JP4378446B2 - 水系コーティング剤用改質剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は顔料またはフィラーおよび/またはバインダーを主体とする水系コーティング剤用改質剤に関するものである。さらに詳しくは、特に塗工紙の製造に供すれば、高い操業性と高い塗工紙物性、印刷適性を付与することのできる紙塗被塗料用保水剤、水系エマルションまたは水系エマルション塗料用に供すれば、高い増粘性、チキソ性および保水性と高い塗膜物性を付与することのできる水系エマルションまたは水系エマルション塗料用増粘剤などとして使用できる水系コーティング剤用改質剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来水系コーティング剤用改質剤のうち、保水剤や増粘剤として、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコールなどが知られている。また、特定組成のアルカリ増粘型共重合体とポリオール化合物(特開平2−53996号公報)、特定のアニオン変性ポリビニルアルコール、あるいは特定の水溶性ポリウレタン樹脂(特開平6−57695)などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれら従来の添加剤では、生産性向上、品質向上、原価の低減、省エネルギーなどの改善に対して満足のいくものではなかった。塗工紙の製造に供すれば、要求される保水性を紙塗被塗料に付与するためには、保水性付与効果が乏しいため多量の添加剤を添加する必要があり、またその場合紙塗被塗料の粘度を上昇させたり、紙塗被塗料の濃度を低下させるなど、塗工操業性、塗工紙物性、印刷適性に悪影響を及ぼす欠点を有していた。すなわち従来の添加剤では高速塗工での安定操業、品質向上ができず、高速塗工化の障害となっていた。また水系エマルションまたは水系エマルション塗料用に供すれば、要求される高い増粘性、チキソ性および保水性を付与するためには、これらの機能付与効果が乏しいため多量の添加剤を添加する必要があり、またその場合水系エマルションまたは水系エマルション塗料の濃度の低下、耐水性低下、水浮き等の安定性不良、塗膜物性に悪影響を及ぼす欠点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記問題点を克服すべく鋭意検討の結果、紙塗被塗料に供すれば、高い保水性を示し、且つ紙塗被塗料の低せん断速度における粘度を大幅に上昇させ、高せん断速度での粘度を低く抑え、また水系エマルションまたは水系エマルション塗料用に供すれば、高い保水性を示し、低せん断速度における粘度を大幅に上昇させ、高せん断速度での粘度を低く抑えるためには限られた特定の化合物が有効で有ることを見出し本発明に至ったものである。
【0005】
すなわち本発明は、単量体合計100重量部中、メタクリル酸(塩)[メタクリル酸(塩)とはメタクリル酸またはメタクリル酸塩を意味する。以下同じ。]25〜90重量部と、
下記一般式(I)で示される単量体A1〜50重量部と、
【化4】
Figure 0004378446
(但し、式中、R はHまたはCH であり、R およびR はHまたは炭素数1〜2のアルキル基から選ばれた1種以上であり、R は炭素数9〜14の縮合環式構造をもつ芳香族化合物の残基であり、nは3〜50の整数である。)
下記一般式(J)で示される単量体B1〜30重量部と、
【化5】
Figure 0004378446
(但し、式中、R はHまたはCH 、R およびR はHまたは炭素数1〜2のアルキル基から選ばれた1種以上であり、R は炭素数1〜4のアルキル基、mは3〜100の整数である。)
下記一般式(K)で示される単量体C1〜60重量部と、
【化6】
Figure 0004378446
(但し、式中、R はHまたはCH であり、R10は炭素数1〜2のアルキル基である。)
これらと共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体D0〜30重量部との共重合体であり、
単量体D/単量体Cの重量比が0.5未満であり、水酸化ナトリウムで完全中和した重合体の2重量%水溶液の25℃における粘度が50〜30,000mPa・sである重合体を含むことを特徴とする水系コーティング剤用改質剤であり、
水系コーティング剤用改質剤を顔料およびバインダーを主体として含有する紙塗被塗料に、顔料100重量部に対して0.001から10重量部配合することを特徴とする紙塗被塗料組成物であり、
水系コーティング剤用改質剤をフィラーおよびバインダーを主体として含有する水系エマルション塗料に、フィラー100重量部に対して0.001から10重量部配合することを特徴とする水系エマルション塗料組成物であり、
水系コーティング剤用改質剤を水系エマルション100重量部に対して0.01から10重量部配合することを特徴とする水系エマルションコーティング組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる単量体Aの具体例としては、(I)で表せる炭素数9〜14の縮合環式構造をもつ芳香族残基を末端に有したポリアルキレングリコール(アルキレンオキシド付加モル数n=3〜50)(メタ)アクリル酸[(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。以下同じ。]エステルなどが挙げられ、さらに詳細には(I)の式中、R が炭素数9〜14のインデン誘導体、ナフタリン誘導体、テトラリン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体などの縮合環をもつ誘導体を有し、かつ(I)の式中、nが3〜50であるアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、これらから選ばれた1種以上を使用できる。これらのうちで好ましいものは、ナフトキシポリアルキレングリコール(アルキレンオキシド付加モル数3〜50)(メタ)アクリル酸エステル、テトラロキシポリアルキレングリコール(アルキレンオキシド付加モル数3〜50)(メタ)アクリル酸エステル、アントラロキシポリアルキレングリコール(アルキレンオキシド付加モル数3〜50)(メタ)アクリル酸エステル、フェナントロキシポリアルキレングリコール(アルキレンオキシド付加モル数3〜50)(メタ)アクリル酸エステルなどであり、かつ(I)の式中、nが3〜50であり、エチレングリコールの付加モル数n1とプロピレングリコール付加モル数n2の関係が、n1<n2、n1は0または1以上の整数である(メタ)アクリル酸エステルである。
【0007】
本発明に用いる単量体Bの具体例としては、(J)で表せるアルコキシポリアルキレングリコール(アルキレンオキシド付加モル数m=3〜100)(メタ)アクリル酸エステルであり、さらに詳細には(J)の式中、R が炭素数1〜4のアルキル基を有し、かつ(J)の式中、mが3〜100であるアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。これらから選ばれた1種以上使用することができる。(J)の式中、R には、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などが挙げられる。これらのうちで好ましいものは、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基を有し、かつ(J)の式中、mが3〜100であり、エチレングリコールの付加モル数m1とプロピレングリコールの付加モル数m2の関係が、m1>m2、m2は0または1以上の正数である(メタ)アクリル酸エステルである。
【0008】
本発明に用いる単量体Cの具体例としては、(K)の式中、R10が炭素数1〜2のアルキル基である(メタ)アクリル酸メチルおよび(メタ)アクリル酸エチルであり、これらから選ばれた1種以上使用することができる。
【0009】
共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体Dの具体例としては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチルおよび(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、および(メタ)アクリル酸アラキルなどの炭素数4〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸(塩)、クロトン酸(塩)のような不飽和モノカルボン酸(塩)、およびマレイン酸(塩)、フマール酸(塩)、イタコン酸(塩)のような不飽和ジカルボン酸(塩)などが挙げられ、これらから選ばれた1種以上を使用することができる。これらのうちで好ましいものは(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸セチルおよびアクリロニトリルであり、さらに好ましいものは(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシルおよび(メタ)アクリル酸ドデシルからなる炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
【0010】
本発明の水系コーティング剤用改質剤において、メタクリル酸(塩)、単量体A、単量体B、単量体Cおよび単量体Dとの割合は、単量体合計100重量部中、メタクリル酸(塩)25〜90重量部と単量体A1〜50重量部、単量体B1〜30重量部、単量体C1〜60重量部であり、これらと共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体Dは0〜30重量部である。単量体D/単量体Cの重量比は0.5未満である。好ましくはメタクリル酸(塩)は27〜85重量部、単量体Aは3〜45重量部、単量体Bは3〜25重量部および単量体C3〜55重量部、且つ単量体D/単量体Cの重量比は0.4未満であり、さらに好ましくはメタクリル酸(塩)は30〜80重量部、単量体Aは5〜40重量部、単量体Bは5〜20重量部および単量体C5〜50重量、且つ単量体D/単量体Cの重量比は0.3未満である。メタクリル酸(塩)が25重量部未満の場合は得られる保水性は低下し、90重量部を越える場合はチキソ性が低下し、特に剪断速度10/秒以上の高剪断下での粘度が高くなり好ましくない。単量体Aが1重量部未満の場合には、増粘性が乏しくなり、50重量部を越える場合は特に剪断速度10/秒以上の高剪断下での粘度が高くなりすぎ好ましくない。単量体Bが1重量部未満の場合は保水性、増粘性およびチキソ性付与効果が乏しくなり、30重量部を越える場合は特に剪断速度10/秒以上の高剪断下での粘度が高くなりすぎ好ましくない。単量体Cが1重量部未満の場合には、乳化重合が困難であり、重合中に凝集物が発生し、また得られるエマルションの機械安定性が悪く好ましくない。60重量部を越える場合は保水性、増粘性、チキソ性が低下する。単量体Dが30重量部を越える場合は保水性、増粘性、チキソ性が低下する。また単量体D/単量体Cの重量比が0.5を越える場合は増粘性およびチキソ性が低下し、特に低剪断速度下での粘度が低くなり、チキソ性も低下し好ましくない。
【0011】
水系コーティング剤用改質剤の塩を形成する塩基としては、アルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム、リチウム塩など)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム塩など)、アンモニウム塩およびアミン塩(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アルキル(C1〜C4)アミン塩など)が挙げられる。これらから選ばれた1種以上を使用することができる。特にナトリウム塩およびカリウム塩が好ましい。
【0012】
本発明の水系コーティング剤用改質剤は、共重合体を含むものであり、共重合体の単独または混合でも良い。
【0013】
本発明の水系コーティング剤用改質剤を合成するにあたっては、通常の公知の溶液重合、乳化重合、懸濁重合および塊状重合などの方法を用いることができる。好ましくは、溶液重合および乳化重合の方法を用いることであり、さらに好ましくは、乳化重合の方法を用いることである。
【0014】
例えば溶液重合においては、メタクリル酸(塩)、単量体A、単量体B、単量体Cおよび/または単量体Dを通常の重合開始剤の存在化、水または/およびアルコール系(メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコールなど)の溶媒中で40〜130℃で、1〜15時間重合させた後、必要に応じて塩基により中和することにより容易に得ることができる。また、メタクリル酸および単量体Dの不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸などの酸性基については、必要に応じて重合前、重合中および重合後に塩基により中和する方法も可能である。重合の方法としては、メタクリル酸(塩)、単量体A、単量体B、単量体Cおよび/または単量体Dなどの単量体の全量を重合槽に仕込んで重合しても良く、また滴下しながら仕込んで重合しても良い。さらに一部の単量体を重合槽に仕込み一部の単量体を滴下しながら重合しても良い。重合開始剤は全量を重合槽に仕込んで重合しても良く、また滴下しながら仕込んで重合しても良い。溶媒については水とアルコール系の併用系でも良く、任意の割合により併用して使用しても良い。特に好ましくは溶媒の全量に水が占める重量割合がアルコールに比べて高い系である。また、溶媒の全量を重合槽に仕込んで重合しても良くまた滴下しながら仕込んでも重合しても良い。一方、溶媒の全量を重合槽に仕込んで重合中に除去しながら重合しても良い。
【0015】
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]および1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)などのアゾ系触媒、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、過硼酸塩、過酸化水素などの無機過酸化物、アスコルビン酸−過酸化水素のようなレドックス触媒、過酸化ベンゾイルなどの有機過酸化物などが挙げられる。これらから選ばれた1種以上を使用することができる。
【0016】
例えば乳化重合においては、メタクリル酸(塩)、単量体A、単量体B、単量体Cおよび/または単量体Dをアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、必要により重合度調整のため公知の連鎖移動剤、アセトアルデヒド、イソプロピルアルコール、ドデシルメルカプタンあるいはヘキサデシルメルカプタンなどの添加剤を水に投入し、分散乳化させ通常の重合開始剤の存在化、40〜130℃で、1〜15時間重合させた後、必要に応じて塩基により中和することにより容易に得ることができる。また、メタクリル酸および単量体Dの不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸などの酸性基については、必要に応じて重合前、重合中および重合後に塩基により中和する方法も可能である。重合の方法としては、メタクリル酸(塩)、単量体A、単量体B、単量体Cおよび/または単量体Dの全量を重合槽に仕込んで重合しても良くまた滴下しながら仕込んで重合しても良い。さらに一部の単量体を重合槽に仕込み一部の単量体を滴下しながら重合しても良い。重合開始剤は全量を重合槽に仕込んで重合しても良く、また滴下しながら仕込んで重合しても良い。
【0017】
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]および1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)などのアゾ系触媒、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、過硼酸塩、過酸化水素などの無機過酸化物、アスコルビン酸−過酸化水素のようなレドックス触媒、過酸化ベンゾイルなどの有機過酸化物などが挙げられる。これらから選ばれた1種以上を使用することができる。
【0018】
本発明の水系コーティング剤用改質剤を合成するにあたって用いるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、α−オレフィンサルフェート、高級アルコールサルフェート、脂肪酸サルフェート、脂肪酸エステルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルサルフェートおよび油脂・ロウのサルフェートなどのサルフェートのアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩、モノ、ジ、トリポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル、モノ、ジ、トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルおよび高級アルコールリン酸エステルなどのリン酸エステルのアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩、パラフィンのスルホネート、α−オレフィンスルホネート、α−スルホン化脂肪酸およびα−スルホン化脂肪酸エステルなどのスルホネートのアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩および高級脂肪酸のアルカリ金属塩などで代表されるアニオン性界面活性剤が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)オクチルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)ノニルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)アルキル(炭素数6〜22)エーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)アルキル(炭素数6〜22)プロペニルフェニルエーテルサルフェートのアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩、モノ、ジ、トリポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)オクチルフェニルエーテルリン酸エステル、モノ、ジ、トリポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)ノニルフェニルエーテルリン酸エステルおよびモノ、ジ、トリポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)アルキル(炭素数6〜22)エーテルリン酸エステルのアルカリ金属、アンモニウムまたアミン塩であり、さらに好ましくはポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)オクチルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)ノニルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)アルキル(炭素数6〜18)エーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)アルキル(炭素数6〜18)プロペニルフェニルエーテルサルフェート、モノ、ジ、トリポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)オクチルフェニルエーテルリン酸エステル、モノ、ジ、トリポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)ノニルフェニルエーテルリン酸エステルおよびモノ、ジ、トリポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)アルキル(炭素数8〜18)エーテルリン酸エステルのアルカリ金属、アンモニウムまたアミン塩などが挙げられる。
【0019】
本発明の水系コーティング剤用改質剤を合成するにあたって用いるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、多価アルコールの部分脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキシド付加物およびエチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合物などのポリオキシエチレン型ノニオン性界面活性剤およびグリセリンの脂肪酸エステル、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテルおよびアルカノールアミン類の脂肪酸アミドなどの多価アルコール型非イオン性界面活性剤が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)ノニルフェニルエーテルおよびポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)アルキル(炭素数6〜22)エーテル、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜100)アルキル(炭素数6〜22)プロペニルフェニルエーテルおよびエチレンオキシド(エチレンオキシド付加モル数2〜100)・プロピレンオキシド(プロピレンオキシド付加モル数2〜100)共重合物などのポリオキシエチレン型ノニオン性界面活性剤であり、さらに好ましくはポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)アルキル(炭素数6〜18)エーテル、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル数2〜50)アルキル(炭素数6〜18)プロペニルフェニルエーテルおよびエチレンオキシド(エチレンオキシド付加モル数2〜50)・プロピレンオキシド(プロピレンオキシド付加モル数2〜50)共重合物などが挙げられる。これらアニオン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤から選ばれた1種以上を使用すれば良い。
【0020】
アニオン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤の全体の使用量は、本発明の水系コーティング剤用改質剤の単量体合計100重量部に対し1〜25重量部、好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは5〜15重量部である。アニオン性界面活性剤の使用量が1重量部未満では乳化重合においては凝集物が発生し、また得られる乳化重合物の水性分散液の安定性が低下する。また25重量部を越える場合、乳化重合物の耐水性が低下しまた水系コーティング剤の泡たちが多く発生するなど好ましくない。
【0021】
本発明の水系コーティング剤用改質剤を水酸化ナトリウムで中和した2%水溶液の25℃における粘度は50〜30,000mPa・sであり、紙塗被塗料用保水剤に供する場合、50〜10,000mPa・sであり、好ましくは60〜8,000、さらに好ましくは70〜6,000mPa・sである。また水系エマルションおよび水系エマルション塗料に供する場合、2,000〜30,000mPa・sであり、好ましくは2,500〜25,000mPa・s、さらに好ましくは3,000〜20,000mPa・sである。いずれの場合も粘度が50mPa・s未満では保水性、増粘性、チキソ性が低くなり、30,000mPa・sを越えると粘度が極端に高くなり、保水性、増粘性、チキソ性のバランスが取れないため好ましくない。
【0022】
本発明の水系コーティング剤用改質剤が、水溶化した改質剤の場合は、そのまま水系コーティング剤に攪拌下添加でき、アルカリ感応型エマルションのように水に溶けていない改質剤の場合は、任意の塩基にて通常pH6〜13に中和し水溶化させた状態で水系コーティング剤に添加できる。塩基としては、アルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム、リチウム塩など)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム、カルシウム塩など)、アンモニウム塩およびアミン塩(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アルキル(C1〜C4)アミン塩など)が挙げられる。これらから選ばれた1種以上を用いて、通常pH6〜13に調整し使用に供する。pH調整の方法は、本発明の水系コーティング剤用改質剤を、予め塩基で目的のpHに調整しこれを水系コーティング剤に添加してもよく、また水系コーティング剤に予め目的のpH調整に必要な量の塩基を添加しておきこれに本発明の水系コーティング剤用改質剤を撹拌下添加しても良い。
【0023】
本発明の水系コーティング剤用改質剤は、顔料またはフィラーおよび/またはバインダーを主体とする水系コーティング剤の保水性、増粘性、チキソ性付与に有効であり、水系紙塗被塗料、水系エマルションおよび水系エマルション塗料用保水剤、増粘剤およびチキソ化剤として特に有効である。具体的には、製紙業界の技術トレンドである水系紙塗被塗料の高速塗工化に最適である。水系エマルションの高速塗工化に、また水系エマルション塗料業界の技術トレンドである窯業サイディングボードなどのインプラントでの高速塗料コーティングに最適である。
【0024】
これらの水系コーティング剤における顔料としては、たとえばクレイ、炭酸カルシウム、酸化チタン、サチンホワイト、硫酸バリウム、タルク、酸化亜鉛、石膏、シリカ、フェライトなどの無機顔料、ポリスチレン系プラスチックピグメントなどの有機顔料が挙げられる。
【0025】
これらの水系コーティング剤におけるバインダーとしては澱粉、変性澱粉、カゼイン、変性大豆蛋白質などの天然バインダーおよびスチレンブタジエンラテックス、カルボキシル変性スチレンブタジエンラテックス、アクリル系樹脂エマルション、酢酸ビニル系樹脂エマルション、塩化ビニル系樹脂エマルション、アクリルスチレン系樹脂エマルション、シリコン樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション、ABSラテックス、NBRラテックス、CRラテックスなどの合成バインダーが挙げられる。
【0026】
本発明の水系コーティング剤用改質剤の使用量(固形分換算)は、水系コーティング剤中の顔料またはフィラー100重量部に対して通常0.001〜10重量部であり、好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.02〜3重量部である。また、バインダー100重量部に対して通常0.001〜10重量部であり、好ましくは0.01〜8重量部、さらに好ましくは0.02〜6重量部である。0.001重量部未満では保水性、増粘性およびチキソ性付与効果が乏しく、10重量部を越える場合、高せん断速度下の粘度が高くなり過ぎて好ましくない。
【0027】
本発明の水系コーティング剤用改質剤は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐水化剤、防腐防黴剤、消泡剤、分散剤、消臭剤、香料、染料および顔料などを含有又は混合して使用しても良い。
【0028】
本発明の水系コーティング剤用改質剤を顔料およびバインダーを主体とする水系紙塗被塗料用の改質剤として用いる場合、使用量(固形分換算)は、水系紙塗被塗料中の顔料100重量部に対して通常0.001〜10重量部であり、好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.02〜3重量部である。0.001重量部未満では保水性付与効果および増粘効果が乏しく、10重量部を越える場合、高せん断速度下の粘度が高くなり過ぎ好ましくない。本発明の水系コーティング剤用改質剤を用いた紙塗被塗料は、通常水性分散液の形で使用され、必要に応じてその他の添加剤、例えばポリアクリル酸ナトリウムなどの分散剤、脂肪酸エステルなどの消泡剤、ステアリン酸カルシウムなどの潤滑剤、グリオキザールや尿素樹脂あるいはポリアミドポリアミン系樹脂などの耐水化剤、湿潤剤、防腐剤および蛍光染料などが添加される。また本発明の水系コーティング剤用改質剤以外の保水剤および増粘剤、例えばアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコールなどを併用することもできるが、これらの使用量は、本発明の水系コーティング剤用改質剤の50重量%未満で使用することが好ましく、さらに好ましくは10重量%以下での使用である。50重量%以上の場合、本発明の水系コーティング剤用改質剤の特徴が活かされず、保水性および増粘性付与効果が著しく低下する。
【0029】
紙塗被塗料は公知の方法で、例えばエアナイフコーター、カーテンフローコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ロッドコーターなどにより紙にコーティングできる。コーティング後、乾燥し必要に応じてカレンダーリングまたはスーパーカレンダーリング仕上げを行う。コーティング温度は通常10〜60℃、乾燥温度は通常90〜150℃、カレンダーリング、スーパーカレンダーリングあるいはソフトニップカレンダーリングの温度は通常30〜200℃である。
【0030】
本発明の水系コーティング剤用改質剤をフィラーおよびバインダーを主体とする水系エマルション塗料用の改質剤として用いる場合、またバインダーを主体とする水系エマルション用の改質剤として用いる場合、本発明の水系コーティング剤用改質剤の使用量(固形分換算)は、水系エマルション塗料および水系エマルション中のバインダー100重量部に対して通常0.001〜10重量部であり、好ましくは0.01〜8重量部、さらに好ましくは0.02〜6重量部である。0.001重量部未満では増粘性、チキソ性および保水性付与効果が乏しく、10重量部を越える場合、高せん断速度下の粘度が高くなり過ぎ、また耐水性が低下するので好ましくない。本発明の水系コーティング剤用改質剤を用いた水系エマルション塗料および水系エマルションは、通常水性分散液の形で使用され、必要に応じてその他の溶剤、凍結防止剤、分散剤、消泡剤、湿潤剤、造膜助剤、潤滑剤、増粘剤、耐水化剤、防腐剤および蛍光染料などが添加される。また本発明の水系コーティング剤用改質剤以外の増粘剤、例えばヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコールなどを併用することもできるが、これらの使用量は、本発明の水系コーティング剤用改質剤の50重量%未満で使用することが好ましく、さらに好ましくは10重量%以下での使用である。50重量%以上の場合、本発明の水系コーティング剤用改質剤の特徴が活かされず、増粘性、チキソ性および保水性付与効果が著しく低下する。
【0031】
水系エマルション塗料は公知の方法で、例えば刷毛塗り、スプレイ塗装、ロール塗装、カーテンフローコーター塗装、エアレス塗装および静電塗装などにより被塗物にコーティングできる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお以下の実施例において部とは重量部を、%は重量%を意味する。
【0033】
実施例1
滴下ロート、還流冷却器、撹拌装置および温度計付きガラス製反応容器に、水600部、メタクリル酸164.6部、ナフトキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド5モル付加物・プロピレンオキシド15モル付加物)メタクリル酸エステル43.2部、メトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド25モル付加物)メタクリル酸エステル43.2部、アクリル酸エチル18.9部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)オクチルエーテルサルフェートナトリウム塩30.0部を投入し、撹拌下、過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下ロートより3時間かけて一定速度で滴下し、反応させた。反応温度は60〜100℃を保った。滴下終了後3時間同温度に保った後(熟成という)30℃に冷却後取り出し、濃度30%、粘度10mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0034】
実施例2
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸140.3部、ナフトキシポリプロピレングリコール(プロピレンオキシド10モル付加物)アクリル酸エステル27.0部、メトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド90モル付加物)アクリル酸エステル27.0部、アクリル酸エチル35.1部、メタクリル酸エチル32.4部、アクリル酸ドデシル8.1部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)ドデシルエーテル15.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド15モル付加物)ノニルフェニルエーテルリン酸モノエステルジナトリウム塩15.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して、濃度30%、粘度10mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0035】
実施例3
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸105.2部、ナフトキシポリプロピレングリコール(プロピレンオキシド20モル付加物)メタクリル酸エステル13.5部、エトキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド30モル付加物・プロピレンオキシド10モル付加物)メタクリル酸エステル54.0部、アクリル酸メチル48.6部、メタクリル酸エチル35.1部、メタクリル酸2−エチルヘキシル13.5部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)オクタデシルエーテルサルフェートナトリウム塩20.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)オクチルフェノールリン酸モノエステルジナトリウム塩10.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度18mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0036】
実施例4
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸72.8部、テトラロキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド5モル付加物・プロピレンオキシド10モル付加物)メタクリル酸エステル107.9部、エトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド25モル付加物)メタクリル酸エステル13.5部、アクリル酸エチル40.5部、メタクリル酸メチル13.5部、アクリル酸2−エチルヘキシル21.6部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド20モル付加物)ドデシルエーテル20.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド20モル付加物)ノニルプロペニルフェニルエーテルサルフェートナトリウム塩10.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度35mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0037】
実施例5
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸229.3部、アントラロキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレノキシド5モル付加物・プロピレンオキシド10モル付加物)メタクリル酸エステル18.9部、ブトキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド30モル付加物・プロピレンオキシド20モル付加物)メタクリル酸エステル10.8部、アクリル酸エチル8.1部、メタクリ酸ドデシル2.7部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)ドデシルエーテル20.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド18モル付加物)ノニルフェニルエーテルサルフェートカリウム塩10.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度30mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0038】
比較例1
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸54.0部、ナフトキシポリプロピレングリコール(プロピレンオキシド10モル付加物)アクリル酸エステル54.0部、エトキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド30モル付加物・プロピレンオキシド10モル付加物)メタクリル酸エステル54.0部、アクリル酸エチル35.1部、メタクリル酸エチル18.9部、アクリル酸ドデシル35.1部、メタクリル酸2−エチルヘキシル18.9部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)オクチルエーテルサルフェートナトリウム塩20.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド48モル付加物)オクチルエーテル10.0部投入し、撹拌下過硫酸カリウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度9mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0039】
比較例2
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸246.8部、メトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド25モル付加物)メタクリル酸エステル5.2部、アクリル酸メチル2.6部、アクリル酸2−エチルヘキシル5.2部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド40モル付加物)オクチルエーテルサルフェートナトリウム塩20.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド10モル付加物)ノニルプロペニルフェニルエーテルサルフェートナトリウム塩20.0部を投入し、撹拌下過硫酸カリウム0.2%水溶液100部を滴下、反応したが、重合中に凝集物が多量に発生したため反応を中止した。次いで、溶液重合を試みた。滴下ロート、還流冷却器、蒸留装置、撹拌装置および温度計付きガラス製反応容器に、水700部、イソプロピルアルコール200部を投入し、撹拌下メタクリル酸47.5部、メトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド25モル付加物)メタクリル酸エステル1.0部、アクリル酸メチル0.5部、アクリル酸2−エチルヘキシル1.0部の混合液と過硫酸カリウム0.2%水溶液15部を5時間かけて一定速度で滴下し、反応させた。反応温度は60〜100℃を保った。滴下終了後3時間同温度に保った後(熟成という)、加水しながらイソプロピルアルコールを除去し、30℃に冷却して濃度2%、粘度1900mPa・Sの透明液状である水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0040】
比較例3
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸83.6部、キトラロキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド5モル付加物・プロピレンオキシド10モル付加物)メタクリル酸エステル2.7部、エトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド25モル付加物)メタクリル酸エステル94.4部、メタクリル酸エチル35.1部、アクリル酸メチル18.9部、アクリル酸オクタデシル35.1部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)オクタデシルエーテルサルフェートナトリウム塩15.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)オクチルフェニルエーテルリン酸モノエステルジナトリウム塩15.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度15mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0041】
比較例4
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸137.6部、ナフトキシポリプロピレングリコール(プロピレンオキシド20モル付加物)メタクリル酸エステル27.0部、メトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシド90モル付加物)アクリル酸エステル27.0部、アクリル酸エチル51.3部、メタクリル酸メチル27.0部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド25モル付加物)ドデシルエーテル10.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド15モル付加物)ノニルフェニルエーテルリン酸モノエステルジナトリウム塩20.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度15mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0042】
比較例5
実施例1の場合と同様にして、ガラス製反応容器に水600部、メタクリル酸80.9部、ナフトキシポリエチレン・プロピレングリコール(エチレンオキシド5モル付加物・プロピレンオキシド15モル付加物)メタクリル酸エステル94.4部、アクリル酸エチル5.4部、メタクリル酸ドデシル35.1部、メタクリル酸2−エチルヘキシル54.0部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド41モル付加物)オクチルフェニルエーテルリン酸モノエステルジナトリウム塩20.0部およびポリオキシエチレン(エチレンオキシド21モル付加物)ノニルプロペニルフェニルエーテル10.0部を投入し、撹拌下過硫酸アンモニウム0.2%水溶液100部を滴下、反応、熟成、冷却して濃度30%、粘度45mPa・Sの白色エマルションである水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0043】
比較例6
アルギン酸ソーダ(君津化成(株)製キミツアルギンL−2)の5%水溶液を調整し水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0044】
比較例7
カルボキシメチルセルロース(第一工業製薬(株)製セロゲンPR)の5%水溶液を調整し水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0045】
比較例8
ヒドロキシエチルセルロース(ダイセル化学(株)製SP−800)の5%水溶液を調整し水系コーティング剤用改質剤を得た。
【0046】
実施例1〜5および比較例1〜5の水酸化ナトリウムでpH9に調整した、2%水溶液の25℃におけるウベローデ粘度計を用いて測定した相対粘度を表1に示した。
【0047】
【表1】
Figure 0004378446
【0048】
実施例1〜5および比較例1〜8の性能を以下の方法により評価した。結果を結果を表2、表3および表4に示した。
【0049】
評価例1
(1)紙塗被塗料の配合(部:固形分換算、重量部を意味する)
No.1プレディスパーズトクレー〔ENGELHARD MINERAL&CHEMICALS社製、UW−90〕70部、重質炭酸カルシウム〔(株)ファイマテック製、FMT−90〕15部、軽質炭酸カルシウム〔奥多摩工業(株)製、タマパールTP−222−HS〕15部、分散剤〔サンノプコ(株)製、SNディスパーサント5040〕0.2部、水酸化ナトリウム0.1〜0.3部、リン酸変性澱粉〔日本食品加工(株)製、MS−4600〕3部、SBRラテックス〔日本合成ゴム(株)製、JSR0696〕12部、潤滑剤〔サンノプコ(株)製、ノプコートC−104−HS〕1部、および水系コーティング剤用改質剤0.2部なる配合でpH9.0、塗料濃度63および65%の紙塗被塗料を作成した。
【0050】
(2)紙塗被塗料物性
▲1▼低剪断粘度:(株)東京計器製BM型粘度計、60rpm、25℃で測定。粘度は高いほうが好ましい。
▲2▼高剪断粘度:熊谷理器製ハーキュレス粘度計、8800rpm、25℃で測定。粘度は低い方が好ましい。
▲3▼保水性:カルテック・サイエンティフィック(株)製、グラビメトリック・ウォーターリテンションメーター、圧力0.5Kg/m2 、加圧時間30秒間の脱水量。数値は小さい方が好ましい。
▲4▼塗工適性:ウェハウザー社製CLC−6000にて塗工速度1,500m/minで塗料濃度a63%およびb65%の紙塗被塗料を塗被、乾燥した。紙塗被塗料濃度が高くなっても塗被量が出来るだけ増加しないものが好ましい。即ちb/aの塗被量比が小さい程良好。この場合、ブレード圧を高くすることなくコーティング可能となるため、断紙の発生がなく、また嵩高な塗被層が得られ、スーパーカレンダー掛け後の白紙光沢、平滑性、印刷光沢、吸水インキ着肉性が向上する。
▲5▼塗工むら:▲4▼の塗料濃度b65%で塗被した紙の塗工むらを目視判定した。
○:塗工むらなし、△:塗工むら少し発生、×:塗工むら多い
▲6▼白紙光沢:塗被量10gr/m2の塗被紙をスーパーカレンダーを用い、60℃、線圧80Kg/cmで2回通紙後、調湿し測定した。
▲7▼印刷光沢、ドライピック、ウェットピック、吸水インキ着肉性:明製作所製RI−1型印刷適性試験機で印刷。ドライピック、ウェットピック、吸水インキ着肉性は5点法で評価した。数値が大きい方が良好である。
▲8▼平滑性:王研式平滑度試験機で測定。数値が大きい方が平滑性が高く良好である。
【0051】
【表2】
Figure 0004378446
【0052】
評価例2
(1)水系エマルションの配合(部:固形分換算、重量部を意味する)
アクリルエマルション〔市販品:濃度48%〕100部、消泡剤〔ヘンケルKGaA(株)製、デヒドラン1620〕0.1部および水系コーティング剤用改質剤0.5部なる配合で固形分43%の水系エマルションを作成した。上記の配合で、卓上ホモジナイザーにて3000rpmで5分間攪拌した後、12時間静置させた。
【0053】
(2)水系エマルション物性
▲1▼低剪断粘度:(株)東京計器製BM型粘度計、60rpm、25℃で測定。粘度は高いほうが好ましい。
▲2▼高剪断粘度:熊谷理器製ハーキュレス粘度計、4400rpm、25℃で測定。粘度は低い方が好ましい。
▲3▼保水性:カルテック・サイエンティフィック(株)製、グラビメトリック・ウォーターリテンションメーター、圧力0.5Kg/m2 、加圧時間30秒間の脱水量。数値は小さい方が好ましい。
【0054】
【表3】
Figure 0004378446
【0055】
評価例3
(1)水系エマルション塗料の配合(部:配合比を意味する)
二酸化チタン〔テイカ(株)製、JR−600A〕350部、炭酸カルシウム〔三共製粉(株)製、エスカロン#2000〕100部、分散剤〔サンノプコ(株)製、ノプコスパース 44−C〕4部、消泡剤〔ヘンケルKGaA(株)製、デヒドラン1620〕3部、防腐剤〔サンノプコ(株)製、ノプコサイドSN−215〕2.4部、水100部、エマルション〔三菱化学BASF(株)製、アクロナール295DN〕605部、プロピレングリコール30部、造膜助剤〔イーストマンケミカルカンパニー製、テキサノール〕15部および水系コーティング剤用改質剤12部なる配合の建材のライン塗装用の水系エマルション塗料を作成した。
【0056】
(2)水系エマルション塗料物性
▲1▼低剪断粘度:(株)東京計器製BM型粘度計、60rpm、25℃で測定。粘度は高いほうが好ましい。
▲2▼保水性:カルテック・サイエンティフィック(株)製、グラビメトリック・ウォーターリテンションメーター、圧力0.5Kg/m2 、加圧時間30秒間の脱水量。数値は小さい方が好ましい。
▲3▼塗工適性:カーテンフローコーター塗装により塗装速度40m/sec.で、塗料比重1.2に調整した粘度約10mPa・sに調整した水系エマルション塗料を塗装後、80℃で10分間の強制乾燥する。この時、カーテン切れ、泡あと、塗りむら、色むらなどがなく、かつ強制乾燥後、塗膜にマッドクラック(ひび割れ)が無いことが好ましい。
▲4▼塗リむら:▲3▼の被塗物の塗りむらを目視判定した。
○:塗りむらなし、△:塗りむら少し発生、×:塗りむら多い
▲5▼マッドクラック:被塗物の塗膜のマッドクラック(ひび割れ)を目視判定した。
○:マッドクラックなし、△:マッドクラック少し発生、×:マッドクラック多い
【0057】
【表4】
Figure 0004378446
【0058】
【発明の効果】
本発明の水系コーティング剤用改質剤を顔料およびバインダーを主体とする水系紙塗被塗料用の改質剤として用いる場合、低剪断下での水系紙塗被塗料の粘度を高粘度化でき、剪断速度10/秒以上の高剪断下では水系紙塗被塗料の粘度を低く抑えることができる。且つ優れた高保水性を有するという従来知られなかった効果を有している。これらの機能により本発明の水系コーティング剤用改質剤は、水系紙塗被塗料の塗布時においては原紙への塗布を容易に行え、プロファイルを均一にでき且つ塗工量調整を容易にする。掻き取り時には、ストリーク、ブリーディング、ブレード磨耗の低減など、コーティング適性にも優れ、高速コーティングに適した物性を有する水系紙塗被塗料を調整することができる効果を有する。さらに本発明の水系コーティング剤用改質剤は保水性付与機能に基づくバインダーなどのマイグレーション抑制、高剪断下での低粘度化機能に基づくブレード圧の低下、あるいは塗布し、掻き取り後の塗被塗料の不動化促進などの効果を有しており、塗工むらのない均質で嵩高の塗被層を形成させることができ、平滑で白紙光沢、印刷光沢、および吸水インキ着肉などの優れた塗被紙を得ることができる。上記効果を奏することから本発明の水系コーティング剤用改質剤は、塗工紙の製造における生産性の向上、品質の向上、原価の低減、省エネルギーなどの観点から製紙業界の塗工技術動向である水系紙塗被塗料の高速塗工化を実現し、良好な塗被塗料物性、高い操業性と高い塗工紙物性、印刷適性を付与することができ塗被紙の製造に好適である。
【0059】
また、本発明の水系コーティング剤用改質剤をバインダーを主体とする水系エマルション用改質剤として用いる場合、低剪断下での水系エマルションの粘度を調整しやすいように増粘させ、剪断速度10/秒以上の高剪断下では水系エマルションの粘度が低粘度化できるようチキソ性を有しており、且つ高い保水性を有するという従来この分野で知られなかった効果を有している。本発明の水系コーティング剤用改質剤は、水系エマルションの粘度調整が容易に行え、コーティング適性にも優れ、高速コーティングに適した物性の水系エマルションを調整することができる効果を有する。さらに本発明の水系コーティング剤用改質剤は増粘、チキソ性および保水性付与機能に基づくエマルション粒子間のずりの緩和および粘度調整を容易にするなどの効果を有しており、被塗物が水の浸透し易い基材でも、塗りむらのない均一なコーティング層を形成することができる。上記効果を奏することから本発明の水系コーティング剤用改質剤は、水系エマルションのラインコーティングにおける高速コーティングに適した物性の水系エマルションを調整することができる効果を有しており、生産性の向上、品質の向上、原価の低減、省エネルギーなどの観点から粘接着剤業界の技術動向であるインプラントでの高速ラインコーティングを実現し、良好なエマルション物性、高い操業性と高い被塗物物性を付与することができ水系エマルションの塗装に好適である。
【0060】
一方、本発明の水系コーティング剤用改質剤をフィラーおよびバインダーを主体とする水系エマルション塗料用の改質剤として用いる場合、低剪断下での水系エマルション塗料の粘度を調整しやすいように増粘させ、剪断速度10/秒以上の高剪断下では水系エマルション塗料の粘度が低粘度化できるようチキソ性を有しており、且つ高い保水性を有するという従来この分野で知られなかった効果を有している。本発明の水系コーティング剤用改質剤は、水系エマルション塗料の粘度調整を容易に行なえ、調色安定性も良好で、水浮きもなく安定性に優れ、コーティング適性にも優れ、被塗物の被塗物物性にも効果を発揮する。さらに保水性付与機能に基づく溶媒の徐放、バインダーなどのマイグレーション抑制、増粘機能に基づく粘度調整を容易にするなど、塗被塗料の不動化促進などの効果を有しており、強制乾燥後も、均一であり、泡あと、塗りむら、色むらなどがなく、かつ塗膜にマッドクラック(ひび割れ)が無いことなどの優れた被塗物を得ることができる。上記効果を奏することから本発明の水系コーティング剤用改質剤は、水系エマルション塗料のライン塗装における高速コーティングに適した物性の水系エマルション塗料を調整することができる効果を有しており、生産性の向上、品質の向上、原価の低減、省エネルギーなどの観点から塗料業界の塗装技術動向であるインプラントでの高速ライン塗装を実現し、良好なエマルション塗料物性、高い操業性と高い被塗物物性を付与することができ水系エマルション塗料の塗装に好適である。

Claims (8)

  1. 単量体合計100重量部中、メタクリル酸(塩)25〜90重量部と、
    下記一般式(I)で示される単量体A1〜50重量部と、
    Figure 0004378446
    (但し、式中、R はHまたはCH であり、R およびR はHまたは炭素数1〜2のアルキル基から選ばれた1種以上であり、R は炭素数9〜14の縮合環式構造をもつ芳香族化合物の残基であり、nは3〜50の整数である。)
    下記一般式(J)で示される単量体B1〜30重量部と、
    Figure 0004378446
    (但し、式中、R はHまたはCH 、R およびR はHまたは炭素数1〜2のアルキル基から選ばれた1種以上であり、R は炭素数1〜4のアルキル基、mは3〜100の整数である。)
    下記一般式(K)で示される単量体C1〜60重量部と、
    Figure 0004378446
    (但し、式中、R はHまたはCH であり、R10は炭素数1〜2のアルキル基である。)
    これらと共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体D0〜30重量部との共重合体であり、
    単量体D/単量体Cの重量比が0.5未満であり、水酸化ナトリウムで完全中和した重合体の2重量%水溶液の25℃における粘度が50〜30,000mPa・sである重合体を含むことを特徴とする水系コーティング剤用改質剤。
  2. 重合体の形態がエマルションである請求項1記載の水系コーティング剤用改質剤。
  3. エマルションがアニオン性乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、モノ、ジ、トリポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩、モノ、ジ、トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルサルフェート塩から選ばれた1種以上および/または非イオン性乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルおよびポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルから選ばれた1種以上を単量体合計100重量部に対し1〜25重量部を使用し、乳化重合してなる請求項2記載の水系コーティング剤用改質剤。
  4. 水酸化ナトリウムで完全中和した重合体の2重量%水溶液の25℃における粘度が50〜10,000mPa・sであり、
    水系コーティング剤が紙塗被塗料である請求項1〜3のいずれかに記載の水系コーティング剤用改質剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の水系コーティング剤用改質剤を、顔料およびバインダーを主体として含有する紙塗被塗料に、顔料100重量部に対して0.001から10重量部配合することを特徴とする紙塗被塗料組成物。
  6. 水酸化ナトリウムで完全中和した重合体の2重量%水溶液の25℃における粘度が2,000〜30,000mPa・sであり、
    水系コーティング剤が水系エマルション塗料または水系エマルションである請求項1〜3のいずれかに記載の水系コーティング剤用改質剤。
  7. 請求項1〜3および6のいずれかに記載の水系コーティング剤用改質剤を、フィラーおよびバインダーを主体として含有する水系エマルション塗料に、フィラー100重量部に対して0.001から10重量部配合することを特徴とする水系エマルション塗料組成物。
  8. 請求項1〜3および6のいずれかに記載の水系コーティング剤用改質剤を、水系エマルション100重量部に対して0.001から10重量部配合することを特徴とする水系エマルションコーティング組成物。
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