以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
本実施形態は、減量を目標とした生活習慣改善プログラムに、本発明が適用された場合の生活習慣改善プログラムを用いる。また、本実施形態において、生活習慣改善プログラムに取り組んでいる人を参加者、参加者に生活習慣の改善を指導する人を指導者と称する。
本実施形態における生活習慣改善プログラムには、目標体重を生活習慣改善プログラムの開始時の体重の5%とし、90日間で目標体重まで減量するプログラムが用いられる。減量のための生活習慣を変える行動目標は、減量につながる行動が具体的に記載されたカードを、参加者が選択することによって達成される。このカードは、減量メニュー、すなわち、減量するための生活行動を示し、生活習慣を改善するための情報である。
本実施形態のカードには、100kcalに相当する運動、又は、食事が記載される。例えば、カードには、100kcal分の食事量を控えること、又は、カロリーが100kcal分低い他の食品に変更することなどが記載される。以下、このカードを100kcalカードと称する。本実施形態において、100kcalに相当する運動を示すメニューを運動メニュー、100kcalに相当する食事を示すメニューを食事メニューと称する。
この100kcalカードは、具体的には、「ご飯を、茶碗2/3杯に減らす」、「オレンジジュースを100ml控える」、「20分歩く」などの行動が記載されている。参加者は、自ら実施可能な100kcalカードをあらかじめ選択しておく。
参加者は、同じ種類の100kcalカードを複数選択することも可能である。例えば、ジョギングを約20分実施する場合、参加者は、「ジョギング10分」という100kcalカードを2枚選択する。なお、ジョギングは、体重に依存するが、おおよそ10分で100kcalの消費に相当する。
参加者又は指導者は、目標体重までの体重の減少量に従って、日々実施する100kcalカードの目標枚数をあらかじめ設定する。そして、前述のあらかじめ選択された100kcalカードから、目標となる枚数を実施することが、参加者にとっての行動目標となる。
生活習慣改善プログラムが開始された後、参加者は、毎日の状況及び行動等を記録する。記録される情報は、参加者の体重、歩数、実施した全ての100kcalカードの種類及び枚数、日々の生活イベントの有無、並びに、生活習慣を変えることに関する自分なりのコメントなどである。日々の生活イベントには、例えば、飲み会、間食、又は、深夜の食事などが含まれる。コメントには、例えば、参加者による反省、言い訳、又は、自画自賛などが含まれる。
また、生活習慣改善プログラムにおいて、減量開始から10日目、20日目、又は、30日目など、10日毎にチェックポイントが設けられる。そして、チェックポイントにおいて、参加者が到達すべき目標体重(以下、10日毎の目標体重)が設けられる。
10日毎の目標体重とは、開始時の参加者の体重から90日後の目標体重までの体重減少量を9等分した減量途中段階での目標体重である。チェックポイントの日の朝に測定された参加者の体重が、10日毎の目標体重以下である場合、参加者は、チェックポイントにおける減量を達成したことになる。最終的に、減量開始から90日目の朝に測定された参加者の体重が目標体重以下であった場合、生活習慣改善プログラムにおいて用いられるサーバは、その参加者が減量に成功したと判定する。
本発明において、複数の参加者が生活習慣改善プログラムによって減量した事例を、本実施形態のデータベースが格納する。そして、本発明によれば、事例が格納されたデータベースから、参加者が「自分でもできる自信」を得ることができる事例を参加者に提示することができる。
図1は、本発明の実施形態の生活習慣改善支援システムの論理的な構成を示すブロック図である。
本実施形態の生活習慣改善支援システム(以下、本システムと称する)は、生活習慣改善プログラムを参加者に提供するためのシステムである。
本システムは、管理者端末装置100、指導者端末装置200、参加者端末装置300及びサーバ400を備える。管理者端末装置100、指導者端末装置200、参加者端末装置300及びサーバ400は、ネットワーク500を介して接続される。
ここで、管理者端末装置100と指導者端末装置200とは、物理的に同一の計算機によって実装されてもよい。また、各計算機は、物理的に一つの計算機によって実装される必要はなく、複数の計算機によって仮想的に実装されてもよい。
図1において、管理者端末装置100、指導者端末装置200及び参加者端末装置300は、各々、プロセッサ、メモリ、通信インターフェース、記憶装置及びユーザインターフェースを備える計算機である。なお、管理者端末装置100、指導者端末装置200及び参加者端末装置300は、アプリケーションプログラム(例えば、Webブラウザ)が動作するPDA又は携帯電話機等の携帯端末であってもよい。
サーバ400は、プロセッサ、メモリ、記憶装置及び通信インターフェースを備える計算機である。サーバ400は、参加者登録手段M1、個人別プログラム登録手段M2、参加者データ入力・閲覧手段M3、データチェック・更新手段M4、及び、類似事例提示手段M5の複数の機能を備える。これらの各機能は、記憶媒体としての記憶装置からメモリに読み込まれたプログラムを、サーバ400に備わるプロセッサが実行することによって提供される。
サーバ400の記憶装置には、参加者管理データベースD1、減量結果データベースD2、経過情報データベースD3、食事メニューデータベースD4、運動メニューデータベースD5、及び、個人別プログラムデータベースD6が格納される。また、事例データベースD100には、参加者管理データベースD1、減量結果データベースD2、経過情報データベースD3、及び、個人別プログラムデータベースD6が含まれる。
事例データベースD100には、過去の参加者(減量期間が終了した参加者)と現在生活習慣改善プログラムを実施中の参加者(減量中の参加者)との記録が全て含まれる。
以下に、各データベースの構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態の参加者管理データベースD1を示す説明図である。
参加者管理データベースD1は、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムの参加者に関する情報を保持する。参加者管理データベースD1は、生活習慣改善プログラムを実施中に、参加者の意思によって変化することがない情報を保持する。また、参加者管理データベースD1は、参加者が生活習慣改善プログラムを開始した際に、値が格納される。
参加者管理データベースD1は、1レコード毎に、参加者ID201、基本情報202、測定情報203、及び、検査値情報204を含む。参加者ID201は、参加者を識別するために使用されるユニークな識別子である。参加者ID201は、参加者が、生活習慣改善プログラムへ登録する際に、サーバ400によって参加者に付与される識別子である。
基本情報202は、参加者を示す基本的な情報であり、参加者の性別、及び、年齢等を示す複数の項目を含む。例えば、基本情報202の性別を示す項目には、参加者が男性である場合「0」が格納され、参加者が女性である場合「1」が格納される。また、基本情報202の年齢を示す項目には、年齢が、数値によって格納される。
測定情報203は、生活習慣改善プログラム開始時に測定された、参加者の身体的な情報である。測定情報203には、参加者の体重、BMI、及び、腹囲等を示す項目が、数値によって格納される。
検査値情報204は、生活習慣改善プログラム開始時に検査された、測定情報203以外の、参加者の身体的な情報である。検査値情報204には、参加者の血糖、脂質、及び、血圧等を示す項目が、数値によって格納される。
さらに、検査値情報204の詳細として、血糖には、FBS(空腹時血糖)、及び、ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)等の項目が含まれる。また、脂質には、TG(中性脂肪)、及び、HDL(HDLコレステロール)等の項目が含まれる。また、血圧には、SBP(収縮期血圧)、及び、DBP(拡張期血圧)等の項目が含まれる。
なお、本実施形態の基本情報202、測定情報203、及び、検査値情報204は、図2に示す項目以外の情報を含んでもよい。例えば、測定情報203には、身長を示す項目が含まれてもよい。
図3は、本発明の実施形態の減量結果データベースD2を示す説明図である。
減量結果データベースD2は、図3に示すように、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムの参加者の減量結果を保持する。減量結果データベースD2には、生活習慣改善プログラムが開始された際、及び、生活習慣改善プログラムが終了した際に、値が格納される。
減量結果データベースD2には、1レコード毎に、参加者ID301、開始日302、終了日303、目標体重304、終了時体重305、プログラム終了フラグ306、及び、目標達成フラグ307を示す項目が格納される。参加者ID301は、参加者を識別するために使用されるユニークな識別子である。参加者ID301は、参加者管理データベースD1の参加者ID201に相当する。
開始日302は、参加者が生活習慣改善プログラムを開始した日を示す数値である。終了日303は、参加者が生活習慣改善プログラムを終了した日を示す数値である。本実施形態の終了日303は、開始日302から90日後である。
目標体重304は、参加者が生活習慣改善プログラム開始した際に設定された体重の目標値を示す数値である。終了時体重305は、参加者が生活習慣改善プログラムを終了した時点における、参加者の体重を示す数値である。
プログラム終了フラグ306は、生活習慣プログラムが終了したか否かを示す値である。プログラム終了フラグ306には、例えば、生活習慣プログラムが終了していない場合「0」が格納され、生活習慣プログラムが終了した場合「1」が格納される。
目標達成フラグ307は、直近の減量目標、すなわち、直近のチェックポイントにおける目標体重を、参加者が達成したか否かを示す値である。本実施形態のチェックポイントは、10日毎に設定される。目標達成フラグ307には、例えば、目標体重が達成されていない場合、「0」が格納され、目標体重が達成された場合、「1」が格納される。
図4は、本発明の実施形態の経過情報データベースD3を示す説明図である。
経過情報データベースD3は、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムの参加者の日々の記録(生活習慣改善記録)を保持する。経過情報データベースD3は、生活習慣改善プログラムの期間中の毎日、値が格納される。
経過情報データベースD3には、1レコード毎に、参加者ID401、経過日数402、日々の体重403、行動記録404、10日毎目標405、及び、10日毎目標達成フラグ406が格納される。参加者ID401は、参加者を識別するために使用されるユニークな識別子であり、参加者管理データベースD1の参加者ID201、及び、減量結果データベースD2の参加者ID301に相当する。
経過日数402は、参加者が生活習慣改善プログラムを開始した日からの経過日数を示す数値である。経過日数402は、開始日302と、経過情報データベースD3に値を格納する日とに基づいて、自動的に値が格納されてもよい。日々の体重403は、各日において測定された参加者の体重を示す数値である。
行動記録404は、参加者が各日において、減量のために実施した生活行動を示す項目である。行動記録404は、歩数4041、実施カード総枚数4042、実施カード4043、飲み会4044、間食4045、深夜の食事4046、及び、コメント4047等を示す項目が含まれる。行動記録404には、参加者の意思によって実施される生活行動と、参加者の意思によって実施することが困難な生活行動とが含まれる。
歩数4041は、各日において参加者が歩いた歩数を示す数値である。実施カード総枚数4042は、各日において実施された100kcalカードの総枚数を示す数値が格納される。
また、実施カード4043には、各日において実施された100kcalカードのID(すなわち、後述する食事メニューID及び運動メニューID)を示す項目と、及び、各日において実施された100kcalカードのID毎の枚数を示す項目とが格納される。実施カード4043の値は、いずれも数値によって格納される。
さらに、飲み会4044は、飲み会の有無を示す数値である。間食4045は、間食の有無を示す数値である。深夜の食事4046は、深夜の食事の有無を示す数値である。
本実施形態の飲み会4044、間食4045、及び、深夜の食事4046には、例えば、参加者が各々の生活イベントを実施した場合、「1」が格納され、実施しなかった場合、「0」が格納される。
コメント4047は、参加者によって記載された文字列が格納される。例えば、参加者による反省、言い訳、又は、自画自賛など、参加者によるコメントを含む。
ここで、実施カード4043に含まれる、100kcalカードのID及び100kcalカードのID毎の枚数は、参加者によって実施された100kcalカードの種類の総数に従って、複数格納される。
なお、行動記録404は、参加者が減量のために実施できる生活行動であれば、いずれの生活行動が含まれてもよい。また、行動記録404には、各生活行動を定量的に示す値が格納されればよく、いずれの単位又は表示方法によって値が格納されてもよい。
また、経過日数402が10日毎のチェックポイントに相当する日付である場合、10日毎目標405には、経過日数402が示す日付における、10日毎の目標体重、すなわちチェックポイントにおける目標体重が格納される。
そして、10日毎目標達成フラグ406には、参加者がチェックポイントにおいて10日毎目標405に示される目標体重を達成したか否かを示す値が格納される。10日毎目標達成フラグ406には、参加者が目標体重を達成していない場合、例えば、「0」が格納され、参加者が目標体重を達成した場合、「1」が格納される。また、経過情報データベースD3は、参加者毎、及び、経過日数毎に複数作成される(Day+1、Day+2、・・・)。
図5は、本発明の実施形態の食事メニューデータベースD4を示す説明図である。
食事メニューデータベースD4は、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムにおいて、参加者が生活習慣改善メニューとして選択できる食事メニューをあらかじめ保持する。食事メニューデータベースD4に保持される食事メニューは、所定のカロリー毎に食事の種類及び減らす量が設定される。本実施形態の所定のカロリーは、100kcalである。
食事メニューデータベースD4には、1レコード毎に、食事メニューID501、食事メニューカテゴリ502、食事メニュー名称503、及び、食事メニュー単位カロリー504が格納される。食事メニューID501には、食事メニューを識別するために使用されるユニークな識別子が格納される。
食事メニューカテゴリ502には、食事メニューの種類を分類する値が格納される。例えば、食事メニューカテゴリ502は、主食を「1」によって、酒類を「2」によって、飲料を「3」によって、間食を「4」によって、調味料を「5」によって、その他を「6」によって示す。
食事メニュー名称503には、食事メニューによって減らすべき食事の種類及び量を示す文字列が格納される。例えば、食事メニュー名称503は、「ご飯茶碗2/3杯分」又は「オレンジジュース100ml」などによって示される。食事メニュー単位カロリー504には、食事メニュー名称503の食事量に相当する熱量を示す数値が格納される。本実施形態の食事メニュー単位カロリー504は、100kcalである。
図6は、本発明の実施形態の運動メニューデータベースD5を示す説明図である。
運動メニューデータベースD5は、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムにおいて、参加者が生活習慣改善メニューとして選択できる運動メニューをあらかじめ保持する。運動メニューデータベースD5に保持される運動メニューは、所定のカロリー毎に運動の種類及び実施する時間が格納される。本実施形態の所定のカロリーは、100kcalである。
運動メニューデータベースD5には、1レコード毎に、運動メニューID601、運動メニューカテゴリ602、運動メニュー名称603、運動メニューベース体重604、及び、運動メニュー100kcal消費時間605が格納される。運動メニューID601には、運動メニューを識別するために使用されるユニークな識別子が格納される。
運動メニューカテゴリ602は、運動メニューの種類を分類する値である。例えば、運動メニューカテゴリ602において、歩く又は走るは「1」によって、スポーツは「2」によって、その他は「3」によって示される。
運動メニュー名称603には、運動メニューによって実施されるべき運動の種類を示す文字列が格納される。運動メニュー名称603は、例えば、「普通歩行(67m/分)」「水泳(クロール)」などによって示される。
運動メニューベース体重604は、運動メニュー100kcal消費時間605の運動時間の基準となる体重を示す数値が格納される。本実施形態の運動メニューベース体重604は、男女毎に値が格納される。そして、本実施形態の運動メニューベース体重604の値はkg単位によって示される。
運動メニュー100kcal消費時間605は、運動メニューベース体重604によって、運動メニュー名称603の運動を実施した場合の、100kcalを消費するために必要な時間を示す数値である。本実施形態の運動メニュー100kcal消費時間605は、男女毎に値が格納される。そして、本実施形態の運動メニュー100kcal消費時間605の値は分単位によって示される。
運動メニューベース体重604が格納される理由は、同じ運動でも、参加者の体重によって消費カロリーが変わるためである。運動メニューベース体重604は、参加者の体重にもとづいた適切な運動量を算出するために使用される。具体的には、体重Wkgの人が100kcal消費するためには、以下のような計算式によって、運動時間が算出される。
運動時間=基準時間×基準体重/W
例えば、体重80kgの参加者が100kcalを消費するために30分必要な運動の場合、体重40kgの参加者が100kcalを消費するためには60分の運動が必要である。また、体重100kgの参加者が100kcalを消費するためには24分の運動が必要である。
図7は、本発明の実施形態の個人別プログラムデータベースD6を示す説明図である。
個人別プログラムデータベースD6は、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムの参加者が、1日に実施すべき減量メニュー(運動メニュー及び食事メニュー)の情報を保持する。生活習慣改善プログラムが開始される際に、参加者又は指導者等が、食事メニューデータベースD4及び運動メニューデータベースD5に示される食事メニュー及び運動メニューを選択することによって、個人別プログラムデータベースD6に、値が格納される。
個人別プログラムデータベースD6には、1レコード毎に、参加者ID701、プログラム登録日702、選択食事メニュー703、及び、選択運動メニュー704の項目が格納される。参加者ID701は、減量メニューが設定された参加者を一意に識別するための識別子を示す。参加者ID701は、参加者管理データベースD1の参加者ID201、減量結果データベースD2の参加者ID301、及び、経過情報データベースD3の参加者ID401に相当する。
プログラム登録日702は、個人別プログラムデータベースD6に1日に実施すべき減量メニューを登録した登録日を示す数値である。
選択食事メニュー703は、参加者によって選択された食事メニューを識別する食事メニューIDと1日に実施する量とを示す数値である。選択食事メニュー703における食事メニューを識別する食事メニューIDは、食事メニューデータベースD4の食事メニューID501に相当する。
選択運動メニュー704は、参加者によって選択された運動メニューを識別する運動メニューIDと1日に実施する量とを示す数値である。選択運動メニュー704における運動メニューを識別する運動メニューIDは、運動メニューデータベースD5の運動メニューID601に相当する。
選択食事メニュー703における食事メニューを1日に実施する量は、本実施形態において、100kcalカードの枚数によって示される。また、選択運動メニュー704における運動メニューを1日に実施する量は、本実施形態において、100kcalカードの枚数によって示される。すなわち、本実施形態の選択食事メニュー703の枚数及び選択運動メニュー704の枚数は、1日に実施する100kcalカード(食事メニュー又は運動メニュー)の目標枚数を示す。
ここで、個人別プログラムデータベースD6は、参加者によって選択された食事メニュー及び運動メニューの種類の総数に従って、選択食事メニュー703及び選択運動メニュー704を複数保持する。
上記参加者管理データベースD1、個人別プログラムデータベースD6、経過情報データベースD3、及び、減量結果データベースD2は、生活習慣改善支援システムを実施した参加者の生活習慣改善状況を示す事例データベースD100に含まれる。すなわち、事例データベースD100によって、参加者IDに基づいて、参加者毎の基本情報、測定情報、検査値、選択した減量メニュー、日々の体重、日々の生活習慣改善プログラムの実施状況、及び、実施(減量)した結果を参照することができる。
なお、前述の参加者管理データベースD1、減量結果データベースD2、経過情報データベースD3、食事メニューデータベースD4、運動メニューデータベースD5、及び、個人別プログラムデータベースD6は、例であり、格納される順序及び数値の単位等は、本実施形態に示す方法以外であってもよい。
図8は、本発明の実施形態の生活習慣改善支援システムによる処理の概要を示すフローチャートである。
まず、指導者端末装置200に、本システムによって提供される生活習慣改善プログラムの参加者の情報が、指導者等によって入力される。入力された参加者の情報(基本情報202、測定情報203、及び、検査値情報204)は、サーバ400の参加者登録手段M1によって、参加者管理データベースD1に格納される。
また、サーバ400は、参加者登録手段M1によって、参加者の情報を入力した参加者に、参加者ID201を付与する。さらに、サーバ400は、参加者登録手段M1によって、付与された参加者ID201を参加者管理データベースD1に格納する(F1)。
次に、指導者端末装置200に、参加者の減量メニューに関する情報が、指導者等によって入力される(後述の図9参照)。入力された減量メニューに関する情報は、サーバ400の個人別プログラム登録手段M2によって、個人別プログラムデータベースD6に格納される。
すなわち、サーバ400は、個人別プログラム登録手段M2によって、入力された減量メニューに関する情報のうち、開始日302、終了日303及び目標体重304に相当する値を、参加者ID毎に減量結果データベースD2に格納する。また、サーバ400は、個人別プログラム登録手段M2によって、選択食事メニュー703及び選択運動メニュー704に相当する値を、参加者毎に個人別プログラムデータベースD6に格納する(F2)。
なお、F2においてサーバ400は、個人別プログラム登録手段M2によって、食事メニューデータベースD4及び運動メニューデータベースD5を参照し、選択食事メニュー703及び選択運動メニュー704に、食事メニューID501及び枚数と、運動メニューID601及び枚数とを格納する。また、サーバ400は、個人別プログラム登録手段M2によって、F2が実施された日を個人別プログラムデータベースDのプログラム登録日702に格納する。
次に、参加者端末装置300に、参加者の日々のデータに相当する、日々の体重403及び行動記録404が入力される(後述の図10参照)。入力されたデータは、サーバ400の参加者データ入力・閲覧手段M3によって、経過情報データベースD3に登録される(F3)。F3における、参加者の日々のデータは、毎日入力される。
次に、サーバ400は、データチェック・更新手段M4によって、所定の期間毎の所定のタイミング(例えば、10日毎の午前0時)に、減量結果データベースD2、又は、経過情報データベースD3を更新する(F4)。具体的に、サーバ400は、開始日302からの経過日数402が所定の日数毎に(例えば、10日毎に)、10日毎の日数毎の目標体重を算出し、経過情報データベースD3の10日毎目標405に算出された結果を格納する。
またF4において、経過日数402がチェックポイントを示し、日々の体重403が10日毎目標405を達成している場合、サーバ400は、データチェック・更新手段M4によって、10日毎目標達成フラグ406に「1」を格納する。そして、達成していない場合、10日毎目標達成フラグ406に「0」を格納する。
またF4において、経過日数402が所定の日数(本実施形態において、90日)を超えた場合、すなわち終了日303に達した場合、サーバ400は、経過情報データベースD3の最後の日のレコードを参照する。そして、日々の体重403が目標体重304と同じか、目標体重304よりも低い値である場合、目標を達成しているため、サーバ400は、データチェック・更新手段M4によって、目標達成フラグ307に「1」を格納する。
また、経過日数402が所定の日数を超え、日々の体重403が目標体重304よりも高い値である場合、目標を達成していないため、サーバ400は、データチェック・更新手段M4によって、目標達成フラグ307に「0」を格納する。
その後、F4においてサーバ400は、データチェック・更新手段M4によって、プログラム終了フラグ306に「1」を格納する。そして、経過情報データベースD3の最後の日のレコードの、日々の体重403の値を、終了時体重305に格納する。
前述のF1、F2、F3及びF4の処理によって、サーバ400の事例データベースD100には、生活習慣改善プログラムの参加者の基本情報202、測定情報203、及び、検査値情報204を含む参加者管理データベースD1と、生活習慣改善プログラムの実践によって参加者の日々の生活習慣改善記録を含む経過情報データベースD3とが格納される。
また、参加者が選択した減量メニューが個人別プログラムデータベースD6に格納される。さらに、生活習慣改善プログラムにおける減量期間が終了した場合、減量結果データベースD2の目標達成フラグ307に値が格納される。このように、上記F1、F2、F3及びF4の処理によって、全ての参加者の生活習慣改善プログラムの実施状況が事例データベースD100に蓄積される。
なお、本実施形態において、F3の処理の後サーバ400は、参加者からの要求に従って、事例データベースD100に蓄積された事例の中から、参加者の事例と類似した事例を参加者に提示する(類似事例提示処理F5)。類似事例提示処理F5の詳細については、後述する。
図9は、本発明の実施形態の参加者の減量メニューに関する情報が入力される際に、指導者端末装置200が出力する画面900を示す説明図である。
図9に示す画面900は、図8に示すF2において用いられる。指導者端末装置200は、必要に応じてサーバ400に備わる記憶装置から、画面900に表示される値を取得する。
図9に示す画面900は、表示欄901、入力欄902、表示欄903、表示欄904、入力欄905、入力欄906、表示欄907、ボタン908、ボタン909、及び、ボタン910を含む。
表示欄901は、指導者端末装置200によって参加者IDが表示される領域である。指導者端末装置200は、F1においてサーバ400によって付加された参加者ID201を取得し、取得された参加者ID201を、表示欄901に表示する。なお、指導者端末装置200は、指導者等に該当する参加者IDを入力させてもよい。
入力欄902は、指導者等によって、減量開始日、すなわち生活習慣改善プログラムが開始される日が入力される領域である。入力欄902に入力された値は、減量結果データベースD2の開始日302に相当する。
表示欄903は、減量終了日を表示する領域である。入力欄902に日付が入力された場合、指導者端末装置200は、生活習慣改善プログラムの所定の期間と、入力欄902に入力された日付とを加算し、加算された結果を表示欄903に表示してもよい。表示欄903は、減量結果データベースD2の終了日303に相当する。
表示欄904は、減量を開始した時点の体重が表示される領域である。指導者端末装置200は、F1においてサーバ400によって格納された測定情報203の体重の値を取得し、取得された体重の値を、表示欄901に表示する。
入力欄905は、減量終了日における目標体重が入力される領域である。入力欄905に入力される値は、減量結果データベースD2の目標体重304に相当する。
入力欄906は、参加者が選択する食事メニューID又は運動メニューIDが入力される領域である。入力欄906に入力される値は、個人別プログラムデータベースD6の選択食事メニュー703の食事メニューID又は選択運動メニュー704の運動メニューIDに相当する。また、入力欄906に、同じ値が複数入力される場合、同じ値が入力された回数が、選択食事メニュー703の枚数又は選択運動メニュー704の枚数に相当する。
表示欄907は、入力欄906の値に対応する、食事メニュー名称503又は運動メニュー名称603が表示される領域である。指導者端末装置200は、入力欄906の値を参照し、サーバ400の食事メニューデータベースD4又は運動メニューデータベースD5から、食事メニュー名称503又は運動メニュー名称603を取得する。
ボタン908は、入力欄906に食事メニュー又は運動メニューを追加するための「1行追加」ボタンである。指導者等は、食事メニュー又は運動メニューを入力欄906に新たに追加したい場合に、ボタン908を押す。
また、ボタン909は、入力欄906の食事メニュー又は運動メニューを削除するための「1行削除」ボタンである。指導者等は、入力欄906に入力された食事メニュー又は運動メニューを削除したい場合に、ボタン909を押す。
そして、ボタン910は、画面900によって入力された値及び表示された値を、サーバ400に送信するためのボタンである。ボタン910が押された場合、指導者端末装置200は、画面900によって入力された値及び表示された値を、サーバ400に送信する。サーバ400は、図8に示すF2において、指導者端末装置200から送信された値を、減量結果データベースD2と個人別プログラムデータベースD6とに格納する。
なお、ボタン908が押された場合、指導者端末装置200は、新たに入力された入力欄906の値に対応する食事メニュー名称503又は運動メニュー名称603を取得してもよい。
また、ボタン909が押された場合、指導者端末装置200は、入力欄906のうちの1行と、入力欄906に対応する表示欄907とを削除してもよい。ボタン909が押された場合、指導者端末装置200は、例えば、最下段の1行を削除してもよく、指定された1行を削除してもよい。
さらに、図9に示す画面900は例であり、開始日302、終了日303、目標体重304、選択食事メニュー703、及び、選択運動メニュー704に相当する値を、指導者端末装置200に入力できれば、いずれの順序、及び、書式等の方法によって表示されてもよい。
図10は、本発明の実施形態の参加者の日々のデータが入力される際に参加者端末装置300によって出力される画面1000を示す説明図である。
図10に示す画面1000は、図8のF3において、参加者端末装置300によって表示される画面である。参加者がF3において、画面1000を表示する旨の指示を参加者端末装置300に入力すると、参加者端末装置300は、サーバ400から画面1000に表示するための情報を取得する。
なお、参加者端末装置300は、画面1000を表示する旨の指示を受ける際に、参加者からの入力等によって参加者を識別し、参加者IDを取得する。そして、取得された参加者IDをサーバ400に送ることによって、サーバ400から画面1000に表示する後述の情報を取得する。
図10に示す画面1000は、入力領域1001及び表示領域1002を含む。入力領域1001は、参加者に関する日々のデータを入力するための領域である。表示領域1002は、参加者に関する日々のデータを表示するための領域である。
入力領域1001は、参加者が毎日の参加者の状態を入力するための領域である。入力領域1001は、入力欄1018、入力欄1019、入力欄1020、入力欄1021、入力欄1022、コメント欄1023、及び「確定」ボタン1024を含む。
入力欄1018は、参加者が入力領域1001に参加者の状態を入力する日付が入力される領域である。参加者端末装置300は、現在の日付を自動的に取得し、取得された現在の日付を入力欄1018に表示してもよい。参加者端末装置300によって入力欄1018の値を送信された後、サーバ400は、入力欄1018の値から開始日302の値を減算し、減算された結果を、経過情報データベースD3の経過日数402に格納する。
入力欄1019は、入力欄1018に入力された日付において測定された、参加者の体重が入力される領域である。入力欄1019の値は、経過情報データベースD3の日々の体重403に相当する。
入力欄1020は、入力欄1018に入力された日付において参加者が歩いた歩数を入力する領域である。入力欄1020の値は、経過情報データベースD3の歩数4041に相当する。
入力欄1021には、実施カード領域と、実施の有無領域とが含まれる。実施カード領域は、F2において選択された食事メニュー又は運動メニュー、すなわち、100kcalカードの内容を表示する領域である。実施の有無領域は、F2において選択された食事メニュー又は運動メニューの内容を、入力欄1018に入力された日付において、参加者が実施したか否かを入力する領域である。本実施形態の実施の有無領域は、チェックボックスである。入力欄1021には、複数選択することが可能なように、チェックボックスが複数表示されてもよい。
参加者端末装置300は、取得された参加者IDを用いて、サーバ400の個人別プログラムデータベースD6から、選択食事メニュー703及び選択運動メニュー704の値を取得する。そして、取得された選択食事メニュー703及び選択運動メニュー704の値を、入力欄1021の実施カード領域に表示する。また、入力欄1021の実施の有無領域の値は、経過情報データベースD3の実施カード4043に相当する。
入力欄1022は、入力欄1018に入力された日付における生活イベントの有無を入力する領域である。本実施形態の生活イベントは、飲み会、間食、及び、深夜の食事である。入力欄1022の値は、経過情報データベースD3の飲み会4044、間食4045、及び、深夜の食事4046の値に相当する。
コメント欄1023は、参加者によるコメントを入力する領域である。コメント欄1023に入力される値が、経過情報データベースD3のコメント4047の値に相当する。
「確定」ボタン1024は、入力領域1001に入力された値をサーバ400に送信するためのボタンである。「確定」ボタン1024をクリックすることによって、入力領域1001に入力された値が、参加者端末装置300からサーバ400に送信される。そして、入力領域1001に入力された値を受信した後、サーバ400は、経過情報データベースD3に入力領域1001に入力された値を格納する。
表示領域1002は、日々の体重及び歩数のグラフ1003と、100kcalカードの実施率及び生活イベント1004と、を含む。表示領域1002には、入力領域1001によって入力された前日又は前回までの経過情報データベースD3の値が表示される。
日々の体重及び歩数のグラフ1003には、体重1005、歩数1006、10日目の目標体重1007、及び、20日目の目標体重1008が表示される。
体重1005は、経過情報データベースD3の日々の体重403を経過日数402毎に表示したグラフである。本実施形態の体重1005は、折れ線グラフである。
10日目の目標体重1007は、開始日302から10日目の10日毎目標405の値を示し、20日目の目標体重1008は、開始日302から20日目の10日毎目標405の値を示す。10日目の目標体重1007及び20日目の目標体重1008は、チェックポイントにおける目標体重を示す。
歩数1006は、経過情報データベースD3の歩数4041を経過日数402毎に表示したグラフである。本実施形態の歩数1006は、棒グラフである。
図10に示す日々の体重及び歩数のグラフ1003は、開始日302から10日目において、体重が目標体重を上回っているため、目標は達成されていないことを示す。しかし、開始日302から20日目において、体重が目標体重を下回っているため目標は達成されていることを示す。
100kcalカードの実施率及び生活イベント1004は、カード実施率1009、飲み会の有無1013、間食の有無1014、及び、深夜の食事の有無1015を含む。カード実施率1009は、100kcalカードの参加者による実施率を表示する領域である。
サーバ400は、F2において入力された、個人別プログラムデータベースD6の選択食事メニュー703及び選択運動メニュー704を参照し、1日に実施する100kcalカード(食事メニュー又は運動メニュー)の目標枚数に対して、実際に参加者によって実施された100kcalカードの総枚数の割合(実施率)を算出する。
本実施形態の参加者端末装置300は、カード実施率10009において、算出された割合を3種類のアイコン1010、1011、及び1012によって表示する。アイコン1010は、実施率30%未満を示し、アイコン1011は、実施率30%以上70%未満を示し、アイコン1012は、実施率70%以上を示す。
飲み会の有無1013、間食の有無1014、及び、深夜の食事の有無1015は、飲み会、間食、又は、深夜の食事などの生活イベントが行われたか否かを表示する領域である。本実施形態において、いずれかの生活イベントが行われたことを、参加者によって記録された場合、参加者端末装置300は、経過情報データベースD3の経過日数402に対応する位置にアイコン1017を表示する。
図10に示す100kcalカードの実施率及び生活イベント1004は、16日目における参加者が、100kcalカードを70%以上実施し、生活イベントのうち間食を取ったことを示す。また、図10に示す100kcalカードの実施率及び生活イベント1004は、20日目における参加者が、100kcalカードを30%未満しか実施せず、間食を取ったことを示す。
本実施形態の画面1000には、「類似事例検索」ボタン1025が表示される。参加者が「類似事例検索」ボタン1025を押すことによって、サーバ400は、参加者が「できる自信」が持てるような事例を事例データベースD100から抽出し、参加者端末装置300を介して参加者に提示する。すなわち、「類似事例検索」ボタン1025が押された場合、サーバ400は、図8の類似事例定時処理F5に示す処理を開始する。
次に、生活習慣改善プログラムを実施中の参加者(減量中の参加者)に実施する類似事例提示処理F5の詳細について説明する。
ここで、事例データベースD100の基本情報202、測定情報203及び検査値情報204等は、生活習慣改善プログラムが開始された際に測定されたものであり、参加者の意志によって変えることができない値である。また、10日毎目標達成フラグ406も、参加者の日々の行動によって変化する体重によって判定される結果であり、参加者の意志によって直接変えることができない値である。
これら基本情報202、測定情報203、検査値情報204、及び、10日毎目標達成フラグ406等は、参加者の意志によって変えることができない値であるため、以降の説明において不可変データと称する。一方、行動記録404等は、参加者が日々の行動において意志を持って変えることができる値であるため、以降の説明において可変データと称する。
図11は、本発明の実施形態の類似事例提示処理F5の処理を示すフローチャートである。
画面1000において、「類似事例検索」ボタン1025が押された後、参加者端末装置300は類似事例提示処理F5を実行する要求をサーバ400に送信する。そして、類似事例提示処理F5を実行する要求を受信した後、サーバ400は、類似事例提示手段M5によって、図11に示す類似事例提示処理F5を開始する。なお、参加者端末装置300は、類似事例提示処理F5を実行する要求とともに、「類似事例検索」ボタン1025を押した参加者(以下、利用者)の参加者ID等を、サーバ400に送信する。
まず、サーバ400は、参加者端末装置300から送信された、利用者の参加者IDに基づいて、事例データベースD100に含まれる利用者の事例を抽出する(ステップ1101)。
次に、サーバ400は、ステップ1101において抽出された利用者の事例のうち、基本情報202(性別及び年齢)をさらに抽出する。そして、事例データベースD100から、利用者以外の参加者の事例を検索する範囲を、抽出された基本情報202を基準にして決定する(ステップ1102)。
サーバ400は、例えば、ステップ1102において、利用者の性別と参加者の性別とが完全一致する事例であり、かつ、利用者の年齢から所定の範囲の年齢差の参加者の事例を、検索する範囲に決定してもよい。具体的には、サーバ400は、利用者が男性である場合、男性の参加者の事例であり、かつ、利用者の年齢から5歳以内の年齢差の参加者の事例を、検索する範囲に決定してもよい。
次に、サーバ400は、利用者の行動記録404を、可変データ又は不可変データに振り分ける(ステップ1109)。ステップ1109において利用者は、図12の問診画面2100を用いて、可変データ又は不可変データを選択してもよい。
図12は、本発明の実施形態の問診画面2100を示す説明図である。
問診画面2100は、利用者に可変データ又は不可変データを選択させるための画面である。本実施形態の問診画面2100は、類似事例提示F5において表示されるが、可変データ又は不可変データへの振り分けは、図8に示すF2又はF3などにおいて行われてもよい。
問診画面2100は、項目2102、及び、ラジオボタン2101を含む。項目2102には、歩数、100kcalカードの実施枚数、及び、生活イベントの回数など、減量のための行動が記載され、各々行動記録404に対応する。本実施形態のラジオボタン2101は、「改善できそう」、又は、「改善は困難」の二つのいずれかを選択させるためのラジオボタンである。
サーバ400は、図12の問診画面2100を参加者端末装置300に表示する。そして、表示された問診画面2100によって、各項目2102について、「改善できそう」のラジオボタン2101、又は「改善は困難」のラジオボタン2101のいずれかを、利用者に選択させる。
利用者は、自己の生活スタイル、又は、身体的若しくは環境的な制約に従って、より実施しやすい行動、又は実施することができそうな行動を示す項目2102について、「改善できそう」のラジオボタン2101を選択する。また、利用者は、自己の生活スタイル、又は、身体的若しくは環境的な制約に従って、実施が難しい行動を示す項目2102について、「改善は困難」のラジオボタン2101を選択する。
例えば、利用者が、営業職に従事しているために、飲み会の回数を減らすことが困難である場合、利用者は、飲み会の回数を示す項目2102について、「改善は困難」のラジオボタン2101を選択する。また、利用者が足に障害を持つために、歩行時間を増やすことが困難である場合、利用者は、歩数を示す項目2102について、「改善は困難」のラジオボタン2101を選択する。
また例えば、利用者が、歩く時間を自由に確保できる場合、歩数を示す項目2102について、「改善できそう」のラジオボタン2101を選択する。
さらに、項目2102のうち、利用者によって「改善できそう」のラジオボタン2101が選択された項目2102は、利用者の意志によって改善できる項目であり、他の参加者が実施した同じ項目を目標にできる項目である。一方、利用者によって「改善は困難」のラジオボタン2101が選択された項目2102は、利用者の意志によって改善することが困難な項目であり、利用者が他の参加者が実施した同じ項目を参照しても、「自分でもできる自信」を得ることが難しい項目である。
このため、以降の処理において、「改善できそう」のラジオボタン2101が選択された項目2102は、可変データとして扱われる。また、「改善は困難」 のラジオボタン2101が選択された項目2102は、不可変データとして扱われる。
図12の画面2100において、「歩数」、「カード実施枚数」、及び、「間食の回数」の項目2102が、「改善できそう」を選択されている。このため、「歩数」、「カード実施枚数」、及び、「間食の回数」に対応する事例データベースD100の値は、以降において、可変データとして扱われる。すなわち、行動記録404のうち、歩数4041、実施カード4043、及び、間食4045が、可変データとして扱われる。
図12の画面2100において、「飲み会の回数」、及び、「深夜の食事の回数」の項目2102が、「改善は困難」を選択されている。このため、「飲み会の回数」、及び、「深夜の食事の回数」に対応する事例データベースD100の値は、以降において、不可変データとして扱われる。すなわち、行動記録404のうち、飲み会4044、及び、深夜の食事4046が、不可変データとして扱われる。
本発明は、可変データ及び不可変データを、利用者に選択させることによって、利用者毎の生活スタイル、又は、身体的若しくは環境的な制約などに従って、より最適な目標となる事例を抽出することができる。また、図12の画面2100を用いることによって、利用者毎に不可変データ及び可変データの項目2102を変更できる。
ステップ1109の後、サーバ400は、事例データベースD100から、利用者以外の参加者の事例のうち、図11のステップ1104の処理が行われていない事例を抽出する(ステップ1103)。
ステップ1103の後、サーバ400は、ステップ1103において抽出された参加者の事例が、ステップ1102において決定された検索範囲に該当し、かつ、プログラム終了フラグ306が「1」であり、かつ、目標達成フラグ307が「1」であるか否かを判定する(ステップ1104)。
すなわち、前述のとおり、プログラム終了フラグ306が「1」である事例は、既に生活習慣改善プログラムが終了した参加者の事例である。また、目標達成フラグ307が「1」である事例は、目標が達成された参加者の事例である。すなわち、サーバ400は、ステップ1104において、既に終了し、目標が達成された事例のうち、ステップ1102において決定された検索範囲に該当する事例を抽出する。
ステップ1103において抽出された参加者の事例が、ステップ1102において決定された検索範囲に該当し、かつ、プログラム終了フラグ306が「1」であり、かつ、目標達成フラグ307が「1」である事例ではない場合、サーバ400は、ステップ1107に移行する。
ステップ1103において抽出された参加者の事例が、ステップ1102において決定された検索範囲に該当し、かつ、プログラム終了フラグ306が「1」であり、かつ、目標達成フラグ307が「1」である事例である場合、サーバ400は、ステップ1105に移行する。ステップ1104によって、生活習慣改善プログラムを終了した参加者のうち目標を達成した参加者のみが抽出されるため、減量の失敗事例を不用意に表示することによる「自分でもできる自信」を利用者が喪失するのを未然に防ぐことができる。
ステップ1105において、サーバ400は、ステップ1101において抽出された利用者の事例と、ステップ1104において抽出された参加者の事例において、不可変データの総合類似度を算出する(ステップ1105)。不可変データの総合類似度の算出する方法の詳細は、後述する。
ステップ1105において算出される総合類似度は、測定情報203(例えば、体重、BMI、及び、腹囲)と、検査値情報204と、10日毎目標達成フラグ406と、ステップ1109において「改善は困難」であると選択された行動記録404とを、利用者及び参加者間において比較することによって、利用者と参加者とが総合的にどれだけ類似しているかを示す指標である。すなわち、サーバ400は、ステップ1105において、利用者及び参加者間において不可変データを比較する指標を算出する。なお、10日毎目標達成フラグ406は、目標を達成するまでの経過を示す。
次に、サーバ400は、ステップ1101において抽出された利用者の事例とステップ1103において抽出された参加者の事例において、可変データの総合不一致度を算出する(ステップ1106)。可変データの総合不一致度を算出する方法の詳細は、後述する。
ステップ1106において算出される総合不一致度は、可変データを利用者及び参加者間で比較することによって、減量を目標とした、推奨されるレベルの取組みを、利用者よりも参加者の方がどの程度実施していたかを示す指標である。可変データは、前述のとおり、歩数4041、実施カード4043、生活イベント(飲み会4044、間食4045、及び、深夜の食事4046)のうち、ステップ1109において「改善できそう」であると選択された行動記録404である。
ステップ1104又はステップ1106の後、サーバ400は、上記ステップ1104〜ステップ1106の処理を利用者以外の全ての参加者の事例に実行したか否かを判定する(ステップ1107)。全ての事例を処理していない場合、サーバ400は、ステップ1103に戻り、ステップ1104〜ステップ1106の処理を繰り返す。全ての事例に、ステップ1104〜ステップ1106の処理を実行した場合、ステップ1108に移行する。
次に、サーバ400は、不可変データの総合類似度と、可変データの総合不一致度とが算出された事例を、参加者端末装置300に出力する(ステップ1108)。出力結果は、後述する。
図13は、本発明の実施形態の不可変データから総合類似度を算出する処理の詳細を示すフローチャートである。
図13に示す処理は、図11に示すステップ1105に相当する。サーバ400は、類似事例提示手段M5によって、ステップ1105を処理する。
まず、サーバ400は、利用者の不可変データと、参加者の不可変データの各項目に対して、項目毎の類似度を、算出する(ステップ1201)。すなわち、サーバ400は、測定値情報203、検査値情報204、10日毎目標達成フラグ406、及び、行動記録404のうち、ステップ1109において不可変データとされた項目について、利用者及び参加者間で類似度を算出する。
ステップ1201において、サーバ400は、測定情報203、検査値情報204については、利用者の各項目の値と参加者の各項目の値との差の割合(%)によって、類似度を算出する。例えば、利用者の腹囲をA(K)、及び、参加者の腹囲をA(S)とした場合、サーバ400は、腹囲差の割合を以下の計算式によって算出する。
{(A(K)−A(S))/A(K)}×100
さらに、サーバ400は、腹囲差の割合を、類似度に変換する。サーバ400は、例えば、図14Aに示す変換グラフによって、腹囲差の割合を類似度に変換する。
図14Aは、本発明の実施形態の類似度へ変換するためのグラフを示す説明図である。
図14Aに示すグラフは、サーバ400の記憶領域にあらかじめ格納され、閾値X及び閾値Yの値も、サーバ400の記憶領域にあらかじめ格納される。
図14Aに示すグラフは、横軸が腹囲差の割合を示し、縦軸が類似度を示す。図14Aのグラフは、腹囲差の割合が±X%未満の場合、類似度=1、腹囲差が±X%〜Y%未満の場合、類似度=0.5、腹囲差が±Y%以上の場合、類似度=0を示す
サーバ400は、測定情報203(体重及びBMI)、及び、検査値情報204(空腹時血糖、HbA1c、中性脂肪、HDLコレステロール、収縮期血圧、及び、拡張期血圧)等の各項目も、前述の腹囲と同じく、利用者と参加者との値の差の割合を算出する。そして、図14Aのグラフを用いて算出された差の割合を類似度に変換する。
このとき、閾値X及び閾値Yの値には、それぞれの項目に従って異なる値があらかじめ格納されてもよい。また、図14Aの変換グラフの代わりに、図14Bのように、利用者及び参加者の差の割合と、類似度とが連続的に変化するグラフを用いてもよい。
図14Bは、本発明の実施形態の類似度へ変換するための別のグラフを示す説明図である。
図14Bに示すグラフも、サーバ400の記憶領域にあらかじめ格納される。サーバ400は、算出された利用者と参加者との各項目の差の割合に従って、各項目の類似度を算出する。
サーバ400は、ステップ1201において、10日毎目標達成フラグ406の類似度も算出する。10日毎目標達成フラグ406は、「0」又は「1」の2値であるため、サーバ400は、10日毎、すなわちチェックポイントにおける10日毎目標達成フラグ406の値について、利用者及び参加者間の差の絶対値を用いることによって、類似度を算出する。
なお、利用者が生活習慣改善プログラムの途中である場合、サーバ400は、利用者の経過情報データベースD3の最新の経過日数402までのチェックポイントにおける10日毎目標達成フラグ406について、利用者及び参加者間を比較する。
例えば、同じ経過日数402における利用者の10日毎目標達成フラグ406の値をF(K)、参加者の10日毎目標達成フラグ406の値をF(S)とした場合、サーバ400は、10日毎の類似度を以下の計算式によって算出する。
1−|F(K)−F(S)|
同じ経過日数402における10日毎目標達成フラグ406の値が、利用者及び参加者間で一致している場合、10日毎の類似度は1であり、一致していない場合、10日毎の類似度は0である。10日毎目標達成フラグ406の類似度は、10日毎の各チェックポイントにおける減量の経過の類似度を示す。
行動記録404の不可変データのうち、10日毎目標達成フラグ406と同じく、値が2値である項目も、10日毎目標達成フラグ406と同様に類似度を算出する。ただし、行動記録404の不可変データの類似度は、利用者の経過日数402の各日において算出され、各日において算出された値を加算された後、利用者の経過日数402によって除算されることによって求まる。
次に、サーバ400は、不可変データの全ての項目の類似度を算出したかどうかを判定する(ステップ1202)。類似度が算出されていない項目がある場合、ステップ1201をさらに実行する。
全ての項目の類似度を算出した場合、サーバ400は、総合類似度を算出する(ステップ1203)。本実施形態の総合類似度は、ステップ1201において算出された各項目の類似度の総和を、項目数によって除算した値である。本実施形態の総合類似度は、最大値が1である。
すなわち、総合類似度が1に近いほど、利用者と参加者との各々の、測定情報203(体重、BMI、及び、腹囲)、検査値情報204、10日毎目標達成フラグ406、及び、利用者の意思によって変えることができない行動記録404の項目が、総合的に近いことを示す。
なお、本実施形態の総合類似度の算出方法は一例であり、本発明は、不可変データの類似度を定量的に算出できる方法であれば、いずれの方法を用いてもよい。
図15は、本発明の実施形態の可変データから総合不一致度を算出する処理の詳細を示すフローチャートである。
図15に示す処理は、図11に示すステップ1106に相当する。サーバ400は、類似事例提示手段M5によってステップ1106を処理する。
まず、サーバ400は、参加者の事例の可変データ、すなわち、参加者の事例のうち、利用者によって「改善できそう」と選択された行動記録404の各項目について、利用者及び参加者の事例を、あらかじめ項目毎に設定された指標を用いることによって、レベル分けする(ステップ1401)。本実施形態のレベル分けは、減量するためにどれだけ推奨される行動であるかによって定められる。
図16は、本発明の実施形態のレベル判別テーブル1500を示す説明図である。
図16のレベル判別テーブル1500は、管理者等によってあらかじめサーバ400の記憶領域に格納されるテーブルである。サーバ400は、図16に示すようなレベル判別テーブル1500を用いて、参加者の事例に含まれる可変データの各項目をレベル分けする。
レベル判別テーブル1500の項目は、行動記録404の項目に対応する。本実施形態のレベル判別テーブル1500において、歩数1501は、行動記録404の歩数4041に対応し、実施カード枚数1502は、行動記録404の実施カード総枚数4042に対応し、飲み会1503は、行動記録404の飲み会4044に対応し、間食1504は、行動記録404の間食4045に対応し、深夜の食事1505は、行動記録404の深夜の食事4046に対応する。
例えば、項目が1日の平均歩数である場合、レベル1は、6000歩未満であり、レベル2は、6000〜9000歩未満であり、レベル3は、9000〜11000歩未満であり、レベル4は、11000〜15000歩未満であり、レベル5は、15000歩以上である。
また、例えば、項目が1日に実施する100kcalカードの平均枚数である場合、レベル1は2枚未満であり、レベル2は2〜3枚未満であり、レベル3は3〜4枚未満であり、レベル4は4〜5枚未満であり、レベル5は5枚以上である。
本実施形態のレベル判別テーブル1500において、レベルの値が高い項目は、減量するために指導上推奨される生活行動であることを示す。例えば、歩数1501は、レベル5に近づけば近づくほど、すなわち、歩数が増えれば増えるほど、減量するために推奨される行動であることを示す。
また、このレベル判別テーブル1500における各レベルを分割する閾値は、事例データベースD100に含まれる生活習慣改善プログラムを終了した全参加者の目標達成フラグ307と行動記録404とに基づいて、あらかじめ決定される。
すなわち、各レベルを分割する閾値は、目標を達成した参加者が実施した、行動記録404の各項目の値に、どれくらい近いかによって決定される。具体的には、行動記録404の各項目の値分、生活行動を実施した参加者の中で、目標を達成した参加者の人数が多いほど、その項目の値には、高いレベルが割り当てられる。
例えば、レベル判別テーブル1500における各レベルを分割する閾値は、ロジスティック回帰分析などの統計学的手法を用いて、算出される。
図17は、本発明の実施形態のレベルを分割する閾値を算出するためのモデル式1601を示す説明図である。
モデル式1601は、行動記録404の各項目の平均値に対する目標達成率を示す。各項目の平均値は、利用者の経過日数402分の各項目の値を平均した値である。サーバ400は、行動記録404の各項目と、目標達成フラグ307とに基づいて、行動記録404の各項目の値に対する、目標を達成した参加者の人数を割合(目標達成率)によって算出する。そして、サーバ400は、算出結果に基づいて、モデル式1601を生成する。さらに、サーバ400は、算出された目標達成率が5段階に分けられるように、各項目の閾値を決定する。
図17に示すモデル式1601は、1日の平均歩数に対する目標達成率を示す。そして、20、40、60、及び、80%の目標達成率において、1日の平均歩数の閾値が決定される。
なお、モデル式1601は、サーバ400以外の計算機によって算出され、サーバ400に入力されてもよい。
また、各レベルを分割する閾値は、利用者自身の可変データを基準に、利用者自身によって設定されてもよい。例えば、歩数について、利用者Aの場合は、利用者Aの1日の平均歩数+1000歩以下を利用者Aと同一レベル、利用者Aの1日の平均歩数+1001歩以上2000歩以下を利用者Aよりも+1レベルとし、利用者Bの場合は、利用者Bの1日の平均歩数+500歩以下を利用者Bと同一レベル、利用者Bの1日の平均歩数+501歩以上1000歩未満を利用者Bよりも+1レベルとする。これにより、利用者自身が変えることができる(改善できる)と感じる範囲の個人差に応じた閾値を設定できる。
サーバ400は、ステップ1401において、レベル判別テーブル1500を用いて、可変データについて、利用者及び参加者の事例をレベル分けする。例えば、可変データが歩数4041及び飲み会4044であった場合、サーバ400は、利用者の歩数4041及び飲み会4044の値と、参加者の歩数4041及び飲み会4044の値とをレベル分けする。
ステップ1401において各項目のレベル分けをした後、サーバ400は、ステップ1401においてレベル分けされた利用者及び参加者の可変データの項目のレベルを用いて、項目毎に、利用者及び参加者間の不一致度を算出する(ステップ1402)。
具体的には、サーバ400は、ステップ1402において、利用者と参加者とのレベルの差を、項目毎に算出する。サーバ400は、各項目について、参加者のレベルから利用者のレベルを減算することによって、利用者と参加者とのレベルの差を算出する。そして、サーバ400は、図18に示すグラフを用いて、利用者と参加者とのレベルの差を、各項目の不一致度に変換する。
図18は、本発明の実施形態の利用者と参加者とのレベルの差を不一致度へ変換するためのグラフを示す説明図である。
図18に示すグラフにおいて、利用者と参加者とのレベルの差が、+1、+2、+3の場合、各項目の不一致度は、各々+1、+2、+3である。そして、利用者と参加者とのレベルの差が、0よりも低い場合、各項目の不一致度は、0である。すなわち、利用者よりも参加者のレベルが低い場合、項目の不一致度は0である。これは、利用者による観察学習において、利用者の現状よりもレベルが高い(推奨される)生活行動を実施している参加者の事例を参照させ、利用者に高いレベルを目指すよう促すためである。
ステップ1402の後、サーバ400は、可変データの全ての項目の不一致度を算出したか否かを判定する(ステップ1403)。不一致度を算出していない項目がある場合、サーバ400は、ステップ1401に戻る。
全ての項目の不一致度を算出した場合、サーバ400は、総合不一致度を算出する(ステップ1404)。総合不一致度は、ステップ1402において算出された各項目の不一致度の総和である。本実施形態の総合不一致度の最小値は0であり、総合不一致度の最大値は各項目のレベル数から1を減算した値の合計値である。
総合不一致度が大きいほど、可変データ(すなわち、意志によって変えることができる歩数4041、実施カード4043、又は、生活イベント)についての生活行動を、利用者よりも参加者の方が、より推奨されるレベルにおいて、減量のために生活行動を実施したことを示す。
なお、本実施形態の総合不一致度の算出方法は一例であり、本発明は、可変データの不一致度を定量的に算出できる方法であれば、いずれの方法を用いてもよい。
サーバ400は、ステップ1404の後、図15に示す処理を終了し、ステップ1107に移行する。
図19は、本発明の実施形態の利用者が操作する参加者端末装置300に結果を表示する処理の詳細を示すフローチャートである。
図19に示す処理は、図11に示すステップ1108に相当する。サーバ400は、類似事例提示手段M5によってステップ1108を処理する。
まず、サーバ400は、ステップ1105及びステップ1106の処理がされた事例のうち、一つの事例を抽出し、抽出された一つの事例について、利用者と参加者との総合不一致度が1以上であるかを判定する(ステップ2001)。ここで、総合不一致度が1未満、すなわち0であった場合、総合不一致度は、利用者と参加者との生活行動が同じか、又は、参加者よりも利用者の方が推奨されるレベルで生活行動を実施していることを示す。
すなわち、ステップ2001において総合不一致度が1未満であると判定された参加者の事例は利用者による観察学習に適さない事例である。このため、ステップ2001において総合不一致度が1未満であると判定された場合、サーバ400は、ステップ2001の後、ステップ2002を実行せず、ステップ2003に移行する。
ステップ2001において、総合不一致度が1以上であると判定された場合、サーバ400は、各参加者の事例に対応する点を、参加者端末装置300に表示されたグラフ上に、出力させる(ステップ2002)。本実施形態の参加者端末装置300に表示されたグラフは、横軸がステップ1105において算出された総合類似度を示し、縦軸がステップ1106において算出された総合不一致度である。
ステップ2001又は2002の後、サーバ400は、ステップ1105及びステップ1106の処理がされた全ての事例について、ステップ2001又はステップ2002の処理が終了したか否かを判定する(ステップ2003)。処理が終了した場合、サーバ400は、ステップ2004に移行し、終了していない場合ステップ2001に戻る。
ステップ2003の後、サーバ400は、ステップ2002において参加者端末装置300上のグラフ上に出力させた点を利用者がクリックしたか否かを判定する(ステップ2004)。サーバ400は、ステップ2004において、利用者が参加者端末装置300上のグラフ上に出力させた点をクリックするか否かを、所定時間において判定してもよい。
利用者が、参加者端末装置300上のグラフ上に出力させた点をクリックしない場合、サーバ400は、図19に示す処理を終了する。
利用者が、参加者端末装置300上のグラフ上に出力させた点をクリックした場合、サーバ400は、その点の対象となる事例を、事例データベースD100から抽出する(ステップ2005)。なお、事例の抽出には、事例に対応する参加者IDが用いられる。
ステップ2005の後、サーバ400は、ステップ2006において抽出された事例に、ステップ1402において算出された不一致度が1以上の可変データ、すなわち利用者よりも推奨されるレベルによって実施していた生活行動を、参加者端末装置300に強調して表示させる(ステップ2006)。
図20は、本発明の実施形態の参加者端末装置に出力される画面を示す説明図である。
図20に示す画面は、ステップ2001からステップ2003までの処理によって出力される画面である。
図20に示す画面1800は、表示領域1801、表示領域1802、及び、表示領域1803を含む。表示領域1801は、利用者の日々のデータを表示する領域である。表示領域1802は、利用者が行動記録404の項目をどの程度実施したかを表示する領域である。表示領域1803は、類似事例検索結果を表示する領域である。
表示領域1801には、図10に示す表示領域1002と同じ情報が表示される。
表示領域1802には、利用者の行動記録404の項目が、図16のレベル判別テーブル1500において指標として用いられた単位によって表示される。すなわち、行動記録404の可変データの平均値である。例えば、歩数4041は、1日の平均歩数によって表示され、実施カード4043は、1日の平均実施枚数によって表示される。
表示領域1802において、各項目には、ステップ1401におけるレベル分けの結果が、「Lv.1」、「Lv.3」のように表示される。表示領域1802によって、利用者は、自らが実施した生活行動の状況が、いずれのレベルに位置しているかを把握できる。
表示領域1803には、図11のステップ1104及び図19のステップ2001によって抽出された参加者の事例を示す点と、利用者の事例を示す点とが表示される。表示領域1803には、横軸が総合類似度であり、縦軸が総合不一致度であるグラフが表示される。利用者の事例を示す点は、総合類似度が1であり、総合不一致度が0である位置に表示される。
表示領域1803において、横軸方向の位置が1に近く表示される参加者の事例ほど、不可変データが利用者に近い事例であることを示す。すなわち、横軸方向の位置が1に近く表示される事例ほど、意志によって変えることができない、生活スタイル、又は、身体的若しくは環境的な制約が利用者に近い事例であることを示す。
また、縦軸方向の位置は、参加者が、意志によって変えることができる生活行動を、利用者よりもどの程度高いレベルで実施したかを示す。さらに、縦軸方向の点の位置が+1、+2、+3となるにしたがって、生活行動に大きな差があることを示す。図20に示す表示領域1803は、+3以下の総合不一致度が表示されるが、+4以上の総合不一致度が表示されてもよい。また、あらかじめ表示する総合不一致度の範囲が指定されてもよい。
利用者は、表示領域1803を参照することによって、観察学習をした結果、利用者がみならうべき事例を選択する。利用者がみならうべき事例は、総合類似度が+1に等しい、又は、近い値であり、総合不一致度が利用者よりも上回り、かつ、利用者に最も近い事例である。すなわち、点1804は、利用者に類似しすぎず、利用者から離れすぎず、利用者よりも推奨される生活行動を実施している事例を示す。
サーバ400は、参加者端末装置300に、利用者がみならうべき事例を、図20に示す点1804のように、太い線で描かれることによって強調表示させてもよい。
図21は、本発明の実施形態の点1804が選択された場合に、参加者端末装置300に出力される画面を示す説明図である。
図20に示す点1804が利用者によって選択された場合、ステップ2005において抽出された事例の詳細データが、図21の表示領域1903のように表示される。図21の画面1900は、図20の表示領域1801と表示領域1802とを含み、また、表示領域1903を含む。
表示領域1903には、図20の表示領域1803において選択された点1804に対応する、参加者の事例の日々の行動記録404とステップ1401においてレベル分けされたレベルなどとが表示される。このとき、ステップ2006によって、点1804に対応する参加者の事例のうち、不一致度が0よりも大きい可変データ(画面1900では歩数)が強調して表示される。
図21に示す表示領域1903は、歩数4041に対応する表示が、太枠によって強調された場合の表示である。
これによって、利用者は、表示領域1801及び表示領域1802と、表示領域1903を観察学習することによって、自分に類似する過去の成功事例の中で、生活行動が自分と適度に差がある事例を容易に参照できるようになる。さらに、自分よりもその事例の方が推奨される生活行動を容易に参照できるようになる。このため、利用者は、自分がどの生活行動をどの程度変えれば、すなわち、どの生活行動を、より推奨されるレベルによって実施すれば、目標達成に近づくかを容易に参照できるようになり、「自分でもできる自信」を得られるようになる。
なお、図20及び図21に示す画面は、例であり、利用者と参加者の事例を比較することができれば、いかなる表示方法であってもよい。
本実施形態によれば、利用者に類似しすぎず、一方、利用者から離れすぎず、利用者よりも推奨される生活行動を実施している事例を、利用者に観察させることができる。そして、利用者が「自分でもできる自信」を得ることができ、生活習慣改善プログラムの継続率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、行動記録404に含まれる項目の中から、可変データ又は不可変データを、利用者に選択させることによって、利用者の生活スタイル、又は、身体的若しくは環境的な制約に従った、より適切な成功事例を抽出することができる。