JP2015182301A - 加飾シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高輝度な金属調の意匠を有する加飾シートの製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも下記の工程1〜3を備える、加飾シートの製造方法。工程1:平滑な表面を有する第1キャリアフィルムの表面に、顔料を含む高輝度インキ層を積層し、少なくとも前記第1キャリアフィルムと前記高輝度インキ層とが積層されたシートAを得る工程工程2:前記シートAの高輝度インキ層を基材フィルム上に積層した後、前記第1キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも前記高輝度インキ層が積層されたシートBを得る第1転写工程工程3:第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを準備し、前記シートCの第2キャリアフィルムとは反対側を、前記シートB上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層と、前記樹脂層とが積層されたシートDを得る第2転写工程【選択図】なし

Description

本発明は、高輝度な金属調の意匠を有する加飾シートの製造方法に関する。
従来、車両内外装部品、建材内装材、家電筐体等の装飾に加飾シートが用いられている。このような目的で用いられる加飾シートとしては、金属調の意匠を有するものが知られている。加飾シートに金属調の意匠を付与する方法としては、例えば、金属を真空蒸着する方法が知られている。しかしながら、真空蒸着法は、コストが高い上に、加飾シートを三次元形状に成形して用いる場合、過度に伸ばされる箇所における追従性が低いなどの問題を有する。
加飾シートに金属調の意匠を付与する他の方法としては、顔料を含む高輝度インキ層を加飾シートに形成する方法が知られている。この方法では、輝度の高いインキを用いることが必要となるが、このような高輝度インキは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの平滑な原反フィルムの直上に高輝度インキを印刷するなど、平滑な表面に印刷することで、輝度を最大限に発現させることができる。しかしながら、加飾シートには、高輝度インキ層の他に、表面保護層などの他の層をさらに設けることが通常であるため、従来の製造方法を採用した場合、PETフィルムなどの直上に高輝度インキ層を積層する層構成を採用できることは極めて稀である。
そこで、例えば、特許文献1では、PETフィルム上に印刷した高輝度シルバーインキを、熱転写によって高輝度インキと密着の良い基材に転写する方法を提案している。この方法によれば、PETフィルム上の高輝度インキがその平坦な配向を保ちながら基材に転写されるため、基材上に転写された高輝度インキ層は、PETフィルム上と同等の高輝度を保っていると考えられる。
しかしながら、特許文献1の方法により基材の上に配向性の良い高輝度インキ層を形成したとしても、例えば樹脂組成物を印刷することで高輝度インキ層の上に表面保護層などの層を積層して加飾シートを製造した場合、樹脂組成物に含まれる溶剤などの影響により、高輝度インキ層の表面の平滑性が損なわれてしまう。そのため、特許文献1の方法を採用した場合にも、高輝度インキ層の上に他の層を有する、実用性に優れた加飾シートに対し、高輝度な金属調の意匠を発現させることは困難であった。
特開2012−166470号公報
以上のような従来技術の問題点に鑑み、本発明は、高輝度な金属調の意匠を有する加飾シートの製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも下記の工程1〜3を備える、加飾シートの製造方法によれば、高輝度な金属調の意匠を有する加飾シートが得られることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
工程1:平滑な表面を有する第1キャリアフィルムの表面に、顔料を含む高輝度インキ層を積層し、少なくとも前記第1キャリアフィルムと前記高輝度インキ層とが積層されたシートAを得る工程
工程2:前記シートAの高輝度インキ層を基材フィルム上に積層した後、前記第1キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも前記高輝度インキ層が積層されたシートBを得る第1転写工程
工程3:第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを準備し、前記シートCの第2キャリアフィルムとは反対側を、前記シートB上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層と、前記樹脂層とが積層されたシートDを得る第2転写工程
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも下記の工程1〜3を備える、加飾シートの製造方法。
工程1:平滑な表面を有する第1キャリアフィルムの表面に、顔料を含む高輝度インキ層を積層し、少なくとも前記第1キャリアフィルムと前記高輝度インキ層とが積層されたシートAを得る工程
工程2:前記シートAの高輝度インキ層を基材フィルム上に積層した後、前記第1キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも前記高輝度インキ層が積層されたシートBを得る第1転写工程
工程3:第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを準備し、前記シートCの第2キャリアフィルムとは反対側を、前記シートB上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層と、前記樹脂層とが積層されたシートDを得る第2転写工程
項2. 前記工程3において、前記シートCとして、前記第2キャリアフィルムの表面に前記樹脂層として表面保護層が積層されたシートを用いる、項1に記載の加飾シートの製造方法。
項3. 前記工程3において、前記シートCとして、前記第2キャリアフィルムの表面に前記樹脂層として表面保護層及びプライマー層がこの順に積層されたシートを用いる、項1に記載の加飾シートの製造方法。
項4. 前記工程3において、前記第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを、前記シートBの高輝度インキ層上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層、及び前記樹脂層が積層されたシートDを得た後、前記シートDの前記プライマー層上に第2の樹脂層を形成する工程を備える、項1に記載の加飾シートの製造方法。
項5. 前記工程3において、前記シートCとして、前記第2キャリアフィルムの表面に前記樹脂層として、表面保護層、プライマー層、及び絵柄層がこの順に積層されたシートを用いる、項1〜4のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
項6. 前記第1キャリアフィルム及び前記第2キャリアフィルムの少なくとも一方が、転写用基材フィルム上に離型層を有する積層体からなる、項1〜5のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
項7. 前記第1キャリアフィルムは、前記高輝度インキ層を積層する面における、JIS B 0601:2001に規定された算術平均粗さRaが、0.5μm以下である、項1〜6のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
項8. 前記高輝度インキ層に含まれる顔料が、粒子径が15μm以下、厚みが50nm以下の金属顔料である、項1〜7のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
本発明によれば、高輝度な金属調の意匠を有する加飾シートの製造方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、当該加飾シートの製造方法によって得られた加飾シートを用いた加飾樹脂成形品の製造方法を提供することができる。
本発明の工程1により得られるシートAの一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程2の一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程2により得られるシートBの一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程3において用いられるシートCの一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程3を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程3により得られるシートD(ここでは加飾シート)の一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明により製造される加飾シートを用いて得られる加飾樹脂成形品の一例の略図的断面図である。 本発明の工程3において用いられるシートCの一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程3の一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明の工程3により得られるシートD(ここでは加飾シートの前駆体)の一例を説明するためのシートの略図的断面図である。 本発明により製造される加飾シートの一例の略図的断面図である。
1.加飾シートの製造方法
本発明の加飾シートの製造方法は、少なくとも下記の工程1〜3を備えていることを特徴とする。
工程1:平滑な表面を有する第1キャリアフィルムの表面に、顔料を含む高輝度インキ層を積層し、少なくとも前記第1キャリアフィルムと前記高輝度インキ層とが積層されたシートAを得る工程
工程2:前記シートAの高輝度インキ層を基材フィルム上に積層した後、前記第1キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも前記高輝度インキ層が積層されたシートBを得る第1転写工程
工程3:第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを準備し、前記シートCの第2キャリアフィルムとは反対側を、前記シートB上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層と、前記樹脂層とが積層されたシートDを得る第2転写工程
本発明の製造方法によって製造される加飾シートは、種々の被着体の表面に積層することで用いられるが、樹脂成形品の表面に積層して加飾樹脂成形品を製造するために用いられることが代表的に挙げられる。以下、本発明の製造方法、当該製造方法によって製造される加飾シート、及び当該加飾シートを用いた加飾樹脂製品及びその製造方法について、詳述する。
工程1
工程1においては、平滑な表面を有する第1キャリアフィルム11の表面に、顔料を含む高輝度インキ層2を積層し、少なくとも第1キャリアフィルム11と高輝度インキ層2とが積層されたシートAを得る。シートAは、例えば図1に示されるような層構成を有する。
(第1キャリアフィルム11)
第1キャリアフィルム11は、転写用基材フィルム11a、及び必要に応じて設けられる離型層11bによって形成されている。
[転写用基材フィルム11a]
転写用基材フィルム11aは、特に限定されないが、通常は樹脂フィルムにより形成されている。転写用基材フィルム1aを形成する樹脂フィルムとしては、特に制限されないが、好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。また、樹脂フィルム以外では紙類のシートなどが挙げられる。これらの中でも平滑性が特に高いことから、好ましくはポリエチレンテレフタレート、より好ましくは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
転写用基材フィルム11aの厚さとしては、特に制限されないが、好ましくは30〜1000μm程度、好ましくは30〜500μm程度が挙げられる。
[離型層11b]
離型層11bは、第1キャリアフィルム11において、必要に応じて転写用基材フィルム11aの上に設けられ、第1キャリアフィルム11と高輝度インキ層2との剥離性を高める役割を有する層である。
離型層11bは、転写用基材フィルム11aの全面を被覆(全面ベタ状)しているベタ離型層であっても良いし、一部に設けられるものであっても良い。通常は、剥離性を考慮して、ベタ離型層が好ましい。
離型層11bは、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリル−メラミン系樹脂が含まれる。)、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂、硝化綿などの熱可塑性樹脂、該熱可塑性樹脂を形成するモノマーの共重合体、あるいはこれらの樹脂を(メタ)アクリル酸やウレタンで変性したものを、単独で又は複数を混合した樹脂組成物を用いて形成することができる。なかでも、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、これらの樹脂を形成するモノマーの共重合体、及びこれらをウレタン変性したものが好ましく、より具体的には、アクリル−メラミン系樹脂単独、アクリル−メラミン系樹脂含有組成物、ポリエステル系樹脂とエチレン及びアクリル酸の共重合体をウレタン変性したものとを混合した樹脂組成物、アクリル系樹脂とスチレン及びアクリルとの共重合体のエマルションとを混合した樹脂組成物などが挙げられる。これらの内、アクリル−メラミン系樹脂単独又はアクリル−メラミン系樹脂を50質量%以上含有組成物で離型層1bを構成することが特に好ましい。
離型層11bの厚さとしては、特に制限されないが、通常、0.01〜5μm程度、好ましくは0.05〜3μm程度である。
第1キャリアフィルム11は、後述の高輝度インキ層2が積層される側の表面が平滑であることが必要であり、当該表面は、例えば、JIS B 0601:2001に規定された算術平均粗さRaが、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.05μm以下である。なお、本発明において、算術平均粗さRaは、株式会社東京精密製の表面粗さ測定器(商品面「ハンディーサーフE−35A」を使用し、JIS B 0601:2001に準拠し、長さLの粗さ曲線を中心線から折り返し、それぞれの粗さ曲線と中心線によって得られた全面積を長さLで割った値をマイクロメータ(μm)で表したものである。なお、第1キャリアフィルム11の高輝度インキ層2が積層されない側の表面は、平滑であってもよいし、平滑でなくてもよい。また、第1キャリアフィルム11が離型層11bを有しない場合には、転写用基材フィルム11aにおける高輝度インキ層2が積層される側の表面が平滑であることが必要である。一方、離型層11bを有する場合には、離型層11bにおける高輝度インキ層2が積層される側の表面が平滑であることが必要である。
[高輝度インキ層2]
高輝度インキ層2は、加飾シートに高輝度な金属調の意匠性を付与するために設けられる層である。高輝度インキ層2は、高輝度な金属調の意匠を発現するために、顔料を含んでいる。高輝度インキ層2は、顔料の他、通常はバインダー樹脂、溶剤を含み、必要に応じて、体質顔料、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合した高輝度インキ組成物を第1キャリアフィルム11の上に印刷することにより形成することができる。本発明においては、平滑な表面を有する第1キャリアフィルム11の上に高輝度インキ層2を形成することにより、高輝度インキ層2を平滑に形成することができる。
高輝度インキ層2に含まれる顔料としては、金属調の意匠を発現するものあれば特に制限されないが、好ましくは金属顔料が挙げられる。金属顔料としては、特に制限されないが、好ましくは、アルミニウム粉、真鍮粉、ステンレス鋼粉、錫粉、亜鉛粉、ブロンズ粉、ニッケル粉、銅粉、金粉、銀粉等や、これらの混合粉、これらの金属の合金粉などからなる顔料が挙げられる。これらの中でも、本発明の加飾シートの製造方法を適用することにより、より一層高い輝度を発現する観点からは、好ましくはアルミニウム粉が挙げられる。顔料は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
顔料の粒子径としては、特に制限されないが、本発明の加飾シートの製造方法を適用することにより、より一層高い輝度を発現する観点からは、好ましくは20μm以下、より好ましくは10〜15μm程度が挙げられる。また、同様の観点から、顔料の厚みとしては、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下が挙げられる。なお、本発明において、顔料の粒子径は、レーザー回折散乱法によって測定した値である。
高輝度インキ層2中の顔料の形状としては、特に制限されず、フレーク状、粒子状などが挙げられ、本発明の加飾シートの製造方法を適用することにより、より一層高い輝度を発現する観点からは、好ましくはフレーク状が挙げられる。
高輝度インキ層2中の顔料の含有量としては、特に制限されないが、高輝度インキ層2中のバインダー樹脂100質量部に対して、好ましくは50〜100質量部程度、より好ましくは60〜80質量部程度が挙げられる。
バインダー樹脂としては、特に制限されないが、例えば、塩素系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ブチラール樹脂、ポリスチレン、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等が挙げられ、好ましくは塩素系樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
高輝度インキ組成物の転移性をより高める観点からは、バインダー樹脂は、アクリル樹脂と塩素系樹脂との混合樹脂であることが好ましい。同様の観点から、バインダー樹脂中におけるアクリル樹脂と塩素系樹脂との質量比は、特に制限されないが、好ましくは3/7〜8/2程度の範囲、より好ましくは5/5〜8/2程度の範囲、さらに好ましくは5/5〜7/3程度の範囲である。
塩素系樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−(メタ)アクリル共重合体などのポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化プロピレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。インキ組成物の転移性を高める観点からは、塩素系樹脂としては、これらの中でも、好ましくはポリ塩化ビニル系樹脂が挙げられ、より好ましくは塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が挙げられる。塩素系樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
溶剤としては、高輝度インキ組成物中で顔料などの成分を均一に分散させ、印刷に適したものであれば特に制限されないが、好ましくはメチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチルなどが挙げられる。溶剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。特にアルミニウム粉などの金属顔料の分散性などの観点から、高輝度インキ層2は、主としてメチルエチルケトンを含む溶剤を用いて形成することが好ましい。
高輝度インキ層2の厚みとしては、特に制限されないが、例えば1〜20μm程度、好ましくは1〜10μm程度が挙げられる。
高輝度インキ層2は、例えば、高輝度インキ組成物を用いて第1キャリアフィルム11の上に印刷することにより形成される。高輝度インキ層2を形成するための印刷方法については、特に制限されないが、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
工程2
工程2においては、上記工程1で得られたシートAの高輝度インキ層2を、基材フィルム3上に積層した後、第1キャリアフィルム11を剥離して、基材フィルム3上に、少なくとも高輝度インキ層2が積層されたシートBを得る第1転写工程を行う。すなわち、まず、図1に示されるようなシートAを、基材フィルム3上に積層して、図2に示されるようなシートを得る。次に、当該シートから第1キャリアフィルム11を剥離して、図3に示されるような、基材フィルム3上に少なくとも高輝度インキ層2が積層されたシートBを得る。基材フィルム3上への高輝度インキ層2の転写方法としては、鏡面板を用いた熱プレス、鏡面ロールを用いたエンボス加工を用いることが好ましい。具体的には、公知の熱プレス機、エンボス加工機を用い、シートAの高輝度インキ層2と基材フィルム3とを加熱軟化させ、重ねた状態で加圧し、貼り合わせる方法が挙げられる。
[基材フィルム3]
基材フィルム3は、本発明の加飾シートの保形性を高めることなどを目的として設けられる層である。基材フィルム3は、好ましくは樹脂フィルムにより形成されている。
基材フィルム3に使用される樹脂成分については、特に制限されず、保形性や可撓性、三次元成形性や、高輝度インキ層2や後述の成形樹脂層8との相性等に応じて適宜選定すればよいが、好ましくは、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下「ABS樹脂」と表記することもある);アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル樹脂;アクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ABS樹脂が三次元成形性の観点から好ましい。基材フィルム3を形成する樹脂成分としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、基材フィルム3は、これら樹脂の単層シートで形成されていてもよく、また同種又は異種樹脂による複層シートで形成されていてもよい。
基材フィルム3は、隣接する層との密着性を向上させるために、必要に応じて、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理が施されていてもよい。基材フィルム3の表面処理として行われる酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン紫外線処理法等が挙げられる。また、基材フィルム3の表面処理として行われる凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、基材フィルム3を構成する樹脂成分の種類に応じて適宜選択されるが、効果及び操作性等の観点から、好ましくはコロナ放電処理法が挙げられる。
また、基材フィルム3には、着色剤などを配合した着色、色彩を整えるための塗装、デザイン性を付与するための模様の形成などがなされていてもよい。
基材フィルム3の厚みは、特に制限されず、加飾シートの用途等に応じて適宜設定されるが、通常50〜800μm程度、好ましくは100〜600μm程度、さらに好ましくは200〜500μm程度が挙げられる。基材フィルム3の厚みが上記範囲内であると、加飾シートに対してより一層優れた三次元成形性、意匠性などを備えさせることができる。
工程3
工程3においては、第2キャリアフィルム12の表面に樹脂層10が積層されたシートCを準備し、前記シートCの第2キャリアフィルム12とは反対側を、上記の工程2で得られたシートB上に積層した後、前記第2キャリアフィルム12を剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層と、前記樹脂層10とが積層されたシートDを得る第2転写工程を行う。すなわち、まず、工程3においては、第2キャリアフィルム12の表面に、樹脂層10が積層された、例えば図4に示されるようなシートCを準備する。次に、当該シートCの第2キャリアフィルム12とは反対側を、上記の工程2で得られたシートB上に積層して、図5に示されるようなシートを得る。次に、当該シートから、第2キャリアフィルム12を剥離して、基材フィルム3上に、少なくとも、高輝度インキ層2と、樹脂層10とが積層された、図6のようなシートDを得る。
シートCの樹脂層10を、シートBの高輝度インキ層上へ転写する方法としては、鏡面板を用いた熱プレス、鏡面ロールを用いたエンボス加工を用いることが好ましい。具体的には、公知の熱プレス機、エンボス加工機を用い、シートCの第2キャリアフィルム12とは反対側に位置する樹脂層10と、基材フィルム3上の高輝度インキ層2とを加熱軟化させ、重ねた状態で加圧し、貼り合わせる方法が挙げられる。
工程3における、上記シートCの樹脂層10としては、例えば、後述の表面保護層4、プライマー層5、絵柄層6、カラークリア層7のうち少なくとも1層を含む層が挙げられる。具体的には、上記シートCとしては、第2キャリアフィルム12の表面に、樹脂層10として表面保護層4が積層されたシートを用いることができる。すなわち、シートCにおいては、第2キャリアフィルム12の直上に表面保護層4が積層されていてもよい。また、シートCとして、第2キャリアフィルム12の表面に、樹脂層10としてプライマー層5及び表面保護層4がこの順に積層されたシートを用いてもよい。
さらに、工程3において、第2キャリアフィルム12の表面に、樹脂層10が積層されたシートCを、シートBの高輝度インキ層2上に積層した後、第2キャリアフィルム12を剥離して、基材フィルム3上に、少なくとも高輝度インキ層2及び樹脂層10が積層されたシートDを得た後、シートDの樹脂層10上に第2の樹脂層20を形成する工程を備えていてもよい。すなわち、まず、例えば図8に示されるような第2キャリアフィルム12の表面に樹脂層10としてプライマー層5が積層されたシートCを準備する。次に、当該シートCを、基材フィルム3上に少なくとも高輝度インキ層2が積層されたシートB上に積層することにより、図9に示されるようなシートを得る。次に、当該シートから第2キャリアフィルム12を剥離して、基材フィルム3上に、少なくとも高輝度インキ層2及びプライマー層5が積層された図10に示されるようなシートDを得る。ここで、シートDは、加飾シートの前駆体となる。そして、シートDのプライマー層5上に第2の樹脂層20として表面保護層4を形成することにより、図11に示されるような加飾シートが得られる。または、樹脂層10として例えばカラークリア層7が積層されたシートCを用いてシートDを得た後、第2の樹脂層20としてプライマー層5及び表面保護層4を順次積層することによっても加飾シートを得ることができる。これらの方法によれば、第2の樹脂層20を、溶剤を含むインキで形成する場合であっても、高輝度インキ層2の上に積層された樹脂層10が介在することによって、高輝度インキ層2に直接第2の樹脂層20を形成するインキが接触することを防ぐことができるので、高輝度インキ層2の輝度の低下を抑制することができる。かかる態様においては、高輝度インキ層2の全面を第2の樹脂層20を形成するインキから保護する観点から、樹脂層10はベタ層で形成されていることが好ましい。
工程3において、シートCとして、表面保護層4またはプライマー層5の上に樹脂層10として絵柄層6が積層されたものを用いてもよい。この場合、第2の転写工程によって、基材フィルム3上の高輝度インキ層2に絵柄層6が積層されたシートDが得られる。絵柄層6を設けることにより、絵柄による装飾性を加飾シートに付与することができる。
さらに、シートDには、基材フィルム3と後述の成形樹脂層8との間の密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、基材フィルム3の裏面(高輝度インキ層2とは反対側)に接着層を形成してもよい。
(第2キャリアフィルム12)
第2キャリアフィルム12は、転写用基材フィルム12a、及び必要に応じて設けられる離型層12bによって形成されている。第2キャリアフィルム12において、転写用基材フィルム12a、及び離型層12bは、例えば第1キャリアフィルム11における転写用基材フィルム11a、及び離型層11bで例示したものと同様の材料や厚みで形成される。
第2キャリアフィルムの平滑性については、特に制限されない。平滑な表面を有するものを用いる場合は、例えば、JIS B 0601:2001に規定された算術平均粗さRaとして、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.05μm以下が挙げられる。
[表面保護層4]
表面保護層4は、加飾シートの耐傷付き性、耐候性などを高めることを目的として、必要に応じて、加飾シートの最表面に位置するようにして設けられる層である。表面保護層4は、第2キャリアフィルム12上に樹脂層4として積層してシートCとし、これをシートBに転写して加飾シートに積層してもよいし、加飾シートの前駆体となるシートDの上に印刷などにより積層してもよい。表面保護層4を形成する素材は、特に限定されないが、通常は樹脂が用いられ、好ましくは電離放射線硬化性樹脂が用いられる。以下、表面保護層4の形成に用いられる電離放射線硬化性樹脂について詳述する。
(電離放射線硬化性樹脂)
表面保護層4の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂であり、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有する、プレポリマー、オリゴマー、及びモノマーなどのうち少なくとも1種を適宜混合したものが挙げられる。ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含むものである。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるため、表面保護層4の形成において好適に使用される。
電離放射線硬化性樹脂として使用される上記モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートモノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)、好ましくは3個以上(3官能以上)有する(メタ)アクリレートモノマーであればよい。多官能性(メタ)アクリレートとして、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのモノマーは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、電離放射線硬化性樹脂として使用される上記オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートオリゴマーが好適であり、中でも分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)有する多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、アクリルシリコーン(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー(例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等)等が挙げられる。ここで、ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、かつ末端または側鎖に(メタ)アクリレート基を有するものであれば特に制限されず、例えば、ポリカーボネートポリオールを(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、例えば、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートなどであってもよい。ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリカーボネートポリオールと、多価イソシアネート化合物と、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとを反応させることにより得られる。アクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、シリコーンマクロモノマーを(メタ)アクリレートモノマーとラジカル共重合させることにより得ることができる。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネート化合物の反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレートを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートも用いることができる。ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、或いは多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレートは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリブタジエン(メタ)アクリレートは、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリル酸を付加することにより得ることができる。シリコーン(メタ)アクリレートは、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーンの末端又は側鎖に(メタ)(メタ)アクリル酸を付加することにより得ることができる。これらの中でも、多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどが特に好ましい。これらのオリゴマーは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記した電離放射線硬化性樹脂の中でも、優れた三次元成形性を得る観点からは、ポリカーボネート(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。また、三次元成形性と耐傷付き性を両立する観点からは、ポリカーボネート(メタ)アクリレートとウレタン(メタ)アクリレートを組み合わせて使用することがより好ましい。
(他の添加成分)
表面保護層4を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物には、表面保護層4に備えさせる所望の物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば紫外線吸収剤や光安定剤等の耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤、マット剤等が挙げられる。これらの添加剤は、常用されるものから適宜選択して用いることができ、例えばマット剤としてはシリカ粒子や水酸化アルミニウム粒子等が挙げられる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
(表面保護層4の厚み)
表面保護層4の硬化後の厚みについては、特に制限されないが、例えば、1〜1000μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは1〜30μmが挙げられる。このような範囲の厚みを満たすと、耐傷付き性、耐候性等の表面保護層としての十分な物性が得られると共に、表面保護層4を電離放射線硬化性樹脂を用いて形成する場合には電離放射線を均一に照射することが可能であるため、均一に硬化することが可能となり、経済的にも有利になる。更に、表面保護層4の硬化後の厚みが前記範囲を充足することによって、加飾シートの三次元成形性が一層向上するため自動車内装用途等の複雑な三次元形状に対して高い追従性を得ることができる。
(電離放射線硬化性樹脂を用いる場合の表面保護層4の形成)
表面保護層4の形成は、例えば、電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物を調製し、これを塗布し、架橋硬化することにより行われる。なお、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度は、後述の塗布方式により、第2キャリアフィルム12やプライマー層5などの表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよい。
本発明においては、調製された塗布液を、前記厚みとなるように、第2キャリアフィルム12やプライマー層5などの上に、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗布し、未硬化樹脂層を形成させる。
このようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させて表面保護層4を形成する。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度が挙げられる。
なお、電子線の照射において、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、表面保護層4の下に電子線照射によって劣化しやすい樹脂を使用する場合には、電子線の透過深さと表面保護層4の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定する。これにより、表面保護層4の下に位置する層への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による各層の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、表面保護層4の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
更に、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含む光線を放射すればよい。紫外線源としては、特に制限されないが、例えば、高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈、紫外線発光ダイオード(LED−UV)等が挙げられる。
かくして形成された表面保護層4には、各種の添加剤を添加することにより、ハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能等の機能を付与する処理を行ってもよい。
[プライマー層5]
プライマー層5は、表面保護層4とその下に位置する層との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて含まれる層である。プライマー層5は、樹脂により形成することができる。プライマー層5は、第2キャリアフィルム12上に樹脂層4として積層してシートCとし、これをシートBに転写して加飾シートに積層してもよいし、加飾シートの前駆体となるシートDの上に印刷などにより積層してもよい。
プライマー層5を形成する樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、好ましくは、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及び(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記ウレタン樹脂としては、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンを使用できる。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であればよく、具体的には、ポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。上記イソシアネートとしては、具体的には、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート;4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが挙げられる。
上記ウレタン樹脂の中でも、架橋後の密着性の向上等の観点から、好ましくは、ポリオールとしてアクリルポリオール、又はポリエステルポリオールと、架橋材としてヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートとから組み合わせ;さらに好ましくは、アクリルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとを組み合わせが挙げられる。
上記アクリル樹脂としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。(メタ)アクリル樹脂として、より具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらのアクリル樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂としては、特に制限されないが、例えば、アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂が挙げられる。また、硬化剤としては、前述する各種イソシアネートが用いられる。アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂におけるアクリルとウレタン比の比率については、特に制限されないが、例えば、アクリル/ウレタン比(質量比)として、9/1〜1/9、好ましくは8/2〜2/8が挙げられる。
プライマー層5の厚みについては、特に制限されないが、例えば0.1〜10μm程度、好ましくは1〜10μm程度が挙げられる。プライマー層5がこのような厚みを充足することにより、加飾シートの耐候性をより高めると共に、表面保護層4の割れ、破断、白化等を有効に抑制することができる。
プライマー層5は、プライマー層5を形成する樹脂を用いて、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコート等の通常の塗布方法や転写コーティング法により形成される。ここで、転写コーティング法とは、薄いシート(フィルム基材)にプライマー層や接着層の塗膜を形成し、その後に加飾シート中の対象となる層表面に被覆する方法である。
[絵柄層6]
絵柄層6は、例えば、加飾シートに装飾性を付与する目的で、必要に応じて設けられる層である。絵柄層6は、第2キャリアフィルム12上に樹脂層4として積層してシートCとし、これをシートBに転写して加飾シートに積層してもよいし、加飾シートの前駆体となるシートDの上に印刷などにより積層してもよい。絵柄層6は、例えば絵柄層用インキ組成物を用いて形成され、所望の絵柄を有している。絵柄層6の形成に用いられる絵柄層用インキ組成物としては、バインダー樹脂に、顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。
絵柄層用インキ組成物のバインダー樹脂としては、例えば、塩素系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ブチラール樹脂、ポリスチレン、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等が挙げられ、好ましくは塩素系樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
絵柄層用インキ組成物の転移性をより高める観点からは、バインダー樹脂は、アクリル樹脂と塩素系樹脂との混合樹脂であることが好ましい。同様の観点から、バインダー樹脂中におけるアクリル樹脂と塩素系樹脂との質量比は、特に制限されないが、好ましくは3/7〜8/2程度の範囲、より好ましくは5/5〜8/2程度の範囲、さらに好ましくは5/5〜7/3程度の範囲である。なお、塩素系樹脂としては、高輝度インキ層2で例示したものが挙げられる。
絵柄層用インキ組成物に含まれる着色剤としては、特に制限されないが、例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料;キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料等が挙げられる。
絵柄層6によって形成される模様についても、特に制限されないが、例えば、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等が挙げられ、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様であってもよい。これらの模様は、通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成されるが、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成することができる。なお、絵柄層6は、木目模様等の模様を表現する柄パターン層と、全面ベタ層との組み合わせでも使用される。全面ベタ層は、通常、隠蔽層、着色層、着色隠蔽層等として使用される。
絵柄層6の厚みとしては、特に制限されないが、例えば1〜30μm程度、好ましくは1〜20μm程度が挙げられる。
絵柄層6は、例えば、絵柄層用インキ組成物を用いて所望の絵柄となるように印刷することにより形成される。絵柄層6を形成するための印刷方法については、特に制限されないが、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写による印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
以上のように、本発明の加飾フィルムの製造方法は、工程2における高輝度インキ層2の基材フィルム3への第1転写工程と、工程3における、表面保護層及びプライマー層の少なくとも一方の高輝度インキ層2への第2転写工程の2つの転写工程を経て加飾シートを形成するという特徴を有する。すなわち、本発明においては、第1転写工程において、第1キャリアフィルム11上に平滑性高く形成された高輝度インキ層2の高い平滑性を維持したまま、高輝度インキ層2を基材フィルム3の上に積層する。さらに当該平滑性の高い高輝度インキ層2の上に、表面保護層4及びプライマー層5の少なくとも一方を印刷ではなく転写により積層する。このとき、転写される表面保護層4及びプライマー層5は、既に溶剤が乾燥した層を形成しているため、印刷に用いる溶剤によって高輝度インキ層2の表面の平滑性を低下させることなく、表面保護層4またはプライマー層5を高輝度インキ層2の上に積層することができる。よって、高輝度インキ層2の高い平滑性を維持したまま、高輝度インキ層2の上にプライマー層5または表面保護層4を形成することができる。したがって、本発明の製造方法によって製造される加飾シートは、当該高輝度インキ層2に基づく高輝度な金属調の意匠を備えている。
[カラークリア層7]
カラークリア層7は、加飾シートの光沢性を高めることなどを目的として、必要に応じて、高輝度インキ層2の上に設けられる層である。カラークリア層7は、第2キャリアフィルム12上に樹脂層10として積層してシートCとし、これをシートBに転写して加飾シートに積層することができる。カラークリア層7を形成する素材としては、特に限定されないが、例えば、着色剤などにより着色された透明樹脂が挙げられる。着色剤としては、特に制限はないが、例えば、着色顔料、染料などが挙げられる。また、透明樹脂としては、特に制限はないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル−ウレタン共重合体樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。カラークリア層7の厚みは、特に限定されないが、通常0.5〜4μm程度、好ましくは1〜3μm程度である。カラークリア層7の形成方法は、特に制限されないが、例えば、第2キャリアフィルム12などの表面上に上記の樹脂を塗布する方法などが挙げられる。
[接着層]
接着層は、例えば、基材フィルム3と成形樹脂層8との間などの加飾シートと成形樹脂層8との間の密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて設けられる層である。接着層を形成する樹脂としては、基材フィルム3と成形樹脂層8との密着性、接着性を向上させることができるものであれば、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着層は必ずしも必要な層ではないが、本発明の加飾シートを、後述する真空圧着法など、予め用意された樹脂成形体上へ貼着による加飾方法に適用することを想定した場合は、設けられていることが好ましい。真空圧着法に用いる場合、上記した各種の樹脂のうち、加圧又は加熱により接着性を発現する樹脂として慣用のものを使用して接着層を形成することが好ましい。
接着層の厚みは、特に制限されないが、例えば、0.1〜30μm程度、好ましくは0.5〜20μm程度、さらに好ましくは1〜8μm程度が挙げられる。
2.加飾シート
本発明の製造方法によって製造される加飾シートは、少なくとも、基材フィルム3、高輝度インキ層2、及び表面保護層4を備えている。本発明の加飾シートは、表面保護層4と、これに隣接する層との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、表面保護層4の下にプライマー層5を有していてもよい。また、加飾シートに装飾性を付与することなどを目的として、必要に応じて、絵柄層6などを有していてもよい。また、加飾シートの光沢性を高めることなどを目的として、必要に応じて、高輝度インキ層2の上にカラークリア層を設けてもよい。また、基材フィルム3と成形樹脂層8との間の密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、接着層などを有していてもよい。
本発明の製造方法によって得られる加飾シートの積層構造として、基材フィルム/高輝度インキ層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;基材フィルム/高輝度インキ層/プライマー層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;基材フィルム/高輝度インキ層/絵柄層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;基材フィルム/高輝度インキ層/絵柄層/プライマー層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;接着層/基材フィルム/高輝度インキ層/プライマー層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;接着層/基材フィルム/高輝度インキ層/カラークリア層/プライマー層/表面保護層がこの順に積層された積層構造などが挙げられる。図6及び図11に、本発明の製造方法によって形成される加飾シートの積層構造の一態様として、基材フィルム/高輝度インキ層/プライマー層/表面保護層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。
3.加飾樹脂成形品
本発明の加飾樹脂成形品は、本発明の製造方法によって得られた加飾シートに成形樹脂を一体化させることにより成形されてなるものである。即ち、本発明の加飾樹脂成形品は、少なくとも、成形樹脂層8、基材フィルム3、高輝度インキ層2、及び表面保護層4をこの順に有する。本発明の加飾樹脂成形品では、表面保護層4と、これに隣接する層との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、表面保護層4の下にプライマー層5を有していてもよい。また、加飾樹脂成形品に装飾性を付与することなどを目的として、必要に応じて、絵柄層6などを有していてもよい。また、基材フィルム3と成形樹脂層8との間の密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、接着層などを有していてもよい。
本発明の加飾樹脂成形品は、例えば、本発明の加飾シートを用いて、インサート成形法、射出成形同時加飾法、ブロー成形法、ガスインジェクション成形法等の各種射出成形法により作製される。これらの射出成形法の中でも、好ましくはインサート成形法及び射出成形同時加飾法が挙げられる。また、本発明の加飾樹脂成形品は、真空圧着法等の、予め用意された立体的な樹脂成形体(成形樹脂層)上に、本発明の加飾シートを貼着する加飾方法によっても作製することができる。
インサート成形法では、まず、真空成形工程において、本発明の加飾シートを真空成形型により予め成形品表面形状に真空成形(オフライン予備成形)し、次いで必要に応じて余分な部分をトリミングして成形シートを得る。この成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を型締めし、流動状態の樹脂を型内に射出し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に加飾シートを一体化させることにより、加飾樹脂成形品が製造される。
より具体的には、下記の工程を含むインサート成形法によって、本発明の加飾樹脂成形品が製造される。
本発明の加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程、
真空成形された加飾シートの余分な部分をトリミングして成形シートを得るトリミング工程、及び
成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を射出成形型内に射出して樹脂と成形シートを一体化する一体化工程。
インサート成形法における真空成形工程では、加飾シートを加熱して成形してもよい。この時の加熱温度は、特に限定されず、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、例えば基材フィルムとしてABS樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常120〜200℃程度とすることができる。また、一体化工程において、流動状態の樹脂の温度は、特に限定されないが、通常180〜320℃程度とすることができる。
また、射出成形同時加飾法では、本発明の加飾シートを射出成形の吸引孔が設けられた真空成形型との兼用雌型に配置し、この雌型で予備成形(インライン予備成形)を行った後、射出成形型を型締めして、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に本発明の加飾シートを一体化させることにより、加飾樹脂成形品が製造される。
より具体的には、下記の工程を含む射出成形同時加飾法によって、本発明の加飾樹脂成形品が製造される。
本発明の加飾シートを、所定形状の成形面を有する可動金型の当該成形面に対し、加飾シートの基材フィルムの表面が対面するように設置した後、当該加飾シートを加熱、軟化させると共に、可動金型側から真空吸引して、軟化した加飾シートを当該可動金型の成形面に沿って密着させることにより、加飾シートを予備成形する予備成形工程、
成形面に沿って密着された加飾シートを有する可動金型と固定金型とを型締めした後、両金型で形成されるキャビティ内に、流動状態の樹脂を射出、充填して固化させることにより樹脂成形体を形成し、樹脂成形体と加飾シートを積層一体化させる一体化工程、及び
可動金型を固定金型から離間させて、加飾シート全層が積層されてなる樹脂成形体を取り出す取出工程。
射出成形同時加飾法の予備成形工程において、加飾シートの加熱温度は、特に限定されず、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、基材フィルムとしてポリエステル樹脂フィルムやアクリル樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常70〜130℃程度とすることができる。また、射出成形工程において、流動状態の樹脂の温度は、特に限定されないが、通常180〜320℃程度とすることができる。
真空圧着法では、まず、上側に位置する第1真空室及び下側に位置する第2真空室からなる真空圧着機内に、本発明の加飾シート及び樹脂成形体を、加飾シートが第1真空室側、樹脂成形体が第2真空室側となるように、且つ加飾シートの基材フィルム3側が樹脂成形体側に向くように真空圧着機内に設置し、2つの真空室を真空状態とする。樹脂成形体は、第2真空室側に備えられた、上下に昇降可能な昇降台上に設置される。次いで、第1の真空室を加圧すると共に、昇降台を用いて成形体を加飾シートに押し当て、2つの真空室間の圧力差を利用して、加飾シートを延伸しながら樹脂成形体の表面に貼着する。最後に2つの真空室を大気圧に開放し、必要に応じて加飾シートの余分な部分をトリミングすることにより、本発明の加飾樹脂成形品を得ることができる。
真空圧着法においては、上記の成形体を加飾シートに押し当てる工程の前に、加飾シートを軟化させて成形性を高めるため、加飾シートを加熱する工程を備えることが好ましい。当該工程を備える真空圧着法は、特に真空加熱圧着法と呼ばれることがある。当該工程における加熱温度は、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、基材フィルムとしてポリエステル樹脂フィルムやアクリル樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常60〜200℃程度とすることができる。
本発明の加飾樹脂成形品において、成形樹脂層は、用途に応じた樹脂を選択して形成すればよい。成形樹脂層を形成する射出樹脂としては、熱可塑性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの熱硬化性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の加飾樹脂成形品は、高輝度な金属調の意匠を有しているため、例えば、自動車等の車両の内装材又は外装材;窓枠、扉枠等の建具;壁、床、天井等の建築物の内装材;テレビ受像機、空調機等の家電製品の筐体;容器等として利用することができる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。なお、実施例及び比較例において、第1キャリアフィルム及び第2キャリアフィルムの表面粗さRaは、算術平均粗さRaである。当該算術平均粗さRaは、株式会社東京精密製の表面粗さ測定器(商品面「ハンディーサーフE−35A」を使用し、JIS B 0601:2001に準拠し、長さLの粗さ曲線を中心線から折り返し、それぞれの粗さ曲線と中心線によって得られた全面積を長さLで割った値をマイクロメータ(μm)で表したものである。
(加飾シートの製造)
<実施例1>
第1キャリアフィルム上に、粒子径が10μm程度、厚さが50nm程度のアルミニウム顔料(蒸着フレーク、200質量部)及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(100質量部)を含む高輝度インキ組成物をグラビアコートにより印刷して、第1キャリアフィルムの上に高輝度インキ層が形成されたシートAを得た。なお、隠蔽性の向上のため、高輝度インキは2層印刷した(高輝度インキ層の総厚み2μm)。また、第1キャリアフィルムとしては、表層にシリコーン系の離型層を有する2軸延伸PETフィルム(厚さ:15μm、表面粗さRa:0.01μm)を用いた。次に、高輝度インキ層を基材フィルム(ABS樹脂からなるシート、厚さ400μm)の上に配置した後、熱プレス機を用いて熱転写する熱プレスを行った。熱プレスの条件は、150℃、5kgf/cm2の加圧下、10分間とした。熱プレスの後、第1キャリアフィルムを剥離し、基材フィルムの上に高輝度インキ層が積層されたシートBを得た。
次に、第2キャリアフィルム上に、2官能のウレタンアクリレート(重量平均分子量;2000)からなる電子線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが6μmになるようにグラビアリバースにて印刷し、加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して硬化することにより、表面保護層を形成した。なお、第2キャリアフィルムとしては、表層にシリコーン系の離型層を有する2軸延伸PETフィルム(厚さ:15μm、表面粗さRa:0.01μm)を用いた。次に、表面保護層の上に、アクリル−ウレタンブロック共重合樹脂をグラビアコートにより印刷し、厚さ2μmのプライマー層を形成して、第2キャリアフィルム、表面保護層、及びプライマー層がこの順に積層されたシートCを得た。
次に、上記で得られたシートBと、シートCとを高輝度インキ層とプライマー層とを接触させた状態で熱プレス機を用いて熱プレスしてシートDを得た。熱プレスの条件は、150℃、5kgf/cm2の加圧下、10分間とした。最後に、シートDから第2キャリアフィルムを剥離して、加飾シートを得た。加飾シートは、基材フィルム/高輝度インキ層/プライマー層/表面保護層の層構成で積層されている。
<実施例2>
まず、実施例1と同様にして、基材フィルムの上に高輝度インキ層が積層されたシートBを得た。次に、第2キャリアフィルム上に、アクリル−ウレタンブロック共重合樹脂をグラビアコートにより印刷し、厚さ2μmのプライマー層を形成して、第2キャリアフィルム及びプライマー層がこの順に積層されたシートCを得た。第2キャリアフィルムとしては、実施例1と同じものを用いた。
次に、上記で得られたシートBと、シートCとを高輝度インキ層とプライマー層とを接触させた状態で熱プレス機を用いて熱プレスしてシートDを得た。熱プレスの条件は、150℃、5kgf/cm2の加圧下、10分間とした。次に、シートDから第2キャリアフィルムを剥離した後、プライマー層の上に、実施例1と同じ電子線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが6μmになるようにグラビアリバースにて印刷し、加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して硬化することにより、表面保護層を形成して、実施例1と同じ層構成を有する加飾シートを得た。
<比較例1>
第2キャリアフィルム上に、実施例1と同じ電子線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが6μmになるようにグラビアリバースにて印刷し、加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して硬化することにより、表面保護層を形成した。第2キャリアフィルムとしては、実施例1と同じものを用いた。次に、表面保護層の上に、アクリル−ウレタンブロック共重合樹脂をグラビアコートにより印刷し、厚さ2μmのプライマー層を形成した。次に、プライマー層の上に、実施例1と同じ高輝度インキ組成物をグラビアコートにより印刷して、高輝度インキ層を形成した。なお、隠蔽性の向上のため、高輝度インキは2層印刷した(高輝度インキ層の総厚み2μm)。次に、高輝度インキ層を基材フィルム(ABS樹脂からなるシート、厚さ400μm)の上に配置した後、熱プレス機を用いて熱転写する熱プレスした。熱プレスの条件は、150℃、5kgf/cm2の加圧下、10分間とした。熱プレスの後、第2キャリアフィルムを剥離し、実施例1と同じ層構成を有する加飾シートを得た。
<比較例2>
まず、実施例1と同様にして、基材フィルムの上に高輝度インキ層が積層されたシートBを得た。次に、高輝度インキ層の上に、アクリル−ウレタンブロック共重合樹脂をグラビアコートにより印刷し、厚さ2μmのプライマー層を形成した。次に、プライマー層の上に、実施例1と同じ電子線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが6μmになるようにグラビアリバースにて印刷し、加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して硬化することにより、表面保護層を形成して、実施例1と同じ層構成を有する加飾シートを得た。
(高輝度の評価)
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた加飾シートの輝度を評価した。輝度の評価は光沢度で判定し、測定にはBYKガードナー社製マイクログロス(60°)を用いた。
結果を表1に示す。
実施例1及び実施例2では、高輝度インキ層を平滑性の高いキャリアフィルム上で形成し、かつ、高輝度インキ層を形成した後に、高輝度インキ層の上からプライマー層を印刷しないように、2回の転写工程を経て加飾シートを製造したため、高輝度インキ層がプライマー層の溶剤によって溶解されず、非常に高輝度な金属調の意匠を有する加飾シートが得られた。一方、比較例1及び比較例2では、実施例1と実施例2とは同じ層構成を有する加飾シートが得られているにも拘わらず、高輝度インキ層にプライマー層を印刷する工程が含まれているため、実施例1及び実施例2の製造方法に比して、輝度の低い加飾シートが製造された。
11a、12a…転写用基材フィルム
11b、12b…離型層
11…第1キャリアフィルム
12…第2キャリアフィルム
2…高輝度インキ層
3…基材フィルム
4…表面保護層
5…プライマー層
6…絵柄層
7…カラークリア層
8…成型樹脂層
10…樹脂層
20…第2の樹脂層

Claims (8)

  1. 少なくとも下記の工程1〜3を備える、加飾シートの製造方法。
    工程1:平滑な表面を有する第1キャリアフィルムの表面に、顔料を含む高輝度インキ層を積層し、少なくとも前記第1キャリアフィルムと前記高輝度インキ層とが積層されたシートAを得る工程
    工程2:前記シートAの高輝度インキ層を基材フィルム上に積層した後、前記第1キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも前記高輝度インキ層が積層されたシートBを得る第1転写工程
    工程3:第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを準備し、前記シートCの第2キャリアフィルムとは反対側を、前記シートB上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層と、前記樹脂層とが積層されたシートDを得る第2転写工程
  2. 前記工程3において、前記シートCとして、前記第2キャリアフィルムの表面に前記樹脂層として表面保護層が積層されたシートを用いる、請求項1に記載の加飾シートの製造方法。
  3. 前記工程3において、前記シートCとして、前記第2キャリアフィルムの表面に前記樹脂層として表面保護層及びプライマー層がこの順に積層されたシートを用いる、請求項1に記載の加飾シートの製造方法。
  4. 前記工程3において、前記第2キャリアフィルムの表面に樹脂層が積層されたシートCを、前記シートBの高輝度インキ層上に積層した後、前記第2キャリアフィルムを剥離して、前記基材フィルム上に、少なくとも、前記高輝度インキ層、及び前記樹脂層が積層されたシートDを得た後、前記シートDの前記プライマー層上に第2の樹脂層を形成する工程を備える、請求項1に記載の加飾シートの製造方法。
  5. 前記工程3において、前記シートCとして、前記第2キャリアフィルムの表面に前記樹脂層として、表面保護層、プライマー層、及び絵柄層がこの順に積層されたシートを用いる、請求項1〜4のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
  6. 前記第1キャリアフィルム及び前記第2キャリアフィルムの少なくとも一方が、転写用基材フィルム上に離型層を有する積層体からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
  7. 前記第1キャリアフィルムは、前記高輝度インキ層を積層する面における、JIS B 0601:2001に規定された算術平均粗さRaが、0.5μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
  8. 前記高輝度インキ層に含まれる顔料が、粒子径が15μm以下、厚みが50nm以下の金属顔料である、請求項1〜7のいずれかに記載の加飾シートの製造方法。
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