JP2004238596A - 水性フロアーポリッシュ用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリアルコキシ化脂肪族アルコール、MFT(最低造膜温度)が50℃以上85℃以下の乳化重合系樹脂エマルション及び平均粒子径が20〜500nmのカルボキシ基を有するポリオレフィン系エマルションを必須成分として組み合わせ使用することにより、実用上優れた性能を有する水性フロアーポリッシュを得ることができる。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性フロアーポリッシュ用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に水性ポリッシュ類は使用範囲が広く、例えば各種物品の保護用、美観維持の艶出し用として、スーパーマーケット、百貨店、ホテル等の商業施設用、家庭用のフロアーポリッシュとして、さらにはビルや橋梁等の構造物の外壁塗装、離型剤などとして有用なものである。従って表面に塗布され形成される塗膜は、用途に応じ、光沢性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐候性、耐磨耗性、密着性等の特性が優れていることが必要とされる。
特に床材用に使用される場合は、艷出し効果によって美観、清潔感を維持するとともに床材の磨耗、汚れの付着防止、スリップ事故の防止などの性能が求められる。しかも該用途に使用される組成物は実用上優れた保存安定性も要求される。さらにシックハウス症候群を引き起こす恐れがある化合物、PRTR法規制対象化合物など環境中に放出されると人体及び生態系に悪影響を与える化合物を含まないことが望まれる。
【0003】
水性フロアーポリッシュ処方の代表例は、特許文献1、特許文献2、JISK3920(フロアーポリッシュ試験方法)、JFPA規格(日本フロアーポリッシュ工業会規格)などに解説されている。これらによれば、樹脂成分として乳化重合系樹脂エマルション、ワックス類の界面活性剤を使用したエマルション、アルカリ可溶性樹脂などの樹脂類と、可塑剤、溶剤、その他界面活性作用を有する化合物類が配合されている。これらを配合することにより各成分の相互作用が起こり、応用用途での必要性能が得られる。これらの組成物には必要に応じさらに防腐剤、抗菌剤、消泡剤、着色剤、香料、分散安定剤、増粘剤、架橋剤、造膜助剤、さらに他の樹脂系、例えばウレタン系水系樹脂など添加し、使用されている。
【0004】
水性フロアーポリッシュに配合する新たな化合物の提案としては、特許文献3のアルコキシ化直鎖脂肪族アルコール、特許文献4のアジピン酸エステル等、特許文献5のN−メチル−2−ピロリドン類等、特許文献6のアルキルカルボン酸、特許文献7のポリエトキシ化脂肪族アルコールなどが例示できる。アルコキシ化脂肪族アルコールを使用する方法は特許文献3以外にも特許文献8にも開示されている。
【0005】
【特許文献1】特公昭44−24407
【特許文献2】特公昭49−1458
【特許文献3】特公平6−23335
【特許文献4】特開平6−80933
【特許文献5】特開2001−302990
【特許文献6】特表2002−506479
【特許文献7】特開平6−33016
【特許文献8】USP4131585
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来から樹脂成分として乳化重合系樹脂エマルション、ポリエチレンエマルション、アルカリ可溶性樹脂など使用されてきた。しかしこれらの樹脂成分を配合することのみでは耐久性、耐汚染性(耐BHM性)などにおいて満足できる水性フロアーポリッシュが得られているとはいえない。このような背景から、塗布性、被塗布材への密着性、得られる塗膜の光沢性、塗り重ね性、バフ性は従来の水準を維持しつつも、耐久性(耐汚染性、耐BHM性等)に優れた水性フロアーポリッシュ用組成物であって、安全性の高いものの開発が長く望まれてきた。
【0007】
【問題を解決するための手段】
発明者は鋭意検討を行った結果、MFT(最低造膜温度)が50℃以上85℃以下の乳化重合系樹脂エマルションと、平均粒子径が20〜500nmであるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルション、さらに3,5,5−トリメチルヘキサノール、イソオクチルアルコール、イソデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、イソトリデシルアルコールの中から選ばれる1種又は2種以上のアルコールにアルキレンオキサイドを付加することにより製造される下記一般式(II)で示される化合物を水性フロアーポリッシュ用組成物に含有させることにより、前記課題を解決できることを見出した。
【化2】
(式中、Rは上記の脂肪族アルコールの残基、mは0〜8の整数、nは0〜8の整数、m+nは2〜8の整数である。エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの付加順序は特に限定されず、付加形態はブロック型、ランダム型のいずれでもよい。)
すなわち本発明では、特定の乳化重合系樹脂エマルションとカルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルション、一般式(II)で示される化合物を配合することにより、耐汚染性、耐摩耗性等に優れた水性フロアーポリッシュ用組成物を得ることができる。
【0008】
本発明において使用する乳化重合系樹脂エマルションのMFTは50℃以上85℃以下、好ましくは55℃以上80℃以下である。MFTが50℃以下の重合系樹脂エマルションも耐スリップ性付与などの目的で必要に応じて併用できる。使用する乳化重合系樹脂エマルションのMFTがすべて50℃以下のものの場合、タック性が激しく耐汚染性、耐BHM性が低下し、耐久性が得られない。MFTが50℃以下の重合系樹脂エマルションを併用する場合、重合系樹脂エマルション中の樹脂分で30重量%以上のMFTが50℃以上の重合系樹脂エマルションを必要とする。MFTが85℃以上の重合系樹脂エマルションは工業上製造が困難である。
乳化重合系樹脂エマルションの製造法としては、モノマー、乳化剤、及び開始剤を全量反応槽へ仕込み重合する方法、モノマー混合物を反応槽へ導入し逐次重合する方法、モノマーを乳化剤で乳化後反応槽へ導入し逐次重合する方法、1段、2段、3段とモノマー比率又は異なったモノマーを重合し熟成しつつコア部とシエル部の構造変化を目的に導入する方法、カルボキシル基を有するモノマーを2段目に導入し粒子のシエル部にカルボキシル基を導入する重合方法など要求性能によって選択される。
乳化重合系樹脂エマルションの製造に使用されるモノマーとしては例示するとスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、ジクロロスチレン、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。エマルションの安定性の向上、また金属架橋による性能向上を目的にカルボキシル基を有するモノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和一塩基酸類、イタコン酸、マレイン酸などの不飽和二塩基酸なども使用でき、必要に応じCa、Zn等の多価金属キレート剤を添加してなる金属架橋タイプも含まれる。
乳化重合に使用される乳化剤を例示すると、脂肪酸石鹸、アシルザルコシン塩、高級アルコール硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、メチルタウリン塩、アルキルアリルスルホン酸塩、ナフタリン誘導体スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル(アリル)燐酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(アリル)ホウ酸エステルなどのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリンエーテル、ポリエチレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエステルなど非イオン系界面活性剤、その他両性系、カチオン系界面活性剤などが挙げられる。これらは単独又は2種以上併用し使用される。又使用態様も乳化相、重合相での使用、又重合後の段階での使用等などその目的に合わせ選定される。一般にアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤などが併用されるる。
重合開始剤としては、通常用いられる過硫酸カリ、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩類、過酸化水素などのラジカル発生剤、アゾ化合物類、ラジカル発生剤と組み合わせたレドックス系触媒などを用いることができる。
金属架橋については得られたエマルションに対し特開平6−212126に開示されているように直接金属酸化物の分散液を使用し行う方法、特公昭49−1548に開示されている金属キレートなどを使用する方法、特開平2−219863では実施例に架橋条件など記載されており必要に応じこれらの方法が使用される。
【0009】
本発明の水性フロアーポリッシュ用組成物に使用されるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルションは、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、酸変性ポリエチレンワックス、酸変性ポリプロピレンワックスなど、カルボキシル基を付与したオレフィンワックス類を原料とする。その製造には、特開2002−69302、特開2002−69386等に開示されているように、撹拌機、温度計、温度コントローラーと、必要に応じ高圧ホモジナイザーを連結させた乳化設備が利用される。これらのワックスは、その密度、硬度、融点、分子量、使用する界面活性剤の種類、使用量などを考慮して単独または複数種の併用で使用される。
カルボキシル基を含有しないエチレン重合系ワックス類、エチレンアクリル酸などの共重合系ワックス等、カルボキシル基は含有しているもののワッスス系材料の硬さを示す針入度で2dmm以上と本発明で使用するワックス類の1dmm以下に比較し大幅に異なり柔らかいワックス類である。本発明で使用するワックス類は硬く、この微粒子が塗膜に強度を付与することができる。カルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルションは各種乳化方法により製造することができる。乳化方法、界面活性剤の種類、使用量により得られるエマルションの粒子径が異なり、フロアーポリッシュの性能、安定性などに影響を及ぼす。例えば、高圧分散法では最小粒径が300nmの、サンドグラインダー法では同じく1μmのエマルションが得られる。本発明では、例えば加圧下で乳化を行うことで得られる平均粒子径20〜500nm、好ましくは20〜300nmのカルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルションを使用する。得られるエマルションの平均粒子径が500nmより大きくなると水性ポリッシュの安定性が悪く、塗工後の光沢などが低下する。20nmより小さなエマルションを得るには使用する界面活性剤の量が多く必要となり、また得られるポリッシュの耐水性などを低下させる。
乳化の際に使用する界面活性剤は非イオン系、アニオン系、カチオン系など公知のものでよいが、エンドクリン非該当、PRTR法非適用化合物であることが望ましい。必要に応じてカルボキシル基をアンモニア、各種アミン類、Na,K,Liなど金属類の塩、Zn,Ca,Mg,Feなどを使用して中和することによりエマルションの調整が行なわれる。
【0010】
前記一般式(II)の化合物の合成には3,5,5−トリメチルヘキサノール、イソオクチルアルコール、イソデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、イソトリデシルアルコールおよびそれらの混合物を使用する。直鎖アルコールや分枝アルコールにアルキレンオキサイドを付加した化合物は水性フロアーポリッシュのレベリング剤としては使用可能であるが、耐BHM性の向上等にはさほど効果がない。
付加反応に使用するアルキレンオキサイドはエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドである。エチレンオキサイドの付加モル数が9以上であると、塗膜の耐水性、又塗工性に劣り、プロピレンオキサイドの付加モル数が同様に9以上であると均一な系が得られない。アルキレンオキサイドの付加が行なわれないとポリッシュの安定性、塗工性の点で劣り、原料アルコールに起因する臭気が強く実用的でなくなる。付加順序は特に限定されず、付加反応の形式はランダム型、ブロック型のいずれでもよく、応用時に求められる性能により選定される。
これらポリアルコキシル化した脂肪族アルコールの使用量は樹脂成分(固形分)に対し0.2〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%である。0.2重量%未満ではハジキを生じ塗工性が悪く、20重量%を超えれば乾燥性、系の安定性が低下する。高MFTの乳化重合系樹脂エマルションと本発明のポリアルコキシ化脂肪族アルコールを混合し、高融点のカルボキシル基を付与したオレフィンワックスエマルションを配合することにより、耐久性(耐汚染性、耐BHM性、光沢維持性、耐磨耗性等)に優れた水性フロアーポリッシュ用組成物を得ることが出来る。
【0011】
その他必須成分に加え必要に応じアルカリ可溶性樹脂、例えばアクリル酸またはスチレン/マレイン酸 無水物重合樹脂、変性ロジンエステル樹脂などを配合することもできる。これらの樹脂は、レベリング性の調整目的でも使用される。ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの融合剤類、さらには可塑剤、添加剤、湿潤剤、分散剤として公知の非イオン系界面活性剤や陰イオン系界面活性剤等、消泡剤としてシリコン系、フッ素系消泡剤、防腐剤としてトリアジン系、チアゾリン系防腐剤等、造膜助剤としてグリコール系溶剤等を適宜配合することが出来る。
【0012】
得られた水性フロアーポリッシュ用組成物が一般に使用される床材を例示すると、ビニルタイル、ラバータイル、アスファルト、木質系、石質系等が挙げられる。これらの床材への塗工は通常の方法で行われ、特に限定されるものではない。
【0013】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
合成例1(乳化重合系樹脂エマルション)
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラス製反応容器にイオン交換水430g、アルスコープTAP−30を13g、ルノックスS−100を4g(ともに東邦化学工業製アニオン界面活性剤)、ペグノールL−20を5g(東邦化学工業製ノニオン界面活性剤)を仕込み窒素置換し加熱した。70℃に達したとき、過硫酸カリ1gを加えた後、スチレン130g、メチルメタクリレート30g、アクリル酸ブチル60g、メタクリル酸20gのモノマー混合物を滴下ロートを用いて2時間で滴下し重合した。途中で過硫酸カリ1gを追加した。引き続き約75〜80℃で2時間熟成後冷却しエマルションを得た。MFTは55℃であった。
合成例2(ポリオレフィン系エマルション)
温度計、攪拌機、温度コントローラーを備えた内容量1.5リットルの乳化設備に融点135℃、密度0.93の酸化ポリエチレン(旧アライドケミカル製商品名AC−392)300g、イオン交換水650g、界面活性剤としてペグノールD−208、ペグノールD−210、ペグノールD−214をそれぞれ30g(いずれも東邦化学工業製ノニオン界面活性剤)、48%水酸化カリウム10gを加え窒素で置換の後、160℃で2時間高速攪拌することによってし乳化した後冷却しサンプルを得た。平均粒子径は120nmであった。
合成例(一般式(II)の化合物)
脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加は160℃から170℃で、プロピレンオキサイド付加は130〜140℃で、いずれも触媒として苛性カリを使用して反応させ、これを中和してサンプルとした。エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの付加順序、付加形式を振ることによって得られた種々のサンプルを表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
水性フロアーポリッシュの調整
水性フロアーポリッシュの調整は下記の処方により行なった。
1.イオン交換水 48.2%
2.表1のサンプル 1.3%
3.ジエチレングリコールモノエチルエーテル 5.3%
(ユニオンカーバイト製)
4.FC−129 1.0%
(湿潤剤、1%aq、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)
5.乳化重合系樹脂エマルション(合成例1) 36.8%
6.カルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルション 7.4%
(合成例2)
7.SE−21 0.01%
(消泡剤、17%aq、ワッカーシリコーン製/三洋貿易)
水性フロアーポリッシュ用組成物の調整は、まず原料1〜4を仕込み、30分間攪拌し、次いで、原料5〜6を仕込み、10分間攪拌する。その後、原料7を仕込み、10分間攪拌後、150メッシュのフィルターでろ過し、24時間以上経過したものを試料液として得た。
【0016】
性能評価は以下の項目についてJFPA規格(日本フロアーポリッシュ工業会規格)に準じて実施した。結果を表2に示す。
耐BHM性:JFPA規格11の測定ドラムを使用し測定、黒い部分の付着程度を目視判定。
耐水性:JFPA規格13;皮膜の水滴による白化に対する抵抗性を測定。
光沢度:JFPA規格10;鏡面光沢度測定機を使用し、基準面を100とした時の百分率で示す。
塗り重ね性:JFPA規格17;10ml/m2塗布し、30分後に塗り重ね、1層塗りとの差を判定する。
優秀:多層塗りが優れる、良好:1層塗りと差がない、
不良:1層塗りより劣る
再塗布性:JIS K−3920に準じガーゼによる塗膜調整を行い、塗布後の乾燥時間を30分とし3回塗布したときのガーゼ塗布の容易さ、及び塗布膜の外観を目視した。
貯蔵安定性:JFPA規格08;50℃恒温槽で14日後の判定。使用可能を合格、不適を不合格。
【0017】
【表2】
【0018】
表2に示した結果から明らかなように、一般式(II)の化合物を使用することにより、耐BHM性、耐水性等において優れた性能を有する水性フロアーポリッシュ用組成物を提供することができる。
【0019】
さらに樹脂成分として以下に示すものを使用して試験を行った。配合処方は表3に、評価結果を表4にまとめる。
乳化重合系樹脂エマルション
▲1▼デュラプラス−2
(ロームアンドハース社製;MFT;70℃(カタログより)、38%aq)
▲2▼プライマルB−505
(ロームアンドハース社製;MFT;65℃(カタログより)、40%aq)
▲3▼プライマルB−74
(ロームアンドハース社製;MFT;41℃(カタログより)、38%aq)ポリオレフィン系エマルション
▲4▼ハイテックE−2213
(東邦化学工業製酸化ポリエチレンワックス、30%aq、
平均粒子径 70nm(測定装置:HORIBA LA−920))
▲5▼ハイテックE−9015
(東邦化学工業製酸化ポリエチレンワックス、40%aq、
平均粒子径 60nm(測定装置:同上))
▲6▼ハイテックP−5060P
(東邦化学工業製酸変性ポリプロピレンワックス、30%aq、
平均粒子径 30nm(測定装置:同上))
▲7▼ハイテックE−5403B : 旧アライドケミカルAC−540使用
(東邦化学工業製エチレン共重合系ワックス、20%aq、
平均粒子径 50nm(測定装置:同上))
▲8▼ポリゲンPE;PolyEM−41相当品
(BASF製エチレン重合系ワックス、39%aq,
平均粒子径 350nm(測定装置:同上))
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
表4に示した結果により、MFTが50℃以上85℃以下の乳化重合系樹脂エマルションと、粒子径20〜500nmであるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルション、一般式(II)で示される化合物を配合した水性フロアーポリッシュが耐BMH性に優れることが明らかとなった。表2に示した結果と合わせると、これらの成分はフロアーポリッシュの耐久性向上に有効であるといえる。
【0023】
【発明の効果】
一般式(II)の化合物は安全性の高い化合物であり、MFTが50℃以上85℃以下の乳化重合系樹脂エマルション及び平均粒子径が20〜500nmのカルボキシ基を有するポリオレフィン系エマルションを必須成分として組み合わせて使用することにより耐久性等に優れた性能を有する水性フロアーポリッシュを得ることができる。
Claims (3)
- MFT(最低造膜温度)が50℃以上85℃以下の乳化重合系樹脂エマルションと、平均粒子径が20〜500nmであるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系エマルション、さらに3,5,5−トリメチルヘキサノール、イソオクチルアルコール、イソデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、イソトリデシルアルコールの中から選ばれる1種又は2種以上のアルコールにアルキレンオキサイドを付加することにより製造される下記一般式(I)で示される化合物を含有する水性フロアーポリッシュ用組成物。
- 一般式(I)で示される化合物の樹脂成分(固形分)に対する使用比率が0.2〜20重量%である請求項1の水性フロアーポリッシュ用組成物。
- 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物の、水性フロアーポリッシュの耐久性、耐汚染性向上のための使用。
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