JP2015059974A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】給紙部21から給紙した用紙5を、用紙搬送部22によって画像形成部23へ搬送して画像を形成する際、用紙搬送部22によって搬送中の用紙の重送及び重送紙の搬送方向のズレを、重送検知センサ18を使用する重送検知部によって検知する。そして、用紙の重送及び重送紙の搬送方向のズレを検知した場合にも、そのまま画像形成動作を継続するが、画像形成部23によって形成する画像を、検知されたズレ量に応じて、重送紙の搬送方向の全長の中心位置を基準として、画像はみ出しが無くなる縮小倍率で縮小する。
【選択図】 図1
Description
用紙の重送が発生すると、搬送する用紙によっては位置ズレを起こしながら搬送され、画像形成部で画像が形成されるときに、複数の用紙にまたがって画像が形成されたり、用紙の無い領域へ画像形成を行おうとしたりして、画像欠けが発生してしまう可能性があった。
例えば、用紙の重送が発生したことを検知した場合には、用紙の搬送を停止させて画像品質を守る技術や、画像形成を行わないで用紙をそのまま排出するようにして、画像欠け等の不良画像が形成されて用紙が無駄になるのを防ぐ技術が既に知られている。
そこで、画像形成中に重送が発生した場合、それを検知して種々の対応をとるための技術が既に知られている。
また、特許文献2に記載の画像形成装置では、用紙の搬送中に重送を検知した場合には、その用紙への本来の画像形成を中止して、代わりにその重送した用紙に重送発生を示す所定の画像を形成して排出する。その後、次の用紙を搬送して、その用紙に重送した用紙に形成する予定であった画像を形成することも開示されている。
しかしながら、重送が検知された用紙は画像を形成されずに、白紙のまま機外へ排出されるか、重送発生を示す特殊な画像が形成されて排出されることになる。
そのため、無駄な用紙の搬送が行なわれるので、用紙搬送ベルトの等の摩耗が早まることになる。また、排紙トレイにおいて画像が形成された用紙に混入する白紙等が増加するため、その仕分け作業が増加し、給紙カセットの用紙がなくなるのが早まるなどの問題も生じる。さらに、用紙の搬送回数によって課金するシステムの場合には、所望の画像が形成されなかった用紙の分まで課金されてしまうことになり、大きな問題になる。
図1は、この発明による画像形成装置の一実施形態におけるエンジン部の構成を示す模式図である。
この画像形成装置のエンジン部は、給紙部21から給送される記録材である用紙5を用紙搬送部22によって画像形成部23へ搬送し、画像形成部23でその用紙に画像を形成して機外へ排出する機能を有する。
その画像形成部23は、搬送ベルト2に沿って各色用の作像部が用紙の搬送方向(矢示B方方向)に沿って並んで配置された、タンデムタイプといわれるカラー印刷が可能な画像形成部を備えている。このエンジン部を備えた画像形成装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、あるいはそれら複数の機能を持つデジタル複合機などのいずれでもよい。
用紙搬送部22は、搬送路を形成する図示していない搬送ガイド部材と、その搬送路に沿って間隔を置いて設けられた複数組の搬送ローラ対15と、画像形成部23の近くに配置された位置決めローラ対(レジストローラ対とも言う)17等からなる。この実施形態では、給紙部21から給送される用紙5を、この用紙搬送部22によって矢示A方向へ搬送しながら反転させて、画像形成部23へ搬送する搬送路になっている。用紙の搬送経路はこれに限るものではなく、機種によって、あるいは用途に合わせて、種々の搬送経路を設計できる。
また、この実施形態では、給紙ローラ14と用紙搬送部22の最初の搬送ローラ対15との間の搬送路を挟んで、発光素子18aと受光素子18bを対向させて配置した重送検知センサ18を設けているが、その機能については後述する。
そして、その搬送ベルト2上に、その移動方向に沿って所定の間隔を置いて、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各画像を形成するための4組の作像部が設けられている。
各作像部の感光体ドラム6に表面は、下端部が搬送ベルト2の上面に接しており、その搬送ベルト2を挟んで対向する位置に、それぞれ転写器12が配置されている。
各作像部は、現像器9に収納する現像剤であるトナーの色が、それぞれY,M,C,Kの異なる色である点以外は同じ構成である。
搬送ベルト2による用紙搬送領域の下流側(図1で左方)には、定着装置13が配置され、そのさらに下流側には、図示していないが排紙部が設けられている。
そして、イエロー用作像部の感光体ドラム6上のイエローのトナー像の先端が、搬送ベルト2に接する位置に到達するときに、用紙5は画像形成領域の先端がそこに到達するタイミングで、位置決めローラ対17が回転して用紙5を搬送ベルト2上へ送り込む。
そのフルカラーのトナー像が転写された用紙5が、図1でさらに左方へ搬送され、定着装置13を通過して、そのトナー像が定着され、印刷物として機外に排紙される。
このようなエンジン部の動作は、当業者によく知られているので、詳細な説明は省略する。
制御部20は、前述した給紙部21、用紙搬送部22、画像形成部23、及び重送検知部24の他に、記憶装置25及び表示部26を含むこの画像形成装置全体を統括制御する。この実施形態における用紙搬送部22、画像形成部23、及び重送検知部24が、それぞれ用紙搬送手段、画像形成手段、及び重送検知手段に相当する。
これらの各部は、いずれも制御部20からの指示によって動作を行う。その制御部20の指示によって実行される各部の協調動作によって用紙への画像形成を実現する。
これらの他に、この画像形成装置がプリンタの場合は、パーソナルコンピュータ等のホスト装置から印刷データ等を受信する受信部を、複写機の場合は、原稿の画像を読み取るスキャナ部や原稿自動給送装置(ADF)等を備えている。ファクシミリ装置の場合は、ファクシミリ送受信を行うためのモデム等のFAX通信部を、デジタル複合機の場合は一般にそれらを全て備えている。しかし、それらは、この発明の実施に直接関係しないので、図示を省略している。
この制御部20によって、印刷データから各色のページ単位の画像データの生成や、その画像データによって画像形成部23が形成する画像を縮小する縮小画像の生成、その画像縮小に関する情報である縮小情報の生成など、この発明に係る画像処理も行う。
用紙搬送部22は、図1に示した搬送路に沿って配置された複数の各搬送ローラ対15及び位置決めローラ対17を駆動制御して、用紙5を画像形成部23へ向けて搬送するブロックである。
画像形成部23は、図1によって説明したタンデムタイプのカラー印刷が可能な画像形成部で、用紙搬送部22によって搬送される用紙上に、制御部20から送られる画像データに応じた画像を形成する。フルカラー画像だけでなく、いずれか一色の作像部だけを動作させて、白黒などの単色画像を形成することもできる。
この重送検知部24の重送検知センサ18については、少なくとも画像形成部23の前段に配置して、用紙が重送していた場合には、画像形成部23がその用紙への画像形成を開始する前に、その重送を検知できるようにする必要がある。
表示部26は、画像形成情報や装置の状態等を表示して、ユーザに情報を提示するための液晶表示器等による表示部であり、画像形成装置にハウジングの前面や上面等の外部から見やすい位置に設けられる。
用紙の両面に画像を形成できる画像形成装置の場合には、画像形成部23によって一方の面に画像が形成された用紙を反転させる反転手段と、その反転手段によって反転された用紙を画像形成部23へ搬送する手段(両面搬送部)も備えている。そして、画像形成部23で、その用紙の他方の面にも画像を形成させる。
図1における給紙部21から定形サイズの用紙5を給送して、用紙搬送部22によって搬送した場合に、図3に示すように2枚の用紙5aと5bが重なって重送されたとする。その用紙5aと5bが重なった状態の全体を「重送紙」と称す。用紙5a,5bはA4サイズ、B5サイズ等の定形サイズであるから、その搬送方向(矢示A方向)の長さL0は規格長である。
この用紙の全長Lxを規格長L0と比較し、Lxの方が長い(Lx>L0)場合は重送及び重送紙にズレがあると判断できるが、そのズレ量ΔL=Lx−L0が予め設定した許容量以内である場合は、誤差の範囲として重送ズレがないものとした方がよい。
ズレ量ΔLが許容量を超えた場合は、重送があり、且つその重送した用紙5aと5bの搬送方向のズレ量がΔLであると検知(判断)することができる。
このような重送検知の処理を、用紙(重送紙も含む)の先端が、用紙先端検知センサ16によって検知され、位置決めローラ対17にくわえられて、その用紙の搬送が一時停止される前に完了する必要がある。
そこで、図3に示す通常の用紙5a又は5bに形成するオリジナル画像の長さをIM0としたとき、重送紙に形成する画像を縮小倍率αで縮小して、その縮小画像の長さIMsをαIM0にする。その縮小倍率αを、例えばL0/Lxとする。
その場合、重送紙の搬送方向の全長の中心Qの位置を基準として、画像はみ出しが無くなる縮小倍率で、オリジナル画像を縮小する。したがって、その縮小画像の中心も全長の中心Qと一致させる。
このようにすれば、重送した2枚の用紙5aと5bのいずれが遅れるようにズレて搬送されたとしても、2枚の用紙に跨って画像が形成されるようなことがなくなり、幾分縮小されても、画像の情報を確認する用途であれば充分使用できる印刷画像が得られる。
センサの位置を用紙が1枚通過する場合と2枚以上重なって通過する場合とで、その透過光量や透過超音波強度の相違を検知できる重送検知センサを使用すれば、用紙の搬送経路が用紙の全長より短い場合でも、用紙の重送及び重送紙のズレ量を検知することができる。
さらに、その重送紙の先端を検知した時点から、検出信号の強度がさらに変化した時点までの時間を計測すれば、その時間と搬送速度との積によって、ズレ量を算出することができる。
最も簡単な処理は、予め紙種及び用紙サイズごとに重送紙のズレ量の最大値を実験やシュミュレーション等によって求め、そのデータを記憶装置25に記憶させておく。
このようにすることによって、用紙の重送が発生しても画像形成動作を停止することなく、しかも用紙に対する形成画像の欠けを低減または解消することができ、重送紙の1枚には、ユーザに受け入れられる品質の画像を形成することができる。それによって、ユーザによる無駄な作業や無駄な用紙の使用及び装置部品に与える無駄な負荷を低減または解消でき、余分な課金がされることもなくなる。
また、重送紙の一方の面(おもて面)に縮小した画像を形成する際に、その縮小情報も形成(印刷)するか、重送紙の一方の面に縮小した画像を形成した後、その重送紙を反転させ、他方の面(裏面)に縮小情報を形成(印刷)するようにしてもよい。
ステップ1で、用紙搬送部22による用紙搬送を開始し、 ステップ2で重送の有無を検知し、ステップ3でその重送している複数枚の用紙の搬送方向のズレ量を検知する。これらの検知は、図1に示した重送検知センサ18の検知位置を、搬送された用紙5の後端が通過した時点で、前述したような方法で行なわれる。
そして、ステップ4で重送の有無を判断し、重送なしと判断した場合は、そのままステップ13へ進んで、搬送された用紙5に画像形成部23によって通常の大きさの画像を形成させる。
その後、ステップ9で画像縮小に関する情報である縮小情報を添付するか否かを判断する。この縮小情報添付の要否は、管理者又はユーザが任意に設定しておくことができ、その設定状態を判断する。添付しない場合は、そのままステップ13へ進んで、搬送された重送紙に画像形成部23によって、通常の大きさの画像を算出した縮小倍率で縮小した画像を形成させる。
ユーザは、その表示部26に表示される縮小情報を見て、画像形成される印刷物の何ページの画像がどのように縮小されるかを認識することができる。
そして、ステップ12で、縮小情報を重送紙の表面(印刷データによる画像を形成する面/一方の面)に添付するか否かを判断する。この縮小情報を重送紙の表面(一方の面)に添付するか、裏面(反転した面/他方の面)に添付するか、いずれの面にも添付しないかも、管理者又はユーザが任意に設定しておくことができ、その設定状態をステップ12で判断する。
ステップ12で縮小情報を重送紙の表面に添付しないと判断した場合は、ステップ13へ進んで、搬送された重送紙の一方の面に画像形成部23によって、上記のように縮小した画像のみを形成させる。
この場合は、排出された重送紙の一方の用紙の表面には縮小された画像が形成されており、別の用紙の裏面に縮小情報が形成されていることになる。その場合、ユーザは裏面に形成された縮小情報を確認したら、その用紙は破棄することになる。
搬送の停止が発生すれば、ユーザの予定外の装置操作が必要になるし、画像を形成せずに重送紙を排出すれば、ユーザの欲しい画像が無かったと認識される恐れがある。
特に、用紙の端部に画像が形成されない余白領域が多い場合には、ユーザに全く画像欠けを認識させることなく動作継続が可能である。
用紙中心基準での縮小であると、用紙先端に不要な空白が発生してしまう可能性がある。そこで、重送紙のズレ量に応じて画像書き出し位置を用紙搬送方向野後方へ移動することによって、用紙先端部の不要な空白をなくすことが出来る。また、用紙搬送方向のみの画像縮小で画像欠けをゼロにすることが可能になる。
そのため、重送紙のズレ量が予め設定した許容量を超えた場合のみ画像の縮小を実施するようにすれば、重送紙に多少のズレが発生した場合でも、不要な縮小を実施することなく動作を継続することができる。
また、その縮小情報を、重送紙の画像形成面の用紙端や画像の一部に形成(印刷)することによっても、どの画像が縮小されたのか、どのような縮小が行われたのかをユーザに知らせることが出来る。
そのような場合には、画像を形成する対象の用紙面ではなく、重送紙を反転させた別の用紙の裏面に縮小情報を形成(印刷)することもできる。
この発明による画像形成装置は、タンデム型の直接転写方式に限らず、中間転写方式のカラー画像形成装置でもよい。また、白黒等のモノクロ専用の画像形成装置でもよいし、レーザ方式に限らずLEDアレイ等を使用して露光を行うものや、電子写真方式以外のインクジェット方式などの画像形成装置でもよい。
なお、前述した各実施形態の構成及び機能等は、適宜追加、変更、一部の省略等を行うことができ、また、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
5:用紙 6:感光体ドラム 7:帯電器 8:露光器 9:現像器
10:感光体クリーナ 11:レーザ光 12:転写器 13:定着装置
14:給紙ローラ 15:搬送ローラ対 16:用紙先端検知センサ
17:位置決めローラ対
20:制御部 21:給紙部 22:用紙搬送部 23:画像形成部
24:重送検知部 24a:発光素子 24b:受光素子 25:記憶装置
26:表示部
Claims (7)
- 用紙に画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段へ用紙を搬送する用紙搬送手段と、該用紙搬送手段によって搬送中の用紙の重送及び重送紙の搬送方向のズレを検知する重送検知手段と、該重送検知手段が用紙の重送及び重送紙の搬送方向のズレを検知した場合に、前記画像形成手段によって形成する画像を縮小する画像縮小手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、前記重送検知手段が、重送紙の搬送方向のズレ量も検知する手段であり、前記画像縮小手段は、前記重送検知手段によって検知されるズレ量に応じて、前記重送紙の搬送方向の全長の中心位置を基準として、画像はみ出しが無くなる縮小倍率で画像を縮小することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2に記載の画像形成装置において、前記画像形成手段は、前記重送検知手段によって検知されるズレ量に応じて、画像書き込み開始位置を用紙搬送方向の後方へ移動させることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記重送検知手段によって検知されるズレ量が予め設定した許容量を超えた場合にだけ、前記画像縮小手段が前記画像形成手段によって形成する画像を縮小することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記画像縮小手段が前記画像形成手段によって形成する画像を縮小した場合に、その画像縮小に関する情報を印刷する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、画像形成情報を表示する表示部を有し、前記画像縮小手段が前記画像形成手段によって形成する画像を縮小した場合に、その画像縮小に関する情報を前記表示部に表示させる縮小情報表示手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記画像形成手段によって一方の面に画像が形成された用紙を反転させる反転手段と、該反転手段によって反転された用紙を前記画像形成手段へ搬送して該用紙の他方の面に画像を形成させる手段とを有し、前記画像縮小手段が前記画像形成手段によって形成する画像を縮小した場合に、前記画像形成手段によって一方の面に縮小画像が形成された重送紙を反転させ、該重送紙の他方の面に、前記画像形成手段によって画像縮小に関する情報の画像を形成させる手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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