JP2015050961A - 容器詰めタピオカ含有飲料及びその製造方法 - Google Patents

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友里 竹内
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智夏子 瀬戸下
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【課題】酸性飲料、タピオカに起因する菌の繁殖、食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化を防止した常温流通可能なタピオカ含有飲料及びその製造方法を提供する。【解決手段】pH4.0未満のサイズ化されたゲル状タピオカ片を、pH4.0未満の酸性飲料に添加したタピオカ含有飲料を容器に充填、密封した容器詰めタピオカ含有飲料とする。また、その製造方法は、サイズ化及びゲル化され、pH4.0未満に調整されたゲル状タピオカ片を得るゲル状タピオカ片製造工程、該ゲル状タピオカ片をpH4.0未満の酸性飲料に添加してタピオカ含有飲料を得るタピオカ含有飲料調製工程、該タピオカ含有飲料に、65℃、10分間又は同等以上の殺菌処理を行い、冷却を行う殺菌・冷却工程、並びに該冷却工程後に無菌環境下で該タピオカ含有飲料を殺菌済み容器に充填し、殺菌済み蓋材で密封する充填密封工程、を含む容器詰めタピオカ含有飲料の製造方法とする。【選択図】なし

Description

本発明は、ゲル状澱粉を含む容器詰め飲料及びその製造方法に関し、詳しくは、ゲル状タピオカ片を酸性飲料に添加した常温流通可能な容器詰めタピオカ含有飲料及びその製造方法に関する。
従来のタピオカ含有飲料は、粒状の乾燥タピオカやそれを半茹でし冷凍した冷凍タピオカを茹でて得られるゲル状タピオカを、ココナッツミルクなどの飲料に添加して製造され、販売されている。このゲル状タピオカは、茹でてから数時間後には、ふやけて食感等が劣化することがある。そのため、一般的には、直前に茹でたゲル状タピオカを飲料に加えて店内で提供したり、店頭で販売したりしている。
また、容器詰めであれば、ゼリー、ヨーグルト等の食品に添加して冷蔵流通されている。
この様なゲル状タピオカの保存性改善に関して、例えば、特許文献1には、粉末状のタピオカ澱粉と多糖類とを混合して水を加え、加熱しつつ糊状とした後、所定の粒状に形成して、熱湯中で煮熟しゲル状に成形することを特徴とするタピオカパール食品の製造方法が記載されている。また、特許文献1には、そのタピオカパール食品をココナツミルク等のソースや調味液をかけて食べるデザート、スープの浮き実等の食材、ソース・調味液やスープと共に容器に密封パックし、市場に流通しうることが記載されている。
特開平7−308159号公報
しかしながら、特許文献1に記載のタピオカパール食品に例示されるタピオカを、乳性飲料、果汁飲料等の飲料に含有させたタピオカ含有飲料をプラスチック等の容器に詰めて販売するには、タピオカに起因する食中毒菌等の菌の繁殖などの問題から冷蔵流通が必要となり、常温流通で販売することは困難である。
また、タピオカを飲料に添加し、容器詰めタピオカ含有飲料として常温流通で販売するには、タピオカを前記飲料に準じてpH調製し、殺菌を行わなければならず、前記殺菌条件等に起因するタピオカの食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化を生じる。
そして、飲料の殺菌条件は、食品衛生法により内容物のpH等によって製造基準が規定されており、pH4.0未満の酸性飲料は65℃、10分間、又は同等以上、pH4.0〜4.6未満の酸性飲料は85℃、30分間、又は同等以上、pH4.6〜5.5未満、或いはpH5.5以上の低酸性飲料は120℃、4分間、又は同等以上である。
従って、タピオカを添加する飲料としてpH4.0未満の酸性飲料を選択し、タピオカを前記酸性飲料に添加して殺菌することが、前記タピオカの食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化を防止する点で優位性を有する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その課題は、タピオカに起因する菌の繁殖、飲料に添加して殺菌する際の殺菌条件等による食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化を防止した常温流通可能な容器詰めタピオカ含有飲料及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討し、サイズ化し、かつpHを酸性4.0未満に調整したゲル状タピオカ片を、pH4.0未満の酸性飲料に添加して殺菌後、このタピオカ含有飲料を容器に充填、密封すれば、タピオカに起因する菌の繁殖、殺菌条件等による食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化が防止され、常温流通可能な容器詰めタピオカ含有飲料とすることが可能であることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1)pH4.0未満のサイズ化されたゲル状タピオカ片を、pH4.0未満の酸性飲料に添加したタピオカ含有飲料を容器に充填し、密封したことを特徴とする容器詰めタピオカ含有飲料。
(2)サイズ化及びゲル化され、pH4.0未満に調整されたゲル状タピオカ片を得るゲル状タピオカ片調製工程、該ゲル状タピオカ片をpH4.0未満の酸性飲料に添加してタピオカ含有飲料を得るタピオカ含有飲料調製工程、該タピオカ含有飲料に、65℃、10分間又は同等以上の殺菌処理を行い、冷却を行う殺菌・冷却工程、並びに該冷却工程後に無菌環境下で該タピオカ含有飲料を殺菌済み容器に充填し、殺菌済み蓋材で密封する充填密封工程、を含むことを特徴とする容器詰めタピオカ含有飲料の製造方法。
(3)前記ゲル状タピオカ片調製工程が、タピオカ粉末を水と練り混合してタピオカ生地を得る工程、該タピオカ生地を冷蔵乾燥して乾燥タピオカを得る工程、該乾燥タピオカを細分割して乾燥サイズ化タピオカ片を得る工程、該乾燥サイズ化タピオカ片を酸性水溶液中で加熱処理し、pH4.0未満に調製すると共にゲル化する加熱処理工程、及び冷却する工程を順次行うことを含む前記(2)に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
(4)前記タピオカ粉末を酸性水溶液と練り混合すると共にpH調製を行ってタピオカ生地を得る工程を含む前記(3)に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
(5)前記酸性水溶液の酸がクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸、酒石酸の単独または二種以上を混合して成る前記(3)又は(4)に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
(6)前記タピオカ粉末がタピオカ粉末とグルテンを混合し、グルテン/タピオカ(重量)で1/20〜1/1の比率で含むタピオカ粉末混合物である前記(3)乃至(5)の何れか1つに記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
(7)前記殺菌・冷却工程をチューブラー殺菌機で行う前記(2)乃至(6)の何れか1つに記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
本発明によれば、低コストでタピオカに起因する菌の繁殖、殺菌条件等による食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化を防止した常温流通可能なタピオカ含有飲料及びその製造方法が提供される。
本発明に係るゲル状タピオカ片の調整行程の手順の一例を表す工程図。 本発明の容器詰めタピオカ含有飲料の製造方法の手順の一例を表す工程図。
本発明の容器詰めタピオカ含有飲料は、サイズ化及びゲル化され、かつpH4.0未満に調整されたゲル状タピオカ片を、pH4.0未満の酸性飲料に添加して容器に充填し、密封したことを特徴とする。以下に、本発明の容器詰めタピオカ含有飲料の製造方法の一態様を図1及び図2に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されない。
1.ゲル状タピオカ片調製工程
ゲル状タピオカ片は、サイズ化及びゲルされ、pH4.0未満に調整されたゲル状タピオカ片を得るゲル状タピオカ片調製工程により製造される。
図1に示すように、このゲル状タピオカ片調製工程は、例えば、タピオカ粉末(後述するグルテン、砂糖、塩など他の成分を含むタピオカ粉末混合物を含む)を水と共に練り混合してタピオカ生地を得る工程、該タピオカ生地を冷蔵乾燥して乾燥タピオカを得る工程、該乾燥タピオカを細分割し、必要に応じて形状選別して乾燥サイズ化タピオカ片を得る工程、該乾燥サイズ化タピオカ片を酸性水溶液中で加熱処理し、pH4.0未満に調製すると共にゲル化する加熱処理工程、及び冷却する工程を順次行うことを含むものである。
そして、本発明に用いるタピオカ粉末は、タイ国等を原産地とするキャッサバの塊根から製造される澱粉粉末であり、タピオカ粉末は、タピオカ粉末の単独であってもよいが、タピオカ粉末とグルテンのタピオカ粉末混合物が好ましい。グルテンは、穀物由来のタンパク質であり、タピオカ粉末がタピオカ粉末とグルテンの混合物であると、容器詰めタピオカ含有飲料を常温流通した際のゲル状タピオカのテクスチャ(歯ごたえや舌触り、喉越し)の劣化を防ぐことができる。タピオカ粉末がグルテンを含むタピオカ粉末混合物の場合、タピオカとグルテンの割合は特に限定されないが、グルテン/タピオカ(重量)で好ましくは1/20〜1/1、より好ましくは1/10〜2/3、特に好ましくは2/10〜3/10の比率である。グルテンとタピオカの比率がこの範囲にあると、タピオカ粉末を水溶液と共に練り混合したタピオカ生地を冷蔵乾燥させた乾燥タピオカの粘性が適度となり、その後サイズ化して乾燥サイズ化タピオカ片を得る工程における歩留まりに優れ、さらに、飲料に添加するゲル状タピオカ片とした際のテクスチャーを維持する保存安定性に優れる点で好ましい。尚、タピオカ粉末は、砂糖、塩など他の成分を含むことができる。
本態様では、まず、タピオカ粉末、並びに必要によりグルテン及びその他の成分を粉末混合してタピオカ粉末混合物を得る。粉末混合は、公知のミキサー、ミル、タンブラーなどの粉体混合機で行うことができる。以下、タピオカ粉末とタピオカ粉末混合物をタピオカ粉末と称して説明する。
次に、タピオカ粉末を水と練り混合し、調製してタピオカ生地を得る。タピオカ粉末と水の割合は特に限定されず適宜選択されるが、タピオカ粉末/水(重量)で、好ましくは5/10〜20/10、より好ましくは9/10〜11/10の比率である。練り混合は、公知の生地混捏機や混練機などで行うことができる。
タピオカ生地の調製に用いる前記水は、イオン交換水が塩素、金属イオン等の不純物が含有されていない点で好ましい。また、タピオカ生地の調製は、pH4.0未満の酸性水溶液で行うことが好ましい。このタピオカ生地の調製にpH4.0未満の酸性水溶液を用い、後述する乾燥サイズ化タピオカ片のpH4.0未満の酸性水溶液による加熱処理を併用することにより、飲料に添加するゲル状タピオカ片を容易、確実にpH4.0未満に調整することができる。これらの酸性水溶液によるタピオカ生地の調製、加熱処理に用いる酸性水溶液を構成する酸は、特に限定されないが、食品添加物として許容されている酸が好ましく、例えばクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸、酒石酸などの有機酸が挙げられる。これらの酸は、単独または二種以上を混合して用いることができる。また、酸性水溶液は、弱酸とその塩を含む酸性緩衝溶液であると好ましい。弱酸とその塩は、単独または二種以上を混合して用いることができる。酸性水溶液が、酸性緩衝溶液であると、タピオカ生地、ゲル状タピオカ片の水分量がある程度変動してもタピオカのpHの変動が少ない点で好ましい。具体的には、酸性緩衝溶液は、前記の有機酸及びそれらの塩の水溶液が挙げられる。より具体的には、例えばクエン酸とクエン酸ナトリウムの水溶液挙げられ、クエン酸とクエン酸ナトリウムの水溶液が好ましい。弱酸とその塩の比率は、酸性緩衝溶液のpHが4.0未満となるように適宜選択され、通常、等モル量程度である。クエン酸とクエン酸ナトリウムが、クエン酸/クエン酸ナトリウム(重量)で1.2/1の場合、酸性緩衝溶液のpHは4.0未満となる。酸性水溶液のpHは、JIS Z08802に基づいて測定できる。
次に、前記タピオカ生地を冷蔵乾燥して乾燥タピオカを得る。タピオカ生地は、平板容器などに、例えば3〜5mm程度の適宜の厚さで広げ、冷蔵乾燥する。冷蔵乾燥時間は、例えば2〜5日間である。乾燥を冷蔵して行うと菌の繁殖が防ぐことができる。乾燥タピオカは、圧粉状の固形物として得られる。乾燥タピオカは、水分活性が低く、菌が繁殖しにくいため常温保存できる。
次いで、前記乾燥タピオカを細分割して乾燥サイズ化タピオカ片を得る。前記乾燥タピオカは、適度の粘性を有しているので裁断し、細分割して容易にサイズ化できる。さらに、乾燥サイズ化タピオカは、必要に応じて、所望の目開きのメッシュを用いて分級して形状選別され、この様にして、サイズ化された乾燥サイズ化タピオカ片を得ることができる。この乾燥サイズ化タピオカ片の大きさ、形状は、特に限定されないが、3〜5mm角の立方体が好ましい。この範囲にあると、タピオカ含有飲料中でゲル状タピオカ片の存在感が増して見た目に優れ、テクスチャーに優れる。前記形状選別で前記サイズより大きい乾燥サイズ化タピオカ片は再度細分工程に戻すことができ、前記サイズより小さい乾燥サイズ化タピオカ片は、タピオカ生地の製造工程のタピオカ粉末に混ぜて再利用できる。従って、この乾燥サイズ化タピオカ片の製造方法は、タピオカ粉末を効率良く使用できる。
本実施態様では、サイズ化は、タピオカ生地を乾燥し、細分割して行うが、他の実施態様では、タピオカ生地をストランド状に押出して所望の長さに切断してペレット状にすることにより行うこともできる。また、他の実施態様ではサイズ化は、ペレット状のタピオカ生地を転がして球形にすることもできる。これらの場合、サイズ化されたタピオカ生地を冷蔵乾燥して、サイズ化された乾燥タピオカ片を得ることができる。
次に、乾燥サイズ化タピオカ片をpH4.0未満の酸性水溶液中で加熱処理し、急冷して飲料に添加するpH4.0未満のゲル状タピオカ片を得る。前記乾燥サイズ化タピオカ片の加熱処理に用いる酸性水溶液は、pH4.0未満の酸性水溶液であり、pH4.0未満の酸性緩衝溶液であると更に好ましい。酸性水溶液を構成する酸は、前述したタピオカ生地の調製に用いる酸性水溶液を構成する酸として挙げたものと同様のものが挙げられる。
加熱処理は、通常80〜90℃程度のpH4.0未満の酸性水溶液に乾燥サイズ化タピオカ片を投入して所定時間加熱して行う。この加熱処理により乾燥サイズ化タピオカ片は、pH4.0未満に調製され、熱変性し、粘性を増して半透明のゲル状になる。加熱時間は乾燥サイズ化タピオカ片のサイズなどに対応して適宜選択されるが、通常、乾燥サイズ化タピオカ片が半透明になるまでである。具体的には、乾燥サイズ化タピオカ片のサイズが3〜5mm角の立方体の場合は、30分間程度である。加熱処理後に乾燥サイズ化タピオカ片を、例えば、イオン交換水などの常温の冷水で、例えば20〜30℃の冷水に投入して急冷すると、pH4.0未満に調製されたゲル状タピオカ片が得られる。
2.容器詰めタピオカ含有飲料の製造
容器詰めタピオカ含有飲料は、図2に示すように、先ず、前述したpH4.0未満に調製されたゲル状タピオカ片を、酸性飲料に添加してタピオカ含有飲料を得る。前記酸性飲料としては、pH4.0未満の乳酸菌飲料、乳性飲料、果汁飲料が挙げられる。
次に、前記タピオカ含有酸性飲料に、pH4.0未満の酸性飲料の殺菌条件である65℃で10分間又は同等以上の殺菌処理と冷却処理を行う(殺菌・冷却工程)。この場合、例えば殺菌処理は、チューブラー殺菌機にて93℃で10〜20秒間行い、殺菌処理後に40℃以下に冷却を行うことにより前述した殺菌条件を満たすことができ、このチューブラー殺菌機による高温、短時間の殺菌処理、及び後述する無菌環境下における充填密封工程によって、食感、フレーバー等のテクスチャーに優れたタピオカ含有酸性飲料とすることができる。
次いで、前記殺菌・冷却工程後に、タピオカ含有酸性飲料をアセプティック貯蔵タンク等に無菌貯蔵し、無菌環境下で前記タピオカ含有酸性飲料を殺菌済み容器に充填し、殺菌済み蓋材にて密封して容器詰めタピオカ含有飲料とする(充填密封工程)。本態様に用いられる容器は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂層、酸素バリヤ層を有する多層樹脂層からなるボトル、カップ、或いはアルミ、ブリキ、ティンフリースチール等の金属材料からなる金属缶が挙げられる。尚、無菌環境下における充填密封工程は、アセプティック貯蔵タンクから充填装置までの送液経路、充填装置、密封装置、及び充填、密封を行う周辺環境を予め65℃〜100℃の温水、或いは過酢酸系薬剤、過酸化水素、オゾン系薬剤、次亜塩素酸を含有する塩素系殺菌剤で殺菌され、且つ無菌エアーで陽圧化された環境下で行われる。
このため本態様では、冷却タピオカ含有飲料を殺菌、冷却処理し、無菌状態で容器に充填し、密封されるため、前記タピオカ含有飲料を充填、密封する容器としては、耐熱性を必要とせず、特に容器として前述したポリエステル樹脂からなるボトル、カップを用いた場合は、容器に耐熱性を付与する必要がないので製造コストに優れる。
以下に、本発明を具体的な製造例に基づいて更に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(製造例)
1.ゲル状タピオカ片の製造
(1)タピオカ粉末800gと米粉グルテン200gを粉末混合し、この得られた粉末混合物を、pH3.7〜3.9のクエン酸緩衝液1022g(クエン酸12g、クエン酸ナトリウム10g、イオン交換水1000g)を添加し、練り混合し、タピオカ生地を調製して得た。
(2)次に、得られたタピオカ生地を、200mm×400mm、深さ20mmのステンレス製の角型平板容器に、厚さ5mm充填して5日間冷蔵乾燥し、板状の乾燥タピオカを得た。
(3)得られた乾燥タピオカを5mm角に細分割し、5mm角の立方体の乾燥サイズ化タピオカ片を得た。
(4)得られた乾燥サイズ化タピオカ片40gを、80℃に加熱したpH3.7〜3.9のクエン酸水溶液に投入し、30分間加熱後、常温(25℃)のイオン交換水の流水で急冷し、pH3.7〜3.9の半透明のゲル状タピオカ片を得た。
2.容器詰めタピオカ含有飲料の製造
前述したゲル状タピオカ片の製造で得たゲル状タピオカ片を、pH3.4〜3.6の酸性飲料の乳酸飲料に添加してタピオカ含有飲料を得た。次に、得られたタピオカ含有飲料を93℃、10秒の条件でチューブラー殺菌機を用いて殺菌処理した。次いで、40℃に冷却後、アセプティックタンクに貯蔵し、過酢酸系薬剤で65℃、5秒で殺菌済みのポリエステル樹脂から成る容量500ccのボトルに充填し、前記薬剤で同様に殺菌済みのプラスチックキャップで密封し、容器詰めタピオカ飲料を得た。
この容器詰めタピオカ飲料を常温の25℃で2週間保存後、カビ、酵母の有無を微生物試験による生育で確認したところ検出されず、また、食感、フレーバー等のテクスチャーの劣化もなく、常温流通で販売することが可能であることが確認された。

Claims (7)

  1. pH4.0未満のサイズ化されたゲル状タピオカ片を、pH4.0未満の酸性飲料に添加したタピオカ含有飲料を容器に充填し、密封したことを特徴とする容器詰めタピオカ含有飲料。
  2. サイズ化及びゲル化され、pH4.0未満に調整されたゲル状タピオカ片を得るゲル状タピオカ片調製工程、該ゲル状タピオカ片をpH4.0未満の酸性飲料に添加してタピオカ含有飲料を得るタピオカ含有飲料調製工程、該タピオカ含有飲料に、65℃、10分間又は同等以上の殺菌処理を行い、冷却を行う殺菌・冷却工程、並びに該冷却工程後に無菌環境下で該タピオカ含有飲料を殺菌済み容器に充填し、殺菌済み蓋材で密封する充填密封工程、を含むことを特徴とする容器詰めタピオカ含有飲料の製造方法。
  3. 前記ゲル状タピオカ片調製工程が、タピオカ粉末を水と練り混合してタピオカ生地を得る工程、該タピオカ生地を冷蔵乾燥して乾燥タピオカを得る工程、該乾燥タピオカを細分割して乾燥サイズ化タピオカ片を得る工程、該乾燥サイズ化タピオカ片を酸性水溶液中で加熱処理し、pH4.0未満に調製すると共にゲル化する加熱処理工程、及び冷却する工程を順次行うことを含む請求項2に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
  4. 前記タピオカ粉末を酸性水溶液と練り混合すると共にpH調製を行ってタピオカ生地を得る工程を含む請求項3に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
  5. 前記酸性水溶液の酸がクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸、酒石酸の単独または二種以上を混合して成る請求項3又は4に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
  6. 前記タピオカ粉末がタピオカ粉末とグルテンを混合し、グルテン/タピオカ(重量)で1/20〜1/1の比率で含むタピオカ粉末混合物である請求項3乃至5の何れか1項に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
  7. 前記殺菌・冷却工程をチューブラー殺菌機で行う請求項2乃至6の何れか1項に記載の容器詰めタピオカ飲料の製造方法。
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