JP7472683B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体(以下、「感光体」と称することもある)に対して帯電工程、露光工程、現像工程、及び転写工程を施すことにより画像形成が行われる。前記帯電工程で生成し前記像担持体表面に残る放電生成物及び前記転写工程後に前記像担持体表面に残る残留トナーはクリーニングブレードによるクリーニング工程を経て除去される。
近年、画像形成装置の高画質化の要求に対して、画像形成に用いられるトナーは小粒径のものになってきている。このような小粒径のトナーを用いた画像形成装置は、残留トナーがクリーニングブレードをすり抜ける割合が多くなり、特にクリーニングブレードの寸法精度、組み付け精度が十分でなかったり、前記クリーニングブレードが部分的に振動する場合には、トナーのすり抜けが激しくなってしまい、高画質の画像形成を妨げている。そのため、有機感光体(OPC)の寿命を延ばし長期に亘って高画質を保持するには、摩擦による部材の劣化を低減し、クリーニング性を向上させる必要がある。
前記要求に対して、金属石鹸等の保護剤を感光体に供給し、ブレード等で保護剤の皮膜を形成する方法などが採用されている。前記感光体への保護剤の塗布により、前記感光体表面が保護剤によって保護されるため、クリーニングブレードと感光体の摩擦によって生じる感光体摩耗や感光体を帯電するときに生じる放電のエネルギーによる感光体の劣化が低減される。また、前記保護剤の塗布により、感光体表面の潤滑性が向上するため、トナーやトナーの外添剤等が感光体表面に付着することを防止でき、クリーニングブレードと感光体間の潤滑性も増すため、クリーニングブレードが部分的に振動する現象が低減され、すり抜けトナー量が減少する。
しかしながら、このような潤滑性及び保護性は保護剤の感光体の存在量(付着量)が少なすぎると、感光体摩耗、AC帯電による感光体劣化、トナーすり抜けに充分な効果を発揮できないため、保護剤の塗布量を規定した画像形成装置が種々提案されている。
一方で、金属石鹸等の保護剤で被覆されたシリカをトナーに配合して、画像ムラの発生や筋状の画像欠陥を抑制する試みがなされている。
例えば、トナーに、シリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びステアリン酸亜鉛等の潤滑剤が外添されたトナーを使用する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、トナー粒子と、シリカ粒子である芯材粒子の表面にステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩を含む被覆層を有する外添剤とを含む静電荷像現像用トナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、従来の画像形成装置やトナーは、特に低画像を連続して出力した場合に、クリーニングブレードの先端に供給されるトナー又は外添剤を含む潤滑物質が減少し、ブレードの挙動が不安定化することで、トナー又は外添剤がブレードをすり抜けて像担持体上にフィルミングしてしまうという問題がある。
また、上記のようなシリカとステアリン酸亜鉛とを組み合わせた潤滑剤や外添剤が提案されているが、これらの提案には、従来問題となっているメダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着などの問題を同時に解決するために最適なシリカの粒径とステアリン酸亜鉛の量について、何ら提示されていない。
本発明は、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成方法は、
静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーを除去するクリーニング手段と、を有し、
前記静電潜像担持体の回転方向に沿って前記クリーニング手段、前記帯電手段の順に並んで配置されている画像形成装置による画像形成方法であって、
前記トナーが、平均一次粒子径が30nm以上160nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上1.60atom%以下であるトナーを用いることにより、前記外添剤が前記トナーから離脱し、前記静電潜像担持体上に付着して固着シリカを形成することを防止することができる
本発明によると、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制できる画像形成装置を提供することができる。
図1は、画像形成装置の一例を示す概略図である。 図2は、プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーを除去するクリーニング手段と、を有し、
前記静電潜像担持体の回転方向に沿って前記クリーニング手段、前記帯電手段の順に並んで配置されており、
前記トナーが、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下であり、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体表面を帯電手段を用いて帯電させる帯電工程と、
帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する露光工程と、
トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーをクリーニング手段を用いて除去するクリーニング工程と、を含み、
前記静電潜像担持体の回転方向に沿って前記クリーニング手段、前記帯電手段の順に並んで配置されており、
前記トナーが、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下であり、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明者らは、従来技術の以下の点について、検討した。
従来技術では、トナー母体粒子表面に添加される小粒径な外添剤(例えば、シリカ)がトナーから離脱し、感光体上に付着した後、それらが凝集、堆積、緻密化することで強固な固着シリカとなってしまい、所謂、メダカによる異常画像の発生をもたらす場合があるという問題がある。
また、従来技術の技術では、潤滑剤を感光体表面に付与しない場合において、外添剤としてのシリカ表面を潤滑剤で被覆することが行われている。しかしながら、シリカをステアリン酸亜鉛等の潤滑剤で被覆した外添剤をトナー表面に外添しても、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を同時に抑制できない場合があるという問題がある。
そこで、本発明者らは、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制できる画像形成装置について鋭意検討を重ね、本発明を想到した。すなわち、本発明者らは、トナー母体粒子の表面に外添するシリカの表面をステアリン酸亜鉛で被覆し、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下であると、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制する効果を向上させることができることを見出した。
[トナー]
前記トナーは、結着樹脂、ワックス、及び着色剤を含有するトナー母体粒子と、前記トナー母体粒子の表面に外添剤と、を有しており、前記外添剤が、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である。
前記トナー母体粒子の表面とはトナー母体粒子が外気と接する面を意味する。
前記トナー母体粒子の表面に外添剤を有するとは、前記トナー母体粒子の流動性や現像性、帯電性を補助することができる程度に有している状態を意味する。
蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量(atom%)は、以下の条件により測定し得られる値を意味する。
<条件>
蛍光X線分析装置名:M4 TORNADE、BRUKER社製
電圧:50kV
電流:300μA
測定時間:60秒間
1gの試料(トナー)の粉末をアクリル板の上に設置して測定する。
-トナー母体粒子-
前記トナー母体粒子としては、例えば、特開2014-74762号公報、特開2013-171182号公報、特開2012-177882号公報などに開示されているトナー母体粒子などが挙げられる。
-外添剤-
前記外添剤は、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である。前記外添剤が、所定の平均一次粒子径を有し、かつ所定の存在量のステアリン酸亜鉛で被覆されていることにより、前記トナーから外添剤が脱離した場合においても、感光体に外添剤が残存して感光体を傷つけたりすることを抑制することができる。即ち、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制することができる。
--シリカ--
前記シリカの平均一次粒子径は、15nm以上250nm以下であり、20nm以上200nm以下が好ましく、30nm以上160nm以下がより好ましい。前記シリカの平均一次粒子径が20nm以上200nm以下であると、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制する効果を向上させることができる。
前記シリカの平均一次粒子径の測定方法としては、走査型顕微鏡(SEM、装置名:日立Helios、株式会社日立ハイテク製)を用いて、トナー粒子の表面を観察し、長径を測定する。100個のトナー粒子について測定した長径の平均値を平均一次粒子径とする。
前記シリカの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真球、略球形、不定形などの形状が挙げられる。
--ステアリン酸亜鉛--
前記ステアリン酸亜鉛は、前記シリカ表面を被覆している。前記ステアリン酸亜鉛の量としては、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下であり、0.10atom%以上2.0atom%以下が好ましい。前記ステアリン酸亜鉛は、前記シリカ表面を被覆し、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.10atom%以上2.0atom%以下であると、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナー固着を抑制する効果を向上させることができる。
前記シリカ表面における前記ステアリン酸亜鉛の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真球、略球形、不定形などの形状が挙げられる。
前記ステアリン酸亜鉛が前記シリカ表面を被覆するとは、本発明の効果を奏することができる程度に被覆していれば特に制限はなく、完全被覆であっても、部分被覆であってもよい。
<帯電工程及び帯電手段>
前記帯電手段は、静電潜像担持体表面を帯電させる手段である。
前記帯電工程は、静電潜像担持体表面を帯電手段を用いて帯電させる工程である。
-静電潜像担持体-
前記静電潜像担持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感光体、中間転写体などが挙げられる。以下、静電潜像担持体を単に像担持体と称することがある。
前記静電潜像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。特に、本発明の画像形成装置においては、静電潜像担持体表面を潤滑剤で被覆しないことが好ましい。
--感光体--
前記感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に感光層を有している。
前記感光層の構成は電荷発生物質と電荷輸送物質とを混在させた単層型、又は電荷発生物質を含有する電荷発生層の上に電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を設けた順層型、あるいは電荷輸送層の上に電荷発生層を設けた逆層型がある。
前記感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、前記感光層の上に表面層を設けることもできる。また、前記感光層と前記導電性支持体との間には下引き層を有していてもよい。なお、各層には必要により可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
---導電性支持体---
前記導電性支持体としては、体積抵抗率1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法でドラム状に素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
ドラム状の支持体としては、直径20mm~150mmが好ましく、24mm~100mmがより好ましく28mm~70mmが更に好ましい。ドラム状の支持体の直径が20mm以下では、ドラム周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に難しく、ドラム状の支持体の直径が150mm以上では画像形成装置が大きくなってしまい好ましくない。特に、画像形成装置が後述する図1に示すようなタンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要があるため、直径は70mm以下、好ましくは60mm以下であることが好ましい。また、特開昭52-36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
---下引き層---
前記下引き層、樹脂又は白色顔料と樹脂を主成分としたもの、及び導電性支持体表面を化学的あるいは電気化学的に酸化させた酸化金属膜などが挙げられる。これらの中でも、白色顔料と樹脂を主成分とするものが好ましい。
前記白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物などが挙げられる。これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンを含有させることが好ましい。
前記下引き層に用いる樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂、アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層における電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料等のアゾ顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料及び染料;セレン、セレン-ヒ素、セレン-テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコン等の無機材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層における電荷輸送物質としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒドラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジスチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリフェニルメタン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷発生層及び電荷輸送層を形成するのに使用する結着樹脂としては、電気絶縁性であり、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び光導電性樹脂等を使用することができる。前記結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ-ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の光導電性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤としては、例えば、モノフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、高分子フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類などが挙げられる。
前記可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどの一般的な樹脂の可塑剤として使用されているものなどが挙げられる。前記可塑剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0質量部以上30質量部以下が好ましい。
前記レベリング剤としては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマーなどが挙げられる。前記レベリング剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して、0質量部以上1質量部以下が好ましい。
---表面層---
前記表面層は、感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため設けられる。
前記表面層としては、感光層よりも機械的強度の高いポリマー、前記ポリマーに無機フィラーを分散させたものなどが挙げられる。
前記表面層は、薄い膜厚であれば、電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、電荷輸送能力を有しない表面層を厚く形成すると、感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、表面層中に前記電荷輸送物質を含有させたり、表面層に用いる高分子を電荷輸送する能力を有するものを用いることが好ましい。
前記感光層と表面層との機械的強度は一般に大きく異なるため、クリーニングブレードとの摩擦により表面層が磨耗し、消失すると、すぐに感光層は摩耗していってしまう。このため、前記表面層は十分な厚みとすることが重要であり、0.1μm以上12μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましく、2μm以上8μm以下が更に好ましい。
前記表面層の厚みが、0.1μm未満であると、薄すぎてクリーニングブレードとの摩擦により部分的に消失しやすくなり、消失した部分から感光層の摩耗が進んでしまうことがある。一方、前記表面層の厚みが、12μmを超えると、感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇が生じやすく、特に電荷輸送能力を有する高分子を用いる場合には、電荷輸送能力を有する高分子のコストが高くなってしまうことがある。
前記表面層に用いるポリマーとしては、画像形成時の書き込み光に対して透明で、絶縁性、機械的強度、接着性に優れたポリマーが好ましく、ポリカーボネート樹脂がより好ましい。
前記表面層中には、前記表面層の機械的強度を高めるために金属、又は金属酸化物の粒子を分散させることができる。前記金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、TiO、TiN、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモンなどが挙げられる。その他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、又はこれらの樹脂に等の無機材料を分散したもの等を添加することができる。
--中間転写体--
前記像担持体は、感光体上に形成されたトナー像を一次転写して色重ねを行い、更に記録媒体へ転写を行う、いわゆる中間転写方式による画像形成を行う際に使用する中間転写体であってもよい。
前記中間転写体としては、体積抵抗率が10Ω・cm以上1011Ω・cm以下の導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗率が、10Ω・cm以上1011Ω・cm以下であると、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行われる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じにくく、また、中間転写体から紙等の記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることが生じにくい。
前記中間転写体としては、例えば、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物やカーボンブラック等の導電性粒子や導電性高分子を、単独又は併用して熱可塑性樹脂と共に混練後、押し出し成型したベルト状もしくは円筒状のプラスチックなどを使用することができる。この他に、熱架橋反応性のモノマーやオリゴマーを含む樹脂液に、必要により上述の導電性粒子や導電性高分子を加え、加熱しつつ遠心成型を行い、無端ベルト上の中間転写体を得ることもできる。
前記中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体の表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
前記像担持体の表面最大高さRzとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm以上2.0μm以上が好ましく、0.5μm以上2.0μm以上がより好ましい。像担持体の表面最大高さRzが0.05μm以上2.0μm以下であると、トナーがクリーニングブレードをすり抜けるのを防ぐことができる。
前記像担持体の弾性仕事率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20%以上70%以下が好ましく、20%以上50%以下がより好ましい。像担持体の弾性仕事率が20%以上70%以下であると、像担持体のキズに対する耐性が強くなり、キズが発生しにくい。
-帯電手段-
前記帯電手段は、前記像担持体を帯電する手段である。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電手段、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電手段などが挙げられる。
前記帯電手段としては、静電潜像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電手段の方式としては、例えば、DC方式、AC方式、DC+AC重畳方式などが挙げられる。
また、前記帯電手段が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
前記帯電手段としては、導電性支持体上に、高分子層と、表面層を有することが好ましい。
前記導電性支持体は、帯電手段の電極及び支持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属又は合金、クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄、導電剤を添加した樹脂、などの導電性の材質で構成される。
前記高分子層としては、10Ω・cm以上10Ω・cm以下の体積抵抗率を有する導電性層であることが好ましく、高分子材料に導電剤を混合して抵抗を調整したものが用いられる。
前記高分子層における高分子材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル系、オレフィン系の熱可塑性エラストマー、ポリスチレン、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーブタジエンーアクリロニトリル共重合体等のスチレン系熱可塑性樹脂、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキシド-アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン-プロピレン-ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム、又はこれらを混合したゴム材料などが挙げられる。これらの中でも、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキシド-アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、又はこれらのブレンドゴムが好ましい。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電剤としては、例えば、電子導電剤、イオン導電剤が用いられる。
前記電子導電剤としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ-酸化アンチモン固溶体、酸化スズ-酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などが挙げられる。
前記イオン導電剤としては、例えば、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属;アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電子導電剤の場合には、高分子材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下が好ましく、15質量部以上25質量部以下がより好ましい。前記イオン導電剤の場合には、高分子材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下がより好ましい。
前記表面層を構成する材料としては、帯電手段表面のダイナミック超微小硬度が0.04以上0.5以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トナーとの離型性の観点から、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミドが好ましい。
前記高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下が好ましく、10,000以上50,000以下がより好ましい。
前記表面層は、前記高分子材料に前記導電性弾性層に用いた導電剤や各種微粒子を混合した組成物から形成されることが好ましい。前記微粒子としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物及び複合金属酸化物、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等の高分子微粉体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<露光工程及び露光手段>
前記露光手段は、帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する手段である。
前記露光工程は、帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する工程である。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光手段が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程及び現像手段>
前記現像手段は、トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する手段である。
前記現像工程は、トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する工程である。
前記現像手段は、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に該トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適であり、トナー入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像器は、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナーを摩擦撹拌させて帯電させる撹拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するもの等が好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合撹拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
<転写工程及び転写手段>
前記転写手段は、前記トナー像を記録媒体に転写する手段である。
前記転写工程は、前記トナー像を記録媒体に転写する工程である。
前記転写工程は、前記トナー像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、前記中間転写体上にトナー像を一次転写した後、前記トナー像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、トナー像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、前記複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記トナー像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、トナー像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記トナー像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
<クリーニング工程及びクリーニング手段>
前記クリーニング手段は、前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーを除去する手段である。
前記クリーニング工程は、前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーをクリーニング手段を用いて除去する工程である。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが好適に挙げられる。
前記クリーニング手段のマルテンス硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2N/mm以上4.0N/mm以下であることが好ましく、0.4N/mm以上3.0N/mm以下であることがより好ましい。クリーニング手段のマルテンス硬度が0.2N/mm以上4.0N/mmであると、ブレードが硬すぎることなく、感光体1を傷つけることを抑制することができる。ここで、マルテンス硬度は、クリーニング手段と感光体との当接部で測定した値である。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、定着手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、定着工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
<<定着工程及び定着手段>>
前記定着手段は、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる手段である。
前記定着工程は、記録媒体に転写されたトナー像を定着手段を用いて定着させる工程であり、各色の現像剤に対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色の現像剤に対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記定着手段が、発熱体を具備する加熱体と、該加熱体と接触するフィルムと、該フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた記録媒体を通過させて加熱定着する手段であることが好ましい。前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃以上200℃以下が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
<<除電工程及び除電手段>>
前記除電手段は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う手段である。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
<<リサイクル工程及びリサイクル手段>>
前記リサイクル手段は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる手段である。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段などが挙げられる。
<<制御工程及び制御手段>>
前記制御手段は、前記各手段を制御する手段である。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、各工程は制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
次に、図面を用いて本発明の画像形成装置について説明する。
図1は、本発明で用いられる画像形成装置100の一例を示す概略構成図である。
この画像形成装置100は、画像形成を行う画像形成装置本体(プリンタ部)110と、画像形成装置本体110の上部に設置された原稿読取部(スキャナ部)120と、その上に設置された原稿自動給紙装置(ADF)130と、画像形成装置本体110の下部に設置された給紙部200とを備えており、複写機の機能を有している。また、この画像形成装置100は、外部装置との通信機能を有しており、装置外部のパーソナルコンピュータ等と接続することにより、プリンタやスキャナとして用いることができる。また、電話回線や光回線と接続することにより、ファクシミリとして用いることができる。
画像形成装置本体110内には、同じ構成で現像装置5のトナー色が異なる画像形成部(画像形成ステーション)10が4つ並設されており、該4つの画像形成部10でトナー色の異なる画像(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像)を形成し、各色のトナー像を記録媒体又は中間転写体に重ね合わせて転写して多色又はフルカラー画像を形成することができる。なお、図示しない他の例では、4つの画像形成部10は、複数のローラに張架されたベルト状の中間転写体7に沿って並設されており、各画像形成部で形成された各色のトナー像は、一旦中間転写体7に順次重ね合わせて転写された後、二次転写装置12で紙等のシート状の記録媒体に一括して転写される。
各色の画像形成部10は後述する図2と同様の構成であり、像担持体であるドラム状の感光体1(1Y,1M,1C,1K)の周囲に、帯電ローラ3、潜像形成装置8からのレーザー光等の露光部、現像装置5、一次転写装置6、及びクリーニングブレード4が配置されている。また、図2と同様に、各色の画像形成部10には、感光体1とともに、クリーニングブレード4、帯電ローラ3、現像装置5をカートリッジ内に設けたプロセスカートリッジ11を用いている。そして、前記プロセスカートリッジ11は、画像形成装置本体110に対して着脱可能に設けられている。なお、本発明においては、前記感光体1の回転方向に沿って前記クリーニングブレード4、前記帯電ローラ3の順に並んで配置されており、前記クリーニングブレード4と前記帯電ローラ3の間には、感光体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布機構を有しない。本発明においては、後述するトナーに含まれるステアリン酸亜鉛で被覆されたシリカが潤滑剤の役割を果たすため、潤滑剤塗布機構を設ける必要はない。
次に、図1に示す画像形成装置の動作を説明する。ここでは、画像形成のための一連のプロセスについて、ネガ-ポジプロセスで説明を行う。なお、各画像形成部の動作は同じであるので、ここでは一つの画像形成部の動作を説明する。
有機光導電層を有する有機感光体(OPC)等に代表される像担持体であるドラム状の感光体1は、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電ローラ3で均一にマイナスに帯電される。
帯電ローラ3による感光体1の帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材に、感光体1を所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した重畳方式の帯電電圧が印加される。また、帯電ローラ3は、感光体1と接触して帯電させる接触方式の帯電手段が用いられる。
帯電された感光体1は、例えば、複数のレーザー光源と、カップリング光学系と、光偏向器と、走査結像光学系等からなる、レーザー走査方式の潜像形成装置8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
即ち、レーザー光源(例えば、半導体レーザー)から発せられたレーザー光は、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等からなる光偏向器により偏向走査され、走査レンズやミラー等からなる走査結像光学系を介して感光体1の表面を、感光体1の回転軸方向(主走査方向)に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置5の現像剤担持体である現像ローラ51の現像スリーブ上に供給されたトナー、又はトナー及びキャリアの混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像ローラ51の現像スリーブに、感光体1の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
上記のような動作で各色に対応した画像形成部10の感光体1上に形成されたトナー像は、転写ローラ等からなる一次転写装置6にて中間転写体7上に順次重ね合わせて一次転写される。一方、画像形成動作及び一次転写動作にタイミングを合わせて、給紙部200の多段の給紙カセット201a,201b,201c,201dの中の選択された給紙カセットから、給紙ローラ202及び分離ローラ203からなる給紙機構で紙等のシート状の記録媒体が給紙され、搬送ローラ204,205,206及びレジストローラ207を経て二次転写部に搬送される。そして、二次転写部において、中間転写体7上のトナー画像が二次転写装置(例えば、二次転写ローラ)12にて、搬送されてきた記録媒体に二次転写される。なお、前記転写工程において、一次転写装置6や二次転写装置12には、転写バイアスとして、トナーの帯電極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。
前記二次転写後、記録媒体は、中間転写体7から分離され、転写像が得られる。また、一次転写後に感光体1上に残存するトナー粒子は、クリーニングブレード4のクリーニング部材41によって、クリーニングブレード4内のトナー回収室へ、回収される。また、二次転写後に中間転写体7上に残存するトナー粒子は、ベルトクリーニング手段9のクリーニング部材によって、ベルトクリーニング手段9内のトナー回収室へ、回収される。
図1に示した画像形成装置100は、前記画像形成部10が中間転写体7に沿って複数配置された、いわゆるタンデム型で中間転写方式の画像形成装置であり、複数の画像形成部10によって各感光体1(1Y,1M,1C,1K)上に順次作成された色が異なる複数のトナー像を一旦中間転写体7上に順次転写した後、これを一括して紙のような記録媒体に転写する。そして、トナー像が転写された記録媒体を、搬送装置13により定着装置14へ送り、熱等によってトナーを定着する構成である。定着後の記録媒体は、搬送装置15及び排紙ローラ16により排紙トレイ17に排紙される。また、この画像形成装置100は両面プリント機能も備えており、両面プリント時には、定着装置9の下流の搬送路を切換え、片面の画像が定着された記録媒体を両面用搬送装置210を介して表裏反転し、搬送ローラ206及びレジストローラ207で二次転写部に再給紙して、裏面側に画像の転写を行う。転写後の記録媒体は、上記と同様に定着装置9に搬送されて画像が定着され、定着後の記録媒体は排紙トレイ17に排紙される。
なお、上記の構成で、中間転写体を用いずに、タンデム型の直接転写方式の画像形成装置とすることもでき、前記直接転写方式の場合は、中間転写体に換えて、記録媒体を担持搬送する転写ベルト等を用い、各画像形成部10によって各感光体1(1Y,1M,1C,1K)上に順次作成された色が異なる複数のトナー像を直接、転写ベルトで搬送される紙のような記録媒体に順次転写した後、定着装置9へ送り、熱等によってトナーを定着する構成としてもよい。
<プロセスカートリッジ>
図2は、本発明の画像形成装置の画像形成部に具備されるプロセスカートリッジの構成例の概略を説明するための断面図である。
図2に示す画像形成部10は、静電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像担持体であるドラム状の感光体1と、感光体1を帯電する帯電手段である帯電ローラ3と、帯電された感光体1にレーザー光L等を照射して静電潜像を形成する潜像形成手段(図示せず)と、感光体1上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段である現像装置5と、感光体1上のトナー像を、搬送される記録媒体に直接転写するか、又は中間転写体7に一旦転写した後、搬送される記録媒体に転写する転写手段6と、トナー像を転写した後の感光体1の表面に残留するトナーを除去するクリーニング手段であるクリーニングブレード4を有している。そして、この画像形成部10では、感光体1とともに、帯電ローラ3、現像装置5、クリーニングブレード4をカートリッジ内に設けたプロセスカートリッジ11を用いている。
図2において、帯電ローラ3、潜像形成手段(図示せず)、現像装置5は、画像形成手段を構成し、帯電ローラ3は、例えば、図示しない高電圧電源により直流(DC)電圧に交流(AC)電圧を重畳させた電圧を印加した重畳方式の帯電ローラである。また、現像装置5は、トナー、又はトナー及びキャリアの混合物からなる現像剤を担持搬送する現像剤担持体である現像ローラ51と、現像剤を攪拌しながら搬送する現像剤攪拌搬送部材52、53等で構成される。
また、感光体1は、転写工程後にトナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニングブレード4のクリーニング部材41により表面残存物が清掃され、クリーニングされる。図2では、ブレード状のクリーニング部材41はクリーニング押圧機構42で支持され、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
前記感光体1は、帯電ローラ3による帯電後、レーザー光Lなどの露光によって静電潜像が形成され、現像手段である現像装置5のトナーにより現像されて可視像化され、プロセスカートリッジ外の転写手段である転写装置(転写ローラ等)6により、転写紙等の記録媒体又は中間転写体7へ転写される。
前記プロセスカートリッジ11に用いる帯電手段3としては、装置が小型で、オゾン等の酸化性ガスの発生の少ない、帯電ローラが用いられる。
帯電ローラ3は、感光体1と接触、又は20μm~100μm近接した非接触状態で設置され、帯電ローラ3と感光体1の間に電圧を印加することにより、感光体1を帯電する。前記帯電ローラ3と感光体1の間に印加する電圧は、直流電圧に交流電圧を重畳した重畳方式を用いる。また、帯電ローラ3は、感光体1と接触して帯電させる接触方式の帯電手段を用いる。なお、AC帯電を行う場合は、感光体1と帯電ローラ3の間で1秒間に数百回以上もの放電が起こることから、感光体は、放電による劣化を受けやすい。
前記プロセスカートリッジに用いる現像手段は、現像剤を感光体に接触させ、感光体上に形成した潜像をトナー像に現像する。前記現像剤としては、トナーとキャリアから構成される二成分現像剤や、キャリアを含まない一成分現像剤を使用することができる。
例えば、図2で示すように、現像装置5は、そのケーシングの開口から現像剤担持体としての現像ローラ51が部分的に露出している。
図示しないトナーボトルから現像装置5内に補給されたトナーは、攪拌搬送スクリュー52及び53によってキャリアと撹拌されながら搬送され、現像ローラ51上に担持されることになる。この現像ローラ51は、磁界発生手段としてのマグネットローラと、その周りを同軸回転する現像スリーブとから構成されている。現像剤中のキャリアは、マグネットローラが発生させる磁力により現像ローラ51上に穂立ちした状態となって感光体ドラム1と対向する現像領域に搬送される。ここで、前記現像ローラ51は、現像領域において感光体ドラム1の表面よりも速い線速で同方向に表面移動する。そして、前記現像ローラ51上に穂立ちしたキャリアは、感光体ドラム1の表面を摺擦しながら、キャリア表面に付着したトナーを感光体ドラム1の表面に供給する。このとき、前記現像ローラ51には、図示しない電源から現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体ドラム1上の静電潜像と現像ローラ51との間では、現像ローラ51上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、前記現像ローラ51上のトナーは、感光体ドラム1上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体ドラム1上の静電潜像はトナー像に現像される。
本発明のプロセスカートリッジは、各種画像形成装置に着脱可能に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
本発明のプロセスカートリッジは、利便性に優れ、また、本発明の前記トナーを用いることで、優れたクリーニング性、画像品質性、及び耐久性を兼ね備え、高品質画像が形成できる。
本発明のトナーは、プロセスカートリッジを有する画像形成装置に装填して画像形成を行う場合も優れた効果を奏する。即ち、本発明のトナーを用いることにより、画質の優れたプロセスカートリッジを提供することができる。
(トナー)
本発明のトナーは、結着樹脂、ワックス、及び着色剤を含有するトナー母体粒子と、前記トナー母体粒子の表面に外添剤と、を有し、前記外添剤が、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下であり、更に必要に応じてその他の材料を含有する。
本発明のトナーとしては、本発明の画像形成装置で説明したトナーと同様である。
本発明のトナーを用いて画像を形成することにより、メダカの発生、帯電ローラの汚れ、及び像担持体へのトナーの固着を抑制することができる。特に、画像形成装置の像担持体において保護層を有しない場合に、専ら好適に使用することで効果を奏する。
蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量(atom%)は、以下の条件により測定し得られる値を意味する。
<条件>
蛍光X線分析装置名:M4 TORNADE、BRUKER社製
電圧:50kV
電流:300μA
測定時間:60秒間
1gの試料(トナー)の粉末をアクリル板の上に設置して測定する。
(トナーの製造方法)
本発明のトナーの製造方法は、本発明のトナーを製造する製造方法であって、トナー母体粒子の表面に外添剤を付与する外添剤付与工程を含み、前記外添剤が、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下であり、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記トナー母体粒子、及び前記外添剤については、本発明の画像形成装置において説明したものと同様である。
前記トナー母体粒子を製造する方法としては、例えば、特開2014-74762号公報、特開2013-171182号公報、特開2012-177882号公報などに開示されているトナー母体粒子を製造する方法などが挙げられる。
<外添剤付与工程>
前記外添剤付与工程は、トナー母体粒子の表面に外添剤を付与する工程である。
前記外添剤付与する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー母体粒子と前記外添剤とを混合し、機械的衝撃力を印加する方法が挙げられる。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などが挙げられる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、例えば、シリカ被覆工程などが挙げられる。
<<シリカ被覆工程>>
前記シリカ被覆工程は、前記シリカの表面を前記ステアリン酸亜鉛で被覆する工程である。
また、前記シリカ表面を前記ステアリン酸亜鉛で被覆する際に用いる、前記ステアリン酸亜鉛の平均一次粒子径が0.05μm以上10μm以下であることが好ましい。前記シリカ表面を前記ステアリン酸亜鉛で被覆する際に用いる、前記ステアリン酸亜鉛の平均一次粒子径が0.05μm以上10μm以下であると、1gのトナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である、の範囲に制御しやすくなる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
<シリカの調製>
平均一次粒子径が15nmであるシリカを用いた。
シリカの平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(Helios、株式会社日立ハイテク製)を用いて、直接観察した。なお、平均一次粒子径の算出に当たっては、100個の粒子について粒子径を求め、その平均を取った。
次に、平均一次粒子径15nmのシリカに、平均一次粒子径が2μmのステアリン酸亜鉛粒子を被覆した。
<トナーの調製>
特開2014-74762号公報、特開2013-171182号公報、特開2012-177882号公報などに開示されているトナー母体粒子を製造する方法に準じて、トナー母体粒子を製造した。次に、ステアリン酸亜鉛粒子を被覆したシリカと、トナー母体粒子とを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により混合してステアリン酸亜鉛粒子を被覆したシリカをトナー母体粒子に外添したトナーを調製した。
次に、トナーの表面に外添したシリカを被覆するステアリン酸亜鉛の存在量を、下記条件における蛍光X線分析装置(装置名:M4 TORNADE、BRUKER社製)を用いて測定した。測定結果を表1に示す。
<条件>
蛍光X線分析装置名:M4 TORNADE、BRUKER社製
電圧:50kV
電流:300μA
測定時間:60秒間
1gの試料(トナー)の粉末をアクリル板の上に設置して測定した。
(実施例1)
製造例1のトナーを、感光体(表面最大高さRz:0.5μm、弾性仕事率:50%)、クリーニングブレード(マルテンス硬度:1.5N/mm)を搭載した画像形成装置(株式会社リコー製、装置名:MP C3003)を用いて印刷を行い、下記に示す「メダカ発生評価」、「帯電ローラの汚れ評価」、及び「トナー固着評価」を行った。なお、画像形成装置の帯電ローラは、DC+AC重畳を用いた。
<メダカ発生評価>
上記画像形成装置と製造例1のトナーを用いて、HM環境にて100%のベタ画像を1万枚通紙した。通紙後のハーフトーン画像の観察及び感光体上を顕微鏡観察し、メダカ画像及びにより、下記基準で評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
◎:画像、感光体共に異常無し。
〇:画像においては異常が無く、感光体に軽微な異常が有るが、実使用上問題無し。
△:画像100枚以上に異常有り、感光体に異常有り。
×:画像1000枚以上に異常有り、感光体に異常有り。
<帯電ローラの汚れ評価>
上記画像形成装置と製造例1のトナーを用いて、LL環境にて100%のベタ画像を1万枚通紙した。通紙後のハーフトーン画像の観察及び帯電ローラ上の汚れの顕微鏡観察により、下記基準で評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
◎:画像、帯電ローラ共に異常無し。
〇:画像においては異常が無く、帯電ローラに軽微な異常が有るが、実使用上問題無し。
△:画像100枚以上に異常有り、帯電ローラに異常有り。
×:画像1000枚以上に異常有り、帯電ローラに異常有り。
<トナー固着評価>
上記画像形成装置と製造例1のトナーを用いて、HM環境にて100%のベタ画像を1万枚通紙した。通紙後のハーフトーン画像の観察及び感光体上のトナー固着の顕微鏡観察により、下記基準で評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
◎:画像、感光体共に異常無し。
〇:画像においては異常が無く、感光体に軽微な異常が有るが、実使用上問題無し。
△:画像100枚以上に異常有り、感光体に異常有り。
×:画像1000枚以上に異常有り、感光体に異常有り。
(実施例2~15及び比較例1~6)
製造例1において、シリカの調製におけるステアリン酸亜鉛の添加量を表1に記載のとおりに変更した以外は製造例1と同様にして、製造例2~21のトナーを得た。得られた製造例2~21のトナーを用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2~15(製造例2~15のトナーを使用)及び比較例1~6(製造例16~21のトナーを使用)のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1示す。
(実施例16)
製造例5において、平均一次粒子径が15μmのステアリン酸亜鉛を用いたこと以外は、製造例5と同様にして製造例22のトナーを得て、得られたトナーを用いて実施例1と同様にして、実施例16のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例17)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、クリーニングブレードのマルテンス硬度を4.5N/mmにした以外は実施例1と同様にして、実施例17のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例18)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、クリーニングブレードのマルテンス硬度を0.4N/mmにした以外は実施例1と同様にして、実施例18のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例19)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、クリーニングブレードのマルテンス硬度を3.0N/mmにした以外は実施例1と同様にして、実施例18のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例20)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、感光体の表面最大高さRzを2.5μmにした以外は実施例1と同様にして、実施例20のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例21)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、感光体の弾性仕事率を10%にした以外は実施例1と同様にして、実施例21のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例22)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、感光体の弾性仕事率を20%にした以外は実施例1と同様にして、実施例22のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例23)
実施例1において、製造例5のトナーを用いて、感光体の弾性仕事率を70%にした以外は実施例1と同様にして、実施例23のメダカ発生評価、帯電ローラの汚れ評価、トナー固着評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0007472683000001
表1の結果から、比較例1では、シリカの粒径が小さすぎて凝集しやすく、かつステアリン酸亜鉛量が少ない事で感光体との付着力が高くなることでメダカ悪化すること、比較例2では、ステアリン酸亜鉛量が多すぎて帯電ローラを汚染すること、比較例4では、ステアリン酸亜鉛量が多すぎて帯電ローラを汚染することが確認できた。本発明においては、いずれの評価においても良好な結果を得ることができた。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーを除去するクリーニング手段と、を有し、
前記静電潜像担持体の回転方向に沿って前記クリーニング手段、前記帯電手段の順に並んで配置されており、
前記トナーが、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である、ことを特徴とする画像形成装置である。
<2> 前記亜鉛の存在量が0.10atom%以上2.0atom%以下である、前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 前記クリーニング手段のマルテンス硬度が0.2N/mm以上4.0N/mm以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 前記静電潜像担持体の表面最大高さRzが0.05μm以上2.0μm以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 前記静電潜像担持体の弾性仕事率が20%以上70%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 前記帯電手段がDC方式及びAC方式の少なくともいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 前記帯電手段がDC+AC重畳方式である前記<6>に記載の画像形成装置である。
<8> 結着樹脂、ワックス、及び着色剤を含有するトナー母体粒子と、
前記トナー母体粒子の表面に外添剤と、を有し、
前記外添剤が、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gにおける蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である、ことを特徴とするトナーである。
<9> 前記<8>に記載のトナーを製造するトナーの製造方法であって、
トナー母体粒子の表面に外添剤を付与する外添剤付与工程を含み、
前記外添剤が、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である、ことを特徴とするトナーの製造方法である。
<10> 平均一次粒子径が0.05μm以上10μm以下である前記ステアリン酸亜鉛を用いて前記シリカ表面を被覆するシリカ被覆工程を含む、前記<9>に記載のトナーの製造方法である。
<11> 静電潜像担持体表面を帯電手段を用いて帯電させる帯電工程と、
帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する露光工程と、
トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーをクリーニング手段を用いて除去するクリーニング工程と、を含み、
前記静電潜像担持体の回転方向に沿って前記クリーニング手段、前記帯電手段の順に並んで配置されており、
前記トナーが、平均一次粒子径が15nm以上250nm以下のシリカを含有し、
前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上3.0atom%以下である、ことを特徴とする画像形成方法である。
前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像形成装置、前記<8>に記載のトナー、前記<9>から<10>のいずれかに記載のトナーの製造方法、及び前記<11>に記載の画像形成方法によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
1 感光体
3 帯電ローラ
4 クリーニングブレード
5 現像装置
6 転写装置
7 中間転写体
特開2010-230772号公報 特開2014-134594号公報

Claims (6)

  1. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    トナーを用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を転写した後の前記静電潜像担持体の上に残存するトナーを除去するクリーニング手段と、を有し、
    前記静電潜像担持体の回転方向に沿って前記クリーニング手段、前記帯電手段の順に並んで配置されている画像形成装置による画像形成方法であって、
    前記トナーが、平均一次粒子径が30nm以上160nm以下のシリカを含有し、
    前記シリカ表面を被覆するステアリン酸亜鉛を有し、
    1gの前記トナーを蛍光X線分析装置で測定した前記ステアリン酸亜鉛由来の亜鉛の存在量が0.05atom%以上1.60atom%以下であるトナーを用いることにより、前記外添剤が前記トナーから離脱し、前記静電潜像担持体上に付着して固着シリカを形成することを防止することを特徴とする画像形成方法
  2. 前記クリーニング手段のマルテンス硬度が0.2N/mm以上4.0N/mm以下である請求項1に記載の画像形成方法
  3. 前記静電潜像担持体の表面最大高さRzが0.05μm以上2.0μm以下である請求項1からのいずれかに記載の画像形成方法
  4. 前記静電潜像担持体の弾性仕事率が20%以上70%以下である請求項1からのいずれかに記載の画像形成方法
  5. 前記帯電手段がDC方式及びAC方式の少なくともいずれかである請求項1からのいずれかに記載の画像形成方法
  6. 前記帯電手段がDC+AC重畳方式である請求項に記載の画像形成方法
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