JP2015038278A - 杭頭処理方法および揚重治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音や振動、粉塵などを抑え、作業性も高い杭頭処理方法等を提供する。
【解決手段】余盛コンクリート5と構造体コンクリート7との境界面17に形成した横方向の割岩用孔11に油圧破砕機20を挿入して上下に圧力を加え、余盛コンクリート5と構造体コンクリート7を上下に分断する。その後、余盛コンクリート5に形成した上下方向の割岩用孔13に油圧破砕機を挿入し内外に圧力を加え、主筋9より外側の部分のかぶりコンクリートを分断し取り除く。さらに、余盛コンクリート5に形成した上下方向の割岩用孔15に油圧破砕機を挿入し上記と同様にして主筋9の内側のコンクリートをコンクリート片21へと分断する。次に、コンクリート片21の下方にある横方向の割岩用孔11に揚重治具23を挿入して持ち上げ、上端部をニブラ31で掴んで除去する。
【選択図】図8

Description

本発明は、杭の現場造成時の杭頭処理方法およびこれに用いる揚重治具に関する。
基礎杭などの地下杭を現場造成により構築することがある。杭の現場造成の例を図13に示す。この例では、図13(a)に示すように地盤100の掘削を行って孔101を形成した後、図13(b)に示すように孔101に鉄筋籠102を建込み、図13(c)に示すように、トレミー管などを用いてコンクリート103の打設を開始する。
図13(d)に示すように、コンクリート103の打設の進行に伴って最初に打設したコンクリートが上昇し、杭頭の余盛コンクリート103aとなる。コンクリート103の硬化により杭は形成されるが、余盛コンクリート103aは孔101の底部にあった土等の不純物を含んでおり構造体とはできないため、これを解体、除去する必要がある。この例では、図13(e)に示すように杭頭の周囲の地盤100を掘削した後、図13(f)に示すように地上にて余盛コンクリート103aを解体、除去している。
余盛コンクリートを除去する際には、主にハンドブレーカを用いて人力にて解体を行う場合が多い。また、余盛コンクリートの下端に横方向の貫通孔を形成し、貫通孔内に油圧式のパッカ等を挿入して拡げ、余盛コンクリートを下方のコンクリートから分断した後、鉄筋籠の主筋から抜き取るようにして引き上げ、除去する方法もある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−7397号公報
しかしながら、ハンドブレーカを用いた解体方法では、確実に余盛コンクリートを除去することができるものの、人力による作業のため効率が悪かった。また、大きな騒音、振動や粉塵の飛散も問題となる。これを抑えるために防音シートや単管パイプなどを用いて作業場に仮設の覆いを設ける場合もあるが、杭は通常複数本構築するので、作業の進捗に合わせて盛り替える必要があり、非効率的である。
特許文献1の方法では、騒音や振動、粉塵などを抑制できるが、主筋を曲げないためにコンクリート余盛部全体を一度に引き上げる必要があり、大型の揚重機が必要であった。また、大型の揚重機の使用に伴う仮設構台のオーバースペックも問題であった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は騒音や振動、粉塵などを抑え、作業性も高い杭頭処理方法等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、杭の現場造成の際、地上に露出した杭頭のコンクリートの側面から内側へ向かう第1の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを上下に分断した後、前記コンクリートの頂面から下方に向かう第2の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを横方向に分断する工程(a)と、前記第1の孔に揚重治具を挿入して前記コンクリートを分断したコンクリート片を持ち上げ、除去する工程(b)と、を具備することを特徴とする杭頭処理方法である。
第1の発明では、杭頭の余盛コンクリートを杭本体から分断してコンクリート片に分割し、揚重治具を余盛コンクリートと杭本体との分断時に形成した横方向の孔に挿入してコンクリート片を持ち上げるので、小型重機等でこれを掴み取って除去することができる。残りのコンクリート片は、上記のコンクリート片を除去した後の空間を利用して小型重機によって掴み取って除去することができる。この方法によれば、コンクリートを粉砕することなくブロック状に分割して容易に除去できるので、騒音や振動、粉塵を抑制でき、大型の重機も不要で人力作業も大きく減るので作業効率も向上する。
また、油圧破砕機などの孔拡張手段によってコンクリートを分断することで、コンクリートを任意の大きさで分割することができ、作業条件に制約があっても小型重機による除去が可能となる。また騒音や振動、粉塵も抑えられ、杭本体のコンクリートへ与える影響も小さい。
前記揚重治具は、本体部と、前記本体部の下部に設けられた、前記第1の孔に挿入するための爪部と、前記本体部の上部に設けられた、前記コンクリート片の頂面を押さえるための押え部と、を有することが望ましい。
これにより、揚重治具にてコンクリート片を上下から把持でき、確実にコンクリート片を持ち上げて除去できる。
前記揚重治具は、一対の脚部を有し、一方の脚部に前記第1の孔に挿入するための爪部が設けられ、前記工程(b)で、前記爪部を前記第1の孔に挿入するとともに他方の脚部を前記第2の孔に挿入することも望ましい。
これにより、揚重治具にてコンクリート片を側方から把持でき、確実にコンクリート片を持ち上げて除去できる。
前記揚重治具は、横方向の回転軸を中心として回転するアーム部を有し、前記工程(b)で前記アーム部を回転させることにより、前記コンクリート片を持ち上げることも望ましい。
これにより、コンクリート片の持ち上げが簡易な構成にてできるようになる。
前記工程(b)において、前記揚重治具を重機の排土板に取付けて用いることも望ましい。
これにより、コンクリート片の持ち上げと、ニブラなどの把持具によるコンクリート片の除去の一連の作業を一つの小型重機で行うことができ作業効率がよい。
前記コンクリートの外周部に上下方向の主筋が埋設され、前記工程(b)では、前記主筋の外側のコンクリートを取り除いた後に残った前記主筋の内側のコンクリートを除去することが望ましい。
本発明は、主筋の干渉などにより除去が困難となる主筋内側のコンクリート片の除去に特に有効である。この場合は、上記のように先にかぶりコンクリートを取り除いておく。
前記コンクリートの外周部に上下方向の主筋が埋設され、前記主筋の外側への変形を防止するための変形防止材が設けられることが望ましい。
これにより、コンクリートの横方向の分断時の主筋の変形が抑えられる。
第2の発明は、杭の現場造成の際、地上に露出した杭頭のコンクリートの側面から内側へ向かう第1の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを上下に分断した後、前記コンクリートの頂面から下方に向かう第2の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを横方向に分断したコンクリート片を持ち上げて除去するために用いる揚重治具であって、前記第1の孔に挿入可能であることを特徴とする揚重治具である。
第2の発明の揚重治具は、本体部と、前記本体部の下部に設けられた、前記第1の孔に挿入するための爪部と、前記本体部の上部に設けられた、前記コンクリート片の頂面を押さえるための押え部と、を有することが望ましい。
また、第2の発明の揚重治具は、一対の脚部を有し、一方の脚部に前記第1の孔に挿入するための爪部が設けられ、他方の脚部が、前記第2の孔に挿入可能であることも望ましい。
さらに、横方向の回転軸を中心として回転するアーム部を有することも望ましい。
本発明によれば、騒音や振動、粉塵などを抑え、作業性も高い杭頭処理方法等を提供できる。
現場造成杭1を示す図 割岩用孔11、13、15を示す図 油圧破砕機20の挿入を示す図 コンクリートの上下方向の分断を示す図 かぶりコンクリートのコンクリート片19の除去を示す図 コンクリートの横方向の分断を示す図 揚重治具23の設置を示す図 コンクリート片21の持ち上げを示す図 揚重治具33を示す図 コンクリート片21の持ち上げを示す図 揚重治具57を示す図 コンクリート片21の持ち上げを示す図 杭の現場造成について示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(現場造成杭1)
図1は、本発明の実施形態に係る杭頭処理方法により余盛コンクリートの解体除去を行う現場造成杭1を示す図である。この現場造成杭1は、図13等を用いて説明したものと同様の方法で、地盤に形成した孔3に鉄筋籠を建て込みコンクリートを打設して形成されたものである。図1は、コンクリートの硬化後、周囲の地盤を掘り下げるなどして杭頭を地上に露出させた段階を示している。余盛コンクリート5の大きさは、例えば高さが800mm程度、直径が2.0m程度である。
図1に示すように、現場造成杭1のコンクリートは、地上に露出した杭頭部分の余盛コンクリート5と、余盛コンクリート5の下方の、杭本体として使用する構造体コンクリート7とからなる。また、外周部には鉄筋籠の主筋9が周方向に間隔をあけて埋設される。
(杭頭処理方法)
次に、上記の現場造成杭1の余盛コンクリート5の解体除去を行う杭頭処理方法について説明する。
(1.割岩用孔の形成)
本実施形態では油圧破砕機(孔拡張手段)を用いて余盛コンクリート5の分割を行う。そこで、まず図2に示すように現場造成杭1に油圧破砕機を挿入するための割岩用孔を形成する。
ここでは、余盛コンクリート5と構造体コンクリート7との境界面17に、横方向の複数の割岩用孔11(第1の孔)を形成する。割岩用孔11は、コンクリートの側面から内側へと平面中心に向けて水平に穿孔する。
また、余盛コンクリート5の頂面から下方に向かう複数の割岩用孔13、15(第2の孔)を形成する。割岩用孔13は、隣り合う主筋9間の中心の若干内側で鉛直下方に穿孔を行い形成する。割岩用孔15は割岩用孔13の内側で鉛直下方に穿孔を行い形成する。割岩用孔13、15は、余盛コンクリート5の周方向に間隔をあけて設けられる。
割岩用孔11、13、15の位置、数、径、深さなどは、穿孔機械や油圧破砕機の仕様、余盛コンクリート5の大きさや形状等に応じて、後述するように余盛コンクリート5を構造体コンクリート7から好適に分断し複数のコンクリート片に分割できるように適切に設定する。
(2.コンクリートの上下方向の分断)
次に、余盛コンクリート5と構造体コンクリート7とを上下に分断する。
コンクリートの分断を行うには、まず図3(a)に示すように、各割岩用孔11に油圧破砕機20の先端部のウェッジライナー20aを挿入する。そして、図3(b)に示すように油圧によってくさび状のウェッジ20bを押し込んでウェッジライナー20aを上下に拡げ、上下のコンクリートに圧力をかける。
すると、図4に示すように余盛コンクリート5と構造体コンクリート7との境界面17に横方向の割裂が生じ、図の矢印Aに示すように余盛コンクリート5が構造体コンクリート7から分断される。
(3.かぶりコンクリートの除去)
続いて、余盛コンクリート5の主筋9の外側のかぶりコンクリートを取り除く。
ここでは、上下方向の各割岩用孔13に油圧破砕機を挿入して前記と同様にして余盛コンクリート5の平面の内外方向に圧力を加える。すると、図5に示すように各割岩用孔13から余盛コンクリート5の外周面へと至る上下方向の割裂が生じ、主筋9の外側のかぶりコンクリートが図の矢印Bに示すように横方向に分断される。その後、分断されたかぶりコンクリートのコンクリート片19を小型重機等を用いて除去する。必要に応じて、コンクリート片19を除去した後に残った主筋9の外側のコンクリートも取り除かれる。
(4.コンクリートの横方向の分断)
その後、残った余盛コンクリート5をさらに横方向に分断する。
ここでは、上下方向の各割岩用孔15に油圧破砕機を挿入して前記と同様にして内外方向に圧力を加える。これにより、図6に示すように、各割岩用孔15から残った余盛コンクリート5の外周面へ至る上下方向の割裂が生じ、前記と同様、主筋9の内側のコンクリートが横方向に分断され、複数のコンクリート片21に分割される。
なお、上記のようにコンクリートを横方向へ分断する際に主筋9が外側に向かって曲がらないよう、各主筋9の上部を取り囲むように図示しないリング状の帯筋を予め溶接し変形防止材として仮固定しておくことも可能である。ただし、後述するコンクリート片21の除去時には取外すようにしておく。その他、変形防止材としては主筋9を囲むように余盛コンクリート5の側面をシートで覆い、外側からワイヤを巻き付けるような構成も可能である。
また、本実施形態では全ての割岩用孔11、13、15を形成した後で、これらの割岩用孔11、13、15を利用してコンクリートを分断したが、作業順序はこれに限らない。例えば、先に割岩用孔11を形成して油圧破砕機20を用い余盛コンクリート5を構造体コンクリート7から分断した後、割岩用孔13、15を形成して油圧破砕機を用い余盛コンクリート5を横方向に分割してもよい。いずれにしても、杭本体の健全性を担保するため、最初に割岩用孔11を利用して余盛コンクリート5と構造体コンクリート7を上下に分断し、その後に割岩用孔13、15を利用して余盛コンクリート5を横方向に分割すればよい。
さらに、割岩用孔13、15の穿孔の手間を省くため、現場造成杭1の構築時に、鉄筋籠の上端部に塩ビ管などを上下方向に取り付けた状態でコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後にこの塩ビ管を割岩用孔13、15として用いることも可能である。
(5.コンクリート片21の除去)
図6で説明したように主筋9の内側のコンクリートをコンクリート片21へと分割した後、揚重治具を用いてコンクリート片21の除去を行う。
これを図7、図8を参照して説明する。図7は揚重治具23の設置を示す図であり、図8はコンクリート片21の持ち上げを示す図である。図8(a)、(b)はそれぞれ図7の揚重治具23の挿入方向に沿った余盛コンクリート5の上下方向断面を示す。
ここでは、まず図7に示すように、除去対象のコンクリート片21の下方にある横方向の割岩用孔11に、揚重治具23の一端を挿入する。揚重治具23は十分な強度を有する細い板状の部材であり、図8(a)に示すように、他端が小型重機25の排土板27に取り付けられる。
この後、図8(b)に示すように排土板27を上昇させると、コンクリート片21が揚重治具23によって主筋9に沿って真っ直ぐに持ち上がる。コンクリート片21を100〜200mm程度持ち上げた状態で、小型重機25の可動アーム先端に取り付けたニブラ31で上端部を掴み、引っ張り上げて除去する。
残りのコンクリート片21は、コンクリート片21を抜き取った後の空間を取掛かりとしてニブラ31で側方から把持し順次除去できる。あるいは各コンクリート片21を上記のように揚重治具23を用いて除去することも可能である。
このように、第1の実施形態では、杭頭の余盛コンクリート5を杭本体から分断してコンクリート片21へと分割し、揚重治具23を余盛コンクリート5と杭本体との分断時に形成した横方向の割岩用孔11に挿入してコンクリート片21を持ち上げるので、小型重機25等でこれを掴み取って除去することができる。残りのコンクリート片21は、上記のコンクリート片21を除去した後の空間を利用して順次小型重機等で掴み取って除去することができる。この方法によれば、コンクリートを粉砕することなくブロック状に分割して容易に除去できるので、騒音や振動、粉塵を抑制でき、大型の重機も不要で人力作業も大きく減るので作業効率も向上する。
また、油圧破砕機20によってコンクリートを分断することで、コンクリートを任意の大きさで分割することができ、作業条件に制約があっても、小型重機25による除去が可能となる。また騒音や振動、粉塵も抑えられ、杭本体のコンクリートへ与える影響も小さい。
しかしながら、本発明が上記の実施形態に限ることはない。例えば揚重治具23は小型重機25の排土板27に取付けて用いたが、これに限らず、上昇可能な機構に取付けて用いればよい。例えば上方から揚重治具23を支持して吊り上げることも可能である。ただし、本実施形態では小型重機25の排土板27に揚重治具23を取付けて用いることで、コンクリート片21の持ち上げと、小型重機25に取り付けたニブラ31等によるコンクリート片21の除去の一連の作業を一つの重機で行うことができ作業効率がよい。
また本実施形態では、主筋9の外側のかぶりコンクリートを取り除いた後に主筋内側のコンクリート片21を除去している。本発明の杭頭処理方法は、コンクリート片21を主筋9に沿って鉛直上方に持ち上げて除去できることから、主筋9の干渉などにより除去が困難となる主筋内側のコンクリート片21の除去に特に有効であり、上記の手順でコンクリート片21の除去を好適に行える。なお、かぶりコンクリートのコンクリート片19の除去も、揚重治具23を用いて上記と同様に行うことが可能である。
また、前記したように主筋9の周囲に帯筋などを変形防止材として取付けておけば、コンクリートの横方向の分断時の主筋の変形が抑えられて好ましい。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、コンクリート片21を持ち上げる際に用いる揚重治具において第1の実施形態と異なる。
図9は第2の実施形態の揚重治具33を示す図である。図9(a)は揚重治具33を側方から見た図であり、図9(b)は揚重治具33を設置した状態を示す図である。また、図10はコンクリート片21の持ち上げを示す図であり、揚重治具33の爪部37の挿入方向に沿った余盛コンクリート5の上下方向断面を示す。
図9(a)に示すように、揚重治具33は、押え板39、バネ41、本体部43、アーム部45、支持部材49等からなる。
本体部43は全体として略コ字状に形成され、上部と下部が側方に突出し、下部が前記の割岩用孔11に挿入する爪部37となる。本体部43の上部の下方には、バネ41を介して押え板39が設けられる。押え板39は、コンクリート片21の頂面を押さえるために設けられる押え部である。
本体部43の上部は、ピン46によりアーム部45と連結される。アーム部45の一端は柱状の支持部材49とピン47により連結される。アーム部45は、ピン47を横方向の回転軸として回転可能である。
図9(b)に示すように、コンクリート片21の除去時には、除去対象のコンクリート片21の下方にある横方向の割岩用孔11に揚重治具33の爪部37を挿入し、押え板39でコンクリート片21を頂面から押し付ける。これにより、揚重治具33によってコンクリート片21が上下から把持される。また、支持部材49が余盛コンクリート5の頂面に載置される。
以上の状態からピン47を中心としてアーム部45を回転させると、図10に示すようにコンクリート片21が持ち上がり、上端部を残りの余盛コンクリート5の頂面から突出させることができる。その後、図示しない小型重機のニブラなどでコンクリート片21の上端部を掴み、引っ張り上げて除去する。
この第2の実施形態でも前記した第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、揚重治具33にてコンクリート片21を上下から把持でき、確実にコンクリート片21を持ち上げて除去できる。さらに、コンクリート片21を持ち上げるための機構も簡単であり、狭い箇所でも作業可能な利点がある。
なお、本実施形態ではアーム部45を回転させてコンクリート片21を持ち上げるので、コンクリート片21は若干傾いた姿勢になる。しかし、コンクリート片21の上昇幅は100mm〜200mm程度と小さくてよいので、主筋9の影響によりコンクリート片21が持ち上がらなかったり、コンクリート片21の持ち上げ時に主筋9が塑性変形するなどの恐れは小さい。あるいは、アーム部45を長くして支持部材49を地表部分に載置するなどして、支持部材49と揚重治具33の間隔を拡げれば、コンクリート片21の傾斜も小さくなる。
その他、揚重治具33はアーム部45の回転により上昇させるものに限らず、第1の実施形態と同じく揚重治具33を小型重機の排土板に取り付けたり、支持部材49にジャッキを用いて上昇させることも可能である。あるいは揚重治具33を上方から吊り上げてもよい。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態も、コンクリート片21を持ち上げる際に用いる揚重治具において第1の実施形態と異なる。
図11は第3の実施形態の揚重治具57を示す図である。図11(a)は揚重治具57を側方から見た図であり、図11(b)は揚重治具57を設置した状態を示す図である。また、図12は揚重治具57によるコンクリート片21の持ち上げを示す図である。図12(a)は、揚重治具57の爪部63の挿入方向に沿って見た余盛コンクリート5の上下方向の断面図であり、図12(b)は、図12(a)の矢印C−Cによるコンクリート片21の断面図である。
図11(a)に示すように、揚重治具57は、一対の脚部59、61の上部同士をピン65により連結したものである。一方の脚部59の下部には側方に突出する爪部63が設けられる。
図11(b)に示すように、コンクリート片21の除去時には、除去対象のコンクリート片21に隣接する割岩用孔15に脚部61を挿入する。また、コンクリート片21の下方にある横方向の割岩用孔11に、脚部59の爪部63を挿入する。そして固定手段(不図示)を用いて脚部59、61の位置を固定してピン65回りの回転を防ぎ、脚部59、61によってコンクリート片21を側方から把持するとともに爪部63によって下方から支持する。
そして、バックホー等(不図示)の小型重機を用いて揚重治具57を吊り上げると、図12に示すようにコンクリート片21が主筋9に沿って鉛直上方に真っ直ぐ持ち上がる。
こうしてコンクリート片21を持ち上げ、上端部を残った余盛コンクリート5の頂面から突出させる。そして、前記と同様、図示しない小型重機に設けたニブラなどによって突出したコンクリート片21の上端部を掴み、引っ張り上げて除去する。
この第3の実施形態でも前記した第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、揚重治具57にてコンクリート片21を側方から把持でき、確実にコンクリート片21を持ち上げて除去できる。
なお、割岩用孔11、15が端部で連結している場合などでは、脚部61の下部にも爪部63と同様の爪部を設けて、両脚部59、61の爪部を横方向の割岩用孔11に挿入することも可能である。また、コンクリート片21をより確実に把持するために、脚部59、61の側面に凸部などを設けることも可能である。
さらに、上記の実施形態では小型重機によって揚重治具57を引き上げたが、第1の実施形態と同じく揚重治具33を小型重機の排土板に取り付けて用いてもよい。また、第2の実施形態と同様のアーム部や支持部材を設けてアーム部の回転により持ち上げることも可能である。さらに、揚重治具57において脚部59の爪部63が脚部61に対し相対的に上昇可能な構成としてもよい。この場合、脚部61をガイドとしてコンクリート片21を主筋9に沿って鉛直上方に持ち上げることが可能である。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………現場造成杭
5………余盛コンクリート
7………構造体コンクリート
9………主筋
11、13、15………割岩用孔
17………境界面
19、21………コンクリート片
20………油圧破砕機
23、33、57………揚重治具
25………小型重機
37、63………爪部
39………押え板
41………バネ
45………アーム部
59、61………脚部

Claims (11)

  1. 杭の現場造成の際、地上に露出した杭頭のコンクリートの側面から内側へ向かう第1の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを上下に分断した後、前記コンクリートの頂面から下方に向かう第2の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを横方向に分断する工程(a)と、
    前記第1の孔に揚重治具を挿入して前記コンクリートを分断したコンクリート片を持ち上げ、除去する工程(b)と、
    を具備することを特徴とする杭頭処理方法。
  2. 前記揚重治具は、
    本体部と、
    前記本体部の下部に設けられた、前記第1の孔に挿入するための爪部と、
    前記本体部の上部に設けられた、前記コンクリート片の頂面を押さえるための押え部と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の杭頭処理方法。
  3. 前記揚重治具は、
    一対の脚部を有し、一方の脚部に前記第1の孔に挿入するための爪部が設けられ、
    前記工程(b)で、前記爪部を前記第1の孔に挿入するとともに他方の脚部を前記第2の孔に挿入することを特徴とする請求項1記載の杭頭処理方法。
  4. 前記揚重治具は、横方向の回転軸を中心として回転するアーム部を有し、
    前記工程(b)で前記アーム部を回転させることにより、前記コンクリート片を持ち上げることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の杭頭処理方法。
  5. 前記工程(b)において、前記揚重治具を重機の排土板に取付けて用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の杭頭処理方法。
  6. 前記コンクリートの外周部に上下方向の主筋が埋設され、
    前記工程(b)では、前記主筋の外側のコンクリートを取り除いた後に残った前記主筋の内側のコンクリートを除去することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の杭頭処理方法。
  7. 前記コンクリートの外周部に上下方向の主筋が埋設され、
    前記主筋の外側への変形を防止するための変形防止材が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の杭頭処理方法。
  8. 杭の現場造成の際、地上に露出した杭頭のコンクリートの側面から内側へ向かう第1の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを上下に分断した後、前記コンクリートの頂面から下方に向かう第2の孔に挿入した孔拡張手段を用いて前記コンクリートを横方向に分断したコンクリート片を持ち上げて除去するために用いる揚重治具であって、
    前記第1の孔に挿入可能であることを特徴とする揚重治具。
  9. 本体部と、
    前記本体部の下部に設けられた、前記第1の孔に挿入するための爪部と、
    前記本体部の上部に設けられた、前記コンクリート片の頂面を押さえるための押え部と、
    を有することを特徴とする請求項8記載の揚重治具。
  10. 一対の脚部を有し、
    一方の脚部に前記第1の孔に挿入するための爪部が設けられ、
    他方の脚部が、前記第2の孔に挿入可能であることを特徴とする請求項8記載の揚重治具。
  11. 横方向の回転軸を中心として回転するアーム部を有することを特徴とする請求項9または請求項10記載の揚重治具。
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