JP2015045709A - 画像形成ユニットおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像保持体の表面に傷が生じることを抑制することを目的とする。【解決手段】画像形成モジュールは、回転し、外周面にフッ素材料を含む含フッ素層が形成され、外周面に画像を保持する感光体ドラム12と、表面および表面と対向する裏面を備える板状の形状を有し、感光体ドラム12の含フッ素層に表面が接触することで弾性変形し、感光体ドラム12から画像が転写された記録材を感光体ドラム12から剥離する剥離フィルム51とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成ユニットおよび画像形成装置に関する。
従来、感光体から転写紙を分離する分離機構として分離爪を備えた画像形成装置が存在する(特許文献1参照)。
特開2002−23506号公報
本発明は、像保持体の表面に傷が生じることを抑制することを目的とする。
請求項1に係る発明は、回転し、外周面にフッ素材料を含む含フッ素層が形成され、当該外周面に画像を保持する像保持体と、表面および当該表面と対向する裏面を備える板状の形状を有し、前記像保持体の前記含フッ素層に当該表面が接触することで弾性変形し、当該像保持体から画像が転写された記録材を当該像保持体から剥離する剥離部材とを備える画像形成ユニットである。
請求項2に係る発明は、前記剥離部材は、前記像保持体に接触する先端側に向かうに従い、当該像保持体の回転軸方向に沿った幅が小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の画像形成ユニットである。
請求項3に係る発明は、前記像保持体の前記外周面を帯電する帯電器を更に備え、前記帯電器は、直流電流のみを用いて前記像保持体の前記外周面を帯電することを特徴とする請求項1記載の画像形成ユニットである。
請求項4に係る発明は、前記像保持体の前記外周面に形成された静電潜像を重合トナーにより現像する現像器と、前記像保持体に接触して設けられ、当該像保持体に残留したトナーを除去するトナー除去部材とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成ユニットである。
請求項5に係る発明は、回転し、外周面にフッ素材料を含む含フッ素層が形成され、当該外周面に画像を保持する像保持体と、前記像保持体に保持される画像を記録材に転写する転写手段と、表面および当該表面と対向する裏面を備える板状の形状を有し、前記像保持体の前記含フッ素層に当該表面が接触することで弾性変形し、前記転写手段により画像が転写された記録材を当該像保持体から剥離する剥離部材とを備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、像保持体の表面に傷が生じることを抑制できる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、像保持体と剥離部材との密着性を高めることが可能になる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、直流方式で帯電を行う場合であっても、画質の低下を抑制することが可能になる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、トナー除去部材と像保持体との摩擦を低減することが可能になる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、像保持体の表面に傷が生じることを抑制できる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の構成の一例を示した図である。 本実施の形態が適用される画像形成部の構成の一例を示した図である。 本実施の形態が適用される感光体ドラムの層構成を示した図である。 本実施の形態が適用される剥離器の構成、および剥離器と感光体ドラムとの関係を示した図である。 (a)〜(b)は、本実施の形態が適用される剥離フィルムの形状例を示した図である。 本実施の形態が適用される剥離器において、剥離フィルムの取り付け位置を説明するための図である。 実施例および比較例にて使用した用紙の形状を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の構成の一例を示した図である。同図に示す画像形成装置1は、単色プリンタであり、画像データに対応して画像形成を行う画像形成部10、ユーザからの指示を受け付けるとともにユーザに対するメッセージ等を表示するユーザインタフェース(UI)4、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部5、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3等といった外部装置に接続され、これらから受信された画像データに対して画像処理を施す画像処理部6を備えている。
また、画像形成装置1は、画像形成部10に対して記録材を供給する記録材供給部40、画像形成部10に対してトナーを供給するトナーカートリッジ45を備えている。
図2は、本実施の形態が適用される画像形成部10の構成の一例を示した図である。
図1および図2に示すように、画像形成部10は、回転可能に設けられ静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光する露光装置14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12の表面を清掃するトナー除去部材の一例としてのクリーナ16を備えている。なお、本実施の形態における感光体ドラム12は、不図示の回転軸を備え、その軸方向が画像形成装置1のフロント側(図中手前側)からリア側(図中奥側)に向くように配置されている。
また、画像形成部10は、感光体ドラム12との間に転写部を形成し、感光体ドラム12上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写手段の一例としての転写ロール20、転写されたートナー像を記録材上に定着させる定着器30を備えている。
さらに、画像形成部10は、転写ロール20によりトナー像が転写された記録材を感光体ドラム12の表面から剥離する剥離器50を備えている。
本実施の形態の画像形成部10では、感光体ドラム12、帯電器13、現像器15、クリーナ16および剥離器50は、一体化された画像形成ユニットの一例としての画像形成モジュール100として構成されている。そして、画像形成モジュール100は、画像形成装置1に対して着脱自在に構成され、感光体ドラム12の寿命などに応じて交換される。
本実施の形態の帯電器13は、感光体ドラム12の表面に接触する帯電ロール13aを有しており、帯電ロール13aに電圧を印加して感光体ドラム12の表面を帯電する、接触帯電方式を採用している。
ここで、感光体ドラム12を帯電するための帯電部材に電圧を印加する方式としては、一般的に、直流電圧のみを印加する直流方式と、直流電圧に交流電圧を重畳して印加する交流重畳方式とが挙げられる。本実施の形態では、帯電ロール13aに対して直流電圧のみを印加する直流帯電方式を採用している。
また、本実施の形態の現像器15は、重合トナーにより、感光体ドラム12上の静電潜像を現像している。
重合トナーとは、例えば樹脂粒子と着色剤粒子とを化学反応により結合させて製造されるトナーを表し、原料を砕いて製造される粉砕トナーとは区別されている。一般に、重合トナーは、粉砕トナーと比較して、粒子の大きさが揃っており、形状が球形に近くなっている。本実施の形態の現像器15においては、例えば平均粒子径(D50)が2μm〜12μmのトナー、好ましくは3μm〜9μmのトナーを用いることができる。また、トナーの平均形状指数(ML2/A)が115〜140のものを用いることにより、高い現像、転写性を得ることができ、この結果、高画質の画像を得ることができる。なお、MLはトナー粒子の絶対最大長を示し、Aはトナー粒子の投影面積を示す。
さらに、本実施の形態のクリーナ16は、例えばブレードにより構成され、感光体ドラム12の表面に押し付けられることで、感光体ドラム12の表面に付着した転写残トナーを感光体ドラム12の表面から削り取っている。
この画像形成装置1において、画像形成部10は、制御部5から供給される各種の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。すなわち、制御部5による制御の下で、PC2や画像読取装置3から入力された画像データは、画像処理部6によって画像処理が施され、画像形成部10に供給される。そして、画像形成部10では、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら、帯電器13により予め定められた電位に帯電され、画像処理部6から送信された画像データに基づいて光を照射する露光装置14により露光される。これにより、感光体ドラム12上には、画像データに対応した静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、例えば黒(K)色のトナー像として現像器15により現像され、感光体ドラム12上に画像データに対応したトナー像が形成される。
感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、転写部に搬送された記録材に対して、転写ロール20により静電転写される。
その後、トナー像が転写された記録材は、剥離器50により感光体ドラム12の表面から剥離され、定着器30まで搬送される。定着器30に搬送された記録材上のトナー像は、定着器30によって熱および圧力による定着処理を受けて記録材上に定着される。そして定着画像が形成された記録材は、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙積載部(不図示)に搬送される。
一方、転写後に感光体ドラム12の表面に付着しているトナー(転写残トナー)は、転写の終了後に感光体ドラム12の表面からクリーナ16によって除去される。
このようにして、画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返して実行される。
続いて、本実施の形態の感光体ドラム12の構成について説明する。一般的に用いられている感光体ドラムには、無機感光体と有機感光体とがあるが、現在主に使用される感光体ドラムは、コスト、製造性、性能面等の観点で有利な有機感光体である。また、有機感光体には、単層構造のものと積層構造のものとがあり、前者は主に正帯電、後者は負帯電で用いられる場合が多い。以下では、主に積層型の感光体ドラムについて説明を行うが、感光体ドラムは、外周面にフッ素系の化合物(フッ素材料)が含まれる含フッ素層が設けられているものであれば、特に制限されることなく使用することができる。
図3(a)(b)は、本実施の形態が適用される感光体ドラム12の層構成の一例を示した図である。
図3(a)に示す本実施の形態の感光体ドラム12は、いわゆる機能分離型感光体(積層型感光体)であり、導電性基材121と、導電性基材121の上に形成される下引き層122と、下引き層122の上に形成される電荷発生層123と、電荷発生層123上に形成される含フッ素層の一例である電荷輸送層124とを備えている。なお、この例では、電荷発生層123および電荷輸送層124によって、感光層120が構成されている。
導電性基材121は、導電性を有する材料で構成される。導電性基材121を構成する材料としては、導電性を有するものであれば特に制限されず、例えばアルミニウム合金等の金属材料が用いられる。ここで、「導電性」とは、例えば体積抵抗率が1013Ω・cm以下であることを意味する。導電性基材121は、画像形成モジュール100(図2参照)が画像形成装置1(図1参照)に取り付けられた際に接地される。なお、導電性基材121の形状はドラム状に限られるものではなく、例えばベルト状あるいはシート状であってもよい。
下引き層122は、積層構造を有する感光層120を帯電する際に、導電性基材121から感光層120への電荷の注入を阻止するとともに、感光層120を導電性基材121に対して一体的に保持させるために設けられる。
下引き層122は、例えば、結着樹脂と導電性粒子とを含んで構成される。
下引き層122に含まれる結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂等が挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が望ましく用いられる。
下引き層122に含まれる導電性粒子としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属粒子、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物粒子、カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末等の導電性物質粒子等が挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物粒子を用いることが好ましい。なお、これらの導電性粒子は、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、40質量%以上80質量%以下であることがより望ましい。
また、下引き層122には電気特性の向上のため、電子輸送剤を添加することも好ましい。添加する電子輸送剤としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物を上げることができる。
電荷発生層123は、上述した露光装置14(図2参照)によって光を照射されることに伴って、電子および正孔のキャリア対を発生する。
電荷発生層123は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含んで構成される。
電荷発生材料としては、例えば、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられる。また、その他、電荷発生材料としては、アゾ系顔料、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。これらの電荷発生材料は、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層123に含まれる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生材料と結着樹脂との配合比は、例えば、10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷輸送層124は、露光装置14による光照射に伴って電荷発生層123で発生したキャリアを輸送する。
電荷輸送層124は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含んで構成される。
電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの電荷輸送材料は、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電荷輸送層124に含まれる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、例えば、10:1乃至1:5の範囲が望ましい。
さらに、この電荷輸送層124を感光体ドラム12の最表面層として用いる場合は、耐摩耗性の向上、摩擦力低減、クリーニング性の向上のために、フッ素系の化合物(フッ素材料)を含んで構成される。
具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ素樹脂と水酸基とを有するモノマーを共重合させた樹脂等を用いることが好ましい。また、これらのうちでも、PTFE、FEP、PFAを用いることが、電気特性上の観点からより好ましい。
また、図3(b)に示すように、感光体ドラム12の外周面の耐摩耗性を向上させ、感光体ドラム12の帯電時における電荷発生層123および電荷輸送層124の化学変化を抑制させるために、電荷輸送層124上にさらに保護層125を設けてもよい。
保護層125は、上述した電荷輸送層124と同様な構成で形成することができ、さらに、上述した結着樹脂の他に硬化型樹脂を用いることもできる。さらに、本実施の形態においては、保護層125は、フッ素系の化合物を含んで構成される。保護層125が含有するフッ素化合物は、上述した電荷輸送層124の項であげたものと同様のものを用いることができる。
続いて、本実施の形態の剥離器50の構成について説明する。図4は、本実施の形態が適用される剥離器50の構成、および剥離器50と感光体ドラム12との関係を示した図である。
図4に示すように、本実施の形態の剥離器50は、感光体ドラム12の表面に接触し、感光体ドラム12の表面から記録材を剥離する剥離部材の一例としての剥離フィルム51と、感光体ドラム12の軸線方向に沿って設けられ、剥離フィルム51を保持する保持部材52とを備える。
保持部材52は、感光体ドラム12の表面に対して予め定められた距離を介して、感光体ドラム12の軸線方向に沿って設けられる。本実施の形態では、保持部材52は、画像形成モジュール100(図2参照)のハウジング(不図示)と一体として設けられている。そして、保持部材52は、感光体ドラム12に対して剥離フィルム51が予め定められた位置に配置されるように、剥離フィルム51を保持する。
本実施の形態の剥離フィルム51は、可撓性を有する薄膜状の部材により構成される。
剥離フィルム51としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアリレート等を用いることができ、特にPETやPCを用いることが好ましい。
また、剥離フィルム51の厚さは、例えば0.05mm〜0.5mの範囲が好ましく、0.075mm〜0.3mmの範囲がより好ましい。
剥離フィルム51が過度に厚い場合には、剥離フィルム51の剛性が高くなりやすく、剥離フィルム51により感光体ドラム12の表面に傷が付くおそれがある。また、剥離フィルム51が過度に薄い場合には、剥離フィルム51と感光体ドラム12との間に記録材が巻き込まれて記録材の剥離が困難になるおそれがある。
図5(a)〜(b)は、本実施の形態が適用される剥離フィルム51の形状例を示した図である。図5(a)は、剥離フィルム51の形状の第1の例を示しており、図5(b)は、剥離フィルム51の形状の第2の例を示している。なお、図5(a)〜(b)は、剥離器50を記録材の搬送方向上流側から見た図に対応しており、剥離フィルム51が撓んでいない状態を示している。
図5(a)〜(b)に示すように、本実施の形態の剥離フィルム51には、保持部材52に取り付けられる取り付け部51aと、保持部材52から感光体ドラム12側に突出し記録材の剥離を行う剥離部51bとが形成されている。
本実施の形態の剥離フィルム51では、両面テープや接着剤等により、取り付け部51aが保持部材52に貼り付けられる。これにより、剥離フィルム51は、保持部材52に保持され、感光体ドラム12に対して予め定められた位置に配置されることになる。
図5(a)に示すように、第1の例における剥離フィルム51は、剥離部51bが、二等辺三角形状となっている。具体的には、剥離部51bは、保持部材52側(取り付け部51a側)を底辺とし、感光体ドラム12に接触する先端側を頂点とする二等辺三角形状となっている。
また、図5(b)に示すように、第2の例における剥離フィルム51は、剥離部51bが、台形状となっている。具体的には、剥離部51bは、保持部材52側(取り付け部51a側)との縁部と、感光体ドラム12に接触する先端側の縁部とが互いに平行に形成され、保持部材52側の縁部が先端側の縁部と比較して長く形成された台形状となっている。
ここで、図5(a)〜(b)に示すように、剥離フィルム51の剥離部51bにおいて、保持部材52側から感光体ドラム12に接触する先端側の端部までの長さを長さd1と呼ぶ。また、剥離部51bにおいて、感光体ドラム12の軸線方向に沿った保持部材52側の端部における幅を取り付け幅d2と呼び、感光体ドラム12に接触する先端側の端部における幅を先端幅d3と呼ぶ。
本実施の形態の剥離フィルム51では、第1の例および第2の例において、長さd1が取り付け幅d2と比較して短く形成されている。
また、図5(a)に示した第1の例における剥離フィルム51では、先端幅d3は0となっている。さらに、図5(b)に示した第2の例における剥離フィルム51では、先端幅d3と比較して取り付け幅d2が大きく形成されている。
さらにまた、本実施の形態では、剥離フィルム51の長さd1は、保持部材52から感光体ドラム12の表面までの距離と比較して大きく形成されている。この結果、剥離フィルム51の剥離部51bは、先端側の一方の面(表面)が感光体ドラム12に接触する。これにより、剥離部51bは撓み、感光体ドラム12の表面に沿うようになる。
本実施の形態では、剥離部51bのうち、先端側から長さd1のおよそ40%までの部分が感光体ドラム12の表面に接触した状態となっている。
ここで、図4に戻って、本実施の形態では、剥離フィルム51の取り付け部51aと、取り付け部51aの延長線が交差する感光体ドラム12の表面における接線とがなす角度(以下、剥離フィルム51の取り付け角度θ1とよぶ)が約55度となるように、剥離フィルム51を設けている。
ここで、剥離フィルム51の取り付け角度θ1は、剥離フィルム51として用いる材料や剥離フィルム51の厚さ等によっても異なるが、例えば20度〜70度の範囲とすることができる。
剥離フィルム51の取り付け角度θ1が過度に小さい場合には、感光体ドラム12に対する剥離フィルム51の接触力が小さくなりやすい。この結果、記録材を剥離する場合に、記録材の詰まり(ジャム)等の不具合が発生するおそれがある。
また、剥離フィルム51の取り付け角度θ1が過度に大きい場合には、感光体ドラム12に対する剥離フィルム51の接触力が大きくなり、感光体ドラム12の表面に傷等が生じる懸念がある。
なお、剥離フィルム51の形状は、図5(a)(b)に示した形状に限定されるものではない。剥離フィルム51は、例えば矩形状であってもよく、また剥離フィルム51の外縁が例えば曲線により構成されていてもよい。
ただし、剥離フィルム51の剥離部51bは、図5(a)(b)に示したように、保持部材52側から感光体ドラム12に接触する先端側に向かうに従い感光体ドラム12の軸線方向に沿った幅が小さくなる、いわゆる先細り形状であることが好ましい。このような形状を有することで、剥離器50に記録材が搬送された場合に、剥離フィルム51の先端が感光体ドラム12と記録材との間に入り込みやすくなり、本構成を採用しない場合と比較して、記録材の剥離を良好に行うことが可能になる。
また、剥離フィルム51がこのような形状を有することで、剥離部51bが先端側に向かうほど撓みやすくなり、剥離部51bが感光体ドラム12の表面に沿いやすくなって感光体ドラム12と剥離部51bとの密着性が向上する。これにより、例えば記録材が剥離フィルム51と感光体ドラム12の表面との間に入り込むことが抑制され、記録材の詰まり(ジャム)の発生を抑制することができる。
さらに、剥離部51bが先端側に向かうほど撓みやすくなることで、本構成を採用しない場合と比較して、剥離フィルム51の感光体ドラム12表面に対する圧力が大きくなることが抑制でき、感光体ドラム12の表面に傷が付くことを抑制できる。
図6は、本実施の形態が適用される剥離器50において、剥離フィルム51の取り付け位置を説明するための図である。ここで図6は、図4に示した剥離器50を、VI方向から見た図に対応している。
本実施の形態の剥離器50では、保持部材52に対して剥離フィルム51を2つ取り付けている。それぞれの剥離フィルム51は、画像形成装置1にて画像が形成され得る記録材(用紙)のうち最も幅が小さい記録材が搬送される最小通紙幅D1よりも内側に配置される。
これにより、画像形成装置1にて画像の形成を行う記録材に対して、双方の剥離フィルム51が接触することになり、記録材の感光体ドラム12からの剥離不良を抑制することができる。
なお、本実施の形態では剥離フィルム51を2つ設けたが、これに限られず、剥離フィルム51の数は1つでもよく、また3以上であってもよい。また、剥離フィルム51を複数設ける場合には、少なくとも1つの剥離フィルム51が上記の最小通紙幅D1よりも内側に配置されれば、他の剥離フィルム51が最小通紙幅D1よりも外側に配置されていてもかまわない。
さらに、本実施の形態では、1つの保持部材52に対して2つの剥離フィルム51を取り付ける構成としたが、保持部材52を複数設け、それぞれの剥離フィルム51を異なる保持部材52に取り付ける構成としてもよい。
以上説明したような剥離器50を有する画像形成部10(図1参照)では、図4に示すように、感光体ドラム12の表面に巻き付いた状態で記録材Pが搬送され、転写ロール20により記録材にトナーが転写される。その後、剥離器50の剥離フィルム51の先端部が、感光体ドラム12の表面に巻き付いた記録材Pと、感光体ドラム12の表面との間に入り込む。そして、感光体ドラム12の回転に伴って、記録材Pが剥離フィルム51上を移動していく。言い換えると、感光体ドラム12の回転に伴って、剥離フィルム51が記録材Pと感光体ドラム12の表面との間を、感光体ドラム12の表面から記録材Pを剥がしながら移動していく。
この結果、記録材Pが、搬送方向の下流側から順に感光体ドラム12より離れていき、感光体ドラム12の表面から記録材Pを剥離することができる。
ところで、上述したように、本実施の形態の画像形成装置1では、現像器15において静電潜像の現像に用いるトナーとして、いわゆる重合トナーを用いている。重合トナーは、例えば粉砕トナーと比較して球形に近く、その形状にばらつきが少ない。このため、重合トナーを用いることで、画像の画質が向上するものの、重合トナーは、粉砕トナーと比較して、トナーのエッジによるクリーニング効果が少ないため、感光体ドラム12の表面に付着した放電生成物に由来する物質やトナーの外添材が剥がれにくい傾向がある。この結果、現像に重合トナーを用いた場合には、感光体ドラム12のクリーニングが困難になりやすい。
このような場合に、感光体ドラム12の表面を効率的にクリーニングするためには、例えばブレード等により構成されるクリーナ16を感光体ドラム12の表面に強く押し当てる必要がある。
しかし、クリーナ16を感光体ドラム12に強く押し当てた場合、感光体ドラム12の表面とクリーナ16との摩擦等によりクリーナ16の先端が微細に振動して異音が発生するいわゆるブレード鳴きや、クリーナ16の先端部が感光体ドラム12の回転方向下流側に反転するめくれ等の不具合が発生しやすくなる。
このようなクリーナ16のブレード鳴きやめくれ等の不具合の発生を抑制するために、本実施の形態では、感光体ドラム12の表面に、フッ素材料を含む含フッ素層を設けている。これにより、感光体ドラム12の表面とクリーナ16との間の摩擦が低減され、ブレード鳴きやクリーナ16のめくれ等の不具合の発生が抑制される。
ここで、従来、転写後の記録材を感光体ドラム12から剥離する場合に、例えば剛性が高い樹脂材料等により構成される剥離爪を用いる。この場合、記録材の剥離を良好に行うためには剥離爪を感光体ドラム12の表面に密着させる必要があり、剥離爪は、感光体ドラム12の表面に強く押し付けられることになる。
上述した感光体ドラム12の最表面に設けられる電荷輸送層124等のフッ素材料を含む層は、局所的に力がかかることで削れ、傷が生じやすい性質を有している。
したがって、このように剛性の高い剥離爪を、フッ素材料を含む電荷輸送層124等が最表面に形成された感光体ドラム12に強く押し当てた場合、剥離爪によって感光体ドラム12の表面に局所的な力がかかり、感光体ドラム12の表面(電荷輸送層124)に傷が生じるおそれがある。
そして、感光体ドラム12の表面に傷が付いた場合、感光体ドラム12上に形成される静電潜像および感光体ドラム12の表面から記録材に転写されるトナー像に、スジや白飛び等の画像欠陥が生じるおそれがある。
特に、本実施の形態のように、感光体ドラム12の帯電に直流方式の帯電器13を用いた場合、交流重畳方式の帯電器を用いる場合と比較して、感光体ドラム12の表面に生じた僅かな傷によっても、記録材に形成される画像に画像欠陥が生じやすい傾向がある。この結果、感光体ドラム12の表面に傷が付いた場合には、記録材に形成される画像の画質が低下しやすい傾向がある。
また、剥離爪を感光体ドラム12の表面に強く押し当てた場合、記録材に転写されずに感光体ドラム12の表面に残存したトナーが剥離爪によって削り取られる場合がある。そして、削り取られたトナーは、剥離爪上に付着し溜まることがある。このような剥離爪により記録材を剥離した場合には、記録材の特に搬送方向後端部に剥離爪上のトナーが付着し、記録材の搬送方向後端部に汚れが生じる場合がある。
これに対し、本実施の形態では、上述したように、可撓性を有する剥離フィルム51を備えた剥離器50により、感光体ドラム12からの記録材の剥離を行っている。これにより本実施の形態の剥離器50では、剥離フィルム51が弾性変形し撓むことによって、剥離フィルム51を感光体ドラム12に強く押しつけなくても、剥離フィルム51(剥離部51b)の先端が感光体ドラム12の表面に接触した状態となる。
この結果、本実施の形態では、感光体ドラム12の表面にフッ素材料を含む表面層(含フッ素層)を形成した場合であっても、感光体ドラム12の表面に傷等が生じるのを抑制しながら、感光体ドラム12から記録材を剥離することが可能になる。
特に、本実施の形態では、剥離フィルム51が撓むことで、剥離フィルム51と感光体ドラム12の表面との接触が良好になっている。この結果、画像形成に薄紙等のコシが弱い記録材を用いる場合であっても、例えば剥離フィルム51と感光体ドラム12との間に記録材が入り込むことを抑制でき、剥離性の低下を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、感光体ドラム12の表面に上述したようにフッ素樹脂を含む保護層125を設けることで、クリーナ16と感光体ドラム12との摩擦を低減させている。これにより、本実施の形態では、クリーナ16によるブレード鳴きやクリーナ16のめくれ等の不具合の発生を抑制することができる。
さらにまた、本実施の形態では、剥離フィルム51は感光体ドラム12に接触しているものの、剥離フィルム51は可撓性を有し、感光体ドラム12に対して強く押し当てられるものではない。したがって、剥離フィルム51によって感光体ドラム12の表面に付着したトナーが削られることが抑制される。この結果、本実施の形態では、剥離フィルム51にトナーが付着することが抑制され、記録材の後端がトナーによって汚れるという不具合の発生を抑制することが可能になっている。
続いて、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図3〜図6で示した感光体ドラム12、剥離器50等を有する画像形成装置1により記録材(用紙)に対して画像形成をする試験を行った。画像形成装置1としては、直流のみで感光体ドラム12を帯電する帯電器13を有するものを用い、また、現像剤(トナー)としては、平均粒子径(D50)が5.9μm、平均形状係数(ML2/A)が130のものを用いた。また、用紙としては、王子製紙社製A4苫更(49gsm)を図7(実施例および比較例にて使用した用紙の形状を示した図)のような形状に加工したものを用いた。
感光体ドラム12としては、図3(a)で示すような、導電性基材121、下引き層122、電荷発生層123、電荷輸送層124を備え、電荷輸送層124がフッ素系化合物としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むもの(感光体1)を用いた。
また、剥離器50の剥離フィルム51は、厚さ0.100mmのポリエチレンテレフタレート(PET;東レ株式会社製のルミラーS10)からなり、剥離部51bの形状が二等辺三角形のものを用いた。
なお、剥離部51bの長さd1、取り付け幅d2および先端幅d3は、表1に示す通りである。また、この例において感光体ドラム12の表面と剥離器50における保持部材52までの距離は、5.28mmとなっている。
(実施例2〜8)
実施例1で使用した剥離フィルム51の構成(剥離フィルム51の素材、厚さ、剥離部51bの形状)を表1に示すように変更して、画像形成を行った。実施例2〜8において、剥離フィルム51以外の感光体ドラム12等の構成は実施例1と同様である。
ここで、表1中で剥離フィルム51の素材としてPCはポリカーボネートを意味している。また、剥離フィルム51として、実施例2〜6では、実施例1と同様に、PETからなる東レ株式会社製のルミラーS10を用い、実施例7では、PCからなる帝人株式会社性のパンライトPC−2151を用い、実施例8では、PCからなる旭硝子株式会社製のカーボグラスC110Cを用いた。
(比較例1)
電荷輸送層124にフッ素系化合物を有しない(すなわち、感光体ドラム12の表面に含フッ素層が存在しない)感光体ドラム12(感光体2)を用いた以外は、実施例1と同様に画像形成を行った。
(比較例2)
感光体ドラム12から記録材(用紙)を剥離する手段として、剥離器50(剥離フィルム51)の代わりにフッ素樹脂からなる剥離爪を用いた以外は、実施例1と同様に画像形成を行った。
(比較例3)
感光体ドラム12から記録材(用紙)を剥離する手段として比較例2と同様にフッ素樹脂からなる剥離爪を用いるとともに、比較例1と同様に電荷輸送層124にフッ素系化合物を有しない感光体ドラム12(感光体2)を用いた以外は、実施例1と同様に画像形成を行った。
(比較例4)
感光体ドラム12から記録材(用紙)を剥離する手段を有しない点以外は、実施例1と同様に、画像形成を行った。
(評価結果)
実施例1〜8および比較例1〜4について、以下のように、用紙の剥離性、用紙に形成された画像の画質、クリーナ16におけるブレード鳴きの発生、用紙における後端汚れの発生の各々を評価した。
<用紙の剥離性>
感光体ドラム12からの用紙の剥離性について評価した。具体的には、100枚の用紙に対して画像を形成し、剥離器50において正常に剥離が行われた用紙の枚数を数えた。
評価基準は以下の通りである。
◎:剥離が正常に行われた用紙の枚数が95枚以上
○:剥離が正常に行われた用紙の枚数が85枚以上95枚未満
×:剥離が正常に行われた用紙の枚数が85枚未満
<画質>
5kPV(kilo Print Volume)後に用紙に形成された画像の画質について評価した。
◎:画像の欠陥が観察されない。
○:目視では、画像の欠陥が観察されない。
×:50倍の拡大鏡で画像の欠陥が観察される。(ハーフトーン画像を印刷する場合に、実用上問題となるレベル)
××:目視で画像の欠陥が観察される。(ハーフトーン画像に加えて、文字印字時においても実用上問題となるレベル)
<ブレード鳴き>
感光体ドラム12の回転を停止させた際の、クリーナ16と感光体ドラム12との間で生じる異音(ブレード鳴き)について評価した。
◎:ブレード鳴きが確認されない。
×:ブレード鳴きの発生が確認される。
<用紙後端汚れ>
画像が形成され、画像形成装置1から排出された用紙の後端部における汚れについて評価した。
◎:用紙の後端に汚れが確認されない。
×:用紙の後端に汚れの発生が確認される。
以上の評価結果を表1に示した。
Figure 2015045709
表1に示すように、実施例1〜8では、比較例1〜4と比較して、用紙剥離性、画質が良好で、且つブレード鳴きや用紙後端汚れ等の不具合が発生しにくいことが確認できる。
すなわち、実施例1〜8のように、フッ素系化合物を含む含フッ素層(この例では、電荷輸送層124)が表面に設けられた感光体ドラム12から記録材を剥離する剥離手段として、剥離フィルム51を用いることで、例えば、フッ素樹脂等から構成される剥離爪を用いて記録材を剥離する場合と比較して、用紙剥離性、画質の低下を抑制でき、且つブレード鳴きや用紙後端汚れ等の不具合の発生を抑制することが可能になることが確認できる。
また、実施例1〜3を比較すると、剥離フィルム51としてPETを用い且つ剥離部51bの形状を二等辺三角形状とした場合には、剥離フィルム51の厚さが0.125mmである場合に、用紙剥離性、記録材に形成される画像の画質がより良好となるとともに、ブレード鳴きおよび用紙後端汚れが発生しにくいことが確認できる。
また、実施例3〜6を比較すると、剥離フィルム51として厚さ0.188mmのPETを用いた場合に、剥離部51bの形状を異ならせた場合には、剥離部51bの形状を二等辺三角形や台形にした場合に、剥離部51bの形状を長方形とした場合と比較して、用紙の剥離性がより良好になることが確認された。
以上説明したように、本実施の形態では、表面にフッ素樹脂を含む保護層125を有する感光体ドラム12から、剥離フィルム51を備える剥離器50を用いて、記録材を剥離している。このような構成を有することで、感光体ドラム12の表面からの記録材の剥離性の低下を抑制するとともに、感光体ドラム12の表面が傷付くのを抑制することが可能になる。そして、感光体ドラム12の表面の傷を抑制できることで、感光体ドラム12の表面の傷に伴って記録材に形成される画像の画質が低下することを抑制できる。
1…画像形成装置、12…感光体ドラム、13…帯電器、15…現像器、16…クリーナ、50…剥離器、51…剥離フィルム、52…保持部材、121…導電性基材、122…下引き層、123…電荷発生層、124…電荷輸送層

Claims (5)

  1. 回転し、外周面にフッ素材料を含む含フッ素層が形成され、当該外周面に画像を保持する像保持体と、
    表面および当該表面と対向する裏面を備える板状の形状を有し、前記像保持体の前記含フッ素層に当該表面が接触することで弾性変形し、当該像保持体から画像が転写された記録材を当該像保持体から剥離する剥離部材と
    を備える画像形成ユニット。
  2. 前記剥離部材は、前記像保持体に接触する先端側に向かうに従い、当該像保持体の回転軸方向に沿った幅が小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の画像形成ユニット。
  3. 前記像保持体の前記外周面を帯電する帯電器を更に備え、
    前記帯電器は、直流電流のみを用いて前記像保持体の前記外周面を帯電することを特徴とする請求項1記載の画像形成ユニット。
  4. 前記像保持体の前記外周面に形成された静電潜像を重合トナーにより現像する現像器と、
    前記像保持体に接触して設けられ、当該像保持体に残留したトナーを除去するトナー除去部材と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成ユニット。
  5. 回転し、外周面にフッ素材料を含む含フッ素層が形成され、当該外周面に画像を保持する像保持体と、
    前記像保持体に保持される画像を記録材に転写する転写手段と、
    表面および当該表面と対向する裏面を備える板状の形状を有し、前記像保持体の前記含フッ素層に当該表面が接触することで弾性変形し、前記転写手段により画像が転写された記録材を当該像保持体から剥離する剥離部材と
    を備える画像形成装置。
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