図1は、本発明の第1実施形態に係るユーザ状況確認システム1を、自治体による見守りサービスに利用した場合の全体的な概要を示したものである。図1に示す見守りサービスは、自治体に属する地域の家屋H1に居住する人(見守られる人M1)の状況を、ユーザ状況確認システム1を利用して、自治体Aの監視者K1が遠隔的に監視し、監視の結果、その見守られる人H1を実際に訪問する必要があると判断した場合、自治体Aの監視者K1から、自治会・民生委員の実際に見守る人K11、K12へと連絡(例えば、訪問要請の連絡)が通知され、そのような通知を受けた見守る人K11、K12は、見守られる人M1を実際に訪問し、状況を確認するようになっている。
図1の見守りサービスは、見守りサービス向けクラウドシステムを構成するサーバ装置2が中心的な役割を担っている。このサーバ装置2は、自治体サービス提供システム、及び複数の他の情報提供システム(天気予報を提供するシステム、市の情報を提供するサービス、商店街の情報を提供するサービスなど)等と通信網を介して連携しており、これらの各種システムを構築する各サーバから提供される各種情報を取得して、見守られる人H1へ提供できるようにしている。
サーバ装置2は、見守られる人M1の家屋H1内に設置されたテレビジョン装置10と通信網(インターネット等のネットワーク)を介して通信可能に接続されており、各種情報・データを相互に通信できるようにしている。さらに、サーバ装置2は、自治体の監視者用のウェブサイトをインターネット上に開設しており、このウェブサイトを通じて、見守りサービスに加入登録している各自治体の監視者K1が通信端末D1を用いて遠隔的に、監視対象の見守られる人M1の状況を適宜確認できるようにしていると共に、監視者K1からの指示を実際に見守る人K11、K12等が用いる携帯通信端末D11、D12等へ通知可能にしている。
監視者K1の通信端末D1としては、通信機能を有するパーソナルコンピュータ、携帯型通信端末(通信機能を具備するノート型パソコン、スマートフォン、通信機能付きPDA、携帯電話等)を適用できる。また、見守る人K11、K12等が用いる携帯通信端末D11等としては、通信機能を具備するノート型パソコン、スマートフォン、通信機能付きPDA、携帯電話等を適用できる。通信端末D1の通信手段としては、有線による通信の他に、各種規格の無線通信も適用できる。また、見守る人K11、K12等が用いる携帯通信端末D11等の通信手段としては、各種規格の無線通信が好適である。
なお、図1では、図示内容を簡潔に表すために、見守られる人M1を1人しか示していないが、本発明に係る見守りサービスは当然、複数の見守られる人が利用できる状況に対応し得る構成になっている。同様に、図1では、自治体Aの監視者K1を1人のみ示しているが、本発明に係る見守りサービスは、複数人の監視者に対応したものになっている。さらに、図1では、一つの自治体Aのみを示す内容になっているが、本発明に係る見守りサービスは、複数の自治体(自治体A以外の自治体B、自治体C・・・等)に対応し得る内容になっており、自治体ごとに、見守られる人、監視者及び実際に見守る人を含んだ構成でシステムを構築できる。以下、図1に示す見守りサービスの主要部を構成するユーザ状況確認システム1について詳説していく。
図2は、本発明の実施形態に係るユーザ状況確認システム1を示している。ユーザ状況確認システム1は、サーバ装置2と、家屋H1に設置されるテレビジョン装置10をネットワークNWで接続したものである。テレビジョン装置10は、通常のテレビジョン機能に加えて通信機能も具備しており、それによりテレビジョン装置10は通信端末装置に該当する。テレビジョン装置10は、筐体の前面に表示画面10a及びスピーカー10bを設けると共に、筐体に電源スイッチ16aを設けたものであり、リモコン装置19によって、ユーザ(例えば、見守られる人M1)の各種操作を受け付ける。
図3は、テレビジョン装置10の主要な内部構成の概要を示している。テレビジョン装置10は、前処理部11、デコード部12、赤外線処理部13、制御部14、メモリ15、操作部16、通信部17、表示出力処理部18a、及び音声出力処理部18b等を内部接続線Lで接続した構成になっている。また、これらの各部11等は、内部接続線Lを通じて制御部14と信号の送受を行っており、各部11等は現在の処理状況等を示す信号を制御部14へ伝えると共に、制御部14は各部11等から伝えられた処理状況等により現在の処理状況を把握し、把握した状況に応じて次に行う処理を制御するための制御信号を各部11等へ送っている。以下、テレビジョン装置10の各部を説明する。
前処理部11は、チューナ部、A/D変換部、直交検波部、FFT部、及び復調部を含み、アンテナで取得されたRF信号(デジタル放送信号)が入力されており、この入力信号に対し所定の処理を行ってトランスポートストリーム(TS)を復調し、次の処理を行うデコード部12へ伝送する。デコード部12は、前処理部11で復調されたトランスポートストリームに対して、デコード処理を行い、映像、音声、その他データに分離し、分離した映像ストリームに対しては映像デコード処理を行って表示出力処理部18aへ出力すると共に、分離した音声ストリームに対しては音声デコード処理を行って音声出力処理部18bへ出力する。
表示出力処理部18aは、所定の映像表示に必要な処理を行って映像信号を生成し、生成した映像信号を表示画面10aへ出力し、それにより表示画面10aには、放送番組等の放送映像が表示出力される。また、音声出力処理部18bは、増幅等の音声出力に必要な所定の処理を行って音声信号を生成し、生成した音声信号をスピーカー10bへ出力して、スピーカー10cから各種音声を出力する。
一方、ユーザとのインタフェース系に関する部分として、赤外線処理部13は、周知の赤外線規格(例えば、IrDA系の各規格)に応じた通信処理(信号・データの送受処理)を行うものであり、基本的には、ユーザからの操作を受け付けるリモコン装置19から発せられる操作信号を含む赤外線を受光して、制御部14へ伝える処理を行う。制御部14は、テレビジョン装置10が具備する各種機能を実行する際に中心的な役割を担うものであり、メモリ15に記憶された基本プログラムP1及び見守りプログラムP2に規定される様々な処理内容に基づき、各種処理(通信制御処理、OSD表示処理、情報出力処理等)を行う手段として機能する。
また、テレビジョン装置10は、記憶媒体としてメモリ15を具備している。メモリ15に記憶されるものとしては、テレビジョン装置の基本機能に関するものと、本発明に係る見守りサービスに関するものがあり、前者に関するものとしては、基本プログラムP1、OSD表示テーブルT1、及び装置識別情報I1等があり、後者に関するものとしては、見守りサービス用表示テーブルT2、ユーザ情報I2、閾値時間F、及び見守りプログラムP2等がある。
基本プログラムP1は、テレビジョン装置10のファームウェア及びシステムプログラム等に相当するものであり、テレビジョン装置10がテレビジョン装置としての各種機能(テレビジョンを視聴するための各種機能、通信機能等)を働かせるために必要な制御部14の各種処理を規定したものである。OSD表示テーブルT1とは、各種メニュー又は警告等に用いる画像及びテキスト等を適宜OSD表示するための複数の表示パーツデータを格納したテーブルである。装置識別情報I1とは、テレビジョン装置10の識別コードを示す情報であり、通信を行う際、他の通信装置等と識別するために使用できる情報となっている。
また、見守りサービス用表示テーブルT2とは、見守りサービスに関する画面に係る画像及びテキスト等をテレビジョン装置10の表示画面10aに表示するために用いられる各種表示パーツデータを格納したものであり、本実施形態では、図5〜図7に示す各種画面に応じた表示パーツデータを含んでいる。
例えば、図5(a)に示す第1質問画面21については、質問(第1質問)を示すテキストと、その質問に対する複数の回答を示す選択肢として、第1ボタン21a〜第3ボタン21cを含んだ表示パーツデータになっている。なお、テキストに含まれる「○○○さん」の部分には、後述するユーザ情報I2に含まれるユーザ名称(又はニックネーム)等がメモリ15より読み出されて貼り付けられている。また、テキストに含まれる「おはようございます」という文言は、時間帯に応じた挨拶文が貼り付けられるようになっており、「こんにちは」、「こんばんは」というような他の挨拶文に応じたテキストが見守りサービス用表示テーブルT2に含まれている。
図5(b)に示す回答画面22については、中央がサーバ装置2から送信されてきた回答情報22aが貼り付けられる箇所になっており、最上段の「くらしサポート」というテキスト、回答情報22aの上部に配置されるテキスト及び最下段のバー状のテキスト(決定ボタンを押すと次の画面に切り替わります)に応じたパーツデータが見守りサービス用表示テーブルT2に含まれる(上述した第1質問画面21等も同様)。なお、回答情報22aの上部のテキストに含まれる「○○○さん」の部分は、上記図5(a)と同様であり、「△△△」には、図5(a)で選択された回答の内容が貼り付けられるようになっている。
図6(a)に示す自治体トップ画面23は、基本的に、図1に示す自治体サービス提供システムが開設するウェブサイトのトップページを配置したものになっており、最上段の「くらしサポート」というテキスト及び最下段のバー状のテキスト(終了ボタンを押すとテレビ画面に切り替わります)の間の箇所に、ウェブサイトのトップページが配置されたものになっている。
なお、自治体サービス提供システムのトップページは、複数の選択欄23a〜23gを配置したものになっており、最上段のバー状の選択欄23gは、リモコン装置19の「10」の数字ボタンに対応付けられると共に、最新情報を提供するウェブページ(例えば、放射能関連情報を提供するウェブサイト)へのリンクが付されており、「10」の数字ボタンの押圧操作がなされると、上記のウェブページへアクセスして、そのウェブページに表示内容が遷移することになる。また、上段左端の第1選択欄23aは、リモコン装置19の「1」の数字ボタンに対応付けられると共に、天気予報を提供するウェブページへのリンクが付されている。
上段真ん中の第2選択肢23bは、リモコン装置19の「2」の数字ボタンに対応付けられると共に、自治会のくらしに関する情報を提供するページへのリンクが付されており、「2」の数字ボタンが選択されると、図6(b)のくらし情報(ごみ収集日)画面24へと表示が遷移する。上段右端の第3選択肢23cは、リモコン装置19の「3」の数字ボタンに対応付けられると共に、自治会情報を提供するページへのリンクが付されており、「3」の数字ボタンが選択されると、図7(a)の自治会情報画面25へ表示が遷移する。
さらに、下段左端の第4選択欄23dは、リモコン装置19の「4」の数字ボタンに対応付けられると共に、市の情報を提供するウェブページへのリンクが付されている。また、下段真ん中の第5選択肢23eは、リモコン装置19の「5」の数字ボタンに対応付けられると共に、商店街に関する情報を提供するページへのリンクが付されている。そして、下段右端の第6選択肢23fは、リモコン装置19の「6」の数字ボタンに対応付けられると共に、サーバ装置2を運営する企業に関する情報を提供するページへのリンクが付されている。
図7(b)は、第2質問画面26を示しており、第2質問画面26は、表示画面10bに表示されていたテレビ放送の放送映像GをL字状に取り囲む形態になっている。第2質問画面は、質問(第2質問)を示すテキスト26dと、その質問に対する選択肢を示す第1ボタン26a〜第3ボタン26cが配置された内容になっており、これらのテキスト26d及び第1ボタン26a〜第3ボタン26cのテキスト内容は、サーバ装置2から送信された情報であり、これらの送信された情報を図7(b)に示す形態で配置したものが第2質問画面26になっている。
また、図3に示すメモリ15に記憶されているユーザ情報I2とは、見守りサービスに登録しているユーザ(見守られる人M1)の情報であり、その中身としては、ユーザの氏名、ニックネーム、ユーザを識別するための識別番号(ユーザID)等がある。このような中身のユーザ情報12は、見守りサービスを使用するためのユーザ登録の際、所定のフォーマットに従ってユーザ自身が入力した必要事項(氏名、ニックネーム、住所、年齢、性別、見守る人の連絡先、パスワード等)がサーバ装置2へ送られて、ユーザ登録が完了すると、ユーザ自身が入力した必要事項のいくつかを含む情報がユーザ情報12として、サーバ装置2からテレビジョン装置10へ送信され、その送信されてきたユーザ情報12がメモリ15に記憶されることになる。
さらに、メモリ15に記憶される閾値時間Fとは、後述する見守りプログラムP2が規定する複数の処理の中の一つの処理で用いられるものであり、本実施形態では、デフォルトの値として3分が設定されているが、図示しない設定メニューにより、10秒から10分の間で、所望の値に設定可能となっている。
さらにまた、メモリ15に記憶される見守りプログラムP2は、本発明に係る見守りサービス(ユーザ状況確認システム1に係るサービス)を行う上で、テレビジョン装置10側の処理を規定したアプリケーションプログラムであり、テレビジョン装置10のメモリ15にアプリとして適宜インストールされるものである(なお、テレビジョン装置10の製造時に、メモリ15へ予めインストールしておくことも勿論可能である)。見守りプログラムP2は、見守りサービスに関して、制御部14が行う処理内容を規定したものであり、具体的には以下のような様々な処理内容を規定している。
見守りプログラムP2が規定する処理内容の例としては、先ず、電源オン操作に関するものがある。ユーザにより電源オン操作がなされて、電源オフ状態から電源オン状態へ遷移すると、その電源オン操作が一日において最初のものであれば、メモリ15に電源オン済みを示すフラグ(電源オンフラグ)を立てる処理を規定すると共に、1日で最初の電源オン状態になった旨を示す一回目電源オン情報を、装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ通信部17を用いて送信する処理を行うことを見守りプログラムP2は規定している。一日において、二回目以降の電源オン操作であるかは、メモリ15に電源オンフラグが立っているか否かで制御部14は判断できるようになり、一日で二回目以降の電源オン操作がなされた場合は、1日で二回目以降の電源オン状態である旨を示す二回目以降電源オン情報を、装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ通信部17を用いて送信する処理を行うことを、見守りプログラムP2は規定している。
なお、テレビジョン装置10の制御部14は、受信する放送信号に含まれる日時を示す情報に基づいて現在の日時を常時検知しており、その検知により、日が変わったことを検知すると、メモリ15に電源オンフラグが立っていれば、電源オンフラグをリセットして立っていない状態にする処理を行うことも、見守りプログラムP2は規定している。
また、見守りプログラムP2は、電源オン操作に基づき、一回目電源オン情報を送信してから、図5(a)に示す第1質問画面21を表示画面10aに表示するために、第1質問画面21に応じた表示パーツデータを、メモリ15に記憶されている見守りサービス用表示テーブルT2から読み出す処理を規定している。そして、読み出した表示パーツデータに基づき、第1質問画面21を表示画面10aへ表示出力してから、第1質問画面21に含まれる第1ボタン21a〜第3ボタン21cの選択による回答の受け付けまでの時間を計時(計測)する処理も見守りプログラムP2は規定している。さらに、見守りプログラムP2は、計時した時間が、メモリ15に記憶されている閾値時間Fを超過したか否かを比較する処理も規定している。
比較の結果、計測した時間が閾値時間Fを超過せず、その間に、第1ボタン21a〜第3ボタン21cのいずれか一つが選択されて第1質問に係る回答を受け付けた場合、選択されたボタンに係る回答を示す第1対応情報(第1回答)を、サーバ装置2へ通信部17を用いて送信することを見守りプログラムP2は規定している。さらに、第1ボタン21a〜第3ボタン21cのいずれもが選択されないで(第1質問に係る回答を受け付けないで)、比較の結果、計測した時間が閾値時間Fを超過した場合、第1質問への対応無しという旨を示す第1対応情報をサーバ装置2へ送信することを見守りプログラムP2は規定する。
その他のことについても、見守りプログラムP2は様々な処理内容を規定しており、例えば、図5(b)〜図7(a)の最下段のバー状に記載のテキスト(決定ボタンを押すと次の画面に切り替わります)に応じた処理を行うことも規定している。また、図7(b)の第2質問画面26に関しては、見守りプログラムP2は、リモコン装置19の質問要求ボタン19fが操作されると、第2質問要求情報を装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ送信する処理を規定している。サーバ装置2から第2質問を表すデータ(テキストデータ等)が送信されてくると、送信されてきたデータを利用して図7(b)に示す第2質問画面26を生成して表示出力する処理も、見守りプログラムP2は規定している。
なお、表示された第2質問画面26に対しては、上述した図5(a)の第1質問画面21に対する処理と同様のことを見守りプログラム2は規定しており、ユーザが閾値時間F内に第1ボタン26a〜第3ボタン26cのいずれか一つを選択した場合、選択に係る回答を示す第2対応情報をサーバ装置2へ通信部17を用いて送信すると共に、選択されずに閾値時間Fを超過した場合は、第2質問に対する対応無しという旨を示す第2対応情報をサーバ装置2へ送信することを規定する。
さらに、見守りプログラムP2は、ユーザにより電源オフ操作がなされると、電源オフ状態になった旨を示す電源オフ情報を、装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ通信部17を用いて送信する処理を行うこと等も規定する。
図3に戻り、テレビジョン装置10の内部構成に関する説明を続ける。操作部16は、テレビジョン装置10の筐体に設けられたユーザインタフェースであり、電源オン/オフの切替を行う電源スイッチ16aの他に、音量切替ボタン、チャンネル切替ボタン、入力切替ボタン等を設けている。また、通信部17は通信手段に相当し、周知の通信規格(例えば、IEEE等によるLAN規格、又はDLNA等による規格等)に基づく通信の処理を制御部14の制御に従って行うものであり、LANケーブルのような通信ケーブルを接続できる構造を有する。なお、通信部17については、テレビジョン装置10へ内蔵する場合と、テレビジョン装置10が有する外部接続部(例えば、HDMI(登録商標)接続端子、USB接続端子、IEEE1394系の接続端子等)へ外付けされる場合の両方が想定される。また、外付けされる場合は、外付けされる通信部17に相当する通信装置に、上述した見守りプログラムP2等を記憶させて、通信装置のCPUに見守りサービスに係る各処理を行わせるようにすることも可能であり、このように通信部17を外付けするときでも、本発明では外付けの通信部17と一体となってテレビジョン装置10は機能する。
図4は、上述した赤外線処理部13に赤外線を発するリモコン装置19を示している。リモコン装置19は、先端側にテレビジョン装置10の電源オン/オフの切替を行う電源スイッチ19aを有し、計12個のボタンからなる数字ボタン20、上下左右キー、決定ボタン19g、音量調整キー、チャンネル切替キー、質問要求ボタン19f、戻るボタン、終了ボタン19h、メニューボタンに加えて、計4個のカラーボタン(青ボタン19b、赤ボタン19c、緑ボタン19d、黄ボタン19e)を有している。これらの各ボタン、スイッチでユーザからの操作を受け付けると、操作を受け付けた内容を示す赤外線がリモコン装置19より発せられる。なお、上述した操作部16の電源スイッチ16a又はリモコン装置の電源スイッチ19aのいずれかがユーザにより操作されることで、電源オン操作又は電源オフ操作がなされる。
図8は、見守りサービス(ユーザ状況確認システム1)のサーバ装置2の主要な内部構成を示している。本実施形態のサーバ装置2には一般的なサーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU2aに、各種デバイス等を内部接続線2hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール2b、RAM2c、ROM2d、入力インタフェース2e、出力インタフェース2f、大容量記憶システム(HDDシステム)2g等がある。
通信モジュール2bは、ネットワークNWとの接続モジュールに相当する通信デバイスであり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール2bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続されており、ユーザ(見守られる人)のテレビジョン装置10、自治体の通信端末D1、自治会又は民生委員の見守る人K11、12等が使用する携帯通信端末D11、12等との通信を可能にしている。
RAM2cは、MPU2aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM2dは、MPU2aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース2eは、自治体見守りサービス向けクラウドシステムのオペレータからの操作指示等を受け付けるキーボード2i、マウス等が接続されるものであり、オペレータから受け付けた操作指示等をMPU2aへ伝える。出力インタフェース2fは、ディスプレイ2j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU2aの処理に伴う内容をディスプレイ2jへ出力し、オペレータが現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム2g(記憶デバイスに相当)は、見守りサービスを提供するに当たり必要なデータを含む各種データベース(DB)及びプログラム等を記憶するものであり、具体的には、サーバプログラム3、見守りサービスプログラム4、ユーザDB5、回答DB6、第2質問DB7、登録自治体DB8、ウェブサイトテーブル9等を記憶している。
サーバプログラム3は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU2aが行うことで、サーバ装置2はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。見守りサービスプログラム4の説明は後述し、先に、ユーザDB5等の説明を行う。
図9は、ユーザDB5の中の自治体Aに属する登録ユーザに関する自治体A用ユーザDB5aの中身の概要を示している。ユーザDB5は、見守りサービスを利用する自治体ごとのユーザ情報を含むDBの集合体(ユーザDB5は、自治体A用ユーザDB、自治体B用ユーザDB、自治体C用ユーザDB・・・の集合体)であり、図9は、その中の自治体A用ユーザDB5aを示したものである。自治体A用ユーザDB5aは、登録ユーザを識別するための「ユーザID」に、そのユーザの使用するテレビジョン端末装置10の「装置識別情報」、ユーザの「氏名」、「ニックネーム」、「住所」、「地域コード」、「年齢」、「性別」、「見守る人の連絡先」、「パスワード」等が格納されている。なお、これらのユーザ情報は、見守りサービスの登録時にユーザから送られてくる情報であり、この中の必要事項が、上述したユーザ情報I2としてサーバ装置2からテレビジョン装置10へ送信されて、テレビジョン装置10のメモリ15のユーザ情報I2として格納されることになる。
図10は、回答DB6の中の自治体Aに属する登録ユーザの回答状況を示す自治体A用回答DB6aの概要を示している。回答DB6も、一日における自治体ごとのユーザの回答を示すDBの集合体になっている。そのため、回答DB6は、日ごとの情報が順次蓄積されていくデータベースになっており、回答DB6は例えば、平成24年1月1日〜6月6日までの自治体A用回答DB、平成24年1月1日〜6月6日までの自治体B用回答DB、平成24年1月1日〜6月6日までの自治体C用回答DB・・・の集合体になっている。
図10は、そのような回答DB6の中の2012年6月6日における自治体A用回答DB6aを示す。具体的に、自治体A用回答DB6aは、「ユーザID」に、「装置識別情報」、ユーザの「氏名」、「電源オン時間(電源オン時間が複数回の場合は、複数の電源オン時間を含む)」、「第1回答」、「第2質問」、「第2回答」等の項目に応じた情報を格納すると共に、1回目の電源オン時刻の平均時刻を「電源オン平均時刻」の項目に格納する。
上述した自治体A用回答DB6aの各欄の中で、「電源オン時間(電源オン時間が複数回の場合は、複数の電源オン時間を含む)」、「第1回答」、「第2回答」は、テレビジョン装置10から送信されてくる情報を、受信日時と共に格納されるようになっており、空欄の場合は、その時点で未だ送信されていないことを示す。「第2質問」は、サーバ装置2が送信した第2質問の種類を示すものであり、サーバ装置2が第2質問を送信すると、その第2質問の種類が格納される。また、「電源オン平均時刻」の項目に格納された1回目の電源オン時刻の平均時刻は、今まで格納された1回目の電源オン時刻の平均が、サーバ装置2のMPU2aにより算出されたものである。
図11(a)は、第2質問DB7の概要を示している。第2質問DB7は、計4個の第2質問(第2質問候補に相当)を、第1質問に対するユーザの対応(第1対応情報)ごとに格納したものである。すなわち、図5(a)に示す第1質問画面21の「よい」、「ふつう」、「いまひとつ」という回答及び閾値時間超過(タイムオーバー)のそれぞれに、第2質問候補7a、第2質問候補7b、第2質問候補7c、第2質問候補7dが格納されている。なお、各第2質問候補7a〜7dは、第1質問に対するユーザの対応ごとに質問内容が異なったものになっている。
例えば、第2質問候補7aは「その後も、調子は良い状態ですか?」という内容であり(回答としては「良いです」、「普通です」、「悪くなった」という選択肢を含む)、第2質問候補7bは「その後も、調子に変化はありますか?」という内容であり(回答としては「変化なし」、「良くなった」、「悪くなった」という選択肢を含む)、第2質問候補7cは「その後、調子は良くなりましたか?」という内容であり(回答としては「良くなった」、「少し良くなった」、「悪いまま」という選択肢を含む)、第2質問候補7dは「本日の調子は如何ですか?」という内容になっている(回答としては「良い」、「ふつう」、「いまひとつ」という選択肢を含む)。
図11(b)は、登録自治体DB8の概要を示している。登録自治体DB8は、見守りサービスに加入登録している複数の自治体A、B、C等に関する情報を格納したデータベースであり、各自治体が見守りサービスに加入登録する際に提出する各種情報を格納している。登録自治体DB8が格納している情報の項目としては、「自治体ID」、「自治体名」、「監視者名」、「PW(パスワード)」、「連絡先」等がある。なお「自治体ID」とは、自治体が見守りサービスに加入登録する際に、見守りサービスの運営側(サーバ装置2)から発行される識別情報である。また「監視者名」の項目には、複数人を格納できる。さらに「PW(パスワード)」は見守りサービスの提供を受ける際に必要となる情報であり、見守りサービスへの加入登録時に自治体側が申請したパスワードが格納される。さらにまた「連絡先」の項目には、自治体の監視者の電話番号、メールアドレス等が格納されるようになっている(複数の連絡先の格納も可能)。
また、大容量記憶システム2gに記憶されているウェブサイトテーブル9は、一例として図12、13等に示すウェブページ画面を構成するページデータ(HTML又はXML等に基づくデータ)を格納したものである。例えば、自治体Aの監視者K1の通信端末D1から、サーバ装置2が構築するウェブサイトのURLへアクセスがあると、サーバ装置2は図12に示すようなウェブページ画面(トップページ画面30)のページデータを大容量記憶システム2gから読み出して、アクセス元の通信端末D1へ送信することになる。以降、サーバ装置2は、通信端末D1から送信されてくる操作内容に応じて、図13(a)(b)の各ウェブページ画面に応じたページデータを適宜、大容量記憶システム2gから読み出して通信端末D1へ送信する。なお、ウェブサイトテーブル9は、図12、13に示すウェブページ画面以外の各種ページデータも格納している。
図12に示すトップページ画面30は、見守りサービスの自治体の監視者向けに提供されるウェブサイトのトップページ画面になっており、自治体ID入力欄30a、PW(パスワード)入力欄30b及びログインボタン30cを配置したものになっている。
また、図13(a)に示す状況一覧画面31は、トップページ画面30でログインを行った自治体に属する見守られる人の現在の状況の一覧表31aを配置したものになっている。この一覧表31aは、上述した回答DB6の中から、ログインした自治体用の最新の回答DBに含まれる情報を用いてサーバ装置2のMPU2aで作成されたものになっており、一覧表31aに含まれる各氏名は選択可能になっている。
図13(b)は、状況一覧画面31の一覧表31aで選択された氏名に応じた見守られる人の詳細画面32を示している。この詳細画面32は、状況一覧画面31から遷移して表示出力される画面であり、状況一覧画面31で選択された見守られる人の複数日分(例えば一週間分)の電源オン時間が、上述した回答DB6から読み出され、その読み出された情報に基づきサーバ装置2のMPU2aで生成された水平バーグラフ32aが配置されたものになっている。
次に、サーバ装置2の見守りサービスプログラム4について説明する。見守りサービスプログラム4は、サーバコンピュータ用のコンピュータプログラムに相当し、見守りサービスを提供するために、MPU2aが行う各種処理を規定している。本実施形態の見守りサービスプログラム4は主に二種類の処理を規定しており、一つ目は、上述した回答DB6を随時作成して蓄積していく処理に関するものであり、二つ目は、蓄積した情報をウェブページで各自治体の監視者に提供する処理に関するものである。
見守りサービスプログラム4の一つ目に関する処理内容としては、見守られる人の通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)から送信されてきた電源オン情報を受信すると、その電源オン情報を受信した日時と共に、上述した回答DB6に格納(記憶)する処理を規定している。この際、電源オン情報に付帯する装置識別情報I1及びユーザIDを参照して、回答DB6における所定のユーザIDに対応づけて、「電源オン時間」の項目に電源オン情報を格納するようにしている。
また、見守りサービスプログラム4は、受信した電源オン情報が一回目電源オン情報であるか、又は二回目以降電源オン情報であるかを見極める処理を規定しており、受信したのが一回目電源オン情報である場合、その後、通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)から送信されてくる第1対応情報を受信し、受信した第1対応情報の中身を、その第1対応情報を受信した日時と共に、上述した回答DB6の「第1回答」の項目に格納する処理を規定している。この際、上述した一回目電源オン情報に付帯する装置識別情報I1及びユーザiDを参照して、回答DB6における所定のユーザIDに対応づけて格納することになる。
そして、第1対応情報の中身を格納した後、上述した回答DB6から、受信したユーザIDに応じた直近の複数日分(例えば5日分)の「第1回答」の項目に格納された情報を読み出して、回答履歴情報としてアクセス元の通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)へ送信する処理を行うことを、見守りサービスプログラム4は規定している。なお、受信した電源オン情報が二回目以降電源オン情報である場合、見守りサービスプログラム4は、行うべき処理を特に規定しておらず、電源オフ情報の受信待ちの状態となる。
また、回答履歴情報の送信後又は二回目以降電源オン情報を受信して記憶した後で、見守られる人の通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)から送信されてきた電源オフ情報を装置識別情報I1及びユーザIDと共に受信すると、見守りサービスプログラム4は、装置識別情報I1及びユーザIDを参照して、回答DB6における所定のユーザIDに対応づけて、「電源オフ時間」の項目に電源オフ情報を受信時刻と共に格納することを規定している。見守りサービスプログラム4が、上述した処理を規定することで、回答DB6の「電源オン時間」の項目には、一日における電源オンの日時から電源オフの日時が順次蓄積されるようになり、それにより、見守られる人がテレビジョン装置10を視聴できるほどの状態であることを遠隔的に確認できるようになる。
図7(b)に示す第2質問画面26について、見守りサービスプログラム4は、見守られる人の通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)から送信されてきた第2質問要求情報を装置識別情報I1及びユーザ情報I2と共に受信すると、回答DB6において、受信したユーザ情報I2に係るユーザIDに対応付けられた「第1回答」の項目に格納されている内容(第1対応情報)に基づいて、その内容に一致するものを、図11(a)に示す第2質問DB7に格納された第2質問候補7a〜7dの中から一つ選択する処理を規定する。なお、選択した第2質問の種類(第2質問候補)は、回答DB6の「第2質問」の項目に格納することも、見守りサービスプログラム4は規定している。
そして、選択した第2質問候補を第2質問DB7から読み出し、読み出した第2質問候補を第2質問として、第2質問要求情報の送信元である通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)へ送信する処理を行うことを見守りサービスプログラム4は規定している。それから、通信端末装置(例えば、テレビジョン装置10)より、送信した第2質問に対する第2対応情報を装置識別情報I1及びユーザIDと共に受信すると、回答DB6における所定のユーザIDに対応づけて、第2対応情報の中身を、回答DB6の「第2回答」の項目に受信日時と共に格納(記憶)する処理を行うことを、見守りサービスプログラム4は規定している。上述したような処理を見守りサービスプログラム4が規定することにより、見守られる人から送られる第1回答(第1対応情報)の中身及び第2回答(第2対応情報)の中身が、回答(対応)を行った日時と共に回答DB6へ順次蓄積されていくので、「第1回答」及び「第2回答」の各項目に格納された情報により、見守られる人が、どのような気分・体調等であるかを遠隔的に推測・把握できるようになる。
一方、見守りサービスプログラム4の二つ目に関する処理内容として、上述した回答DB6に蓄積した情報を、ウェブページを通じて各自治体の監視者に提供するため、そのウェブページに係るURLにアクセスがあった場合、見守りサービスプログラム4は、アクセス元に、図12に示すトップページ画面30に応じたページデータを送信する処理を規定している。
また、上記のページデータの送信に応じて、アクセス元から送信されてきた自治体ID及びパスワードを受信すると、図11(b)に示す登録自治体DB8の中に、受信した自治体ID及びパスワードと、一致する自治体ID及びパスワードが存在するか否かを判断する処理を、見守りサービスプログラム4は規定している。受信した自治体ID及びパスワードが登録自治体DB8に格納されているものと一致しない場合、自治体ID及びパスワードを再入力する旨を記したウェブページのページデータをアクセス元へ送信する処理を行うことを見守りサービスプログラム4は規定している。
受信した自治体ID及びパスワードが登録自治体DB8に格納されているものと一致した場合、一致した自治体IDに係る自治体用回答DB(最新日時のもの)を、回答DB6から特定し、その特定した自治体回答DBの中の「電源オン時間」の項目に含まれる情報から、「3時間以内にテレビ視聴」、「24時間以内にテレビ視聴」、「前日にテレビ視聴」、「2日間テレビ視聴なし」という状況を、現在の日時を参照して特定する処理を行うことを、見守りサービスプログラム4は規定している。
そして、特定した状況の内容、及び自治体回答DBの中の「氏名」及び「第1回答」の項目から読み出した各情報に対応付けて、アクセス元へ送信出力する処理を行うことを、見守りサービスプログラム4は規定している。この処理により、例えば、自治体Aの監視者K1の通信端末D1には、図13(a)に示すような状況一覧画面31が表示されるようになる。
さらに、図13(a)の状況一覧画面31の一覧表31aで選択された人のユーザID(ユーザ情報I2)がアクセス元より送信されてくると、そのユーザIDの直近の複数日分(例えば一週間分)の電源オン時間の情報を、回答DB6の「電源オン時間」の項目から読み出して、それを水平バーグラフとして表した画像を生成し、その生成した画像データをアクセス元へ送信出力する処理を、見守りサービスプログラム4は規定している。この処理により、例えば、自治体Aの監視者K1の通信端末D1には、図13(b)に示すような詳細画面32が表示されるようになる。
なお、見守りサービスプログラム4は、上記以外のウェブページ画面を監視者K1の通信端末D1で表示できるようにするための処理を規定しており、例えば、詳細画面32の詳細ボタン32bが選択された旨をアクセス元から受信すると、回答DB6から「第1回答」、「第2質問」及び「第2回答」の項目に格納されている情報を読み出して、アクセス元へ送信する処理等も規定している。それにより、監視者K1は、回答DB6に格納されている見守られる人の各情報を様々な観点で確認でき、見守られる人を訪問する必要があるか否か等を判断する材料として、それらの各情報を利用できる。これらの各種ウェブページ画面は、自治体の監視者K1の通信端末D1だけでなく、自治体ID及びパスワードさえ一致すれば、自治会・民生委員等が所有する携帯端末装置D11、12等でも表示することが可能であり、また当然、サーバ装置2のディスプレイ2jにも表示可能である。
なお、上述した説明では、見守りサービスプログラム4が、上述した二種類の処理を含むとしているが、上述した一つ目の処理と、二つ目の処理をそれぞれ別のプログラムで規定するようにして、これら別々のプログラムを用いるようにすることも可能である。また、上述した説明では、一つのサーバ装置2が各種処理を行うように説明したが、複数のサーバ装置を連携したサーバ装置システムを構築して、各種処理を分散して行わせるようにすることも当然、可能である。
図14〜図17は、上述したユーザ状況確認システム1が行う各種処理を時系列的に整理した手順(ユーザ状況確認方法の内容を示す手順に相当)を示す第1フローチャート〜第4フローチャートである。以下、これら第1フローチャート〜第4フローチャートに基づいて、テレビジョン装置10、サーバ装置2等が連携して行う各種処理の手順等を説明する。
図14の第1フローチャート〜図16の第3フローチャートは、主に、見守られる人の状況を示す情報をサーバ装置2が取得して蓄積する処理手順を示したものである。まず、テレビジョン装置10(制御部14)は、電源オン操作の有無を判断する(S1)。電源オン操作の無い場合(S1:NO)、電源オン操作待ちの状態となり、電源オン操作が有った場合(S1:YES)、メモリ15の電源オンフラグが立っているか否かで、その日の1回目の電源オン操作であるか否かを、テレビジョン装置10は判断する(S2)。1回目の電源オン操作でないと判断した場合(S2:NO)、テレビジョン装置10は、二回目以降電源オン情報を、装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ送信する(S3)。なお、この場合は、図15の第2フローチャートの「C」の段階へ進むことになる。
また、1回目の電源オン操作であると判断した場合(S2:YES)、テレビジョン装置10は、メモリ15に電源オンフラグを立てると共に、一回目電源オン情報を、装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ送信する(S4)。
一方、サーバ装置2は、テレビジョン装置10から、(一回目又は二回目以降)電源オン情報を受信すると、受信した電源オン情報を、一緒に受信したユーザIDに対応付けて、回答DB6に含まれる所定の自治体用回答DB(例えば、自治体A用回答DB6a)の「電源オン情報」の項目に受信日時と共に記憶する処理を行う(S11)。それから、サーバ装置2は、受信した電源オン情報が一回目電源オン情報であるか否かを判断し(S12)、一回目電源オン情報でなかった場合(S12:NO)、サーバ装置2は図15の第2フローチャートの「D」の段階へ処理は進むことになる。また、一回目電源オン情報であった場合(S12:YES)、サーバ装置2は、次の情報(第1対応情報)の受信待ちの状態となる。
テレビジョン装置10側の処理に戻り、S4の段階の後、テレビジョン装置10は、メモリ15から表示パーツデータを読み出して表示画面10aに図5(a)に示す第1質問画面21を表示出力する(S5)。なお、テレビジョン装置10は、第1質問画面21の表示出力から計時を開始している。そして、テレビジョン装置10は、第1質問画面21に配置された第1ボタン21a〜第3ボタン21cのいずれか一つの選択を受け付けたか否かを判断する(S6)。いずれか一つのボタンの選択を受け付けた場合(S6:YES)、テレビジョン装置10は、選択を受け付けたボタンに係る回答を示す第1対応情報(第1回答)をサーバ装置2へ送信する(S7)。
また、いずれか一つのボタンが選択されていない場合(S6:NO)、テレビジョン装置10は、次に計時した時間が閾値時間Fを超過してタイムオーバーになったか否かを判断する(S8)。タイムオーバーになっていない場合(S8:NO)、S6の段階へ戻り、再度、いずれか一つのボタンが選択されかを判断する。タイムオーバーになった場合(S8:YES)、テレビジョン装置10は、第1質問への対応無しという旨を示す第1対応情報をサーバ装置2へ送信する(S9)。
次の情報の受信待ちの状態になっていたサーバ装置2は、第1回答に応じた第1対応情報又は第1質問への対応無しを示す第1対応情報を受信すると、受信した第1対応情報を、S11の段階で用いた同じ自治体用回答DBの上記と同一のユーザIDの「第1回答」の項目に、受信時刻と対応付けて記憶する処理を行う(S13)。
それから、図15の第2フローチャートに示すように、サーバ装置2は、上記の自治体用回答DBの5日分の「第1回答」の項目から、上記のユーザIDに対応付けられた第1対応情報を受信日時と共に読み出して、計5日分の回答履歴情報を作成して、テレビジョン装置10へ送信する処理を行う(S14)。
テレビジョン装置10は、回答履歴情報を受信すると、受信した回答履歴情報を配置した図5(b)に示す回答画面22を、メモリ15から読み出した表示パーツデータも用いて生成し、生成した回答画面22を表示画面10aに表示出力する(S20)。なお、このように回答画面22を自動で表示することにより、見守られる人も直近の5日間の具合を自ら確認できるようになる。
回答画面22を表示してから、テレビジョン装置10は、ユーザがリモコン装置10の決定ボタン19gの操作がなされたか否かを判断し(S21)、決定ボタン19gの操作がなされていない場合(S21:NO)、S20の段階へ戻り、回答画面22の表示を続けることになる。一方、決定ボタン19gの操作がなされた場合(S21:YES)、テレビジョン装置10は、図1に示す自治体サービス提供システムが開設するウェブサイトへアクセスして、そのウェブサイトのトップページのメニュー内容等を取得し、取得したメニュー内容等と、メモリ15から読み出した表示パーツデータとを用いて、図6(a)の自治体トップ画面23を生成して、表示画面10aに表示出力する(S22)。
それから、テレビジョン装置10は、リモコン装置19の数字ボタン20のいずれかの操作及び戻りボタンの各操作を受け付けて、図6(b)のくらし情報画面24、図7(a)の自治会情報画面25等へ適宜表示を切り替えて、様々な情報画面をユーザ操作に基づき表示画面10aに表示することになる(S23)。そして、テレビジョン装置10は、リモコン装置19の終了ボタン19hの操作がなされたかを判断する(S24)。終了ボタン19hが操作されていない場合(S24:NO)、S22の段階へ戻り、自治体トップ画面22の表示を行うことになる。
終了ボタン19hが操作された場合(S24:YES)又は図14の第1フローチャートで二回目以降電源オン情報を送信した場合(S3)、次に、テレビジョン装置10はラストチャンネル(前回の電源オフ時に同調していたチャンネル)の放送信号を受信して、そのチャンネルの放送映像を表示画面10aに表示し、さらには、ユーザのチャンネル切替操作があれば、所定のチャンネルの放送映像を表示画面10aに表示することになる(S25)。
そして、テレビジョン装置10は、ユーザの電源オフ操作があったか否かを判断し(S26)、電源オフ操作が無い場合(S26:NO)、S25の段階へ戻り、放送映像の表示を続ける。また、電源オフ操作があった場合(S26:YES)、テレビジョン装置10は、電源オフ情報を、装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ送信する(S27)。なお、テレビジョン装置10は、電源オフ情報の送信後、装置自体の起動を停止して、電源オン操作待ちの状態となる。
サーバ装置2は、テレビジョン装置10から送信されてきた電源オフ情報を受信すると、受信した電源オフ情報を、一緒に受信したユーザIDに対応付けて、回答DB6の所定の自治体用回答DB(例えば、自治体A用回答DB6a)の「電源オン情報」の項目に受信日時と共に記憶する処理を行う(S15)。なお、自治体トップ画面23の表示を重視するような仕様では、図14の第1フローチャートで二回目以降電源オン情報を送信した段階(S3)の後は、ラストチャンネルの放送映像の表示の段階(S25)へ進む替わりに、自治体トップ画面23を表示出力する段階(S22)へ進むようにしてもよい。また、各種情報表示画面を表示した段階(S23)と終了ボタンの操作判断の段階(S24)の間に、「戻る」ボタンの操作が有ったか否かを判断する段階を設け、操作が有った場合は、自治体トップ画面23の表示出力段階(S22)へ戻るようにしてもよい。このようにした場合、S24の段階で「終了」ボタンの操作が無い場合(S24:NO)は、各種情報画面表示の段階(S23)へ戻るようにする。
また、図16の第3フローチャートにおいては、テレビジョン装置10が、上述した図15の第2フローチャートのS25の段階で放送映像を表示していた場合等で、リモコン装置19の質問要求ボタン19fがユーザにより操作されたか否かを判断する(S30)。質問要求ボタン19fの操作が無い場合(S30:NO)、操作待ちの状態となり、質問要求ボタン19fの操作があった(S30:YES)、テレビジョン装置10は、第2質問要求情報を装置識別情報I1及びユーザIDと共にサーバ装置2へ送信する(S31)。
サーバ装置2は、第2質問要求情報を受信すると、回答DB6において、受信したユーザIDに対応付けられた「第1回答」の項目に格納されている内容に一致する第2質問を、図11(a)に示す第2質問DB7に格納された第2質問候補7a〜7dの中から選択し、選択した第2質問をテレビジョン装置10へ送信する(S16)。なお、この際、サーバ装置2は、選択した第2質問の種類を、回答DB6の「第2質問」の項目に格納する。
テレビジョン装置10は、サーバ装置2から送信されてきた第2質問を受信すると、その第2質問を利用して、図7(b)に示す第2質問画面26を生成して、放送映像の周囲にL字状に表示出力する(S32)。この後は、図14の第1フローチャートの第1質問画面21を表示した場合と同等になり、テレビジョン装置10は、第2質問画面26の表示出力から計時を開始し、第2質問画面26に配置された第1ボタン26a〜第3ボタン26cのいずれか一つが選択されたか否かを判断する(S33)。いずれか一つのボタンが選択された場合(S33:YES)、テレビジョン装置10は、選択されたボタンに係る回答を示す第2対応情報(第2回答)をサーバ装置2へ送信する(S34)。
また、いずれか一つのボタンが選択されていない場合(S33:NO)、テレビジョン装置10は、次に計時した時間が閾値時間Fを超過してタイムオーバーになったか否かを判断する(S35)。タイムオーバーになっていない場合(S35:NO)、S33の段階へ戻り、再度、いずれか一つのボタンが選択されかを判断する。タイムオーバーになった場合(S35:YES)、テレビジョン装置10は、第2質問への対応無しという旨を示す第2対応情報をサーバ装置2へ送信する(S36)。
サーバ装置2は、第2回答に応じた第2対応情報又は第2質問への対応無しを示す第2対応情報を受信すると、受信した第2対応情報を、S16の段階で用いた同じ自治体用回答DBの「第2回答」の項目に、受信時刻と対応付けて記憶する処理を行う(S17)。上記のような処理を経ることで、サーバ装置2の回答DB6には、見守られる人の情報が順次、蓄積されていく。
図17の第4フローチャートは、自治体の監視者が通信端末D1を用いて、サーバ装置2の回答DB6に蓄積された見守られる人の情報を閲覧して、見守られる人の状況を確認する処理手順を示したものである。まず、監視者K1は通信端末D1を用いて、サーバ装置2の開設する見守りサービス用のウェブサイトに係るURLへアクセスを行い(S50)、サーバ装置2はアクセスを受け付けたか否かを判断する(S40)。アクセスを未だ受け付けていない場合(S40:NO)、アクセス待ちの状態となり、アクセスを受け付けた場合(S40:YES)、アクセス元となる監視者K1の通信端末D1へ図12に示すトップページ画面30に応じたページデータを送信出力する(S41)。
通信端末D1は、トップページ画面30に応じたページデータを受信すると、トップページ画面30を表示出力し(S51)、それから、自治体ID及びパスワードが入力されてからログインボタン31cが監視者K1により操作されたか否かを判断する(S52)。ログインボタン31cが操作されていない場合(S52:NO)、ログインボタン31cの操作待ちの段階となる。また、ログインボタン31cが操作された場合(S52:YES)、通信端末D1は、自治体ID及びパスワードをサーバ装置2へ送信する(S53)。
サーバ装置2は、自治体ID及びパスワードを受信すると、図11(b)に示す登録自治体DB8の中に、受信した自治体ID及びパスワードと、一致する自治体ID及びパスワードが存在するか否かを判断する(S42)。受信した自治体ID及びパスワードが登録自治体DB8に格納されているものと一致しない場合(S42:NO)、S41の段階へ戻り、一致しない旨を記したトップページ画面30に応じたページデータを通信端末D1へ送信出力する。
受信した自治体ID及びパスワードが登録自治体DB8に格納されているものと一致した場合(S42:YES)、一致した自治体IDに係る自治体用回答DB(最新日時のもの)を回答DB6の中から特定し、「3時間以内にテレビ視聴」、「24時間以内にテレビ視聴」、「前日にテレビ視聴」、「2日間テレビ視聴なし」というテレビ視聴に関する内容を判断し、判断した内容、及び自治体回答DBの中の「氏名」及び「第1回答」の項目に格納されている情報を含む図13(a)に示す状況一覧画面31を生成し、そのページデータを通信端末D1へ送信出力する(S43)。
通信端末D1は、ページデータを受信して状況一覧画面31を表示出力する(S54)。これにより、通信端末D1の監視者は、その日の複数の見守られる人の状況を一目で確認できる。それから、通信端末D1は、監視者K1の操作により、状況一覧画面31の一覧表31aの中から見守られる人の選択があったか否かを判断する(S55)。選択が無い場合(S55:NO)、選択待ちの状態となる。選択があった場合(S55:YES)、通信端末D1は、選択された見守られる人のユーザID(ユーザ情報I2)をサーバ装置2へ送信する(S56)。
サーバ装置2は、ユーザID(ユーザ情報I2)を受信すると、そのユーザIDの複数日分(例えば一週間分)の電源オン時間を、回答DB6の「電源オン時間」の項目から読み出して、それを水平バーグラフとして表した画像を配置した図13(b)に示す詳細画面32のページデータを通信端末D1へ送信出力する(S44)。
通信端末D1は、ページデータを受信すると、詳細画面32を表示出力する(S57)。このような処理手順を経て、監視者K1は、状況一覧画面31、詳細画面32等を閲覧することで、複数の見守られる人の中で、訪問が必要な人がいるかを判断し、訪問が必要な人がいると判断した場合、図1に示す自治会・民生委員の見守る人K11、K12へ電話、メール等で連絡を入れて訪問を要請する。見守る人K11、K12は、この要請を受けて訪問を行い、直接、見守られる人の状況を確認することになる。
本発明は、上述した処理を行うことで、特別なセンサを設けなくても、見守られる人が日常的に使用するテレビジョン装置10とクラウドシステムを構築するサーバ装置2を連携させて、見守られる人の状況を遠隔的に監視者K1が確認でき、従来のシステムに比べて遙かに廉価で且つ容易にシステムを構築することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が存在する。たとえば、第1質問画面は、図5(a)に示す形態以外にも、図18の変形例に示すように、サーバ装置2から提供される情報(通知情報)として、例えば自治体情報40cを含むような形態の第1質問画面40を適用することも可能である。このような変形例の第1質問画面40を表示するには、サーバ装置2は常時、図1に示す自治体サービス提供システム、その他の情報提供システム等を巡回して、最新の通知情報を取得して、大容量記憶システム2gに記憶しておき、テレビジョン装置10から電源オン情報を受信すると、提供すべき最新の通知情報を読み出してテレビジョン装置10へ送信し、テレビジョン装置10は、読み出した第1質問画面の中に、受信した通知情報を配置して表示出力することで、図18のような変形例の第1質問画面40を見守られる人に提供できる。
この第1質問画面40は、ユーザに有益な情報が含まれることから、第1質問画面を見ようとする意識付けを高められることに利点がある。また、第1質問画面40は、第1質問に対する回答として、第1ボタン40a及び第2ボタン40bを設けており、これら各ボタン40a、40bは、リモコン装置19の青ボタン19b、赤ボタン19cと夫々対応付けられている。
さらに、別の変形例としては、図5(a)に示す第1質問画面21に配置される第1質問はテレビジョン装置10に記憶させたものを用いるのではなく、サーバ装置2が記憶するものを用いるようにしてもよい。この場合、サーバ装置2は予め大容量記憶システム2gに複数種類の第1質問候補を記憶しておく。これらの第1質問候補は、季節、時間帯、曜日、病気の状況等を示す検索タグが付されたものとなっており、サーバ装置2は、テレビジョン装置10から電源オン情報を受信すると、受信した当時の季節、受信した時間帯等を検索ワードにして複数種類の第1質問候補の中から検索を行ってヒットしたものを第1質問として読み出し、テレビジョン装置10へ送信する処理を行う。
テレビジョン装置10は、第1質問を受信すると、受信した第1質問を配置した第1質問画面を生成し、その第1質問画面を表示出力することになる。このような変形例では、見守られる人への質問内容が適宜、変わることから、見守られる人は、日々異なる内容を質問されることになり、質問のマンネリ化を防ぐと云う利点がある。なお、この変形例の場合は、記憶する第1質問候補の回答の種類に応じて、図11(a)に示す第2質問DB7も複数種類、準備しておくことになる。
また、上述したような通知情報を質問画面に配置することは、図7(b)の第2質問画面26にも適用することが可能である。さらに、このような通知情報を配置した第2質問画面は、最新の通知情報が生じたときに、サーバ装置2からテレビジョン装置10へ第2質問画面のページデータを送信することで、テレビジョン装置10に表示させるようにしてもよい。このようにすることで、見守られる人がリモコン装置19の質問要求ボタン19fを操作した場合だけでなく、通知すべき情報が発生した時点で、視聴中の放送映像と共に第2質問画面を表示できるようになり、タイムリーに第2質問を提示できることになる。なお、第2質問画面の形態としては、いわゆるピクチャ・イン・ピクチャ又はピクチャ・アウト・ピクチャで放送映像と共に表示することも可能であり、さらには、放送映像からの表示切替で、第1質問画面と同様の形態で表示することも可能である。
さらに、第1質問画面又は第2質問画面に「本日1日外出」、「明日から2日外出」、「明後日から3日外出」という外出ボタンを選択可能に設け、これらのボタンが選択されると、その外出ボタンに付された内容がサーバ装置2へ送信されるようにしてもよい。この場合、サーバ装置2は、回答DB6の「外出予定」の項目に、送信されてきた外出の日数等を受信日時と共に記憶するようにし、それにより、単なる外出の状況を、テレビジョン装置10の電源をオンできない程の状況であると誤判断することを回避できる。
また、図13(a)に示す状況一覧画面31の形態、及び図13(b)に示す詳細画面32の形態は一例にすぎず、システムの仕様及び自治体側の要望に応じて、回答DB6に含まれる各種情報を適宜配置した画面を用いることが可能であり、例えば、図19(a)に示す状況一覧画面41、図19(b)に示す詳細画面42の形態を適用することも可能である。
また、監視者K1へは、メールで状況一覧画面又は詳細画面の内容を連絡するようにすることも可能であり、例えば、監視者K1による閲覧が所定時間、無いような場合は、サーバ装置2から監視者K1の通信端末D1へメールを送信するようにしてもよい。メールの内容としては、「本日、赤坂A夫様は7時15分に「快適に目覚めた」と回答されました」、「自治体A監視者様 本日 9時38分現在、山下A子様1名からの状況が届いていません」というメール文が想定される。なお、図20に示すように、図13(a)の状況一覧画面と同等の内容を含むメール43を適用してもよい。さらに、このようなメールでの連絡は定期的に送信する仕様にすることも可能であり、例えば、毎日、午前9時にサーバ装置2から監視者の通信端末D1へ連絡のメールを送信するようにしてもよい。
また、テレビジョン装置10には、テレビ電話機能を具備させて、自治会・民生委員が直接訪問する前に、テレビ電話で状況を確認できるようにしてもよい。さらには、見守られる人が使用する装置は、テレビジョン装置10に限定されるものではなく、通信機能、ユーザからの操作入力を受け付ける機能、及びユーザへ情報を出力する機能を具備する装置であれば、全て適用可能であり、例えば、スマートフォン、携帯電話機等の通信端末装置もテレビジョン装置10の替わりに用いることも勿論可能であり、表示画面の無い無線機等を用いるようにしてもよい(無線機等の場合、音声により各種情報、第1質問、第2質問等を出力することになる)。
さらに、上述した図5(a)に示す第1質問画面21においては、第1質問の質問数を単数の場合で説明したが、第1質問に含まれる質問数を複数にすることも勿論、可能である。このような場合は、例えば、第1質問画面にQ1という質問文、及びQ2という質問文を記載した上で、質問文ごとに複数の回答をチェックボックスと共に配置し、ユーザは、質問文ごとに、自らの思う回答のチェックボックスにチェックを入れるような形態にする。このように複数の質問を第1質問に配置すれば、ユーザの体調、気分等を、より細やかに確認できるようになり好適である。このように質問数を複数にすることは、第2質問(第2質問候補)においても勿論、適用可能である。
また、第1質問(又は第2質問)の質問数を複数にする場合は、複数の中の一部分をサーバ装置2に記憶させ、複数の中の他部分をテレビジョン装置2(通信端末装置)に記憶させて、この一部分と他部分を組み合わせて第1質問(又は第2質問)をテレビジョン装置10(通信端末装置)で生成し、出力するようにしてもよい。この場合、サーバ装置2は電源オン情報を受信した場合、記憶していた中から、一部分の質問を読み出してテレビジョン装置10(通信端末装置)へ送信し、テレビジョン装置10(通信端末装置)は一部分の質問を受信すると、記憶していた中から他部分の質問を読み出し、受信した一部分と読み出した他部分とを組み合わせて第1質問(又は第2質問)を生成し、出力することになる。
この変形例では、サーバ装置2で記憶する一部分の質問内容を、サーバ装置側で自由に変更できることから、ユーザに提供される第1質問(又は第2質問)は、質問内容が自由に変わる一部分と、固定的な質問内容の他部分とで構成されることになり、ユーザへの質問内容のバリエーションを豊富にでき、ユーザ状況(ユーザの体調、気分等)をきめ細かく確認するのに役立つ。
さらに、上述した説明では、第2質問は第1質問から時間的に隔てたタイミングで出力するようにしていたが、第1質問に係るユーザの対応が完了すれば、引き続き、第2質問を自動で出力するようにしてもよい。この場合は、ユーザ(見守られる人)が第1質問に回答後、図5(b)に示すような回答画面22で「決定」ボタンを押すと、サーバ装置2に「第2質問があるか?」という問い合わせを示す第2質問要求情報を送信し、サーバ装置2は、この第2質問要求情報を受信すると、記憶している中に提供すべき第2質問が存在するかを判断し、存在する場合は、第2質問をテレビジョン装置10へ送信し、それによりテレビジョン装置10側では、第1質問画面に続いて、第2質問画面を表示出力できる。なお、このような処理の流れは、第2質問のあとに第3質問、第4質問等がさらに存在すれば、上記のような処理の流れで、第2質問の後に、第3質問等を順次、表示出力する仕様にしてもよい。
また、第1質問又は第2質問に係る回答のタイムオーバー(閾値時間の超過)について、上記の説明では、閾値時間をテレビジョン装置10の(通信端末装置)に記憶させて、タイムオーバーをテレビジョン装置10(通信端末装置)側で判断するようにしたが、閾値時間をサーバ装置2に記憶させて、サーバ装置2側でタイムオーバーを判断するようにしてもよい。この場合、サーバ装置2は、第1質問を送信する仕様にしておき、第1質問を送信してからの時間を計測し、計測した時間が、記憶する閾値時間を超過しない場合で、テレビジョン装置10から送信された第1対応情報を受信した場合、受信した第1対応情報の記憶処理を行うようにしており、第1対応情報を受信しないで、計測した時間が前記閾値時間を超過した場合、第1質問に対する対応なしという旨を示す第1対応情報を記憶することになる。
さらに、図18で示した第1質問画面40の中に配置する通知情報は、サーバ装置2から送信されるものだけでなく、テレビジョン装置10(通信端末装置)が、外部の情報提供システム等から独自に取得したものを用いるようにしてもよい。さらにまた、第1質問画面は、図7(b)に示す第2質問画面26と同様に、テレビジョン放送の放送映像と共に表示画面10aに表示することも可能である。この場合の表示例としては、第1質問と放送映像を横並びに配置するパターン、第1質問の中にピクチャ・イン・ピクチャで放送映像を配置するパターン、放送映像の中にピクチャ・イン・ピクチャで第1質問を配置するパターン等が考えられる。
また、テレビジョン装置10で表示する各種質問等の画面は、OSD表示、ウェブブラウザで表示、ウィジェットで表示など、様々なユーザインタフェース表示仕様を適用可能である(モジュールを用いること、アプリを用いることも可能)。そのため、システム仕様又は装置仕様の要求に応じて、適切な表示の仕方を採用すればよく、さらには、複数の表示の仕方を組み合わせることも可能であり、例えば、第1質問はブラウザで表示し、第2質問はOSD表示を用いるなどの表示の仕方にしてもよい。
さらに、上述した説明では、一回目の電源オンであるか、二回目以降の電源オンであるかは、テレビジョン装置10のメモリ15に記憶される電源オンフラグに基づき判断するようにしたが、サーバ装置2側で電源オン情報の送信されてくる回数を計数して、サーバ装置2側で何回目かの電源オンであるかを判断し、その判断結果をテレビジョン装置10側へ送信するようにしてもよい。このようにサーバ装置2で電源オンの回数を判断する場合は、1回目の電源オンであれば、第1質問をサーバ装置2がテレビジョン装置10へ送信し、2回目以降の電源オンであれば、自治体トップ画面をサーバ装置2が送信するような仕様を適用することも可能である。
また、本発明に係るユーザ状況確認システム1は、自治体による見守りサービス以外にも勿論、適用可能であり、例えば、離れて暮らす親子において、親を見守られる人、子を監視者及び見守る人としてシステムを構築することも可能である。さらに、サーバ装置2は、ユーザの状況に関する情報(状況一覧画面、詳細画面の内容等)を自治体の監視者K1へ連絡する以外に、ユーザ状況確認システム1の構成によっては、直接、見守る人K11、K12等の携帯通信端末へ連絡するようにしてもよく、このように連絡する場合は、メールで情報を送信することが好適であるが(図20等参照)、見守る人K11、K12等からのアクセスを受けて、ウェブサイトを通じて必要な情報を送信する形態も勿論、適用できる。
図21は、本発明の第2実施形態に係るユーザ状況確認システムのテレビジョン装置(通信端末装置)で表示される先行出力の例であるポップアップ51を示している。本発明の第2実施形態は、図5(a)に示す第1質問画面21に先行して、ポップアップ51を表示出力することが特徴になっており、このようにすることで、監視側が、ユーザの状況(特にユーザが生存しているか否か等)を迅速に確認できるようになる。なお、第2実施形態におけるシステム構成及びハード的な構成は、上述した第1実施形態と同等であるので、同等である部分については、第1実施形態と同じ符号を用いて、以下、第2実施形態の説明を行う。
テレビジョン装置10(図3参照)は、制御部14等を有すると共に、この制御部14が行う各種制御処理を見守りプログラムP2で規定するようになっている関係上、一種のコンピュータとしても把握することができる構成になっている。この第2実施形態においてテレビジョン装置10は、図21に示すようなポップアップ51を表示画面10aに表示するため、メモリ15に記憶される見守りサービス用表示テーブルT2に、ポップアップ51を表示するための表示パーツデータ(ポップアップデータ)を格納している。
ポップアップ51は、図21に示すように、テキスト部分51aと、選択可能なボタン51bを含むことから、ポップアップ51のポップアップデータは、テキスト部分51aに加えて、ボタン51b及び背景部分等の描写データを組み合わせて表示させるデータを有する。
テキスト部分51aに含まれる「○○さん」の部分は、図5(a)の第1質問画面21と同様に、ユーザ情報I2に含まれるユーザ名称(又はニックネーム)等がメモリ15より読み出されて貼り付けられることになり、また、テキスト部分51aに含まれる「今朝の」という文言も、時間帯に応じた文言が適宜貼り付けられるようになっており、「今の」、「昼の」、「夜の」という他の文言も見守りサービス用表示テーブルT2に含まれている。また、ポップアップ51は、ボタン51bを有することで、このポップアップ51に対応した操作が可能であることをユーザに示すことになる。
テレビジョン装置10のメモリ15には、上述したポップアップ51を表示させるため、第2実施形態用の見守りプログラムP2が記憶されると共に、表示したポップアップ51の表示時間及び表示回数等を制御するために、基準時間及び基準回数等も記憶されている。
基準時間とは、ポップアップ51を表示させておく時間の設定値に該当し、一例としては30秒という時間が設定されているが、第1実施形態で説明した閾値時間Fと同様に、図示しない設定メニューにより、5秒から3分の範囲で所望の値に設定可能となっている。また、基準回数とは、ポップアップ51を表示させる回数の上限の設定値に該当し、一例としては5回という回数が設定されているが、基準時間と同様に、1回から15回の範囲で所望の回数に設定可能となっている。なお、監視者が迅速にユーザの状況を確認することを希望する場合は、基準時間の設定値として30秒以下(10秒〜20秒の範囲が好適)を設定すると共に、基準回数としては4回以下の数値を設定することが好ましい。一方、ボタン51bの選択操作のしやすさを重視する場合は、基準時間の設定値としては30秒以上(40秒〜50秒の範囲が好適)を設定すると共に、基準回数としては5回以上の数値を設定することが好ましい。
第2実施形態用の見守りプログラムP2は、第1実施形態で説明した処理内容に、ポップアップ51を表示するための処理が追加されたものになっている。具体的には、第1実施形態の場合、テレビジョン装置10に対して一日の最初の電源オン操作がなされた場合、一回目電源情報をサーバ装置2へ送信する処理を行ってから、第1質問画面21を表示する処理を制御部14が行うことを見守りプログラムP2は規定していたが、第2実施形態の場合は、一回目電源情報をサーバ装置2へ送信する処理を行ってから、前回の電源オフ時に選択されていたチャンネルにチューナ部を同調させて、そのチャンネルに係るテレビ放送映像を表示画面10aに表示させる処理を制御部14が行うと共に、メモリ15からポップアップ51用のポップアップデータを読み出して、読み出したポップアップデータに基づきポップアップ51を生成し、生成したポップアップ51を表示画面10aの右下隅から、せり上がるように表示させる処理を制御部14が行うことを見守りプログラムP2は、規定している。なお、このようなポップアップデータの読み出し及びポップアップ51の表示出力は、一日の最初の電源オン操作に対して間接的に基づいて行われることになる(後述の第3、4実施形態でも同様)。
ポップアップ51を表示した場合、表示出力が行われてからの時間の経過を制御部14が計測(計時)すると共に、ポップアップ51のボタン51bに示されているように、リモコン装置19(ユーザインタフェース部)の決定ボタン19g(操作受付手段に相当)に対してユーザによる押し下げ操作を受け付けたか否かを制御部14が判断(検知)する処理を行うことを、見守りプログラムP2は規定している。なお、表示画面10aに表示出力されたポップアップ51に対してユーザがリモコン装置19の決定ボタン19gを押す操作を行うことは、先行出力に対するユーザの対応操作に該当し、リモコン装置19の決定ボタン19gで、このような対応操作を受け付ける。
決定ボタン19gを押し下げる操作の受け付けがあったことを制御部14が検知した場合、「ユーザ操作が有った旨の通知」を、装置識別情報I1及びユーザIDと共に通信部17を用いてサーバ装置2へ送信する処理を制御部14が行って制御することを見守りプログラムP2は規定している。このような通知を送信することで、第1実施形態のように第1質問画面21に対するユーザ回答を待つことなく、早い段階でユーザが生存していることをサーバ装置2は把握でき、それに伴い、監視側(自治体Aの監視者K1)も迅速にユーザの生存を確認できるメリットがある。なお、ユーザの決定ボタン19gの押し下げ操作を受け付けた場合に、第1実施形態で説明した第1質問画面21の表示出力以降の処理を制御部14が行うことを見守りプログラムP2は規定している。
一方、決定ボタン19gの押し下げ操作を受け付けていないことを制御部14が判断(検知)した場合、計時した時間とメモリ15に記憶されている基準時間とを比較し、計時した時間が基準時間を超過したか否かを制御部14が判断する処理を見守りプログラムP2は規定している。計時した時間が基準時間を超過していなければ、制御部14は、ユーザによる決定ボタン19gの押し下げ操作の受け付けを待つ状態となり、計時した時間が基準時間を超過すれば、「ユーザ操作が無い旨の通知」を、装置識別情報I1及びユーザIDと共に通信部17を用いてサーバ装置2へ送信する処理を制御部14が行って制御することを見守りプログラムP2は規定している。このような通知を送信することで、早い段階でユーザに異常が発生している可能性があることをサーバ装置2は把握でき、それに伴い、監視側(自治体Aの監視者K1)もスムーズにユーザの異常に備えることができるメリットがある。
「ユーザ操作が無い旨の通知」を送信すると、ポップアップ51の表示出力を一旦停止し、ポップアップの表示出力回数を1回カウントしてメモリ15に記憶すると共に、メモリ15に記憶されているカウント数を、メモリ15に記憶されている基準回数と比較することを制御部14は規定している。カウント数が基準回数を超過していなければ、一定時間経過後(例えば、5秒経過後)、再度、ポップアップ51を表示出力を行い、以降、上述した各処理を制御部14が繰り返すことを見守りプログラムP2は規定している。なお、上記の一定時間の数値もメモリ15に記憶されており、1秒から3分程度の範囲で適宜、時間の数値を、上述した基準時間等と同様に設定して記憶する。
再びポップアップ51の表示出力を行うこと、及び「ユーザ操作が無い旨の通知」の送信を繰り返し、カウント数が基準回数を超過しても、ユーザによる決定ボタン19gの押し下げ操作を受け付けていない場合、「ユーザに異常が発生した旨の通知」を、装置識別情報I1及びユーザIDと共に通信部17を用いてサーバ装置2へ送信する処理を制御部14が行って制御することを見守りプログラムP2は規定している。なお、ポップアップ51を繰り返し表示しても、ユーザが決定ボタン19gの押し下げ操作を受け付けていない状態とは、ユーザがリモコン装置19の決定ボタン19gを操作できない程の状況になっていると考えられるので、上述した「ユーザに異常が発生した旨の通知」を行うようにしている。また、このような通知を送信することで、早い段階でユーザが危険な状況であることをサーバ装置2は把握でき、それに伴い、監視側(自治体Aの監視者K1)も危険な状況にあるユーザへ迅速な対応を行いやすくなるメリットがある。なお、第2実施形態のテレビジョン装置10については、上述した内容以外は、第1実施形態と同等の処理を行う。
一方、第2実施形態のサーバ装置2は、テレビジョン装置10が上述したように、「ユーザ操作が有った旨の通知」、「ユーザ操作が無かった旨の通知」、又は「ユーザに異常が発生した旨の通知」を送信してくることになるので、これらの送信内容を受信したか判断すると共に、受信した場合は、受信日時と共に、大容量記憶システム2g(図8参照)に記憶される回答DB6の中にユーザ別に保存することになり、このような保存に係る処理を第2実施形態の見守りサービスプログラム4は新たに規定することになる。また、これらの送信内容も、第1実施形態の回答の中身と同様に、サーバ装置2は、状況一覧画面又は詳細画面に含めて配信することになり、このような処理も、第2実施形態の見守りサービスプログラム4は新たに規定することになる。
また、「ユーザに異常が発生した旨の通知」をサーバ装置2が受信すると、早急な対応が必要であることから、サーバ装置2より監視者へ、ユーザに異常が発生していることを電子メールで連絡するために、第2実施形態のユーザDB5(図8、9参照)には、「ユーザID」に対応付けて、ユーザの「氏名」、「ニックネーム」等の他に、ユーザのテレビジョン装置10の通信用アドレス、監視者が使用する通信端末の電子メールアドレス等も格納されている。
そのため、サーバ装置2が「ユーザに異常が発生した旨の通知」を受信すると、その通知と一緒にテレビジョン装置10から送信されてくる装置識別情報I1及びユーザIDも受信し、受信したユーザIDに対応付けられた監視者K1が使用する通信端末D1の電子メールアドレスを、ユーザDBより特定し、その特定した電子メールアドレス宛へ、見守られる人を早急に見守りに行く必要がある旨の指示(定型文)を記載した電子メールを自動作成して送信する処理を行うことを、第2実施形態の見守りサービスプログラム4は新たに規定している。なお、このような電子メールに使用される定型文等も、第2実施形態のサーバ装置2は大容量記憶システム2gに記憶している。また、上記指示を含む電子メールを受信した監視者K1は、見守る人K11、K12へ電話等により、見守られる人の家屋へ行って、見守られる人(ユーザ)の状況をすぐにでも見に行くべき旨の指示を出すことになる。
図22は、上述した第2実施形態に係るテレビジョン装置10及びサーバ装置2の処理手順を整理した第5フローチャートである。この第5フローチャートは、第1実施形態で説明した図14の第1フローチャートに追加される第2実施形態の処理手順を示したものである。詳しくは第1フローチャートにおけるテレビジョン装置側のステップS4の段階(一回目電源オン情報送信)と、ステップS5の段階(第1質問画面を表示出力)の間に、第5フローチャートにおけるテレビジョン装置側のステップS60〜S71の処理が追加されると共に、第1フローチャートにおけるサーバ装置側のステップS12のYESの段階(一回目電源オン情報?:YES)と、ステップS13の段階(第1対応情報を記憶)の間に、第5フローチャートにおけるサーバ装置側のステップS80〜S86の処理が追加されることになる。
この第5フローチャートに従って、第2実施形態に係るテレビジョン装置10及びサーバ装置2の連携した処理手順を説明すると、まず、テレビジョン装置10は、一回目電源オン情報を送信してから(S4)、前回の電源オフ時等のチャンネルに同調して、表示画面10aにテレビ放送映像を表示すると共に(S60)、メモリ15の見守りサービス用表示テーブルT2から、ポップアップ51のポップアップデータを読み出し(S61)、表示画面10aの右下から、せり上がるようにポップアップ51を表示中の放送映像に重ねて表示出力する(S62)。なお、テレビジョン装置10は、ポップアップ51の表示出力を行ってから、時間の経過の計測(計時)を開始する。
それから、テレビジョン装置10は、ポップアップ51の中のボタン51bに対応したユーザ操作(リモコン装置19の決定ボタン19gの押し下げ操作)を受け付けたか否かを判断する(S63)。ユーザ操作が有った場合(S63:YES)、テレビジョン装置10は、ユーザ操作有りの通知をサーバ装置2へ送信する(S64)。なお、ユーザ操作有りの通知を送信した後は、図14の第1フローチャートに示すステップS5の段階へ進み、テレビジョン装置10は、図5(a)の第1質問画面21を表示画面10aに表示出力することになる。
テレビジョン装置10の上述した処理に対して、サーバ装置2は、ユーザ操作有りの通知を受信したか否かを判断しており(S80)、受信した場合は(S80:YES)、受信日時と共に、大容量記憶システム2g(図8参照)の回答DB6の中に、受信したユーザ操作有りの通知をユーザ別に記憶する(S81)。なお、受信しなかった場合は(S80:NO)、サーバ装置2は、特に処理を行うことなく次の段階へ進むことになる。
テレビジョン装置10側の処理に戻って、ユーザ操作が無かった場合(S63:NO)、テレビジョン装置10は、計時した時間が基準時間を超過したか否かを判断し(S65)、基準時間を超過していない場合(S65:NO)、ユーザ操作を受け付けか否かを判断する段階(S63)へ戻り、以降、基準時間を超過するまで、ユーザ操作の受け付けを待つ状態となる。
基準時間を超過した場合(S65:YES)、テレビジョン装置10は、ユーザ操作無しの通知をサーバ装置2へ送信する(S66)。このような通知の送信に対して、サーバ装置2は、ユーザ操作無しの通知を受信したか否かを判断しており(S82)、受信した場合は(S82:YES)、受信日時と共に、大容量記憶システム2g(図8参照)の回答DB6の中に、受信したユーザ操作無しの通知をユーザ別に記憶する(S83)。なお、受信しなかった場合は(S82:NO)、サーバ装置2は、特に処理を行うことなく次の段階へ進むことになる。
テレビジョン装置10側の処理に戻り、テレビジョン装置10は、ポップアップ51の表示出力を一旦停止し(S67)、また、それに伴い、時間の計測も停止すると共に、計時時間もゼロにリセットする。それから、テレビジョン装置10は、ポップアップ51を表示した回数(カウント数)を1増加して、現在のカウント数をメモリ15に保存する(S68)。そして、テレビジョン装置10は、現在のカウント数が基準回数を超過したか否かを判断し(S69)、基準回数を超過していないと判断した場合(S69:NO)、一定時間(例えば、5秒)の経過をカウントしてから(S70)、ポップアップ表示出力の段階(S62)へ戻り、これにより、テレビジョン装置10は、再びポップアップ51の表示出力を行うことなる。
ポップアップ51の表示の再出力を行ってからは、以降、ユーザ操作が無いと共に、カウント数が基準回数を超過しなければ、上述したユーザ操作無しの通知の送信(S66)、ポップアップ51の表示出力の停止(S67)、及びポップアップ51の表示の再出力(S62)等の各処理をテレビジョン装置10は繰り返すことになる。
一方、現在のカウント数が基準回数を超過した場合(S69:YES)、テレビジョン装置10は、現在のカウント数をゼロにリセットし、「ユーザに異常が発生した旨の通知」をサーバ装置2へ送信する(S71)。「ユーザに異常が発生した旨の通知」を送信すると、テレビジョン装置10での処理は終了となって、自動的に電源がオフされる。
また、上記のようなテレビジョン装置10からの「ユーザに異常が発生した旨の通知」の送信に対し、サーバ装置2は、「ユーザに異常が発生した旨の通知」を受信したか否かを判断している(S84)。受信した場合は(S84:YES)、通知と共に送信されてきたユーザID等に対応付けられた監視者の電子メールアドレスをサーバ装置2は特定し(S85)、その特定した電子メールアドレス宛に、見守られる人を早急に見守りに行く必要がある旨の指示を記載した電子メールを自動作成して送信する処理を行い(S86)、一旦、この時点で、今回の分の処理を終了することになる。なお、「ユーザに異常が発生した旨の通知」を受信しなかった場合(S84:NO)、サーバ装置2は、図14の第1フローチャートのステップS13の段階へ進むことになる。
以上に説明したように、第2実施形態のユーザ状況確認システムでは、テレビジョン装置10の電源オンに対して、直接的に図5(a)の第1質問画面21が表示出力されるのではなく、第1質問画面21に先行して、図21(a)(b)のポップアップ51が表示出力されるので、このポップアップ51に対して見守られる人は、とりあえず、リモコン装置19の決定ボタン19gを押す操作を行えば、先に処理を進められる。そのため、システム側としては、第1質問画面21のように質問に回答しなくても(何も考えなくても)、すぐに操作を行える機会を見守られる人(ユーザ)に提供することとなり、ユーザ操作の有無により、迅速にユーザの状況を確認できる。
なお、本発明の第2実施形態も上記の内容に限定されるものではなく、種々の変形例が考えられる。例えば、ポップアップ51の表示出力の仕方としては、表示画面10aの右下から、せり上がるように表示させる以外に、表示画面10aの他の箇所から、現れるようにすることも可能であり、ユーザ(見守られる人)の注意を引きつけるために、ポップアップ51を点滅するように表示することや、表示されたポップアップ51が表示画面10aの中を動き回るようにしてもよい。さらに、ポップアップ51をユーザが必ず見るようにするためには、ポップアップ51の寸法を大きくして、重ねられる放送映像50を見えにくくすることも有効であり、ポップアップ51は最大限の寸法としては、表示画面10aに対して全画面表示にすることまで可能である。
また、ポップアップ51のテキスト部分51aのテキストの内容も、上述した質問的な内容以外に、「このボタンを押して下さい」というようなユーザに催促又は指示するような内容、「今日の運勢は?」などようにクイズ的な内容を用いることも可能であり、重要なことは、ユーザ(見守られる人)の生存確認を行えるように、まずは操作してもらうように仕向ける内容になっていることである。
さらに、上述した図22の第5フローチャートでは、テレビジョン装置10で、ポップアップ51に対するユーザ操作を待つ時間と基準時間との比較、ポップアップ51を繰り返し表示する回数と基準回数との比較を行うようにしたが、このような比較に関する処理をサーバ装置2で行うようにすることも可能である。
図23は、サーバ装置2で基準時間との比較、及び基準回数との比較を行うようにした第2実施形態の変形例の処理手順を示す第6フローチャートである。この第6フローチャートの変形例の場合、テレビジョン装置10は、図22の第5フローチャートに比べて、計時に関する処理、基準時間超過の判断(第5フローチャートのステップS65)、操作ナシの通知送信(第5フローチャートのステップS66)、繰り返しに係るカウント数を1増加(第5フローチャートのステップS68)、基準回数超過の判断(第5フローチャートのステップS69)、異常アリの通知送信(第5フローチャートのステップS71)等を省略したものになっている。
そのため、この変形例のテレビジョン装置10では、基準時間及び基準回数の記憶が不要になっていると共に、制御部14の各処理を規定した見守りプログラムP2においても、上述した第5フローチャートに比べて省略された内容の各処理を、規定内容から削除したものになっている。また、上述した各処理の削除以外に、見守りプログラムP2は規定する処理内容を一部変更しており、例えば、ポップアップ51に対するユーザ操作を待つ時間に関する判断について、サーバ装置2からのサーバ基準時間超過通知に基づき判断するようにしており(第6フローチャートのステップS165参照)、さらに、ポップアップ51の再表示出力に関する判断についても、サーバ装置2からのサーバ基準回数超過通知に基づき判断するようにしている(第6フローチャートのステップS168参照)。
一方、この変形例に応じたサーバ装置2は、上述したテレビジョン装置10で省略された処理を替わりに行うようになっており、図22の第5フローチャートに比べて、計時に関する処理(第6フローチャートのステップS180)、サーバ基準時間超過の判断(第6フローチャートのステップS182)、サーバ基準時間超過通知(第6フローチャートのステップS183)、繰り返しに係るカウント数を1増加(第6フローチャートのステップS185)、サーバ基準回数超過の判断(第6フローチャートのステップS186)、サーバ基準回数超過通知(第6フローチャートのステップS187)等の各処理を追加で行うようになっている。
そのため、この変形例のサーバ装置2では、ポップアップ51に対するユーザ操作を待つ時間の基準となるサーバ基準時間、ポップアップ51の再表示出力を行う回数の基準となるサーバ基準回数をRAM2c又は大容量記憶システム2gに記憶するようになっている。なお、サーバ基準時間とは、上述したテレビジョン装置10の基準時間に該当するものであり、基準時間と同等の時間が適用可能であり、サーバ基準回数も上述したテレビジョン装置10の基準回数に該当し、基準回数と同等の値が適用可能である。また、上述しMPU2aの見守りサービスに関する各種処理を規定した見守りサービスプログラム4においても、上述した第5フローチャートに比べて追加された内容の各処理を、規定内容に加えたものになっている。さらに、追加に伴って見守りサービスプログラムP4が規定する各処理の流れ等も変更になっており、追加及び変更された処理流れ等については、以下、図23の第6フローチャートに従って説明する。
図23の第6フローチャートにおいて、まず、テレビジョン装置10は、ステップS160からステップS164までの各処理を、基本的に、図22の第5フローチャートのステップS60からステップS64までと同様に行うが、ステップS162の段階で、時間の経過の計測(計時)を開始することは省略している。
一方、サーバ装置2は、テレビジョン装置10から送信された電源オン情報が、その日の一回目のものであれば(第1フローチャートのステップS12:YES)、MPU2aが計時を開始し(S180)、テレビジョン装置10からのユーザ操作有りの通知を受信したか否かを第1処理手段として判断する処理を行う(S181)。ユーザ操作有りの通知を受信した場合(S181:YES)、サーバ装置2は、受信日時と共に、大容量記憶システム2g(図8参照)の回答DB6の中に、受信したユーザ操作有りの通知をユーザ別に記憶しS191)、以降、第5フローチャートの場合と同様に、第1フローチャートのステップS13の段階へ進む。
また、サーバ装置2は、ユーザ操作有りの通知を受信しなかった場合(S181:NO)、計時した時間がサーバ基準時間を超過したか否かを判断し(S182)、超過していない場合は(S182:NO)、ステップS181の段階へ戻り、ユーザ操作有りの通知を待つ状態となる。ユーザ操作有りの通知を受信せずに、計時した時間がサーバ基準時間を超過した場合(S182:YES)、サーバ装置2のMPU2aは第2処理手段として、サーバ基準時間超過の旨の通知をテレビジョン装置10へ送信する処理を行い(S183)、今まで計時した時間も一旦、ゼロにリセットする。
テレビジョン装置10は、ポップアップ51に対するユーザ操作を受け付けていない場合(S163:NO)、次に、サーバ装置2からのサーバ基準時間超過の旨の通知を受信したか否かを判断しており(S165)、受信していない場合(S165:NO)、ステップS163の段階へ戻り、ユーザ操作の受け付けを待つ状態となる。サーバ基準時間超過の旨の通知を受信した場合(S165:YES)、テレビジョン装置10は、、ポップアップ51の表示出力を一旦停止し(S166)、一定時間(例えば、5秒)の経過をカウントしてから(S167)、サーバ装置2からのサーバ基準回数超過の旨の通知を受信したか否かを判断する(S168)。
一方、サーバ装置2は、サーバ基準時間超過の旨の通知をテレビジョン装置10へ送信すると、ポップアップ51に対するユーザ操作無しの旨を、その判断日時と共に、大容量記憶システム2g(図8参照)の回答DB6の中に記憶し(S184)、繰り返し処理に係る回数(カウント数)を1増加して、現在のカウント数をRAM2cに保存する(185)。それから、サーバ装置2は、現在のカウント数がサーバ基準回数を超過したか否かを判断する(S186)。
現在のカウント数がサーバ基準回数を超過していなければ(S186:NO)、サーバ装置2のMPU2aは、再び計時を行うため、計時開始の段階(S180)へ戻り、上述したサーバ基準時間超過の旨の通知送信に伴う計時をリセットする段階(S183)からステップS186のサーバ基準回数超過の判断の段階を経由して、再び計時を行う段階(S180)へ戻る処理を第3処理手段として行い、テレビジョン装置10からのユーザ操作有りの旨の通知を受信しなければ、上述した第1処理手段から第3処理手段までの処理を繰り返す。
上述した第1処理手段から第3処理手段までの処理を繰り返しにより、現在のカウント数がサーバ基準回数を超過した場合(S186:YES)、サーバ装置2は、サーバ基準回数超過の旨の通知をテレビジョン装置10へ送信して、カウント数を一旦ゼロにリセットする(S187)。そして、このような状態は、ユーザがポップアップ51に対して操作をできない程の異常状態が発生していると考えられることから、サーバ装置2は、ユーザに異常が発生した旨を、その判断日時と共に、回答DB6の中に記憶し(S188)、それ以降は、図22の第1フローチャートのステップS85、86と同様に、監視者の電子メールアドレスを特定し(S189)、その特定した電子メールアドレス宛に、見守られる人を早急に見守りに行く必要がある旨の指示を記載した電子メールを自動作成して送信する処理を行い(S190)、一旦、この時点で、今回の分の処理を終了することになる。
さらに、テレビジョン装置10は、サーバ装置2からのサーバ基準回数超過の旨の通知について、その通知を受信していない場合(S168:NO)、ポップアップ表示出力の段階(S162)へ戻るので、ポップアップ51が再び表示画面10aに表示されるようになり、サーバ基準回数超過の旨の通知を受信しない間、ポップアップの表示出力と表示出力停止を繰り返すことで、表示画面10aには、ポップアップ51を何度も表示して、ユーザの注意を引きつけて、対応操作を行うように促す。また、サーバ装置2からサーバ基準回数超過の旨の通知を受信すると(S168:YES)、テレビジョン装置10での処理を一旦終了する。
上述した図23の第6フローチャートに係る処理では、図22の第5フローチャートに比べて、テレビジョン装置10での処理負担を低減できるメリットがある。また、テレビジョン装置10からサーバ装置2への送信数も、第6フローチャートの処理では、第5フローチャートの場合に比べて低減できるので、何らかの理由により、通信端末装置側からサーバ装置へ送信を行いにくい環境等である場合に対して、第6フローチャートに係る処理は好適に活用できる。
さらに、上述した説明では、ポップアップ51を一定時間表示して、ユーザ操作が無ければ、一旦表示を停止してから、再度の表示を行うことを、繰り返すようにしていたが、ポップアップ51を表示し続けるという出力の仕方を採用することも勿論可能である。
図24は、第2実施形態の変形例の処理手順を示す第7フローチャートであり、ポップアップ51を表示し続ける場合の処理の流れを整理したものになっている。この変形例では、上述した基準時間が、ポップアップ51を最大限、表示し続ける時間となるので、基準時間として設定する値は、上述した場合より長いものとなり、例えば、1分〜5分の範囲で値を設定することが好ましい。また、この変形例では、ポップアップ51を繰り返し表示しないので、基準回数の設定及び処理が不要になる。
図24の変形例において、テレビジョン装置10は、まず、図22の第5フローチャートと同様に、ステップS60〜ステップS63の段階の内容と同様に、ステップS90〜ステップS93の段階の処理を行うことになる。また、表示されたポップアップに対してユーザ操作が有った場合(S93:YES)、同様に、テレビジョン装置10は、ユーザ操作有りの通知をサーバ装置2へ送信し(S94)、この通知の送信に対し、サーバ装置2も、上述した第5フローチャートと同様な処理(S100、S101)を行うことになる。
一方、ユーザ操作が無い場合は(S93:NO)、テレビジョン装置10は、ポップアップ51を表示してからの時間(計時時間)が基準時間を超過したか否かを判断し(S95)、基準時間を超過していない場合(S95:NO)、ユーザ操作の受け付けがあったか否かを判断する段階(S93)へ戻り、基準時間を超過するまで、ユーザ操作の受け付けを待つ状態となる。なお、この待つ状態において、パップアップ51は継続して表示されたままになっている。そして、基準時間を超過した場合は(S95:YES)、テレビジョン装置10は計時した時間をゼロにリセットして、「ユーザに異常が発生した旨の通知」をサーバ装置2へ送信する(S96)。これによりテレビジョン装置10は、処理を一旦終了し、また、この通知の送信に対し、サーバ装置2も、上述した第5フローチャートと同様な処理(S102〜S104)を行うことになる。
このように図24に示す変形例では、図22の処理に比べて、「ユーザ操作が無い旨の通知」の送信に関係する処理が無くなっているので、一連の処理をシンプルにできるメリットがあり、また、ポップアップ51を表示し続けることで、ユーザ(見守られる人)に終始、操作を行える機会を提供できるという点において好適となる。
さらにまた、図24に示す第7フローチャートのようにポップアップ51を表示し続ける場合に対しても、図23の第6フローチャートのように、サーバ装置2側で基準時間超過の判断等を行って各処理を負担することも可能である。
図25の第8フローチャートは、第7フローチャートにおけるポップアップ51を表示し続ける場合に対して、サーバ装置2で基準時間超過等の判断等を行う場合の変形例となる処理手順を示している。このような変形例の処理を行うに当たり、テレビジョン装置10及びサーバ装置2の仕様は、図23の第6フローチャートについて説明した場合と同等なものとなっており、サーバ装置2はサーバ基準時間(第7フローチャートで用いられる基準時間と同等の時間を適用)を記憶する等の仕様になっている。テレビジョン装置10は、ステップS290からステップ294までは、基本的に、図24の第7フローチャートと同様の処理を行うが、ステップS292の段階で、時間の経過の計測(計時)を開始することは省略している。
一方、サーバ装置2は、上述した図23の第6フローチャートのステップS180からステップS183と同様に、ステップS300の計時からステップS303のサーバ基準時間超過の旨の通知を送信する処理を行う。なお、ステップS301の段階で、テレビジョン装置10からユーザ操作有りの通知を受信すると(S301:YES)、サーバ装置2は、受信日時と共に、大容量記憶システム2gの回答DB6の中に、受信したユーザ操作有りの通知をユーザ別に記憶し(S307)、以降、第1フローチャートのステップS13の段階へ進む。
また、ステップS303で時間超過の通知を送信すると、サーバ装置2は、ユーザに異常に異常発生した旨を、その判断日時と共に、大容量記憶システム2g(図8参照)の回答DB6の中に記憶し(S304)、以降は、第1、5、6フローチャートと同様に、監視者の電子メールアドレスを特定し(S305)、その特定した電子メールアドレス宛に、見守られる人を早急に見守りに行く必要がある旨の指示を記載した電子メールを自動作成して送信する処理を行い(S306)、一旦、この時点で今回の分の処理を終了する。
テレビジョン装置10は、ユーザ操作が無い場合(S293:NO)、サーバ装置2からのサーバ基準時間超過の旨の通知を受信したか否かを判断し(S295)、受信しない場合(S295:NO)、ユーザ操作の有無を判断する段階(S293)へ戻り、ユーザ操作が無い間、ステップS293からS295の間を繰り返すことになり、それにより、ステップS292の段階で表示したポップアップデータの表示出力を続けて、ポップアップ51を表示し続けることになる。また、サーバ基準時間通知の旨を受信した場合(S295:YES)、テレビジョン装置10は、一旦、この時点で、今回の分の処理を終了する。このようにポップアップ51を表示し続ける場合においても、サーバ装置2側で基準時間超過の判断等を行い、テレビジョン装置10からサーバ装置2への送信を減らすことが可能になる。
さらにまた、ポップアップ51の繰り返し表示、ユーザ操作の有無に基づく異常発生の判断等については、テレビジョン装置10とサーバ装置2との間で同期を取らずに、双方が独立して処理を行うという内容の変形例を適用することも可能である。
図26に示す第9フローチャートは、テレビジョン装置10とサーバ装置2との間で同期を取らずに、双方で独自に処理を行う場合の変形例の処理手順を示す。この図26の第9フローチャートに示す処理を行うために、テレビジョン装置10は、図22の第5フローチャートの場合と同様に基準時間及び基準回数を記憶している。この図26の第9フローチャートにおけるテレビジョン装置10が行うステップS360からステップ370の段階に至る一連の処理手順は、図22の第5フローチャートにおけるテレビジョン装置10のステップS60からステップS71の段階に至る一連の処理手順に対して、操作ナシの通知送信(S66)及び異常アリの通知送信(S71)というサーバ装置2への通知送信処理を省略したこと以外は、基本的に第5フローチャートと同等な内容になっている。
一方、図26の第9フローチャートに示す処理を行うために、サーバ装置2は、図23の第6フローチャートの場合と同様にサーバ基準時間及びサーバ基準回数を記憶している。また、図26の第9フローチャートにおけるサーバ装置2が行うステップS380からステップS391の段階に至る一連の処理手順は、図23の第6フローチャートにおけるサーバ装置2のステップS180からステップS191の段階に至る一連の処理手順に対して、サーバ基準時間超過の通知(S183)及びサーバ基準回数超過の通知(S187)というテレビジョン装置10への通知送信処理を省略したこと以外は、基本的に第6フローチャートと同等な内容になっている。
このように図26の第9フローチャートに示す処理においては、テレビジョン装置10は、ポップアップ51の繰り返し表示に係る処理を独自に行い、また、サーバ装置2も異常発生の判断に係る処理を独自に行うので、操作アリの通知送信(S364)以外、両者間での通知送信を無くし、同期処理を省略したので、無駄な通信を極力抑えることができ、通信環境が良好でない場所でも所要の処理を進められるというメリットがある。
また、図27に示す第10フローチャートは、ポップアップ51を繰り返し表示するのではなく、継続的に表示する場合に、テレビジョン装置10とサーバ装置2との間で同期を不要にしたときの処理手順を示している。この図27の第10フローチャートに示す処理を行うために、テレビジョン装置10は、基準時間及び基準回数を記憶している。この図27の第10フローチャートにおけるテレビジョン装置10が行うステップS490からステップS496の段階に至る一連の処理手順は、図24の第7フローチャートにおけるテレビジョン装置10のステップS90からステップS96の段階に至る一連の処理手順に対して、異常アリの通知送信(S96)というサーバ装置2への通知送信処理を省略したこと以外は、基本的に第7フローチャートと同等な内容になっている。
一方、図27の第10フローチャートに示す処理を行うために、サーバ装置2は、サーバ基準時間及びサーバ基準回数を記憶している。この図27の第10フローチャートにおけるサーバ装置2が行うステップS500からステップ507の段階に至る一連の処理手順は、図25の第8フローチャートにおけるサーバ装置2のステップS300からステップS307の段階に至る一連の処理手順に対して、サーバ基準時間超過の通知(S303)というテレビジョン装置10への通知送信処理を省略したこと以外は、基本的に第8フローチャートと同等な内容になっている。このように図27の第10フローチャートに示す処理においても、テレビジョン装置10とサーバ装置2との間で、操作アリの通知送信(S494)以外の通知送信処理を無くし、同期処理を省略したので、無駄な通信を極力抑えて、通信環境が良好でない場所でも、両装置において独自に所要の処理を進めることができるメリットを確保できる。
さらにまた、上述した図22のポップアップ51に表示に係る第5フローチャートでは、テレビジョン装置10側の最後で、一旦処理を終了するとしたが、一旦処理を終了する替わりに、ポップアップ表示出力の段階(S62)へ戻り、ユーザの操作があるまで、基準時間(サーバ基準時間)を超過してもテレビジョン装置10でポップアップ51を延々と表示させるようにしてよい。ただし、このようにした場合、基準回数超過(S69:YES)となる毎に、異常発生の旨の通知をサーバ装置2へ送信することになるので(S71)、このような送信を避けるため、ポップアップ51を再表示させるときは、次回以降にステップS71の段階へ進んでも、異常発生の旨の通知の送信を行わないで、ステップS62の段階へ戻るようにすることが好適である。なお、このようにポップアップ51を延々と表示させることは、図23〜27の第6〜10フローチャートにおいても適用可能であり、この場合も各フローチャートで示すテレビジョン装置10側で最後に処理を一旦終了する替わりに、各フローチャートにおけるポップアップ表示出力の段階(S162、S92、S292、S362、S492)へ戻ることにより、ユーザ操作があるまで、ポップアップ51を延々と表示させるようにする。
また、上記の変形例において、基準時間(サーバ基準時間)を超過しても、延々とポップアップ51が表示される状況で、ユーザの操作が有った場合、第1質問画面21及び第2質問画面26と異なる第3質問画面に応じた質問画面情報を、テレビジョン装置10で表示させるようにしてもよい。第3質問画面の質問例としては、『長時間回答がありませんでしたが、何か問題がありますか?』というものが考えられ、また、このような質問に対する回答の選択肢としては、「(1)あり(連絡が欲しい)」、「(2)なし(つけっぱなしで不在だった)」、「(3)なし(具合が悪かったが良くなった)」、「(4)なし:本人の回答ではない(本人は無事)」等の事項が考えられ、これらの回答の選択肢をリモコン装置19の数字キー19i(図4参照)を操作することで、ユーザは選択することになる。
さらに、別の変形例としては、図22の第5フローチャートのステップS69の段階で用いる基準回数として、第1基準回数及び第2基準回数という二種類を準備し、最初は第1基準回数を用いて第5フローチャートに示す処理を行うと共に、ステップS69の段階で最初の第1基準回数を超過すれば(S69:YES)、ステップS62の段階へ戻り、「回答操作をしないと、見守る人にメールが送られます」という文言を追加したポップアップをテレビジョン装置10で表示するようにしてもよい。そして、上記文言を追加したポップアップを表示出力してからの処理は、ステップS62以降の各処理を行ってステップS69の段階へ進み、このときのステップS69の段階で、第2基準回数を用いるようにする。
そして、第2基準回数を用いたステップS69の段階で、繰り返し回数が第2基準回数を超過すると(S69:YES)、初めて、ステップS71の段階へ進み、「ユーザに異常が発生した旨」をサーバ装置2へ送信するようにしてもよい。このような変形例では、ユーザ操作が無くても、すぐに異常発生の旨をサーバ装置2へ送信するのではなく、上記文言を含むポップアップを複数回、表示してから、それでも回答操作が無ければ、「ユーザに異常が発生した旨」をサーバ装置2へ送信するので、異常発生の通知をより慎重に行える。
さらに、上記の第1基準回数及び第2基準回数を用いた変形例では、更なる変形例が存在し、第1基準回数を超過した後、第2基準回数を超過するまでは、第5フローチャートのステップS65の段階で用いる基準時間の長さ、及びステップS70の段階で用いる一定時間の長さを毎回変更するようにしてもよい。この場合、ユーザの確実な操作を期待するときは、基準時間をデフォルト値より長く変更すると共に、一定時間をデフォルト値より短く変更して、できるだけポップアップが長い間、表示されるようにすることが好適であり、また、ユーザの回答を極力待つことを重視する場合は、基準時間はデフォルト値程度にすると共に、一定時間をデフォルト値より長く変更することが好ましい。
また、上述したポップアップ51を延々と表示させる変形例と同様に、基準時間を超過してユーザ操作が無ければ、第1質問画面21も延々と表示させる変形例も考えられる。この変形例としては、図22の第5フローチャートでテレビジョン装置10は、ユーザに異常が発生した旨の通知を送信すると(S71)、処理を一旦終了する替わりに、図14の第1フローチャートのステップS5の段階へ戻り、ユーザの回答があるまで、テレビジョン装置10で第1質問画面21が延々と表示されるようにしてよい。
ただし、このように基準回数を超過して(S69:YES)、第1質問画面21を再表示させるときは、次回以降に第5フローチャートのステップS71に至っても、「ユーザに異常が発生した旨の通知」をサーバ装置2へ送信することは行わないで、ステップS5の段階へ戻るようにして、何度も無駄に、異常発生の通知がサーバ装置2へ送信されるのを防ぐようにする。なお、上述したように第1質問画面21を延々と表示させることは、図23〜27の第6〜10フローチャートにおいても適用可能であり、この場合も各フローチャートで示すテレビジョン装置10側で最後に処理を一旦終了する替わりに、図14の第1フローチャートのステップS5の段階へ戻ることにより、ユーザの回答があるまで、第1質問画面21を延々と表示させるようにする。
さらに、上記の変形例において、延々と第1質問画面21を表示される状況で、ユーザの回答が有った場合、第1質問画面21及び第2質問画面26と異なる第3質問画面に応じた質問画面情報を、テレビジョン装置10で表示させるようにしてもよい。第3質問画面の質問例としては、上述したポップアップ51を延々とさせる変形例で説明した内容と同様である。
さらにまた、第1質問画面21を延々と表示させる場合の別の変形例としては、第5フローチャートのステップS69の段階で用いる基準回数として、第1基準回数及び第2基準回数という二種類を準備し、最初は第1基準回数を用いて第5フローチャートに示す処理を行うと共に、ステップS69の段階で最初の第1基準回数を超過すれば(S69:YES)、ステップS71の段階へ進むのではなく、図14の第1フローチャートのS5の段階へ戻り、「回答しないと、見守る人にメールが送られます」という文言を追加した第1質問画面21をテレビジョン装置10で表示するようにしてもよい。そして、上記文言を追加した第1質問画面21を出力してからの処理は、第1フローチャートのステップS5以降の各処理を行ってステップS9の段階を経て第5フローチャートへ進み、このときのステップS69で第2基準回数を用いるようにする。
そして、第2基準回数を用いたステップS69の段階で、繰り返し回数が第2基準回数を超過すると(S69:YES)、初めて、ステップS71の段階へ進み、「ユーザに異常が発生した旨」をサーバ装置2へ送信するようにする。このような変形例では、ユーザの回答が無くても、すぐに異常発生の旨をサーバ装置2へ送信するのではなく、上記文言をを第1質問画面で表示してから、それでも回答が無ければ、「ユーザに異常が発生した旨」をサーバ装置2へ送信するので、異常発生の通知をより慎重に行える。
また、上記の第1基準回数及び第2基準回数を用いた変形例では、更なる別の変形例が存在し、第1基準回数を超過した後、第2基準回数を超過するまでは、第1フローチャートのステップS8の段階等で用いる基準時間の長さ、及び第5フローチャートのステップ70の段階等で用いる一定時間の長さを毎回変更するようにしてもよい。この場合、ユーザの確実な回答を期待するときは、基準時間をデフォルト値より長く変更すると共に、一定時間をデフォルト値より短く変更して、できるだけ第1質問画面21が長い間、表示されるようにすることが好適であり、また、ユーザの回答を極力待つことを重視する場合は、基準時間はデフォルト値程度にすると共に、一定時間をデフォルト値より長く変更することが好ましい。
また、第2実施形態において、図5(a)に示す第1質問画面21に先行して出力される先行出力の形態は、上述したポップアップ51に限定されるものではなく、ユーザ(人体)が知覚できるような種類の出力であれば、様々な形態が適用可能であり、たとえば、視覚的に知覚できるものであれば、ポップアップ以外にアイコン、ウインドウのようなものを表示してもよく、これら表示出力に音声出力を組み合わせて、組み合わせたものを先行出力にすることも可能である。
さらには、音声出力のみを先行出力にすることも可能であり、この場合は、上述したポップアップ51のテキスト部分51aの内容を音声で出力すると共に、操作の仕方も音声で出力して、ユーザの対応操作が可能であることを示すことになる。たとえば、「○○さん、今朝の体調はいかかですか? リモコン装置の決定ボタンを押して下さい。」という内容を音声で出力することになる。
また、見守られる人が使用する通信端末装置が、テレビジョン装置10ではなく、スマートフォン又は携帯電話機のようなバイブレーション機能を有するものであれば、先行出力として、バイブレーション機能を起動させる振動出力を適用することも可能である。この場合、ユーザは、振動が生じれば、何らかのキー、スイッチ、又はボタンを操作することで、先行出力に対する操作を行うことになり、さらには、上記のようなバイブレーション機能を有するスマートフォン又は携帯電話機が加速度センサー等を有して、スマートフォン又は携帯電話機をユーザが動かすことを検知できる使用であれば、振動を生じているスマートフォン又は携帯電話機をユーザが動かすことで、先行出力に対応するユーザ操作にすることも可能である。さらにまた、見守られる人が使用する通信端末装置がLED等より構成される発光部を有するものであれば、この発光部を光らせる又は点滅させることを、先行出力にすることも可能であり、このような発光の先行出力についても、ユーザが何らかのキー、スイッチ、又はボタンを操作することで、先行出力に対する操作を行ったことにすることも可能である。なお、第2実施形態でも、第1実施形態で説明した各種変形例の適用が可能である。