシアネート 20部 色材:分散染料 10部 (色:イエロー、マゼンタ、シアンの各色)
【0047】《比較例2》金属光沢熱転写記録材Bにお
いて、金属光沢層を下記組成からなる厚み7g/m2
着色した樹脂含有層に変更した他は、金属光沢熱転写記
録材Bと同様にして、YMC3色のカラーの金属光沢熱
転写記録材を作製し、この熱転写記録材を用いて比較例
1と同様にしてカラー熱転写記録物を得た。
【0048】金属光沢層(樹脂含有層) アルミペースト 60部 ポリエステル系樹脂 20部 色材:着色顔料 20部 (色:イエロー、マゼンタ、シアンの各色)
【0049】※性能評価 上記実施例及び比較例について、以下の評価基準で性能
評価した結果を表1に示す。表1の如く、本発明の熱転
写記録方法にてカラー熱転写記録物を得れば、金属光沢
感に優れる上、フルカラーの再現性にも優れたものが得
られた。
【0050】光沢感:鏡面の金属光沢感が得られるも
のは◎、金属光沢感が得られるものは○、曇りのあるも
のは△、鏡面とならないものは×として評価した。
【0051】フルカラー再現性:イエロー、マゼン
タ、シアン、及びマゼンタ+イエロー(両色の重ね合わ
せ、以下同様)にてレッド、シアン+イエローにてグリ
ーン、シアン+マゼンタにてブルー、3色重ねてブラッ
クの7色のベタ及び階調表現を行うことで、フルカラー
の色再現性を評価した。各色とも良好に色再現できるも
のは◎、色が薄くなる、ヌケる、黒っぽくなる等の個所
があるが問題とならない程度のものは○、色が薄い、ヌ
ケる、黒っぽくなる等の個所が目立つものは△、ヌケ
る、色再現できないものは×として評価した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】 本発明の熱転写記録方法では、金属光沢熱転写記録材
の転写で得られた転写部の上に更に通常の熱転写プリン
ト等によってインク層を形成するので、金属光沢を有す
るカラー熱転写記録物について、任意色で、或いは複数
の任意色によるマルチカラーで、更には、YMC及びB
kのプロセスカラーによるフルカラーで記録画像が形成
できる。 そして、本発明のカラー熱転写記録物では、良好な金
属光沢の画像、さらに、フルカラー、マルチカラー等の
良好なカラー表現の記録物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録方法で用い得る金属光沢熱
転写記録材の一例を示す縦断面図。
【図2】同他の金属光沢熱転写記録材の一例を示す縦断
面図。
【符号の説明】
1 金属光沢熱転写記録材 2 基材 3 剥離層 4 金属光沢層(金属膜層又は樹脂含有層) 5 接着層 6 背面層 7 アンカー層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の一方の面に、少なくとも金属光沢
    層が設けられている金属光沢熱転写記録材にて転写を行
    った転写部の上に、更に溶融熱転写記録材にてカラーの
    インク層を重ねて転写することにより、金属光沢を有す
    るカラー熱転写記録物を得ることを特徴とする、熱転写
    記録方法。
  2. 【請求項2】 基材の一方の面に、少なくとも金属光沢
    層及び接着層が設けられている金属光沢熱転写記録材に
    て転写を行った転写部の上に、更に溶融熱転写記録材に
    てカラーのインク層を重ねて転写することにより、金属
    光沢を有するカラー熱転写記録物を得ることを特徴とす
    る、熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】 溶融熱転写記録材の色調が、イエロー、
    マゼンタ、シアン、ブラックのうちの少なくとも1つを
    有することを特徴とする、請求項1又は2記載の熱転写
    記録方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の熱転写記録方法によっ
    て、フルカラー記録を行うことを特徴とする、熱転写記
    録方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4記載の熱転写記
    録方法によって得られたことを特徴とする、金属光沢を
    有するカラー熱転写記録物。
JP7213066A 1995-06-16 1995-07-31 熱転写記録方法、及び金属光沢を有するカラー熱転写記録物 Pending JPH0939399A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009137158A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Hata:Kk 樹脂成形品及び樹脂成形品の加飾方法
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KR20220054684A (ko) 2019-09-11 2022-05-03 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 열전사 시트, 열전사 시트와 중간 전사 매체의 조합, 및 인화물의 제조 방법

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