JP2015060141A - トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コアの表面に薄いシェル層を均一に形成する。又は、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させる。
【解決手段】トナーが、コア11と、コア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を複数含む。そして、コア11とシェル層12との間には分散剤が存在しない。また、トナーの製造方法が、コア11を形成するステップと、分散剤を含まない液中でシェル層12の材料とコア11とを混合するステップと、分散剤を含まない液中でシェル層12の材料とコア11とを結合させて、コア11とコア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を形成するステップと、分散剤を含まずトナー粒子10を含む液を固液分離するステップとを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、トナー及びその製造方法に関し、特にカプセルトナー及びその製造方法に関する。
カプセルトナーは、コアと、コアの表面に形成されたシェル層(カプセル層)とから構成される。
特許文献1にはトナーの製造方法が開示されている。この方法では、水性媒体中において、表示記録材料及び結着樹脂を含有する芯物質の周囲に尿素樹脂又はメラミン樹脂からなる外殻(シェル層)を形成することによりマイクロカプセルを調製した後、カチオン性界面活性剤又はカチオン性高分子化合物を添加して噴霧及び乾燥する。
特許文献2にはトナーの製造方法が開示されている。この方法は、分散剤が溶解している水系媒体に粉体トナーを固体状態で分散する工程と、分散物に熱硬化性樹脂のモノマー又はプレポリマーを混合する工程と、粉体トナーを溶融することなく原料を樹脂化して熱硬化性樹脂を含む薄膜(シェル層)をトナーの表面に被覆する工程とを具備する。
特開昭58−111050号公報 特開2004−138985号公報
特許文献1に記載されるトナーの製造方法では、シェル層を形成した後、分散剤を添加する。このため、シェル層を形成した後、分散剤を添加する工程が必要になる。工程数が増えると、トナーを製造するために必要なコストが増大し、市場からのコスト要求に応えることが難しくなる。また、添加した分散剤が、シェル層の薄膜化を困難にしたりシェル層を不均一にしたりすることが懸念される。
特許文献2に記載されるトナーの製造方法では、分散剤を含む溶液中でシェル層を形成する。シェル層の形成(カプセル化)において分散剤を使用するため、コアの表面に吸着した分散剤が、シェル層の薄膜化を困難にしたりシェル層を不均一にしたりすることが懸念される。
シェル層が厚くなり過ぎたりシェル層が不均一になったりすると、トナーの定着性又はブロッキング性が低下し易くなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、コアの表面に薄いシェル層を均一に形成することを目的とする。また、本発明は、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることを他の目的とする。また、本発明は、少ない工程で良質のトナーを製造することのできるトナーの製造方法を提供することを他の目的とする。
本発明に係る第1のトナーは、コアと、前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を複数含む。そして、前記コアと前記シェル層との間に分散剤が存在しない。
本発明に係る第2のトナーは、コアと、前記コアの表面に形成されたシェル層と、分散剤とを有するトナー粒子を複数含む。そして、前記コアと前記シェル層との間に存在する前記分散剤の量は前記コアの質量に対して1質量%以下である。
本発明に係る第1のトナーの製造方法は、コアを形成するステップと、分散剤を含まない液中でシェル層の材料と前記コアとを混合するステップと、前記分散剤を含まない液中で前記シェル層の材料と前記コアとを結合させて、前記コアと前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を形成するステップと、分散剤を含まず前記トナー粒子を含む前記液を固液分離するステップとを含む。
本発明に係る第2のトナーの製造方法は、コアを形成するステップと、前記コアの質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中でシェル層の材料と前記コアとを混合するステップと、前記コアの質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中で前記シェル層の材料と前記コアとを結合させて、前記コアと前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を形成するステップと、前記コアの質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤と前記トナー粒子とを含む前記液を固液分離するステップとを含む。
本発明によれば、コアの表面に薄いシェル層を均一に形成することが可能になる。また、本発明によれば、この効果に加えて又はこの効果に代えて、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になるという効果が奏される場合がある。また、本発明によれば、上記効果に加えて又は上記効果に代えて、少ない工程で良質のトナーを製造することのできるトナーの製造方法を提供することが可能になるという効果が奏される場合がある。
本発明の実施形態に係るトナーを構成するトナー粒子の構造を示す図である。 S字カーブから軟化点を読み取る方法を説明するための図である。 本発明の実施例においてブロッキング性の評価に用いた評価機の概要を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係るトナーは、静電荷像現像用のカプセルトナーである。本実施形態のトナーは、多数の粒子(以下、トナー粒子という)から構成される。本実施形態に係るトナーは、例えば電子写真装置で用いることができる。
電子写真装置では、トナーを含む現像剤を用いて静電荷像を現像する。これにより、感光体上に形成された静電潜像に、帯電したトナーが付着する。そして、付着したトナーを転写ベルトに転写した後、さらに転写ベルト上のトナー像を例えば紙に転写し、熱によりトナーを定着させる。これにより、紙に画像が形成される。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーを用いてそれぞれのトナー像を重ね合わせれば、フルカラー画像を得ることができる。
以下、図1を参照して、本実施形態に係るトナー(特にトナー粒子)の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るトナーを構成するトナー粒子10の構造を示す図である。
図1に示すように、トナー粒子10は、アニオン性のコア11と、コア11の表面に形成されたカチオン性のシェル層12(カプセル層)と、外添剤13とから構成される。
コア11は、結着樹脂11aと、内添剤11b(着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉等)とから構成される。コア11は、シェル層12によって被覆されている。シェル層12の表面には外添剤13が付着している。
ただし、トナー粒子の構成は上記に限られない。例えば、必要がなければ内添剤11b又は外添剤13を割愛してもよい。また、トナー粒子は、コア11の表面に複数のシェル層12を有していてもよい。積層された複数のシェル層12をトナー粒子が有する場合は、複数のシェル層12のうち最外のシェル層12がカチオン性を有することが好ましい。
コア11がアニオン性を有し、シェル層12がカチオン性を有することが好ましい。コア11がアニオン性を有することで、シェル層12の形成時にカチオン性のシェル層12の材料をコア11の表面に引き付けることが可能になる。詳しくは、例えば水性媒体中で負に帯電するコア11と水性媒体中で正に帯電するシェル層12の材料とが相互に電気的に引き寄せられ、例えばin−situ重合によりコア11の表面にシェル層12が形成される。これにより、分散剤を用いて水性媒体中にコア11を高度に分散させずとも、コア11の表面に均一なシェル層12を形成し易くなる。
コア11においては、コア成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂11aが占める。このため、結着樹脂11aの極性がコア11全体の極性に大きな影響を与える。例えば結着樹脂11aがエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有している場合には、コア11はアニオン性になる傾向が強くなり、例えば結着樹脂11aがアミノ基、アミン、又はアミド基を有している場合には、コア11はカチオン性になる傾向が強くなる。
本実施形態においてコア11がアニオン性であることの指標は、pHが4に調整された水性媒体中で測定されるコア11のゼータ電位が負極性を示すことである。コア11とシェル層12との結合を強めるためには、コア11のpH4におけるゼータ電位が0Vよりも小さく、トナー粒子10のpH4におけるゼータ電位が0Vよりも大きいことが好ましい。なお、本実施形態においてpH4はシェル層12の形成時のpHに相当する。
ゼータ電位の測定方法としては、電気泳動法、超音波法、又はESA(電気音響)法等が挙げられる。
電気泳動法は、粒子分散液に電場を印加して分散液中の帯電粒子を電気泳動させ、電気泳動速度に基づきゼータ電位を算出する方法である。電気泳動法としては、レーザードップラー法(電気泳動している粒子にレーザー光を照射し、得られた散乱光のドップラーシフト量から電気泳動速度を求める方法)等が挙げられる。レーザードップラー法は、分散液中の粒子濃度を高濃度とする必要がなく、ゼータ電位の算出に必要なパラメーターの数が少なく、加えて電気泳動速度を感度よく検出できるという利点を有する。
超音波法は、粒子分散液に超音波を照射して分散液中の帯電粒子を振動させ、この振動によって生じる電位差に基づきゼータ電位を算出する方法である。
ESA法では、粒子分散液に高周波電圧を印加して分散液中の帯電粒子を振動させて超音波を発生させる。そして、その超音波の大きさ(強さ)からゼータ電位を算出する。
超音波法及びESA法は、粒子濃度が高い(例えば、20質量%を超える)粒子分散液であっても、ゼータ電位を感度よく測定することができるという利点を有する。
以下、コア11の全体構成、コア11の成分(結着樹脂11a及び内添剤11b)、シェル層12の全体構成、シェル層12の成分(電荷制御剤)、及び外添剤13について、順に説明する。
[コア]
本実施形態のトナー粒子10を構成するコア11は、結着樹脂11a及び内添剤11b(着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含む。ただし、トナーの用途等に応じて必要のない成分(着色剤、離型剤、電荷制御剤、又は磁性粉等)を割愛してもよい。
[結着樹脂(コア)]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10のコア11を構成する結着樹脂11aについて説明する。
結着樹脂11aが強いアニオン性を得るためには、結着樹脂11aの水酸基価(OHV値)及び酸価(AV値)がそれぞれ10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上であることがより好ましい。
結着樹脂11aのガラス転移点(Tg)は、シェル層12に含まれる熱硬化性樹脂の硬化開始温度以下であることが好ましい。こうした結着樹脂11aを用いれば、高速定着時においても十分な定着性が得られる。熱硬化性樹脂(特に、メラミン樹脂)の硬化開始温度は55℃程度であることが多い。結着樹脂11aのTgは、20℃以上であることが好ましく、30℃以上55℃以下であることがより好ましく、30℃以上50℃以下であることがさらに好ましい。結着樹脂11aのTgが20℃以上であるとシェル層12の形成時にコア11が凝集しにくくなる。
結着樹脂11aのTgは、示差走査熱量計(例えば、セイコーインスツルメンツ社製「DSC−6200」)を用いて結着樹脂11aの吸熱曲線を測定することにより、吸熱曲線における比熱の変化点から求めることができる。詳細には、測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25℃〜200℃かつ昇温速度10℃/分の条件で結着樹脂11aの吸熱曲線を求め、得られた吸熱曲線に基づいてTgを求める方法が挙げられる。
結着樹脂11aの軟化点(Tm)は100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。結着樹脂11aのTmが100℃以下(より好ましくは80℃以下)であることで、高速定着時においても十分な定着性を得ることが可能になる。また、異なるTmを有する複数の結着樹脂を組み合わせることで、結着樹脂11aのTmを調整することができる。
結着樹脂11aのTmの測定には、高架式フローテスター(例えば、島津製作所社製「CFT−500D」)を用いることができる。例えば、測定試料を高架式フローテスターにセットし、所定の条件で試料を溶融流出させてS字カーブ(温度(℃)/ストローク(mm)に関するS字カーブ)を求め、得られたS字カーブから結着樹脂11aのTmを読み取る。
ここで、図2を参照して、S字カーブから結着樹脂11aのTmを読み取る方法について説明する。図2はS字カーブの一例を示すグラフである。
図2において、S1はストロークの最大値を示し、S2は低温側のベースラインのストローク値を示す。S字カーブ中のストロークの値が(S1+S2)/2となる温度を測定試料のTmとする。
図1を参照して説明を続ける。
結着樹脂11aは、例えば官能基としてエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、メチル基、カルボキシル基、又はアミノ基を有する樹脂であることが好ましい。結着樹脂11aとしては、分子中に水酸基、カルボキシル基、又はアミノ基のような官能基を有する樹脂が好ましく、分子中に水酸基及び/又はカルボキシル基を有する樹脂がより好ましい。このような官能基を有するコア11(結着樹脂11a)は、シェル層12の材料(例えば、メチロールメラミン)と反応して化学的に結合し易くなる。こうした化学的な結合が生じると、コア11とシェル層12との結合が強固になる。
結着樹脂11aとしては、熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂の好適な例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、又はスチレン−ブタジエン系樹脂が挙げられる。中でも、スチレンアクリル系樹脂及びポリエステル樹脂はそれぞれ、トナー中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、及び被記録媒体に対する定着性に優れる。
(スチレンアクリル系樹脂)
以下、結着樹脂11aとして用いられるスチレンアクリル系樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、例えばスチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。
スチレン系単量体の好適な例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、又はp−エチルスチレンが挙げられる。
アクリル系単量体の好適な例としては、(メタ)アクリル酸、特に(メタ)アクリル酸アルキルエステル又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)メタアクリル酸メチル、(メタ)メタアクリル酸エチル、(メタ)メタアクリル酸n−ブチル、又は(メタ)メタアクリル酸iso−ブチルが好ましい。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシプロピルが好ましい。
スチレンアクリル系樹脂を調製する際に、水酸基を有する単量体(p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等)を用いることで、スチレンアクリル系樹脂に水酸基を導入できる。例えば、水酸基を有する単量体の使用量を適宜調整することで、得られるスチレンアクリル系樹脂の水酸基価を調整することができる。
スチレンアクリル系樹脂を調製する際に、(メタ)アクリル酸を単量体として用いることで、スチレンアクリル系樹脂にカルボキシル基を導入できる。例えば、(メタ)アクリル酸の使用量を適宜調整することで、得られるスチレンアクリル系樹脂の酸価を調整することができる。
結着樹脂11aとしてスチレンアクリル系樹脂を用いた場合において、コア11の強度及び定着性を向上させるためには、スチレンアクリル系樹脂の数平均分子量(Mn)が2000以上3000以下であることが好ましい。スチレンアクリル系樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は10以上20以下であることが好ましい。結着樹脂11aのMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
(ポリエステル樹脂)
以下、結着樹脂11aとして用いられるポリエステル樹脂について説明する。
ポリエステル樹脂は、例えば2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上のカルボン酸成分とを縮重合や共縮重合することで得られる。
ポリエステル樹脂の2価又は3価以上のアルコール成分の好適な例としては、ジオール類、ビスフェノール類、又は3価以上のアルコール類が挙げられる。
ジオール類としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが好ましい。
ビスフェノール類としては、例えばビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、又はポリオキシプロピレン化ビスフェノールAが好ましい。
3価以上のアルコール類としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが好ましい。
ポリエステル樹脂の2価又は3価以上のカルボン酸成分としては、例えばエステル形成性の誘導体(酸ハライド、酸無水物、又は低級アルキルエステル等)を用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1〜6のアルキル基を意味する。
2価カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、又はアルキルもしくはアルケニルコハク酸が好ましい。さらに、アルケニルコハク酸としては、例えばn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸が好ましい。
3価以上のカルボン酸としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が好ましい。
ポリエステル樹脂を製造する際に、2価又は3価以上のアルコール成分の使用量と2価又は3価以上のカルボン酸成分の使用量とをそれぞれ適宜変更することで、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価を調整することができる。また、ポリエステル樹脂の分子量を上げると、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は低下する傾向がある。
結着樹脂11aとしてポリエステル樹脂を用いた場合において、コア11の強度及び定着性を向上させるためには、ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が1200以上2000以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は9以上20以下であることが好ましい。結着樹脂11aのMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
[着色剤(コア)]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10のコア11(内添剤11b)に含まれる着色剤について説明する。
着色剤としては、例えばトナー粒子10の色に合わせて公知の顔料や染料を用いることができる。着色剤の使用量は、100質量部の結着樹脂11aに対して1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
(黒色着色剤)
本実施形態に係るトナー粒子10のコア11は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤は、例えばカーボンブラックから構成される。また、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤のような着色剤を用いて黒色に調色された着色剤も利用できる。
(カラー着色剤)
本実施形態に係るトナー粒子10のコア11は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤は、例えば縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、又はアリルアミド化合物から構成されることが好ましい。イエロー着色剤としては、例えばC.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ネフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローが好ましい。
マゼンタ着色剤は、例えば縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、又はペリレン化合物から構成されることが好ましい。マゼンタ着色剤としては、例えばC.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)が好ましい。
シアン着色剤は、例えば銅フタロシアニン化合物、銅フタロシアニン誘導体、アントラキノン化合物、又は塩基染料レーキ化合物から構成されることが好ましい。シアン着色剤としては、例えばC.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーが好ましい。
[離型剤(コア)]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10のコア11(内添剤11b)に含まれる離型剤について説明する。
離型剤は、トナーの定着性及び耐オフセット性を向上させる目的で使用される。定着性及び耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は100質量部の結着樹脂11aに対して1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
一例では、離型剤が、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、酸化ポリエチレンワックス、又は酸化ポリエチレンワックスのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物から構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、オゾケライト、セレシン、又はベトロラクタムのような鉱物系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類から構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルの一部又は全部を脱酸化したワックスから構成されることが好ましい。
[電荷制御剤(コア)]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10のコア11(内添剤11b)に含まれる電荷制御剤について説明する。
本実施形態ではコア11がアニオン性(負帯電性)を有するため、コア11では負帯電性の電荷制御剤が使用される。電荷制御剤は、帯電安定性及び帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。帯電立ち上がり特性は、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電できるか否かの指標になる。
[磁性粉(コア)]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10のコア11(内添剤11b)に含まれる磁性粉について説明する。
トナーを1成分現像剤として使用する場合、磁性粉の使用量は、トナー全量100質量部に対して35質量部以上60質量部以下であることが好ましく、40質量部以上60質量部以下であることがより好ましい。
磁性粉は、例えば鉄(フェライト又はマグネタイト)、強磁性金属(コバルト又はニッケル)、鉄及び/又は強磁性金属を含む合金、鉄及び/又は強磁性金属を含む化合物、熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金、又は二酸化クロムから構成されることが好ましい。
磁性粉の粒子径は、0.1μm以上1.0μm以下であることが好ましい。こうした範囲に磁性粉の粒子径がある場合には、結着樹脂11a中に磁性粉を均一に分散させ易くなる。磁性粉の粒子径は0.1μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。
[シェル層]
シェル層12は熱硬化性樹脂から構成されることが好ましく、強度、硬度、及びカチオン性を向上させるためには、窒素原子を含む樹脂又はその誘導体から構成されることがより好ましい。窒素原子を含むシェル層12は正帯電し易くなる。カチオン性を強くするためには、シェル層12中の窒素原子の含有量は10質量%以上であることが好ましい。
シェル層12を構成する熱硬化性樹脂としては、例えばメラミン樹脂、尿素(ユリア)樹脂、スルホアミド樹脂、グリオキザール樹脂、グアナミン樹脂、アニリン樹脂、又はこれら各樹脂の誘導体が好ましい。メラミン樹脂の誘導体では、例えばメチロールメラミンが好ましい。グアナミン樹脂の誘導体では、例えばベンゾグアナミン、アセトグアナミン、又はスピログアナミンが好ましい。
シェル層12を構成する熱硬化性樹脂としては、例えば窒素元素を分子骨格に有するポリイミド樹脂、マレイド系重合体、ビスマスイミド、アミノビスマスイミド、又はビスマスイミドトリアジンが好ましい。
シェル層12を構成する熱硬化性樹脂としては、アミノ基を含む化合物とアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)との重縮合によって生成される樹脂(以下、アミノアルデヒド樹脂という)、又はアミノアルデヒド樹脂の誘導体が特に好ましい。なお、メラミン樹脂は、例えばメラミンとホルムアルデヒドとの重縮合物である。尿素樹脂は、例えば尿素とホルムアルデヒドとの重縮合物である。グリオキザール樹脂は、例えばグリオキザールと尿素との反応物とホルムアルデヒドとの重縮合物である。
シェル層12の厚さは、1nm以上20nm以下であることが好ましく、1nm以上10nm以下であることがより好ましい。
シェル層12の厚さが20nm以下であると、トナーを被記録媒体へ定着させる際の加熱加圧等によりシェル層12が容易に破壊されるようになる。その結果、コア11に含まれる結着樹脂11a及び離型剤の軟化又は溶融が速やかに進行し、低温域でトナーを被記録媒体に定着することが可能になる。さらに、シェル層12の厚さが20nm以下であるとシェル層12の帯電性が強くなり過ぎないため、画像形成が適正に行われるようになる。
一方、シェル層12の厚さが1nm以上であると、十分な強度を有するものとなり輸送時の衝撃等によってシェル層12が破壊されることを抑制することができる。
[電荷制御剤(シェル層)]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10のシェル層12に含まれる電荷制御剤について説明する。
本実施形態ではシェル層12がカチオン性(正帯電性)を有するため、シェル層12では正帯電性の電荷制御剤を使用することができる。
[外添剤]
以下、本実施形態に係るトナー粒子10を構成する外添剤13について説明する。以下、外添剤13により処理される前の粒子を「トナー母粒子」と記載する。
外添剤13は、トナー粒子10の流動性及び取扱性を向上させるために使用され、シェル層12の表面に付着する。流動性及び取扱性を向上させるためには、外添剤13の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、2質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
外添剤13は、例えばシリカ、又はアルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、もしくはチタン酸バリウムのような金属酸化物から構成されることが好ましい。
流動性及び取扱性を向上させるためには、外添剤13の粒子径は0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
本実施形態に係るトナーは、コア11と、コア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を複数含む。そして、コア11とシェル層12との間に分散剤が存在しない。コア11とシェル層12との間に分散剤が存在しないことで、コア11の表面に薄くて均一なシェル層12が得られ易くなる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
本実施形態ではコア11もシェル層12も分散剤(界面活性剤等)を有しない。一般に、分散剤は排水負荷が高い。分散剤を用いなければ、トナー粒子10を製造する際に排出される排水を希釈することなく、排水の全有機炭素(TOC)濃度を15mg/L以下の低いレベルにすることが可能となる。
なお、生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、又は全有機炭素(TOC)濃度を測定することによって、廃水中の有機物成分(未反応のモノマー、プレポリマー、又は分散剤等)を測定することができる。中でも、TOC濃度によれば、有機物全般を安定的に測定することができる。また、TOC濃度を測定することで、廃水(反応後のろ過液及び洗浄液の全体)中のカプセル化に働かなかった有機成分の量を特定することができる。
また、他の実施形態に係るトナーは、分散剤を含む。ただし、コア11とシェル層12との間に存在する分散剤の量が、コア11の質量に対して1質量%以下である。こうしたトナーでは、コア11とシェル層12との間に存在する分散剤の量が少ないことで、コア11の表面に薄くて均一なシェル層12が得られ易くなる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーの製造方法では、まず、コア11を形成する。続けて、分散剤を含まない液中でシェル層12の材料とコア11とを混合する。続けて、分散剤を含まない液中でシェル層12の材料とコア11とを結合(例えば、重合)させて、コア11とコア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を形成する。続けて、分散剤を含まずトナー粒子10を含む液を固液分離(例えば、ろ過)する。こうしたトナーの製造方法では、分散剤を含まない液中でシェル層12を形成した後、分散剤を含まない液からトナー粒子10を取り出す。このため、シェル層12の薄膜化又は均一化が分散剤によって阻害されることはない。これにより、コア11の表面に薄いシェル層12を均一に形成することが可能になる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。また、分散剤を添加する必要がなくなるため、少ない工程で良質のトナーを製造することが可能になる。
また、他の実施形態に係るトナーの製造方法では、まず、コア11を形成する。続けて、コア11の質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中でシェル層12の材料とコア11とを混合する。続けて、コア11の質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中でシェル層12の材料とコア11とを結合(例えば、重合)させて、コア11とコア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を形成する。続けて、コア11の質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤とトナー粒子10とを含む液を固液分離(例えば、ろ過)する。こうしたトナーの製造方法では、0.3質量%以上の分散剤を含む液中にコア11を入れるため、シェル層12を形成する際のコア11の分散性を高めることができる。また、液に含まれる分散剤の量をコア11の質量に対して1質量%以下にすることで、分散剤によってシェル層12の薄膜化又は均一化が阻害されることはほとんどない。これにより、コア11の表面に薄いシェル層12を均一に形成することが可能になる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、現像剤A〜K(それぞれ2成分現像剤)を評価した(後述の表1参照)。以下、現像剤A〜Kの調製方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。
[現像剤Aの調製方法]
現像剤Aは、トナー及びキャリアから構成される2成分現像剤である。現像剤Aの調製方法では、コア11及びシェル層12から構成されるトナー母粒子を作製し、作製したトナー母粒子に外添剤13を付着させることによりトナー粒子10(ひいてはトナー)を作製した。さらに、作製したトナーとキャリアとを混合することにより現像剤Aを完成させた。現像剤Aの調製方法では、粉砕分級法によりコア11を形成した。以下、現像剤Aの調製方法について説明する。
(コアの作製)
以下、現像剤Aの調製方法においてコア11を形成する手順について説明する。
コア11の作製に際しては、まず、結着樹脂11a(ポリエステル樹脂)と内添剤11b(詳しくは、着色剤及び離型剤)とを混合した。
ポリエステル樹脂(結着樹脂11a)は、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(詳しくは、ビスフェノールAを骨格にしてエチレンオキサイドを付加したアルコール)に多官能基を有する酸(詳しくは、パラフタル酸)を反応させることにより作製した。これにより、水酸基価(OHV値)が20mgKOH/g、酸価(AV値)が40mgKOH/g、Tmが100℃、Tgが48℃であるポリエステル樹脂が得られた。
着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3(フタロシアニン顔料)を用いた。
離型剤としては、融点73℃のエステルワックス(日油社製「WEP−3」)を用いた。
上記材料の混合では、混合機(日本コークス工業株式会社製「ヘンシェルミキサー」)を用いて、ポリエステル樹脂100質量部に対して着色剤5質量部及び離型剤5質量部を混合した。
続けて、混合物を2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)で混練した。
続けて、混練物を機械式粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル」)で5.6μm(平均粒子径)に粉砕し、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェット」)により分級した。これにより、コア11が得られた。得られたコア11においては、中位径(体積分布基準)が6.0μm、円形度(形状指数)が0.931、Tmが98℃、Tgが50℃、標準キャリアN−01(日本画像学会から提供される負帯電極性トナー用標準キャリア)との摩擦帯電量が−20μC/gであった。また、ゼータ電位・粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製「Delsa Nano HC」)により、pH4に調整された分散液中のコア11のゼータ電位を測定したところ、コア11のpH4におけるゼータ電位は−20mVであった。摩擦帯電量及びゼータ電位のデータから、コア11がアニオン性を有することは明らかであった。
(シェル層の作製)
以下、現像剤Aの調製方法においてシェル層12を形成する手順について説明する。
まず、温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコを準備し、ウォーターバスを用いてフラスコ内温を30℃に保持した。そして、フラスコ内にイオン交換水300mLを入れ、さらに希塩酸を加えて、フラスコ内の水性媒体のpHを4に調整した。なお、現像剤Aの調製方法では、フラスコ内に分散剤を添加しない。
続けて、フラスコ内の分散剤を含まない液中にシェル層12の材料であるヘキサメチロールメラミン初期重合体(昭和電工社製「ミルベン607(濃度80質量%)」)2mLを添加し、フラスコの内容物を攪拌してヘキサメチロールメラミン初期重合体を水性媒体に溶解させた。なお、ヘキサメチロールメラミン初期重合体の添加量に応じてシェル層12の厚さが変化する。現像剤Aの調製方法では、厚さ6nmのシェル層12が形成されるようにヘキサメチロールメラミン初期重合体の添加量を調整した。
続けて、フラスコ内(分散剤を含まずヘキサメチロールメラミン初期重合体を含む液中)に前述の手順で作製した300gのコア11を添加し、フラスコの内容物を十分攪拌した。
続けて、フラスコ内にイオン交換水300mLを追加し、フラスコの内容物を攪拌しながら2℃/分の速度でフラスコ内の温度を70℃まで上げて70℃のまま2時間保持した。これにより、コア11表面に熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)から構成されるカチオン性のシェル層12が形成された。なお、昇温速度は1℃/分以上3℃/分以下であることが好ましい。昇温速度が大きすぎると、コア11が表面張力で丸くなる前にシェル層12の硬化が始まり、コア11の円形度が十分高くならないことがある。昇温速度が小さすぎると、シェル層12の硬化前にコア11が軟化して凝集することがある。
70℃に保持して2時間経過した後、水酸化ナトリウムを加えてフラスコの内容物のpHを7に調整(中和)した。続けて、フラスコの内容物を常温(25℃)まで冷却し、分散剤を含まずトナー母粒子を含む分散液を得た。
(洗浄)
トナー母粒子(コア11及びシェル層12)の形成後、分散液の固液分離(トナー母粒子の洗浄)を行った。現像剤Aの調製方法では、ブフナーロート(ヌッチェ)を用いて固液分離を行った。詳しくは、分散液からトナー母粒子のウェットケーキをろ取し、トナー母粒子のウェットケーキを再度イオン交換水に分散させてブフナーロートで吸引ろ過することによりトナー母粒子を洗浄した。そして、イオン交換水による同様の洗浄を6回繰り返した。このようにして得られたトナー母粒子では、中位径(体積分布基準)が6.0μm、円形度が0.965であった。
(乾燥)
トナー母粒子のウェットケーキを濃度50質量%のエタノール水溶液(水:エタノール=5:5)に分散させてスラリーを調製した。続けて、調製したスラリーを連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)により乾燥した。この乾燥工程では、シリカ(日本アエロジル株式会社製「RA200H」)のエタノール分散液をトナー母粒子の分散液と共に噴霧してトナー母粒子の表面に外添剤としてのシリカを付着させた。表面改質装置による乾燥条件において、熱風温度は45℃、ブロアー風量は2m3/分であった。トナー母粒子の質量に対して0.2質量%のシリカを含むエタノール分散液を使用した。
(外添)
上記乾燥工程により得られた粉体100質量部と、正帯電性のシリカ微粒子(詳しくは、一次粒子の径が20nmである日本アエロジル株式会社製の「シリカ90G」の表面をシリコーンオイル及びアミノシランで処理したもの)0.4質量部とを、5Lの混合機(日本コークス工業株式会社製「ヘンシェルミキサー」)にて5分間混合した。続けて、300メッシュ(目開き48μm)の篩を用いて混合物を篩分けした。これにより、トナー粒子10を多数有するトナーが得られた。
(キャリアの調製)
MnO換算で39.7モル%、MgO換算で9.9モル%、Fe23換算で49.6モル%、SrO換算で0.8モル%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間かけて粉砕・混合した。続けて、得られた混合物を乾燥した後、950℃で4時間保持した。
続けて、混合物を湿式ボールミルで24時間かけて粉砕してスラリーを調製した。続けて、スラリーを造粒及び乾燥し、酸素濃度2%の雰囲気中で1270℃にて6時間保持した後、造粒物を解砕した。その後、粒度調整を行うことで、3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が70Am2/kgである平均粒子径35μmのマンガン系フェライト粒子(キャリア芯材)が得られた。
続けて、ポリアミドイミド樹脂(無水トリメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルメタンとの共重合体)をメチルエチルケトンで希釈して樹脂溶液を調製した。続けて、フッ素樹脂としての4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)と、酸化ケイ素(樹脂全体量の2質量%)とを樹脂溶液に分散させて、固形分換算で150gとなる量のキャリアコート液を得た。なお、ポリアミドイミド樹脂とFEPとの質量比(ポリアミドイミド樹脂:FEP)は2:8であり、樹脂溶液の固形分比率は10質量%であった。
続けて、得られたキャリアコート液を用いて、流動層被覆装置(岡田精工株式会社製「スピラコータSP−25」)により上記マンガン系フェライト粒子(キャリア芯材)10kgを被覆した。その後、樹脂で被覆されマンガン系フェライト粒子を220℃で1時間焼成した。これにより、樹脂被覆量1.5質量%の樹脂被覆フェライトキャリアが得られた。
(2成分現像剤の調製)
上記方法で得たトナー及びキャリアを混合して現像剤A(2成分現像剤)を調製した。この際、現像剤中のトナー濃度が10質量%になるように調整した。
[現像剤Bの調製方法]
現像剤Bの調製方法では、凝集法によりコア11を形成した。以下、現像剤Bの調製方法について説明する。
(樹脂微粒子分散液の調製)
ポリエステル樹脂(結着樹脂11a)を平均粒子径30μm程度に粉砕した粗粉砕物200gと、1N−水酸化ナトリウム水溶液30gと、イオン交換水770gとを混合して、全量1000gのスラリーを調製した。
上記ポリエステル樹脂(結着樹脂11a)の組成及び物性は、以下のとおりである。
・単量体組成:ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/フマル酸/トリメリット酸=25/25/46/4(モル比率)
・数平均分子量(Mn):2500
・質量平均分子量(Mw):6500
・分子量分布(Mw/Mn):2.6
・軟化点(Tm):95℃
・ガラス転移点(Tg):49℃
・酸価(AV値):15.5mgKOH/g
続けて、調製したスラリーを、コンデンサー(攪拌機)を装着した丸底ステンレス容器に投入し、容器内の液温を95℃にして回転速度200rpmで30分間攪拌した。続けて、容器内容物を室温まで急冷し、300メッシュのフィルターを用いて容器内容物のうち水相を分離除去(固液分離)した後、残った固相を水洗及び乾燥した。
続けて、得られた固相を、ジャケットを装備した加熱混練装置(プライミクス株式会社製「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−5型」)の容器に投入し、120℃に加熱して溶融させた。続けて、容器内に、トリエタノールアミン80gと、濃度25質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液(花王株式会社製「エマール0」)80gとを添加し、プラネタリー回転速度50rpmの条件で容器内容物を15分間捏和した。続けて、容器内に、98℃のイオン交換水2870gを50g/分の速度で投入した。これにより、ポリエステル樹脂の乳化液が得られた。その後、ポリエステル樹脂の乳化液を5℃/分の速度で50℃まで冷却した。その結果、平均粒子径が115nm、樹脂固形分濃度が25質量%である樹脂微粒子分散液が得られた。
(顔料微粒子分散液の調製)
銅フタロシアニン(大日精化工業株式会社製「C.I.ピグメントブルー15:3」)100gと、27質量%のポリオキシエチレンアウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製「エマールE27C」)20gと、イオン交換水380gとを混合した。続けて、ビーズミル(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製「ダイノーミル」)を用いて、混合物について湿式微分散処理を行った。これにより、平均顔料粒子径が113nm、顔料固形分濃度が20質量%、総固形分濃度が21質量%である顔料微粒子分散液が得られた。
(離型剤微粒子分散液の調製)
融点73℃のエステルワックス(日本油脂株式会社製「WEP−3」)200gと、アウリル硫酸ナトリウム20gと、イオン交換水780gとを混合し、混合物を90℃に加熱してエステルワックスを融解させた。続けて、混合物をホモジナイザー(IKA社製「ウルトラタラックスT50」)で5分間乳化した。続けて、加熱システムを備えた高圧式ホモジナイザー(吉田機械興業株式会社製「ナノマイザーNV−200」)を用いて、温度100℃、吐出圧100MPaの条件で乳化処理を行った。これにより、平均粒子径が120nm、固形分濃度が10質量%である離型剤微粒子分散液が得られた。
(凝集)
ステンレス製の容量2Lの丸底フラスコ容器に、上記固形分濃度25質量%の樹脂微粒子分散液340gと、上記固形分濃度20質量%の顔料微粒子分散液25gと、上記固形分濃度10質量%の離型剤微粒子分散液50gと、イオン交換水500gとを入れ、フラスコ内容物を25℃で混合した。続けて、フラスコ内容物を攪拌羽根により回転速度200rpmで攪拌しながら、フラスコ内にアルカリ(水酸化ナトリウム水溶液)を添加してpHを10に調整した。
続けて、フラスコ内容物を25℃で10分間攪拌した後、凝集剤(濃度50質量%の塩化マグネシウム六水和物水溶液)10gを5分間かけてフラスコ内に滴下した。続けて、フラスコ内の液温を0.2℃/分の速度で50℃付近まで上昇させ、その温度で30分間攪拌することで、液中の粒子を凝集成長させた。その後、粒子の凝集成長を抑制するために、濃度20質量%の塩化ナトリウム水容液50gをフラスコ内に一度に添加した。
(合一化及び形状制御)
上記粒子の凝集に続けて、粒子の合一化及び形状制御を行った。詳しくは、フラスコ内に濃度5質量%のアウリル硫酸ナトリウム水溶液100gを加えた。続けて、フラスコ内容物を0.2℃/分の速度で65℃まで昇温させ、65℃のまま1時間攪拌することで、粒子を合一化し、粒子の形状を球状に制御した。
続けて、フラスコ内の液温を−10℃/分の速度で低下させ、フラスコ内の液温が25℃になるまで冷却した。これにより、中位径(体積分布基準)が6μm、円形度が0.941であるコア11が得られた。
現像剤Bの調製方法は、上記方法で得たコア11を用いたこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Bのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが6nm、中位径(体積分布基準)が6μm、円形度が0.961であった。
[現像剤Cの調製方法]
現像剤Cの調製方法は、シェル層12の形成におけるヘキサメチロールメラミン初期重合体(昭和電工社製「ミルベン607」)の添加量を2mLから1.5mLに変更したこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Cのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが4nm、中位径(体積分布基準)が6μm、円形度が0.959であった。
[現像剤Dの調製方法]
現像剤Dの調製方法は、シェル層12の形成におけるヘキサメチロールメラミン初期重合体(昭和電工社製「ミルベン607」)の添加量を2mLから2.5mLに変更したこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Dのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが8nm、中位径(体積分布基準)が6μm、円形度が0.954であった。
[現像剤Eの調製方法]
現像剤Eの調製方法は、シェル層12の形成におけるヘキサメチロールメラミン初期重合体(昭和電工社製「ミルベン607」)の添加量を2mLから1.5mLに変更したこと以外は、現像剤Bの調製方法と同じである。現像剤Eのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが4nm、中位径(体積分布基準)が6μm、円形度が0.958であった。
[現像剤Fの調製方法]
現像剤Fの調製方法は、シェル層12の形成におけるヘキサメチロールメラミン初期重合体(昭和電工社製「ミルベン607」)の添加量を2mLから2.5mLに変更したこと以外は、現像剤Bの調製方法と同じである。現像剤Fのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが8nm、中位径(体積分布基準)が6μm、円形度が0.955であった。
[現像剤Gの調製方法]
現像剤Gの調製方法は、シェル層12の形成時にカチオン性界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」)をコア11の質量(添加量)に対して1.85質量%添加したこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Gのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが3nm、中位径(体積分布基準)が6.2μm、円形度が0.962であった。
[現像剤Hの調製方法]
現像剤Hの調製方法は、シェル層12の形成時にカチオン性界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」)をコア11の質量(添加量)に対して1.85質量%添加したこと以外は、現像剤Bの調製方法と同じである。現像剤Hのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが3nm、中位径(体積分布基準)が6.1μm、円形度が0.963であった。
[現像剤Iの調製方法]
現像剤Iの調製方法は、シェル層12の形成時にカチオン性界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」)をコア11の質量(添加量)に対して1.85質量%添加したこと以外は、現像剤Dの調製方法と同じである。現像剤Iのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが5nm、中位径(体積分布基準)が6.1μm、円形度が0.960であった。
[現像剤Jの調製方法]
現像剤Jの調製方法は、シェル層12の形成時にカチオン性界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」)をコア11の質量(添加量)に対して1.85質量%添加したこと以外は、現像剤Fの調製方法と同じである。現像剤Jのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが5nm、中位径(体積分布基準)が6.2μm、円形度が0.961であった。
[現像剤Kの調製方法]
現像剤Kの調製方法は、シェル層12を形成しないこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Kのトナー粒子はシェル層12を有しない。現像剤Kのトナー母粒子では、中位径(体積分布基準)が6.0μm、円形度が0.931であった。
[現像剤Lの調製方法]
現像剤Lの調製方法は、シェル層12の形成時にカチオン性界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」)をコア11の質量(添加量)に対して1.0質量%添加したこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Lのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが6.0nm、中位径(体積分布基準)が6.2μm、円形度が0.962であった。
[現像剤Mの調製方法]
現像剤Mの調製方法は、シェル層12の形成時にカチオン性界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」)をコア11の質量(添加量)に対して1.1質量%添加したこと以外は、現像剤Aの調製方法と同じである。現像剤Mのトナー母粒子では、シェル層12の厚さが5.5nm、中位径(体積分布基準)が6.3μm、円形度が0.960であった。
[評価方法]
本実施例の評価方法は、以下の通りである。
(離型剤含有量)
示差走査熱量計(例えば、セイコーインスツルメンツ社製「DSC−6200」)を用いてコア11の吸熱ピークを測定することにより、吸熱ピークからコア11中の離型剤含有量を求めた。なお、DSC(示差走査熱量分析)は、測定試料と基準物質との間の熱量差を測定する熱分析である。
(シェル層の均一性)
pH10に調整されたアニオン性界面活性剤の溶液にトナー粒子を分散させ、その溶液にトナー粒子を浸漬したまま50℃で10時間保持した。続けて、分散液をろ過し、得られたトナー粒子を乾燥した。
シェル層12の強度等が不均一であるトナー粒子では、上記浸漬によりシェル層12の表面に多数の貫通孔が形成される。こうした貫通孔が形成されることは、浸漬前及び浸漬後の各々におけるトナー粒子の表面をSEMで観察することにより確認された。そこで、本実施例では、浸漬前のトナー粒子のBET比表面積と浸漬後のトナー粒子のBET比表面積との比率に基づいてシェル層の均一性を評価した。詳しくは、浸漬前及び浸漬後の各々におけるトナー粒子についてBET比表面積測定装置(株式会社マウンテック製「HM MODEL−1208」)を用いてBET比表面積を測定した。そして、浸漬前後でのBET比表面積の変化率(浸漬後のBET比表面積/浸漬前のBET比表面積)を求めた。
浸漬前後でのBET比表面積の変化率が1.5倍以下であれば○(良い)と評価し、浸漬前後でのBET比表面積の変化率が1.5倍よりも大きければ×(良くない)と評価した。
(シェル層の厚さ)
トナー粒子を常温硬化性のエポキシ樹脂中に分散し、40℃の雰囲気にて2日間硬化させて硬化物を得た。この硬化物を四酸化オスミウムにて染色した後、ダイヤモンドナイフを備えたミクロトーム(ライカ社製「EM UC6」)にて切り出し、厚さ200nmの薄片試料を得た。そして、この試料の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製「JSM−6700 F」)にて撮影した。
画像解析ソフトウェア(三谷商事社製「WinROOF」)でTEM撮影像を解析することで、シェル層12の厚さを計測した。具体的には、トナー粒子10の断面の略中心で直交する2本の直線を引き、この2本の直線上の、シェル層12と交差する4箇所の長さを測定した。そして、測定された4箇所の長さの平均値を測定対象である1個のトナー粒子10のシェル層12の厚さとした。トナーに含まれる10個以上のトナー粒子10についてシェル層12の厚さを測定し、得られた10個以上の測定値の平均値を評価値とした。
なお、シェル層12の厚さが小さい場合は、TEM画像上でのコア11とシェル層12との境界が不明瞭になるため、シェル層12の厚さの測定が困難な場合がある。このような場合は、TEM撮影と電子エネルギー損失分光法(EELS)とを組み合わせてコア11とシェル層12との境界を明確にすることにより、シェル層12の厚さを測定した。具体的には、TEM画像中で、EELSを用いてシェル層12の材質(窒素元素)に特徴的な元素のマッピングを行った。
(定着性)
評価機として、定着温度(定着ローラーの温度)を80℃〜200℃の範囲で調節できるように改造したカラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 5550ci」)を用いた。定着ローラーの表面の材料は、膜厚30μm±10μm、面粗度(Ra)5μmのPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)チューブであった。
現像剤を評価機に投入し、温度25℃、湿度50%の環境下、評価機により線速300mm/秒でA4サイズの紙を横送りで搬送し、搬送しながら紙に、面積25cm2、トナー載せ量15mg/cm2のパッチ(ソリッド画像)を現像した。そして、定着ローラーの温度を80℃から5℃ずつ上げて所定の定着率が得られたときの定着ローラーの温度を最低定着可能温度とした。
最低定着可能温度が100℃以下であれば○(良い)と評価し、最低定着可能温度が100℃よりも大きければ×(良くない)と評価した。
(ブロッキング性)
評価機として、レオメーター(株式会社アントンパール製「MCR−301」)を用いた。図3に、この評価機(レオメーター)の概要を示す。以下、図3を参照して、ブロッキング性の評価方法について説明する。
図3に示すように、評価機20は、アルミニウム製の圧子21と、ステンレス(SUS)製のプレート22と、加熱装置23とを備える。圧子21の形状は、直径8mm、面積0.785cm2の底面F10を有する円柱である。プレート22は固定されており、圧子21はモーター等により駆動されて移動する。プレート22の上面に対して直交する方向(Z方向)に圧子21が変位することで、圧子21の底面F10とプレート22の上面との距離が変わる。圧子21の底面F10とプレート22の上面との間にトナー粒子24を挟み、圧子21をプレート22に近づける(Z2側に変位させる)ことで、トナー粒子24に所定の圧力を加えることができる。また、圧子21は、モーター等により駆動されてZ軸を回転軸として回転する。
ブロッキング性の評価では、周波数1Hzで0.01°ずつ回転する圧子21によりトナー粒子24に一定の押圧荷重をかけながらトナー粒子24の温度を2℃/分で上昇させた。そして、トナー粒子24に1.0Nの押圧荷重をかけた場合に圧子21の回転トルクが5mNになる温度と、トナー粒子24に5.0Nの押圧荷重をかけた場合に圧子21の回転トルクが5mNになる温度とをそれぞれ測定した。
押圧荷重1.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃以上であり、且つ、押圧荷重5.0Nでトルクが5mNになる温度が55℃以下であれば○(非常に良い)と評価した。押圧荷重1.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃以上であり、且つ、押圧荷重5.0Nでトルクが5mNになる温度が55℃超60℃以下であれば△(良い)と評価した。押圧荷重1.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃未満であれば×(良くない)と評価した。
[評価結果]
表1に、本実施例に係る現像剤A〜Mの評価結果を示す。以下、主に表1を参照して、現像剤A〜Mの評価結果について説明する。
Figure 2015060141
(離型剤含有量)
現像剤A〜Mの各々のトナー母粒子について、DSC(示差走査熱量分析)の吸熱ピークから測定されたコア11中の離型剤含有量は5質量%であった。
(シェル層の均一性)
現像剤A〜F及びLではそれぞれ、浸漬前後でのBET比表面積の変化率が1.5倍以下であった。現像剤G〜Jでは、浸漬前後でのBET比表面積の変化率が1.5倍よりも大きかった。なお、シェル層を有しない現像剤Kについては、シェル層の均一性の評価を行わなかった。
(シェル層の厚さ)
シェル層12の厚さは、現像剤A、B、及びLの各々で6nm、現像剤C及びEの各々で4nm、現像剤D及びFの各々で8nm、現像剤G及びHの各々で3nm、現像剤I及びJの各々で5nm、現像剤Mで5.5nmであった。また、現像剤A〜F、I、J、L、及びMではそれぞれ、シェル層12の厚さが4nm以上8nm以下であった。なお、シェル層を有しない現像剤Kについては、シェル層の厚さの評価を行わなかった。
(定着性)
現像剤A〜Mではそれぞれ、最低定着可能温度が100℃以下であった。
(ブロッキング性)
現像剤A〜F及びLではそれぞれ、押圧荷重1.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃以上であり、且つ、押圧荷重5.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃以下であった。また、現像剤A〜C、E、及びLではそれぞれ、押圧荷重1.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃以上であり、且つ、押圧荷重5.0Nでトルクが5mNになる温度が55℃以下であった。
他方、現像剤G〜K及びMではそれぞれ、押圧荷重1.0Nでトルクが5mNになる温度が60℃未満(より詳しくは、55℃以下)であった。
以上説明したように、現像剤A〜Fの調製方法は、コア11を形成するステップと、分散剤を含まない液中でシェル層12の材料とコア11とを混合するステップと、分散剤を含まない液中でシェル層12の材料とコア11とを結合(例えば、重合)させて、コア11とコア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を形成するステップと、分散剤を含まずトナー粒子10を含む液を固液分離(例えば、ろ過)するステップとを含む。こうしたトナーの製造方法では、分散剤を含まない液中でシェル層12を形成した後、分散剤を含まない液からトナー粒子10を取り出す。このため、シェル層12の薄膜化又は均一化が分散剤によって阻害されることはない。これにより、コア11の表面に薄いシェル層12を均一に形成することが可能になる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
また、現像剤Lの調製方法は、コア11を形成するステップと、コア11の質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中でシェル層12の材料とコア11とを混合するステップと、コア11の質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中でシェル層12の材料とコア11とを結合(例えば、重合)させて、コア11とコア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を形成するステップと、コア11の質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤とトナー粒子10とを含む液を固液分離(例えば、ろ過)するステップとを含む。こうしたトナーの製造方法では、0.3質量%以上の分散剤を含む液中にコア11を入れるため、シェル層12を形成する際のコア11の分散性を高めることができる。また、液に含まれる分散剤の量をコア11の質量に対して1質量%以下にすることで、分散剤によってシェル層12の薄膜化又は均一化が阻害されることはほとんどない。これにより、コア11の表面に薄いシェル層12を均一に形成することが可能になる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。また、分散剤を添加する必要がなくなるため、少ない工程で良質のトナーを製造することが可能になる。
現像剤A〜F及びLの調製方法は、シェル層12の材料として、熱硬化性樹脂のプレポリマー(ヘキサメチロールメラミン初期重合体)を使用した。こうしたトナーの製造方法によれば、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。なお、シェル層12の材料として、熱硬化性樹脂のモノマー、又は高融点樹脂(融点100℃以上130℃以下の樹脂)のプレポリマーもしくはモノマーを使用した場合にも、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
現像剤A〜F及びLの調製方法では、シェル層12の形成に際してカチオン性のシェル層12の材料とアニオン性のコア11とを重合反応させた。こうしたトナーの製造方法によれば、コア11の表面に薄いシェル層12を均一に形成することが可能になる。
現像剤A〜F及びLの各々のトナーは、コア11と、コア11の表面に形成されたシェル層12とを有するトナー粒子10を複数含む。そして、コア11とシェル層12との間に分散剤が存在しない。コア11とシェル層12との間に分散剤が存在しないことで、コア11の表面に薄くて均一なシェル層12が得られ易くなる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
また、現像剤Lのトナーは、コア11とシェル層12との間に分散剤を含む。分散剤の有無はTEM又はEELSにより確認できる。また、現像剤Lのトナーでは、コア11とシェル層12との間に存在する分散剤の量が、コア11の質量に対して1質量%以下である。こうした構成は、コア11の質量に対して1質量%以下の分散剤しか添加していないことから明らかである。コア11とシェル層12との間に存在する分散剤の量が少ないことで、コア11の表面に薄くて均一なシェル層12が得られ易くなる。また、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
現像剤A〜F及びLの各々のトナーでは、シェル層12が熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)から構成される。こうしたトナーでは、優れた定着性又はブロッキング性が得られ易くなる。なお、シェル層12が高融点樹脂(融点100℃以上130℃以下の樹脂)から構成される場合にも、トナーの定着性又はブロッキング性を向上させることが可能になる。
現像剤A〜F及びLの各々のトナーでは、周波数1Hzで0.01°ずつ回転する圧子21でトナー粒子10に一定の押圧荷重をかけながらトナー粒子10の温度を2℃/分で上昇させる試験において、トナー粒子10に1.0Nの押圧荷重をかけた場合に圧子12の回転のトルクが5mNになる温度が60℃以上であり、トナー粒子10に5.0Nの押圧荷重をかけた場合に圧子12の回転のトルクが5mNになる温度が60℃以下であった。このため、現像剤A〜F及びLではそれぞれ、トナー粒子に押圧荷重1.0Nの機械的ストレスが加わった場合にも、トナー粒子の高い耐熱性が維持される。その結果、現像剤A〜F及びLはそれぞれ、凝集しにくく、保存性に優れる。また、現像剤A〜F及びLではそれぞれ、トナー粒子に押圧荷重5.0Nの機械的ストレスをかけることで、低温(60℃未満の温度)でコア11を溶融させることができる。特に現像剤A〜C、E、及びLでは、コア11の溶融性が高かった。
本発明に係るトナーは、複写機又はプリンター等において画像を形成するために用いることができる。
10 トナー粒子
11 コア
11a 結着樹脂
11b 内添剤
12 シェル層
13 外添剤
20 評価機
21 圧子
22 プレート
23 加熱装置
24 トナー粒子

Claims (8)

  1. コアと、前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を複数含むトナーであって、
    前記コアと前記シェル層との間に分散剤が存在しない、トナー。
  2. コアと、前記コアの表面に形成されたシェル層と、分散剤とを有するトナー粒子を複数含むトナーであって、
    前記コアと前記シェル層との間に存在する前記分散剤の量は前記コアの質量に対して1質量%以下である、トナー。
  3. 前記シェル層は、熱硬化性樹脂、又は融点100℃以上130℃以下の樹脂から構成される、請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 周波数1Hzで0.01°ずつ回転する圧子により前記トナー粒子に一定の押圧荷重をかけながら前記トナー粒子の温度を2℃/分で上昇させる試験において、前記トナー粒子に1.0Nの押圧荷重をかけた場合に前記圧子の前記回転のトルクが5mNになる温度が60℃以上であり、前記トナー粒子に5.0Nの押圧荷重をかけた場合に前記圧子の前記回転のトルクが5mNになる温度が60℃以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. コアを形成するステップと、
    分散剤を含まない液中でシェル層の材料と前記コアとを混合するステップと、
    前記分散剤を含まない液中で前記シェル層の材料と前記コアとを結合させて、前記コアと前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を形成するステップと、
    分散剤を含まず前記トナー粒子を含む前記液を固液分離するステップと、
    を含む、トナーの製造方法。
  6. コアを形成するステップと、
    前記コアの質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中でシェル層の材料と前記コアとを混合するステップと、
    前記コアの質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤を含む液中で前記シェル層の材料と前記コアとを結合させて、前記コアと前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を形成するステップと、
    前記コアの質量に対して0.3質量%以上1質量%以下の分散剤と前記トナー粒子とを含む前記液を固液分離するステップと、
    を含む、トナーの製造方法。
  7. 前記シェル層の材料は、熱硬化性樹脂のプレポリマーもしくはモノマー、又は融点100℃以上130℃以下の樹脂のプレポリマーもしくはモノマーである、請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記コアはアニオン性を有し、前記シェル層はカチオン性を有し、
    前記シェル層の形成に際して前記シェル層の材料と前記コアとを重合反応させる、請求項5〜7のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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