JP2015048389A - 水性床用艶出し剤組成物 - Google Patents

水性床用艶出し剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】床面に塗布乾燥することにより得られる皮膜が光沢性と耐汚染性に優れ、かつ、汚れの付着後もバフィングにより光沢を復元することができる水性床用艶出し剤組成物を提供する。
【解決手段】シード粒子としてオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)を含む水性分散体にビニル系単量体(b)を添加し、シード重合して得られる複合樹脂粒子を含有することを特徴とする水性床用艶出し剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性床用艶出し剤組成物に関するものであり、詳しくは乾燥皮膜が光沢性と耐汚染性に優れ、また汚れの付着後もバフィングにより光沢を復元する水性床用艶出し剤組成物に関するものである。
床用艶出し剤は、スーパーマーケット、百貨店等の商業施設やホテル、空港等の床面に美観や清潔感を付与するとともに、床材の磨耗、汚れの付着防止、スリップ事故の防止の目的で広く使用されている(特許文献1〜3参照)。しかし、時間の経過とともに皮膜表面が損傷を受け、また歩行等により汚れが付着して床表面の光沢が低下するため、皮膜を洗浄、除去して、再度艶出し剤を塗布する必要があった。
近年、コンビニエンスストアを始めとした24時間営業の店舗や事業所も増加し、従来のように床用艶出し剤を多層塗布・乾燥作業や剥離洗浄作業の時間を割くことが困難となっている。このため、メンテナンス頻度を下げつつも、従来と遜色ない美観等を維持するための床面の管理方法が求められており、その方法の一つとして、高速バフ機で日常的に被膜表面をバフィングすることにより、汚れを除去して光沢を復元させることが広く行われるようになってきた(特許文献4、特許文献5参照)。
しかし、現在使用されている床用艶出し剤の多くはバフィングしても光沢復元が弱く、ドライバフ方式には適さない。一方、これまでドライバフ用に開発されたものは光沢復元性については一定の効果があるものの、多層塗布が必要だったり、光沢や耐汚染性が十分満足できるものではなかった。
特公昭44−24407号公報 特公昭49−1458号公報 特開2004−238596号公報 特開平10−245524号公報 特開2005−23149号公報
本発明は、床面に塗布乾燥することにより得られる皮膜が光沢性と耐汚染性に優れ、かつ、汚れの付着後もバフィングにより光沢を復元することができる水性床用艶出し剤組成物の提供を課題とする。
本発明者らは、シード重合により得られる特定の複合樹脂粒子を含有する水性艶出し剤組成物を塗布乾燥することにより得られる皮膜が、光沢性と耐汚染性に優れる上、汚れの付着後、バフにより光沢を復元することを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、シード粒子としてオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)を含む水性分散体にビニル系単量体(b)を添加し、シード重合して得られる複合樹脂粒子を含有する水性床用艶出し剤組成物に関する。
本発明で使用するオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)は、オレフィン由来の構成単位を共重合体中に50質量%以上(即ちα,β−不飽和カルボン酸由来の構成単位が50質量%以下)含有する共重合体を指し、オレフィンと不飽和カルボン酸を公知の方法によって共重合することにより得られる共重合体である。その態様としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、不飽和カルボン酸がグラフトした共重合体などが挙げられる。
上記共重合体(a)に用いられるオレフィンとしてはエチレン、プロピレン等を挙げることができ、エチレンが最も好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸を挙げることができ、特にこれらに限定されるものではないが、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸である。
本発明におけるオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)の重量平均分子量は1,000〜100,000であるが、水への分散性の観点から、好ましくは3,000〜70,000、より好ましくは5,000〜40,000である。また酸価は好ましくは30〜130mgKOH/g、より好ましくは40〜120mgKOH/gである。
本発明において複合樹脂粒子のシードとなるオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)の水性分散体を得る際、該共重合体をアルカリ金属水酸化物、アミン系化合物またはアンモニア等のアルカリ性物質を用いて中和すること好ましい。中和度は、α,β−不飽和カルボン酸の酸価に対し好ましくは40〜110モル%、より好ましくは50〜100モル%である。
さらに水性分散体の分散安定化の観点から乳化剤を使用してもよい。乳化剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
乳化剤の使用量は、用いられる上記オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸共重合体(a)100質量部に対し、好ましくは0〜40質量部、より好ましくは10〜30質量部である。
アニオン界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜24)硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エーテル硫酸塩、アルキル(炭素数8〜24)ベンゼンスルホン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)リン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エーテルリン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エーテルスルホコハク酸塩、アシル(炭素数8〜24)化アラニン塩、アシル(炭素数8〜24)化N−メチル−β−アラニン塩、アシル(炭素数8〜24)化グルタミン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化イセチオン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化サルコシン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化タウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化メチルタウリン塩、α―スルホ脂肪酸エステル塩、エーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸塩、長鎖(炭素数8〜24)カルボン酸塩等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、アルカノールアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、テトラポリオキシアルキレンエチレンジアミン縮合物類、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油誘導体、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油誘導体、アルキルポリグリコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
水性分散体中のオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)の平均粒子径は、好ましい粒子径の複合樹脂粒子を得る点で20〜100nmが好ましい。
本発明に係る複合樹脂粒子は、オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)をシード粒子とし、これにビニル系単量体(b)を吸収させて重合開始剤の存在下でシード重合することによって製造することができる。
ビニル系単量体(b)としては、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ヒドロヘキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド等を挙げることができる。
本発明では、スチレン、メタクリル酸メチル等の高Tgモノマーと、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等の低Tgモノマーとを適宜組み合わせることにより、複合樹脂粒子中のシード粒子以外の重合体、すなわちビニル系単量体(b)由来の重合体の計算ガラス転移温度を20〜120℃、より好ましくは30〜100℃の範囲に調整することが、耐汚染性と光沢復元性の点で好ましい。
本発明において計算ガラス転移温度とは、下記のFoxの式により求められる計算ガラス転移温度を意味する。
1/(Tg+273)=Σ[W/(Tg+273)] : Foxの式
Tg(℃) : 計算ガラス転移温度
: 各単量体の重量分率
Tg(℃) : 各単量体成分の単独重合体のガラス転移温度
ビニル系単量体(b)を添加する方法としては、シード粒子を含む水性分散体に対してこれらを一時に投入する方法、重合を行いながら分割して添加する方法、または連続的に添加する方法があるが、重合安定性の点で乳化剤を用いて別途作製したビニル系単量体の乳化物を添加することが好ましい。乳化剤としては先に例示したものを使用することができる。
本発明の複合樹脂粒子中のオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)とビニル系単量体(b)由来の重合体の質量比は90/10〜50/50であれば好ましく、80/20〜60/40であればより好ましい。
複合樹脂粒子の平均粒子径は、シード粒子の粒子径や量、ビニル系単量体や必要に応じ用いる乳化剤の量を調整することによりコントロールすることができ、30〜200nmが好ましく、40〜180nmがより好ましい。
シード重合法により得られる本発明の複合樹脂粒子は、(b)由来の重合体の水性分散体を調整し、それを(a)を含む水性分散体と混合したものよりも水性媒体中での分散安定性に優れる。また粒子径が均一である単分散粒子であるため、皮膜の光沢性の向上につながっているものと推測される。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、クメンヒドロパーオキサイド、過酸化水素等の水溶性のラジカル開始剤、これらと還元剤の組み合わせによるレドックス系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等の油溶性の重合開始剤を挙げることができる。
重合開始剤の使用量は、用いられる上記ビニル系単量体(b)100質量部に対し、0.01〜3質量部、さらに好ましくは0.05〜2質量部、特に、好ましくは0.1〜1.5質量部である。
シード重合における重合条件は、温度が60〜100℃、好ましくは70〜90℃、重合時間が1〜6時間、好ましくは2〜4時間程度である。
本発明の水性床用艶出し剤組成物には、ワックスエマルション、アルカリ可溶性樹脂、溶剤類、可塑剤、レベリング剤などを配合することもできる。
ワックスエマルションとしては、酸化ポリエチレンワックス系、酸化ポリプロピレンワックス系、酸変性ポリエチレンワックス系、酸変性ポリプロピレンワックス系などカルボキシル基を付与したオレフィンワックスのエマルション類が挙げられる
溶剤類としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類が、ジオキサン類、ジオキソラン類、各種グライム類などが用いられる。
可塑剤類としては、トリブトキシエチルホスフェート(TBEP)、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エステルがジブチルフタレートなどフタル酸エステル、クエン酸エステル類、アジピン酸エステルなどが可塑化作用、レベリング性の向上のために配合されてきた。近年ではリン化合物、PRTR法規制対象化合物等は環境問題等の点から水性フロアーポリッシュ組成物に使用すべきでないとの考えから、アルコール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどを付加した化合物も用いられている。これらの化合物は艶出し剤の使用環境に応じて選定される。
さらに、本発明の水性床用艶出し剤組成物には、その他の添加剤として、湿潤剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤を配合してもよい。
本発明の水性床用艶出し剤組成物が使用される被塗布材を例示すると、ビニルタイル、ラバータイル、アスファルト、木質系、石質系、プラスチック系床剤等が挙げられるが、プラスチック系床材は可塑剤、滑材などの添加剤が多量に含まれており、通常は前洗浄工程が必要とされている。これら塗工は通常の方法で行われ、特に限定されるものではない。
以下実施例により本発明を説明する。但し本発明は、これらの実施例及び比較例によってなんら制限されるものではない。
製造例1(シード粒子a−1の作製)
撹拌機、温度計、温度コントローラーを備えた内容量1.0Lの耐圧容器(以下、「耐圧容器」という。)に、エチレンアクリル酸共重合体ワックス(酸価40、重量平均分子量:9,500))280g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(東邦化学工業製:ペグノールL−12S(アルキル基の炭素数:12、エチレンオキサイドの付加モル数:12))42g、30%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープLS−30(アルキル基の炭素数:12))23g、48%KOH14g、イオン交換水601gを加え、130℃まで加熱し2時間熟成した。熟成後、40℃まで冷却し、平均粒子径60nmの樹脂粒子a−1を含む、固形分35%の水性分散体を得た。
製造例2(シード粒子a−2の作製)
耐圧容器に、エチレンメタクリル酸共重合体(酸価130、重量平均分子量:50,000)160g、トリエチルアミン30g、イオン交換水610gを加え、130℃まで加熱し2時間熟成した。熟成後、40℃まで冷却し、平均粒子径50nmの樹脂粒子a−2を含む、固形分20%の水性分散体を得た。
製造例3(複合樹脂粒子を含む水性分散体A−1の製造)
撹拌機、温度計、温度コントローラー、コンデンサー、滴下装置を備えた内容量1.0Lの反応容器(以下、「反応容器」という。)に、水性分散体a−1を600g加え、80℃まで加熱、温度調整した。予め別容器にスチレン40g、メタクリル酸ブチル40g、30%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープLS−30(アルキル基の炭素数:12))2.4g、過硫酸アンモニウム0.7g、イオン交換水144gを攪拌混合し乳化物を作製しておき、80℃で温度調整した反応容器へ乳化物を1時間かけて滴下導入した。滴下導入後、2時間熟成し、熟成後、40℃まで冷却し固形分35%の水性分散体A−1を得た。
製造例4(複合樹脂粒子を含む水性分散体A−2の製造)
反応容器に水性分散体a−1を600g加え、80℃まで加熱、温度調整した。予め別容器にスチレン50g、メタクリル酸2−エチルヘキシル30g、27%ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープTH−330(アルキル基の炭素数:12、エチレンオキサイドの付加モル数:3))2.6g、過硫酸アンモニウム0.7g、イオン交換水144gを攪拌混合し乳化物を作製しておき、80℃で温度調整した反応容器へ乳化物を1時間かけて滴下導入した。滴下導入後、2時間熟成し、熟成後、40℃まで冷却し固形分35%の水性分散体A−2を得た。
製造例5(複合樹脂粒子を含む水性分散体A−3の製造)
反応容器に水性分散体a−1を600g加え、80℃まで加熱、温度調整した。予め別容器にスチレン60g、アクリル酸ブチル20g、30%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープLS−30(アルキル基の炭素数:12))2.4g、過硫酸アンモニウム0.7g、イオン交換水144gを攪拌混合し乳化物を作製しておき、80℃で温度調整した反応容器へ乳化物を1時間かけて滴下導入した。滴下導入後、2時間熟成し、熟成後、40℃まで冷却し固形分35%の水性分散体A−3を得た。
製造例6(複合樹脂粒子を含む水性分散体A−4の製造)
反応容器に水性分散体a−1を600g加え、80℃まで加熱、温度調整した。予め別容器にスチレン80g、27%ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープTH−330(アルキル基の炭素数:12、エチレンオキサイドの付加モル数:3))2.6g、過硫酸アンモニウム0.7g、イオン交換水144gを攪拌混合し乳化物を作製しておき、80℃で温度調整した反応容器へ乳化物を1時間かけて滴下導入した。滴下導入後、2時間熟成し、熟成後、40℃まで冷却し固形分35%の水性分散体A−4を得た。
製造例7(複合樹脂粒子を含む水性分散体A−5の製造)
反応容器に水性分散体a−2を600g加え、80℃まで加熱、温度調整した。予め別容器にスチレン25g、メタクリル酸ブチル25g、30%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープLS−30(アルキル基の炭素数:12))1.5g、過硫酸アンモニウム0.5g、イオン交換水28gを攪拌混合し乳化物を作製しておき、80℃で温度調整した反応容器へ乳化物を1時間かけて滴下導入した。滴下導入後、2時間熟成し、熟成後、40℃まで冷却し固形分25%の水性分散体A−5を得た。
比較製造例1(比較用の水性分散体B−1)
複合樹脂粒子を得るために調整した樹脂粒子a−1を含む水性分散体(固形分35%)をB−1とする。
比較製造例2(比較用の水性分散体B−2の製造)
反応容器に水263gを加え、80℃まで加熱、温度調整した。予め別容器にスチレン100g、メタクリル酸ブチル100g、30%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(東邦化学工業製:アルスコープLS−30(アルキル基の炭素数:12))6.0g、過硫酸アンモニウム1.7g、重炭酸アンモニウム1.7g、イオン交換水200gを攪拌混合し乳化物を作製しておき、80℃で温度調整した反応容器へ乳化物を2時間かけて滴下導入した。滴下導入後、2時間熟成し、熟成後、40℃まで冷却し固形分30%の水性分散体B−2を得た。
比較製造例3(比較用の水性分散体B−3の製造)
反応容器に水性分散体a−1:500g、水性分散体B−2:250g及びイオン交換水:83gを入れ1時間攪拌混合し、固形分30%の水性分散体B−3を得た。
比較製造例4(比較用の水性分散体B−4の製造)
反応容器に、酸化ポリエチレンワックス(ハネウェル社製:A−C316(酸価16))220g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(東邦化学工業製:ペグノールL−12S(アルキル基の炭素数:12、エチレンオキサイドの付加モル数:12))50g、48%KOH7.3g、イオン交換水514gを加え、160℃まで加熱し2時間熟成した。熟成後、40℃まで冷却し固形分35%の水性分散体B−4を得た。
製造例1〜7及び比較製造例1〜4で製造した水性分散体の平均粒子径を測定し、経時安定性試験を行った。結果を表1に示す。
<平均粒子径>
大塚電子株式会社製ELS Zを使用して測定した。
<経時安定性試験>
水性分散体を室温にて90日間静置し、粘度変化、相分離の有無、沈降物の有無により評価した。
○:変化無し
△:やや変化有り
×:変化有り
Figure 2015048389
実施例1〜5、比較例1〜4
日本フロアーポリッシュ工業会発行のJFPA規格総覧に記載の標準フロアーポリッシュ処方に基づき本発明及び比較用の水性分散体を用いて表2に示す水性床用艶出し剤組成物を作成し、下記の方法で評価した。結果を表2に示す。
<耐ブラックヒールマーク性>
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、ホモジニアスタイル(タジマ社製ジニアスプレーンGE1100)に、乾燥被膜が10g/mとなるように床用艶出し剤組成物を塗布、常温にて24時間乾燥させたタイルを試験サンプルとし、ヒールマーク試験機(スネルカプセル)にて試験、目視にて評価した。
〔評価基準〕
○:黒色ゴムによる汚れが少ない。(良好)
△:黒色ゴムによる汚れがやや多い。(普通)
×:黒色ゴムによる汚れが多い。(不良)
<耐スカッフ性>
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、ホモジニアスタイル(タジマ社製ジニアスプレーンGE1100)に、乾燥被膜が10g/mとなるように床用艶出し剤組成物を塗布、常温にて24時間乾燥させたタイルを試験サンプルとし、ヒールマーク試験機(スネルカプセル)にて試験、目視にて評価した。
〔評価基準〕
○:黒色ゴムによる傷付きが少ない。(良好)
△:黒色ゴムによる傷付きがやや多い。(普通)
×:黒色ゴムによる傷付きが多い。(不良)
<光沢度>
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、ホモジニアスタイル(タジマ社製ジニアスプレーンGE1100)に、乾燥被膜が10g/mとなるように床用艶出し剤組成物を塗布、常温にて24時間乾燥させたタイルを試験サンプルとし、鏡面光沢度測定機を用いて測定した。
<光沢復元性>
耐スカッフ性を評価した後のタイルを、専用パッドを装着した日立工機製ディスクグラインダーを用いてバフ掛けを行い、バフ掛け前とバフ掛け後の光沢度を鏡面光沢度測定機を用いて測定した。
〔評価基準〕
○:光沢度が復元している。(良好)
△:光沢度がやや復元している。(普通)
×:光沢度が復元していない。(不良)
Figure 2015048389
実施例1〜5の水性床用艶出し剤組成物は十分な耐ブラックヒールマーク性、耐スカッフ性、光沢度を有しており、なおかつ本発明の課題である光沢復元性に関しても優れた性能が認められた。
一方、比較例1はエチレンアクリル酸共重合体粒子のみを用いた例であり、初期光沢度は高いものの、耐汚染性及び光沢復元性は劣る結果となった。また比較例2はビニル系共重合体粒子のみを用いた例であり、耐汚染性、光沢度及び光沢復元性は劣る結果となった。比較例3はエチレンアクリル酸共重合体粒子とビニル系共重合体粒子を混合した水性分散体を用いた例であり、耐汚染性、光沢度及び光沢復元性は劣る結果となった。また混合水性分散体の経時安定性も劣る結果となった。また比較例4は当該用途において一般に用いられる酸化ポリエチレンワックス粒子を用いた例であり、耐汚染性は優れた性能を有するものの、光沢度、光沢復元性は劣る結果となった。

Claims (4)

  1. シード粒子としてオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体(a)を含む水性分散体にビニル系単量体(b)を添加し、シード重合して得られる複合樹脂粒子を含有することを特徴とする水性床用艶出し剤組成物。
  2. 前記オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸共重合体(a)が、酸価30〜130、重量平均分子量が3,000〜70,000である請求項1記載の水性床用艶出し剤組成物。
  3. 前記複合樹脂粒子中のビニル系単量体(b)由来の重合体の計算ガラス転移温度が20〜120℃である請求項1または2に記載の水性床用艶出し剤組成物。
  4. 前記複合樹脂粒子の平均粒子径が、30〜200nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水性床用艶出し剤組成物。
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